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【Pancrase350&351】透暉鷹×アルジクル、平田×サンウォン、田嶋×ラジャボフ。強くなるために必要な試合

【写真】今年はニューピアで、2に大会。クリスマスの10日前のパンクラスだ(C)MMAPLANET

13日(水)、パンクラスから12月15日(日)に行われる師走の大一番=二部制イベントの振り分けとメインを発表した。昨年&一昨年と横浜BUNTAIで掉尾を飾る大会が行われていたが、今年は東京都港区のニューピアで350大会と351大会として実施される。
Text by Manabu Takashima

既にKOP透暉鷹にキルギスのカリベク・アルジクル・ウルルが挑むバンタム級選手権試合、平田直樹とキム・サンウォンのフェザー級選手権試合を始め、15試合以上がこの日に組まれることが明らかになっていたが、本日の発表で12時15分開始の昼の部=350大会のメインは透暉鷹✖アルジクル、17時開始の夜の部=351大会のメインは平田×キム・サンウォンと決まった。


井村塁を秒殺したアルジクルが、Road to UFCで無念の準決勝敗退となった透暉鷹の持つ王座にパンクラス2戦目で挑む試合の前には、同じ中央アジア勢で高城光弘をRNCで下したオタベク・ラジャボフが田嶋椋と戦う。

そのまま次期挑戦者決定になっても不思議でないラジャボフとの試合に挑む田嶋、王座防衛戦に臨む透暉鷹と共に、Road to UFCを視野に入れているのであれば中央アジア勢との対戦は勝てば勢いはつくが、リスクの高い戦いになる。

これこそが、今のJ-MMAから世界へ出ていく、最高峰を目指すというファイターに必要なカードだ。来年のRoad to UFCには従来通り中国、韓国、インド、フィリピン、インドネシア、タイというアジアの国々以外に豪州勢、そしてニュージーランドやモンゴルが加わるという話も伝わってくる。

綺麗なレコードが絶対というなかで、それが可能なファイトで白星を並べても、さらに厳しくなることが予想されるRoad to UFCを勝ち上がることができる力が養成されるとは思えない。

そうなると、もう強い相手に勝つ。それもRoad to UFCという狭き門への出場権を得るにはコンテンダーシリーズのようなアグレッシブ&フィニッシュ必至というファイトが必要になってくるのも時間の問題だ。そうしなければ勝利が絶対のRoad to UFC=アジア・オセニア予選を勝ち抜くことは困難になってくる。

日本のMMA界の現状は国際戦を組み、実力者をふるい落とすという贅沢な試合を続々と組むことはできなくなっている。中央アジア勢を招聘しても、客席は埋まらないという考えも当然のように一理ある。

そのなかで手を出したくない。掘るべきではない中央アジア勢を招聘するパンクラスの国際戦は時代を先取りした──そして、失敗に終わると攻め過ぎと批判される可能性もある。それだけに透暉鷹、田嶋の両陣営だけでなくパンクラスというプロモーションからも勇気が感じられるマッチアップだ。

また351大会のメインでRoad to UFCベテランのキム・サンウォンとベルトを掛けて戦う平田直樹にとっても、これから先を見据えたうえで非常に大切な戦いとなる。今後はタイトル戦だから勝利が絶対という思考では、もう上の舞台から引っ張られることは難しくなることが予想される。

勝利は絶対でも、その絶対へのプロセスが今後の進路に大きく影響してくる。組み倒して勝つ。それが平田のMMAだけに、組むまでパフォーマンス。そして組み倒してからの動きがこれまで以上に大切になってくる。キム・サンウォンは簡単に組める相手ではない。そして簡単にテイクダウンを奪えないことも、明らかだ。それでも組み倒しコントロールするために、平田が何を身につけてきたのか。そして、今後の武器となる要素が試合から見られるのか。その辺りが査定されるタイトル戦といえよう。

また351では猿飛流×ジョセフ・カマチョという国際戦。350では砂辺光久×時田隆成という特別感のあるファイトが見られる。その一方で、ウィニングトラックに戻ってきた柳川唯人と名田英平のフェザー級戦を始めたとしたラインナップの多くが──その特別感、あるいは将来の方向性を左右するというファイトの機会を得るために戦う、終わりのないスパイラルループの中での生き残り合戦といえる。

強さを求めるのか、自己表現の場なのか。いずれにせよ、果ての無い連鎖ファイトから抜け出すために、不可欠なのが勝利。まさに厳しい現実、世知辛い世の中を勝ち抜くことが求められるパンクラスの2024年最終章だ。


■Pancrase351対戦カード

<フェザー級KOP王座決定戦/5分5R>
平田直樹(日本)
キム・サンウォン(韓国)

<フライ級/5分3R>
猿飛流(日本)
ジョセフ・カマチョ(グアム)

<フライ級/5分3R>
有川直毅(日本)
山崎蒼空(日本)

<ストロー級/5分3R>
寺岡拓永(日本)
舩田電池(日本)

<バンタム級/5分3R>
合島大樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分3R>
リトル(日本)
織部修也(日本)

<バンタム級/5分3R>
平岡将英(日本)
ギレルメ・ナガガワ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
平信一(日本)
張豊(日本)

<ストロー級/5分3R>
リトル(日本)
織部修也(日本)

<フライ級/5分3R>
水戸邉荘大(日本)
小林了平(日本)

■Pancrase350対戦カード

<バンタム級KOPC/5分5R>
【王者】透暉鷹(日本)
【挑戦者】カリベク・アルジクル ウルル(キルギス)

<バンタム級/5分3R>
田嶋椋(日本)
オタベク・ラジャボフ(タジキスタン)

<フェザー級/5分3R>
名田英平(日本)
柳川唯人(日本)

<ライト級/5分3R>
鈴木悠斗(日本)
小川道的(日本)

<フェザー級/5分3R>
岡田拓真(日本)
敢流(日本)

<フライ級/5分3R>
菅歩夢(日本)
岸田宙大(日本)

<バンタム級/5分3R>
平岡将英(日本)
ギレルメ・ナガガワ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
砂辺光久(日本)
時田隆成(日本)

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45 AB F1 IMMAF MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase346 オタベク・ラジャボフ キック 高城光弘

【Pancrase346】IMMAF世界王者のダジック・ファイター=ラジャボフが高城にRNCで一本勝ち

【写真】ラジャボフがプロデビュー戦とは思えない強さを見せて一本勝ちした(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分3R>
オタベク・ラジャボフ(タジキスタン)
Def.3R3分18秒 by RNC
高城光弘(日本)

ラジャボフがジャブを突いて前に出る。高城は構えをスイッチしつつ、ケージ内をサークリングする。ラジャボフが右フックを打って、ジャブを顔とボディに打ち分ける。高城は前蹴りで距離を取ろうとするが、ラジャボフが右ローで高城のバランスを崩しておいて左フック。さらに左フックから右ストレート、左ボディと手数を増やす。

ここで高城がジャブからスピニングバックフィスト。ラジャボフが組んで高城をケージに押し込む。ラジャボフは高城の左足にシングルレッグに入ってテイクダウンする。高城はラバーガードでラジャボフの動きを固めつつ、ケージまで移動して、ケージに体を預けて立ち上がる。

ラジャボフは左腕を差して、ボディに右ヒザ蹴りを入れ、ここでブレイクとなる。再開後、ラジャボフがジャブから右ストレート、そのまま組みついて高城をケージに押し込む。高城は首相撲から左右のヒジを入れる。このラウンドはジャッジ2名が10-9でラジャボフ、1名が10-9で高城とした。

2R、高城がオーソドックスから前足のサイドキック。ラジャボフがスピニングバックキックと左ハイ、高城がサウスポーから左ストレートで飛び込む。ラジャボフが右ストレート、高城がラジャボフの前蹴りを取ってバックについて押し込む。ラジャボフが正対し、離れ際にスピニングバックフィストを狙う。今度はラジャボフが高城の右ストレートに合わせて組み付きケージに押し込む。高城も右足をラジャボフの左足にかけて、そのままシングルレッグに入る。

ラジャボフが四つに組んで押し込み返して、ボディにヒザ蹴り。離れたラジャボフは前蹴りからスピニングバックックと右ストレート。高城のバックブローに合わせて組み付く。四つ組みで押し込んだラジャボフがヒザ蹴り、足をかけてテイクダウンすると、腰を上げてヒジを落とす。高城は左手をラジャボフの首に巻いて、尻餅をついた状態でケージに体を預ける。ジャッジ3名とも10-9でラジャボフにポイントをつけた。

3R、ラジャボフが前に出てスピニングバックキックと左ハイ、ジャブを突いて右ロー。高城もサウスポーにスイッチして左ミドル、スピニングバックフィスト、右フックから組み付いて両差しでラジャボフをケージに押し込む。ラジャボフも首相撲からヒザ蹴りを狙いつつ、高城はラジャボフの左足にシングルレッグに入る。

ここでラジャボフは高城の股の下で両手をクラッチし、後方に投げ捨てるようにテイクダウンする。ここからラジャボフは高城のバックについてRNCへ。最後は高城の体を反らせるようにしてRNCを極めて一本勝ちした。バンタム級第二のダジック・ファイター=ラジャボフが2022&2023年のIMMAF世界選手権優勝の実績にたがわぬ強さを見せて勝利。試合後には「次はチャンピオンベルトを狙いたい」と早くもタイトル挑戦をアピールした。


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