【写真】何も頼まなくても、やってくれる。さすが関西人!!(C)MMAPLANET
9日(土)に豊中市176BOXで開催されるGladiator024で田中有が初参戦、いきなりライト級挑戦者決定戦でグスタボ・ウーリッツァーと対戦する。
Text by Manabu Takashima
田中は2016年のプロデビューから、9試合中3試合を修斗公式戦で戦い環太平洋ライト級王座に挑んだこともある。そんな田中はチームメイトの中川皓貴のチョ・ソンビン戦の敗北を目の当たりにして、「オモロイ」とグラジ出場に気持ちが向いたという。
シンプルに強い相手、外国人と戦いたいという田中は、そのポテンシャルの高さを新天地で結果に結びつけることが絶対となる。
──12月9日、1年振りの実戦復帰がこれまで主戦場としていた修斗でなくグラジエイターになりました。グラジ出場のきっかけは、どういったものだったのでしょうか。
「強い選手が集まっている。外国人選手の来日も増えていて、そいつらを倒してやろうと」
──修斗ではチケットを売る力のあるリライアブルの選手として、どうしても大阪大会の主役というポジションが求められているということはあったかと。
「そうですね。東京で試合をしたのは、岡野(裕城)戦が最後なので4年前ですね。やっぱり東京で試合がしたかったけど、大阪大会のオファーだったので大阪で戦ってきました」
──グラジも大阪やんけ、と言われそうですが(笑)。
「そこは大阪とかでなくて、リライアブルの選手はグラジエイターに出ているから大会を見ていると、強い選手が多い。だから挑戦したいと思ったので。それに中川(皓貴)が1月にチョ・ソンビンに負けて……『おお、オモロイなぁ』って思って」
──えっ、田中選手を目標に兄のように慕ってくる中川選手のあのTKO負けにも関わらずオモロイと……。
「ハハハ。シンプルに強いヤツが来たので、こっちは面白いと思いましたね。ファイターなんで、強いヤツとやりたいんで。グラジエイターはフェザー級やバンタム級が賑やかになっていて、ライト級だって面白いぞって見せたいんで。で、強い相手やったらそれだけオモロイことになるじゃないですか。グラジエイターをもっと盛り上げるつもりで戦います」
──1月に面白いと感じて、出場は12月。ここまで期間が空いたのは?
「特にないのですが、マックス・ザ・ボディ戦で足首をケガして、3カ月ぐらい練習ができなかったんです。そこから色々と調整して、夏にはグラジエイターからオファーがあったんです。その時から12月をターゲットにしていたので、僕としては12月に戦うことで全く問題はないです。それでタイに練習にも行けましたし。ただ正直に言って、修斗でやり残したこともあるんですけどね……。逃げたと思われたくもないし。でも、グラジエイターで結果を残せばそんな声も黙らせることができるかなって」
──修斗ライト級戦線もキャプテン☆アフリカ選手、マックス・ザ・ボディ選手がRoad FCのトーナメントに出て留守になっていましたし。
「でも、取りこぼしたという想いはありますよ。それは、めちゃくちゃあります……」
──キャプテン☆アフリカ選手との環太平洋タイトル戦の時は、もう左肩をガチガチにテーピングで固めていて。ケガをしているのが、丸わかりでした。
「それはもう言い訳になるんで、言いたくないです。自分の負け、それが自分の弱さなので。あの負けがあったから、今の自分があると思っています」
──あの時はテーピングの量も半端なかったので、あれはフェイクで本当は逆側がケガをしているのではと疑ったほどでした。
「アハハハハ」
──大昔、〇〇〇〇〇〇選手が大きな試合の前に足首を負傷して、それを米国の記者に書かれて。『その記事は間違っていて、本当のケガの場所は首だ』って書いて情報操作してほしいと頼まれたことがありました。
「えぇっ!! それで書いたんですか?」
──いえ、そんなことできないから違う方の足首にテーピングを巻けばって(笑)。そうしたら、本当にしていました。
「えぇぇぇぇぇぇぇ!! 凄いですね」
──効果はまるでなかったですけどね。
「僕はバカ正直に、痛い方に巻いてしまいましたよ(笑)」
──完全に狙われてしまいました。
「ホンマに、その通りです(笑)。あの時は正直に巻いていないと、ずっと痺れている状態だったんです。練習もできなかったですし。でもケガをして全然練習もできない状態で試合をし、回復して練習をすると強くなったのが実感できたんです」
──当時と比較すると、今の体調は?
「もう全然違いますよ。あの時と比べると、問題ならないぐらいバッチシです」
──さきほどタイに練習に行ったと言われていましたが、どこのジムへ?
「バンタオMMAに2週間ほど。ジョージ・ヒックマンが指導しているところですね。弟のフランクと2人で教えてくれました」
──なぜ、バンタオに?
「タイにいる知り合いが、バンタオが合っていると。なので、とりあえずバンタオに行って次はタイガームエタイに行ってみようと思います。両方に行こうかとも考えたのですが、ジョージがしっかりと教えてくれるので、行ったり来たりはできなかったです」
──2週間、どのような経験ができましたか。
「基本、MMAスパーは2回だけなんですけど。グラップリングとテクニック。グラップリングクラスで、レスリングを教わることが多かったです。それとムエタイですね。でもグラップリングが多かったです。ロシア人、ヌルマゴメドフみたいな人が多くて、ぶんぶん振り回してくるのかと思ったら、意外とテクニックもありました。とにかく外国人選手と練習して、自分の力や技術を試しました」
──手応えの方は?
「ありました。やられても、やり返すこともできたので。勝負ができるところもいっぱいあっると分かり、良かったです。なによりも、凄く面白かったので」
──バンタオで練習をしている時に。ウーリッツァーとの試合は既に決まっていたのですか。
「いえ、その前です。バンタオの最終日ぐらいにグスタボ選手と挑戦者決定戦になるって聞いて。最初はトーナメントっていう話もあったのですが、挑戦者決定戦で戦うことになり。そこからはグスタボ選手のことしか考えていないです」
──井上啓太選手をKOし、キ・ウォンビンにパウンドアウト負けを喫しました。ウーリッに対して、どのような印象を持っていますか。
「一撃がありますね。グラップリングもちょっとはできるかなって。足関節とかやっているので、寝技もあって一発もある。そこを警戒して戦おうかなって思っています」
──ここで勝てば佐々木信治選手に挑戦することになる?
「それは、そうでしょうね。チャンピオンは佐々木選手なので」
──シンプルにそいつらに勝つという言葉が、冒頭で聞かれました。それがグスタボ・ウーリッツァーや佐々木選手になるのでしょうか。
「強い外国人選手とやりたいです。それでベルトを巻いたら、海外。MMAを始めた時からUFCしか見ていなかったので。取りあえずは海外、外国人の強い選手とやりたいです。バンタオでもフィジカル負けをしなかったので、僕はそうとうにフィジカルが強いです。試合を見てもらったら分かると思いますが、ヤバいですよ(笑)」
──では、そのウーリッツァー戦ではどのようなところを見せたいと思っていますか。
「俺だけを見てもらえれば。ライト級は任せてくださいという感じです」
──ではこの試合に向けて、意気込みの方をお願いします。
「意気込み……意気込みですか、難しいですね。応援してください。本物の田中有を見せます」
■視聴方法(予定)
12月9日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル
■ Gladiator024対戦カード
<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
宮川日向(日本)
<フェザー級/5分2R>
袖裂雄貴(日本)
福山佳祐(日本)
<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
今村滉(日本)
<GLADIATORライト級次期挑戦者決定戦/5分3R>
田中有(日本)
グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
河名マスト(日本)
<バンタム級/5分3R>
竹中大地(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
<バンタム級/5分3R>
上久保周哉(日本)
ペン・ジョウン(韓国)
<フェザー級/5分3R>
中川皓貴(日本)
バットオチル・バットサイハン(モンゴル)
<フライ級/5分3R>
久保健太(日本)
チェ・ドンフン(韓国)
<フェザー級/5分3R>
じゅん(日本)
高橋孝徳(日本)
<フライ級/5分3R>
澤田政輝(日本)
イ・スンチョル(韓国)
<フライ級/5分3R>
和田教良(日本)
シン・ジェヒョク(韓国)
<バンタム級/5分3R>
南友之輔(日本)
健太エスペランサ(日本)
<バンタム級/5分3R>
吉田開威(日本)
フェルナンド(ブラジル)
<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
スモーキー(日本)
<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
木村柊也(日本)
<アマ・フライ級/3分2R>
伊藤琥太郎(日本)
辻本涼太(日本)
The post
【Gladiator024】ウーリッツァーとライト級挑戦者決定戦、田中有「強い相手やったらそれだけオモロイ」 first appeared on
MMAPLANET.