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【DWCS S08 Ep05】ケージ際の攻防が多かった熱闘。ムサザがタンジロヴィからキャリア初の判定勝ち

<バンタム級/5分3R>
ジョジアス・ムサザ(コンゴ民主共和国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
オタール・タンジロヴィ(ジョージア)

すぐに右ローを蹴ったムサザに対し、タンジロヴィは右の蹴りを返す。右ストレートから組んでテイクダウンを奪ったタンジロヴィは、立ち上がったムサザに対しシングルに入りボディロックでケージに押し込む。離れたタンジロヴィは右の相打ちで一旦間を取り、右ハイを繰り出す。この相打ちで質量が落ちた感のあるタンジロヴィは、ワンツーをかわすが組まれてケージに押し込まれる。

離れたムサザは右を貰い、ワンツーを受けそうになっても構わず圧を高める。ワンツーの右を当てたムサザは、直後にシングルレッグにも即スクランブルに持ち込み体を入れ替えてケージにタンジロヴィを押し込む。回って離れたタンジロヴィはワンツーの勢いに下がってヒザを狙う。と、同時にヒザを放ったムサザの蹴りが急所に入り試合が中断する。

再開後、右ボディを蹴られたムサザがそれでも前に出てパンチを振るう。ムサザは組んで攻勢になることはないが、防御はしっかりとデキており荒々しさも良い程度に収まっていた。

2R、タンジロヴィのスピニングバックフィストをかわしたムサザが右を伸ばして組みつく。離れたムサザは左右のフックからボディ、組んだタンジロヴィがボディロックテイクダウを決める。背中をつけたムサザは、直ぐにケージを利して立ち上がると互いにヒザを腹に突き上げる。間合いを取ったタンジロヴィがワンツー、続いて右ハイを繰り出す。

タンジロヴィはワンツーを再び入れ、ムサザの右をスウェイでかわす。組まれたムサザは払い腰を耐えると、左右のパンチを連続で放つ。タンジロヴィも右を見せて位置を変えると、シングルレッグへ。切ったムサザが逆に押し込んでヒザを突き上げる。タンジロヴィもヒザを顔面に入れる。試合は打撃の展開から即クリンチという展開が増え──最終ラウンドへ。

3R、タッチグローブから左ローを時間差攻撃のように入れたタンジロヴィが、シングルレッグでテイクダウン。スクランブルで背中を取る。ケージ際に移動したムサザは胸を合わせて体を入れ替えて離れる。タンジロヴィが右を入れ、ムサザは左ボディ。手数と勢いはムサザ、精度はタンジロヴィという打撃の攻防は如何に評価されるか。

そして試合の大半を占めるクリンチの攻防で、今後はタンジロヴィの足がムサザの急所に入る。リスタート後、2度目の右ハイをキャッチしたムサザがバックに回り、パンチから強引にRNCへ。足で体を制しておらず、難なく防いだタンジロヴィが正対してヒザをボディに突き上げる。ヒザからコンビでダブルレッグを見せたタンジロヴィだが、ムサザは右腕を差して防ぐ。徹底して組み続けるタンジロヴィに対し、ムサザが逆にケージに押し込む場面も少なくない。

残り1分、クリンチから離れるとムサザの左にタンジロヴィがテイクダウンを合わせようとして切られる。ビックポイント、クリーンヒットがなかった15分間、ジャッジの評価は割れムサザに凱歌が挙がった──が、UFC首脳はどのように判断するだろうか。


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【DWCS S08 Ep05】岩﨑大河以外にもCJJ世界王者スティール & born and raisedアフリカ=ムサザに注目

【写真】結果としてヒザ十字に取られた──ムーンサルトパスは健在か?! (C)Zuffa/UFC

10日(火・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるDWCS S08 Ep05は、日本から岩﨑大河が出場しユースリ・ベルガウイと対戦することで国内でも一際注目度の高いコンテンダーシリーズとなっている。
Text by Manabu Takashima

待望の日本人ファイターが出場する同大会だが、この他のメンバーも当然のように注目すべきファイターが見られる。その筆頭格がケムエウ・オットーニと対戦するコディ・スティールだ。


チェックマット系ブラジリアン・ファイトファクトリーでホドリゴ・カプラルに師事したスティールは、色帯時代から地域オープントーナメントで結果を残し脚光を浴びる柔術家だった。

ノーギワールズでは紫帯と茶帯時代に準優勝を果たしており、2019年にはコンバット柔術ウェルター級GPを制している。極めよりもオーバータイムでの強さが印象深いスティールだが、バック宙をしてパスを狙うムーンサルト・パスガードを仕掛けるなど、爆発力のあるグラップラーだ。

エドウィン・ナジミに勝利するなどグラップリングシーンで実力を見せてきたスティールは、2022年2月にMMAデビューを飾ると2年半の間に6試合、全てFury FCで戦い3つのTKO勝ちと一つの一本勝ちをしている。

打撃は粗いが力強く、何より積極的だ。至近距離でもすぐに組みつかずフックやアッパーとパンチを多用している。テイクダウンもボディロックから後方へのスープレックスなど、豪快な技を使う傾向も強い。それ故にスタミナ面で不安な部分も残るが──スタミナ温存をしていては契約が見えてこないコンテンダーシリーズという舞台は、スティールに合っている。

対するケムエウ・オットーニはJungle Fightのウェルター級王者で、攻めへの意識が防御よりも完全に高い。

ガードの意識は少ないが、真っ向勝負で打撃戦を繰り広げる。肩が柔らかくリーチ以上に伸びるパンチの持ち主オットーニに、スティールが強気の打撃戦からテイクダウンを仕掛けることができるのか。その辺りが見所となろう。

もう1人、興味深いのがコンゴ民主共和国から参戦のジョジアス・ムサザだ。ジョージアのオタール・タンジロフと対戦するムサザはキャリア7勝0敗、その全てがKO勝ちで1Rでの勝利は6試合に及ぶ。

まさにコンテンダーシリーズに出場するためといえる戦績の持ち主は、いくつか確認できる試合映像では当然のようにとにかくパワフルで左右のパンチでKOを奪うことができるファイターだ。

とはいえ、対戦相手が未知数というのも事実。それでもムサザが注目に値するのが、彼はここまでの7試合をコンゴ民主共和国、ナイジェリア、そしてエジプトとアラビック世界にこそ足を踏み入れてはいるが、全ての試合をアフリカ大陸だけで戦ってきたことだ。

しかも、アフリカのMMAをリードする南アフリカで戦ったこともない。粗削りの原石がダイヤモンドなのか、石ころなのかは分からない。

それだけに上段への蹴り、ヒザ、レスリング、そして倒せるボディショットを持つタンジロフという研磨機が、その真実を白日のもとにさらすことになる。

■視聴方法(予定)
9月11日(水・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS


■DWCS S08 Ep05対戦カード

<ライトヘビー級/5分3R>
ナバホ・ステーリング(ニュージーランド)
フィリップ・ラトゥ(米国)

<ライト級/5分3R>
コディ・スティール(米国)
ケムエウ・オットーニ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河(日本)
ユースリ・ベルガウイ(オランダ)

<バンタム級/5分3R>
オタール・タンジロフ(ジョージア)
ジョジアス・ムサザ(コンゴ民主共和国)

<女子級/5分3R>
コリンヌ・ラフランボワーズ(豪州)
ニコーリ・カリアーリ(ブラジル)

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