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【UFC ESPN52】中村倫也の対戦相手、ファーニー・ガルシア「殴って勝負する。それがメキシカン魂」

【写真】31歳とは思えないベイビーフェイスのガルシア。彼が来ているTシャツは利益のすべてが寄付されるUFC ♡ HawaiiTシャツ(C)MMAPLANET

26日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC on ESPN52「Holloway vs The Korean Zombie」で中村倫也がUFCデビューを迎える。デビューから2年1カ月で辿り着いた夢の舞台、その初戦の相手を務めるのがファーニー・ガルシアだ。
Text by Manabu Takashima

UFCでは過去2戦して2敗、生まれ育ったテキサスから遠く離れたシンガポールの地にアンダードッグとして出向いてきた。メキシカンの血が、MMAでも拳の勝負に誘うというガルシアにとっても、ファイターとして存在証明の場。最大の武器は経験だと断言するガルシアも後がない人生が掛かった戦いに臨む。


──今週末、中村倫也選手との試合を控えています。今の気持ちを教えてください。

「リンヤのような無敗の新鋭と戦うことができて、とても光栄に思っている。彼は他の日本人ファイターとは違う。レスリングでは世界レベルで活躍し、MMAでも無敗。きっと、UFCでも世界タイトルに絡むようなファイターになるだろう。そういう相手とアジアで戦えるのだから、楽しみでしょうがないよ」

――シンガポールまでの長旅、このような経験は過去の試合ではなかったかと思います。

「僕は米国とメキシコから、外に出たことがなかったから20時間のフライトなんて初めてだったよ。早目にシンガポールに入り、時差を調整してきた。金曜日はまるまる飛行機で、土曜日と日曜日は時差ボケで1日中眠かった。毎朝3時に目が覚めるんだ(笑)。そして午後6時にベッドに入るような感じでね。でも火曜日になって、しっかりと練習ができた。そして、時差ボケも解消されたよ(※取材は23日に行われた)。

マリナベイやハーバーフロント、セントーサ島を歩いたけど、本当に街が綺麗だ。シンガポールの人々と少し触れ合うだけで、メキシコや米国とは違ったカルチャーを感じた。凄く良い経験になっているよ」

――ファーニーはメキシコ生まれの米国人なのですか。

「ファミリーはメキシコ出身だよ。両親もね。僕はテキサス州エルパソで生まれ、それからは国境を行き来しているよ。ファミリーは国境の向こうのシウダーフアレスにいたから、何年もメキシコで生活をしていたこともあったし、本当に行ったり来たりを繰り返してきた。エルパソとシウダ―フアレスは歩いて移動できる距離だから。ただファミリーは皆メキシコ生まれだから、メキシカンの習慣のなかで育ったことは確かだよ」

――最近、メキシコも含めラテンアメリカ系の選手の成長が著しいですね。

「メキシコ人はファイターとしてのセンスを持って生まれ、それが必要な環境で育つ。豊かな国じゃない。何かを手にするには戦う必要がある。食べるために戦い、生き残るために戦う。もちろん、夢を掴むには戦うしかない。しかも、ボクシングが凄く身近にある。そうやって僕らはメキシカン魂が宿るんだよ。でも、本当はこういう風に言葉で説明できることじゃなくて。なんていうのか、とにかく僕らには戦うという性格が備わって成長するんだよ。ボクシングで勝って、自分の人生を全うするような感覚があって。

実際、MMAを戦うようになって柔術やレスリングの練習をしている。でも。試合になると柔術とかレスリングなんてどうでもよくなる。顔を突き合わせて、殴り合う。それがメキシカン・メンタリティで。絶対に勝負を諦めない。とにかく前に出る。だからレスラーのリンヤと戦っても、僕は殴って勝負する。彼がテイクダウンを狙うことは分かっている。それを止めて、ボックスだ」

――今回の試合、どのような準備をしてきましたか。

「いつも通りで、テキサス州ダラスのフォーティスMMAでキャンプをした。ブランドン・モレノが加入し、ジェフ・ニールやブライアン・スパーンも所属している。デイモン・:ジャクソン、メイシー・:チアソン、スティーブン・ピーターソンというUFC15人からファイターがいて、20人のMMAファイターが練習しているジムなんだ。それでいて、家族や友人が身近にいる場所で練習ができる。勝利を手にするためにキャンプでは正しい練習ができたと思っている」

――倫也選手に対して、ファーニーは自分のどの部分にアドバンテージがあると考えていますか。

「経験だよ。もう10年、15年とMMAを練習してきた。若い時にレスリングも少し齧っているしね。過去2試合、良いファイトができなかった。でも今回は心身ともに準備ができている。リンヤはMMAのトレーニングをし始めて、まだ3年だろう? それまでレスリングだけをやってきて、過去の対戦相手も僕ほどの力の持ち主はいなかった。

僕はリンヤが試合で経験していない状況が分かっている。そこが僕のアドバンテージになることは間違いない。これまで彼はどの試合でも、とてもイージーに勝利を手にしてきた。試合で危機らしい危機はなかった。僕は彼が戦ってきた相手のように、すぐに勝負を諦めるようなことはない。

彼に15分の戦いを知ってもらう。リンヤがこれまで戦ってきた試合とは別種類の試合をする。僕は彼のキャリアのなかで、戦ったことがないレベルのファイターだ。過去2試合の僕とは違う。掛け率ではリンヤが優勢なことも分かっているけど、きっとすごい試合になるだろう。

これまで試合が決まると、対戦相手のファンからSNSで決してナイスじゃないリアクションがあった。でも、リンヤと戦うことが決まっても日本のMMAファンからは一切、そんなネガティブなリアクションがないんだ。だからね、リンヤ・ナカムラのことを応援するに決まっている日本のファンにも、喜んでもらえるような良い試合がしたい」

■視聴方法(予定)
8月26日(土・日本時間)
午前6時~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT

■UFC ESPN52対戦カード

<フェザー級/5分5R>
マックス・ホロウェイ(米国)
ジョン・チャンソン(韓国)

<ライトヘビー級/5分3R>
アンソニー・スミス(米国)
ライアン・スパーン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ギガ・チガゼ(ジョージア)
アレックス・カサレス(米国)

<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
ファーニー・ガルシア(メキシコ)

<女子フライ級/5分3R>
エリン・ブランクフィールド(米国)
タイラ・サントス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ジュニオール・タファ(豪州)
パーカー・ポーター(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)
ウーカシュ・プジェスキ(ポーランド)

<バンタム級/5分3R>
風間敏臣(日本)
ギャレット・アームフィールド(米国)

<ミドル級/5分3R>
チディ・ンジョグアニ(米国)
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン(中国)
ロランド・ベドヤ(ペルー)

<ウェルター級/5分3R>
木下憂朔(日本)
ビリー・ゴフ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
リャン・ナ(中国)
JJ・オルドリッチ(米国)

<フェザー級/5分3R>
チェ・スンウ(韓国)
ヤルノ・エレンズ(オランダ)

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MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFC ESPN52 キック ファーニー・ガルシア ボクシング 中村倫也

【UFC ESPN52】UFCデビューへ、中村倫也「限界はない。当然UFCチャンピオンを目指して戦っていきます」

【写真】実はこの前夜、追い込み過ぎて──インタビュー時間になっても眠り続けていたという事実があります(笑)(C)TAKUMI NAKAMURA

26日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC on ESPN52「Holloway vs The Korean Zombie」で、ファーニー・ガルシアを相手に中村倫也がUFC本戦初登場を果たす。
Text by Takumi Nakamura

2月のRoad to UFCバンタム級優勝後、5月に韓国&モンゴルのジムを渡り歩き、6月には米国ATTでの約一カ月間の合宿を敢行。中村は来るべきオクタゴンデビューに向けて様々な格闘技──MMAのエッセンスを取り入れ、日本でその技術に磨きをかけてきた。決戦まで2週間を切ったなか、中村は「ここから先の景色はどんどん広がっていくだろうし、限界はないだろうし、どこまでいけるか想像もつかない」とオクタゴンでの戦いに想いを馳せた。


――UFC本戦デビューを9日後に控える中村選手です(※取材は18日に行われた)。調整も最終段階に入っていると思いますが、今のコンディションはいかがですか。

「練習量としてのピークはすぎて、テーパリング(コンディショニング)の段階に入っています。ちょっとずつスピードや調子の感覚が上がってきていて、試合前だなぁって感じですね」

――ここからどう動きが上がっていくか楽しみなようですね。

「はい。減量も苦じゃないし、これから調子が上がっていくだけなので、楽しみなことがたくさん待っています」

――ATT滞在時でのインタビューでは、ATTでの練習をどう日本での練習で仕上げていくかが重要だと話していました。具体的に日本ではどこに力を入れて練習してきたのですか。

「今までは練習に行く先々でスパーリングをしていただく形が多かったんですけど、今回は津田さんのところやKRAZY BEEで、余っている時間に打ち込みやMMAドリルをお願いしています。そこでは一つ一つの技の精度を意識しながら、要所要所でちゃんとキツいことをやって(スパーリングと)分けてしっかり取り組むことができました」

――ATTと同じくドリルの重要性を日本での練習も感じましたか。

「やっぱり頭で理解することと体で理解することは全くの別物なんですよ。あっちで練習する人はそれを分かっているから、練習中もしゃべる時間を与えないで、ひたすら反復練習させる。そういう練習をしていると『自分の骨格的にこうした方がいい』とか『自分は背中で引くよりお腹を出す感覚の方が決まる』とか、自分だけの細かい気づきやポイントがたくさん見つかるんです。

試合中に訪れる1回のチャンス、攻防をモノにするためには、体で理解する練習をやりこんでおかないといけないと感じたし、こういうメニューが練習のプログラムに入っているのと入っていないとでは、試合になったときに違ってくるなと思いました」

――それは面白い話です。最先端のMMAテクニックを知る=頭で覚える、知識を蓄えるイメージでしたが、それを試合で使うためには体で覚える必要がある、と。考える前に身体が勝手に動いているように、ひたすら反復練習を繰り返す。今の日本で否定されがちな根性論に近い「理屈はいいからやって覚えろ!」という練習をATTではやっていたということですね。

「僕の勝手なイメージですけど、昔はそういう“頭じゃなくて身体で覚える”練習を日本人がやっていて、日本人が得意にしていたと思うんですよ。僕としては米国でそれを取り戻せた感覚ですね。『そうそう。こういう練習は大事だよ』って」

――例えばレスリング時代はそういった反復練習が多かったのですか。

「やっていましたね。美憂先生とか派手な印象があるかもしれませんが、練習はとにかく基本の反復なんです。僕もアーセンと一緒に毎日構えの練習とか先生が手を叩いたらバービーみたいな基礎練習を延々とやっていましたから。正直その時は『つまんねえ!』と思っていましたけどね(笑)」

――中村選手の場合はレスリングがバックボーンですが、オリンピックスポーツにおける指導方法・メニューがMMAにも取り入れられているのがATTであり、米国での練習環境ということでもありますよね。

「そうかもしれないですね。あっちは本人の感覚に任せていると落ちていく部分を練習でプログラム化していたので。僕も所属がフリーになって約1年、スパーリングばかりやっていて、体で覚える練習も大事だなと感じていました」

――スパーリングとドリルの練習時間やバランスはどうしているのですか。

「スパーリングの量を一回減らして、ドリルを増やして正確な動きを覚えるようにしました。それが出来ていればスパーリングで何が起こっているかも分かるようになるし、相手がやってきたことに何を返せばいいのか、そこの精度も上がっていくんで」

――所属ジムがない練習環境ができるというのは、ジムや練習仲間と考えの共有が必要ですよね。今の練習環境にはそれがあるということですか。

「僕が『こういう練習やりたい』と相談すると、ほとんどみんな『自分もそういう練習が足りないと思っていたんだよね』というリアクションだったんです。だから僕が足りないと思っていた練習とみんなが増やしたいと思っていた練習が共通していました」

――これも前回のインタビューで話されていたことですが、打撃の面において「(ATTでは)ミットを持ってもらえる人がいない。これも帰国してから日本で練習してみないと分からないところですけど、日本にいるとより細かいコミュニケーションがとれるというのはあります」という部分です。これは具体的にどういったことなのでしょうか。

「ATTと比べて、という話をすると打撃のスタイルが合わないコーチもいて。例えばブラジリアンのトレーナーが教える打撃はレスリングとミックスさせるのが難しいんです。自分と持ち手の打撃のリズムや感覚が合わないとミット打ちで得られるものは少ないですよね。あとは打撃独特の心理戦や駆け引きっていうんですかね、『こういう状況になったら、こう思うよね』とか『こういう攻撃をすると相手はこう思うんじゃない?』とか。

日本人はどちらかというとビビりだから、ホントに心のちっちゃい部分まで考えてやっているし、そこまで深めようと思ったら日本で練習する方がいいと思いました。技術的にも細かいフェイントのかけ方など、そこまで細部を工夫している人が多いのも日本人の良さだと思います」

――中村選手はボクシングジムやキックボクシングジムなど、打撃専門のジムで練習したことはあるのですか。

「いや、そういうジムで練習したことはないですね。今回もMMAのなかでの打撃を伸ばすような練習をしています」

――中村選手の過去の試合を見ていると、その試合その試合ごとに使っている技が違うように感じました。この試合では左ストレート、この試合ではヒザ蹴り、この試合では左ミドル…のように。そこはご自身でも意識していたのですか。

「自分は左の攻撃が多くて、そこの集中力には自信があります。ただ打撃そのものを分かりきってないところもあって、その時その時の自分の判断で技を出している……感じですかね」

――なるほど。でもその時々の判断で色んな技が出るということは、それだけ多くの状況を想定して練習していることですよね。

「ありがとうございます。相手によって苦手な角度や技の散らされ方があると思うので、そこは相手に合わせて対策を練ったり、頭でシュミレーションしたりしています」

――では改めて対戦相手のファーニー・ガルシアの印象を聞かせてください。

「メキシカンボクサーで打撃のプレッシャーが強い。パンチも3発目、4発目、5発目まで速い回転で打ってくる。下がりながらでもパンチが打てる……そんな印象です。ただ寝技に関しては最低限のディフェンスはできるというくらいですかね。

もちろんUFCファイターなんで寝かせれば(寝技は)ザルってことはないですけど、プランとしてはそこも頭に入れて戦いたいです」

――カウンターが上手い分、ある程度、相手の攻撃を受けるタイプの選手だと思いました。

「そうですね。あとは蹴りに対するリアクションも大きいし、あっちはテイクダウンも警戒しているだろうから、持っている手札は僕の方が多いと思うんですよ。その手札をフルに利用できるブレーンがあれば試合当日は問題ないと思います」

――また、ガルシアは攻防が少なくてもいいから、自分の得意分野でポイントを取るというタイプのように感じました。まさに中村選手がどのようなアプローチをするか=手札を切るかによって試合展開が決まると思います。

「ガルシアは横の動きや角を使う動きは上手いですし、ただ前後に速いだけじゃない。左右の動きを使って詰めて来るので、向かい合ったら嫌なプレッシャーはあると思います。そのうえで攻略のイメージはばっちりで、プランもちゃんと立てているので、あとはその精度を上げて尖らせていくだけですね」

――Road To UFC優勝でオクタゴンデビューを勝ち取った中村選手✖連敗中のガルシアという図式は、この試合の結果で中村選手のUFCにおける立ち位置がはっきり分かる試合だと思います。これからUFCでトップを目指す選手として、連敗中の相手には負けられないですよね。

「それは間違いないです。ガルシア戦はUFCから『上に行きたいなら、ここはさくっとクリアしろよ!』と言われている試合だと思っています。ガルシアはフィニッシュされたことがない選手ですけど、僕はばっちりフィニッシュするイメージもできていますし、終わらせて勝つことを目標に掲げています。向こうも2連敗で後がない状況だから、戦い方も色んなパターンを用意していると思うんですよ。ボディから作ってくるパターン、回転早くダダン!ダン!とまとめてくるパターン……あとは腹を括ってやられてもいいから1RKOを狙ってくるパターン。今回は色んなことを想定して戦います」

――確かにガルシアはガルシアで「ここでニューカマーに負けて3連敗したらリリースだ!」と突きつけられているようなものですからね。それこそ死の物狂いで勝ちにいくと思います。

「ガルシアの立場からしてもそうですよね。だから自分が攻めているだけじゃなくて、打撃を効かされた場合の動き方もイメージしているし、あとはそれを試合で遂行するだけです」

――ここからオクタゴンでの戦いが始まり、中村選手のMMA人生においても本格的に勝負のスタートだと思います。

「色んな人の力を借りてここまで来ることができて、そういう人たちの想いが自分には乗っているので楽しみですね。ここから先の景色はどんどん広がっていくだろうし、限界はないだろうし、どこまでいけるか想像もつかない。当然UFCチャンピオンを目指して戦っていきます」

――その色んな人たち、そして日本のファンに向けてメッセージをいただけますか。

「2月の試合からさらにパフォーマンスが上がって、毎日強くなる自分を感じてワクワクして過ごしてきました。来週爆発させるのが自分でも楽しみなので、みなさんも僕のパフォーマンスと爆発を楽しみにしていてください」

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【UFC ESPN50】ATTでの練習から国内を考える。中村倫也─03─「同じ志を持って練習仲間が集まるのは──」

【写真】 1カ月暮らしたATTのファイターズハウスから(C)RINYA NAKAMURA

8月26日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC on ESPN50「Holloway vs The Korean Zombie」で、ファーニー・ガルシアとUFC初陣を戦う中村倫也インタビュー最終回。

ATTでの練習、米国での生活を1カ月経験し、これからのトレーニング内容、練習環境について中村がどのように考えているのかを尋ねた。そして韓国で得た──あの技が、MMAで通じるのか。ATTでの試し斬りについて中村が話してくれた。

<中村倫也インタビューPart.02はコチラから>


──今後、日本と米国での練習の比率はどのようにしたいと現時点で考えていますか。

「全部、米国にするということは考えていないです」

──それは米国だけで練習をすると、デメリットが生じるということですか。

「そうですね。組み技は凄く細かく、レスリングなども突出していると思います。ただ打撃の面において、ミットを持ってもらえる人がいない。これも帰国してから日本で練習してみないと分からないところですけど、日本にいるとより細かいコミュニケーションがとれるというのはあります。

やはり食事の問題もありますし。あとは……虫が凄く多い(笑)。練習場所の移動とかを改善すれば、普段の生活はどうしても日本の方が、居心地が良いのは絶対です」

──練習面に特化すると、ATTの経験を如何に生かすのか。どの点を見極めたいと考えていますか。

「これは見極めるというのとは違うのですが、向うで確認できたことがドリルの重要性でした。一つのことにテーマを持って、ずっとしつこく練習を重ねる。1つの技術をドリルで1週間やり続けるということをやってきました。あれは指導者同士が、何を指導していくのかを共有しあっているんだと思います。

それだけやりこんだので、次の週のスパーとかでもかなり自然にその態勢に入れることがありました。ここはいつも練習している仲間に声を掛けて、テーマを持ってドリル練習をして、その動きが自然と出るようになるまで反復したいです。練習の前後なのか、あるいは一コマを使っても良いと思っています」

──そのような練習を日本で行っていく場合、練習パートナー達も同じ意識を持っていないと成り立たないのではないでしょうか。

「そうですね、日替わりメンバーでなくチーム……グループを創ることが重要で。僕のなかでも心当たりはあり、時間的にフルにMMAに生活を捧げているメンバーを中心に声を掛けていこうと思っています。それはアーセンであったり、スソン君であったり。ATTのように人は多くないですが、他にも何人かいるので積極的に声を掛けていきます。

自分は所属ジムがないので、その辺りは上手く考えながら今、お世話になっている方たちに相談しないといけないだろうし」

──所属ジム問題というのは、早急ではなくてもいずれは解決しないといけない課題の一つですね。

「日本のジムに関しては……仲間も含めてメインはKRAZY BEEかなとは、今は思っています。やっぱり仲間ですよね。同じぐらいの志を持って練習仲間が集まるのは、KRAZY BEEだと思っています。そこではまだ整った指導環境があるわけでなく、選手主体の練習になります。

ただし日本はMMAに必要な技術の個々の指導に関しては長けているので、そういう個々の技術を学んで持ち帰る。それをドリルに落とし込んで練習することを、プロ練習以外の時間にやっていこうとかも相談していきたいです」

──志が同じでも、スパーリング面でいえば力の差がある場合もあります。その辺りはどのように考えていますか。

「ATTでスパーリングをやっていると、本当に得意な展開をやり切れないということがありました。すると自分の攻めに関して、良いイメージが創り切れない。『俺はこのサイドを取ると、この展開でここに手を置く』とかっていうことを創っていくことができるのは、競い合いながらも自分の形に持っていける相手とのスパーリングだと思うんです。

まずそのイメージをしっかりと固める。もう1度創り上げる時期が来ていると感じています。そこは日本でやっていこうと思っている皆の協力があって、できると思います。そうやって創ったモノを、またATTのような強い選手が集まっている練習環境で試す。イメージをガッツリと創って体が覚えてから、強い選手にドンドン試していきたいです。

やっぽり米国のジムにいる選手はヒートし易いというのはあります(苦笑)。練習で上を取ってガンガン動いていると、スタンドになった時にもの凄く強いのを当てられたりっていうのがあったので(笑)。そういう意味では日本の方がやり易い面もあります。そういう意味では日本の良さを生かしたうえで、こっちでの練習の良さも落とし込めるようにしたいですね。

でも試合が決まったら、4週間か6週間はこっちでやろうと思います。その方が強度の高い練習ができます。なので日本でやること、米国でやることをしっかりと見極めて、実践していこうと思います」

──では瞑想の場所だけ、気を付けてください。

「アハハハハ。虫との戦いにも、しっかりと適応していきます」

──ところで一点、個人的に興味があることなのですが……。

「ハイ、何ですか」

──韓国のテッキョンで授けられたネッチャギを応用したアウトサイドで蹴るインロー。モンゴルでも試していましたが、ATTでもトライしてみましたか。

「あれ、やっぱり相手は動きが止まります。世界共通ですっ!!」

──では使えそうですか。

「絶対に使えます」

──凄いですね。

「ただし、懐に入り過ぎるとストレートを食らいます。だから組みから離れる時とか、そういう風に使い方を工夫したいですね。ホント、マジで動きを止めてくれるので。本当に決ると面白くて。でも、その面白さが出てしまって……」

──面白さが出る?

「ハイ。『やっぱり、コイツも止まる』っていう余計な思考が自分のなかに出てきてしまって、僕の方の動き出しも止まってしまうんです」

──あぁ、そういうことですか!! 自分も止まってしまうと。

「そうなんです。『うわぁ、止まってくれたぁ』と思って、自分も止まっています(笑)。次にどう繋ぐのか。でもATTという世界中から強い選手が集まってくるところの練習で、確認はできたので。ここはモノにします」

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【UFC ESPN50】ATT滞在1カ月の意味。中村倫也─02─「もう永遠にジャンケンをしているようなもの」

【写真】ATTヘッドクォーター。玄関を入ったところに陳列されているベルトコレクションの横で (C)RINYA NAKAMURA

8月26日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC on ESPN50「Holloway vs The Korean Zombie」で、ファーニー・ガルシアとUFC初陣を戦う中村倫也インタビューPart.02。

ATTでの1カ月の練習の最終盤に、その日々を振り返ってもらった。ATTでの練習で中村はMMAファイターとして、何を気付き、どこに向かおうとしているのか。

<中村倫也インタビューPart.01はコチラから>



──予想以上に嫌なリズムにも適応できたと。

「それは彼がスパーリングをしながら、アドバイスをしてくれたからです。だから途中から、そういう動きも使えるようになりました。ただ、それでも追い足が上手いですね」

──ATTではマット上での全体練習と、ケージで1✖1のスパーをするなど練習中にも振り分けがありますが、あの個別の方でスパーリングをすることもあったのでしょうか。

「実績のある主要メンバーは、メインマットでないところでスパーをしたりするのですが、『こっちで』と呼んでもらえることもありました」

──短期間でも受け入れられたのですね。

「ATTの皆、凄くウェルカムで優しいです。ブラジルの皆は凄く優しくてフレンドリーで、コーチ陣もPRIDEが好き世代で。コナンなんて『俺はUFCでサクラバとやったんだって、皆に言ってくれ』って(笑)」

──アハハハ、桜庭選手の伝説の一歩となった相手が自ら(笑)。

「あとはダニー・サバテーロがめちゃくちゃ良いヤツでした。練習が終わると『お前とのスクランブル最高だったよ。来週も一緒にやってくれ』とか言ってくれて。スパーリングも1本目、2本目とやろうとダニーと申しわせていました。でも、マイク・ブラウンから『ナカムラはこっちだ』って違う選手とやる指示があると、なぜかダニーがメッチャ謝ってきて」

──あの中指ポーズとトラッシュトーカーの真実がそこにあると。いやぁダニー・サバテーロ、応援したくなってしまいますね。

「とにかく律儀な人でした」

──ところで国内において倫也選手のテイクダウンの強さは、疑いようがないです。そのテイクダウンもMMAでは打撃とミックスして使う必要がある。その辺り、ATTで学べることはありましたか。

「とにかく自分が色々試していた打撃って、ごまかしでしかなかったんだと理解できました。本当にテイクダウンに繋がる打撃を打っていかないと……。これまで、トップレベルの選手は何も警戒しないで打って来る。そこに対すると、僕は絶対に打ち負けてしまいます。だから色々と試してやってきたのですが、使える打撃はギュッと絞らえています。

結果、戦い方をシンプルに。そういう大枠を考えて、そのなかで深みを持たせていけるのが一番だと、自分が追求すべきスタイルを見つけることができました。

そのなかで壁の使い方も、色々な選手とやって……強い人は徹底してシンプルなことを二択でやってきます。左・右、左・右──頭を落とす、起き上ってきたら差す。この二択をどれだけ速くやるのか。そこはどれだけ攻めるのか、その数でしかないです。もう永遠にジャンケンをしているようなもので。どれだけ勝った負けたを続けても、最後に勝てるかどうか。最後に勝つまで、その二択を続ける。そこにマイク・ブラウンの指導が入るという形で」

──気合が入っていますね。

「いや、しんどい練習です。でも、しんどいのを嫌うという感覚が全くないです。『当たり前だろ。ファイターなんだから。そこで勝つために、今日も来ているんだよ』という風に、シンプルに集まっているので。『ここではどうすれば良い?』とか悩んでいる時間がもったいない。だったら、やろう。やるしかないんだっていう気持ちになります」

──常にそのテンションで、皆がいられるものですか。

「そこは土曜の午後に練習が終わって1日半休んだ後、月曜日の朝のレスリングのクラスが一番参加選手が多くて、だんだんと減っていきます(笑)。土曜日はもう半分も来ていないです」

──そこが午前のプロ練習だと思いますが、夕方や夜にサーキットや柔術、レスリングなど個々のクラスがありますが、そこでの練習はどのようにしていましたか。

「午後は月曜日のマイク・ブラウンのMMAドリルに参加したり、火曜の午後はボクシングと柔術のクラスがあるので、参加したい方に混ざる。テーブルに最高の食事が並んでいて、どれを食べようかなって……それが毎回続きましたね、その悩みが。やっぱりできるだけ多くのことを経験したかったので」

──メインマットと個々のマットスペース、その個別マットが日本の平均的なジムよりも大きい。その環境だからこそ、生まれる悩みですね。

「ホントに。ATT同士の試合があるから、個別で練習して。その時に使うためのケージが違う部屋にある。やはり環境としては最高のモノが用意されていますね」

──韓国やモンゴルでチームとしての強さの必要性を感じていましたが、その辺りはATTではいかがでしたか。

「そこはまた別モノですね。単一ジムと、この規模のチームでは。なんせATT内での試合が組まれるわけですしね。世界中から強い人が集まっている。それぞれの選手が、それぞれのコーチを連れてきて。だから一つのチームという感じではなく、皆が仲良くやっている組織のなかでブラジル人選手はブラジル人で集まり、チェチェン人選手はチェチェン人コーチとやっている。僕にしても最後の練習は元谷さんと打ち込みのドリルをやったり、それぞれが独立した雰囲気を持っています。

それでもオーナーとジム・マネージメントの方が凄く厳しい方針なので、激しい当たりの練習をしています。過去にも出禁になる選手もいたみたいで、凄くフレンドリーな中に規律が存在していました。個人的な禍根のような話も1カ月いて、全く耳に入って来なかったです。

僕の場合は恭司さんが毎回、量り売りのブラジリアン・レストラン食事に連れていってくれて。食事面はなかなか大変だったので、あそこが一番でしたね。それに休日には釣りにも連れて行ってもらいました。

牛久選手や元谷さん、僕らを恭司さんが引っ張ってくれました。何より日本人だと、恭司さんが創ってくれた道があって、そこを心地よく歩くことができている感じがしましたね。日本人はしっかりと練習するという認識があって、皆がしっかりと受け入れてくれました」

<この項、続く>

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【UFC ESPN50】中村倫也 に1カ月間のATT滞在を訊く─01─「アドリアーノ・モライシュ。リズムが……」

【写真】牛久絢太郎、元谷友貴、堀口恭司ら日本勢、アモソフ、ペドロ・ムニョス、モライシュらとラストトレーニングセッション後に (C)RINYA NAKAMURA

8月26日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC on ESPN50「Holloway vs The Korean Zombie」で、ファーニー・ガルシアとUFC初陣を戦う中村倫也。

まさに今、帰国の途に途中である中村は1カ月間、フロリダのATTで出稽古を行った。米国の最先端メガジムを経験して、中村は何を想ったのか。帰国直前に話を訊いた。


――6月5日から7月5日まで1カ月間、ATTでの出稽古もほぼ終わり、明明後日に帰国する中村選手です(※取材は2日に行われた)。

「ハイ。4日まで練習をして、5日に出国して帰国は6日です」

──つまり、練習としては残すところは2日間だけですね。練習の話を聞かせてもらう前ですが、今いる場所はファイターズハウスですか。

「ハイ」

──ベッドが2つということはルームメイトも一緒で?

「いえ、1人で使っています。Airbnbやホテルに泊まる選手もいますし。今いるのはBellator世界ウェルター級王者のヤーソラフ・アモソフ、PFLのマゴメド・ウマラトフ、それとUFCのクリス・ダンカンの4人っていう感じですね」

──とんでもないメンバーですね。Fight&Lifeの「韓国&モンゴル格闘紀行」のレポートなかで、今はATTにいるという紹介で使わせてもらったツーショットの写真を送ってもらいましたが、彼女がファイターズハウスの清掃などをしてくれるのですね。

「あの写真、鬼木(貴典マネージャー)さんから『選手でなく、何か米国にいるっていう感じの写真をリクエストされたから、掃除をしてくれるおばちゃんの写真はどうですかって伝えると、ぜひそれでって言われたよ』って言われて。写真をクリス・ダンカンに撮ってもらったスけど、実はそんなにおばちゃんでなくて……」

──ハイ、確かに。想像していたラテン系の丸いお母さんという感じではなかったです。

「だからクリスが『お前、狙っているのか』という感じになって……(苦笑)」

──あれを機に、何か進展はありましたか。

「ないッスよ、ない(笑)。それよりもクリスがそういうことをすぐに言うから、アレから話もできなくなってしまって」

──アハハハハ。今回はATTの練習を通して、倫也選手が何を感じたのか。そこを話してもらいたいのですが、まずはヒアリ事件からお願いできますか。

「アハハハハ。そこからっスか」

──アハハハ。体調ですね。せっかくフロリダまできたけど、体調を崩して練習できないと勿体ないですから。そんな日々があったのかどうか、まず教えてください。

「そうですね、時差がようやくなくなったぐらいの時に……ガッと体調を崩しました。部屋の空調から埃っぽい空気が出ているなっていうのは、最初から気になっていたんです。朝起きると喉がカラカラで、痰が絡んでいるような感じで。喉がイガイガして血が出るようになると、一気に体調が悪くなりました。でも空気が汚いというよりも、乾燥が一番原因だと思います。

熱も結構出ましたけど、ちょうど週末だったので金曜日の練習を休んで土日と3日寝ていると、全く大丈夫になりました。それから夜は空調を止めるようにして。でも、今はエアコンをつけていても平気です。体がフロリダに適応しましたね」

──最初は張り切って、飛ばし過ぎたということはないですか。

「多分、あります(笑)。時差があって。疲労が溜まっているのに、思い切り練習したことも体調を悪くした原因になっていると思います。練習量も増えていましたし。鬼木さんからも『慎重に』とは言われていたのですが、最初の頃は嬉しくてしょうがなくて(笑)」

──ケガのないようにと申し合わせていた韓国とモンゴルでも、あれだけ一生懸命になっていたのでそりゃあATTだと止まらないというのは、ある意味想定内ですね(笑)。

「ただ韓国とモンゴルで練習できたことで、海外での練習というものに慣れることができて本当に良かったと思っています。ATTにきても積極的にお願いして、良い練習ができました」

──そんななかヒアリ事件が勃発したわけですね。

「体調が戻って1週間しっかりと練習して、次の週の火曜日ですかね。ATTの裏にはちょっとした自然が残っていて大きめのリザード……トカゲとかいるんですよ。そういうなかで1日の初めに瞑想をしていたんです。その時に〇〇玉の毛をむしり取られるような痛みが走って……」

──〇〇玉に毛は生えていないから、それは分からないですね(笑)。

「アハハハ。それでどれだけ痛いのか分かってくれると思ったのに……(笑)」

──アハハハ。しかし、ヒアリは日本でも要緊急対処特定外来生物に指定されていますし、アナフィラキシーショックを引き起こすこともあり本当に危険です。

「神経に来るようなピリピリした強烈な痛みを感じました。僕自身、噛まれたらもうそれで終わりかと思っていて。でも『ちゃんと薬を塗らないと2、3日後にリンパが腫れてガッツリと熱が出ますよ』と恭司さんが、すぐに薬局に連れて行ってくれました。そこでヒアリの薬を買って塗ることができて、ただUFCの検査でひっかかる成分がないか、それだけはチェックしてから塗りました」

──薬を塗ると問題なかったですか。

「ハイ、その日の夕方はちょっとだるいなぁとは思ったのですが、患部にも塗りたくっていたので大丈夫でした」

──おばちゃんが塗ってくれましたか(笑)。

「下品(笑)。それは頼めなかったです(笑)。大体、おばちゃんの名前も知らないままですから。でも、あの教わったスペイン語で日本に来てねっていう言葉は伝わって、『Thank you』って言ってもらえましたけど」

──Espero que vengas a Japonですね(笑)。いずれにせよ、ヒアリに刺された影響が最低限で良かったです。

「ハイ、練習も休まなかったです。ただアレ以来、瞑想も室内でするようになりました(笑)」

──ではATTの練習についてですが、想像以上、想像通り、色々と感じたか思います。

「ハイ。想像と違っていたのは、打撃において外国人選手特有のリズムの違いですね。実際は想像をしていたのですが、想っていた以上に違いました。テンポの取り方がグニャァとしている人や、正確なリズムでなく気持ち悪くされてしまう。そういう打ち方の選手が、いますね。日本では一緒に練習をしているということもありますが、リズムを創るとやりやすいです。

それがこっちに来てからは、崩しにいってもまるで動じない。凄く我を押し付けてくる。主張の強さを感じました。性格的なモノだと思います。絶対に譲らないです」

──特にそういうリズムだった選手というのは?

「アドリアーノ・モライシュですね。リズムが気持ち悪かったです。ヌルッと来たり、それすら来たり、来なかったり。そうしていたら、来る。途中から掴めるようにはなったのですが、体が先に入ってきて手が後から遅れて出てくる。あれは日本ではあまり経験してこなかったです。キレーに来ないので、そのモーションを見てしまうと、そこから速くて貰ってしまう。良い経験ができました。

それと外国人選手は歩きながら打つ技術が、平均して高いです。ステップオーバーして打つ。追い足がありますね。最初は真っ直ぐ下がる癖があったので、そこで被弾して練習後は頭が痛かったです。下がりながら、左右に外していく。その位置も安全圏と危ないところがあるのも、掴めるようになりました」

<この項、続く>

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MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2023 UFC UFC ESPN50 アダム・ヒューギット ジョン・チャンソン ビリー・ゴフ ファーニー・ガルシア マックス・ホロウェイ 中村倫也 木下憂朔

【UFC ESPN50】木下憂朔のオクタゴン2戦目が、8/26シンガポール大会に決定。対戦相手は新顔ゴフ

【写真】ともに世界最高峰で、初勝ち名乗りを狙う木下✖ゴフ (C)Zuffa/UFC

8月26日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC on ESPN50「Holloway vs Tha Korean Zombie」に木下憂朔が出場し、ビリー・ゴフと対戦することが両陣営から確認が取れた。

木下は今年2月のオクタゴン初陣でアダム・ヒューギットに敗れて以来、半年ぶりのファイトとなる。

対するゴフは木下と同じ昨年のコンテンダーシリーズからUFCとの契約を勝ち取ったファイターで、今回がUFCデビュー戦となる8勝2敗のファイターだ。


木下にとって本格的にキルグリフFC所属なって初めてのファイトということもあり、この間の経験を生かし1人になったUFCウェルター級J-MMAファイターとして、UFC初白星を狙う。

同大会のメインはフェザー級5回戦=マックス・ホロウェイ✖コリアンゾンビことジョン・チャンソンのスーパーカードで、中村倫也のオクタゴン・デビュー戦=ファーニー・ガルシア戦も組まれている。現状、木下✖ゴフで8試合のラインナップが揃っており、通常のUFCの規模でいえば残りは4試合から5試合、さらなる日本人選手の投入があるのか気になるところだ。

また同大会の翌日には同所で5月スタートを切ったRoad to UFC2023の準決勝大会が実施される。MMAファンの夏休み最終週は、シンガポールに行くしかないっ!!

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MMA MMAPLANET o Road to UFC Road to UFC2023 UFC UFC Fight Night UFN ジョン・チャンソン ファーニー・ガルシア マックス・ホロウェイ 上久保周哉 中村倫也 原口伸 神田コウヤ 鶴屋怜

【UFN & Road to UFC】中村倫也の初陣はシンガポール。メインはホロウェイ✖コリアンゾンビ。RTU準決も

【写真】コリアンゾンビにとって、ラスタダンスとなるのか……それとも母国大会が最後の舞台か (C)Zuffa/UFC

16日(金・現地時間)、UFC ASIAより8月27日(土・同)にUFC Fight Night、翌28日(日・同)にRoad to UFC準決勝大会がシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されることが決まった。

昨年6月以来のライオンシティでのUFCは2週間後にシドニーでのPPV大会を控えており、アジア・プライムタイムで行われるFight Night大会となる。とはいえメインで組まれるのは、マックス・ホロウェイ✖コリアンゾンビことジョン・チャンソンのスーパーカードだ。なお今回のリリースには記されていないが、同大会では中村倫也のオクタゴン・デビュー戦=ファーニー・ガルシア戦も行われる。


また翌日は5月最終にスタートを切ったRoad to UFC2023の準決勝大会が実施されるが、試合開始時間は現地の午後4時とプレスリリースに明記されており、昨年のような2 エピソードではなく4階級✖2試合で構成させる1イベントとなる模様だ。

日本勢はフライ級の鶴屋怜、バンタム級で上久保周哉、フェザー級で神田コウヤ、ライト級で原口伸と1階級に1人が残っている状態だが、果たして何人が決勝進出を決めるか。ファイトナイト大会もアジア向きショーであるがため、他の日本人選手の出場やアジア勢との生き残り合戦が組まれる可能性もある──それだけに、8月の最終週に世界の中のJ-MMAの今後を考えると限りなく大切な2日間となることは間違いない。

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Gladiator Gladiator022 KTT MMA MMAPLANET o Special UFC YouTube ダギースレン・チャグナードルジ テムーレン・アルギルマー パン・ジェヒョク ファーニー・ガルシア 中村倫也 河名マスト 海外

【Special & Gladiator022】中村倫也、韓国&モンゴル格闘紀行─02─「日本よりチームとして団結力がある」

【写真】あくまでもスパーリング。それでも中村倫也がテムーレンに払い腰で投げられ、サイドで抑え込まれたのは衝撃的だった…… (C)MMAPLANET

16日(火)から21日(日)にかけて韓国とモンゴルでシルム、テッキョン、モンゴル相撲を体験するともに、KTT、シャンダスMMA、マザーライMMAで6月11日のGLADIATOR022に出場する選手と肌を合わせた中村倫也インタビュー後編。

現地のMMAジムでの練習通し、感じた日本との差。さらにグラジにやって来る3選手をどのように中村は評したのか──。

<中村倫也インタビューPart.01はコチラから>


──6月11日のGladiator022で盟友の河名マスト選手とフェザー級王座決定T準決勝で戦うパン・ジェヒョク選手ともライトスパーで肌を合わせました。

「人間としては優しくて、温かくて。ファイターとしては基本がしっかりしています。基本がしっかりしている上で、スイッチもできる。相手にすると相当に厄介ですね」

──では続いてウランバートルではシャンダスMMAで通常の練習をして、同トーナメントでチハヤフル・ズッキーニョス選手と対戦するダギースレン・チャグナードルジとも組みました。

「シャンダスMMAでは最初の練習が1時間ちょいですかね、組みだけで。色々なスパーリングをしていて。MMAでいえば一番疲れる局面、その攻防を1時間以上やり続けて、そこでお互いがヘロヘロになった状態で打撃有りのスパーリングを始める。

モンゴル人選手の腰の強さは定評がありますけど、僕自身はそこに関しては先天的なモノが大きいという印象を持っていました。それが実際に練習をしてみて、あのような練習を毎日のように当たり前のようにやっているから培われたモノでもある。ああいうヘロヘロのなかでちゃんと集中して、激しいスパーリングができるのだから土壇場で絶対に強い。シャンダスMMAの練習を経験して、そう感じました。

ダギースレン選手は打撃のちょっと粗さは印象として残りました。でも日本人と比較すると体も強いですし、クランブル能力も……いや、う~ん……あの時、けっこう酸欠で誰と組んでいた時の印象なのか朧気ですね(笑)」

──ハハハハ。標高1350メートルのウランバートルで、いきなりの通常練習に参加したわけですし。

「ただダギースレン選手も人としては凄くソフトで、優しいのに身の内には相当な闘争心があるように思いました。モンゴル1発目で酸欠状態だったので、なんだかそういう風にしか覚えていないです(笑)」

──ではMMAとしては2発目の練習だったマザーライMMAでの練習と、バンタム級GP準々決勝兼GLADIATORバンタム級選手権試合の挑戦者であるテムーレン・アルギルマーとの打撃有りのスパーリングについての印象をお願いします。

「マザーライではウォーミングアップから手押しジャンプ、5分のシャドー連打とか当たり前のレベルが高いというところから始まりました。テムーレン選手と実際に組ませてもらったのですが、今回の出稽古では一番実戦に近い形でスパーをしてパンチとテイクダウンのミックスが凄く上手かったです。正直、面食らいました」

──倫也選手自身、この間にUFCデビュー戦の決まってファーニー・ガルシアとの戦いを頭に置いて手合わせをしていた感がありました。

「そうですね。そういうなかで首相撲を狙うと倒されて。そこからのコントロールも上手かったですね。打撃に関してもシャンダスMMAでは荒かったのですが、マザーライの選手は打撃がコンパクトで、全然違う国に来たような感覚になりました。テムーレン選手、本当に強いです」

──6月11日に来日する韓国、モンゴル人ファイター。現地で触れた総評をお願いします。ここはもう大会を盛り上げるとか、そのような忖度はない正直な言葉を。

「めちゃくちゃピンチだと思います(苦笑)。う~ん、やっぱりハングリーさを感じますし、2つの国、3つのジムで練習して日本よりもチームとして団結力があると思いました。日本のMMAジムでは自主性を重んじるという面が良い方向に作用するだけでなく、悪い面も出てしまっていると素直に感じました、今回実際に訪れて練習をさせてもらって。

KTTやシャンダス、マザーライのチームとしての団結力。彼らが日本にやってきて、その団結感がチラッと垣間見られた時──彼らと対戦する選手は怖さを感じるんじゃないかと思います。あのチームの一体感は。

と同時に大阪でやっているGLADIATORという大会が、ああいう外国人選手を招聘することは本当に意義深いと思います。何よりこれだけ力のある選手がやって来る試合が、それほど注目されていない。今後はもっともっと注目されて欲しいと思うし、これをどうやって多くの人に見てもらえるのかというのを……僕も今、考えています。

実際、日本のMMAプロモーションの多くが海外のビッグネームを呼ぶことなんて難しいじゃないですか」

──ハイ。

「そういうなかでGLADIATORが、こういうところに喰いついた。この3選手に限らず、こういう選手が日本までやってきた戦う試合って……大きな団体で見られる試合と比較しても勝る動きや、緊張感が絶対にあると思います」

──MMA LOVE純度の高い倫也選手だからこそ、そのように感じられるのかもしれないですね。

「何よりも人知れず、日本人選手が厳しい外国人選手を相手に鎬を削って戦っている。だから、僕としてはもっと、そういう試合を見て欲しいです。少しでも多くの人にパン・ジェヒョク、ダギースレン、テムーレンと戦う日本人選手に注目して欲しいです」

※中村倫也が体験した「韓国&モンゴル格闘紀行」の模様は後日、THE1TVでアップされ、6月22日発売のFight&Life誌で詳細レポートが掲載されます。

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KTT LFA MMA MMAPLANET o UFC ニュース ファーニー・ガルシア 中村倫也

【UFC】中村倫也のオクタゴンデビュー戦、決定。「一つ、二つとレベルアップし8月の試合を迎えられる」

【写真】 頂点を目指せる力を見せるためには、フィニッシュ。と同時に3Rを戦う経験もほしい(C)Zuffa/UFC

一部で情報が出回っていた通り、8月27日に行われる中村倫也のUFCデビュー戦の相手がファーニー・ガルシアになることが決まった。

実はこのカードが決まったというニュースが流れ際、中村自身は「まだサインをしていない」と反応をしていた。実際、今回のガルシア戦のオファーが新たにマネージメント契約を結んだファーストラウンド・マネージメントから届いたのは、彼が韓国からモンゴルへと移動をする日のことだった。


ガルシアはMMA戦績10勝3敗、テキサス州エルパソ生まれのメキシコ系米国人でLFAでは4勝1敗、2021年のコンテンダーシリーズで勝利しUFCを契約を果たした。

UFCでは現在2連敗中だが、コンテンダーシリーズでKO勝ちした右ロングフックを決めてダウンを奪うシーンも見せている。とはいえ、中村にとっては、UFCで経験値を高めることができる相手と捉えることができる。

そうでなくても用意された相手を拒む理由はなく、中村はすぐに試合映像をチェックし「右に気を付けないといけない」と話し、その後のモンゴルでのMMAトレーニングではガルシアのことを頭にいれて練習していた。

MMAPLANETではモンゴルを発つ直前、21日の朝7時(現地時間)に中村のUFC初陣についてコメントを取っており、その言葉をここで紹介したい。

KTTでの補強。この経験でなく、ここで経験したことを如何に生かすか。浪漫溢れるMMA IQを持つ中村の料理の仕方が楽しみだ

中村倫也

「もうリークされちゃいましたけど、まだサインはしていないです(※帰国後にサインし、送付)。ただ、そろそろ試合が決めるような気がしていました。それが韓国とモンゴルで色々なモノを取り入れているなかで試合が決まって……もう、このタイミングで決ったということは、この経験を生かせというメッセージだという風にも取れますし。

帰って、ここで得たモノをしっかりと纏めて、整理して自分の格闘技に落とし込む作業をしていきたいです。6月には1カ月間、ATTにお世話になるのですが、対戦相手が決まっているのは好都合です。ファーニー・ガルシアは日本にはあまりいないオーソでロングリーチのボクサータイプの選手です。北米のMMAはまだ未体験なので、しっかりと体験して一つ、二つとレベルアップし8月の試合を迎えられると思います」

中村倫也✖ファーニー・ガルシアのバンタム級3回戦。開催地はシンガポールか中国・上海という話が出回っており、この辺りはUFCの正式発表を待ちたい。

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MMA o ONE UFC カン・ギョンホ キック ジャダンバ・ナラントンガラグ ファーニー・ガルシア

UFC on ESPN+80:第1試合・ブレイディ・ヒースタンド vs. バットゲレル・ダナー

バンタム級

ヒースタンドは一昨年のTUF29準優勝。決勝でリッキー・トゥルシオスにスプリット判定負けし、1年以上のブランク明けとなった昨年11月にUFC0勝1敗のファーニー・ガルシアと対戦。序盤にフラッシュダウンを奪われるなど、打撃では劣勢だったが、しつこくタックルを仕掛け、ポジションを取っての判定勝ち。まだ23歳。

モンゴルのダナーはここまでUFC3勝3敗。元ONEフェザー級王者でモンゴルMMAのパイオニアジャダンバ・ナラントンガラグの弟子。3連勝後にUFCデビューから5勝0敗1分けのクリス・グティエレスにバックブローをもらいKO負け。前戦は昨年6月のシンガポール大会で、韓国のカン・ギョンホ相手に僅差の判定負けで連敗となった。これまではジャクソンウィンクMMAでトレーニングしていたが、今回からヘンリー・セフードらが所属するファイトレディに移籍。レスラーが多い環境でレスリングが強化してきている。ファイトレディに出稽古に来ていた倉本一真ともスパーリングをしてきたとのこと。

打撃でプレスしていくダナー。ケージ際をサークリングするヒースタンド。タックルのフェイントを見せる。ダナーカーフキック。ヒースタンドもカーフを打ち返す。ヒースタンドタックル。ダナー脇を差して受け止めたが、ケージに押し込んだヒースタンド。こらえながらパンチを入れるダナー。投げて倒し鉄槌を入れたダナーだが、ヒースタンド立って離れた。ミドルを一発入れたヒースタンド。ヒースタンドのサークリングが続く。残り1分。ヒースタンドまたタックル。切ってパンチを入れたダナー。さらにタックルに来たところを受け止めると膝を入れる。ジャブを入れるダナー。残り10秒でパンチ連打を入れて出ていくダナーだが、最後にヒースタンドのパンチを貰い膝を着く。ホーン。

ややダナーという展開だったが、最後にフラッシュダウン気味に倒したヒースタンドのラウンドか。

2R。ダナーいきなり左を打ち込みダウン奪取!すぐに立ったヒースタンドにプレッシャーをかけていく。ヒースタンドタックル。ケージに押し込んだ。テイクダウン。両者鼻血を出している。立とうとするダナーのバックに回った。ハーフバック。前に落とそうとするダナーだが、足の指でケージを掴んで耐えるヒースタンド。反則だがレフェリー見えてない。両足フックしバックマウントに。チョークを狙っていく。正対させようとするダナー。正対に成功し上を取った。インサイドから肘・パウンド。ヒースタンドは下からホールドして凌ぐのみ。残り50秒で起き上がりタックルに入って立ったヒースタンド。またプレスするだねー。ヒースタンドまたサークリングするが動きが落ちている。ホーン。

2Rはダナーのラウンド。

3R。今度は下がらなくなったヒースタンド。しかしダナーがプレスしてくるとじわじわケージ際に。下がりながらジャブを入れる。ダナーちょっと手数が減っている。疲れか、1Rも取っていて判定で勝っているという認識か?スタンドの打撃でヒースタンドが手数で上回っている。右がヒット。今度は左を当てたヒースタンド。ヒースタンドタックル。ダナー切れずに下に。やはり疲れがあるのか。ヒースタンドパウンドラッシュ。背中を向けて立とうとするダナーだが、バックをキープしてパウンドを打ち続ける。ダナーが動けず打たれ続けるのを見てレフェリーストップ!

序盤逃げ続けてカウンターを狙う展開はいまいちだったが、3Rにタックルで攻めたヒースタンドがフィニッシュ勝利。

2R猛攻していたダナーだが、スタミナ切れしてしまったのか。これで3勝4敗、3連勝のあと3連敗になり、厳しくなった。