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【UFC ESPN52】中村倫也の対戦相手、ファーニー・ガルシア「殴って勝負する。それがメキシカン魂」

【写真】31歳とは思えないベイビーフェイスのガルシア。彼が来ているTシャツは利益のすべてが寄付されるUFC ♡ HawaiiTシャツ(C)MMAPLANET

26日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC on ESPN52「Holloway vs The Korean Zombie」で中村倫也がUFCデビューを迎える。デビューから2年1カ月で辿り着いた夢の舞台、その初戦の相手を務めるのがファーニー・ガルシアだ。
Text by Manabu Takashima

UFCでは過去2戦して2敗、生まれ育ったテキサスから遠く離れたシンガポールの地にアンダードッグとして出向いてきた。メキシカンの血が、MMAでも拳の勝負に誘うというガルシアにとっても、ファイターとして存在証明の場。最大の武器は経験だと断言するガルシアも後がない人生が掛かった戦いに臨む。


──今週末、中村倫也選手との試合を控えています。今の気持ちを教えてください。

「リンヤのような無敗の新鋭と戦うことができて、とても光栄に思っている。彼は他の日本人ファイターとは違う。レスリングでは世界レベルで活躍し、MMAでも無敗。きっと、UFCでも世界タイトルに絡むようなファイターになるだろう。そういう相手とアジアで戦えるのだから、楽しみでしょうがないよ」

――シンガポールまでの長旅、このような経験は過去の試合ではなかったかと思います。

「僕は米国とメキシコから、外に出たことがなかったから20時間のフライトなんて初めてだったよ。早目にシンガポールに入り、時差を調整してきた。金曜日はまるまる飛行機で、土曜日と日曜日は時差ボケで1日中眠かった。毎朝3時に目が覚めるんだ(笑)。そして午後6時にベッドに入るような感じでね。でも火曜日になって、しっかりと練習ができた。そして、時差ボケも解消されたよ(※取材は23日に行われた)。

マリナベイやハーバーフロント、セントーサ島を歩いたけど、本当に街が綺麗だ。シンガポールの人々と少し触れ合うだけで、メキシコや米国とは違ったカルチャーを感じた。凄く良い経験になっているよ」

――ファーニーはメキシコ生まれの米国人なのですか。

「ファミリーはメキシコ出身だよ。両親もね。僕はテキサス州エルパソで生まれ、それからは国境を行き来しているよ。ファミリーは国境の向こうのシウダーフアレスにいたから、何年もメキシコで生活をしていたこともあったし、本当に行ったり来たりを繰り返してきた。エルパソとシウダ―フアレスは歩いて移動できる距離だから。ただファミリーは皆メキシコ生まれだから、メキシカンの習慣のなかで育ったことは確かだよ」

――最近、メキシコも含めラテンアメリカ系の選手の成長が著しいですね。

「メキシコ人はファイターとしてのセンスを持って生まれ、それが必要な環境で育つ。豊かな国じゃない。何かを手にするには戦う必要がある。食べるために戦い、生き残るために戦う。もちろん、夢を掴むには戦うしかない。しかも、ボクシングが凄く身近にある。そうやって僕らはメキシカン魂が宿るんだよ。でも、本当はこういう風に言葉で説明できることじゃなくて。なんていうのか、とにかく僕らには戦うという性格が備わって成長するんだよ。ボクシングで勝って、自分の人生を全うするような感覚があって。

実際、MMAを戦うようになって柔術やレスリングの練習をしている。でも。試合になると柔術とかレスリングなんてどうでもよくなる。顔を突き合わせて、殴り合う。それがメキシカン・メンタリティで。絶対に勝負を諦めない。とにかく前に出る。だからレスラーのリンヤと戦っても、僕は殴って勝負する。彼がテイクダウンを狙うことは分かっている。それを止めて、ボックスだ」

――今回の試合、どのような準備をしてきましたか。

「いつも通りで、テキサス州ダラスのフォーティスMMAでキャンプをした。ブランドン・モレノが加入し、ジェフ・ニールやブライアン・スパーンも所属している。デイモン・:ジャクソン、メイシー・:チアソン、スティーブン・ピーターソンというUFC15人からファイターがいて、20人のMMAファイターが練習しているジムなんだ。それでいて、家族や友人が身近にいる場所で練習ができる。勝利を手にするためにキャンプでは正しい練習ができたと思っている」

――倫也選手に対して、ファーニーは自分のどの部分にアドバンテージがあると考えていますか。

「経験だよ。もう10年、15年とMMAを練習してきた。若い時にレスリングも少し齧っているしね。過去2試合、良いファイトができなかった。でも今回は心身ともに準備ができている。リンヤはMMAのトレーニングをし始めて、まだ3年だろう? それまでレスリングだけをやってきて、過去の対戦相手も僕ほどの力の持ち主はいなかった。

僕はリンヤが試合で経験していない状況が分かっている。そこが僕のアドバンテージになることは間違いない。これまで彼はどの試合でも、とてもイージーに勝利を手にしてきた。試合で危機らしい危機はなかった。僕は彼が戦ってきた相手のように、すぐに勝負を諦めるようなことはない。

彼に15分の戦いを知ってもらう。リンヤがこれまで戦ってきた試合とは別種類の試合をする。僕は彼のキャリアのなかで、戦ったことがないレベルのファイターだ。過去2試合の僕とは違う。掛け率ではリンヤが優勢なことも分かっているけど、きっとすごい試合になるだろう。

これまで試合が決まると、対戦相手のファンからSNSで決してナイスじゃないリアクションがあった。でも、リンヤと戦うことが決まっても日本のMMAファンからは一切、そんなネガティブなリアクションがないんだ。だからね、リンヤ・ナカムラのことを応援するに決まっている日本のファンにも、喜んでもらえるような良い試合がしたい」

■視聴方法(予定)
8月26日(土・日本時間)
午前6時~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT

■UFC ESPN52対戦カード

<フェザー級/5分5R>
マックス・ホロウェイ(米国)
ジョン・チャンソン(韓国)

<ライトヘビー級/5分3R>
アンソニー・スミス(米国)
ライアン・スパーン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ギガ・チガゼ(ジョージア)
アレックス・カサレス(米国)

<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
ファーニー・ガルシア(メキシコ)

<女子フライ級/5分3R>
エリン・ブランクフィールド(米国)
タイラ・サントス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ジュニオール・タファ(豪州)
パーカー・ポーター(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)
ウーカシュ・プジェスキ(ポーランド)

<バンタム級/5分3R>
風間敏臣(日本)
ギャレット・アームフィールド(米国)

<ミドル級/5分3R>
チディ・ンジョグアニ(米国)
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン(中国)
ロランド・ベドヤ(ペルー)

<ウェルター級/5分3R>
木下憂朔(日本)
ビリー・ゴフ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
リャン・ナ(中国)
JJ・オルドリッチ(米国)

<フェザー級/5分3R>
チェ・スンウ(韓国)
ヤルノ・エレンズ(オランダ)

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【UFC ESPN52】メディアデーでホロウェイの目に涙。コリアン・ゾンビはアジア強化策に指針を示す

【写真】今回のシンガポール大会も、やはり圧倒的に韓国メディアの数が多く、会見時間もジョン・チャンソンが最長だった (C)MMAPLANET

26日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC on ESPN52「Holloway vs The Korean Zombie」のメディアデーが、24日(木・同)に同地セントーサ島にあるリゾートワールド・コンベンションセンターで行われた。
Text by Manabu Takashima

メインのフェザー級マッチで戦うマックス・ホロウェイとジョン・チャンソン、日本からデビュー戦を戦う中村倫也&風間敏臣の両者など13人の選手が登壇し、アジアのメディアのインタビューを受けた。


ジョン・チャンソンはホロウェイ戦に向けて「激しく楽しい試合にしたい」と話すと、タイトルを目指すかという問いには「この試合で自分がどれだけできるのかを確認して、次のことを考えたい」とコメントした。

また日曜日に開かれるRoad to UFCに出場するアジアの新鋭に対して期待していることという問いに関して「米国などのMMAh技術的に見て、アジアの国々より進んでいるのは確かなことで。韓国、日本、中国はそれぞれ独自の基盤があり、そこだけで戦っていると難しい。だからといって米国に行って練習するのが絶対ということではなくて、オープンマインドで新しい練習にも挑戦して、自分が持ち得ているモノを発展させないといけない。それこそがファイターには欠かせない要素で、そうすることでアジアのファイターもチャンスが広がりUFCで良いキャリアを過ごせることになるだろう」と指針を示した。

ホロウェイは「1年4カ月間、試合をしていないからこそベストのコリアン・ゾンビであることを求めている。UFCはベストファイターを対戦相手にとして常に用意してくれる。だから誰と戦いたいとか、そういうことは余りに考えていない」と言うと、アルジャメイン・ステーリングのフェザー級転向についても、「分からない」と目の前のこと、当たられた相手に最善を尽くすという姿勢を改めて見せた。

そのホロウェイは、ハワイ島の大火事について尋ねられると、「俺の人生にこんなことが起こるなんて初めてのことだ。ハワイの皆が立ち上がる。この試合を通して、世界が立ち上がるんだ」というと、涙をこぼす一幕が見られた。

また実に1年7カ月ぶりの実戦復帰となるギガ・チガゼは、「娘のバレーボールの試合を応援に行き、隣に耳のわいた父親がいて、向うもこっちを見ている。それがレオ・ヴィエイラだった。そこから柔術の指導を受けるようになり、指導者と選手以上の関係になったんだ」という運命的な出会いを語る。

KINGS MMA所属しており、自分の周囲はほとんどブラジル人。ほとんどブラジリアンになっているとメディアを笑わせた

中村倫也は記者会見中、英語での回答を続けて、その姿勢をUFC関係者も大いに感心し、「チャンピオン道を歩んでいる」という風に話す関係者もいた。

さらに韓国のメディアから「テッキョン、シルムを経験したことで、何かMMAに生きることがあるか」という問いに、中村は「テッキョンの道場で秘密兵器を手にした」と笑顔を見せていた。

一方、風間敏臣はファイトウィークの過ごし方について、「会見があることを想定して準備してきた」とストレスがないことを強調。「本音をいえば試合に集中したいか」という質問にも、「本音はそうですが、会見に出ることも戦いの一部です」とプロフェッショナリズムが芽生えていることをうかがわせた。

■視聴方法(予定)
8月26日(土・日本時間)
午前6時~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT

■UFC ESPN52対戦カード

<フェザー級/5分5R>
マックス・ホロウェイ(米国)
ジョン・チャンソン(韓国)

<ライトヘビー級/5分3R>
アンソニー・スミス(米国)
ライアン・スパーン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ギガ・チガゼ(ジョージア)
アレックス・カサレス(米国)

<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
ファーニー・ガルシア(メキシコ)

<女子フライ級/5分3R>
エリン・ブランクフィールド(米国)
タイラ・サントス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ジュニオール・タファ(豪州)
パーカー・ポーター(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)
ウーカシュ・プジェスキ(ポーランド)

<バンタム級/5分3R>
風間敏臣(日本)
ギャレット・アームフィールド(米国)

<ミドル級/5分3R>
チディ・ンジョグアニ(米国)
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン(中国)
ロランド・ベドヤ(ペルー)

<ウェルター級/5分3R>
木下憂朔(日本)
ビリー・ゴフ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
リャン・ナ(中国)
JJ・オルドリッチ(米国)

<フェザー級/5分3R>
チェ・スンウ(韓国)
ヤルノ・エレンズ(オランダ)

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JJ・オルドリッチ MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN52   アレックス・カサレス アンソニー・スミス ビリー・ゴフ ブログ 木下憂朔

【UFC ESPN52】ビリー・ゴフ戦前の木下憂朔 with佐藤天─02─「どれだけ成長したのかを見てほしい」

【写真】取材時はセントーサ島でなく、シンガポール島に滞在。月曜日にファイターズホテルに移動した (C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(土・現地時間)、シンガポールのインドアスタジアムで開催されるUFC225で、ビリー・ゴフと対戦する木下憂朔インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

ここでは木下とともにシンガポール入りしていたキルクリフFCのチームメイト、佐藤天にも木下のフロリダでの様子や成長ぶりを訊く。特にレスリング力が上がったという木下にとって、レスリング&パンチやヒジの一撃を持つゴフとは共通点もある。そんなゴフを相手に、木下はUFC本戦の初勝利となるか。

<木下憂朔インタビューPart.01はコチラから>


――佐藤選手も一緒にシンガポール入りしていたのですね!

佐藤 お疲れ様です。佐藤です!

――佐藤選手から、木下選手がフロリダでどのように過ごしているか教えていただけますでしょうか。

佐藤 今は木下君と一緒の家に住んでいるんですよ。毎日同じ生活をしていますね。朝に練習して昼は休憩、夜にまた練習して――寝て、朝から練習という。週末もほぼ何処にも行かずに休んで。ここまで試合に向けて、集中して過ごせていたと思います。

彼は英語が話せなくても、コミュニケーション能力が高いんです。それが大阪出身ならではなのか(笑)。何でも自分から訊きに行って、英語が分からなくても身振り手振りでコミュニケーションを取っていますからね。あと一番大事なのは、一度訊いたら自分自身で考えて繰り返し練習しているので、すごく飲み込みが早いです。

――佐藤選手から見て、この半年間の成長ぶりは目を見張るものがありますか。

佐藤 そうですね。初めて来たときにはレスリングについて知らない部分が多すぎて、せっかく良い体躯を持っているのに対処できなかったりとか。あるいは、もう少しで出来ることでも自信がなくて出せなかったり……。チームメイトのアドバイスをもらいながら練習してきて、今は本人も自信がついてきたのだと思います。特にレスリングの面は急成長してきました。自分は今、負傷があって練習できずに見ていることが多いのですが、見ている分その成長具合が分かります。

――「畏れ多いです……」という表情で聞いていた木下選手から、今の佐藤選手のお話についてどう思うか聞かせてください。

「アハハハ、そんなことないですよ。もう佐藤さんの仰る通りです(笑)」

佐藤 これは本当に――もう全然違いますよ。今はトップ選手と練習していても、やられることはない。自分が苦手なことから目を背けずに練習してきて、メチャクチャ良くなっていると思います。

――一方で渡米してから体重が過去最高を記録したそうですが、通常体重を増やしているのですか。

「いえ、単に太っただけです。一度、日本に帰国したんですよ。そうしたら日本のメシが美味すぎたから、ただ食いすぎただけで(笑)」

佐藤 アハハハ! フロリダに戻ってきて、周りから『デブ! デブ!』とイジられていましたよ。

「マックスの体重が過去最高だっただけで、すぐに落としました!」

――海外から日本へ帰ってきた時、まず空港のお店が異常に美味しく感じますよね。

「だから空港でフライングしちゃうんですよ(笑)」

――なるほど。日本食の話はこれぐらいにして、そもそも木下選手の体躯であれば、ウェルター級で戦うために体を大きくしていく必要はなさそうです。

「そうですね。同じ階級ならフィジカルで負けることはないです。僕の場合は力で負けるというより、技術が無さすぎて練習でもクシャッとされる感じでした」

――では次の試合についてですが、対戦相手のビリー・ゴフは木下選手と同様に昨年のDWCSから本戦に上がってきました。当時はチェックしていましたか。

「あの時はチェックしていなかったです。タフでアグレッシブな選手ですよね。最近は毎試合、逆転勝ちのような内容で。最初は相手のほうが攻めていても、最後はゴフの圧にやられてしまうのか……。パンチを食らっても前に出て来るから、相手のほうが『アレッ?』となってしまうんかなって思います」

――ゴフが自分のペースに引き寄せるのは、テイクダウンに行くなど得意のレスリングで攻め始めてからです。それは先ほどから話に挙がっている、木下選手のレスリング力の向上もポイントになると思われます。

「まず相手のほうはパンチが効いていると思って、前のめりになっているところに組まれるから疲れていると思うんですよ。その果てにエルボーで仕留めるっていう」

――ゴフのようなタイプを相手にした時は、待つべきなのか。それとも最初から自分が攻めていくべきなのか……。

「自分は最初から行きます。僕もゴフと同じようなタイプで、どんどん自分から前に行ったほうが良いと思うんです。あそこで引いてしまうと、これまでゴフに負けた選手と同じような感じになっちゃいますよね。かといって僕も、ヒューギット戦のように前のめりになりすぎるのではなく、戦いつつ相手のことをしっかり見ることができれば――。今回の試合で、僕が半年前からどれだけ成長したのかを見てほしいですね。それがよく分かる相手だと思います」

――半年前の木下選手とは何が一番違うでしょうか。

「レスリング面も向上しましたが、まずはメンタル面ですね。落ち着いて戦うこと。それをテーマに練習してきました」

――昨年4月にパンクラスで村山暁洋選手を跳びヒザでKOしています。あの跳びヒザは、落ち着いて相手のことが見えていないと難しいフィニッシュだと思います。

「あの時は、しっかり相手の頭が動くのを確認してから跳びました。今までの試合も同じですね。全て『相手はこう動くから、これが当たるな』と自分で分かって出した攻撃でKOしてきました」

佐藤 今回は木下君が、気持ちがブレずに戦うことができれば、勝てると思いますよ。

――佐藤選手もインタビューに協力していただき、ありがとうございました。最後に木下選手から、次の試合への意気込みをお願いします。

「意気込み……。最後の意気込みって苦手なんですよね」

――なぜ苦手なのですか。

「なんかオモロイこと言わなアカンっていう気になっちゃうんですよ。ここで『頑張ります!』と言っても『そらそやろ、誰でも頑張るわ』とか思います」

――コミュニケーション能力が高くても、何でもウケを狙おうとするのは悪い癖です(笑)。

「アハハハ!前回の試合はポカして、『やっぱりウェルター級で日本人は勝てないのか……』と思われてしまったかもしれないです。そんな想いをひっくり返せるように、思いっきりフィニッシュしてきます!」

■視聴方法(予定)
8月26日(土・日本時間)
午後6時~UFC FIGHT PASS
午後5時30分~U-NEXT

■ UFC ESPN52対戦カード

<フェザー級/5分5R>
マックス・ホロウェイ(米国)
ジョン・チャンソン(韓国)

<ライトヘビー級/5分3R>
アンソニー・スミス(米国)
ライアン・スパーン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ギガ・チガゼ(ジョージア)
アレックス・カサレス(米国)

<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
ファーニー・ガルシア(メキシコ)

<女子フライ級/5分3R>
エリン・ブランクフィールド(米国)
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<ヘビー級/5分3R>
ジュニオール・タファ(豪州)
パーカー・ポーター(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)
ウーカシュ・プジェスキ(ポーランド)

<バンタム級/5分3R>
風間敏臣(日本)
ギャレット・アームフィールド(米国)

<ミドル級/5分3R>
チディ・ンジョグアニ(米国)
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン(中国)
ロランド・ベドヤ(ペルー)

<ウェルター級/5分3R>
木下憂朔(日本)
ビリー・ゴフ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
リャン・ナ(中国)
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<フェザー級/5分3R>
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ABEMA MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFC ESPN52 アルジャメイン・ステーリング ギャレット・アームフィールド ジャビッド・バシャラット マネル・ケイプ 中村倫也 海外 風間敏臣

【UFC ESPN52】オクタゴン初陣へ、風間敏臣「MMAは変わったけど、自己主張する部分は変えない」

【写真】中村倫也とデビュー戦が同日というのも、運命。さぁ風間のUFCファイター人生が始まる (C)MMAPLANET

26日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC ESPN52「Holloway vs The Korean Zombie」で風間敏臣がUFCデビュー戦を戦う。
Text by Manabu Takashima

2月のRoad to UFCバンタム級決勝で、中村倫也に33秒KO負けを喫して世界最高峰との契約に、一本気の風間は何を想ったのか。そしてUFCで戦うことを決め、彼の技術や内面にどのような変化が見られたのか。

ABEMA海外修行プロジェクトで過ごしたベガスの日々から、今週末のギャレット・アームフィールド戦に向けての心境を尋ねた。


――UFCデビュー戦を週末に控えている風間選手ですが、まずにお伺いしたいことは契約時の話です。RTU決勝で、いうと秒殺KO負け。去年のトーナメントは当初、決勝まで進むと契約はあるという話も存在していたのですが、フライ級とフェザー級はそうはならなかったです。

「そういう話もあったのですが、契約の話が最初に来た時は『いらねぇな』と思いました。本当にいらねぇなって」

――風間選手の性格だと、そうなることは十分に予想されます。

「本当にそう思いました。契約するという話が来るとも思っていなかったですし……。自分のプライドですよね。回りの目というよりも『それはねぇだろう』って思っていて」

――その心情が痛いほど分かっても、絶対に逃してはいけない機会だと周囲の誰もが思っていたかと。

「ハイ。正直、それでも2週間ぐらい返事はできなかったです」

――2週間も……。

「本当にいらないと思っていたので。大沢(ケンジ)さん、家族、指導してくれる方、応援してくれる方、皆が逃しちゃいけないと言ってくれて。『誰もがUFCで戦いたくてMMAをやっている。でも、多くの選手がUFCで戦うことができない。そのなかでチャンスがあるということは、UFCで何かやれという運命なんだ』と言われたことが、かなり響きました。

UFCに行って見返してやろうとか、そういうことではないんです。俺はUFCでやるべきことがあるんだと思うようになりました。普通だったら、あそこで契約はないので。だからこそ、今回のデビュー戦を含め1試合、1試合が重要になってきます。その何かをするためにはこんなところで、こけてはいられない。だから、土曜日の試合に向けて気持ちは凄く入っています」

――あの時、ここで契約の話があるのは逆に酷かなとも思いました。

「そうですね。気持ちの面だけでなく、UFCは憧れの舞台であるけど修羅の道です。その手前で負けている人間が、現状の力では生きのびることはできない。それもあって、俺がUFCと契約して良いのか、なおさら深く考えました」

――一番下からのスタートかと思います。

「ハイ。一番下です。ただし、凄く自信を持ってシンガポールに来ました。負ける気もしないし。2月に負けて、ここまでやってきたことを信じているので」

――2月の時点では風間選手は自分の形になれば、UFCファイターでもある程度のところまで勝てる。ただし自分の形に入れない戦いこそUFCでの風間選手の戦いであり、それ故に2月までのMMA観ではUFCでは勝ち残れないというのは正直にありました。

「それ、本当にまんま米国に行って思ったことなんです。自分の寝技はUFCファイターにも通用する人には通用します。ただしMMAになると通用しない。攻防にならない。皆、その大きさはともあれ、五角形が綺麗に揃っている。何かが抜けているのは良いことではあるけど、限界がある。抜けている部分に、他を追いつかせて五角形を綺麗にしないといけないと強く感じました。だから米国に行って、技術面だけでなく考え方という面で大きく成長できたんじゃないかと思っています」

――ABEMA海外武者修行プロジェクト。米国ではどれぐらいの期間、練習していたのですか。

「6月の最初から1カ月半ですね。ラスベガスのエクストリーム・クートゥアーで。アルジャメイン・ステーリング、コディ・ガーブラント、マネル・ケイプ、ジャビッド・バシャラット、アミル・アルバジ……僕が名前を知らないだけで、もっと多くのUFCファイターと練習していたはずです。そういうなかでやらせてもらって、足りない部分は凄く目立っていたし、その分成長できたと思います」

――急激に変わることはなく、強みを生かすためのプロセスを変えていくということだと思いますが、米国を経験してどのように変化を加えましたか。

「そうですね、現状の話で寝技オンリーは通用すると思っています。そのなかでMMA、打撃になると劣る部分がある。この数カ月の間、寝技を捨てたぐらいのイメージでレスリングと寝技に取り組んできました。そこを上手く混ぜて戦う。組み付くまでの展開、手数、フェイク、そういう練習をしてきました。MMAは1度のトライで終わるわけではないので、何回も何回もそれを繰り返すイメージを持っています」

――では帰国してからの練習も、米国修行以前とは変わったのでは?

「変わりましたね。本当は2カ月の予定だったのですが、試合の話もあり日本での練習も違うモノになるので1カ月半で切り上げさせてもらったんです。米国でやってきたこと、考えが変わったことを反映させた練習を日本でやってきました。ただし、自分がやりたいことはやるという姿勢は変えたくなかったです(笑)。

MMAに対する考え方は変わったけど、自分は自分でいないといけない。オクタゴンは審判を除けば、対戦相手と2人だけの世界だから。その中でどっちが上に立てるか。自己主張するという部分は変えなくて良いと思っています。

ただトレーニングの質は変わりました。UFC PIで自分の体をチェックしてもらって、意識することも変わって。自分はガニ股で、極端な話をすると外側に体重を乗せていました。両足とも外側に力が入っていた。でも機敏な動きをするには、内側に体重を乗せないといけない。それは日常から意識するようになりました。

それにテイクダウンに入った時に関しても、考え方を変えました。リフトをすること。それは凄く疲れることなので、ずっとリフトをすると自分が削られます。でもリフトできる相手はテイクできる。とりあえずリフトの意識を持つようになりましたね。それ以外にも細かいところから自分は変わったと思います」

――そのなかで迎えるギャレット・アームフィールド戦です。どのような印象を持っていますか。

「打撃が良くて、テイクダウンへの反応も良い。ただしワキ差しの反応は早いけど、そのほかの仕掛けはワンテンポ遅い。Fighting Alliance Championshipというところのバンタム級のチャンピオンなんですけど、去年の7月のUFCデビュー戦ではフェザー級で戦っていました」

――フェザーで契約して、バンタム級で勝負を賭ける。その勝負の相手が風間選手になったわけですね。

「それだけのフィジカルはあるかと思います。今の自分にUFCで楽な相手なんていないですけど、慎重かつ大胆に戦いたいです」

――翌日のRoad to UFCと合わせて7人の日本人選手の出場、国内で一際注目の集まる週末ですが、他の日本人選手に負けたくないという意識はありますか。

「日本人同士……やっぱり中村倫也、あんな風にやられた相手だし敵対心を持ち続けないといけないと思っています。憧れとかではないですが、彼は自分のなかで目標の存在です。目標にしなければならないと思っています。彼はデビュー戦でもメインカードで戦うわけですし、目標だし越えて行かないといけない選手としてUFCという舞台に足を踏み入れています」

――ではデビュー戦、どのような風間敏臣を見せたいですか。

「う~ん、なんだろう……。本当に考え方自体が変わったので、見せたいというか……そもそもが分かるんじゃないかと。自分の動き、ステップを見た時に『コイツ、何か変わったんだろうな』と思ってもらえるんじゃないかと。勝って、それを伝えたいです。勝って、風間変わったな。成長したな。これからも成長していくな。UFCで、世界が見えるなと思ってもらいたいです」

■視聴方法(予定)
8月26日(土・日本時間)
午後6時~UFC FIGHT PASS
午後5時30分~U-NEXT

The post 【UFC ESPN52】オクタゴン初陣へ、風間敏臣「MMAは変わったけど、自己主張する部分は変えない」 first appeared on MMAPLANET.
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MMA other MMA RIZIN UFC UFC ESPN52 ブログ 中村倫也 山本アーセン

【Fight&Life & UFC ESPNE52 & RIZIN】中村倫也×山本アーセン。血の通っていない、心で結ばれた兄弟

【写真】28歳と26歳になれば、実の兄弟でもこんなに会話は弾まないでしょう――というぐらい多くの逸話、相手に対する信頼感が語られた(C)MMAPLANET

本日23日(水)発売のFight&Life#98で、26日(土・現地時間)にシンガポールでUFCデビュー戦を光中村倫也と、5月の伊藤祐樹撃破から3カ月が過ぎて次戦の発表が間近に迫っている山本アーセンの対談が掲載されている。

THE1TVが両者の1日を追うドキュメンタリー動画のなかで、両者が1時間に渡り5歳と3歳の出会いから、それぞれのレスリング道を経て、MMA自身のファイターとして再開を果たして今に至る――そんな日々を徹底的に語り明かした。

優等生の倫也、悪ガキのアーセン。一見、そんなイメージのある両者は実は天然とシャイ、血よりも濃い心で通じた兄弟関係にある。その両者の対談を雑誌のスペースの都合で掲載されなかった部分と、一部抜粋してここに紹介したい。意識高めな中村倫也と、人見知りの山本アーセンの精神世界と武術的要素を受け入れる素養とは。


──昨年6月にRoad to UFC初戦で勝ち、その2カ月後に倫也選手がフリーとなりました。アーセン選手のいうところの『あぁ、この感じ』という再合体となります。当時、何かとなかなか厳しい精神状態だったアーセン選手ですが……。倫也選手と距離が最接近して救われた部分はありましたか。

アーセン 俺はそういうことで人に相談に乗ってもらおうとか思わなくて。そういうのが、逆に嫌だから。ただ倫也は『一緒にRoad to UFCに行こう』と言って背中を見せてくれました。自分のメンタルが上を向き始めたのは、アブダビで2人の時間が多くて、倫也からずっと『呼吸の仕方』とか意識高めの話を聞いてからなんです。『アーセン、俺の活力って何か知っている?』とかビュッフェで飯を食っている時も話してきて。『玉ねぎなんだ』って(笑)。

倫也 ハハハハハ。

アーセン 『玉ねぎを食べて、ミトコンドリアを活性化させないと』とか。あとは4096ヘルツの音域をチーンって鳴らすと、リラックス効果があるからって、チーンってやってくるくる回ったりして(笑)。

倫也 『4096ヘルツ、纏っていこう』ってね(笑)。

アーセン そういう風に倫也と一緒にいると『子供の時のように、自分のこと考えて良いんだ』と思えてきて。倫也には『こうやって自分を高めるんだ』ということを見せてもらいました。

倫也 アーセンはKRAZYBEEというジムを継いで、下の子たちもいるから凄く背負うモノが多いんです。だから、あれだけ自力があっても自分が強くなることに集中できない。MMA理論も会って話すたびに、凄い知識量なのも分かりました。だから、あの色々なことが整理できない状態から脱却すると、もう凄いことになる。問題はそこだけだって、すぐに分かりました。アーセンを見て『凄く苦労をしたな。でも大丈夫だ』とすぐに確信できました。

──精神世界、そして武術的な事象を倫也選手もアーセン選手も受け入れている点があります。スピリチュアルや武術という単語がなければ頭に入りやすいことも、その単語があることで拒絶反応を示す人が多いなかで。

アーセン 間違いないです。

倫也 心の位置が違うことを、四股や蹲踞で知れますからね。ズレがあるならそこを修正してから、練習に入るようにしています。

──統一体で、肝が据わるということですね。四股を踏んで蹲踞をしていると、『MMAに役立たない』と言われることもあるかと思います。二人とも、オープンマインドの持ち主である証かと。

アーセン 俺は頑固なところもあるんですけど倫也に対しては、そうならないのは自分が気持ちを許しているからで。実際には皆に倫也と同じように接することができるわけじゃないし。意外にも人見知りといえば、人見知りで。

──全く意外でなくて、人見知りそのものじゃないですか(笑)。

倫也 アハハハハ。確かに。

※出会いとキッズ・レスリング。アーセンのハンガリー移住、倫也の五輪挑戦最終章。そして再会とKRAZYBEEでのプロ練習、それぞれの次戦について中村倫也と山本アーセンが語りつくした対談が掲載されたFight&Life#98は8月23日(水)より発売中です。

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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN52   アダム・ヒューギット ビリー・ゴフ ヘンリー・フーフト 佐藤天 木下憂朔

【UFC ESPN52】オクタゴン2戦目、初勝利へ。木下憂朔─01─「まずは自分が落ち着いて戦うこと」

【写真】先週末から、すでにシンガポール入りしている木下(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(土・現地時間)、シンガポールのインドアスタジアムで開催されるUFC225で、木下憂朔がビリー・ゴフと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

昨年8月にDWCSからUFCとの契約を勝ち取った木下は、活動拠点を米国フロリダのキルクリフFCへと移し、今年2月にオクタゴン初戦を迎えた。しかし結果はアダム・ヒューギットに1R TKO負け――。あれから6カ月、シンガポールの地で復帰戦に臨む木下に、前回の試合と半年間の成長について訊いた。


――今日はよろしくお願いいたします。すでにシンガポールに入っているのですね(※取材は18日に行われた)。

「はい、昨夜シンガポールに到着しています。時差があるので、ファイトウィークの前に入って体を慣らしておこうと思ったんです。前回のラスベガスもビザの問題があって一度日本に帰国したので、同じように体を慣らそうと少し前に入っていました」

――今回はフロリダからシンガポール入りしたかと思いますが、長旅ではなかったですか。

「メチャクチャ遠かったです(笑)。フロリダからサンフランシスコを経由して、サンフランシスコからシンガポールへ――24時間ぐらい掛かりました。これからボチボチと体が慣れてくると思います」

――なるほど。今年2月のアダム・ヒューギット戦から6カ月が経ちました。この半年間、何か新たに取り組んできたことはありますか。

「もともと自分にレスリングの部分で足りないところがあるのは分かっていました。この期間はレスリングについて詰めてきました。ただ、前回の負けは自分にとって技術云々ではなくて。僕の中で緊張感が無さすぎたというか」

――緊張感が無さすぎた……、どういうことでしょうか。

「なぜかは分からないけど、今までの試合の中で一番緊張していなかったと思います。『あぁUFCだ』みたいに楽しんじゃっていて……。相手もUFC初勝利を目指して必死なのに、それも忘れていました。結果、そういう雰囲気に飲まれて負けてしまったんです。だから今回は、練習の時から集中するように心がけてきましたね」

――緊張感が無いことに関して、試合前から自覚はなかったのですか。

「いつもより緊張せえへんなぁってぐらいにしか感じていませんでした。もともと試合前にメンタルをコントロールしようとはしていなかったので、『このまま緊張感が無いほうが自分には合っているのかな』と思っていたんですよ。でも負けてしまって、試合後にメンタルのコントロールや集中力について考えるようになりました」

――そのヒューギット戦から今回のビリー・ゴフ戦まで感覚が6カ月も空いた理由は何だったのでしょうか。

「ヒューギット戦の後にチームの中で『もっともっとトレーニングして、自分自身のレベルを上げてから夏ぐらいに試合ができれば良いかな』っていう話をしていたんですよ。そこで夏にシンガポールで戦うオファーが来て。ここを逃すと間隔が空きすぎて、練習していてもダラけてくると思ったのでちょうどタイミングが良かったです」

――KO負けを喫すると即、次の試合を望むファイターも多いです。木下選手の場合は、もっと間隔を空けようと考えたのですね。

「最初は、早く次の試合をしたかったです。僕の中でも『なんで負けたんや……』という気持ちが強くて。自分が持っているものを出せれば勝てる試合やったと思います。でも、そんなに急いでも仕方ないですからね。まだ年齢も若いし、別に明日ランキング戦をしなきゃいけないわけでもない。何年も先を見据えてトレーニングしていこうと考えました」

――キルクリフFCのチームメイトは、ヒューギット戦の内容について何と言っていましたか。

「セコンドに就いてくれたヘンリー・フーフトからは『相手を見なさすぎる』と。僕が『何の駆け引きもせず、自分のパンチが当たれば倒せる』と思っていて。とりあえず前に、前にと出て行ったらテイクダウンを取られてしまったんです。そこから疲れて、パンチを当てられて……。だからヘンリーからも『もっと駆け引きをしよう』と言われました」

――これまで国内で戦ってきた相手と、世界一の舞台であるUFCで戦う相手を比較して、そこに差は感じなかったでしょうか。

「それは感じなかったです。レベルの差っていうのは、トップ選手以外はそんなに変わらへんのかなと思っていますね。まずは自分が落ち着いて戦うこと。自分が考えることを実行できるように練習を繰り返してきたので……。考えたら普通のことなんですけどね。今まで、あんまりやってこなかったので(苦笑)。今回の試合は自信があります」

――それは楽しみです。ヒューギット戦の前と今回では、キルクリフFCでの練習期間が異なりますよね。

「ヒューギット戦の前は2カ月半ぐらいで、今回は半年間ですね」

――2カ月半と半年間では、練習内容も身に付いたものも違いますか。

「全然違います。……具体的に何が違うかは分かっていないんですけど(笑)。まず練習で繰り返すことって大事やなと思いましたね。それとこの半年間で、ジムの仲間とも打ち解けてきました」

――コミュニケーションも問題ない?

「いえ、英語は全く喋れないです(苦笑)」

――えっ……。どうやってチームメイトとコミュニケーションを取っているのですか。

「英語は喋れないけど、コミュニケーションは取れるんですよ。格闘技やから身振り手振りを交えて教えてくれますし、それで何となく理解できたことに対して、パッションで返すというか(笑)」

謎の声 アハハハ!

――横で爆笑しているのは、どなたですか(笑)。

「佐藤天さんがいます。今回はシンガポールにも一緒に来てくれていて、すごくお世話になっているんですよ」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
8月20日(日・日本時間)
午後6時~UFC FIGHT PASS
午後5時30分~U-NEXT

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MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFC ESPN52 キック ファーニー・ガルシア ボクシング 中村倫也

【UFC ESPN52】UFCデビューへ、中村倫也「限界はない。当然UFCチャンピオンを目指して戦っていきます」

【写真】実はこの前夜、追い込み過ぎて──インタビュー時間になっても眠り続けていたという事実があります(笑)(C)TAKUMI NAKAMURA

26日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC on ESPN52「Holloway vs The Korean Zombie」で、ファーニー・ガルシアを相手に中村倫也がUFC本戦初登場を果たす。
Text by Takumi Nakamura

2月のRoad to UFCバンタム級優勝後、5月に韓国&モンゴルのジムを渡り歩き、6月には米国ATTでの約一カ月間の合宿を敢行。中村は来るべきオクタゴンデビューに向けて様々な格闘技──MMAのエッセンスを取り入れ、日本でその技術に磨きをかけてきた。決戦まで2週間を切ったなか、中村は「ここから先の景色はどんどん広がっていくだろうし、限界はないだろうし、どこまでいけるか想像もつかない」とオクタゴンでの戦いに想いを馳せた。


――UFC本戦デビューを9日後に控える中村選手です(※取材は18日に行われた)。調整も最終段階に入っていると思いますが、今のコンディションはいかがですか。

「練習量としてのピークはすぎて、テーパリング(コンディショニング)の段階に入っています。ちょっとずつスピードや調子の感覚が上がってきていて、試合前だなぁって感じですね」

――ここからどう動きが上がっていくか楽しみなようですね。

「はい。減量も苦じゃないし、これから調子が上がっていくだけなので、楽しみなことがたくさん待っています」

――ATT滞在時でのインタビューでは、ATTでの練習をどう日本での練習で仕上げていくかが重要だと話していました。具体的に日本ではどこに力を入れて練習してきたのですか。

「今までは練習に行く先々でスパーリングをしていただく形が多かったんですけど、今回は津田さんのところやKRAZY BEEで、余っている時間に打ち込みやMMAドリルをお願いしています。そこでは一つ一つの技の精度を意識しながら、要所要所でちゃんとキツいことをやって(スパーリングと)分けてしっかり取り組むことができました」

――ATTと同じくドリルの重要性を日本での練習も感じましたか。

「やっぱり頭で理解することと体で理解することは全くの別物なんですよ。あっちで練習する人はそれを分かっているから、練習中もしゃべる時間を与えないで、ひたすら反復練習させる。そういう練習をしていると『自分の骨格的にこうした方がいい』とか『自分は背中で引くよりお腹を出す感覚の方が決まる』とか、自分だけの細かい気づきやポイントがたくさん見つかるんです。

試合中に訪れる1回のチャンス、攻防をモノにするためには、体で理解する練習をやりこんでおかないといけないと感じたし、こういうメニューが練習のプログラムに入っているのと入っていないとでは、試合になったときに違ってくるなと思いました」

――それは面白い話です。最先端のMMAテクニックを知る=頭で覚える、知識を蓄えるイメージでしたが、それを試合で使うためには体で覚える必要がある、と。考える前に身体が勝手に動いているように、ひたすら反復練習を繰り返す。今の日本で否定されがちな根性論に近い「理屈はいいからやって覚えろ!」という練習をATTではやっていたということですね。

「僕の勝手なイメージですけど、昔はそういう“頭じゃなくて身体で覚える”練習を日本人がやっていて、日本人が得意にしていたと思うんですよ。僕としては米国でそれを取り戻せた感覚ですね。『そうそう。こういう練習は大事だよ』って」

――例えばレスリング時代はそういった反復練習が多かったのですか。

「やっていましたね。美憂先生とか派手な印象があるかもしれませんが、練習はとにかく基本の反復なんです。僕もアーセンと一緒に毎日構えの練習とか先生が手を叩いたらバービーみたいな基礎練習を延々とやっていましたから。正直その時は『つまんねえ!』と思っていましたけどね(笑)」

――中村選手の場合はレスリングがバックボーンですが、オリンピックスポーツにおける指導方法・メニューがMMAにも取り入れられているのがATTであり、米国での練習環境ということでもありますよね。

「そうかもしれないですね。あっちは本人の感覚に任せていると落ちていく部分を練習でプログラム化していたので。僕も所属がフリーになって約1年、スパーリングばかりやっていて、体で覚える練習も大事だなと感じていました」

――スパーリングとドリルの練習時間やバランスはどうしているのですか。

「スパーリングの量を一回減らして、ドリルを増やして正確な動きを覚えるようにしました。それが出来ていればスパーリングで何が起こっているかも分かるようになるし、相手がやってきたことに何を返せばいいのか、そこの精度も上がっていくんで」

――所属ジムがない練習環境ができるというのは、ジムや練習仲間と考えの共有が必要ですよね。今の練習環境にはそれがあるということですか。

「僕が『こういう練習やりたい』と相談すると、ほとんどみんな『自分もそういう練習が足りないと思っていたんだよね』というリアクションだったんです。だから僕が足りないと思っていた練習とみんなが増やしたいと思っていた練習が共通していました」

――これも前回のインタビューで話されていたことですが、打撃の面において「(ATTでは)ミットを持ってもらえる人がいない。これも帰国してから日本で練習してみないと分からないところですけど、日本にいるとより細かいコミュニケーションがとれるというのはあります」という部分です。これは具体的にどういったことなのでしょうか。

「ATTと比べて、という話をすると打撃のスタイルが合わないコーチもいて。例えばブラジリアンのトレーナーが教える打撃はレスリングとミックスさせるのが難しいんです。自分と持ち手の打撃のリズムや感覚が合わないとミット打ちで得られるものは少ないですよね。あとは打撃独特の心理戦や駆け引きっていうんですかね、『こういう状況になったら、こう思うよね』とか『こういう攻撃をすると相手はこう思うんじゃない?』とか。

日本人はどちらかというとビビりだから、ホントに心のちっちゃい部分まで考えてやっているし、そこまで深めようと思ったら日本で練習する方がいいと思いました。技術的にも細かいフェイントのかけ方など、そこまで細部を工夫している人が多いのも日本人の良さだと思います」

――中村選手はボクシングジムやキックボクシングジムなど、打撃専門のジムで練習したことはあるのですか。

「いや、そういうジムで練習したことはないですね。今回もMMAのなかでの打撃を伸ばすような練習をしています」

――中村選手の過去の試合を見ていると、その試合その試合ごとに使っている技が違うように感じました。この試合では左ストレート、この試合ではヒザ蹴り、この試合では左ミドル…のように。そこはご自身でも意識していたのですか。

「自分は左の攻撃が多くて、そこの集中力には自信があります。ただ打撃そのものを分かりきってないところもあって、その時その時の自分の判断で技を出している……感じですかね」

――なるほど。でもその時々の判断で色んな技が出るということは、それだけ多くの状況を想定して練習していることですよね。

「ありがとうございます。相手によって苦手な角度や技の散らされ方があると思うので、そこは相手に合わせて対策を練ったり、頭でシュミレーションしたりしています」

――では改めて対戦相手のファーニー・ガルシアの印象を聞かせてください。

「メキシカンボクサーで打撃のプレッシャーが強い。パンチも3発目、4発目、5発目まで速い回転で打ってくる。下がりながらでもパンチが打てる……そんな印象です。ただ寝技に関しては最低限のディフェンスはできるというくらいですかね。

もちろんUFCファイターなんで寝かせれば(寝技は)ザルってことはないですけど、プランとしてはそこも頭に入れて戦いたいです」

――カウンターが上手い分、ある程度、相手の攻撃を受けるタイプの選手だと思いました。

「そうですね。あとは蹴りに対するリアクションも大きいし、あっちはテイクダウンも警戒しているだろうから、持っている手札は僕の方が多いと思うんですよ。その手札をフルに利用できるブレーンがあれば試合当日は問題ないと思います」

――また、ガルシアは攻防が少なくてもいいから、自分の得意分野でポイントを取るというタイプのように感じました。まさに中村選手がどのようなアプローチをするか=手札を切るかによって試合展開が決まると思います。

「ガルシアは横の動きや角を使う動きは上手いですし、ただ前後に速いだけじゃない。左右の動きを使って詰めて来るので、向かい合ったら嫌なプレッシャーはあると思います。そのうえで攻略のイメージはばっちりで、プランもちゃんと立てているので、あとはその精度を上げて尖らせていくだけですね」

――Road To UFC優勝でオクタゴンデビューを勝ち取った中村選手✖連敗中のガルシアという図式は、この試合の結果で中村選手のUFCにおける立ち位置がはっきり分かる試合だと思います。これからUFCでトップを目指す選手として、連敗中の相手には負けられないですよね。

「それは間違いないです。ガルシア戦はUFCから『上に行きたいなら、ここはさくっとクリアしろよ!』と言われている試合だと思っています。ガルシアはフィニッシュされたことがない選手ですけど、僕はばっちりフィニッシュするイメージもできていますし、終わらせて勝つことを目標に掲げています。向こうも2連敗で後がない状況だから、戦い方も色んなパターンを用意していると思うんですよ。ボディから作ってくるパターン、回転早くダダン!ダン!とまとめてくるパターン……あとは腹を括ってやられてもいいから1RKOを狙ってくるパターン。今回は色んなことを想定して戦います」

――確かにガルシアはガルシアで「ここでニューカマーに負けて3連敗したらリリースだ!」と突きつけられているようなものですからね。それこそ死の物狂いで勝ちにいくと思います。

「ガルシアの立場からしてもそうですよね。だから自分が攻めているだけじゃなくて、打撃を効かされた場合の動き方もイメージしているし、あとはそれを試合で遂行するだけです」

――ここからオクタゴンでの戦いが始まり、中村選手のMMA人生においても本格的に勝負のスタートだと思います。

「色んな人の力を借りてここまで来ることができて、そういう人たちの想いが自分には乗っているので楽しみですね。ここから先の景色はどんどん広がっていくだろうし、限界はないだろうし、どこまでいけるか想像もつかない。当然UFCチャンピオンを目指して戦っていきます」

――その色んな人たち、そして日本のファンに向けてメッセージをいただけますか。

「2月の試合からさらにパフォーマンスが上がって、毎日強くなる自分を感じてワクワクして過ごしてきました。来週爆発させるのが自分でも楽しみなので、みなさんも僕のパフォーマンスと爆発を楽しみにしていてください」

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K-MMA MMA MMAPLANET o RIZIN ROAD FC Road FC65 Road to UFC UAEW UFC UFC ESPN52   アルトゥル・ソロヴィエフ キム・スーチョル ブログ マックス・ザ・ボディ ムングントスズ・ナンディンエルデン ラザバリ・シェイドゥラエフ 原口央

【Road FC65】8月のvs世界!! Raod FCで原口央、キャプテン☆アフリカがキルギス&在韓モンゴリアンと!!

【写真】キャリア最強の相手と戦ういっても過言でない原口。翌日にRoad to UFCを戦う実弟・伸に良い形でバトンをつなげることができるか(C)MMAPLANET

8月最終週末、25日(金・現地時間)から26日(土・同)、27日(日・同)にかけてアブダビ、シンガポール、そして韓国で日本勢が世界と戦う。

アブダビ=UAEWには藤田大和、シンガポール=UFC ESPN52には木下憂朔、中村倫也、風間敏臣。Road to UFCには鶴屋怜、上久保周哉、神田コウヤ、原口伸が出場する。

そして26日(土・同)の韓国=Road FCでは6月にスタートを切ったグローバル・トーナメント63キロ級準決勝に原口央、70キロT準決にはキャプテン☆アフリカ、マックス・ザ・ボディと3選手が挑む。


ソウル近郊のアニャンはアニャン室内体育館で開催されるRoad FC65。6月23日にウォンジュで実施された同トーナメント準々決勝を勝ち残った面々が、5カ月間で3試合――10万ドル獲得を目指した短期決戦の折り返しを迎える。

初戦でムン・ジェフンを破った原口は、韓国を襲った中央アジアの猛威=キルギスのラザバリ・シェイドゥラエフとの対戦が決まっている。

RIZINでも連勝中だったヤン・ジヨンをボディロックテイクダウンからRNCで仕留めたシェイドゥラエフは、テイクダウン前の打撃が蹴りも含めて、正確かつ威力がある。組みとの緩急という面も含めて、相当な力を持ち主といえよう。ここを切り抜けるには、やはり思い切りの良さ。スクランブルの先にあるフィニッシュ力が、いよいよ求められる原口央だ。

Road FCフェザー級王者パク・ヘジンとのスイープ合戦を制し、力強いコントロールでセミファイナルに進出を果たしたアフリカは韓国在住のモンゴリアン=ムングントズ・ナンディンエルデンと相対する。いうとテイクダウンを切ってパンチ勝負のナンディンエルデンと、テイクダウンからが命綱のアフリカ。

ナンディンエルデンが徹底して組みを避けるのに対し、アフリカは打撃戦に応じる傾向にある。ここはなりたい自分、K-MMA独特の会場に雰囲気、レフェリーの打撃示唆に影響されることなく、この試合で勝つためのアフリカのベストを見せてほしい。

初戦を反則のグラウンド・ヒザで勝ち上がったマックス・ザ・ボディは、右のカウンター一発でユン・テユンをKOしたロシアのアルトゥル・ソロヴィエフと戦う。

まだソロヴィエフが組みという部分を見せていないが、中間距離よりも近い位置で、倒す右を持っており。如何にソロヴィエフの右ショート、クロスを貰わないで戦うか。まずはそこが、第一関門となろう。

そして2階級揃って韓国勢が総崩れとなったなか、最後の砦となった63キロ級T出場のキム・スーチョルは、パク・ヘギュンを初戦で下したブルーノ・アゼベドを迎撃する。

生まれ故郷で、韓国勢全滅かというプレッシャーをはねのけたスーチョルは、その精神面の成長もあり今がキャリアハイ、ピークといえる状況――ここで、躓くことはあまり考えられない。

■Road FC65対戦カード

<Road FC グローバル63キロT準決勝/5分3R>
キム・スーチョル(韓国)
ブルーノ・アゼベド(ブラジル)

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ムングントスズ・ナンディンエルデン(モンゴル)
キャプテン☆アフリカ(日本)

<Road FC グローバル63キロT準決勝/5分3R>
ラザバリ・シェイドゥラエフ(キルギス)
原口央(日本)

<Road FC グローバル70キロT準決勝/5分3R>
アルトゥル・ソロヴィエフ(ロシア)
マックス・ザ・ボディ(カメルーン)

<Road FC グローバル70キロT補欠戦/5分3R>
シン・ドングク(韓国)
ハン・サングォン(韓国)

<63キロ/5分3R>
ムン・ジェフン(韓国)
ヤン・ジヨン(韓国)

<無差別級/5分3R>
関野大成(日本)
オ・イルハク(韓国)

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LFA MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFC ESPN52 UFN エディ・ブラボー ギャレット・アームフィールド コンバット柔術 シュウ・ヒラタ ハナ・ゴールディ ヴィルナ・ジャンジローバ 中村倫也 木下憂朔 村田夏南子 風間敏臣 魅津希

【UFC ESPN52】8/27は風間敏臣、中村倫也&木下憂朔揃い踏み。この秋、魅津希、村田も待望の復帰へ

【写真】RTU決勝でKO負けからの契約。ここが力の魅せどこだ(C)Zuffa/UFC

26日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC on ESPN52「Holloway vs Tha Korean Zombie」で風間敏臣のUFCデビューの確認が、マネージメントするシュウ・ヒラタ氏より確認が取れた。

同大会でギャレット・アームフィールドと風間の対戦が決まったのに前後して、魅津希、村田夏南子の両女子ファイターのオクタゴン復帰も決まっている。


2020年8月以来、実に3年1カ月振りの実戦復帰となる魅津希は、9月23日のラスベガスのファイトナイトでハナ・ゴールディと対戦。一方の村田も同じくベガスで開催される10月7日のUFNでヴァネッサ・デモポウロスと戦うことが決まっている。

魅津希はヒザの負傷、村田は2021年6月のヴィルナ・ジャンジローバ戦で喫した腕のケガの影響で長期離脱を強いられたが、いよいよオクタゴンで戦う姿が見られることになる。

魅津希と戦うゴールディは、ザッツ・フィジカルファイター。巨大な肩回り、豪腕を振るうが上半身と下半身の連動は良くない。ただし、コンバット柔術で見せた掌底のラッシュは圧巻。魅津希としては、パワーはあってもアゴが空き気味の相手にしっかりと打撃を入れていきたい。

一方、村田の相手のデモポウロスは元LFA女子フライ級王者で、コンテンダーシリーズ敗北&王座陥落を経験した後にUFCに辿り着いた苦労人だ。UFCでは3勝2敗、この間もエディ・ブラボー率いる女子グラップリング大会=MedusaでEBIルールやコンバット柔術ルールのトーナメントに出場している柔術家だ。

下からの攻めを得意とするデモポウロスを相手に、村田も悪夢の腕十字の再現とならない準備は、この間積んできたはず。

打撃と柔術に秀でた魅津希は、どの局面でも戦える素養がMMAという戦いでありながらゲームでもある競技にマッチしない部分があった。対して、村田はテイクダウン&グラップリングの完成度の高さに、打撃を落としこむこととでさらに完成度が高くなることが期待されていた。

そんな両者が合体してから1年半、最高峰の頂点を目指す戦いに再び乗り出した。互いの短所を補い、長所を伸ばすことができるベストパートナー。UFCで戦い続ける日本のツートップが、リボーンとなる9月と10月の2試合──見逃すわけにはいかない。

Road to UFCと連日開催、木下憂朔&中村倫也と日本勢が集結する8月最終週のシンガポール、風間の対戦相手はアームフィールドはUFC戦績は0勝1敗で、通算戦績は8勝3敗だ。

蹴りを交えたストライキング、テイクダウンにも対応した接近戦で殴り合えるアームフィールドに、柔術で勝負してきた風間がラスベガスでのトレーニングで開眼したMMAを如何にぶつけるのか。その良さを持ち続けたうえで、新しい一面で力を発揮することが欠かせない試合となる。

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