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45 DEEP DEEP Nagoya Impact2024#03 GINJI MMA MMAPLANET o ONE でDEEP Nagoya Impact2024#03 ブログ マユミ・グラップリングシュートボクサーズジム 寺崎昇龍 畠山祐輔 神田麻梨乃 脇田仁

【DEEP Nagoya Impact2024#03&#04】空手出身の寺崎が脇田をKO。マユミGSBは神田をヒールで秒殺

【写真】フルコン空手からMMAに転向した寺崎は、インパクト大のプロデビュー(C)NOB YASUMURA

25日(日)、愛知県刈谷市の産業振興センターあいおいホールでDEEP Nagoya Impact2024#03ならびに#04が開催された。中部のファイターを中心に、昼夜に分けて組まれた今大会から3試合についてお届けしたい。
Text by Shojiro Kameike


<バンタム級/5分2R>
寺崎昇龍(日本)
Def.1R4分54秒 by TKO
脇田仁(日本)

サウスポーの寺崎がプレスをかける。脇田は左ジャブを突きながらサークリングする。脇田が右ストレートを放った瞬間、寺崎が右ショートを合わせてダウンを奪う。すぐさまトップを奪った寺崎がパウンドを連打すると、脇田はZハーフからガードに戻した。脇田の頭を抱えて左ヒジを打ち込む寺崎。さらに足を上げてくる脇田の顔面に鉄槌を落とした寺崎が、足を捌いて左パウンドを直撃させた。

ここで寺崎が立ち上がり、レフェリーがブレイクを促す。スタンドに戻ると、脇田が右ストレートを伸ばして距離を詰める。寺崎は脇田の右をバックステップでかわし、ボディロックで組むとグラウンドに持ち込んだ。ハーフガードの脇田に対し、寺崎は左腕を差し上げてパスを狙う。

ケージ際で抑え込んだ寺崎が左ヒジで削り、マウントに移行した。脇田はケージキックから回転して左足を取るも、寺崎がトップをキープ。ガードに戻った脇田の十字をかわした寺崎は、強烈の左パウンドから鉄槌を連打し、レフェリーストップを呼び込んだ。

寺崎はフルコンタクト空手からMMAに転向し、今回プロデビュー戦をKO勝利で飾った。空手時代は2018年、JFKO全日本大会の男子軽量級で準優勝(決勝の対戦相手は秋元皓貴)。翌年の同大会では3位入賞で、2020年に開催が予定されていたWKO世界大会への出場件を獲得していた(大会はコロナ禍のため延期に)。

その後MMAに転向し、アマ修斗やアマDEEPを経てプロデビューへ。スタンド、グラウンドともに正確で強烈なパンチを見せており、今後のキャリアが楽しみだ。



<グラップリング 56キロ以下契約/5分2R>
マユミ・グラップリングシュートボクサーズジム(日本)
Def.1R0分36秒 by ヒールフック
神田麻梨乃(日本)

開始直後、ダブルガードからマユミが神田の右足首を持ってベリンボロのように前転しながらヒールフックへ。マユミのクラッチに左手を差し込みディフェンスする神田。マユミはキス・オブ・ドラゴンへ。これを潰されると神田の左足を抱えながら、右足で相手の胸を押して仰向けに。回転して逃れる神田の左足をサドルで捕らえた神田が、すぐさまヒールで絞り上げてタップを奪った。


<フェザー級/5分2R>
畠山祐輔(日本)
Def.1R2分50秒 by RNC
GINJI(日本)

昼の部メインは開始早々、サウスポーの畠山に対し、GINJIが一気に距離を詰めた。しかし畠山が頭を振りながらプレスをかけて押し戻す。GINJIが右ストレートのフェイントを見せると、畠山はバックステップからニータップで飛び込む。これをかわしたGINJIが畠山にケージを背負わせる。

ケージ中央に戻った両者。GINJIが左ジャブを突くと、畠山もテイクダウンを狙うが、かわされてしまう。GINJIの左フックが畠山の顔面をかすめる。畠山のシングルレッグをスプロールしたGINJIは、右ストレート、右ローを見せた。強烈なGINJIの右ローの音が場内に響く。畠山は左ストレートから右フック、さらにワンツーでGINJIの顔面を跳ね上げて一気に前に出る。

バランスを崩しながら下がるGINJIに、畠山がダブルレッグで組みついた。スプロールするGINJIのバックに回った畠山は右足を差し入れる。さらにスタンドのまま左足を入れ、背中に乗った状態で首に右手を回しRNCを極めた。

これで3試合連続の一本勝ちとなった畠山はタイトル挑戦をアピールした。

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45 DEEP MMA MMAPLANET o RIZIN TATSUMI YouTube でDEEP Nagoya Impact2024#03 キック ボクシング 寺崎昇龍 神田麻梨乃 脇田仁 鶴斗

【DEEP Nagoya Impact2024#03】寺崎昇龍戦へ、脇田仁「アパレルの仕事だと格闘技は難しい」

【写真】深夜1時のインタビュー。早朝からの仕事なのに、ありがとうざいました (C)SHOJIRO KAMAIKE

25日(日)、愛知県刈谷市の産業振興センターあいおいホールでDEEP Nagoya Impact2024#03ならびに#04が昼夜に分けて開催される。昼の部となる#03では、脇田仁が寺崎昇龍と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

脇田は地下格闘技を経て、2023年8月にDEEP NAGOYAでMMAデビューし、プロでは2連勝中だ。その間に『格闘代理戦争 THE MAX』にも出場して1勝1敗の戦績を残している。テイクダウンとパウンド、そして試合前後に見せる気合いの表情が印象的な脇田だが、その言葉からは真っ直ぐさがうかがえる。そんな脇田が地下格闘技で培い、そしてプロデビューと格闘技代理戦争を経て得たものとは。


――仕事と練習を終えて、日付が変わってからのインタビューとなります。試合直前ですが、毎日このスケジュールをこなしているのでしょうか。

「いつも仕事と練習が終わって自宅に戻るのは、これぐらいの時間ですね。今回は試合が日曜日なので、金土日と休みをもらっています」

――翌朝、何時から仕事が始まるのですか。

「足場の仕事をしていて、朝は6時30分か7時ぐらいから――日によって違いますけど」

――それは大変なスケジュールですね。格闘技を始めたのは足場の仕事に就いた後ですか。

「今年23歳になるんですけど、格闘技を20歳か21歳ぐらいの時です。小学5年生の時にキックキックボクシングをやっていた経験はあって。キックボクシングを辞めたあとに、当時人気だった地下格闘技の存在を知りました。その頃から地下格闘技には興味がありましたね」

――小学校の時、地下格闘技に興味を持ったのですか。現在出場しているDEEP NAGOYA大会のようなMMAの試合ではなく……。

「はい。キックボクシングの前は、ずっとサッカーをやっていました。根は普通というか、不良とか悪い人に憧れを抱いている少年という感じで。試合の時と普段が全く違うとは、よく言われます」

――なるほど。そこから実際に地下格闘技をやるために、現在のジムに入ったのですね。

「所属しているのはCOMRED(カムレッド)といって、『戦友』という意味です。足場の仕事に就く前は、アパレルの仕事をしていたんですよ。ずっと地下格闘技の試合に出たいと思っていたけど、アパレルの仕事だと格闘技は難しいじゃないですか」

――アパレルというのは、ショップ店員さんだったのでしょうか。

「そうです。練習や試合で顔を腫らせたまま店に行くわけにもいかないので……。そのアパレルの仕事も『合わないな』と思って辞めたあと、紹介で今の足場の仕事に就きました。職場の先輩に地下格闘技をやっている人がいて、観戦にも行ったし、『興味があるなら練習に来てみれば?』と言われたんですよ。そこで練習に行ってみたら『センスがあるな』と褒めてもらえて」

――おぉっ!!

「でも最初の練習でボコボコにされて『やっぱり格闘技は無理だな』と思っちゃったんですけど(苦笑)。だからフィットネス感覚で練習に行きながら、1カ月ぐらいしたら辞めるつもりでした。でも、なかなか辞めると言いづらくて、ズルズルと続けていたら試合に出るようになったんです。そうしたら格闘技が楽しくなってきました。

ひとつ大きいのは、ジムのMMAクラスで指導してくれているのが、アラン・ヤマニハ選手なんですよ。僕がジムに入って少し経ってから、ヤマニハ選手がクラスを受け持ってくれるようになって。地下格闘技でガチガチのRIZINファイターの指導を受けている選手も、なかなかいないと思いますよ」

――つまり地下格闘技を目指してジムに入ったあと、ずっとMMAの指導を受けていたということですね。練習ではボコボコにされながらも。

「小学5年生の時以来の格闘技の練習でしたからね。やっぱりパンチって当たったら気持ち良いけど、当てられたら痛いじゃないですか。しかも食らったことのないレベルのパンチで(苦笑)。

最初の頃は週1回、練習に行っていたぐらいでした。でもいざ地下格闘技の試合に出てみると3連敗して。そこから真面目に練習し始めて、試合に出ると開始1分くらいで勝つことができて――だから真剣に練習し始めたのは、ここ2年ぐらいです」

――脇田選手は殴り合いではなく、どちらかというと組んで勝負するタイプです。地下格闘技の試合に出ていた頃から、そのスタイルだったのですか。

「練習していて『自分はパンチや蹴りは得意じゃないなぁ』と思いました。その時に考えたのは――昔から喧嘩で、組んだり投げたりしていたんですよ。柔道をやっている人に投げ技を教えてもらったり、中3の時に期間限定の部活で相撲をやっていて。おかげで投げや組みは得意だったので、それを格闘技の試合でも使おうと思ったんです」

――そんななか、月イチのペースで地下格闘技の試合に出ていたそうですね。それだけ試合をこなしていて、大きな怪我はなかったのでしょうか。

「僕はあんまり怪我がなくて、だから『とにかく試合に出たい』という感じでした」

――その地下格闘技から2023年8月、DEEP NAGOYAでプロデビューしています。プロのMMAを戦うキッカケは何だったのですか。

「あの頃、周りにいた同い年の選手が地下格闘技のチャンピオンになり始めて、自分だけベルトを獲れていないのが凄く悔しかったんですよ。チャンスも貰っていたのに、それを生かすこともできずに『なんで俺だけ獲れないんだろう?』と思っていました。

そろそろ本当にベルトが欲しいと思っていた時に、2023年3月に初参戦なのにタイトルマッチを組んでくれて、そこでベルトを巻いたんです。あの時は少しファイトマネーが出たのですが、自分のなかではプロの試合だとは思っていないです。そこからも地下格闘技に出て連勝していると、DEEP NAGOYAからオファーが来て。その時に『プロでも頑張ってみよう』と思いました。もともとプロを目指していたわけじゃないけど、自然と流れでそうなったという感じですね。

プロデビューしてからは、地下格闘技には出ていません。本当は出たい気持ちもありますけど、地下格闘技で怪我したりするとプロモーターさんにも迷惑をかけちゃうと思いますし」

――とはいえ、試合出場のペースはさほど変わっていないですよね。4月19日に放送された格闘代理戦争の初戦を視た時、「あれ……この選手、どこかで視たことがある」と思っていたら、12日前にDEEP NAGOYAで試合をしていて。

「ありがとうございます。覚えてもらっていて嬉しいです(笑)」

――さらに1カ月後には格闘代理戦争の準決勝戦を控えているのに、初戦の1週間後にはHEATでMMAグローブ・キックボクシングを戦っていました。

「あれは大会直前、仕事中にジムの代表から電話が掛かってきて『試合が決まった』と。そういうのは僕も慣れているので、相手のことも聞かずに『分かりました』と答えて、夜にジムへ行って練習しました。

地下格闘技でも大会前日に試合が決まることはあったし、急きょ試合をするということに対して恐怖心はないんです。当時すごく練習していた打撃の技があって、それを早い段階で試せる――というのが率直な気持ちでした。ただ、格闘代理戦争の間だから番組制作者の方には失礼だったとは思います。とにかく番組には迷惑をかけないようにと気をつけて」

――格闘代理戦争に出場して、何か変化はありましたか。

「う~ん、皆から『見たよ』と言われることはあります。でも2試合目で負けちゃったので、それを言われるんですよね。『あの試合で勝っていたらなぁ~』とか。自分自身でも勝てた試合だったと思うし、その点は心残りもあって。

大きく変わったとすれば、気持ちの面ですね。自分としてはプロデビューと格闘代理戦争を通じて、試合に向けて覚悟を決めることを、ちゃんと知りました。この試合に命を賭けて挑むという気持ちを知ったというか。そういう気持ちを持って練習にも臨みますし、今は毎日どの時間でも試合のことしか考えていないです」

――そしてプロ3戦目で、寺崎昇龍選手と対戦することになりました。

「相手はデビュー戦みたいですね。フルコン空手出身の方みたいで。僕としては相性が良い相手だと思います。でも、そう考えて油断してもいけないので。僕自身は過去イチ練習してきました。当日の動きもメチャクチャ良いでしょうし、豪快な一本を見せられると思います」

――あえて殴り倒したい、という気持ちはないですか。

「試合になると一本を取りに行っちゃいますよね。プロの試合に出るために初めてキツイ減量を経験して、練習も本当に気合いが入りました。あと試合をしてみて気づいたのは、もちろん対戦相手あっての試合だけど、最大の敵は自分だと知ったんです。特に4月の試合は勝った時、叫びながら涙も出てきて……

地下格闘技出身の選手って、殴り合う試合が多いと思うんですよ。僕も今までスタンドの失神KO勝ちとかないので、そういう試合もしてみたいとは思います。でも僕は試合で勝つと同時に、そういう己に勝ちたいんです」

――相手に勝ち、そして己にも勝つ。素晴らしいことだと思います。最後に今後の目標を教えてください。

「一番はRIZINのような大舞台に立って、注目される選手になりたいです。でも理想は、世界で活躍できるような選手になりたいです。そのためにもまず、大きな舞台で戦えるよう必死に食らいついて、結果を残していかないといけない。上ばかり視ていても仕方ないですからね。1試合1試合、大切に戦っていたら自然と道は出来てくると思うので」

■DEEP Nagoya Impact2024#04視聴方法(予定)
8月25日(日)
午後16時30分~NAGOYA FIGHT FES YouTube Channel

■ 対戦カード

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
ヴィニシウス(ブラジル)

<ライト級/5分2R>
今村滉(日本)
Street♡★Bob洸助(日本)

<グラップリング56キロ契約/5分1R>
マユミ・グラップリングシュートボクサーズジム(日本)
神田麻梨乃(日本)

<フェザー級/5分2R>
石田ガリット勝也(日本)
平澤克明(日本)

<バンタム級/5分2R>
大岩翔哉(日本)
Akiyoshi(日本)

■DEEP Nagoya Impact2024#03視聴方法(予定)
8月25日(日)
午後12時30分~NAGOYA FIGHT FES YouTube Channel

■ DEEP Nagoya Impact2024#03対戦カード

<フェザー級/5分3R>
GINJI(日本)
畠山祐輔(日本)

<フライ級/5分2R>
廣瀬裕斗(日本)
髙村友晴(日本)

<バンタム級/5分2R>
脇田仁(日本)
寺崎昇龍(日本)

<54キロ契約/5分2R>
鶴斗(日本)
太一(日本)

<バンタム級/5分2R>
太田翔一郎(日本)
時任流架(日本)

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45 DEEP Interview J-CAGE でDEEP Nagoya Impact2024#03 でDEEP Nagoya Impact2024#04 ブログ マユミ・グラップリングシュートボクサージム 神田麻梨乃

【DEEP Nagoya Impact2024#04】MMAから組み技に変更、マユミGSB「アルドのローのイメージが……」

【写真】表情の堅さも魅力的(?)なマユミGSBさんです (C)SHOJIRO KAMEIKE

25日(日)、愛知県刈谷市の産業振興センターあいおいホールでDEEP Nagoya Impact2024#03ならびに#04が昼夜に分けて開催される。夜の部となる#04では、マユミ・グラップリングシュートボクサーズジムがグラップリングマッチで、神田麻梨乃と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今年4月、初のMMAで富松恵美に判定負けを喫したマユミGSBは当初、今大会でアレッサンドラ・イナシオを相手に2度目のMMAに挑む予定であった。しかしイナシオが急きょ欠場となり、グラップリングルールで神田と対戦することに。そんなマユミGSBにMMA初戦の感想と次の試合について訊くと、意外な「フィジカルの強さ」が浮かび上がってきた。しかも以前はなかなか口が重たくネガティブな発言が多かった彼女から、具体的で力強い言葉も聞かれるように――格闘技を通じた物語が、ここにある。


――今年4月、富松恵美選手を相手に初のMMAを戦った感想から教えてください。まず前回のインタビューから試合当日までに、不安は拭えていたのでしょうか。

「追い詰められて、不安で仕方なかったです(苦笑)。もう試合直前で、やるしかなくなって……。逃げられるものなら逃げたかったですし、怯えたまま試合をしました。試合も最初からワケが分からなくなってしまい、予定にない動きばかりしていました」

――予定にない動きというと?

「富松選手のほうが打撃は巧いので、私は打ち合わずにテイクダウンしたいと思っていました。でも試合前に気分を上げるために格闘技の動画を視た時、偶然ジョゼ・アルドの名場面集動画が上がってきたんです。そこで視たアルドのローのイメージが残っていて、試合ではローを蹴っていました」

――えぇっ!? あのローの連打はジョゼ・アルドの影響だったのですか。しかも試合直前に視た映像の……。富松戦はまず、マユミ選手の右ローが一番印象に残りました。あの右ローは普段から練習していたものではないのですか。

「ミットではローの練習はしていました。でもスパーリングでは、あまり使わなくて。ミットの動きが試合で出た……のでしょうか。私は試合中もパニックで何も分からなかったです(苦笑)。ただ歓声が聞こえたので、『このまま蹴って良いんだ』と蹴り続けました」

――歓声に乗せられるとは、もうプロファイターじゃないですか。

「いえ、そんな(苦笑)。主体性がないので、歓声とかはありがたかったです」

――練習時にローのミットを受けていたのは誰でしょうか。

「ユニオン朱里選手です。ジムで打撃のインストラクターをやっていただいていて。ユニオン選手のミットの持ち方がすごく巧いと思います」

坪井淳浩GSB代表 ユニオン朱里のミットもそうですし、大野さん(マユミGSB)もローは巧いですよ。要は今まで試合で一度も使ったことがないから、自分のローがどんなものか分からなかっただけで。打撃のセンスはあると思います。

――なるほど。あの右ローのおかげで、まず組手はマユミ選手が制したように思いました。

「お互いにパンチを打ってから偶然、四つになったような感じでした。私のほうがフィジカルは強かったので、コーナーに押し込めたんだと思います。自分は打撃に自信がなかったので、テイクダウンできるならしてパウンドを落としたい。でも実際にテイクダウンできた瞬間はビックリしてしまいました。『プロ選手を相手にテイクダウンできた』って(笑)」

――右ローのイメージはジョゼ・アルドで、テイクダウンでイメージした選手は?

「やっぱり好きなヌルマゴ(カビブ・ヌルマゴメドフ)です。打撃だけでなくテイクダウンも自信はなかったけど、ヌルマゴのようにテイクダウンして潰していきたいと思いました」

――グラウンドに持ち込んだ瞬間、気持ちは落ち着かなかったのですか。

「いえ、ずっと『早く試合が終わってほしい』と思っていました。早く5分2Rが終わって、リングから逃げ出したかったです」

――う~ん、それにしてはポスチャーもしっかり出来上がっていました。先ほど仰ったフィジカルの強さも表れていたように思います。

「あれもイメージでやっていただけで……。でも坪井代表にずっとパウンドミットを持っていただいていたので、その成果が出たかもしれないです。あと普段からUFCとかを視ていて、イメージしながらパウンドを打っていました」

――パウンドも映像からイメージを! 普段からフィジカルトレーニングに取り組んでいるのでしょうか。

「何年か前まではそこそこ筋トレもやっていたのですが、最近は面倒くさくなってしまって……」

坪井 面倒くさいって(笑)。彼女のトレーニングを見ていると、フィジカルが強いことは分かります。ウェイトでは何キロを上げているんでしたっけ?

「デッドリフトはMAXで107.5キロです。プロ選手であれば、女子でもそれぐらい上げると思います。自分も普通の練習をしているだけで……。マッチョにはなりたいですけど」

坪井 まぁ、普通の練習をしている女性がそれぐらい上げているのを見ているわけですから。彼女のフィジカルがプロのリングで通用することは分かりますよね。

――今回、もともとMMAの試合が決まっていました。4カ月というインターバルで次もまたMMAを戦おうと決めたのは、何か気持ちの変化があったのでしょうか。

「坪井代表からMMAの試合の話をされて、断れなかっただけです(笑)。打撃があるのは怖いので、グラップリングマッチに変更されて安心しました」

――アハハハ。では対戦する神田麻梨乃選手の印象を教えてください。

「過去の試合映像は、柔術の試合しか見当たらなくて……。レスリングをやっているんですよね」

――レスリングの全日本大会経験者です、TORAOでサブオンリーの試合に出場した時は、開始早々テイクダウンを奪っていました。

坪井 ここは僕から言わせていただきたいのですが、今回の試合については大野さんが練習ではやっていて、試合でまだ出したことのないものを見たいと思ったんです。というのも、彼女はいつもウチで70キロ以上の男子選手と練習していて。その男子選手を相手にやっていることが、試合でも出せるのかどうか。

男子との練習を通して、大野さんが「まだ何もできない」と言うのは分かります。だけど普段、同じくらいの体重の女子選手と練習する機会は少ない。であれば実際の試合になれば、どれだけ動けるのかが見たいんですよ。大野さんならやれると思っていますし。

――ということは、70キロ台の男子選手も軽々と持ち上げたりするのでしょうか。

「そうですね。男性と練習していて、パワーで挑んでも勝てないので『相手を持ち上げるコツ』みたいなものは身についていると思います。坪井代表から、そういうふうに期待していただいて嬉しいです。次は試合の内容と結果で恩返ししたいです」

――おぉっ! 初めて力強い言葉が出ました。

「最初の頃は緊張して喋れずにスミマセン(苦笑)。MMA興行でグラップリングマッチの5分2Rは、『つまらない』という印象を持っている方もいると思います。そんななかでも私は、なるべく良い試合、面白い試合をしたいです。よろしくお願いします」

■DEEP Nagoya Impact2024#04視聴方法(予定)
8月25日(日)
午後16時30分~NAGOYA FIGHT FES YouTube Channel

■ DEEP Nagoya Impact2024#04対戦カード

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
ヴィニシウス(ブラジル)

<ライト級/5分2R>
今村滉(日本)
Street♡★Bob洸助(日本)

<グラップリング56キロ契約/5分1R>
マユミ・グラップリングシュートボクサーズジム(日本)
神田麻梨乃(日本)

<フェザー級/5分2R>
石田ガリット勝也(日本)
平澤克明(日本)

<バンタム級/5分2R>
大岩翔哉(日本)
Akiyoshi(日本)

■DEEP Nagoya Impact2024#03視聴方法(予定)
8月25日(日)
午後12時30分~NAGOYA FIGHT FES YouTube Channel

■ DEEP Nagoya Impact2024#03対戦カード

<フェザー級/5分3R>
GINJI(日本)
畠山祐輔(日本)

<フライ級/5分2R>
今村滉(日本)
Street♡★Bob洸助(日本)

<バンタム級/5分2R>
脇田仁(日本)
寺崎昇龍(日本)

<54キロ契約/5分2R>
鶴斗(日本)
太一(日本)

<バンタム級/5分2R>
太田翔一郎(日本)
時任流架(日本)

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