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【Shooto2022#01】中村倫也戦へ、野尻定由「凡人がバケモノを倒す。それがMMA」

【写真】えげつないマッチメイクは、野尻にとってチャンスでもある(C)MMAPLANET

16日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#01で、野尻定由が中村倫也と対戦する。

ザ・エリート、生まれながらMMAの王道を歩んできた中村に対し、野尻は地元で有名な料理屋の息子として育ちながら、ビーバッブハイスクールのモデルとなった高校の芸能科に歌を歌って入学し、追い込み練習の後にブルーハーツの曲で体力をつけてきたという変わり種だ。

MMAファイターとしては雑草中の雑草は自らを凡人と評する一方で、中村が口にした「UFCでチャンピオンになると断言している人間と、ソレを口にすることができない人間の差は出るとは思っています」にはカチンときていた。15歳からMMAに賭けてきた凡人が、その胸中を吐露した。


――日曜日の中村倫也選手との試合が迫ってきました(※取材は1月12日に行われた)。率直にこのオファーがあった時は、どのように思いましたか。

「そうっスね。ピンチであり、チャンスである試合だと思いました。一応、修斗での位置的には自分の方が上なんですけど、中村選手は凄く強い選手なので……。まぁ、下から追い上げられているなと」

──この試合が決まった時、えげつないカードだなって思いました。アマ修斗、九州から育ってきた若い野尻選手を中村選手のステップアップの材料にするんだと。もちろん、勝負ですから、誰と戦っても勝つしかないのがファイターの生き残る術なのですが……。

「ジム全体で『この野郎』という空気にはなっていました(苦笑)。舐めんなよっていうのもあるし、自分にとっては正念場でもあります。最近、余り勝てていないですし」

──とはいえ小野島恒太選手と石井逸人選手、キャリアが4倍ぐらいあるタイトルに絡んだ選手とドローです。Road to ONEでプロMMA初黒星を喫した山本空良選手は実質、1階級上の選手でした。

「圧力で負けていましたけど、当日計量で同じ体重でやっているので、そこは言い訳にできません。NEXUSのチャンピオンに負けて、修斗の皆さんや応援してくれた人たちの期待に応えられなくて悔しい試合になりました」

──初めての敗北から学べたことはありましたか。

「わざわざ相手の得意な寝技に付き合ってしまったことは反省しています。自分はオールラウンダーなので自信はあったのですが、そういうことをする必要はなかったです。打撃でも勝負できていたはずなので」

──では今回の中村選手との対戦、そのウェルラウンダーという部分でどのような戦いをしたいと考えていますか。

「自分はMMAのキャリアでは中村選手より長いので……でも中村選手はレスラー上がりだけど、偏っていないMMAファイターですよね……。そうッスね、今回は……今回も……う~ん……でも、経験の差を見せようかと思います。

やっぱり食われてなるモノかっていう意地はあります。あっちも格闘技とかレスリングに賭けてきたんだろうけど、こっちだって15歳から賭けてやってきたんで。上手くいったり、いかなかったりあるけどUFCを目指してやってきたんで……」

──その言葉はMMAPLANETのインタビューで、中村倫也選手が『UFCでチャンピオンになると断言している人間と、ソレを口にすることができない人間の差は出るとは思っています』と言っていたことに対するリアクションでしょうか。

「まぁ、そうッスね。あのインタビューを見て、『俺だってそのためにやっている』とは思いました。中村選手は強いと思います。身体能力が凄く高いバケモノみたいな選手だろうけど……そういう奴を倒せるのが、MMAの面白いところなので。

MMAは身体能力の差を埋めることがでる競技だと思っているので。バケモノを倒したいですね」

──そのバケモノと戦うために、何か特別な練習はしてきましたか。

「出稽古はやっていないです。赤崎道場でずっとやってきました。この試合が決まる前から、前回の試合でフィジカルや圧力で負けてしまっていたので、フィジカルとスタミナは鍛え直してきました。

ホント……相手はレスリングのU23の世界チャンピオンで、ずっとエリートなんですけど……。自分はMMAを始める前は凡人以下で、勉強もスポーツも何もできなかったです。でも、ずっとMMAに賭けてやってきたので……凡人がバケモノを倒す姿を皆に見てほしいです。それがMMAなので」

■視聴方法(予定)
1月16日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2022#01対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級王座決定戦/5分3R>
小野島恒太(日本)
藤井伸樹(日本)

<バンタム級/5分3R>
野尻定由(日本)
中村倫也(日本)

<ライト級/5分3R>
菅原和政(日本)
宇佐美正パトリック(日本)

<ストロー級/5分3R>
新井丈(日本)
木内“SKINNYZOMBIE”崇雅(日本)

<フライ級/5分3R>
関口祐冬(日本)
内田タケル(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
黒部三奈(日本)
宝珠山桃花(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
久遠(日本)
加藤春菜(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
小生由紀(日本)

<52キロ契約/5分2R>
杉本恵(日本)
ソルト(日本)

<フェザー級/5分2R>
木下タケアキ(日本)
工藤圭一郎(日本)

<ストロー級/5分3R>
阿部マサトシ(日本)
牧ヶ谷篤(日本)

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【Shooto2022#01】野尻定由戦へ、中村倫也―02―「貫けば正義だと僕は思っています」

【写真】スピード、瞬発力は既に国内トップクラスかと思われる中村。求めているのは緩急だ (C)MMAPLANET

16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#01で、野尻定由と対戦する中村倫也インタビュー後編。

プロ2戦目を前にして「型に囚われないMMAがしたい」と話す中村だが、その型に囚われない戦いの選択肢には、意外な勝ち方が含まれていた。全ては世界の最高峰でトップに立つため――そのための優先順位は徹底して強さを追求することだった。

<中村倫也インタビューPart.01はコチラから>


――ハイキックでKOというデビュー戦があり、それ以上のインパクトを求められていることにプレッシャーはないですか。

「いえ、ただ楽しみなだけです。デビュー戦と単に比較することは難しいですけど、一つ一つのパーツで完成度が上がっていると思います。打撃の軸ですとか、寝技の隙間を埋める動きだとか。

前はまだスペースを与えて、動かれるということがあったのですが、漬ける技術をしっかりと学んできたので。そうですね、MMAに転向したてのころは『極めたい』という気持ちが大きすぎて相手にスペースを与えてしまっていました。結果、動いた相手を極めることができるということもありましたけど、その隙間を与えないで戦えるようにしたいです」

――オーディションの最終選考試合前のアマチュア選でも、腕十字を狙い続けるという展開がありましたね。

「あの時は腕十字にこだわっていましたねぇ(笑)。今は無駄なこだわりはなく、フレキシブルになっています」

――インパクトのある勝利は力があるから狙えることですが、やはりリスキーでもあります。それでもハイキックに続き、ド派手な勝利を目指したい?

「KO勝ちをしたら、その感覚に囚われてしまうKO病があるとも聞いています。そうなってしまう気持ちも分かりますが、僕は漬けて勝ちたいので」

――えっ? 抑えてコントールして勝ちたいということですか。

「ハイ。それが許されない風潮が、このMMAにはありますよね。でも、それって簡単なことじゃないんですよ」

――力が拮抗しているときは、本当に大変なことをしていると思います。例えば川尻達也選手のジョシュ・トムソン戦やルイス・ブルカペ戦、あの試合を米国やブラジルのトップファイターにできるなら、それは最大の賛辞を受けるべきかと。

「それっ、分かるっス」

――川尻選手はそういう自分の評価は、世間に伝わらないことを意味しており喜ばしいことではなかったようですけど(笑)。

「アハハハハ。でも、それも貫けば正義だと僕は思っています。ベストを尽くして、最高の試合をしたわけですからね。相手がいるものですし。足を使って、回り続けるわけでなく攻めているので。あの足を使って、コンタクトしない試合はきついっス。誘い込むわけでもなく、ただ距離を取って回る。攻めることができないわけですからね。

そうですね……僕は、1度は漬けて勝ちたい。そういう試合をしてみたいです」

――初戦だけでなく練習を見ていても躍動感だらけですし、逆にジッと構える試合は倫也選手には難しいのではないですか。

「正直、苦手なんです。待たないで、自分から動くので。ただ、相手の様子を見て戦うことは打撃ではできつつあります。相手がテイクダウンのプレッシャーを感じると、色々と見やすくなってきますね。結果、ケージに詰めた相手が動くんじゃなくて、動かせる。そこに自分の攻撃を合わせることは、できてきたかと思います」

――まさにレスリングが得意なMMAファイターであって、レスラーがMMAをするということではないですね。

「ありがとうございます!!」

――まぁ、練習とはいえ引き込み十字、跳びつき十字にヒールフックを果敢に使っているのを目の当たりにしたので(笑)。

「練習ではいっぱい失敗したいです。そこで試さないで、試合で試すのかって話ですからね」

――今日も色々と試して、そこからリカバリーが必要になるというスパーリングをしていました。そこも踏まえて1月16日の野尻定由戦、どのような試合をファンに見せたいと思っていますか。改めてお願いします。

「そうですね、漬ける試合を見せたいです(笑)」

――素晴らしいです(笑)。

「ですかね?(笑)」

――ただし、最近の修斗はコントロールだとブレイクが掛かる傾向が強いです。

「ハイ、早くなってきましたね。ハーフでトップを取っていてもブレイクが掛かった試合もありましたし。尻餅をつかされた選手が、ケージを背負って両足を束ねられた時とかもブレイクが早いと感じます」

――北米より、明らかに早いと感じますね。もちろん、レフェリーの個人差もあるかと思いますが。ルールを利してスタンドに戻ることが横行すると、自分で立ち上がる手段を磨かなくなるという危惧を感じます。

「結果、殴るのが正義みたいな空気がある。僕もあれは疑問に思うことがあります。髙谷さんはビビアーノ・フェルナンデスとの試合とか、あれだけ組みの強い相手のテイクダウンを切って殴っていたわけですからね。それがMMAの打撃だと思っています。

なので僕はコントロールの技術力……関節技とか打撃では僕より巧い人はいくらでもいますが、動きのあるなかで相手をコントロールする試合を見せたいです。米国で勝つために必要な技術を――次の試合で見せたいと思います」

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【Shooto2022#01】プロ2戦目=野尻定由戦へ、中村倫也―01―「型に囚われないMMAがしたい」

【写真】レスリングの強さは絶対。しかし、幹から伸びる枝が広がりようがこれまでのレスリング出身のファイターと違うのがジェニュインMMAファイター中村の最大の特徴だ (C)MMAPLANET

16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#01で、中村倫也がプロ2戦目で野尻定由と対戦する。

ワールドクラスのレスラーは、昨年7月のプロデビュー戦ではハイキックでKOという離れ業を見せた。そのレスリング能力は実績に比例し間違いない中村だが、レスリングの強さが発揮されるのは、彼のマインドがフリースタイルレスラーではなく生粋のMMAファイターであるからだ。

話す度にMMA LOVEの強さとMMA IQの高さが伝わってくるジェニュインMMAファイター中村倫也は、野尻との対戦をどのように捉えているのかを尋ねた。


――2022年の初戦、プロ2戦目となる野尻選手との試合が決まりました。正式に決まったのはいつ頃ですか。

「試合の話は先々週に聞いた感じです(※取材は12月22日に行われた)」

――7月のデビューから、半年空きました。

「そうですね。もう少し短い間隔で試合をするつもりでしたけど、ケガもあってこのタイミングになりました。ただ時間があった分、フィジカルとか試合が続けばエネルギーを注げないところにしっかりと向き合うことができて、プレイヤーとしてMMAの試合映像を大量にチェックしてきました。なので、逆に良い時間になりましたね」

――倫也選手は試合映像をチェックすることが重要だと思う派ですか。

「僕は見る派です。全ては真似から入るので。MMAでも誰かが0から1を生み出さないといけないのですが、そこまで大きな変化はないです。なら、誰もが日々磨いている動きや技術を確認できる試合を見ない手はない。試合は展示会ですからね。MMAを知るのは、試合を見ることから始まると思います。

試合を見ることでアイデアも生まれますし、1つの試合も色々な視点をもって繰り返しチェックするようにしているんです」

――色々な視点とは?

「最初は全体を俯瞰して見るようにしていて、そこで良い動きがあると使った選手の視点をもってガッチリと見返します。動きを真似し、その動作を理解する。そこから自分で取り入れることができると判断すると、練習で試します」

――なるほどぉ。だからですね。倫也選手の練習を見て、レスラーがMMAを戦っているのではなく、MMAファイターがたまたまフリースタイルレスリングで世界を舞台に戦うことができたのかという印象を持ちました。スクランブルの攻防で倒すことにこだわるのではなく跳びつき三角を仕掛けるなど、レスラーではないですよね(笑)。

「アハハハハ。それこそ小さいときから、MMAを見てきた量がそういうところに表れてくるのかと思います」

――すかさずオモプラッタからスイープに入ったり、練習とはいえ背中をつけることを厭わないことにまず驚かされました。

グラップリングスパー中に、いきなり側転からシングルを仕掛けた中村

「型に囚われないMMAがしたいんです。

練習でも普段から、そういう風に積極的に動いてから自分の形に持ちこむようにしています。本来はこういうスパーリングとロータス世田谷でど真ん中のMMAグラップリングのスパーをするのがベストなんでしょうけど、このところ出稽古はパンクラスイズム横浜の技術とスパーだけになっていました。色々と落ち着いてからロータス世田谷でもガンガン、スパーもやり込んでいきたいですね。そこは八隅さんとも話させてもらっています」

――では野尻選手の印象を教えてくれますか。

「テイクしてから展開を創りたいタイプですよね。そこに関しては間違いなく自信がありますし、まぁ相性は良いほうかと思います。打撃だけ、テイクダウンだけというより、そこを組み合わせて戦っていますよね。何か一つ秀でた強さがあるわけじゃないですけど、そういう部分で負けない。それに若くて頑張ることができるので、自分のペースに持ち込む力を持っています。そこは警戒しないといけないポイントかと思います。

Road to ONEでは実質1階級上の山本空良選手に競り負けていましたけど、僕はフェザー級の選手とやっても力負けはしないですからね。そこに関しても自信はあります。野尻選手は確かな実力の持ち主ですけど、自分と戦うには飛び道具的なことも仕掛けてくる。そういうつもりで準備もしています」

――石井逸人選手、小野島恒太選手とインフィニティでドロー。環太平洋タイトルに絡む選手と分けている点については?

「そうですね……叩き上げの強さがあって、そういう選手は怖いと思います。と同時に、野尻選手のような選手の崩し方もなんとなく頭の中にはあります。そこを体現していきたいですね。ちゃんと勝ちます。UFCでチャンピオンになると断言している人間と、ソレを口にすることができない人間の差は出るとは思っています」

――その自信が過信になることは?

「そこのバランスの取り方に関しては、僕は自分でも絶秒だと思っています。そういう心理状態で足元をすくわれた経験をレスリングでたくさんしてきました。その経験をMMAに落とし込めます。心の創り方は同じです。練習に向かうときには、いつも自分が一番弱いという気持ちでいます。でも、試合前になると自信に変えます。そのあたりは日々のメディテーションで、気持ちのコントロールをしています」。

――4月24日にLDHの格闘技イベント「POUNDSTORM」の開催も決まりました。

「大きな舞台で脚光を浴びて試合をすることに欲はありますが、それこそ野尻選手との試合が決まっているなかでPOUNDSTORMのことを考えると足元をすくわれてしまうので今は目の前の試合に集中します」

<この項、続く>

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【Shooto2022#01】中村倫也&宇佐美正パトリック、揃い踏み。野尻定由、菅原和政と対戦!!

【写真】勝てば、ベルトが早くも見える相手と戦うことになった中村と宇佐美 (C)MMAPLANET

28日(火)、Sustainより2021年のプロ修斗公式戦第一弾に中村倫也と宇佐美正パトリックというLDH martial arts契約下にあるEXFIGHT所属ファイターの出場と対戦カードが発表された。

16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#01は既に小野島恒太×藤井伸樹の環太平洋バンタム級王座決定戦、前スーパーアトム級チャンピオン黒部三奈の再起戦=宝珠山桃花を筆頭に女子戦が4試合、男子の試合では3回戦の関口祐冬×内田タケル、新井丈×木内“SKINNYZOMBIE”崇雅に加え3つの2回戦が発表されていた。

ここにFighter Battle Audition合格の中村と宇佐美が、3回戦で揃い踏みすることなった。


4月24日に両国国技館でPOUNDSTORMというLDH初の格闘技イベントの開催、ABEMAで格闘DREAMERS 2ndシーズンの中継が決まったなか、所属ファイターで初代DREAMERS=オーディション合格者の2人が修斗公式戦2戦目で、3回戦で戦う。

最短距離でUFCを目指す中村倫也の対戦相手は、修斗で4勝2分&Road to ONEで1勝1敗の野尻定由に決まった。

バンタム級期待のファイターは、唯一喫した1敗の相手は1階級上の山本空良で、既に昨年のインフィニティリーグで小野島、さらに石井逸人という環太平洋王座に絡む選手と2回戦ながらドローという結果を残している。

つまり、この試合に勝てば中村はベルトに挑む力を有していることになる。後日掲載予定の事前インタビューで中村は「テイクダウンに行き着く、ウェルラウンダー」と野尻を評し、「動いてコントロールする」と言い切っている。

一方、9月に修斗公式戦、11月にVTJと2連勝でデビューイヤーを終えたパトリックは、菅原和政と相対する。

菅原はVTJで現修斗世界ライト級チャンピオンの西川大和戦、10月にはHEATでライト級挑戦者決定戦で岡野裕城戦と連敗中だが、穴がなく組みという部分でパトリックを封じ込める力を有している。

そんな菅原戦に向け、パトリックも事前インタビューで「僕は綺麗な顔のまま試合を終える。ダメージなく終わる試合をすることで、実力を証明します」と、西川が左目を大きく腫らしたことを引き合いに出し、勝利宣言を行っている。

なお今大会のイベント名には「Supported by ONE Championship」と謡われておらず、2019年から3年の期間で結ばれたONEと修斗とのパートナーシップが更新されなかったことがうかがえる。もしくは現状も協議中であるのか。

あれだけ大々的にパートナーシップが結ばれた発表が行われ、特に「2019年1月以降に新たにプロフェッショナル修斗世界王者を戴冠した選手は、自動的にONE Championshipの契約選手になることができる」、「全日本アマチュア修斗選手権の優勝者は1年間、シンガポールに拠点を置くメガジム『EVOLVE』へ、奨学生として招聘される」という2点は、決して少なくないプロ及びアマ選手のキャリアアップに関係し、人生の影響を与えたのだから、SustainだけでなくONE Championshipからもファンへの報告を行うことは不可欠ではないだろうか。

解消か継続か、両者からの正式発表を待ちたい。

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MMA ONE Road to ONE05 ブログ 山本空良 野尻定由

【Road to ONE05】アタックし続けたネクサス王者・山本空良が修斗ランカー野尻定由をユナニマスで下す

【写真】(C)MMAPLANET

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
山本空良(日本)
Def.3-0
野尻定由(日本)

ともにアップライトで構えながら、野尻が距離を詰めていく。山本は右ロー、野尻は右ボディストレートを突く。野尻の左ミドルハイをパーリングした山本は、足を使いながら左ジャブと前蹴りで距離を取る。そして野尻が前に出てきたところで、ダブルレッグで組み付いた山本が野尻をケージに押し込む。左腕を差し上げている山本が、ケージ際で細かい蹴りを出していくも、野尻が大内刈りでテイクダウンを奪う。

グラウンドになると下から仕掛けていく山本。野尻は一度立ち上がるが、再びグラウンドに入ると、山本が三角で固めながら右ヒジを連打しながら、さらにリバーサルに成功する。反転した野尻のバックに回った山本は、右足を差し入れてコントロール。野尻は切り返してシングルを狙う。ガブりながら立ち上がった山本だが、野尻はリフトアップからグラウンドに持ち込んだ。山本はここでも下から足を利かせてコントロールするも、野尻がバックを奪いRNCを狙ったところで1Rが終了した。

2R、プレッシャーをかける野尻が右ロー、山本は右バックスピンキックを返す。さらに前蹴りで距離を取る山本。少し離れると右ハイ、さらに右カーフをヒットさせる。距離が近くなったところで野尻が組み付くも、山本が突き放して左右のストレートをクリーンヒット。ここで野尻が組み付くが、山本がギロチンで迎え撃った。これは極まらず、野尻がトップをキープしながら山本をケージに押し込んでいく。

立ち上がろうとした山本のバックに回りながら、投げて山本に背中を着かせた野尻。しかし山本は立ち上がり、今度はバックに回らせずパンチを当てながら、立ち上がった野尻をケージに押し込む。右腕を差し上げた山本を、払い腰で投げた野尻が、左右に体を振りながらパスを狙う。下から足を利かせる山本に対し、バックを狙った野尻だったが、切り返した山本にトップを奪われてしまう。

残り1分、山本が左足を差し込んでバックを狙う。腰を上げて振り落とそうとした野尻、最後はトップでこのラウンドを終えた。

最終回、野尻がプレッシャーをかけながら左右のフックを繰り出しながら、右の胴回し回転蹴りを繰り出す。山本はこれをブロックして上になるが、すぐに野尻かリバーサルする。山本は切り返してシングルを狙うが、野尻もギロチンを仕掛けていく。頭を抜いた山本は下になる。野尻は山本の左腕を取って腕十字へ。これを凌いだ山本は、ガブりながら立ち上がる。

スタンドに戻り、野尻が右ストレートを当てながらダブルレッグへ。山本は尻もちを着きながらギロチンを狙うが極まらない。ケージを背にして上半身を起こした山本は、ノーアームギロチンで絞り上げるも失敗。ここでトップを奪った山本が、サイドから野尻の左腕を取ってアームロックを狙うも、凌いだ野尻が切り返して上になる。

目まぐるしくグラウンドのポジションが入れ替わるなか、山本が上になると野尻は潜って山本の足を狙うも、山本は立ち上がる。残り10秒、左右フックを振りながら組み付いた野尻が山本をケージに押し込んだ。

裁定は、山本がユナニマスでノンストップファイトを制した。


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【Road to ONE05】須藤拓真と対戦、18歳プロシューター南風原吉良斗「打・投・極、MMAで勝ちたい」

【写真】プロ修斗では沖縄大会で2度戦い、どちらもパウンドアウトで勝利している南風原。Zoom取材でまさかの「平良」と呼び捨てにするトンパチ振りを発揮(笑)(C)MMAPLANET

明日5日(火)に東京都渋谷区のTSUTAYA O-Eastで開催されるRoad to ONE 05「Sexyama Edition」で、Theパラエストラ沖縄から南風原吉良斗が出場し、須藤拓真と対戦する。

14歳の時から松根良太の下で修斗を学ぶ、18歳の超新世代はジュニア時代から修斗で戦ってきた自負を持ってRoad to ONEのケージに足を踏み入れる。


──Road to ONE05で須藤選手と戦う、南風原選手です。キャリア3戦目で初の東京での試合になりますね。

「最初、ドッキリかと思いました。松根さんが浅倉カンナ杯からオファーだとか冗談を言っていて(笑)。そうしたらRoad to ONEだと聞いて『えっ?』となりました。で、すぐに噛ませ犬で呼ばれるのかと思ったのですが、相手の戦績を見てルーキー同士の対戦だと分かりました。

東京とか県外で戦いたい気持ちは凄くあったので、怖いというより、ワクワクする気持ちが優っています。平良が出た大阪の大会で試合がしたかったのですが叶わなかったので、これはチャンスだと思って、すぐに出場を決めました。ABEMAで中継される大会だし楽しみです」

──ONEルールで戦うことに関しては、どのように感じていますか。

「相手が寝技の選手なので、グラウンドのヒザとかはないと思っています。それより足関節に重点をおいてやってきました。試合の映像を見ても足関節が本当に好きなんだろうなって。それをさせないように上を取って殴りたいです。

ノーギの映像も見ましたけど、僕自身は足関節のエスケープには自信があります。松根さんもヒザ十字、トーホールドが得意だし、サドルとかのディフェンスも『俺は今成選手から練習でも取られない』って凄い自慢げに話していました(笑)」

──アハハハハ。

「じゃぁ、大丈夫かなぁって気持ちです(笑)。対処した上で殴ります。僕は上から殴るのが好きなので、それで行きたいです」

──いやぁ、松根さんに対して『自慢げに』とか言ってしまうところが、彼が教えてくれた「やんちゃ」な一面が見えた気がします。

「いや……松根さんには叱られてばかりで怖いです(笑)」

──その松根さんの下で南風原選手が修斗を始めたのは、いつ頃からなのでしょうか。

「14歳の時です。父親がボクサーだったのもあって、何か格闘技をやりたくて……キックをしようと思ったんです。だから本当はキックボクシング目的にジムに入ったのですが、修斗のジムだったんです。でも松根さんが『結構、楽しいからちょっとやってみな』と言ってくれて。で、ちょっとやってみたら、その魅力の虜になりました。

こんな技を覚えたいとか凄く探求心が芽生えてきて、毎日に練習するようになり、今ではそれが当たり前になっています。あと試合ですかね。始めて7カ月後ぐらいに試合で勝って、そこから本当にはまりました中3の時にジュニア修斗に出て、15歳からアマチュア修斗に出ています」

──自然とプロになることを決めていた感じですか。

「そうですね。あと仲宗根武蔵さんが試合のために追い込み練習としかしているのを見て、凄く格好良くて。僕もプロになろうと決めました」

──Theパラエストラ沖縄は、プロも増えていて盛り上がっているのではないですか。

「今、13人プロ選手がいます。僕らは松根さんが地元でプロ大会を開いてくれていて、試合ができているので本当に恵まれていると思っています」

──ジム内部にも、互いにライバル意識もあるのでは?

「そうですね。年齢は一番下ですけど、フライ級とかストロー級の選手も多いですし、年齢になくガンガンやっています」

──それこそ、松根さんが南風原選手は平良選手に食らいついて頑張っていると教えてくれました。

「あぁ、そんな風に言ってくれているんですね……。そうですね……平良は年齢も近いし、越えたいというのはありますね」

──しっかりとライバル視をしているのですね。

「まだボコボコにされてはいるんですけど、必死に食らいつくという気持ちはあります。平良はなんか……」

──あの、スミマセン。最初、電波が悪いのか、風の音で聞こえないのかと思ったのですが、先ほどから平良選手のことを平良と呼び捨てにしていませんか?!

「アハハハハ。いや、インタビューなので平良の方が良いのかと思って」

──いやいやいや。そこは普通でお願いします。

「本当は達郎先輩とか、達郎って呼んでいます」

──達郎……呼び捨てじゃないですか(苦笑)。

「アハハハハ。じゃあ達郎先輩でいきます。達郎先輩の凄いところは全部できるんですよね。僕は得意技とそうでない技の精度に差があります。でも、あの先輩は全部同じレベルでできるんです。

達郎先輩が凄いのはもちろん分かっています。置いて行かれています。だから、まずは追いつきたいです。僕はこの試合のあとに修斗の新人王トーナメントにエントリーしているのですが、Road to ONEで圧倒的に勝って他の選手とは違うというのを見せつけたいです」

──須藤選手は修斗でなくNEXUSで戦っていることは意識しますか。

「NEXUSというか、この人は寝技をMMAで試したいだけで本気でやっているとは思えないです。試合を見ていても寝技しかしていないので、打撃も寝技もあるMMAで勝ちたいです。打・投・極を見せたいと思っています。

それと僕の試合は前の方なので、KO勝ちして大会に火を点けたいです。沖縄の代表、その気落ちを込めて戦います」

■視聴方法(予定)
10月5日(火)
午後5時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
竹中大地(日本)

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
キャプテン☆アフリカ(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
小野島恒太(日本)
山本聖悟(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
山本空良(日本)
野尻定由(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
須藤拓真(日本)
南風原吉良斗(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
河名マスト(日本)
新関猛起(日本)

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【Road to ONE05】南風原吉良斗と対戦、全日本ノーギ優勝の須藤琢磨─01─「対策練習は全くしない」

【写真】所属するExtreme EBINAのロゴの前で。まったくMMAの香りがしない柔術クラスのワキでインタビューした(C)MMAPLANET

5日(火)に東京都渋谷区のTSUTAYA O-Eastで開催されるRoad to ONE 05「Sexyama Edition」で、9月4日に行われたBJJF全日本ノーギのエキスパート、フェザー級で優勝したばかりの須藤拓真が南風原吉良斗と戦う。

MMAデビュー以来Nexusで3試合戦い、全てを足関節で勝っている柔術家・須藤がMMAを戦う理由。そして今回の南風原戦に向けての意気込みを尋ねると──21歳とは思えない、堂々かつ飄々とした格闘家像が浮き彫りとなった


──Road to ONE05で南風原吉良斗選手と対戦する須藤選手ですが、試合まで1週間。まだ正式発表がない状況です(※取材は9月29日に行われた)。どれぐらいの人が、須藤選手が試合をすることを知っているのでしょうか。

「ホント、公には言えない感じが続いています。身内、道場内だけですね」

──オファーがあったのはいつでしたか。

「9月の最初、全日本ノーギ柔術のあとでした。正直、えっという感じでした。柔術、グラップリングを本業でやっていてMMAの試合に出ていたので、Road to ONEから声が掛かるとは思ってもみなかったです。

あくまでも柔術、グラップリングでキャリアを積んでいくなかでMMAも戦っていかないといけないなというつもりでやってきたぐらいなので。だからRoad to ONEのような注目される大会からオファーがあったのは、正直嬉しかったです。『戦う』と即答させてもらいました」

──対戦相手の南風原選手に関しては、名前を認識していましたか。

「最初は出場できるかどうかの確認で、それからすぐに対戦相手の名前を聞かされ、調べました(笑)。相手はそれほど気にしていなかったので、ずっとキャリアのある選手と戦うことになっても『取れたら美味しいな』ぐらいの気でいました。

それに対戦相手どうこうでなく、いつも通りの練習をするだけですし。対戦相手の動画は見ますが、対策練習は全くしないので」

──とりあえず動画をチェックしての印象は?

「ザ・オールラウンダー、総合っていう感じの戦い方ですね。自分とは真逆のタイプです」

──そんな須藤選手がブラジリアン柔術を始めたのは、いつからだったのですか。

「4年前ですかね。高校の途中からですね。もともと格闘技を見るのは好きで、ずっとやっていた野球を辞めた時に何か体を動かそうとか思って、帰宅途中にあるExtreme EBINAに入会しました。

動画で格闘技を見ているなかで、今成さんの試合が得に好きで。他の選手が殴って、蹴ってとやっているなかで今成さんがクルクル回っているのを見て、『コレ、やりたい』って思ったんです。それでブラジリアン柔術をやろうと思ったのが最初のきっかけですね」

──今成選手の技は、道着を着た柔術では禁止だと知った時はどう思いましたか(笑)。

「ヒールがあると思って入会しました。そうしたら『それ、ダメだから』って(笑)。ただ入口は今成さんでしたけど、柔術の練習を始めると凄く面白かったです。もう普通に柔術で黒帯になりたいと思いました」

──2020年2月にNEXUSでMMAデビュー戦を戦っていますが、柔術家の須藤選手が打撃有りのMMAを戦おうと思った理由は?

「実は柔術を始めて半年後ぐらいから、ここの道場が開くのが午後8時からで、学校が終わってから4時感ぐらいあるので近くのキックのジムでキックボクシングも練習するようになっていて。打撃も組み技もやっているし、MMAもやってみようかなという気持ちはありました。

そうしていると、ここで指導している松本(大輔)さんがZSTで活躍していて、松本さん経由でネクサスの話を頂き、それをきっかけに始めた感じです。アマチュアを1試合して、プロルールで戦うようになりました」

──キックボクシングの試合経験もあるのですか。

「アマチュアで何試合か……10戦ちょっとして、2回ぐらい負けています。でもMMAでは打撃は全然使っていないですね(笑)。今も週に1、2度通っているので、打撃に苦手意識はないんですけど」

──柔術では何といっても先の全日本ノーギのエキスパート・フェザー級優勝で一躍注目されるようになりましたが、あれだけ足関節を駆使できたことに、本当に驚かされました。

「ここは普通の柔術道場だし、足関節をやる環境がそれほど整っているわけではないです。それでも足関節が好きで始めた柔術なので、動画とかで勉強してきた感じです」

──他の道場やジムで足関節を習うことは?

「特にないです。ここでは週に1度、グラップリングのクラスがあるので松本さんや論田(愛空隆)選手と練習させてもらっています」

──MMAの練習は、週にどれくらいしているのしょうか。

「普段の練習が終わってから、少し相手をしてもらうぐらいでほぼMMAの練習はしていないです」

<この項、続く>、

■視聴方法(予定)
10月5日(火)
午後5時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
竹中大地(日本)

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
キャプテン☆アフリカ(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
小野島恒太(日本)
山本聖悟(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
山本空良(日本)
野尻定由(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
須藤拓真(日本)
南風原吉良斗(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
河名マスト(日本)
新関猛起(日本)

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【Road to ONE05】野尻定由と対戦、山本空良─02─「格闘技をやりたいと思ってもらえる試合がしたい」

【写真】しっかりと話せる。そんな印象の山本空良です (C)NOB YASUMURA

5日(火)に東京都渋谷区のTSUTAYA O-Eastで開催されるRoad to ONE「Sexyama Edition」も出場し野尻定由と対戦するする──NEXUSフェザー級チャンピオン山本空良インタビュー後編。
Text by Shojiro Kamaike

山本は幼少期から練習を共にしている西川大和と同じく、現代MMAの中で下になることも厭わないスタイルで戦ってきた。今後は世界を目指して戦っていくうえで、その戦い方に変化が見える。そんな山本がRoad to ONE参戦、野尻戦、そして今後について語った。

<山本空良インタビューPart.01はコチラから>


――子供の頃から一緒に練習している西川大和選手は、修斗の世界ライト級チャンピオンシップで、下からのパンチとヒジでダメージを与えて勝利しました。それはスクランブルの展開が多く、トップを取ることが有利となる現代MMAでは異質なスタイルです。山本選手も下になることが多いのですが、試合を見ていてどう感じていますか。

「正直言うと、そのスタイルはやめたほうが良いと思っています。いろんなファイトスタイルがあるのが、MMAじゃないですか。このスタイルで世界を獲ることができるかどうか――僕は、それは難しいと思っているので」

――ものすごく正直な意見ですね。

「先日の世界チャンピオンシップを見ていても、『もっとリーチがある相手、もっとパンチがある相手ならどうなんだろう?』と思いました。MMAでは、上に行けば行くほど、相手のパンチも強くなっていくじゃないですか。もちろん大和も、そこは考えながら戦っていると思うんですけど」

――山本選手も、以前は下になることが多かったと思います。しかし最近の試合では、上からサブミッションを狙ったり、スタンドの打撃を重視する試合になってきていますよね。

「はい。最近は、スタンドの攻防を集中的に練習しています。それは『スタンドで勝ちたい』とか『上を取ったほうが勝率が良い』ということではなく、どうすれば相手を早く倒せるかを考えているからなんです」

――それだけ自身の中でMMAファイターとしての幅が広がっているということですか。

「今まで、相手はグラップラーが多かったんです。だから打撃――パウンドが得意ではない選手が相手だから、下から極めて勝つというフィニッシュを選ぶこともありました。でも今は、僕もMMAファイターとしての幅が広がってきていると思います。自分としては寝技も打撃もできたうえで、相手の弱いところを衝く選手になりたいですね」

――プロデビュー以来、PFCとZSTを中心に戦ってきた山本選手ですが、2019年からネクサスに参戦し、今年はフェザー級のベルトを獲得しました。

「何て言うんだろうな……ネクサスのベルトを獲れたことは、すごく嬉しかったです。でも、それで調子に乗ったり、甘えが出るようなことではいけないと思うんです。ネクサスのベルトを獲って、初めてスタートラインに立てたというか」

――スタートライン、ですか。

「まだ自分は完成されていません。もっともっと強くなります。このベルトを獲って、そして防衛していくことで、自分は強いファイターなんだと胸を張って言えるんじゃないかと思います」

――強くなって目指す先はRIZINなのでしょうか。ネクサスのベルトを巻いた時に、「RIZINに出たい」という発言がありました。

「もちろんRIZINに出させていただければ嬉しいんですけど、僕はずっと海外を目指してきました。世界最強のファイターになりたいんです。男だったら、世界で一番強いと言われたい。だから今、最強の舞台がUFCであれば、そこで戦いたいです」

――今回の大会はRoad to ONE、つまりONE Championshipを目指す興行です。ONEに対しては、どのような印象を持っていますか。

「ONEはアジアで一番強い人が集まる大会だと思っています。軽量級では、UFCに負けないぐらい凄い選手が揃っています。特に立ち技が強い選手が多くて……。試合を見ていると、もうヤバいですよね(苦笑)」

――そんなONEに出ているファイターと比較して、今の自分はどのような位置にいると思いますか。

「グラップリングだけなら、通用するんじゃないかと思っています。でも強いストライカーが多いですからね。UFCと同じぐらい強いストライカーに対して、どう戦うか。昨年からコロナ禍の影響もあって、試合数も減りましたが、今はとにかく強い選手に挑戦していきたい。試合で勝つか負けるかというより、どんどん強い選手と対戦して成長していきたいです」

――なるほど。今回、Road to ONEからオファーが来た時の感想を教えてください。

「ビックリしました(笑)。まさかオファーが来るとは思わなかったので。たくさんの方が注目してくれる大会ですし、Road to ONEを通じて自分のことを知ってほしいです。初めて僕の試合を見る方にも、ネクサスのチャンピオンがどんなものなのか見せたいですね」

――対戦相手は、修斗世界バンタム級9位の野尻定由選手です。どのような印象を持っていますか。

「実は、野尻選手の試合は見ていないんです。僕は相手のことは知らずに試合をするタイプで……父からは『テイクダウンを狙ってくる選手だよ』と聞いているので、だいたいのイメージは出来ています」

――では、野尻戦でどんな試合を見せたいですか。

「試合全体を通して、自分が全部支配したいと思っています。全てコントロールして、圧倒的に勝つ。狙うのは、1Rでの勝利ですね。見ている人が『自分も格闘技をやりたい!』と思ってくれるような試合をしたいです」

――『次の試合も見たい』ではなく、『自分もやりたい』と思ってくれる試合、ですか。

「僕のなかでは、一本かKOで勝つのは当たり前で、なおかつ1Rで狙いに行きたいです。格闘技ってやっていると楽しいんですけど、見ている人にとっては、漬け込んだりする試合は面白くないじゃないですか」

――……。

「でも、そんな展開の中にも技術があるんですよね。実際に格闘技をやってみると、そういうことも分かってくると思うんです」

――確かに野球やサッカーなどは、子供の頃から遊びの中で野球や慣れ親しんでいるから、バンド攻撃やオフサイドも当然のように受け入れることができるのかと。

「そうなんですよ。たとえば、打撃が得意だった選手が、どれだけグラップリングを練習して、MMAではパウンドで勝つのか。そこには選手の技術と努力があります。選手には何かしらの上手さがあって、努力をしている。だからプロの舞台に立つことができています」

――まず格闘技への理解を深める入口づくりが重要となりますね。

「格闘技もやってみると本当に奥が深いし、それが分かると見るほうも楽しくなるはずです。だから僕はRoad to ONEを通じて、『自分も格闘技やってみたい!』と思ってくれる試合を見せたいです」

■視聴方法(予定)
10月5日(火)
午後5時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ Road to ONE05対戦カード

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
竹中大地(日本)

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
キャプテン☆アフリカ(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
小野島恒太(日本)
山本聖悟(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
山本空良(日本)
野尻定由(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
須藤拓真(日本)
南風原吉良斗(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
河名マスト(日本)
新関猛起(日本)

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【Road to ONE05】2度目の正直、MMA初勝利目指す河名マスト「形になりつつあります」

【写真】ゼロ距離打撃=ダーティボクシングが巧みになれば、大きな武器となるはず(C)MMAPLANET

5日(火)、東京都渋谷区のTSUTAYA O-Eastで開催されるRoad to ONE05「Sexyama Edhition」の第1試合に、河名マストが出場。新関猛起と対戦する。
Text by Shojiro Kamaike

河名はグレコローマンで全日本学生選手権、ジュニア五輪、そしてU23世界大会を制するなど、レスリングでは輝かしい実績を残してきた。今年に入り、MMAに転向したものの7月にFighting NEXUSでプロデビューするも、ジェイク・ウィルキンスにTKO負けを喫している。

そんな敗戦の中でもグレコの技術を生かしたテイクダウンやグラウンドコントロールなど、らしさは残した。あとは、その強さをMMAに生かすことができるかどうか。

そんな河名に、次戦への意気込みを訊いた。


――MMA2戦目を3日後に控えている河名マスト選手です。今はもう練習を終えたところでしょうか。

「明日も打ち込みとか、試合に向けた最終確認を行います。前回の試合が終わってから1回休んで、そこから追い込んだスパーリング、苦しいスパーリングを経験してきました。おかげで仕上がってきていると思います」

――追い込んだスパーリング、苦しいスパーリングとは?

「所属しているロータス世田谷には、いろんな選手が練習に来られています。スパーリングの時は、八隅(孝平ロータス世田谷代表)から『次はこの選手、次は……』と指定されて、誰が相手になるか想定できません。そこで、誰が相手になっても対応できるかどうか。そういったスパーリングをしてきました」

――なるほど。今回出場するRoad to ONEというイベントには、どのような印象を持っていますか。

「前回(2月22日、Road to ONE04)はヤングガンズということで、国内の若手選手が主体でしたよね。でも以前の形で開催されるのであれば、僕は海外の選手と試合をしたいので、出場できるのは嬉しいです」

――河名選手はレスリングのグレコローマンでU23世界大会を制してMMAに転向しましたが、7月25日のプロMMAデビュー戦では、ジェイク・ウィルキンス選手のハイキックで顔面をカットし、TKO負けとなりました。あの試合から得たものはありますか。

「もちろん負けたことは悔しいです。勝ちたかった、その気持ちが最初にあります。でも逆に負けたから――打撃をもらいまくって、カットして負けた。このままではいけない、ということが本当によく分かりました」

――自分自身の中で出せたこと、出せなかったものなどはありますか。

「自分の中でやりたかったことはできた、それは収穫だったと思っています。テイクダウンしてから相手を抑える、レスリング力でコントロールするという部分はクリアできました。でも反面、打撃の防御に関しては至らなさを痛感しました」

――打撃の防御で至らなかった点とは?

「どうしても正面に立ちすぎてしまったり、相手の打撃が見えないところに自分が動いてしまったり――足の使い方がよくなかったと思います」

――試合後には、MMAPLANETのインタビュー記事で、一緒に練習している青木真也選手から河名選手への叱咤激励といえる言葉がありました。

「はい、その記事は読みました。青木さんの仰るとおり、グレコしかできない状態のまま戦ったんだと思います。自分でも思っていたことを、改めて客観的な視点で青木さんから指摘されて……本当に、そのとおりなので(苦笑)。

自分は、まだまだMMAの選手になれていません。これから改善していかないといけない点は、たくさんあります」

――どのような点を改善していかなければいけないと思いますか。

「グレコのように上半身だけで組むのではなく、足にもアプローチできれば、もっと上半身で組むことも生きてくると思います。あとは打撃ですね。まずは足を止めないこと。そして打撃の踏み込みからのテイクダウンだったり、自分の得意な部分に繋げられるようにしていかないといけません」

――つまり、自分のグレコの力を生かしたMMAができるかどうか、ですね。

「そうです。僕は結局、グレコしかできていません。でも、そこが相手より勝っているところです。自分のほうが優れているところを押し出して、勝たないといけないと思います。そのためには、どうやって自分の得意なポジションに持ち込むか、その流れを整理整頓して考えています」

――次の試合に向けて、その整理はできているのでしょうか。

「形になりつつあります。次の試合では、その形を見せたいと思います。今は少しずつ、別物だったレスリングとグレコが、重なりつつあるという実感を持っています」

――たとえば、どのように重なってきているのでしょうか。

「前回の試合では、グラウンドでパウンドやヒジを当てることができました。一応当てた、という感じですけど……。次の試合はもっと手数を増やして、プレッシャーをかけていきたいと思っています。スタンドでは、グレコの技術を生かして近距離の打撃を出したりしたいです」

――いわゆるダーティーボクシングですか。

「はい。たとえばムエタイの首相撲を取り入れて、スタンドで組みながらパンチ、ヒジ、ヒザでプレッシャーをかけながら、相手がそれを嫌がったら次にどうアプローチするか……などですね」

――MMAに対して、自分の力を生かした展開が見えてきているようですね。

「次の相手、新関選手はアマチュアでMMAのキャリアを積んできた選手です。前回のジェルキンス選手もそうでしたが、試合をこなしているぶんMMAでの様々な対処は自分よりも優れていると思います。その相手に、自分がMMAでどんな試合をするのか。再スタートという気持ちで挑みます」

■視聴方法(予定)
10月5日(火)
午後5時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ Road to ONE05対戦カード

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
竹中大地(日本)

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
キャプテン☆アフリカ(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
小野島恒太(日本)
山本聖悟(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
山本空良(日本)
野尻定由(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
須藤拓真(日本)
南風原吉良斗(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
河名マスト(日本)
新関猛起(日本)

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【Road to ONE05】野尻定由と対戦、山本空良─01─「大和とは子供の頃から、大人と練習してきたから…」

【写真】2000年10月29日生まれ、20歳の山本空良 (C)MMAPLANET

5日(火)に東京都渋谷区のTSUTAYA O-Eastで開催されるRoad to ONE 05「Sexyama Edition」に、Fighting NEXUSフェザー級王者の山本空良が参戦し、修斗世界バンタム級9位の野尻定由と対戦する。

元UFC-Jミドル級王者の山本喧一氏を父に持つ山本空良は、幼少期から現修斗世界ライト級王者の西川大和と一緒に練習する間柄だ。小学生の頃には試合も行っており、山本が2勝を収めている。

そんな2人の関係性を紐解くと、両者の強さの源が見えてきた。


――Road to ONE初出場で、修斗世界バンタム級9位の野尻定由選手との対戦が発表されました。空良選手が格闘技を始めるのは、やはりお父さんの影響でしょうか。

「格闘技を始めたのは小学5年生の時で、意外と遅いですよね。父のジムに同い年の子が入ってきて、その子の練習相手になってくれと言われたことがキッカケで、格闘技を始めました。それまで僕自身は格闘技をやる気がなくて、親も特にやらせるつもりはなかったようです」

――その当時、何か他のスポーツをしていたのでしょうか。

「いえ、特に何もしていなかったです。小学校の頃はゲームが好きで、将来はプログラマーになってゲームを作りたいと思っていました」

――プログラマーですか!

「小学1~2年の頃から、『コントローラーのボタンを押すと、なぜゲームのキャラがこう動くのか』ということに興味を持っていました。でも、それってグラップリングでも同じなんですよね。グラップリングでも、こうしたら相手がこう動くという理屈が好きなんです」

――すると格闘ゲームは好きでしたか。

「はい、格闘ゲームやプロレスゲームはやっていました。だから子供の頃は、格闘技といえばゲームでやるものでしたね。父の試合を見たこともなかったですから」

――山本選手が生まれた2000年といえば、日本でもPRIDEやK-1があり、格闘技ブームを迎えていた頃です。山本喧一さんもPRIDEに出場されていましたが、その当時のことは分からないのですね。

「そうなんです。PRIDEやK-1のことは全く分からなくて……今はYouTubeで見たりはしますけど」

――格闘技を始めた小5の頃は、どのような内容を教わっていたのでしょうか。

「最初は、護身術みたいな形で教わっていました。グラップリングやキックボクシングとかではなく、自分の身を守る動きから教えてもらいました。本格的に格闘技を始めるのは、中学1年生からです」

――なぜ中1から本格的に格闘技を始めることになったのですか。

「小学校の卒業文集で、『将来はお父さんと同じ仕事がしたい』と書いたんです。すると、次の日から父が厳しくなりました(笑)。僕が練習から早く帰ってくると、『夜中まで練習しろと言っただろう』と怒られて――そこからリビングでスクワットや腕立てをやらされるようになったり」

――そこで父親から師匠に変わったのですね。

「そのタイミングで、日本ではRIZINが始まって、高2の時にはRIZINのアマチュア大会に出場して、フェザー級で優勝しました」

――なるほど。2000年代生まれで北海道出身といえば、修斗世界ライト級王者の西川大和選手が浮かびます。山本選手は幼少期、西川選手と対戦しているのですよね。

「大和とは子供の頃から週に1回ぐらいのペースで、同じジムで練習していました。それで僕が小6、大和が小4の時に、父から大会直前に『試合があるぞ』と聞かされて(笑)。1戦目は僕の反則勝ち、再戦は僕が腕十字を極めて勝ちました」

――トリロジーとはならなかった?

「僕が中学校に入ってからも、大和は僕と対戦したいと言っていたんですけど、もう階級が違っていたので。僕の身長が伸びるのが早くて(苦笑)」

――試合映像を見ましたが、2試合目は山本選手のほうが頭ひとつ以上、背が高くなっていました。

「でも、いつの間にか大和もデカくなって、今は大和のほうが上の階級ですけど(苦笑)。もう中学生になってからは、お互いにライバル意識とかはなく、一緒にUFCを目指しているという感じですね」

――今でも西川選手と練習しているのですか。

「僕がネクサスのタイトルマッチをやる前は、しっかり練習してもらっていました。北海道はMMAの選手が多いわけではないので、貴重な存在です。お互いに東京で試合をして感じたことを話しながら、盛り上がったりしていますね」

――幼少期は山本選手が試合で勝利していますが、現在の注目度は西川選手のほうが高くなっています。その状況については、どう思いますか。

「何て言ったらいいんでしょう……悔しくないと言えば嘘になります。もちろん、悔しい部分はあります。だけど、僕も大和も目指しているのは、もっと先なので。僕が大和に追いつくか追いつかないか、という話ではなく、目指している世界まで一緒に走っていきたい。そういう存在です」

――なるほど。そんな山本選手と西川選手に共通しているのが、試合で下になる場面が多いですよね。それは練習から、下になることを意識しているのでしょうか。

「あぁ、それですね。僕と大和は、小さい頃から格闘技をやっているじゃないですか。練習相手は大人の方ばかりで、どうしても下になることが多かったんです。自分から下になるというよりは、大人の練習相手に上から潰されて、それを凌ぎながら一本を取るという状況が多かったんです」

――2人のファイトスタイルには、そういった事情もあったのですね。

「そのおかげか、下になってパウンドを打たれても恐怖心がないんです。下のポジションでも怖くはないし、下からも攻めていくようになりました」

――同時に山本選手は試合で、テイクダウンされる時点で下から攻めるためのセットアップを始めているように見えました。

「そうなんです。スクランブルから自分がテイクダウンできたらいいですけど、倒される時は倒されちゃいますから。倒されるなと思ったら、下になってから極める方法や、パウンドを打たれない足の使い方などを考えることも必要だと思います」

――それは西川選手も同じ考えなのでしょうね。

「そうだと思います。だから大和に関しては、この前の試合も『強いなぁ』っていうより、『練習どおり動けている』と思いながら見ていました」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
10月5日(火)
午後5時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
竹中大地(日本)

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
キャプテン☆アフリカ(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
小野島恒太(日本)
山本聖悟(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
山本空良(日本)
野尻定由(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
須藤拓真(日本)
南風原吉良斗(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
河名マスト(日本)
新関猛起(日本)

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