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【RIZIN LANDMARK07】ムサエフ戦 inバクー、 武田光司「返事をする前の晩は泣いちゃってましたから」

【写真】恐怖心があり、克服する。怖さを感じるから生身の人間。武田光司、漢です(C)TAKUMI NAKAMURA

4日(土・現地時間)、アゼルバイジャンはバクーのナショナルジムナスティックアリーナにて開催される「RIZIN LANDMARK 7 in Azerbaijan」にて、武田光司がトフィック・ムサエフと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2020年からRIZINを主戦場に戦い、直近5試合は海外勢との試合が続いている武田。今回は2連敗している中で、敵地アゼルバイジャンでムサエフに挑むという試合だが「勝ち以外はいらない」と勝利への執念を語った。


――ムサエフ戦に向けてタイのプーケットで合宿を張っていたそうですね。

「今回は『気持ちを作る』をテーマにして、10月の頭に10日間だけ行ってきました。練習場所はタイガームエタイとプーケットグラップリングアカデミーの2カ所を拠点にしていて、そこに来る選手たちはみんな強いんですよ。違う階級の選手も含めるとUFC、Bellator、ONE Championshipに出ている選手がいて、自分の動きがそういった相手にどれだけ通用するのか。ガチンコで殴り合うわけではないですが、試合をするつもりで彼らと肌を合わせてきました。今回はそういう緊張感を持った練習をすることが目的だったので10日間という短い期間にしました」

――試合前に同階級の外国人選手と練習しておくことは重要ですか。

「僕はすごくそれは大事だと思います。海外にいかないと強くなれない、日本にいても強くなれる。考え方は人それぞれだと思いますが、僕が外国人選手と試合をするにあたって、ライト級になると相手のフィジカルが異次元の世界なんですよ。だから試合前に同じ階級の外国人選手と肌を合わせて、彼らのフィジカルの強さを体感しておくことは僕にとっては必要なことですね」

――ライト級で戦う上で外国人選手とのフィジカル差をどうするかは大きなテーマだと思います。

「軽量級でも差はあると思うんですけど、フェザー級以上になると一気に外国人の身体の強さが変わってくる。ジョニー・ケース選手とやった時はそもそもの身体の作りが違うなと思いました。そういう部分でも、ライト級で生き残るうえでは色んな工夫もしないといけないと思います」

――タイで合宿は定期的に行っているのですか。

「今年は2回目ですね。前回はスパイク・カーライルからタイで一緒に練習しようよと言われて、一カ月間行っていました。今回は一人だったし、試合前ということもあって、短い期間にしました。プーケットと言うと日本のみなさんは観光地とかリゾート地みたいなイメージがあるじゃないですか。でもそれはパトンビーチと呼ばれる地域の方で、僕が滞在していた場所から1時間くらいかかるんです。逆に僕らがいた地域はジムと飯屋とタイ式マッサージ屋とサウナしかないんです」

――どちらかというと合宿地のような場所なのですね。

「はい。泊まっていたホテルから徒歩10分の場所にタイガームエタイがあって、そこからタクシーで10分くらいのところにプーケットグラップリングアカデミーがあって、滞在中はホテルと練習場所の往復でしたね」

――どのようなスケジュールで練習されていたのですか。

「朝8時くらいにタイガームエタイのすぐ近くにあるアポロファイトキャンプという場所でフィジカルトレーニングをやって、タクシーでプーケットグラップリングアカデミーに移動して、9時半からグラップリングとレスリングの練習、一度ホテルで休憩して16:30からはタイガームエタイでMMAの練習をして、一日が終わるスケジュールです。

1日3部練習だから最後の練習が終わってホテルに戻ってくると疲れ果てているわけですよ。外に出歩く体力も残っていないし、格闘技漬けの毎日で練習にも集中できて、自分とも向き合うことができました」

――さて今回のムサエフ戦、最初にオファーを受けた時の心境は?

「夏前くらいにRIZINのオフィスでミーティングをして、11月にアゼルバイジャンで大会をやるかもしれないという話を聞いて、僕は海外で試合をやりたかったので、是非やりたいと伝えました。最初は僕もムサエフ選手もそれぞれ別の相手で調整していたと思うのですが、最終的にムサエフ戦のオファーをもらって。正直僕は連敗中だったし、そんなオファーが来ると思っていなかったんですね。だから一晩考えました。正直に言うとめっちゃ怖いし、俺なんかがムサエフ選手とやってもいいの?と思いました。でもRIZINは僕にこういうチャンスを与えてくれて、最終的にやるしかないだろと決断しました」

――試合を受けるまで葛藤がありましたか。

「喜怒哀楽、色んな感情がこみあげてきて、返事をする前の晩は泣いちゃってましたから(苦笑)。ムサエフ選手はめちゃくちゃ分厚くて高い壁ですけど、こういう壁を乗り越えないと、格闘技をやっている意味も面白みもないし、僕は去年から強いヤツに挑戦するという姿勢を貫き通しているので、ここでムサエフ選手から逃げたら終わっちまうぞと思って決断しました」

――今回の試合は武田選手にとってターニングポイントになる試合だと思います。

「海外の選手とやるのは一戦一戦が分岐点ですよね。ダミアン・ブラウン戦はRIZINデビュー戦&初めて欧米選手と戦って、試合前にヘルニアで腰がぶっ壊れていて、ろくな試合が出来ずにファンにボロクソに言われて。それからカーライルに一本負けして、ケースとザック・ゼインに勝って、ガジ・ラバダノフとルイス・グスタボに連敗したけど、次はムサエフ選手と試合が決まって。本当にたくさんチャンスをいただいていますよね。なぜかは分からないけど」

――それは試合結果だけじゃなく、武田選手が『また外国人選手と戦うところを見たい』と思わせるものを試合で見せているからではないですか。

「実は僕、それがすごく嫌いなんですよ。そう思っている周りに対してではなくて、そう思わせてしまっている自分自身に対して。やっぱり勝負だから勝ちたいんですよね。『あの選手と判定までいったからすごいね』や『負けたけど試合が面白かったよ』じゃなくて、勝たないと意味がない。勝つための過程が必要なことも分かっていますけど、最後は勝たないとダメなんです。だからムサエフ戦は何が何でも勝ちにいくし、勝ち以外はいらないです」

――格闘技には色々な価値観があると思いますが、あくまで武田選手は勝負にこだわる姿を見せていきたい、と。

「格闘技はエンターテイメントの側面もあるし、個人をどう売るかという意味ではタレントに近いものもあると思います。でも僕はどんなジャンルでも勝負はあると思っていて、例えばオーディションを勝ち抜いて役をもらうのも勝負じゃないですか。そのなかでも格闘技は特に勝ち負けが重要で、強いことが正義だと思うんです。僕はそれを強調したいし、勝つことと強さにはこだわり続けたいです」

――それこそ格闘技は1対1で、どちらが強いかを決めるもので、はっきりと勝者と敗者が分かれる、ある意味で残酷なものだと思います。

「だからこそ人は格闘技に魅了されるんだろうし、あれだけの熱を生むんだと思います。僕はトラッシュトークが苦手なんですよ。でも興行にはそういう要素も必要だし、十人十色だからそういう選手がいてもいいと思うようになりました。そういうのもひっくるめて格闘技は面白いなって思いますし、僕はそっち側の人間ではないので強さや結果で見ている人を魅了したいです」

――話が脱線しましたが、ムサエフ選手をどう攻略しようと思っていますか。

「直近で言えばムサエフ選手とアキラ選手の試合を見て、これは僕の見方なので本人の考えとは違うかもしれませんが、ムサエフ選手はハンドスピードが尋常じゃなく速くて、その相手に対してアキラ選手がインファイトを仕掛けるのは玉砕覚悟だと思いました。僕はムサエフ選手と要所要所で勝負したいと思っていますが、僕がムサエフ選手に勝てる所は少ない。じゃあ、どこで勝負するかと言ったらやっぱりレスリングなんですよ。

ムサエフ選手も『武田は打ち合わないだろう』と予想していると思います。でも僕にはそれ(レスリング)しかないから。もちろんそこを生かすための色んな作戦は考えていますが、勝負する場所はレスリングです。あとは気持ちですね。そこはみんな同じだと思うんですけど、そのなかでも僕は気持ちで譲りたくないし、絶対に気持ちでは上回ります」

――今回は武田選手の勝負論や勝利へのこだわりを聞くことが出来ましたし、ムサエフ戦の前にそれを読者に届けることができてよかったです。

「勝ちたいですよ、本当に。榊原(信行)さんの本のタイトルにもなっている『負ける勇気を持って勝ちに行け!』ってすごく良い言葉だなと思っていて。ムサエフ✖武田のテーマにぴったりなんです。自分が負けるパターンが想像できるなかで、勝ちにいかないといけないという意味で。あとこの言葉がいいのは、最後は勝ちにいけ=結果にこだわれってことだから、僕は必ず勝ちに行きます。

あとは僕も後輩たちが増えてきて、プロ練に参加しているメンバーは全部で20人くらいいるんですよ。一緒に練習はするけど、昔と違って若い子たちの面倒を見きれなくなっていて。だから試合でかっこいい姿を見せて、自慢できる兄貴でいたいです」

■視聴方法(予定)
11月4日(日)
午後10時00分~ABEMA, U-NEXT, RIZIN100CLUB,RIZIN LIVE,スカパー!

■ RIZIN LANDMARK07対戦カード

<RIZINフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
[挑戦者]鈴木千裕(日本)

<ライト級/5分3R>
トフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン)
武田光司(日本)

<ライト級/5分3R>
ナリマン・アバソフ(アゼルバイジャン)
アリ・アブドゥルカリコフ(ロシア)

<60キロ契約/5分3R>
メイマン・マメドフ(アゼルバイジャン)
フェリット・ギョクテペ (トルコ)

<ライト級/5分3R>
ドゥラル・ラギモフ(アゼルバイジャン)
キム・ギョンピョ(韓国)

<女子ストロー級/5分3R>
アナスタシア・ヴェッキスカ(ウクライナ)
ファリダ・アブドゥエバ(キルギス)

<フェザー級/5分3R>
ホアレス・ディア(南アフリカ)
イルホム・ノジモフ(ウズベキスタン)

<ライト級/5分3R>
イリヤール・アスカノフ(カザフスタン)
ヴラディスラヴ・ルドニエフ(ウクライナ)

<ヘビー級/5分3R>
クエンティン・ドミンゴス(ポルトガル)
ショータ・ペトレミドゥゼ(ジョージア)

<ライトヘビー級/5分3R>
ハサン・メジエフ(ラトヴィア)
コンスタンティノ・メルクロフ(カザフスタン)

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RIZIN LANDMARK7:アゼルバイジャン大会でフェザー級タイトルマッチ・ケラモフ vs. 鈴木千裕、ムサエフ vs. 武田など5カード発表。

RIZINフェザー級(66kg)選手権試合 5分3R
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)王者
鈴木千裕(日本)挑戦者

地元でメインを飾るケラモフはタイトルマッチに。挑戦者はクレベルとのタイトルマッチでノーコンテストとなり、7月のRIZINではライト級契約でパトリシオ・ピットブルを1RKOした鈴木千裕。今回も圧倒的不利は否めない鈴木だが、それでも一発KOのチャンスは常にある。

▼ライト級(71kg)5分3R
トフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン
武田光司(日本)

7月のRIZINではアキラにKO勝ちしたムサエフ。相手はジョニー・ケースに勝って一躍日本人ライト級エース格となった武田。昨年末のBellator対抗戦でのラバダノフ戦、4月のルイス・グスタボ戦は善戦したものの判定負けで連敗中。

▼フライ級(57.0kg)5分3R
メイマン・マメドフ(アゼルバイジャン
ジャスティン・スコッギンス(米国)

マメドフは昨年微妙な戦績でアゼルバイジャン第3の男としてRIZINに参戦するも、手塚基伸の三角に捕らえられた体勢で打撃をもらい続けレフェリーストップ負け。今年4月の2戦目は中村優作を開始直後の打撃戦でKO。一発はあるが、手塚戦を見る限りそこまでレベルは高く見えない。

スコッギンスは5年前、UFCをリリースされた直後にRIZINに参戦。元谷と階級上の60kg契約で対戦し、1Rティーピーチョークで一本負け。翌年朝倉海戦が組まれたが負傷欠場し、8月の名古屋大会で地元の祖根と対戦して判定勝ちしたが、その後はオファーがなく、ローカルイベントで3連勝中。

▼ライト級(71kg)5分3R
トゥラル・ラギモフ(アゼルバイジャン)21勝9敗
キム・ギョンピョ(韓国)12勝4敗

RIZIN初参戦のラギモフ。本来はフェザー級の選手で、バンタムに落としたこともある。フェザー級時代にロシアのACBで中島太一に勝利しているが、今回はライト級での出場。ACB・ACAでの戦績はトータル8勝7敗。

HEAT王者ギョンピョは昨年Road To UFCに出場し準決勝敗退。今年4月のRIZIN初戦では、宇佐美正パトリックをテイクダウン→パウンド→チョークで圧倒し、MMA経験の差を見せつけた。

▼ライト級(71kg)5分3R
ナリマン・アバソフ(アゼルバイジャン)28勝4敗
アリ・アブドゥルカリコフ(ロシア)12勝2敗

アバソフは昨年9月にコンテンダーシリーズに出場し、ボンフィム兄弟の兄・イスマエル・ボンフィムにダウンを奪われて判定負け(ボンフィムは現在UFC1勝1敗)。ロシアのAMC Fight Nightsでライト級王座を獲得している。

アブドゥルカリコフは2019年にライト級GP査定試合として川尻と対戦するも、テイクダウンで削られスタミナ切れで判定負け。以降は呼ばれなかったが、今年4月にジョニー・ケース戦が組まれ再登場。2週間前にケースが欠場して代役の雑賀“ヤン坊”達也と対戦し、1RKO勝ちした。

今回のテーマはアゼルバイジャン vs. 世界選抜で、ケラモフとムサエフ以外、世界を迎え打てる選手がいるのかが疑問だったが、いい感じにRIZINで直近勝ってはいるが世界レベルではない選手を連れてきている。セミとメインがある分だけ、今月のRIZIN.44・来月のLANDMARK6よりいいカードかもしれない。

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【RIZIN LANDMARK05】RIZINへのリベンジ=アブドゥルカリコフ戦。雑賀ヤン坊達也「過去最高にビビッて」

【写真】怖い、ビビっていると連呼しながらの笑顔(C)MMAPLANET

29日(土・祝)、東京都渋谷区の代々木第一体育館で開催されるRIZIN LANDMARK05に、雑賀ヤン坊達也が昨年4月16日のRIZIN TRIGGER03以来、1年振りのRIZIN出場でアリ・アブドゥルカリコフと対戦する。

RIZIN出場を目標に掲げ、その目標を叶えた大切な試合でキャリア最悪のパフォーマンス、ヤン坊らしさを見せることができなった。あれから1年、世界で戦うことを目標に持つようなったヤン坊が、ホーム=パンクラスのビッグショー前日に代々木で戦う。ロシア人ファイターとの対戦に、いつも通り「怖い」と連呼するJ-MMAライト級最強のKOパンチャーに話を訊いた。


──ジョニー・ケースの代役として、アリ・アブドゥルカリコフと対戦が決まりました。今の気持ちは……あっ、この質問はやめておきましょうか(苦笑)。

「いや、大丈夫ですよ。今、めっちゃくちゃビビっています(笑)。いや……もう恐ろしいですね。オファーを貰った日も、練習でたまたま突き指したからって『ちょっと突き指したので、1日待ってください』って返答して。即答できなかったです(笑)。オファーに即答できなかったのは、初めてですね」

──ところで、昨年12月のパンクラスで、シュウジ・ヤマウチを初回終了間際にTKO勝ち。素晴らしい勝ち方ができました。あの試合後は、次はRIZINという考えでいたのでしょうか。

「僕自身は海外で戦う方向で話を進めてもらっているなかで、試合間隔が空き過ぎでしまうのが嫌で。パンクラスの方には4月30日の大会には出たくないと伝えていました。そういうなかでRIZINから話をもらったのが、ロシア人相手の試合でした(笑)」

──パンクラスの立川大会に出たくなかった?

「僕、タイトルマッチを待っている状態で、タイトル統一戦と同じ日に試合をするのが嫌だったんです。今後に関して色々な話をしているなかで、RIZINさんから話もあった。そこで、RIZINという場に対してリベンジを一発したいという気持ちになりました」

──Road to UFCを考えることは?

「その話も出ていました。本当に色々と話があって。一つ一つをしっかりと考えている中で、RIZINでロシア人と戦うのも対世界ですし。目の前にあるチャンスをまず掴みにいこうと思いました。相手はメチャクチャ強いですけど……(苦笑)。RIZINで川尻(達也)さんと戦った時は、まだ未完成でした。あの試合の時点でも、打撃も結構当てていたし。あの後の試合を見ると……ここ3試合とか組みの選手にもしっかり勝っています。

散打ベースらしく回転系の蹴りとパンチ、何より打撃が速い。恐ろしくスピードがあって、組みもしっかりとできる。強いですね……強いです(苦笑)。だからビビりまくっています。過去、最高にビビッていて……試合を受けてから、何日かはまともに眠れなかったです」

──そうはいっても試合になるとビビったことがないです。

「試合が始まると、世界に入り込んでいるんで。練習では行けないところも、試合だと行けちゃいます」

──それだけ練習はやってきていると。

「そうですね、練習はいつも通り……ではないですね。ソニックスクワッドの安田(けん)さんが、出稽古だけでなく僕が所属するDOBUITAにも来てくださって。サーキットで追い込んでもらっています。あと(佐々木)憂流迦君が5月6日に試合があって(※RIZIN42、ボイド・アレン戦)、相手がちょっと僕っぽいのでいっぱい練習させてもらって。それと関鉄(矢)君には色々と根性磨いてもらっています」

──それは、やられているということですか(笑)。

「ハイ、そうッスね(笑)。かなりやられています。憂流迦君には『もっと自信持ちなよ』って言ってもらえるのですが……練習をしていて、どうしても自分が強いと思えないんです(苦笑)。いつになったら、自分のこと強いと思えるようになるんだろうって常に思っていて……。ただ、この練習が試合のどこかで自分を助けてくれると思っています。それ以上に、アリにはサクッと倒れて欲しいのですが(笑)。

ただ試合映像を視る限り、相当に打たれ強いです。打たれても、打ち返す。気持ちが強い選手。打撃で当てる部分、それと組みがどれだけ強いのか分からないですけど、組み勝っていかないといけないです」

──繰り返しになりますが、試合前は弱気なのに試合になると一切そんな風ではないです。

「試合になれば15分間、痛いのを我慢してやり切ろうって思えるんです。でも、RIZINでしか僕の試合を見ていないファンの人は、去年の江藤(公洋)選手との試合の印象しかないですよね。ホントにパンクラスのベルトの価値を下げてしまって、悔しくてしょうがなかったです。久米(鷹介)さんとの試合は、負けたけど『歴史に残る試合』という評価をしてもらえたのに……。応援してくれる人にも申し訳なくて。

あの日はダメでした。何か上手く行かなくて。あんな風には2度となりたくないです。ただ、ひょっとすると調子に乗っていたのかなって思うようになったんです。自分はそんなに調子に乗るような感じではないのですが、心のどこかに自分も結構戦えるようになったという気持ちがあって。それが甘えや油断になっていた……かもしれないです。

同時にあの負けをきっかけに、それまでも手を抜いていたわけではなかったのですが、もっと頑張らないといけないと練習に向き合ってきました。練習で、もっと苦しいことをしないといけないなって」

──その成果はヤマウチ戦で出ていたのではないですか。テイクダウンされても、焦らずに対処していました。

「四つが凄く強かったです。『ヤバい』と思ったのですが、体が動いて。下からずっとアゴを叩いて削っていたんです。無理から立ちに行くことなく、あの位置では大丈夫だと試合中も冷静でいることができました。2連敗があったから、成長できたとは思いました。だから次の試合で、去年の不良債権を回収しようと。今回の試合でRIZINにリベンジをしたいのですが……まぁ、強い相手が来ましたね(笑)」

──すぐに対戦相手のことに話題が戻りますね(笑)。

「アハハハ。もう頭のなかは、アリ、アリ、アリ、アリ。アリ一辺倒です。ただ、やるからにはやるしかないので。それにここで勝てば、自分の評価ももっと上がると思っています。なので、本当に今回の試合はチャンスだと思っています。もちろん勝つつもりで戦いますし、勝ったら色々と景色が変わるんじゃないかと」

──ところで、アブドゥルカリコフ戦翌日のパンクラス・ライト級王座統一戦ですが、ヤン坊選手の見立ては?

「いやぁ……、それ結構難しいです。タイプが同じで。アキラさんの右が当たれば……KOならアキラさんで、判定だと流れはどんどん久米さんにいって軍配が挙がるかと思います」

──タイトルを狙う上で、どちらが勝者になった方が都合が良いですか。

「ストーリー的には久米さんですね。次はダウンを奪っても、寝技にはいかないです(笑)。そうですね……久米さんに勝ってベルトを巻く。それが僕にとってはドラマですね。だからこそ、ここで勝たないと。負けて、パンクラスのベルト云々ではないですからね」

──パンクラス、RIZINライト級、海外。色々とターゲットがあります。

「最終的には世界に挑みたいです。ただ、待っていられないんです。年も年なんで。そんなに長くはできないので、焦りもあります。なので今は目の前の試合で勝って、最終的に目標に結びつけることができれば──あの時、この試合を受けて良かったと思えるようになるんじゃないかと。もう1年経験を積んで、来年にはガツンと行っちゃいましょう、と。そういうプランでいます。

でも、こうやって話しているとやれる気がしてきましたね。燃えてきました(笑)。そうなんです、僕は今年やらないといけない。アブドゥルカリコフとはどっちかが当たる試合。見ている人にヒリヒリしてもらえると思います。そして最後は立って、失神しているアリを見下ろすことができる試合にします」

■視聴方法(予定)
4月29日(土)
午後2時30分~ABEMA, U-NEXT, RIZIN100CLUB,スカパー!

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【RIZIN LANDMARK05】「パンクラスの前日、2度と情けない姿は見せられない」ケース欠場、代役=ヤン坊

【写真】雑賀ヤン坊達也。RIZINの舞台で雄々しい姿を今回こそは見せられるか (C)MMAPLANET

13日(木)に行われたRIZIN42の対戦カード発表記者会見において、29日(土)に東京都渋谷区の代々木第一体育館で開催されるRIZIN LANDMARK05に出場予定だったジョニー・ケースとカルリ・ギブレインの欠場が明らかとなった。

ギブレインは出国手続き不備で来日が不可能となり、対戦するはずだった上田幹雄は6月24日の札幌大会で戦うことになるとのこと。

またケースは右ヒザの半月板損傷、前十字靱帯断裂、外側側副靱帯断裂、内側側副靱帯断裂、脛骨亀裂骨折という今後が心配になる負傷で欠場し、雑賀ヤン坊達也が代役出場しアリ・アブドゥルカリコフと戦うことが決まった。

MMAPLANETではスクランブル出場が決まった雑賀に、今大会出場の意気込みを尋ねた。


雑賀ヤン坊達也
「対世界。今まで以上に燃えています。しかも相手はロシア人ファイター。ロシア人ファイターを相手に、自分がどこまでできるのか。いつも通り凄くビビっていますが、やるしかないので魂燃やして勝ちにいきます。

ちょうど1年前、RIZINに初出場した時は自分の日にできなかったので、今回こそは自分の日にして『俺がヤン坊だ!!』と叫んでやります。

Pancrase333の前日、しかもライト級王座決定戦とランカーが勢ぞろいする大会の前の日に、パンクラス代表としてRIZINに出場する限り、もう2度と情けない姿は見せられないです。もちろんチームの皆、応援してくれる皆様、サポートしていただいている皆様に対しても──です。

ここで勝つことで、人生が大きく変わると思っています。自分を信じて勝利を掴み取ります! 応援よろしくお願いします!!」

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Interview other MMA PFL2021#01 ケニー・フロリアン ジェイソン・ソアレス ジョニー・ケース ブログ

【PFL2021#01】ケニー・フロリアンに訊くPFL2021年シーズン─01─「ケガなく戦うのはMMAの根源」

【写真】渋くなっているケンフロ。最高の解説が、戻ってくる。こんな嬉しいことはない(C)MMAPLANET

23日(金・現地時間)にニュージャージー州アトランティックシティのオーシャン・カジノリゾート開幕するPFL2021#01。

ライト級とフェザー級の2階級で戦いの幕が切って落とされる──過去最高のメンバーが揃ったPFLの戦い。しかし、ライト級で活躍が期待されていたジョニー・ケースが家庭内暴力で逮捕されたことで出場が取り消され、代役をパラグアイのアレックス・マルチネスが務めることになった。

同じくオリヴィエ・オバメルシェも負傷欠場し、彼の代わりにTitan FCライト級王者のハウシュ・マンフィオのシーズン参戦が決まった。そのTitan FCからはフェザー級の台風の目と目されていたジェイソン・ソアレスがメディカルに引っ掛かり、初戦を待たずして撤退。ソアレスに代わりラジャー・ストヤディノビッチがロースターに加わった。

ケース、ソアレスを失ったことは非常に残念だが、それでもライト級にはアンソニー・ペティス、さらに2連覇中のナタン・シュルチやポーランドの足関キングことマルチン・ヘルドがおり、フェザー級でも3連覇を目指すランス・パーマー、BRAVE CFフェザー級王者バッバ・ジェンキンス、ロシアのモヴィッド・ハイブラエフと十分に魅力的な面子が残っている。

そんなPFL2021の中継陣にケージの賢人ケニー・フロリアンが加わった。知己溢れる解説で定評のあるケンフロにPFL2021年シーズン、そしてPFLのフォーマットの楽しみ方を尋ねた。


──ケニー、PFLでの解説が決まり本当に嬉しいです。これだけMMAの中継、配信が行われているのに長い間、ケニーの声を聞くことがなかったです。この間、どうされていたのですか。

「PFLと一緒にやっていくことになり、とても嬉しいよ。2017年頃から、なぜかUFCから解説の声が掛からなくなった。確かな理由は聞かされていない。そしてUFCの中継がFOXからESPNに代わった時、僕はESPNのUFC中継チームには選ばれなかった。

それからは自分の他のビジネスのことに集中していて、投資もしてきた。3年前にはLAを離れ、サウスカロライナに移ってきたんだ。ジムはマサチューセッツに持っていて、弟のキースに任せているけど、以前より練習する時間もできたし、健康的になっている。そして3歳の娘に続き、5月には長男が生まれる予定なんだ」

──おお、息子さんが!! おめでとうございます。

「ありがとう。このタイミングでまたMMAの仕事が出来てパーフェクトだよ」

──自分もケニーの解説が聞きたくてしょうがないです。ドミニク・クルーズとケニー・フロリアンが、最高のMMA解説者であることは間違いないと思っています。

「嬉しいよ、そう言ってもらえて。僕もこの仕事が好きなんだ。他の多くの解説者と違い、技術面に重点を置いた話をしてファンにMMAをもっと理解してもらいたいと思っている。

そしてPFLという、これまでとは違うフォーマットのMMAプロモーションでの解説は、僕にとっても新しいチャレンジになると思っている。ショーン・オコネルとランディ・クートゥアーとの実況が楽しみだよ」

──ケニーだけがMMAの解説でジュードー・スローと言わないです(笑)。

「アハハハハ。でも、そういうことが大切なはずなんだよ。柔道の技の名前は米国では浸透していない。だから、僕も完璧じゃないことは分かっている。でも、解説をする限りは自分の知らなかったことも学んで皆に伝えないといけない。

MMAは非常にテクニカルで、とてもハードだ。殴った、テイクダウンした、蹴ったという見たままの攻防でなく、そのMMAの裏にあるたくさんの技術、そのシステムが理解できればもっとMMAが楽しくなるはずだ」

──そしてドミニクとケニーの共通点は、おかしいことはおかしいと指摘することです。この判定はおかしい。レフェリングは間違っている──と。

「アハハハ。その通りかもね」

──だから団体に煙たがられたのでは?(笑)。

「きっとそうだね。アハハハハ。知識を広め、経験を積む。そして正直に話す。だってファイターは懸命にトレーニングをして勝利を目指しているんだ。それなのにおかしな判定があったり、レフェリングにミスがあれば指摘して然りだよ。

そんなミスジャッジで、彼らの人生に大きな影響を与えてしまうんだから。このスポーツで、最もフラストレーションがたまるのが理解できてない判定や、おかしなレフェリングだからね」

──全くもってその通りです。ところでケニーはPFLのシーズン制をどのように思っていますか。

「興味深いね。プレーオフのワンナイト・トーナメントはMMAのルーツを思い起こさせる。それにマーシャルアーツの試合って、大概がトーナメント戦じゃないか。そういう伝統的な空気がするよね。

そして僕自身はMMAのワンナイト・トーナメントを経験していないんだ。と同時に4月から12月──大晦日まで8カ月という長いシーズンを通し、ファイターたちがどのようにトレーニングをし、体調を整えて試合に臨むのか。そんな一面を解説しつつ、自分も学びたいと思っている」

──シーズン・フォーマットは、多くのファンがまだ見慣れていないです。

「さっきも言ったけど、選手たちはシーズンを通しての準備が必要になる。勝ち進めば、誰と当たるかが分かってくる。これはマッチメイカーが考えたワンマッチのオファーを待つのとは違う。1試合ごとしっかりと準備をしつつ、シーズンを戦い抜くだけのコンディションを心身ともにキープしないといけない。

例えばファンもローリー・マクドナルドの初戦を見て、同時に彼とシーズンを争うであろうレイ・クーバー3世やマゴメド・マゴメドカリモフの試合にも注意を払える。シーズン制だから、ファンも対象をしぼって選手の動向を追うことができるんじゃないかな。そして、どこかのタイミングで彼らが戦う。そういうことを考えることができることが、シーズン制の特徴だね。

そして階級ごとにお気に入りの選手、気になる選手がいれば、シーズンを通して楽しめる。次の試合がいつあるのかが、あらかじめ分かっているからね。そこが従来のMMAイベントとの違いだよ」

──MMAにはUFCという絶対の存在があり、シーズン制を用いず、ワンナイト・トーナメントを行っていません。トーナメント戦を見た時、UFC標準でモノゴトを見ることで『トーナメント戦でなければ、どうなっていたのだろう』という風に考えがちになるかと思うのですが。

「そこに1試合だけでなく、シーズンを通して、その試合の次がどうなるのかという楽しみや期待が不随してくるんだよ。ファイターは勝利が必要だ。でも、スマートに勝たないといけない。ダメージを多く負うことはできない。次の試合の予定はもう決まっているんだ。ケガをしないで勝つ、これはマーシャルアーツの根源だよ。

MMAはもともと、如何に自分を守ることができるのか──護身として、どのスタイルが有効なのかを証明するために始まった。今、そんなルーツは忘れられてしまっているかもしれないけど、セルフィディフェンスに通じる──ケガがないように戦うことは、凄く興味深いことだと思うよ」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
4月24日(土・日本時間)
午前6時30分~Official Facebook

■PFL2021#01対戦カード

<ライト級/5分3R>
アンソニー・ペティス(米国)
カシアス・クレイ・コラード(米国)

<ライト級/5分5R>
ナタン・シュルチ(ブラジル)
マルチン・ヘルド(ポーランド)

<フェザー級/5分3R>
モヴィッド・ハイブラエフ(ロシア)
ラジャー・ストヤディノビッチ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ランス・パーマー(米国)
バッバ・ジェンキンス(米国)

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
シェイヤン・モラエス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ジョイルトン・ラターバッバ(ドイツ)
ハウシュ・マンフィオ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
アクメト・アリエフ(ロシア)
ミハイル・オジンツォフ(ベラルーシ)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード(米国)
アントニー・ディジー(フランス)
<フェザー級/5分3R>
チョ・ソンビン(韓国)
タイラー・ダイヤモンド(米国)

<ライト級/5分3R>
ロイック・ラジャポフ(タジキスタン)
アレックス・マルチネス(パラグアイ)

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【PFL2021#01】ペティスがメイン。シュルチ✖ヘルド&パーマー✖ジェンキス。そしてケースは準優勝者と

【写真】メインにアンソニー・ペティス出場。セミでシュルチ✖ヘルドという愉しみなカードが決定した (C)PFL

23日(火・現地時間)、PFLが2021年シーズン第1回大会のラインナップを発表した。過去最高のロースターが集結した今年のPFLは、ライト級とフェザー級のレギュラーシーズンからテイクオフする。

既報の通り 4月23日(金・同)に開幕するPFL2021年シーズン、会場は未発表だがラスベガスで開幕する。

メインはUFCから移ってきたアンソニー・ペティスが、クレイ・コラードと対戦する。コラードのMMA戦績は18勝8敗だが、過去2年間はボクシングを主戦場としており13勝3敗3分という結果を残している。そんな米国ジェネラル層を直撃するメイン以上、MMAファンはメインカード残り3試合に体温が上がるはずだ。


セミも同じくライト級で2度のPFL世界ライト級王者ナタン・シュルチが、マーチン・ヘルドと戦う。ポーランドの足関王はBellatorでブレイクし、UFCでは北米MMAの王道に力を封じ込められながらも、スタイルをアジャスト。不可解な判定負けや、逆転ヒザ蹴りを受けるなど結果的には成功を収めることをオクタゴンではできなかったが、さらなる強さを身につけ、ロシアのACAでも再び切れのある足関節を披露している。

セミ前にはフェザー級が2試合組まれた。まずESPN2オープニングバウトはPFLで負け無し、一時は離脱が決定とも伝わっていたフェザー級連覇中のランス・パーマーと、中東=BRAVE CFフェザー級王者から北米に戻るバッバ・ジェンキンスのマッチアップとなった。

共にレスリングがベースだが、ジェンキンスはペンシルバニア州立大からスアリゾナ州立大に移り、ペンステート時代にNCAA D1の149ポンド級で準優勝、アリゾナでは157ポンドでNCAA D1を制し、この両年にオールアメリカンに輝いている。

一方、パーマーはオハイオ州立大時代に4度のオールアメリカンに輝くも、NCAA D1での最高位が準優勝で、ほかは4位が2度と8位とフォークスタイルの実績ではジェンキンスがパーマーを上回る。パーマーがPFLで比類なき強さを見せてきたのは、テイクダウンを軸とし打撃とサブミッションを使ってきたからだ。このテイクダウンで、ジェンキンスに遅れを取ると、前後にある打撃と極めの無力化する可能性もある。

とはいえMMAはMMA、フォークスタイルレスリングではない。打撃とテイクダウンの融合により、パーマーがジェンキンスをドミネイトすることも十分に考えられる潰し合いの一戦だ。

さらにもう1試合組まれたフェザー級は、モヴィッド・ハイブラエフ✖ジェイソン・ソアレスという激闘必至の超注目カードだ。

ダゲスタンレスラーのハイブラエフとTitan FCフェザー級王者ソアレスはともオールラウンダーだが、後者の方が打撃に寄ってはいる。とはいえEBIなどグラップリング大会に出場するだけの腕も組み技で持つ、ソアレスがハイブラエフを相手にこれまでMMAでは見せなかった──打撃を効かせる前の組技という試合展開に応じることも十分にありうるだろう。

プレリミメインは2019年ライト級準優勝のロイック・ラジャポフがRIZINで活躍したジョニー・ケースと戦う十分にメインカード級の対戦、そして韓国からのチャレンジとなるチョ・ソンビンは、アルファメール所属で11勝1敗──7連調中のタイラー・ダイヤモンドの激突など、見逃せない9試合が決まった。

現状フェザー級が4試合のため、あの2名の追加発表と1試合が今後明らかになるかと思われる。

■PFL2021#01対戦カード

<ライト級/5分3R>
アンソニー・ペティス(米国)
カシアス・クレイ・コラード(米国)

<ライト級/5分5R>
ナタン・シュルチ(ブラジル)
マーチン・ヘルド(ポーランド)

<フェザー級/5分3R>
モヴィッド・ハイブラエフ(ロシア)
ジェイソン・ソアレス(米国)

<フェザー級/5分3R>
ランス・パーマー(米国)
バッバ・ジェンキンス(米国)

<ライト級/5分3R>
ロイック・ラジャポフ(タジキスタン)
ジョニー・ケース(米国)

<ライト級/5分3R>
ジョイルトン・ラターバッバ(ドイツ)
オリヴィエ・オバメルシェ(カナダ)

<ライト級/5分3R>
アクメト・アリエフ(ロシア)
ミハイル・オジンツォフ(ベラルーシ)

<フェザー級/5分3R>
チョ・ソンビン(韓国)
タイラー・ダイヤモンド(米国)

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
シェイモン・モラエス(ブラジル)

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【PFL2021】ライト級は2連覇中のシュルチ、アンソニー・ペティスらに加えマルチン・ヘルドの参加確定

【写真】3連覇目指すシュルチと2018年シーズンの準々決勝でドローだったケース (C)PFL

2日(火・現地時間)、PFLが2021年シーズンのライト級とフェザー級出場選手を発表した。

(C)Zuffa/UFC

4月23日(金・同)に開幕するPFL2021ライト。

ライト級ではこれまで2018&2019ウィナーのナタン・シュルチ、UFCから転じてきたアンソニー・ペティス、RIZINで活躍したジョニー・ケース、そしてオリヴィエ・オバメルシェとジョイルトン・ラターバッバという5選手の出場が明らかとなっていた。

ここに2019年ベスト4のアクメト・アリエフ、準優勝のロイック・ラジャポフ、さらに中止された2020年メンバーだったマーチン・ヘルドに加えカシアス・コラード、ミハイル・オジンツォフの5人の参戦が決定した。


新たに発表された5選手のなかで新顔は3人。コラードはカシアス・クレイ・コラードの異名を持つ選手で、戦績は18勝8敗ながら2019年にボクシングに転向。そのボクシングでは2年間で8勝2敗3分、2020年は5勝1敗と堂々たる戦果を挙げてものMMA復帰となる。

(C)ACA

ベラルーシ人のミハイル・オジンツォフは戦績18勝2敗、昨年ロシアのRCCボクシング・プロモーションが開いたRoad to PFLの優勝者だ。

そんな新顔のなかで再注目は、やはりマルチン・ヘルドか。

2020年シーズン参加予定だったヘルドは、この間もグラップリングマッチに出て、その組み技力を磨いてきた。

現状、この10名でフルエントリーとされているが、これまではレギュラーシーズンは13名の参加で9位以下の5選手がプレイオフに進出できないというフォーマットだったが、今年はレギュラーシーズンが2試合ということで、人数をしぼったことも考えられる。

※フェザー級の出場選手発表はコチラから

■ライト級出場決定選手

ナタン・シュルチ(ブラジル)
ジョニー・ケース(米国)
オリヴィエ・オバメルシェ(カナダ)
ジョイルトン・ラターバッバ(ドイツ)
アンソニー・ペティス(米国)
アクメト・アリエフ(ロシア)
カシアス・コラード(米国)
ミハイル・オジンツォフ(ベラルーシ)
ロイック・ラジャポフ(タジキスタン)
マーチン・ヘルド(ポーランド)

■その他の階級の出場決定選手

【フェザー級】
バッバ・ジェンキンス(米国)
シェイモン・モラエス(ブラジル)
チョ・ソンビン(韓国)
ランス・パーマー(米国)
モヴィッド・ハイブラエフ(ロシア)
ジェイソン・ソアレス(米国)
タイラー・ダイヤモンド(米国)
ブレンダン・ラウネーン(英国)

【ウェルター級】
レイ・クーパー3世(米国)
ローリー・マクドナルド(カナダ)

【ライトヘビー級】
セザー・フェレイラ(ブラジル)
ジョーダン・ヤング(米国)

【ヘビー級】
アリ・イサエフ(ロシア)
デニス・ゴルソフ(ロシア)
モハメド・ウスマン(米国)
ジャレッド・ウィリス(米国)
ヘイタム・モイル(ドイツ)
ヒーナン・フェレイラ(ブラジル)
ブランドン・セイルズ(米国)
ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル)

【女子ライト級】
ケイラ・ハリソン(米国)

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【PFL2021】1月22日(金)発売GONG#312から。PFL2021参戦ジョニー・ケース「日本のファンは最高」

【写真】RIZINでの印象が強いジョニー・ケースの日本での活躍だが、初来日は2014年9月のUFC JAPANにおける徳留一樹戦だった(C)MMAPLANET

2020年は一切の活動を中止し、4月スタートの2021年の準備に集中してきたPFL。2020年シーズンではローリー・マクドナルド、マルチン・ヘルドなどビッグネームも参戦予定だったが、今年はさらにアンソニー・ペティスファブリシオ・ヴェウドゥムも出場し、ケイラ・ハリソンやブラダ・ボーイ、ナタン・シュルチらと競演する。

そんなPFLに2020年シーズンにエントリーしながら、パンデミックの影響で他の契約選手と同様に、年間を通して冬眠を強いられたのが日本でもおなじみのジョニー・ケースだった。

RIZINライト級GPベスト、優勝したトフィック・ムサエフに敗れたものの矢地祐介、北岡悟、ホベルト・サトシ・ソウザをフィニッシュし強いインパクトを残した。

今月22日(金)に発売されるゴング格闘技#312では、ケースを水先案内人に2021年のPFLについて特集記事が掲載される。

ここではスペースの関係上掲載しきれなかった──ケースが、PFLと契約した理由をお届けしたい。


──2019年はRIZINで印象的な活躍をしたジョニーですが、PFLと契約した決め手は何だったのですか。

「マネーだよ。PFLのオファーはRIZINの額をかなり上回っていた。ボーナスもあるし、なんといっても優勝すれば100万ドルの賞金もある。このオファーを断る理由はなかった。でも2019年のRIZINでの経験は、僕にとって間違いなくキャリア最高のモノだった。

ハンズダウン(疑う余地がない)、RIZINのルールも最高だったしね。サッカーボールキック有りは、PRIDEを思い起こさせてくれた。なんといっても、日本のファンは最高だったよ」

──そう言ってもらえると、日本のファンも嬉しいはずです。金銭的な要因でジョニーが違う道を選択するのは当然のことですし。

「日本のようにファンがファイターを尊敬してくれる場所はない。米国にも、他の国にもない。これは断言できる」

──ジョニー自身もインパクトの残る試合をしました。そのジョニーがPFLで戦うことで、日本のファンをPFLに注意を払うようになるかと思います。

「あぁ、そう思ってくれると嬉しいよ。僕にとっては最高の誉め言葉だ」

──ところでPFLのフォーマットに関しては、どのように思っていますか。

「気に入っているけど、他の団体のイベントとは別物だよね。でも何か新しい動きがあるということは、このスポーツにとって良いことさ。

レイ・セフォーはK-1のGPスタイルを下地にして、さらに改良を加えてこのフォーマットを考えたんだと思うよ。正直言うとUFCやRIZINの興行形態の方が好きだよ。シーズンは長い。そして途中でケガをするようなことがあれば、そのまま棒に振ることになるからね」

<2020年にジョニー・ケースは何を想ったのか。そしてPFLのシーズンフォーマットを戦い抜く上での秘訣、さらにはアンソニー・ペティス参入の2021年シーズンについてジョニー・ケースが語ったインタビューは、1月22日発売のGONG312号をご愛読ください>

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【PFL】2021年4月、シーズン開幕。ハリソン、ブラダボーイ、ケースら出場もランス・パーマーは離脱??

【写真】オクタゴンからリングで活躍したジョニー・ケースのデカゴン登場は来年の4月に!!(C)MMAPLANET

20日(火・現地時間)、PFLが2021年レギュラーシーズン前半戦を4月23日(金・同)、同29日(木・同)、5月6日(木・同)、後半戦を6月10日(木・同)、同17日(木・同)、同25日(金・同)に行うことを発表した。

4月に5月21日に開幕する予定だった2020年シーズンを2021年春に春に延期する──つまりは、2020年シーズンは中止という発表を行っていたPFL。一部で噂されたワンマッチ大会の開催もないまま活動再開は2021年4月に決定した。


レギュラーシーズン→プレーオフ→ファイナルというフォーマットを持つPFLは、2020年シーズンは女子ライト級、フェザー級、ライト級、ウェルター級、ライトヘビー級、ヘビー級の6階級が行われる予定だったが、2021年は今回の発表で公表された出場選手により女子ライト級、ウェルター級、ライト級、そしてフェザー級の4階級は確定の模様だ。

前半戦と後半戦に分けた狙いは、スタートダッシュとプレーオフ進出への生き残りを明確に色分けする狙いがあるようだ。

今回のアナウンスでPFL2021参戦が明白となっているのが、昨年の女子ライト級王者ケイラ・ハリソン、ウェルター級では219年覇者のブラダボーイことレイ・クーパー3世と元Bellator世界ウェルター級王者ローリー・マクドナルド、ライト級はUFC&RIZINベテランのジョニー・ケースとUFCから戦場を移すオリヴィエ・オバメルシェ、そしてフェザー級はBrave Cを制したバッバ・ジェンキンスの6選手だ。

気になるのはフェザー級を2連覇したランス・パーマーの名前が無くなっていることだ。パーマーは7月の終わりにイベント開催がないPFLに対してリリースを要求し、その後も法廷に持ち込む姿勢を示していた。彼の今後に関しては、WSOF時代の僚友のジャスティン・ゲイジーも「すぐに試合が決まることを願っている」などツイートをしている。

結果、今回の発表でパーマーの名前が見られなかったことで、WSOF時代からPFLのフェザー級をリードしてきた彼の離脱は確定的かもしれない。PFL2021シーズンは2020年に出場が見込まれていたジェイソン・ソアレス、マルチン・ヘルドらの出場はあるのだろうか──まだまだ先の開幕に向けて、出場メンバーの発表を待ちたい。

なおPFLではレギュラーシーズンの会場、プレーオフ及びファイナルの日程は近々明らかにするとしている。

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【PFL2020】ロリマク=ウェルター、ヘルド&ケース=ライト、過去最高が期待されたシーズンが1年先延ばしに

Kayla Harrison【写真】ケイラ・ハリソンは「2020年は試合をしない」ことを明言した (C)PFL/RYAN LOCO

20日(月・現地時間)、PFLが5月21日(木・同)からスタートを切る予定だった2020年シーズンを2021年の春まで延期することを発表している。

レギュラーシーズン→プレーオフ→ファイナルというフォーマットを持つPFLは、ピーター・モーリー代表が「新型コロナウィルスの感染拡大を受け、シーズンフォーマットを重視するPFLでは今シーズンのスタートを2021年春に延期する。PFLではファイター、ファン、PFLの社員、パートナーの健康こそ第一かつ最大に優先させるべきだと考えている」と話している。


ジェイソン・ソアレス(C)TITAN FC

ジェイソン・ソアレス(C)TITAN FC

2020年は女子ライト級、男子はフェザー級、ライト級、ウェルター級、ライトヘビー級、ヘビー級と2019年と同じクラスでシーズンが進められる予定だった。

女子ライト級はケイラ・ハリソン、シンディ・ダンドワ、フェザー級はランス・パーマー、バッバ・ジェンキンス、ジェイソン・ソアレス、ライト級はナタン・シュルチを筆頭にマーチン・ヘルド、ジョニー・ケース、ウェルター級ではブラダボーイことレイ・クーパー3世にローリー・マクドナルド、ヘビー級にカマル・ウスマンの弟モハメド・ウスマンらの出場が決まっていたシーズンは事実上1年間スライドされることとなった。

バッバ・ジェンキンス(C)BRAVE CF

バッバ・ジェンキンス(C)BRAVE CF

この間、ランディ・クートゥアーをホストに関連番組の放送を始めるようだが、モーリーは無観客のノンシーズン大会の開催に関しては、大いに興味を持ちながら「PFLはESPNを通じてファイトをファンに届けることに特化した大会だが、今はそのことについて話す時ではない」としている。

マーチン・ヘルド(C)ACA

マーチン・ヘルド(C)ACA

いずれにせよロリマクが参戦するウェルター級、パーマーの3連覇がかかったフェザー級には前Breve CFフェザー級王者ジェンキンス、Titan FCフェザー級王者フアレスという注目団体の王者が参戦し、ライト級にはケース&ヘルドと過去最高のメンバーといっても過言でないロースターが揃っていただけに、まる1年の延期は非常に残念。

せめて注目選手が勢ぞろいする前哨戦のようなワンマッチ大会を開催して欲しいものだが、この事態を受け、看板ファイターのハリソンはツイッターで「今年は戦うことはないことを皆と約束するわ」と呟いている。

また2021年には2020年シーズンを詰め込み、本来の2021年シーズンとともに2シーズンを実行するのかなども明らかとはなっていない。