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【UFN195】フランスの松濤館空手王者からMMAへ。マノン・フィオフォ「全て空手時代に培われてきた」

【写真】試合中の厳しい表情とは全く違う、穏やかな笑みをたたえるフィオフォだった (C)MMAPLANET

16日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN195:UFN on ESPN+53「Ladd vs Dumont」が開催される。

ホーリー・ホルム、ミーシャ・テイトという女子MMA界のレジェンドが相次いで欠場となった今大会のメインカードで、MMAが禁じられていた国──フランスから、南アフリカのEFC Worldwide、さらに中東のUAE Warriorsでフライ級王者となり、オクタゴン3戦目を向けるマノン・フィオフォが、マイラ・ブエノ・シウバと対戦する。

フランスの松濤館空手王者になること3度、五輪も目指せた逸材が歩んできた道なき道、その軌跡を振り替えてもらった。


──マノンのインタビューは6月、そして9月と予定されていたのですが、対戦相手の変更と欠場で2度とも流れてしまい、ようやく実現できて嬉しいです。

「私も話を聞いてもらえるファイトウィークを送ることができて嬉しいわ。今週末は問題なく試合が行われそうだから(笑)。過去2度のファイトウィークに本当に色んな事が起こって大変だったわ。今はファイトに集中できて、最高のシェイプで土曜日を迎えられそうよ。ホント、早く試合が始まって欲しいって感じね」

──昨年の秋までフランス政府はMMAの開催を認めてこなかったです。そのような状況でなぜMMAを志すようになったのですか。

「私は5歳の時から空手をやっていて、3度フランス王者になっているの。それからキックボクシング、ムエタイを練習するようになり、実戦を15回ほどこなした時に友人からMMAの練習をしてみないかって誘われて。練習してみると、このスポーツのことが心の底から好きになったの。

寝技の経験はなかったから、立ち技とは全く体の使い方が違って本当に大変だった。でも、それが面白くて。それとレスリングに関しては問題なかったわ。父が20年ほどレスリングの経験があって、大会で何度も勝っている人だったから。

もちろん、直ぐに修得できるモノではなかったけど、時間を掛けて一つ一つステップアップしてきたから、今ではどの局面でも問題なく戦うことができるわ。レスリングもグラップリングも、ストラキングと同じだけの力があると思っている」

──お父さんがレスラーだったのに、空手を始めたのですね。

「空手道場が家の近くにあったから。理由はホント、それだけだと思う(笑)」

──空手はフランスでは凄く人気がありますね。ところでどの流派の空手を習い、3度の国内王者に輝いているのでしょうか。

「松濤館空手よ。組手部門でチャンピオンになったの」

──ポイント空手の経験はMMAに生きていますか。

「ウイ!! 絶対的にね。フランスの松濤館空手で最も重要視されるのは、タイミング。今、MMAを戦っているけど、私のステップ、ステップからのコンビネーション……距離、角度、タイミングは全て空手時代に培われてきたモノよ」

──マノンはMMAという選択をしましたが、空手は東京五輪でついに正式種目入りしました。

「空手のことは大好きだし、あのまま続けていると私は東京五輪に出ること、チャンピオンになることも可能だったと思う。でも、空手とMMAを同時に続けることは無理よ。MMAの練習だけで1日に2度やっているから、その状態で五輪を目指していたら病気になっていたでしょうね(笑)。今はMMAで世界のトップになることを目標に戦っていて、他のことをする余裕はないけど……将来はどうなるかしらね(笑)」

──ところで松濤館空手の女子王者がMMAに転向することに関して、周囲の反応はどのようなモノだったのでしょうか。

「フランスは空手、合気道、柔道の歴史が長くて、MMAはまだ正式に認められて1年も経っていない。だから私がケージで戦うことに理解を示してくれない人達がいることは確かね。特にグラウンドで相手を殴って、チョークで首を絞めることに対して、良い印象を持たれてないわ。でも3、4年後には皆が理解しているはずよ。この素晴らしいスポーツの良さを分かってもらうのも、一朝一夕にはいかないってことね」

──そんなマノンはUFCと契約する前は南アフリカ、そしてミドルイーストでキャリアを積んできました。フランスではMMAが認められていないとしても英国をはじめ、欧州ではMMAが開催されている国も多いのになぜ、南アやUAEで戦ってきたのでしょうか。

「南アフリカで戦うようになるまで、私はIMMAFで世界チャンピオンになったの。でも、フランス国内ではパウンドのない大会、パンクラスで試合は組まれなかったし、英国のプロモーションもアマMMAで優勝しただけの私にチャンスは与えてくれなかったわ。そんな時、マネージャーが南アフリカのEFC WorldwideのリアリティTVショー(The Fighters Season 02)の話を見つけてきてくれて。IMMAF世界王者という肩書を認めてくれて、ショーに参加できて優勝できたの。

EFCでは2戦目でフライ級王者になり、キャリアを重ねようと思った時にCOVID19で国境が封鎖され、大会も行われなくなってしまって。そしてUAE Warriorsと契約して、3戦目でフライ級のベルトを巻き、UFCから声が掛ったの」

──何もレールの敷かれていないところを、歩んできたのですね。

「私はMMAを愛しているし、私が頑張ることでフランスの若い子たちに良い影響を与えることができるだろうし。そうなれば、本当に嬉しいわ」

──そのためにも土曜日の夜は、どのような試合をしたいですか。

「試合中、全ての時間をドミネイトして勝ちたい。それがKOなら最高ね。ブエノ・シウバのスタイルを考えると、手の合う相手だと思う。彼女はUFCで5試合も戦っているし、尊敬すべき対戦相手ね。彼女をKOできれば、私もトップ10と戦いとアピールできる。そういう相手と戦えてハッピーよ。

試合の序盤は空手のスタンスで、空手を使って戦うわ。そして彼女の動きが理解できれば、距離をつめて首相撲、ヒザ、エルボーと接近戦でも追い込んでいく。遠い距離でも、近い距離でも全く問題なく戦えるから」

──マノン、今日はありがとうございました。

「日本のファンにも必ずKO勝ちを届けるわ。メルシー・ボーク―」

■視聴方法(予定)
10月17日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN195対戦カード

<女子フェザー級/5分5R>
ノルマ・ドゥモント(ブラジル)
アスペン・ラッド(米国)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)
カルロス・フィリッピ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
マノン・フィオフォ(フランス)
マイラ・ブエノ・シウバ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
マリヤ・アガポワ(カザフスタン)
サビーナ・マゾ(コロンビア)

<ミドル級/5分3R>
ジュリアン・マルケス(米国)
ジョーダン・ライト(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ダニー・ロバーツ(米国)
ラマザン・エミエフ(ロシア)

<女子フライ級/5分3R>
ルピタ・ゴディネス(メキシコ)
ルアナ・カロリーナ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ルドヴィット・クライン(スロバキア)
ネイト・ランドヴェール(米国)

<バンタム級/5分3R>
ブランドン・デイヴィス(米国)
バットゲレル・ダナー(モンゴル)

<女子ストロー級/5分3R>
アリアニ・カルネロッシ(ブラジル)
イステラ・ヌネス(ブラジル)

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MMA UFN194   マリヤ・アガポワ

【UFN194】ビューティフル・ウィン!! 右フックでダウンを奪ったアガポワがパウンド無しでRNC極める

<女子フライ級/5分3R>
マリヤ・アガポワ(カザフスタン)
Def.3R0分53秒by RNC
サビーナ・マゾ(コロンビア)

サウスポーのアガポワが右ロー、マゾは左ジャブから左ローを蹴り、右を狙う。左に回りながらワンツーを伸ばすアガポワに対し、マゾが右を返す。アガポワは左を当てて、左に回り右オーバーハンドをマゾのステップインに合わせる。この勢いのある左のカウンターを続けたアガポワは、自ら前に出てボディを左で打ち抜く。パンチでなく前に出て組んだマゾだが、苦も無く離れたアガポワがニータップ狙いのような左を当てる。

左ストレートだけでなく、右ストレートから左ミドルを2発入れたアガポワが得意の右を見せてからの左ハイを蹴っていく。クリーンヒットとはならなかったが、完全に試合をリードするアガポワが左を当て、左ミドル、右オーバーハンドと攻勢を続ける。スピニングバックフィストではバランスを乱したアガポワだったが、最後も左を当てて初回を完全にリードした。

2R、左ローを繰り返すマゾに対し、テイクダウンのフェイクをアガポワが見せる。直後に右フック&左ストレートのワンツーを決めたアガポワが左に回りなが左ミドル。引き続きワンツーを入れ、左ストレートを当てるアガポワに対し、マゾはローから前蹴りもパンチが届かない。アガポワは腹から顔面へのコンビネーションと危なげないファイトを展開。

マゾは鼻血を見せ、そこに左を被弾する。アガポワの左ミドルを捌き、ようやく右が届きそうになったマゾが勢いのある右ミドルを入れる。直後に距離を詰めて組みついたマゾだが、アガポワはギロチンで防御し離れる。マゾは右の蹴りを多用するようになり、ついに右ストレートを届かせるも時間となった。

最終回、首相撲に持ち込んでヒジを打てという指示を与えられたマゾ。どのように距離を詰めるか──。マゾは右ハイ、右ローで前に出て、パンチに組んでいく。自ら離れたマゾは、ステップインに左ボディから右フックを受けて前に崩れる。両手、両ヒザをマットにつけたマゾをRNCで捕えたアガポワが、MMAとして見事な一本勝ちを手にした。

「ゲームプラン通りだった。経済的に試合前が凄く厳しい状況だったけど、友人がサポートしてくれた。凄く感謝している。次? マリナ・モロズを指名するわ。色々とインタビューで言ってくれているから(笑)」とアガポワは話した。


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News UFC UFN ESPN+52 UFN194 クリス・グティエレス ブログ マッケンジー・ダーン マテイス・ニコラウ. フィリッピ・コラレス マリナ・ホドリゲス マリヤ・アガポワ

【UFN194】計量終了 闘志満々マッケンジー✖ホドリゲス。グティエレス、エリオット✖ニコラウに注目

【写真】身長差がなかなかあるホドリゲスとマッケンジー(C)Zuff/UFC

8日(金・現地時間)、 9日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN194:UFN on ESPN+52「Dern vs Rodriguez」の計量が行われた。

今大会のメインはマリナ・ホドリゲス✖マッケンジー・ダーンの女子ストロー級マッチ。両者揃って問題なく計量をパスしているが、よりナーバスに見えたのはホドリゲスで、パスをすると安堵の表情を浮かべ、両手を合わせた。

一方のマッケンジーは、パス後に笑顔を浮かべてガッツポーズ、フェイスオフでも笑顔で握手をしつつ、いざ視線を合わせスト決して目を逸らさない気の強さが見え隠れしていた。

そのマッケンジーは現在4連勝中で、ホドリゲスはアマンダ・ヒーバスとミッシェレ・ウォーターソンという猛者に連勝中。両者にとって、ここを勝ち残ることで11月16日の世界女子ストロー級選手権試合=王者ローズ・マナジュナス✖挑戦者ジャン・ウェイリ戦の勝者への挑戦権が見えてくる大切な一戦となる。


コ・メインのウェルター級ではランディ・ブラウンと対戦するジャレッド・グーデンが 4ポンド超過でキャッチ戦として行われる。

またUFC唯一のカザフスタン女子ファイターのマリヤ・アガポワは事前のインタビューで順調に体重が落ちていることを明言していたが、その言葉通り胸の狼のタトゥーが際立つバキバキボディを披露し、フェイスオフでも終始笑顔を浮かべていた。

プレリミ4試合、メイン5試合のコンパクトな大会で気になるのはメインカードの火蓋を切って落とすバンタム級のクリス・グティエレス✖フィリップ・コラレスの一戦と、フライ級のティム・エリオット✖マテウス・ニコラウのマッチアップだ。

LFAからUFCにステップアップしたグティエレスは、スムーズなパンチと蹴りのコンビネーションを主体に無駄な移動が少ない攻撃で、1分を挟んで4連勝中の上昇基調にある。

グティエレスの特徴は、動きが大きくないこと。移動や体を振った「ため」でパワーを創り出す攻撃でなく、定置で養成したパワーを移動させる打撃を有効活用できている。

グティエレスが安定しているのは、入って来る相手に適切なパンチや蹴りを入れることで、自身の力が伝わる距離で戦えていること。つまり、自分の間で戦うことができるというわけだ。

そんなグティエレスの攻撃を受けても思い切り入るのか、自らは出ずに誘い出すことができるか。コラレスの勝機は、グティエレスの間で戦わないことで訪れる。

フライ級のニコラウ✖エリオットは、前者がオクタゴン2戦目なのに対し、後者は実に16戦目という新旧対決だ。エリオットはスクランブルに持ち込んで、削って競り勝つことを狙うことが予想される。その執拗な攻撃に対して、ニコラウは耐久力とダースやジャパニーズネクタイというフロント系のチョークによる遮断力を持ち得ているのか。

ニコラウもジョン・モラガがマネル・ケイプにスプリットで競り勝っており、ミスを犯さないファイトには長けている。攻めるエリオット、受けて外すニコラウという展開になることが予想されるが、前述したようにニコラウの遮断力=極め力によって勝敗の行方が左右される一番となりそうだ。

■視聴方法(予定)
10月10日(日・日本時間)
午前2時30分~UFC FIGHT PASS

■UFN194計量結果

<女子ストロー級/5分5R>
マリナ・ホドリゲス: 115ポンド(52.16キロ)
マッケンジー・ダーン: 114.5ポンド(51.94キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ランディ・ブラウン: 170.5ポンド(77.34キロ)
ジャレッド・グーデン: 174ポンド(78.92キロ)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット: 125.5ポンド(56.92キロ)
マテウス・ニコラウ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<女子フライ級/5分3R>
マリヤ・アガポワ: 125ポンド(56.7キロ)
サビーナ・マゾ: 125ポンド(56.7キロ)

<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス: 135ポンド(61.24キロ)
フィリッピ・コラレス: 136ポンド(61.69キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アレクサンドル・ロマノフ: 260ポンド(117.93キロ)
ジャレッド・ヴァンデラ: 265.5ポンド(120.42キロ)

<フェザー級/5分3R>
チャールス・ロサ: 145.5ポンド(66.0キロ)
デイモン・ジャクソン: 145.5ポンド(66.0キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ルピタ・ゴディネス: 115.5ポンド(52.38キロ)
シルヴァナ・ゴメス・フアレス: 114ポンド(51.7キロ)

<ライト級/5分3R>
チャーリー・オンテヴェロス: 155.5ポンド(70.53キロ)
スティーブ・ガルシア: 155ポンド(70.31キロ)

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MMA UFC UFN ESPN+52 UFN194 サビナ・マゾ・イサザ ブログ マリヤ・アガポワ

【UFN194】オクタゴン唯一のカザフ女子、マリヤ・アガポワ「MMAで私が何者かを見せてやるだけ」

【写真】この2年で、すっかり英語でコミュニケーションが取れるようになった(C)MMAPLANET

9日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN194:UFN on ESPN+52「Dern vs Rodriguez」で、UFC唯一のカザフスタン女子選手マリヤ・アガポワがサビナ・マゾと対戦する。

(C)Zuffa/UFC

サウスポー、右ストレートを伸ばして左ハイというビューティフルコンビネーションを持つ中央アジアの女子MMAファイターは、母国でボクサーとして活躍する一方で不遇な境遇にあった。

カザフスタンはイスラム教徒の国でありアガポワのような女性が格闘技はおろか、スポーツをするのも高いハードルが存在したという。「誰も私をコントールできない」──MMAの試合展開ではない。マリヤ・アガポワはフロリダに拠点を移した自身の現状について、そんな風に語った。


──土曜日にサビーナ・マゾと対戦します。今の気持ちを教えてください。

「最高よ。キャンプはとてもスマートに行うことができたし、しっかりと準備できたことが凄く嬉しいわ。あとは減量が上手くいってくれれば……ね。今は順調に落ちてきているから、もう試合が待てないわ」

──カザフスタンやキルギス、中央アジアはMMAの新しいパワーハウスです。特にカザフスタンはロシアに続けとばかりに強い選手を輩出していますが、女子選手はマリヤ以外にほとんど聞いたことがありません。

「そうね……女子選手もいることはいるけど、私のようなレベルにある選手はまだMMAでは出ていないの。女子選手が強くなるには、もう少し時間が掛かるし政府にもアスリートをサポートしてほしいわ。

カザフスタンでは普通の人は女がコンバットスポーツを戦うことに、まだ否定的な風潮が残っていて。彼らが分かってくれるようになるまで、時間が必要ね。格闘技というか、カザフスタンは男社会で、彼らは女がスポーツをすることすら好ましく思っていないのよ」

──そんななかでマリヤは、なぜMMAを戦うようになったのですか。

「私はアクションムービーの影響と、学校で虐められていたから自分のことは自分で守ろうと7歳の時にボクシングを始めたの。目標はオリンピック出場だった。でもカザフスタンの連盟は私にその機会を与えてくれなかったわ。世界選手権もスパーリング・パートナーとして帯同されただけで。

7年間、私には十分な力があったけどチャンスすら回ってこなかったの。結果的に女子選手の五輪への派遣も取りやめられ、アスリートへのサラリーも打ち切られた。あの時、もうボクシングを続けるのが嫌になって。どうせなら、楽しく、希望を持って生きたいじゃない?」

──その通りですね。ただ、そこまでの状況だったとは……。

「あの環境でボクシングを続けるのは、無理。だからMMAを始めたの。私は自分の能力を証明したかった。その機会を連盟が与えてくれないなら、私は自分で力を見せつけてやろうって。五輪に行けるチャンスがないなら、MMAで私が何者かを見せてやるだけだし。結果的に私は今、フロリダで自立している。誰も私をコントロールなんてできないわ」

──その時に女子がMMAの練習をする環境にあったのでしょうか。

「正直、男子選手のなかには私とスパーリングをしたがらない選手もいたわ。それに当時はまだカザフスタンのMMA自体が、そこまで進んでいなかったから、練習方法もスパーリングも今の米国での環境と比較すると、全然整っていなかったと言わるわね」

──それはやはり宗教的なことも関係しているのではないですか。

「そうね……やっぱりカルチャーが違うし、私は仏教徒だけど全ての宗教を尊重している。ただカザフで多数を占めるムスリムは、古くからの伝統で女性は家にいるもので、男に守られている存在だという考えが強くて。でも、その人が死んだら誰に守ってもらうの? 自分で自分のことは守らないと。

私が幸運だったのは、リナット・サディコフという素晴らしいコーチに出会えたことね。ただのボクサーだった私にレスリングを徹底して指導してくれた。リナットは私がMMAで戦うための全てのスキルを授けてくれたから、ATTでの練習についていけたし、成長できたと思っているわ」

──米国に拠点を移したのは、練習するためですか。

「私は米国に住むつもりは一切なかったわ。2年前にコンテンダーシリーズに出場するために米国にやってきて、その時にマネージャーから『米国に住んで、練習してみる気はないか?』って誘われたの。もちろん、『ノー』なんていう選択はなかったわ」

──家族は反対しなかったですか。米国に1人で住むなんて、凄く心配だったでしょうし。

「両親に伝えた時も『OK、ハッピーになりなさい』ってあっさりしていたわね(笑)。『あなたの幸せが、私たちの幸せだから』って言ってくれて」

──素晴らしいご両親です。そしてATTでの生活が始まったと。

「本当に強い選手が多くて、優秀なコーチも揃っている。そこがカザフスタンと米国の違いね。私自身、レスリングと柔術は本当に成長できたわ」

──前回の試合でシャイナ・ドブソンに敗れたため、今週末のマゾ戦は非常に大切になってきます。

「前回の試合は、準備期間も十分じゃなかったし、体調も崩していて……。あの時からライフスタイルを見直してきたし、今回は本当に自信がある。必ず勝つわ。サビーナとの試合はハードファイトになるだろうけど、良いファイトになるはずよ。全ての力を使って、試合を支配する。そして素晴らしい勝利を手にするわ」

──マリヤ、ありがとうございました。最後に日本のMMAファンに一言お願いします。

「オハヨォ。トモダチ(笑)。 これはキョージさんが教えてくれたの(笑)。私は今、ココナッツクリークのATTヘッドクォーターでなくて、ATTサンライズでロジャー・コラールの下で練習しているけど、キョージは私の友人よ。今も色々とアドバイスをしてくれるわ」

■視聴方法(予定)
10月10日(日・日本時間)
午前2時30分~UFC FIGHT PASS

■UFN194対戦カード

<女子ストロー級/5分5R>
マリナ・ホドリゲス(ブラジル)
マッケンジー・ダーン(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ランディ・ブラウン(米国)
ジャレッド・グーデン(米国)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット(米国)
マテウス・ニコラウ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
マリヤ・アガポワ(カザフスタン)
サビナ・マゾ(コロンビア)

<ミドル級/5分3R>
フィル・ホーズ(米国)
デロン・ウィン(米国)

<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス(米国)
フィリッピ・コラレス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
アレクサンドル・ロマノフ(モルドバ)
ジャレッド・ヴァンデラ(米国)

<フェザー級/5分3R>
チャールス・ロサ(米国)
デイモン・ジャクソン(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ルピタ・ゴディネス(メキシコ)
シルヴァナ・ゴメス・フアレス(アルゼンチン)

<ライト級/5分3R>
チャーリー・オンテヴェロス(米国)
スティーブ・ガルシア(米国)

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【UFC ESPN15】アグレッシブが過ぎ、粗くなったアガポワがスタミナロスしドブソンのパウンドに敗れる

<女子フライ級/5分3R>
シェイナ・ドブソン(米国)
Def.2R1分38秒by TKO
マリヤ・アガポワ(カザフスタン)

ローを蹴り合った両者、アガポワは左ハイを2度蹴り距離を詰める。ドブソンがテイクダウンを決めるが、アガポワは頭を抱えて立ち上がりすぐに胸を合わせる。ダブルレッグには背中を叩いて耐えたアガポワは、逆にボディロックからテイクダウンを奪う。パウンド狙いに腹を蹴り上げられ、宙を舞って後方に着地したアガポワは、続く打撃戦は粗すぎてまたもテイクダウンを取られる。

バックに回ったドブソンは、前方に落とされそうになると腕十字へ移行する。クラッチを組んで耐えるアガポワは、技が解けると同時にトップからパンチを落とす。アガポワは逆にバックに回り四の字フック背中が伸びかけたドブソンは上を向かされるも、キープが背中からずれていたためRNCは決められないで済む。極めきれないと判断したアガポワがトップを選択し、パンチを落として初回をリードした。

2R開始直後に左ハイから、パンチの交換を経てアガポワがテイクダウンを決める。パウンドに勢いをつけすぎ、バランスを崩したアガポワはリバーサルを許す。マウントからバックマウントで殴られ続けドブソンがTKO勝ちを決めた。


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News UFC UFC ESPN15 フランキー・エドガー ブログ ペドロ・ムニョス マリヤ・アガポワ マルチン・プラチニオ マーク・ストリーグル 佐藤天 魅津希

【UFC ESPN15】対戦カード 佐藤天&魅津希揃い踏み。比=ストリーグル、カザフのアガポも注目!!

【写真】PCR検査の陰性となり、PIで汗をかくことができた佐藤と魅津希。メインや日本勢の試合、PXCやONEで活躍したマーク・ストリーグル、ONEミドル級で王者候補だったマルチン・プラチニオ、女子ストロー級のマリヤ・アガポワ=カザフスタンなどアジア関連の選手の出場も多い(C)ON THE ROAD MANAGEMENT

2020年8月22日(土・現地時間)
UFC ESPN15「Minchoz vs Edgar」
ネヴァダ州ラスベガス
UFC APEX

■視聴方法(予定)
8月23日(日・日本時間)
午前6時30分~UFC FIGHT PASS

■対戦カード

<バンタム級/5分5R>
ペドロ・ムニョス(ブラジル)
フランキー・エドガー(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
オヴァンス・サンプレー(ハイチ)
アロンゾ・メニフィールド(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
マイク・ロドリゲス(米国)
マルチン・プラチニオ(ポーランド)

<女子フライ級/5分3R>
マリヤ・アガポワ(カザフスタン)
シェイナ・ドブソン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
佐藤天(日本)
ダニエル・ロドリゲス(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
魅津希(日本)
アマンダ・レモス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
オースチン・ハバート(米国)
ジョー・ソレツキ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ドゥワイト・グラント(米国)
ケーレン・ボーン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イケ・ビジャヌエバ(米国)
ジョーダン・ライト(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マヒュー・セムレスバーガー(米国)
カールトン・マイナス(米国)

<バンタム級/5分3R>
マーク・ストリーグル(フィリピン)
チムール・ワリエフ(ロシア)

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UFC ESPN10 ハナ・サイファース ブログ マリヤ・アガポワ 未分類

【UFC ESPN10】怒涛の162秒──パンチ、蹴り、ヒザ、そしてRNCでアガポワがサイファースに圧勝

<女子フライ級/5分5R>
マリヤ・アガポワ(カザフスタン)
Def.1R2分42 秒by RNC
ハナ・サイファース(米国)

2週間前にマッケンジー・ダーンのヒザ十字に屈したばかりのサイファースが、コンテンダーシリーズからInvicta FCを経てオクタゴン初陣を迎えたアガポワと対戦する。リーチに優るアガポワが、左を当てた打撃戦を攻勢に進める。ショートディスタンスでの打撃が得意なサーファースだが、その距離で打ち負け思わず組みつく。ここでもヒザを受けたサイファースに対し、アガポワはサウスポーから鋭い左フック、さらにエルボーを入れ離れたサイファースにヒザを突き刺す。

さらに左ミドルからパンチを連打するアガポワは、組まれて一旦息を整えると離れて左ストレートの直後に左ハイでダウンを奪う。立ち上がって必至にパンチを振るサイファースだが、アガポワは首相撲でヒザをいれ、崩してバックへ。そのままスタンドでRNCを仕掛けると、両足をフックして後方に倒れると同時にタップを奪った。

「凄くハッピー、コンテンダーシリーズで負けてから国に帰らず米国に留まったの。人生の全ての夢が叶ったわ」と興奮した様子で話すアガポワは次の対戦相手にシェイナ・ドブソンを指名した。