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【RTU ASIA 2022 Ep06】準決勝=野瀬翔平戦へ。中村倫也─02─「自分のMMAを創るのは、自分です」

【写真】出場選手たちは月曜日に日本を発つ、いよいよファイトウィークだ(C)MMAPLANET

10月23日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるROAD TO UFC AISA2022 Episode06で、野瀬翔平と対戦する中村倫也インタビュー後編。

自らの将来を左右する一戦を前に伝わってくるのは楽しさであり、UFCという最高峰で戦うことで日本のMMAを盛り上げたいという中村の想いだった。

<中村倫也インタビューPart.01はコチラから>


──野瀬選手のバックボーンとそれでもMMAを戦いたいという想いが、彼をMMAファイターとして強くさせているでしょうか。

「間違いなく、その想いが野瀬選手を支えているはずです。強いと思います、人間的に」

──MMAへの強い想いを持つ者対決になるわけです。

「そこでは負けないです。もちろん負けないです。負けないと思っています。野瀬選手だって負けないと思っているでしょう。それが最後どうなるのか、天運にお任せするところまで、しっかりと創っていけたら良いと思います」

──疲れのピークにあることを踏まえて、仕上がり具合は?

「バッチリですね。あらゆることを想定して練習しているので、このまま創っていけばまちがいないです」

──津田(勝憲)さんとも練習をしているそうですね。

「ハイ。僕が体の使い方が好きなトレーナーさんがいて、そこに上手く打撃を組み合わせている津田さんのミットが凄く好きなんです。津田さんも僕のことを心配してくれて、困っているなら見るよと言ってくださったことが本当に嬉しくてお願いした形です。だから打撃をメインに見てもらっています」

──ではヘッドコーチのように結合するのは中村選手自身で?

「そうですね。自分のMMAを創るのは、自分です」

──その後、アーセン選手とは?

「まだKRAZY BEEが工事中なのですが、マット回りは使えるようになっているので練習させてらもってスパーもやっています」

──Road to UFCが行われてる最中ですが、コンテンダーシリーズから木下憂朔選手がUFCと契約を果たし、RTU準決勝の前日には西川大和選手がUFC280でUFCデビュー戦を戦います。この両者が一足先を進んだことに関して、どのように思っていますか。

「木下選手の契約は若くて活きの良い戦いができる日本人が出てきて、一緒に戦っていく仲間が増えたので嬉しいです。もちろん、僕も契約を勝ち取らないといけないのですが」

──こっちは3試合なのに、あっちは1試合で契約なのかという気持ちは?

「アハハハハ、ないです。全くないです。日本全体を上げたいので」

──同じ階級の選手だとすれば?

「UFCと契約できたことには何も思ないと思います。逆に一緒に頑張ってタイトルを賭けて日本人対決ができるようにって願うぐらいで。だからバンタム級だとUFCも安藤(達也)選手が契約して欲しいし、同じサウスポーのレスラーが上がりの僕と安藤選手が、UFCのバンタム級の選手を皆、なぎ倒していきたいと思っていました。日本に注目して欲しいので。

西川選手は……本当に心臓が強いファイターなので、楽しみです。一ファンとして楽しみです。どういうスタイルで戦うのか。どういう風にアジャストしていくのか、試合を視るのが楽しみです。でも、今回は自分の試合の前日だから……見られないのが残念です。

まぁ冗談で『なんで、俺らは3試合もやらなきゃいけないんですか!!』とかは言っていますけど(笑)。本心ではそんなことは全くないです。チャンスがあれば行くに決まっています」

──ハイ。そして止めることはできないです。

「そういう選手ですからね、西川君も。凄く楽しみにしています」

──ではその翌日に戦う──日本人対決ですが、意気込みのほどをお願いします。

「本当に状況が変わって、自分の責任で全ての生活をしていくなかで試合が楽しみでしょうがないです。とにかく、楽しみです。ホント、そこにつきますね。楽しいからやっているし。技術や体力的な部分に、この気持ちを融合させたモノがどういうモノなのか。それを野瀬選手にぶつけたいです。

次に勝つことで決勝という大きな舞台に繋がるので、しっかりと勝ちたいという想いもあります。本当に色々な想いがあります。人生が本当に懸かっているし。この一戦で勝つと負けるとでは大きく変わって来る。

ただ勝てば良くて、負けると悪いモノになるとは思っていないです。思っていないなかで、勝った先の景色を見たいので。そこに向けて、試合まで頑張ります」

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

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【RTU ASIA2022 Ep05】中村倫也と戦う野瀬翔平─01─「ホテルで1階に下りて計量できるのは有難い」

【写真】フワフワしていた自覚があったため、集中することができたRoad to UFC初戦だった(C)MMAPLANET

23日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるROAD TO UFC AISA2022 Episode05――バンタム級準決勝で中村倫也と戦う野瀬翔平。

6月の1回戦では元UFCファイターのウリジブレンを下し、本来はキム・ミンウと準決勝を戦う予定であったが9月になって中村に対戦相手が変更された。その野瀬に初めての海外での試合&国際戦で得たモノが何かを尋ね、中村戦に向けての意気込みを語ってもらった。

言葉数は決して多くない。上手く話せるわけでもない。それでも、芯の強さが伝わってくる野瀬の受け答えだった。


──あと2週間ほどでRoad to UFCバンタム級Tの準決勝、中村倫也選手との試合です。現状の仕上がり具合はいかがですか。

「体重が順調に落ちていて、調子も上がっているので順調に仕上がっています」

──6月のウリジブレン戦、初めての海外での試合と国際戦をRoad to UFCという場所で経験してどのように感じましたか。

「大会自体はこれまで戦ってきた場所のどこよりも規模が大きくて、会場もケージも大きかったです。だから飲まれないように気持ちを創ることが一番大切だと思いました。もうフワフワして……『うわぁ、UFCのケージだ』っていう風になってしまっていたので、とにかく気持ちを入れようとしました。だからケージに入った時は、しっかりと気持ちを創ることができていました。そこは上手くいったかなと思います」

──我事ですが、UFCの会場、UFCのオクタゴンに向かう日本人選手のウォークアウト・ソングでテレレが流れると感無量になってしまいました。

「良い経験でした。ただ単純に良い経験だったという風で終わらせて、振り返るようにはしたくないので、そこは気持ちを切り替えています。あと2勝したいです」

──海外でUFCファイトウィークを過ごしたことは、どのような財産になっていますか。

「僕は全くいつも通りでした。何が体調面で崩すということもなかったです。シンガポールは気候も良くて、食事もスーパーに行けば日本食を入手できましたし。次のアブダビはその辺りは分からないですけど、シンガポールは全然問題なかったです」

師匠の経験が弟子に生きる

──生まれ故郷のことが掲載されている旅行雑誌を持って行って、日本を懐かしむことはなかったですか。

「そんなことはなかったです。試合に集中していました(笑)」

弘中邦佳マスタージャパン福岡代表 それ、俺がUFCに出た時のことじゃないですか(笑)。山口のるるぶを持って行って。

──野瀬選手、そんな精神状態の人間をどう思いますか。

「……。何もいえないです……。ただ僕は試合前の滞在も楽しんでいました」

弘中 ジョン・フィッチと日本でやったら、勝っていましたよ(笑)。

──アハハハ。

弘中 しょぼいこと言っていますよね(笑)。あの時の経験、ずっと心に残っている後悔を野瀬がすることないように普段から指導しています。

──押忍。

弘中 でも、日本の旅行雑誌とか持って行っていたのは僕だけのようですね。

──当たり前です。消化とか体のことを考えると、日本食を持ち込むべきですが、精神的には『パスタとステーキを食って勝て』とあの時は思いましたよ(笑)。

弘中 アハハハハ。野瀬は僕みたいなことはないので。

──パスタを食って勝ちますか。

「日本食がなければ、食べます(笑)。それで勝てるかどうかは……別ですが、あまり食べ過ぎないようにして戦います。」

──良い心構えです。

「これまで僕の場合は計量の日に福岡から東京に向かっていたので、そこを考えるとホテルの部屋から1階に下りて計量できるのは有難いです。いつもより、きつい時間が短かったので、凄く楽でした」

──去年の7月に修斗でもフェザー級からバンタム級に落として、戦うようになりました。その場合は、水抜きをした状態で飛行機に搭乗するわけですよね。

「空港に行く前に水抜きを終らせて、飛行機で東京に向かって。到着してからも電車で移動していたので、そこと比較すると本当に楽です」

──水を抜いて、東京に向かうのですか。

「ハイ。到着したら計量の時間ですし、飛行機に乗る前から水分は取らないままです。それでも移動をしているので計算通りに落ちなくて、東京についてから走ったりとかもしてきました」

──飛行機に乗る前に計量をパスする体重を創る必要があるのは……それは厳しいですね。

「着いた時に落ちているという計算ですね」

──いずれにせよ、その日本での計量と比較してシンガポールの時のリカバリー後の体調や気分に違いはありましたか。

「リカバリーなのか、その時の調子なのか分からないですけど、試合当日は体が軽かったです。僕はリカバリーで浮腫んでしまうことがあるので、そこに注意しているのですが、シンガポールでは全然なかったです。疲労感も全然違っていました」

──では本当のところをいえば、ヒザの負傷により初回で終わるよりももう少し長く戦って、体調の違いを知りたいということはなかったですか。

「3Rかけて、削って極めようと思っていたので、あんな風にあっさりと終ることは想定していなかったです。15分間、動きで相手を上回って疲れさせたら俺が取れると思っていたので。そうなるように試合を進めていたところで試合が終わってしまいました。でも、あのフィニッシュを偶然のように思われるのは納得いかないです」

<この項、続く>

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

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【RTU2022 ASIA Ep.05】イー・チャア戦へ、松嶋こよみ─01─「MMAはスパーでは思い切りできない」

【写真】ミット打ちという名の戦い。凄まじい闘志が伝わってくるミットだった(C)MMAPLANET

23日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるROAD TO UFC AISA2022 Episode05――フェザー級準決勝で松嶋こよみがイー・チャアと戦う。

UFCとの契約に向けて、最後の勝負──つまりMMAファイター人生の正念場となるトーナメント。その準決勝の相手は初戦でSASUKEを破った中国のイー・チャアだ。今も未知数という表現が当てはまる対戦相手との戦いに向けて、6月の1回戦突破から松嶋はどのよう自らのMMAを練り上げてきたか。

MMAファイターとして異端といっても過言でない剛毅會・武術空手を採りいれた松嶋に、ムエタイにいち早く着眼したラディカルMMAファイター=マモル教祖が首相撲のワンポイント指導を行う。唯一無二のスタイルの構築する松嶋をパンクラスイズム横浜でのプロ練習直後にインタビューを試みた。そこには追い込みのピークで疲労が蓄積するなかで、常に戦意を保ち続ける松嶋がいた。


──イー・チャア戦まで2週間強、パンクラスイズムでのスパーとミット打ちを見させていただきました。正直、疲れている。でも研ぎ澄まされている。そのような風に感じました。

「今回、試合までが凄く長く感じるというか……。早い段階からかなりハードなことをやってきたので、全然動けていないと思っていても、ある程度は動けるようになっているのかと思います」

──6月に対戦相手が決まっていました。そこからどのように練り上げ、対策練習をしてきたのでしょうか。

「最初は前回の試合を反省して、見直す。それから自分を上げるための練習をしてきた感じです。そうやってきて、ここ1カ月半ぐらい武田光司選手にパンクラスイズム横浜に週に1度来てもらって対策練習の相手をしてもらいました」

──まず前回の試合の反省点とはどういう部分だったのでしょうか。

「実際の試合での距離感とスパーリングでの距離感の違いですね。試合から遠ざかっていた分、見定めることができなかった。そこが自分のなかで一番反省しているところなので、一度丁寧にやり直そうと思いました。それと組みの部分ですね。結論として一本を取ることができる選手ではないので、どうコントールするのかを打ち込みなどで再確認してきた感じです。

T-Gripのレスリング練習でそこを試したり、T-Gripでの剛毅會空手の稽古でも大塚(隆史)さんに受けてもらったりしてやってきました」

──一本をとらずに勝つ。覚悟を決めて、しんどいことを3R続けるということでしょうか。

「まぁ今までもそうだから、変わりないといえば変わりないんですけどね(笑)」

──ギロチンやダースで極めることができればなという気持ちは?

「ないです(笑)。それができてもラッキーでしかない。つまり、それを使うということは一か八かということになる。もちろん、練習のなかで極めることができることもあります。でも、それは自分の武器としては使えない。自分がやるべきことはそこじゃないので、これからも変わらずにこのままで行こうと思っています」

──今日、RIZINの会見で武田選手がイズムに来ることができなくなり、2人のスパーリングを見ることができなくて残念だったのですが、なぜ対策練習の相手が武田選手だったのでしょうか。

「距離を関係なく詰めてくる。イー・チャア選手はそういうイメージで、あの四つ組みの強さというのは絶対にあると思います。そういう部分を練習する時に、武田選手と練習したいと思いました。打たれ強い部分、打たれても入って来るところですね。相手のことを気にしないで入って来る。そういうところがイー・チャアに一番近い選手が、武田選手でした」

──ただイー・チャアは、どこが本当に強いのか未だに分からないところもあります。

「分からないです。1回戦を見て凄く強い選手だという人もいますけど、どちらかというと『SASUKE君がどうしちゃったの?』という感じで僕は見ていたので。打撃も別に何か怖いという感覚もない。それをいえば打撃がもっと怖い相手や組みが怖い相手と僕は試合をしてきているので。だからといって舐めてかかるわけではないです。

それでもちゃんとSASUKE選手を極めているし、ちゃんとテイクダウンを取っている。その部分では強いんだろうし侮ることができない相手です。でも、自信を持って勝負できる相手だという風には思っています」

──つまり自分を貫くための対策練習をしてきたということでしょうか。

「そうですね。相手がこうしてくるから、こっちはこうするとかでなく、『何をしてこようが関係ないよ』と言えるぐらいの練習をしてきたつもりです。ただ、試合になると空回りしちゃうし、戦闘意欲が異様に上がることもあります(苦笑)。だからこそ、そういう部分とも向き合って戦わないといけない。勿論5分3R、しんどい試合をして戦うなかでいつでもKOできる気持ちで戦います」

──岩﨑さんとのミット打ちは凄まじい一方で、スパーだと本気で打ちこめない打撃の難しさも感じられました。

「レスリングはかなりガチガチでやってきましけど、MMAはスパーでは思い切りできない攻撃が多いです。ただそのレスリング時代でも練習では強くて、試合ではそうでないという選手はいました。そのなかで思い切りミット打ちをやる。岩﨑先生は組手と言っていますが、一つひとつの強さや精度はアレをやることで完成度が上がります。

スパーリングのなかで切り取って、テンポなどダメだったところをミット打ちで修正しています。岩﨑先生にミットを持ってもらうことは僕にはとても大切なことになっています」

──シャドーでも拳をしっかりと握り、手を使って下がる動きなど武術空手の片鱗が伺えました。スパーにしても、構えを変えてからの攻撃や足と拳の連係でも空手らしさもあります。ただし、ミット打ちは移動稽古や型で知る武術空手の理がどこにあるのかは外面では見えなかったです。

「今日はヒジ打ち、ヒザ蹴りが主だったので。でもやる時はやっています。下がる動きを重視するときは、もっと空手の動きになっているでしょうし。下がってコンビネーションというのも普段にやっています。

でも今日のミットにしても、あの距離と高さ引き出したところで、相手を前に出させるという動きを実はやっていました」

──なるほどぉ。

「それにパンチ1つを取ってみても、流れてしまうのではないということも意識しています。言ったら、打ち抜くというよりもサンチンの突きという感覚でやっています」

──とはいえ周囲からはパンチを打ち抜けというアドバイスは当然のように飛んでいます。自分自身の意識と周囲の意見の隔たり……これは従来のMMAやコンバットスポーツを見る目として当たり前のことで、そこに岩﨑さんとのミットと周囲との違いが顕著になると感じることはないですか。

「結局、やるのは自分ですから。人の声に惑わされずという感覚でもいます。そのなかで武術空手だけでなく、フルコンタクト空手で使える部分もありますし、ムエタイから使える部分もある。色々なことを指導してもらって、自分で責任をもって戦うということですよね。

自分の戦いに当てはまるのか、当てはまらないのか。その取捨選択は自分でやります。そのなかで先生とのミットをすることで、回転速度や切れ、精度が上がるので試合に向けて良い状態になっていると感じています」

──岩﨑さんとマモル選手がイズムで首相撲の技術交流、技術談義をしている。非常に興味深かったです。

「実はあんな風に2人が話し込んでいたのは、珍しいことです。普段は先生とマモルさんが鉢合わせになることがなかったので。僕自身、マモルさんのヒザの出し方やヒジ打ちが先生の出し方や打ち方と違うことは分かっていました。それを僕が先生に説明するよりもマモルさんに説明してもらった方が絶対に分かりやすいと思います。そういう風にマモルさんと先生がすり合わせてくれるのは凄く有難いです」

──北岡悟率いるパンクラスイズム横浜が、MMAの梁山泊になっているようですね。面白いのが岩﨑さんと松嶋選手のやりとりのなかで、指導を受けている松嶋選手が「これは使えないです」とハッキリと口にしている点でした。それが岩﨑さんも指導でなくて、自分の稽古になっているという部分なのかと。

「ハイ。僕は『これは使えない』としか言えないことを、マモルさんがその理由を先生に論理的に説明してくれる。

もちろん、僕にとってマモルさんの技術が全てではないです。それこそ僕が自分でやるといっていた取捨選択を2人が理解を深めてしてくれると……僕にとっては一番楽なことで(笑)」

<この項、続く>

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

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【RTU ASIA 2022 Ep.05】UFCへの道、準決勝=キム・ミンウ戦へ。風間敏臣─01─「病みつきになります」

【写真】極めへのこだわり、殺気をはらんだスパーを風間は行っていた(C)MMAPLANET

10月23日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるROAD TO UFC AISA2022 Episode05――バンタム級準決勝で風間敏臣がキム・ミンウと戦う。

6月の1回戦で沸き起こったUFCのとの契約を勝ち取るという想い。そして勝利直後から中村倫也戦を想定して創り上げてきながら9月になって対戦相手がキム・ミンウに変更された。レスラーからストライカーへ、大きな軌道修正が必要な状況も過去最高のデザイアを持つ風間に大きな影響を与えることはなかった。

そんなキム・ミンウ戦まで2週間強、10月7日のHEARTSプロ練習後に風間の話を訊いた。


──スパーリングの最後のセッションだけ見せていただいたのですが、相当に気合が入っていますね。

「ハイ。そうですね」

――極めに行く直前のバックグラブからのパンチ、練習としてはギリの線かと感じるほど殺気がありました。

「アハハハ。そんなことないです。ちゃんと肩を殴っていますから。顔面を狙うことはないです。ただ、最初はちょっと顔に入ったので肩に切り替えました(笑)」

――顔面のイメージで、力を入れて肩を殴ると。

「ハイ」

――Road to UFC準決勝まで2週間少し、上々の仕上がりに見えました。

「体調は万全です。疲労は溜まってきても、それはしょうがない時期ですし」

――6月の1回戦。セコンドの大沢ケンジさんが、ケージサイドに立った時に『UFCなんだ』と気持ちが上がったと言われていました。風間選手はいかがでしたか。

「僕はUFCに対して、あまり思うことがなかったです。でも会場について『ここにいたい』っていう気持ちが凄く湧き上がってきて。自分は『何が欲しい』とかあまり思わないんですけど、あれだけ『欲しい』って思ったのは初めてでした。『UFCとの契約が欲しい』――そう思いました。本当にこれまでは『××で戦いたい』とかなくて、自分が進んでいくなかで見えてくるところで戦えるよう探っていきたいという感じでした。

でも、あの舞台に触れることができて『ヤバいな』と。Road to UFCってUFCのサブもサブじゃないですか。ほぼほぼ観客もいないなかで、あれだけ自分の気持ちが動いた。ということは、本戦に出た時はヤバいだろうなって。スタッフの待遇とかも、もっと変わってくるだろうし。それを何としても手にいれたいと思いました」

――取材をしていてONEと同じ会場だけど、別世界でした。UFCの歴史の重みというか、頂の高さと言うか。何か雰囲気が違っていました。

「僕はONEを味わったことがないのですが、なんか雰囲気が凄くて。アレを味わっていないから、以前の自分のように気持ちが動くことがない選手が多いんだと思います。アレを知ってしまうと……ダメっすね(笑)。病みつきになります」

――PPV出場選手と同じファイトウィークを過ごしました。そこで感じ入ることもありましたか。

「そこは僕は本当に選手のこととか知らないので、大沢さんに『××だ』とか教えてもらうような感じで。自分は知らなかったから、何も思わなかったです。それなのに会場入りしてからは……痺れました。最高でした」

――その気持ちになったのが6月9日でした。それから準決勝まで4カ月以上あるわけですが、1回戦が終わってからどのように過ごしてきましたか。

「終わった後は次の相手は中村倫也だと思っていたので、本当にそこに向けて創っていました。試合が終わってホテルに戻ってから、もう大沢さんと次の試合に向けて話をして。帰国して、数日間休んで。次に大沢さんと話をした時も、準決勝に向けて話を詰めていくというか……。それからどんどん創ってきました。

それが9月になってキム・ミンウに相手が代わって(笑)。まぁ気持ち的には何も変わらないのですが、相手がやってくることはメチャクチャ変わりますよね(笑)」

――中村選手と戦うという想定していた時は、どのような準備を?

「それは言えないです(笑)。決勝で戦う可能性が残っているので。ちょっとそこは申し訳ないです」

――確かにその通りです。失礼しました。それだけ創っていたといことですね。

「ハイ。対戦相手がキム・ミンウになると知ったのは、MMAPLANETの記事を見るのと、ほとんど同じタイミングでした」

――そうなのですか!! 実は私がその情報を得た時にUFCアジアに『正式発表はいつ?』と問い合わせをして。『正式発表の時期は分からないけど、事実だからあなたの得た情報を記事にしてもらって構わない』という返答で。

「ほんと記事を読んで『えっ?』と思ったタイミングで、大沢さんから連絡があって。アハハハハ。ビックリしました。正直、最初は『マジかよ』と思いました。やってきたことが後回しになってしまうので。でも少し考えると、確かに日本では中村倫也で盛り上がっているかもしれないけど、世界的に見たらキム・ミンウの方が評価が高いんで。自分にとっては美味しい話です。

と同時に誰と当たっても強くて、楽な試合はないので誰でも良いっていう気持ちでもありました」
――とはいえ野瀬選手と戦う準備をしていたキム・ミンウは、風間選手に代わってもグラップリング主体のファイターということで、さほど修正は必要ないと思ったかもしれないです。

「構えが逆――なぐらいですよね。自分の場合は、一旦白紙に戻してキム・ミンウ対策をしてきました」

――ほぼ3年ブランクのある選手です。過去の試合映像で、どの試合を参考にしましたか。

「試合は一通り見ました。でも一番チェックしたのは、2017年4月のキム・スーチョル戦ですね。ちょうどキム・スーチョルと扇久保(博正)選手の試合があったので、そこと見比べる感じで」

――そこで得た印象というのは?

「倒せますね。倒せるっていうことです。でも間違いなく強い。圧倒したいけど、無傷では帰ってくることはできないです。でも圧倒します」

――キム・ミンウと戦うことで、4月の齋藤奨司選手との試合の経験が生きてくるということはありますか。

「距離とか違うし、そこは余りないです。ただし、跳びヒザに関してはアレからずっと意識するようになりました。そこは良い経験になりました(笑)」

――テイクダウンにヒザを合わせる、戦い方として正論です。ただし、ドンピシャで入ることは滅多にない。テイクダウンを奪えるパーセンテージと当てられるパーセンテージは圧倒的に前者の方が高いかと。

「自分もそう思っていました。自分が生きている間に、そんなことは起こらないぐらいで思っていました。パンチならまだしも動いているなかで、跳びヒザを当てるって。あの試合は事故だと色々な人は言いますけど、そうではないです。

動画を視ると、自分が頭を振った瞬間に齋藤選手はモーションに入っていました。きっとめちゃくちゃ練習をしてきたはずです。だからあのヒザは事故ではなくて、齋藤選手に僕がはめられた結果です。キム・ミンウだってヒザがある。そこを考えて対策を立てています」

<この項、続く>

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

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【RTU ASIA 2022 Ep.06】UFCへの道、準決勝=野瀬翔平戦へ。中村倫也─01─「達人がここにいる」

【写真】ちょっとリー・ジンリャンな中村倫也(C)MMAPLANET

10月23日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるROAD TO UFC AISA2022 Episode06で、中村倫也が野瀬翔平と対戦する。

UFCとの契約を賭けたトーナメント準決勝まで3週間を切り、追い込み練習の真っ最中というなか中村はこの日(※10月5日)、正午前から夕方までパンクラスイズム横浜で汗を流し続けた。

プロ練習、ファンクショナルトレ、そしてマモルとのパーソナル。中村はキャリアの分岐点となる一戦を前に「未来を見据えた」トレーニングもしていた。


──Road to UFCまで3週間弱、現時点での仕上がり具合はいかがですか。

「実家住まいで移動が大変という面はやはりありますが、自分のことを本当に応援してくれる人が常に近くにいる。5年以上1人暮らしをしていた時と比較すると、今の状況はモチベーションになりやすいと改めて実感しています。1日1日のエネルギー量が増えた。『1日24時間じゃ足らない。もっと練習したい』という感覚が久しぶりに戻ってきています」

──そんななか今日はパンクラスイズム横浜での練習となりましたが、スパー等も少し軽めのように映りました。

「そうですね、時期的にも疲労がピークにあるのはもうしょうがないことで。だからこそ自分のやるべきことの確認、そのためのムーブメントとグラップリングの対応……これはしつこいタイプの野瀬選手と戦うための対策練習でもあります。そこを頭においてスパーリングを行い、そのまま岳(大宮司)さんと打撃から組みのつなぎという部分でのファンクショナルトレーニング。そして、このインタビュー後にマモルさんのプライベートで、首相撲の指導を受けます」

──疲労がピークで確認作業と言いつつもスパーリング中心のプロ練習が正午から1時間半、そしてファンクショナルトレーニングが1時間、本来であればそのままパーソナルに入るところで取材を挟ませてもらったということで、実際は3時間半ぶっ通しのトレーニングではないですか。

「だからこそ体の訴えを全て感じ取って、無理をして良いところとしないところの見極めをしながら練習しています。そのためにも午後はずっとパンクラスイズム横浜さんで、練習を続けさせてもらうことにしているというのもあります。移動は実家とここだけで、間に何か挟まない。違う場所に移動すると、疲労が蓄積してしまうので。移動時間は減らして、パンクラスイズム横浜さんで集中して体を動かすようにしています。

ここにはそれぞれの部門でプロフェッショナルが集まっているので、凄く有難い環境で練習させてもらえています」

──マモル選手と倫也選手の組み合わせは、凄く新鮮に感じました。

「でもMMAに転向してから、パンクラスイズム横浜のプロ練習に参加させてもらっていて、月に2回はマモルさんが仕切る日だったんです。だから2年前から少しはマモルさんから教わっていました。この間にマモルさんに習ってきたことが、色々なパーツを接合……融合しやすいと感じていたので、パーソナルをお願いすることにしたんです」

──打撃と組みの融合、それが首相撲ということなのですか。

「メインが組み相撲ですね」

──私の印象ではレスリングは力のぶつけ合い、真っ向勝負だという感覚をずっと持っていました。ただし、R-1のリコ・チャッパレリのスパーリングを見た時に引退して10年以上も経つリコが、MMAファイターにほぼ手をつかわず肩を使っていなすなどしていて。『レスリングの達人は合気道だ』と感じたことがありました。

「マモルさんも達人です。先週とか『ちょっと組んでみようか』と言われて、胸を合わせて取り合ったらめっちゃ吹っ飛ばされました(笑)」

──五輪を目指し、U23で世界チャンピオンだった倫也選手のレスリングは、達人系ではなく真っ向勝負系だったのですか。

「実は……自分では体の機能とか他の選手とは違っていると思っていて。力でやるのではなく、抜いても戦えるという気でいました。でも今となっては、こうやってマモルさんと組ませてもらったりしていると、まるっきり力でやっていたことが分かりました。ホントに、達人がまさにここにいるという感じですね(笑)」

──マモル選手は東農大でレスリングの出稽古をしており、そこからムエタイに傾倒していったことで、MMAに適した首相撲を身に着けたという印象が強いです。

「その通りだと思います。シチュエーションによっては大木のように大地に根をしっかりと張っていて、びくともしない。でも、違う状況になると滑落……重心がストンと抜けるような動きでいなされます。脱力こそ最高のスピードが出るので、そこがマモルさんは本当に上手いです」

──まさにJ-MMA界のエロ系……もとい無形文化財ですね(笑)。

「アハハハ。現状、僕はまだMMAでは常にフルパワーのように動いてしまうので、その足りない要素をマモルさんに教わり、力や瞬発力でいくところとミックスすることで、凄く良いモノがデキるんじゃないかと思っています」

──世界レベルのフリースタイルレスリングと、達人の首相撲の融合。これは楽しみです。

「そうですね、要所でヒジを入れてレベルチェンジだとか。それがあることでテイクダウンを取りにくい選手からも、取れるようになるだろうし。そこをイメージしつつ、ミットでは絶対的な動きをバンバン打つことで、体に落とし込んでいます。そういう風に流れが切れないミットを持ってくれて、自然と体から出るような感じの創り方をしてくれます」

──MMAに落とし込む。そこをイメージできるという部分こそ、中村倫也の最大の武器ではないかと。

「ただし、これが次の試合で成果が出るかと言えば、そんなに簡単なモノでないです。やはり試合ですから、色気を出すようなことはしたくない。それで足下をすくわれると元も子もないので。実際にそういう経験をたくさんしてきましたし。だから、マモルさんから習っていることが次の試合で出るかは分からないです。ただし、ここが勝負だという時には形になっていたいですね」

──つまりはUFCとの契約を賭けたトーナメント戦のなかでも、次の試合に勝つためだけでなくベースアップとなる練習も続けてきたということですか。

「ハイ。常に野瀬選手のことは意識していますけど、そこが当然あるうえで未来を見据えた練習をしていくということですかね」

──では改めてですが、野瀬選手の印象を教えてください。

「大変な過去がある(※高校時代に柔道の試合で首を骨折。呼吸ができなくなる危険な状態で、搬送された大学病院では手術ができないほどの重症だった。運よくこの症状に対応できる日本で2つしかない病院の1つがドクターヘリで移動できる距離にあり、脊椎損傷センターで足の骨を削り、脊椎を繋いで固めるという6時間の手術を受けて命を繋ぐ。野瀬本人によると術後は『痛みという言葉の範疇に入らないほど全身が痛いけど、何もできないので殺してくれと泣き叫ぶばかりでした。また手術をして、あの痛みを経験するなら舌を噛んで死のうと思っていました』という状態だったという。痛みが消えたのは1年後、それでも一生車椅子の生活と宣告をされたが、強靭な肉体と精神力で体を縛った状態で立った状態を保つというリハビリを経て、文字通り奇跡的に回復。『拾った命、体だからやりたかったMMAをやろう』と柔道ではなく、MMAの道を進むこととなった)選手です。

正直なことをいえば、対戦が決まるまで余り注目していなかった。でも改めてちゃんと試合をチェックすると、蹴りが上手くてグラウンドも強い──普通に強いだと思いました。気を抜くことはできないです」

<この項、続く>

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

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【RTU ASIA2022】準決勝大会が正式発表、10月23日──日本時間で午後8&午後10時スタート!

【写真】松嶋が某RIZINファイターと対策練習をするなど、既に各選手の準決勝での戦いは始まっている(C)MMAPLANET

13日(火)、UFCよりRoad to UFC ASIA2022準決勝の10月23日(日・現地時間)にUFC280「Oliveira vs Makhachev」ウィークの一環としてUAEはアブダビで開催されることが正式発表された。

先日、明らかになったようにバンタム級のトーナメントでシャッフルが見られた以外は、6月に勝ち上がった選手が順調に対戦することになっている。

1回戦大会と同じく、1大会で5試合=4階級の準決勝とワンマッチ1試合がダブルヘッダーとして実施される。そのワンマッチでは日本からSASUKEがライト級マッチに出場し、ライト級Tを欠場した中国のパラチンとエピソード05で対戦する。

同様にエピソード06では同じく中国からバンタム級T初戦をキャンセルしたシャオ・ロンが、フィリッピ・リマとのワンマッチが決まった。


日本のファンが気になるのはイベントスタート時間、松嶋こよみ、風間敏臣が出場するエピソード05は湾岸標準時の午後3時、つまり日本では午後8時スタート。中村倫也×野瀬翔平が行われるエピソード06は午後10時スタートとなり、1回戦と同様にABEMAでも中継される見込みだ。

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

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『ROAD TO UFC ASIA 2022』Episode 3&4前日計量結果/宇佐美正パトリックが欠場


 計量開始直前にライト級で日本から出場予定だった宇佐美正パトリックが、減量中に体調不良に陥り欠場という情報が届いた。

 パトリックの盟友、中村倫也と野瀬翔平――そして堀内佑馬の3人は問題なく計量を済ませている。

 不確定情報ながら、当日の朝まで減量していたパトリックが病院に搬送されたという話も伝わっている。まずはパトリックの安全が第一として、この大切な試合を棒に振らざるを得なくなった状況をEXFIGHT、LDHmartialartsも深く受け止めて今後の選手育成の糧としてほしい。

 これは残念。


■ROAD TO UFC AISA2022 Episode03計量結果

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
シェ・ビン: 144.5ポンド(65.54キロ)
イ・ジョンヨン: 146ポンド(66.22キロ)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
堀内佑馬: 126ポンド(57.15キロ)
トップノイ・キウラム: 126ポンド(57.15キロ)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ: 155.5ポンド(70.53キロ)
宇佐美正パトリック:――

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
中村倫也: 136ポンド(61.69キロ)
ググン・グスマン: 133.5ポンド(60.55キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ソ・イェダム: 116ポンド(52.62キロ)
ジョセフィン・クヌトゥソン: 116ポンド(52.62キロ)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode04計量結果

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
野瀬翔平: 135.5ポンド(61.46キロ)
ウリジブレン: 135.5ポンド(61.46キロ)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
キム・ギョンピョ: 156ポンド(70.76キロ)
アスクルバイ: 156ポンド(70.76キロ)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
ルー・カイ: 146ポンド(66.22キロ)
アンガ・ハンス: 144.5ポンド(65.54キロ)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン: 125.5ポンド(56.92キロ)
ジェレミア・シレガー: 124ポンド(56.25キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジョン・アダハー: 170ポンド(77.11キロ)
キム・ハンソル: 171ポンド(77.56キロ)

 前日計量結果。その他の選手はパスしています。続きを読む・・・
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【RTU ASIA2022】03&04計量終了 トップノイ×堀内佑馬、まずはトップノイがフェイスオフで一本!!

【写真】ファイスオフではトップノイに一本取られた堀内。明日、取り返してほしい (C)MMAPLANET

9日(木・現地時間)、明日10日(金・同)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるRoad to UFC ASIA Episode03&04の計量が、同地のマンダリン・オリエンタルホテル内ボールルームで行われた。

宇佐美正パトリックが減量失敗で欠場となったRoad to UFC2日目の計量は、ウェルター級のワンマッチでキム・ハンソルと対戦するジョン・アダハーに続き、そのパトリックとの試合がなくなったアンシュル・ジュビリが、本計量終了の2分前――10時58分にスケールに乗り終了。

ここからフェイスオフに移り、日本勢は中村倫也、堀内佑馬、野瀬翔平の順に明日オクタゴンで戦う相手と向き合った。


北米MMA的な乗りを見せたのは堀内とトップノイとキウラムの両者だった。フェイスオフでは笑顔を浮かべつつ、何やら挑発しあう。正面を向いての撮影時も、言葉を続ける両者だったが、最後にトップノイは堀内が手を出すとスッと背中を見せる。一本取られる形となった堀内、明日はしっかりとオクタゴンで取り返してほしいものだ。

■視聴方法(予定)
6月9日(木・日本時間)
午後3時30分~ABEMA格闘Ch

Episode01
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode02
午後6時30分~UFC FIGHT PASS

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode03計量結果

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
シェ・ビン: 144.5ポンド(65.54キロ)
イ・ジョンヨン: 146ポンド(66.22キロ)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
堀内佑馬: 126ポンド(57.15キロ)
トップノイ・キウラム: 126ポンド(57.15キロ)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ: 155.5ポンド(70.53キロ)
宇佐美正パトリック:――

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
中村倫也: 136ポンド(61.69キロ)
ググン・グスマン: 133.5ポンド(60.55キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ソ・イェダム: 116ポンド(52.62キロ)
ジョセフィン・クヌトゥソン: 116ポンド(52.62キロ)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode04計量結果

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
野瀬翔平: 135.5ポンド(61.46キロ)
ウリジブレン: 135.5ポンド(61.46キロ)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
キム・ギョンピョ: 156ポンド(70.76キロ)
アスクルバイ: 156ポンド(70.76キロ)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
ルー・カイ: 146ポンド(66.22キロ)
アンガ・ハンス: 144.5ポンド(65.54キロ)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン: 125.5ポンド(56.92キロ)
ジェレミア・シレガー: 124ポンド(56.25キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジョン・アダハー: 170ポンド(77.11キロ)
キム・ハンソル: 171ポンド(77.56キロ)

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【RTU ASIA2022】50分経過時点の計量結果 宇佐美正パトリック、減量失敗で欠場。堀内、中村&野瀬はパス

【写真】堀内、中村、野瀬の3選手は計量をパスしている (C)MMAPLANET

9日(木・現地時間)、明日10日(金・同)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるRoad to UFC ASIA Episode03&04の計量が、同地のマンダリン・オリエンタルホテル内ボールルームで行われた。

計量開始直前にライト級で日本から出場予定だった宇佐美正パトリックが、減量中に体調不良に陥り欠場という情報が届いた。

パトリックの盟友、中村倫也と野瀬翔平――そして堀内佑馬の3人は問題なく計量を済ませている。


不確定情報ながら、当日の朝まで減量していたパトリックが病院に搬送されたという話も伝わっている。まずはパトリックの安全が第一として、この大切な試合を棒に振らざるを得なくなった状況をEXFIGHT、LDHmartialartsも深く受け止めて今後の選手育成の糧としてほしい。

開始50分時点の計量結果は以下の通りだ。

■視聴方法(予定)
6月9日(木・日本時間)
午後3時30分~ABEMA格闘Ch

Episode01
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode02
午後6時30分~UFC FIGHT PASS

■ROAD TO UFC ASIA2022 Episode03 50分経過時点での計量結果

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
シェ・ビン: 144.5ポンド(65.54キロ)
イ・ジョンヨン: 146ポンド(66.22キロ)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
堀内佑馬: 126ポンド(57.15キロ)
トップノイ・キウラム: 126ポンド(57.15キロ)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ:――
宇佐美正パトリック:――

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
中村倫也: 136ポンド(61.69キロ)
ググン・グスマン: 133.5ポンド(60.55キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ソ・イェダム: 116ポンド(52.62キロ)
ジョセフィン・クヌトゥソン: 116ポンド(52.62キロ)

■ROAD TO UFC ASIA2022 Episode04 50分経過時点での計量結果

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
野瀬翔平: 135.5ポンド(61.46キロ)
ウリジブレン: 135.5ポンド(61.46キロ)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
キム・ギョンピョ: 156ポンド(70.76キロ)
アスクルバイ: 156ポンド(70.76キロ)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
ルー・カイ: 146ポンド(66.22キロ)
アンガ・ハンス: 144.5ポンド(65.54キロ)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン: 125.5ポンド(56.92キロ)
ジェレミア・シレガー: 124ポンド(56.25キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジョン・アダハー:――
キム・ハンソル: 171ポンド(77.56キロ)

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE Road to UFC SASUKE UFC アンシュル・ジュビリ イ・ジョンヨン イー・チャア ウリジブレン キム・ギョンピョ キム・ハンソル クルムアリ・マイマイティトゥハティ ググン・グスマン シャオ・ロン トップノイ・キウラム バンマードォーチー パク・ヒョンソン ホン・ジュンヨン 中村倫也 修斗 内田タケル 堀内佑馬 宇佐美正パトリック 松嶋こよみ 野瀬翔平 風間敏臣

【RTU ASIA2022】「僕はイー・チャア、名前を覚えて」SASUKEの相手は中国MMAの王道を歩んできた

【写真】言葉短め、自信あり――という風なイー・チャアだった(C)MMAPLANET

10日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるRoad to UFC ASIA Episode01で修斗世界フェザー級王者SASUKEと中国のイー・チャアが対戦する。

予測不能の中国人参加選手にあって、イー・チャアはエンポ・ファイトクラブで散打を始め、その後にMMAに転向。中国MMA界の王道路線と呼べるステップアップを遂げたイー・チャア、SASUKE戦に向けての心境を尋ねた。


――もう3日後に日本のSASUKE選手と戦います(※取材は6月6日に行われた)。今の気持ちを教えてください。

「凄く調子が良いよ。過去最高といえる。だから、本当にこの試合で勝ちたい」

――イー・チャア選手はいつ頃からMMAの練習を始めたのでしょうか。

「11歳の時に散打を始め、TVで偶然MMAを見て16歳の時にMMAに転向したんだ」

――中国のMMA選手で散打から転向選手は漢民族の選手以上にウィグルや内モンゴル、そしてチベット系の民族のファイターが目立っています。

「僕もチベット族だよ」

――ということはUFCファイターのスムダーチーやONEのバンマードォーチーと同じエンポ・ファイトクラブでMMAを?

「まさに僕は彼と同じエンポ・ファイトクラブ所属で、皆チームメイトだよ。ちょうど僕が11歳の時にスムダーチーたち、12歳、13歳、14歳の選手と練習してきたんだ。散打からMMAと」

――まさに中国MMA界の王道を進んできたわけですね。ところで散打出身のイー・チャア選手ですが、試合映像を視ると相当にレスリングやグラップリングを使いこなしているように見えました。

「絶対的に僕のベースは散打だよ。ただ、MMAを始めた頃にロシアからレスリング・コーチがやってきていて徹底的にレスリングを叩きこまれたんだ。レスリングとグラップリングばかり練習してきたから、僕の試合では組み技が多く見られるだと思う。でも僕はウェルラウンディット・ファイターだ。打撃も使えるよ」

――ではSASUKE選手の印象を教えてください。

「彼も優秀なグラップラーだね。ただし、僕のスピードにはついてこられないだろう。100パーセント、僕が勝つ」

――次の試合はただの1試合ではなく。UFC契約を賭けた第一歩となります。そんな一戦でどのような試合を世界に見せたいと思っていますか。

「僕がどんなファイターなのか、しっかりとテクニックを見てほしい。絶対に期待に応えてみせるから」

――では最後に日本のMMAファンに一言お願いします。

「僕はイー・チャア、この名前を覚えておいて欲しい(笑)」

■視聴方法(予定)
6月9日(木・日本時間)
午後3時30分~ABEMA格闘Ch

Episode01
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode02
午後6時30分~UFC FIGHT PASS

6月10日(金・日本時間)
午後3時30分~ABEMA格闘Ch

Episode03
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode01
午後6時30分~UFC FIGHT PASS

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode01対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
SASUKE(日本)
イー・チャア(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
パラチン(中国)
キ・ウォンビン(韓国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
クルムアリ・マイマイティトゥハティ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
ラマ・スパンディ(インドネシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
チャン・ミンヤン(中国)
トゥコ・タクコス(ウクライナ)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode02対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
キム・ミンウ(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
松嶋こよみ(日本)
ホン・ジュンヨン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
ウォーレン・デルロサリオ(フィリピン)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アイリヤ・ムラトベク(中国)
パワン・マーン・シン(インド)

<フライ級/5分3R>
ショーン・エチェル(豪州)
内田タケル(日本)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode03対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
シェ・ビン(中国)
イ・ジョンヨン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
堀内佑馬(日本)
トップノイ・キウラム(タイ)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
宇佐美正パトリック(日本)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
ググン・グスマン(インドネシア)

<女子ストロー級/5分3R>
ソ・イェダム(韓国)
ジョセフィン・クヌトゥソン(スウェーデン)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode04対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
野瀬翔平(日本)
ウリジブレン(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
アスクルバイ(中国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
ルー・カイ(中国)
アンガ・ハンス(インドネシア)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン(韓国)
ジェレミア・シレガー(インドネシア)

<ウェルター級/5分3R>
ジョン・アダハー(フィリピン)
キム・ハンソル(韓国)

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