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BELLATOR Bellator273 MMA MMAPLANET チーク・カンゴ ライアン・ベイダー ヴァレンティン・モルドフスキー

【Bellator273】3つのラウンドを取ったと思われたモルドフスキーだが、ベイダーが48-47でまとめ王座防衛

<Bellator世界ヘビー級王座統一戦/5分5R>
ライアン・ベイダー(米国)
Def.3-0:48-47.48-47.48-47
ヴァレンティン・モルドフスキー(ロシア)

前に出て左ジャブを放つモルドフスキー、同時にジャブを当てたベイダー。間合いを取りなおすと、左に右クロスを当てたベイダーは腰が落ちたモルドフスキーに右を連続で打ち込む。ダウン直前のモルドフスキーだが、組みついて息を整えるとボディロックテイクダウンを決める。ハーフで抑えるモルドフスキーは、スクランブルでバックにつき、前方にベイダーを崩す。

立ち上がっては倒され、背中を取られた状態が続くベイダーが、ケージを背負って立ち上がり胸を合わせる。右を差して、左で殴るモルドフスキーに対し、ベイダーがヒザを突き上げる。残り90秒、モルドフスキーの離れ際の左ヒジに右を合わせたベイダーは、離れてからのパンチの交換を経て、自分の形で組みつく。ケージにモルドフスキーを押し込み、合引き抜くようにテイクダウンを決めたベイダーが、半身でキムラのモルドフスキーのワキ腹を殴る、モルドフスキーはキムラを諦め、ガードを取り直したところでパウンドを受けて時間に。

2R、リードフック、ジャブで前に出るモルドフスキーだが、右を振ったベイダーがそのまま組みつき、ケージに押し込む。体を入れ替えられたべいだーの左ヒザがモルドフスキーの急所に当たり、試合が中断される。再開後、右オーバーハンドから左フックを振るうベイダーがシングルレッグへ。逆に押し込んだモルドフスキーは、四つ組の状態で譲らず両ワキを差す。

ベイダーの小手投げを耐え、トップを取ったモルドフスキーはバックからヒザを臀部に突き刺す。殴られながら立ち上がったベイダーをダブルで持ち上げたモルドフスキーが、バックを取る。すぐにスタンドに戻ったベイダーは、ここも前方に崩されバックを許し、足をフックされそうになる。体をかがめ、片ヒザをついて身を守るベイダーに対し、モルドフスキーが後方からパンチを入れてスクランブルでバックを取ったままラウンドが終わった。

3R、モルドフスキーが左ジャブを当て、ワンツーを振るう。パンチを見せて組みついたモルドフスキーが小手投げ狙いのベイダーのバックに回る。組みで劣勢になるベイダーは、胸を合わせることができない。このまま時間が過ぎ、正面に回ったモルドフスキーにスイッチをベイダーが仕掛ける。反応して胸を合わせたモルドフスキーのシングルに、ベイダーはキムラで引き込むが、滑って手が抜ける。背中の見せたベイダーに対し、モルドフスキーは後方から右のパンチを入れ、立ち上がられても崩してワキの下からアッパーを打っていく。2R終盤と同じように片ヒザをついて座ったベイダーは、この回を落とし逆転を許した。

4R、ジャブを差し合い、シングルからケージにモルドフスキーを詰めたベイダーだが、押し込むことができず離れられる。同時に右を打った両者、モルドフスキーがワンツーから前で組み、離れたベイダーは続くダブルレッグもスプロールしてがぶっていく。バックに回れずに離れたベイダーは、フックから組んだモルドフスキーにケージに押し込まれるも、体を入れ替えてダブルレッグ&小外掛けでクリーンテイクダウンを決める。

ハーフで右のパンチを打つベイダー、モルドフスキーはスクランブルに持ち込めず背中をつけてハーフを取る。右で殴り、バックを制したベイダーがバックに回る。モルドフスキーはケージを掴んで注意が与えられるが、残り1分で立ち上がることに成功する。ベイダーはここもダブルレッグ、そしてシングルにスイッチしてテイクダウンを決め直す。疲れて動けなくなったか。背中をべたっとマットにつけたモルドフスキーは、この回を失い試合はイーブンスコアで最終回を迎えることとなった。

5R、右を当てたモルドフスキー、ベイダーも左を返す。暫定王者が左ジャブ、リードフックを見せ正規王者のシングルを切ってクリンチの状態に。いなして離れたモルドフスキーがダブルレッグでケージにベイダーを押し込む。回って離れたベイダーが、右を被弾するがすぐに打ち返し、次の組み合いの離れ際にワンツーを放つ。モルドフスキーが右を当て組みつくと、ケージ中央でのクリンチの状態から打撃の攻防になり、ダブルを切られたベイダーが一瞬下になり、スクランブルでリバーサルを狙う。

切ったモルドフスキーがバックに回り、ベイダーはヒザをついて座る。立ち上がっても、前方に崩され亀の状態となったベイダー。ラウンドを失う流れで、立ち上がったベイダーが胸を合わせる。シングルのモルドフスキーにベイダーがエルボーを落として離れようとする。許さないモルドフスキーがケージに押し込み、キムラで耐えるベイダーは、ついに肩口に持ち上げられスラムを許す。残り10秒、バックで試合を終えたモルドフスキーはベイダーとグータッチをした。

1Rと4Rはベイダー、2、3、最終回がモルドフスキーというのが妥当な見方だが、初回がビッグラウンドなら47-47ということはあり得るが、果たして。ジャッジの裁定は48-47でライアン・ベイダーに……。2R、3R、そして最終回、ベイダーが取った要因がどこにあったのか……ジャッジが場内の空気に流されていない限り、MMAに関係する全ての人間が、今後のためにも試合をもう1度見直す必要があるかと……。

ともあれタフファイトを制したベイダーは、次期挑戦者のチーク・カンゴとサークルケージ中央で向き合った。


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BELLATOR Bellator273 MMA MMAPLANET イスラム・マメドフ ベンソン・ヘンダーソン

【Bellator273】極められなかったギロチンが評価の対象?? ベンヘンが2-1勝利もマメドフが気の毒

<ライト級/5分3R>
ベンソン・ヘンダーソン(米国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
イスラム・マメドフ(ロシア)

サウスポーのベンヘンが右ロー、マメドフがかわす。足へのパンチを見せたベンヘンに対し、マメドフが先にミドルを蹴っていく。マメドフが右ストレートを放ち、ベンヘンは左ローを蹴る。さらに右カーフを蹴ったベンヘンは、ワンツーに続く右ミドルを受ける。パンチの踏み込みで近づく両者、マメドフがクリンチでベンヘンをケージに押し込む。ヒザをボディから顔面に放ったマメドフは、体を入れ替えられ強引にテイクダウンを狙ったところでベンヘンが上を取った。

スクランブルでギロチンに入ったベンヘンは、倒されて下になっても左足を制して絞め続ける。残り20秒で頭を抜いたマメドフがバックを制し、左のパンチを打ちながらラウンド終了を迎えた。

2R、まず左ローを蹴ったベンヘンは、左ハイを狙う。かわしてハイを見せたマメドフが頭を振って前に出ると右ハイを繰り出す。自らのローで姿勢を乱したベンヘン、ここでマメドフの間となり右を見せて組みつく。そのままマメドフはバックに回って、ベンヘンを持ち上げる。ここで自ら側転するように上を狙ったベンヘンが、スクランブルでアームインギロチンを仕掛ける。パスから頭を抜いたマメドフがバックを制してRNCへ。アゴの上から絞められたベンヘンは、尻をずらして防ぐが、体を起こしたマメドフがバックを制して状態でスタンドへ。

フックを解いたマメドフ、ベンヘンはビクトル投げへ。ヒザを畳んだマメドフに外ヒールを仕掛けるベンヘンだが、鉄槌を落とし体を捻って足を抜いたマメドフはスクランブルを許さずトップからバックへ。ここで立ち上がったベンヘンは、ワンフックのままで後ろから殴られる。マメドフはRNCをセットする。完全に入ったように見えたが、ベンヘンは前方に頭からマメドフを落とすように前転し、絞めを解き──タイムアップに。

最終回、インターバル中に地元の観客を煽ったベンヘンは、その声援を背に戦うが、マメドフが右を当てる。ベンヘンは右ハイに左を合わせ、離れたところで右フックを打っていく。積極的な一方で、無暗な動きをしないベンヘンが右カーフを蹴る。詰めたマメドフはここでもテイクダウンを決める。極めよりも、頭を抱えて防ぐベンヘンだが、ホールドしきれず頭を抜いたマメドフがバックを伺う。ここでも立ち上がって前転したベンヘンは50/50に取るが、パンチを警戒して内ヒールに入ることはできない。

マメドフは左から右のパンチを落とすが、ここで足を効かせたベンヘンが尻もちをつかせる。それでもマメドフは足関節に入らせる隙を与えず、体を起こすと左のパンチを打ちながら試合終了となった。両手を挙げ、ケージに昇って観客に何かを訴えるベンヘンだが、初回のギロチンが評価された可能性もあるが、2Rと3Rは落としたことが濃厚なベンヘンは、コール前から家族をケージに招き入れる──。

とジャッジ2人がベンヘンを支持──マメドフは唖然とし言葉を失った。

「この試合はキャリアで一番大切な試合だった。ホームタウン、フェニックス、アリゾナ。サンキュー・ベリー・マッチ。ハイエルボーは普通のギロチンより絞めつけたけど、彼はしっかりディフェンスしたんだ。マッスルな馬力に対して、スムーズに戦った」とベンヘンは話し、当然地元の観客は大喜び。こういうファイトで勝利を手にするのが、ベンヘンの強さともいえるが、マメドフが気の毒でしかない裁定だ。


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BELLATOR Bellator273 MMA MMAPLANET エイデン・リー ヘンリー・コラレス

【Bellator273】劣勢のエイデン・リーがアイポークで続行不能に。コラレスがテクニカル判定勝ち

<フェザー級/5分3R>
ヘンリー・コラレス(米国)
Def.3R Technical Decision 3-0:30-27.30-27.29-28.
エイデン・リー(英国)

コラレスが右カーフ、姿勢を乱したリーはスイッチをするが前足を蹴られる。蹴り足を掴んで左フックを打ち込んだコラレスは、尻もちをついたリーをスタンドで待つ。前足に左右のカーフを続けるコラレスは蹴りを散らし、カーフに帰結される。左ボディフックを受けたリーが、ステップインから右ストレートを決める。ここでUSAチャントが起こり、地元のコラレスを後押しする。遠い距離からジャブを伸ばしたリーは、左右に回り右ローを見せる。コラレスもローは入るが、パンチを届かない距離で試合を続けた。

2R、ジャブと左ハイを見せたリーが、構えを変えてサークリングを続ける。そこからステップインして左ハイも、コラレスのステップインには急ぎ距離を取り直す。互いの踏み込んだタイミングが合い、コラレスが左フックを打っていく。左に続く右フックを当てたコラレスが右カーフ、リーは左ミドルを2つ入れる。と、クリンチの攻防から離れたリーが右を見せてシングルレッグを仕掛ける。

コラレスはケージを背負って耐え、ダブルレッグにはゴゴチョークの要領でリーを持ち上げる。ワキの下に頭を押し込み耐えたリーだったが、押し込みをいなさると下になってガードを取る。ニーシールドを畳んだコラレスは自らスタンドに戻り、続いたリーに右フックを入れてラウンド終了となった。

最終回、リーがスピニングバックエルボー、ブロックしたコラレスが右カーフを入れる。ワンツーで前に出たリーは、アイポークがあったとアピールし試合が中断される。詳細は分からないが、見た目では戦いに戻る気配があまり感じられないリー。ファンのブーイングにも頭を下げて、タオルで左目を抑えた時間が長引く。左目が開けられない様子のリーは5分を過ぎて、レフェリーが試合終了を宣言。途端に不満を露わにしたリーだが、テクニカル裁定で勝ち目はなくコラレスに下った。


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BELLATOR Bellator273 MMA MMAPLANET サバウ・ホマシ ジャリール・ウィリス

【Bellator273】完璧な流れでサバウ・ホマシが、ウィリスを102秒──肩固めで仕留める

<ウェルター級/5分3R>
サバウ・ホマシ(米国)
Def.1R1分42秒by 肩固め
ジャリール・ウィリス(米国)

間合いを測る両者、ウィリスが右オーバーハンド、ホマシが右カーフを蹴っていく。カーフを続けるホマシに右を合わせようとしたウィリスは、右ミドルを受けた直後にバックに回られてテイクダウンを許す。ホマシは即両足をフックし、RNC狙いからトップに移行して肩固め──ウィリスがタップし、100点満点の一本勝ちを手にした。


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BELLATOR Bellator273 MMA MMAPLANET エンリケ・バルゾラ ダリオン・コールドウェル

【Bellator273】組み勝ったコールドウェルだが疲れて、バルゾラの組み&打撃に心が折れTKO負け

<バンタム級/5分3R>
エンリケ・バルゾラ(ペルー)
Def.3R3分01秒by TKO
ダリオン・コールドウェル(米国)

いきなり左ストレートを当てて組みついたコールドウェルがバックに回ろうとする。胸を合わせたバルゾラが逆にボディロックでテイクダウンを奪うと、背中につく。後方からヒザを太腿に入れたバルゾラは、前転したコールドウェルをすかしてケージに足をつけてバランスをキープ、トップを取る。Zハーフのコールドウェルが左腕を差し、シングルレッグへ。がぶろうとしたバルゾラだが、そのまま下にされる。バルゾラはここでバタフライガード、コールドウェルは腰を上げて首を刈りスクランブルを許さない。

そのままハーフで上を取ろうとしたコールドウェルが、バタフライフックをパスしてサイドで抑える。残り90秒、バルゾラが足を戻すと、コールドウェルはボディロックへ。背中を預けたバルゾラが立ち上がるが、コールドウェルが後方へバックスープレックスを繰り出す。すぐにヒザ立ちになったバルゾラはスイッチ狙いから胸を合わせてスタンドに戻りタイムとなった。

2R、コールドウェルは左ハイ2つからボディロック、そのまま体重をかけてテイクダウンを決める。攻めと受け、体力勝負の様相を呈してきたなかコールドウェルがスタンドでバックコントロールを続ける。シングルをがぶられたバルゾラは、ヒザからヒジを受ける。ここで離れたコールドウェルは前に出てきたバルゾラに、左アッパーを当てて組みつく。背中に回られたバルゾラは即、胸を合わせて離れるとパンチから蹴りを交えて前に出る。

ヒザ蹴り、ワンツーで迎え撃つコールドウェルは打撃戦のなかでシングルへ。バルゾラのスイッチ、そしてコブラを許さずケージに押し込んでいく。シングルを続けるコールドウェルの側頭部にエルボーを連打するバルゾラは、嫌がってスタンドに戻ったコールドウェルとの距離を詰め右フック、続くアッパーは空振りになり──ワンツーにシングルを合わされる。

足を抜かれたコールドウェルは疲れが見えるか、テイクダウン狙いにギロチンを仕掛け下になってしまう。足を払って後方回転させたバルゾラがバックへ。コールドウェルは払い腰で投げるが、抑えることはできずスタンドに戻りバルゾラがフックからヒザ、右ミドルを放って時間に。ポイントではコールドウェルがリードしているが、最終回に逆転の目を残したバルゾラだった。

3R、すぐにテイクダウンを狙ったコールドウェル。切ったバルゾラが粗いフックで前に出る。コールドウェルが左アッパー、スピニングバックフィストを入れるが、姿勢を乱してシングルへ。スプロールしながら背中にエルボーを落とすバルゾラが、バックに回る。ここからバルゾラは左のパンチを連打し、ボディロックでバックにつく。

手首を自由にしたバルゾラが、サイドバックからパンチ、エルボー、鉄槌を続ける。動けないコールドウェルは防御に徹し、ただ頭部と顔をガードするようになる。それでも余力をのしている感のあるコールドウェルだったが、バルゾラのエルボーの連打でレフェリーが試合を止めた。

不満そうな顔を浮かべたコールドウェルだが、動かないでストップされるのは致し方ない。レスリングで攻めたコールドウェルと、受けて反撃に出たバルゾラ。出し切らず敗れた前者に対し、後者は出し切る覚悟で殴り続けた。気持ちの違いが勝敗を分けたといえる。


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BELLATOR Bellator273 MMA MMAPLANET ニキータ・ミハイロフ

【Bellator273】倒せるパンチとスラミング&堅実なコントロール。ミハイロフがシャットをパウンドアウト

<バンタム級/5分3R>
ニキータ・ミハイロフ(ロシア)
Def.3R3分23秒by TKO
ブレイン・シャット(米国)

サウスポーのシャットに対し、いきなり右ストレートを効かせたミハイロフがダウンを奪う。即ダブルからシングルに来たシャットを切りつつ、ミハイロフはパンチを落とす。ボディロック&大内刈りで上を取り切ったミハイロフが、ガードのなかでパンチを落とす。シャットは頭を抱えるが、すぐにミハイロフが抜いて右ヒジを打ち下ろす。

2度目のギロチン狙いにも腰を上げたスラムしたミハイロフが、足を抜きに掛かる。シャットはバタフライスイープを狙い、潰したミハイロフはクローズドの中に収まる。ここから長いリーチを生かした右のパウンドを落とされたシャットはガードが開き、スクランブルへ。ミハイロフはバックを制して、再び寝技に持ち込むとヒザを臀部に入れる。スイッチ狙いはダブルレッグでトップを取ったミハイロフが初回を取った。

2R、ハイを蹴り合った両者。圧を掛けるミハイロフに対し、シャットが左ミドルを蹴る。続いてミドルハイを狙ったシャットが、踏み込んでワンツー。ミハイロフはダブルレッグを仕掛け、ギロチンにハマる。立ち上がってスラムしたミハイロフは、力で頭を抜き胸を合わせて細かいパンチを打っていく。さらに肩パンチを放ったミハイロフは、強烈な勢いの右エルボーと肩パンチで、観客のブーイングを封じ込める。

シャットのスイッチ狙いからスクランブルで試合がスタンドに戻るや、ミハイロフがボディロックでリフトし豪快なスラムを見せる。シャットはロールしリバーサル狙いも潰されてクローズドを強いられ、この回もミハイロフとなった。

最終回開始直後にダブルレッグでテイクダウンを決めたミハイロフに、フェニックスのファンがブーイングを送る。シャットはギロチンを抜かれ、バタフライガードを取る。シャットは攻めてがなく、ブレイクを要求するような視線をレフェリーに送る。

細かいテレフォンパンチを打つシャットは、カンヌキで膠着を狙う。ミハイロフは頭を抜いて、トップをキープすると残り2分半でレフェリーがブレイクを命じる。勢いこみ、前に出たシャットは左フックを被弾してダウン。バックを制したミハイロフが、強烈なエルボーから右のパウンドを打ち込みTKO勝ちを手にした。


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BELLATOR Bellator273 MMA MMAPLANET   ベン・ルーゴ ルーカス・ブレナン

【Bellator273】ルーカス・スカイウォーカー・ブレナンがアサシンチョークで、ルーゴを一蹴

<フェザー級/5分3R>
ルーカス・ブレナン(米国)
Def.1R2分27秒by アサシンチョーク
ベン・ルーゴ(米国)

キャリア6連勝を賭けてサークルケージに足を踏み入れたルーカス・スカイウォーカーが、サウスポーの構えから右ロー、左ミドルを蹴っていく。左フックを右で迎え撃ち、ワンツーを放ったルーゴは、ブレナンに組みつかれケージに押し込まれる。ボディロックから前方に崩したブレナンは、小手で耐えるルーゴに対し、スクランブルでダブルレッグに切り替え上を取り切る。

サイドバックからアームインギロチンを取りつつ、上を取ったブレナンがそのまま肩固め的なアサシンチョークでルーゴからタップを奪った。

「あのポジションはずっとやってきたことなんだ。次? ただ戦う機会を得て、ここにいられることがハッピーだよ」とルーカス・スカイウォーカー・ブレナンはマイクで話した。


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BELLATOR Bellator273 MMA MMAPLANET サリバン・コーリー ベン・パリッシュ ライアン・ベイダー

【Bellator273】ベイダーのチームメイト=コーリーが、パリッシュをパウンドアウト。3試合連続初回TKO

<ライトヘビー級/5分3R>
サリバン・コーリー(米国)
Def.1R4分35 秒by TKO
ベン・パリッシュ(米国)

左ミドルを狙ったパリッシュに対し、距離を詰めたコーリーがシングルレッグでテイクダウンし足関節狙いを防いで、パスに成功する。サイドで抑えてエルボーを落としたコーリーはハーフに戻され勢いのある右のパンチを連続して打っていく。ケージに際に移動しつつパンチを続けるコーリーは、流血のパリッシュのキムラに掛からず右の拳を振り下ろす。

コーリーは足を抜いてマウントを取ると、背中を譲られた際に足のフックを解く。パリッシュのリバーサルは決まらず、ガードを取ると腰を上げたコーリーの重いパウンドを受けて背中を見せる。コーリーがバックコントロールから左のパンチをノンストップで打ちつけ、ただ顔を守るだけで動けなくなったパリッシュを見てレフェリーが試合をストップ──メインで戦うライアン・ベイダーのチームメイトが、3試合連続初回のフィニッシュ勝利とした。


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Bu et Sports de combat MMA MMAPLANET UFC キック ナイファンチ ハオーニ・バルセロス ビクター・ヘンリー ボクシング 剛毅會 岩﨑達也 武術空手

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。ビクター✖バルセロス「逆反射神経」

【写真】動き続けることで、バルセロスの意識が追いつかなくなるという戦いをしたビクター・ヘンリー (C)Zuffa/UFC

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たビクター・ヘンリー✖ハオーニ・バルセロスとは?!


──ビクター・ヘンリーとハオーニ・バルセロス、初回の中盤までハオーニが優勢でした。

「パンチ力がありましたね。ビクターは組みの選手というイメージがありましたが、終始打撃戦になりました」

──自分はボクシングが上手いわけでも、キックが卓越しているわけでもないビクターの打撃が、局面、局面で本職と同じような強さを持つUFCファイターに通用しないと実は思っていました。よく言われたMMAの打撃という感覚では、今や勝てないと。

「ビクターは構えが悪いです。立ちすぎていて。ほとんど自己流なんでしょうね」

──そういう自己流と発想力的なことでは、UFCでは勝てないという考えは違っていたのか……。

「確かに最初は質量的にもハオーニの方が高かったです。ただし、ハオーニは単発で狙い過ぎでした。対してビクターはエンドレスで動き続けています。良く、動きという言葉を使いますが、動きとはパンチのことだけではありません。ビクターの足を見てほしいです。動きというのは手数ではなく、足数なんです。どれだけ動き続けているのか。

結果、初回の途中で前蹴りを受けたハオーニは失速しました。あの爪先が入る蹴りをビクターは練習でショーヘイ(ヤマモト。極真空手出身、CSWの同門)に食らっているんです。面白いモノで、食らっていると技を覚えるということがあります。

ハオーニは一発があるが故に狙い過ぎて、攻撃が単発でしたね。単発の強さと、軽いエンドレスでは試合が続けば後者が勝つ確率が高くなっていく。それが格闘技の試合です。そこで求められるのが、反射神経に対しての逆反射神経なんです」

──逆反射神経……ですか。それは?

「逆反射神経とは一般的な言葉ではないです。例えば刀で斬った、斬ったところで普通の神経は止まります。ただし、刀を振り落とした時にはもう切り返すことができるのは逆反射神経が働いているからなんです。ナイファンチでいえば、右の方向に移動した時に既に左側を注意している。つまり神経がいっているということになります。そういう風に逆反射神経が生きていると、最終的に神経の滞りがなくなります。そうでないと、動きが単発で神経が分断してしまいます。

技を出したあと、神経が分断されているとどうなるのか。例えば右のパンチを出したあとに意識が止まるから、隙ができてしまいます。左の逆反射神経が働いていないということですね」

──夫婦手ではないと。

「その通りです。右の突きを出した時、左の逆反射神経が働いていると夫婦手が機能しています。連動がかかっているということですね。そういう意味では参考になる試合でした。単発の攻撃は自分の意識が働いているから、相手も意識できる。対してビクターの動きは夫婦手でもないし、逆反射神経が働いているわけでもなく、イチ、ニ、サンと動けばイチだけ意識していて、二からあとは無意識なんです。だからハオーニも意識できないから被弾した。そういうことですね。決して殺傷力はない。あるのは前蹴りぐらいで。それがビクター・ヘンリーのMMAストライキングということですね。

と同時にビクターのあの動きに何かビジョンがあったかというと、そうでもなかったと思われます。効いてもそこを抉っていくことはなく、ひたすら散らして動き続ける。そうやって動き続けることでハオーニの判断力を奪う動きになっていたのでしょうね。ハオーニがついていけなくなった。嫌な攻撃だと思います」

──逆をいえば動きが止まると、ビクターは危ないということですか。

「だから2Rになって、初回の後半に攻撃を纏め過ぎたのか、動きが止まって危ない場面がありました。そこでいえば……意識という観点から、ウェービングやヘッドスリップというボクシングで、拳の攻撃に対して発達した防御を蹴りのある試合で使うと、危ういということに通じます。

ビクターの攻撃はステップ、足の動きからボクシングでも、キックボクシングでも空手でもない打撃です。そして彼のウェービングもノープランでした。マイク・タイソンはヘッドスリップから左のレバーを狙うというビジョンを持って、頭を外側に振っていました」

──でもビクターは違うわけですね。

「ハイ。ビクターは最終回にノービジョンで頭を振った時に、ハオーニの蹴りが飛んできたシーンがあり、そこから間がハオーニに変わりました。直後に左フックを貰っています。その後のスピニングバックフィストも危なかったです。あの時のようにハオーニも一発でなく、勢いに乗って連続攻撃を出した時など、確かに強い選手だと感じました。あの動きを奪えば、ビクターは打撃では有効な手立てはないかもしれないです。そういう時のために、今回の試合では見せなかったグラップリングがあるのでしょうね」

──トップUFCファイターのテイクダウン防御力、スクランブル能力、そして寝技も日本国内とは違う。だから、ビクターの次の試合が楽しみですね。そこが通じるのか。今回はそこを見せず、立ち技だけでハオーニに勝った。これは殊勲の勝利かと。

(C)GOKIKAI

「組み、寝技は疲れる。そういう意識が、もう多くの選手にありますね。それにしてもエンドレスの恐ろしさを見ました。ビクター自身が意識していないから、相手にその意識が伝わらない。実はビクターとはLAに訪れた際に交流があって、常に明るくて元気で永遠に話し続けている人間なんです。

練習も同じで動き続けている。止まることを知らない。エネルギーが途切れることがないのではないかと、そういうエンドレスさが試合にも出ましたね。普段、練習、試合、全てマッチしているエンドレス。同じ人間とは思えない、理解不能のエネルギッシュさです。きっと、ビクターは止まれない。站椿なんてやらせると、ダメになってしまうのでしょうね(笑)」

──確かに(笑)。

「あの足の動きをずっと普段からやっている。普段の生活のまま戦っていると言えます」

──なるほど。エンドレスなビクターから、逆反射神経、そして夫婦手と非常に興味深かったです。しかし、全てに神経を届かせる。やることが多いMMAファイターは本当に大変ですね。

「仰る通り、ごもっともです。キックボクシングやムエタイで左ミドルから左ストレートという連動が成立するのは、そこにダブルレッグやシングルレッグという足を取ってのテイクダウンがないからです。組みへの反射神経を使わなくて良いから、恐れることもなく使えます。ビクターは自分も組む、相手も組んでくるという中での連打なので、言い方は悪いけどおっかなびっくりな連続技でした。これこそMMAらしいエンドレスですね。そういう世界で……UFCで勝つには、我々は逆反射神経まで含めて稽古しないといけないですね」

──ビクターのMMAのエンドレス、つまりはMMA特有の打撃がUFCで通じた。ビクターと互角にやり合える日本人選手も、彼の勝利を見て日本からでもやれるという風に思えたのではないでしょうか。

「ビクターは基本的に質量が低いです。だから日本人選手と手が合った。ビクターがなぜハオーニに勝てたかは考える材料としても、ビクターとやりあえるから自分たちもハオーニとやり合えるとは考えない方が良いと思います。日本人選手の課題は、そこではないはずです」

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EUG02 EUG04 MMA MMAPLANET   アンディ・ムラサキ イゴール・タナベ ジョナタ・アウヴェス トミー・ランガカー ミカエル・ガルバォン

【EUG04】ランガカー撃破効果、イゴール・タナベが3月にベガスのEUG02=180ポンドGPに出場決定!!

【写真】昨年11月のトミー・ランガカーから挙げた一本勝ちで、イゴールが世界への扉を開けた(C)POLARIS

27日(木・現地時間)、EUG プロモーションが3月19日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスで開催されるEUG04の180ポンド道着8人制のブラックベルトGPにイゴール・タナベが出場することが発表されている。

この発表と同時にイゴールも自らのSNSで「3月19日ラスベガスにてEUGの180LBトーナメントに出場します!  8人トーナメント優勝すれば1万ドル!ですが、お金よりも日本を代表して世界の強豪とぶつかりあえることが楽しみです!  皆さん、応援をよろしくお願い致します」と呟いている。


EVOLVE UR GAMEは昨年4月に活動を開始した新興プロ柔術プロモーションで、第1回大会は160ポンドGPでアンディ・ムラサキが優勝したことで日本でもその名が浸透した。

EUG02は2カ月後に170ポンドの8人制GPを軸に開かれ、柔術の神の子ミカエル・ガルバォンを決勝で破ったジョナタ・アウヴェスが賞金1万ドルを獲得している。

10月の第3回大会は155ポンド、そして初めてノーギGPが実施されディエゴ・パト・オリヴェイラの腰にチャンピオンベルトが巻かれている。

道着もノーギもアドバンテージなし、道着では50/50でスイープした際には足の絡みを解除しないとポイントは与えられない。また第3回のノーギでは10分間の試合で最初の3分は引き込み禁止となっていた。

今回もIBJJFルールに則しつつ、ルールのモディファイがあるのかも気になるところだ。気になるといえばイゴール以外の出場選手が誰になるのか。

EUGではイゴールに先立ってATOSのホナウド・ジュニオールの出場をインスタグラムで伝えているが、その発表では8men No GIという文字が確認できる。単なるミスライティングか、道着とノーギ2つの180ポンドGPがあるのか。

いずれにせよイゴールの出場の方には道着と明記されており、彼が道着の8人制GPに出場することは間違いない。昨年11月のPolarisでトミー・ランガカーをボウアンドアロー絞めで下した試合が、イゴールの未来を本当に開いた──ことが実感されるEUG出場だ。

また同大会はタイトルマッチとスーパーファイトが組まれるということで、タイトルとなればムラサキ、アウヴェス、そしてパトの3人のGPウィナーから誰かが防衛戦を戦うことが予想され、公式発表が楽しみだ。

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