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【ONE Battle Ground】澤田龍人の次戦=グスタボ・バラルト戦が、録画からライブ中継枠に昇格!!

【写真】愛猫のレオ君、♂と。日本にいては、経験できない日々を澤田は送っている (C)MMAPLANET

30日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE「Battle Ground」に澤田龍人が出場し、グスタボ・バラルトと対戦することが決まった。

当初の予定では澤田は当日収録で、2週間後に放送されるBattle Ground02でバラルトと対戦予定だったが、キックボクシング戦=シッティチャイ・シッソンピーノンと対戦するはずだったタイフン・オズカンの負傷欠場で、澤田の試合がライブマッチ昇格を果たした。

シンガポールのEvolve MMAに在籍。そのシンガポールのコロナ予防対策がフェーズ2に戻り、大会直前にジムが閉められたという澤田にZoomインタビューを行った。


──おっ、いきなりの笑顔ですね。

「やはりライブになったので」

──いつ正式決定したのでしょうか。

「昨日(※取材は26日に行われた)ですね。シアー(バハドゥルサダEvolve MMAヘッドコーチ)から『生放送に繰り上がったから』ということを聞きました」

──そして、その笑顔と(笑)。

「録画中継よりライブ中継の方が、テンションが上がります。録画の試合は、試合があることも報告できないですし、中継されるまでも期間が長くて、その間も試合の勝敗に関わることを話していけないのでしんどかったです」

──10月8日のミャオ・リータオ戦を皮切りにロビン・カタラン、そして4月のミャオ・リータオとの再戦とダークシリーズが続きましたが、たしかカタラン戦は本当に中継が遅かったですね。

「12月中旬に試合をして、放送が2月の最初で3カ月ぐらいタイムラグがありました……」

──そこで勝利したというのに、4月の試合は5日前に試合が決まり、しかも相手は10月に勝ったミャオ・リータオ。受けたからには勝つしかないのですが、これは気の毒な試合でした。

「あれだけ短時間で試合をしたのも初めてで、準備ができていなかったです」

──正直、モチベーションなど上げようがなかったのではないですか。

「そうですね……、リマッチで……気持ち的には、戦える状態ではなかったのかと思います」

──それでも試合を断ることはできない?

「まぁ、Noとは言えないです。ケガをしていなければ……戦います」

──Evolve MMA所属ですしね。シンガポールは再びロックダウンになり、5月大会が延期されました。そして、限定的に解除されていくなかで今大会が決まったのですが、オファーはいつ頃ありましたか。

「1カ月前ぐらいですかね。7月30日に試合をするというのは決まっていました」

──今大会は日本から出場する選手がいないので、なかなか大会があるのか掴めませんでした。でもEvolve MMAの動向から月末にあるのか──と。ただし、そのなかでシンガポール政府が予防対策をフェーズ2まで引き上げて厳しくしました。

「それがあって、今回の大会も本当にあるのかっていう不安はありました。最初はシンガポールか〇〇〇でやるという風に聞いていて」

──現状動いていても、すぐに〇〇〇ではイベント開催は難しいかと。

「ハイ。そうだろうと思っていました。結局、決まっていないですし。そのうえでシンガポールはまたロックダウンですし、大会ができるかどうか半々だなって感覚ではいました」

──日本にいるとピンとこないのですが、そこまでの状況なのですね。練習の方はフェーズ2になって問題なかったですか。

「ありました。試合が決まってからの1カ月間は、人数制限があってもグラップリングのスパーリングもできていましたが、先週の水曜日からジムが使えなくなりました」

──ジムが閉められということですか。

「ハイ。だからジムの前で、グラウンドはなしで対人練習をしたりしてきました」

──えぇ! 警察が来て止めらたりは?

「2人なら大丈夫です。ただ、ジムは完全にクローズされているので中は使えないです」

──それは……えげつない状況がいつまでも続きますね。

「だいぶ自由になっていた時期もあったのですが……感染者が増えると、またロックダウンですね」

──シンガポール政府は完全に抑え込みたいのですね。

「そうみたいです」

──日本は感染者がどんどん増えても、特にこれ以上の対策はないですし。要は個々で頑張れという方針なのですが、死者の数がそれほどでないので緩んだ空気はもう収まらないかもしれないです。

「シンガポールは少し増えただけで、規制が掛かります」

──慣れとか、気の緩みはシンガポールの人々はないのですか。特に若者は重症化率が低いわけではないですか。

「ないですね。罰金とかありますからね。5人以上集まっていても、そうですし。そこは気をつけますよね。ジムもロックダウン中に営業は絶対にできないです」

──シンガポールは監視・管理社会ですしね。

「そこらにカメラがありますからね(笑)。見回りも凄く多いです。ビシビシと、見張られている感はあります」

──最後の1週間で練習に制限が加わったもののも、それでも5日前のオファーを受けた前回よりも仕上がりは良いのではないですか。

「そうですね。ずっと試合のための練習をしていましたし、対策練習、チームメイトと話すこともできたので。それに明日からホテルですし、ホテルに入るとグレーゾーンかもしれないですが、マットスペースもあるので」

──そういうなかでグスタボ・バラルト戦ですONEでは結果が残せていないですが、実力者だと思います。

「そうですね。相性の悪い相手が多かったような気がします。彼の思う様な試合ができてないです……ただ、テイクダウンはとれても寝かせた後のコントロールはそれほど強くないと思います」

──極端に身長が低いです。

「これまでボカン・マスンヤネとロビン・カタランは、僕より背が低かったのですが、バラルトは特別に低いです。あれだけ小さい選手は、なかなかいないです。それでパンチをぶん回してきて。まぁ間合とかは問題ないので、どれだけの圧力が対峙した時にあるか、ですね」

──前回の試合は色々あったとしても、受けて負けたという結果です。バラルトも負けられない状況ですが、どういう試合をしないといけないと感じていますか。

「今回は負けないことです。負けないことを大前提に試合をしたいです──今回に関しては。一発が強い選手なので、そこを警戒して戦います。レスリングも僕より強いでしょうし。どういう風にスクランブルできるか楽しみです。バラルトの攻撃は頭から突っ込んで来て、あまり考えてなさそうです(苦笑)。

前回、負けてしまったのですが、一からやり直すつもりで気持ちを切り替えてやってきました。ランク5位の選手とこれから戦うことがはできるのか──そこが見られる試合だと思うので、しっかりと勝ちたいと思います。日本人選手は今回、僕だけで。オリンピックも始まっているので、その勢いに負けないよい熱い試合を日本の皆さんに視てもらいたいと思います」

■視聴方法(予定)
7月30日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ ONE Battle Ground対戦カード

<ONEムエタイ世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者]サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
[挑戦者] プランチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
レアンドロ・アタイジ(ブラジル)

<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
澤田龍人(日本)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
リン・ホーチン(中国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
ジェレミー・ピカティウ(フィリピン)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ヴィクトリア・リー(米国)
ワン・ルーピン(中国)

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ABEMA MMA RIZIN Shooto2021#05 Shooto2021#06 キャプテン☆アフリカ 修斗 安藤達也 石井逸人 西川大和

【Shooto2021#06】若きMMA熟練工=西川大和が川名雄に挑戦。努力する無法者・石井逸人は安藤達也と

【写真】18歳9か月でプロ修斗の頂点に挑戦する西川大和 (C)MMAPLANET

25日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されたShooto2021#05中にアナウンスされた9月20日(月・祝)に同所で開かれるShooto2021#06の決定カードが、改めて26日(月)にSustainよりプレスリリースで発表されている。

決定試合は2つのタイトルマッチ、修斗世界ライト級選手権試合=チャンピオン川名TENCHO雄生✖西川大和と、修斗環太平洋バンタム級選手権試合=チャンピオン安藤達也✖石井逸人だ。


(C)SUSUMU NAGAO/SUSTAIN

昨年7月にキャプテン☆アフリカを破り修斗ライト級の頂点に立った川名だが、その後はRIZINで突き抜けたキャラを発揮しつつも武田光司、矢地祐介に連敗と結果を残せていない。

対する西川は昨年5月の修斗デビュー以来、5連勝&4つのフィッシュでタイトルコンテンダーに名乗りを挙げた。18歳、北の若きMMA熟練工は、独特の才覚を持ってガードポジションを厭わず、相手の嫌な部分をつくスタイルの持ち主だ。

このスタイルのままで川名越えを狙うのか、テイクダウン&スクランブルゲームでも渡り合えるのか。西川のこれからが見えてくるリトマス試験紙的な世界戦といえる。

(C)KEISUKE TAKAZAWA

他方、環太平洋王座に挑戦する石井はキャリアの仕切り直しとなったインフィニティリーグで優勝、その側面ばかりに目がいくが、ドローを挟み5戦負け無しと結果を残してきた。

対してチャンピオンの安藤は、昨年11月に大塚隆史に敗れて以来の再起戦となる。センスでいえば安藤、しかしセンスがある故かポテンシャルの全てを出す出し切ることがないまま、最近は試合を重ねている。

対して、試行錯誤ながら積んできたモノをケージのなかで見せている石井。ポテンシャル+センス✖エンデヴァー&ローレスの対戦は、効果と蓄積の激突ともいえる。

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ABEMA BELLATOR Brave CF MMA ONE ONE Championship PFL UFC ブログ

【ONE】No More隔離措置──ONE契約下ファイター及びセコンドが、任意でワクチン接種を実施。

【写真】隔離措置は実は選手以上にセコンドが問題となる (C)MMAPLANET

26 日(水)、東京都練馬区のTRIBE.TOKYO.MMA開館前に格闘家、格闘技関係者が集まり、ワクチン接種が行われた。

今回の接種はABEMA格闘チャンネルが機会を設け、ONE Championship契約ファイター、セコンド及びマネージメント関係者の中から希望者に実施され、宇野薫、大沢ケンジ、釜谷真、北岡悟、猿田洋祐、鈴木博昭、仙三、長谷川賢、平田樹、平本蓮、和田竜光ら錚々たるメンバーが、ワクチン接種を受けている。

なぜ今回のワクチン接種が行われているのか──。ONEの本拠地シンガポールでは、政府がワクチンを接種していない入国者に──凡そ格闘家にとっては、非現実的な──21日間の隔離を要求していることが挙げられる。

また入国関係に留まらず、そのONEを始め、UFCやBellator、PFLやBRAVE CFというコロナ禍でも国際大会を開いているプロモーションは現在、例外になくバブルを創り、隔離措置を行っている。

同時に米国や欧州などは経済活動をオープンし日常生活を取り戻そうとしており、フロリダやテキサスの格闘技イベントではバブル&隔離措置を取られないケースも出てきている。

近い将来、この隔離措置がなくメジャープロモーションが大会を開くことも考えられる。その場合ワクチン・パスポートではないが、出場選手はワクチン接種を終えていることが条件とならないとも限らない。そのような日が訪れても、選手達がすぐにワクチンを接種できるかどうか、不透明な状況だ。そのため選手に呼びかけがあり、実施に至った。

もちろん副反応の症例の説明や、2度目の接種後も抗体ができるまで1週間はかかり、その後も現状と変わらぬ予防対策を欠かさないという善後策の指導もなされている。新型コロナウィルスは現状、克服できていない。それでも世界は動き始めていている。日本国内においては感染者の数も増え続けているが、格闘技界も自己判断を前提に一歩踏み出した。

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ABEMA GONG KAKUTOGI Interview ONE セイジ・ノースカット ブログ

【ONE】23日(火)発売GONG#313から。セイジ・ノースカット「全米で一番の石油工学が学べる大学」

【写真】達観とかでなく、生まれついて持って生まれた豊かな才能が異質なモノを思わせた(C)ONE

4月からTNTシリーズと銘打ち、米国プライムタイムに合わせたイベント中継を行うONE Championshipを23日(火)発売のGONG格闘技5月号ではABEMAと共同取材でタッグを組み、総力取材を行っている。

そんなONE特集では4月29日(木・現地時間)に青木真也と対戦するセイジ・ノースカットのインタビューが掲載される。

ここでは本誌内に掲載しきれなかったセイジのノースカットが、文武両道のスーパーエリートだった過去などを紹介したい。


──米国のMMAファンの多くがUFCのファンかと思います。そんなUFCファンにONEとUFCの違いをどのようにアピールしたいですか。

「僕にとってONEチャンピオンシップの根幹とは名誉と尊敬を重んじる点だ。ONEで働く皆もそうだし、チャトリ会長は尊敬すべき立派な人だ。特にそういう話をしたことはないけど、僕も4歳からマーシャルアーツとともに育った人間だかから、彼らと同じ価値観を持っている。尊敬、名誉、誠実、こうした価値観を持っている人たちにはONEを視てもらえると思うよ」

──ONEのMMAルールは、グラウンドでのヒザ蹴りがあることでストライカーとグラップラーがより公平だと思います。ユニファイド・ルールはレスラーに有利だと言われることも多々あります。

「その通りだね。ONEではグラウンドでもスタンドでも打撃の攻防が多く見られる。タイトに抑えるユニファイドとは、違った試合になるよね。特にグラウンドでヒザ蹴りがあることで。クールだよ、普通は練習できない技が認められているってことは」

──つまりルールの変化に対応することは、セイジにとって困難ではなかったということですね。ところでお父さんは空手の指導者だと聞いたことがありますが。

「父は黒帯だよ。父の僕の指導者の一人で、彼の教えを受けて僕は育った。僕もそうだし、姉もマーシャルアーチストだからね」

──ONEにも出場しているコルビー・ノースカットですね。10代でMMAファイターになることを決めた時、ご両親の反応はどうでしたか。

「喜んでいたよ。両親は僕に才能があることを見抜いていたからね。同時に僕はテキサスA&M大学で、石油工学を学んでいたんだ。テキサスA&M大学は全米中の大学で一番の石油工学が学べる大学で、僕が勉強をしながらファイトしていたんだよ」

──その道を行かず、プロフェッショナルファイターになることを選んだと!!

「2つのまるで違うことを同時に究めることが楽しかった。だから石油を扱うエンジニアになることも志しつつ、MMAを戦っていたんだ。でも、ビッグファイトが続きファイターになることを選んだ」

──UFCと契約した時のゴールは何だったのですか。

「世界チャンピオンになることだよ。UFCと契約をした時、僕はまだ19歳だったからね」

──顔面骨折という重傷から復帰を決めた時の家族の反応はいかがでしょうか。

「家族は明らかに動揺していたけど、僕はいつも試合がしたいと考えていたから。誰も文句は言わなかった。僕の判断を理解してくれた。だからこそ、こうやってまた試合に出ることができるんだ」

※青木真也戦、4歳から数多くの競技会で戦ってきたノースカットが語ったMMA論などは本日23日(火)発売のGONG格闘技#313──でお楽しみください。

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ABEMA GONG KAKUTOGI Interview J-CAGE ONE ブログ 平田樹 青木真也

【ONE】3月23日(火)発売GONG#313から。青木真也✖平田樹、番外編。青木が3月11日を語る……

【写真】ライル・ビアホーム戦は東日本大震災から1カ月もしないうちに行われ、青木真也は米国の記者に震災について尋ねられ──思いもしない返答をした (C)MMAPLANET

青木真也が、平田樹に格闘技、MMAとは何か熱弁を振るった。題して青木塾、開校。そんな両者にとって初めてのロング対談の模様を3月23日(火)発売のGONG格闘技ではABEMAとタッグを組み、共同取材を行った。

スペースの都合上、泣く泣くカットした──青木真也と北岡悟が、どれほどだったか理解できるエピソードをここで紹介したい。

あの日の練習──青木真也が2011年3月11日を振り返った。


――今日は3月11日ということで……本当に久々に思い出したのですが、青木選手が東日本大震災から1カ月も経っていない4月9日にサンディエゴで試合をしました。

青木 はい。ライル・ビアホーム戦でした。

――あの時は川尻達也選手と髙谷裕之選手も出場Strikeforceのビッグショーで。ギルバート・メレンデスと戦う川尻選手と、青木選手が現地の記者の取材を受けたんです。川尻選手は茨城だったから、その時の大変な状況を話して『みんなに勇気を』という話をして。

平田 ハイ。

──至極真っ当ですよね。その時に青木選手は「関係ないよ。地震で親が死のうが、別にオレは試合するよ。勝てば良いんだろ」って。

青木 ハハハハハ。

――米国のメディアは皆が取材の後で「アイツは頭がおかしいんじゃないか?」と私に話しかけてきて。こういう青木選手のメンタルをどう思いますか。

平田 変わっているなぁって……。

一同 爆笑

青木 でもね、3月11日は練習していたもん。地震が起こった時に八隅さんのところで。

平田 私はまだ小学生でした。ちょうど休みだったか何かで。自分とお母さん、お母さんのお姉さんとで大阪に行っていたんです。だから、あまり地震を体験していないんです。東京に戻れなくなったなぁって言っている時に、津波の映像が流れてきて……。

青木 僕は練習していてさ。第一波の時にすごく揺れて。「何だよ」って思いながらバックを取っていたの。で、北岡は横で誰かをガブッていたの。揺れても、誰も外に出ようとしない(苦笑)。すっごく揺れていたのに。

――当時のロータスは、私の自宅に今より近いので、どれだけ揺れたかは想像がつきます。家の庭とコンクリの部分が何かの遊戯マシーンと思えるほど、ズレて揺れ続けていましたから。

青木 僕らは「ヤバいんじゃない? でも良いか」と思ってスパーしていたら、宇野薫はやっぱりまともで。宇野さんが「やめて、すぐに出ろ!」って叫んで。それで何人か外に出たんですよ。それでも北岡はまだガブっていて、オレはバックについていて(笑)。で、「お前ら出ろ!」って宇野さんが怒ったんですよ。宇野さんが絶叫したのは、あの時だけ。

――不謹慎かもしれないですが、良い話です。

青木 揺れが収まってから、もう1回練習していたんですよ。やっていて、余震が来てもう「打ち止め、まぁしょうがないか」って感じで終わった。それだけ、変わらず練習していたんですよ。あの時のメンバーは、10年経ってもまだやっているから。

平田 ……。

青木 それぐらい、みんな好きだったんですよ。

――あの揺れは本当に凄かったですけどね。

青木 僕たちは本当に……次の日は、僕と北岡さんだけだったかな。2人だけで練習して。狂っていましたね。あっ、あともう1人いたけど、誰かは思い出せない。地震の翌日も練習していて、物がないのよ。水がないとか。コンビニに何も売っていなくて。

そうしたら北岡さんは、麦茶でプロテインを割って飲んでいて。「水が売ってねぇよ!」ってキレていましたけど、「いや、プロテインを飲まなくてもいいだろ」みたいな話をしていた記憶があります(笑)。それだけブレていなかったと思います。

――いや、ブレていないですね。でも人としてはどうかなということですけど。「親が死んでも戦って勝つんだよ」って平田さんは言えますか。

平田 ……、いやぁ。

青木 でも僕、それは思っていますよ。いまだに。この仕事は親の死に目に会えない仕事だと思ってやっている。僕、祖母がDREAMのマッハ戦の前に亡くなったんですよ。「どうするの? 帰ってくる?」と聞かれても「帰るわけないでしょ」って。ウチの親もそう思っている。「帰らないよね」って。そんな感じのテンションでいるので。

――その想いはあっても、地震で日本のことを心配してくれている記者に対して、わざわざああいうことを言うかなとは正直感じました。

青木 僕が逆にビビッたのは、「じゃあ僕に何を求めているのかな?」って。「試合しないで帰ります」と言ったら困るだろって(笑)。

――川尻選手は「被災者の皆のために戦う」と言っていて、凄く対照的だったんですよね。

青木 僕は「みんなのために戦う」って思ったことがないんですよね。自分のために、自分が好きだからやりたいので。何もないんですよ。だから、そんなにのめり込まないほうがいいよ。好きになっちゃうと、困っちゃうから。

※距離、バック奪取から襷掛けの是非、首投げと袈裟固め、試合に向けての気持ちの作り方と追い込み、プロとしての境遇と立場、セージ・ノースカット戦、平田樹が強くなる──などなど、90分に渡るインタビューの要点は23日(火)発売のGONG格闘技でお楽しみください。

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ABEMA GONG KAKUTOGI Interview ONE ブログ 平田樹 青木真也

【ONE】3月23日(火)発売GONG#313から。「俺は世界って言わない」青木塾、開校。受講者は平田樹

【写真】Road to ONE04メインで戦った平田に声を掛ける青木。意外にもロング対談は初めてとのこと (C)MMAPLANET

青木真也が、平田樹に格闘技、MMAとは何か熱弁を振るった。題して青木塾、開校。そんな両者にとって初めてのロング対談の模様を3月23日(火)発売のGONG格闘技ではABEMAとタッグを組み、共同取材を行った。

日本格闘技界の未来に対し、苦言、奨励の声を掛けた青木。ここでは本誌内に掲載しきれなかった「選手とは格闘技の話をしない」という青木が世界と言わなくなった理由、2005年のADCC挑戦や平田と同じようなキャリアの頃を振り返った言葉を紹介したい。


青木 だからね、やっぱりどんどん格闘技の話をしなくなっていくの。これはもう本当に。北岡さんとか、八隅さんとか、本当に格闘技が好きな人間とは「こうなっていて、こうなんだぁ」みたいなものを喋っているけど、他の選手とはどんどん格闘技の話をしなくなっていくんだよね。

俺、「世界」って言わないじゃん。「世界チャンピオンになる」、「世界で一番になる」とか言わないでしょ。「世界で戦う」とか。それはADCCがあって……マルセロ・ガウッシアって分かる?

平田 ……いえ。

青木 マルセロ・ガウッシアっていうのは2003年にシャオリン・ヒベイロをアームドラックからバックを取って絞めて、グラップリングの世界観を変えた人で。シャオリンって分かる?

平田 聞いたことはあります。

青木 修斗のチャンピオンだったヴィトー・シャオリン・ヒベイロから、アームドラッグからのチョークで取って勝ったんだけど、これが革命で。

で、僕はADCC世界大会への2005年に行って1回勝って、次にマルセリーニョとやって。もう相手にされなくて。

――1回戦で戦ったマルコス・アヴェランも米国のトップ・グラップラーでした。青木選手は相手おフィールドでしっかりと勝っています。

青木 NAGAって分かる? 分からないか(笑)。

平田 ハハハ。

青木 NAGAっていう大会があって、マルコス・アヴェランはNAGAのチャンピオンだったんですよ。マルコス・アヴェランとデイビッド・アヴェランというのは、グラップリング・シーンですごく有名で。当時はコブラカイのジョー・スティーブンソンとか、僕がすごく影響を受けた選手もいて。

階級別でマルセリーニョにやられて、次は無差別でホジャ―・グレイシーとやって。ホジャ―・グレイシーは分かるでしょ? ホジャ―・グレイシーにも負けて。

ADCC後もグラップリングではクロン・グレイシー、ゲイリー・トノンにも負けて。MMAの世界でいうトップどころでじゃ、エディ・アルバレスもそうだし。ギルバート・メレンデスに負けた。そこが結構すごく大きくて。

当時のギルバート・メレンデスは、世界で一、二の選手だったと思っているから、そこで負けた経験があるから、何かこう……「世界って何だ」というものを、僕は弁えている。

――平田樹選手は柔道からMMAに来て、今は色々なことを学びたい。色々なことを消化したい時期にあるかと。青木選手の3戦目の頃ってどうでしたか。

青木 中尾(受太郎)さんが2戦目です。だから、僕は平田さんとすごく近いよ。キャリア的には。あなたのほうがどんどん先に行っているけど。僕も男子の中では……堀口選手はピャーっと行ったけど、僕もDEEPでデビュー2戦して、すぐ修斗に行って5戦目でチャンピオンだから。

平田 へぇ……。

――今とは時代が違いますが、青木選手がADCCに出る前ぐらいからジムの垣根を越えたプロ練習が始まりました。

青木 それ以前はなかったですねぇ。DEEPの時は、今成さんたちとのスポセン軍団です。僕はチームROKENだった。

──懐かしい。

青木 そこからパラエストラへ行って……でもこれは不思議で、本当に今もソックリ。格闘技を教えてもらえると思って行ったの。所属になった。2004年から2005年頃。でも、いまだに1回も教わったことはない。正直、誰からも……ですね。八隅さんっていう、すごく優秀なコーナーマンがいて、そして北岡さんがいて。「どうなんですかねぇ」みたいなことを、ずっと試行錯誤しながらやってきた。

いまだに「先生は誰ですか?」と言われても、いないもん。だから、平田さんとは凄く似ていると思う。

――とはいえ、あの頃と違い今は強くなるテキストブックがあります。

青木 ありますね。あの頃は、ただスパーリングをやるだけで。ドリルもなかった。技術練習もなかった。皆がヒザ立ちからスパーリング。確かに立ちからやっていた僕たちは、珍しいほうでしたね。

※距離、バック奪取から襷掛けの是非、首投げと袈裟固め、試合に向けての気持ちの作り方と追い込み、プロとしての境遇と立場、セージ・ノースカット戦、平田樹が強くなる──などなど、90分に渡るインタビューの要点は23日(火)発売のGONG格闘技でお楽しみください。

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ABEMA GONG KAKUTOGI Interview ONE ONE TNT01 ONE120 ブログ ミーシャ・テイト

【ONE】3月23日(水)発売GONG#313から。ミーシャ・テイトが帰国した理由「自分の人生を生きたい」

【写真】UFCと一味違うONEの特色を米国に伝える伝道者。ミーシャは本誌インタビューでは実戦復帰に関しても話している(C)ONE

4月からTNTシリーズと銘打ち、米国プライムタイムに合わせたイベント中継を行うONE Championshipを3月23日(水)発売のGONG格闘技ではABEMAと共同取材でタッグを組み、総力取材を行っている。

そんな4月と5月のONE特集企画では、女子格闘技の普及を念頭に、ONEの一員となったミーシャ・テイトに女子アトム級GPとTNTプライムタイム中継について尋ねたインタビューが掲載される。

ここでは本誌内に掲載しきれなかったミーシャがシンガポールを離れ、米国に戻った経緯を紹介したい。


──今、どこかジムにいるのですか。

「そうなの。エクストリーム・クートゥアーで練習が終わったばかりで、取材の時間までずれ込んでしまってゴメンなさいホラ、後ろにフランシスがいるわ」

ガヌー ハワユ―?

──アイム・ファイン。サバ?

ガヌー トレ・ビアン(笑)。

「これから、日本のマガジンのインタビューなの。じゃぁ、今からジムを出るわ。(※長女のアマイエちゃんに向かって)もう、眠いわね。直ぐに家に着くからね」

──スミマセン。そんなときに。

「大丈夫よ。家までドライブしながらも話はできるから」

──シンガポールを離れ、米国に戻っていたことを知らなかったです。

「COVID19でシンガポールがロックダウンされて、生活していてもハッピーじゃなくなってしまって。友達も、ファミリーも誰とも交流ができなくて。それに息子が生まれたのに(※昨年6月)、誰にも合わせることが出来ないなんて。

私の母にすら、息子を抱いてもらうこともできなかった。今回のコロナ禍で人生に一番大事なのは家族であることに気づいたからこそ、米国に帰国することを決めたの」

──シンガポール政府は新型コロナウィルス感染拡大をかなり抑制できていて、米国はまだまだ厳しい状況だったのですが、そういう理由で米国に戻ったのですね。

「そうなの。このままだと、息子が1歳になっても両親に会わせられないんじゃないかって思ったから」

──米国の感染者数はシンガポールよりずっと多いですが、そのことは不安にはならなかったですか。

「う~ん、感染するリスクについては考えたけど、シンガポールで抑圧された生活をしていくことが、とてもハッピーと想えなかったから。リスクはあったけど、今はこうして母国で普通に生活出来ているので、この判断は正しかったと思うわ。

これからもマスクをして、手洗いうがいを徹底し、感染予防をした上で、家族に何も起きないことを祈るしかないわ。でも、私は自分の人生を生きたいから」

──家でマスクをして、家族と距離を取って生活する。感染していないのに、そこまで用心すると人生を失っていると私も思っています。

「その通りよ。いつだって感染とリスクのバランスをとることを考えないとね。リスクと自分たちの幸福のね。私自身、家族、他の人たちを感染から守ることと、自分の幸せのための生活の良い落としどころを見つけないといけないと思ってきたの。

私は自分の人生の1年を失いたくなかった。そのなかで最善のバランスを採ったつもりでいるわ」

──本当にその通りですね。とはいえ、シンガポールから米国に戻る上で、ONEでの業務のことはどのように考えたのですか。そしてチャトリCEOは合意してくれたのでしょうか。

「チャトリは凄くファミリーマンだから、私の決断に凄く理解を示してくれた。彼の息子もアマイエより少し年上なだけだし。まず私はシンガポールにいる時のように、どれほどONEの仕事ができるかを考慮している間、ONEもコロナの影響でショーが開けない時期が続き、多くのレイオフも断行したわ。

米国でも同じようにONEとやっていけるかということに不安もあったけど、ONEでの仕事は続いているし、彼らと一緒に仕事が出来ていることはとても光栄だし、凄く幸せなことよ」

※ONEのTNTプライムタイム中継と米国進出の見込み、そしてアトム級GPについてミーシャが語ったインタビューは、3月23日(水)発売のGONG格闘技#313──女子MMAのパイオニア、ミーシャ・テイトに訊く「フェアって言葉は、この業界では文字通り公平っていう意味じゃないの」──をお楽しみください。

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ABEMA DREAMERS J-CAGE LDH martial arts News ブログ 岡見勇信 髙谷裕之

【DREAMERS】LDH martial arts「格闘家育成プロジェクト」とABEMAが融合。『格闘DREMERS』の配信決定

【写真】岡見勇信、髙谷裕之、 GENERATIONS from EXILE TRIBEやTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEからのナビゲーターの目が光るなか、ドリーマーズのふるい落としは始まっている (C)ABEMA

8日(月)、ABEMAより──まだなにものでもない若者たちの格闘家人生を追う格闘オーディション番組『格闘DREAMERS』が13日(土)より配信されることが発表された。

J-MMA界でいえば格闘代理戦争で次世代の格闘家は発掘し、世に送り出した実績を持つABEMA。その新リアリティTVショー=全10話は、今月3日(水)に明らかとなったLDH「格闘家育成プロジェクト」の一端として、ドリーマーズと呼ばれる出演者がLDH martial artsとの契約を勝ち取るまでを完全密着するモノになるという。


200名を超える参加希望者から実技審査や面接を経て決定した──「世界チャンピオンになる」という大志を抱き、プロの格闘家として大成することを夢見る、まだなにものでもないドリーマーズのなかにはレスリングで東京五輪代表の出場枠を争った者、高校ボクシングで6冠を掴んだ者、「花園」で優勝を果たしたアスリートらが含まれているという。

また同番組ではナビゲーター兼サポーターとして、GENERATIONS from EXILE TRIBEより数原龍友、白濱亜嵐、関口メンディーの3名、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEよりRIKU、LIKIYA、陣、神谷健太、武知海青という5名の出演も決定している。

オープニング・テーマ曲としてはTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEの新曲「TOP OF THE TOP」を、エンディング・テーマ曲はGENERATIONS from EXILE TRIBEの「DREAMERS」を起用。参加メンバーたちの背中を押すような応援ソングが番組をさらに盛り上げる。

ONEとの契約が懸けられた格闘代理戦争の参加者は、既存のMMAプロモーションでも選手活動を続けているなか、既報の通りLDH「格闘家育成プロジェクト」ではイベント開催も視野に入れている。エンターテイメントワールドのビッゲスト・パワーハウス=LDHの参入と、既にJ-MMA界の一翼を担う活動をしているABEMAの融合は、日本のMMA界の新たな潮流を生む可能性もあり、要注目だ。

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ABEMA GONG KAKUTOGI Interview ONE ブログ 平田樹 村田夏南子 浜崎朱加

【ONE】1月22日(金)発売GONG#312から。平田樹「海外で戦えているという自分の価値を下げたくない」

【写真】3日から活動を始めた2021年、平田はどのような成長を見せてくれるだろうか (C)MMAPLANET

2020年2月、ONEインドネシア大会で異国のファンを熱狂に追い込んだ狂乱の舞いとファイトを見せた平田樹。その後は他のファイターと同様にコロナ禍により、一旦足踏みを強いられた。

2度目の緊急事態宣言が派出される直前、格闘家たちは如何に新しい年に向き合っているのか──をABEMAが追い、その取材のなかでMMAPLANETではゴング格闘技#312用に平田のインタビューを行った。

ここではスペースの関係上掲載しきれなかったヘアカラーの話題と、記事中から大晦日のRIZINにおける女子戦を見た感想──ビッグマウスととられかねない言葉を抜粋してお届けしたい。


──髪の毛がド派手で決まっていますね。なぜ、その色に?

「特に理由はないんですけど、なんか──黒はダッサイなって思って(笑)。コレも今しかできないし、若いうちにやっておこうかと。ホントはめっちゃクルクルのアフロにしたいんです」

──アフロ? スパイラル程度ではなくて、アフロですか(笑)。

「そうだ、それだ! それ!!(爆)。クルクルのヤツをやっちゃおうかなって」

──楽しみに待っています。

「マジ、やっちゃいそうです(笑)」

──大晦日はRIZINを観戦したそうですが、女子MMAも2試合ありましたが、どのように感じましたか。

「カンナさんとあいちゃんの試合は、自分だったらどうなるのかなって思いながら見ていました。あいちゃんは代理戦争に一緒に出ていたし、AACCで練習していたので。

あと美優さんは私のお母さんと同い年か、1つ上なんですよね。スゲェなぁと思います。レスリングは今でも本当に強いけど、動いていないと浜崎さんの打撃の距離にいるのは危ないとは思ってはいました。自分がここで戦ったから、どれぐらいできるんだろうっていう気持ちになりましたね。でも……」

──でも?

「試合を見ていると、どうしても私も試合がしたい、ここで戦いたいというという気持ちになるのですが、でも自分の価値はここではないんだとは思いました」

──それはどういうことですか。

「もっと上で戦うという……プライドじゃないですけど、今はまだ日本で戦う時ではないなって思ったんです。日本で戦いたいという気持ちは当然あります。でも日本で試合をしている人ばかりだから、私は海外で戦えているという自分の価値を下げたくないと思ったんです」

──浜崎朱加の試合を見ても、そのように思ったと?

「浜崎さんが世界のトップはRIZINだって言っていたけど、まぁそれはそれで。自分があの戦いに加わるなら、ONEでトップを取ってからで良いかと。浜崎さんの言葉は正しくないことを証明したいので、私は海外で戦います。そして『平田樹の方が強いんじゃないか』と言われるようにしていきたいので」

──そういう反骨心があるのですね。

「ありますね。私は他の選手たちと一緒じゃないってことを見せたいですし。海外で戦っている方が輝いて見えると思います。だから村田(夏南子)選手とかUFCで戦っていて凄いと思います。UFCは女が女でない戦いをしているので格好良いです。村田選手とは格闘代理戦争に出る前にMe,Weで練習させてもらって、テイクダウンが石のようでした」

──村田選手は動き始めると、普段とはまるで違う大きさを感じさせますね。

「外国人とやっていくには、あれぐらい当たりの強さがないといけないんだろうなって思います。私もUFCに負けないような試合をして、力をつけたいです。

そうなったら浜崎さんと自分が、天心選手と武尊選手のようになって『2人の試合が見たい。でも団体が……』という感じになれれば──。女子にもそういう風なことがあった方が面白いですし」

<この後、平田は現状の練習環境、アトムGP出場メンバー交錯、そしてハム・ソヒ戦への想いの強さと、なりたい自分について語った。そんな平田樹の言葉を1月22日発売のGONG312号でご確認ください>

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ABEMA Interview J-CAGE Special ブログ 北野雄司

【Special】WithコロナのJ-MMA─02─ABEMA北野雄司Pに訊く「共有する場所、時間をできるだけ減らす」

【写真】現状の検査では感染を起こる。よってゾーニングで予防対策をこうじるABEME中継大会だ(C)MMAPLANET

COVID19のパンデミック、地球はニューノーマルの時代を迎えた。日本でも4月と5月の緊急事態宣言を経て、6月から経済活動が再開も、事態が終息することはない。

MMA界はかつてない状況のなかを生き抜く努力をしている。MMAPLANETでは各MMA大会の新型コロナウィルス感染に関しての現状とこれからを尋ねた。

2人目は緊急事態宣言下、4月17日にRoad to ONE02、5月31日にプロ修斗公式戦が会場非公開のABEMAテレビマッチを中継し、いち早くコロナと共生路線を打ち出していてABEMA格闘ch北野雄司プロデューサーの話を訊いた。


──無観客ライブ中継大会しか行われなかった4月と5月を経て、限定ながら客入れをした格闘技イベントの再開から2カ月。4月17日以来となるRoad to ONEが開催されます。新型コロナウィルスは存在し、そのなかで経済活動が再開された。そこが4月とは違うのですが、本質的にワクチンも薬もないかでイベントを行うことは変わらないです。

「ハイ。そうですね。これまでお客さんが会場にいるイベントはKrushやRISE、修斗の生中継で関わらせていただきました。今からすると4月にROAD TO ONE02があったことが、もの凄く昔のように感じます。あの時と比較すると、K-1もRIZINもイベントを開いていますし、海外の格闘団体でも続々と活動を再開していることもあり、色々な実例を学べています。

それと我々と同じサイバーエージェントグループのNOAHとDDTというプロレスの大会にも関わらせていただいたことで、より経験を積むことができたと思います。今は何よりプロ野球とJリーグが観客を動員して行っている。そして4000人から5000人というファンが会場に足を運んでいます。同じような規模でイベントを開く人、もっと大規模にそして頻繁にやっている人がいます。そういう人達からも学びがあります」

──「こんな時に〇〇を」という言葉を口にするアスリートはいますが、プロ野球は毎日のように行われ、世界中からスポーツの結果が届くようになった。4月とはまるで違うんだという感覚があります。

「そうですね。だから今でも選手は試合があると、『こんな時に試合を組んでいただいて』という風に感謝の言葉を口にします。ですが、僕はもうその言葉は言わなくても良いんじゃないかと感じています。久しぶりに自分がリングやケージに立つと、自然にそう感じるのかもしれないですが……」

──もう、これは普通だと。そんななか大きな規模のイベントから学べるという言葉がありましたが、具体的な事例があったのでしょうか。

「もともとJリーグの方たちが、5月に実施した修斗の無観客大会を視察しにくださいました。そういう縁もあり、今では私たちより経験を重ねているJリーグの方とは色々と話しをさせていただいていますし、Zoomで報告会のようなこともしています」

──Jリーグの学びなどもいかし、今回の大会の予防対策はどのようなことを行われますか。

「ONEの名前をお借りして行う大会ですし、海外ではUFCもそうしているように、PCR検査を複数回行って、選手や関係者が陰性状態にあることを証明し続けてイベントを開こうと思います。現状の有効な陰性証明の手段というのがPCRしかないので、PCR検査を重ねて行っていきます。この記事が出る頃には2回目が終了したところじゃないかと思います。

ここまで私たちも格闘技やプロレス団体のPCR検査を延べ600件ぐらいやってきましたが、陽性だった人はゼロなんです。そういう意味で格闘技やプロレス業界の人たちの健康管理に対して信頼はあります。ですが、それが安全の裏付けとは言い切れません。

どれだけ検査をしても直後から感染のリスクは生まれます。だからこそ、次のフェーズとしてやるべきことは会場の中でのゾーン分け、ゾーニングです」

──動線を引くということですね。

「ハイ。PCR検査を極力多くの人が受けたうえで、ゾーンを分け、選手やスタッフを守る。会場をいくつかのエリアに分けて、グループ同士が接触する接点を可能な限り少なくしようと思っています。ゾーニングは、Jリーグや海外サッカーリーグがやっていることを参考にさせていただいています」

──選手とセコンド、それぞれのスタッフ、メディア、観客が会場にいます。

「まずグループを4つに分け、その中でゾーニングを行います。例えば選手や中継の出演者など、ケージサイドにいる人たちをAグループとします。Aグループの人たちは、大会前に1回から2回のPCR検査を受け、陰性の可能性が極めて高い人しか入れないゾーンを用意し、そのゾーンの中だけを移動ができるようにします。

続いてBグループですが、このグループは運営の中核メンバーなどがあたります。このメンバーには少なくとも1回はPCR検査を受けてもらいますが、それでもAグループとの接触は限られた数名が行い、感染リスクを高めないようにします。

そして、Cグループは技術スタッフなどです。このグループは「複数回のPCR検査を受けること」を必須としませんが、AグループやBグループと接触できる場所にはそもそも行きません。仕事をする場所や時間帯が異なるので、一切接点を持たないということです。

なお、取材を行う方々でも、PCR検査を受けていただいた方はBグループとなり、ケージサイドでの撮影や試合後の選手インタビュー等を、ソーシャルディスタンスを十分に取ったうえで行っていただきます。

そうでない方々は申し訳ないですが──Cグループとなり、選手とは対面しない形で試合をチェックしていただきます。

滞在する空間・場所、それと時間軸という面でゾーニングをしていきたいんです。他のグループが同じ場所を使うとしても、使う時間が違っていれば、両者が使用していない間にそこを消毒すれば、感染確率を下げられます。

最後に、観客とその対応をするスタッフというDグループがいて、AからDまでゾーニングをして、グループごとの人たちがそれぞれ接触しないようにします」

──それぞれがどれぐらいの人数になりそうですか。

「今回で言うと、AグループとBグループは20人規模ですが、Cグループになると数が増えます。その人数が全員PCR検査を受けると、興行全体の収支を脅かすことになります。だからCグループの全員を検査することは難しく、Cグループのなかにも限られた少数のメンバーだけ、Bグループとやりとりをすれば仕事が遂行できるようにします。

例えば僕自身はBグループに当たりますが、Cグループの人とは同じ会場にいてすれ違うことこそあれ、濃厚接触することはない、というような感じです」

──そうすると仮にCグループに感染者がいても、ゾーニングを徹底することで、その他のグループの皆さんに感染するリスクは相当に抑えることができるということですね。

「ハイ、僕らもお客さんとは一切接点がないようにしていきたいです。地上階に選手や演者さんの控室を設け、ケージサイドにいる人達がいる。2階の踊り場に中継など、技術さんたちがいて、その間の行き来する数を絞ることで感染リスクを下げていきたいです。

あとは申し訳ないですが、搬入作業をしてくださる人は、搬出の時間まで会場でないところで待機していただくなど。共有する場所、時間をできるだけ減らす、そして消毒を行うことでさらに感染リスクを減らせるかと思っています。

ただし以上のようなことを徹底して行っても、会場も大きくないですし感染が起こる可能性は常にあります。なので、これまで通りイベントに参加する方をリスト化して、万が一、が起こった時の追跡調査ができる体制を整えます」

<この項、続く>