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【ONE FN07】王座返り咲きを狙うジョン・リネケル。「計量失敗? もう終わったことだ」

【写真】マネージャーのアレックス・デイヴィスと。計量2日前、相当にしぼれていたリネケルだった (C)MMAPLANET

明日25日(土)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Fight Night07で、ジョン・リネケルが世界バンタム級王座決定戦でファブリシオ・アンドラジと戦う。

昨年10月に体重オーバーでタイトルを返上、アンドラジが勝った場合のみ新王者が誕生するという変則世界戦に臨んだリネケルだったが、ヒザを急所に受け試合はノーコンテストになった。

あらから4カ月、リネケルは絶対の自信を持ってアンドラジとルンピニーのリングで対峙する。前世界王者に計量失敗と、今回のタイトル戦に向けて自信のほどを尋ねた。


――アンドラジとの世界戦が控えていますが、前回はマレーシア、今回はタイのバンコクでの試合になります。コロナの間はシンガポールでしか戦えなかったのですが、ONEがアジアサーキットを再開したことをどのように思っていますか。

「またアジアの国々を訪れることができるようになって、とても嬉しい。違った国で、違った人々とまた会えるようになったことが何より嬉しいことだ」

──ところでONE世界バンタム級王座を奪取した時などインタビューができなかったのですが、改めてビビアーノ・フェルナンデスという同朋のレジェンドに勝利してベルトを巻いた時はどのような気持ちだったか教えていただけますか。

「偉大なビビアーノを倒したことで、多くの自信を得ることができた。そして、より注目が集まるようになったよ」

──前回のマレーシアでの試合ですが、計量に失敗してベルトを返上しないといけなくなりました。

「僕が事前に使っていた体重計の数値が、少しおかしかったんだと思う。でも、もう済んだことだ。こうやって、世界戦を戦う場所に戻ってきたんだから」

──1日だけの計量は、難しいと感じますか。

「そうだね、少し混乱していたのは確かだ。1回だけ、夜になると時間切れというのももう分かった。今回は問題ないよ(※体重124ポンド、ハイドレーションは1.0176でパス)」

──世界戦前にタイトルを返上して試合に出る。どのような気持ちで戦うことになるのでしょうか。

「勝ってもチャンピオンに戻れないのに戦うのは、ストレスだった。それも終わったこと。タイトルを取り戻すために、今ここにいる。今は試合が待てない。前回の試合が終わってから、早くファブリシオを戦いたかった。そして皆に自分の力を見せて、タイトルを取り戻す。

前の試合を見て、人々はファブリシオが強いと思ったようだけど、僕はあの戦いのなかでも彼の穴を見つけている。そこをついて、ガムバック勝利を挙げる」

──では、どのような試合を見せたいと思っていますか。今後のキャリアを考えても、非常に大切な試合になるはずです。

「自分がどれだけ優れたファイターが証明したい。ONEで歴史を創る。そして、皆に喜んでもらう試合をする」

■放送予定
2月25日(土・日本時間)
午前9時00分~ONE Championship YouTube channel
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN07対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)王座決定戦/5分5R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者] タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
[挑戦者] ジャマル・ユスポフ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マーチン・ウェン(豪州)
レオナネルド・カソッティ(ブラジル)

<キックボクシング・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
ジャン・チェンロン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)

<サブミッショングラップリング120ポンド契約/10分1R>
ダニエル・ケリー(米国)
三浦彩佳(日本)

<キックボクシング・ライトヘビー級/3分3R>
アンドレイ・ストイカ(ルーマニア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リンダ・ダロー(インドネシア)
ヴィクトリア・ソウザ(ブラジル)

<サブミッショングラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
ウアリ・クルジェフ(ロシア)
トミー・ランガカー(ノルウェー)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アドリアン・マテイス(インドネシア)
ツオロンチャアシー(中国)

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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN03   ウアリ・クルジェフ ケイド・ルオトロ タイナン・ダウプラ トミー・ランガカー

【ONE FN03】ケイド・ルオトロが初代SG世界ライト級王者に。次戦はダウプラかランガカーを指名

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
Def.4分26秒byヒールフック
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

足払いで倒されたケイドは、すぐに立ち上がる。踏み込んで一瞬の背負いを狙ったクルジェフだが、ケイドは透かしてバックを取る。そのままラウンドに持ち込み、ワンフックか両足をフックしクルジェフの背中を伸ばす。ワキをすくい、完全に制したケイドがRNCへ。クルジェフが手首を掴んで防ぎ、ヒザを立てて亀の状態に。ケイドはロールしながら肩固めを背中から極めるルオトロチンへ。

クルジェフが立ち上がってスラムへ。下になったケイドの三角からオモプラッタを逃れたクルジェフがスタンド戦に戻す。スナップダウンで崩し、ジャンピンガードはすっぽ抜けたケイドだが、シングルからバックへ。クルジェフは前転して足関狙いも、すかしたケイドはサドルから内ヒール、そのまま腹ばいになりタップを奪った。

ベルトを肩に下げたケイドは「1カ月少しで2つの世界タイトル? 16年間、ずっと人生を通して準備してきたんだ。この勝利が代償だよ。一瞬、足を入れた時にヒールが取れると思ってトライした。クルジェフは凄くタフだったよ。ヒザにプレッシャーを与え続けた。彼は3、4度ポップしていたと思う。どんなんだと思ったけど、人間だからね。最後は仕留めることができたよ。(5万ドルボーナスを獲得し)兄とコスタリカにジムを創っているから、本当にチャトリに感謝している。次? 12月のマニラになるか分からないけど、少しでも早くサークルケージに戻ってきたい。タイナン・ダウプラかトミー・ランガカーと戦いたいね」と初代ONEサブミッショングラップリング世界ライト級王者は話した。


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ADCC2022 JT・トレス MMA MMAPLANET o YouTube   ケイド・ルオトロ トミー・ランガカー 岩本健汰

【ADCC2022】77キロ級 なんと連覇中のJT・トレスが2回戦で、ノーマーク=PJ・バーチに敗れる大波乱!!

【写真】アップセットは大興奮と、期待のマッチアップが実現しなくなるとガッカリ感と二つの効果を生み出す(C)SATOSHI NARITA

17日(土・現地時間)&18日(日・同)にラスベガスのトーマス&マック・センターにて開催された2022 ADCC World Championshipが開催された。
Text by Isamu Horiuchi

ADCC史上、他のグラップリングイベントの追随を許さない最高の大会となったADCC2022を詳細レポート。第2 回は77キロ級初戦で岩本健汰を破ったJT・トレス──大会2連覇中──の2回戦の模様をお伝えしたい。


<77キロ以下級2回戦/10分1R・延長5分>
PJ・バーチ(米国)
Def. 4-0 (-P0-2)
JT・トレス(米国)

岩本相手に改めてその難攻不落ぶりを見せつけたJTの次戦の相手は、10th planetのPJ・バーチ。1回戦のトミー・ランガカー戦では下からの仕掛けを捌き、本戦後半の加点時間帯にてランガカーのギロチンを耐えてスタンド戦に戻ると、バーチは自分の時間が来たとばかりにすかさずテイクダウン狙いからバックへ。そのままグラウンドに持ち込み、両足フックを完成して北欧の極め業師に快勝した。

トップゲームを得意とする両者だけあって、お互い頭を掴みいなし合ってのスタンドレスリングが続く。JTがシュートインするが、バーチはそれをかわす。次はバーチが前に崩してからのシングルでお押してゆくが、惜しくも場外ブレイク。

3分半が経過した頃、JTが得意の小内刈りからつなげるシングルを仕掛け、そのまま前進してテイクダウンに成功。そのままバーチの背中を付けさせて上を確立したが、これはまだ加点時間前。やがてバーチは腕でフレームを作って距離を取り、立ち上がることに成功した。

試合はスタンド戦に戻り、加点時間帯に。JTは岩本戦同様、きわめて静かな表情で口を閉じ鼻呼吸して攻防をしている。

6分半経過したところで、おもむろにバーチがダブルで飛び込む。深く入ってがっちりとグリップを組んだバーチは、そのままドライブして豪快にJTを倒すとそのままサイドに。

これが(即サイドポジションに入る)ビッグポイントのクリーンテイクダウンと認められ、なんとバーチは絶対王者から4点を先制してみせたのだった。

サイドを取られたJTはすぐに腕で距離を作って上半身を起こすと、左足でバーチの太腿を跳ね上げて立つことに成功。見事なリカバリーだが、残り3分ほどで0-4。3連覇を狙う王者が、誰もが想像せぬ大ピンチに陥った。

スタンドに戻ると、JTは前半に成功させた小内からのシングル狙い。が、予期しているバーチは距離を取る。さらに前に出るJTは再三テイクダウンを試みるが、バーチはその度に切ってみせる。そのうちJTのテイクダウンをがぶったバーチは、背後にまわってみせた。

亀の体勢のJTは、時間が経過してポイントが入らない状態になってから下に。そこから素早くオモプラッタを仕掛けるが、バーチはJTの体を跨いで腕をぬく。ならばとJTはバーチの右足を肩で抱えてのスイープを狙うが、バーチはここも足を抜いてみせた。

残り1分少々。JTはまたしても小内からシングルに入って右足を捕獲。が、バーチは右手でJTの頭を押して距離を取って足を抜く。ディフェンス一辺倒になったバーチにマイナスポイントが1つ与えられた。

さらに前に出ようとするJTを、バーチは4つに組んでそれを防ぐ。それでもシュートインするJTだが、バーチはここも距離を取る。ここでバーチは2つ目のペナルティをもらうが、ビッグポイントが効いてまだ勝っている。結局、バーチが最後までJTのテイクダウンを切り続け、大アップセットを演じてみせた。

決して隙を見せずリスクを負わず、難攻不落の絶対王者JTが、その本領であるはずのスタンドレスリングでまさかのビッグポイントを献上しての敗戦──前半でテイクダウンを奪ったこともあり、隙がないはずの精密機械に油断が生じたか。結果、ミカ・ガルバォン、ケイド・ルオトロといった自由奔放な新世代との夢の対決は実現せずに終わってしまった。

一方、大殊勲の星を挙げて準決勝に進出したバーチ。予選で敗れながらも本戦に招待を受け、はじめてADCCルールと真剣に向き合いそれ専用の戦略を練ってきたという。強力なレスリングをベースに持ちサブミッションを熟知したバーチのような選手は、ADCCルールでは常に危険な存在だということを改めて痛感させてくれる、この大アップセット劇だった。

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ADCC2022 JT・トレス MMA MMAPLANET o PJ・パーチ YouTube   アンディ・ヴェレラ ウィリアム・タケット エスペン・マティエセン クレイグ・ジョーンズ ダンテ・リオン ダヴィ・ハモス トミー・ランガカー ニッキー・ライアン ヘナート・カヌート ロベルト・ヒメネス 堀内勇 岩本健汰

【ADCC2022】高橋サブ&堀内勇がADCCを深掘り─03─。77キロ級、トップ4の力有り?! 岩本健汰

【写真】組み合わせは次第、力はベスト4に肉薄しているか──岩本健汰(C)HUYNH NGUYEN

17日(土・現地時間)&18日(日・同)にラスベガスのトーマス&マック・センターで開催される2022 ADCC World Championship。2年に1度のグラップリング界最大のトーナメントが、コロナの影響で3年振りに開催される。

グラップリング界においても特殊なポイント制が用いられながら、世界最高峰の組み技の祭典を高橋Submission雄己とMMAPLANETグラップリング・ライター堀内勇氏が、独断と偏見と愛情をもって深堀り。第3弾は77キロのJT・トレスの対抗馬から、日本から出場する岩本健汰について話を続けてもらった。

<高橋Submission雄己&堀内勇、ADCC深堀対談Part.02はコチラから>


──おお、ニッキー・ライアンですか。

堀内 ダンテ・リオン戦でケガをして、その後にもう一度ヒザをやったようで。本当に復帰直後で、100パーセントとはいえないのでしょうが、「この2、3年レスリングを強化してきて、レスリングには本当に自信がある。ハンド・ファイティング、立ち技で相手を疲れさせることが重要だ。僕はJTと戦っても、レスリングで疲れさせることができて、もしかしたらレッスルアップもできるんじゃないか」という風に言っていました。

一方でミカの方は「JT、強いねぇ。1回戦でも決勝でも戦うのが楽しみだよぉ(笑)」っていう感じなんです(笑)。皆、それぞれがJT対策を練っているようです」

──ニッキーとJTが対戦して……ハンド・ファイティング、つまり組手争いをするということですよね。それが10分とか延長戦まで続くと思うと……。

堀内 アハハハハ。「加点でない時間帯は疲れさせる」と言っていたので、あとからチェックして最初の5分は早送りで良いかと思います(笑)。

高橋 アハハハハ。やっぱりケイドとニッキーかと思います。JTの嫌なことができそうなのは、ケイド。かき回してくれそうです。あとニッキーはB-TEAMのYouTubeとか視ていると、めちゃくちゃレスが強くなっていますね。ADCCルール的にレスリングの地力でJTに勝つこともあり得るかと。ミカ以外の対抗馬は僕もケイドとニッキーかなという感じです。

そういうなかでルーカス・レプリが欠場という残念な情報を見ました。

──レプリは実戦の感がどれだけ戻っているのかというのがあったのですが、残念です。JTのADCCの勝ち方でルールを理解して纏めてくる。それはIBJJF的フィロソフィーだという部分、実は岩本健汰選手に話題が進まないかと振りでした。

堀内 そういうことだったのですか(笑)。

──優勝、JT越えが現実的な話題かどうかは、さておいて日本からたった1人の出場選手で、B-TEAMで鍛えて本戦に挑む岩本選手に言及して欲しかったです。

高橋 う~ん……。

堀内 僕がスッと岩本選手の名前が優勝候補やそこに勝つというところで出てこなかったのは、やはり岩本選手と世界のトップの試合を見ていないからであって期待をしていないということは絶対にないです。

ツイッターを見せていただくと、B-TEAMで指導を代行したり、本当に凄いことだと思います。あのトップどころに短期間でそこまで認められて。ベン・エディにも勝っていますし。

高橋 地力は間違いなく、トップレベルに追随しています。僕も身をもって岩本さんの強さをロータスの練習で知っているけど、如何せん比較対象となるJTやミカと肌を合わせたわけでないので、肌感覚物差しでは話せない。そうなると過去の試合を見て、客観的な分析からルールに合う部分を揃えて勝敗予想をしていきたいですけど、こっちの物差しで測ろうとすると岩本さんの試合データがなかなかなくて、比べることが難しい状況です。

──となると、過去の実績で評価してしまうのが世の常ですね。それとアジア&オセニア予選の優勝者が、過去にどういうリザルトだったのかが判断材料になってしまいます。

高橋 ただB-TEAMで認められていて、組み技のレベルとしてトップグループに追随している。あとスタイル・マッチアップを考えると岩本さんはサブオンリーでなく、ADCCルール向きです。この条件でいうと、ベスト4候補のニッキーと練習して認められている。しかもニッキーに立ち技を教えていたりしています。そうなるとスタイルはADCCにバッチリ合っていて、組み技のレベルでトップに追随しているという理屈だと、ベスト4に食い込んでくる候補として挙げても良いのかもしれないとは思います。

──ベスト4候補というのは、ベスト4に入る力の持ち主ということですね。ただし、組み合わせで次第で、それこそ初戦でJT、ミカ、ケイド、ニッキーと当たることもあります。

堀内 アジア&オセアニア予選の優勝者は第1シードか第2シードに当てられる印象が強いです(苦笑)。

高橋 そこを乗り越えても、消耗するだろうし不利になってきますね。

──ではトーナメント枠を取っ払って16人の枠のなかで順位をつけるとすれば、現在の岩本選手は何位になると思われますか。

高橋 ベスト4はあると思います。

──堀内さんは?

堀内 僕は……そこは分からないです。でも、本当に期待しています。最後にエントリーされたマジット・ヘイジとかには勝って欲しいです。他の選手もトミー・ランガカー、オリヴィエ・タザ、ウィリアム・タケット、先に名前が出ていてもおかしくないロベルト・ヒメネス、ラクラン・ジャイルズ、ダヴィ・ハモス、ヘナート・カヌート、PJ・パーチ、アンディ・ヴェレラは少し落ちるかもしれないですけど。

──言うて石井慧選手にSUGで勝っていますし。

堀内 それだけ凄い選手しか、いないってことなんですよね。

高橋 俺、今挙がった中の選手だったらヴェレラ、バーチ、タケット、なんならラクランだと岩本さんが勝つかなって思っています。ただ、そこと1回戦で当たることがないんですよね。でもフラットに見たら、それぐらいの強さを岩本さんは持っていると思います。

──ならADCCだけでなく、世界のプロ・グラップリングの場に挑戦する姿も見たいですね。

高橋 ただしADCCルール向きというのは有ると思います。ルール云々でなく、組み技全体の総合力という部分では、岩本さんはトップレベルにいるんじゃないかと……いて欲しいという希望的観測はあります。触れてみて、凄く強いと思うから。岩本さんがボコボコにされたら、そのレベルってどうなんだって──となってしまうので。

堀内 ブラジル、そして米国ばかりだったころに北欧からランガカー、エスペン・マティエセン、豪州からラクランとクレイグ・ジョーンズが出てきたように、極東から岩本選手がバーンと来たら、本当に夢がありますよね。

──この場で、このメンバーと戦って、勝負論まで語ることができる日本人グラップラーが過去にいたのかということですし。

高橋 本当にそうですよね。

<この項、続く>

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MMA MMAPLANET o ONE ONE160 トミー・ランガカー ヘナート・カヌート

【ONE160】TD&パスのカヌートに対し、座ってバック奪取のランガカーがレフ判定?で勝利

<サブミッショングラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
トミー・ランガカー(ノルウェイ)
Def.
ヘナート・カヌート(ブラジル)

シングルに出たカヌート、切ったランガカーに対しもう一度ダブルレッグでケージに押し込んでシングルでテイクダウンを奪う。首を抱えて離れたランガカーは、続いて組まれると小手を決めて内股で投げる。カヌートはハーフ、足を抜かれると同時にレッスルアップから上を取り返す。ランガカーがニーシールド、思い切り担いでいくカヌートだが、足を戻したランガカーはアームドラッグを狙う仕草を見せる。

パス狙いのカヌートに対し、レッスルアップで立ったランガカーがすぐに座る。足関を仕掛け、パス狙いに転じたカヌートがレッスルアップのランガカーにギロチンを仕掛ける。ここから上を取りに行くと、リリースしてスクランブルから立ちレスに。ここでランガカーが引き込んで、リバースデラ狙いにカヌートが対応してパスへ。Kガード気味に足を絡ませず、カヌートの左足を取ったランガカーが立ち上がって背中に回る。このままランガカーが前転から寝技に持ち込んで両足をフックすると、左腕ごと足をフックしシートベルトに。

後方からのキムラクラッチから、チョークを狙うランガカーはアゴの上からRNCへ。左足で左腕をフックすることで、真後ろを取れてないランガカーだが、フェイスロック気味のRNCを続ける。腕こそフックから引き抜いたカヌートだが、四の字フックから逃れることができない。ネルソンからRNC、下を向かせたランガカーは上を向きなおしたところで肩固めへ。残り20秒、スライドさせニーインベリーで絞めたランガカーだが、カヌートは後方回転でエスケープして時間となった。

序盤のテイクダウンで優勢だったカヌートだが、ランガカーがワンバックテイクを勝利に結びつけた。


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【ONE160】クリスチャンンと再戦、オク・レユン「前戦が話題にならなくなるようリマッチを受けた」

【写真】理路整然と前回の試合の裁定、そして再戦についてオク・レユンは話した (C)ONE CHAMPIONSHIP

26日、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE160「Ok vs Lee 2」。メインでONE世界ライト級王者オク・レユンがクリスチャン・リーの挑戦を受ける。

昨年9月にクリスチャンに勝利しチャンピオンになったオク・レユンだが、前回の試合は今も裁定問題が話題になるほどの接近戦だった。

そしてオク・レユンは「もう何も言わせないためにリマッチを受けた」と力強く言い切った。


──ZOOMの画面越しにも肌艶が良く、調子が良さそうですね。

「体重の落ち具合も含め、凄く良い感じで来ています。ケガもなく、全く問題ないです。キャンプも凄く良い感じで終えることができました。全て順調です」

──再戦を前にして、前回の試合についてどのように考えているのかを教えていただけますか。

「正直、試合直後は5Rを戦って消耗していたので、試合内容がどういうモノだったかハッキリと覚えていなかったです。なので、どのような裁定結果になろうが、そこを受け入れようという気持ちでした。

そして、試合を見返して思ったことは間違いなく自分が勝っていたということです。1Rと2Rはクリスチャン・リーが優勢でしたが、3Rから最終回までは何もしていない。打撃の打った数、ヒットした総数も自分の方が多く、支配できていたと思います。ONEはラウンド毎の裁定ではないですが、その見方でも自分が勝っていますし、ONEの裁定に則してもジャッジは間違っていないです」

──ONE裁定が最重要視するニアフィニッシュ、そしてダメージという部分でクリスチャンはRNCに入った場面とダウンを奪ったこともあり、彼が勝っていたという意見も十分にあるかと思いました。

「確かに2RにRNCがありました。でも自分はエスケープしました。3R、クリスチャンは自分からノックダウンを奪いました。自分も奪い返しています。ここは互角です。何より3Rから5Rまで、ダメージを与えているのは自分であってクリスチャンではないです。逆に自分は全くダメージがなかったです。2人の動きを見てもらうと、どちらにダメージがあったのか明確なはずです。

記者さんがそこまでいうなら、お尋ねしたいです。どちらにダメージがあったと思いますか?」

──分からないです。私は常々に言っているのですが、戦っているファイターが受けたダメージは第三者には分かりえない。だからダウンという明確な形が判断基準になり、ニアフィニッシュが判断材料になる。動きが落ちるのは、ダメージでなく疲れも関係してきます。そしてジャッジが疲れもダメージとしているのか、そうでなく別々に判断しているのも分からないですから。

「疲れかダメージか判断がつかないというのはその通りだと思います。そして3R以降を見てください。自分は全くダメージを受けていない。だから、アレだけ動くことができました。5R、跳びヒザをしてバランスを崩しました。ダメージではないです。自分にダメージは一切なかったです」

──こういうとアレですが、だからMMAは面白いです。これだけ判定がもめるのも、それだけ見る要素が多い。それだけ攻め手が多く、守りの数も多い。これがMMAです。オク・レユン選手は再戦に応じましたが、ここで明確な違いを見せるためにフィニッシュ決着という思考になることはありますか。

「KO、TKOは勝利への最短距離です。そうすれば判定問題でもめることはありません。でもワンサイドで5Rを戦い抜くという方法論もあります。そういう試合でも、誰も文句をいわないでしょう。

MMAには色々な選択肢があって、限りないだけの技術が存在します。それだけ勝ち方もあるということです。だから自分もMMAが大好きです。こんな格闘技は他にはありません。と同時に結果、言われたように判定問題が起きます。

だからリマッチに応じました。今でも前の試合で勝ったと思っています。でも、もう良いです。そのことは考えない。皆が前回の試合のことを忘れ、話題にしないようにするためにリマッチを戦うんです。今週の金曜日、勝者が決まります。皆、9月の試合のことはいいから今週末の試合に集中して欲しいです」

──ファンも一本とかフィニッシュに拘る一方で、ファイターの絶対に諦めない精神力など自分にないことを求めていると思います。

「全MMA選手はネバーギブアップの精神で戦うべきです。試合終了の合図が鳴るまで、何が起こるか分からないですから。絶対に諦めてはダメです。1秒あれば、全てがひっくり返るのがMMAです。何が起こるのか、分からないからこそ気持ちを強く持ち続けなければならない。心が折れると、動きも止まります。

気持ちを強く維持する。折れない心こそ、MMAで一番大切な部分です。諦めないということに頭が回らなくなると、勝負は終わりです。だから自分は絶対に諦めないで、前に進み続けます。最後の最後まで。今回のクリスチャン・リーとの再戦も、当然のようにそうやって戦います。試合終了の瞬間までベストを尽くします。

もちろんフィニッシュを狙います。ドミネイトもします。そして、もう誰も試合結果を話題にすることのない戦いを見せます」

──ONEというグローバルステージで3連勝を挙げた。サークルケージで戦うようになって、どれだけ自信を得ることができましたか。

「日本や韓国で戦ってきた時と、何も変わりません。常に自信を持って戦ってきました。技術的にも国際的な舞台で通用すると思っていました。ただし、ONEで戦うまでそれを証明できる機会がなかった。ONEで世界的なレベルの対戦相手と戦うことができて、ようやく実力を発揮し認めらえる機会を得ることが可能になりました。

技術力も自信のほども変わりないです。それを証明する機会をONEで得ることができたんです。世界中の誰と戦っても勝てるということをONEで証明していきます」

──オク・レユン選手、試合前に色々と嫌なことを聞いてスミマセンでした。最後に日本のファンに一言お願いします。

「全く構いません。記者さんが言ってくれたことは何一つ間違っていません。今回の試合で、自分が本当の勝者であることを証明します。見ていてください。日本のHEATで戦っている時から、記者さんには試合前にインタビューをしてもらい、それがエネルギーになっていました。今もそれが続いていて嬉しい限りです。そして、日本のファンの皆さんはONEが盛り上がるうえで大きな役割を果たしてくれています。皆さんに喜んでもらえる試合を、ベストを尽くしてお見せします」

■放送予定
8月26日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後8時30分~ONE Supper App

■ONE160「Ok vs Lee 2」対戦カード

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] オク・レユン(韓国)
[挑戦者] クリスチャン・リー(米国)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]タン・リー(米国)
[挑戦者]タン・カイ(中国)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
リッテワダペッティンディーアカデミー(タイ)
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
アミール・カーン(シンガポール)
ケアヌ・スッバ(マレーシア)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
ポール・エリオット(英国)
マルチン・バトゥル(クロアチア)

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/12分1R>
ヘナート・カヌート(ブラジル)
トミー・ランガカー(ノルウェイ)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ターレス・ナカス(ブラジル)
カンタラジ・シャンカル・アガサ(インド)

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【ONE160】タン・カイの挑戦を受けるONE世界フェザー級王者タン・リー「全てが連動したチェスマッチ」

【写真】調子が良さそうなタン・リーだった。対してタン・カイは全体インタビュー以降の個別取材は拒否している (C)MMAPLANET

26日、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムでONE160「Ok vs Lee 2」が開催され、メインでクリスチャン・リーがオク・レユンの持つONE世界ライト級のベルトに挑戦する。

昨年9月に対戦している両者、当時チャンピオンだったクリスチャンが判定でオク・レユンに敗れベルトを手放した。しかし、ニアフィニッシュ&ダメージ重視のONE判定にあってその最低は論議の対象となった。あれから11カ月──クリスチャンは、姉アンジェラと幼少期から学んできたマーシャルアーツの有り方、フィニッシュする姿勢を今回の再戦でも貫くことを宣言した。


──今日はメディアデーで忙しそうですね。

「そうなんだ。でも、またインタビューで話せて嬉しいよ」

──金曜日の夜にタン・カイの挑戦を受けます。今の調子は?

「最高だよ。満足できるキャンプを終えて、シンガポールに来ることができた。試合まで最後の瞬間を迎えようとしているけど、切れも良く、準備が整っている状態が創れている。精神的にもいつでも試合に臨める状態だ」

──3月にゲイリー・トノンを相手に素晴らしい防衛に成功しました。タン・カイはトノンとは全くタイプの違うファイターですが、印象を教えてください。

「本当に危険なストライカーだよ。左右ともにパンチにはパワーがある。キックも巧くて、蹴って安全な場所を確保しているよね。その位置取りが、彼にとって最も大切にしている部分だと思う。そういう点では僕と似ていると言えるね。でも、僕の方が上かな。

懸命になり過ぎている瞬間、そこを見逃さないで戦いたい。そこがこの試合の鍵になると思う。仮にグラップリングマッチになったとしても、僕にアドバンテージがあるだろう。でも皆も知っている通り、僕の試合は判定になることはない。打撃でKO、倒す試合を心掛けるよ」

──オーソのタン・カイは右だけでなく、左も強い。仰る通りだと思います。そして蹴りが巧いことも。ただし、タン・カイの蹴りとパンチはタン・リーの打撃とは違い、そこに連動は余り見られない。別々の動きをしているように感じるのですが。

「確かに、その指摘は正しいよ。それでも左のキックを警戒しないといけない。タイミングも良いし、切れがあるからね。タイミングをタン・カイは測っている。それが彼の優れた点であり、危険なところなんだよ。パンチと蹴りの連動がないという見方は成り立っているけど、それでも彼の蹴りはデンジャラスだよ」

──もちろん、タン・カイを軽視することは誰もできません。何よりも、仕留めに掛かる時の攻撃力。あの思い切りの良さは、倒せる時を見極める能力が高いのかと思ってしまうほどです。

「だからこそ、この試合が興味深いファイトになるんだよ(笑)。彼がデンジャラスだから、僕も危険なファイターになれる。タン・リーとタン・カイ、どちらがクリーンに相手を攻撃できるか。僕らは両手、両足を使えるからね。そして、ディフェンスが大切になってくる。攻撃の際は、向うも攻撃してくるから集中力をより一層高める必要があるだろう」

──聞いているだけでも、どれだけの神経戦かと緊張してきますね。タン・カイはオーソドックスです。そしてタン・リーはスイッチヒッター。オーソのタン・カイに対し、サウスポーに構えて、左に回ることで得意の蹴りが入りやすくなることはないですか。

「良いねぇ(笑)。そこは正しいゲームプランの一つとして、一つのピースであることは絶対だ。つまり、君の予想は僕が勝つってことだよね(笑)」

──真面目に返答させてもらうと、左ミドルからスイッチしての右のパンチ、あるいは左の追いつきになるのか。タン・リーに対して、これらのコンビネーションが決まるのかはとても楽しみです。その一方で、その攻撃は前に出てくる相手に有効だったと思います。とすれば基本は待ち、そしてカウンターが冴えるタン・カイに対して、どのようにタン・リーは距離を取り、間合いを掴むのか。そこも見どころです。

「まずどういう試合の入り方になるのか。そこによってくるだろうね。ただし、僕は一発でKOしようとは思っていない。大きな動きで、穴ができるような戦いはしたくないんだ。ここまでの数試合で、僕は前に出て勝負を決めている。それが僕の戦い方だと思われているだろう。圧を掛けて、捕まえると。でも、そうならなくても僕にはアドバンテージがある。

3R、ずっと我慢して戦うことができる選手がいれば、我慢できなくて最初の1分で仕掛けてくる相手もいる。これって、もう試合が始まってからの感覚だからね。どちらの仕掛けになろうと、ディフェンスに綻びが見えた時、僕らの試合は終わる」

──タン・リーのハイライトリールKOは、偶発性ではなくて一つ一つの積み重ねたの結果です。ではタイトル防衛戦で、何を見せたいですか。

「僕がコンプリートなミックストマーシャルアーチストだと証明したい。この惑星で、僕は最高のストライカーとして継続して活躍できることを、ね。だから前後の出入りもそうだし、足を止めての打ち合いだって見られるだろう。この試合はそんな神経戦、一進一退のチェスマッチになる。一つの動きじゃない。全てが連動している動きを楽しみにしてほしい」

──そんな試合で、自身のどこがアドバンテージになると考えていますか。

「ファイトIQ、経験値、そして危機管理能力。それがあるから、力を使い過ぎることなく戦うことができる」

──いや、本当に楽しみです。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「日本のファンは素晴らしい見識をもってMMAを視てくれる。勝とうか負けようが、絶対に諦めないで戦い──皆に良い試合を見せたい。この試合が終わって、より多くの日本ンファンに注目されるようになっていたい。一つ一つの動きを見て、楽しんで欲しいと思っているよ」

■放送予定
8月26日(金・日本時間)
午後8時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後8時30分~ONE Supper App

■ONE160「Ok vs Lee 2」対戦カード

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] オク・レユン(韓国)
[挑戦者] クリスチャン・リー(米国)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]タン・リー(米国)
[挑戦者]タン・カイ(中国)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP補欠戦/3分3R>
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)
シェルゾット・カブトフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
リッテワダペッティンディーアカデミー(タイ)
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
アミール・カーン(シンガポール)
ケアヌ・スッバ(マレーシア)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
ポール・エリオット(英国)
マルチン・バトゥル(クロアチア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ターレス・ナカス(ブラジル)
カンタラジ・シャンカル・アガサ(インド)

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/12分1R>
ヘナート・カヌート(ブラジル)
トミー・ランガカー(ノルウェイ)

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【ONE160】オク・レユンと再戦、クリスチャン・リー「リアルファイトにジャッジは存在しない」

【写真】計量前に加えて、メディアデーということでやや疲れが感じたクリスチャンだが、しっかりと対応してくれた (C)MMAPLANET

26日、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムでONE160「Ok vs Lee 2」が開催され、メインでクリスチャン・リーがオク・レユンの持つONE世界ライト級のベルトに挑戦する。

昨年9月に対戦している両者、当時チャンピオンだったクリスチャンが判定でオク・レユンに敗れベルトを手放した。しかし、ニアフィニッシュ&ダメージ重視のONE判定にあってその最低は論議の対象となった。あれから11カ月──クリスチャンは、姉アンジェラと幼少期から学んできたマーシャルアーツの有り方、フィニッシュする姿勢を今回の再戦でも貫くことを宣言した。


──クリスチャン、金曜日に去年の9月の再戦。立場を変えてのONE世界ライト級選手権試合が控えています。前回の試合はニアフィニッシュ、ダメージがケージジェネラルシップより評価されるというONEの裁定基準が崩れたと、スッキリしてい状況に陥りました。あの試合に経て、今回の試合の戦い方は定まっていますか。

「そうだね……今もあの判定は全くもって間違っていると思っている。残念ながら裁定ミスはMMAにつきものだ。でも、今回の試合でどう戦うかはもう結論が出ていることだよ。とにかくフィニッシュする。ファイトは審判の手に勝敗を委ねるモノじゃない。どのタイミングでフィニッシュできるか分からないけど、全てのラウンドでフィニッシュを目指して戦うよ」

──常にフィニッシュを狙う。その姿勢で戦うと、相手の攻撃でなく攻め疲れもあるかと思います。しかもタイトル戦は25分です。スタミナ配分を考える必要はないでしょうか。

「この試合に関して、スタミナのことは心配していない。前回の試合も全てのラウンドで、フィニッシュするためにプッシュし続けた。ただし、あの日のコンディションは通常と比較して60パーセント程度だったんだ。今回はコンディションも抜群で、前回よりもさらにハードに全てのラウンドでプッシュしても問題ないよ」

──とはいえオク・レユンも最後まで勝負を諦めず、戦い続けた。その結果の裁定というのもあったかと思います。彼をMMAファイターとしてどのように評価していますか。

「良いファイターだよ。スマートで、どうすれば判定勝ちできるかを理解している。でもONEでこれだけ短期間で世界タイトル戦線で浮上したのは、ラッキーだったことも確かだよ。ガフロフとエディ・アルバレスという2人に勝って、挑戦権を得られた。そしてラッキーな判定勝ちを手にした。本当に多くの運に恵まれた結果のチャンピオンだ。それができたのも、彼がスマートだからだよ」

──スマートとラッキーという言葉が聞かれましたが、フィジカルや技術面ではいかがでしょうか。

「技術的にはクリーンなストライカーだ。5Rの間フォームを崩さないで戦うことができる。コンディションも良いよね。タフで、動き続けることができる。タフネスとコンディションはオク・レユンの大きな武器だと思う。

そして彼は常にディフェンシブで、僕は攻撃的だ。ここの差が今回の試合には出るだろう。前回は僕の攻撃を凌ぎ切った。でも、今回は無理だろう」

──フィニッシュ、エキサイティングな試合を主眼に置くようになってきましたが、それはプロモーター視線では凄く良いことだと思います。ただし、コントロールを除外してフィニッシュを狙うと出たところ勝負になり、運任せのようなところも出てきます。が、クリスチャンやアンジェラにとってのフィニッシュというのは、そういう部分でなくあくまでもスタイル上のモノだと思うのですが……。

「そうだね。決してファンの想いを蔑ろにしているつもりはないよ。普通は25分の判定勝負よりフィニッシュをファンも見たいはずだ。でも今言ってもらったように僕と姉がフィニッシュを目指すのは、僕らの学んできたマーシャルアーツがそうだったからだ。リアルファイトにジャッジは存在しない。

勝利は支配して、自分の手で掴むもの。それが子供の頃から父に手ほどきを受けてきた僕らのマーシャルアーツの戦い方だよ。ずっとそうやってきた。だから僕は1万人のファンの前でも、ファンが全くいなくてもフィニッシュを狙う」

──今回の試合に向けてクリスチャンはユナイテッドMMAだけで練習してきたのですか。

「そうだよ。ただし、他のジムからスパーリングパートナーを招いて準備してきた。メインランドからレスラー、そして日本からはダイチ・アベ(阿部大治)とコージ・タケダ(武田光司)というRIZINで活躍している2人に来てもらった。2人とも連勝中で、絶好調だし凄く良い練習ができたよ」

──おお、実はYoutubeの撮影に来た日本人にクリスチャンが怒り心頭で、そのタイミングで武田選手がやってきて、クリスチャンがエキサイトしてヒザ蹴りでのしたという噂が流れたことがありました。

「アハハハハ、噂って本当に凄い尾びれがつくんだね。コージの前に2人、日本からジムにやってきた人がいたのは事実だよ。1人は普通の人でもう1人はYoutubeで、色んな相手をぶっ飛ばしている人だった。僕としては、手合わせすることは全く構わない。ただし、所属選手以外の人がジムでビデオ撮影をすることは断っているんだ。

それでもスパーリングをしたいというから、軽めの練習をしたんだ。スパーだから一本も取ったけど、彼らも思い切り殴って来ることもないし。逆に初めての練習で力の入れ方も分からなかったんだと思う。ブルーノ・プッチも一緒が練習して、決してぶっ飛ばしたということはないよ。テイクダウンをしてトップを取ったから、ハードに見えたかもしれないけど。だから、決してコージにそんなことはしないし(笑)。コージは僕の友人だよ。全くあり得ないことだよ」

──この辺りの話は5年後や10年後に詳しく尋ねて、書かせてもらった方が良いですね。

「アハハハハハ。そんな話が日本に伝わっていたなんて、初めて耳にしたよ(笑)。ほんと、今聞かされたことは全く事実じゃないよ」

──了解です。その噂を一掃しておきますね。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「いつも応援してくれることを感謝しているよ。またONEが日本でイベントを開くときいているし、その時はまた日本で戦いたい。See you in XXXXXXXXX !!」

■放送予定
8月26日(金・日本時間)
午後8時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後8時30分~ONE Supper App

■ONE160「Ok vs Lee 2」対戦カード

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] オク・レユン(韓国)
[挑戦者] クリスチャン・リー(米国)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]タン・リー(米国)
[挑戦者]タン・カイ(中国)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP補欠戦/3分3R>
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)
シェルゾット・カブトフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
リッテワダペッティンディーアカデミー(タイ)
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
アミール・カーン(シンガポール)
ケアヌ・スッバ(マレーシア)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
ポール・エリオット(英国)
マルチン・バトゥル(クロアチア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ターレス・ナカス(ブラジル)
カンタラジ・シャンカル・アガサ(インド)

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/12分1R>
ヘナート・カヌート(ブラジル)
トミー・ランガカー(ノルウェイ)

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【WJJC2022】アンディ・ムラサキ、準優勝の快挙も強すぎるタイナン・ダウプラが二連覇達成

【写真】ランガカー越えを果たしたアンディ・ムラサキの準優勝は素晴らしい結果である一方で、ダウプラが頭抜けている印象を残したムンジアル黒帯ミドル級だった(C)SATOSHI NARITA

2日(木・現地時間)から5日(日・同)にかけて、カリフォルニア州ロングビーチのウォルター・ピラミッドにて行われた、IBJJF主催のブラジリアン柔術世界選手権。
Text Isamu Horiuchi

レビューは最終回は昨年優勝の大本命タイナン・ダウプラに対し、黒帯の部初出場の日系ブラジリアン、アンディ・ムラサキらが挑んだミドル級の模様をお届けしたい。


階級をライトからミドルに上げての世界初挑戦となったアンディ・ムラサキは、初戦のオースティン・オランデイ戦を上から一瞬で極めるトーホールドで突破。2回戦は4月のパン大会のミディアムヘビー級クローズアウト優勝者のマニュエル・ヒバマーと対戦。大外刈りで倒してバックを奪うと、送り襟締めで落として連続一本勝ちを収めた。

続いて迎えた準々決勝の相手は、昨年のブラジレイロを制したレオナルド・ララ。ここでムラサキは引き込んでからのスイープを三回決めて6-0で勝利。翌日の準決勝、2018年世界準優勝にして昨年の世界大会も3位入賞している北欧の極め業師、トミー・ランガカーとの大一番に駒を進めた。

<ミドル級準決勝/10分1R>
アンディ・ムラサキ(ブラジル)
Def. 2-0
トミー・ランガカー(ノルウェー)

スライディングして引き込み、クローズドガードを作ったムラサキ。ランガカーが立ち上がると、すかさずその右足を内側から掬ってのスイープで後ろに倒して2点先取してみせた。そのままニアマウントの状態になったことでアドバンテージも一つ獲得したムラサキだが、ランガカーも体勢を戻す。

オープンガードを取るランガカーに対し、ムラサキはその左足を押し下げにかかる。内側からムラサキの左足を抱えたランガカーは下から煽るが、ムラサキはバランスキープ。ランガカーは下からムラサキの左足を取ってトーホールドを狙うも、ムラサキは防いで体を起こす。ならばとランガカーはムラサキの左手にラッソーで絡み、一瞬で三角の体勢に。ムラサキが距離を取ろうとすると、すかさず左へのオモプラッタに変化させた。

ムラサキがステップオーバーして逃れようとすると、ランガカーは股間を抜けてのバック狙いに移行。それも反応したムラサキが正対すると、さらにギロチンチョークを合わせたランガカーだったが、ムラサキはここも頭を抜く。ここまで3分。世界超一流の極め業師ランガカーの矢継ぎ早の連続攻撃を、ムラサキは凌ぎ切ったのだった。

ランガカーは右足に絡んで半身のハーフ。ムラサキのラペルをヒザ裏を通して掴んでシッティングから煽るが、強靭なベースを誇るムラサキは崩れずに逆に前にプレッシャーをかけてゆく。その後一気に下がったムラサキは、右足に絡んだラペルグリップを断ち切ってみせた。

残り5分。ランガカーはムラサキの左足に手足で絡んで崩しを試みるが、ムラサキは巧みな重心移動でバランスをキープ。ならばとランガカーは右に絡むが、ムラサキは崩れず、その後も2点のリードを守り続けていった。

残り時間がいよいよ少なくなり、ランガカーは潜り込んでムラサキの右足を肩で抱えてズボンの尻を掴む。さらに下から股間に左膝を入れて煽るランガカーだが、ムラサキは腕でポストしてバランスキープ。残り15秒、ランガカーに背を向ける形でスイープに耐えていたムラサキは、うつ伏せになりながら左足を取ってのストレートフットロックを仕掛ける。こうしてムラサキは、相手に上になられても関節技を仕掛けている以上はスイープ成立とはみなされないルールをうまく利用し、最後の時間を過ごしてリードを守り切ったのだった。

序盤で先制点を奪うと、その後は自らの一番強い部分──トップキープ力──をもって、世界が恐れる極め業師の怒涛の攻撃を凌ぎきったムラサキ。大舞台で見事に作戦を遂行して大物食いを果たしたムラサキは、世界大会黒帯の部初出場にして決勝進出という快挙を成し遂げた。

もう一方のブロックを勝ち上がったのは、予想通り圧倒的な強さで勝ち上がった大本命タイナン・ダウプラだった。準決勝では、4月のパン大会ではパスガードできなかったホナウド・ジュニオールと再戦し、2度パスを決めたのちにバックを奪い――10対0で完勝。この階級で数少ないライバル候補のジュニオール相手に、さらに差を広げる勝ち方で2連覇に王手をかけた。

<ミドル級決勝/10分1R>
タイナン・ダウプラ(ブラジル)
Def.5分20秒 by 襟絞め
アンディ・ムラサキ(ブラジル)

道着を掴み合う両者、ダウプラが引き込む瞬間、ムラサキは見事なタイミングで大内刈りを合わせることに成功し、2点先取してみせた。

クローズドガードを取り、背中越しに帯を取るダウプラに対し、腰を上げるムラサキ。すかさずダウプラはガードを開いてムラサキの右足を肩で抱える。さらに中に入れた右足で下からムラサキを煽ったダウプラは、左手と両足でムラサキの右足をおしのけて崩す形で上になりスイープ完遂。1分経過の時点で、準決勝でトミー・ランガカーの怒涛の下からの連続攻撃を凌ぎきったムラサキをあっさり崩し、2-2の同点に追いついて見せた。

下になったムラサキは、ダウプラの左足にデラヒーバガードで絡む。が、ダウプラはしゃがんでムラサキの足を押し除けて絡みを解くとすぐに左足をドラッグ。そのままサイドに回る。なんとか下から動こうとするムラサキだが、ダウプラはそれを許さず押さえ込んでパス完成。試合開始後1分半で5-2と逆転してみせた。

右腕で枕を取ったダウプラは、ニーオンザベリーでアドバンテージを取ると、自分のラペルを引き出してゆく。ムラサキは下から動いて左足に絡むが、ダウプラはすぐにその足を抜いて8-2に。その後もう一度ムラサキは足を絡めるものの、ダウプラはラペルを右手で掴んで首を殺してから足を抜き、11-2とリードを広げた。

そこからダウプラは、右足でムラサキの頭をステップオーバーしてのチョーク狙いへ。耐えるアンディだが、ダウプラは先ほど引き出した自分のラペルを口でくわえ、ムラサキの首に回して右腕で掴んで、さらに締め上げる。ついにムラサキがタップ。5分20秒、ダウプラが圧倒的な強さでムラサキの挑戦を退けて2連覇を達成した。

問答無用のスイープ力、恐るべきパスの圧力と精度、そして強烈な極め。立ち、トップ、ボトムと全てに優れたムラサキをもねじ伏せ、黒帯2年目にして絶対王者の地位を築きつつあるダウプラのライバルとなる選手は、やはり今年のライト級を席巻し決勝を争った二人──ミカ・ガルバォンとタイ・ルオトロ──だろうか。

【ミドル級リザルト】
優勝 タイナン・ダウプラ(ブラジル)
準優勝 アンディ・ムラサキ(ブラジル)
3位 ホナウド・ジュニオール(ブラジル)、トミー・ランガカー(ノルウェー)

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【WJJC2022】アンディ・ムラサキ、なるかストップ・ザ・独走状態=タイナン・ダウプラ

【写真】50/50ゲーム中に尻を出されたバイエンセがいないなか、誰がダウプラと拮抗した勝負を挑むことができるか(C)SATOSHI NARITA

2日(木・現地時間)から5日(日・同)にかけて、カリフォルニア州ロングビーチのウォルター・ピラミッドにて行われる、IBJJF主催のブラジリアン柔術世界選手権。
Text by Isamu Horiuchi

プレビュー最終回となる第4回は、日本でティーン時代を過ごしたアンディ・ムラサキが黒帯として世界初挑戦に挑むミドル級の見どころを紹介したい。


この階級の大本命は、昨年初出場初優勝を飾ったAOJの21歳タイナン・ダウプラ。オープンガードからの強烈なスイープと、盤石のトップゲームをもちあわせ、その圧倒的な強さは師のハファエル・メンデスを想起させる。昨年に黒帯デビューを果たした後、敗れたのはライト級レビューでも触れた「柔術の神の子」ことミカエル・ガルバォンとの死闘のみ。あとは50戦近くの大半を一本勝ちしており、仕留めきれなかった試合もはっきりと差をつけて勝利している。

今年は、昨年の世界大会決勝を争った──そしてこれまでのダウプラの黒帯キャリアにおいて、唯一接戦の勝利となった──イザッキ・バイエンセが不出場ということもあり、このダウプラこそ男子黒帯アダルト全階級の中でもっとも盤石の優勝候補と言えるだろう。

ダウプラの対抗としては、4月のパン大会準決勝でダウプラにパスを許さない健闘を見せたホナウド・ジュニオールや北欧の極め業師トミー・ランガカーらが挙げられるが、どちらも昨年から今年にかけてダウプラに連敗を喫しており、その牙城を崩すのは困難だろう。

そこで我々日本人が期待をかけたいのが、これが世界大会初挑戦となる22歳の日系ブラジリアン、アンディ・ムラサキだ。

十代の頃を日本で過ごし、やがて渡米してカイオ・テハの教えを受けた後にアトス所属となったムラサキ。昨年のEUG1のトーナメントにて、ケネディ・マシエル、ジアニ・グリッポ、マテウス・ガブリエルという超大物黒帯を三連破して衝撃の黒帯デビューを果たした。特にグリッポ戦では難攻不落と見られたそのオープンガードを完全に制圧してパスに成功、そのままステップオーバーしての三角締めを極めての圧巻の勝利だった。

パワフルかつ鋭いパスガードと極めを中心に活躍しているムラサキだが、現在ライト級の世界のトップを走るAOJのジョナタ・アウヴェスだけには分が悪い。特に4月のパン大会では、見事な戦いで決勝まで進出して雪辱戦に挑んだものの、スイープをもらった後トップをキープされての敗戦。ライバルにはっきり差を付けられての3連敗となってしまった。

今回は階級を上げてのミドル級で世界初挑戦となるムラサキは一回戦を突破すると、4月のパン大会にて一階級上のミディアムヘビー級でクローズアウト優勝を果たしたマニュエル・ヒバマー戦を迎える。重い階級における世界トップにムラサキの柔術がどこまで通用するか、まずはこの試合が紫金石となりそうだ。

ここを越えた後に準々決勝でおそらく待っているのは、同門アトスの先輩の(今回はアトス・インターナショナルで出場する)レオナルド・ララか。ムラサキと当たった場合に戦うのか──どちらかが譲るのかは定かではないが、その先の準決勝で当たるのはランガカーとセルヴィオ・トゥリオの勝者なる公算が高い。

そして決勝まで駒を進めれば、AOJにおけるアウヴェスの練習仲間にして、世界最強のタイナン・ダウプラに辿り着くことになりそうだ。

ムラサキを含めた挑戦者たちは、若くして既にあまりに強大な存在となりつつあるダウプラを攻略することはできるのか。今後しばらくはダウプラ時代が続くことが容易に予想されるだけに、今回はライト級で世界を狙うミカ・ガルバォンに続いて──その牙城に迫るライバルの出現を期待したいところだ。

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