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【DEEP120】瀧澤謙太「ポジティブな気持ちでDEEPに来ました」4年8カ月振りの非RIZINでの試合=CORO戦

【写真】ヒザ蹴りなど、素晴らしいセンスの持ち主 (C)MMAPLANET

14日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP120 IMPACTにて瀧澤謙太がCOROと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2020年9月からRIZINに参戦し、2021年のRIZINバンタム級JAPANグランプリでは準決勝まで勝ち進んだ瀧澤。その準決勝で朝倉海に判定負けすると、井上直樹、太田忍、野瀬翔平に敗れて4連敗を喫している。

野瀬に敗れたあと、瀧澤はDEEPへの出場を志願。RIZIN再出撃へ向けて、DEEPで実績を積む道を選んだ。DEEPからのリスタートを前にして、瀧澤は「止まった歯車をしっかり回していく」と語った。


──約4年8カ月ぶりにRIZIN以外での試合が決まりました。試合決まった時の心境はいかがでしたか。

「今回はオファーを受けたというか、僕からお願いした試合だったんですよ。2月のRIZIN LANDMARK 8で野瀬(翔平)選手とやったとき、もしここで負けたら次はRIZIN以外の大会に参戦したいと思っていて。というのも去年と一昨年は年1ペースでしか試合をできていなくて、今回負けてまた年1ペースになっちゃうのは嫌だなと。それで野瀬戦後にRIZINに戻りたいんだったらDEEPがいいんじゃないかという話になり、DEEPの佐伯(繁)さんに『DEEPさんでお願いしてもいいですか?』と話をさせてもらって、DEEPさんに参戦が決まりました」

──試合数が減っていたのは、決して怪我やコンディション不良があったわけではないんですね。

「どうしても負けちゃうとなかなか(試合が組まれない)。特にRIZINは勝てばすぐ試合を組まれる一方、負けると順番待ちになるので。もし2月に野瀬選手に勝てていたら、すぐ次の試合も組まれていたと思うんですけど、結果的に勝てなかったんで、戦う舞台を変えて試合勘と勢いを取り戻したいと思いました」

──戦績的には2021年大晦日の朝倉海戦から4連敗していますが、敗因はどこだと自己分析していますか。

「自分は1年半前に自分のジム(Fired Up Gym)を立ち上げて、当初は週5日で仕事して、毎日指導して、そのなかで練習をするという感じだったんです。いろいろと考えないといけないことも多くて、なかなかベストコンディションではなかったのかなと思います。そうは言っても太田(忍)戦と野瀬戦はそんなにコンディションは悪くなくて、太田戦はもうちょっとやりたかったという気持ちがあったし、野瀬戦は単純に野瀬選手が強かったですね。

野瀬戦はテイクダウンされたら背中を見せて立つ作戦で、僕はバックからのエスケープが得意なんで絶対に逃げられると思っていたのですが、そのコントロールが予想以上に強かった。それが計算違いでした」

──野瀬戦は結果的にはTKO負けでしたが、敗因が明確かつパンチやヒザ蹴りのタイミングも悪くなかったと思います。

「サウスポー相手にパンチをよけてのストレートだったり、自分がやってきた打撃は全部当たったかなと思っています。ただ当たってはいるけど当たりが浅かった。効いてはいるけど、倒せるところまではいかない当たり方でした」

──そこから勝ちにつなげるために、今回はどのようなことを意識して練習していますか。

「前から結構グラップリングのスパーをやっているんですけど、今はテイクダウンを取られないことにすごくフォーカスしていますね。下から極める、バックを取らせてから逃げる、スイープして上を取り返す、そこを全体的にやるのではなくて、まずはテイクダウンされない。それを最初の段階に持ってきて、全体的に集中するのではなく、最初の段階=テイクダウンされないことに全集中する。まずはそれをやって、そこを突破されたら、次のことに全集中する……そういう意識でやっています」

──練習自体はFired Up Gymがメインですか。

「こことリバーサルジム東京スタンドアウトがメインですね。あとは週1回、関原翔選手とMMAスパー、元フライ級キング・オブ・パンクラシストの猿飛流選手たちとグラップリングの練習をしています」

──打撃に関してはいかがですか。

「打撃はあまり練習をやらないんですよ。やらないというか、自分でひらめいたことを反復したり、ミットを持ってもらったり。マススパーやスパーでも、自分と競らないレベルの下の相手に色々と技を試して、こういうメカニズムで技が入るんだなというのを試してみて。それが相手が誰でも入る形に仕上げていく感じで、ミットやサンドバッグをバンバンやることはないですね。実戦練習でやっている感じです」

──自身の感性や感覚を磨くというイメージですね。練習では思いっきり打撃を入れられないですし。

「そうですね。ただバチバチにはやらないですけど、腹で倒したり、足を効かせたりくらいはします。顔は顔で(力を)抜きますけど、ここで倒すんだなという感覚を実戦練習でやっています」

──さて今大会の相手がCORO選手に決まりました。CORO選手以外にも候補はいたのですか。

「いえ(相手として)言われたのがCORO選手で、自分としては誰でもよかったです」

──印象は?

「過小評価されているかなと思いますね。CORO選手は普通に強いですよ。試合を見ても極めが強いスタイルだし、練習でめちゃくちゃ強いという噂も耳に入ってくるんです。だから色んな意味で警戒はしていて、舐めないようにしています。CORO選手の得意なところが大体分かっているんで、それだけ気をつけていれば大丈夫かなって感じです」

──シチュエーションとしては連敗から脱出してRIZIN再出撃を目指すと思います。今はそこをどう考えていますか。

「今回勝って、DEEPのベルトにも絡んでいきたいですし、RIZINに呼んでいただいたらやっぱり出たいです」

──最初の話にもあった通り、試合はドンドンやっていきたいですか。

「そうですね。なんかオファー待ちというよりは、オファーがあるんだったら出たいと思います」

──RIZINの状況で言うと外国人の参戦も増えて、よりRIZIN出場が狭き門になりつつあるじゃないですか。そこでまたRIZINに戻って、レギュラー選手になることも厳しい戦いになっていくと思います。

「でも、自信がありますね。自分がベストパフォーマンスを出したら、上のチャンピオンクラスの選手とも全然やり合えると思っているんで。連敗していて反省点もあるし、世間からも過小評価されているかなと思いますが、大丈夫かなと思っています」

──どうしてもRIZINで勝てなくてDEEPに出るというのはネガティブに捉えられがちが、瀧澤選手自身は全くそんなことはなさそうですね。

「はい。勝てないからDEEPに行ったわけではなくて、試合をしたいからDEEPに行ったので。試合勘を取り戻して勢いをつけて、勝ちパターンをはっきりして、自分自身の迷いを断ち切って、それでまたRIZINに出ていきたいです。僕は選手の勢いは大事だと思っていて、例えば鈴木千裕選手を見ていると、勢いがあるじゃないですか。ああいう勢いを取り戻すためにDEEPに来たので、ネガティブではなくポジティブな気持ちでDEEPに来ました」

──もしDEEPのベルトを巻くチャンスがあったら、そこもしっかり狙いたいですか。

「RIZINのベルトを獲るためにDEEPに来て、DEEPのベルトはそこにつながるものだと思うのでチャンスがあれば獲りに行きたいです」

──CORO選手に勝ったら、年内もう2試合くらいはやりたいですか。

「やりたいですね。DEEPでいいカードを組んでくれるんだったら、9月と10月ぐらいにやって、RIZINの大晦日も狙っていきたいです。バンバン連勝して、話題も上がるような活動もしていきたいです」

──改めて瀧澤選手のDEEP参戦を楽しみにしているファンの皆様には、自分のどんな姿を見せたいですか。

「強い自分を見せたいです。結構いい感じで練習もできているんで、本当に強い自分を見せて、ビックリさせようかなと思っていますね」

──今日は瀧澤選手のジムで取材させてもらっていますが、現役中にジムを出したかったのですか。

「僕がプロに上がるぐらいの時代って、格闘家が最終的にたどり着くのはジムというか。みんな引退したらジムを立ち上げていたので、いつか自分もジムをやるだろうと思って、お金も貯めていたんです。で、僕は横浜出身で上京してきた時にすごくお世話になったのが鈴木信達さんで」

――元ONEウェルター級王者で行政書士としても事務所を構えている鈴木選手ですね。

「はい。信達さんとは一緒にトレーニングしたり、信達さんの背中を見て成長させてもらったり、格闘技以外でも色んな人を紹介していただきました。それで信達さんにジムのことを相談したら『俺は現役中にやるべきだと思っている』と言われて。他に相談した先輩たちは『現役中はやらない方がいい』、『競技に集中した方がいい』という人が多かったんです。でも、信達さんは『現役中にジムを出して、それで成績が振るわなかったら、それは仕事のせいじゃなくて自分のせいだと。それを言い訳にしちゃダメだ』という意見で、信達さんがそう言うんだったら、自分も現役中にジムを出そうと思いました」

──信達さんはご自身で起業されているので、他の先輩たちとは違う視点を持っているのかもしれませんね。

「実際に信達さんはそれでONEのチャンピオンにもなりましたし、僕も出来ないことはないと思っているんで。いろいろ経営面で考えることもあって、ジムを立ち上げてから負けちゃっているんですけど、ジムのことも落ち着いてきたので、これから結果を出して(選手活動とジム経営が両立できることを)証明していきたいなと思っています」

──ある意味、自分のジムを持って練習環境が整って、DEEPからの再スタートになりますね。

「例えば経営って、一店舗目が上手く回り始めたら、次の店舗を出すにしても、別の仕事をやるにしても、上手くいきやすいと思うんですよ。最初の一番大変な時期は乗り越えたと思っているので、このジムの利益を上げつつ、次の展開もビジネス面では狙っていきたいです」

──そこに選手として結果が伴ってくればなお最高ですね。

「はい。止まった歯車をしっかり回していこうかなと思います」

■視聴方法(予定)
7月14日(日)
午後5時45分~U-NEXT, サムライTV, YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ

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【DEEP120】青木真也とタイガームエタイ─泉武志と再戦。野村駿太「自己中というか自分の試合をしたい」

【写真】青木真也との時間、タイガームエタイでの日々でどう野村が成長しているのかが確認できる試合に (C)TAKUMI NAKAMURA

14日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP120 IMPACTにて野村駿太が泉武志と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

昨年12月のDEEP後楽園大会で岩倉優輝にKO勝利し、約7カ月ぶりの試合となる野村。この期間はONE日本大会に出場した青木真也のトレーニングパートナーを務め、タイガームエタイでの武者修行を行うなど、試合以外の面で多くの経験を積んだ。希望するRoad to UFCへの出場はかなわかったが、将来的な海外進出を見据えてDEEP王座を目指す戦いに挑む。


これがプロとしての覚悟なんだ、と

――14日のDEEP後楽園大会で泉武志選手と再戦が決まった野村選手です。今回野村選手にインタビューをお願いするにあたって、青木真也選手が1月のONE日本大会に向けて野村選手にトレーニングパートナーを依頼していたという話をお伺いしました。青木選手とはどういった経緯でつながりが出来たのですか。

「格闘代理戦争に出ていた中谷優我が元々BRAVEで練習していて、青木さんと中谷が知り合いで。青木さんと一緒に練習させてもらいたいと思い、中谷を通してロータス世田谷に行かせてもらうようになったのが最初のきっかけです」

――トレーニングパートナーを依頼されたときは驚きましたか。

「驚きと自分でいいのか?という心境でしたね。僕は組み技を強化したいと思ってロータスに行かせてもらっていて、その中でも青木さんは特に強くて、毎回壁に当たりにいくぐらいの気持ちでずっとやっていたんです。だから自分が青木さんの相手が務まるのか不安でした」

――具体的にはどういった形で青木選手と一緒に練習すしていたのですか。

「もともとロータスには週2回行っていたんですけど、それプラス、青木さんがMMAの練習をする時にマンツーマンで5分3Rの相手を務めるという形でやっていました」

――試合に向けたトップ選手のスパーリングパートナーを務めるというはなかなかできない経験だと思います。青木選手と試合までの時間を過ごして感じたこと、気づいたことはなんですか。

「青木さんの強さはもちろん、青木さんの人間らしさみたいなところも見させてもらいました。あれだけ強い青木選手でも試合に向けて葛藤があったりとか。特にあの時は試合直前に相手が代わるという事態も起きたので…」

――私も現場で取材していたのですが、入場式に青木選手が姿を見せず、大会の途中でセージ・ノースカットの欠場とジョン・リネケルの代打出場が発表されるという異例の事態でした。

「自分は青木さんのセコンドでバックステージにいたんですけど、ちょうど開会式が始まる前に青木さんがチャトリさんに呼ばれて、帰ってきたら表情がガラッと変わっていたんです。タイミングとしては一度身体を動かし終えて、最後に試合に向けて上げていこうという段階で」

――まさかそこで相手が変わると言われるとは思っていないですよね。

「はい。まさに試合に向けて気持ちをグッと上げている途中で、そこで対戦相手が変わると言われたわけだから、それは(気持ちが)どん底まで落ちますよね。でもそこから青木さんはもう一度気持ちを作り直して(試合を)やるという決断をして、プロとしての心意気みたいなものを見させてもらいました。改めて青木さんは自分とは何倍も大きなスケールで戦っているんだなということを感じました」

――バックステージは相当混乱していたと思います。

「僕たちは青木さんとチャトリさんが話しているのを控室で待っている状態でしたが、やっぱり最初はかなり揉めていたみたいです。ただそこから交渉で折り合いをつけて、青木さんも久々の日本大会で自分を見に来てくれているお客さんがいることも分かっていたと思うので、控室に戻ってきてからは覚悟を決めた感じでした」

――対戦相手はすぐリネケルで決まったのですか。

「そこも結構大変で、すぐにリネケルが捕まらなかったみたいんです。会場にはいるけど、どこにいるかが分からない、みたいな。だからONEのスタッフが総出で『リネケルはどこだ!?』みたいに探し回っていて。ONEのようなメジャー団体でこんなハプニングはありえないですよね。

青木さんはいつも『自分は競技をやっているわけじゃない』と言っていて、それを体現する場面を目の当たりにして、自分なりに感じるものがありました。これがプロとしての覚悟なんだ、と」

――その一方で試合に向けた青木選手の競技者としての取り組みに触れたことも大きかったと思います。

「めちゃくちゃ勉強になりました。僕はとりあえず練習して覚えるくらいの気持ちでやっていたんですけど、青木さんは次の相手に対して自分がどう戦うかを考えたうえで、そこに必要なことを練習されているんですね。

今回僕がパートナーに指名されたのも、僕がノースカットに似ていた部分があったりもして。青木さんが八隅(孝平)さんたちと試合でこうしていくというのを煮詰めて、自分もなるべくそこに近づけられるよう心掛けていました。試合に勝つためにはこういった練習への取り組みが大事なんだなと思いましたね」

――青木選手と過ごした期間を経て、今はどのようなことを意識して練習されているのですか。

「ロータスに行き始めて約1年、青木さんのトレーニングパートナーを務めさせてもらった期間が約半年になんですけど、青木さんと過ごした半年を終えて、練習に対する本気度が変わりました。今までも遊びでやっていたわけではないのですが、練習時間になったら練習場所に行って、決まった時間の練習をするという感覚はなくなりました。

明確に自分がやるべきこと、そして自分がこうなりたいというものを見つけられたというか。実は青木さんにスパーリングパートナーをお願いされた時くらいに、青木さんに『海外に(練習に)行った方がいいよ』とアドバイスされていて、青木さんの試合が終わってタイのタイガームエタイに行ったんですよ。あっちは泥臭い感じの選手しかいないというか、良くも悪くも自分が成功すること以外は考えていないような選手が世界中から集まってくるんですね。

そういう選手たちと練習することで、僕自身も格闘技で成功するんだという気持ちが強く芽生えたし、そのために他の選手よりもたくさん試合をするとか、他の選手がやらないようなキツイ練習をやるとか、そういう考えになりました」

――タイガームエタイは世界中からMMAファイターが集まるジムですが、どんなスパーリングをしてきましたか。

「スパーリングは5分5Rくらいしかやらないんですけど、トップにいく選手は最初から最後までやるし、試合前の選手はスパーリングでも自分だけ思いっきり殴ってくる選手もいます(苦笑)。最初は僕も相手に合わせちゃうところがあって、今日の相手はレスラーなのかな、ストライカーなのかなと思いながらやっていたんですけど、そうやって相手に合わせるのは意味がないなと。途中からはどんな相手でも自分のスタイルを押しつけるようにしようと思いました」

――いい意味でここからさらに上に行きたいという選手が練習するジムなので、みんなギラギラしているでしょうね。

「そうですね。例えばスパーリングでちょっとでも引いて『あいつはダメ。練習にならない』と思われたら、全く相手にしてもらえないんで。なかには自分よりも弱い相手ばっかり選んで練習する選手もいましたけど(苦笑)、基本的にはレベルの高い者・強い者同士でバチバチにやり合うスタイルでした。で、そういうスパーリングを続けていると『また練習やろうぜ』みたいな感じになったり、街中でも話しかけてくれるようになったり、ちょっとずつお互いを認め合う感じでした」

――ちなみに著名な選手も、練習相手にはいましたか。

「自分あんまり人の名前を覚えられないんですけど(笑)、NAIZA FCのタイトルマッチを控えている選手やウズベキスタンの選手たちと練習してきました」

タイトル挑戦に繋がる試合ということだったので

――野村選手にとっては青木選手のスパーリングパートナーからタイガームエタイでの武者修行までがワンセットとして意味があったようですね。そして昨年12月以来、約7カ月ぶりの試合が決まりました。

「自分の方向性としてRord to UFC(RTU)を目指していて、RTUに参戦したいという希望は出していました。それも見越してタイガームエタイに行って。ただ今年はライト級でトーナメントが行われないということになって、ワンマッチの話もあったんですけど、ヤン坊(雑賀達也)選手がパンクラスでタイトルを獲ったばかりということもあって、そっちに決まりそうだと。

もし自分にワンマッチのチャンスがくるとしたらトーナメントの準決勝以降になるということだったので、それだったら試合間隔が空くよりも、今年はDEEPでベルトを獲って来年に備えようと思いました」

――目の前でベルトの有無でチャンスが来るかどうかの場面に出くわしたわけですね。

「はい。今年出ている選手や過去に出ている選手たちの顔ぶれを見ると、やっぱりベルトを巻いているかどうかが大事で、今の自分にはそこが足りないと思いました」

――対戦相手の泉選手とは2022年7月に対戦していて、野村選手が判定勝利していますが、あれから5連勝してタイトル戦線に浮上してきました。

「泉戦がタイトル挑戦に繋がる試合ならやる、そうじゃないとやらないという考えがあったのですが、タイトル挑戦に繋がる試合ということだったのでやろうと思いました」

――対戦相手としては泉選手にはどんな印象を持っていますか。

「レスリングの実績がある選手で、5連勝しているというところで、最後に勝ちきる力があると思います。対レスラーという部分ではBRAVEでたくさん練習していますし、対策も立ててはいるんですけど、相手がこっちに合わさざるをえない、そういう自己中というか自分の試合をしたいです」

――この間の練習で試合に対するマインドも変わりましたか。

「強い選手は全員そうなんじゃないですかね。あとはどのポジションでも自信がついてきたから、そういう考えになってきたのかもしれないです。とにかくこの試合にしっかり勝って、江藤(公洋)さんにリベンジしてベルトを巻きたいです」

――今はDEEPのベルトを巻くことが一番だと思いますが、その先には海外の大会に出ていくことが目標ですか。

「自分は昔からそういう考えですね。日本の団体に興味がないということではなくて、自分が目指すのは強い選手がいるところに行って戦う、なので」

――BRAVEの選手は海外で戦っている選手も多いですが、そこから刺激を受けることもありますか。

「すごく刺激になりますね。それこそ僕は原口伸とパンクラスに出ている望月貴史の3人でBRAVEの寮に一緒に住んでいた時期があったし、原口央と伊藤(空也)さんもジムに住み込みみたいな感じだったんです。そういう時間を過ごした仲間が先に海外の団体で試合しているので、自分もそれに続きたいという想いがありますね」

――では、今回の泉選手との試合。改めてどのようなファイトを見せていきたいですか。

「自分はもっと上で、海外で戦いたいので、みんなが認めてくれるような、野村だったらいけるなと思われる試合をしたいです。今ライト級は日本人が外国人に勝てない、海外に出ても勝つことが難しい状況なので、自分だったらいけるという試合を見せられたらと思います。あとはUFC本戦やRTUでも、結果を出している日本人はレスリング出身の選手が多いじゃないですか。僕は空手出身・ストライカーとして、そういう選手たちも倒していきたい。今回は自分にそれができることを見せる試合にしたいと思っています」

■視聴方法(予定)
5月26日(日)
午後5時45分~U-NEXT, サムライTV, YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ

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