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9.24『RIZIN.44』で征矢貴 vs. ラマザン・テミロフ、福田龍彌 vs. 山本アーセンが追加発表

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 RIZINが9月24日にさいたまスーパーアリーナで開催する『RIZIN.44』で征矢貴 vs. ラマザン・テミロフ、福田龍彌 vs. 山本アーセンを追加発表。既報カードは8試合なので、これで10試合が発表されています。

 征矢貴は昨年11月の『RIZIN LANDMARK 4』で中村優作に判定負けして以来の試合。ラマザン・テミロフは5月の『RIZIN.42』で浜本“キャット”雄大に1R TKO勝ちして以来の試合。

 福田龍彌は5月の『DEEP 113 IMPACT』で行われたフライ級グランプリ決勝&フライ級暫定王者決定戦で本田良介に判定勝ちして以来の試合。RIZIN参戦は昨年3月の『RIZIN.34』でNavEに1R KO勝ちして以来。山本アーセンは5月の『RIZIN.42』で伊藤裕樹に判定勝ちして以来の試合。続きを読む・・・
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【Grachan62】田中智也戦へ弘田颯志 & 釜谷真─02─「『できるなかで一番強い相手を』と」(釜谷真)

【写真】対戦相手の田中智也はキャリア14勝3敗。確かにこの大会で戦える一番強い相手だと断言できる (C)SHOJIRO KAMEIKE

23日(日)、大阪府豊中市の176BOXで開催されるGrachan62で田中智也と対戦する弘田颯志と、所属するSWAG GYM KYOTO釜谷真代表のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

師弟ではなく、練習仲間からスタートした2人。出会った時から才能を感じ取っていた釜屋が語る弘田の強さとは。そして弘田がUFCにたどり着くための「最短距離」とは――。

<釜谷真&弘田颯志対談Part.01はコチラから>


――釜谷代表としては京都に戻ってきてすぐ、弘田選手のような意識を持っている若い世代と出会った時の印象はいかがでしたか。

釜谷 「やっぱり俺は持っている男やな」って思いました(笑)。

――アハハハ。

釜谷 空手の世界ユースで優勝していて――まだ格闘技を始めていない20歳の僕が出会ったら、どうやっても勝てないレベルじゃないですか(笑)。僕が自分に対して『これぐらいやれるんちゃうかな』と想像しながら辿り着けなかった場所に、彼は行けると思っています。

――弘田選手と出会った時、すでにMMAを戦えるレベルにあったのでしょうか。

釜谷 いや、さすがに組みのレベルがMMAを戦うレベルにはなかったです。僕は組みを消化していないMMAファイターが好きではないんですよ。

弘田 組みについては小学校の頃に、柔術をやったことがありました。でも叔父が通っていたピュアブレッド京都へ連れていってもらい、遊ばせてもらっていたぐらいで。レスリングは全く経験がなかったです。やってみると難しいし、面白かったですね。最初は組まれると、ただ暴れて逃げるもんやと思っていました(笑)。理屈が分かってくると、いろんなことが繋がってきて面白いです」

――アマチュア時代にはグラチャン・チャレンジで、レスリング出身のミランダ亜廉選手にテイクダウンからパウンドアウトされています。敗れましたが、MMAを戦っていくうえで、あの経験は大きかったですか。

弘田 正直言うと、もっと落ち着いて戦えば倒せていた試合です。今でもあの試合の映像を何回も見ています。「ここでこうしておけば……」という後悔ばかりで。自分の中では絶対に勝てた試合だったと思っています。でも空手ではああいう負け方をしたことがなかったので、良い経験でした。

釜谷 勝った相手が注目を浴びるのは当然ですが、あの試合は関西アマチュアMMAの頂上決戦の一つやったと思います。当日は、ミランダ選手と颯志君の試合だけレベルが違っていました。彼はミランダ戦以外だと左ミドルでKO勝ちしていたり。

弘田 今は階級が違いますけど(ミランダはバンタム級でプロデビュー)、もしプロで再戦することになったら、今度はちゃんと準備して必ず勝ちます。

――弘田選手は今年5月のプロデビュー戦で、鈴木嵐士選手を2RでKOしています。プロデビュー戦の感想を教えてください。

弘田 まず100パーセント負けることはない相手だと思っていて。だから「できるだけ差を見せつけてやろう」と考えていたんですよ。最初に組んだ時、「これは組みだけで勝てる」と感じて、その通りに勝ちました。本当は胴廻し回転蹴りで倒したかったんですけど。

そうは言うても、マカコ会長も若い頃は──手段がそことギロチンに二択だったとしても──思い切り、勢いありまくりの真っ新なファイトをしていました

釜谷 ここがもう違いますよね。

僕のプロデビュー戦なんて、まず勝つことに必死でした。毎試合「会場にいる全員が俺の負けと思っても良い。ジャッジ2名だけが俺の勝ちだと言ってくれればいい」と思っていましたね(笑)。颯志君のプロデビュー戦は、「試合中に怪我でもしないかぎり負けることはない。どんな試合するんやろうな」と思っていたら、僕と3年間一緒にやってきたことを見せてくれて。

弘田 はい、そうですね。あの時は釜谷さんと一緒にやってきたことを100パーセント出すことができました。

釜谷 僕としては「空手らしさを見せるんかな」と考えていました。それがしっかりとMMAをやり、組んで勝った。単純に、ただただ嬉しかったです。

弘田 あれは僕がMMAの練習を始めてから、自分がやられてきたことでした。おかげで自分も試合中に考えんでも出るぐらいまで技術が染み込んでいて。

――それほど会心の勝利を飾ったデビュー戦に続き、次は田中智也選手と対戦します。田中選手はグラチャンの岩﨑ヒロユキ代表が「本来ならフライ級トーナメントに出場して良いレベル」と称するとおり、プロ2戦目の相手としては格上すぎるようにも思いますが……。

釜谷 はい。僕も選手によっては、プロ2戦目だと対戦させない相手かもしれないです。でも僕は颯志君のMMAへの想いを聞き、最短距離で頂上に行かせたい。デビュー戦が終わった直後、岩﨑さんに「次に試合ができるなかで一番強い相手をぶつけてください」とお願いしました。次は間違いなくデビュー戦よりタフな試合になるでしょう。でも颯志君がデビュー戦と同じような勝ち方ができる可能性も高い。なら、やるしかないですよ。

弘田 釜谷さんがそう考えてくださっているのが本当に嬉しいです。釜谷さんが交渉してくれているのを見て、自分が何のためにMMAをやるのかって改めて分かりました。僕としては次の試合が勝負やとは思っていません。いつも練習している釜谷さんや福田龍彌君のほうが強いし、僕が集中して臨むことができれば負けることはないです。

福田の王座戴冠も、一緒に体感した弘田

釜谷 ここ数年の中で一番、福田君と戦っているのが颯志君やと思いますよ。

同じフライ級で、福田君のセコンドにも就いていますしね。

――それは楽しみです。先ほど「最短距離」と仰いましたが、何試合目あるいは何年後にUFCへ辿り着きたいと考えていますか。

釜谷 それに関しては正直何とも言えないです。ただ、最初に会った時に「UFCに行きたい」と言われても、それは無理やと思いました。でも今はあと3試合ぐらいKO勝ちして、来年RTUが開催されれば、颯志君も選ばれるんじゃないかと考えています。それが今の僕たちにとっての最短距離ですね。次の対戦相手を倒す前提で喋っていて申し訳ないけど、3戦目は国内のチャンピオンクラスと対戦させたいです。

弘田 僕も毎試合そのつもりで準備しています。次はテイクダウンがしつこい選手ですが、最初だけ注意して自分の展開に持ち込みたいです。まだまだ足りひんところもあるけど、少しずつ目標に辿り着けるように頑張りますので、宜しくお願いします」

■Grachn62視聴方法(予定)
7月23日(日)
午後0時30分~Grachan放送局

■Grachn62対戦カード

<ライト級/5分2R>
林 RICE 陽太(日本)
小川道的(日本)

<無差別級/5分2R>
ハシモト・ブランドン(ブラジル)
岡本純一朗(日本)

<68㎏以下契約/5分2R>
鍵山雄介(日本)
村田俊(日本)
※当初、鍵山と対戦予定だった室井大勢が怪我のため欠場に。対戦相手が村田に変更となった

<フェザー級/5分2R>
大搗汰晟(日本)
櫻庭泰裕(日本)

<ウェルター級/5分2R>
青木忠秀(日本)
モリシマン(日本)

<フライ級/5分2R>
弘田颯志(日本)
田中智也(日本)

<ウェルター級/5分2R>
上田拳翔(日本)
遠塚浩希(日本)

<ストロー級/5分2R>
藪本龍作(日本)
大貴(日本)

<バンタム級/5分2R>
中嶋紳乃介(日本)
有田一貴(日本)

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【Gladiator022】ダギースレンと対戦、ズッキーニョス「モンゴル幻想はない。よそ者にベルトは渡さない」

【写真】DEEP暫定フライ級チャンピオン福田龍彌と。ベルトをMIBUROに持ち帰る──その一歩となるか (C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR022からスタートする、フェザー級GP準々決勝でダギースレン・チャグナードルジと対戦するチハヤフル・ズッキーニョスのインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

いかなる質問に対してもクールに、スマートに答えるチハヤフル。しかしグラジのベルトと今回のGPについて訊くと、話しぶりに熱気が帯びてきた。さらに今回はチームメイトであり、リングネームの名づけ親でもあるDEEPフライ級暫定王者の福田龍彌にチハヤフルの強さについて訊いた。

<チハヤフル・ズッキーニョス・インタビューPart.01はコチラから>


――MIBURO所属選手といえば、福田龍彌選手を除いてストライカーよりもグラップラーという印象が強いです。チハヤフル選手も自然と組みに重きを置くファイターとなっていったのでしょうか。

「MMAなので、打撃も組みも両方やりたい気持ちを持っていました。たまたまというか、自分に向いていたのが組みだったということですね。最初は打撃が下手で、組みばかりやっていたことも理由の一つだとは思います。組みを練習していると、だんだん極められるようになってきて、そろそろ打撃もやらないといけないと思ってタイに行きました」

――打撃を向上させるために、いきなりタイへ!?

「はい、もう7~8年前になります。学生時代に休学して、プーケットのタイガームエタイなどに行ってきました。タイで集中して練習したおかげで、ようやく打撃の型が身についてきたんですよ。そこから少しずつ打撃のことが分かるようになってきたと思います」

――凄い行動力ですね。ちなみに試合後の不死鳥ポーズは、その時代からやっていたものですか。

「いえ、不死鳥のポーズをやり始めたのはプロデビュー戦です。KO勝ちしたあと、自然に出ました。名前が『千羽也(ちはや)』なので、心の中に翼を求めているところがあるかもしれないですね」

――そのセリフをスラッと言えるところが男前すぎます。衝撃の不死鳥ポーズから3年半、今回はグラジエイターのフェザー級GPに出場することとなりました。現在のコンディションはいかがですか。

「全く問題ないです。ダギースレンがコメントで『しっかり練習してきてください』と言っていましたが、彼に『心配するな。しっかり仕上げていくから』と伝えたいですね」

――グラジ参戦は2021年6月の天草ストロンガー四郎戦以来となります。

「オファーのタイミングでたまたま出られなかったり、他の団体の試合が先に決まったりしていましたが、ずっとグラジエイターには出たかったです。それで頂いたオファーがフェザー級GPということで、最初は『マジすか!?』と思いました(笑)。

しかも最初の相手がモンゴル人選手と聞いてビックリしましたね。GP出場のチャンスを頂いて、本当に嬉しいです。外国人選手2人に、それなりに名前のある河名マスト選手。そしてグラジエイター生え抜きである僕の4人というのは、キャラクターが揃っているトーナメントだと思います」

――やはり自身がグラジ生え抜きであることは重要な要素ですか。

「継続的に出場していたのが僕だけですからね。それが嬉しいです。ようやくタイトルに絡む試合ですし。他の選手からすれば、グラジエイターのベルトは通過点かもしれません。ベルトを巻いて北米に行くなり、Road to UFCに出るなり……。でも僕にとっては一つのゴールなので。通過点として考えている選手と、ゴールとして考えている僕では、どちらのほうがベルトへの気持ちが強いのか。

自分のようにグラジエイターのベルトを狙っている選手からすると、海外の選手が勝ってベルトを持っていかれ、すぐに返上されるのを見ると歯がゆいです。気持ちとしては――面白くないですよね。もちろんベルトを獲られるほうが悪いです。だから自分が止めたい。ここで僕がベルト流出を止めたら、めちゃくちゃカッコイイじゃないですか」

――そう感じる相手の中には、日本の河名マスト選手も含まれていますか。

「もちろんです。何だったら彼が一番、このGPを通過点として考えているんじゃないですかね(笑)」

――なるほど。それでは初戦の相手、ダギースレンの印象を教えてください。

「ヤバそうだなって思いました。最初に相手を聞いた時は、正直言ってビビりました。でも試合映像を視るかぎり、僕の中にモンゴルMMA幻想はないです。特に前回来たニャムジャルガルとテムーレンと比べてたら、彼らほどの強さはない。ハートは強いし、ポテンシャルは高いと思います。

でも特別な対策がなくても、このMIBUROで10年近くやってきたことをぶつければ、十分に勝てると考えているので。だからモンゴル人選手が相手だからという奇策はないですね。試合では判定を狙うことなく、フィニッシュします。皆さんはダギースレンがKOするか、僕が寝技でネチネチ攻めるかと考えているかもしれませんが、逆に僕がKO勝ちすることもありますよね」

――このGPで優勝し、グラジのベルトを巻いたチハヤフル選手自身がUFCなど海外の大会に出ることは考えていますか。

「今は考えていないです。海外で試合をしたいという気持ちがないわけではないですが、まずベルトを獲ったら、必ず防衛戦はやります。すぐに返上はしません。それと『海外に行きたい!』と言っている選手が行くものではなく、強いヤツにチャンスが与えられるものだと思っています。まずはグラジエイターのベルトを巻くこと。よそ者には渡しませんよ」

■福田龍彌のチハヤフル・ズッキーニョス評
「彼はフィニッシュ率が良いですよね。それだけ思いきりが良い、自分のことを信じ切って戦うことができている。たとえ試合で劣勢になったとしても、要所要所で迷いなく攻め返すことができる。そういう展開で勝っている試合も多いし、MMAの中でも競技をしているだけじゃなく、喧嘩ができるというのが大きな強みやと思います」

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator022対戦カード

<バンタム級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
今村豊(日本)

<バンタム級/5分2R>
秋田良隆(日本)
田中壱季(日本)

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
廣瀬裕斗(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
天草ストロンガー四郎(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
別所竜弥(日本)

<フェザー級/5分2R>
ハンセン玲雄(日本)
徳野一心一馬(日本)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦及びGladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
河名マスト(日本)
パン・ジェヒョク(韓国)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦/5分3R>
竹本啓哉(日本)
ジェイソン・マルガリョ(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T準決勝/5分2R>
森戸新士(日本)
網藤雄太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級挑戦者決定T準決勝/5分2R>
世羅智茂(日本)
加賀谷庸一朗(日本)

<バンタム級/5分2R>
江田こうすけ塾長(日本)
溝口司(日本)

<ウェルター級/5分2R>
阿部光太(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<フライ級/5分2R>
江木伸成(日本)
空(日本)

<フェザー級/5分2R>
木村総一郎(日本)
藤岡陸(日本)

<ライト級/5分2R>
後藤丈季(日本)
水野翔(日本)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
直島弘昌(日本)

<バンタム級/5分2R>
安枝匠(日本)
吉田開威(日本)

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
武尊(日本)

<フライ級/5分1R>
MASATERU(日本)
塩谷尚也(日本)

<フェザー級/5分1R>
野口蒼太(日本)
西村剛(日本)

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【Gladiator022】フェザー級T準決勝、チハヤフル・ズッキーニョス「スクールカーストで下のほうの良い子」

【写真】意外な事実が次々と聞かれた (C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR022より、4人参加のフェザー級GPがスタート。京都在住ファイターのチハヤフル・ズッキーニョスが、初戦でモンゴルのダギースレン・チャグナードルジと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今年1月に中川皓貴を下して同級王者となったチョ・ソンビンが、PFL出場のためベルトを返上。空位となった王座を河名マスト、パン・ジェヒョク、MGL-1王者のダギースレン、そしてチハヤフルの4選手が争うことに。この中で唯一「グラジエイター生え抜き」と自認するチハヤフルとは、一体どんなファイターなのか。初インタビューを試みると、試合後の不死鳥ポーズからは想像できない、クールでスマートなチハヤフルだった。


――チハヤフル・ズッキーニョス選手の初インタビューとなります。どうしてもお聞きしたかったのは、リングネームについてです。

「そうなりますよね(笑)。まず本名が『石附千羽也(いしづき・ちはや)』なのですが、下の名前については福田龍彌さんから『チハヤフルやな』と言われました(苦笑)。あと名字が『いしづき』なので、よくヅッキーと呼ばれていたんです。そこで、プロデビューにあたりブラジル人っぽくしようと思い『ズッキーニョス』に。結果、チハヤフル・ズッキーニョスというリングネームになりました」

――チハヤフル選手のプロデビューが2019年なので、2016年から2018年にかけて上映された『ちはやふる』から取ったのでしょうか。

「ちょうどそれぐらいの頃ですね。一応、本名に基づいたリングネームなんです」

――ご本人としては、先輩からリングネームを付けられての感想はいかがですか。

「僕としては気に入っています。ただ、自己紹介すると時は少し恥ずかしいですね。名前を言うと、だいたい『えっ?』と聞き返されるので(笑)。でも先輩から頂いた名前なので、大事にしていきたいです」

――先輩から名付けられると、拒否権はないのですね。

「もちろん本名で試合をしたり、自分の好きなリングネームをつけることもできたでしょうけど、何しろ怖い先輩ですから。とはいえ、僕も気に入っているので」

――それは良かったです! チハヤフル選手が格闘技を始めたのは、いつのことですか。

「20歳の時なので、もう9年ちょっと前ですね。進学のために新潟から京都へ来て、そのタイミングでMIBUROに入会しました」

――では、京都へ来る前にスポーツ経験はありましたか。

「それほど本格的にやっていたわけではないのですが、小3からダンスをやっていました。子供ヒップホップから始まって、ジャズダンスも経験しました。少しだけバレエをやっていた時期もありましたね」

――えぇっ!? それだけダンスをやってきて、プロのダンサーへの道を歩もうとは考えなかったのでしょうか。

「もちろんダンスは好きでした。それと同時に、子供の頃からPRIDEを見て育ってきた世代なので、MMAをやることに対しても憧れがあったんです。でも新潟にいる頃は、近くにMMAのジムがなくて。それと、ずっと親がお金を出してダンスを習わせてくれていたので、自分の中にダンスを辞めるという選択肢もありませんでした。

それが20歳の時に地元を離れて――京都ならMMAのジムはあるだろうと思って、ココに来ました。本当はダンスとMMAを並行して続けていきたいと考えていたのですが、ジムに入ってみるとMMAが楽しすぎて(笑)。結果、かれこれ10年ぐらい続けています」

――10年前といえば、各地にダンススクールも増加していました。そのためダンスの世界も夢のあるものになっていたと思います。

「確かに流行っていましたね。でも僕はダンスをやっていたとはいえ、イケているほうではなかったんですよ。スクールカーストでいえば、下から2番目ぐらいで(苦笑)」

――スクールカーストの下から2番目というのが、なかなか想像しにくいですが……。

「ガリ勉というほどではないけど、真面目でオタクっぽかったんです。ダンスも密かに続けていたような感じで。進学したのもダンスとは関係ないジャンルの大学でしたし。MIBUROは、大学や住んでいるところから自転車で通える距離にあったので入会しました」

――それは趣味としてMMAをやりたいのか。あるいは最初からプロ志望だったのでしょうか。

「プロになりたいという気持ちを――密かに持っていました」

――ダンスもMMAも、密かに(笑)。

「アハハハ。それで最初にジムへ来た時、エダ塾長がいたんですよ。当時の僕は80キロぐらいあったのに、10キロ以上軽いエダ塾長に投げられ、コカされまくって。『これがプロか!』と思いました。だから自分から『プロになりたい』とは言わず、密かに『いつかはプロになりたい』と思ってジムに通い続けました」

――結果、プロになってチハヤフル・ズッキーニョスというリングネームを与えられたと。

「そうですね(笑)。5年ぐらいアマチュアをやってきた結果、ありがたいリングネームを頂くことができました」

――なるほど。試合後の不死鳥ポーズやSNSを見ると、もっとハジけたタイプかと思っていましたが、意外なほどクールな喋り口で驚きました。

「本当ですか。普段は落ち着いていて、試合で解放するタイプなので。もともとオラオラ系ではないし、喧嘩もしたことがないですしね。先ほど言ったとおりスクールカーストでも下のほうで、大人しい良い子でした」

――大学まで進学したということは、格闘技以外の職業も考えていたのでしょうか。

「工業系の高専(高等専門学校)から理系の大学に進み、大学ではデザインを勉強していました。でも浮かれて入ってしまったというか、真面目な大学生ではありませんでした。やはりデザインを勉強しに来ている人たちは、デザインに対して凄い情熱を持っているんです。それこそ毎日何かデザインの絵を描いているような。そういう人たちを見て、『僕とは違うんだ』と思いました。そう考えるとMMAを始めてから――こんなにのめり込んだものは、今までなかったです。だから『自分にはこの道だ』って」

――それだけMMAにのめり込んだ要因は何だったのですか。

「実は10代の後半に、人と話せなくなった時期があるんです。そのこともあって、20歳の時に地元を離れようと考えました。新しい環境に身を置いてみたくて。それでMMAを始めてみると極端な話、格闘技って言葉を交わさなくても通じ合えるものじゃないですか。今でも海外の方と、お互いに言葉が分からなくても練習したりしますし。例え話すことが下手でも、相手は本気で自分の一緒に練習してくれる。格闘技のそういうところに、僕は救われたんです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator022対戦カード

<バンタム級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
今村豊(日本)

<バンタム級/5分2R>
秋田良隆(日本)
田中壱季(日本)

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
廣瀬裕斗(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
天草ストロンガー四郎(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
別所竜弥(日本)

<フェザー級/5分2R>
ハンセン玲雄(日本)
徳野一心一馬(日本)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦及びGladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
河名マスト(日本)
パン・ジェヒョク(韓国)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦/5分3R>
竹本啓哉(日本)
ジェイソン・マルガリョ(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T準決勝/5分2R>
森戸新士(日本)
網藤雄太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級挑戦者決定T準決勝/5分2R>
世羅智茂(日本)
加賀谷庸一朗(日本)

<バンタム級/5分2R>
江田こうすけ塾長(日本)
溝口司(日本)

<ウェルター級/5分2R>
阿部光太(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<フライ級/5分2R>
江木伸成(日本)
空(日本)

<フェザー級/5分2R>
木村総一郎(日本)
藤岡陸(日本)

<ライト級/5分2R>
後藤丈季(日本)
水野翔(日本)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
直島弘昌(日本)

<バンタム級/5分2R>
安枝匠(日本)
吉田開威(日本)

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
武尊(日本)

<フライ級/5分1R>
MASATERU(日本)
塩谷尚也(日本)

<フェザー級/5分1R>
野口蒼太(日本)
西村剛(日本)

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【Gladiator022】フェザー級王座決定T=河名マスト✖失地回復パン、チハヤフル✖蒙古再襲来ダギースレン

【写真】マスト✖パン、チハヤフル✖ダギースレン。今回こそ、勝負が見たい──グラジエイターのアジア路線 (C)MMAPLANET

15日(月)、6月11日(日)に豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR022の対戦カードが発表され、フェザー級王座決定トーナメント準決勝戦2試合=河名マスト✖パン・ジェヒョク、チハヤフル・ズッキーニョス✖ダギースレン・チャグナードルジが組まれることが分かった。

1月のチョ・ソンビン&キ・ウォンビン、3月のニャムジャルガル・トゥメンデムベレル&テムーレン・アルギルマーに続き、韓国&モンゴル勢の襲来。そのチョ・ソンビンが返上したベルトの新しい持ち主が決まる決勝戦は、10月1日の次回大会に実施されることも明らかとなっている。

加えて、今回はMMAではグラジ初参戦の川名マスト、さらに生え抜きといっても過言でないチハヤフルが1年半振りの参戦──と、外敵に蹂躙されない迎撃手が用意されたといっても良いだろう。


昨年8月にLFAに挑むもアライア・ジョンズに敗れ、11月にネクサスの寿希也戦でもタフファイトを経験した河名。

Road to UFCの選考に漏れ、UAEWやBRAVE CFという中東を視野に入れていたが、その目的は国際戦であったため国内でのベルト獲りに舵を切った。

対するパン・ジェヒョクは昨年12月の横浜大会と4月の立川大会とパンクラス参戦し、フェザー級暫定KOP透暉鷹、続いて亀井晨佑に2試合連続でスプリット判定負けも喫している。どちらも接戦、とはいえ下記にある本人のコメントで話しているような亀井戦の勝利はない。

ただし透暉鷹戦でのテイクダウンを切る能力を河名にとっては非常に嫌な相手。また透暉鷹、亀井と直接比較されることになるRoad to ”Road to UFC”第一関門となる。

もう一方の準決勝戦に出場するチハヤフル・ズッキーニョスはキャリア7勝1敗、福田龍彌擁する京都のMIBURO所属の選手でグラジエイターではグラチャンとの合同興行を含め4連勝中、7つの勝利のうちフィニッシュ勝利が6試合ある。

グラジ参戦は1年半振りとなるが、この間にDEEP大阪大会、グラチャン、Wardogで3勝1敗という結果を残しての凱旋となる。ある意味、新しい時代を迎えたGladiatorにあって生え抜きのファイターだが、そのグラジで育った選手たちが国際戦で惨敗を喫する状態が続いている中で、どのようなファイトを見せることができるか──注目だ。

そして蒙古再襲来、ズッキーニョスと戦うダギースレンはジャダンバ・ナラントンガラグの一番弟子といって良い存在でMMA戦績は5勝0敗、MGL-1FCフェザー級チャンピオンだ。

モンゴル相撲、テコンドー、キック、ノーギグラップリングとMMAで実戦を積んできたダギースレンには、練習仲間ニャムジャルガルと同様に大会こそ準決勝イベントとなるがRoad to UFCのワンマッチでのオファーがあった。ただし、ワンマッチ戦での勝利をどこまでUFCが評価するかは不明で、師ナラントンガラグが自身のキャリアを顧みて日本で経験を積むことを進言したという。実力未知数のダギースレンだが、ニャム&テムと同様の力を持つのであれば王座決定トーナメントの優勝候補に考えられるだろう。

ここに勝てば──来年のRoad to UFC出場に近づく可能性は十分であることは、グラジ過去2大会を見ても明らかだ。そんなステップアップがかかった王座決定トーナメントに挑む4選手がプレスリリースに寄せたコメントは以下の通りだ。

ダギースレン・チャグナードルジ
「トーナメントに呼んでもらえたこと、とても嬉しく思っています。そして、自分が新チャンピオンになると信じています。自分は目指している目標に向かって毎日練習に励んでいます。今回のトーナメントでは練習で培ったものを全て出して、自分がどれほど強い人間かということを見せつけるつもりです。

6月11日に対戦するチハヤフル・ズッキーニョス選手、しっかり練習してきて下さい。そして、火の出るような熱い戦いをしましょう!」

チハヤフル・ズッキーニョス
「Gladiatorでチャンスをもらえたことが僕の格闘家としての始まりです。このところ他団体に参戦していましたが、トーナメント出場という形で戻って来ることができて嬉しく思います。僕が離れている間にも選手層が広がり、急激にレベルが上がっていると感じます。

今回のトーナメントも強者が集うと思いますが、これに勝ち抜いて優勝したときには間違いなく王者に相応しい男になっていると確信しています。正直な話、これまでにGladiator初参戦の選手がいきなりタイトルに挑戦してベルトを持っていくのを見ていて、面白くありませんでした。

その点、今回はトーナメントなのでドロドロの潰し合い、人生の奪い合いになると思います。それでこそのベルト、それでこその格闘技だと思うので、開催してくれたことに感謝です! 目の前の相手を片っ端から倒して、僕が1番グGladiatorのベルトが似合う男だと証明します!」

パン・ジェヒョク
「パンクラスで2連敗中にもかかわらず、今回Gladiatorのフェザー級王座決定トーナメントに参戦できるようになりました。まずタイトルを得られるチャンスを与えてくれたGladiatorの皆さんに感謝の気持ちを伝えたいです。

自分が出来る最高の試合で盛り上げることが、恩返しだと思っています。今回のGladiator初陣では必ず相手を仕留めてみせます。実際、パンクラスでの2試合とも自分の勝ちだと思っています。だからこそGradiatorの皆さんも、自分にこの大きなチャンスをくれたと理解しています。

透暉鷹選手には2-1、亀井選手には3-0で勝ったと思っています。透暉鷹選手との再戦が決まったと思っていましたが、亀井選手と試合をすることになりました。あの試合では有効打撃、ダメージともに自分でした。なぜ、あのような結果になったのか未だに理解できないです。Gladiatorのベルト取った後で、透暉鷹選手と亀井選手にはリベンジをしたいと思っています。

今回戦う河名マスト選手は、日本のグレコローマンレスリンクのエリートだと聞いています。試合映像をチェックしましたが、それだけのことはあって力も相当あるし、打たれ強い良い選手だと思います。残念なのは、自分のように派手なファイトで観客を盛り上げられる能力が足りません。なので、彼を相手にしてどうすれば観客の皆さんが盛り上がるのかを教えてあげます。

本来、自分は派手で面白い試合をしようとしてきていましたが、最近は勝ちに拘り良い結果を残せなかったです。なので、河名選手との試合では過去最高レベルで積極的にフィニッシュを狙うつもりです。自分に大きなチャンスをくださった櫻井代表に感謝しています。出来る限り、面白い試合をしてベルト取るので、応援よろしくお願いします」

河名マスト

「自分のためのトーナメントだと思っています。勝ちます」

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DEEP DEEP113 MMA MMAPLANET o キック 本田良介 福田龍彌

【DEEP113】本田の組みを首相撲で潰し、右フックでダウンを奪った福田が判定勝ちでGP優勝&暫定王者に

【写真】試合直前に暫定王座が賭けられたフライ級GP決勝は、福田が制した(C)MMAPLANET

<フライ級GP決勝/5分3R>
福田龍彌(日本)
Def.5-0:30-26.30-27.30-27.30-27.30-27.
本田良介(日本)

試合直前、このフライ級GP決勝が暫定フライ級王座決定戦となることが発表された。

共にサウスポー。福田がケージ中央をとり、本田がサークリングする形に。本田のフェイントで福田が一瞬下がる。しかしプレスをかけ直した福田が左ストレートを伸ばしていく。本田が距離を詰めてくると、福田が右アッパー、右フックを繰り出す。本田が前に出るも、福田がバックステップでかわした。

本田が左ハイを見せ、左右フックを繰り出しながら距離を置くなど、打撃戦を選択している。右ジャブを突きながら距離を詰める本田に対し、福田も右ジャブから様子をうかがう。本田が右フックを振るった際に福田がバランスを崩した。すぐに立ち上がる福田。本田は右フックから一気に飛び込む。残り1分で本田がニータップで組みつくも、これを福田がかわす。そして福田の右フックが本田の頭部をかすめる。残り10秒で本田も右ジャブから飛び込んでいった。

2R、本田が右ボディから近づくも、福田が離れた。フェイントを見せる福田に対し、本田が右インローを繰り出す。本田が前に出る。しかし福田が右フックのカウンターでダウンを奪い、サッカーボールキックから本田を抑え込みパウンドを連打する。立ち上がった本田をケージに押し込むが、ここで両者が離れた。

本田の右ハイをブロックした福田は、本田の顔面に右を叩き込む。福田の右ジャブをもらっている本田も、右フックを返すが福田の顔面には届かず。左ハイからスピニングバックフィストに繋げる本田、これをかわした福田は右ジャブを突き続ける。本田が中に入ってくると右フックを合わせる福田。本田もフックを当ててからボディ、顔面へとパンチを当てながら福田をケージに押し込む。しかし福田が首相撲で切り返し、ケージ際から脱して右フックを伸ばしていった。

最終回、福田がプレッシャーをかけていく。本田は左ストレートから飛び込んだ。福田の右フックに右を返す本田。福田は右ジャブから左ストレートに切り替え、本田の右ミドルに右ジャブをカウンターで当てた。福田の右ジャブをもらいながらも、パンチを振って組みついた本田に対し、福田が首相撲で切り返す。

両者が離れたところで、本田のグローブが外れて一時中断。再開後、本田が左右フックを振りながら組み付くも、福田が首相撲でケージ際を制する。手数が減った本田を福田が追い立てる。本田の右も福田の顔面を捉えた。右ボディブローを当てる福田、本田も左ストレートをカウンターでヒットさせる。本田のテイクダウンを防いだ福田が右ジャブで追い立てる。

右アッパーをボディに叩きこむ福田。本田が頭を下げるとアッパーを合わせて、組ませない。右ジャブ、右フックでコントロールし続け、左アッパーから右フックを当てた福田が、本田のテイクダウンを切って打ち合いのなか試合終了のゴングを聞いた。

裁定は、ジャッジ1人が4ポイント差をつけるフルマークで福田の勝利。福田がフライ級GPで優勝を果たし、賞金300万円をゲットするとともに、フライ級暫定王者のベルトを巻いた。


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CORO DEEP DEEP113 MMA MMAPLANET o YouTube   チャンネル 上迫博仁 中村大介 力也 北岡悟 大原樹理 大山釼呑助 安谷屋智弘 本田良介 村元友太郎 福田龍彌 誠悟 青井人 高野優樹

【DEEP113】計量終了 明日、戦う――フライ級GP出場者たちの優勝者予想。「福田」、「福田」、「福田」

【写真】結果、福田龍彌が本命、本田はアンダードッグのままで決勝前日まで来た(C)MMAPLANET

7日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP 113 Impactの計量が中野区中野サンプラザ11階で行われた。

メインでフライ級GP決勝=福田龍彌×本田良介、コメインでDEEPライト級選手権試合=チャンピオン大原樹理×チャレンジャー上迫博仁が組まれた今大会。

ここでは計量結果とGP決勝に向け、GP出場3選手の勝利者予想&その理由をお届けしたい。


<58キロ契約/5分3R>
安谷屋智弘:58.0キロ
ヒロヤ:57.85キロ


安谷屋智弘
勝者:福田
「自分といい勝負をしたからです」

<フライ級/5分2R>
村元友太郎:57.2キロ
ビョン・ジェウン:57.1キロ


村元友太郎
勝者:福田
「本田選手も頑張るんですけど、福田選手をテイクダウンしきれずに削られる。徐々にダメージを与える福田選手もフィニッシュできないけど、判定で勝かちます。でも、こんなことを尋ねられるのは侮辱なので、明日しっかりと勝ちます」

ビョン・ジェウン
勝者:福田
「本田選手に勝ってほしいけど、福田選手が上手くするかなと思います」

■視聴方法(予定)
5月7日(日)
午後5時20分~DEEP チャンネル-YouTube、U-NEXT、サムライTV

■ DEEP113計量結果

<フライ級GP決勝/5分3R>
福田龍彌:56.65キロ
本田良介:56.06キロ

<DEEPライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 大原樹理:70.25キロ
[挑戦者] 上迫博仁:70.2キロ

<バンタム級/5分3R>
CORO:61.7キロ
力也:61.45キロ

<ライト級/5分3R>
北岡悟:70.8キロ
大山釼呑助:70.6キロ

<フェザー級/5分3R>
中村大介:65.75キロ
青井人:66.15キロ

<58キロ契約/5分3R>
安谷屋智弘:58.0キロ
ヒロヤ:57.85キロ

<フライ級/5分2R>
村元友太郎:57.2キロ
ビョン・ジェウン:57.1キロ

<フェザー級/5分3R>
高野優樹:66.3キロ→
西谷大成:66.3キロ→

<メガトン級/5分2R>
誠悟:117.55キロ
江畑秀範:―キロ

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DEEP DEEP113 DEEPフライ級GP MMA MMAPLANET o UFC 修斗 宇田悠斗 安谷屋智弘 平良達郎 本田良介 杉山廣平 海外 神龍誠 福田龍彌

【DEEP113】フライGP決勝=本田良介戦へ。福田龍彌「京都在住の選手が到達したことのないところに行く」

【写真】相当に有言実行な選手、それが福田龍彌 (C)SHOJIRO KAMEIKE

7日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP113 IMPACTで、DEEPフライ級GP決勝戦として福田龍彌が本田良介と対戦する。
TEXT by Shojiro Kameike

2021年に平良達郎に敗れて修斗世界フライ級王座を手放した福田は、その3カ月後にDEEPへ戦いの場を移し、同フライ級王者の神龍誠と対戦した。神龍には僅差で敗れたものの、以降は6連勝だ。GPでは本田を下している杉山廣平、そして安谷屋智弘と宇田悠斗を下して決勝へ。ファイトスタイルこそ違えど、相手がどのようなタイプでも自身の世界観に持ち込む戦いは、本田と同じだといっていい。一方で「勝つためのスタイル」といわれる本田と異なる、福田の世界観とは――。


――10カ月に渡って行われたDEEPフライ級GPが、遂にフィナーレを迎えます。決勝戦の話の前に、まずは準決勝の宇田悠斗戦について聞かせてください。あの試合は福田選手にとってヒリヒリした試合でしたか。

「ヒリヒリしていました。楽しめたというか。生活の変化とか、いろんなものを乗り越えて迎えた試合でしたしね。今回のGPを通して人間としても成長できたと思うし、その集大成を戦うことで表現していきたいです。GP決勝だけじゃなくて、これからも」

――これからも……、決勝戦の前にお聞きすることではないかもしれませんが、DEEPフライ級GP後のことも考えているのでしょうか。

「海外でも戦ってみたいです。どうやったら海外から声が掛かりやすくなるんですかね。今の時点で6連勝中やし、GPもあって実績のある選手に勝っている。さらに本田君に勝ったら――日本の代表として、またタイプが違う海外の選手とヒリヒリしてみたいですね」

――それは海外で戦うのか、あるいはDEEPで海外ファイターと対戦するのか。

「契約上可能なら、どっちもやりたいです。試合間隔が短くても、僕はオファーを断らへんから。『海外の大会に出ているからDEEPには出ない』なんて言うわけがない。仮に僕がUFCと契約して、OKならUFC→DEEP→UFC→DEEP→DEEP→UFCみたいな戦い方もしたいんですよ。難しいというか、無理でしょうけど」

――それは無理ですよね(笑)。

「実は僕もRTUに応募したんですよ」

――えっ!? 応募した結果、落選したということですか。

「それが……僕から日本語でメールを送っちゃったんです。『こんにちは。お世話になっております』って(笑)。返事も来ていたんですけど、英語やからスパムメールかと勘違いして放置したんです。改めて見てみると、『戦績と試合映像をどうこう』とか。でも英語で準備しようと思ったら、もう申込期間が終わっていました(苦笑)。知り合いに法律関係のお仕事をしていて英語を話せる方がいるので、次からはその方に相談します」

――意外なエピソードから宇田戦の話に戻します(笑)。試合の中で福田選手が焦るようなシーンは見られませんでした。作戦通りに進められていたということでしょうか。

「宇田君のインローが痛かったぐらいかな(苦笑)。最後に宇田君が打ってきたのも、僕が誘っていたんですよ。僕が押されているように見た人もいるかもしれないけど、有効打を当てていたのは僕やったと思うんで。それも試合の流れであって、最初からそういう作戦を立てていたわけじゃないです。もともと作戦を立てるタイプじゃないですし。1Rに相手が入ってくるタイミングとかは分かったので、これは自分が誘ったほうが良いなと思いました」

――結果的に、1R序盤に右アッパーでダウンを奪ったことが試合の趨勢を決めたのかもしれません。DEEPに参戦して以降、あの右アッパーを多用していますね。

「いや、もともと持っていたものですよ。みんなが思っているより、僕は引き出しが多いですから(笑)」

――福田選手の引き出しが少ないと思っている人こそ少ないと思います(笑)。

「アハハハ、ありがとうございます。まだ見せてへん引き出しもたくさんあるし、それって大工さんの道具みたいなものなんですよ。いっぱい工具を携えて現場に行く。現場を見て、この工具がハマりそうやなって選んでいく。自分の戦い方は、そんな感じです。だから右アッパーも好きな工具の一つで、たまたま今回のGPでハマったというか。『当てたろう、倒したろう』と思って出しているパンチじゃなくて。どちらかというと、どんなパンチであっても精度が高く、綺麗に打てるように日頃から練習していることが大切ですよね」

――確かに福田選手はどんな状態でも軸がブレずに、しっかりとパンチを当てきることができる。それは体の使い方も含めて、徹底した基礎の強さがあると思います。

「やっぱり基礎が一番大事じゃないですか。ちゃんとジャブを打つ。しっかりワンツーを出す。ジャブとストレートがあるから、フックやアッパーがある。その基礎がないと、他のことをやっても意味がないですよ。宇田君との試合でいうと、たまたまダウンを奪ったのが右アッパーやったけど、その前に左ストレートが当たっているので。もしかしたら、左ストレートがジャストミートしていたら、それで倒れていたかもしれないですしね。それは打撃以外でも同じことやと思うんです。基礎を鍛えて、その質を上げるために日々を生きて、日々練習する。それが僕の理想の選手像であり、何より『戦うことを日常にする』ということで」

――ファイターとしてのライフスタイルとファイトスタイルが繋がるのですね。

「自分の生き方がそのまま反映されるところが格闘技の魅力ですからね。僕は戦うことに特化した生き物になりたい。そのためには、戦うことが自然にならないといけなくて。無理なこと、不自然なことをしちゃダメなんですよ。歩くように戦うというか。街を歩いていると、歩き方が変な人って一目で分かるじゃないですか。

歩くっていう行為が自然なことやから、誰でも見れば分かるんです。食堂のオバチャンや、屋台でたこ焼きをつくっているオッチャンの手つきとかも、そうですよね。一つひとつの動きが洗練されていて、ずっと見ていられるものになっている。それは感性であり、本能になっているんですよ。『戦うことを日常にする』というのは、そういうことです」

――その境地を目指しているからこそ、格闘技以外の仕事からも、そして都会の喧騒からも離れて山の中へ引っ越したわけですか。

「練習が終わったあとに、明日は仕事でコレせなアカンとか考える毎日はキツいですよね。仕事やから考えるのも当然で。でもソレを考えるごとに、戦う生き物からは外れていく。そういう生活のほうが良い人もいるでしょう。バリバリのビジネスマンで、試合でもメチャクチャ強い人――営業で仕事を取るのと同じ流れで試合を戦える人もいてはると思います。

それは単に格闘技をどう見ているかの違いで、僕はそういうタイプじゃなかった。田舎暮らしを始めたおかげで、自分のスタイルを築き上げることができています。僕は試合も日常やと捉えているんですよ。試合することで自分も成長するから、今までの対戦相手にも感謝しかないです。ケージの中が日常やからこそ、その中でも自分の日常しか出ない。試合前だけ頑張っても日常を頑張っていないと、試合では付け焼き刃な部分が見えちゃいますよね。日々の取り組みがありつつ、いっぱい戦うことで刃が研ぎ澄まされていく。少なくとも僕はそういう日常を過ごし、試合を楽しみながら全力を出すことが好きで」

――ライフスタイルでいえば、福田選手は京都在住で、本田選手は福岡に住みながら東京で戦っています。今は首都圏以外に拠点を置きながら海外で戦う選手も増えています。

「ね、そうでしょ。GPの準決勝進出者を見てくださいよ。伊藤君は愛知やし、宇田君も今は東京で練習しているかもしれないけど、ずっと愛媛でやっていたわけじゃないですか。僕も東京へ移ろうかなって悩んだことはあります。でも東京や海外へ行ったからといって、強くなることが約束されているわけじゃない。それよりは練習でも試合でも、強い相手と手を合わせて、その雰囲気を肌で感じることのほうが重要なんです。

日々何を感じて、どう生きるかが大事であって、場所の問題ではない。そう考えていくうちに、東京へ移ろうという気持ちはなくなりました。京都在住のファイターでは誰も到達したことのないところに行く。それが所属しているMIBUROへの恩返しであり、その信念を持って生きていきたからこそ、2022年からここまでの結果に繋がったんじゃないですか」

――そこで迎えるGP決勝戦ですが、前回のインタビューでは決勝で伊藤選手との再戦を希望する発言がありました。準決勝でご自身が宇田悠斗選手を下したあと、本田選手が勝ち上がってきた時は、どのような気持ちだったのでしょうか。

「そうですね……、まぁ好みの問題ですよ(笑)。どっちかが終わってしまうっていうような試合展開のほうが良いじゃないですか。そう思いません?」

――好みの問題はともかく、伊藤選手との初戦(昨年2月に福田がTKO勝ち)は、まさにヒリヒリする試合内容でした。

「それが格闘技の醍醐味やと思うんで。だから本田君と伊藤君なら、伊藤君のほうがヒリヒリ感を味わえる。それが伊藤君の良さやし、彼が人気ある理由でしょうからね。でも本田君は、そんな伊藤君の弱い部分に対して一番強い部分を持っているじゃないですか」

――つまり、テイクダウンの攻防とグラウンドコントロールですね。

「そうです。伊藤君はアダニン(安谷屋智弘)との試合も、そんな感じで苦戦しましたよね。最後は打撃を効かせてRNCで勝てたけど、本田戦と同じような内容でした。伊藤君が、そこで強い本田君を乗り越えることができたら――前の試合よりも良いセッションができるんじゃないかと思って。さらに強くなった伊藤君と、ヒリヒリする時間を後楽園ホールで味わいたかった。それで伊藤君に頑張ってほしかったけど、彼は自分の苦手なタイプを乗り越えることができなかった。だから僕が、そのタイプを乗り越える方法をお見せしますよ」

<この項、続く

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DEEP DEEP113 DEEPフライ級GP Grachan MMA MMAPLANET o RYO   伊藤裕樹 修斗 本田良介 杉山廣平 松場貴志 福田龍彌

【DEEP113】フライGP決勝=福田龍彌戦へ。福岡発、本田良介「自分のやりたいことで人に認めてもらたい」

【写真】ケージの外では、常に柔和な表情の本田(C)SHOJIRO KAMEIKE

7日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP113 IMPACTで、本田良介×福田龍彌のDEEPフライ級GP決勝戦が行われる。
Text by Shojiro Kameike

昨年8月より実施されてきたフライ級GPで、本田は元DEEPストロー級王者の越智、現Grachanフライ級王者の松場貴志、そして元アウトサイダー王者の伊藤裕樹と、実績や知名度で上回る相手を下してきた。決勝の相手は、元修斗世界フライ級王者の福田だ。本田は今回のインタビューで、何度も「知名度」という言葉を口にした。強い者が勝つ。強い相手に勝つ。本田はこのGP決勝で、知名度を超えた格闘技の醍醐味を見せることができるか。


――昨年8月からDEEPフライ級GPが始まり、遂に決勝戦を迎えます。本田選手にとって、この9カ月はどのような期間でしたか。

「まずGPの話を聞いた時、勝てば次がある――ようやくプロらしい1年間を過ごすことができるんだなと思いました。『いつ試合があるかも分かっていない。それはプロと言えるのかどうか』とか、ずっと考えていたんです。別に専属の期間があったわけでもないので」

――本田選手が東京から故郷の福岡県に戻った頃、ちょうどコロナ禍が発生しました。そのなかで1年に1~2回試合のオファーがあるかどうかという生活は、ファイターとして不安が大きかったのでしょうか。

「そうですね。GPが始まる前は、『もっと試合がしたい』という気持ちでした。コロナ禍もありましたけど、もともとプロデビューしてから試合は年2回ぐらいのペースで。プロといっても、そんなものなのかな――と考えていましたね。ただ、他のチーム競技と比べて、コロナ禍でも自分なりの活動や練習はできていたと思うんです」

――コロナ禍に入った時、本田選手は30歳を迎えました。30歳といえば、自分の将来について考える時期でもあります。

「30歳になる前から、ずっと考えていましたよ。せっかちな性格なので(笑)。コロナ禍でも大会はあったわけじゃないですか。その中で試合に出られる選手と、出られない選手の線引きも分からなかったです。自分はどうなるのかな……、そう考えていた先に今回のGPがあって、僕もひと安心でした」

――コロナ禍の中でも試合に出られる選手と出られない選手の線引きについて、ご自身で考えたことはありますか。

「いやぁ、そこは深く考えませんでした。僕はそういう選手なんだろうな、って」

――……。

「呼ばれない選手っていうことですよね。この世界は結果が全てだから、その結果を受け入れないといけない。……うん、そういう感じです。ナメられている――というわけじゃないですけど、やっぱり東京との距離感はありますよね。地方にいると発言権もないというか」

――2021年からDEEPに出場して2連勝、しかし2022年に入って杉山廣平戦で敗れました。この時も『そこまでの選手なのかな……』と思ってしまったのではないですか。

「アハハハ、自分自身よりも周りにそう思わせちゃいました。僕自身は、あの試合で負けた要因を理解しています。だけど、やっぱり勝つしかないんですよね」

――その杉山戦の1カ月後にDEEPフライ級GPがスタートしました。わずか1カ月で立て直すことができていたのでしょうか。

「その要因以上に、越智(晴雄)さんとの試合前に大きな怪我しちゃって(苦笑)。正直、試合をキャンセルしても良かったと思います。でも負けたままでいるのが、すごく嫌で。相手は誰でも良い。とにかく勝ちたい。だから、やるしかないと思いました。福田選手もGPの途中で拳を骨折していたとインタビューで言っていましたよね。

『それでもやるしかない』という気持ちは、よく分かります。僕にとっては、何よりも勝ちたい。勝てば次がある。何だったら、負けた杉山選手とも再戦できる可能性が、GPにはあったじゃないですか。もともと『勝てば良い』というスタイルだったのが、その気持ちがより強くなりました」

――MMAがスポーツであるかぎり、勝利が最優先であることは当然です。だからこそ「勝たないと言えないこと」があるのも理解できます。

「もちろん試合ではフィニッシュを狙っていますよ。でも勝つために試合をするし、勝てば次があることで安心できますから。負けた選手はGPの途中で消えていく。勝った選手に注目度が集まる。フィニッシュはできなかったとしても、勝ちたいっていう自分の気持ちを乗せやすいスタイルで戦ってきたんじゃないかと思いますね」

――本田選手は自虐的に仰っていますが、そのスタイルで勝ち上がってきたことはインパクトが強いです。越智晴雄選手、松場貴志選手、そして伊藤裕樹選手を自分のスタイルにハメこんで勝利してきたわけですから。

「もちろん相手は全員スタイルが違うのでハメこむ方法も違いますけどね。ただ、同じ形に持って行って勝つというのは、まだ手を隠しているということなんですよ(笑)。もっと隠しているものがあるので」

――実は他のスタイルもあるのですか!

「それは次の試合を楽しみにしていてください。でも、ここに来ても僕はまだ知名度がないですよね。GPでも伏兵って呼ばれていたり(笑)。そんな僕が勝つことができて、『やったぁ!』という気持ちがあります。みんなは知名度ばかり求めているけど、僕は別に有名になりたいからMMAを始めたわけじゃなくて」

――では、何を目指してMMAを続けてきたのでしょうか。

「……そう言われると難しいですね(苦笑)。何を目指してきたんだろう? とにかく『やればできるんだぞ』というところを見せたかったです。証明というか、意地ですかね。

ずっと格闘技をやりたかった。でも『格闘技をやりたい』と口で言うだけのまま、年を食っちゃって。プロになっても試合数は少ないけど、だからといって格闘技を辞めるつもりはなかったです。ただ、知名度は……。勝つことで知名度が上がればいいと思っていました。勝って知名度も上がり、収入が増えれば良くて。

勝つことよりも先に知名度を求めるのではなく、自分のやりたいことで人に認められる。それを目指しているのかもしれないです。認められるためには、勝つしかないです。GPの試合も、勝ったことでは満足しています。『もっと、もっと』という気持ちは常に持っていますけど、1試合1試合『俺は頑張ったな』と自分で自分を褒めて――そういうセルフケアも大切です(笑)」

――アハハハ。『もっと、もっと』と考えるのは、どんな点ですか。

「試合が終わって『まだ体力が残っているなぁ』と感じた時に、だったらもっとラッシュの数を増やせばよかったなとは思いますね」

――えっ!? フルマラソンを走り切ったあとに、なおも体力が残っていることが驚きです。

「いやいや、全然です(苦笑)。でも相手にしてみれば嫌だとは思います。僕は知名度もなくて、GP前に負けているし、見た目も強そうではないじゃないですか。なのに試合では一つのミスを突かれて、そのまま持って行かれてしまうとか」

――ある意味、ギャップ萌えですね。

「ダハハハ! きっと相手も、試合が進んでいくにつれて『このままだとヤバイ』と焦っていくんですよね。たとえば越智さんは一緒に練習していたこともあって、焦っている時が分かります。松場戦ではスクランブルの時に、相手が嫌がることをしたんですよ。それに返してこなかったので『これは休みたくなっているんだな』と思いました。

僕は試合の時、常に0.5ポイントぐらいリードしていれば良いと考えていて。相手がミスをした時に削っていくと、0.5ポイントが貯まる。そのポイントが貯まっていくと、気づけば10ポイントぐらいに膨らんでいて、その結果勝つことができる。今は、一回削ると0.5ポイント貯まるところを、1ポイント以上に増やせるように練習しています。そうすれば、もっと明確に差をつけられるし、それだけ早く勝ちに繋がるので」

――なるほど。伊藤戦では、どのようなシーンで相手が嫌がったと感じましたか。

「最初に右ジャブを当てた時ですね。たぶん僕が打撃で行くとは思っていなかったんじゃないですか。右ジャブが当たって、そのあとは動きが固くなったので。僕としては『これはジャブが当たるんじゃないか』と考えていました。あんなに早く当たるとは予想していなかったけど、おかげで伊藤選手は組む前に焦っているように感じましたね。組んでポジションを取っていくと、さらに焦ってきて。

松場戦と伊藤戦で良かったのは、相手の得意なところで0.5ポイントの貯金を創ることができた点ですね。すると『ここで逆に自分が取られてしまうのか……』という焦りが生まれて、もっともっとポイントが貯まっていくという」

――次の福田戦では、同じ戦法が通用するでしょうか。

「そこを見てほしいです。福田選手の場合は、あのファイトスタイルにどんなテクニックを乗せて来るのか。それ次第で、僕が出すものも変わりますよね」

――それは本田選手も同じかと思います。本田選手も福田選手も、GPを通して毎回違うものを見せてきました。

「福田選手も試合のたびにスタンスや体の高さとか、いろいろ変えているじゃないですか。福田選手はパンチで削ってくるかもしれないけど、僕は全部を使って削りに行く。福田選手って、試合中に焦ることはない選手だと思うんですよ。今までいろんな試合をしてきて、どんな展開に対しても免疫を持っている。そこでお互い、どう削るのか。その幅が勝負を分けるような気がしています」

<この項、続く

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【DEEP113】ライト級選手権試合&有情と無情の狭間=北岡✖大山、青井✖五明、村元✖ビョン&etc

【写真】今回の頭抜けた充実のラインナップだ(C)MMAPLANET

20日(月)、DEEPより5月7日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP113 IMPACTの追加カードが発表されている。

既にDEEPフライ級GP決勝戦=福田龍彌✖本田良介戦が組まれている同大会だが、ライト級選手権試合=チャンピオン大原樹里✖チャレンジャー上迫博仁を筆頭に7つの3回戦と2回戦1試合=計8試合が加わった。


昨年9月のRIZINでの敗北から、今年2月にBLACKCOMBATで復活の大原は、10カ月ぶりのDEEPで2度目の王座防衛戦を戦う。挑戦者の上迫は北岡悟、石塚雄馬という元ライト級チャンピンとタイトルコンテンダーに連勝中で、フェザー級に続き2階級制覇を目指す。

2月に4年振りの勝利を挙げながら、「だから何だ」とマイクも拒否し、ケージを下りた北岡悟が大山釼呑助と対戦する。自ら目指す位置にあるファイターとの対戦に向け、北岡は7年振りとなる連勝なるか──。

前バンタム級暫定王者のCOROは、キャリア3勝6敗から4連勝で白星先行となった力也と再起戦。レスリングベースながらKOパワーを持つようになった力也が、上位勢との戦いに割って入るステップボードとするか。あるいはCOROがその上位に踏み止まるために意地を見せるか。

タイトルに絡んだ選手としては、2月大会でキャリア4戦目にして暫定フェザー級王座決定戦に挑むも、神田コウヤに判定負けを喫した五明宏人が青井人と相対する。これは、使い古された表現でいえば──裏メインといっても良い注目の顔合わせだ。

ベルトを賭けた一戦で敗れたとはいえ、組みへの対応力が予想以上だった五明が、ワンステップ上の活躍をするために──組みで守勢になった場合でも、倒せる打撃を打ち込むことが必要となってくる。青井は組み&打撃でアグレッシブに攻めてくることが予想されるだけに、MMAとしての戦いでより制圧力の高さ、強度の高い攻撃が勝敗を分ける。そんな青井✖五明戦になりそうだ。

さらにフライ級ではGP敗者組のもう落とせない崖っぷち決戦、村元友太郎✖ビョン・ジェウン戦。同じくGP組から安谷屋智弘はあの激闘の終え、決してご褒美とは決していえないHIROYAとの非情のマッチアップとなったとなった。

選手のキャリアアップとともに、圧倒的に3回戦の数が増えてきたDEEPの後楽園ホール大会では、有情と無情の狭間。絶妙の佐伯繁プレゼンツ──生き残り合戦が繰り広げられる。

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