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【UFC ESPN31】三日月効かせたレオ・サントス、打撃の追撃で疲れ──グイダのRNCにタップアウト負け……

<ライト級/5分3R>
クレイ・グイダ(米国)
Def.2R1分21秒by RNC
レオナルド・サントス(ブラジル)

上半身を振って前に出るグイダに対し、サントスが右ローを蹴る。右オーバーハンドを空振りしたグイダが左ジャブを当てる。サントスは右ローを再び見せ、前進に右フックを合わせていく。左三日月を効かされたグイダは、動きが落ちるとパンチを連打されボディを殴られシングルレッグへ。

切って殴るサントスは1度、2度とレフェリーを見やるが、試合は続く。殴られながら立ち上がったグイダは、ヒザ蹴りを受けた再び倒れ込みながらシングルへ。これも切って殴るサントスだが、ついには打ち疲れてグイダは立ち上がる。マススピースは吐きだしていたグイダが、レフェリーに装着されて試合が再開──サントスはもう手が出ない。

パンチを見せて組みついたグイダは首相撲を逃れて離れる。サントスはここでミドルも威力がなく、パンチに真っすぐ下がってテイクダウンを許しクローズドガードを取る。とはいえ、ここではグランドの方が休めるという見方もできる。案の定、サントスはハーフまで許すが大きな打撃を受けることなく時間となった。

2R、直ぐに距離を詰めたグイダだが、ヒザをボディに受ける。それでも組んでバックに回ると、グランドに持ち込みヒザをワキ腹や太腿に打ちつける。背中に乗り、ワンフックのグイダがゲイブルグリップでRNCを極めると、サントスは息も絶え絶えタップした。

「一言、レスリングだ。レスリングを続けること。僕を成り立たせてくれて、人生を救ってくれる。だから今、僕はここにいる。サントスはピンポイントで精度の高い攻撃を入れてきた。正面を何度か向いたけど、本当に効かされたよ。でもキャンプ中から彼は最初の1分、90秒が強いとコーチに言われていて。コーチから指示に耳を傾けて、黒帯の世界王者をサブミットできたんだ」とグイダは勝利を振り返った。

完全に結果論だが、レオは腹を効かせたときに疲れるまでパウンドで攻めるなら、極めが欲しかった。


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BELLATOR MMA UFC UFC ESPN31   ウィリアム・ナイト キック クレイ・グイダ ザルガス・ズマグロフ ジェレマイア・ウェルス ジョゼ・アルド セルジオ・ペティス ペドロ・ムニョス ボクシング マネル・ケイプ マルロン・ヴェラ マーク・マドセン ラファエル・フィジエフ ロブ・フォント ヴィンス・モラレス 堀口恭司

【UFC ESPN31】計量終了 もはや怖いモノ見たさのフォント✖アルド。目に焼き付けたいグイダ✖レオ

【写真】この計量台での表情……ジョゼ・アルドは大丈夫なのか(C)Zuffa/UFC

3日(金・現地時間)、4日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN31「Font vs Aldo」の計量が行われた。

メインで対戦するロブ・フォントとジョゼ・アルドは前者が134ポンド、後者が136ポンドでパスしている。とはいってもフォントがラッシュガードを着て余裕で計量を終えたのに対し、アルドは頬がこけ、目が窪んでおり厳しい減量だったことを伺える。

ここからリカバリーするのがアルド流とはいえ、元UFC世界フェザー級王者も既に35歳。このダイエット&リカバリーがアドバンテージなのか疑問に思われる──ほどのギリギリに見える体躯だった。


それでなくとも今回のフォント戦は、アルドにとって分が悪い一戦として見られている。

マルロン・ヴェラ、ペドロ・ムニョスという群雄割拠のバンタム級戦線における曲者クラスを連破しているアルドだが、フォントは今回の計量当日に堀口恭司をKOしBellator世界バンタム級王座の防衛に成功したセルジオ・ペティスを敵地ミルウォーキーで破って以来、リッキー・シモン、マルロン・モラレス、コディ・ガーブラントと4連勝中で、試合内容も完勝といって良い。

フォントの強さはズバリ、ボクシングに尽きる。しかもMMAグローブに合った──振り抜くより、止める系のパンチで対戦相手に確実にダメージを蓄積させ、精神的にも削ってきた。

オーソ同士でジャブを叩くことなく、右ストレートをパーリングしてジャブを次々と打ち込む。この真っ直ぐと、外から入る右フックの打ち出しが同じで、対戦相手がストレートを予測していると横からグローブごと持っていかれそうな拳が飛んでくることになる。

削った相手の心を折るのが、右アッパーだ。プレッシャーを掛けておいて、追い込まれた相手の踏み込みを待ち受けるように放たれる右アッパーがクリーンに決まれば、KO云々以上に試合をフォントが支配している証だ。

そんなフォントに対し、アルドの勝機はやはりローキックか。ジャブや右ストレートにしても、左足はしっかりと前方に置くフォントだけに、ここを蹴られると持ち味である体重移動に影響が出ることは間違いないだろう。

とはいえ、アルドのローの距離はフォントのジャブの距離でもあり、両者にとって命綱の攻撃も下がって打てる分フォントに分がありそうだ。

前述したペティスが、過去最強の相手のいの一番名前を挙げたフォントですら、ランク4位──恐るべきUFCバンタム級の頂きを目指し、アルドを相手にどのような戦いを見せるのか。堀口のKO負けを引きづったままでは、怖いモノ見たさと表現してもおかしくない一戦だ。

コメインのライト級のラファエル・フィジエフとブラッド・リデルも見逃せないマッチアップだ。

共に戦績は10勝1敗、トップ15入りという第一の壁を崩した彼らが、第二の壁トップ10越えを果たすための試金石となる潰し合いといえる。

同じライト級でも、もはや望郷の念を持って試合を眺めたくなるのがクレイ・グイダとレオ・サントスという大人の顔合わせだ。フェイスオフを終えて、何とも言えない笑みを浮かべた2人。

グイダは前回マーク・マドセンに、レオはグラント・ドーソンに敗れている。デビューから18年、39歳のグイダとMMAキャリアが20年を越え、41歳となったレオ──人生の半分でMMAを戦ってきた両者が拳を合わせる。目にその雄姿を焼き付けたい、そんな対戦だ。

飛躍のためのステッピングボード=ザルガス・ズマグロフ戦に向け、余裕の笑みを浮かべたマネル・ケイプは額をぶつける勢いでフェイスオフを行った。

■視聴方法(予定)
12月4日(日・日本時間)
午前9時00分~UFC FIGHT PASS

■ UFC EPSN31計量結果

<フェザー級/5分5R>
ロブ・フォント: 134ポンド(60.78キロ)
ジョセ・アルド: 136ポンド(61.69キロ)

<ライト級/5分3R>
ラファエル・フィジエフ: 155.5ポンド(70.53キロ)
ブラッド・リデル: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ライト級/5分3R>
クレイ・グィダ: 155ポンド(70.31キロ)
レオナルド・サントス: 156ポンド(70.76キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジミー・クルート: 205.5ポンド(93.21キロ)
ジャマール・ヒル: 205ポンド(92.99キロ)

<ミドル級/5分3R>
ブレンダン・アレン: 185.5ポンド(84.14キロ)
クリス・カーティス: 185ポンド(83.91キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ブライアン・バルベレナ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ダリアン・ウィークス: 170ポンド(77.11キロ)

<ミドル級/5分3R>
マキ・ピトロ: 184.5ポンド(83.68キロ)
ドゥスコ・トドロビッチ: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ: 170ポンド(77.11キロ)
ジェレマイア・ウェルス: 170.5ポンド(77.34キロ)

<フライ級/5分3R>
ザルガス・ズマグロフ: 125.5ポンド(56.92キロ)
マネル・ケイプ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
マロリー・マーチン: 115ポンド(52.16キロ)
シャイアン・ヴリスマス: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
アロンゾ・メニフィールド: 205.5ポンド(93.21キロ)
ウィリアム・ナイト: 206ポンド(93.44キロ)

<ライト級/5分3R>
クラウジオ・プエレス: 155ポンド(70.31キロ)
クリス・グラッツマーカー: 156ポンド(70.76キロ)

<ウェルター級/5分3R>
アレックス・モロノ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ミッキー・ガル: 170.5ポンド(77.34キロ)

<バンタム級/5分3R>
ルイス・スモルカ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ヴィンス・モラレス: 135.5ポンド(61.46キロ)

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BELLATOR ONE UFC ウィリアム・ナイト クレイ・グイダ ジョゼ・アルド ピョートル・ヤン ペドロ・ムニョス マネル・ケイプ マルロン・モラエス マルロン・ヴェラ ラファエル・フィジエフ ロブ・フォント ヴィンス・モラレス

UFC on ESPN31:オッズ/予想と展望

ロブ・フォント 1.71
ジョゼ・アルド 2.20
ブラッド・リデル 1.93
ラファエル・フィジエフ 1.89
クレイ・グイダ 2.58
レオナルド・サントス 1.56
ジム・クルート 1.63
ジャマール・ヒル 2.40
ブレンダ・アレン 1.29
クリス・カーティス 3.85
ブライアン・バーバリー1.80
ダリアン・ウィークス 2.05
マキ・ピトーロ 2.35
ドゥスコ・トドロヴィッチ 1.65
マネル・ケイプ 1.38
ジャルガス・ジュマグロフ 3.20
ジェイク・マシューズ 1.60
ジュレマイア・ウェルズ 2.47
シャイアン・ベイズ 1.56
マロリー・マーティン 2.58
アロンゾ・メニフィールド 1.71
ウィリアム・ナイト 2.20
クラウディオ・プエレス 1.91
クリス・グレッツェマーカー 1.91
ジャレッド・バンデラ 2.70
アザマト・ムルザカノフ 1.50
アレックス・モロノ 1.44
ミッキー・ガル 2.85
ルイス・スモルカ 1.68
ヴィンス・モラレス 2.27

メインはバンタム級戦。ロブ・フォントは前日に防衛戦を行うBellatorバンタム級王者セルジオ・ペティスを最後に破った選手だが、試合が決まったのはUFCの方が先なので、わざわざぶつけたわけではなさそう。2014年UFCデビューだが、7年で12試合と試合数は多くない。ペティスや元WSOF王者マルロン・モラエス、元王者のコーディ・ガーブラントにいずれも打撃で勝負して勝利。ムニョスには打撃で推していたもののギロチンで一本負け。アスンサオにはテイクダウンを混ぜられての完敗。しかし、その後の試合ではテイクダウンを奪われてもすぐに立ち上がれるようになり、戦績も上向いてきた。

アルドはピョートル・ヤンとのバンタム級王座決定戦でKO負けし完敗。その後2戦はマルロン・ヴェラとペドロ・ムニョスという強豪(だがタイトル戦線に絡むレベルではない)相手に連勝。いずれも最終的には差を見せたが、年齢や階級変更の影響か、打撃で圧倒はしてもフィニッシュはできていない。WEC時代から数えると、もう12年もタイトル戦線で戦っているアルド。年齢はアルドが1歳上なだけだが、蓄積したダメージは確実に上。

打撃勝負になればフォントのペースか。フォント判定勝ち。

プレリムではマネル・ケイプがUFC4戦目を行う。UFCデビューから2連敗後、前回はオデー・オズボーン相手に1R飛び膝でKO勝ちしたが、体重オーバーしたこともあってか、ここで負けて1勝3敗となったらリリースもあり得るか…と思ったものの、試合前に早くも契約更新が決まった模様。

今回は相手も1勝2敗だが、2連敗中はいいところがなく、前回は0勝3敗の相手にスタンディングギロチンで勝利し生き残った。しかし打撃でプレッシャーをかけられると引いてしまい攻められ続けてしまうという欠点がある。

ケイプはリリースの心配がないだけに、思い切った攻めでの快勝を期待したい。

第1試合開始は5日朝9時から。プレリムは、開始時間の変更がなければ、3時間で9試合も詰め込まれている。速報します。

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MMA News UFC   その他 アンソニー・スミス クレイ・グイダ ジョゼ・アルド ボビー・グリーン マーク・マドセン ロブ・フォント

ブラッド・リデル vs. ハファエル・フィジエフ、クレイ・グイダ vs. レオ・サントス等『UFC on ESPN 31: Font vs. Aldo』の対戦カードを紹介

12.4『UFC Fight Night』のメインイベントはロブ・フォント vs. ジョゼ・アルド(2021年09月28日)

 こちらの続報。

 12月4日にラスベガスのUFC APEXで開催する『UFC on ESPN 31: Font vs. Aldo』で行われるその他の試合を紹介します。


UFC adds Rafael Fiziev vs. Brad Riddell for Dec. 4 Fight Night event(MMAJunkie)

 ブラッド・リデル vs. ハファエル・フィジエフのライト級マッチが行われるとのこと。

 リデルは6月の『UFC 263: Adesanya vs. Vettori 2』でドリュー・ドバーに判定勝ちして以来の試合で現在7連勝中(UFC戦績4勝0敗)。フィジエフは8月の『UFC 265: Lewis vs. Gane』でボビー・グリーンに判定勝ちして以来の試合で現在4連勝中。


Clay Guida vs. Leonardo Santos added to UFC on ESPN 31 on Dec. 4(MMAJunkie)

 クレイ・グイダ vs. レオ・サントスのライト級マッチが行われるとのこと。

 グイダは8月の『UFC on ESPN 29: Cannonier vs. Gastelum』でマーク・マドセンに判定負けして以来の試合。サントスは3月の『UFC on ESPN 21: Brunson vs. Holland』でグラント・ドーソンに3R KO負けして以来の試合。『UFC Fight Night 193: Santos vs. Walker』でアレクサンダー・ヘルナンデスと対戦予定でしたが負傷欠場していました。


Jimmy Crute vs. Jamahal Hill targeted for UFC event on December 4(MMAFighting)

 ジミー・クルート vs. ジャマール・ヒルのライトヘビー級マッチが行われるとのこと。

 クルートは4月の『UFC 261: Usman vs. Masvidal 2』でアンソニー・スミスに1R TKO負けして以来の試合。ヒルは6月の『UFC 263: Adesanya vs. Vettori 2』でポール・クレイグに1R TKO負けして以来の試合。

 両者は『UFC Fight Night 193: Santos vs. Walker』で対戦予定でしたが今大会に延期されています。


With Brad Tavares out, Roman Dolidze steps in to face Brendan Allen at UFC on ESPN 31(MMAJunkie)

With Roman Dolidze out, Chris Curtis steps in to face Brendan Allen at UFC on ESPN 31(MMAJunkie)

 ブレンダン・アーレン vs. クリス・カーティスのミドル級マッチが行われるとのこと。元々アーレンはブラッド・タヴァレスと対戦予定でしたがタヴァレスが欠場、代わりにロマン・ドリゼがアーレンと対戦することになりましたがドリゼも欠場したことからカーティスは代打の代打になります。

 アーレンは7月の『UFC on ESPN 27: Sandhagen vs. Dillashaw』でプナヘレ・ソリアーノに判定勝ちして以来の試合で現在2連勝中。カーティスは11月の『UFC 268: Usman vs. Covington 2』で行われたUFCデビュー戦でフィル・ホーズに1R TKO勝ちして以来の試合。


Bryan Barberena draws late replacement Darian Weeks at UFC on ESPN 31(MMAJunkie)

Darian Weeks(Sherdog)

 ブライアン・バルベリーナ vs. ダリアン・ウィークスのウェルター級マッチが行われるとのこと。バルベリーナは当初マット・ブラウンと対戦予定でしたがブラウンに新型コロナウイルスの陽性反応が出たことから欠場、代わりにウィークスが対戦します。

 バルベリーナは7月の『UFC on ESPN 28: Hall vs. Strickland』でジェイソン・ウィットに判定負けして以来の試合。ウィークスは現在28歳のアメリカ人でMMA戦績5勝0敗。今回がUFCデビュー戦。続きを読む・・・
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MMA ONE UFC   カーロス・コンディット クレイ・グイダ ジェレミー・スティーブンス デミアン・マイア ネイト・ディアス

所属期間の長い現役UFCファイター・トップ12

Iron men: The 12 longest-tenured UFC fighters on the current roster(MMAJunkie)

 最近デミアン・マイアが14年近く所属していたUFCをリリースされましたが、MMAJunkieが所属期間の長い現役UFCファイター・トップ12を発表しています。ランキングは以下の通り。年齢、UFCデビュー戦、戦績も合わせて紹介します。

1位 エド・ハーマン
(40歳、2006年6月24日『TUF 3 Finale』ケンドール・グローヴ戦、MMA戦績26勝15敗1無効試合、UFC戦績13勝12敗1無効試合)

2位 ジョー・ローゾン
(37歳、2006年9月23日『UFC 63: Hughes vs. Penn 2』ジェンス・パルヴァー戦、MMA戦績28勝15敗、UFC戦績15勝12敗)

3位 クレイ・グイダ
(39歳、2006年10月14日『UFC 64: Unstoppable』ジャスティン・ジェームズ戦、MMA戦績36勝21敗、UFC戦績17勝15敗)

4位 フランク・エドガー
(39歳、2007年2月3日『UFC 67: All or Nothin』タイソン・グリフィン戦、MMA戦績24勝9敗1引き分け、UFC戦績18勝9敗1引き分け)

5位 ネイト・ディアス
(36歳、2007年6月23日『TUF 5 Finale』マニー・ガンバーリャン戦、MMA戦績20勝13敗、UFC戦績18勝12敗)

6位 マウリシオ・ショーグン
(39歳、2007年9月22日『UFC 76: Knockout』フォレスト・グリフィン戦、MMA戦績27勝12敗1引き分け、UFC戦績11勝10敗1引き分け)

6位 ジェレミー・スティーブンス
(35歳、2007年9月22日『UFC 76: Knockout』ディエゴ・サライヴァ戦、MMA戦績28勝19敗1無効試合、UFC戦績14勝18敗1無効試合)

8位 マット・ブラウン
(40歳、2008年6月21日『TUF 7 Finale』マット・アロヨ戦、MMA戦績23勝18敗、UFC戦績16勝12敗)

9位 ジョン・ジョーンズ
(34歳、2008年8月9日『UFC 87: Seek and Destroy』アンドレ・グスマオン戦、MMA戦績26勝1敗1無効試合、UFC戦績20勝1敗1無効試合)

10位 ジム・ミラー
(37歳、2008年10月18日『UFC 89: Bisping vs. Leben』デビッド・バロン戦、MMA戦績32勝16敗1無効試合、UFC戦績21勝15敗1無効試合)

11位 ハファエル・ドス・アンジョス
(36歳、2008年11月15日『UFC 91: Couture vs. Lesnar』ジェレミー・スティーブンス戦、MMA戦績30勝13敗、UFC戦績19勝11敗)

12位 カーロス・コンディット

(37歳、2009年4月1日『UFC Fight Night 18: Condit vs. Kampmann』マルティン・カンプマン戦、MMA戦績32勝14敗、UFC戦績14勝10敗)

 12人の中で、エド・ハーマンは唯一UFC契約中に他団体で試合をしています。UFCがStrikeforceを買収したことから団体最後の大会となった2013年1月12日の『Strikeforce: Marquardt vs. Saffiedine』にUFCファイターとしてホナウド・ジャカレイと対戦しました。

 ジョー・ローゾンは2位ですが、2019年10月18日『UFC on ESPN 6: Reyes vs. Weidman』でジョナサン・ピアースに1R TKO勝ちして以来試合をしていません。

 6位のジェレミー・スティーブンスはUFC戦績14勝18敗1無効試合である上に最近6試合の戦績が0勝5敗1無効試合なので風前の灯かもしれません。続きを読む・・・
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Report UFC UFC ESPN29 クレイ・グイダ ブログ マーク・マドセン

【UFC ESPN29】TDもアンダーフックもなくとも、マドセンがヒザとジャブでグイダからスプリット勝利

<ライト級/5分3R>
マーク・マドセン(デンマーク)
Def.2-1:30-27.29-28.28-29
クレイ・グイダ(米国)

ジャブからローのグイダ、マドセンは右を振るっていく。右に回るグイダを追いかけるマドセンは、左右のフックに組みつくと頭を取ってヒザ蹴りを見せる。離れたグイダは右ローから左フック、続いて右をヒットさせるとマドセンの動きが一瞬止まる。組んだマドセンは、離れて右を繰り出しクリンチからヒザ蹴り、左ジャブを当てる。さらに首相撲から左右のヒザ、右フックをマドセンは打っていく。

マドセンは右オーバーハンドを空振りも、詰めてのヒザ蹴りやジャブに圧がある。そこから逃れて戦うグイダは右ローを蹴られ、フックにはフックを返す。力の入った右オーバーハンドを空振りしたマドセンは、ローからショートのコンビを受ける。ここも首相撲に持ち込もうとするマドセンにパンチを当てたグイダは離れて、アンダーフックもテイクダウンも許さなかった。

2R、足を使ってワンツーのグイダは、決して組むことはなくダブルレッグを切ってパンチを当てる。マドセンは左ジャブも右ローを2発蹴られ、姿勢を乱す。直後に右ローを返したマドセンは、右ストレートを届かせる。グイダはここもローを蹴り、ジャブにワンツーを合わせる。真っ直ぐ飛び込み、首相撲のマドセンだが入り際にパンチを被弾し、クリンチを続けることもできなくなっている。

グイダは右ローから左フックを当てる。マドセンも左ジャブを打ち返し、ステップインもジャブで対処している。上半身を振ってローを蹴るグイダは、右フックは空振りに。マドセンも左ジャブを決めるが、ここからの攻撃はなくローを蹴られてしまう。右には右を返したグイダ、両者ともダメージ、インパクトを残す動きはできずラウンド終了となった。

3R、ジャブを伸ばすマドセンに対し、右フックをグイダがヒットさせる。マドセンはジャブを続け、左リードフックを届かせる。構わずローを蹴ったグイダは左右に回って左ジャブも……届くのはこの左ジャブと右ローだけだ。マドセンも左ジャブに続く攻撃がなく、ローにバランスを崩す場面も。

ただしパンチの圧力はマドセンが高く、右フックや左ジャブをしっかりと当て、グイダのパンチをかわす。ローの蹴り合いでも、遅れを取らないマドセンが組もうとしてヒザ蹴り、離れるグイダをお行かせてパンチを打ち込む。マドセンは右前蹴りを見せ、組まれても倒さない自信か、落ち着いてスタンドの打撃戦を繰り広げている。2人揃って動くが、攻撃がメッキリと減った終盤。グイダがようやく右フックを当て、マドセンにクリンチにも距離を取り。最後までやや距離を取ったファイトが続いた。

結果はスプリットに割れ、30-27が一票あったマドセンがグイダを破り、大絶叫しコーナーマットにパンチを入れた。マドセンは勝利者インタビューで、次の相手で「この階級でベストレスラーだ」とグレゴール・ギレスピーを指定した。


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News UFC UFC ESPN29 アレッシャンドリ・パントージャ イグナシオ・バハモンデス クレイ・グイダ サーシャ・パラトニコフ トレヴィン・ジョーンズ ブライアン・ケレハー ブランドン・ロイヴァル ブログ マーク・マドセン

【UFC ESPN29】計量終了 トレヴィン・ジョーンズ、4度目の正直(?)はキャッチウェイト戦

【写真】2カ月で4人目の対戦相手──が、体重オーバーもトレヴィン・ジョーンズは絶対にオクタゴンに入りたかっただろう (CZuffa/UFC

21日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN29「Cannonier vs Gastelum」の計量が、20日(金・同)に行われた。

メインでミドル級のジャレッド・キャノニア✖ケルヴィン・ガステラムが組まれている同大会、計量失敗はバンタム級でトレヴィン・ジョーンズと戦うサイドユカップ・カクラモノフが、3.5 ポンド・オーバーでファイトマネーの20パーセントをジョーンズが手にしてキャッチウェイト戦で戦うこととなった。


そのジョーンズ、今年の3月にマリオ・バウティスタをアッパーからパウンドアウトでUFC初勝利(昨年8月のチムール・ヴァリエフ戦の勝利は、テストでマリファナ使用が発覚しNCとなった)以来、7月に2試合、8月に1試合と3試合連続で試合が流れている。

トニー・ケリー、ロニー・ローレンス、マナ・マルチネスと対戦相手の欠場が続き、明日こそは契約体重だろうが、4度目の正直──絶対にケージインしたいジョーンズだ。

ジョーンズ✖カクラモノフ、クレイ・グイダ✖ジ・オリンピアン=マーク・マドセン、アレッシャンドリ・パントージャ✖ブランドン・ロイヴァルなど、今大会はメインカードで6試合が組まれている。

同様に6試合が組まれたプレリミ、そのオープニングマッチではAngel’s FCウェルター級王者からUAEWを経てオクタゴンで1勝1敗のサーシャ・パラトニコフが、米軍で日本滞在経験のあるラミズ・ブラヒメジと戦う。

また第2試合では昨年のコンテンダーシリーズから、今年の4月にUFCデビューもジョン・マクデッシにスプリットで競り負けたイグナシオ・バハモンデスが出場する。ルーズベルト・ロバーツを相手に今回こそ本領発揮でき、バハモンデスがドミニク・クルーズ張りのシャッフルMMAを見せることができるか。

加えてブライアン・ケレハー✖ドミンゴ・ピラルテなど、序盤戦から興味深い試合が組まれているUFC ESPN29だ。

■視聴方法(予定)
8月1日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC ESPN29対戦カード

<ミドル級/5分5R>
ジャレッド・キャノニア: 185ポンド(83.91キロ)
ケルヴィン・ガステラム: 186ポンド(84.37キロ)

<ライト級/5分3R>
クレイ・グイダ: 155ポンド(70.31キロ)
マーク・マドセン: 156ポンド(70.76キロ)

<ヘビー級/5分3R>
チェイス・シャーマン: 256ポンド(116.11キロ)
パーカー・ポーター: 262ポンド(118.84キロ)

<バンタム級/5分3R>
トレヴィン・ジョンソン: 135ポンド(61.24キロ)
サイドユカップ・カクラモノフ: 138.5ポンド(62.82キロ)

<ライト級/5分3R>
ヴィンス・ピッチェル: 155.5ポンド(70.53キロ)
オースティン・ホバート: 156ポンド(70.76キロ)

<フライ級/5分3R>
アレッシャンジ・パントージャ: 126ポンド(57.15キロ
ブランドン・ロイヴァル: 125.5ポンド(56.92キロ)

<フェザー級/5分3R>
ルイス・サルダーニャ: 146ポンド(66.22キロ)
オースティン・リンゴ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<バンタム級/5分3R>
ブライアン・ケレハー: 136ポンド(61.69キロ)
ドミンゴ・ピラルテ: 136ポンド(61.69キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
ビー・マレッキ: 135ポンド(61.24キロ)
ジョシアニ・ヌネス: 136ポンド(61.69キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ウィリアム・ナイト: 206ポンド(93.44キロ)
ファビオ・チェラント: 205ポンド(92.99キロ)

<ライト級/5分3R>
ルーズベルト・ロバーツ: 154.5ポンド(70.08キロ)
イグナシオ・バハモンデス: 154ポンド(69.85キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ラミズ・ブラヒメジ: 171ポンド(77.56キロ)
サーシャ・パラトニコフ: 170ポンド(77.11キロ)

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【UFC ESPN29】クレイ・グイダと戦う、マッド・マドセン─02─「オリンピアンはライフスタイル」

【写真】マドセンはオリンピアンという人種なんだろう (C)Zuffa/UFC

21日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN29「Cannonier vs Gastelum」クレイ・グィダと戦う、マーク・マドセン・インタビュー後編。

デンマーク史上最高のレスラーで、グレコリオ五輪シルバーメダリストのマドセンは、全てをやり切ったレスリング人生のあとに、なぜMMAに情熱を注ぐことができるのか。

そして彼が「グレコの有効性」について、同じくグレコの五輪銀メダリストでありUFCでもミドル級の頂点に輝いたマット・リンドランドはどのように答えたのか。

<マーク・マドセン・インタビューPart.01はコチラから>


──マークはグレコローマンレスリングで輝かしい戦績を残していますが、そのスタイルとしてフリーやフォークスタイルと比較すると、アンダーフックの取り合いで足を触わることができないグレコの技術はMMAレスリングのなかで有効性は決して高くないのではないでしょうか。

「グレコローマンがMMAで効果的でない……それは僕も、実際のところ深く考えてきたことなんだ。そして君が指摘したように、フリースタイルやフォークスタイルとは別物だ。この2つのレスリングが、MMAで実効性があることは明らかだよ。そしてグレコローマンレスリングからMMAに転向したファイターは、決して多くない。

それでもランディ・クートゥアー、マット・リンドランド、ダン・ヘンダーソン、ジョー・ウォーレンがいる」

──米国のレスラーはカレッジまで、フォークスタイルをやり込んでいるかと思います。

「確かにね。だから、僕はUSレスリングのヘッドコーチを務めているマット・リンドランドに尋ねたんだ。彼が僕の住む、デンマークの小さなレスリングコミュニティを訪れてきてくれた時に。『マット、グレコの技術ってMMAでは実際のところどうなんだろう?』とね」

──ハイ。リンドランドの答は、どのようなモノでしたか。

「即答だったよ。『グレコを疑っているのかい? 冗談だろう(笑)。グレコローマンはMMAにとってパーフェクトだよ』ってね」

──本当ですかっ!!!

「僕はフリースタイルも、フォークスタイルも経験がなかった。でも、キャプテンがフリースタイルやフォークスタイルのアタックからの防御方法を伝授してくれた。フリーやフォークとは違う。でもレスリングという解釈の下では、グレコもレスリングなんだ。だから、僕はグレコの技術をもとにフリースタイルやフォークスタイルに順応し、そういうレスリングがベースにあるファイターと戦うことが、とてもチャレンジングなんだよ」

──グレコのレスラーたちは、あの限定された攻撃対象のなかで、その穴を見つけていくことで、どのコンバットスポーツのファイターと比較してもフィジカルに優れているように感じます。

「グレコローマンレスリングの経験は、MMAファイターとして他のレスリングやグラップリングを習得するうえで、とてつもないアドバンテージになっている。打撃にたいしても、そうだよ。MMAは全てのマーシャルアーツが、混ざり合っている。そして僕はグレコローマンレスリングの黒帯だ。ボクシング、打撃、グラップリングでもグレコで得た圧力は絶対的に武器になる。

MMAは体を使って戦う、チェスゲームのようなものだ。そして僕はこのスポーツのなかで、ベスト・グレコローマンレスラーだ。UFCでは素晴らしいボクサー、フリースタイルレスラー、フォークスタイルレスラー、グラップラーが活躍してきた。そして、僕がUFCで戦うことによって、その戦いにベスト・グレコローマンレスラーが加わった。

だからこそ、クレイ・グイダと戦えることが楽しみでならない。彼のようなレジェンドを相手に、僕がやってきたことが通じるのか、否か。しっかりと準備してきたし、凄くエキサイティングだ」

──グレコという五輪スポーツで、全てをやりつくしたと思いますが、なぜMMAのようなハードなスポーツに、それだけのモチベーションを持って臨むことができるのでしょうか。

「オリンピアンのライフスタイルだよ。なぜ、その競技に夢中になるのか。それは個々の競技を愛しているからだ。僕の人生は、直接は金を稼ぐことができないレスリングと常にあった。レスリングマットで戦っていたのは、金のためじゃない。レスリングを愛していたからだよ。技術の習得、体力強化、食事、睡眠、休息、全てがレスリングのためだった。その頂点を決める戦いに挑むオリンピアンにとって、競技を続けることが人生なんだ。

今、僕はMMAファイターだ。MMAは五輪競技じゃない。でも、僕にとって人生なんだ。死ぬまで、僕はオリンピアンだ。それが僕のライフスタイルだから。レスリング、MMAで戦うこと、それが僕の生き方なんだよ。それってサムライ、武士道と同じだろう? そして僕は一つのスタイルを究めた。同じようにMMAを戦っていきたい。

MMAを戦うことで、本当に多くのことが学ぶことができる。それこそが僕のモチベーションになっているんだよ」

──マーク、今日はありがとうございました。では日本のファンに一言お願いします。五輪直後ということもあり、五輪レスラーのMMAへのチャレンジはいつになくファンの間でも注目されるかと思います。

「日本のレスラーたちのハードワーク振りは、僕は百も承知だ。そして、彼らは今回の結果を残すことができた。それを誇りに思ってほしい。五輪は4年に1度の祭典だ。ただし、それは1日、1日、4年間積み重ねてきた日々の結晶なんだ。歯を食いしばり、没頭し、全てを捧げてきた日々の。

そして日本の皆が素晴らしい五輪を開いてくれたことを祝福したい。こんな状況で、よくあれだけのオリンピックゲームを遂行してくれた」

──日本、東京に住む人間としては、五輪だけが市井の人々の状況とかけ離れていたことに対して、どの競技も素晴らしかったがゆえに整理はつかないというのが本当のところです。

「だからこそ、僕に日本の皆を祝福させてほしい、感謝しているんだ。そのような状況で日本の皆は五輪のホストを務め、やり切ってくれた。この危機的状況で、日本の皆の勇気、忍耐力が五輪を最高のモノにしてくれたんだ。胸を張って欲しいし、そしてオリンピアン・アスリートに誇りを持ってほしい」

■ UFN ESPN29視聴方法(予定)
8月22日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

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【UFC ESPN29】グィダ戦へ、五輪グレコ銀=マーク・マドセン─01─「もしTOKYOを目指していれば……」

【写真】溢れんばかりの自信、MMAということでなく自身の歩んできた人生に自信を持っているという雰囲気だったマドセン (C)MMAPLANET

21日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFC on ESPN29「Cannonier vs Gastelum」が開催され、デンマーク人ファイターのマーク・マドセンがクレイ・グィダと戦う。

マドセンはデンマーク史上最高のレスラーで、2016年リオデジャネイロ五輪グレコローマン75キロ級で銀メダルを獲得。世界選手権でも4度のシルバーメダリストに輝き、ノルディック選手権では6度の優勝──デンマーク選手権に至っては69キロから96キロまで4階級で11度の優勝を誇る。

まさに不世出のレスラーながら、ロンドン五輪とリオの間にMMAにデビューし2連勝──ここからレスリングに戻りメダルを獲得すると、レスリングを引退し通算8連勝でUFCと契約を果たした。UFCでも2勝0敗、キャリア最強の相手グイダ戦を前にしてオリンピアン、そしてメダリストがなぜMMAで戦うのか。加えて、グレコの技術はMMAに効果的なのか等を尋ねた。


──土曜日にクレイ・グイダとの試合が控えています。今、どのような気分ですか。

「とてもエキサイトしている。クレイ・グイダの試合をずっと見てきた。その彼とUFC3戦目で戦えるなんて、とんでもないチャンスだ。そして、凄く光栄なことだよ」

──ところで東京五輪が終わったばかりですが、レスリングはチェックしていましたか。

「もちろん。NBCでは24時間、ずっとオリンピックが流れていた(笑)。今回はキャプテン・エリック・アルバラシンの下、アリゾナでキャンプを行ったけど、キャプテンとはずっと昔に五輪の準備をしていたコロラドスプリングスのオリンピックセンターで出会って以来の仲でね。今回は、彼と一緒にレスリングをチェックしながら、『ああだ、こうだ』って話していたんだ。

そうだね、僕自身はレスリングだけでなく、どんな競技でも見ていたよ。アリゾナに3カ月間いたけど、五輪の間はずっとデンマーク代表のあらゆる競技を応援していた。デンマーク代表は素晴らしい活躍をしていたよ」

──デンマークでは、レスリング人気が高いのですか。

「そうだね、とてもとてもニッチなモノさ。米国や日本と比べると、凄く小さい。でも東京でも1人、デンマーク代表がレスリング競技に参加していた。デンマーク人レスラーが予選を勝ち抜くことだけでも、本当に大変なんだ。1回戦負けだったけど、グレコローマンレスリング67キロ級で戦ったフレデリクホルムクイスト・ビャレフーを心の底から尊敬しているよ」

──日本ではレスリングのトップ選手は一流企業に就職できたり、学校や自衛隊に就職して安定した生活を送ることができます。マークは2度五輪に出て、銀メダルを獲得していますが、MMAに転向しました。

「訂正させてもらうと、僕は3度五輪に出ているんだ(笑)」

──おお、スミマセンでした。では北京、ロンドン、リオと五輪を経験しているのですね。そしてロンドンとリオの間にMMAデビューをしています。

「世界大会では5度、メダルを取っている。それが人生をレスリングに捧げてきた、結果さ(笑)。日本のように、ロシアや旧ソ連の国々、米国でもレスリングは素晴らしい安定した人生を手に入れることができるプラットフォームを持っている。

きっと僕もそういう人生をレスリングのおかげで送ってきたはずだ。自分でいうのもなんだけど、デンマークでは誰よりも認識されたレスラーのはずだからね。3度の五輪出場は初めてだし、84年の歴史で初めてメダルを獲得したのだから。自分のデキることは全てやり、最高の結果を残せたと思っている。

ただ2016年にメダルを取った時も、MMAで結果を残せるのかって自問自答をしていた。レスリングとMMAを同時に戦うのではなく、100パーセントMMAに専念したくなった。もし、東京を目指していれば4度目のオリンピック出場もなっていたと思う。でも、2016年にレスリングは引退した。もうやり切ったし、MMAにフォーカスしたかったんだ。

MMAをやり切りたいと思ったからね。自分の可能性を最大限に引き出すチャレンジがしたかった。幸運にもレスラー時代から、世界を回って色々な国のオリンピック・センターでトレーニングもできた。レスリングでやるべきことはやり遂げたと思っている。だから、MMAでも同じように自分の力を出し切れる環境で練習をしたいと思い、今回はキャプテンとヘンリー・セフードの下で3カ月間、試合の準備をしてきたんだ。

この環境で練習していると、放っておいても自分が強くなっていることが分かる。ライト級のトップとしてやっていけるという確信を持てたよ」

──デンマークでは、米国のような練習はできないということですか。

「デンマークのMMAは、もの凄い勢いで成長しているよ。それでも正直、MMAではまだ第3世界だ。それでも、ここ3年のMMAの発展は凄いし少なからずとも、僕も寄与できていると思う。僕がUFCデビュー戦を戦った大会は、コペンハーゲンのロイヤル・アリーナで行われ1万2000人以上のファンが集まったんだ。

ただし、それ以前はデンマークにMMAの歴史はなかった。僕自身、MMAに転向を考えた時に相談した相手はデンマークのレジェンド、マーティン・カンプマンだったんだ。当時、クレイ・グイダの所属しているチーム・アルファメールのコーチを辞した彼は、デンマークに帰国した直後だった。

そしてマーティンは僕がMMAファイターになる手助けをしてくれた。どういう練習から始めれば良いのか、そこからマーティンに指導を受けた。ただし、僕が住んでいた街からコペンハーゲンまで車で片道90分も掛かり、朝の練習をして夕方の練習まで時間をつぶさないといけない。夜の練習を終えて、家に戻ると11時だ。全くもってチャレンジングな日々だったよ(笑)。

フェラーリと馬ぐらい、米国とデンマークでは環境が違うけど……あの日々は、僕にMMAファイターとしてやっていけるという自信を与えてくれたんだ。そして、さらに強くなるために、自分の能力を最大限に引き出してくれる練習環境を求めるようになった。それを今回、アリゾナで見つけたんだよ」

<この項、続く>

■ UFN ESPN29視聴方法(予定)
8月22日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

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Report UFC UFN ESPN+24 UFN184 クレイ・グイダ ブログ マイケル・ジョンソン

【UFN184】動きを止めないクレイ・グイダがアンチエイジ・ファイトでジョンソンからフルマークの判定勝ち

<ライト級/5分3R>
クレイ・グイダ(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
マイケル・ジョンソン(米国)

左ジャブを伸ばし続けるグイダが、頭を位置を変えながらパンチを出して前に出る。ジョンソンも右ジャブから左を放つとグイダが右フックを振るう。ジョンソンも左フックを返すが、グイダは右を当て、近距離でパンチをまとめると、再び右を当ててから右ハイキックを蹴っていく。ここで組みつき、ケージに押し込んだグイダがテイクダウンを決める。ハーフで抑えたグイダがケージ際でギロチンの機会を伺う。

許さず立ち上がったジョンソンがヒザを突き上げて離れると、アゴに再びヒザを入れ、左ミドルを2発決める。間合いを取りなおした両者、ジョンソンの精度が上がりワンツーフックから3発、4発と当てラウンドが終わった。

2R、パンチを見せてダブルレッグを決めたグイダ。腰をコントロールされかかったジョンソンだが、しっかりとウィザーを取って立ち上がる。押し込み続けるグイダがシングルレッグを執拗に仕掛け、ハイクロッチとの連係で削っていく。切って鉄槌を入れたジョンソンは、ヒザを入れるも息が相当に荒くなっている。

グイダはシングルで再びケージにジョンソンを押し込む。倒れず耐えたジョンソンが、体を入れ替え押し込み返す。残り1分で離れたジョンソンは、右フックを被弾する。両者、腰を下げてワイドスタンスの打撃戦はジョンソンが自分の戦い方ができていない表れだ。このままケージにジョンソンを押し込んだグイダはしてやったりの表情で、ホーン後に自陣に戻った。

最終回、すぐに距離を詰めたグイダがテイクダウンを切られ、殴られながら右を当てる。グイダが頭を動かすたびに反応してしまうジョンソンは、1分を経過したところでシングルでヒザをつかされケージに押し込まれる。胸を合わせて立ち上がり、シングルを切ろうとするジョンソンだが、そのまま尻もちをつかされる正座状態でケージに押し込まれる。

半分が過ぎ、スクランブルでバックに回ったグイダがついに両足をフックする。パンチからRNCを決めたグイダが、背中を反らせる。手首を掴んで耐えるジョンソンだが、強烈な四の字フックに捕らえられ厳しい時間に。そのままバックグラブを続けたグイダが、タイムアップと同時にケージを中でランニングを見せ、大きなゲップ一閃。

39歳、15分間動き続けたグイダがフルマークの判定勝ちを手にした。


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