【写真】とにかく、何がなんでも結果が必要 (C)Zuffa/LLC
12月14日(土・現地時間)、韓国はコヤンのキンテックス7Aホールで開催されるZFN02のカードが先週末から発表され始め、4日前に河名マスト、そして2日前に佐藤天という日本のトップファイターが出場することが明らかとなっている。
text by Manabu Takashima
Koream Zombieことジョン・チャンソンが主宰するZFNは今年の6月に旗揚げし、日本からは佐々木信治が出場しキム・サンウクと現役生活最後の試合を戦っている。
UFC Fight Passで中継され、世界のファイターを送り出すことを目指すK-MMA界の新興勢力は、プレリミ=Z ROYAL&メインカード=ZFNという二部構成となっている。今回、ZFNは6試合が組まれる予定で、既に4試合がアナウンスされている。実は今回発表された河名、佐藤以外にも複数の日本人ファイターに声を掛かっており、今後は新たなK-MMAとJ-MMAの交流という名の凌ぎ合いの場となっていきそうだ。
河名は8月のRoad to UFC準決勝でシェ・ビンに敗れ、師・八隅孝平は当初の予定ではしっかりとダメージを抜くことと、MMAを確立しなおすために半年ほど試合から離れるというプランを持っていた。その予定を2カ月ほど早めての実戦復帰の場で、河名が戦うのは現AFC & HEATフェザー級王者のユ・ジュサンだ。
第1回大会ではヘッドライナーを務め、ヘイナルド・エクソンからフルマークの判定勝ちを収めているユ・ジュサン。7勝0敗の戦績の持ち主を相手に、シェ・ビンに打撃は当てたが組む間合いを創ることができなかった河名が、如何に被弾せずに組めるようになっているか。今後のキャリアを考えても非常に大切な一戦となる。
そして去年の5月以来のファイトなる佐藤天。アジアでの試合は実に6年5カ月振りとなる。UFCで4連敗を喫し、リリースとなった佐藤は欧州での再起戦などの話があったが、実現することなくここまでロングレイオフとなってしまっていた。
対するジャン・ユンソンはキャリア5勝1敗、彼もまた旗揚げ大会からの連続出場で、前回は倉岡寿美津を85秒右のカウンターからパウンドアウトしている。
今回の試合に向けて、佐藤は「相手はコリアンゾンビのジム所属の若手でフューチャーしたい選手なんだろうなと言う印象です。自分は試合までに、自分のやれることを積み重ねるだけです。全身全霊をかけて勝ちます。目の前の戦いに勝っていって必ず居るべき場所に戻ります」とMMAPLANETに意気込みのほどを寄せてくれた。
この現在発表されている他の2試合は韓国人選手同士の対戦だが、やはりコリアンゾンビの存在感か非常に興味深い顔合わせとなっている。81キロ契約戦ではコリアンゾンビMMAの重量級のエースながら、Road to UFC~ZFNと結果が残せてない元Double GFC & Angel’s FCウェルター級同時制覇のキム・ハンスルが、なんとRoad FCミドル級王者のファン・インスと戦う。
ファン・インスは2021年7月に同ベルトを奪取して以来、Road FCでは昨年2月にキック戦を戦っただけで禁断の現役王者の移籍劇となった。
この一戦よりも純粋にマッチアップとして楽しみなのが、フェザー級のパク・チャンスユン・チャンミン戦だ。パク・チャンスもまた現Double GFCフェザー級チャンピンで、この2年間はDouble GFCとBlack Combatを行き来してきた。
対するユン・チャンミンは格闘技代理戦争出身の元ONEファイターだ。昨年5月のONE FF以来、試合から遠ざかっていたユン・チャンミン。K-MMA界でも特異なキャリアを積んできた彼も、もう30歳を迎えた。この辺りで、母国でしっかりと実力者を相手に能力を示す必要がある。そういう意味でユン・チャンミンにとって真価が問われる──母国での初プロファイトといえよう。
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