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【Fight&Life】平田樹と対戦。リトゥ・フォーガット──ダンガルと父と、クシュティ、そしてMMA

【写真】このロングヘアーにも彼女のファミリーの秘話が背景にある(C)MMAPLANET

本日22日(金)発売のFight&Life#87には10月29日にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE NEXTGENで、平田樹と対戦するリトゥ・フォーガットのレポートが掲載されている。

インド映画史上最大級のヒットとなった「ダンガル きっと、つよくなる」で自身の父と姉が題材となり、インドで最も有名なレスラーとなったリトゥだが、彼女の姿をスクリーンで追うことできない。

映画では描かれなかった3女とクシュティの時代、そしてMMA転向時の父の言葉、さらには平田樹の印象など同レポート用の取材で話したリトゥの言葉をここで紹介したい。


(C)ONE

──リトゥ、9月3日のモン・ボー戦でもレスリングと並ぶ最大の武器、ハートの強さを見せてアッパーカットでダウンを喫した展開から逆転勝ちを収めました。

「前回の試合はかなり難しい展開になり、まっすぐ勝つことはできかったわ。アッパーカットを受けてノックアウト寸前だったけど、私は子供の頃から絶対に諦めないことの大切さを学んできたから、レスリングを使って2Rからテイクダウンを決めて、パウンドで攻めることができたの」

──MMAデビュー当初よりも、今の方がテイクダウンも思い切りが良くなり、シングルレッグやダブルレッグ以外にも多岐にわたるテイクダウンを仕掛けるようになりました。

「確かに最初のころは普通のコンビネーションしか見せることはできなかったけど、過去数戦ではもっと色々と使うことができて……私自身MMAを始めてからもレスリングは日に日に上達しているわ。次の試合ではどれだけ私のレスリングと打撃が進化したのかを見てもらうわ」

──リトゥはインド一有名なレスリング一家で育ち、姉妹もレスリングで活躍しています。そして「ダンガル きっと、つよくなる」がヒットしたことにより、世界中に存在が知られるようになりました。映画が大ヒットしたことで、リトゥと家族はどのような影響を受けましたか。

「映画の公開後、私と家族の生活は大きく変わったわ。インドだけでなく、世界中の人が私の家族のことを知るようになったから。それまでは近所の人しか私たちのことを知らなかったのに、国民的な英雄みたいになって、それ自体はとても嬉しいことだけど、それまで以上に責任を感じるようになったわ」

──映画では2人の姉ギータとバビータだけを追っていましたが、リアルな人生ではリトゥとギータはわずか5歳違い。映画では映されていない、リトゥと他の姉妹のレスリング人生も存在しています。映画のようにリトゥもクシュティからレスリングを始めたのですか。

「全てはインドの伝統的なレスリング、クシュティから始まり、そこからフリースタイルレスリングに進んだの。クシュティを始めたのは8歳だったわ」

──映画ではインドでは普通の女の子はレスリングをしないように描かれていましたが、本当にそのような状況だったのでしょうか。

「私がクシュティを始めたころは、確かにレスリングは男のスポーツだったわ。でも父が現状を打破しようとしたから私たちはクシュティを始めたの。確かに簡単ではなかったけど、努力を続けていれば難しくなかったわ。男性社会が、女性を認めることで女子もレスリングができるわけだから」

──今、リトゥは長髪ですが、クシュティを始めた時は映画のようにお父さんから髪の毛を切られてしまったのでしょうか。

「父は男の子のようになれということではなくて、レスリングをするのに長髪は邪魔だと考えていたの。それにショートだと手入れが簡単だから(笑)」

──コーンロウという判断はなかった?

「あぁ、コーンロウ自体をインドではほとんど見ることがなかったの。クシュティは土に水をまいたり、油を落として戦うから練習中でも髪の毛が泥だらけになるの。だからショートの方が適していたのは間違いないわ」

──なるほどぉ!! そのクシュティの経験はMMAを戦ううえで生きていますか。

「クシュティはグラウンドの展開が多くて、一度寝技になるとフォールを狙ってずっとグラウンドの攻防になるから、コントロールという点では役立っていると思う。

その一方でフリースタイルレスリングはクシュティよりもテクニック、スピード、敏捷性が求められるからMMAを戦う場合はフリースタイルレスリングの方がアドバンテージになっているという面は否定できないかな。

たださっきも言ったようにMMAではコントロールも重視されるのでクシュティの経験が、私の武器になっていることは間違いないと思う。と同時にMMAはパウンドがあるなかでコントロールをするので、スペースが必要でよりコントロールする力が必要になるから、そこを練習しているの」

──リトゥは有名なファミリーの一員で、U23世界大会では銀メダルを獲得。インドのプロ・レスリング・リーグ(フリースタイルレスリングのチーム対抗戦リーグ)でももっとも契約金の高いレスラーでした。なぜMMAへの転向を考えたのでしょうか。

「確かにMMAに転向したとき、私はインドのレスリング界のスター選手の1人だった。でもMMAにはずっと興味があって、注目していたの。子供の頃から人とは違う挑戦をすることが好きだったから、インド人初のMMAチャンピオンになりたいと思ったの」

──お父さんの反応はいかがでしたか。

「MMAに転向することを伝えた時、父はまず『オリンピックが近づいているのにか?』とは言っていたわ。でも私がMMAを戦いたい気持ちを無碍に否定することはなかった。そうね父は全く反対せず、『どんな競技だろうが、インドの誇りになってくれ』と言って、私の考えを尊重してくれたわ」

──素晴らしいですね。インド人初のMMA世界チャンピオンはアルジャン・ブラーが4月のONE ダンガル大会でONE世界ヘビー級チャンピオンとなりましたが、女子アトム級GPは世界挑戦権が賭けられたトーナメントで2週間後に準決勝で平田樹選手と戦います。その一方で、シンガポールはコロナ陽性者が爆発的に増えました。ただし、政府は重症化率が非常に低いことでロックダウンはせずに、コロナと共生すると宣言しています。このような状況でイヴォルブMMAの練習は制限を受けていないですか。

「一度ジムが3日連続で閉鎖となったほか、スパーリング相手は1人限定で、交代が認められていない状態ね。私はサイズも同じで、レスリングができるリュート(澤田龍人)がいつもパートナーよ」

──澤田選手は以前からリトゥは本当にレスリングが強いと言っていました。

「(笑)。リュートは私にとって最高のスパーリング・パートナーよ」

──では平田選手の印象を教えてください。

「打撃では彼女の方が上ね。経験も私よりあるし。ただし、私のレスリングの方が彼女の柔道より強力よ。私のパワーこそ最強で、誰も対抗することはできない。ファンにとっても面白い試合になると思うけど、私が最強だと証明する試合にしたい……そうなるわ」

──ところで今回のGPではハム・ソヒとデニス・ザンボアンガの判定が問題となり、結局ハム・ソムは負傷で準決勝を欠場しました。

「あの試合が論争になったことは私には関係ないわ。私は私の試合に集中するだけだから。最強の選手がチャンピオンになるべきで、私はGPで優勝する準備はできているから」

※リトゥ・フォーガットのファミリー構成などが記されたレポート掲載のFight&Life#87は22日(金)より発売されています。

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【ONE NEXTGEN】青木真也と組み技打ち込み練習開始、平田樹「やっぱりグラウンドが好きだから」

【写真】まとう空気が変わってきた。この選手は、試合がコンスタントにある方が吹っ切れるようだ(C)MMAPLANET

29日(金・現地時間)に開催されるONE NEXTGENで女子アトム級GP準決勝でリトゥ・フォーガットと戦う平田樹が──青木真也と組み技の練習を行っている。

MMA転向から打撃を磨いてきた平田は、試合になると柔道流の腰に乗せた投げから袈裟系の抑え込み&パウンドや関節技で勝利をしてきた。しかし、この柔道流の組技からの脱却が、必要だという青木の指摘を受け、週に2度一緒に練習を行うようになった。

22日発売のFight&Life誌では青木真也✖平田樹の組技練習対談を掲載。ここでは、さらに練習を続けてきた平田に現状とフォーガット戦について尋ねた。


──木曜日にIGLOOで青木選手とマンツーマンでグラップリングの練習をして、土曜日にはTRIBEの青木クラスにも参加しているということですか、他のメンバーはどういった面子なのでしょうか。

「はい。8時45分から若松(佑弥)君、後藤丈治さん、小川徹さん、(平田)直樹、自分です」

──若松選手は君付けなのですね(笑)。

「アハハハ、確かに。丈治さん、小川さんって呼んでいるけど、若松選手は若松君ですね(笑)。若松君と丈治さんは同じREBELLIOUSのスポンサードを受けていて、何度も遊んでいますし、小川さんとは何回かご飯を一緒したことがあって、凄く気の知れたメンバーで練習できています。いつもの面子って感じで。優しいお兄さんたちばかりなので、練習も入っていきやすかったです」

──土曜日の方はどのような練習をしているのでしょうか。

「木曜日と同じで、30分ぐらいひたすら打ち込みをやって、そのあとは参加メンバーの疑問に青木さんが答えてくれる感じで研究しています。合計で90分ぐらいやっていて、凄く楽しいです」

──木曜日のマンツーマンと、土曜日のグループレッスン。違いはどこにありますか。

「皆でやっているとそれぞれの意見があって、技の幅が広いです。練習中に出た技術について直樹とまた話して、煮詰めていくような感じで。本当に面白いです」

──手応えの方は?

「こないだの土曜日に壁レスの打ち込みをして、それが一昨日のKRAZYBEEでのプロ練習でめちゃくちゃ使えました(笑)。直樹もその日に自分のジムでプロ練があって、夜に電話で話した時に『試してみたけど、ちょっと出来そう』って言っていました。2人で習うから、意見の交換も電話でできて良い感じです」

──土曜日はスパーリングの方は?

「ないです。それも木曜日と同じで。ひたすら打ち込みをやっています。パートナーもずっと直樹で、青木さんもそれをジッと見てくれて、間違っていると指摘してくれます。手本を示してくれますし、ホントにここでの練習と変わりないです。

で若松君たちが青木さんに質問し始めると、自分たちも動くのを止めてジッと聞くような感じで。皆が動画を撮っていますし、凄く勉強になります。

マンツーマンは、自分がどういう技を指導してもらっているのか、受け手をしているので分からないことがありますけど、回りを気にすることなく自分の教えて欲しいこと、どんどん質問できます。

土曜日は質問をしたい人が、他にもたくさんいるので。そこは譲り合いっていう風になっちゃうんですけど、尋ねたいことも同じようになってきますね。今日の練習も直樹が一緒に来る予定だったんですけど、ケガで暫らく無理になってしまって」

──これまでやってきた組みの練習とは違うように感じますか。

「壁レスも勉強することが多いですけど、それでもやってきたことがあるので何とかなります。ただ直樹も樹もテイクダウンの打ち込みが超下手クソなんです(笑)。直樹も、そこは注意されていました。どうしても投げようとしてしまうんですよね」

──あぁ、腰の乗せてしまうということですね。

「そうなんですよ。ダブルレッグとかシングルレッグなんて、自分が沈めば良いって言われて。自分達は沈んでいるつもりでも、全然できない。どうしても投げようとしているようで青木さんには『そんなのやらなくて良いよ。沈めば良いのに、大回りする癖がある、お前たちは』って言われました。壁レスの時も、ボディロックの時も」

──ボディロックを取って、大腰で担ぐような形になってしまう?

「ホント、そうなんです。直樹も本当にそういう癖があって、その場に座れって指摘されていました。自分ら的には座っているつもりなんですけど、どうも腰に乗せる癖があるみたいです。直樹も、その修正に手間取っていました。どうしても柔道になってしまうので。青木さんとしては、力を使っているから疲れるので、沈めば良いんだっていうことなんですけど、なかなかできなかったです。足の使い方、踏み込み方、一番難しいって直樹も言っていました」

──直樹選手が困っているのを見ると、一番勉強になるのではないですか。

「ハイ、いつも直樹に教えてもらっていたので、『直樹も知らなかったんだ』って。青木さんは自分のことを『不真面目で優等生』って言っていたんですけど、直樹は真面目で優等生だから『真面目過ぎちゃダメだ』って言われていました。

私も自分のことは真面目だと思っていたんですけど……」

──えっ?! 

「アハハハ、ダメでした。不真面目だったって分かりました。でも、本当に面白かったです」

──平田樹という選手の練習をこれまでも幾度となく取材させてもらってきましたけど、一番楽しそうに見えました。

「そうですね。やっぱりグラップリングが好きなんだなって。これまで試合のなかで、何度もあったのに仕掛けることができていなかった。それが改善できそうで。練習でも得意なところを伸ばすべきだって改めて思っています」

──そこをKRAZYBEEに持って帰って、試しているのですね。

「美憂さんとかレスラーの人が多いので、そこで如何にできるか──ですね。そこを試しているのが、今は楽しいです。この練習の成果が、そこで発揮できるか」

──時間をかけて身につけていくモノだと青木選手も言っていましたが、試合まで3週間となり、この練習をしていても試合のことが頭に過るということはないですか。

「どうしても考えてしまいますね。週に2回で、これだけできる。時間はそれほどないですけど、これだけできるようになったので。相手がやって来ることも分かっていますし、そこで習ったことが使えるか……というのは考えますね」

──とはいえ、組んできたことを切る。今日は自ずとフォーガット戦に生きることを指導してもらっていたようにも見えました。

「ホントは極めまではなくて、スプロールからがぶってバックに回るまでの予定が、切った時に何か技があるのかって尋ねられて『ダースができます』って答えて。

そこでも修正や新しいことを教えてもらえました。極まったところは形になっていたのですが、入り方ができていなかったので、入る前の打ち込みをやってフィニッシュまでの動きを完成させました」

──新しいおもちゃを手にしたように喜んでいますね。

「ハイ。明日、早速スパーリングで試してみます」

──その流れというのは、平田選手からリクエストしたのですか。

「いえ、青木さんがテイクダウンを切ったところからやるぞって。もうリトゥがやって来ることですよね。『お前から仕掛けないだろ? なら、切ってこれやっていこう』という風に教えてくれました」

──ではリトゥ・フォーガット戦、切ってダース、がぶってバックが狙いですね。

「きっと相手はやることを変えてこないだろうし、そこは狙って行きます。打撃もやりたいですけど、フィニッシュして勝ちたいです。しっかりと青木選手の指導で、打ち込みをやっていけば穴はないかと思います。そうはいっても、試合になるとうまくは行かないんですよね」

──いざとなったら、これまでの培ってきた技が出ることは十分に考えられます。そうなると組みあったなかで、リトゥを内股で投げることができるのか、と。

「青木さんからも、内股ならやって良いって言われました。首投げだとバックに回れる恐れがありますけど、内股ならその次の動きに入りやすいです。内股は小学生の頃から、高校までずっと得意技でした。朝起きて、100回打ち込みをやって学校へ行く──みたいなことをずってやってきました。大胆な大きな技しか、やりたくなかったので。

アニキは逆で足技とかが得意だったから、今でも足技を使っていて。そこでもタイプが全然違っていました」

──青木選手が準決勝を戦う選手は横一戦だと言っていましたが、どのように捉えていますか。

「優勝候補のハム・ソヒがいなくなって、誰が優勝候補か分からなくなった。ということは期待されていたのはハム・ソヒだったんだなって。でも、ここはしっかりと勝って……いずれ、ハム・ソヒとも戦いたいと思っています。

ハム・ソヒがいなくなって、想像と違うトーナメントになりましたけど、この先にベルトがあることは変わりないので。それにハム・ソヒもONEを離れるわけではないし、いずれ絶対に戦う相手だと思っています。このトーナメントは優勝してもチャンピオンじゃなくて、その先にアンジェラ・リーがいるということも、しっかりと頭に入れています。

決勝に上がってくるのは絶対にスタンプだろうし。普通に当たり前に勝って来る。やっと、スタンプと戦えますね」

──いやぁ、そのまえにリトゥがいますし(苦笑)。リトゥの一番嫌なところはどこでしょうか。

「パンチは右のオーバーハンドとしかないんで、そういうことよりもしつこさですね。潰して、絶対に足を取って来るので。あのモン・ボーにも右が当たっていたのは、テイクダウンがあるからだと思います」

──この間の試合で、一発貰ってもすぐに組みに行けました。あそこが一番良かったかと。シュンとならなかったですし、あのシーンが平田樹のキャリア、唯一のピンチだったと言えるかと。対してリトゥは、このところドロドロの根性勝負をしています。あの経験で彼女はMMAファイターとして成長できたかと。

「気持ちですよね。あの人は3Rが一番強いと思います。だから、そこまで行かせずにフィニッシュできれば一番手っ取り早いです。大丈夫です。初回で寝技に持ち込んで、フィニッシュしたいです」

──切ることができず、下になった場合というのは?

「固められた時に逃げる練習はやっているし、大丈夫だと思います。そんな心配していないです。どれだけ抑え込みが強いのか。そんなに立てないモノなのか、そこは戦ってみないと分からないです。体もぐっと詰まってガッチリしていて、でも手首や足首は細くて胴が大きいですよね。そこ踏まえて、どこがそんなに強いのか……でも、四つに組まれても大丈夫だと思うし、そんなに心配していないです。

リトゥはグラウンドの技術がないし……多分。試してもないから、本当に持っていないはず。その点、自分は持っているけど出せてないだけで」

──そんなに断言されても……(笑)。

「ここは思い切ってやってみようって。今回の試合はグラウンドの時間が長くなると思うので、色々と挑戦してみます。そこが楽しみです。やっぱりグラウンドが好きだから、思い切りやりたいです。寝技をもっと究めたくて。直樹は青木さんや北岡さんに『上手い』って褒められるんです。樹の方が先に始めたのに……イラっとしちゃいますよね。でも、今は本当に練習が楽しいですし、今年はこのまま勝ち続けます」

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【ONE NEXTGEN】女子アトム級GP準決勝から、ハム・ソヒOUT。メザバルバ IN。GPは混戦模様に

【写真】残念だが、初戦の戦い方を見ると万全の状態でサークリケージに戻ってきてほしいハム・ソヒ。メザバルバは飛躍のチャンスを得た (C)ONE

29日(木・現地時間)、ONE Championshipが公式SNS及びホームページで10月29日(金・同)に開催されるONE NEXTGENで行われる予定だった女子アトム級準決勝をハム・ソヒが負傷欠場することが発表されている。

今月3日に開幕した同GP、初戦を勝ち残った4選手はファン投票の結果、ハム・ソヒ✖スタンプ・フェアテックス、リトゥ・フォーガット✖平田樹という準決勝が決定していた。

24日のONE Revolutionの中継内でこの2試合が発表されてから僅か5日後、初戦の判定勝ちが論争となったものの優勝候補筆頭のハム・ソヒが姿を消し、代役として補欠戦で山口VV芽生を下したジュリー・メザバルバがスタンプと戦うこととなった。


デニス・ザンボアンガ戦を左手一本で戦っていたハム・ソヒ。試合後のリモート会見では、それを「作戦の一部」という風に振り返っていたが、MMAPLANETでは会見終了時には信頼おける韓国MMAメディア経由でチームMADのヤン館長から、腕を負傷していたという情報を得ていた。

ハム・ソヒ陣営としては2カ月以内に訪れる準決勝を想定し、ケガを公表したくはなかったのだろうが──現時点でONEの発表が「負傷」としかないので断定はできないが──、恐らくは腕の負傷が癒えずにGP欠場を断腸の想いで決断したと予想される。

ハム・ソヒが消えたワールドGPは、28歳のメザバルバ✖24歳のスタンプ、27歳のリトゥ✖22歳の平田と登竜門的なステップアップ争いとなる。

メザバルバは未知数な部分も残っているが、しいていえば強味は総合力か。他の3人は攻撃面で組み技の成長が著しいが防御面に穴があるムエタイのスタンプ、勢いのある打撃もディフェンス面が十分でないレスラーのリトゥ、この面子では十分に柔道の投げは通用することが予想されるが、極めという絶対的な部分の成長が欠かせない平田。

長所と短所を併せ持つ3者と、未知数のメザバルバ。誰が頂点に立ってもおかしくない混戦模様のアトム級ワールドGPといえる。

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MMA ONE ONE Empower モン・ボー リトゥ・フォーガット

【ONE Empower】初回にアッパーでダウン奪われたリトゥ、魂のクシュティ&パウンドで逆転勝ち

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
Def.3-0
モン・ボー(中国)

ジャブを伸ばす両者。モン・ボーが左ローを蹴り、リトゥの左ジャブに左ローを続ける。リトゥのシングルレッグは遠く、モン・ボーが切ってパンチを落としながら足を抜く。続くリトゥの踏み込みに、モン・ボーは頭が当たったとアピールして試合が中断する。再開後、また頭から入っていったリトゥは、シングルからバックに回る。モン・ボーが胸を合わせると、いなしたリトゥはヒザを入れ自ら離れる。

モン・ボーは右ストレートを当て、リトゥは続く右にダブルレッグもアンダーフック&スプロールで倒せない。スタンドに戻り、荒い右フックで前に出るリトゥだが、直後にモン・ボーの右を受け、動きが止まるとアッパーからパンチを纏められダウンする。シングルを切り、ヒザを入れ、立ち上がってもエルボーを入れたモン・ボーは、倒れたリトゥからマウント奪い腕十字へ。

腹ばいのまま腕を伸ばされたリトゥだが、腕を抜いてバックに回るとテイクダウンを決めパウンドを落としたところで時間となった。

2R、テイクダウン狙いを切ったモン・ボーが右を当てる。続いてアンクルピックからファイヤーマンキャリーの連係でテイクダウンに成功したリトゥは、腕十字を防いでパスを決める。サイドで抑え、エルボーを連打するリトゥ。モン・ボーがシンブルも、リトゥは譲らずサイドバックからヒザで顔面を狙う。ついに嫌がったモン・ボーが引き込むとボディからパンチをリトゥは連打する。

ハーフに戻されてもエルボー、パンチを続けるリトゥは足を抜いて顔面にヒザを連続で入れ、クルスフィックからパンチを連打する。モン・ボーも腕を抜いて立ち上がり、時間は残り90秒に。距離を取るリトゥは、息を整えているか。モン・ボーもダメージの回復に努める。距離が近づくと、リトゥは右オーバーハンドを入れて、イーブンに持ち直した。

最終回、リトゥのテイクダウン狙いに、モン・ボーの前蹴りが顔面に当たる。後方に倒れたリトゥだが、ガードを取手から立ち上がりシングル、ハイクロッチでテイクダウンを奪う。サイドを取ったリトゥはパンチ、ヒザをワキ腹に蹴り込む。さらにエルボーをワキ腹に連打するリトゥは、ブリッジを潰しヒジを続ける。続いて顔面にヒジ、そしてヒザを入れたリトゥは足を戻させず、ブリッジも許さない。

残り2分、ケージ際に移動したモン・ボーだがスクランブルに持ち込めず、サイドで抑えられた時間を続く。エルボーをワキ腹に落とし続けるリトゥは、ハーフに戻されてからはパンチを顔面に纏め時間を迎えた。

初回にアッパーでダウン奪われたリトゥだが、魂のレスリング=コシュティ&パウンドで反撃──結果、ジャッジは3者ともリトゥを支持。モン・ボーも笑顔を浮かべて、リトゥと抱き合った。


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【ONE Empower】ヂィンナンに挑戦、ミシェウ・ニコリニ「柔術で勝つとかは、関係ない」

【写真】挑戦者、でも女王の風格(C)MMAPLANET

本日3日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE「Empower」のメインで、ムンジアル黒帯8冠&DACC優勝のミシェウ・ニコリニが、ONE世界ストロー級王者シィオン・ヂィンナンに挑戦する。

組み技で彼女に比肩する選手はONEには存在しない。それでもMMAを戦う彼女にとって柔術は、勝つための一つの要素であることを明言した。

鍵は打撃。そんな世界挑戦を前にニコリニに話を訊いた。


──シンガポール入りして、今の調子はいかがですか(※試合は8月27日に行われた)。

「全てにおいて良い感じね。2日前にシンガポールに着いて快適に過ごしているわ。ホテルのバブルにいて、外出はできないけど問題ない。トレーニングもできているし、今もプールで泳いできたばかりなの。ファイトウィークだし、これで十分よ」

──フラストレーションはなさそうですね。

「この状況だしね。外をで出歩くことがショーを開くことに対して、どれだけ危険かは分かっているから。私はブラジルに住んでいるし、COVID19と向き合うには本当に色々な制約があることを経験してきたわ。シンガポールで試合をする。そのために必要な感染予防対策に従うのは当然の話よ」

──さすが大人ですね。ブラジルでは、大変なことを乗り越えてきたかと思います。

「そうね。今は練習も自由になったわ……でも、ようやくね。ブラジルでは国民の大体50パーセント以上がワクチン接種を済ませたから、よりオープンになってきていて。人々も以前のような生活を求めてワクチン接種を受けているわ」

──つまり、ワクチン接種が進むまで多くの制限があったということですね。

「今でも自主的に信頼のおける少人数のグループで練習をしているけど、街中はよりオープンになっているわ。1年半前、ブラジルでコロナ感染が爆発的に広まる前に、私はタイトル挑戦が決まっていて。パンデミックが始まった時も、懸命に練習だけは続けていたの。ずっとトレーニングパートナーと2人っきりで。来る日も、来る日も何カ月間と、彼女と2人で練習を続けたわ。8カ月前に練習場所が開放されるまで」

──パンデミック後、ブラジル国内でグラップリングの試合に出るようなこともなかったのでしょうか。

「ブラジルでは今年になるまで、ほとんどコンペティションが行われていなかった。私にとって、今回のタイトル戦はCOVID19が広まってからは初めての試合よ」

──今大会はONEで初めての女子だけのイベントになります。

「アメージングね。このショーのヘッドライナーになれて、凄く嬉しいわ。何より、本当に素晴らしい選手が揃っていることが最高ね。アトム級GPがあって、私はストロー級。アトム級のように層が厚いということはないけど、シィオン・ヂィンナンがいて、アンジェラ・リーもチャレンジした。これからストロー級にも強い選手が集まってくると思うわ。そうそう、名前は忘れたけど良い日本人選手(※三浦彩佳)もいるし。あの子も凄く良い選手だし、これからはストロー級の戦いも面白くなってくるはず。私自身、楽しみでしょうがない気持ちね」

──ではその頂点にあるチャンピオン、シィオン・ヂィンナン選手の印象を教えてください。

「個人的には知り合いじゃないんだけど、皆からとても良い人だと聞いているわ。打撃はもちろん、グラウンドゲームもできるし、上手く試合をまとめることができる選手ね。動きも速い。とても尊敬しているけど、ケージのドアが閉められたら倒すべき相手。どうなるのか、楽しみにしてほしいと思っている」

──いくら彼女が寝技ができても、ミシェルの寝技と比肩できる選手はONEにはいません。とはいえ、あのストライカーを相手にどれだけに寝技に持ち込むことができるのか。テイクダウンが鍵を握ってくると思いますし、そのためには打撃も必要です。

「ブラジルでずっと打撃の練習をしてきたわ。去年、シィオン・ヂィンナンと戦うことが決まってから。私のスタンドゲームは成長した。でもパンチを打たなくて、柔術に持ち込めるならそうするわ(笑)。彼女と私の距離が近づいた時、何かが起こるから。そこは期待してほしいわ」

──グラップラーが序盤からテイクダウン&コントロールしても、フィニッシュできないと疲れてガスアウト状態に陥るという試合は幾千と行われてきました。

「大丈夫よ。5Rのスパーリングを2度、3度と1日に行ってきたから、スタミナには問題はない。全てで、上手く仕上げることができてから。スタミナがどれだけもつか。多くの人はスタミナをつけるために走れというわ。でもファイターのスタミナはランニングではなくて、スパーリングで養われるもの。リアルなシチュエーションでのスパーリング、ケージのなかで起こる全てのことを予想し、全ての動きを使ったスパーリングでしかMMAファイターのスタミナは創れないと私は思っているの。

なにより、今回の試合にむけてデミアン・マイアとずっと練習してきて、ずっとアドバイスを受けてきたの。動き、技、思考とあらゆる面でデミアンはリードしてくれて。ずっとストライカーやレスラーと戦ってきたから、私にとってデミアン以上に参考になる選手はいないわ。彼は私のアイドルよ」

──デミアン・マイアは今も、そしてこれからもケージのなかで最高の柔術家です。ただし、彼はUFCで戦ってきました。ONEではグラウンドのヒザがあります。ここはどのように捉えていますか。

「グラウンドでのヒザは、私にとって追い風よ。寝技でのオプションが増えるし。使われることより、使う機会が断然多いはずだしね」

──ではデミアンのように引き込むことも考えていますか。

「デミアンのように引き込むのではなくて、私の戦い方として引き込むことはあるでしょうね。とにかくタイトに戦って、アタックすることが私を勝利に導いてくれることは確かよ」

──ところでミシェウは柔術の優秀性を示すためにMMAで戦う……という気持ちを持っていますか。

「ノー。そんなことは考えていないわ。私にとって本当に柔術は大切なものよ。簡単に身につくものじゃない。だからといってMMAを戦う上で、柔術は全てじゃない。私自身MMAを戦う時は、他のスタイルのトレーニングにより時間を割いているし。ボクシング、ムエタイ、レスリング、テコンドー、それらを混ぜた練習を、ね。

もちろん私は柔術のトレーニングをストップすることはないし、試合前以外は道着を着た練習も週に2、3度続けている。道着を着ることで、細かなディティールを知ることができるし、絶対に欠かせないわ。繰り返すけど、私にとって柔術はとても大切なもの。私は生涯、柔術家よ。

それは変わることはない。でも、打撃で勝つのか、柔術で勝つのか──とか、そういうのは関係ないの。勝つことが最大の目標だから、勝ち方にはこだわらない。ボクシングが成長しているから、そこを見せて勝ちたいとも決して思わない。私がウェルラウンダーだと試合で証明したいなんて考えていないし。チャンスがあれば柔術に持ち込んで、柔術で倒す。それで勝てるから。試合は勝つために戦うのよ。」

──ミシェル。色々と興味深い話、ありがとうございました。

「アリガト。日本の皆が私の試合を楽しんでくれることを願っているわ」

■視聴方法(予定)
9月3日(金・日本時間)
午後8時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後8時30分~ONE Super App

■ONE Empower 対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者] ミシェル・ニコリニ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
アリョーナ・ラソヒーナ(ウクライナ)
スタンプ・フェアテックス(タイ)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
モン・ボー(中国)
リトゥ・フォーガット(インド)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
平田樹(日本)
アリス・アンダーソン(米国)

<キックボクシング女子アトム級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
クリスティーナ・モラレス(スペイン)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
ダニエラ・ロペス(アルゼンチン)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP補欠戦/5分3R>
VV.Mei(日本)
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)

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【ONE Empower】落選からの復活、モン・ボーと対戦、リトゥ・フォーガット「どの試合も一番大切」

【写真】インドで知らぬ者がいない、姉を持つリトゥ。インド女子MMAのパイオニアだ(C)MMAPLANET

本日3日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE「Empower」。同大会で開幕する女子アトム級ワールドGP1回戦でリトゥ・フォーガットがモン・ボーと対戦する。

4月29日に収録され5月15日に中継されたONE DangalでGP出場を1カ月後に控えながら、インド一有名なレスリング一家で育ったレスラーのリトゥは、打撃のスキルを確かめるために出場しビー・ニューイェンにキャリア初黒星を喫した。結果、GP出場権を失ったものの、大会の延期を経てで再び出場権を得ることとなった。

の延期期間、リトゥは今大会の1カ月強前──7月30日に開催されたONE Battle Groundにまたも強行出場するとリン・ホーチンを破り、GP出場を再び手繰り寄せた。この仕切り直しの一戦を経て、彼女が何となく掴んでいた自信は確信に変わったという。


──前回、インタビューをさせていただいた時はダンガル大会の直前でした。そしてビー・ニューイェンに敗れ、一度はGPメンバーから外れましたが、7月のBattle Ground大会でリン・ホーチンを下しGPメンバー返り咲きました。今の心境を教えてください。

「今は凄くワクワクしているわ。いよいよGPが始まるわけだし。ニューイェン戦の敗北……あの裁定には、ビックリして。信じられなかったし、残念というよりショックという表現の方が的を射ていたわね」

──打撃を効かされ、テイクダウンで疲れたリトゥでしたが、最後まで勝負を諦めていなかったです。特に最終回の魂のテイクダウンは素晴らしかったです。

「ありがとう。勝ち負けはどのスポーツでもつきもので、勝利から学べることよりも、敗北が学べることの方が大きいわ。そういう意味でも凄く勉強になった試合だった。戦いは少しでも早く、フィニッシュしなくちゃいけない。そういう気持ちで戦うことが必要だと、あの試合で学んだの。

それでも私は負けていなかったと思っているけど。できればスコアは皆が一目瞭然で分かるオープンスコアにしてほしいわ。確かに……試合中に少しミスもしたわ。GPのメンバーから外されたから、とんでもないぐらい動揺しちゃって。でも、私がONE女子アトム級で最強の1人だということを証明して、GPに戻るんだっていう気持ちでリン・ホーチン戦に臨んだの。あの試合ではGPで戦える力を証明できたと思っている」

──積極的に打撃を使っていましたね。

「毎試合、打撃は良くなっている。それでも自信をもって使うまでには至っていなかった。でも、この前の試合で確信をもって打撃を使えたわ。結果的にGPで戦うことができたので、この自信が上手く作用するはずよ。これから一つ一つ勝っていって、必ずタイトルを手にするわ」

──リン・ホーチン戦の前から、あの試合で勝てばGPに戻れるという確約があったのですか。

「皆、私がビー・ニューイェンに負けていなかったことは分かっていたはず。ジャッジがあんな風に裁定しただけで。だから私は自分の力を示そうと思って戦ったの。もう1度、自分の価値を上げないといけないから。ただ試合前に、勝てばGPに戻れるということは聞かされていなかった。でも私はその気でいたの」

──ではGP初戦の相手であるモン・ボーの印象を教えてください。

「タフな競技者で、私より経験が豊富ね。でも経験が全てじゃない。次の試合でファンはこれまでの私とは違う一面を見ることになるでしょうね。モン・ボーのようなタフな相手だからこそ、インドの虎はこのチャレンジに燃えているのよ」

──モン・ボーはGP参加者でも、特に体格に恵まれた選手だと思います。彼女のフィジカルをどのように感じていますか。

「このGPに出場する選手は、皆が揃って高い能力を誇っている。ただ、彼女がベストかどうかは戦ってみたら分かることよ」

──シンガポールは5月以降ロックダウンもあり、7月には再びジムがクローズされた期間もあったかと思います。

「練習に関しては少し難しい面もあったから、神経質になっていた時期もあったわ。でも、試合前だけ練習をしてきたわけじゃないし。ずっと練習してきたことが、この試合に生きることになると信じているわ」

──キャリアで最重要な試合になるかと思います。

「確かに、とても大切な試合ね。でも、それはこの試合がということではなくて、どの試合もとても大切な試合という意味で。この試合が重要で、他の試合がそうじゃないなんてことはないし。どの試合も一番大切な試合で、全力でチャレンジするモノよ。

何より私は、ONEにとって初めてのオール女子大会のGPで戦えることを誇りに思っているの。この大会がONEの未来に強い影響を与えることは間違いないでしょうね」

──リトゥのお父さん、お姉さんが題材になった映画「ダンガル きっと、つよくなる」では、ある女性が『インドの娘はただ子供を生むだけの道具。でも、あなたたちは違う。愛されている証拠』と話すシーンがありました。現状のインドがどうなのか、私は分かっていませんが、仮にそのような境遇にある女性たちに、今回の大会を通して伝えたいことはありますか。

「インドもあの映画の上映後、随分と変わったわ。それでも全てのインドの女性……インドの自身のことを顧みることができない女の子に対して、『揺ぎ無いに信念があれば、どんな逆境だって打開できないことは決してない』って伝えたいの。これ以上、言葉にすることは難しいけど、それは私の姉がやってのけたことだから」

■視聴方法(予定)
9月3日(金・日本時間)
午後8時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後8時30分~ONE Super App

■ONE Empower 対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者] ミッシェル・ニコリニ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
アリョーナ・ラソヒーナ(ウクライナ)
スタンプ・フェアテックス(タイ)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
モン・ボー(中国)
リトゥ・フォーガット(インド)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
平田樹(日本)
アリス・アンダーソン(米国)

<キックボクシング女子アトム級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
クリスティーナ・モラレス(スペイン)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
ダニエラ・ロペス(アルゼンチン)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP補欠戦/5分3R>
VV.Mei(日本)
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)

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【ONE Empower】過去最強の相手=アンダーソン戦へ、平田樹─02─「気持ちは大事だけど、丁寧に戦う」

【写真】とにかく表情がイキイキとしていた(C)MMAPLANET

3日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE「Empower」。同大会で開幕する女子アトム級ワールドGP1回戦でアリス・アンダーソンと戦う平田樹インタビュー後編。

キャリア最強、これまでの相手とは違うことを理解しているという平田は、気持ちで負けないうえで、動きは雑にならないことを念頭に戦う。周囲の経験不足という声を「それを言われてもしょうがない。勝てば良いでしょ」と跳ね返すつもりで。

<平田樹インタビューPart.01はコチラから>


──踏ん張るところ、自制するところ。ほんと塩梅ですね。

「そうですね、ダラダラするより集中してパッとやるのも良いと思います。MMAは練習しないといけないこと多いけど、短時間で集中するのも有りですよね。今、そういうことを自分で考えている。そこに関しては、親からも『練習環境にしても、自分で考えるようになったことは良いことだと思うよ。自分に足りないモノを見つけるのも、自己判断は大切だから。人との関わり方も、これまで周囲の人がお膳立てしてくれて、スムーズにモノゴトが運んでたけど、自分でやるようになって、回りへの感謝という気持ちが生まれてきたでしょ』って言われていて。本当にそうだと思います」

──だからって勝てる保証にならないのが、格闘技の難しいところです。改めてアンダーソンのことをどのように思っていますか。

「そんなに重いパンチはなさそうですけど、分からないです。組みの方が強いと思います」

──テイクダウン防御をしつつ、下になっても手はありそうですね。さきほど言われたように、組ませないためにリーチを生かした攻撃もあるでしょうし。

「一番嫌なのは、距離を取られてそのまま終わることです。どれだけ詰めて組めるのか。倒してからの寝技勝負にはしたいです。でも、本当に分からないです」

──今朝、アンダーソンをインタビューしたのですが、とにかく経験が違うと。倒させないし、寝技になっても大丈夫という風でした。『穴がある』と言っていましたね。とはいえ、それも今年の2月までの平田樹の試合を見て言っていることです。だからこそ、問われるのは3月からどれだけ成長しているのか。

「雑さはなくなったんじゃないかと思います。ただ、寝技ができる相手がこれまでいなかったのでどうなるのか」

──リカ・イシゲはデキたと思います。ただし、フィジカルがない。

「柔術の動きはしていたけど、フィジカルはメッチャ弱かったです。ホントに(笑)。ポンってやったら倒れちゃうみたいな。でもアメリカ人はデカいし、フィジカルも強いと思う……けど、どうですかね。シンプルに勝てると思っています。そんなに深く考えることなくて。

キャリア不足、経験がないっていうのは、もう試合をするたびに言われることなんで。それを言われても、どうしようもないから。『そんなこと拘ってんの』って。まだ3戦でしょとか、4試合しかやっていないとか言われても、『勝てば良いでしょ』って思ってやっています。『そんなこと言っていて負けたら、そっちがヤバいよ』──みたいな。そう毎回思っています。

自分のMMAがどういうモノかも、全然分からないですし。だからこそ色々なタイプの選手と試合がしたい。自分が負ける時は、どういうタイプの選手に負けるのかも気なるんです。ホント、まだまだ全然なんで」

──そういうなかで、初めて自身より背の高い相手と戦う上で、何かトライしてみたいですか。

「う~ん、なんだろうなぁ。出せるモノは全部出したいです。できる限り、全てを出したい。何をしたいのかより、しちゃいけないということでは雑になっちゃいけないことだと思っています。気持ちは大事だけど、丁寧に戦う。熱くなって、突っ走らない」

──KRAZYBEEの若い選手、気持ちが前に出て雑になることが多くないですか。

「そうなんですよね。スパーリングも、そうで。パンチでいって、グラウンドでやられてとか。丁寧にいかないといけないのに、力任せになったり。ほんと、どれだけ冷静に試合を進めることができるのか。それこそ今回の相手はこれまでとは違うのも分かっていますし。

だから気持ちだけでは、どうにもできない。だけど気持ちで負けず、雑にならないようにいかないと。ここはホントに難しいです。何も考えずに前に出たくないし、気持ちがひけるのも嫌で。加減じゃないけど、熱くなりながら考えるって本当に難しくて。それができるようになれば、自分の成長は間違いないと思います。そこだけが課題かなって」

──そこだけ!?

「いや、取りあえずはそこを……そこだけはしっかりとやりたいなって(笑)。熱く、気持ちで前に出て、そこに冷静に技術がだせればもっと強くなれるから」

──ただ2月の中村選手との試合は、思うようにいかないからフラストレーションを感じて、バァ~と前に出ていったようにも見えましたが……。

「アハハハハ。2月の試合は、そういうところもありました。『もう、イイッ』って」

──ホント、試合では真っ新な……まんまの平田選手が出ると思います。だからこそ、この間にやってきたことを本人が言われているように、ケージで出して欲しいです。

パンチがイチ・ニのリズムだけでなく、イチで打つパターンも採り入れていた平田

「そうですね、自分でも楽しみにしています。回りに試されているっていう感じがしていますし。どれだけ自分がやれるのか。ここで勝って、やっぱりスタンプに上がってきてほしい。スタンプと戦いたいですね」

──当初の予定では5月末にスタートして、11月にはアンジェラ・リーが復帰してGPウィナーと防衛戦という超過密日程でしたが。

「このあとのことはまだ決まっていないです。2カ月後っていうのは、もうなくて年内に次があるのか、年明けか。でもリザーバーがいるからケガをすると代えられるとか気にしていましたけど、次の日程が出ていないから思い切りやります。日程を聞かされていないから、ワンマッチのつもりじゃないけど、ケガをしようが勝ちます。

ようやくです。ちゃんと始まるし。凄く楽しみです」

■視聴方法(予定)
9月3日(金・日本時間)
午後8時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後8時30分~ONE Super App

■ONE Empower 対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者] ミッシェル・ニコリニ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
アリョーナ・ラソヒーナ(ウクライナ)
スタンプ・フェアテックス(タイ)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
モン・ボー(中国)
リトゥ・フォーガット(インド)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
平田樹(日本)
アリス・アンダーソン(米国)

<キックボクシング女子アトム級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
クリスティーナ・モラレス(スペイン)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
ダニエラ・ロペス(アルゼンチン)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP補欠戦/5分3R>
VV.Mei(日本)
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)

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【ONE Empower】平田樹と対戦、アンダーソン─02─「彼女はチェーンレスリングができないでしょ?」

【写真】どのような穴を見つけたのか。その答は3日後にハッキリする(C)ONE

9月3日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムONE「Empower」が開催される。同大会で開幕する女子アトム級ワールドGPで、平田樹と対戦アリス・アンダーソン・インタビュー後編。

MMA戦績は5勝1敗だが、アンダーソンは平田との違いを経験の差だと明言する。そして平田の投げ技について、3月の時点でバックを取れると話していたアンダーソンは、延期された3カ月の間にさらに研究が進み、勝利への道筋が見えているようにも感じられた。

<アリス・アンダーソン・インタビューPart.01はコチラから>

──より成熟しているということですが、平田選手はプロMMAで4勝0敗。アリスは5勝1敗。この2試合の差が大きいということですか。

「私が21歳のとき、もっと厳しい試合をして危ない場面を切り抜けている。彼女のように楽しんで試合はしてこなかった。この経験の差が、私たちがケージに向き合った時に違いとなって表れるわ。

立ち技、グラウンドで違うレベルの技術を持つファイターと戦う時に、それまでの自分が何をやってきたのか。どういうことに費やしてきたのかが問われることになるから。経験の差というのは、この試合で鍵になってくるはずよ」

──前回に話を聞かせて頂いた時、平田選手が柔道の投げ技を使ってきたらバックを取る絶好の機会になると言われていました。

「彼女の投げを狙った時にはワキを差した方とは逆の手を使って、頭を抱えてくる。バックに回らせないようにね。でも、そこにも穴はあるの。そして、その体勢に入るために前腕を伸ばしてくるのよ。でも彼女は、チェーンレスリング(連動したレスリング)ができない。そうでしょ?」

──……。

「グラウンドと連動性がないのよね、彼女の投げやテイクダウンには。それでも狙いは柔道スローだから、まずはそこを防いでフレストレーションを感じてもらうわ。でも、最終的にはラウンドが進むと、彼女は投げに成功しているのよね」

──随分と研究し、対策も練っていることが伝わってきます。ところでフロリダはもうパンデミック前のように、変わらぬ日常生活を送ることができているようですが、シンガポールでは再び隔離措置が待っています。

「フロリダはもうマスクもしないし、隔離もないわ。今回はシンガポールで試合をするということで、シンガポール政府が軍隊生活のようなことをまだ求めていることに関しては……少しナーバスになっているわ(笑)。ホテルの部屋に籠りっきりで、セキュリティが見張っていて……電話でしか外部と連絡が取れない。でも、なんのためにシンガポールへ行くのか。試合をするためだし、自分の仕事を全うするにはどんな状況も乗り越えるだけよ」

──米国以外での試合は初めてで、時差や移動距離を考えるとその辺りは平田選手の方がアジアの地の利が生きてきます。

「これまで海外って飛行機に乗って2時間で着く、メキシコにしか行ったことがなくて。30時間の飛行機の旅って想像もつかないわ。ただ時差に関して言うと、私はONEと契約するまで5年間、病院でナースとして働いていて。それも夜勤で夜の7時から朝の7時っていう時間帯だったの。ちょうどシンガポールとは昼夜がさかさまだけど、私はその時間帯でずっと生活してきたから。この体はその時のこと覚えていて、自然とアジャストできるんじゃないかと思っていて。

ただ飛行機のなかで水分を絶やさないようにして、ハイドレーションのことを常に頭においていることは必要ね。それも新しい経験だし、神経質になるよりも楽しみの方が大きいわ」

──ところで今大会はONEにとって初めての女子だけのイベントになります。歴史的なショーの一員になることに、どのような想いでいますか。

「嬉しいわ。ただ女子だけの大会はInvicta FCで経験してきたから。でもONEにとって初めてというのは、ワクワクしてくるわよね。しかもONEの女子選手もなかでも最高の面子が揃うわけだし、そこはファンも楽しめるはず」

──では日本でこの試合を視聴するファンにメッセージをお願いします。

「イツキと戦えることを光栄に思っているわ。良い試合が2人でできると思っているから、できれば、グランプリのウィナーになれるよう2人を応援してね」

■視聴方法(予定)
9月3日(金・日本時間)
午後8時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後8時30分~ONE Super App

■ONE Empower 対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者] ミッシェル・ニコリニ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
アリョーナ・ラソヒーナ(ウクライナ)
スタンプ・フェアテックス(タイ)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
モン・ボー(中国)
リトゥ・フォーガット(インド)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP準々決勝/5分3R>
平田樹(日本)
アリス・アンダーソン(米国)

<キックボクシング女子アトム級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
クリスティーナ・モラレス(スペイン)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
ダニエラ・ロペス(アルゼンチン)

<女子アトム級(※52.2キロ) ワールドGP補欠戦/5分3R>
VV.Mei(日本)
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)

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MMA ONE ONE Battle Ground01 キック ボクシング リトゥ・フォーガット リン・ホーチン

【ONE Battle Ground01】打撃に圧されず、TD&TCとパウンドでリン・ホーチンに快勝

<女子アトム級/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
Def.3-0
リン・ホーチン(中国)

まず左ローを蹴った長身のリンが、ジャブやサイドキックを伸ばす。ボディから右ローと、リトゥを入らせないリンがジャブを当てる。右を被弾したリトゥは、ダブルレッグでケージにリンを押し込む。左腕を差したリンが、ヒザを突き上げる。リトゥは左腕を差したままケージに押し込むが、自ら離れ右ローを蹴られる。右ストレートから左ジャブのリンは、続くテイクダウン狙いも切ったが、ケージに詰められ首投げでテイクダウンを奪われる。

袈裟から左腕を足で挟むリトゥに対し、腕を抜いたリンがバックに回る。リトゥも拘らず試合はスタンドへ。リンは前蹴りを見せ、ワンツーも息が上がっているか。右を被弾したリトゥはダーティボクシング、離れたリンが右を当て勢いを取り戻した。

2R、リンが右を伸ばす、リトゥが右を打ち返す。ローにも右を振るい、前に出るリトゥはワンツーから組んでケージに押し込む。押し返そうとしたリンをいなして、テイクダウンを決めたリトゥがクローズドガードのなかでトップに収まる。ケージにリンを押し込み、腰を挙げたリトゥが足を捌いてパンチを落とす。リトゥはパスを決め、ヒザで顔面を蹴るとクルスフィックスに。

腕を抜いたリンだがサイドで固められ、右エルボーを打たれる。ヒザを腰に入れ、ニーインベリーのリトゥは、サイドに戻り右エルボーを連打。さらにクルスフィックスに取り、パンチを連打する。サイドでヒジを続けたリトゥが、最後に顔面にヒザ蹴りを入れるなどトップでリンを圧倒した。

最終回、スーパーマンパンチを見せたリトゥが、左ボディストレートを打っていく。さらに右オーバーハンドを当てるなど、打撃戦に応じつつテイクダウンの機会を伺うリトゥに対し、リンがジャブとサイドキックを見せる。リトゥが右を見せて組み、シングルレッグでテイクダウンを決める。

リンは頭を抱えるが、垂直で抑えて頭を抜いたリトゥがハーフでしっかりと抑え左のパンチを落とす。右のパンチを落とされたリンは、蹴り上げを2発決める。その足を捌いてパスしたリトゥは、ニーインベリーから鉄槌を落とす。ニーシールドを跨いで、マウントに入ったリトゥがエルボーを打ち、ケージキックで足を絡まれると、動きを止めざるをえなくなる。とはいえリンもここからは何も動けず、スタック──そのままタイムアップとなった。

結果が打撃に圧されることなく、テイクダウンからトップコントロール──そしてパンチやヒザを落としたリトゥが快勝した。


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ONE ONE Dangal ONE119 Report ビー・ニューイェン ブログ リトゥ・フォーガット

【ONE Dangal】ダンガルの名の下、攻め続けたリトゥ・フォーガットがニューイェンにスプリット判定負け

【写真】裁定が告げられた直後、リトゥはコーナーに顔を向けた。ここでの敗北は、勝負の厳しさが痛感される(C)ONE

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ビー・ニューイェン(米国)
Def.2-1
リトゥ・フォーガット(インド)

パンチで前に出るリトゥだが、ヒザを受けるシーンも。組んでバックに回ったリトゥがテイクダウンからバックコントロールで右手を取り、左でパンチを入れていく。立ち上がってケージに詰められたニューイェンは、左足を抱えられ2度目のテイクダウンを奪われる。今度は背中をつけたニューイェンはクローズドを取る。ガードの中からパンチを落とすリトゥに対し、ニューイェンは足を開いて腰を切る動きを見せる。

オープンになると足を抜きに掛かり、ハーフにとったリトゥはスクランブルで右を連打する。ニューイェンがヒザをボディに入れ初回が終わった。

2R、サウスポーの構えからロー、左を当てるニューイェン。リトゥは右のオーバーハンドを思い切り振るうが、空振りに。ニューイェンがワンツー、左ミドルをキャッチして倒したリトゥはハーフで抑える。クローズドに戻したニューイェンは、ポスチャーは決して良くないリトゥがエルボーを落とす。

腰をリトゥが上げると、ニューイェンはフックガードから腰を切るが、リトゥが一気にパスを決めサイドからヒジを落とす。上四方でヒザを頭部に入れたリトゥは、ニューイェンが立ち上がると自ら離れる。かなり疲れが見えるリトゥは、両ワキを差してケージへ。ここも自ら離れ、ニューイェンが左ミドルを決める。さらにワンツーで左を打たれたリトゥが下がる展開になり時間となった。

最終回、ジリジリと前に出るリトゥは距離を詰めてヒザを見せる。ニューイェンはワンツーも距離は届かない。パンチから距離を詰めたリトゥが、ケージに押し込む。レベルチェンジからダブルレッグのリトゥがバックに回る。

ニューイェンは胸を合わせてヒザ蹴り、シングルにはエルボーを連打する。立ち上がったニューイェンが離れると、リトゥは完全に動きが止まったか。逆に勢いを増したニューイェンは、ワンツー。リトゥは右を入れるが、逆に右を被弾する。残り1分、ニューイェンも手数で圧倒し、右フックを当てる。テイクダウン狙いにヒザを受けたリトゥは、最後に根性のダブルレッグを決める。ハーフで抑え、パンチを落としたリトゥ──ここで時間となり、ジャッジは割れ──2-1でニューイェンに凱歌が挙がった。

信じられないという表情のリトゥは「レフェリーの判断は分からない。でもビーにはおめでとうと言いたい。100パーセント戦ったけど、分からない……」と話した。


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