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【RIZIN LANDMARK05】倉本一真 inアリゾナ─01─「ヘンリー・セフードのファイトキャンプが始まった」

【写真】倉本は凄まじい勢いで、色々なモノを吸収しているように感じる(C)SHOJIRO KAMEIKE

29日(土・祝)、東京都渋谷区の代々木第一体育館で開催されるRIZIN LANDMARK05で、倉本一真が太田忍と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

レスリング時代に対戦経験のある両者の激突が発表されたのは、3月3日に行われた記者会見だった。しかし倉本は会見を欠席、そのとき彼は米国アリゾナ州フェニックスのファイト・レディーで、元UFC世界フライ&バンタム級王者のヘンリー・セフードと練習していたのだ。なぜ彼は米国に渡っていたのか。その理由と現地の練習について訊いた。


――現在、米国アリゾナ州のファイト・レディーで練習されているそうですね。

「はい。以前からヘンリー・セフードがいるファイト・レディーで練習したいと思っていたんですよ。もともとヤマニハ選手に負けた(2021年6月、アラン・ヤマニハに判定負け)あとに、マネージャーから『米国で練習してみるのも良いですよ』と言われていて」

――なぜファイト・レディーに興味を持ったのでしょうか。

「やっぱり組みのファイターが、組みを生かしつつ打撃をやって結果を残している。そういうファイターが育っているジムで練習したいと思ったんです。それでファイト・レディー側も受け入れてくれることになったんですけど、当初は去年の末に来るつもりでいたものの、ジムの受け入れ態勢の確認とかもあって。

僕は元谷選手に負けた直後に行きたい気持ちが強くなっていたけど、コーチやヘンリー・セフードのスケジュールとか、そういったことを確認して、ようやく2月15日に日本を発つことが決まりました。ちょうどその頃に次の試合も決まったという流れです」

――2月15日に日本を発ったということは、2カ月ファイト・レディーで練習しているわけですね。

「そうです。4月13日にこちらを出発するので、ちょうど2カ月ですね。もともと『米国で練習するなら3カ月』と言われていました。1カ月でこちらの環境に慣れて、2カ月でさらに練習にも慣れていき、3カ月でもっと良くなっていく。そういう感じで話をしていたんですが、出発日も伸びて、僕の試合が決まったこともあって――それでも丸2カ月はいることができると思って、アリゾナに来ました。ただ、すぐ2カ月経ってしまいましたね。時間が経つのは早いです」

――ファイト・レディーでは、どのような練習を行っているのでしょうか。

「最初の1カ月はヘッドコーチのエリック・アルバラシンさんが、マンツーマンで指導してくれました。ちょうど僕がファイト・レディーに来る頃に、セフードの次の試合(5月6日、アルジャメイン・ステーリングとのUFC世界バンタム級タイトルマッチ)が決まって、ここにセフードのファイトキャンプのメンバーが集まっていたんですね。それで僕もファイトキャンプに参加させてもらい、すごく勉強になっています」

――セフードのファイトキャンプも始まるとは、絶好のタイミングですね。では1日の練習スケジュールを教えてください。

「ジムは朝10時から練習開始で、セフードのファイトキャンプとファイト・レディーの練習は完全に分かれているんですよ。僕はオモニファイトキャンプのほうに参加して、朝10時からの練習は12時から12時30分ぐらいに終わります。そこから各自のトレーニングに入り、また午後6時30分ぐらいからファイトキャンプのメンバーと練習が再開されます。MMAのスパーリングはファイトキャンプというよりジム全体で、火曜日と金曜日に行われていますね。MMAの練習はセフードのお兄さん(アンヘル・セフード)が、レスリング中心のMMAを教えてくれたり。他にも打撃のコーチやグラップリングのコーチが、入れ替わりながら練習を見てくれるという感じです」

――そこにデメトリウス・ジョンソンをはじめ、多くのトップファイターが集まっていたのですよね。

「DJがいたのは何日かだけだったと思うんですけど、すごいですよね。試合前の大事な時期はDJもファイト・レディーに来ているらしいです。他にもデイヴィソン・フィゲイレド、ジャン・ウェイリ、ジョン・ジョーンズが来ていて。パウロ・コスタやブルーノ・シウバはファイト・レディー所属で、他にもUFCファイターやベラトールの選手がたくさん練習しています。でもそのメンバーでジムに常駐しているのはセフードぐらいで、他はファイトキャンプや何かある時に来るという感じです」

――常駐はしていなくても、それだけのファイターが練習に訪れるということは、皆が求める練習環境がファイト・レディーにあるということですね。

「そうだと思います。ヘッドコーチのエリックをはじめ、打撃コーチのエディ・チャーさん、グラップリング中心のコーチでサンティノ・デフランコさん、そしてセフードのお兄さんが主なコーチで、他にも選手兼コーチという人たちもいます。そうしたコーチ陣が的確な意見をくれるし、コーチ同士で意見を言い合うことができる良い雰囲気なんですよ」

――トップファイターたちが集まる中で、いわゆるガチスパーは行われるのですか。

「こっちは結構ガチでやりますね。火曜日と金曜日は大きめのMMAグローブとシンガード、ヘッドギアは着けてガチスパーをやります。他の大きなジムについて訊いたら、大きいボクシンググローブを着けてスパーするところが多いらしくて。でもボクシンググローブだと、たとえ8オンスでもスタイルが変わってしまうじゃないですか。まず組むことができないですからね。でもファイト・レディーではMMAグローブを着けてガチスパーをやるので、良かったです。さすがにセフードとはスパーしていないですけど……。彼はもうファイトキャンプに入っていて、完全にアルジャメインを研究したメニューをやっていました」

――そのなかで、「コイツは強い」という選手はいましたか。

「いやぁ、みんな強いですよ。何回もスパーしているのは、モンゴルのバットゲレル・ダナーですね。身長も高いし、前に出て来るストライカーで強い。僕も勉強になっています」

――ではファイト・レディーでの練習を通じて、一番得たものは何なのでしょうか。

「次の試合にも関わってくるので、細かいことは言えないんですが……いろいろと変わってきました。教わったことを全部できるようになったかといったら、それは難しいですけど。2カ月の練習だけで全部できるようになったら、僕もUFCチャンピオンになれると思いますし。アハハハ。でも次の試合で、変わった自分を見せることはできると思います」

<この項、続く>

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Gladiator MMA MMAPLANET o PFL PFL2023#01   アルジャメイン・ステーリング アレハンドロ・フローレス インパ・カサンガネイ ガブリエル・ブラガ クリシュトフ・ヨッコ クリス・ウェード ジョゼ・アルド ダニエル・トーレス チアゴ・マヘタ・サントス チョ・ソンビン バッバ・ジェンキンス ブレンダン・ラウネーン ヘスス・ピネド マルロン・モラエス マールシン・ハムレット モハマド・ファフレディン モヴィッド・ハイブラエフ ロブ・ウィルキンソン 工藤諒司

【PFL2023#01】計量終了 チョ・ソンビン、メディカルにパスせず欠場。モラエス「今もベストの1人」

【写真】映像では、もっと身長差があったように見えたラウネーンとモラエスだった(C)PFL

1日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのザ・シアター@ヴァージンホテルで開催されるPFL2023#01の計量が、3月31日(金・同)に終了している。

1月にGladiatorで衝撃的な強さを見せたチョ・ソンビンは、2年振りのPFL参戦に向け本計量を146ポンドでパスしたが、何とメディカルをパスせず欠場に。

セレモニアル計量開始15分前にガブリエル・ブラガの代替出場が決まった。

3月のPFLチャレンジャーシリーズで勝利しているブラガは、144.5ポンドで計量をパス。

セレモニアル計量で体重計の上で「レッツゴー」と叫び声を挙げ、終始笑顔だった。


メインで対戦する昨年のフェザー級王者ブレンダン・ラウネーンと、マルロン・モラエスは明らかな身長差があり、フェイスオフでは上と下から視線をぶつけあった。

2014年3月にハードロックホテル&カジノ内ザ・ジョイントと呼ばれた同会場でWSOF世界バンタム級王座を獲得しているモラエスは「素晴らしい雰囲気だよ。会場は最高だ。PFLは最高の大会を開き、僕はここでベルトを巻く。戦い続ける理由? コレが好きだから戦い続けているんだ。そして、この試合で勝って、僕は今も世界のベストの1人だと証明してみせる」と話した。

一方ラウネーンは「チャンピオンになって、シーズンオフは少し休んだ。家族や友人と楽しい時を過ごしてね。けど、1月からタイに渡ってトレーニングをし、この日のためにほとんどを過ごしてきた。モラエスはジョゼ・アルド、アルジャメイン・ステーリングに勝っている。明日はベストバージョンのマルロン・モラエスと戦いたい」と意気込みを語っている。

なお日本から出場の工藤諒は+500というオッズがつき、対するは2021年度の世界王者モヴィッド・ハイブラエフは実に-675と掛け率では圧倒的な差がついている。

そんな両者はフェイスオフを終え、穏やかな表情で握手を交わした。

■視聴方法(予定)
4月2日(日・日本時間)
午前7時30分~DAZN

■ PFL2023#01計量結果

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウレーン: 146ポンド(66.22キロ)
マルロン・モラエス: 145.4ポンド(65.95キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ロブ・ウィルキンソン: 205.4ポンド(93.16キロ)
チアゴ・マヘタ・サントス: 206ポンド(93.44キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
クリシュトフ・ヨッコ: 205.4ポンド(93.16キロ)
ウィル・フルーリー: 205.6ポンド(93.25キロ)

<フェザー級/5分3R>
モヴィッド・ハイブラエフ: 145.8ポンド(66.13キロ)
工藤諒司: 146ポンド(66.22キロ)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード: 145.6ポンド(66.04キロ)
バッバ・ジェンキンス: 146ポンド(66.22キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
マールシン・ハムレット: 205.6ポンド(93.25キロ)
モハマド・ファフレディン: 205ポンド(92.99キロ)

<ライトヘビー/5分3R>
ジョシュ・シルヴェイラ: 202.8ポンド(91.98キロ)
サム・ケイ: 206ポンド(93.44キロ)

<フェザー級/5分3R>
アレハンドロ・フローレス: 145.4ポンド(65.95キロ)
ダニエル・トーレス: 146ポンド(66.22キロ)

<フェザー級/5分3R>
チョ・ソンビン: 146ポンド(66.22キロ)
ヘスス・ピネド: 144.6ポンド(65.58キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
デラン・モンチ: 205.4ポンド(93.16キロ)
タイ・フローレス: 206ポンド(93.44キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
コリー・ヘンドリックス: 205ポンド(92.99キロ)
インパ・カサンガネイ: 205.4ポンド(93.16キロ)

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ABEMA Combate Global DEEP DEEP113 DEEPフライ級GP MMA MMAPLANET o ONE ONE FN10 PANCRASE Pancrase333 RIZIN UFC アルジャメイン・ステーリング エフェヴィガ雄志 伊藤裕樹 宇田悠斗 安谷屋智弘 本田良介 杉山廣平 松場貴志 澤田千優 福田龍彌 越智晴雄

【DEEP113】5月7日、フライ級GP決勝=福田龍彌✖本田良介が黄金週間終盤戦/MMA観戦耐久レースの大取

【写真】この試合が終了した時、日本のMMAファンはやり切った感にひたっているだろう(C)MMAPLANET

14日(火)、DEEPより5月7日(日)に東京都文京区の後楽園ホールでDEEP113 IMPACTの開催とDEEPフライ級GP決勝戦=福田龍彌✖本田良介戦が組まれることが発表されている。

昨年8月より実施されてきたフライ級GP(※福田の初戦は9月)がいよいよフィナーレを迎える。

本田は盟友・越智晴雄、松場貴志、伊藤裕樹を全て判定で下し、福田も杉山廣平、安谷屋智弘、宇田悠斗の3者を5-0、4-1、5-0で破り決勝進出を決めた。両者揃ってフィニッシュはなし、このトーナメントが如何に拮抗していたのかが分かる勝ち上がり方をしている。

そのDEEPフライ級決勝が行われる同大会が、ゴールデンウィークの最後2日間のゴールデンMMAウィークエンドの締めとなる。


4月29日から始まる黄金週間。最初の週末にはRIZIN LANDMARK、UFC FIGHT NIGHT、そしてPANCRASE333といってみれば日常的な週末のスケジュールとなっている。

一方でゴールデンウィーク終盤戦は国内のMMA大会のLIVE観戦もしくは視聴と、米国での大会をストリーム視聴しようというファンには超過密スケジュールとなる。

まず5月6日(土)は米国時間の5日(金)にコロラド州ブルームフィールドで行われるONEにとって初の米国大会=ONE FN10が午前9時から中継スタート。そして午後2時にはRIZIN42が開演となる。

翌7日(日)は午前7時からアルジャメイン・ステーリング✖ヘンリー・セフードがメイン、クロン・グレイシーが3年7カ月振りにMMAに出場するUFC288のストリーミングが始まる。午後5時半からはDEEP113、さらにこの日は米国時間6日(土)にエフェヴィガ雄志、澤田千優ともう1人日本人選手が出場予定のCombate Globalもフロリダ州マイアミで開かれ、ONEと同様にABEMAでライブ配信される予定だ。

Combateの試合開始時間は明らかとなっていないが、過去の大会は日本時間で正午か午後1時スタートが多かった。ここはUFC PPVと時間的に被るが、UFCはイベント終了後に即見逃し配信がチェックできる。

MMAファンは、この2日間は完全な耐久レース。練習に関わらず、しっかりと体力を温存してONEからDEEPまで乗り切りたい。

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MMA MMAPLANET o UFN221   アルジャメイン・ステーリング ピョートル・ヤン マラブ・デヴァリシビリ

【UFN221】百メートル走でフルマラソン。動きが落ちないデヴァリシビリがピョートル・ヤンに圧勝

<バンタム級/5分5R>
マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45
ピョートル・ヤン(ロシア)

タッチグローブを受けなかったヤン。ジャブを見せてシングルに出たデヴァリシビリがバックに回り、後方からパンチを連打する。間合いを取り直し、すぐにテイクダウンを仕掛けたデヴァリシビリに対し、ヤンが距離を取る。両者カーフを蹴り、ヤンに指をマットと並行に伸ばさないよう注意が与えられる。

ダブルレッグを切り、左ミドルを入れたヤンだがデヴァリシビリが再びシングルレッグで右足を取り、抜こうするところでパンチを打っていく。右を見せ、シングルレッグ。レッグリフトと徹底して組んで削るデヴァリシビリが、打撃でも右をヒットさせてまたもテイクダウンを狙う。ヤンは右カーフ、デヴァリシビリもカーフを返しヤンの体が流れる。シングルレッグを切ったヤンをがぶったデヴァリシビリは離れ際のエルボーに対し、同時に右を離す。

再度、指を注意されたヤンは左ミドルをガードしてテイクダウン狙いも、一瞬のリバーサルでトップを取ったデヴァリシビリがスクランブルでがぶってヒザを頭部に突き刺す。手をマットについてヒザを避けるヤンは劣性のまま5分が終わった。

2R、デヴァリシビリが右カーフ。ヤンはダブルのジャブもシングルで倒され、即立ち上がる。右エルボーを打ったデヴァリシビリは右ロー、カットしたヤンはテイクダウン狙いを察知して離れる。デヴァリシビリは右を伸ばし、ローをキャッチされてパンチを受けそうになってもワンツー、ローと前に出る。スイッチしたヤンは、オーソに戻し前足を効かされる。サウスポーで右を被弾したヤンは、下がるようになりカットをしても右足も蹴られる。

右を振るってレベルチェンジ、高速テイクダウンを決めたデヴァリシビリはバックから殴り、離れても打撃で圧をかける。ヤンは左ボディを入れるが、勢いは落ちている。デヴァリシビリはシングルレッグ、足を抜かれても右ハイを3発見せて右フックを振るう。右の蹴りをキャッチして倒したヤンは、逆にスクランブルでバックへ。正対したデヴァリシビリが、逆にケージに圧しこみ、離れ際に左を入れる。

疲れたヤンは、下がりながら頭を防御し、エルボーを受けてテイクダウンを許す。呼吸が粗いヤンのバックに回ったデヴァリシビリはがぶりに切り替え、左フックを打つ。疲れを知らないデヴァリシビリだが、首を抱えての投げがすっぽ抜けに下に。パウンドを受けそうになったところで時間を迎えた。

3R、すぐにサウスポーに構えたヤンに対し、右ミドルを蹴ったデヴァリシビリがもう一発腹を蹴る。ヤンも右ミドルを蹴り、スピニングバックフィストをかわしシングルを切る。右フックで距離を詰め、エルボーを見舞うデヴァリシビリに対し、ヤンは間合いを取り直す。直後に右ストレートからシングル出たデヴァリシビリが、ヒザを入れて離れる。オーソに戻したヤンは、テイクダウンを切ってスクランブルの展開でハイを見せる。

デヴァリシビリがシングルからバック、ボディロックでバックに回る。向き返し、ダブルレッグを狙ったヤンは足の後ろでクラッチを組むが、デヴァリシビリが左を差し返す。離れたヤンをシングル、さらにダブルでケージに押し込んだデヴァリシビリは尻もちをつかせ、スクランブルでバックへ。自ら離れたデヴァリシビリは。左足へのシングルを切られると同時に右足を取ってテイクダウン。スクランブル後は、左足を取ってレッグリフトしバックへ。

ヤンはシングルで切り返すも、キムラで後方に投げたデヴァリシビリがスタンドに戻る。足への蹴りを出さなくなったデヴァリシビリは、投げを失敗するがバックを許さず動き続けたまた3Rも取った。

4R、両者が蹴りを見せ、デヴァリシビリはすぐにはテイクダウンにいかない。パンチの交換で右ボディを入れたデヴァリシビリはヤンのスイッチに合わせてシングルからバックへ。ボディロックテイクダウンを決め、スクランブルで背中に回る。前方に落としつつ、体を入れ変えたヤンがケージにデヴァリシビリを押し込み、両ワキを差す。デヴァリシビリは離れて右ロー、ヤンの右目が大きく腫れている。

ヤンは右カーフもデヴァリシビリが左ジャブを当て、ダブルレッグへ。切って来るのを予測し、そこにパンチを入れる。右ミドルを見せたデヴァリシビリが、ヤンの左フックに合わせてテイクダウンへ。切られても、打撃を交えて前に出続けるデヴァリシビリが、左フックをヒットさせる。

ヤンも左を返すが、右エルボーから左を伸ばして前に出たデヴァリシビリはカーフを蹴られてもワンツー、組んでバックを伺う。シングルから足を刈ったヤン、すぐに立ちあがったデヴァリシビリががぶりから崩していく。残り10秒、牽制しあった両者は最後の5分に向かった。

最終回、切れのあるローをで左足を蹴られ、すぐにスイッチしたヤンだが組まれてケージへ。離れたデヴァリシビリが右を当てる。と、ダブルからバック。離れて蹴りを繰り出すデヴァリシビリに対し、ヤンがケージを背負って止まる。すかさずダブルレッグに出てバック、ボディロックで前方に崩したデヴァリシビリの動きは全く止まらない。

2分を使い、離れたデヴァリシビリがシングルレッグ。足を抜かれても右から左ジャブ当て、ダブルレッグへ。スラム&バック奪取のデヴァリシビリは、ヤンに付け入る隙を与えない。ヤンは右カーフ、エルボーをかわすがミドルからローを蹴られる。ヤンは左ミドルを入れたが、シングルで倒され観念したように手をマットにつける。

シングルでヤンを転がせて立ち上がったところで右をヒットする。前蹴り、ワンツー、そしてダブルで距離を潰したデヴァリシビリは、燃料が全く切れず、組みに。前転からスタンドに戻ったヤンの最後の勝負──スタンド戦でも、互角以上にやりあったデヴァリシビリがタイムアップと同時にケージに駆け上がり、勝利をアピールをした。同僚で世界バンタム級王者のアルジャメイン・ステーリングとハグするデヴァリシビリは、100メートル走の速さで42.195キロを走るようなファイトでフルマークの判定勝ち。

勝ち名乗りを受け、「ジョージアを代表して戦えて幸せだ。自分を誇りに思う。ジョージアは500万人しか人口がないけど、最強だ。プロフェッショナルとして、チームとともにハードに取り組んだ。48度のテイクダウンの仕掛け? もちろん僕のテイクダウンは誰にも効果的だ。僕らにはチャンピオンがいる。世界の誰とやっても通じる……ほとんど通じる。誰か僕と戦いたいヤツはいないか? 僕はハングリーだ。アルジャメインと僕は兄弟。彼はリアルなチャンピオンだ。彼が階級を上げると、僕がタイトルを獲りに行く。そりゃあタイトルは欲しいし、それが可能だと自分の力を証明した」と興奮気味にまくし立てた。


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ABEMA JJ・オルドリッチ MMA MMAPLANET o UFC UFN221   アルジャメイン・ステーリング アレキサンダー・ヴォルコフ アントン・トゥルキャリ カールストン・ハリス カール・ウィリアムス グイド・カネッティ コリー・サンドハーゲン サイド・ヌルマゴメドフ サイード・ヌルマゴメドフ ショーン・オマリー ジャレッド・グッデン ジョナサン・マルチネス タイソン・ナム デイヴィー・グラント トニー・グレーブリー ニキータ・クリロフ ハファエル・アスンソン ビクター・ヘンリー ピョートル・ヤン ブルーノ・シウバ マラブ・デヴァリシビリ マリオ・バウティスタ ヴィトー・ペトリーノ 中村倫也 風間敏臣

【UFN221】計量終了 今、Must Watch=メインのヤン×デヴァリシビリを始め、バンタム級5試合

【写真】マラブの突進力とヤンの技術の激突(C)Zuffa/UFC

11日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのザ・シアター・アット・ヴァージンホテルで開催されるUFN221:UFN on ESPN+79「Yan vs Dvalishvili」の計量が10日(金・同)に行われている。

フェザー級でオースチン・リンゴと対戦予定だったヒカルド・ラモスが、1ポンドオーバー規約より8ポンドも重い154ポンドとライト級と変わらない状況で、この試合はキャンセルされた。

そんな今大会、メインのピョートル・ヤン×マラブ・デヴァリシビリを始めバンタム級の試合が5試合組まれており、さながらバンタム級祭りの様相を呈している。UFCでも最も激しい戦いが繰り広げられている同階級、5月6日には世界王者アルジャメイン・ステーリングが、復帰するトリプルCことヘンリー・セジュードの挑戦を受けることで、果てしないほど質&量が上がっている。


世界王者ステーリングとショーン・オマリー戦で2連敗を喫したとはいえ、2試合ともスプリット判定負けと今も世界が視野に入っているヤンに対し、デヴァリシビリは現在8連勝中でタイトル挑戦権を手にするための戦いに挑む。

蹴りを交えた遠近両用の打撃と、絶妙な足払いを持ち合わせたテイクダウン能力を誇る元世界王者ヤン。フィジカル的にはUFCでは平均値だが、スピード……反応力とタイミングはトップ中のトップといえる。対して、デヴァリシビリは打撃にしても最大の武器といえるテイクダウンにしても、それほどテクニカルではない。

ただし、このテイクダウンを軸にした荒い打撃とねちっこいコントロールは常に高い圧力を誇り、無限のスタミナで削り続けてくる。技術力では完全にヤンだが、圧に負けなくても対応するだけで削られることも十分にあり得る。優勢でも劣勢でも、終盤はデヴァリシビリの追い上げを覚悟しないといけないヤンは、序盤の3Rを如何に取るのかが大切になってくる。

メインカードで組まれたバンタム級戦は他に2試合。

サイド・ヌルマゴメドフ✖ジョナサン・マルチネスに加え、上記のフェザー級戦の不成立でマリオ・バウティスタ戦が昇格した。オクタゴン6勝1敗、回転系の蹴りとパンチを多用し、効かせたあとの集中打とパウンドが迫力満点のサイドに対し、マルチネスはUFCで8勝3敗、バンタム級とフェザー級の両階級で戦い、現在は4連勝中だ。

サウスポーのマルチネスの特徴は、とにかく動きが柔軟なことだ。柔軟な肩回りは独特のリズムのパンチを繰り出し、接近戦でも繰り出すことができる左ハイとパンチのコンビネーションを多用する。打撃戦ならサイドに遅れを取らないといっても過言でないマルチネス。その主武器である左の蹴りをキャッチされた場合、もしくはサイードのここ一番のテイクダウンの強さを如何に対処できるか。ウマルの陰に隠れた感のある──もう1人のヌルメゴメドフ=サイドとの戦い、マルチネスが勝利を手にするには組みの攻防が鍵となる。

そしてメイン昇格なった一戦。

トレヴィン・ジョンスにまさかのパウンドアウトを去れた以外ではコリー・サンドハーゲンに対して黒星のみ、11勝2敗のバウティスタは跳びヒザや後ろ三角から腕を伸ばしたサブミッションなど特徴点な勝利を挙げているファイターだ。これらの動きは基本となる打撃、テイクダウン、柔術という3つの要素がアベレージで高いバウティスタが、UFCという舞台でそれ以上の動きを見せた勝ち方だった。サウスポーのパンチャー、2連勝で調子を戻しているカネッティーとはグラップリングでは差があるように感じられるが……果たして。

プレリミで組まれたハファエル・アスンソン×デイヴィー・グラント、そのアスンソン戦の敗北から再起を図るヴィクター・ヘンリーとトニー・グレーブリーのマッチアップという2試合。

これだけの猛者が登場しながら、メインの両者以外でランカーは14位のサイード・ヌルマゴメドフのみ。世界の頂の高さを見せつけるUFCバンタム級戦線。中村倫也、風間敏臣がその戦いの輪に加わるからこそ、目を皿にしてチェックする必要がある──マスト・ウォッチの戦いの数々だ。

■視聴方法(予定)
3月12日(日・日本時間)
午前5時00~UFC FIGHT PASS

■UFN221計量結果

<バンタム級/5分5R>
ピョートル・ヤン: 136ポンド(61.69キロ)
マラブ・デヴァリシビリ: 134.5ポンド(61.0キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アレキサンダー・ヴォルコフ: 258ポンド(117.02キロ)
アレクサンドル・ロマノフ: 264 ポンド(119.74キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニキータ・クリロフ: 213ポンド(96.61キロ)
ライアン・スパーン: 213ポンド(96.61キロ)

<バンタム級/5分3R>
サイド・ヌルマゴメドフ: 136ポンド(61.69キロ)
ジョナサン・マルチネス: 135.5ポンド(61.46キロ)

<バンタム級/5分3R>
マリオ・バウティスタ: 136ポンド(61.69キロ)
グイド・カネッティ: 136ポンド(61.69キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴィトー・ペトリーノ: 204ポンド(92.53キロ)
アントン・トゥルキャリ: 205ポンド(92.99キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ウーカシュ・プジェスキ: 245ポンド(111.13キロ)
カール・ウィリアムス: 240.5ポンド(109.08キロ)

<バンタム級/5分3R>
ハファエル・アスンソン: 136ポンド(61.69キロ)
デイヴィー・グラント: 136ポンド(61.69キロ)

<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ: 184.5ポンド(83.68キロ)
ジョシュ・フレムド: 186ポンド(84.37キロ)

<バンタム級/5分3R>
トニー・グレーブリー: 136ポンド(61.69キロ)
ビクター・ヘンリー: 136ポンド(61.69キロ)

<女子フライ級/5分3R>
JJ・オルドリッチ: 125.5ポンド(56.92キロ))
アリアニ・リプスキ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<フライ級/5分3R>
タイソン・ナム: 125.5ポンド(56.92キロ)
ブルーノ・シウバ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ウェルター級/5分3R>
カールストン・ハリス: 169.5ポンド(76.88キロ)
ジャレッド・グッデン: 177ポンド(80.28キロ)

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【写真】ONEのMMAにはブルックス、DJ、クリスチャン・リーと3人の米国人世界チャンピオンが存在している(C)MMAPLANET

2023年に向けて『2022年中に話を訊いておきたい』勝者、敗者を6人リストアップしたインタビュー──ジャレッド・ブルックス編Part.02。

ONE世界ストロー級王座に就いたブルックスは、米国でのデメトリウス・ジョンソン戦を熱望する。とはいえ5月のデンバー大会=ONE FN10では既にDJ×アドリアーノ・モライシュIIIが発表されている。米国人チャンピオンとして、米国におけるキックオフ大会への出場は筋が通っていると断言するブルックスに、フライ級とストロー級の兼ね合いとONEが米国で受け入れられるか否かを尋ねた。

<ジャレッド・ブルックス・インタビューPart.01はコチラから>


――5月でなくとも、DJとは戦いたいということですね。

「DJとの試合は夢といっても良い。ただし、ただ戦いたいんじゃない。勝ちたいんだ。もし実現するなら、文字通り夢が現実になる。DJは間違いなくリアルディール、本物だよ。僕がリアルにマーシャルアーツの道を進むうえで避けて通れない相手だと認識している」

――ONEフライ級チャンピオンと戦うということは、他のフライ級ファイターとも戦って二階級制覇を目指すのか。ストロー級王座を防衛しつつチャンプ・チャンプを目指すのか。どちらを考えていますか。

「100パーセント、フライ級とストロー級で戦っていくよ。もちろん、誰が僕の対戦相手になるのかっていうことは関係してくるけどね。そうそうジャスティン・スコッギンスのことは知っているよね」

ブルックスのベルト奪取に満面の笑みを浮かべていたスコッギンス。ONEフライ級で戦うことはあるのか

――もちろんです。

ジャレッドのトレーニングパートナーで、スイッチスタンスの打撃をいつも絶賛していますね。

「ジャスティンとはずっと一緒に練習してきた。ジャスティンがONEのフライ級戦線に参入すれば、輝かしい結果を残すことは間違いない。ブラザーのようなジャスティンがONEのフライ級を制覇し、僕と2人でストロー級とフライ級を支配する。これこそ僕らにとってパーフェクト・ワールドだよ。ただし、さっきも言ったように僕も絶対にフライ級でも戦うことになる」

――世界戦でなくランカーたちともジャレッドは戦っていくつもりなのでしょうか。

「フライ級でも僕をチャンピオンとして、扱ってくれるのであればね。それだけのファイトマネーは要求したい。チャンプ・チャンプ対決が望むべき最上位にある。それは絶対だ。でも、そうではなくランクで下の選手と戦えという要望があるなら、全くもって構わない。フライ級のトップファイターと1,2試合戦うことは問題ないよ。それからDJと戦えば良いんだ。もしくはアドリアーノ・モライシュとね」

――ところで5月のデンバー大会ですが、まだDJ×ミキーニョの世界フライ級選手権以外、カードは発表されていません。米国人世界王者として、母国でのファイトをどれだけ熱望していますか。

「5月にデンバーで試合をするとすれば100パーセント、ストロー級世界王者としてその舞台に立つ。僕は米国人チャンピオンだ。米国大会のカードに名前が並ぶべきだと思っている。それが筋ってもんだろう。大会開催のアナウンスから1カ月、まだ声は掛かっていない。でも、そうなるものだと思っていつも通り練習しているよ」

――ユニファイド・ルールに見慣れた米国のMMAファンが、ONEルールにどのような反応をすると考えていますか。

「まぁ、ONEルールならアルジャメイン・ステーリングとピョートル・ヤンの試合は、あんなことにはなっていなかったからね。米国のファンって残酷なシーンが大好きだよ。スポーツファンでなく、ファイティングファンの受けは良くなるに違いない。ただし、そういう戦いばかりをONEはファンに届けているわけじゃない。

サブミッショングラップリングの試合で柔術が見られる。ムエタイやキックというMMAと違った戦いを同時に見せることで、ONEは米国のマーケットに風穴を空けようとしている。それがONEの素晴らしいところだよ」

――そのONEの米国進出の地が、UFCが30年前に第1回大会を開いたコロラド州デンバーの近郊ブルームフィールドになったのも運命的なモノを感じます。

「UFCが生まれた街で、ONEがスタートを切る。最高にクールな話だ。UFCとダナ・ホワイトはボクシング界の横っ面を引っ叩いてきたんだ。僕はUFCには何もいうことはない。素晴らしい団体だから。他のあらゆる団体を踏みつぶしてきたとしてもね(笑)。

だけどONEはUFCや他のMMAプロモーションとは違った特色を武器に、米国市場を開拓しようとしている。土台が違う、そういう大きな話だよ」

――ジャレッド、今日もインタビューを受けてくれてありがとうございました。最後に日本のファンにメッセージをお願いできますか。

「コンニチワ、マイ・ジャパニーズ・ファン。初めて日本に行った時以来、皆のことが大好きだ。僕のキャリアをずっと見守ってくれてありがとう。まだ始まったばかり、僕はこれからもっとデカいことをやっていくから、変わらずサポートをしてほしい。いつも感謝しているよ」

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【DEEP JEWELS39】須田萌里戦、53日前の本野美樹─01─「打撃は前よりもビビらなくなった」

【写真】溌剌という言葉が本当に当てはまるベガスでの本野だ(C)TSP

23日(水・祝)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS30のコメインで須田萌里と対戦する本野美樹。

元ストロー級暫定チャンピオンは9月の1カ月間をABEMAの海外武者修行プログラムに参加し、ラスベガスのシンジケートMMAで練習をしてきた。須田戦が決まっていたという水野だが、キャリア3年で7勝3敗というMMA歴の彼女が同プロジェクトに申し込んだ理由とは。そして──ベガスで何を掴んだのか。現地を離れる前日に行っていたインタビュー、本野がベガスで見つけたMMAファイターとしての生き方とは。


──今、どのような場所でインタビューを受けていただいているのでしょうか。

「UFC世界バンタム級チャンピオンのアルジャメイン・ステーリング選手のラスベガスの自宅です。アルジャメインは先週、NYに戻ったのですが、ここに泊まらせてもらっています」

──今回、ABEMA海外武者修行プロジェクトに申し込み、シンジケートMMAで約1カ月に渡り、練習をしてきました。偏見かもしれないですけど、AACC所属の本野さんがABEMAのプロジェクトで海外で練習をするというのが意外でした。このプロジェクト参加選手はルーキー的な選手が多いのですが、本野選手は既にDEEP JEWELSで暫定ストロー級のベルトを巻いていましたし。

「この企画をツイッターで見て、試合も組まれていなかったので直感的に海外で練習したいと思って、その日の練習の時に阿部(裕之)さんに伝えました。そして、すぐにABEMAに連絡してもらいました。正直、海外で戦いたいとか思っていたわけでもなかったです。ただ去年、田中路教さんが日本に帰国していた時にグランドスラムの練習で会って、練習への取り組みとかMMAへの姿勢を見て、自分の向き合い方と全然違っていると感じました。

本当に尊敬できて。田中選手は普段は海外で練習しているのを知って、その時から海外で練習したいと興味を持つようになっていました」

──田中選手に関していえば人生を賭けているのではなくて、人生を捨てているぐらいの取り組みです(笑)。

「アハハハハ。でも、スタート地点から違うような気がしました。だから武者修行プロジェクトに応募したのは海外で試合をしたいというよりも、海外のMMAに興味を持ったからです。どれぐらいの強さなのかを知りたいと思って。直感と海外の技術が進んでいると聞いていたので、その技術を学びたいと思いました」

──伊澤星花選手に敗れてから、キャリアの積み方など立ち位置が難しい状況になっているなど考えたことはなかったでしょうか。そもそも伊澤選手が何者か世に知れわたる前にプロ2戦目の選手と戦うことはベルトを持つ者として、どのように思っていたのでしょうか。

「ストロー級で戦う相手が本当にいなくて。伊澤選手のことは試合を見て、強いと思っていました。あの時はボクシングを習い始めたばかりだったので、それを試したくて。試合を組んでもらえるなら、誰とでも戦いたいと思っていました」

──タイトルマッチで挑戦を受ける時は、心構えは違っていましたか。

「全然違いました。初戦は舐めていたわけでもないですが、打撃を試したいという気持ちで戦って本当に打撃しか使わなかったです。そこもあって、2戦目は負けるわけにはいかないので自分の得意な組み技を使って、最初にペースを掴もうという作戦でした。でも、伊澤選手のペースに巻き込まれて腕十字でアッサリと負けてしまいました……」

──組み技主体の選手同士の対戦は、組み技力で試合の大勢が決まってしまうという印象がMMAでは強いです。伊澤選手との2連戦を終えて、MMAファイターとして完成度を高めたいという気持ちには?

「ストライカーと試合をするのとは全然違っていました。自分の得意なところが伊澤選手は得意で、自分より極めが上手でした。勝つポイントを見つけることが難しかったです。そういう相手とこれからも戦っていかないといけないのですが、最近は……ベガスに来てからもそうでしたけど、外国人選手と練習すると打撃でも手足が長いし、日本と同じような打撃をしていたら通用しない、圧されてしまいます。

なら彼女たちよりもスピードを速く、動きを増やしてみようとか。少しずつ考えながら……ようやくですけど、デキるようになったかもしれないです」

──そのベガスでの練習も、もうほとんど終了したタイミングだと聞いています。

「ハイ、選手練習は今日終わって。明日の一般のキックボクシングに出て終わりです」

──約1カ月の練習で、一番ガツンと来るものは何でしたか。

「正直、グラップリングに関しては細かい技術を教えてもらったのですが、今直ぐに使うことは難しいので日本に帰国して反復練習をしようと考えています。打撃は……日本にいた時はジャブならジャブと単発で終わっていたのが、こっちの選手はパン、パン、パンと連続で重たい形で来て、蹴りも多いので最初は戸惑いました。ただ練習しているうちに慣れてきて、打撃は前よりもビビらなくなったと思います。

日本では打ち合うということを練習でやっていなかったのですが、少し打ち合いがデキるようになったり、フェイントのバリエーションが増えました。打撃の部分では成長できているというのは感じられています」

──日本では男子とも練習をしていたのですか。

「グランドスラムではMMAスパーを男の選手ともやらせてもらっていました」

──なるほど。いやAACC女子部だと選手の特性上、打撃が続くというMMAスパーにはならないのかと……。

「ジムが広いので、下がりたいだけ下がることができます。だから組みたくて組めないという状況にはなりました。シンジケートで練習すると、皆、下がらないです。そこが日本と考え方、取り組み方が違うというのはありました」

──一発当てると、『この野郎』とより強くなることは?

「最初から強かったです(笑)。でも強く来てくれる分、こっちも強くできてやりやすい。試合のような練習ができました」

──アンジェラ・ヒルとのスパー映像を見せてもらったのですが、凄く溌剌としているように見えました。

「アハハハ。なんかこっちに来て練習していると、自分より強い選手がたくさんいて。考えてやらないとボコボコにされます。

強い選手とやっている練習は、凄く楽しくできました。環境的にも自分に向いているのかと思いました。たくさん考えてできるので、楽しいです」

<この項、続く>

■視聴方法(水・祝)
11月23日(日)
午前11時30分~SPWN PPV
午前11時30分~ニコニコ生放送

■ DEEP JEWELS39対戦カード

<バンタム級/5分3R>
東よう子(日本)
ダイヤモンドローズ・ザ・ロケット(タイ)

<49キロ契約/5分3R>
本野美樹(日本)
須田萌里(日本)

<フライ級/5分2R>
ミッコ・ニルバーナ(日本)
NØRI(日本)

<フライ/5分2R>
栗山葵(日本)
藤田翔子(日本)

<ストロー級/5分2R>
長野美香(日本)
松田亜莉紗(日本)

<ストロー級/5分2R>
ARAMI(日本)
万智(日本)

<バンタム級/5分2R>
熊谷麻理奈(日本)
細谷ちーこ(日本)

<54キロ契約/5分2R>
MANA(日本)
谷山瞳(日本)

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ABEMA BELLATOR CFFC114 MMA MMAPLANET o UFC   アルジャメイン・ステーリング ボクシング 平田樹 平田直樹 海外

【CFFC114】1年5カ月振りのケージイン。NY在住、平田直樹「ここがスタートラインなので」

【写真】バンタム級での調整も順調にいったようだ (C)MMAPLANET

平田直樹が1年5カ月振りのMMA復帰戦を10日(木・現地時間)、フロリダ州タンパのセミノール・ハードロックカジノで開催されるCage Fury FC114「Smith vs St.Louis」で戦う。

対戦相手はプロ1勝0敗のハンター・スターナーだ。現在、妹の樹と共にNYを拠点にする平田はプロ5戦目で海外挑戦。キャリアの再スタートを切る平田に階級変更と米国での日々で何を掴んできたのかを訪ねた。


──計量を2時間前ぐらいに終えたと聞いています。今の体調の方は?

「良い感じにリカバリーもしていて。これから夜ご飯を食べるのですが、水分を摂って1キロちょっとは戻っていると思います」

──今回はバンタム級ということでしたが、苦労はなかったですか。

「いつも以上に落ちてくれて、最後もそんなにきつくなかったです」

──米国ではフライ級だろうと言われていると伝わってきます(笑)。

「今回、相手もそれほど大きくなくて。骨格でも自分より小さいですし。バンタムでは普通かなっていうぐらいの感じです。フライ級では全然小さい人もいて、バンタム級なら戦っていけるだろうと思います。フェザー級からバンタム級に落として、取りあえずはバンタム級で頑張ろうと思います」

──それこそ米国で一緒に練習したであろうアルジャメイン・ステーリングなど本計量とモック計量、さらに試合当日とどれだけ体が大きくなっているのかと(苦笑)。

「普段は75キロあると言っていて、10キロは戻っています。落とす体重も大きくて、戻す体重も海外の選手は日本人選手と比較して多いです。なんか腸の長さが違うから、日本人が真似してできることじゃないと聞いたことがあります」

──そんななか1年5カ月振りのMMAです。

「試合ができなかった期間、色々と考えたこともありました。練習も、全部環境を変えて調整してきたので、その想いをぶつけたいです。同時にこの間、お世話になった人もたくさんいます。日本では試合ができなかったのですが、そういう人たちのためにもしっかりと勝ちたいと思います。(画面に妹の平田樹が写り込む)アッ、樹です」

平田樹 「アハハハハハ。目にものもらいができて大変なんですよぉ」

──そりゃあ、目にできるでしょうし……知りませんよ(笑)。

平田樹 「……。走ってきまぁす!!」

──来週、頑張ってください。いやぁ、凄いですね。ずっと一緒に妹といられるって。直樹選手は妹想いです。

「昔からこうだったので。面倒を見るというか……さっきも計量が終わって、妹がホテルを移動しないといけなくて。一緒に荷物を持って移動してきたんです。こっちで練習できるようになったので、妹とも練習出来て互いに切磋琢磨できる部分もあります。試合が1週間違いで調整だったり、追い込む時間が一緒で。ただ、2人が一緒に厳しいと問題もあったので、次はずらそうかと話していました」

──樹選手と直樹選手はMMA IQが違って、どういう風に切磋琢磨しているのか興味があります。

「樹はあまり格闘技を見たりしないので。自分が逆にずっと動画を見ているから、『こういうのあるよ』って見せたりしています。ただ試合のモードと普段のモードのスイッチとか、樹から学ぶこともあって。樹は魅せるのが上手いですし、自分に持っていないモノを持っているので。お互い無いところを埋めていければと思います。刺激も貰っていますし」

──これで樹選手に続き、直樹選手も前例のないMMAファイター人生を送る仲間入りになりましたね。恵まれた面と厳しい面、互いに理解し合えるのかもしれないですね。

「樹はずっと世界で戦ってきて、少しでも近づけたかと思います。でも、やっとここがスタートラインなので、ここからが本当の勝負だと思っています」

──5月に4週間、今回は9月の中旬から米国で練習しています。樹選手は真っ新、直樹選手は自身のMMA観がある。だから吸収の仕方も違いがあるのではないかと。

「5月に来た時にムエタイを習って、でもできなくて。日本に戻って、2カ月弱ぐらいですがムエタイのジムに入会して基礎から練習してきました。それでこっちに来ると、ムエタイとかボクシングをやると自分のなかでは出来ていて。コーチにも『前より全然良くなっている』と言ってもらえました。

グラップリングの方も前回は期間も短かったですし、遠慮というか様子を見てしまうことが多かったです。でも今回は自分からガンガンいけて、やられることが減りました。自分の強味を出すことができたり、相手の動きに合わせてできることが増えました。それでもUFCやBellatorのトップファイターはレスリングにしても、凄く細かいところ……テイクダウンやコントロールの仕方は、日本では余り教われない技術もあります。そういう点は凄く勉強になって、自分や樹も使えるものを取捨選択してやってきました」

──今回も練習はロンゴ&ワイドマンMMA、セラBJJが中心ですか。

「ロンゴのところが週に4回で、セラ柔術は週に1回ほど。あとは週に2回、マンハッタンでムエタイをやっています。それと週に1度、スパーリングの日があります。セラ柔術はアルジャメインの試合前までよく行っていたのですが、追い込みに参加させてもらうようになってからはロンゴでの練習が中心になりました。人が少ない日は違うところで練習したり、自分なりにその日に何をするのかを考えてやっていました」

──本当のスタートということですが、MMAは上達すれば上達するほど選択肢が増えます。

「僕は元々柔道がベースで、打撃が成長したといっても所詮練習での話です。ミットが良くなったとかっていうレベルで、試合でやりあうと使えるとは限らないです。だから打撃に拘ることなく、打撃を見せながら組みでコントロールして、グラウンドでの一本とパウンドアウトが自分の勝ちパターンというイメージがあります」

──組み技は地力が勝敗に直接関係してくるようなところもあるような気がします。打撃より定石通り戦えて。

「以前より細かい技術で、違う入り方ができるようになったと思います。それと積極的に組んだり、打撃のなかで入っていくことは自分のなかできでるようになったかと。打撃はもらう覚悟で組む……それに相手も組み主体の選手で、相性はそんなに悪くないと思います。だからどんどん組んでいきたいです」

──期待しています。では日本で応援しているファンにメッセージをお願いします。

「今回は1年5カ月振りの試合なんですけど、今まで空いた時間にたくさん練習して、米国でも新しい技術を吸収してきたので。今回は新たなスタートラインということで、海外での試合も初挑戦ですし、フィニッシュ狙って勝ちたいのと思いますので応援よろしくお願いします」

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ABEMA CFFC114 MMA MMAPLANET o UFC   アルジャメイン・ステーリング ケイトリン・チューケイギアン ジエゴ・パイヴァ ジム・ミラー デミアン・マイア 神龍誠

【CFFC114】神龍誠とフライ級王座を賭けて対戦、ジエゴ・パイヴァ「マタレオンじゃない。マイアレオン」

【写真】組み技の強さは絶対。ジエゴ・パイヴァ (C)MMAPLANET

10日(木・現地時間)、フロリダ州タンパのセミノール・ハードロックカジノで開催されるCage Fury FC114「Smith vs St.Louis」。同大会でCFFCフライ級王座を賭けて神龍誠と対戦するジエゴ・パイヴァ。

活動開始は2006年、ダン&ジム・ミラーを初めてアルジャメイン・ステーリング、ケイトリン・チューケイギアンらチャンピオンをUFCに送り出している老舗のフィーダーショー参戦は、神龍と同様にUFCにステップアップするため。

ブラジルから人生を賭けてやってきたデミアン・マイアの黒帯は、それでもラテン気質──計量後ということもあり随分とリラックスしていた。


──計量を終え明日、神龍誠選手とフライ級のベルトを賭けて戦います。今の気持ちを聞かせてください。

「凄く良い感じだよ。マコトとはホテルで顔を合わせた。彼のチームの皆は凄くフレンドリーだったよ。彼を除いてはね。口も開かないし、挨拶もなかった。凄く嫌な感じだったよ。握手を拒否してきたしね」

──う~ん、それは神龍選手が試合に集中している表れでもありますが……。彼は試合前にはインタビューも固辞することもある選手ですし。

「えっ、インタビューを断るの? なぜ? 僕は大歓迎だけどなぁ。理解できないなぁ。ブラジル人はそんなことはしない。僕らは他の人に嫌な思いをさせないし、色々な人と話をするのが大好きからね。こうやってインタビューをしてもらえて、とても嬉しいよ。

それに僕らは相手が憎くて戦うわけじゃない。プロとして、試合をするんだ。これは僕のビジネスだから。マコトは僕の敵じゃない。対戦相手なだけだよ。

でも、構わない。そういう態度を取られるのも、ファイトの一部だ。そして僕は彼との戦いに凄く自信を持っている。減量も上手くいった。この試合は僕の人生が懸かっている。ここからUFCにステップアップするんだ。これ以上、大切な試合はないからね」

──その大切に試合に向けて、どのような調整を行ってきましたか。

「サンパウロのデミアン・マイアMMAでしっかりとやってきた。デミアンは僕の師匠で、この試合に関して多くのアドバイスをしてくれて、作戦も授けてくれたよ。毎日、彼と練習してきたんだ」

──なるほどぉ! 8月のマルシリー・アウベス戦では打撃に苦しみながらも、一度のテイクダウンからバックを奪いRNC──マタレオンで仕留めました。あれがデミアン・マイア譲りの柔術なのですね。

「あれはマタレオンじゃない。マイアレオンだ(笑)」

──アハハハ。

「今はあの時よりも、ずっと打撃も成長している。でも、柔術こそ僕の戦いだ。マコトを仕留める。彼を極めるよ。チョークでも足関節でも。そういう試合になる。打撃でも戦えるし、絶対に試合は判定にはもつれ込まない。サブミットか、KOだ。

マコトはコンプリートな選手だよ。ただし、穴もたくさんある。彼のゲームは穴だらけだ。マコトの試合は十分に研究してきた。そして、対策を練って来た。デミアンのサポートもあり、しっかりと準備できているよ」

──神龍選手のスピードをどう思いますか。

「速いよ。でも、全く問題じゃない。彼のちょっとした動きを止めて、戦う。問題ないよ」

──この試合は日本でもUFC Fight PassだけでなくABEMAでも中継されます。日本のファンにメッセージをお願いします。

「日本の皆には僕の名前を覚えて欲しい。すぐに僕の試合をUFCで視ることができるようになるから。僕の話を聞いてくれてありがとう。柔術は僕の人生なんだ」

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【UFC280】 Abu Dhabi Gallery 本計量とセレモニアル計量 変わる人、あまり変わらない人

【写真】左が本計量。右がセレモニアル計量時。イスラム・マカチェフは明らかに目の周囲が違っています(C)MMAPLANET

本日22日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるUFC 280「Oliveira vs Makhachev」のオフィシャル計量とセレモニアル計量が21日(金・同)に行われた。

ここでは数名のファイターをピックアップしたリカバリー前と8時間程度のリカバリーでどのような違いがあるのかを――見比べてみたい。


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