カテゴリー
MMA o PRIDE UFC イリー・プロハースカ カイ・カラフランス ガブリエル・ボンフィム グレゴリー・ホドリゲス ジョニー・ウォーカー ダニエル・マルコス ニール・マグニー ボクシング マウリシオ・ショーグン

UFC283:オッズ/予想と展望

グローバーテイシェイラ 2.15
ジャマール・ヒル 1.74
デイブソン・フィゲイレード 2.05
ブランドン・モレノ 1.80
ギルバート・バーンズ 1.22
ニール・マグニー 4.70
ローレン・マーフィー 4.70
ジェシカ・アンドラージ 1.22
ポール・クレイグ 2.60
ジョニー・ウォーカー 1.53
マウリシオ・ショーグン・フア 2.75
イーホル・ポティエリア 1.49
グレゴリー・ホドリゲス 1.33
ブルンノ・フェヘイラ 3.50
ティアゴ・モイゼス 1.26
メルキザエル・コスタ 4.10
シャミル・アブドゥラヒモフ 7.50
ジャイルトン・アウメイダ 1.11
ガブリエル・ボンフィム 1.56
ムニール・ラズィーズ 2.55
ルアン・ラセルダ 4.10
コーディ・ステーマン 1.26
イスマエル・ボンフィム 2.05
テランス・マッキニー 1.80
ワーレイ・アウヴェス 1.80
ニコラス・ダルビー 2.05
ジョジアニ・ヌネス 1.20
ザラ・フェイリン 5.00
サイモン・オリヴェイラ 1.67
ダニエル・マルコス 2.30

2年10ヶ月ぶりのUFCブラジル大会。前回は2020年3月、コロナ前最後に行われたイベントで、直前に急遽無観客開催に切り替えて行われた。有観客でのイベントは2019年の11月以来。全試合にブラジル人ファイターが出場する。

メインは2ヶ月連続となるライトヘビー級王座決定戦。もともと12月にイリー・プロハースカとダイレクトリマッチで対戦予定だったグローバーテイシェイラが、プロハースカの負傷欠場によりアンカラエフとの王座決定戦を打診されたが、準備期間がないことで拒否。アンカラエフとブラホヴィッチが対戦することになったものの、試合は凡戦の上にドロー決着。その大会後、即座に発表されたのが、今回のテイシェイラ vs. ヒルの王座決定戦だった。

元王者でランキング2位(1位はプロハースカ)のテイシェイラに出場者決定戦の資格があるのは当然として、ランキング7位のヒルが出てくるのは唐突に思える。UFC戦績は6勝1敗1NCで、現在3試合連続でのKO勝ち。大学まではバスケットボールプレイヤーで、大卒後にMMAを始めた。そのため、プロデビューは26歳と遅く、キャリアはまだ5年。打撃は強い一方、グラウンドにはまだ穴があり、唯一の敗戦もUFC随一の下攻めグラップラー・ポール・クレイグの三角に捕まってのもの。

ボクシング・柔術がバックボーンのテイシェイラは43歳。6月のプロハースカ戦は何度も攻守が入れ替わるシーソーゲームの後、最終ラウンドにマウントを奪ったが、残り70秒で返され、それでも残り1分耐えれば王座防衛できていたところでチョークに捕まっての一本負けで、王座から陥落した。

オッズは若干ヒルがフェイバリット。テイシェイラのホームのブラジルでの試合ということを考慮しても、勢いで上回りそう。しかしヒルはまたグラウンドの穴が埋まっているかどうかわからないという不安要素がある。

ヒルKO勝ちと予想。

セミではUFCで最多の4回目の対戦となるフィゲイレード vs. モレノ。しかも全てがタイトルマッチで、ここまで1勝1敗1分けの五分。2020年から年1で4年連続の対戦で、フライ級タイトル戦は4年間でこの2人でしか回していない。モレノは間にカイ・カラフランスとの暫定王座決定戦を挟んでいるが、フィゲイレードは4試合連続でのモレノ戦となる。さすがにもういいよという気持ちも強いが、今回は正王者フィゲイレードと暫定王者モレノの王座統一戦なので、他の選手に替えることもできない。

手の内を知り尽くした両者だが、前回はメディアのジャッジが真っ二つに割れる接戦の末、フィゲイレードが判定勝ち。今回もまた際どい試合になるだろうが、年齢的に上積みがありそうなのはモレノ。初めてフィゲイレードの地元ブラジルでの開催というのが、どこまでフィゲイレードを後押しするか。

モレノの判定勝ちと予想。

プレリムメインでは元ライトヘビー級王者・PRIDE GP王者のレジェンド・マウリシオ・ショーグンが現役最後の試合を行う。41歳で、MMAデビューからは21年と、人生の半分以上で戦い続けてきた。相手は昨年7月にUFCデビュー戦でKO負けしたポティエリアだが、今のショーグンでは、0勝1敗の相手にアンダードッグとなってしまうのも致し方ないか。メインに登場するテイシェイラよりは年下なのだが。

プレリムの注目選手はUFC3連続1Rフィニッシュ勝ちのジャイルトン・アウメイダ。本来はライトヘビー級ながら、UFC2戦目はヘビー級、前回は99.8kg契約での試合でいずれもヘビー級ファイター相手にKO勝ち。今回の相手は昨年対戦が流れたランカーのシャミール・アブドゥラヒモフ。通常体重100kg程度だが、ヘビー級でどこまで戦えるか。

第1試合開始は22日朝8時からだが、プレリム6試合が2時間枠に押し込まれているので、時間が早まる可能性もある。速報します。

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CJ・ヴェルガラ MMA MMAPLANET o RIZIN UFC UFN ESPN+62 UFN212 カイ・カラフランス キム・スーチョル ブランドン・モレノ ボクシング 内田タケル 平良達郎 杉山廣平 松井斗輝 松根良太 鶴屋怜

【UFN212】パラ千葉系のフライ級ファイター達、平良達郎─02─「初心者になることを恐れてはいけない」

【写真】インタビューはもう3週間前──今は息上げ練習で追い込んでいることだろう (C)MMAPLANET

10月15日(土・現地時間)のUFN212:UFN ESPN+62でCJ・ヴェルガラと戦う平良達郎インタビュー後編。

パラエストラ千葉ネットワーク系フライ級ファイター特集、最終回はオクタゴン2戦目に向けてどのような意識で自分を創り上げているのか──を平良達郎に訊いた。

<平良達郎インタビューPart.01はコチラから>


──扇久保選手はRIZINでのキム・スーチョル戦を控えていて、今日は個別練習でした。

「明後日、木曜日は一緒に練習できることになっています。やっぱり扇久保さんとは練習したいですから」

──千葉での練習はガチガチのスパーリングが目的なのでしょうか。

「う~ん、技術の確認よりもできるだけ対人でガチガチにやりたいと思っています」

──それゆえに1週間という期間と、試合まで1カ月以上インターバルのある間の千葉滞在という選択なのですね。

「ハイ。やはりケガをするということは頭に入れる必要がありますし、出稽古は今ぐらいが一番しやすいかなって。松根さんも『千葉のフライ級の皆も試合が決まっているし、この時期が良い』と言っていました」

──今回、松井斗輝選手、鶴屋怜選手、杉山廣平選手、内田タケル選手とフライ級勢で写真を撮らせていただいたのですが、全員試合がある。そして、このメンバーで平良選手より年上は……。

「杉山選手だけですね。あと松井選手が同学年で」

──怜選手、内田選手は平良選手より年下と。エライ時代になってきました。

「千葉は若い選手がいっぱいいます。ここでガチガチの対人練習をして、沖縄に戻ってからはスタミナを上げる。あとはCJ・ヴェルガラはパンチャーなのでボクシングジムで練習します。ただ、がっつりボクシングで彼と戦うというわけではなくて。逆に全てを全力で反応すると疲れてしまうので、プレッシャーをかけられてから返し、打ち気できたら組んでいくとか、そういうイメージを持って練習しています」

──試合は自分のエゴを通した方が、勝利に近づくと思うのですが、そうならないことを想定してスパーリングをしているのでしょうか。

「UFCで戦うようになってからということではなく、そもそも一発でテイクダウンを取れるとも思っていないですし。そのなかでも上を取れた時に極めまで行くイメージは、持っています。自分の武器は一本ですけど、その展開に持ち込めない──腰が強くてテイクダウンを取れない場合はどう戦のか。なら打撃で行くのか。そういう切り替えが、試合中に必要になることをイメージしながら、やっています」

──話が戻るのですが、それもあってムエタイのタイでやってみたかったのですか。

「そうですね。ムエタイはずっとやりたいと思っていました。実際に凄く得られるモノがありました。ボクシングもムエタイも、言ってみると僕は初心者なので。練習する分だけで、足りないモノを埋めるころができるというか……。打撃を知るための、良い機会になりましたね。ボクシングもうそうですし。僕はボクシングではボクサーに敵わないです。

でも、そうやってボクサーと練習することで『こんなにボクシングって疲れるんだ』って学ぶことができます。ボクシングとムエタイをやることで、初心者になることを恐れてはいけないって強く想いました」

──そのボクシングとムエタイを、松根良太MMAに落とし込む作業をするわけですね。

「MMAを練習するときは、メチャクチャ意識をすることはないです。ジャブをしっかりと意識してやってみようとか、ムエタイ・クラスで習った前足の前蹴り……タイ人コーチの前蹴りが凄くて……。そういうジャブも前蹴りも何千回って繰り返さないとできないですけど、上手く使えるかなとか試そうとしたりはしています。

ただ試合に勝つ練習と技量を上げる練習はまた違うので、さっきも言った息上げもそうですし、勝つために一番必要なメンタルを持てるように練習を頑張ることです。やっぱり気持ちが基本です。凄くプレッシャーが掛かり疲れる可能性もありますけど、5分✖3Rをやりきれないようじゃ先はないと思っています。それだけキツイ練習をして、100パーセント自信を持って戦うことですね」

──ブランドン・モレノと戦うとどうなるか分からない。でも「カイ・カラフランスだったら行けんじゃない?」と思われるとプレッシャーになってしまいますか。

「カイ・カラフランス……まぁ、サブミッションのエスケープがカイ・カラフランスに限らずUFCファイターは上手いです。だから、どういう展開になるか分からないですけど、全然自信は……100パーセントの自信は全然ないですけど(笑)、試合が決まれば勝つ自信はあります」

──勝ち負けは出ます。ただ、ファンの期待とは『やれるんじゃないか』と思わせてくれるかどうか。その点、平良選手はやってくれるだろうと皆が期待しているはずです。そこへのステップアップをするための一戦、どのような平良達郎を見せたいですか。

「今回の試合は、欲をいえば圧倒して『将来的にチャンピオンになるんじゃない?』と日本のファンだけでなく、UFCを見ている全世界のファンに思わせたいです。『コイツ、ベルトに絡むんじゃないのか』って。もちろん、その前にまず勝たないといけない試合ですけど、勝てば自分に自信を持つことができるようになる相手──良いマッチメイクをしてくれたなと思っています」

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Bu et Sports de combat MMA MMAPLANET o UFC カイ・カラフランス カマル・ウスマン キック ブランドン・モレノ ボクシング 佐藤天 剛毅會 岩﨑達也 武術空手

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。モレノ✖カラフランス「夫婦手で全体に連動」

【写真】左三角蹴りからパウンドアウトの試合に見えた、武術的な要素とは (C)Zuffa/UFC

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たブランドン・モレノ✖カイ・カラフランス戦とは?!


──ブランドン・モレノ×カイ・カラフランスのUFC世界暫定フライ級王座決定戦に、武術的な要素が明白にあったということですか。

「ハイ。MMAはMMAグローブで戦い、蹴りがあります。それを前提に打撃に関しては組み立て方が存在しています。加えてMMAは自由な発想で戦えます。打撃だけの試合と比較すると構えが頻繁に変わり、距離も一定でなく遠くに立っても良い。その割にはグローブをつけてボクシングの練習に精を出す選手が多いです。

ボクシングの技術、蹴りはキックボクシングと分けて稽古をする選手が多いと感じます。今回、そういう点でモレノが素晴らしかったです。捌きというやつですね。モレノの構えは打撃にも受け返しができるうえで、シングルレッグに入るなどレスリングにも対応できます」

──この試合のモレノは掌を広げて、腕を良く動かすという余りこれまでになかった構えをしていました。

「そこです。MMAの打撃はボクシングでも、キックボクシングでなくても良い。そして、ここで注目すべきは手の位置と動きです。私が40年間空手の修行を行ってきて、何度かだけ目にした現象があります。それは調子が良いと両手がよく動くことというです。ただし、良く動かしていた人間がまたできるかというと、そうではないです。

『もう一度見せて欲しい』と稽古の時に頼んでも、全く手が止まってまるで違う動きをします。だから、異様に調子が良いときに無意識でそうなっているのか……。正直にいえば、それが絶対だと結論づけることはできないです。ただし、両手が動いている時は体が良く動く。体が反応できると思います。この両手の動きのことを空手では夫婦手といいますが、夫婦手を使って両手を動かすことが捌きという動作になります。

捌きとは相手の蹴りを受け流すことをイメージされると思いますが……決してそうではなく、本来の裁きとは相手の攻撃を掻い潜って攻撃すること。その時点で先を取れています。例えば……そうですね、カーテンなど垂れ幕のようなモノがあって、それを掻い潜って……捌いて前に出ると、先が取れています。捌きというと、相手の動きを捌く防御のように捉えがちですが、あの手の動きは既に攻撃態勢に入っています」

──モレノの動きが、捌きになっていたと……。これは浪漫ですね。

「なぜ、彼があの動きをするようになっているのか。本当に分からないです。どういう風にあそこに行き着いたのか。ただし、カイ・カラフランスとの違いは明白でした。カラフランスのパンチは、ボクシングです。蹴りがある競技でボクシングに特化した動きで対応すると、危険極まりないということがこのところ連続して見られています。

ボクシングの避け方は、蹴りがあると危なくなる。蹴りがあることで、頭を振るという動作はとてもリスキーになります。頭を振った方向から蹴りが飛んでくると、大変なダメージを受けますからね」

──左の突きから左ハイでKO負けしたカマル・ウスマン。右ストレート直後の右ハイで倒された佐藤天選手が、結果論としてそういうKO負けになりました。蹴りのある競技の練習をしていてなお。

「ハイ。対してモレノの構えと動きはボクシングではなく、かといってレスリングでもないのにレスリングに対応できています。両手、両足が四つ足動物のように、自然に機能していている」

──それは中段突きと中段の外受けの移動稽古で、後ろに下がるときに多く腕を動かすと、しっかりと下がることができる。それと同じ現象ということでしょうか。

「ハイ。手から動くという理屈、原理として同じです。両手を動かすことで結果的に全身が連動した動きとなります。自分の体も両手が動いていると機能しますし、相手からすると腕の動きで一つ幕が張られて見えない状態になります。ボクシングは幕がなく、顔があって拳を出す競技です。結果、幕がある分モレノは有利な距離を創ることができていました。

手を自由に動かした軌道のなかで、パンチが出ているのでボクシング的に言えば下手くそかもしれないですが、MMAグローブで戦う競技としては全く問題なく、パンチのヒット数も多かったです。フィニッシュの左ミドルも、三角蹴りでしたね。中足を効かせた。それでダウンを奪ってからのパウンドアウトでした。

本来はMMAとして、こうあるべきなのかもしれないですが、現実問題としてMMAはボクシング、キックボクシング、レスリングと足し算の発想で28年間進化してきました。モレノは足し算では生まれない動きをしたかと思います。

最後の三角蹴り……左ミドルを中足で蹴ったので、三日月ではなく三角蹴りでした。あの左の三角蹴りも左の突きから入っていましたね。左の突きで後ろ足を送って、左の蹴りを出している。これは対角線ではなくて、空手のコンビネーションです。面白いモノで、この状態だと頭を振っても構わないんです。手を振って頭を振るというのは。

頭だけ振って、上体が動くと体と頭が繋がっていなくて危険です。ただ手から動いて、体が機能して上体が動く。その結果として頭が動いていると、体と頭が繋がっているので攻撃を食らっても、耐えることができます。何よりもこの動きはヘッドスリップ的な防御にもなりますし、攻撃手段としての右か左が分からないフェイクにもなっています。非常に興味深い動きでした」

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MMA MMAPLANET o UFC UFC277 カイ・カラフランス キック ブランドン・モレノ

【UFC277】左ミドルでカラフランスを返り討ち。暫定王座獲得のモレノが正規王者をケージに呼び込み……

<UFC世界フライ級暫定王座決定戦/5分5R>
ブランドン・モレノ(メキシコ)
Def.3R4分34秒 by TKO
カイ・カラフランス(ニュージーランド)

距離を詰めたのはカラフランス、大メヒコ・コールを受けるモレノはサークリングしながら左ジャブを突く。ガードを固めるカラフランスは左ジャブから右ロー。両手を広げて構えるモレノは相手の動きに合わせて左を突いた。カラフランスの左ローに合わせて左フックを放ったモレノ、しかしカラフランスのローがモレノの下腹部を捉え、試合は一時中断される。

再開後、モレノは左ハイを繰り出した。そこからプレッシャーをかけていく。ケージ中央で左ハイを見せたモレノの軸足に右ローを打ち込んだカラフランス。モレノも右ローからカラフランスにケージを背負わせ、大きなフックを振るった。カラフランスのローの打ち終わりにパンチを合わせるモレノ。カラフランスの右ストレートがモレノの顔面をかすめる。

モレノは下がり、ケージを背負ったところでシングルレッグ、さらにバックを狙うもカラフランスが離れた。ローとジャブを出し合う展開から、モレノはカラフランスの右ストレートをかわす。さらにパンチと左ハイでカラフランスを詰めていった。

2R、ケージ中央で見合う両者。カラフランスの右ストレートをかわしたモレノがボディロックで組みついたが、カラフランスが離れた。モレノの左ジャブに、右カーフキックを合わせるカラフランス。互いにステップを踏みながらフェイントをかけるなか、モレノが左インローから距離を詰める。

対するカラフランスは距離を取って左ジャブ。カラフランスの右ハイをかいくぐり、組みついたモレノが相手をケージに押し込む。ボディロックからバックに回ったモレノは、カラフランスの立ち上がり際に左ヒジを連打していった。

ケージ中央に戻り、カラフランスが距離を詰めてくるとテイクダウンを狙うモレノ。カラフランスもパンチを返すが、今度はモレノが下がって距離を取る。モレノの右オーバーハンドがヒット。ローの打ち合いからカラフランスのパンチもモレノの顔面をかすめた。左ジャブから左ハイを見せたモレノだが、足を滑らせてマットに尻もちを着く。しかしすぐに立ち上がり打撃戦へ戻ったモレノは、終盤に左ジャブから左ミドルでカラフランスを追い詰めていった。

3R開始早々、カラフランスが左インロー。モレノは右のフェイントから左ジャブを突いた。カラフランスがモレノの蹴りをキャッチし、軸足を刈ってテイクダウンを奪うも、モレノは立ち上がって打撃戦を挑む。ガードを固めて距離を詰めるモレノ、しかしカラフランスの右ストレートがガードの間に突き刺さる。モレノの右目下から出血が見られる。

足を使いながらローを当てるカラフランス。ややモレノの動きが落ちたか。それでもワンツーを放つモレノだが、カラフランスがディフェンスして距離を取る。ケージ中央で左ジャブを伸ばしたモレノは、左ミドル、左ハイを繰り出す。距離を取っていたカラフランスが、モレノの左ジャブに右を被せた。左ジャブを突くモレノに対し、カラフランスがシングルレッグで組みつくも、モレノはすぐに足を抜いた。

下がったカラフランスのボディへ、モレノが左ミドルを打ち込んだ。苦悶の表情を浮かべながらダウンしたカラフランス。すかさずモレノは左右のパウンドを連打、カラフランスの動きが完全に止まり、レフェリーが試合をストップした。

2019年12月の初戦で判定勝ちを収めているモレノが、カラフランスを返り討ちして暫定王座を獲得。試合後のインタビューではケージサイドにいる正規王者フィゲレードを呼び込び、12月の対戦をアピールする。フィゲレードもモレノと握手を交わしたが、地元ブラジルでの統一戦を希望した。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC277   アマンダ・ヌネス アレックス・ペレス アレッシャンドリ・パントージャ アンソニー・スミス イゴール・パチイリャ カイ・カラフランス キム・ジヨン ジュリアナ・ペニャ デリック・ルイス ドリュー・ドバー ハファエル・アウベス ブランドン・モレノ マイケル・モラレス ラファ・ガルシア

【UFC277】計量終了 ペニャ×ヌネス&モレノ×カラフランス問題なし。注目=パントージャ×ペレス&モラレス

【写真】フライ級暫定王座にカイ・カラフランスが挑む。ある意味、日本人ファイターの希望となる一戦だ(C)Zuffa/UFC

30日(土・現地時間)、テキサス州ダラスのアメリカンエアライン・センターで開催されるUFC 277「Pena vs Nunes 2」の計量が行われている。

今大会はUFC世界女子バンタム級選手権試合=王者ジュリアナ・ペニャ×挑戦者アマンダ・ヌネス、UFC世界フライ級暫定王座決定戦=ブランドン・モレノ×カイ・カラフランスと2階級の世界戦が組まれている。


昨年12月に掛け率+700と大アンダードッグながらRNCで一本勝ちしベルトを巻いたペニャと、ベルトを失ったヌネスの再戦。

「人生ってそういうもの。今、土曜日にタイトルを取り戻すためにここにいる。皆が求めているように、私は再びダブルチャンピオンになる」とチャレンジャーが断言すると、王者は「私にとって光栄な機会ね。ベルトを防衛するために全力で明日の夜は戦うわ」とコメントした。

またセミのフライ級暫定王座決定戦も2019年12月の再戦で、前回はモレノがカラフランスから判定勝ちを手にしている。

ベルト奪取とリベンジに臨むカイ・カラフランスが「ホームからダラスまで長い旅だった。皆が応援する選手と戦うけど、そして倒すためにハードな練習をしてきたんだ」と意気込みを語れば、モレノは「もう過去は関係ない。今、この瞬間にワクワクしている。僕が何者か、なぜ僕が次のチャンピオンになって再び栄光を手に出るのかを見せる」と話した。

暫定王者が決まるフライ級では、タイトル戦線生き残りが掛かったアレッシャンドリ・パントージャ×アレックス・ペレスという実力者対決が実現する。

またプレリミでは、キャリア13連勝中のエクアドル人選手マイケル・モラレスが、アダム・ヒューギットと戦うウェルター級戦も注目だ。

そんななか女子バンタム級でキム・ジヨンと対戦するホセリン・エドワルツ、オープニングバウト出場のオリオン・コスケが計量失敗でキャッチウェイト戦を戦うこととなっている。

■視聴方法(予定)
7月31日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時00分~PPV
午前11時00分~WOWOWプライム

■UFC277計量結果

<UFC世界女子バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]ジュリアナ・ペニャ: 264.5ポンド(1119.97キロ)
[挑戦者]アマンダ・ヌネス: 254ポンド(115.21キロ)

<UFC世界フライ級暫定王座決定戦/5分5R>
ブランドン・モレノ: 124.5ポンド(56.47キロ)
カイ・カラフランス: 124.5ポンド(56.47キロ)

<ヘビー級/5分3R>
デリック・ルイス: 264.5ポンド(1119.97キロ)
セルゲイ・パブロヴィッチ: 254ポンド(115.21キロ)

<フライ級/5分3R>
アレッシャンドリ・パントージャ: 125.5ポンド(56.92キロ)
アレックス・ペレス: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
マゴメド・アンカラエフ: 206ポンド(93.44キロ)
アンソニー・スミス: 206ポンド(93.44キロ)

<ウェルター級/5分3R>
アレックス・モレノ: 171ポンド(77.56キロ)
マシュー・セメルスバーガー: 171ポンド(77.56キロ)

<ライト級/5分3R>
ドリュー・ドバー: 155.5ポンド(70.53キロ)
ハファエル・アウベス: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ドンテイル・メイス: 255ポンド(115.66キロ)
ハムディ・アブデルワハブ: 264.5ポンド(1119.97キロ)

<ライト級/5分3R>
ドラッカー・クローズ: 155.5ポンド(70.53キロ)
ラファ・ガルシア: 155ポンド(70.31キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マイケル・モラレス: 170.5ポンド(77.34キロ)
アダム・ヒューギット: 171ポンド(77.56キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
キム・ジヨン: 135ポンド(61.24キロ)
ホセリン・エドワルツ: 137.5ポンド(62.36キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニコライ・ネグメレアフヌ: 205ポンド(92.99キロ)
イゴール・パチイリャ: 204ポンド(92.53キロ)

<ウェルター級/5分3R>
オリオン・コスケ: 172.5ポンド(78.24キロ)
ブラッド・ダイアモンド: 169ポンド(76.66キロ)

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UFC277:オッズ/予想と展望

ジュリアナ・ペーニャ 3.30
アマンダ・ヌネス 1.36
ブランドン・モレノ 1.48
カイ・カラフランス 2.80
デリック・ルイス 2.05
セルゲイ・パブロヴィッチ 1.80
アレッシャンドリ・パントージャ 1.56
アレックス・ペレス 2.55
アンソニー・スミス 4.90
マゴメド・アンカラエフ 1.20
アレックス・モロノ 2.35
マシュー・セメルスバーガー 1.65
ドリュー・ドーバー 1.50
ハファエル・アウベス 2.70
ドンテイル・メイエス 1.56
ハムディ・アブデルワハブ 2.55
ドラッカー・クロース 1.44
ラファ・ガルシア 2.90
マイケル・モラレス 1.17
アダム・フューギット 5.50
ジョセリン・エドワーズ 1.77
キム・ジヨン 2.10
ニコラエ・ネグメレアヌ 2.10
イーゴル・ポティエリア 1.77
オリオン・コシ 1.61
ブラッド・ダイアモンド 2.40

メインは女子バンタム級タイトルマッチ。昨年12月に対戦し、ペーニャが勝利した試合のダイレクトリマッチで、TUF30のコーチ対決。

昨年12月の対戦では、当時王者のヌネスが圧倒的フェイバリット。試合も1Rにダウンを奪うなど、序盤は攻勢で、そのまま防衛するかに見られたが、2Rに入りペーニャのジャブを被弾する展開に。ジャブをもらい続けてとうとう下がりだし、最後はテイクダウンからのチョークでペーニャが勝利。昨年のアップセット・オブ・ザ・イヤーを多くのサイトで受賞した。

半年でのダイレクトリマッチとなるが、オッズは前回ほどの大差ではないものの、今回もヌネス優勢。前回の1Rは確かにヌネスがダウンを奪ったものの、ペーニャもジャブが通用することがわかったので、スタンドでも必要以上に恐れることはないはず。ヌネスとしては打撃で勝負するのではなく、今回は組みを混ぜていく展開になるのでは。そうなると、差はなかなかつかないかもしれない。

僅差の判定になれば、ジャブで確実にポイントを稼げるペーニャが優勢か。ヌネスは前回のダウンのようなビッグラウンドをどこまで作れるか。ただフィニッシュするとすればヌネス。

ペーニャ判定勝ち。

セミはフライ級王者フィゲイレードが怪我のため、暫定王座戦が組まれ、前王者のブランドン・モレノRIZINファイターのカラフランスが対戦する。まあ、プロハースカと比べると、1度だけ出て体重オーバーの末に和田竜光に敗れただけのカラフランスはRIZINの印象が薄いが。勝てばシティキックボクシング勢として3階級目の王者となる。

こちらもリマッチとなり、両者は2019年の12月に対戦している。UFC3連勝中だったカラフランスだったが、得意の打撃で押される展開で判定負け。モレノはそこから連勝でフィゲイレードの王座に挑戦し、初戦はドロー、ダイレクトリマッチで一本勝ちして王座を獲得した。カラフランスは元バンタム級王者コーディ・ガーブラントを1RKOし一気に評価を上げると、前戦はキャリア無敗のアスカル・アスカロフ相手に終盤タックルを切って打撃を入れる展開で接戦を制した。

ストライカーのカラフランスに対し、モレノはグラウンドでのフィニッシュが多いものの、打撃でも勝負できるレベルにある。テイクダウンはなかなか奪えないと思うので、今回もフルラウンド打撃勝負になりそう。

3試合続けて5Rのタイトルマッチをやっている(2戦目は3R決着だが)モレノが経験で有利と見て、モレノ判定勝ち。

第1試合開始は31日朝7時から。同日は14時からRIZIN.37もあるが、タイトルマッチ2試合とも判定になった場合はオープニングくらいバッティングしそう。

速報します。

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【ONE158】アクメトフ戦前の和田竜光―02―「コントロールの有効性と凄さをケイドの試合で認めた」

【写真】ONEのグラップリング路線強化に関して、MMAに好影響が出ることを文句のつけようがなく論じた和田 (C)MMAPLANET

3日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE158でカイラット・アクメトフと戦う和田竜光インタビュー後編。

MMAにおいて、明白に打撃に比重を置いているONEにあって今春からグラップリングに力が入れられるようになった。その現状を和田は、MMAに好影響が出るのではないかと期待していた。

アクメトフとの大一番を前に、ここでは和田の論客振りを実感してほしい。

<和田竜光インタビューPart.01はコチラから>


J-MMAファンの目が翌週のRoad to UFCに集中するなか、同じシンガポールで日本を代表するフライ級ファイターが28勝2敗、難攻不落のアクメトフと相対する。MMAならでは、その妙が幾重にも折り重なるような高度かつ心身ともにタフな一戦に向かう和田の心境とは。


──そんななかONE X以降、ONEはキック&ムエタイばかりかグラップリングへ相当に力が入っており、MMAはどうなっているんだ……という印象があります。

「今回もムエタイがメインですよね……」

──ケージでMMAは今やスタンダードで、目新しくない。特徴として立ち技や組み技があることでONEの存在感を強調しているのか……。そんななか今大会で和田選手の試合に加えて、ブシェシャやファブシリオ・アンドラジが出て、マクラーレンもいてアレックス・シウバやヨッカイカーも出場しています。MMA勢にインパクトを残して欲しいところです。

「グラップリングに力を入れることは、僕は『おっ、良いじゃん』ってなりました。そうするとグラップリングのことをしっかりと判断できる人間がONEに増えるということでしょうし、ファンも組み技が何かを理解できる環境が整う。

テイクダウンをする大変さが理解できるようになってくるんじゃないかと。そんなことはないかもしれないけど、勝手に期待しています(笑)。そういう風にプラスに思っています」

──おおっ、そういう捉え方をしましたか!!

「ONEはムエタイをメインにしておけば良いという考えの人が多いから、MMAでも打撃への比重が高い。グラップリングに力を入れるなら、グラップリングへの評価が高まるかなって安直な考えです(笑)。

テイクダウンって大変じゃん。コントロールするって、凄いなぁって。ケイド・ルオトロが青木さんから一本は取っていないけど『ポジションを取ったことを評価したよね?』って。それで評価したけど、MMAだと極めていないと評価しないですよね。テイクダウンしただけでダメージは与えてない。でも、それを評価したということは、その有効性を理解しているということになるんで。

だからグラップリングが盛んになることで、MMAの評価も変ってくれればと」

──和田竜光流ONEの風刺ですね。いや、本当にそこに一貫性があれば日本のファンからもキレーごとと捉えられることもなくなって、ONEへの理解が深まると思います。

「しっかりとコントロールすることで、極めに通じるわけですし」

──別に休んでいるわけじゃないのに、「Go to Finish」はないだろうと。

「ハイ、その有効性と凄さをケイド・ルオトロの試合で認めたじゃないかって。MMAもそう思いませんか?とは言いたいです。グラップリングに力を入れるということは、そういうことでしょって。

あれだけグラップリングの価値を同じ大会のなかで見出して、MMAになるとその攻防への評価がないって、それは変だって思わないですか?ってなりますよね。ムエタイやキックで評価するところをMMAで評価しているんだったら、グラップリングで評価するところをMMAで評価してくれないとおかしい。ケイド・ルオトロと青木選手の試合を視て思いました。それで変わるか変わらないかは分からないですけど、そうなってくれれば良いなと思います」

──理論武装として100点です。そうでないとONEはそれぞれの競技に順位付けをしていることになります。バックコントロール、バックグラブを続けるのって楽じゃないんだぞってことですよね。

「ハイ。そう思います。本当にそうッスよ。それこそ、おたつロックなんてやっていますけど、アレ、足が疲れるんですよ。疲れた様子なんて見せないようにしていますけど(笑)。逃げる相手をコントロールするって大変で。もちろん、逃げようとする相手も大変で。それをパンチを一発も当ててないから評価しないと言われるのは……それがONEだとは理解しているんですけどね。

以前、ルールミーティングで『開始直後に一発パンチを当てられた方が、ダウンもせず10秒の時点でテイクダウンをする。そのまま抑え込み続けた。一発もパウンドを当ててない。でも4分50秒間抑えていた。どっちが勝ちますか』と質問したことがあります。そうしたら『パンチを当てた方が勝つ』という返答でした。

『あっ、なるほどね。本当にそういう判断なんだ』と分かりました。ONEとはそういう大会ですねと思って……」

──違うやんという裁定も時々ある(笑)。

「アハハハ。そうなんです。でも4分50秒間抑え込んで、削っている選手を支持するジャッジも絶対に出てくる。俺はそう思っています。ダウンじゃないですからね。結局はジャッジの主観だから、統一はできない。それでも、ONEとは一発のパンチなんだという認識でいます。ただしグラップリングを同時に組んで、コントロールを攻めと評価するならMMAも変ってくれないかなと」

──同時にグラップリングも動き続けないとイエローという北米グラップリング大会にはないシステムもあるのがONE流ですね。格闘技のルール、質は見る目によって変わってくると思います。

「あぁ……」

──寝技は面白くないよ、殴り合えって言うファンが多いと……やはりそうなる。だから主催者はお客さんの目でレギュレーションを固めていくと思っています。

「プロモーターは、お客さんが凄いと思うところを欲しがるのは確かですね。だからこそ、グラップリングの導入でONEのファンの組み技を見る目が変わってくれれば……ということになりますね。

ONEで組まれているグラップリングは相当にレベルが高いです。前回大会はMMAは少なかったけど、あの組み技の試合を視てグラップリングがONEで盛り上がることは、MMAにとっても良いことだと思いました」

──その影響はまだ出ないであろう今大会ですが、改めてカイラット・アクメトフ戦を戦ううえで、どのような意気込みでいるかをお願いします。

「シンプルに僕よりランクが上の選手ですし、僕が記録上は負けた選手に勝っている選手なのでやっぱり強いです。強いと思ったうえで挑むことができるので、ビックリすることはない。パンチを被弾し、テイクダウンを取られることもあるだろうけど、リカバリーして反撃に転じる場面を創って……向うにやり辛いと思わせる。その結果、ぐずぐずでも勝つ。それがプラン……ではなくて、イメージできています」

──強い相手を倒す、和田竜光。ひたすら期待しています。そのうえでJ-MMA界の目が、翌週に集中しているとは感じませんか。

「Road to UFCですね(笑)。UFCはUFCで素晴らしいです。ONEと契約しているけど、UFCが一番凄い大会で僕も出られるなら出たいです。ただし、やっていることは……ことフライ級に関していえば勝負できる選手はいると思っています。劣っているわけじゃない。

佑弥が行っても活躍できると思います。俺が行っても、それなりに活躍できる。アドリアーノが行ったら、チャンピオンになれるかもしれない。DJだって当然通用する。層でいうと違いはあっても、上の方の質でいえば同じで。やっていることは全然負けていない。

現にもう、古い話ですけど僕はカイ・カラフランスとやっていますし。世界チャンピオンになって、どんどん俺の株を上げろって思っています(笑)。だけど、僕と戦った時からカイ・カラフランスが爆発的に成長したわけじゃない。

ビックリするほど強くなっているとは思わないし、だからUFCに対する劣等感はなく、それ以上のことをやっているのでONEも楽しみに見て欲しいです」

■放送予定
6月3日(金・日本時間)
午後6時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ONE Supper App

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【RTU ASIA2022】カード決定=UFCへの道。SASUKE×中国未知強。松嶋はK-MMA国内最強二冠王者と!!

【写真】こんな風な激戦必至か、松嶋✖ホン・ジュンヨンのフェザー級準々決勝(C)MMAPLANET & DOUBLE GCF

23日(月・現地時間)、UFC ASIAより6月9日(木・同)、&10日(金・同)にシンガポール・インドアスタジアムで開催される、Road to UFC AIAの対戦カードが発表された。

同トーナメント準決勝は9日と10日にそれぞれ2部制、4イベントに振り分けられ1イベントに各階級の試合が1試合ずつとワンマッチという5試合でパッケージされた。

1イベントをエピソードで区切る方式だが、まず01の修斗世界フェザー級王者SASUKEが、キャリア18勝3敗の中国人選手イー・チャアと戦う。打撃とサブミッションの両方でフィニッシュが中国国内で15を数えるフィニッシュ―だが、現ONEのマーク・アベラルドに判定負け喫しており、負け越している対戦相手も少なくない。

エピソード02では同じフェザー級に出場する松嶋こよみの相手はDouble G FCとAngel’sFCフェザー級王者──つまりK-MMAドメスティック最強といえるホン・ジュンヨンに決まった。打ち合い上等、スプロールはお手の物の根性ファイターとの対戦──この試合が準々決勝唯一の日韓戦だ。


エピソード01ではバンタム級で風間敏臣が中国のクルムアリ・マイマイティトゥハティと戦う。クルムアリも26勝10敗という戦績を誇り、前述したフェザー級T出場のイー・チャアと、エピソード04で野瀬翔平と対戦するウリジブレンにも勝っている。が、そのイー・チャアとウリジブレン以外の選手が未知数も未知数で、実力計測が難しい相手だ。

なおエピソード02のワンマッチにはフライ級で内田タケルが出場し、豪州のショーン・エチェルとのマッチアップも決定している。

2日目のエピソード03には宇佐美正パトリックと中村倫也が揃い踏み、それぞれインドのアンシュル・ジュビリ、インドネシアのググン・グスマンと相対する。パトリックと戦うシュビリは、インド国内のMatrix Fight Nightなる大会でデビュー以来5連勝だがこれまた全くの未知数だ。

中村倫也と対戦するグスマンのデビュー戦。全く記憶に残っていないが、マレーシアノサム・チャンンにRNCで敗れている

また中村の相手となったグスマンはインドネシアのONE PRIDEを中心にキャリアを積み、8勝3敗というレコードを持つ。

MMAデビューは2013年4月27日と古く──マレーシアで行われたLegend FCがその舞台で、当日はカイ・カラフランス、ダナー・バタゲレル、リー・ジンンジャンという現UFCファイター、ルーク・ジュモーや粕谷優介と一度はオクタゴンで戦ったファイターが出場していた。つまり……グスマンもずっと夢見てきた舞台へ、足を掛けたことになる。

また03ではフライ級戦ではLFAで活躍してきた堀内佑馬も出場し、トップノイ・キウラムと拳を交える。RIZINで朝倉海、中村優作に敗れているトップノイとの対戦は、国内フライ級ファイターと直接比較されるため、シン・ニホンジン=堀内としては望むところといって良い相手だろう。

最終エピソード=04では上記にあるようにバンタム級で野瀬が、元UFCファイターのウリジブレンと初の国際戦で相まみえることに。出場が発表となってから地元福岡開催となった闘裸男でしっかりと一本勝ちを収めた野瀬が、師・弘中邦佳に続き世界最高峰への一歩を踏み出す。

戦績、MMAの歴史のみ──数字と主観で最もタフな試合は松嶋こよみ✖ホ・ジュンヨン、次点は野瀬ウリジブレンと堀内✖ノップノイか。とはいえ中国勢も世界標準の力の持ち主が契約で母国に留まっていたこともあり得るだけに油断大敵、だ。

■ROAD TO UFC AISA2022対戦カード

6月9日
Episode01

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
SASUKE(日本)
イー・チャア(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
パラチン(中国)
キ・ウォンビン(韓国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
クルムアリ・マイマイティトゥハティ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
ラマ・スパンディ(インドネシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
チャン・ミンヤン(中国)
トゥコ・タクコス(ウクライナ)

Episode02

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
キム・ミンウ(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
松嶋こよみ(日本)
ホン・ジュンヨン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
ウォーレン・デルロサリオ(フィリピン)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アイリヤ・ムラトベク(中国)
パワン・マーン・シン(インド)

<フライ級/5分3R>
ショーン・エチェル(豪州)
内田タケル(日本)

6月10日
Episode03

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
シェ・ビン(中国)
イ・ジョンヨン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
堀内佑馬(日本)
トップノイ・キウラム(タイ)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
宇佐美正パトリック(日本)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
ググン・グスマン(インドネシア)

<女子ストロー級/5分3R>
ソ・イェダム(韓国)
ジョセフィン・クヌトゥソン(スウェーデン)

Episode04

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
野瀬翔平(日本)
ウリジブレン(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
アスクルバイ(中国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
ルー・カイ(中国)
アンガ・ハンス(インドネシア)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン(韓国)
ジェレミア・シレガー(インドネシア)

<ウェルター級/5分3R>
ジョン・アダハー(フィリピン)
キム・ハンソル(韓国)

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Bu et Sports de combat MMA MMAPLANET o UFC アスカル・アスカロフ カイ・カラフランス ボクシング 剛毅會 岩﨑達也 武術空手

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。カラフランス✖アスカロフ「僅か3つのパンチ」

【写真】カイ・カラフランスの勝因は3つのパンチ (C)Zuffa/UFC

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たカイ・カラフランス✖アスカル・アスカロフとは?!


──抜群に組みが強い。シングルレッグからバックテイク、そのままコントロールして勝てるアスカロフが、バックから落とされ打撃で反撃を受けカラフランスに判定負けを喫しました。

「今、剛毅會で稽古しているテーマに一つに空間の支配というものがあります。自分と敵、自分と対戦相手の間に空間があります。あるいは自分の回りに。空間をいかに支配するのかが、武術を修行する目的だったのかと最近、気付きました。

そこで組みのアスカロフ、打撃……パンチのカラフランス、私は正直アルカロフが判定勝ちしたと思いました」

──ハイ、そういう見方は十分に成り立つかと思います。初回はスタンドでバッククラブに取ったアスカロフ。2Rは打撃で優勢になり、テイクダウンを切ったカラフランス。最終回はカラフランスも疲れ、一瞬でもバックを制したアスカロフという見方もデキると思います。ただし、ジャッジはそれ以外のテイクダウンを切り、打撃で戦う姿勢のカラフランスを支持した……という風でした。アルカロフにバックを取られても落としたカラフランスは、大したものだと思います。

「それでも3Rはアスカロフと思いましたけどね。コントールがあったので。初回は完全でしたよね。ただし、2Rはアスカロフが1発被弾してからパンチを嫌うようになりました。改めてMMAで対峙した時の間合いは遠い。そう思わされた試合でした。遠いところから、ステップインしつつワンツー、そしてスリーを打っていました。この3発目の左の精度が高かったです。ロングで突っ込んで、短いのをパンパンと打つ。

それに対して、アスカロフもパンチを出してシングルレッグに行っていました。アスカロフは打撃からテイクダウン狙いの正統派、教科書みたいは攻め方でした。高度な攻めかどうかは分からないです。ただ精度は高いです。この勝つために組むということを最近はしなくなっているなと感じることがあります。なぜか中途半端なボクシングをする選手が多い。これは私が練習を見させてもらった日本の練習でも、正直なところダメなら離れるということは多いかと感じました。

私は空手家ですから、組まれるのが絶対に嫌です。これはテイクダウン防御を身につけたとしても、自分が打撃で勝ち、組みで勝たない選手は変わりないと思います。なら、そういう選手を相手にした時、レスラーやグラップラーは組み続けるべきなのに、相手が助けられたと感じる打撃に戻る。なぜ、嫌なことを続けないのか。MMAなのに打撃戦が延々と続く。そういう試合が増えましたね」

──それこそ、興行なのでファンの見たいモノが増える。そのタイミングでブレイクを掛け、離れて戦うのかというシーンは増えているかと思います。

「ちんとんしゃん、ちんとんしゃんと打撃をやっているだけで」

──ちんとんしゃん……(苦笑)。組んで倒す、倒して抑える。力を使ってここまで持っていっても評価が落ちました。そこでダメージを与えろとなると、効かすパンチは空間ができるので立たれてしまいます。なら、大したポイントにもならないので狙わない。

「だから終盤に疲れてからだと、背中をつける展開が増えるけど、序盤はスタンドばかり。そのうち組むべき選手が、組まないということもありますね。アスカロフは徹底している珍しい選手なのに、3Rの序盤に組むための打撃ではなくて、ボクシングに付き合っていました。そうするとカラフランスの間になるので、危ないなと思いました。そこもまた戻していたので、バックを制して勝ったと思ったのですが……。

それにしても組みが少なくなって、打撃が多い。その原因が疲れることなら試合なんて出なければ良いのにと思います。そりゃ、疲れるだろうって。疲れることをやっているのに、疲れるのが嫌なのは矛盾しています」

──それもまたジャッジの判断なのですが、20年前のMMAでは攻め疲れは相手の攻勢でない。ただし、疲れて攻められると相手の攻勢になりますが、疲れてから展開がない場合は自ら疲れたのだから、対戦相手の効果点にはならないという見方もありました。

「それが今では自滅しても、相手の攻勢点ということですね。結果的に攻められたからではなくて、攻められなくても動きが落ちれば」

──大雑把にいえば、そういうことかと思います。

「なら、疲れないようにしないと。それは太古の昔から、同じことで。だから鬼のように練習をするんです。簡単に根性論という風に捉えられることがありますが、やはりサボる、サボっていないというのは伝わってきてしまいます。

打撃系の選手にとっては、そうやって組みの選手が疲れないために自分の持ち味を忘れて中途半端に打撃をやってくれるほどありがたいことはないです。相手の嫌なことをするのが武術の本質です。組まれたくない選手を相手に、自分が疲れるからアッサリと相手の土俵に戻る。

打撃で戦えるなら、それで構わないです。でも現状は打撃で不利になる選手でも、そうしてしまう。実は打撃だけの試合でも、自分の動きができなくて疲れて、その疲れのイメージを引きづって余計に動けなくなるという経験は私にもありました。これを克服するには死ぬ思いをして練習するしかないんですよ……」

──克服するしかない……。

「ハイ。デキないなら、潔く身を引く。自分が好きでやっていることです。MMAを嫌々続けるなんて、辛すぎますよ。黒崎健時先生が100メートル走のスピードでマラソンを走る。その気概、勇気を持つことと仰っていました。そんなことできるか……と思いますよね。でもUFCで勝つということは、それだけの勇気、気概を持って稽古に励むしかない。そういうことではないでしょうか。

『仕事が忙しいから、追い込み練習はできません』──ハイ、なら試合に出るのは控えよう。それだけですよ。練習方針が合う、合わないでジムから離れる選手はまま存在するかと思います。でも、それは練習方針ではなくて、練習にどれだけ打ち込めるか方針です。試合に臨むだけの稽古をしない人と、強い人間を育てて試合で勝たせようとする指導者の間で、気持ちにずれが生じるのは当然です。

負けた選手が、そこから何を学び、何を克服したのか。何も変わっていないのに、オファーがあったから出場する。それでは試合に出ているだけです。相手が代わろうが、同じことの繰り返しです」

──……。業界の在り方も関係してきますね……。負けてもオファー、すぐにオファーがありますしね。強くなるための興行論は確立できていないのは絶対だと思います。

「その強さという部分ですが、UFCフライ級……2位のアスカロフにカラフランスが勝って、タイトルに挑戦をアピールしていましたが、ここは日本人も勝てると素直に思いました。カラフランスがそれほど特別だとは思えないです。バンタム級から上とは、違う。そこは明白に感じましたね。

それでもカラフランスに見習うべき点はあります。彼は僅か3つのパンチに徹して、この試合に勝った。アスカロフもシングルからバックに徹しきっていれば勝てた試合です。そしてカラフランスはバックを譲っても、取られない防御力が存在していました。カラフランスは、この3つのパンチで勝つためにどれだけ他の部分を磨いているか。打撃もレスリングも寝技も何でも練習していて、何でもできる。そのなかで選択と集中がカラフランスの試合から見られました。ビジネスで勝つこととMMAで勝つことは同じだとカラフランスの試合を見て、学習させてもらえましたね。徹しきった選手は、強いです」

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MMA MMAPLANET o UFN205 アスカル・アスカロフ カイ・カラフランス キック ブログ

【UFN205】アスカロフのバックから逃れたカイ・カラフランスが逆転判定勝ち。タイトル挑戦をアピール

<フライ級/5分3R>
カイ・カラフランス(ニュージーランド)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
アスカル・アスカロフ(ロシア)

間合いの探りあいのなかで、ジャブを伸ばしローを蹴るカラフランス。アスカロフも右ジャブを見せ、続く踏み込みでシングルレッグへ。レッグリフトで粘るカラフランスをテイクダウンしたアスカロフがサイドで抑える。反対側へ回りつつ巧みにバックを取ったアスカロフが四の字フックにカラフランスを捕らえる。テンプルを殴ったアスカロフは、カラフランスが立ち上がっても四の字フックを続け、アゴの上からRNCに入る。

手首を掴んで防ぐカラフランスを殴るアスカロフはエルボーに切り替え左手でRNCへ。カラフランスはこれも耐えて、タイムアップまで粘ると不適な笑みを浮かべた。

2R、ワンツーで右ロングを当てたカラフランスだが、アスカロフが再びシングルレッグへ。ケージに詰めてボディロックに切り替えたアスカロフは、河津掛けのような形でテイクダウンを狙いつつバックへ。カラフランスが胸を離れると、コロンバスのファンは大声援を送り、カラフランス・チャントでバックアップする。

左ジャブ、右を繰り出すカラフランスは、ケージを背負う。テイクダウン対策のためか、詰められているのか。いずれにせよ、テイクダウンを切ったカラフランスがワンツーで右、左フックを当てる。アスカロフもフックを打ち返すが、この打撃戦こそカラフランスが望んだもの。シングルを切って左フックを入れたカラフランスが形成逆転、しかも攻め急がず間合いを図る冷静さも見せた。

最終回、ジャブを伸ばすカラフランスが右ロングを打ち、アスカロフのテイクダウン狙いを切る。直後に左ローを急所に受けたカラフランスが苦悶の表情を浮かべる。試合は中断され、カラフランスの回復を待って50秒強で再開された。

カラフランスは左ローを蹴り、右ハイ。アスカロフはミドルキックでバランスを崩したが、立ち上がった次の局面でシングルからバックへ回る。ケージを使って背中に乗ったアスカロフが四の字フックも前方に振り落とされる。すぐにシングルに入ったアスカロフだが、カラフランスが足を抜いて離れる。

疲れが見えるカラフランスは、左に回って息を整える。スタンドでバックを取られてしのいだのだから、疲れて然りだ。懸命に足を使ってその時が来るのを待ったカラフランスは残り1分強で再び前に出始める。しかし、距離が遠すぎてクリーンヒットはなく、アスカロフが右クロスを放ち、シングルレッグへ。大ブーイングのなかテイクダウンは決まらず、試合終了と同時にカラフランスはケージに駆け上がり勝利をアピールした。

初回はアスカロフ、2Rはカラフランス、最終回をジャッジがどのように判断するか。ジャッジ3人揃って29‐28でカラフランスを支持。歓喜のカラフランスとアリーナのファン達、アスカロフはヒザをついて落胆した。

「動き続けることが作戦だった。アスカロフはタフなレスラーだけど、これはMMA。エンターテイメントな試合をしないと。ブランドン・モレノがタイトルに挑戦するようだけど、その次にタイトルにチャレンジさせくれ」とアピールした。


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