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Report UFC UFC249 カルヴィン・ケイター ジェレミー・スティーブンス ブログ

【UFC249】劣性のケイターが、右エルボー一閃。追撃もヒジ打ちでスティーブンスに逆転勝ち

<150.5ポンド契約/5分3R>
カルヴィン・ケイター(米国)
Def.2R2分42秒by KO
ジャレミー・スティーブンス(米国)

スイッチを交え、前に出る体重オーバーのスティーブンスが右を振るい、左ローを蹴る。さらにフックで圧力をかけるスティーブンスは、ケージを背負ったケイターに連打、右ハイを蹴っていく。ローを多用するスティーブンスに対し、ケイターもワンツー。しかし、ローで攻撃を遮断される。空振りでも圧のあるスティーブンスが、右を当てる。さらにワンツーにも、ワンツーを返しスイッチして左の蹴り、オーソに戻して右ローを続ける。

ローと右フックに、踏み込むことができないケイターもスイッチし、すぐにオーソに戻る。右を当てたスティーブンスは、一瞬の組みから離れてローを蹴り合う。スティーブンスがスイッチするとケイターが左フックをヒット。さらに顔面からボディへのコンビを決める。スティーブンスは左フック、さらに右フックで前に出ると、右ロー、左前蹴りと攻撃を散らして、ジャブもケイターが右を打ち抜き、ここから前に出る。スティーブンスがパンチを返したが、この試合で初めて下がる。それでも最後に蹴り足を掴み、リリースしてボディを打ち込んだスティーブンスが初回を取った。

2R、すぐにワンツーを放ったスティーブンスが強烈な右ローを蹴り込む。サウスポーに構えるようになったケイターは、足が効かされているか。スティーブンスは回るケイターに右ストレートをヒットさせ、ローにつなげる。小さくジャンプするようになったケイターだが、ロングでアッパー、ボディフック、ストレートと引き下がらない。

組み合いでエルボーを当てたスティーブンスが離れると、スイッチし左ハイを蹴る。直後にオーソに戻したスティーブンスが前に出て右を放つ。このタイミングでケイターの右エルボーを打ち込み、ダウンを奪うと追撃のヒジでカットさせ試合を決めた。


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UFC249:第9試合・フランシス・ガヌー vs. ジャルジーニョ・ホーゼンストライク

ヘビー級。ガヌー2位、ホーゼンストライク6位。

ティーペ・ミオシッチとデリック・ルイスに煮え切らない試合内容で判定負けしたガヌーは、そこから3連続秒殺KO勝利(うち2名が元王者)。本格的な覚醒の予感を感じさせる。ホーゼンストライクとは3月末に組まれていたが、大会自体が消滅したため4月大会にスライド。しかしこれも中止になり、今回にスライドしている。

ホーゼンストライクはUFCデビューから4連続KO勝利。最初の3戦は秒殺だったが、前回、初のビッグネームとの対戦となったアリスター戦では、アリスターの攻めを恐れてか、手数が少ない試合に。このままだと判定で初黒星かと思われたが、残り10秒で飛び込んで右フックをヒットさせて逆転勝利。が、やはり実力が未知数の部分が残っている。

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UFC249:第8試合・ジェレミー・スティーブンス vs. カルヴィン・ケイター

フェザー級だったが、スティーブンスが4.5ポンドのオーバーによりキャッチウェイトに。スティーブンス7位、ケイター9位。

現在、ノーコンテストを挟んで3連敗中のスティーブンスだが、負けた相手はジョゼ・アルド、マゴメドシャリポフ、ヤイール・ロドリゲスといずれもトップファイター。ジョゼ・アルドには完敗したが、マゴメドシャリポフとロドリゲスには序盤・中盤劣勢だったものの、後半に追い上げ3Rは取っている。フェザー級No.1のベテランだが、今回はやはり通常とは勝手が違うのか、5年ぶりの体重オーバー。

カルヴィン・ケイターはUFC4勝2敗。負けた相手はスティーブンスも負けているヘナト・モイカノとマゴメドシャリポフ。レスリングバックボーンのストライカーで、UFC4勝中、KO勝ちが3つある。ケイターもまた、前戦のマゴメドシャリポフ戦では2Rまで劣勢だったものの、3Rは打撃の手数で攻勢となり取り返している(マゴメドシャリポフが計算づくで逃げ切っただけとも言えるが)。

間合いを詰めるスティーブンス。プレスしていく。ミドル。ケイターもパンチを打ち返す。ジャブ。ローを蹴る。ケイターの3連打のコンボがヒット。ケイターの右がクリーンヒット!ケイターラッシュ。しかし打ち返したスティーブンス。ホーン。

1Rケイター。

2Rも出ていくスティーブンス。ケイターはかわしつつパンチを打ち込むがスティーブンス引かない。ケイターのコンビネーションがヒット。ワンツーからアッパー。ケージまで詰めたがスティーブンス組んで入れ替える。離れた。ケイターの右ヒジがビッグヒットしスティーブンスダウン!レフェリー止めても良さそうだが流した。パウンドを入れるがまったくディフェンスできないスティーブンスを見てようやく止めた。

体重オーバーで本来のコンディションではないと思われるスティーブンスではあるが、ケイターインパクトのある勝利。

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【UFC249】ローを効かされたハーディーが、手数でカストロに判定勝ち……

<ヘビー級/5分3R>
グレッグ・ハーディー(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ヨーガン・デ・カストロ(米国)

ハーディーのローに右を合わせたカストロが、引き続きローと右を繰り出す。さらに右を振るって左フックを狙ったカステロは、ハーディーの前進に右から左を振るう。ハーディーもボディとローを見せ、ジャブを伸ばす。しかし、右を打ち込むとカステロのフックが返ってくるために慎重にならざるをえない。

ボディにも右オーバーハンドを合わされ、ローで体がよれるようになったハーディーは息が荒くなり、左ヒザの外側が赤みを増してくれる。それでもパンチを連打し、前蹴りから距離を詰めたハーディーは、距離を取り直して左ジャブを伸ばす。カステロは待ちの姿勢が続き、試合の流れが変わって来たか。残り10秒を切り、右ハイを蹴っていったハーディー。対してカステロは、あれだけ効かせていたローも蹴らなくなっていた。

2R、カステロは右ローを蹴り、修正を図る。そこから左右の左フックを振るい、ハーディーの勢いを持続させない。ハーディーも左ローを蹴るが、右ローのダメージは蓄積しているはずだ。カステロはローをチェックされ、顔をしかめるシーンも。ハーディーは左リードフックを当て、右を伸ばし右ローへ。手数が少なくなった中盤を経て、終盤も動きないラウンドとなってしまった。

最終回、開始直後にハーディーが右をヒット、熱くなったカステロが前に出る。右ローを太腿に入れ、左インサイドローで抉っていく。ハーディーも左インサイドローを返し、右ローにつなげる。カステロは手数が足らない。それでも右ローを被弾したハーディーは、一瞬表情が変わるようになってくる。ローでバランスを崩したカステロは、なんとすぐに立ち上がらずガードを取る。

この判断は意味不明だ。ハーディーが間合を外し、試合はスタンドへ。残り80秒、ほぼ打撃の交換がないまま試合は終了し、ハーディーは右足を引きずるようにコーナーに戻った。結果、足にダメージのあるハーディーが手数で判定勝ちした。


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UFC249:第7試合・グレッグ・ハーディ vs. ヨルガン・デ・カストロ

ヘビー級。両者ともにノーランカー。

NFLでDV・コカインなどのトラブルでも話題になったハーディ。ローカルは全試合1R勝利だったがUFC初戦で2Rに突入すると失速し、故意と言われてもしょうがない反則膝を出して負け。その後は格下相手に連勝するも、初の判定勝ちした試合ではインターバル中に禁止されている吸入器を使用したことでノーコンテストに変更とトラブル続き。前回は代役でアレクサンダー・ヴォルコフと初ランカー挑戦。終始劣勢で勝つチャンスはまったくなかったが、ヴォルコフが踏み込まなかったこともあり判定まで持ち込んだ。

大西洋の島国・カーボベルデ共和国で初のUFCファイターであるカストロは、前回のUFCデビュー戦では同じデビュー戦のジャスティン・タファに秒殺KO勝ち。ただし、タファのMMAキャリアが3戦しかなかったので、評価していいか不明。MMA6戦全勝でバックボーンはキックボクシング。

打撃戦。両者いきなりKOパンチを打ち込んでいく。ジャブを入れるハーディ。カストロはフックを振り回す。右を打ち込んだハーディだがカストロの右ももらう。また出たハーディに右がヒット。ハーディ間合いを詰めてパンチを打ち込む。カストロのパンチはスウェーでかわした。プレスしていくハーディ。ホーン。

1Rハーディ。

2R。ローを入れていくカストロ。ハーディはちょっと左足を引きずり気味。右を打ち込むハーディ。ローを打たれている足が紫に腫れている。ジャブを入れるハーディ。カストロは手数が少ない。ハーディも出ていけない。ホーン。

2R微妙。カストロのローがどれだけ評価されるか。

3R。カストロ出てきた。パンチからロー。ハーディはジャブ。ハーディが蹴りを空振ってスリップダウン。しかしハーディはスクートで足を蹴るだけ。ブレイク。残り1分。カストロ手が出ない。ハーディのジャブも間合いが遠い。コンタクトがないまま時間がすぎる。見合ったままタイムアップ。

三者フルマークでハーディ勝利。

打撃が向上しているが、初期の荒々しさがなくなり普通の選手になってしまってきている。

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Report UFC UFC249 アンソニー・ペティス ドナルド・セラーニ ブログ

【UFC249】調整不足は明らか──ペティスがセラーニを振り切るも、勝者・敗者ともに魂の攻防で魅せる

<ウェルター級/5分3R>
アンソニー・ペティス(米国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ドナルド・セラーニ(米国)

足を使うペティス、セラーニが右ボディを入れる。ここまで、どうしても調整不足が目立つ出場選手たち。セラーニ、ペティス揃って慎重な立ち上がりを見せる。ローに対し、右を当てたペティスが左ハイを狙う。前に出たセラーニは左フックを空振り、跳び蹴りにバックに回るも、すぐに胸を合わされる。ペティスは押し返して離れると、左の跳び蹴りが顔面を捉える。そのままテイクダウンにつないだセラーニがサイドで抑え、ペティスが足を戻し、腕十字へ。セラーニが腕を抜き、試合はスタンドへ戻る。前に出るセラーニの左に、ペティスが右をカウンターで合わせ初回を取ったか。

2R、スイッチから左ハイをペティスが狙う。前に出たセラーニが左フックを振るう。右から左フックをペティスがヒットさせ、セラーニが間合いを計り直す。ペティスもラッシュを掛けず、どうしてもスタミナ・セーブが感じられる試合に。セラーニは飛びヒザの着地に左フックを合わせるも、攻撃が流れとならない。近距離での打撃の交換からセラーニが右ミドルを決め、ペティスも左ミドルを蹴り返す。残り70秒でテイクダウンを決めたセラーニが、立ち上がり際にヒザを狙い、さらに離れ際にハイキックを蹴っていく。

ペティスのダブルレッグを察知され、タイムアップに。要所を締めるファイトは、セラーニがラウンドを取り返した──か。

最終回、まずセラーニが右ミドルを決める。続く組みはペティスが離れ、左を打ち込む。セラーニも左を返し、パンチの応酬はペティスが再び左を届かせる。セラーニが右前蹴り、続いてシングルレッグへ。ペティスが切り、右フック。これまでの蓄積、引き出しの出し合いというファイトのなかで、セラーニのヒザがペティスの腹を捕らえる。直後の左を受け止めたペティスのセラーニの右目に入る。カウボーイのアイポークの抗議もレフェリーが流す。

ここでラッシュをかけたペティスだが、殴り返したセラーニは間合いを取り直して右ハイを顔面に当てる。ペティスは距離を取り、前に出てきたセラーニに左フックを当てる。シングルを狙ったセラーニは、離れ際にハイキック──ここから無酸素の打ち合いで試合を締めた。

調整不足は明らか、それでも魂の限り打ち合った試合はペティスが判定勝ちを収めた。ペティスは「俺たちはここで戦った。それが全てだ」と話した。ベストには程遠い中でのベストを尽くす。しっかりと2人に生き様を見せてもらえた。


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Report UFC UFC249 アレクセイ・オレイニク ファブリシオ・ヴェウドゥム ブログ

【UFC249】厳しい内容。ヴェウドゥム──2年振りのファイトで、オレイニクのパンチに1-2で負け

<ヘビー級/5分3R>
アレクセイ・オレイニク(ロシア)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル)

2年振りのファイトとなるヴェウドゥム。オレイニクは左ジャブを伸ばす。ヴェウドゥムの右アッパー、オレイニクの右が交錯する。ヴェウドゥムはワンツー、オレイニクも打撃戦に応じる。ヴェウドゥムはシングルもやや動きが鈍いか。打撃で圧力をかけるオレイニクに対し、劣性のヴェウドゥムが右を当てて首相撲からヒザを突き上げる。オレイニクはクリンチアッパーから、フックと攻め込む。ガードを固めるが、パンチを受け続けるヴェウドゥムは厳しい展開に。

首相撲&ヒザ蹴りのヴェウドゥムは、離れたオレイニクのパンチを被弾し必死に組んでいく。動きはおもいヴェウドゥムは、組みで凌ぐ場面が続く。そこでパンチを入れてスペースを作ったオレイニクがパンチで攻めたてる。最後はスタンドでバックを譲ったヴェウドゥムは、ラウンドを失った。

2R、蹴りにスピニングバックフィストを狙ったオレイニク。組んでいくと、ヴェウドゥムが頭を抱えてギロチンへ。大内は掛からず、離れたヴェウドゥムがヒザをボディに入れる。粗いパンチで前に出るオレイニクだが、足がついてこない。ヴェウドゥムは首相撲&ヒザ蹴りで反撃に出たが、パンチの打ち合いでも劣性は否めない。と、残り2分でヴェウドゥムがテイクダウンを決め、ハーフからキムラを狙う。

シングル狙いにバックに回ったヴェウドゥムが、両足をフックする。乗り過ぎで、自ら立ち上がったヴェウドゥムはパンチを被弾し、バックを許し流れを掴めない。胸を合わせたヴェウドゥムだが、離れたオレイニクが右をヒットさせ、再び組んでアッパー。バックに回り、後方から右をオレイニクが放っていった。

最終回、ローを入れ差し上げテイクダウンを決めたヴェウドゥムが、サイドバックからおアンチを入れる。ヴェウドゥムがバックマウントを取り、腕十字へ。腕をクラッチしたオレイニクが上を取る。手首を取ったヴェウドゥムがキムラへ。スイープでマウントを奪ったヴェウドゥムは、再びバックから腕十字へ。ここでマウントを選択したヴェウドゥムは勝利にはサブミッションが必要だ。

残り90秒、バックも乗り過ぎてスタンドに戻らざるを得なくなったヴェウドゥムがヒザをボディに突き上げる。オレイニクはここでもパンチで反撃する。残り30秒でテイクダウンを奪ったヴェウドゥムが、スクランブルでギロチンへ。ここでタイムアップとなり、オレイニクがスプリット判定勝ちを手にした。


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UFC249:第6試合・ドナルド・セラーニ vs. アンソニー・ペティス

ウェルター級。セラーニはライト級の6位、ペティスはウェルター級の15位。

激闘王セラーニはウェルター級で3連敗し、ライト級に戻すと連勝していたが、ファーガソン・ゲイジーというメインで対戦する二人に連続KO負け。前戦はマクレガーの要望でウェルター級に上げての試合となったが、40秒でKO負けし3連敗となった。今回もまたウェルター級。

元ライト級王者ペティスもまたライト→ウェルター→ライト→ウェルターと階級を変更している(ペティスの場合はさらにフェザー級も挟んでいる)。ウェルターでは体格的に不利な中、スティーブン・トンプソンにKO勝ちしたが、ネイト・ディアスには体格で押され完敗。わずか2戦でまたライト級に戻したが、ノーランカーのカーロス・ディエゴ・フェレイラにいいところなく2Rチョークで一本負け。

ともにWEC出身。7年前に一度対戦しており、ペティスが左ミドル一発で効かせて追い打ちのパウンドでKO勝ちしている。

間合いを詰めていくセラーニ。ペティスはステップして距離を取る。ヒット&アウェイでパンチを入れていくペティス。サイドキックで飛び込んだところでセラーニが組み付く。引き剥がすペティス。ペティスの二段飛び蹴りがヒットしたが、セラーニがタックルに入りテイクダウン。サイドで押さえ込む。腕十字を狙うペティス。セラーニ立ってスクート。残り1分。立ったペティス。セラーニのパンチがヒット。セラーニ前蹴り。ワンツー。ペティスのパンチがヒットし、一瞬動きが止まったセラーニ。ホーン。

互角の1R。ややセラーニか。

2R。ペティスが手数を増やしてきた。サイドキック。バックブロー。ジャンピングスイッチキック。セラーニが出たところにパンチを合わせる。セラーニ連打で出たがそこにフックがヒット。セラーニタックル。テイクダウン。ケージを使って立つペティス。なおもテイクダウンを狙うセラーニだが、逃げられ離れ際にハイを入れる。ホーン。

2Rも微妙。

3R。ペティスのパンチがヒットし、目を押さえて下がるセラーニ。ケージに詰めてラッシュするペティス。セラーニは打ち返してなんとかしのぐ。前回KOしたセラーニのミドルがクリーンヒットしたが引かないセラーニ。前に詰めてラッシュ。しかしタイムアップ。

三者29-28でペティス勝利。

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Report UFC UFC249 カーラ・エスパルザ ブログ ミッシェレ・ウォーターソン

【UFC249】静かな展開が続いた女子マッチ。前に出るエスパルザが、ウォーターソンを下す

<女子ストロー級/5分3R>
カーラ・エスパルザ(米国)
Def.2-1:30-27.29-28.27-30
ミッシェレ・ウォーターソン(米国)

左ジャブを伸ばすウォーターソン。両者、遠い距離で間合いを計る。右を振りながらエスパルザが前に出るが、ウォーターソンが回ってかわす。非常に慎重な、恐らくは観客がいればブーイングが起こるであろう展開が続く。前足でハイキック、後ろ足が関節蹴りを狙うウォーターソンが、ワンツーで距離を詰めてローを蹴り込む。エスパルザも踏み込んで右を当てる。ウォーターソンは蹴りを続け、左ミドルを入れる。右ロー、左ハイをリズムよく繰り出すウォーターソンだが、最後の30秒でエスパルザがテイクダウンを決める。そのまま初回が終わった。

2Rも変わらず、非常に静かな展開が続く。エスパルザの前進をバックステップでかわすウォーターソンだが、エスパルザの粗い右が顔面を捉える場面も。ウォーターソンは蹴り主体のファイトで、勢いのある右ローを入れ前蹴りを繰り出す。エスパルザはニータップも、ウォーターソンが続く首投げも防いで打撃の間合いへ。ここからウォーターソンが攻めに転じるわけでもなく、前に出るのはエスパルザだ。ハイキックに組みついたエスパルザだが、ここでヒザをボディに被弾しラウンドが終わった。

最終回、テイクダウンを切るために遠い距離キープのウォーターソン。そこから関節蹴りやサイドキックを繰り出すも、蹴り足を掴みつつエスパルザが右を当てる。負けないファイトの効果ポイントはウォーターソンだが、攻めているのはエスパルザだ。しっかりとローを入れたウォーターソンに対し、距離とを詰めたエスパルザが首相撲からヒザを入れる。さらに右を当てたエスパルザだが、中途半端の距離でハイキックを受けそうになる。

エスパルザは蹴りを掴んでテイクダウン狙いも、ここは倒せず腹にダメージを受ける結果に。それでもエスパルザが踏み込んで右オーバーハンド、ウォーターソンはサイドキックへのテイクダウン狙いにヒザを入れる。残り30秒、回るウォーターソンを執拗に追いかけパンチを振るうエスパルザ。ウォーターソンもこうなると足を止めて打ち合いに。もう一度、離れたウォーターソンを追いかけたエスパルザが打ち合いに持ち込んで試合を終えた。

攻撃という面ではエスパルザの試合──ジャッジの裁定はスプリットでエスパルザに凱歌が挙がった。


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UFC249:第5試合・アレクセイ・オレイニク vs. ファブリシオ・ヴェウドゥム

ヘビー級。オレイニク12位。ヴェウドゥムはランク外。

72戦のキャリアを誇るオレイニク。一本勝ちが多く、マウントを取られた状態からのエゼキエルチョークを2度決めている。さらに、MMAキャリアトータルで14回エゼキエルチョークで勝っており、確認できる記録では世界最多と思われる。アリスターとウォルト・ハリスに1RKO負けで連敗していたが、前回はノーランカーのモーリス・グリーンに、1Rに袈裟固めで絞め上げたものの、力を使いすぎて失速。大ピンチとなったが腕十字で46回目の一本勝ちを飾った。

UFC&柔術ADCC世界王者ヴェウドゥムはオレイニクと同い年の42歳。ケイン・ベラスケスから一本勝ちしタイトルを獲得したのが5年前。初防衛戦では地元ブラジルでミオシッチにKO負け。その後3勝2敗ながら上位ランクをキープしていたが、USADAの検査で禁止薬物が検出され、40歳にして2年の出場停止処分を受けている。今回が処分明けの初戦。

2年のブランク・42歳という年齢で、腹がかなりバッドシェイプなヴェウドゥム。オレイニクのパンチを貰った。腕でブロックするヴェウドゥムだがオレイニクさらにパンチを打ち込み組み付く。首相撲にとらえて引き剥がしたヴェウドゥムだが、オレイニクまたパンチの連打。スピードがないパンチだがヒットしている。右フック、アッパーがブロックの隙間を縫ってヒット。首相撲でしのごうとするヴェウドゥムだが引き剥がされる。ヴェウドゥム膝。ケージ際でパンチを打ち込むオレイニク。首相撲を狙ってなんとか凌いでいるヴェウドゥム。スタンドでバックに回ったオレイニク。グラウンドに引き込もうとするがホーン。

1Rオレイニク。

2R。パンチから組んでいったオレイニクに首を抱えてギロチンを狙うヴェウドゥム。離れた。パンチで攻めるオレイニク。ヴェウドゥムは首相撲から膝。ロー。オレイニクも疲れた。パンチで攻めるがヴェウドゥムの膝をもらう。ヴェウドゥムタックル。スローだったがテイクダウン成功。ハーフ。亀になったオレイニクからバックマウント。チョークを狙うが股下から抜けられて立たれる。オレイニクまたパンチのラッシュ。ディフェンスしているが後退するヴェウドゥム。オレイニクの右がヒット。ホーン。

2Rオレイニク。

3R。ヴェウドゥムまたスローなタックル。テイクダウン。オレイニク亀になりバックマウント。バックから腕十字を狙ったヴェウドゥムだが、オレイニク正対し上を取る。インサイドからパウンド。ヴェウドゥムはキムラ狙い。そのままスイープしてマウントに。また亀になったオレイニクにスパイダーウェブの体勢から腕十字狙い。なんとか逃れたオレイニクからマウント。しかしまた股下から抜けられる。スタンド。残り1分。またパンチを入れていくオレイニク。ヴェウドゥムシングルレッグでテイクダウンしたが時間がない。亀でこらえるオレイニク。ヴェウドゥムギロチンに入るがタイムアップ。

29-28ヴェウドゥム、29-28オレイニク、29-28オレイニク。スプリットでオレイニク勝利。

割れたのは2Rか。ランキング6位 vs. 元王者とは思えないくらいグダグダの試合内容。