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BELLATOR Bellator291 ISAO MMA MMAPLANET o   カール・ムーア ゴカン・サリカム ジェレミー・ケネディ チャーリー・ウォード ハサン・マゴメドシャリポフ ピーター・クイリー ペドロ・カルバーリョ ヤーソラフ・アモソフ ローガン・ストーリー

【Bellator291】計量終了 アモソフとストーリーは笑顔。フェザー級注目はケネディ×カルバーリョとハサン

【写真】カルバーリョが、ケネディの連動MMAを遮断することはできるのか(C)BELLATOR

25日(土・現地時間)にアイルランドはダブリンの3アリーナ・ダブリンで開催されるBellator291「Amosov vs Storley」の計量が24日(金・同)に行われた。

メインのBellator世界ウェルター級王座統一戦で戦うヤーソラフ・アモソフは 169.4ポンド、ローガン・ストーリーは169.4ポンドでパス。セレモニアル計量では肩を抱き合って記念撮影に臨み、しっかり握手をして健闘を称え合った。


ISAOの参戦で注目のフェザー級戦線。コメインで相対するペドロ・カルバーリョとジェレミー・ケネディは、ともにベルトを睨んだ一戦で──言葉を互いに発し合い、険悪とまではいかないが揃って含みのある表情をしていた。

この他、今大会ではフェザー級が5試合も組まれているが、多くが欧州勢のローカルマッチアップだ。そのなかで、やはりハサン・マゴメドシャリポフの試合は見逃せない。

キャリア7連勝、底を見せないまま兄ザビッド・マゴメドシャリポフは現役を退いた。ハサンにとっては良い迷惑だが、ファンや関係者が兄の幻影と幻想を彼に追い求めるのも致し方ない──そんなハファエル・ウジソン戦だ。

■視聴方法(予定)
2月26日(日)
午前1時00分~ U-NEXT

■Bellator291計量結果

<Bellator世界ウェルター級王座統一戦/5分5R>
[正規王者] ヤーソラフ・アモソフ: 169.4ポンド(76.83キロ)
[暫定王者] ローガン・ストーリー: 169.4ポンド(76.83キロ)

<フェザー級/5分3R>
ペドロ・カルバーリョ: 145.4ポンド(65.95キロ)
ジェレミー・ケネディ: 146ポンド(66.22キロ)

<ライト級/5分3R>
ピーター・クイリー: 155.4ポンド(70.48キロ)
ブライス・ローガン: 155.8ポンド(70.66キロ)

<女子フェザー級/5分3R>
シネード・カヴァナウ: 146ポンド(66.22キロ)
ジェネイ・ハーディング: 145.1ポンド(65.81キロ)

<147.5ポンド契約/5分3R>
キアラン・クラーク: 146.4ポンド(66.4キロ)
レオナルド・サイニス: 148.8ポンド(67.49キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
カール・ムーア: 205.4ポンド(93.16キロ)
マチェイ・ロザンスキー: 205.6ポンド(93.25キロ)

<ミドル級/5分3R>
チャーリー・ウォード: 185.2ポンド(84.0キロ)
マイケル・シップマン: 184.8ポンド(83.82キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ゴカン・サリカム: 247.4ポンド(112.21キロ)
オレグ・ポポフ: 248.2ポンド(111.58キロ)

<ミドル級/5分3R>
ノーバート・ノヴェニーJr: 185.6ポンド(84.18キロ)
アンディ・マンゾロ: 185ポンド(83.91キロ)

<バンタム級/5分3R>
ブライアン・ムーア: 135.8ポンド(61.59キロ)
ルカ・イオビン: 134.6ポンド(61.05キロ)

<フェザー級/5分3R>
リッチー・スマレン: 144.8ポンド(65.68キロ)
ピョートル・ニージエルスキー: 145.1ポンド(65.81キロ)

<フェザー級/5分3R>
デラー・ケリー: 145.2ポンド(65.86キロ)
ドーヴァル・ジョーダン: 145.2ポンド(65.86キロ)

<フェザー級/5分3R>
アザエル・アジョジュ: 145.8ポンド(66.13キロ)
リアム・マクラッケン: 145.8ポンド(66.13キロ)

<女子フライ級/5分3R>
エリナ・カリオニドゥ: 124.8ポンド(56.6キロ)
ジェナ・ビショップ: 125.2 ポンド(56.78キロ)

<フェザー級/5分3R>
ケニー・モホノアナ: 145.6ポンド(66.04キロ)
クレイグ・マッキントッシュ: 145.8ポンド(66.13キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ダニエレ・スカティッツィ: 164.2ポンド(74.47キロ)
ドミトリー・フリツェンコ: 164.2ポンド(74.47キロ)

<ウェルター級/5分3R>
スティーブン・ヒル: 170.2ポンド(77.2キロ)
ジョエル・クアジャ: 171ポンド(77.56キロ)

<フェザー級/5分3R>
ハサン・マゴメドシャリポフ: 145.6ポンド(66.04キロ)
ハファエル・ウジソン: 145.2ポンド(65.86キロ)

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【Bellator291】アモソフ×ストーリー統一戦は正規王者のTD防御が鍵? 本人は「MMAはレスリングじゃない」

【写真】会見ではケージのなかよりも、ウクライナの状況に質問がほぼ集中していた (C)BELLATOR

25日(土・現地時間)、アイルランドはダブリンの3アリーナ・ダブリンでBellator291「Amosov vs Storley」が開催される。

18試合のロングイベントのメインはBellator世界ウェルター級王座統一戦=正規王者ヤーソラフ・アモソフ×暫定王者ローガン・ストーリーだ。ロシアのウクライナ侵攻を受け、ケージを離れ国を守るために戦う決断をしたアモソフが、1年8カ月振りにMMAとして実戦の舞台に戻って来る。


この間に暫定王者となったストーリーとは、2020年11月に戦っており、その時はアモソフがスプリット判定勝ちを収めている。この試合、とにかくアモソフがテイクダウンを切り続けた。ダブルレッグ、シングルレッグに素早くスプロールで反応し、足を抱えられたもウィザーと抜群のバランスキープ力で倒されない。

倒されるタイミングになると、そのままロールしスクランブルに持ち込む。絶対的にアモソフは背中をマットにつけることはなく戦い続けた。結果、2R中盤からストーリーの踏み込みは甘くなり、なによりレスリングを続ける体力も消耗、ついにはダースで切り返され、がぶってバックを許すようになった。

最終3Rになると、組みつく数も減ったストーリーだったが、アモソフがやや食い気味のスプロールで姿勢を乱すとバックを奪取。RNCで攻め込み、逆転の可能性もあった。

前回の試合を見ても、如何にストーリーのテイクダウンをアモソフが防ぐことができるのかが鍵となる。とはいえ、いくら受けの強さを見せ攻めに転じても1人のジャッジはストーリーにつけたようにアモソフが受け身と見られた一面もある。

ストーリーとしては、前回の試合で思うようにテイクダウンゲームに持ち込めなかった要因は、ケージに押し込む位置で組めなかったことだろう。つまり立ちでアモソフが圧を掛けて、ストーリーはケージ際に追い込むことができなかった。組みの圧力に負け、ケージを背負ってテイクダウン狙いを耐えようとした結果、倒され続けたMVPとアモソフとの違いは、この点にある

両者の2年3カ月振りの試合は5R制。ストーリーは立ちの展開で、前回よりも我慢強く打撃の交換ができるか。そして、自身でなくアモソフが疲れるレスリングを続けることができるのか。この点は非常に興味深い。

そんななか23日(木・同)に行われたメディアデーで、正規王者にはロシアのウクライナ侵攻に関する質問が集中していた。「ロシア兵が中央ウクライナから撤退した時、皆が僕にMMAに戻ってベルトを守って欲しいと言ってきてカムバックを決めた」、「ウクライナの現状が、モチベーションになっている」というアモソフ。会見終盤に『米国のレスリングとウクライナのレスリングは、どちらが強いか』という問いに対して、「MMAはレスリングじゃない。決して、全てのレスラーがMMAで成功しているわけじゃないように。僕もフリースタイルレスリングやっていた。ウクライナのレスリングと米国のレスリング云々については、なんともいえない」と苦笑いを浮かべていた。

■視聴方法(予定)
2月26日(日)
午前1時00分~ U-NEXT

■Bellator291対戦カード

<Bellator世界ウェルター級王座統一戦/5分5R>
[正規王者] ヤーソラフ・アモソフ(ウクライナ)
[暫定王者] ローガン・ストーリー(米国)

<フェザー級/5分3R>
ペドロ・カルバーリョ(ポルトガル)
ジェレミー・ケネディ(カナダ)

<ライト級/5分3R>
ピーター・クイリー(アイルランド)
ブライス・ローガン(米国)

<女子フェザー級/5分3R>
シネード・カヴァナウ(アイルランド)
ジェネイ・ハーディング(ニュージーランド)

<フェザー級/5分3R>
キアラン・クラーク(アイルランド)
レオナルド・サイニス(ギリシャ)

<ライトヘビー級/5分3R>
カール・ムーア(英国)
マチェイ・ロザンスキー(ポーランド)

<ミドル級/5分3R>
チャーリー・ウォード(アイルランド)
マイケル・シップマン(英国)

<ヘビー級/5分3R>
ゴカン・サリカム(トルコ)
オレグ・ポポフ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
ノーバート・ノヴェニーJr(英国)
アンディ・マンゾロ(エストニア)

<バンタム級/5分3R>
ブライアン・ムーア(アイルランド)
ルカ・イオビン(イタリア)

<フェザー級/5分3R>
リッチー・スマレン(アイルランド)
ピョートル・ニージエルスキー(ポーランド)

<フェザー級/5分3R>
デラー・ケリー(アイルランド)
ドーヴァル・ジョーダン(フランス)

<フェザー級/5分3R>
アザエル・アジョジュ(フランス)
リアム・マクラッケン(英国)

<女子フライ級/5分3R>
エリナ・カリオニドゥ(ギリシャ)
ジェナ・ビショップ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ケニー・モホノアナ(アイルランド)
クレイグ・マッキントッシュ(英国)

<ウェルター級/5分3R>
ダニエレ・スカティッツィ(イタリア)
ドミトリー・フリツェンコ(ウクライナ)

<ウェルター級/5分3R>
スティーブン・ヒル(英国)
ジョエル・クアジャ(フランス)

<フェザー級/5分3R>
ハサン・マゴメドシャリポフ(ロシア)
ラファエル・ウジソン(ブラジル)

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BELLATOR Bellator290 Bellator292 MMA MMAPLANET o ONE アリ・イサエフ アレクサンデル・シャブリー ウスマン・ヌルマゴメドフ エンリケ・バルゾラ ゴイチ・ヤマウチ ジョシュ・ヒル スコット・コーカー スティーブ・モウリー トフィク・ムサエフ ベラトール マイケル・ペイジ ヤーソラフ・アモソフ ライアン・ベイダー リントン・ヴァッセル ローガン・ストーリー ヴァレンティン・モルドフスキー

【Bellator292】ウスマン・ヌルマゴ✖ベンヘン大会で、MVPとゴイチ・ヤマウチがコンテンダー争い

【写真】組み込みで、バチバチやりあう気概をMVPが持てるか。ゴイチは上手く戦うという気はないはずだ (C)ONE

8 日(水・現地時間)、Bellatorが3月10日(金・同)にカリフォルニア州サンノゼのSAPセンターで開催されるBellator292でマイケル・ペイジ✖ゴイチ・ヤマウチのウェルター級戦が行われることが発表されている。

同大会では既にライト級ワールドGP準々決勝を兼ねた世界ライト級選手権試合=王者ウスマン・ヌルマゴメドフ✖挑戦者ベン・ヘンダーソン、同じくクォーターファイナルとしてトフィク・ムサエフ✖アレクサンデル・シャブリー戦が組まれている。


2カ月連続のカリフォルニア・ビッグショーはLAからベイエリアに北上してStrikeforce時代からスコット・コーカーのおひざ元であるサンノゼで開かれる。この間25日(土・同)にアイルランドのダブリンで王座統一戦=正規王者ヤーソラフ・アモソフ✖暫定王者ローガン・ストーリー戦が組まれているウェルター級戦線で、挑戦者決定戦と目されるマッチアップが決まった。

昨年5月にアモソフへの挑戦が決まっていたMVPだが、ロシアのウクライナ侵攻の影響で王者が出場を辞退。、ストーリーとの暫定王座決定戦に挑むも、決定的にテイクダウンからコントロールを許しキャリア2敗目を喫した。その後はベアナックルファイトでも判定負けをするなど、派手かつ最高&最強というイメージに陰りが出てきた。

そんななかキャッチ戦を経てウェルター級に階級を上げたゴイチは3試合連続フィニッシュ勝利で、脱減量路線で復活を遂げた。打撃戦もこなせ、絶対的な寝技の強さを誇るゴイチに対し、MVPは組まれても大丈夫というだけのレスリング&柔術の防御力が必要だ。

そこがなければ、持ち味である打撃に制限が掛かってしまう。もしくは乾坤一擲の打撃勝負に出て、それが良い結果につながることもあるが安定度は低くなる。派手でいて、実は慎重かつ計算して戦えるMVP、ノーストレスで本領発揮のゴイチ。両者にとって、今後ベラトール・ウェルター級王座を狙う位置で戦えるのかが問われるマッチアップだ。

また今大会では元暫定ヘビー級王者ヴァレンティン・モルドフスキーとリントン・ヴァッセルのヘビー級マッチも決まっている。ライアン・ベイダーがエメリヤー・エンコ・ヒョードルを下し王座防衛に成功したBellator290ではスティーブ・モウリーとアリ・イサエフが痛み分けで、次期チャレンジャーは生まれなかった。そのなかでの再浮上を目指すモルドフスキーとヴァッセルの対戦も、ヘビー級戦線に影響を及ぶファイトとなる。

またプレリミではエンリケ・バルゾラとエリック・ペレス、そしてジョシュ・ヒル✖キャス・ベルという注目すべきバンタム級戦も組まれている。

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ACA BELLATOR Bellator290 MMA MMAPLANET o ONE PFL RIZIN UFC   アクメド・マゴメドフ アナトリー・トコフ アレハンドラ・ララ エメリヤーエンコ・ヒョードル カール・アルベクツソン クリス・ゴンザレス サバウ・ホマシ ジョニー・エブレン スティーブ・モウリー ダリオン・コールドウェル ニキータ・ミハイロフ ネイマン・グレイシー ブレナン・ワード ヘンリー・コラレス ヘンリー・フーフト ベラトール ボクシング ムハメド・ベルハモフ ヤーソラフ・アモソフ ライアン・ベイダー ロレンツ・ラーキン ローガン・ストーリー

【Bellator290】ラーキンと再戦。遅れてきた最恐ロシアン=ベルハモフ「100パーセント、僕が勝つ」

【写真】「英語はまだ不十分だ」と奥方が通訳をしてくれたが、ほぼ問題なく受け答えをしてくれた(C)MMAPLANET

4日(土・現地時間)、カリフォルニア州イングルウッドのキア・フォーラムでBellator290「Bader vs Emelianenko2」が開催される。ヘビー級とミドル級という2階級の世界戦がヘッドラインとなる同大会では、全14試合中11試合がプレリミで組まれている。

これだけのプレリミの数があると、当然のようにメインカードで組まれていてもおかしくないマッチアップが含まれている。それがバンタム級のダリオン・コールドウェル✖ニキータ・ミハイロフであり、ヘビー級のスティーブ・モウリー✖アリ・イサエフ、そしてウェルター級のロレンツ・ラーキン✖ムハメド・ベルハモフだ。

Bellatorウェルター級戦線のジョーカー、ベルハモフは世界で一番過激かつ厳しいフィーダーショー時代のACBでウェルター級王者に就くだけでなく、ロシアの最恐プロモーションで5勝0敗、全ての試合がフィニッシュ勝利という凄まじいレコードの持ち主だ。

そのベルハモフには4年に1試合しか戦っていない沈黙の刻が存在している。このブランクさえ無ければ今頃UFC、そうでなくもベラトールでタイトルコンテンダーになっていても不思議でなかった。遅れてきたウェルター級の最強候補は非常に紳士的な受け答えをする物静かな男だった。


──ロレンツ・ラーキンとの再戦が今週末に控えています。前回の試合はアイポークでNCという思いもしない結末を迎えてしまいました。

「あの終わり方には本当にガッカリした。全く、あんなことになるとは……。だからこそ、リマッチをベラトールに申し出たんだ。皆に僕の方がラーキンより明白に強いということを証明したいから」

──ところでムハメドのレコードは15勝1敗なのか、14勝0敗なのかどちらなのでしょうか。

「14勝0敗だよ。2013年8月に出場したSPB Fightersというサンクトペテルブルクで行われた大会のトーナメントの決勝で負けた記録がプロMMAファイトとして扱われることがあるけど、あれは間違いだ。確かに僕は負けた。でも既に当時はプロだった僕は、プロレベルでない試合……それもほとんどレスリングという試合で負けたんだ。

あの試合はMMAではなかったし、相手はアマチュアでファイトマネーも出ていないんだ。トーナメントで勝利した1勝もプロレコードとしては数えていない。だから僕のレコードは15勝1敗ではなくて、14勝0敗だよ」

──ではキャリア14勝0敗のムハメドですが、ロシアの何共和国の出身なのでしょうか。名前はムスリムでも、少しダゲスタンのファイターとは違った面影に感じます。

「同じ北コーカサスだけど、ダゲスタンの隣にチェチェンがあって、その隣のガダルダ・バルカル共和国のナリチクの出身だよ。知っていると思うけど、南ロシアらしい凄く綺麗な街だよ。そして僕らの街でもダゲスタンのようにレスリング人気が凄く高かったんだ。

僕にとっても一番の格闘技はフリースタイルレスリングだった。心の底からやる気になって取り組むことができるのがレスリングだったんだ。それからグラップリング、ボクシングと全てを練習するようになった」

──レスリングベースで、ウェルラウンダー。そのようなロシアや東欧系、元はソ連、もしくは衛星国だった国のファイターはコンバットサンボの経験者も多いです。ムハメドもコンバットサンボの経験はありますか。

「もちろん、コンバットサンボでも戦っていたよ。2、3年かな。マスター・オブ・スポーツの称号も得えている。当然のように勝った大会もあるし、負けた大会もある。ただし、コンバットサンボを戦う前に僕はもうアマチュアMMAの試合に出ていたし、プロになる過程でコンバットサンボをやっていたんだ。

コンバットサンボは本当にハードなスポーツだ。MMAとサンボが融合したコンバットサンボを戦ったことは、凄く良い経験になっているよ。トーナメント形式で、強い気持ちを養うこともできたしね」

──MMAに転じてからACBのウェルター級王者になっています。ムハメドがチャンピオンになった2017年頃、まだUFCにそれほど多くのファイターがステップアップを果たしておらず、ACBはUFCに次ぐレベルのMMA大会だったと言えます。そのACBで5戦全勝、加えて全てフィニッシュ勝利。それだけでもムハメドの実力が分かるというものですが、防衛戦を行うことなくタイトルを剥奪されたのはなぜでしょうか。

「あの頃は体中ケガだらけだった。ヒザ、腕、そしてヒザを再び負傷して手術を繰り返した。2017年の夏から2019年の夏まで2年近く全く練習ができなかった。1度、2019年8月にACAで戦い、Bellatorと2020年に契約をした。そこでもケガが原因で1年半以上、試合に出ることができなったよ。

元々は他のファイターと同じようにUFCを目指していた。誰だってUFCで戦いたいだろう? でもUFCからは1年、2年ほど契約まで時間が掛かると言われたんだ。そうなると4年も試合ができないことになる。だから、ACAで1度戦い好条件を提示してくれたベラトールと契約した。全ての手術を終えた後でね」

──ではキルクリフFCに合流したのはいつからですか。

「フロリダでキャンプをして、暮らすようになってまだ1年目だよ。サンフォードMMA時代だけどね」

──ヘンリー・フーフトの下でトレーニングをしようと決めたのは?

「僕の判断じゃないんだ。マネージャーがそうしようと言って来た。だからサンフォードMMAに合流したんだ。キルクリフFCにはとても優秀なコーチが揃っている。彼らはマスターだ。特にウェルター級とミドル級のファイターにとって、このチームは世界で最高の環境だよ。UFC、ベラトール、PFL、ONEと世界のトップで戦う選手ばかりだ。強いファイターしかいない。凄く高いレベルでトレーニングができているよ」

──そんな最高のジムで練習をして来たムハメドですが、ラーキンとの再戦に向けて自信のほどは?

「100パーセント、僕が勝つ。実は前回の試合は1カ月前に首を負傷して、しっかりとキャンプもできなかった。でも今回は違う。ハードなキャンプを2カ月間やってきた。あとは試合で勝つだけだ」

──2月25日にはヤーソラフ・アモソフとローガン・ストーリーの間でウェルター級王座統一戦が行われます。ムハメドはどちらが勝つと予想していますか。

「この試合は凄く良い試合になるだろう。両者とも本当に強い。だから僕は勝者を選ぶことはできない。全くの互角、50/50だと予想しているから」

──ストーリーが王者になると、チームメイトが頂点に君臨することになります。

「そうだね……今、そのことを話題にするのは時期尚早だと思う。こないだの試合もノーコンテストになり、僕は過去数年間キャリアを失って来た。だから、まずは自分の力を世に示さないと。もちろん、世界中のどのファイターも世界チャンピオンを目指している。それは僕も変わらない。ただし今はそういうことを口にすべきじゃない。そして、そうなるとも限らない。でも、チャンピオンになる自信は十分にあるよ」

──では最後に日本のファンに一言お願いします。

「皆の応援に感謝している。いつの日か日本で戦いたい。年末にBellatorとRIZINがクロスプロモーションで戦ったけど、あのような機会が再びあるなら絶対に僕もベラトールのメンバーになりたいと思っている。アリガト」

■視聴方法(予定)
2月5日(日)
午前7時30分~ U-NEXT

■Bellator290対戦カード

<Bellator世界ヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]ライアン・ベイダー(米国)
[挑戦者] エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)

<Bellator世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者] ジョニー・エブレン(米国)
[挑戦者] アナトリー・トコフ(ロシア)

<ウェルター級/5分3R>
サバウ・ホマシ(米国)
ブレナン・ワード(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ネイマン・グレイシー(ブラジル)
ダンテ・シーロ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ロレンツ・ラーキン(米国)
ムハメド・ベルハモフ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
ヘンリー・コラレス(米国)
アクメド・マゴメドフ(ロシア)

<ヘビー級/5分3R>
スティーブ・モウリー(米国)
アリ・イサエフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
クリス・ゴンザレス(米国)
マックス・ロスコフ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
グラント・ニール(米国)
カール・アルベクツソン(スウェーデン)

<女子フライ級/5分3R>
ジアナ・アフサラゴワ(ロシア)
アレハンドラ・ララ(コロンビア)

<バンタム級/5分3R>
ダリオン・コールドウェル(米国)
ニキータ・ミハイロフ(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
ジェイロン・ベイツ(米国)
ジョーネル・ルゴ(米国)

<フェザー級/5分3R>
アイザイア・ホキット(米国)
ピーター・イシグロ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
イーサン・ヒューズ(米国)
ユスフ・カラカヤ(トルコ)

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ABEMA AJ・マッキー BELLATOR F1 MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase330 RIZIN RIZIN40 キック ゴイチ・ヤマウチ サイモン・オリベイラ シュウジ・ヤマウチ パトリシオ・フレイレ パンクラス ベラトール ボクシング ヤーソラフ・アモソフ ルサンド・ビコ ローガン・ストーリー 雑賀ヤン坊達也

【Pancrase330&RIZIN40】ゴイチ・ヤマウチ「シュウジの打撃は僕より上。サトシがAJを極める可能性は」

【写真】サイモン・オリベイラ、ビクトル・ウーゴ、そしてルサンド・ビコが参加した2019年12月5日以来、3年振りに行われたパンクラスの公開練習。現在の体重は91キロというゴイチとシュウジ。彼らの名前は発音からポルトガル語読みのアルファベットが当てられゴイチはGoiti、シュウジはShyudiと日本語からアルファベットの場合のGoichiとShujiとか相当に違う (C)MMAPLANET

22日(木)、東京都渋谷区の和術慧舟會HEARTSで25日(日)に横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330で雑賀ヤン坊達也と対戦するシュウジ・ヤマウチの公開練習が行われた。

Bellatorウェルター級ファイターで従弟のゴイチ・ヤマウチとミット打ちを披露。

蹴りも交えた綺麗なフォームを取材陣に見せたシュウジは、5歳まで愛知県の碧南市で生活しており、26年振りの来日となる。そのシュウジ、「ホームに戻ってきた気分、凄く楽しい。クリチバはブラジルの南部で、とても寒い。それに夏でも急に寒くなったりするし、今の日本の気候は全く問題ないよ」と今の心境をぶら下がり会見で話した。

ゴイチと同様に魔裟斗が今もヒーローだというシュウジは、自身のスタイルを「寝技も立ち技、50/50。柔術からキャリアをスタートさせたけど、ボクシングもキックボクシングも多くやってきた」と言い、「試合は立ちから始まるけど、僕はコンプリートファイター。どの局面で戦う。狙いはKO。寝技で一本勝ちもできるけど、KOできたら良いよね」とヤン坊戦に向けての意気込みを語った。

またゴイチはシュウジの長所を「パワーがあること」と挙げ、「RIZIN✖Bellatorに参戦したかったけど、相手が見つからなかった。今回はシュウジの試合を終えて、直ぐに帰国しまだ決まっていないけど次の試合に備えるつもりだ」と大晦日にも言及した。

そんなゴイチに公開練習直後に単独インタビューを試み、シュウジのストロングポイントと大晦日決戦、そして2023年についてさらに尋ねた。


──シュウジ選手とはどれぐらいの期間、練習をしてきたのでしょうか。

「もう20年かな。子供の頃から柔術、打撃、MMAとずっと一緒にやってきたんだ」

──改めてシュウジ選手の長所を教えていただけますか。

「パワーだよ。ホントにパワフルだ。テイクダウンも力強く、ジャブもストレートも威力がある。左フックとボディショットも注目してほしい。一番の武器はパワーだよ」

──そのパワーというのは持って生まれたモノなのでしょうか。それとも練習に身に付けたものですか。

「両方だよ。僕らは実際、パワーよりもテクニックを重視しているんだけど、当然のようにウェイトやフィジカルも鍛えている。シュウジはもともと力があったけど、そうやって身につけたパワーもあるよ」

──シュウジ選手のことはまだ余り分からないので、短絡的にゴイチ選手とスタイルが似ているのかと想像してしまうのですが。その辺りはいかがですか。

「そうだね、打撃は僕よりテクニカルだよ。キックやボクシングを合わせて40戦以上経験し、多くで勝利している。打撃の経験値は僕より上で、その辺りはファイティングスタイルに違いに通じているよ」

──ところでゴイチ選手は、さきほど大晦日に戦えないことが残念だと言っていました。

「僕は日本で凄く戦いたい。でも今は我慢の時。もっと大きな機会が訪れることを待ちたいと思う。試合でなくても、日本で従弟の試合を見てクリスマスを過ごせるんだから、それでも十分にハッピーだよ」

──ではBellatorファイターとして、大晦日で戦う選手達に何を期待しますか。

「そうだね、世界的に言えば多くの人がRIZINの選手たちを軽視している。アウェイで戦うことが分かっていない。米国のケージで戦うのと、日本のリングで戦うのは全く違うことだよ。この対抗戦が米国で行われRIZINの選手がアウェイで戦うと、5-0でベラトールが勝つ。

でもベラトールの選手たちは日本で違うルールで戦うのだから、そんな風にはならない。僕が戦うなら問題ないんだけどね。僕は柔術家だから」

──そうなるとこのルールを経験していて、目からの情報も若い頃に十分にあったパトリシオ・フレイレも柔術がベースですね。

「その通りだ。僕が思うに今回の対抗戦はRIZINが番狂わせを起こすよ。特にホベルト・サトシとAJ・マッキーの試合では、大波乱が起こりそうだ。サトシがAJを極める可能性は相当に高い。サトシは確かな柔術の強さがあり、このルールで、リングで、日本で戦い続けてきた。誰がアップセットを演出するか……僕はサトシが起こす可能性は十分にあると思っている」

──なるほどぉ。ではウェルター級に転向したゴイチ選手ですが、2023年はライト級ワールドGPが開かれるという話もあります。ベラトールの軸となるトーナメントで戦いたいという気持ちは起こらないですか。

「実は……そういう話を持ち掛けられたこともあったよ。でも自分の体、健康のことを考えるともう酷い減量はしない方が良いって決めたんだ。例え100万ドルの人参を顔の前にぶら下げられてもね(笑)。僕は自分の道を歩みたい。ウェルター級でのパフォーマンスに満足しているし、ここからさらに7キロも落とす気にはなれない。僕はライト級ワールドGPではなく、ウェルター級で世界王者を目指すよ」

──では2月25日に行われるヤーソラフ・アモソフ✖ローガン・ストーリーの王座統一戦、どちらが勝つと予想していますか。

「ストーリーだ」

──そうなのですねっ!!

「前回の両者の戦いは凄く接戦だった。今回の再戦はストーリーの方がより気持ちが入るだろうし、彼が勝つと思う」


■視聴方法(予定)
12月25日
午後2時30分~U-NEXT
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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BELLATOR Bellator291 MMA MMAPLANET o ONE ベラトール マイケル・ペイジ ヤーソラフ・アモソフ ローガン・ストーリー

【Bellator291】ウクライナ義勇からケージに帰還。ウェルター級王者アモソフがストーリーと統一戦

【写真】もちろんアモソフのコンディションは気になるところだが、これから3カ月の準備期間で万全に仕上げて欲しい(C)BIBIANO FERNANDES

22日(火・現地時間)、Bellatorが来年2023年2月25日(土・同)にアイルランドはダブリンの3アリーナで開催するBellator291で世界ウェルター級王者統一戦を行うと発表した。

つまり正規王者ヤーソラフ・アモソフが昨年6月以来、実に1年8カ月振りとなる戦列復帰で暫定王者ローガン・ストーリーと対戦することとなった。


生涯プロMMAキャリア26勝0敗、カビブ・ヌルマゴメドフの持つワールドレコードに3勝に迫っていたウクライナ人チャンピオンは、本来は今年の5月にロンドンでマイケル・ペイジの挑戦を受け、初防衛戦を戦う予定だった。しかし、ロシアのウクライナ侵攻によりアモソフは母国を守る決断をした彼はケージから離れていた。その5月のロンドン大会で彼の代役としてマイケル・ペイジと暫定王座決定戦を戦い、ベルトを巻いたのがストーリーだ。

NCAA D1オールアメリカン4度の強烈無比なテイクダウン&コントロールでベラトールウェルター級暫定ナンバーワンとなったストーリーは2020年11月にアモソフと対戦し、スプリット判定負けを喫している。とはいえアモソフが2-1という裁定にもつれ込んだのは、その後のKSW世界ウェルター級王者でONEと契約したロベルト・ソルディッチ以来、2人目だ。

ウェルラウンダー、打撃という局面だけなら暫定王者の上を行く正規王者だが、5R戦でストーリーのレスリングを凌ぎ切れるか。アモソフの持つ柔道流のテイクダウンが試合の鍵を握るやもしれない。

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ABEMA BELLATOR Bellator281 MMA MMAPLANET o ONE Special UFC UFC ESPN36 アンドレア・リー カイラット・アクメトフ カマル・ウスマン ネイマン・グレイシー ベラトール マイケル・ペイジ ヤーソラフ・アモソフ ローガン・ストーリー ヴィヴィアニ・アロージョ 佐藤天 和田竜光 大沢ケンジ

お蔵入り厳禁【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:5月:ストーリー✖MVP「一芸と穴」

【写真】MMAほど多角的に試合を見ることがデキるコンバットスポーツは存在しない。本当に愉しい (C)BELLATOR

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、大沢ケンジ氏が選んだ2022 年5月の一番。お蔵入り厳禁──5月14日に行われたUFC ESPN36で行われたヴィヴィアニ・アロージョ✖アンドレア・リー戦からのカイラット・アクメトフ✖和田竜光戦経由、5月13日のBellator281からBellator暫定世界ウェルター級王座決定戦=ローガン・ストーリー✖マイケル・ペイジ戦を引き続き語らおう。

<月刊、大沢ケンジのこの一番:5月:ヴィヴィアニ・アロージョ✖アンドレア・リー戦はコチラから>


──ONEルールであっても、結果的にチャンピオンは全ての局面で対応できて、また一つの武器も強いという選手になってきていますね。

「上に来ている選手は和田竜光選手に勝ったカイラット・アクメトフとかにしても、スタミナが切れないし手数の多さと気持ちも強いです。

精度で一つ一つとなると竜光も当てているんです。でもアクメトフは手数が多い。どんどん自分から打って、失敗してもまた自分から動く。あれは凄いです」

──左を当ててテイクダウンに成功すると、もうその左の使い等が大きく広がるように見えました。

(C)ONE

「見せるだけで、リアクションがあるので次に繋げていますよね。逆にテイクダウンを見せて、左とかパンチにも移りやすくなって。

それに色々なテイクダウンを持っています。シングル、ダブル、ボディロックだけでなく、サンボ的な動きも見られますし」

──グレコからコンバットサンボというなかで、なんでもこなせるようになったのですかね。いやぁ、引き出しが多かったです。

「穴のなさと、引き出しの多さ……。いや、実はヴィヴィアニがなんでもできるということと比較対象に、同じベラトールでMVPには穴があるってしたかったのですが、見直してみるとテイクダウンディフェンスをちゃんとやっているんですよね(苦笑)」

──まさかのオチが無くなったということですか(笑)。

「アハハハハ。それだけローガン・ストーリーのテイクダウンが特別なんですよ」

──それはサンフォードMMAのチームメイトである佐藤天選手も言われていますよね。

「それでもMVPは簡単に背中をつけることは、ないんですよね。頑張っているなぁと思っていたら、いや相手はストーリーなんだから、頑張っているどころじゃなかったんですよね。

ストーリーに対し、MVPはジャブを打つ。だから距離が遠くなって入れない。ストーリーはMVPに対してパンチに自信がないから。パンチを顔に当てる距離に入ることができないです」

──そのストーリーが、ネイマン・グレイシーと戦った時はテイクダウンをしても、ネイマンの得意のグラウンドに持ち込まれるので、全く倒しにいかないという選択をしていました。そしてジャブを当て続けると。

「そういう選択をストーリーはできるんです。見ていると面白くないのですが、それで勝てる。逆にネイマンはグラウンドでの一芸だから、そういう風に封じ込まれることがMMAにはあるということなんですよね。

でもMVPをジャブで制することができないから、強引に見えるような飛び込みと組みつき方をする。彼が本来できる、一発で良いところで組めるという展開ではなかったです。そこを創るまで時間が掛かっていて。当然、テイクダウンするまで時間も掛かっています。しかも立たれる。ここでMVPを相手にストーリーがジャブを当てることができれば、本当に怖いファイターになります」

──それこそUFC世界ウェルター級チャンピオンのカマル・ウスマンではないでしょうか。

「そうなんですよ。ウスマンは誰が相手でもジャブを絶対に当てに行きます。遠い距離からテイクダウンを狙いません。ジャブをしっかりと当ててから入る。逆にジャブが当たらないと組まないぐらいでいるんじゃないかと思います」

──相手によって戦い方を変える強さと、変えない強さがあるということですね。

「そうなるとMVPですよ。変えられない強さではなくて、変わらない弱さがある。基本的に変わっていない。組みが強い相手にはジャブまでで入って行けない。ずっとカウンター狙いで。

遠い距離でミドルとか、ちょっと派手な蹴りを見せているだけ。相手が来たところしか狙えない。

だからストーリーもジャブを出さなかったというのはあると思います。ストーリーは組んでしまえば、逃げられることはあっても、反撃される怖さがないですからね。下からの仕掛けがある選手を相手にした時、ストーリーはどうなったのか」

──ネイマン・グレイシー戦ですね。

「そこです。MVPに寝技があれば、ストーリーは強引に組みに行けなかった。そしてMVPにはジャブは打てない。MVPに寝技の圧力が少しでもあれば、試合展開は変わったかもしれないです」

──それこそMMAの妙ですね。

「同時にストーリーの手堅さ、そこで勝てるけどフィニッシュの怖さがない。ジャブとテイクダウンとコントロ―ルで。UFCのトップどころは試合を終わらせる怖さがある。それは勝負にいけるからですよね。

ストーリーと戦うと漬けこまれるかもしれないけど、フィニッシュされる怖さはないというか……。ストーリーもBellatorの暫定世界王者になりましたけど、そこがUFCのトップとの違いかとは思います。そうやって考えた時に、ストーリーはMVPやネイマンのような一芸系の選手に勝って来たんだなって。

それがUFCとBellatorの違いで、Bellatorの面白さではあるんです。ただし、ウクライナ情勢があるので統一戦はすぐにできないかもしれないですけど、ヤーソラフ・アモソフが試合ができるようになったらどうなるのか。そこは興味深いですね」

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BELLATOR MMA MMAPLANET o   キック シモン・ビヨン ダニエル・ヴェイケル ティム・ワイルド デニス・キルホルツ ボクシング ポール・デイリー マイケル・ペイジ マーク・レミンガー ヤーソラフ・アモソフ リョート・マチダ ローガン・ストーリー 渡辺華奈

【Bellator281】計量終了 MVP、いよいよベルトに手を掛ける。渡辺華奈のキルホルツ越えはMMA化がカギ

【写真】視線を外さない両者をインスペクターが別けた(C)LUCAS NOOAN/BELLATOR

13日(金・現地時間)、英国はロンドンのSSEアリーナで開催されるBellator281「MVP vs Storley」の計量が12日(木・同)に行われた。

メインはサークルケージ在籍8年2カ月、18戦目で遂にMVPがベルトに挑むBellator暫定世界ウェルター級王座決定戦=ローガン・ストーリー戦だ。MVPは当初の予定ではヤーソラフ・アモソフに挑戦予定だったが、ウクライナ人世界王者はロシアの同国侵攻により欠場となった。


本計量を終え、モック計量後のフェイスオフでいつものポーズを取ったMVPは余裕の笑顔を浮かべていた。

メインカードでデニス・キルホルツと対戦する渡辺華奈は真っ赤に染めた長髪と赤いファイティングショーツでセレモニアル計量で登壇し、大胸筋クッキリのミス・ダイナマイトとフェイスオフでは視線を外さす、握手をすることなく左右に分かれた。

昨年6月にクリス・カモーシェを相手に35秒TKO負けで初黒星を喫した渡辺が、再起戦でタイトルコンテンダーに挑む。その渡辺が柔道ベースなら、キルホルツもユース時代にオランダを代表する柔道家だった。その後キルホルツは、キックに転向しWMTA世界スーバーバンタム級王者とBellatorキックボクシング世界女子フライ級王座を獲得している。

渡辺は強靭なフィジカルを武器に、打撃と柔道を組み合わせた立ち技で勝利してきたが──カモーシェには打撃の防御力の低さをつかれ敗れた。

打撃単体ではキルホルツのそれはカモーシェを上回る。よって渡辺が如何に課題を克服し、得意の組みの展開に持ち込むことができるか。とはいえキルホルツもMMAファイターとして打撃の落とし込みが上手く進んでいるわけではなく、まだ打撃と組みがバラバラという見方がデキるファイターだ。

それは柔道から寝技のトランジッションにも当てはまり、その寝技でリードする渡辺がダメージを最小限に抑えて、組んでテイクダウンという流れに持ち込めば十分に勝機はある。加えて寝技に持ち込めなくても、クリンチ&打撃という融合を渡辺が見せることがあれば、それもMMAファイターとして大きな進歩であり、この試合で勝利する鍵にすらなるテクニックといえるだろう。

ウェルラウンダーが当然、そのなかで局面、局面でさらに上を行く技術力が求められる男子MMAと違って、女子はよりベースとなる技術とMMAを戦うために手にした技術を融合させ、そのベースである格闘技の強さを利した戦いこそがアドバンテージとなる。

渡辺がカモーシェ政権となったBellator女子フライ級戦線で再浮上できるか、攻守ともに柔道+打撃=MMA化がキーワードとなる一戦だ。

メインカードではリョート・マチダ、ポール・デイリーという古豪が戦う今大会。

プレリミではライト級の英国ドメスティック最強決定戦といえるキャリア14勝4敗同士のアルフィ・デイヴィスとティム・ワイルドのマッチアップが注目される。

■視聴方法(予定)
5月14日(土)
午前1時30分~ U-NEXT

■BELLATOR281計量結果

<Bellaotr暫定世界ウェルター級王座決定戦/5分5R>
マイケル・ペイジ: 168.6ポンド(76.47キロ)
ローガン・ストーリー: 169.4ポンド(76.83キロ)

<ミドル級/5分3R>
リョート・マチダ: 185ポンド(83.91キロ)
ファビアン・エドワーズ: 185ポンド(83.91キロ)

<女子フライ級/5分3R>
デニス・キルホルツ: 124.2ポンド(56.33キロ)
渡辺華奈: 125.2 ポンド(56.78キロ)

<175ポンド契約/5分3R>
ポール・デイリー: 174.4ポンド(79.1キロ)
ヴェンデル・ジアコモ: 174.2ポンド(79.01キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ルーク・トレイナー: 205ポンド(92.99キロ)
シモン・ビヨン: 205.2ポンド(93.07キロ)

<フェザー級/5分3R>
ダニエル・ヴェイケル: 145.2ポンド(65.86キロ)
ロバート・ホワイトフォード: 145.8ポンド(66.13キロ)

<ウェルター級/5分3R>
オリバー・エンカンプ: 168.8ポンド(76.5キロ)
マーク・レミンガー: 170.2ポンド(77.2キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ケイト・ジャクソン: 125.6ポンド(56.97キロ)
エリーナ・カリオニドウ: 125.8ポンド(57.06キロ)

<ライト級/5分3R>
アルフィ・デイヴィス: 155.8ポンド(70.66キロ)
ティム・ワイルド: 155.8ポンド(70.66キロ)

<フェザー級/5分3R>
アンドリュー・フィッシャー: 145.4ポンド(65.95キロ)
アッティラ・コクマス: 145.8ポンド(66.13キロ)

<ミドル級/5分3R>
チャーリー・ワード: 184.8ポンド(83.82キロ)
アラン・カルロス: 189.2ポンド(85.81キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
リー・チャドウィック: 205.4ポンド(93.16キロ)
マチェウ・ルザインスキ: 204.8ポンド(92.89キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
キアラ・ペンコ: 115.2ポンド(52.25キロ)
ランチャナ・グリーン: 115ポンド(52.16キロ)

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BELLATOR Bellator274 MMA MMAPLANET o PFL   アビブ・ゴザリ ジェイジェイ・ウィルソン ジョージ・カラキャニャン ネイマン・グレイシー パトリッキー・フレイレ ベラトール ボビー・キング ヤーソラフ・アモソフ ランス・ギブソンJr ローガン・ストーレー ローリー・マクドナルド

【Bellator274】計量終了 ダビデの新星アビグ・ゴザリ、7試合連続で初回フィニッシュなるか!!

【写真】フェイスオフでキングが思い切り詰めるっても、ガリ勉君が不良に歯を食いしばるような笑みを浮かべたゴザリだった(C)BELLATOR

18日(金・現地時間)、19日(金・同)にコネチカット州アンカスビルのモヒガンサン・アリーナで開催されるBellator274「Gracie vs Storley」の計量が行われた。

ウェルター級のランカー対決、ネイマン・グレイシー×ローガン・ストーレーがメインの同大会。無敗の世界ウェルター級王者ヤーソラフ・アモソフが5月にMVPの挑戦を受けることが決まっている同階級だが、ローリー・マクドナルド政権時代に挑戦も判定負けを喫しているネイマンは、アモソフに既に敗れているストーリーを相手に、再挑戦へ向けてどのようなパフォーマンスを見せるか。


メイン5試合、プレリミ7試合が組まれているなか、一番注目したいのはプレリミのライト級戦に出場のアビブ・ゴザリだ。父のハキム・ゴサリはヘンゾ・グレイシーの黒帯で恐るべきことに48歳になった今も現役、しかも7連勝中という鉄人だ。

イスラエルの親子鷹、息子のアビブは2018年11月のMMAデビューから全試合をベラトールで戦っており、全て1R一本勝ちを収めている。平均試合タイムは2分02秒、フィニッシュも腕十字、RNC、ヒール、アナコンダ、キムラと多岐に渡っている。

とはいえ対戦相手は名前も実績もない相手が殆どだった。今回の対戦ボビー・キングは10勝4敗ながら、PFLフェザー級の準優勝スティーブン・サイラーや隻腕ニック・ニーウェルに勝利しており、過去最強の相手といえる。

パトリッキー・フレイレが兄に代わって頂点にあるベラトール・ライト級戦線、2000年6月生まれのZ世代=ダビデの新星アビブ・ゴザリは、ニュージーランドのジェイジェイ・ウィルソン、NHBを父から受け継いだランス・ギブソンJrと並び、要注目のサークルケージのニューウェーブだ。

■視聴方法(予定)
2月20日(日)
午前7時30分~ U-NEXT

■対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
ネイマン・グレイシー: 170.75ポンド(77.45キロ)
ローガン・ストーレー: 170.5ポンド(77.34キロ)

<ウェルター級/5分3R>
アンドレイ・コレシュコフ: 171ポンド(77.56キロ)
チャンス・レンカウンタ: 169.5ポンド(76.88キロ)

<ライト級/5分3R>
ジョージ・カラキャニャン: 156ポンド(70.76キロ)
アダム・ピコロッティ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<175ポンド契約/5分3R>
ブレナン・ワード: 174.8ポンド(79.28キロ)
ブランドン・ベル: 173.8ポンド(78.83キロ)

<ヘビー級/5分3R>
デヴィオン・フランクリン: 262.75ポンド(119.18キロ)
サッド・ソウマ: 243ポンド(110.22キロ)

<ライト級/5分3R>
マンデル・ネーロ: 155.4ポンド(70.48キロ)
ニック・ブラウン: 155.2ポンド(70.39キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジェイロン・ベイツ: 136ポンド(61.69キロ)
クリス・ディソネル: 135.2ポンド(61.32キロ)

<ライト級/5分3R>
アビブ・ゴザリ: 155.8ポンド(70.66キロ)
ボビー・キング: 156ポンド(70.76キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ディアナ・ベネット: 125.4ポンド(56.88キロ)
ジャスティン・キッシュ: 125.6ポンド(56.97キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジョーダン・ニューマン: 185.6ポンド(84.18キロ)
コディ・ハーバート: 188.6ポンド(85.54キロ)

<ライト級/5分3R>
ジャスティン・モンタルヴォ: 154.2ポンド(69.94キロ)
コーリー・サミュエルズ: 155.4ポンド(70.48キロ)

<フェザー級/5分3R>
アイザイア・ホキット: 145.8ポンド(66.13キロ)
セオドア・マキュカ: 145.2ポンド(65.86キロ)

<ウェルター級/5分3R>
オーランド・メンドーサ: 170.6ポンド(77.38キロ)
ジョナサン・ディロレンゾ: 169.8ポンド(77.01キロ)

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BELLATOR MMA MMAPLANET ヤーソラフ・アモソフ

【Bellator】5月──13日の金曜日にマイケル・ヴェノム・ペイジが、26勝無敗の世界王者アモソフに移動

【写真】4カ月後の世界戦発表、Bellatorの力の入れようが分かるファイト(C)BELLATOR

17日(月・現地時間)、Bellatorが5月13日(金・同)に英国ロンドンのTHE SSEアリーナ大会でマイケル・ヴェノム・ペイジが、ヤーソラフ・アモソフの持つBellator世界ウェルター級王座に挑戦することを発表した。

1月29日(土・同)にアリゾナ州フェニックスのフットプリント・センターで2022年のイベント第1弾を開くBellator。その後は2月19日(土・同)のモヒガンサン、同月25日(金・同)のアイルランド・ダブリン大会がスケジューリングされているが、3月と4月大会に先んじて5月13日の英国でのイベントを先行アナウンスした。


Bellator欧州サーキットの拠点でMVPがついに世界王座に挑む。2014年5月のBellator120で初めてサークルケイジに足を踏み入れてから実に7年、積み上げてきた勝利は16(※1敗)に及ぶ。早々にチャレンジしていてもおかしくない力と存在感をMVPは示してきたMVPが、母国で挑むワールド・チャンピオンはカビフ・ヌルマゴメドフが去ったMM界で、デビュー以来の連勝の数「26」を記録し、世界一となっているファイターだ。

コンバットサンボ出身のウェルラウンダーは、力よりもタイミングを重視した──レスリング、サンボ、柔道を使い分け、また融合させたテイクダウンが非常に強い。

打撃の流れで組み技の後の先、先の先を取ってテイクダウンを決めるアモソフに対し、打撃で先を取るMVPがどのような立ち技を見せるか。組みで圧されると、MPVといえども打撃が無効化される恐れがあるBellator世界ウェルター級世界選手権試合だ。

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