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DEEP KINGレイナ MMA o RIZIN SASUKE カルリ・ギブレイン キック ソルト パンクラス ビクター・ヘンリー 上田幹雄 中井りん 中村大介 佐々木憂流迦 修斗 原口央 大島沙緒里 山本空良 巌流島 後藤丈治 新居すぐる 昇侍 栗山葵 武田光司 浅倉カンナ 矢地祐介 神田コウヤ 遠藤来生 鈴木博昭 関鉄矢 須藤拓真 飯田健夫 高木凌 高野優樹

RIZIN.43:矢地 vs. ザック・ゼイン等、追加カード発表

ライト級・矢地祐介 vs. ザック・ゼイン

ハワイで行われたトライアウトで合格し、昨年10月の武田光司戦でRIZINデビューしたが、1Rキムラで一本負けしたゼイン。もう一回呼ぶレベルとは思えなかっただけに、矢地は今度こそフィニッシュが必要であるということを理解した上で戦う必要がある。

フェザー級・鈴木博昭 vs. 西谷大成

鈴木はMMAデビュー戦の奥田は明らかにRIZINレベルではなく、2戦目は昇侍が打撃に付き合ってくれてのKO勝ちで2連勝としたが、そこから平本・青井に連続判定負け中。

トライフォース赤坂所属の西谷は先週行われたDEEPで初めて3Rマッチに出場し、ベテランの高野優樹に判定勝ち。MMA6勝5敗。

ヘビー級・関根"シュレック"秀樹 vs. 上田幹雄

昨年7月にスダリオに秒殺KO負けしたシュレック。その後、GLEATのグラップリングマッチで判定勝ち、巌流島では押し出しで勝利で、MMAはスダリオ戦以来。今年8月に50歳になる。

昨年4月のMMAデビュー戦で引退試合の高阪に秒殺KO負けした元極真の上田。12月にはプロデビュー戦の韓国人ファイターに秒殺KO勝ち。4月にカルリ・ギブレイン戦が組まれていたが、ギブレインがブラジルを出国できず中止となっていた。

フェザー級・新居すぐる vs. 飯田健夫 

新居はRIZIN中村大介・山本空良に2試合連続1R負けしたが、昨年はパンクラスで2試合連続得意のアームロックで勝利。

飯田は3月に修斗でSASUKEのフェザー級世界王座に挑戦するも、2RバックブローでKO負け。

ともに北海道出身のジモMMA

52.5kg契約・大島沙緒里 vs. ソルト

JEWELSアトム級(47.6kg)・DEEPミクロ級(44kg)王者の大島が、階級を上げて4月にパンクラス女子ストロー級王者となった地元のソルトと対戦。RIZINでは浅倉カンナ山本美憂に勝っているのにこんな理不尽なマッチメイクを受けるしかなかったのか?

バンタム級トレント・ガーダム vs. 後藤丈治

MMAでビクター・ヘンリーに一本負け、2020年の井上直樹のデビュー戦では敗れたが判定まで持ち込んだガーダムだが、その後はMMAの試合には出ておらず、昨年10月肘ありキックルールで出場した梅野戦ではロー一発で足を負傷しKO負け。3年ぶりMMAの相手は地元出身でパンクラスでプロデビュー、現在は修斗ランカーの後藤。

後藤は昨年11月、RIZINにも出場した須藤拓真にヒールで足を破壊され一本負けして以来の試合。

フェザー級・関鉄矢 vs. 遠藤来生

ZST王者関はRIZINでは神田コウヤにKO勝ち・堀江にKO負け、原口央に判定勝ち。昨年7月には佐々木憂流迦の代役で中原由貴戦が直前で決まったが、明らかにコンディション不十分で判定負け。

地元北海道在住の遠藤は最近はパンクラスを主戦場とし2勝3敗。直近は3月の高木凌戦で2RKO負け。

女子バンタム級・熊谷麻理奈 vs. 栗山葵

地元の熊谷はDEEPでKINGレイナとキックルールで対戦するも、謎の判定負け。翌月組まれたダイレクトリマッチでは判定勝ちでリベンジ。その後はMMAに主軸を置き、4連敗していたが、そこから3連勝中。ただし、相手のレベルはいずれも0勝か1勝クラス。

栗山は本来階級下のフライ級の選手だが、昨年のJEWELSフライ級トーナメントでは体重オーバーで失格。ワンデートーナメントだったため、中井りんが1日2試合のハンデキャップマッチをすることになった。今年2月に中井りんと対戦したが2R一本負け。

オープニングファイトMMA特別ルール55kg契約5分2R・丸山大輝 vs. 早坂優瑠

オープニングファイトMMA特別ルールライト級5分2R・渡辺トシキ vs. 安海健人

他、オープニングファイトでジモキック。

上の3カード以外は地元勢が絡むカード。まあ地方大会あるあるだが。出場予定選手に入っていた山本空良の名前がないが、4月の試合も負傷を押しての出場だったとのことなので、無理をしないでほしい。

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Grachan Grachan61 MMA MMAPLANET o RIZIN キック パンクラス 中川皓貴 亀井晨佑 小島勝志 梶本保希 鈴木千裕 高木凌 高橋孝徳

【Grachan61】フェザー級王座に王手、小島勝志─02─「どちらかというと、自分にはやりやすいタイプ」

【写真】力みがなく、非常に柔らかい印象の小島。特に打撃でジワッと圧を掛けることがデキ、相手にとっては嫌だろう (C)MMAPLANET

14日(日)、東京都の大田区産業プラザPIOで開催されるGrachan61にて、高橋孝徳とフェザー級王座決定トーナメント決勝を争う小島勝志のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

小島といえば、テイクダウンディフェンスからカーフキック、そして右ストレートを主体としたパンチで倒すというスタイルで、トーナメント決勝まで進んできた。そのスタイルはいかにして構築されてきたのか尋ねた。

<小島勝志インタビューPart.01はコチラから>


――なかなか勝てない時期……。2017年から2018年までパンクラスを主戦場としていましたが、戦績は2勝3敗でした。その期間は何を目標としてMMAを戦っていたのですか。

「目標ですか……。正直、当時はMMAをやっていて将来が見えることはなかったです。山梨には自分以外プロのMMA選手がいなかったと思いますし、僕は僕で昼間の仕事もしていて。そんななかでパンクラスから試合のオファーを頂いたのですが、地下格闘技から始まった僕がパンクラスに出るというのは想像していない世界でした。その変化に対して自分の気持ちが追いついていなかったかもしれません」

――2019年からグラチャンに参戦して以降も、2020年までは2勝1敗1分という戦績でした。それが2021年以降は現在まで5勝1敗、唯一の敗北がRIZIN TRIGGERの中川皓貴戦。この間に小島選手の中で技術面などの変化があったのでしょうか。

「初期は相手の寝技に付き合ったりすることが多かったけど、そういうことは一切やめました。今の戦い方になって、試合で倒せるようになってきたのかなって思います。特にテイクダウンディフェンスの練習をするようになったことは大きいです。それまでは昔の名残り――というわけではないけど、『下になっても極めれば良い』なんて中途半端な形で打撃を出していて。そのために、際の甘さが出ていたと思いますね」

――なるほど。最近の試合ではカーフキックも多用しています。あのカーフキックがあるからこそ、より打撃も当たりやすくなったのではないでしょうか。

「カーフを蹴ることでパンチも当たりやすくなるし、相手も組みづらくなってきますよね。いつも試合では、そういうプランでカーフを蹴っています。でも最初はカーフを蹴るつもりではなかったんです。最初は足払いのような形で蹴り始めて。その後にカーフキックの存在を知って、『これは自分も得意かもしれない』と練習し始めました」

――その足払いローキックもカーフキックも、誰かに教わったわけではないのですか。

「教わってはいないです。自分たちの練習の中で試しながら、『ココはもうちょっと変えたほうが良いなぁ』とかチームで話をして。誰か指導者がいるという環境でもなかったので。昔から一緒に練習してきた仲間たちや、新しく育ってきた子たちと練習しています」

――そのような環境の中で3連勝の後、2022年2月にRIZIN TRIGGERで中川選手に判定負けを喫しています。あの試合内容と結果については、いかがですか。

「うーん……正直言うと、僕としてはグラチャン王者になってからRIZINに出たいという気持ちがありました。でも岩﨑さんからお話を頂いて、地元に近い静岡大会でもあったので出ることにしました。モチベーションも高かったし、良い練習はできていたと思いますけど、うまくいかなかったですね」

――そのRIZINの後に、遂にグラチャン王者になるためのトーナメントが始まりました。

「トーナメントに出ることになってからは、1回戦からKO勝ちか一本勝ちすることを自分の中のテーマにしていました。気持ちとして焦っているわけじゃないけど、ここでしっかり倒して勝てないと、チャンピオンになって以降もどうなんだろう――と思っていて。今しっかり倒して勝てていることは自信というか、安心できます」

――そして迎えるトーナメント決勝戦。目指していたベルトが目の前に来ていますが、現在の心境を教えてください。

「実は、そういう感覚がないんです。よく『タイトルマッチでも普段と何も変わらない』って言う選手がいるじゃないですか。今の僕も同じで。感情が揺さぶられていることもないし、これまでの試合と同じ感覚でいます」

――対戦相手である高橋選手の印象はいかがですか。和田戦、鍵山戦に続き、組みが強い選手との3連戦です。

「そういう試合が続くだろうなとは、出場選手が発表された時に思いました。『組みが強いタイプの選手がトーナメントで勝ち上がってくるだろうな』って。僕もグラップリングに付き合いたくないわけじゃないし、寝技なら寝技で仕留めてやろうという気持ちはあります。ただ、最初から試合の組み立てとして考えていないといいますか……。

でも組みのタイプも、それぞれ違いますよね。高橋選手は四つが強くて、首相撲とか四つからの崩しが多い選手で。どちらかというと、自分にはやりやすいタイプだと思います」

――小島選手の場合は、ケージに押し込まれたほうが得意ですか。

「はい。RIZINに出る前から、ケージに押し込まれてからの展開は練習していました。今はパラエストラ八王子のプロ練に行かせてもらっていて、練習でも四つからテイクダウンされることは少ないです」

――パラエストラ八王子には小島選手と同じタイプの選手が多いですね。そのパラエストラ八王子まで山梨から通っているのですか。

「でも高速を使って、車で1時間ぐらいですよ。多い時は週2回ぐらい行かせてもらっています。亀井晨佑選手とはパンクラスのネオブラで対戦していて(2018年5月に亀井が判定勝ち)、その試合があったから塩田GOZO代表も僕のことを知っていてくれたと思います。だから行きやすくて、亀井選手とも『おぉ、久しぶり~』みたいな感じでした(笑)。亀井晨佑選手、高木凌選手、梶本保希選手と同じ階級の良い選手が多くて。鈴木千裕選手も来ていますし、良い練習ができています」

――それは試合が楽しみです。では最後に、次の試合への意気込みをお願いします。

「いつも応援ありがとうございます。KOか一本勝ちでトーナメントを締めくくり、チャンピオンになります。そして、さらに皆さんが喜んでくれるような舞台へ連れていきたいと思います。まずは今回のトーナメント決勝戦、応援よろしくお願いします!」

■視聴方法(予定)
5月14日(日)
午後1時~Grachan放送局

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MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase332 パン・ジェヒョク 亀井晨佑 遠藤来生 高木凌

【Pancrase332】高木が必殺の右で遠藤を打ち抜きKO勝ち「試合が怖かったけど4月の亀井さんに繋いだ」

<フェザー級/5分3R>
高木凌(日本)
2R4分29秒 by ko
遠藤来生(日本)

体格で上回る高木が左ミドルハイ、左ローを見せる。遠藤は上下に体を振りながら、ガードを高く上げてスイッチする。距離を取った遠藤に左インローを当てた高木は、さらに遠藤の右ローに右ストレートを合わせた。高木の左ジャブが沿道の顔面を捉える。しかし遠藤も高木のローに右ストレートを合わせていく。

さらに左ボディストレーを当てるも、高木の右ストレートを直撃されてダウン。すぐさま高木はトップからバックマウントを奪った。四の字ロックで固めた高木は、腕を相手の首に滑り込ませていく。遠藤は高木のクラッチを切っていくも体勢を入れ替えることはできず。高木がパンチで削り続けた。

インターバル中に高木が雄たけびを挙げる。ジャッジは3者とも10-9で高木につけた。

2R、遠藤が距離を詰める。高木の左ジャブに反応した遠藤だが、手数が少ない。高木は右ロー、相手が中に入ってくるとテンカオで迎え撃つ。ジワリジワリと距離を整えていく高木、遠藤はボディにワンツーを伸ばすも届かず。時おりサウスポーにスイッチする高木だが、主にはオーソドックススタンスで遠藤の動きをうかがう。遠藤をケージ際まで追い込んだ高木がパンチの連打を当てた。

遠藤が動くと、高木が右ローを散らす。遠藤はスイッチとステップを見せるが、いかんせん手数が少なく、展開を変えることはできない。ワンツー、右クロスを見せる遠藤に対し、高木は右クロスで下がらせる。高木は遠藤にケージを背負わせ、二段跳びヒザ蹴りで左ヒザを当てたあと、左右フックを振るい右で遠藤の顔面を打ち抜いた。

遠藤は前のめりに倒れ、高木のKO勝ちとなった。高木はマイクを握り「前回は負けて、バンテージを巻く時に手が震えるぐらい試合が怖かったです。でもジムの仲間が僕に繋いでくれて、ここで試合を繋がないと男じゃないなと思いました。4月にジムの先輩である亀井さんに繋ぎました」と、4月30日にパン・ジェヒョクと対戦するジムメイトの亀井晨佑にエールを送った。


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ACA IMMAF MMA o PANCRASE   キック パンクラス 佐々木亮太 小川徹 川北晏生 松井斗輝 清水清隆 遠藤来生 長南亮 長岡弘樹 高木凌

【パンクラス】速報中!PANCRASE 332

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昼の部はザリッチのまさかのギロチンチョークが炸裂して度肝を抜かれましたが、夜も引き続きパンクラス。浜松町のニューピアホールでPANCRASE 332が開催されます。昼同様に次世代を意識したマッチメイク。それを象徴するように遠藤来生(Power of Dream Sapporo)×高木凌(パラエストラ八王子)というフレッシュなメインイベント。新しいスター誕生の予感を感じさせてくれるか。例によって現地から電波と充電の続く限り速報します。乱費乱文にはご容赦くださいませ。


【第1試合 フライ級】
◯大塚智貴(CAVE)
(2R ギロチンチョーク)
×赤崎清志朗(香取道場)
1R、赤崎の蹴りを掴んだ大塚。スタンドでバックに周るとリフトしてテイクダウン。しかし赤崎はすぐに立ち上がって正対。逆に赤崎が崩して倒しかける。激しい差し合いが続く。終了間際に赤崎がさば折りのようにテイクダウンしてラウンドを終えた。
2R、開始直後にフックをヒットさせた赤崎。さらにタックルでテイクダウン。しかし大塚は下からギロチンチョーク!これがガッチリ極まって赤崎はタップ!大塚が鮮やかに極めた。


【第2試合 バンタム級】
×鬼神(CAVE)
(判定0-3)
◯川北晏生(TRIBE TOKYO MMA)
1R、序盤から近い距離でのパンチの交差。それぞれヒットさせる一触即発の展開。すると組際に川北のフックがヒットして鬼神はバランスを崩す。川北はケージに押し込んで展開を作ろうとするが時間を掛けて鬼神は脱出。身体が離れると鬼神のパンチを当てて反撃してラウンドを終えた。
2R、またしても至近距離でのパンチの交差。距離が近づいて組み付くと川北がスタンドでバックに周る。長時間チョークを狙うがセットするには至らず。正対したところを川北はギロチンを狙うが鬼神は首を抜いて脱出。ラウンド終了。
3R、至近距離での打ち合いから距離が詰まって差し合いという流れ。ケージ際で差し合いが続くと、川北はまたしてもギロチンチョーク。だがこれも鬼神は脱出。スタンドに戻ると足を止めて打ち合うが決定打が出ずに試合終了。判定は川北に軍配。


【第3試合 フライ級】
×佐々木亮太(蒼天塾あざみ野道場)
(3R TKO)
◯松井斗輝(パラエストラ柏)
1R、序盤から松井のローが鋭角にヒット。佐々木の足が流れ始める。足が止まったところで左右のパンチも面白いようにヒット。佐々木は何度もタックルから引き込みを狙うが不発。ジリ貧になりつつあったが、佐々木はスーパーマンパンチをヒット。松井はグラつくがパンチを打ち返してラウンドを終えた。
2R、やはり松井のカーフキックがえげつない。佐々木は効いたそぶり。それでもタックルに行くとテイクダウンに成功。だが松井はリバースしてすぐにスタンドに脱出。佐々木はパンチの交差からタックルに行くが松井はこれを潰してパウンド。しかし決めきれずにラウンド終了。
3R、カーフで削る松井。佐々木は足を引きずりながらタックル。だが松井の腰は重い。引き込んでも松井はパウンドを蓄積し、肩固めを狙って攻勢。スタンドに戻るとパンチの交差から松井の右フックがコンパクトに佐々木の顎を捕らえてダウン。亀になったのを見てレフェリーが試合を止めた!


【第4試合 ストロー級】
△植松洋貴(NEVER QUIT)
(判定1-1)
△リトル(HIDE’S KICK)
1R、開始と同時にフックを振って前に出るリトル。植松は冷静に対処して離れ際に膝を当てる。さらに前に出てくるリトルだが、植松はパンチの交差からアッパーをクリーンヒット。ダウンしたリトルにパウンドラッシュ。さらにバックに周ってチョークを仕掛けるがリトルが寸前で耐え抜いてラウンド終了。
2R、開始直後からリトルはイケイケでパンチを出す。さらにカーフキックを連打。これが立て続けにヒットし植松の足が止まる。リトルは仕留めに行くが、植松も膝蹴りからカウンターのパンチを的確にヒットさせて壮絶な消耗戦の末にラウンドを終えた。
3R、引き続き激しい削り合い。お互いフラフラになりながらもパンチ、カーフキックを当て続ける。終了間際に組み付いた植松がギロチンを狙うが不発。リトルはスタンドに戻ると最後まで激しい打ち合いのまま試合終了。判定は三者三様のドロー裁定。見てる方も疲れる試合だった。


【第5試合 ライト級】
◯平信一(綱島柔術/ZST)
(判定3-0)
×余勇利(マッハ道場)
1R、開始直後にスリップした平。そのままタックルで組みつくとスタンドでバックに周る。得意のジャーマンを狙うが余は警戒してケージ際で耐える。この攻防がしばらく続く。何度か正対した余だったがその度に平はしつこく組み付いて隙を与えず、コントロールしたままラウンドを終えた。
2R、パンチを打ってくる余。しかし組み付いた平はリフトしてテイクダウンに成功。上を固めてグラウンドを制圧。立ち上がる余を追いかけるとパンチを浴びせて組みつくとまたもテイクダウン。マウントを奪ってパウンドを落とし、肩固めを狙うがタイムアップ。
3R、開始直後に距離を潰した平。組みつくとテイクダウンに成功。ケージ際で張り付けにするとグラウンドを完全にコントロール。パウンド、肘で削って試合終了。判定はもちろん平。


【第6試合 IMMAF国際ルール バンタム級】
△小川徹(TRIBE TOKYO MMA)
(ドロー)
△清水清隆(TRIBE TOKYO MMA)
1R、開始直後から両者フルスロット。ハイを交えて激しく打撃を交差させると小川は強烈なカウンターのタックルでテイクダウン。しかし清水もすぐに立ち上がってまたしても打ち合い。ケージサイドにいる師匠の長南亮からは「殴れ」の掛け声が。足を止めて打ち合ったまま試合終了。小川はマイクを握って引退を改めて宣言。


【第7試合 コーメインイベント ウェルター級】
◯髙橋攻誠(RIGHT THING ACADEMY)
(判定3-0)
×長岡弘樹(DOBUITA)
1R、開始直後からいつものようにしつこく組み付く長岡。ケージに押し込むが髙橋の腰は重い。逆にケージに押し込むと腿への膝蹴り、小刻みなパンチで手数を稼いでラウンドを終えた。
2R、やはり組み付いてくる長岡。しかし髙橋は逆にタックルでテイクダウン。長岡はすぐに立ち上がってくると、ショートレンジからフック、肘を当てる。だが長岡も終了間際にタックルでテイクダウンしてラウンド終了。オープンジャッジは2R共に髙橋を支持。
3R、後がない長尾は距離を詰めて組み付いてくる。長い差し合い。逆に高橋が長岡を崩してテイクダウン。立ち上がろうとする長岡にパンチを蓄積。身体が離れても無難にまとめて試合終了。判定は髙橋に軍配。


【第8試合 メインイベント フェザー級】
×遠藤来生(Power of Dream Sapporo)
(2R KO)
◯高木凌(パラエストラ八王子)
1R、緊張感のあるスタンドの神経戦。静かなパンチの交差から高木の右ストレートがクリーンヒット。遠藤はダウン。亀になった遠藤に対して高木はパウンドラッシュ。すかさずバックに周ってチョークを狙うが遠藤はダメージから回復。ディフェンスを固めてラウンドを終えた。
2R、互いに警戒してなかなか手数が出ない両者。それでも先手を取るのは高木。左ジャブから右ストレートが鋭い。距離が詰まると遠藤も左右の連打を打ち返す。再度距離が詰まると高木の左右の連打。遠藤は前のめりにダウンしてレフェリーが試合を止めた!
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ABEMA BELLATOR ISAO MMA MMAPLANET o ONE PANCRASE Pancrase321 Pancrase322 エジナ・トラキナス パンクラス ライカ 中田大貴 八田亮 名田英平 渡辺彩華 藤野恵実 遠藤来生 長岡弘樹 高木凌 高橋攻誠

【Pancrase322】ニューピア・ダブルヘッダー、夜の部で藤野恵実がエジナ・トラキナスと再戦!!

【写真】3年半の時を経て、再び拳を交えることになった藤野とエジナ(C)PANCRASE

24日(金)、パンクラスより3月26日(日)に東京都港区ニューピアホールで開催されるPancrase322に藤野恵実が出場、エジナ・トラキナスと対戦することが発表された。

同大会はパンクラスにとって初進出するとなるニューピアホールでPancrase321と2部制で実施される。


昨年3月に女子ストロー級のベルトを失い、10月に渡辺彩華を下した藤野。多くのベテラン選手が現役続行の目安とする3連敗を逃れた。その藤野、エジナとは2019年9月に対戦しており、その時はエジナがスピニングバックフィストにより右手首を負傷しTKO勝ちを収めている。

いってみればエジナにとっても、藤野にとってもアンフィニッシュドビジネス──スッキリとした結末ではなかった。このパンクラス参戦から、エジナは2連勝後に泥沼の4連敗を喫しており、再起を目指して捲土重来の再来日&再戦となる。

今大会ではこの他、フェザー級の遠藤来生×高木凌、ウェルター級で高橋攻誠×長岡弘樹の2試合が決まっている。

また昼の部=Pancrase321ではランク1位の中田大貴と三宅輝砂が、ISAOがBellatorと契約したフェザー級でのベルト獲りに向けて対戦。同じくフェザー級で名田英平×糸川義人、女子フライ級=ライカ×渡邉史佳や、これも王者がONEに転出したストロー級で1位の八田亮が4位の若林耕平を相対するなど、現時点で7試合が決まっている。

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MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase330 新居すぐる 高木凌

【Pancrase330】速攻で高木に必殺のキムラを極めた新居「これからランカーを必殺技で極めていきます」

【写真】分かっていても掛かるのが必殺技--その言葉がふさわしいキムラだった(C)MMAPLANET

<フェザー級/5分3R>
新居すぐる(日本)
Def.1R1分14秒 by キムラ
高木凌(日本)

ガードを固める新居に対し、プレスをかける高木。右の前蹴りで相手にケージを背負わせた。新居は飛び込んで組みつき、バックに回ってリフトアップかた高木をマットに叩きつける。立ち上がりシングルレッグで組んだ高木の左腕に狙いを定めた新居が、キムラから腕十字へ。そのまま相手の頭を両足で挟み込み、高木のクラッチを外してキムラでタップを奪った。

速攻で得意のパターンを極めた新居は「分かっていても掛かるのが必殺技です。これからランカーを必殺技で極めていきます」と宣言した。


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ABEMA KAREN MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase330 RYO TSUNE YouTube シュウジ・ヤマウチ ソルト パンクラス パン・ジェヒョク 上田将竜 井村塁 伊藤盛一郎 山口怜臣 岡野裕城 新居すぐる 村山暁洋 林源平 水戸邉荘大 沙弥子 猿飛流 田嶋椋 田村一聖 粕谷優介 葛西和希 透暉鷹 長岡弘樹 雑賀ヤン坊達也 高木凌 鶴屋怜

【Pancrase330】計量終了(第1試合~第7試合)スクランブル発進の岡野も含めメイン出場選手に問題なし

【写真】さらっと7キロの減量といった岡野 (C)MMAPLANET

24日(土)午後12時45分より、東京都新宿区のサンエービル地下1階会議室で明日25日(日)に横浜市中区の横浜武道館で開催されるPancrase330の第1試合から第7試合に出場するファイター達の計量が行われた。

マッハ道場の同門、葛西和希が15日(金)に負傷し全治6週間という診断結果を受け急遽、代役を買って出て粕谷優介と対戦することになったHEATライト級チャンピオン岡野裕城は70.5キロでクリアしている。

「そんなに厳しくなかったですよ。ちょうど体重も落ちていて、7キロぐらいしか減量していないです」と常人の理解の範疇を越えた発言を涼しい顔で出来る岡野は、パンクラス初陣でどのようなファイトを見せることができるか。

ここでは計量直後の各選手のコメントをお届けしたい。

田村一聖
「明日はフィニッシュできるように頑張ります」

Ryo
「田村選手とはホントずっとやりたかったです。

明日、気持ちをしっかりと込めて頑張ります」


押忍マン洸太
「明日は思いっきり暴れます」

林源平
「ぶっとばします」

村山暁洋
「ずっとやるかもしれないと思っていた相手なんですけど。

凄いタフなんですけど、明日はフィニッシュで勝ちます」

長岡弘樹
「明日は根性を出して、魂を燃やして。

村山選手と戦いたいと思います」

高木凌
「明日の試合、死んでも勝ちます」

新居すぐる
「試合が決まってからずっと高木選手のことを考えてきたんで、明日は練習してきたことを全部出して勝ちにいきたいと思います」

岡野裕城
「えぇと……パンクラス・デビュー戦なんで、頑張ります」

粕谷優介
「また子供達に恰好良いところを見せます」

井村塁
「横浜のビッグマッチで組んでいただいて、ありがとうございます。

相手、佐久間選手なんですけど、自分らしくフィニッシュして良いクリスマスを迎えます」

佐久間健太
「久しぶりなんですけど、パンチを当てられるよう頑張ります」

沙弥子
「第1試合をやります、沙弥子です。世界で戦ってきた選手とこのタイミングで試合をすることは、一生の経験になると思います。明日は挑戦者という気持ちを忘れずに、攻め続けて勝ちたいと思います」

ジェニー・ファン
「最初に、このケージで戦う機会を与えてくれたパンクラスに感謝しています。私の対戦相手はとても強くて、とても良い選手です。明日の試合に期待しています。ベストと尽くします」

■視聴方法(予定)
2022年12月25日(日)
午後1時30分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE
午後2時30分~ U-NEXT

■ Pancrase330計量結果

※赤字選手名をクリックすると関連記事やインタビューに跳びます

<フライ級KOPC/5分5R>
[王者] 猿飛流:56.5キロ
[挑戦者] 鶴屋怜:56.45キロ

<フェザー級/5分3R>
透暉鷹:66.25キロ
パン・ジェヒョク:66.15キロ

<ライト級/5分3R>
雑賀ヤン坊達也:70.15キロ
シュウジ・ヤマウチ:70.45キロ

<バンタム級暫定王座決定戦/5分5R>
TSUNE:60.95キロ
田嶋椋:61.05キロ

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN:51.85キロ
ソルト:52.45キロ

<フライ級/5分3R>
上田将竜:57.0キロ
伊藤盛一郎:56.95キロ

<フェザー級/5分3R>
田村一聖:65.75キロ
Ryo:65.35キロ

<ウェルター級/5分3R>
押忍マン洸太:77.4キロ
林源平:77.45キロ

<ウェルター級/5分3R>
村山暁洋:77.5キロ
長岡弘樹:76.75キロ

<フェザー級/5分3R>
高木凌:66.2キロ
新居すぐる:66.1キロ

<ライト級/5分3R>
岡野裕城:70.5キロ
粕谷優介:70.3キロ

<バンタム級/5分3R>
井村塁:61.4キロ
佐久間健太:61.55キロ

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子:47.5キロ
ジェニー・ファン:46.55キロ

<フェザー級/5分3R>
加藤泰貴:65.95キロ
倉本拓也:66.25キロ

<バンタム級/5分3R>
矢澤諒:61.3キロ
木本海人:61.35キロ

<57.7キロ契約/5分3R>
水戸邉荘大:57.7キロ
金澤臣人:56.7キロ

<アマMMAバンタム級/3分3R>
山口怜臣:61.05キロ
岡田嵐士:60.95キロ

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【Pancrase330】計量終了(第8試合~メイン)上田将竜「明日はクリスマス。家族も子供も置いて──」

【写真】Make weight大賞は猿飛流。これだけ筋肉を残し、9キロ・10キロを60キロ台の体格で落とすのは相当な減量テクニックを有しているはずだ。その猿飛流、パス後の水分補給で「世界で一番美味い水」と連呼していた(C)MMAPLANET

24日(土)正午より、東京都新宿区のサンエービル地下1階会議室で明日25日(日)に横浜市中区の横浜武道館で開催されるPancrase330のメインから第8試合までの計量が行われた。

メインのフライ級KOPCで戦う猿飛流✖鶴屋怜を始め12人の上位カード出場選手は全員が一発で計量をクリアした。

ここでは計量直後の各選手のコメントをお届けしたい。なお透暉鷹は新幹線が遅れたことで、会場への到着が遅れ最後に計量とコメント、パン・ジェヒョクとの撮影を済ませている。


猿飛流
「明日はメインイベンターとして、チャンピオンとしての試合を見せます。見ていてください。絶対に盛り上げます。以上」

鶴屋怜
「2022年ラストのパンクラスの大会のメインイベントで、しっかりKO、一本勝ちして盛り上げるので。チャンピオンになります」

パン・ジェヒョク
「コンバンワ。初めまして。ボクハ、コリアン・スパイシー・パンチ、この名前を覚えてください。オポネント、ドコデスカ。アリガトゴザイマス」

透暉鷹
「初の国際戦なんですけど、普通に勝つだけじゃなくてしっかりと自分の強さを証明して、勝ちたいと思います」

雑賀ヤン坊達也
「まずはシュウジ選手、ブラジルから日本までありがとうございました。明日は最高の試合をして、皆さんにクリスマスプレゼントができれば良いなと。しっかりKOするので、よく見ておいてください」

シュウジ・ヤマウチ
「初めまして、ヤマウチ・シュウジです。パンクラスに出ることはとても嬉しいです。明日は良い試合をするので、皆さん期待してください」

TSUNE
「明日のためにしっかりと仕上げてきました。試合で魅せます。応援よろしくお願いします」

田嶋椋
「明日はしっかりとやりきって、勝ちます。応援よろしくおねがいします」

KAREN
「しっかりKO、一本して。クリスマスに連勝して、2022年を締めくくります。お願いします」

ソルト
「パンクラスに初参戦できて嬉しいです。試合を組んでいただいてありがとうございます。明日はチャンピオンのKAREN選手との試合なので、連勝を止めて行こうと思っています。宜しくお願いします」

上田将竜
「伊藤選手、パンクラスに来てくれてありがとうございます。伊藤選手はイケメンで試合が面白くて、いつもジェラシーを感じていました。でも、こっちもパンクラスで10年間戦ってきた意地があるんで。さらに明日はクリスマスなんで、家族も子供も置いて戦いに来ているので、激熱、ポイズンな試合をしましょう」

伊藤盛一郎
「今回、パンクラスのデビュー戦になるんですけど、ZST、Groundslamで育ってきた自分らしく戦い、一本、KOで勝ちたいと思います」

■視聴方法(予定)
2022年12月25日(日)
午後1時30分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE
午後2時30分~ U-NEXT

■ Pancrase330計量結果

※赤字選手名をクリックすると関連記事やインタビューに跳びます

<フライ級KOPC/5分5R>
[王者] 猿飛流:56.5キロ
[挑戦者] 鶴屋怜:56.45キロ

<フェザー級/5分3R>
透暉鷹:66.25キロ
パン・ジェヒョク:66.15キロ

<ライト級/5分3R>
雑賀ヤン坊達也:70.15キロ
シュウジ・ヤマウチ:70.45キロ

<バンタム級暫定王座決定戦/5分5R>
TSUNE:60.95キロ
田嶋椋:61.05キロ

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN:51.85キロ
ソルト:52.45キロ

<フライ級/5分3R>
上田将竜:57.0キロ
伊藤盛一郎:56.95キロ

<フェザー級/5分3R>
田村一聖:65.75キロ
Ryo:65.35キロ

<ウェルター級/5分3R>
押忍マン洸太:77.4キロ
林源平:77.45キロ

<ウェルター級/5分3R>
村山暁洋:77.5キロ
長岡弘樹:76.75キロ

<フェザー級/5分3R>
高木凌:66.2キロ
新居すぐる:66.1キロ

<ライト級/5分3R>
岡野裕城:70.5キロ
粕谷優介:70.3キロ

<バンタム級/5分3R>
井村塁:61.4キロ
佐久間健太:61.55キロ

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子:47.5キロ
ジェニー・ファン:46.55キロ

<フェザー級/5分3R>
加藤泰貴:65.95キロ
倉本拓也:66.25キロ

<バンタム級/5分3R>
矢澤諒:61.3キロ
木本海人:61.35キロ

<57.7キロ契約/5分3R>
水戸邉荘大:57.7キロ
金澤臣人:56.7キロ

<アマMMAバンタム級/3分3R>
山口怜臣:61.05キロ
岡田嵐士:60.95キロ

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【Pancrase330】12・25を読む 新居すぐる戦へ、高木凌─02─「日本一のストライカーだと思っている」

【写真】勝利の咆哮が、今度は横浜で爆発するか (C)MMAPLANET

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330で、新居すぐると対戦する高木凌のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

前編に続き、高木の右ストレート論を訊く。ここまで詳細に語ってくれるのは、それだけ右に自信を持っているからに違いない。さらにこの後編では、自身のグラップリング力についても説明してくれた。注目のルーキーが横浜武道館で見せるのは、必殺の右ストレートか、それともグラップリングの秘めたる実力か。Pancrase330――12・25を読む。第11弾は高木凌インタビュー後編をお届けしたい。

<高木凌インタビューPart.01はコチラから>


――これだけ右ストレートでKO勝ちを続けてきた高木選手です。ただ、その右が当たらなかった場合のことは考えますか。

「それは考えていますし、実際に外れた時もあります。ただ、自分の中で絶対に当たるというタイミングでしか右ストレートは出していないんですよ。普通は、右ストレートを出す時って左フックをフォローで返せるぐらいの重心じゃないといけない。でも僕は、左フックを返せないぐらい前に重心を乗せて右を打ちます。むしろ意識して全体重を乗せていますね」

――右を打つ際に全体重を乗せていると、打ち終わりにテイクダウンを狙われるのがMMAです。ただ、そういえば右の打ち終わりに組まれるシーンもないですね。

「はい。逆に、むやみに右を打つこともないです。よくMMAは手数が多いほうが良いって言われるけど、僕は手数が少ないほうが良いと思っています。手数を出した時に自分が右を打つモーションがバレるのも嫌なので。だから手数も少なくして、ココっていう時に右を出しているんですよ。もちろん、他にも倒すパターンはありますけど」

――なるほど。キャリアの話に戻ると、塩田GOZO歩代表は、高木選手のことを「MMA PREP SCHOOL卒業生」と表現しています。このMMA PREP SCHOOLというのは何のことなのでしょうか。

「館長が良い選手だと思ってくださった僕ともう一人アマチュアの選手を、育てて上げていく姿をYouTubeで流していくという企画だったんです」

――パラエストラ八王子版リアリティショーをYouTubeでやっていたのですか。

「そうなんです。僕たちが成長していく過程を動画で流していく形でした。いろんな選手がいるなか、館長が僕を選んでくれたのは嬉しかったです。その期待に応えたいと思って、これまでやってきました」

――なるほど。塩田代表が高木選手のプロデビュー戦、漆間將生選手との試合(2021年9月に1ラウンドKO勝ち)を「MMA PREP SCHOOL×格闘DREAMERS」と煽っていたことが理解できました。パラエストラ八王子にとってはリアリティショー対決であったと。

「あの試合は、やってやろうという気持ちが強かったです。相手は格闘DREAMERSに出ていて、知名度もあって――。会場も相手の応援団が凄くて、自分はアウェイな感覚でした。だから絶対にKOしてやると思っていて、実際にKO勝ちした時は本当に嬉しかったです」

――高木選手は柔術で青帯を取得していますよね。ジムに長身のストライカーが多いとしても、格闘技経験なくパラエストラ八王子に入会した高木選手にとっては、試合スタイルの選択肢も幅広かったはずです。もしかしたらグラップラーになっていたかもしれない。そのなかでストライカー、特に右ストレートを中心としたスタイルを選んだ理由は何だったのですか。

「それは性格的なものだと思います(笑)。もともと殴って倒すことが好きでした。それでスパーリングをし始めた時に、勝手に打撃のスタイルになっていたんですよ。そのまま流れに任せていたら、今のスタイルになっていきましたね。

アマチュアの試合で一度、打撃で押されて判定負けしたことがあるんです。自分の打撃には自信があったのに……。そこからボクシングジムに通って、さらにパンチを磨いてきました」

――一方で以前、塩田代表はしっかり柔術をやらないとプロデビューさせないと仰っていました。その点はいかがですか。

「ギの練習をやり始めたのは最近ですね。ずっとノーギ、グラップリングはやっていましたし、自信があります。そのグラップリングで学んだことが、ギの練習をすることで、さらに磨かれていると感じます。特にギの練習をしていると、グラップリングの時にパスしやすくなりました。これは来年の話になってしまいますけど、どんどんグラップリングの試合も出ようと思っています。グラップリングであれば、柔術の茶帯や黒帯の選手とやり合える自信がありますね。

実は3試合目(渡辺謙昭戦)で使った、1Rのギロチンは得意な形なんです。右ストレートでダウンを奪ってから、ハーフガードの相手の首をトップから取りました。あの状態からパスして、マウントを取ってからどちらかに飛んで極めることができます。いま考えると、あそこで極めに行けばよかったですね。あまり深く入っていなかったので、そのまま抑え込みました」

――それだけグラップリングの攻防に自信を持っているのであれば、ぜひ試合でも見てみたいです。なにせ渡辺戦以外は全て1Rに右ストレートによるKOですので……。

「新居選手はグラップラーなので、組む展開もあると考えています。もちろん自分もグラップリングには自信があるし、アームロックを狙ってきた場合の対処も練習しています。相手はパンチで飛び込んでくることもあるし、そこは注意したいです。スタンドでは、どちらの一発が当たるのかっていう試合になると思いますね。どちらにしても、全て自分のほうが上回っているという自信があります。

自分にとっては次の試合が5試合目で、横浜武道館という大きな会場で試合ができることは、とても嬉しいです。そこでRIZIN帰りの新居選手を相手にド派手なKOを見せて、会場の雰囲気をブチ上げたいですね」

――ちなみに、高木選手にとってMMAをやっていく目標は何ですか。

「目指すのは世界で戦うことです。そのためにも、まずは日本一のストライカーになりたいですね。自分ではすでに日本一だと思っていますけど、それを試合で証明していきます」

■視聴方法(予定)
12月25日
午後2時30分~U-NEXT
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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【Pancrase330】12・25を読む デビューからの連勝を伸ばせるか。高木凌─01─「練習だと当たるのは左」

【写真】4戦4勝3KO、3試合とも右ストレートで倒してる──左が得意な高木凌に初インタビュー (C)SHOJIRO KAMAIKE

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330で、プロデビュー以来4連勝中の高木凌が新居すぐると対戦する。
Text by Shojio Kameike

高木の代名詞といえば、右ストレート。これまで4試合中KO勝ちは3回、その全てが右ストレートによるフィニッシュだ。なぜこれだけ右で倒せるのか――新居戦を控える高木が、その右ストレートの秘密を語ってくれた。パンクラスの2022年フィナーレ、横浜武道館大会――12・25を読む。第6弾は高木凌インタビュー前編をお届けしたい。


――高木選手はプロデビュー以降4戦全勝、うち3つのKO勝ちを収めています。そしてパンクラスのビッグイベントに出場というご自身のキャリアについて、どう思われますか。

「満足はしていますが、全部KO勝ちしたかったという気持ちもあります。ただ、KOできなかった3試合目(今年4月、渡辺謙昭に判定勝ち)は課題も見つかって、いろんなことが経験できたという意味では満足しています」

――渡辺戦で見つかった課題とは何でしょうか。

「スタミナですね」

――確かに2Rから目に見えて、分かりやすくスタミナが切れていました。

「なぜスタミナを消費したかというと、ニンジャチョークを狙った時です。あまり深く入っていなかったのに、全力で極めに行ったんですよ。いつも練習だとインターバルで回復するのに、試合は緊張もあって……。それで2Rの終盤から3Rまで、いつもどおりの動きができなかったです。全て全力でやればいいというわけじゃない、それを学びました」

――ただ、そういう時こそファイターとしての真価が問われるのではないかと思います。渡辺戦はスタミナが切れたあとにも関わらず、3Rに左のテンカオを当て、さらにパンチでダウンを奪って試合を締めていました。

「ありがとうございます。まず左のテンカオは得意なんです。1Rと2Rは自分が取っていたと思うので、相手は最終回で前に出て来るしかない。それで僕はサウスポーに変えて、左のテンカオを狙いました」

――過去3つのKO勝ちはフィニッシュのパンチが全て右ストレートで、渡辺戦でKOはできなかったものの、右でダウンを奪いました。なぜあれだけご自身の右が当たると思いますか。

「自分の中で、右を打つタイミングというのがあるんです。練習でも試合でも相手がオーソドックスだった場合、自分の右が当たらなかったことがなくて。それをシャドーやミットで研ぎ澄ませて、試合で当てます」

――高木選手が右を当てる時、様々なパターンがあります。左右のパンチで相手を下がらせてからの右、相手をおびき寄せてカウンターで打つ右、あるいはハイキックからの右――それらは全て、最後に右で倒すために築き上げているパターンなのでしょうか。

「はい。でも正直、練習だとあまり右は使っていないんですよ。どちらかというと左ジャブ、左ボディのほうが当たります。でも試合になると、なぜか右のほうが当たっていて(苦笑)。もう無意識で組み立てているのかな、って思います」

――距離の取り方はいかがですか。試合では相手が前に出てきても、あるいは下がっても高木選手が常に一定の距離を保っています。

「どちらかというと僕は待ちのファイターなので、それこそ指何個分ぐらい考えて距離を作っています。そこを間違えると、自分も被弾してしまう時がありますね。相手のリズムを盗むことも重要ですけど、それ以上に距離を大事にしています」

――距離とリズムが、ムエタイに近いようにも思えます。クロスポイント吉祥寺でキックボクシングの練習に参加したことがあるとお聞きしました。

「一度だけクロスポイント吉祥寺さんに行かせていただいたことがあります。そこでムエタイのリズムを勉強させてもらいました。それまで自分がつくっていたリズムとも違いましたね」

――そうだったのですか。では、どうやって高木選手の打撃が育まれていったのか、とても興味深いです。もともと格闘技ではなく野球をやっていたのですよね。

「小学3年生から高3まで野球をやっていました。でも野球では結果も出なかったですね。たぶん野球は、やらされていたっていう気持ちが強かったんだと思います。だから野球は高校までで、子供の頃から格闘技も好きだったので一度やってみたいと思ったんです。知り合いにボクシングをやっている人がいたので、ちょっと相手をしてもらったんですよ」

――それはボクシングジムでのお話ですか。

「いえ、知り合いの家でちょっと……」

――……もしかしてヤンチャな時代があったのでしょうか。

「いえいえ、そんなことはないです! ただずっと強さへの憧れはありました。でも格闘技を舐めていたところもあって、その時はフルボッコにされました(笑)。そこから格闘技のジムを探している時に、MMAをやりたいと思ってパラエストラ八王子に入会したんです。もともと格闘技はやりたいと思っていたのですが、ジムに入る勇気がなくて」

――何かジムに入りづらい理由があったのですか。

「格闘技ジムには怖い人たちがいっぱいいると思って、最初はすごくドキドキしました」

――アハハハ。やはり格闘技ジムに対しては、そのような印象があるものなのですね。

「でも入ってみたら皆さん優しくて。そこでプロの方を見て、自分もプロになろうと決めました」

――そこから如何にして右ストレートが研ぎ澄まされていったのでしょうか。

「パラエストラ八王子には長身でリーチが長くて、右ストレートが強い選手が多いので、そういった先輩方に教わったところは大きいです。あとはKOD LABという、元ボクシング世界王者の内山高志さんのジムで、同じく元世界王者の田口良一さんにボクシングを教わっています。田口さんはMMAの距離も踏まえて教えてくださるので、そのおかげで僕の右ストレートは出来上がりました」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
12月25日
午後2時30分~U-NEXT
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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