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ADCC2005 Special The Fight Must Go On ジェイク・シールズ ジョルジュ・サンピエール ディエゴ・サンチェス デミアン・マイア ブログ ホジャー・グレイシー ホナウド・ジャカレ マーシオ・フェイトーザ ユライア・フェイバー レオ・サントス 青木真也

【The Fight Must Go On】DVDチラ見─03─2005年5月28&29日、ADCC2005。最後の柔術家✖UFCファイター

ACDD2005【写真】日本ではクエストが権利を取り、DVDを発売。ここで紹介するDVDは米国版だ (C) FIGHTWORLD.com

国内外のMMA大会の中止及び延期、さらには格闘技ジムの休館など、停滞ムードの真っただ中です。個人的にも大会の延期と中止のニュースばかりを書かざるをえない時期だからこそ、目まぐるしい日々の出来事、情報が氾濫する通常のMMA界では発することができなかったMMAに纏わる色々なコトを発信していければと思います。こんな時だからこそ The Fight Must Go On──第19弾は懐かしくもあり、今や秘蔵っぽさタップリのDVD紹介シリーズ、その第3回として2005年5月28&29日にカリフォルニア州ロングビーチのザ・ピラミッドで開催されたADCC2005のDVDを紹介したい。


2005年はMMA界にとって、転機となったな年だ。この年の1月から4月にかけて全米ケーブルネットワーク局SpikeでThe Ultimate Fighterシーズン01が中継された。この番組が当たらなければ、ZuffaはUFCへの投資と経営を諦めていただろう。

そんな最後の一手が起死回生の場外ホームランとなり、UFCは──いやMMAは世のメインストリームを闊歩する道を歩み始めた。そんな年に開催されたADCCサブミッションレスリング世界大会は、PRIDEに出場している以外のMMAファイターにとってグラップリングの優勝賞金が高額だった最後の大会(※いつの間にかこの名称もサブミッションファイティングに変更されているが……)といえる。

UrajahズッファがWECを買収する以前とはいえ66キロ級にユライア・フェイバー、ギルバート・メレンデス、77キロ級にはジョルジュ・サンピエール、ディエゴ・サンチェス、ジェイク・シールズ、青木真也、88キロ級にフランク・トリッグ、デニス・ホールマンらが出場している。

aoki2年後のADCC2007ではロバート・ドリスデール、ファブリシオ・ヴェウドゥム、シャンジ・ヒベイロ、デミアン・マイア、マルセリーニョ・ガウッシア、ハニ・ヤヒーラという6人の世界王者が全てMMAに進出していることからも、2005年を潮目にMMAと柔術の関係が変化したことが分かる。

GSPそんなMMAファイター達の挑戦を跳ね返した柔術勢と柔術家同士の潰し合いに馳せ参じたメンバーも、レオ・ヴィエイラ、マーシオ・フェイトーザ、レオ・サントス、マルセリーニョ・ガウッシア、ホナウド・ジャカレ、デミアン・マイア、シャンジ・ヒベイロ、ホジャー・グレイシーと凄まじいばかりの面子が揃っていた。

marcio今や柔術も道着とノーギが別物と捉えられるようになったことを考えると、ノーギグラップリングという分野において、MMAファイターが本気で柔術家に挑み、また米国勢のレスリングと柔術の融合が始まったのが、このADCC2005といえる。

■青木のセコンドは欽ちゃん!!

そんなADCC2005は日本国内ではクエストが3枚組、計674分のDVDを発売しており、ここで紹介した米国とは別構成になっている。この米国版はFIGHT MARKET.comから7枚組で発売され、グラフィックの注目すべき点は各選手のセコンドが明記されている点。青木のセコンドには近藤哲也氏、そして橋本欽也君の名前がしっかりと刻まれている!!

そして米国版ではスポンサーが裏表紙で紹介されているが、KORAL、TAPOUT、On The Mat、Jiu Jitsu PRO Gear、FOKAIなどギアやショップだけでなく、Grappler QuestとNAGAという2大グラップリングのロゴも確認される。

ADCC2005も今や、UFC Fight Passで視聴可能だ。もうとやかくいう必要もない。各階級の優勝者、そして今見ても色あせることのない顔合わせを記しておきたい。

66kg
【66キロ級】
優勝レオ・ヴィエイラ 準優勝ハニ・ヤヒーラ
<1回戦>
レオ・ヴィエイラ✖徹肌ィ郎
ギルバート・メレンデス✖バレット・ヨシダ
ユライア・フェイバー✖マルコ・パフンピーニャ
<準々決勝>
ヴァグネイ・ファビアーノ✖ハニ・ヤヒーラ
マーシオ・フェイトーザ✖ユライア・フェイバー
<準決勝>
ハニ・ヤヒーラ✖マーシオ・フェイトーザ

leo
【77キロ級】
優勝マルセリーニョ・ガウッシア 準優勝パブロ・ポポビッチ
<1回戦>
青木真也✖マルコス・アヴェラン
GSP✖オットー・オルソン
パブロ・ポポビッチ✖ヘンゾ・グレイシー
ジェイク・シールズ✖ディエゴ・サンチェス
<準々決勝>
マルセリーニョ・ガウッシア✖青木真也
レオ・サントス✖ジョルジュ・サンピエール
パブロ・ポポビッチ✖ホアン・ジュカォン
ジェイク・シールズ✖キャメロン・アール
<準決勝>
マルセリーニョ・ガウッシア✖レオ・サントス
<3位決定戦>
ジェイク・シールズ✖レオ・サントス

88kg
【88キロ級】
優勝ホナウド・ジャカレ 準優勝デミアン・マイア
<1回戦>
サウロ・ヒベイロ✖ラリー・パパドポロス
ジョルジ・マカコ✖花井岳
デヴィッド・アベラン✖三原秀美
デニス・ホールマン✖フランク・トリッグ
<準決勝>
デミアン・マイア✖サウロ・ヒベイロ

99kg
【99キロ級】
優勝ホジャー・グレイシー 準優勝アレッシャンドリ・カカレコ
<1回戦>
ロバート・ドリスデール✖アンソニー・ペロシュ
アレッシャンドリ・カカレコ✖内藤征弥
<準々決勝>
アレッシャンドリ・カカレコ✖ロバート・ドリスデール
ホジャー・グレイシー✖エドゥアウド・テレス
シャンジ・ヒベイロ✖ジャマール・パターソン
<準決勝>
アレッシャンドリ・カカレコ✖ユノラフ・エイネモ
ホジャー・グレイシー✖シャンジ・ヒベイロ
<3位決定戦>
シャンジ・ヒベイロ✖ユノラフ・エイネモ

99+
【99キロ超級】
優勝ジェフ・モンソン 準優勝ガブリエル・ナパォン
<1回戦>
ガブリエル・ナパォン✖ムスタファ・アルトゥルク
リコ・ロドリゲス✖ハイム・ゴザリ
ラハディ・ファーガソン✖石井淳
ジェフ・モンソン✖カリーム・バイロン
<準々決勝>
マーシオ・ペジパーノ✖ダニエル・グレイシー
<準決勝>
ガブリエル・ナパォン✖マーシオ・ペジパーノ
ジェフ・モンソン✖ファブリシオ・ヴェウドゥム

Open
【アブソリュート級】
優勝ホジャー・グレイシー 準優勝ホナウド・ジャカレ
<1回戦>
ホジャー・グレイシー✖青木真也
アレッシャンドリ・カカレコ✖レオ・サントス
マルセリーニョ・ガウッシア✖リコ・ロドリゲス
<準々決勝>
ホジャー・グレイシー✖ファブリシオ・ヴェウドゥム
ホナウド・ジャカレ✖アレッシャンドリ・カカレコ
マルセリーニョ・ガウッシア✖ディエゴ・サンチェス
<準決勝>
ホナウド・ジャカレ✖マルセリーニョ・ガウッシア
<3位決定戦>
マルセリーニョ・ガウッシア✖アレッシャンドリ・カカレコ

w60kg
【女子60キロ】
優勝キーラ・グレイシー 準優勝レカ・ヴィエイラ
<1回戦>
藤井恵✖リマ・ハダット
キーラ・グレイシー✖エリカ・モントーヤ
ギャジー・パーマン✖レティシア・ヒベイロ
レカ・ヴィエイラ✖ロクサン・モダフェリ
<準決勝>
キーラ・グレイシー✖藤井恵

【女子60キロ超級】
優勝ジュリアナ・ボルジェス 準優勝タラ・ラロサ
<1回戦>
マルース・クーネン✖近藤有希
薮下めぐみ✖アマンダ・ブキャナー
<準決勝>
ステイシー・カートライト✖マルース・クーネン
ジュリアナ・ボルジェス✖薮下めぐみ

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【ONE】ライアン✖ホジャーのノーギ!! リアリティTVショーにGSP!? チャトリCEOがライブでファンに回答

Chatri【写真】写真は昨年10月の東京大会の会見から。ファンからビビアーノ✖ベリンゴンと5度目の対戦について聞かれ、「ケビンにはいくつかの勝利が必要だけど、また実現するかも」と答えていた(C) MMAPLANET

2日(木・現地時間)、ONEのチャトリ・シットヨートンCEO兼会長が公式Facebookで、ホストを務める新番組「The Apprentice: ONE Championship Edition」及び今後の予定や格闘技観に関して、ライブ配信で視聴者からの質問に返答した。

Apprentice(アプレンティス)とは見習いを意味する言葉で、ホスト役の実業家が自ら経営する会社のポストを与えるというリアリティTVショーで、10数名の参加者から毎週1名脱落者が出て、最後に生き残った者が本採用を勝ち取る。米国ではドナルト・トランプ大統領やその一家が出演したこともあり(※製作もトランプ・プロダクションがシーズン14まで関わっていた)、シーズン15まで放送されるなど高い人気を誇っている。


英国やブラジルでの現地版が作られてきたが、そのONE版といえる今回のアプレンティスでは、チャトリCEOがホストとして出演し13話がアジア50カ国で放映予定だ。ゲスト審査員ではアジアを代表する企業のCEOだけでなくONE世界王者やトップファイターも登場し、16名の参加者で最後までお眼鏡が叶ったウィナーは年俸25万ドルで仕事をオファーされ、チャトリCEOの見習いとして1年間ONEに迎え入れられる。

そんなアプレンティスだけでなく、今後の予定、過去の格闘技経験まで多岐に渡るファンの質問に対し、チャトリは35分に渡り対応した。

「アプレンティスをやろうと思ったのはMGM(テレビション。シーズン15から番組を制作している)から、歴史上もっともハードなシリーズを制作したいという話があったから。12人の世界チャンピオンが、ハードなフィジカルトレーニングを参加者に強いてスマートさやシャープさだけでなく、メンタルの強さを試す。そして、この中継でハードコアファンだけでなく、ONEを世界中の一般層に知ってもらえることが楽しみでならない。ドナルド・トランプ、申し訳ないけど君の視聴者数を凌駕するから」とチャトリは、アプレンティスについて語った。

ライブ配信中に日本から山口芽生から「アプレンティスの空手コーチに私を採用しないですか?」という問いかけがあり、チャトリは「メイは素晴らしいマーシャルアーチストで、伝統空手だけでなくブラジリアン柔術でも黒帯。その可能性は大いにある」と話した。

またチャトリによると、アプレンティスにはONE以外の格闘家も1~3名ほど出演する可能性があり、彼のなかで一番の候補は「ジョルジュ・サンピエール」だということを明らかにしている。

今後のONEの活動に関してはMMA、キック、ムエタイに続きグラップリングを取り入れる可能性を問われ「これまでにもトノン✖シンヤ(青木真也)など、グラップリングマッチを組んできた。例えばホジャー・グレイシー✖ブシェシャとか、そうだね……ブシェシャ✖ゴードン・ライアン、ゴードン・ライアン✖ホジャーのノーギを組んでみたい。あらゆるマーシャルアーツのベストを集う場にしたい」と答えている。

この他、「ヴィトー・ベウフォートのONEデビューはコロナの影響で遅れているが今年中に」、「インドでのイベント開催も同じくコロナの影響が出ているが遅くとも来年には行いたい」、そして「3カ月以内にONEのビデオゲームを発表するが、2年以内にさらに規模の大きなゲームを開発し発売する予定である」ことを明言している。

「最高の女子マッチは?」という問いにはシィォン・ヂィンナン✖ジャン・ウェイリ、アンジェラ・リーとスタンプ・フェアテックス絡みなら階級内で誰とでもという返答をしたチャトリ。今後に関しては5月にはこれからについての発表を行い、コロナ禍にある世界に対し「リアルヒーローが世界中の人々をインスパイアさせる──これまでの通りのことを、これまで以上に取り組む」と力強く語っていた。