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【Black Combat05】対抗戦でユン・ダウォンと対戦、大原樹理─02─「今の僕があるのはDEEPのおかげ」

【写真】DEEPの王者として勝利し、もう一つベルトを狙うことはあるのか。そのストーリーラインをブラックさんは受け止めることができるのか (C)BLACK COMBAT

4日(土・現地時間)、韓国はスウォンのスウォン・コンベンションセンターで開催されるBlack Combat05「Song of the Sword」で、いよいよ実現するBlack CombatとDEEPとの対抗戦。団体の威信が相当に掛かっている対抗戦、その次鋒戦に出場する大原樹理インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

DEEPへの想いは誰にも負けない大原の対抗戦出場、しかも大原にとっては今回が初の海外遠征となる。インタビュー後編では対戦相手のユン・ダウォンについて、さらに対抗戦の勝敗予想も語ってくれた。

<大原樹理インタビューPart.01はコチラから>


――今回の対抗戦の話が出る前から、Black Combatの存在はご存じでしたか。

「いえ、全く知らなかったです。試合が決まってから過去の動画を視たぐらいですね。大晦日のライト級王座決定戦も視ました」

――イ・ソンハがキム・ジュンギュンを判定で下した試合ですね。イ・スンハの体型や試合スタイルは、大原選手に近いのではないですか。

Black Combatライト級王者イ・ソンハ

「あぁ、そうかもしれないですね。

であれば次の対抗戦で勝って、現チャンピオンに喧嘩を売ったほうが良いですか? タイトルを賭けて試合しようよって(笑)」

――実際、試合直後に次の対戦相手と煽り合う場面は多いです。

「ああいうふうにYouTubeが中心で、煽り合っていくスタイルも良いんじゃないですか。あれはあれでアリだと思いますよ。対抗戦のメンバーが決まっていくのをドキュメンタリー風に見せていて、面白いです。ただし文化の違いもあるので、DEEPは今のままで良いんじゃないですかね」

――今の格闘技界は、YouTube以外にもSNSを活用することが求められる風潮があります。その点については、どのように思いますか。

「僕があまりSNSを活用していませんからね(苦笑)。それは選手によりけりで。自分としては試合が決まったことだけをSNSで伝えて、あとはゴチャゴチャ書かずに試合を見てっていうほうがカッコ良いんじゃないかと思います。古いタイプなんですかね? SNSで言い合うよりは、煽り映像を撮ってくれたほうが嬉しいです」

――今回のBlack Combatとの対抗戦出場が、大原選手にとっては初の海外での試合になります。

「今の僕があるのはDEEPのおかげなので、DEEPから出てほしいと言われれば出る。常に会長とも、そう話をしています。特に今回はDEEPの代表として敵陣に乗り込むわけで、良かったと思います」

――初の対抗戦に、現役王者である大原選手が出場すると知って驚きました。佐伯さんは最初から対抗戦に勝利する気マンマンなのだと。

「そうですよね。ユン・ダウォンはMMA戦績が5勝3敗1分で、しかも最近は勝ったり負けたりという結果じゃないですか。もちろん韓国人選手は戦績だけで判断できないです。でも直近の試合(昨年11月、ショフルフ・ニヤズマトフにRNCで勝利)を見たんですよ。それで『あぁ、なるほど……』と思いました」

――含みを持たせた言い方ですね。

「アハハハ。ユン・ダウォンって、2017年12月にDEEPで横田(一則)さんと対戦して、キムラで一本負けしているじゃないですか。その試合も見たうえで、『あれから何が成長しているんだろう』と思ったんですよ」

――横田戦は完全に組みの展開で進めていたのに、ここ最近は打撃戦を主軸にして寝技でフィニッシュを狙うという展開が多いです。

「だから結局は組みの選手だと思うんです。組みやすくするために打撃を散らしている印象があります。でもちゃんと組めているかといえば……」

――今の韓国人選手は、再び組みより打撃のほうが多くなる傾向にあります。

「そう考えると、あれは自分の得意なスタイルではないかもしれないですよね。僕との試合ではどう出て来るか分からないですが、やっぱり打撃をやりながらテイクダウンを狙いに来るのでは――という感じです。

でもあの打撃で来てくれるなら、僕はやりやすいですよ。すぐテイクダウンに来るなら来るで、別に構いません。僕は寝技に付き合うつもりは一切ないですし」

――ここ最近、ユン・ダウォンはライト級からフェザー級に落として試合をしていました。その分スピードも落ちていたように思いますが、それがライト級に戻して戦うことで何か影響はあるのでしょうか。

「いや、条件は変わらないと思いますよ。僕も一時期はフェザー級で試合をしていて、今も――試合で動けるかどうかはともかく――フェザー級に落とそうと思えば、落とせます。単にフェザー級が自分に合っていなかったというだけで。まぁ階級を戻しただけで勝てるなら、苦労しないッスよ(笑)」

――そうですね、失礼いたしました(笑)。大原選手と韓国人選手の試合といえば、2015年7月のRoad FC日本大会で、イ・グァンヒに敗れたことを思い出します。

「ありましたねぇ。僕にとっては、あの大会が初めてのビッグイベント出場で。相手の映像を見ても、『これはKOするかKOされるかの試合になる』と思いました。結果は、僕のほうがKOされてしまいましたね。韓国人選手との試合といえば、2016年4月にフェザー級でジン・テホに判定勝ちしたぐらいです。

当時と比べて、自分は打撃の質が向上しました。打撃の破壊力が増して、さらに組みから全て底上げされています。アウェイでの試合はちょっとでも分かりにくい内容だったら、判定は相手のものになると思っているんですよ。だから今回は最初からガツガツ行きますね」

――試合を楽しみにしています。最後に今回の対抗戦は、どのような結果になると思いますか。

「自分の対戦相手以外だと、まだ無差別級の出場者決定戦しか見ていないですけど……DEEPとは歴史が違いますからね。今回の対抗戦に出るのは、そのDEEPで鎬を削ってきた選手です。それこそ全勝して、DEEPは強いっていうところを韓国のファンにも見せて帰国したいですね」

■ Black Combat05対戦カード

<無差別級/5分3R>
チェ・ウォンジュン(韓国)
赤沢幸典(日本)

<フェザー級/5分3R>
キム・ミンウ(韓国)
中村大介(日本)

<バンタム級/5分3R>
キム・ジョンフン(韓国)
山本聖悟(日本)

<ライト級/5分3R>
ユン・ダウォン(韓国)
大原樹理(日本)

<女子アトム級/5分3R>
ホン・イェリン(韓国)
大島沙緒里(日本)

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【Black Combat05】DEEPと対抗戦、ブラック代表─02─「野球選手に負けない収入を得られるよう」

【写真】黒魔術以上に腹芸が際立っていた(笑)──対抗戦の会見(C)BLACK COMBAT

4日(土・現地時間)、韓国はスウォンのスウォン・コンベンションセンターで開催されるBlack Combat05「Song of the Sword」=Black Combat vs DEEP対抗戦。

YouTubeでブラックコンバット勢の選抜戦の動画のアップが終わり、5つの試合が決定すると同時に現地では記者会見やフェイスオフを行われている。ここでは昨年末に行った謎が謎を呼ぶ、ブラック代表インタビューの後編をお届けしたい。

DEEPとの対抗戦からのブラックコンバットの進むべき道、それはブラック代表が異様に強度の高いMMAファンであること理解できる目標=夢であった。

<ブラック代表インタビューPart.01はコチラから>


──と同時にやはりスポーツはLIVE中継が欠かせない。ディレイ中継だと余りにもコンテンツという見方が大きいようにも感じます。

「もちろん、その点についても考えています。ライブで視聴したい人も多くいるでしょう。ただし日本と韓国は違います。韓国はMMAがメジャーではないです。お金を払って、会場で試合を見る人がまだまだ少ないのが実情です。そのなかでライブ配信を行うと、会場で試合を見る人がさらに少なくなってしまいます。だから、あえてライブ配信はしていません。

ブラックコンバットの試合を生で見たいなら、チケットを買って会場に足を運んでほしい。結果的に、チケットはソールドアウトになっています。会場で試合を見れば、MMAの素晴らしさを体感できます。そうすると、次の試合も見たいと思ってくれるはずです」

──とはいえDEEPとの対抗戦は、日本のファンの多くは航空券を買って韓国に足を運ぶことはできません。

「そこは日本ではPPVでライブ視聴できるようなアプリを作成しようと思います……将来的には。日本のファンは、携帯でブラックコンバットを視聴してもらえるようになります。韓国では映画館、パブリックシアター形式でライブ観戦も可能にしていこうと思っています」

──キャラが立っている選手は、キャリアに関係なく知名度が上がる。選手も張り切る側面があるなかで、やはり実力者の試合が見たい。そういう声も挙がるかと思います。その辺りはどのように考えていますか。

「キャリアの少ない選手にキャラ付けをして、注目されたのは確かです。同時にDEEPとの対抗戦で選抜された5選手は、本当に強い選手です。まずヘビー級はチェ・ウォンジュン、ヤン・ヘジュンには敗れてヘビー級王者になれなかったですが、現Road FC王者を5秒でKOしたことがあります。ライト級はユン・ダウォン、Double GFCでもトップで彼はブラックコンバットではランク2位です。フェザー級はもう説明の必要もないですね、キム・ミンウが出場します」

──おおっ!!

「そしてバンタム級にはキム・ミンウの兄キム・ジョンフン。女子アトム級はホン・イェリン、日本ではパンクラスでも試合をしたことがあります。その時は負けているのですが、急なオファーを受けての結果なので『日本人には絶対に負けない』と燃えていますよ(笑)。
彼らの実力には自信を持っています。強い選手にブラックコンバットで戦ってもらう。その気持ちでいました。だからこそ対抗戦出場選手もそうですし、今後も強い選手に出場してもらうつもりでやっています」

──対抗戦ですが、日本で既に出場選手が誰になるかを聞いています(※取材は昨年12月30日に行われた)。女子アトム級が大島沙緒里選手、バンタム級が山本聖悟選手、フェザー級は中村大介選手、ライト級は大原樹理選手、そしてヘビー級は赤沢幸典選手という5名。山本選手以外はチャンピオン、タイトルコンテンダーです。佐伯代表は完全に勝ちに来ていると思います。

「その5選手の名前を聞いて。20年以上続けているプライドを感じました。ただし、韓国で開く大会です。こちらの方が絶対に負けらないです。ここで勝って、年末に対抗戦第2弾をやるつもりでいます。その時はRIZINで活躍している選手にも出てきてもらって、大きな会場で開催したいですね」

──DEEP以外にも他の国のプロモーションと対抗戦を開くことは考えていますか。

「実は他の国からコラボの話はありました。ただ順番があります。韓日戦は一番盛り上がります。2023年は日本、そこからは世界中の団体と対抗戦をやっていきたいです」

──日本もそうですが、韓国も国内の選手の多くがMMAを戦うだけでは生活ができないです。この辺り、ブラックさんはどのように考えていますか。

「もちろん、そうなることを考えています。ブラックコンバットを発足させたときの記者会見でも、所信表明をさせてもらいました。ブラックコンバットを大きくし、少しでも多くのファイトマネーを支払いたいですし、サポートできるようにしていきたいです。いつかは野球選手に負けない収入をMMA選手が得られるように、自分は頑張ります。

そのなかでMMA界では世界初で、ブラックコンバットのオフィシャルジムでチャンピオンズリーグという大会をやっています。ジム対抗戦ですね。試合数も増えていますし、選手の育成にも通じています。そして優勝したジムの優勝賞金も増やしていきたいです。

やはりチーム戦と個人戦は違います。5✖5のチーム戦には、一つ一つのチームにスポンサーもついています。そうやっていくなかで、チーム戦もMMAの魅力を伝える一つの手段になると思います。ただし、それらはあくまでも手段なんです。格闘技の本質は強さです。いくらキャラが立っていて、人気があっても負けると人気は下がります。戦って一番上に立つ者が、一番の人気者になります。それが格闘技です」

──押忍。ありがとうございました。では最後にDEEPとの対抗戦への自信の程を聞かせてください。

「DEEPが素晴らしい団体だということは百も承知です。ただし、戦う限り勝ちに行きます。世界に行くために、DEEPを踏み台にします。振り返るとPRIDEがあった時代は、UFCでなくPRIDEが世界のトップでした。トップの座をアジアに取り戻したい。しかし、それは日本ではなくて韓国になりますっ!!」

■ Black Combat05対戦カード

<女子アトム級/5分3R>
ホン・イェリン(韓国)
大島沙緒里(日本)

<バンタム級/5分3R>
キム・ジョンフン(韓国)
山本聖悟(日本)

<フェザー級/5分3R>
キム・ミンウ(韓国)
中村大介(日本)

<ライト級/5分3R>
ユン・ダウォン(韓国)
大原樹理(日本)

<ヘビー級/5分3R>
チェ・ウォンジュン(韓国)
赤沢幸典(日本)

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BELLATOR Bellator290 MMA MMAPLANET o PFL   アクメド・マゴメドフ アナトリー・トコフ アリ・イサエフ アレハンドラ・ララ エメリヤーエンコ・ヒョードル カール・アルベクツソン クリス・ゴンザレス グレッグ・ジョーンズ サバウ・ホマシ ジョニー・エブレン スティーブ・モウリー ダリオン・コールドウェル ニキータ・ミハイロフ ネイマン・グレイシー ブラック ブレナン・ワード ヘンリー・コラレス ヘンリー・フーフト ムハメド・ベルハモフ ライアン・ベイダー ロレンツ・ラーキン ヴァレンティン・モルドフスキー 佐藤天

【Bellator290】ベイダー✖ヒョードルだけじゃない。モウリー✖イサエフも要・要・要注目のヘビー級戦

【写真】イサエフの蹴り技は、警戒する必要はあるかと思うが……(C)MMAPLANET

4日(土・現地時間)、カリフォルニア州イングルウッドのキア・フォーラムでBellator290「Bader vs Emelianenko2」。世界ヘビー級選手権試合=王者ライアン・ベイダー✖挑戦者エメリヤーエンコ・ヒョードルがメインの今大会で、プレリミながら10勝0敗と9勝0敗というトッププロスペクト対決が実現する。

デビューから10連勝、全試合フィニッシュ勝利のスティーブ・モウリーと、9勝0敗で2019年PFL世界ヘビー級王者アリ・イサエフは次期挑戦者決定戦であってもおかしくない顔合わせといえる。

10の勝利中、6試合がサブミッションで試合を決めている技師モウリーに初インタビューを試みた。


──チームメイトの佐藤天選手に繋いでいただきインタビューができることになったのですが、メッセージでスティーブンは佐藤選手のNii-Chan(兄ちゃん)と呼んでいたのが微笑ましたかったです。

「そうなんだ、ニーチャンって呼んでいる(笑)。ブラザー、タカシはキョーダイだよ」

──そんなスティーブンですが、今週末アリ・イサエフと戦います。今の調子はいかがですか。

「絶好調だよ。しっかりと準備できたから、今はとてもリラックスしてその時を迎えようとしている」

──スティーブンはヘビー級なのに、ミドル級のように速くて色々な仕掛けを見せています。テイクダウンしてコントロールするアメリカン・レスラーとは一味違っていて興味深かったです。

「確かにレスリングの経験はあるけど、自己流で練習していただけなんだ。だからMMAに転じた名前のあるレスラーと違って、大会で結果を残せてもいない。でも、僕のファイトをそういう風に思ってくれているのなら、コーチと練習仲間に恵まれたおかげだよ」

──レスリングで結果を残せなかった? そうなのですか。MMAではしっかりとテイクダウンを奪って、ポジションを奪取しています。では柔術の方では?

「柔術で僕がメダルを取ったのは、2013年のノーギワールドの青帯(※スーパーヘビー級)の銅メダル。それだけだよ。あの頃は頻繁に柔術の試合に出ていたかな。それからMMAに集中するようになって、柔術の練習も続けているけどグラップリングの試合に出ることはなくなったよ。

レスリングを自己流にやっているときに、MMAを始めたいと思った。でも、どうすれば良いか分からなかった。柔術の練習をして、レスリングもより力をいれるようになり、2012年からMMAの練習をスタートさせたんだ。

さっきも言ったように最高のコーチと練習仲間がいるから、しっかりと技術を備えて戦えるようになった。柔術に関してはトーナメントで実績があるわけじゃないけど、最高の柔術家達とトレーニングを続けてきたから、それなりの腕前にはなっていると思っている」

──MMAはヘンリー・フーフトやグレッグ・ジョーンズの下で始めたのでしょうか。

「MMAは2012年にペンシルバニアで始めた。アマの試合にでるようになり、7年前にフロリダに移ってブラックジリアンに合流した。ペンシルバニア時代に何人かのコーチとトレーニングをして、プロでやっていこうかと考え出した頃にヘンリーに出会ったんだ。

ヘンリーと話をして、ただ練習をするだけでなく人間として良い関係を築くことができると思った。そして、ヘンリーの下でやっていれば良い形で化学反応を起こして強くなれると確信したんだ。それ以来、ヘンリーやグレッグとはブラックジリアンからコンバットクラブ、ハードノックス365、サンフォードMMA、そしてキルクリフFCとずっと一緒にいるよ。

キルクリフFCには世界のトップコーチが揃い、前向きで生産性のあるトレーニングを課してくれる。そこに世界中からやる気があり、経験も積んでいる選手たちが集まってくるんだ。自分だけでなく、皆で強くなれる。背中を押してもらえる環境があるよ」

──そんなキルクリフFCで鍛えられたスティーブンの前回の試合、ヴァレンティン・モルドフスキー戦は勝利すればタイトル戦が見えてくる試合だったと思います。しかし、アイポークでNCになってしまいました。

「ついていなかったし、凄く残念な結果に終わってしまった。色々なことが掛かっている試合だったからね。だからこそ、今回の試合が楽しみなんだ。前回のノーコンテストを払拭するだけでなく、勝てば前に大きく進める相手と戦える。もちろんモルドフスキーとは決着をつけたい。ただし、今はイサエフ戦に集中しているよ」

──2021年から昨年と4度に渡り、PFLの試合がキャンセルになったイサエフですが、2019年のヘビー級王者で既に100万ドルを獲得している実力者です。キャリアで最もタフな相手とも考えられますし、メインカードでないことが驚きです。

「その通りだよ。100パーセント同意するよ。ただ、プレリミだろうがメインカードだろうが最高の試合をすることに変わりないからね。イサエフは優れたレスラーだ。前の試合ではまだ経験が十分じゃなかったけど、実現しなかった試合でも勝ち続けていただろうね」

──テイクダウンも強いですが、近距離でも遠距離でも使える蹴り技も大きな武器だと思います。

「色々とやっているけど、特に彼の蹴り技を気にすることはない。立ち技でもやり合っても問題ないと思っている」

──イサエフに勝てばモルドフスキーとの再戦の必要がなく、タイトル挑戦権獲得も有り得るのではないでしょうか。

「良い試合、良いフィニッシュができればね。それだけ良い相手だということだよ」

──ではメインの世界ヘビー級選手権試合、ライアン・ベイダー✖エメリヤーエンコ・ヒョードル戦の行方を占ってもらっても構わないですか。

「きっとグッドファイトになるだろう。ヒョードルに勝ってほしい気持ちもあるけど、ライアン・ベイダーだろうね」

──スティーブン、今日はありがとうございました。最後に日本のファンにメッセージをお願いできないでしょうか。

「日本のファンにはアリガトと言いたい。MMA文化の中には、日本の文化が存在している。日本のファンが僕の試合をチェックしてくれることは、凄く光栄だよ。日本からマーシャルアーツが世界に伝わったんだからね」

■視聴方法(予定)
2月5日(日)
午前7時30分~ U-NEXT

■Bellator290対戦カード

<Bellator世界ヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]ライアン・ベイダー(米国)
[挑戦者] エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)

<Bellator世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者] ジョニー・エブレン(米国)
[挑戦者] アナトリー・トコフ(ロシア)

<ウェルター級/5分3R>
サバウ・ホマシ(米国)
ブレナン・ワード(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ネイマン・グレイシー(ブラジル)
ダンテ・シーロ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ロレンツ・ラーキン(米国)
ムハメド・ベルハモフ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
ヘンリー・コラレス(米国)
アクメド・マゴメドフ(ロシア)

<ヘビー級/5分3R>
スティーブ・モウリー(米国)
アリ・イサエフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
クリス・ゴンザレス(米国)
マックス・ロスコフ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
グラント・ニール(米国)
カール・アルベクツソン(スウェーデン)

<女子フライ級/5分3R>
ジアナ・アフサラゴワ(ロシア)
アレハンドラ・ララ(コロンビア)

<バンタム級/5分3R>
ダリオン・コールドウェル(米国)
ニキータ・ミハイロフ(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
ジェイロン・ベイツ(米国)
ジョーネル・ルゴ(米国)

<フェザー級/5分3R>
アイザイア・ホキット(米国)
ピーター・イシグロ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
イーサン・ヒューズ(米国)
ユスフ・カラカヤ(トルコ)

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【DEEP】BLACK COMBATとの対抗戦全対戦カード決定!


2月4日に韓国で開催されるBLACK COMBATとDEEPの5対5の対抗戦。BLACK COMBATのブラック代表とDEEPの佐伯繁代表の間でYouTubeを通して舌戦を繰り広げてきましたが、ついに全対戦カードが発表されました。

【女子アトム級】
大島沙緒里(AACC)
ホン・イェリン(DK Gym)

【バンタム級】
山本聖悟(Team Cloud)
キム・ジョンフン(MMA Story)

【フェザー級】
中村大介(夕月堂本舗)
キム・ミンウ(MOAI GYM)

【ライト級】
大原樹里(KIBA マーシャルアーツクラブ)
ユン・ダウォン(MMA Story)

【無差別級】
赤沢幸典(Tristar Gym 日本館/Team Cloud)
チェ・ウォンジュン(MMA Story)

女子から無差別級まで多種多様な階級で行われる対抗戦。DEEPは大島、中村、大原とRIZINでも勝利を挙げている強豪擁した本気の配置。対するBLACK COMBATも元Road FCバンタム級チャンピオンのキム・ミンウが出場するなど、両団体の本気度が伝わる人選になりました。今回の対抗戦を機に一気に交流・進攻が進む事になるのか興味津々。ひとまず2月4日はYouTubeの前に張り付くとしますか。
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【Black Combat05】DEEP✖Black Combat対抗戦へ大原樹理─01─「グラウンドの蹴りも練習しています」

【写真】チャンピオンの風格? ブラックコンバットとの対抗戦に余裕が感じられた大原(C)SHOJIRO KAMEIKE

2月 4日(土・現地時間)、韓国はスウォンのスウォン・コンベンションセンターで開催されるBlack Combat05ではBack CombatとDEEPとの対抗戦が行われる。5階級で争われる対抗戦のライト級にはDEEP同級王者の大原樹理が出場し、ユン・ダウォンと対戦することが決まった。
Text by Shojiro Kameike

いきなり王者を投入、佐伯繁DEEP代表の意気込みがうかがえる大原の対抗戦出場。大原は2021年7月にベルトを獲得し、その1年後の昨年7月に石塚雄馬をサッカーボールキックでKOし、防衛に成功した。まだ対抗戦のルールは正式発表されていないが、大原は韓国でも相手の顔面を蹴り上げる準備ができている。


――Black Combatとの対抗戦を控えている大原選手です。MMAPLANETでは2023年初めてのインタビューとなりますが、大原選手にとって2022年とは、どのような1年だったでしょうか。

「去年は3試合しかやっていないんですよね。だから、試合していないなぁという感じでした」

――MMAでは年間3試合も多いほうかもしれませんが、それでも少ないと感じますか。

「そうなんです。ずっと年間4試合以上はやっていましたから。佐伯(繁DEEP代表)さんに『試合を組んでほしい』とお願いしても、うまく組めなかったこともあって。特に9月のRIZINで負けたのは痛かったです(ルイス・グスタボに1R KO負け)。あの負けで、今のままじゃダメだなっていう再確認ができました。やっぱり海外の選手は、爆発力も耐久力も――日本人とは全て違いますよね」

――これまで大原選手は、負けてもすぐに試合を組んでほしいと佐伯代表にお願いしていました。ですので、昨年末もグスタボ戦の後すぐにDEEPで試合があるのかと考えていたのですが……。

「確かに佐伯さんから『DEEPで試合を組もうか?』お話は頂きました。ただ、自分としては大晦日に出たかったのと、大晦日がなければ休んでもいいのかなと思ったんですよね。ちょっと様子を見ながら、大晦日出場の少ない可能性に懸けていたっていう感じです」

――なるほど。昨年3試合はRIZINで2試合、そしてDEEPでライト級王座の防衛戦を行いました。改めて昨年7月、石塚雄馬選手を相手にサッカーボールキックでKO勝ちし、ベルトを守った試合から振り返っていただけますか。

あの試合は、すごく緊張しましたね。やっぱりベルトを賭けるっていう――自分にとっては初防衛戦だったので。まずそれが一番の緊張です。もちろん相手に対する緊張もありました。石塚選手は前の試合で、TENCHO(川名TENCHO雄生)選手をKOしていて。しかも一発で相手の意識を断っていましたから。あの一発のことを考えたら、すごく嫌なプレッシャーがありました」

――その緊張感やプレッシャーは、試合前には解消できたのでしょうか。

「いえ、試合直前もすごく緊張しました。入場する前に『もう覚悟を決めるしかないな』と思って。いつも試合前は、結構そんな感じなんです。でも試合になれば覚悟を決めるしかないし。あとはとりあえず、勝った負けたは置いておこうと考えていますね。

もちろん勝つに越したことはないけど、まずは練習してきたことを全力で出し切る。『出し切れば自ずと価値が見えてくるんじゃないか』という考えなんですよ。それが前回の防衛戦では、良い結果に繋がったのかなと思っています」

――DEEPにとっては2022年最大のビッグイベントであり、そのメインをKOで締めました。ミスターDEEPを目指す者としての面目躍如ですね。

「あれは良かったですよ! 言い方は悪いかもしれないけど、あの日は結構テクニカルな内容の試合が多かったじゃないですか。その中で自分の試合が、一番お客さんの印象に残っていると思いましたね。会場の盛り上がりも凄かったですし。『DEEPに大原樹理あり!』というところを見せられたんじゃないかな、と思います」

――大原選手は2020年以降、蹴り上げやフットスタンプ、そしてサッカーボールキックからのKO勝ちという試合が多いです。

「サッカーボールキックは、最近ではなかなか珍しい勝ち方になっていますよね。DEEPルールだと、みんなが警戒しちゃっているから、それほど決まらなくて。石塚戦のサッカーボールキックは、考えて出したものではなかったです。気がついたらサッカーボールキックを打っていたんですよ」

――気づいたらサッカーボールキック! フットスタンプやサッカーボールキックを見ていると、あれは考えて出せるものではないなと思います。寝ている相手の顔を踏んだり蹴り上げたり……というのは、普通なら躊躇しませんか。

「アハハハ、そうですね」

――だからこそ大原選手のフットスタンプやサッカーボールキックは、普段の練習から染みついているものではないかと思っていました。

「やっぱり試合ではフィニッシュしたい気持ちが大きいですし、そのためにフットスタンプもサッカーボールキックも普段から染みつかせています。実はジムで、フットスタンプやサッカーボールキックの練習もしているんですよ」

――えっ!? それはどのような練習なのでしょうか。

「それは教えられません(笑)。普通なら危ないですけど、ウチの会長(ランボー松風KIBAマーシャルアーツ会長)のおかげです。会長なくして、僕のKO勝ちはないです」

――ユニファイドルールはサッカーボールキックやフットスタンプが禁止なので、相手がダウンするとパウンドを打つか抑え込みに行きます。DEEPルールでは、その選択肢は頭の中にないですか。

「あぁ、そうですよね。あるいは起き上がる相手を、アッパー気味のパンチで殴りに行くか。そこで抑え込むという考えは、自分の中にはないです。RIZINもそうですし、今回のBlack Combatも垂直ヒジがないだけと聞いています。サッカーボールキックやフットスタンプがあるだけで、だいぶ試合展開が変わるじゃないですか。だから次の試合に向けて、グラウンドの蹴り技も練習しています」

――やはりリングかケージか、ヒジの有無、そしてグラウンド状態で顔面への蹴りが許されているかどうかで、同じMMAでも大きく変わりますよね。

「はい。ただ、何かがダメならダメで、試合の組み立ても変えますからね。DEEPルールを軸に考えたら、どのルールもそれなりに行けると思いますよ」

<この項、続く>

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ABEMA KTT MMA MMAPLANET o UFC チョン・ダウン パク・ジョンヨン ブラック 佐藤天 木下憂朔 海外

【UFC】佐藤天─02─キルクリフFC所属フロリダ在住。「この場にいるから強くなれるなんて思っていない」

【写真】結果を残さないといけないことは彼自身が一番理解している。それでも、敢えてこちらの要望に応えて話をしてくれている──インタビューなのだ(C)SATO TEN

2023年に向けて『2022年中に話を訊いておきたい』勝者、敗者を6人リストアップしインタビュー──佐藤天編Part.02。

UFCと契約更新も連敗という厳しい時を過ごした、佐藤天の2022年。フロリダ、ディアフィールドのキルクリフFC拠点に置くのは日本にない環境を求めたから。数の論理では絶対に敵わないなかで、佐藤は日本が世界のMMA界で遅れを取っていることを指摘し、日本のMMA界に足らない点を指摘してきた。

もちろん経済、市場、MMA興行の在り方、ジム運営の在り方、コンバットスポーツとの向き合い方、日本と米国は違う。選手個人では変えられない現実を前にして、佐藤天が常に口にするのは、選手自身ができるMMAに取り組み姿勢だ。

<佐藤天インタビューPart.01はコチラから>


──海外を知るべき。練習すべき。ただし、日本でもデキる。その可能性も持ち続けたいです。環境の違いはあっても、要は自分次第で海外が生きる、国内でもデキるということもあるかと思っています。

「自分次第なのは間違いないです。海外のジムに行って、何をするのか。そこも自分次第です。僕自身、結果が出ていないから『何をやっているんだ』という声が挙がるのは当然です。そのなかで僕はこっちでトップ選手たちが勝つためにどれだけやっているのか。その取り組みを見て、自分にもそれだけのことを課してやってきました。ただし、結果を出すのは環境ではない。自分自身、個人に掛かってきます。

海外に行けば良いという風潮自体は間違っています。日本の良さ、こっちの良さを考えた上で、選手や指導者の取り組み方を自分に生かせるようになるには、やはりコミュニケーションが必要です。短期間でそれを求めるのは難しいですし、限界もあります。

融通の利く、日本の方が良い部分も当然あります。それは個人の性格によって違います。と同時に強くなるための材料が、より多く転がっているのはこっちだと思います。ただし、その環境を自分で創っていく。強くなって結果を残すために必要なことは、国外にはたくさんあるとは言っても与えられているだけで、そこが十分にはならないです」

──韓国を取材し、KTTなど平日のお昼のプロ練習に20名以上集まっていました。試合を終えたばかりの選手とファイトウィークの選手が来ていなくて、その数でした。ミドル級のパク・ジョンヨン、ライトヘビー級のチョン・ダウンがUFCでそれぞれ5勝2敗、4勝1敗という戦績を残しており、チームメイトもライト級以下が多い。それでも結果を出している。単独のチームで、25人とかプロ練習ができるチームが隣の国にあったことは、脅威でした。

「う~ん、なんというのか……国を挙げて、いや国という単位にしなくても韓国はMMAやUFCに対する環境が日本とは違うのでしょうね。自分からすると日本の格闘技界からは、日本を強くしようという気概は見られないです。

何か、そのMMAを戦う一番の目的にある部分に対して、何か足を引っ張り合っている。キルクリフFCは30カ国以上の選手が集まってきて、束ねるコーチがいる。勝ち越している状況でも、思ったように結果が残せていないと指導者が皆に発破をかけている。

こないだ木下憂朔選手とヘンリーと食事をした時に、ヘンリーが『世界中に良いコーチはいる。ただし、トップの選手が集まって練習できる環境は世界でも少ししかない』と言っていました。どこにいても選手達で創っていくという気持ちが大切だと思います。そういう風に選手が考えられる環境を提供してもらえていることが、ここにいて一番大きなことだと思います。

日本は遅れている部分があります。でも、それを補うだけのことを選手達ができる環境だって日本にあります。でも、それをしない。(若松)祐弥なんて、凄いなって思うことは自分で何でもトライしています。自分で創っている。そういう選手が増えれば、日本でも強くなれます。

反対に人数だけ増えて、選手が与えられたメニューだけをこなすような状況も存在します。そういう選手は思ったように伸びない。チームが大きくなると、そういう選手も必ずいて。でも祐弥みたいに個人でやるべきことを、しっかりとやってきた選手が個人的に伸びていく可能性は凄くあります。

今の日本の環境だと祐弥のように自分で考え、努力しつつ状況判断をするような選手は日本でも強くなれる。ただし、そういう選手の分母が大きくなるのがこっちだと思います」

──その通りなのでしょうね。

「木下君もそうやって、日本で凄く工夫してきた選手だと思います。10代からコツコツやってきたこともあって。キルクリフFCでも好奇心が強くて、やられても楽しんでいます。英語は本当に話せなくて、でも自分から質問してジェスチャーで何とか理解しようとしています。どうしても分からないと『通訳してください』って尋ねてくる形で。上から見るわけでなく、彼には強くなれる資質があります。まだ22歳で。それって僕がMMAを始める前の年なんです」

──何とッ!!

「あの年齢でこっちに来て練習をしているだけでも、リスペクトしています。正直、やられながら食らいついている状況だけど、それができている。UFCで契約更新までいくと、凄い選手になると思います。凄く可能性を秘めています。そうなるメンタルがあります。基本的に僕は自分のことに集中するタイプですけど、木下君からは凄く良い刺激を貰っていますね。

僕自身はそういう環境にいて……前回の試合前も凄く自信があって、過去最高のキャンプもできたのにあんな結果に終わった。僕自身のため、そしてチームのためにも……自分の失敗も、成功を掴むために全てに意味があると信じてやっています」

──一つ一つの失敗をしっかりと把握して。でも、引きずらずにポジティブ・シンキングで。

「目先のことばかり追っていても、何も得られないです。一か八かじゃないですけど、本当に大きなモノを掴み取ろうとしている人たちが、最後は結果を出す。ブラックジリアンからやってきたヘンリーも、何もないところから有り金を全部はたいてジムを開きました。大きなモノを追う。大きいモノを追うから、大きなモノを手に入れることがデキる。そう思ってやっていきます」

──人と違うことをやっていると、何かと言われることもあるでしょうが、自分の足で歩んでいる。最高な人生だと思います。

「前から言っていますが、好きなことをやっているのになぜ他に自分を合わせないといけないのか。MMAってオリジナリティがぶつかり合う世界で。せっかく、その世界にいるのに皆が同じことをやっていても……。それだと、単に世間から見て特殊でもなく、小さなコミュニティに身を置いているに過ぎないです。

MMAにどういう面白さがあるのか。そこを追わずに、なぜか皆と同じことをやっている。それでMMAをやっていて、面白いのかなって」

──個性的な連中の集まりなのだから、もっと『個』で生きようと。

「ハイ。日本のMMAは今いる場所で、そこから何からを得ようとする気持ちが強く、自分で何かしようとする人が少ないかと思います。だから海外だけに限らず、〇〇に行けば何とかなるとか、強くなるって思いがちなのかなって。こっちにいる選手は、足りない環境のなかで自分で何かを得ようとしている。足らないことがあれば自分でどうにかしようっていう感じで、この場にいるから強くなれるなんて思っていないです。

どこにいようが自分の力で強くなる。それは米国にいても、日本にいても同じで。そこは間違ってはいけないところだと思います。海外に練習に行けば、強くなれるなんてことはなくて。リスクを背負って、何を得に行こうとするのか。そこで得られるモノにしても、本人の技量、期間で変わって来ると思います」

──海外で練習する=強くなる──ではないと。ただし、行かないと分からない。行って合う人間、そうでない人間もいる。

「何かを得て帰国したとします。その得たものを生かせる環境にあるのか。練習仲間、指導者を含め。そこも短期の練習だと考えないといけないところです。だから日本の格闘技界全体の問題になってくるという話になってしまうんですよね。個で頑張っても、個で補えない状況があるので」

──つまりはKTT……韓国にはあるかもしれないことが、日本にはないということですね。

「そうですね。堀口選手は日本に目を向けていない。それは同じ目線で語ることができる選手や指導者がいないからかと。同じ目線を持つ指導者や練習相手がいるATTに、堀口選手も身を置いている。日本がそうなって欲しい気持ちを持っていても現役の間は今、そこを共有できる環境が必要になるので。ヘンリーは『自分たちで創っていくんだ』と言っています。選手は自分で求める。コーチから何を吸収するのかは、選手自身です」

──そしていよいよ迎える2023年、本当の意味で崖っぷちからリスタートと言えます。

「これだけこっちが良いって僕は発言していても……結果が残せていなくて。進退が掛かってくるレベルになっています。僕がMMAを始めた時からの目標が、UFCで結果を出すことでした。その点でいえば、まぁ良い試練を貰っているなと思います(苦笑)。

さっきも言いましたけど、アレが意味のある負けだったと振り返ることができるように全てを結果を残すという部分に繋げていきたいです。間違っていた部分も見つめ直して、日々やっています。ちょうど時間を置くことができる状態だったのでコーチとも話して、少しスタイルも変えています。そういうところを結果で出せるように……口で何を言っても始まらないので(笑)。

必要なのは結果です。新しい年になるので、ホント2022年があったから今の自分がある。アレがあったから、将来に繋がった。『2023年以降に結果を出すことができたのは、2022年があったから』と言えるような未来にしていきたいです」

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DEEP o YouTube ブラック

【DEEP】韓国のブラックコンバットとの対抗戦に出場する選手が決定

273: 実況厳禁@名無しの格闘家 2023/01/08(日) 08:06:23.73 ID:e6bj8769p
DEEPと韓国のブレダンことブラックコンバットの対抗戦メンバーがガチだけどそんな強いのか?

https://youtu.be/uWjIalVn1e8

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Black Combat DEEP MMA MMAPLANET o YouTube ブラック 中村大介 佐伯繁 大原樹里 大島沙緒里 山本聖悟 石司晃一 赤沢幸典

【DEEP vs Black Combat】黒魔術✖腹芸。対抗戦へ、聖悟、中村、大原、赤沢&大島──DEEPは本気度100%

【写真】このメンバーだと5連勝、いや4勝1敗。あるいは3勝2敗は絶対という選考でしょう。完全に佐伯さんは勝ちに行っている(C)MMAPLANET

8日(日)に2月上旬に韓国で開催されるBlack CombatとDEEPの5✖5の対抗戦。ここに出場するDEEP勢の発表が、DEEPからあった。そのメンツが大人げないといっても過言でない本気過ぎるメンバーとなった。

その5人は以下の通りだ。

バンタム級=山本聖悟
フェザー級=中村大介
ライト級=大原樹里
無差別級=赤沢幸典
女子アトム級=大島沙緒里


現ライト級王者の大原、女子ミクロ級及びDEEP JEWELSアトム級チャンピオンの大島、さらに中村と赤沢もフェザー級とメガトン級のタイトルコンテンダーだ。

また山本も戦績的には黒星先行も、昨年8月には現暫定バンタム級チャンピオン石司晃一戦をKO勝ち寸前まで追い込み、力をつけていることを立証してみせている。さらにいえば山本は在日コリアンで、現地ではキム・ソンオの名前で戦っており、ホームを2つ持っているといっても過言でない。

言わば必勝の構えのDEEP勢に対し、ブラックコンバットがどのような陣容で来るのか。実際には既に対抗戦選抜マッチは終了しており、YouTubeでの配信をもって正式発表とここもブラックコンバット色を強く打ち出している。

もはやブラック代表の黒魔術といって良い方法論に対し、腹芸では負けない佐伯繁代表の勝負論路線──否応なしにブラックコンバット選抜チームの発表に注目が集まる。

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【Black Combat04】前ライト級王者ユ・スヨンがイ・ジンセを右カーフ&TDで圧倒、フェザー級も制す

【写真】徹底したケージレスリングとコントロールの強さを見せたユ・スヨン。打撃戦が少なかったメイン。これができるうえで打撃に強い──それがRoad FC成長期の韓国MMAだった。ブラックコンバットでは原点回帰もあるのか(C)MMAPLANET

12月31日(土・現地時間)に韓国はインチョンのパラダイスシティホテル内クラブ・クロマで開催された Black Combat04「The Era of New Kings」。

ブラックコンバットではLIVE配信を一切行わず、試合前から試合後までを編集した動画を大会後、数日を経て1日1試合というペースで公開している。8日(日)に同大会のメインイベント=Black Combatフェザー級王座決定戦の動画がアップされたので、ここで試合レポートを掲載したい。


<Black Combatフェザー級王座決定戦/5分3R>
ユ・スヨン(韓国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27.
イ・ジンセ(韓国)

ライト級王座を返上して今回のフェザー級王座決定戦に挑むイ・ジンセ。4年前の初戦でユ・スヨンに勝利しており、今回が再戦となる。サウスポーのイ・ジンセはスイッチしながらサークリング。右ローを見せる相手との距離を詰めるユ・スヨンだが、イ・ジンセのインローが当たる。ユ・スヨンの左ジャブをかわしたイ・ジンセはローと・ジャブを当て、シングルレッグでテイクダウンを奪った。

ケージ際でハーフガードのユ・スヨンを抑え込むイ・ジンセ。トップコントロールからバックを狙いつつ、左のパンチで削る。ケージをつたって立ち上がろうとするユ・スヨンの左足を制してパンチを打ち込み、バックへ。左腕で相手の体を引き寄せ、両足を差し入れてバックマウントを完成させる。パンチで削るユ・スヨン。イ・ジンセが立ち上がるとバックコントロールへ。対するイ・ジンセは体勢を入れ替え、ユ・スヨンをケージに押し込み初回を終えた。

2R、両者が見合う中、ユ・スヨンの右カーフキックが当たる。イ・ジンセは左ハイ。ユ・スヨンも右カーフと右ミドルをヒットさせた。イ・ジンセが左ジャブを突くと、ユ・スヨンがダブルレッグでテイクダウンを奪う。ケージ際で相手の両足を畳んだユ・スヨンがマウントへ移行する。左のパンチと右ヒジで削りながらバックに回ったユ・スヨンが、右足を差し入れてバックコントロールでイ・ジンセの動きを抑え、右のパンチで削っていく。

立ち上がったイ・ジンセをシングルレッグでコカしたユ・スヨンは、そのままケージに押し込む。立ち上がろうとするイ・ジンセを、足をすくって倒すユ・スヨン。イ・ジンセがスクランブルに転じると、ユ・スヨンは立ち上がり、相手をケージに押し込んでいった。

最終回、ユ・スヨンがスイッチしながら距離を詰める。イ・ジンセは相手の左足江シングルレッグで組みつくも、これをスプロールされてしまう。距離を取るユ・スヨン。互いに左ジャブを突いたあと、イ・ジンセの左ボディアッパーにユ・スヨンが左ジャブを合わせた。ユ・スヨンの右カーフキックが連続でヒットし、イ・ジンセの左ふくらはぎが赤く腫れている。イ・ジンセもワンツーを繰り出すが、ユ・スヨンはブロックするなどパンチへのディフェンス力の高さを見せる。

ユ・スヨンがシングルレッグでイ・ジンセに組みつき、さらに足をかけて尻もちを着かせた。立ち上がろうとする相手をダブルレッグからリフトアップしたユ・スヨンだったが、イ・ジンセがボディロックから体勢を入れ替え、相手をケージに押し込んでいったところで試合が終了した。

裁定は3-0でユ・スヨンの勝利。ライト級に続きフェザー級のベルトを巻いたユ・スヨンは3月にカザフスタンのMMAプロモーション=NEIZA FCのフェザー級王座防衛戦が控えていることを明かし、「また来年、Black Combatで戦いたい。ライト級でも、先ほど試合をした2人(イ・ソンハとキム・ジュンギュン)よりも自分のほうが上だ。バンタム級でもベルトを獲りにいきたい」と3階級制覇を狙うと宣言している。

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Black Combat Black Combat04 DEEP K-MMA MMA MMAPLANET o PRIDE ROAD FC UFC YouTube エメリヤーエンコ・ヒョードル ブラック ボクシング

【Black Combat04】謎が謎を呼ぶ、ブラック代表に訊く新しいK-MMA─01─「PRIDEとUFCの良さを」

【写真】ブラック代表にインタビューをする際、日本だけでなく韓国の関係者からも「どんな人物だったか教えてほしい」と尋ねられるぐらい──謎な人物だ。ブラック代表は、コーヒーにはミルクも砂糖もいれないでほしい……(C)MMAPLANET

12月31日(土・現地時間)に韓国はインチョンのパラダイスシティホテル内クラブ・クロマで開催された Black Combat04「The Era of New Kings」。

大晦日大会はイ・ビョンホンがPR大使を務めるパラダイスシティ内のクラブで開催された

YouTubeを駆使したオーディションと煽り番組。ライブ配信を行わない。これまでのK-MMA界、いやMMA界の常識を覆す新興プロモーション=ブラックコンバット。

DEEPとの対抗戦が現実味を増すなか──謎が謎を呼ぶ、噂のプロモーションのブラック代表に話を訊いた。新しいMMAの形は、実は温故知新な部分もある──今、我々が目にしているブラックコンバットはブラック代表とブラックコンバットの壮大なプロジェクトの第一歩でしかない。


──K-MMA界の新興勢力、そして謎だらけのBlack Combatの代表Blackさんです。大代表がブラックと名乗ること自体が異例です。本名や生年月日は公表しているのでしょうか。

「神秘的な存在でいたいので、そういうことは秘密にしています。別に記者さんに年齢や年を伝えても良いですが、それは記事にしないでください(笑)」

──なるほど。とはいえ韓国のSNSは、日本よりも誹謗中傷など怖い印象があるので、素性を暴かれるような投稿もあるのではないですか。

「もうメチャクチャ多いですよ(笑)。コメント欄も、そのような言葉で埋め尽くされます(笑)。今では外を出歩く時も、自分が何を話しているのか聞き耳をたてられているのが分かるので、もう口を開かないようにしています。それでも先日、済州島に旅行に行くとプライベートを楽しんでいる写真を撮られ、それがDMで届くような感じなんです」

クラブ・クロマは韓国随一の大箱クラブだ

──最悪ですね。

「もうしょうないです。そういう状況も楽しむようにしています」

──それだけブラックコンバットが浸透していることが分かるエピソードですが、そもそもブラック代表はなぜMMAイベントを開催するようになったのでしょうか。

「自分はYouTuberでした。ただMMAが好きなユーチューバーだったんです。MMAを分析し、UFCの動向を伝えるようなYouTubeをやっていました。ただ、同じようなことをしているユーチューバーも少なくなくて、他のユーチューバーから言いがかりをつけられました。その時、『格闘技のユーチューバー同士、ボクシングで決着をつけようや』というようなことを言われました(笑)。

でも自分たちはMMAを伝えているんだから、『ならMMAでやりましょうよ』と。このやりとりが盛り上がって、その流れで『大会を開こう』と考えるようになったんです。喧嘩を吹っかけていた人間はボクシングで戦うことを主張していたのですが、ならもう関係ない。自分の相手はその彼でもなくて良いので、MMAを戦うから誰でも戦うと対戦相手を募りました。そうしたらボクシングの国家代表だった人や、ムエタイの選手が応募をしてきました。その結果、最初の大会を開いた。それがブラックコンバットの始まりだったんです」

選手が使用したグローブ等がオークションにかけられ、ファイターの収入となる

──喧嘩を売られて、イベントが始まったということですか。

「そのイザコザがある前から、MMA大会を開きたいという気持ちはありました。あのやり合いが始まった時に、これは良い機会だと思ったんです。ただし、自分自身が選手として戦うつもりはなかったです(※ブラック代表はブラックコンバットのアマ部門フェザー級王者。ニックネームはゴッドファーザーで、アマMMA通算戦績は3勝0敗だ)。

でも自分が戦うことで、イベントが盛り上がるのであればやるしかないと思いました。結果、ボクシングの国家代表やムエタイの選手と戦って勝ちました。そしてアンダーグラウンド(=アマチュア部門)のベルトを持っています」

試合後のインタビューには、選手のスポンサーのアピールタイムも設けられている

──その時は『俺に勝ったら、〇〇〇万ウォンだ』みたいな煽り方をしたのですか。

「実際にはファイトマネーは支払いました」

──MMAのユーチューバーでも、ブラック代表はMMAなど格闘技歴があったわけですね。

「MMAが好きで、普通の一般会員で練習していました(笑)。ただ、それだけです。兵役に就くまでに1度だけアマチュアの試合に出ています。でも、MMA歴はそれだけです」

──MMAが好きな人はいても、実際に練習するようになる人はやはり競技特性上も限られていると思います。真のMMA好きだったのですね。

「人それぞれの人生、生き方がMMAに凄く似ています。MMAこそ人生だと魅力を感じたんです」

本計量後には、ケータリングで昼食がファイターと関係者にふるまわれた

──好きになったきっかけのMMA大会とは?

「米国留学中に見たUFCです。自分はお酒もたばこもやりません。趣味は映画鑑賞でした。そんな時に偶然MMAを見るようになり、UFCからPRIDEをチェックするようになりました。一番好きだった選手はエメリヤーエンコ・ヒョードルです。ヒョードルやミルコの時代からMMAが好きでした」

──さきほど一般会員でMMAの練習をしていたと言われていましたが、ブラックコンバットに出場している選手が所属しているジムに在籍していた可能性もあるのですね。

「ハイ。サビMMA、ボン柔術、ライフジムという3カ所で練習していて、試合前には3部練をしていました」

──過去の練習仲間は正体不明のブラック代表が、誰なのか分かっていると。

「ハイ(笑)。公式にブラックコンバットを始めて、まだ4カ月や半年なので回りの皆が驚いているのは事実です。『あの時のお前がなぁ』という声もありました。そこから2度戦い、勝ち星を得たことで以前の自分を知っている人も皆が認めてくれているように感じます。実際に『こういうことをやると思っていた』と言ってくれる人と、『全く想像もつかなかった』と言う人は半々ですね(笑)」

3階の100万ウォンのVIP席の観客は、直結した4階のジャグジーと温水プールを試合開始の2時間前から使用できる

──UFCやPRIDEが好きだったブラック代表にとって、K-MMAの大会はどのように映っていたのでしょうか。

「UFCやPRIDEが好きで、当然のように国内のMMAも見るようになりました。Road FCやTOP FCをずっと追ってきました。その当時から団体ごとに長所と短所があることを感じていましたね。今、ブラックコンバットはその良い部分だけを参考にしています」

──自分ならMMAを「このようにプロモートする」というアイデアを持ちながら、韓国の国内イベントを見てきたのですね。

「その通りです。今の時代に合わせて団体を運営していくというのもありますが、伝統的なMMA団体の在り方も良いところがあると思っています。その2つを混ぜて、ブラックコンバットをプロモートしていきたいと思っています。

韓国のMMA団体だけでなく、例えばPRIDEからはドラマチックなMMA、イベントの完成度の高さを学びました。UFCはランキング性があり、勝てば上に上がっていくというフォーマットがあります。どちらが良い悪いではなく、どちらも良いのでこの2つのMMAの有り方を採り入れたいと考えています。ドラマチックであり、競技性の高いモノをブラックコンバットは目指します」

──現状、優れた映像でYouTubeを媒介して、プロモーションをしている。ここが従来のイベントを明確な違いとなっています。

「MMA団体にこれまでになかった新しい映像を創ることは、ずっと興味を持っていました。そしてYouTubeを駆使してマーケティングの開拓に成功した団体はブラックコンバットが初めてです。一番の後発団体ですが、他の団体は既にブラックコンバットを模倣し始めています。ならば自分たちはここに留まらず、今は映画館を使ったパブリックビューイングを実施しようかと考えています。もちろんTV放送についても、アイデアはあります」

<この項、続く>

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