【写真】ヴァンダーフォードが持ち味を発揮し、ムサシがそれを凌ぐような25分が見られれば最高だ(C)BELLATOR
24日(木・現地時間)、25日(金・同)にアイルランドはダブリンの3アリーナ・ダブリンで開催されるBellator275「Mousasi vs Vanderford」の計量が行われた。
メインでBellator世界ミドル級王座を賭けて戦う王者ゲガール・ムサシと挑戦者オースティン・ヴァンダーフォードは前者が 184.6ポンド、後者がやや軽めの183.7ポンドで無事計量を終えている。
2度目の同王座獲得後、2度目の防衛戦となるムサシにとってヴァンダーフォードは、相当に厄介な相手になる可能性が高い。ペイジ・ヴァンザントと結婚したことで名前をあげたヴァンダーフォードは、コンテンダーシリーズで勝利もUFCとの契約はならず、ペイジの夫という見方がされていた時期もある。
しかし、Bellatorと契約後は5連勝でレコードを11勝0敗とし挑戦権を獲得した。小規模大学のNCAAといえるNAIAのオールアメリカンレスラーは、グレイシーバッハ・ポートランドでファビアーノ・ペガレヴィの指導の下、柔術とレスリングをレスリングに寄りにミックスし、極めを加えるというスタイルを確立し破竹の勢いを見せている。
単にレスリングでいえば、ヴァンダーフォードより優れてテイクダウン能力を持つファイターはまま存在するだろう。ただし打撃戦、相手がストライカーでテイクダウン防御に長けた相手を倒すことにかけてヴァンダーフォードは天下一品だ。
ローからダブル、右オーバーハンドからアンクルピック、あるいはニータップ、ラリアットのように腕をフックで巻き込んでのテイクダウンと、打撃を見せてから相手を倒す。それができるのも、打撃戦で格上の相手にもテイクダウンを織り交ぜることで打撃戦に応じることができるからだ。
さらに倒した後のパウンド、トランジッションが力強い。特にスクランブルでバックに回りつつ、RNCを狙ったかと思うとトップにスイッチし、ニーインベリーやハーフからセットする肩固めはSUGでリッチー・ブギーマン・マルチネスを破ったほどだ。
この肩固めがRNCとの中間地点にあるというか──バックでも、正対でもない半身の態勢で極めるという独特のモノ。ヴァンダーフォードはムサシの得意とする、ジャブで突き放してテイクダウンを許さない戦いを封じ込めることができる。と同時にヴァンダーフォードが、このパワフルかつスピーディな戦い方ができるのも3Rだからという見方も成り立つ。
過去に5Rを経験していないチャレンジャーが、あのノンストップファイトを25分できる状態に仕上げることが可能なのか。対してムサシには7度の5回戦マッチ、4度が判定までもつれこんだ経験がある。その経験値を活かし、ムサシはヴァンダーフォードを泳がせ疲れさせるファイトを見せることができるか。そのためにヴァンダーフォードの動きを見過ぎると、ムサシは最初3Rで削られることもあり得る──そんな世界ミドル級選手権試合だ。
■視聴方法(予定)
2月26日(土)
午前2時00分~ U-NEXT
■Bellator275 計量結果
<Bellator世界ミドル級選手権試合/5分3R>
[王者]ゲガール・ムサシ: 184.6ポンド(83.73キロ)
[挑戦者]オースティン・ヴァンダーフォード: 183.7ポンド(83.32キロ)
<女子フェザー級/5分3R>
リア・マコート: 145.8ポンド(66.13キロ)
シネード・カヴァナー: 145.6ポンド(66.04キロ)
<フェザー級/5分3R>
キアラン・クラーク: 144.8ポンド(65.68キロ)
アブ・ダンカラ: 145.6ポンド(66.04キロ)
<フェザー級/5分3R>
カサン・マゴメドシャリポフ: 145.6ポンド(66.04キロ)
ホセ・サンチェス: 145.4ポンド(65.95キロ)
<バンタム級/5分3R>
ブライアン・ムーア: 135.4ポンド(61.41キロ)
ジョーネル・ルゴ: 135.2ポンド(61.32キロ)
<バンタム級/5分3R>
ブレット・ジョンズ: 135.6ポンド(61.5キロ)
クルシェ・カクロフ: 134.8ポンド(61.14キロ)
<ライト級/5分3R>
チャーリー・レアリー: 155.2ポンド(70.39キロ)
デヴィ・ギャロン: 155.2ポンド(70.39キロ)
<女子ストロー級/5分3R>
ダニー・マコーマック: 115.2ポンド(52.25キロ)
ステファニー・パージ: 114.9ポンド(52.11キロ)
<ライト級/5分3R>
ジュニア・モーガン: 156ポンド(70.76キロ)
デラー・キャリー: 155ポンド(70.31キロ)
<ライト級/5分3R>
ダニエル・スカティッツィ: 154.6ポンド(70.12キロ)
ウラディミール・トコフ: 155.4ポンド(70.48キロ)
<ヘビー級/5分3R>
キリル・シデルニコフ: 264 ポンド(119.74キロ)
ゴカン・サリカム: 247.6ポンド(112.3キロ)
<フェザー級/5分3R>
スコット・ピーダーソン: 144.8ポンド(65.68キロ)
ネイサン・ケリー: 145.4ポンド(65.95キロ)
<フェザー級/5分3R>
リー・ハモンド: 145.6ポンド(66.04キロ)
ジェイミー・ヘイ: 146.8ポンド(66.58キロ)