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【Gladiator022】テムーレンと再戦=GP準々決勝&王座防衛戦、神田T800周一「GPはベルトの価値を下げる」

【写真】攻めるグラジへの想いは人一倍ある神田だが、王者としての意地がGP戦の一角としてマッチアップされることには不満を感じていた。これを口にできるのも、良い環境だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR022より、8人参加のバンタム級GPがスタートする。そして準々決勝を兼ねたGladiatorバンタム級選手権試合として、同級王者の神田T-800周一とテムーレン・アルギルマーの再戦が組まれた。
Text Shojiro Kameika

両者は今年3月にノンタイトル戦で対戦し、テムーレンがスラムからのパウンドで神田をKOしている。神田は試合直後にリマッチを直訴し、タイトルを賭けたダイレクトリマッチが行われることとなった。しかしGP1回戦でタイトルマッチという形式に、神田は複雑な想いを抱えていたという。その想いが晴れた理由と、初戦の展開からひも解くテムーレン攻略法を訊いた。


――テムーレンとの再戦を控える神田選手です。今年3月、テムーレンに敗れた直後に再戦を希望したそうですね。

「はい。あの時、ファイターとして再戦をせずに生きていくという選択肢はなかったです。チャンピオンなのにノンタイトルで負けて、それで『また頑張ります! 次は誰でも来てください』というのは説得力がないと思って。チャンピオンとしての責任感と、ファイターとしてテムーレンを乗り越えて成長したいという気持ちがあって、直訴しました」

――直訴したのは試合後の会場ですか。それとも試合から数日経ってからでしょうか。

「試合直後はザ・ワンのカメラに向かって喋って、すぐ櫻井(雄一郎グラジエイター代表)さんにも伝えました。するとザ・ワン側は『ちゃんと映像で喋ってくれたから、気持ちは伝わるでしょう』と言ってくれて。櫻井さんも『分かりました。気持ちは受け止めます』という答えでしたね」

――あれだけのKO負けでしたから、リマッチとの間に1試合挟むという選択肢もあったかとは思いますが……。

「いや、僕の頭の中にはダイレクトリマッチしかなかったです。そこで間に挟まれた選手にも失礼ですし。とにかくテムーレンを乗り越えたい、あの敗北を精算したいという気持ちしかありませんでした。チャンピオンがノンタイル戦で負けたのだから、次は当然ベルトを賭けて」

――そのダイレクトリマッチがバンタム級GPの1回戦で、タイトルマッチとして行うことを聞いた時の心境はいかがでしたか。

「これを言ったら怒られるかもしれないけど――正直なところ、僕はトーナメントではなくワンマッチの防衛戦をやりたかったです」

――えっ、どういうことですか。

「タイトルマッチとGPを同時に行ったら、どうしてもGPのほうが存在感は大きくなるじゃないですか。ベルトを賭けているとはいえ、トーナメントの1回戦なので。そうなるとグラジエイターのベルトの価値が下がるのでは、と思いました。僕としては1度負けた相手との、覚悟を持ってダイレクトリマッチに臨むわけで。それをGPの1回戦で行うよりは、ワンマッチの防衛戦のほうが自分の気持ちを持っていきやすいかなと考えていました。もっと僕の覚悟を、しっかりと受け止めてほしいなって」

――……。

「負けていて生意気かもしれないですが、櫻井さんには直接伝えました。僕の意志を踏まえたうえで、櫻井さんとしてはGPでやりたいということでした。櫻井さんにもGPにこだわる理由があるんでしょうし、もちろんGPのほうが盛り上がることも理解できますよ」

――ベラトールが各階級でトーナメント×タイトルマッチのGPを開催し、盛り上がっていました。

「それも分かるんです。海外選手を呼んでくれてワクワク感もありますし、さらに良い選手とも交渉しているでしょうから。でもなぁ……そう思っていましたが、他のカードを聞いて気持ちは変わりました」

――どういうことですか。

「竹本が出るからです」

――!! 竹本啓哉選手の出場を聞いて、気持ちが変わったのですか。

「何なんでしょうね(笑)。アイツとは同い年で、今まで1勝1敗で――別に普段から話をすることも、連絡を取るわけでもない。だけど気になる存在なんですよ」

――以前のインタビューで仰っていた「腐れ縁」ですね。

「このGPでも、竹本が勝つことを願っています。今回も竹本のほうが勝ちパターンは多いんじゃないかと思っていて。竹本が抑え込むか一本を取ると予想しています」

――そして、ベルトを賭けて竹本選手との決着戦を迎えると。

「今回は準々決勝で、次の準決勝の組み合わせは一度シャッフルされるのか、今大会で勝った者同士で対戦するのかは、今のところ分かりません。準決勝であっても決勝あっても、アイツとベルトを賭けて対戦したいです。お互いに強い外国人選手に勝って、タイトルマッチで決着をつけるというのは、最高のストーリーじゃないですか。それがJ-MMAですよ。グラジエイターも良いところを突いてきますね(笑)」

――アハハハ、確かに最高のストーリーラインですね。ただ、その前にテムーレンとの再戦が待っています。まずは初戦の内容についてお聞きしたいのですが、スラムからパウンドを受けた時に意識や記憶はあったのでしょうか。

「前後で飛んでいる記憶もなくて、意識も繋がっていました。でも後から映像を視ると、僕は力が入らない状態になっていたので、効いていたのは間違いないです。意識がある分、直後の悔しさも大きくて」

――なるほど。1Rに神田選手の左ハイがテムーレンのテンプルをかすめ、続けてスーパーマンパンチを繰り出しました。あれは打撃で行けるという意識だったのでしょうか。

「相手は打撃に隙があるとは思いました。クリーンヒットはしなくても、ブロックの上からでもパンチが当たって、手応えは感じていたんです。もちろんテムーレンのパンチの強さも感じました。それ以上に試合前からテムーレンのディフェンスが甘いと思っていたので、打撃戦も選択肢の一つにありましたね」

――前回のテムーレン戦の展開が、過去の神田選手の試合と異なっているように感じたのは、距離と手数です。これまではしっかりと距離を取り、細かく手数を出して相手を削っていくのが神田選手のスタイルでした。それがなぜ一気に距離を詰めたのかと……。

「実は相手の構えに驚いちゃったところがあるんです。過去の試合映像を視たら、テムーレンはオーソドックスで構えていたんですよね。でも試合で向き合ったらサウスポーで……。そのために距離の設定や戦術が変わり、焦ってしまったというのが正直なところです。とはいえ、テムーレンは打撃をスウェーでかわすところがあるし、自分から二つ三つと打撃を繋げていけば当たるんじゃないかと考えていました」

――そのスーパーマンパンチから神田選手が組みついたものの、テムーレンにマウントまで奪われました。神田選手は潜ろうとしたところ、返すことができませんでした。

「あれはテムーレンのトップキープが強かったですね。僕はハーフガードからワキ差しの展開を狙っていたのに対して、テムーレンのベースの強さみたいなものを感じました。試合ではモンゴル人選手がやっていなさそうなところを突いてやろうかと考えていて。イメージの話でしかないけど、グラウンドで勝負してみようと――そうしたら寝技も巧かったですね。三角からの腕十字もギリギリ逃げることができたぐらいで。僕も逃げるために結構、力を使いましたし。そういう柔術的な部分も強かったです」

――以降、テムーレンのバックコントロールが続きました。神田選手の代名詞である「神田返し」には幾つかのパターンがあるとお聞きしましたが、その神田返しを出すチャンスはなかったですか。

「出せなかったですねぇ。相手にも力を使わせて疲れる展開を作りたかったんですけどね。やっぱり爆発力がある選手なので、しつこくやっていこうとは今回も考えています。それがモンゴル相撲の文化なのかどうかは分からないけど、とにかく寝かせるところまでは頑張ってくると思うんですね。僕としてはグラウンドでゆすって、ゆすり続けて、空いた穴を突いていく。それは前回と同じです」

――すると組まれてバックを狙ってくるところを、どう崩すか。初戦では、いつも神田選手がやっていることを逆にやられたという印象でした。

「そうですね、分かります。でも僕としては、ガッチリ組まれて抑え込まれるという印象はなかったんですよ。コントロールされている時間は長いけど、かといって動けないわけではなかったので。あの状態から、いくつかの展開を探っていこうかと考えていました。それこそ投げを防ぐためにキムラで引き込んだりとか。そうやって探っていこうとしたところで、投げられてしまったんです」

――そのテムーレンとの再戦ですが、狙うのはグラウンドの展開ということですね。

「まだ寝てからの文化は、日本に埋まっているものがあると思います。だから僕は隙間産業を探し続けますよ(笑)」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator022対戦カード

<バンタム級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
今村豊(日本)

<バンタム級/5分2R>
秋田良隆(日本)
田中壱季(日本)

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
廣瀬裕斗(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
天草ストロンガー四郎(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
別所竜弥(日本)

<フェザー級/5分2R>
ハンセン玲雄(日本)
徳野一心一馬(日本)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦及びGladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
河名マスト(日本)
パン・ジェヒョク(韓国)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦/5分3R>
竹本啓哉(日本)
ジェイソン・マルガリョ(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T準決勝/5分2R>
森戸新士(日本)
網藤雄太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級挑戦者決定T準決勝/5分2R>
世羅智茂(日本)
加賀谷庸一朗(日本)

<バンタム級/5分2R>
江田こうすけ塾長(日本)
溝口司(日本)

<ウェルター級/5分2R>
阿部光太(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<フライ級/5分2R>
江木伸成(日本)
空(日本)

<フェザー級/5分2R>
木村総一郎(日本)
藤岡陸(日本)

<ライト級/5分2R>
後藤丈季(日本)
水野翔(日本)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
直島弘昌(日本)

<バンタム級/5分2R>
安枝匠(日本)
吉田開威(日本)

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
武尊(日本)

<フライ級/5分1R>
MASATERU(日本)
塩谷尚也(日本)

<フェザー級/5分1R>
野口蒼太(日本)
西村剛(日本)

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DEEP MMA MMAPLANET o ハンセン玲雄 ボクシング 瀧口脩生

【DEEP IMAPCAT OSAK2023#01】左を当ててダウンを奪った瀧口が、ハンセン玲雄をパウンドアウト

【写真】フィニッシュは凄まじいパウンドだった(C)SHOJIRO KAMEIKE

<フェザー級/5分2R>
瀧口脩生(日本)
Def.1R2分49秒by TKO
ハンセン玲雄(日本)

圧を掛ける瀧口、ミドルを見せたハンセンをシングルからケージへ。左を差して押し返したハンセンがヒザを放ち離れる。ローに組んでいった瀧口だが、ハンセンのヒザに離れ左を被弾して右を当てる。左ロー、左ストレートから右フック、組んでダーティーボクシングと攻勢のハンセンがケージに押し込む。残り2分20秒でブレイクが懸かり、スタンドの間合いに。近距離で右を当てた瀧口が左を入れ、崩れたハンセンにパウンドを打ち込みTKO勝ちを決めた。


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DEEP DEEP Osaka Impact2023#01 DEEPフライ級GP MMA MMAPLANET o ONE   サダエ☆マヌーフ ハンセン玲雄 パンクラス 中本龍平 山﨑鼓大 岩本達彦 平松翔 村上彩 松場貴志 松田亜莉紗 牧野滉風 谷岡祐樹

【DEEP OSAKA IMPACT2023#01】計量終了 ケツバット・パウンド=松田。再起の岩本& 松場も注目!!

【写真】この2回戦、2試合も要注目(C)DEEP

本日2日(日)、大阪市住吉区の住吉区民センターで開催されるDEEP OSAKA IMPACT2023#01の計量が、1日(土)に大阪市浪速区のパンクラス大阪で行われている。

メインで対戦する平松翔✖谷岡祐樹を始め、14試合=28選手が計量に臨み──多湖力翔が遅れて&木村総一郎が再計量となったが、全員が無事パスしている。


2022年はパンクラス・フェザー級挑戦者決定トーナメント決勝戦で敗れ、新天地DEEPでも一本負けと試練の1年だった岩本達彦。再起をかけて戦う相手は、活動停止したZSTから3年3カ月振りの実戦復帰の古根川充だ。

増田拓真✖牧野滉風が、後者の体調不良で中止となり、両者の一戦はコメインに昇格した。

DEEPフライ級GP準々決勝敗退、今や地元と言っても良い関西で再起戦を迎える松場貴志は、2回戦で早坂優瑠と対戦する。

同じく2回戦ではサダエ☆マヌーフ✖村上彩と共に組まれた女子マッチ=松田亜莉紗✖純玲──決して層が厚くないストロー級で、プロ3戦目ながら国内トップ級のパウンドを持つ松田とデビュー戦の純玲も要注目だ。

そんなDEEP大阪、春の陣は2時間後にスタートする。

■視聴方法(予定)
4月1日(日)
午後2時00分~ツイキャス

■ DEEP Osaka Impact2023#01計量結果

<バンタム級/5分3R>
平松翔:61.65キロ
谷岡祐樹:61.5キロ

<フェザー級/5分3R>
岩本達彦:66.2キロ
古根川充:66.05キロ

<バンタム級/5分3R>
中本龍平:61.4キロ
上荷大夢:61.4キロ

<フライ級/5分2R>
松場貴志:57.2キロ
早坂優瑠:56.8キロ

<バンタム級/5分2R>
MG 眞介:61.0キロ
山本哲也:61.7キロ

<女子アトム級/5分2R>
サダエ☆マヌーフ:48.1キロ
村上彩:47.9キロ

<女子ストロー級/5分2R>
松田亜莉紗:52.4キロ
純玲:51.6キロ

<バンタム級/5分2R>
瀧口脩生:66.2キロ
ハンセン玲雄:66.2キロ

<フェザー級/5分3R>
前薗渓:66.0キロ
佐藤勇駿:65.0キロ

<バンタム級/5分2R>
山﨑鼓大:61.5キロ
田中壱季:60.85キロ

<ストロー級/5分2R>
多湖力翔:52.55キロ
亮馬:52.55キロ

<バンタム級/5分2R>
キャプテン禎:61.25キロ
木村総一郎:62.25キロ→61.7キロ

<バンタム級/5分2R>
関本龍翔:61.15キロ
千種純平:60.9キロ

<フェザー級/5分2R>
森田敢流:65.5キロ
入江一輝:66.0キロ

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DEEP DEEP Osaka Impact2023#01 MG眞介 MMA MMAPLANET o RYUKI YUKI キック サダエ☆マヌーフ ハンセン玲雄 ボクシング 中本龍平 山﨑鼓大 岩本達彦 平松翔 村上彩 松場貴志 牧野滉風 谷岡祐樹

【DEEP OSAKA IMPACT2023#01】平松翔と対戦、谷岡祐樹─02─「僕にできることは倒すことだけ」

【写真】やることが明確は選手は、迷いがないと思います(C)SHOJIRO KAMEIKE

2日(日)、大阪市の住吉区民センター大ホールで行われるDEEP Osaka Impact2023#01で、平松翔と対戦する谷岡祐樹のインタビュー後編。

MMAデビューから2戦目で初黒星を喫したものの、それ以降は3連勝で今回のメインイベントを務めることとなった。そんな平岡がMMAで勝ち星を重ねている裏には、あの男の存在があった――。

<谷岡祐樹インタビューPart.01はコチラから>


――谷岡選手のプロMMAデビューは2021年4月、宇都宮伍選手に判定勝ちを収めています。この時点でMMAのために必要な要素は、どれだけ準備できていましたか。

「レスリングと寝技も練習していましたけど、まだ4割ぐらいの状態だったと思います。だから見切り発車のデビューだったかもしれないです(苦笑)。周りからは『大丈夫やから』とは言われていました。でも、寝かされたらヤバイなっていう気持ちはあって。実際やってみたら、やっぱり練習と試合は違いましたね。あまり良い内容じゃなかったんですけど、勝てて良かったです」

――続く2戦目、MG眞介戦ではKO負けを喫しました。特にスタンドの打撃という自分自身のフィールドで、左フックをもらって失神KO負けというのは。

「キックボクシングの試合も含めて、失神KO負けは初めてでした。ずっと打撃をやってきましたけど、ボクシンググローブとMMAグローブの違いは大きかったですね。2戦目の時は、まだその違いがよく分かっておらず『同じやろ』って感覚でやっていて。あの試合で負けて悔しかったんですけど、負けて良かったかなと思っています。ここからMMAグローブに慣れるよう、しっかり練習することはできました。おかげで周りからも『MMAの殴り方になってきたなぁ』と言ってもらえています」

――もう一つ、リングとケージの違いはどうでしょうか。

「僕はケージのほうが好きです。僕たちのジムはリングもケージもなく、壁を使って練習していて。それだけ広い空間で練習することに慣れているんです。リングだと圧迫感がありますよね。もちろんキックボクシングをやっていたので、リングでも問題はないです。でも自分が練習でやっていることを生かすなら、もっと広い空間で試合をしてみたいと思っていました。いざケージで戦ってみると、メチャクチャやりやすかったです。

だから……ですかね。DEEP☆KICKに出ていた頃から、みんなに『キックボクシングらしくない』って言われていました(笑)。相手選手からも『(谷岡は)やりづらい』という声があったりとか。それは、キックボクシングの先生がそう指導してくださっていたわけじゃなく、練習環境にあったのかなと思います」

――現在は3連勝中で2戦はKO勝ち、そして今回はMMAで初めてメインイベントを務めることとなりました。

「良い形で来ることができていると思います。やっぱり年齢のこともあるし、今が勝負時ですね。MMAでは未熟者ですけど、そうそうメインに立てる機会もないと思うので、良い流れだと考えています。同じ階級で僕より格上の選手もいるし、ジムの先輩方を差し置いてのメインイベントなので、ちょっと緊張しますけど……」

――今大会には同じジムから、松場貴志選手も出場します。松場選手は谷岡選手のメイン出場について何か言っていますか。

「松場さんから何か言われることはないです(笑)。むしろ僕のほうが『なんで僕のほうがメインなんですかね……』と言ったら、『いやいや、自分は前回の試合で負けているから』と。松場さんはMMAのベルトを持っていて、試合経験も豊富で、ウチのジムに来てくださって本当に良かったです。メチャメチャ刺激をもらっていますし、いろんなことを教えてもらって、自分も強くなったという実感があります。

松場さんとスパーしているとスクランブルが巧いし、展開も速いから、自分が松場さんのスピードに付いていけないです。打撃も強いですけど、あのMMAレスリング力は、一緒に練習していて本当に心強い存在ですね」

――なるほど。では次の対戦相手、平松翔選手の印象を教えてください。

「僕がKO負けしているMG眞介選手にKOで勝った試合は会場で見ていて、強い選手やなと思いました。圧のかけ方も良いし、当て勘も良くて。昔から『いつか対戦するんやろうな』と見ていましたけど、こんなに早く試合することになるとは考えていなかったです」

――平松選手は前回のRYUKI戦こそKO負けを喫しましたが、その前はボディへの蹴りから顔面へのパンチに繋げて連続KO勝ちを収めています。平岡選手は真っ直ぐの打撃が強いのに対して、谷岡選手は距離を詰めてフックを当てるなどスタイルは対照的ですね。

「僕としては、やりやすい相手だと思っています。相手のほうが身長は高いですけど、僕も今まで身長が高い選手とばかり対戦してきたので」

――確かに谷岡選手はキックボクシング時代の60キロ級もそうですし、現在のMMAでもバンタム級の中では身長が高いとは言えません。将来的にフライ級へ転向する可能性はありますか。

「いえ、おそらくフライ級までは落とせないと思います。キックボクシング時代も、57~58キロで試合をしていたこともあったんですけど、60キロ級に転向して確実にパンチ力も上がりました。ジムでも『フライ級よりバンタム級のほうが、自分の力を生かせる』と言われているので、バンタム級が適正階級なんだろうと考えています」

――「メインイベントだから、こういう試合をしないといけない」と、普段の試合スタイルと違う試合を見せる選手もいます。谷岡選手のなかで、そのような意識はありますか。

「それはないです。というより、僕にできることは倒すことだけなので(笑)。メインであろうと、メイン以外でも、いつもどおり倒しに行きます。MMAのメインは初めてだし、3Rの試合も今回が初なんですけど、自分のスタイルは変わらないですね。ここでしっかりと自分の強さをアピールして、早くDEEPのベルトを獲りに行きたいです。

正直ベルトを獲るためには、もっともっと練習せなアカンと思います。トップ選手の試合を視ていても、『この選手とどう戦えばいいんやろう?』というのが明確に見えていなくて。まだ難しいです。でも、このまま勝って行けば辿りつけると思っています」

――では最後に、次の試合への意気込みをお願いします。

「相手が何をしてこようと、全て力でねじ伏せます。いつもどおり自分の試合をして、KOして気持ち良く帰ります!」

■視聴方法(予定)
4月1日(日)
午後2時00分~ツイキャス

■DEEP Osaka Impact2023#01対戦カード

<バンタム級/5分3R>
平松翔(日本)
谷岡祐樹(日本)

<バンタム級/5分3R>
増田拓真(日本)
牧野滉風(日本)

<フェザー級/5分3R>
岩本達彦(日本)
古根川充(日本)

<バンタム級/5分3R>
中本龍平(日本)
上荷大夢(日本)

<フライ級/5分2R>
松場貴志(日本)
早坂優瑠(日本)

<バンタム級/5分2R>
MG 眞介(日本)
山本哲也(日本)

<女子アトム級/5分2R>
サダエ☆マヌーフ(日本)
村上彩(日本)

<女子ストロー級/5分2R>
松田亜莉紗(日本)
純玲(日本)

<バンタム級/5分2R>
瀧口脩生(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<フェザー級/5分3R>
前薗渓(日本)
佐藤勇駿(日本)

<バンタム級/5分2R>
山﨑鼓大(日本)
田中壱季(日本)

<ストロー級/5分2R>
多湖力翔(日本)
亮馬(日本)

<バンタム級/5分2R>
キャプテン禎(日本)
木村総一郎(日本)

<バンタム級/5分2R>
関本龍翔(日本)
千種純平(日本)

<フェザー級/5分2R>
森田敢流(日本)
入江一輝(日本)

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MMA o PANCRASE RYO   ハンセン玲雄 パンクラス 亀井晨佑 佐々木亮太 林優作 栗山葵 清水清隆 透暉鷹 遠藤来生 高木凌

【パンクラス】速報中!PANCRASE 328~第2部~

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さてさて引き続きPANCRASE 328~第2部~を速報します。透暉鷹(ISHITSUNA MMA)×亀井晨佑(パラエストラ八王子)のフェザー級暫定王者決定戦をメインに清水清隆のパンクラス引退試合など見どころ十分。電波と充電の続く限り速報します。乱筆乱文にはご容赦くださいませ。


【第1試合 女子フライ級】
×NORI(PRAVAJRA)
(判定1-1)
○栗山葵(SMOKER GYM)
1R、栗山は一気に間合いを詰める。NORIの蹴りに合わせて栗山が左ストレート。これがヒットしてNORIはダウンして膝を突く。すぐにリカバリーして身体が離れる。やや試合をが落ち着くが栗山はプレッシャーを掛ける。距離が詰まるとまたも左ストレート。これでNORIは後方にダウン。だが栗山は深追いせずにスタンドへ。またも距離が詰まると栗山の左。これが一瞬NORIの膝が落ちるがすぐに組み付く。ここもリカバリーしてラウンドを終えた。
2R、パンチの交差から差し合い。栗山がケージに押し込む。だがNORIは差し返すと首を取って膝蹴り。膠着して身体が離れる。NORIは徐々に見えてきたのが右のパンチがカウンターでヒット。栗山は圧力をかけるが1Rほどのインパクトは残せずにラウンド終了。
3R、開始直後のパンチの交差から差し合い。ケージ際で長らく膠着。身体が離れると距離を取るNORIに間合いを詰める栗山という展開。中盤になって距離が詰まるとまたしても差し合い。NORIは膝をボディに入れていくが決定的な場面を作れないまま試合終了。判定は三者三様のドロー裁定。


【第2試合 フェザー級】
○高木凌(パラエストラ八王子)
(1R KO)
×林優作(ZOOMER)
1R、開始直後のスタンドの展開。距離が近づくと高木の右フックがクリーンヒット!林は後方にダウン!慌ててレフェリーが試合を止めた!衝撃的なKO勝ちです。


【第3試合 フェザー級】
○新居すぐる(HI ROLLERS ENTERTAINMENT)
(1R アームロック)
×ハンセン玲雄(reliable)
1R、長いお見合いの末、パンチの交差。組み付いて新居が投げでテイクダウンに成功。強引に腕を取ると持ち上げるようにアームロック。捻じり上げるとハンセンはタップ!新居が鮮やかに極めた!


【第4試合 フェザー級】
×Ryo(RINGS)
(2R TKO)
○遠藤来生(Power of Dream Sapporo)
1R、じわじわと距離を詰める遠藤。ケージ際で打撃を放つがRyoは回避する展開。中盤に入ると左右のパンチを振るった遠藤。Ryoは組み付いて首を狙うが遠藤は首を抜いてスタンドに戻る。その後は大きな展開がなくラウンドを終えた。
2R、開始直後のパンチの打ち合い。Ryoのフックが捕らえたかと思いきや、遠藤もフックからハイをヒットさせてグラつかせる。しかしRyoも打たれ強い。スタンドの打撃戦が続くと、遠藤のフックがヒット。ダウンしかけたRyoが立ち上がったところに右フックを打ち込む。Ryoは完全に失神。レフェリーが試合を止めた!


【第5試合 コーメインイベント フライ級】
○清水清隆(TRIBE TOKYO MMA)
(2R チョーク)
×佐々木亮太(蒼天塾あざみの道場)
1R、序盤から清水のローが冴える。佐々木の身体が何度も流れる。防戦一方の佐々木は低空タックルを狙ったが清水は簡単に足をに抜いて脱出。冷静のローを当てる。終盤に佐々木はまたも低空タックルでテイクダウン。清水は下からギロチンチョーク。だがこれは浅い。佐々木は首を抜いて上をキープ。このままラウンドを終えた。
2R、パンチでプレッシャーを掛ける清水に対して佐々木は低空タックル。しかし清水は潰して上になる。ほどなくして佐々木が立ち上がると清水のローでバランスを崩して転倒。またも清水が上になって肘で削る。さらにバックに回るとチョーク!タイトに絞め上げると佐々木はタップ!清水はパンクラス最終戦を勝利で飾った!
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【Pancrase328】北方大地に挑戦からONEを目指す、山北渓人─02─「5分5R戦える力でフィニッシュ狙う」

【写真】Road to ONEで見せたように四点ヒザがあるONEルールは山北に合っているが……もちろん今日の試合には関係ない(C)MMAPLANET

本日18日(月・祝)、東京都新宿区のベルサール高田馬場で開催されるPANCRASE328で、北方大地の持つストロー級KOPのベルトに挑戦する山北渓人インタビュー後編。

チャンピオンとのキャリアの差は絶対だ。しかし専修大学レスリング部出身の山北は、MMAでは後輩の中村倫也&河名マストという両先輩が、既に海外で戦う状況にある状況を指を咥えて見ているわけにはいかない。強すぎる先輩にMMAでは負けない。追いつきたい山北のこれから、そして今回にタイトル戦へ想いを引き続き尋ねた。

<山北渓人インタビューPart.01はコチラから>


──昨年、2020年ネオブラ優勝の井村塁選手が、中島太一選手とのタイトルマッチに挑み完敗を喫しました。いわばネオブラ同期がキャリアの差を見せつけられたことに関して、どのように考えていますか。

「自分は違うと思っています。井村君はデビュー時期も同じで、一足先にタイトルに挑戦しましたが、彼云々ではなくて……自分は12年間、レスリングをやってきました。しんどいことも結構ありました。MMAを合わせると、16年とか毎日キツイことをやっていたら、ちょっとしたことでへこたれないと思っています。

自分はそうならないだけ練習をしているという気でいます。厳しい、辛い場面で戦える力が自分にはあります。特に試合になると、そういう部分が出てくるはずです」

──ではチャンピオン、北方選手の強さとは?

「打撃を決めようとする力、そこと体が強いです。組みはテクニックというよりは、体が強い。そういうイメージです」

──北方選手は個々の対戦相手にフォーカスした動きをやり込んでいるという印象があります。砂辺選手と戦う時には、砂辺選手と戦う北方選手がいて。村元選手と戦う時は村元選手と戦う北方選手がいるような。

「あぁ、確かに前の防衛戦と村元選手との試合も戦い方は全然違っていました。作戦を遂行する能力が高いと思います。僕が優っているのは距離感なので、どう組みの展開まで持っていくか。ただ単にテイクダウンを狙うのが、レスラーにとって一番良くない戦い方なので。レスリングと柔術というよりも、しっかりとMMAを戦うという意識で戦いたいです」

──山北選手の組みは流れるような動きです。あれは閃きなのでしょうか。ラグの無さは、考えて動いているという風には見えません。

「アレは体にしみ込んでいているので、勝手に動きます。それが練習量と関係していると思います。打ち込みを繰り返して、打ち込み通りの動きをしているので試合中に考えているとかではないです。打ち込み通りですね。そこに今回は相手が強いので、気持ち的な部分、持っているフィジカルもしっかりと出し切りたいです」

──このところMe,Weの男子選手は藤田大和選手、植田豊選手とDEEPとGrachanでタイトルマッチを落としています。Me,Weの一員として今回のタイトル戦にどのように挑みたいですか。

「大和さんは同じぐらい練習しています。その選手が負けてしまうと、自分のことのように悔しかったです。ジムにベルトを持ち返りたいという想いは、強いです。ここで僕が獲って、ジムとして勢いをつけたいです」

──現状の日本のベルトは、ステップアップのチケットです。今後、どのように考えていますか。

「やっぱり海外で試合がしたくて、ストロー級だとONEチャンピオンシップですね。猿田選手が日本人でも勝てるということを証明してくれていますし、自分にとって道標になってくれています。ここで勝って、その道標に従ってONEのベルトを巻きたいです。

それ以上にジャレッド・ブルックスとか……自分の階級の最高峰という選手と試合をして、自分がどれだけやれるのかを試したくて。ジョシュア・パシオ、ボカン・マスンヤネ、ダニエル・ウィリアムスとか、レスリングの時からずっと外国人選手と試合がしたかったです。レスリング時代は国際戦を戦うことができなかったので、MMAでは日本人選手以外と戦ってみたいです」

──UFCはストロー級王座を認定していませんが、Road to UFCを開催して中村倫也選手が挑戦中です。またLFAには河名マスト選手が挑みます。専修大レスリング部の先輩から刺激を受けていますか。

「倫也先輩には、直ぐに追い越されちゃいました(笑)。レスリングではもうメチャクチャ強かったですけど、倫也先輩がMMAに転向して。僕はプロで4勝とかの状態で格闘DREAMERSを視ていたのですが……僕がやりたくてしょうがない国際戦で勝って、今度は海外で戦って先を行かれてしまいました。だからベルトを獲って、倫也先輩に追いつきたいです。

マスト先輩は……全然MMAを戦うと思っていなかったので、先輩ですけどジェラシーを感じています。でも、その想いが自分もやらないといけないというモチベーションになっているので、両先輩に追いつきたいです」

──そのためには、落とせないタイトル戦ですね。

「今回、練習のテーマが5分✖5Rを戦い切れるスタミナをつけるということでした。それだけ体力を強化してきましたが、そこでつけた力を使って全力でフィニッシュしたいです」

■視聴方法(予定)
7月18日(月・祝)
午後2時30分~ TIGET LIVE
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE(※第1部)
午後4時30分~ U-NEXT(※第2部)

■ Pancrase328対戦カード

<ライト級/5分3R>
余勇利(日本)
望月貴史(日本)

<フライ級/5分3R>
水戸邉壮大(日本)
山﨑聖哉(日本)

<2022年ネオブラッドTバンタム級準決勝/5分3R>
田嶋椋(日本)
鬼神光司(日本)

<2022年ネオブラッドTバンタム級準決勝/5分3R>
持田哲兵(日本)
上田祐起(日本)

<2022年ネオブラッドTフライ級準決勝/5分3R>
大野友哉(日本)
伊藤まこと(日本)

<フェザー級暫定王座決定戦/5分5R>
透暉鷹(日本)
亀井晨佑(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
佐々木亮太(日本)

<フェザー級/5分3R>
Ryo(日本)
遠藤来生(日本)

<フェザー級/5分3R>
新居すぐる(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<フェザー級/5分3R>
高木凌(日本)
林優作(日本)

<女子フライ級/5分3R>
NØRI(日本)
栗山葵(日本)

<ストロー級KOPC/5分5R>
[王者] 北方大地(日本)
[挑戦者] 山北 渓人(日本)

<ストロー級/5分3R>
八田亮(日本)
野田遼介(日本)

<フェザー級/5分3R>
中田大貴(日本)
内村洋次郎(日本)

<ライト級/5分3R>
葛西和希(日本)
DARANI(日本)

<フライ級/5分3R>
大塚智貴(日本)
前田浩平(日本)

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カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET NØRI o PANCRASE Pancrase328 RYO ハンセン玲雄 パンクラス 上田祐起 中田大貴 亀井晨佑 佐々木亮太 内村洋次郎 北方大地 林優作 栗山葵 清水清隆 田嶋椋 葛西和希 藤波勇飛 透暉鷹 遠藤来生 野田遼介 高木凌

【Pancrase328】佐々木亮太戦へ、清水清隆─02─「格闘技って面白いですよね。毎日学ぶことがある」

【写真】表題の言葉、デビューから14年の清水がこの言葉を口にした。素晴らしすぎる(C)MMAPLANET

18日(月・祝)、東京都新宿区のベルサール高田馬場で開催されるPANCRASE328で、佐々木亮太とのパンクラスラストマッチを行う清水清隆のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

インタビュー前編にもあったとおり、今回はパンクラスで戦う最後の試合であり、この一戦で清水がキャリアに終止符を打つわけではない。今後どのような道を選ぶにせよ、今回の佐々木戦の結果と内容次第というところだろう。ただ、自身の言うキャリア終盤でやりたいことは決まっている。悔いを残さない戦い――清水清隆のカウントダウンを見届けてほしい。

<清水清隆インタビューPart.01はコチラから>


――今回の佐々木戦で勝って、もう一度パンクラスのベルトに挑戦したいとは考えなかったでしょうか。

「いや、ないです。ないですね。ここで勝って、いきなりタイトルマッチというのはズルいですから。それに今の状態では、自分にその資格はないです」

――なるほど。通常の試合前のインタビューであれば、前回の敗戦から何か新しく取り入れたことなどを聞いたりします。しかし今回のケースは、それを聞いていいものかどうか……。

「あぁ、去年の5月に負けたあとから、ずっと柔術をやっていたんですよ。週4~5回ぐらい柔術の練習をしていて。今は紫帯で、4月の全日本に出て3位でした(アダルト紫帯ライトフェザー級3位)」

――柔術の練習はどちらで?

「TRIBE TOKYO MMA Northです。もともと柔術メインの支部で、以前から北田(俊亮)さんに柔術を教わっていたんですよ。で、去年の5月に負けたあと、柔術の頻度を増やそうかと思って。すると結構面白くて。柔術って奥が深いですよね。帯が上がっていく仕組みも面白いし、自分がマスターであっても若者と試合ができて楽しいです」

――柔術の試合に出ている間は、それほどMMAの練習はしていなかったのですか。

「MMAも打撃も、それほどはやっていなかったですね。去年の末ぐらいから強めの練習にしてきました。そのなかでも、やっぱり新しく見つかるものがあるんですよね。柔術をやってきて、MMAの練習へ転換させる時に『あぁ、コレやられたことあるわ……』なんて今気づくとか(笑)。打撃でも、こんな打ち方があるのかって。

プロの打撃コーチに教わっていると練習では毎回、目から鱗で。フィジカルトレーニングもそうですし、毎日学ぶことがある。格闘技って面白いですよね。学ぼうと思ったら、死ぬまで学び続けることができるので」

――そう考えると、やり残したこともあるのではないでしょうか。

「やり残したことしかないです(苦笑)。負けて借りを返していない相手もいるし、こういう練習しておけば良かった、とか言い出せばキリがなくて。でも、それが自分の人生であって、そういう人生を選んできたのも自分ですから」

――確かに過去は取り戻せません。全ては「たら・れば」になってしまいます。もちろん佐々木戦後のことは、佐々木戦が終わって考えることかと思います。ただ、キャリアの終盤というなかで、やりたいことなどはあるのでしょうか。

「やっぱり勝って終わりたいですよね――結果を残したい。勝って終わりたい。

佐々木戦のあと、自分が何をするかもまだ分からないです。ただ、MMAのキャリアが負けて終わったら、やっぱり悔いが残るじゃないですか。もちろん次の試合も、どうなるか分からないですよ。負けちゃうかもしれないし、大ケガするかもしれないし、目が見えなくなるかもしれない」

――……。

「それは試合だから、本当に分からないです。だから自己満足ですよ。悔いを残したくない、だから試合をしたい。もうね、あしたのジョーです」

――ジョーのように、真っ白に燃え尽きたいですか。

「はい。これでもかっていう試合をして。燃え尽きて、お腹いっぱいで現役生活を終える。やっていて良かった、そう言える練習と試合をしたいです。そして、笑ってケージから下りたいですね」

――では、その気持ちで迎える次の佐々木戦ですが、今回はパンクラスに出場するにあたり対戦相手の希望は出したのですか。

「そういうのは全然なかったです。対戦してくれるなら誰でも……という感じで。それで佐々木選手が試合をしてくれることになりました。まぁ、よくある『おいしくない相手』っていうパターンですからね。自分はベルトも持っていないし、弱くはないと思うし、かといって強くもないじゃないですか」

――どちらなのですか(笑)。

「アハハハ。辞める人間と続ける人間が戦って、続ける人間のキャリアに傷がついても、おいしくはないですからね。反対の立場だったら、自分はやりたくないかもしれないです(苦笑)。だから佐々木選手が試合を受けてくれて、本当にありがたいです」

――佐々木選手の印象を教えてください。

「真面目で、愚直なファイターですよね。バランスが良い選手で。自分はぶん殴って、蹴っ飛ばして、パウンドで仕留める。そういう試合になると思います。

寝技でやってもいいけど、彼が得意な形の寝技には行きません。この試合で、最近やってきた柔術も生きてくると思います。自分が取られるイメージは全くないですね。この試合、MMAPLANETで速報あるんですか?」

――はい、その予定です。

「じゃあ、清水清隆が1RでKO勝ちって書く準備をしておいてくださいね。よろしくお願いします!」

■視聴方法(予定)
7月18日(月・祝)
午後2時30分~ TIGET LIVE
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE(※第1部)
午後4時30分~ U-NEXT(※第2部)

■ 対戦カード

<ライト級/5分3R>
余勇利(日本)
望月貴史(日本)

<フライ級/5分3R>
水戸邉壮大(日本)
山﨑聖哉(日本)

<2022年ネオブラッドTバンタム級準決勝/5分3R>
田嶋椋(日本)
鬼神光司(日本)

<2022年ネオブラッドTバンタム級準決勝/5分3R>
持田哲兵(日本)
上田祐起(日本)

<2022年ネオブラッドTフライ級準決勝/5分3R>
大野友哉(日本)
伊藤まこと(日本)

<フェザー級暫定王座決定戦/5分5R>
透暉鷹(日本)
亀井晨佑(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
佐々木亮太(日本)

<フェザー級/5分3R>
Ryo(日本)
遠藤来生(日本)

<フェザー級/5分3R>
新居すぐる(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<フェザー級/5分3R>
高木凌(日本)
林優作(日本)

<女子フライ級/5分3R>
NØRI(日本)
栗山葵(日本)

<ストロー級KOPC/5分5R>
[王者] 北方大地(日本)
[挑戦者] 山北 渓人(日本)

<ストロー級/5分3R>
八田亮(日本)
野田遼介(日本)

<フェザー級/5分3R>
中田大貴(日本)
内村洋次郎(日本)

<ライト級/5分3R>
葛西和希(日本)
DARANI(日本)

<フライ級/5分3R>
大塚智貴(日本)
前田浩平(日本)

<2022年ネオブラッドTフェザー級準決勝/5分3R>
藤波勇飛(日本)
糸川義人(日本)

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DEEP o ハンセン玲雄 パンクラス 修斗 滝田J太郎

ROAD TO UFC・エピソード1:第4試合・鹿志村仁之介 vs. キ・ウォンビン

ライト級。

鹿志村は20歳。本来はフェザー級で、バンタム級への転向も計画していたが、先週土曜日にライト級トーナメントの欠場者の代役として出場を決意。今年3月のパンクラスではハンセン玲雄に打撃で攻め込まれ、KO負け寸前から三角絞めで逆転勝ち。4月には沖縄で滝田J太郎に勝利している。前の試合に出場した風間とは、小学生の頃からストライプル茨城で一緒に練習していた。

ウォンビンは日本でも修斗やDEEP、GLADIATORに出場し、GLADIATORではライト級王座を獲得。昨年は韓国のDouble Gでもライト級王座を獲得している。31歳で15勝7敗。

勝者はこの後のエピソード2で行われるジェカ・サラギ vs. パワン・マーン・シンの勝者と準決勝で対戦する。

体格が明らかに違う。ウォンビンが一回り太い。ローを入れる鹿志村。ウォンビンもローを返す。組んでいく鹿志村。投げられ下になるが腕十字から足関へ。内ヒール。防いでパウンドを入れるウォンビン。また足関。内ヒール。しかし足を抜かれて立たれた。スタンド。ウォンビンのローにタックル。倒したがすぐ立つウォンビン。飛びつき三角。ベースを作り防ぐウォンビンだが今度は足関。ウォンビンはパウンドを打ち込む。しかし外されサイドを取られた。肘を打たれる鹿志村。動きが止まり打たれる鹿志村。レフェリー止めた。

勝ったウォンビン、左眉を大きくカットしている。もし1R終了まで粘れたらわからなかったか。

完敗だった鹿志村だが、爪痕は十分に残した。やれるだけのことをやりきった。

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F1 MMA MMAPLANET o ONE UFC   ハンセン玲雄 パンクラス 風間敏臣

Road to UFC:鹿志村仁之介がライト級トーナメントに緊急出場。

mmaplanet.jp

鹿志村以前に日本国内では2選手がショートノーティスの出場に前向きだったものの揃ってパスポート期限が切れており、シンガポール入国がかなわず断念。鹿志村は土曜日に出場が決まり日曜日にシンガポール入りという慌ただしいスケジュールにも「バンタム級に落とす予定だったので、体重は問題ない」という言葉通り、152ポンド=68.94キロでパスした。

鹿志村は小学生から柔道を始め、6年生からストライプル茨城で柔術も学ぶ。ストライプル茨城にはRoad to UFCバンタム級に出場する風間敏臣も所属していた。2020年2月、高校在学中にパンクラスMMAプロデビュー。同年のネオブラでは、一回戦で優勝した狩野にKO負けし、これが現在まで唯一の黒星となっている。その後はLDHマーシャルアーツのオーディションに(親が勝手に)応募→一次選考で受かったが、合宿は遊びに行く予定があったため辞退と、MMAは本気でやるつもりがなく、柔術をメインに考えていた。しかし、通っていた専門学校を辞めたことにより、MMAで生きていくことを決意。

グラップリングの試合ではONE参戦中の上久保に一本勝ちするなど強さは持っているが、今年3月のパンクラスでのハンセン玲雄戦では打撃が全く見えず、ボコボコにされたところから、2Rに三角絞めを決めて逆転勝ち。

グラップリングの強さはあるものの、それすらまだ世界と戦うには発展途上。まして打撃ではプロレベルの平均にも達していない。本来のフェザー級であっても、他の日本代表の選手に勝てないだろうが、さらに上のライト級での試合で、相手はGLADIATOR王者のキ・ウォンビン。正直言えば万に一つも勝ち目はないと思われるが、まだ20歳。今後を見据えて、貴重な経験を積めることは間違いない。

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ACA KAREN MMA o PANCRASE RYO   ハンセン玲雄 パンクラス ロッキー川村2 中村勇太 中田大貴 亀井晨佑 修斗 内村洋次郎 内藤由良 名田英平 小川徹 尾崎龍紀 岩本達彦 松本光史 猿飛流 葛西和希 藤野恵実 透暉鷹 遠藤来生 高島俊哉

『PANCRASE 326』試合結果


第2部

第7試合 メインイベント パンクラス・フライ級チャンピオンシップ 5分5R
×小川 徹(TRIBE TOKYO MMA/王者)※2度目の防衛戦(正規王者としては初防衛戦)
○猿飛流[さとる](リバーサルジム川口REDIPS/1位、ネオブラッドトーナメント2019同級優勝&MVP)
判定0-3 (山﨑47-48/大藪47-48/太田47-48)
※猿飛流が王者に

第6試合 コーメインイベント パンクラス女子ストロー級チャンピオンシップ 5分5R
×藤野恵実(トライフォース赤坂/王者)※初防衛戦
○KAREN(PRAVAJRA/1位)
4R 3’18” TKO (レフェリーストップ:右肘打ちによる頭部のカット)
※KARENが王者に

第5試合 パンクラス・ミドル級王者決定戦 5分5R
○内藤由良[ゆら](リバーサルジム横浜グランドスラム/1位)
×ロッキー川村2(パンクラスイズム横浜/2位、元ミドル級&ライトヘビー級王者)
1R 0’42” KO (左フック)
※内藤が王者に

第4試合 パンクラス・フェザー級王座挑戦者決定トーナメント一回戦 5分3R
×中田大貴(和術慧舟會HEARTS/1位)
○亀井晨佑[しんすけ](パラエストラ八王子/3位、ネオブラッドトーナメント2018同級優勝)
判定1-2 (28-29/29-28/28-29)

第3試合 パンクラス・フェザー級王座挑戦者決定トーナメント一回戦 5分3R
○岩本達彦(BLOWS/2位、ネオブラッドトーナメント2020同級優勝)
×Ryo(4位、元THE OUTSIDER 75-70kg王者)
1R 3’17” アームロック

第2試合 ライト級 5分3R
×葛西和希(マッハ道場/3位)
○松本光史(M PLATIC/5位、元修斗世界王者)
判定1-2 (28-29/29-28/28-29)

第1試合 フライ級 5分3R
×田代悠生(パラエストラ千葉)
○前田浩平(GRABAKA)
2R 2’16” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

第1部

第7試合 パンクラス・フェザー級王座挑戦者決定トーナメント・リザーブマッチ 5分3R
○透暉鷹[ときたか](ISHITSUNA MMA/5位、修斗2019同級新人王)
×名田英平[ようへい](コブラ会/8位、ネオブラッドトーナメント2019同級優勝)
2R 1’31” 裸絞め

第6試合 フェザー級 5分3R
×遠藤来生[らいき](Power of Dream Sapporo/10位)
○内村洋次郎(イングラム/元ZSTウェルター級王者)
判定1-2 (28-29/29-28/28-29)

第5試合 ストロー級 5分3R
○高島俊哉(リバーサルジム新宿Me,We/4位、ネオブラッドトーナメント2017同級優勝)
×尾崎龍紀(コブラ会/6位、ネオブラッドトーナメント2019同級優勝)
1R 1’54” 裸絞め

第4試合 ライト級 5分3R
×渡部拓馬(reliable)
○DARANI(PRAVAJRA)
1R 0’38” 裸絞め

第3試合 ウェルター級 5分3R
×中村勇太(T-Rex Jiu-Jitsu Academy/4位)
○髙橋攻誠(RIGHT THING ACADEMY)
1R 2’40” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

第2試合 フェザー級 5分3R
×ハンセン玲雄(reliable)
○鹿志村仁之助(IGROO)
2R 0’58” 三角絞め

第1試合 ストロー級 5分3R
×大城正也(T-Rex Jiu-Jitsu Academy)
○植松洋貴(NEVER QUIT)
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)

 3月21日にベルサール高田馬場で開催された『PANCRASE 326』の試合結果。メインイベントのフライ級チャンピオンシップは猿飛流が小川徹に判定勝ちし新チャンピオンに。女子ストロー級チャンピオンシップはKARENが藤野恵実に4R TKO勝ち。ミドル級王者決定戦は内藤由良がロッキー川村2に1R KO勝ちし新チャンピオンになっています。続きを読む・・・