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【Shooto2023#05】里見の足関節を凌いだ根井が2Rにテイクダウンを狙い続けてフルマーク判定勝ち

【写真】根井は2Rもしっかりと背中を着かせてプロ2連勝(C)MMAPLANET

<ストロー級/5分2R>
根井博登(日本)
Def.3-0:20-18.20-18.20-18.
里見拓磨(日本)


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ABEMA DEEP MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2023#05   エンゼル☆志穂 オーディン スソン チャンネル ヤックル真吾 上原平 修斗 内藤頌貴 加藤ケンジ 吉成はるか 宇田悠斗 安芸柊斗 宝珠山桃花 山内渉 新井丈 浜松ヤマト

【Shooto2023#05】「正直、新井丈とやりたい。1位は新井丈だと思っています」ヤックル真吾前の山内渉

【写真】爽やかキャラは変わらず。言葉も丁寧。腰も引く。でも言いたいことはしっかりと口にします(C)MMAPLANET

本日23日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#05で山内渉がヤックル真吾と対戦する。

格闘DREAMERS出身、完全に好青年キャラの山内はアマ修斗で苦戦していたことが、信じられないような快進撃をプロになってからは見せてきた。プロデビューから1年4カ月で5連勝、今回は8カ月の試合間隔が空いてのヤックル戦だ。プロモーション間を渡り歩いてきた苦労人との対戦を前にし、計量直後というタイミングでタイトルを視野に入れた山内の話を訊いた。


──昨年11月の清水清隆戦以来、8カ月振りのファイトとなります。これだけ試合間隔が空いてしまったのは、何か理由があったのでしょうか。

「あの試合のあとタイトルマッチができるかと思って待っていたら、新井丈選手がフライ級に上がってきたことで……ちょっと流れが見えなくなって。5月にも試合がなかったという感じでした」

──その時点で、誰とタイトルマッチを戦うという青写真を描いていたのですか。

「宇田悠斗がDEEPに行ってしまったので、関口(祐冬)君と戦うつもりでした」

──これほど早くがタイトル戦を語る位置に山内選手が来るとは。アマチュア修斗でもがいていた期間とさほど変わりないかと。

「確かにそうですね(笑)。格上とばかり組んでくれたので、ありがたかったです。自分でもこんなに直ぐにここまで来るとは思っていなかったのですが、マッチメイクに感謝しています」

──それは勝ち続けてきたことですから。しかし、いつもながらケージの外と中の印象が全然違いますね。

「アハハハ。それよく言われるんですが、自分では分からなんですよね。真面目に試合をしているだけなんで(笑)」

──では、この試合に向けてどのように準備をしてきましたか。

「以前はFight Farmだけで練習していたのですが、最近はフライ級の選手と練習をするために出稽古も増やしています。川口REDIPSで猿飛流選手とやらせてもらったり、XFIGHTでも須藤(晃大)君、鈴木崇矢とも練習してきました。このところ行けていなかったのですが、西千葉にあるジークジムでもやらせてもらっていました。同階級とやることが増えたので、その面で結構成長できたと思います」

──タイトルを目指す上で、ここで対戦するのがヤックル真吾選手になったことはどのように捉えていますか。いわば修斗的なステップアップをした選手ではなく、外敵です。

「いつもそうですが、対戦相手に何かあるとかは余りなくて。一つ間違えると、格闘技なんで負けますし。いきなりランカーと試合をしているのも、運が良いんだろうし(笑)。僕は下から急に来た選手だからって、油断とかは絶対にしないです。誰でも同じように別に何とも思わないです。

これを勝てばタイトル戦を組んでもらえるなら、戦って勝つだけです。試合は緊張もするし、疲れるのでそんなにやりたいとは思っていないのですが(苦笑)、空き過ぎは良くないので。なんか普通に試合ができることが大きいですね。でも、ここは絶対に落とせないのでその面では緊張します」

──ではヤックル選手、どこに気を付けないといけないですか。

「沖縄出身なのが関係しているのか、フィジカルが強そうです。爆発力があるので、怖いタイプの選手です。集中力を切らさないで、そこだけ気を付けていつも通り戦えば問題なく勝てると思っています。一発大きなのを貰わない。そこは注意して戦います。

ずっと倒すつもりでいたのですが、前回の清水選手との試合から絶対に決着をつけないといけないと思うようになりました。上に行くには完全決着しないといけない。だから一歩踏み込んで打ちました。今回も踏み込んで、打撃も寝技も思い切っていこうかなって」

──MMAを回せる山内選手ですが、フィニッシュする時に意識は打撃になるのか、グラウンドになるのか。どちらでしょうか。

「やっぱり打撃ですね。ただ、寝技もやっているのでそこはどちらでも……ただFIGHT FARMだし、打撃で行きたいですね(笑)」

──ヤックル選手に一発があったとしても?

「打撃の方がリスクはあります。一発でひっくり返ることもあるので。その点でもスリルというか面白いかと思います」

──そこに踏み込めていけるのですね。

「内藤さんとの試合まで、踏み込めていなかったです。相手の打撃を警戒し過ぎてしまって。それだと倒せないと分かったので、清水さんとの試合で踏み込んで当てることができて──感覚が掴めた感じです」

──それでこそ髙谷裕之の弟子だと。

「髙谷さんも田村(彰敏)さんもイケイケで、ガンガン殴るスタイルだったので横着した試合はできないです。それに僕もしたくないですし。ガンガン行くという髙谷さんと田村さんのスタイルが、自然とFIGHT FARM勢には刷り込まれているので」

──明日はフライ級王座にも影響を及ぼす、ストロー級王者の防衛戦があります。タイトル戦は誰と戦いたいと思っていますか。

「正直、新井丈とやりたいです。この間、実質1位の関口君に勝ったので1位は新井丈だと思っています。言い方は悪いですが、2番に勝ってチャンピオンというのは変な話なので。一番強いヤツを倒して、チャンピオンになりたいです。

関口君との試合を見るまで、新井丈って何ができるのか分からなかったです。でも、あの試合で腰の強さとか圧力を掛け方とか見ているだけじゃ分からない何かがある。向き合ってみないと感じられない何かが──。そこに飲み込まれて皆、負けてしまう。そこが新井丈の強味ですね」

──ではストロー級の試合でも勝ち続けてほしい。

「そうですね、明日の試合も防衛してほしいです。一番に勝つのが、僕的にも一番スッキリするので」

──タイトル戦では山内が見たい。そう思われるためにも、明日はどのような戦いを見せたいと思っていますか。

「絶対に完全決着します。3Rあるので、倒す機会が訪れます。そこを逃さず、焦ることなく結果的に倒せたという試合をしたいです」

■視聴方法(予定)
7月23日(日)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル


         
■Shooto2023#05計量結果

<修斗世界ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者] 新井丈:52.0キロ
[挑戦者] 安芸柊斗:52.0キロ

<バンタム級/5分3R>
藤井伸樹:60.8キロ
竹中大地:61.0キロ

<フライ級/5分3R>
山内渉:56.7キロ
ヤックル真吾:56.5キロ

<フライ級/5分3R>
関口祐冬:56.5キロ
内藤頌貴:56.6キロ

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ:61.1キロ
スソン:61.1キロ

<ライト級/5分3R>
結城大樹:65.6キロ
オーディン:65.7キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実:52.0キロ
エンゼル☆志穂:51.8キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
宝珠山桃花:51.9キロ
吉成はるか:51.9キロ

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
浜松ヤマト:65.6キロ
磯部鉄心:65.8キロ

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平:65.6キロ
CHAN-龍:──キロ

<ストロー級/5分2R>
根井博登:52.0キロ
里見拓磨:51.9キロ

<新人王決定T一回戦フライ級/5分2R>
大石航輔:56.6キロ
木下皓介:56.4キロ

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE Shooto Shooto2023#05   エンゼル☆志穂 オーディン シンディレ・マネンゲラ スソン チャンネル パンクラス ヤックル真吾 上原平 修斗 内藤頌貴 吉成はるか 安芸柊斗 宝珠山桃花 山内渉 新井丈 浜松ヤマト 田中路教 磯部鉄心 竹中大地 結城大樹 藤井伸樹 藤野恵実 関口祐冬

【Shooto2023#05】計量終了 オーディン水抜き6キロ、山内渉は5.5キロ──修斗計量会場よもやま話

【写真】ストロー級頂上決戦。そしてライト級戦線にも影響をおよぼす一番──待ったなし(C)MMAPLANET

明日23日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#05の公式計量が港区のTHE10KOLで行われた。

メインの修斗世界ストロー級選手権試合=チャンピオン新井丈×安芸柊斗から、竹中大地のカムバックと藤井伸樹戦。山内渉、スソンという若い力、藤野恵実の初参戦とクリーンヒットの連打という印象が強い今大会。

新人王Tに出場の安芸のチームメイトのCHAN龍が計量会場に姿を見せず、上原平の不戦勝&3P獲得に。

加えて前回が体重超過し、今回は無断で計量を欠席したCHAN龍はインフィニティリールの出場権を剥奪された。


■EXFIGHTではウェルター級、POUNDSTORMではライト級で戦ってきたオーディンが、プロ修斗初参戦はフェザー級=結城大樹戦。計量は65.7キロでパスした。格闘DREAMERSの頃とは全く輪郭も体格も違っており、周囲のファイターや関係者も一見してオーディンと気付かないほど。通常体重から18キロもの減量で、水抜きは脅威の6キロというオーディンが、明日はどこまでリカバリーでき、ファイトする上でアドバンテージになっているのか、見ものだ。

■そのオーディンとDREAMERSの同僚だった山内渉は、オーディンが6キロ水抜きしたことに対して、「ヤバいですね」と言いつつ、彼自身のドライアウトは5.5キロ。いや、体重比でいえばあなたの方が危ないでしょ──という落ちに。

■SUSTAINの坂本一宏代表に「先日のパンクラスで田中路教選手と戦った南アフリカのシンディレ・マネンゲラっていうファイターが、坂本さんと激似で」と伝えると──「知りませんわ。南アフリカの人が、僕に似るなんてあるんですか?」と。ぜひ、その眼光鋭いのに二重のまなこ、そして〇〇ぎわの激似振りをご自身に確認してほしいところだ。

■オープニングファイトに出場する脅威の高校生=根井博登の計量の様子を携帯で撮影していたのが、第7試合のフライ級戦で関口祐冬と対戦する内藤頌貴。計量前、水のなかも体の中のカラカラの状態ながら、まるで我が子の記念写真を撮るような優し気な表情だった内藤は、自身が計量台に乗ると一転して、厳しい顔つきに。いやぁ、ファイターは凄い。

■同様にOPファイトの新人王Tに出場する木下皓介に付き添っていたのは、所属するグランドコアのOBで一昨年までONE JAPANに勤務していた山本龍之介氏。かつて関西&中部のグラップリングシーンで活躍してきた山本氏は、ONE JAPANを離れた後は貿易商となりインド方面で八面六臂の活躍を続けているという。今もMMAの普及に未練がありそうだが、しっかりと地に足をつけた生活をおススメします。

■視聴方法(予定)
7月23日(日)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル


         
■Shooto2023#05計量結果

<修斗世界ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者] 新井丈:52.0キロ
[挑戦者] 安芸柊斗:52.0キロ

<バンタム級/5分3R>
藤井伸樹:60.8キロ
竹中大地:61.0キロ

<フライ級/5分3R>
山内渉:56.7キロ
ヤックル真吾:56.5キロ

<フライ級/5分3R>
関口祐冬:56.5キロ
内藤頌貴:56.6キロ

<ライト級/5分3R>
結城大樹:65.6キロ
オーディン:65.7キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実:52.0キロ
エンゼル☆志穂:51.8キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
宝珠山桃花:51.9キロ
吉成はるか:51.9キロ

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
浜松ヤマト:65.6キロ
磯部鉄心:65.8キロ

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平:65.6キロ
CHAN-龍:──キロ

<ストロー級/5分2R>
根井博登:52.0キロ
里見拓磨:51.9キロ

<新人王決定T一回戦フライ級/5分2R>
大石航輔:56.6キロ
木下皓介:56.4キロ

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE RIZIN Shooto Shooto2023#05 チャンネル 修斗 石井逸人 竹中大地 藤井伸樹

【Shooto2023#05】1年9カ月振りの実戦=藤井伸樹戦へ、竹中大地─02─「藤井選手の強さを体感したい」

【写真】ONEのバンタム級では自身よりフィジカルで優れた選手ともしのぎを削って戦ってきた。いきなりとタイトルホルダーとの対戦、そしてノンタイトルというのが今の竹中の修斗での立ち位置。MMAファイターとしての完成度は国内バンタム級で間違いなくトップクラスだ (C)MMAPLANET

23日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#05で、藤井伸樹と対戦する竹中大地のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

2年近く試合から離れていた竹中にとって、藤井戦について具体的な内容はなかなか答えづらかったような。試合前であることはもちろん、それだけファイターにとって2年近いブランクは大きい。しかし、竹中からは試合ができることの喜びと、今後に関する大きな希望は十分に伝わってくる。新たな第一歩を踏めるかどうか重要となる藤井戦について語ってもらった。

<竹中大地インタビューPart.01はコチラから>


――2年近く試合から離れているなか、今回のオファーを受けた時の気持ちを教えてください。

「嬉しかったです。藤井選手との試合が決まったのは1カ月ぐらい前ですけど、もともと修斗で試合を組んでほしいという話をしていて。対戦相手について聞いた時は『藤井選手か!』と思いました」

――それはどういう印象だったのでしょうか。

「藤井選手は今の環太平洋チャンピオンですし、背中がピリッとしました。やっぱりファイターがぬるいことを考えていちゃアカンよなって(笑)」

――「ぬるいこと」とは、藤井選手ほどの強敵との試合になるとは考えていなかったということですか。

「アハハハ。全てサステインさんにお任せしていたので、そこでは考えていませんでした。自分でも『どういうマッチメイクになるんやろう?』と楽しみにしていて。それがいきなり熱い勝負のカードで――自分もそういう戦いをしていかなアカンなと、気持ちが引き締まりましたね」

――竹中選手からプロモーターサイドに希望を出していたわけではないのですね。

「自分からは『試合がしたい』と伝えていただけで、用意された相手と戦う。あとはプロモーターからの提示に『ハイッ』って答えるだけ、っていう状態でした」

――では、対戦相手の藤井選手について印象を教えてください。

「いつも激闘をしていることは知っていて、対戦が決まって改めて藤井選手の試合映像を視ました。視れば視るほど良い選手やなって思いますし、僕も藤井選手の強さを体感してみたいと思いましたね」

――特に昨年11月の石井逸人戦は、これまで以上の大激闘となりました。

「凄かったですよねぇ。自分がああいう展開になった時、どんな動きができるのか。どんな選択をするのかは自分でも楽しみです」

――竹中選手の対応がとても楽しみですね。あの激闘の展開に持ち込ませないのか。それとも激闘の展開になったうえで、藤井選手の上を行こうとするのか……。

「試合前に細かい作戦は言えませんが、まず勝つためにはスクランブルに持ち込ませないことが重要です。でも、そういう試合が成立するのかどうかといえば――難しいですよね。どうしても藤井選手の展開になってくると思います。そこで自分がどう対応するのか。しっかり対応できるように練習を重ねてきました」

――竹中選手も削り合い、競り合いの中で勝つことができ、そしてフィニッシュする選手という印象が強いです。

「もちろん今回も藤井選手を相手にフィニッシュする自信はあります。藤井選手だけでなく、自分の形に持ち込むことができれば誰が相手でもフィニッシュできる。その自信は常にあって。たとえどれだけ藤井選手がゾンビであろうと、打撃にしても寝技にしても自分の形に持ち込み、フィニッシュできる試合だと思っています」

――竹中選手は13勝中3つのKO勝ちと、5つの一本勝ちがあります。フィニッシュ率は高いですが、それだけ仕留めることへの意識が強いのでしょうか。

「難しいところですね。しっかりと手順を踏むからこそ、フィニッシュできるものだと思います。もちろんフィニッシュすることは重要ですけど、それは最初から仕留めに行っているのではなく、結果的にフィニッシュできていることが多くて」

――藤井選手と対戦する場合は、他の試合よりもフルラウンド常に動き続けることを想定しなければいけないと思います。対して竹中選手は2年近く実戦から遠ざかっている。スタミナや試合勘などに不安はないですか。

「そういう不安をかき消すことができるぐらいのトレーニングをしてきたつもりです」

――なるほど。これは先のお話になりますが、国内復帰にあたり、藤井選手に勝ったあとはどのような展開を考えていますか。

「今のところ細かいことは考えていませんが、とにかく国内でどんどん試合をしていきたいです。ONEで試合をしている間も、ずっと日本のバンタム級の試合も視ていました。僕がONEと契約する前と比べたら、大きく変わってきていますよね。特にバンタム級はRIZINでもトーナメントが開催されたりと、修斗だけでなく国内でも一番盛り上がっている階級の一つやと思います。そのなかで自分の力を証明したいです」

――その国内バンタム級で、現時点で竹中選手はどれぐらいの位置にいると思いますか。

「それを自分でも考えてみるんですよ。でも、最初に言ったとおり僕が試合をしていない期間が長すぎて、本当に自分でも分からないです。それが正直な気持ちで――ただ、自分は勝負できるっていう気持ちは持ち続けています。一つ言えるのは、藤井選手に勝てば一気に勝負をかけていきたいですね。今の自分の力がどんなものなのか。それを確かめることができる相手やと思うので」

――全ては藤井戦の内容と結果次第ということですね。

「もし勝負をかけるまでに至らない……もっと自分の力を証明しなければいけない内容だったら、どんどん試合をしていきたいです。いずれにしても、プロモーターが嫌でもオファーしなきゃいけなくなるような試合を見せたいですね」

――ご自身としては、藤井選手を相手にどのような試合を見せたいですか。

「僕はどんな試合になっても大丈夫なように準備しています。自分がコントロールしてフィニッシュする。あるいは、藤井選手が得意とするドロドロの展開になっても僕が競り勝つ。その両方をイメージしています。あとは当日になってみないと分からないので、ファンの方もどうなるか楽しみにしていてください」

■視聴方法(予定)
3月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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【Shooto2023#05】修斗の天辺=新井丈に挑戦。安芸柊斗 ─02─「地方でもこんだけやれるんぞって」

【写真】前列一番左が安芸のタイトル挑戦の日に インフィティリーグ戦で上原平と戦うCHAN龍。右隣が根井博登とオープニングマッチで対戦する里見拓磨。里見は1学年下で、小学生の頃からジムで一緒に修斗をやってきた兄弟のような存在(C)MMAPLANET

23日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#05で新井丈の持つ修斗世界ストロー級王座に挑戦する安芸柊斗インタビュー後編。

殴って、蹴って、倒して、抑えて極める。絞める。子供のころから修斗をやってきた自負、徳島という街でMMAを続けてきた矜持。王座挑戦を前にして安芸の口をついて出てくる言葉からは、常にこの二つのプライドが感じられた。

<安芸柊斗インタビューPart.01はコチラから>


──総合をやるだけ。その一言に安芸選手がこれまでやってきたことへの自負が感じられます。やはり全てが混ざった格闘技を見せたい?

「見せたいと思います。でも、試合中に楽しくなってしまうと相手の土俵に乗ってしまうので(苦笑)。そこが自分の悪いところですけど、それで自分が楽しいと思ったらお客さんも盛り上がってくれると思うので」

──安芸選手の楽しみ方って、真正面から打ち合うとかでなくて、紙一重でかわしてパンチを被せていく。そのスリルを楽しんでいるように見えます。

「アハハハハ。そうッスね。まぁゲームなんで。楽しくやれれば、良いかなって思っています」

──ところでタイトル挑戦を決めるまでに、3月大会では澤田龍人選手を圧倒しました。彼が過去に常に修斗ストロー級のタイトル戦線にいて、さらにONEに進出したことはどのように捉えていましたか。

「オイシイと思いました。それ以外は何も思わなかったです。自信があったし、勝てば絶対にタイトルやし。俺も5年振りの後楽園やったので、他の選手とやるぐらいなら名前があって海外に行っているという実績を持っている選手に勝てば一気にタイトルにいくという気持ちでした。地方でやってきた選手からしたら、このチャンスをモノにすれば誰もが認めるやろう──これはオイシイと思いました」

──タイトル戦が組まれた次回大会には、CHAN龍選手、里見拓磨選手とMMA Zジムから2選手の出場もあります。

「地元感、強いでスよね(笑)。でも別に3人で出るからといって、別にやることも変わらないし。皆、自分のやるべきことをやれば良いので。キレイなバトンを渡してもらえたら一番嬉しいですけど、それぞれが自分のために頑張るモノなんで。バトンが繋がらなくても、拾って自分が一番になれば良いので。

それでも徳島から50人ぐらい応援しに東京に行ってくれるので。このタイトル戦のために東京まで試合を見に来てくれるのは嬉しいし。友達とかにも『ありがとう』って伝えると『応援させてくれてありがとう』、『連れていってくれてありがとう』という言葉が返ってくることが多くて。めっちゃ恵まれているなって思うし、皆が後ろにおるっていうのは凄い強味になりますよね」

──当然、この試合にフォーカスしないといけないのですが、修斗の頂点は同時にさらなるステップアップをするチケットでもあります。ストロー級ファイターとして、この先をどのように考えていますか。

「色々と考えたスけど、取ってみんことには何も変わらないと思うので。まずは先を思い描くよりかは、目の前にあるタイトルを取ることが一番大事やと。その先はまた後で考えます。今は考えずに、タイトルだけを考えます」

──そう言われているのに、しつこく聞いてしますが……修斗外のストロー級ファイターでリベンジをしなくてはならない選手がいるかと思うのですが。

「あぁ、ハイハイハイハイ(笑)。絶対に避けて通れないです。そこはどの取材でも尋ねられるので。自分はホントに過去に勝った・負けたということには捉われていないです。そこに捉われると先に進めないのでと自分は思っているんで、まぁ向うが勝ち進んでいる選手で、自分は追いかける立場になったので。自分も進んで行ったら、いずれ当たるだろうと。

その時に勝てば良いだけなんで。巡り合わせで、どないでもなると思うので。あの時は俺の方が弱かっただけで、次やれば分からない。圧勝するかもしれないし、また同じ負け方をするかもしれない。分からないですけど、過去には捉われないで先を目指していればいずれ当たる選手やと思うので」

──安芸選手は何か話すと多くのケースで、最後がキャハハという感じで笑うじゃないですか。それがMMAの話題になると、そのキャハハハがなくなって真剣になりますよね。

「キャハハハハハ」

──って笑っているじゃないですか(笑)。

「アマチュアの時には真剣に考えることもなかったし、他の選手の試合を見ることもなかったです。でもプロになって……2度目のランクインをしたくらいから、凄く格闘技を見るようになりました。その影響も多いのと、後輩も出てきて自分以外の試合の分析もするようになった。その辺りも大きいかと思います。

それから大きく変わりましたね。小さい技術、こういう立ち位置でこういう出入り、こういう組み立て方っていう部分にも目が届くようになって。そうしたら、凄く変わりました」

──指導者がお父さんの佳孝さん。そして元プロシューターでもあり、家に戻ってもMMAを深く掘っる会話などされているのですか。

「あります。でも試合前は噛み合わないことの方が多いです。お互いに想うところがあって、意見が食い違う方が多いかなって」

──指導者と選手だけの関係なら、食い違うまで論議にならないかもしれないです。まぁ、一応聞いておこうというぐらいで。ただ相手がお父さんなら、そこが違ってくるのかと。

「あぁ、張り合いますね。逆にそれが良いのかもしれないですね。言い合っていると、向うの言っていることも理解はできるので。やっぱり安パイな試合を求めて、俺は逆にギリギリを攻めるので。指導者と代表という立ち位置と、選手という立ち位置の意見のぶつけあいですね」

──タイトル戦、勝てばこれだけの人が喜んでくれてなお、ヒリヒリした戦いを求めてしまうのですか。

「気持ちはそうですね。そこを抑えることも大切で……でも、どっちかに偏るとどっちを選択しても後悔することになると思います。仮に打ち合ってメチャクチャおもろい試合で負けたとしたら、打ち合って心から燃え上がったことは納得するけど負けたことには後悔します。

逆に安パイに勝ちに行くと、勝って結果には納得するけどホンマにこれで良かったんかなって納得できない自分もおると思うので。どっちになっても、後悔すると思います。それはもう……試合中に本能でどう動くかですね」

──新井丈選手に対して、安パイという展開に持ち込めますか。

「そうですね……作戦通り、全部ハマれば安パイになります。自分に自信があるので、そこは言えます。逆に相手も同じだと思いますよ」

──では改めて、最後に意気込みを願いします。小学生の頃からやったきた修斗という世界のなかで、頂点を取りに行く試合で何を見せたいですか。

里見、原慎之介のキッズの頃から一緒に汗を流してきた2人と笑顔を浮かべる

「やっぱり応援に来てくれる人も多いし。

ジムから一緒に2人出る。セコンドに就いてくれる子らもおるし、ジムの選手の子だけでなく一般の子もそう。地方でもこんだけやれるんぞっていうのは見せたいです。腐らずやれば、ここまで来れるぞって」

──それは……腐りかけたことがあると?

「ありますね(笑)。何回かあるッスけど。結局、これをどけたら自分には何も残らない。どけれん環境にもおったし。どけさしてくれんスよね、周りが(笑)」

■視聴方法(予定)
7月23日(日)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル

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【Shooto2023#05】7年4カ月振りの修斗公式戦出場、竹中大地─01─「俺はもっとできるのに――と」

【写真】日本での試合は2021年10月のRoad to ONE05以来、実戦もその時の和田竜光戦以来となる(C)SHOJIRO KAMEIKE

23日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#05で、竹中大地が藤井伸樹と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

竹中は2016年3月に修斗環太平洋フェザー級(現バンタム級)王座を獲得し、VTJ出場を経て2018年からONEに戦いの場を移していた。その竹中が国内戦線に復帰し、かつて自身が保持していたベルトを現在巻いている藤井と対戦することに。ONEとの契約と試合をしていない期間について訊いていくと、改めて藤井戦への気持ちの高さが見えてきた。


――試合を1週間後に控え(※取材は7月16日に行われた)、すでに追い込みの練習は終えている時期でしょうか。

「そうですね。対人練習は昨日で終えて、あと一週間は調整のみという感じです」

――2021年はONEでバンタム級からフライ級に落としました。ONEフライ級と修斗バンタム級は同じリミットですが、減量は大きく変わってきますか。

「同じリミットでも、今回のほうがメチャクチャ楽ですね。ONEは水抜き禁止なので、どうしても減量というよりダイエットに近くなってしまう部分があります。修斗では水抜きができるので、別モノだと感じています」

――国内復帰にあたって修斗のフライ級に落とそうとは思わなかったのですね(笑)。

「アハハハ、それは難しいです。良いパフォーマンスを出すためには、しっかり食べて、しっかり練習する。バンタム級だと、それができる。もちろんオファーがあれば、フライ級で戦う可能性はゼロじゃないです。それがメリットのある試合というか――やっぱり自分にとって良いパフォーマンスができるバンタム級で、藤井伸樹選手と戦えるのは一番大きいですね」

――直近の試合は2021年10月に行われた、Road to ONEの和田竜光戦です。あれから1年半以上、試合を行っていなかった理由は何だったのでしょうか。

「マッチメイクがうまく嚙み合わなかった――という表現が、一番合っている気がします。僕は試合がしたかったし、ONEからも『試合があるかも』という連絡をもらいながら、結局は実現しなかった。そういう状態が続いてしまっていました」

――コロナ禍の影響もあったかとは思いますが、ONEからオファーがなかったわけではないのですね。

「はい。その間に僕もチョコチョコと怪我をしてしまったりして、うまく噛み合いませんでした。いま考えると、MMAの試合がない時にグラップリングや柔術の試合に出ていても良かったのかな、とは思います。でもそれは結果論であって。

ひとつ言えるのは、よくONEの契約解除期間がどうとか聞きますけど――そういう契約の縛りで試合ができていなかったわけではないです。実際、あと1試合の契約が残っていて、ONEも試合を組んでくれようとしていましたから」

――結果、1試合を残して円満リリースとなったと。ONEではONE Friday Fights(以下、ONE FF)という新ブランド大会が開催されています。試合が組まれるのならば、ルンピニースタジアムのリングでも試合はしたかったですか。

「話を頂ければ、僕はやりたかったです。でもONE FFのオファーはなかったですね。いずれにしても、とにかく僕は2年近く試合をしていないという事実があるだけで」

――その期間は、海外あるいは国内の試合をどのように見ていたのでしょうか。

「俺はもっとできるのに――という気持ちは大きかったです。そもそも2019年11月のユーサップ・サーディラエフ戦(判定負け)から、次のイヴァニウド・デルフィーノ戦(2021年1月、RNCで一本勝ち)まで1年以上空いていて。2020年からここまで2試合しか戦うことができていないんですよね」

――確かにトータルで考えると、3年半で2試合というのは……。

「僕の中でも焦りがありました。選手は試合をしてナンボであって。試合をしないと強くもなれない。試合をしないと、自分の強さや存在を証明できない。そういう焦りはずっと感じています」

――ちょうどその期間に30歳を過ぎました。

「今年で33歳になりましたけど、おかげさまで体は元気です。ダメージが溜まっているわけではないので。めっちゃ心もフレッシュですし、チャンスがもらえるなら――自分より若い選手とも、どんどん戦っていきたいですね」

――試合がなかった期間は、どのように過ごしていたのでしょうか。試合に向けての練習と、普段行う練習は違うものではないかと思います。

「そこが一番難しかったです。どれだけ普段から意識を高く持っていたとしても、普段の練習と、『試合が決まった!』と始める練習は違いますし。今回、藤井選手との試合が決まってから試合に向けた練習を始めると、やっぱり集中力も違いますね。何て言うんやろう……『俺、格闘技やっているな』っていう充実感があります」

――一方、普段の練習で新しく取り組んだことはありますか。

「たくさんあります。この期間に引き出しは増えたと思いますよ。増えた引き出しを、試合で使えるかどうかは、まだ実際にやってみないと分からないです。でも新しいことを試してみるチャンスは多くて。試合前に具体的にどんな技かは言えないですが、それは次の試合を楽しみにしてもらいたいですね」

――繰り返しになってしまうかもしれないですが、それだけ引き出しが増えているからこそ、試合がない期間はモヤモヤしていたのでしょうね。

「モヤモヤしていましたよ。何より現在の自分の実力がどれぐらいなのかが分からなくて。それが今回試合をすることで、今の自分の力がハッキリします。ただ、以前の自分が100やとしたら、今は120や130になっていると思います。2021年の僕と比べても、練習では確実に良くなってきていますから。実戦でどれくらい出せるのか、自分でも楽しみです」

<この項、続く>

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【Shooto2023#05】安芸柊斗の挑戦を受ける新井丈「組んできたらオイシイ。削られるのは相手」

【写真】拳だけでなく、言葉でも語ることができるチャンプ (C)SHOJIRO KAMEIKE

23日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#05で、世界ストロー級王者の新井丈が、安芸柊斗を挑戦者に迎えてベルトの初防衛戦を行う。

昨年9月に猿丸ジュンジを下してベルトを獲得した新井は、1戦を挟んで今年3月にフライ級1位の関口祐冬に判定勝ちした。フライ級進出に成功を収めたあと、再びストロー級に戻って戦うことになった新井丈は、初防衛に向けて絶対的な自信がみなぎっていた。


――試合を1週間後に控えてのインタビューとなります。今年3月にはフライ級で関口祐冬選手に判定勝ちを収めています。修斗フライ級1位を下した、あの試合の感想から教えてください。

「自分が信じたとおりの試合になったかな、という感じですね」

――「信じていた」というのは、「想定していた」とは違う意味でしょうか。

「想定していたのは、『辛い試合になるだろうな』っていうことですね。当日の体重差が5~6キロあることも想定していました。でも、そんな状況も俺ならひっくり返せると信じていましたから。その通りの結果になったと思います」

――これは想定といいますか予想になりますが、体格差もあることで競った内容になるかと考えていました。しかし結果は新井選手が打撃を効かせてフルマークの判定勝ちでした。

「見ている人からすれば、そういう予想にはなると思いますよ。関係者からも『新井丈って打撃だけだろ?』とか、『同じ階級で打撃ができない相手に勝っただけ』っていうふうに見られていたことも実感していました。

逆にフライ級挑戦は、そんな評価を覆すための良いチャンスで。結果的にいつもの速いKO勝ちではなく、体格差のある相手とフルラウンド戦って勝てたことで、関係者の人たちに『新井丈』っていうものを見せることができたかなって思います」

――KOこそできなかったものの、フライ級の関口選手にパンチを効かせていました。それは自信になりましたか。

「パンチを効かせるっていう部分では反省点があります。効かせたっていう嬉しい気持ちは全然なかったですね。やっぱり階級が上の相手はしぶといと思いました。もっともっと自分の攻撃力を上げていかないといけなくて。タイミングとか、技術の部分でも。もう少し技術の幅が広くなれば、倒せるチャンスは増えますよ。フライ級で倒せなかったということについては、自分にとって伸びしろであり、修正しないといけない点が見つかりました」

――組みについてはいかがですか。フライ級1位を相手に尻もちや背中を着かされることはありましたが、ガッチリと抑え込まれたわけではありません。3Rにはリバーサルにも成功しました。

「相手の組みに関しては、まぁまぁって感じじゃないですか(笑)。HEARTSで一緒に練習している猿田洋祐さんのほうが強いので。そういう強さを感じながら、ボコボコにされるためにHEARTSに移籍しました。猿田さんと練習していることが、他の相手と対戦しても安心できる部分ですよ」

――一方で一度、上の階級で戦うと元の階級まで体重を落としづらくはなりませんか。

「そういうことは、なかったですね。むしろフライ級まで体をデカくして、ストロー級に戻ってきたらストロー級で世界基準のフィジカルになっていると思っていたんですけど。実際にやってみたら、フライ級の試合でも当日の体重と変わらなかったです」

――ストロー級まで減量して試合当日に戻る体重と、フライ級での試合当日の体重が変わらなかったわけですか。

「はい。ほぼ変わらなかったですね。常に体を大きくしたいという気持ちはあります。だから試合期間が空くようなことがあれば、体を大きくすることに時間を割いてみたいですね」

――なるほど。ちなみに次の試合に関するお話の前に、関口戦の前に勝利していた安芸選手が新井選手との対戦について何もアピールしないのは気になっていましたか。

「それは気になりますよ。『コイツ何やってんだ!?』と思いました(笑)。安芸君と澤田君、どっちが勝っても俺に喧嘩を売ってくると思っていたんですよ。だからアピールに何か答える準備もしていて。なのに安芸君が、わざわざ遠い徳島から出てきて試合に勝ったのに『また頑張ります。応援してください』と言うのは、俺も『えーっ!?』と思いました。『じゃあ自分が言うしかないかぁ』って。アハハハ」

――あの場面でアピールしないのが安芸選手らしさですし、反対に安芸選手の代わりに言ってあげるのが……「新井選手は優しい人だなぁ」と思いました。

「ありがとうございます(笑)。ただ、それも自分のためですよ。次の方向性を示してあげたほうが、お客さんも乗りやすいじゃないですか。正直、安芸君に対する感情って何もないので。次の試合に向けたプロモーションをしたっていうだけですね」

――何も感情がない……。

「もちろん自分の試合前でも、どっちが勝つのかは気になっていましたよ。それもセコンドの人たちがしっかりと見ていてくれたので、自分は『どうなっていますか?』と聞くぐらいで試合に集中できました。俺は澤田君が勝つと思っていて」

――そうだったのですか。では安芸選手が澤田選手に勝ったことについて、あるいは安芸選手が何か驚くようなものを見せた印象はありますか。

「それはないですね。安芸君が何か新しいことをやったとは思わないので。まず澤田君が試合をつくることができていなかった点がガッカリでした。澤田君といえば、日本のストロー級を代表する選手の一人で。ONEでの経験もあるし、俺とは違うタイプのファイターじゃないですか。レスリングがベースで、俺とは違うファイターを倒すことが新井丈の名前を挙げることに繋がると考えていたんです」

――というと?

「澤田君と戦ったほうがキツイ試合になる。そういうキツイ試合をクリアしたほうが、俺の名前が挙がると思うんです。安芸君は同じストライカーだし、安芸君に打撃で勝っても……俺の評価は上がらないかなって考えますよね」

――つまり、安芸選手が相手だとキツイ試合にはならないと考えているのですね。

「はい」

――ここ最近の中で、最も自信のある語気と表情ですね。その自信の理由を教えてください。

「さっき言ったファイトスタイルですよね。今回は相手に何もさせず、圧倒して新井丈のベストパフォーマンスを更新する。そこにモチベーションを置いています」

――ストライカーであっても新井選手と安芸選手ではタイプも違うと思います。どんどん距離を詰める新井選手に対し、安芸選手は一定の距離を保ちながら相手が入ってきた時にパンチや蹴りを当てるという印象が強いです。ご自身と違うタイプの打撃は苦になりませんか。

「ならないです。打撃に関しては、自分より強いヤツと戦っていても楽しいので。俺が得意としている部分なら、いくらでも付き合います」

――逆に安芸選手が打撃より組みを選択することは想定していますか。

「想定はしています。でも組んできたら、俺にとってはオイシイというか。そうなると削られるのは相手だと思いますよ。ストライカーが……今まで試合で組みに行っていない選手が、たとえ練習で組みを出せていたとしても、試合は全然違うので。今まで試合で出せていないものを出そうとしても、絶対に上手くいかないです。

逆に俺は相手の組みを切ることをやってきたタイプだから、いつもと同じ試合になるっていうことですよね。それは俺にとって楽な展開で、いつもと違う試合をしている相手のほうが気持ちの面で削られてくると思います」

――では新井選手から見て、安芸選手と対戦した時にリスクと感じる部分はあるのでしょうか。

「試合前だから明言はできないけど、新井丈のスタイルに対して相手が狙ってくることなんて自分が一番分かっていますから。練習でも、俺のスタイルを知っている相手が常に狙ってくるポイントがある。俺が得意なところで勝負させないようにしてくる。

自分の穴については常に練習仲間と意見交換して、どんどん言ってもらっています。相手が試合で狙ってくるのも、同じところだと思いますね。逆に、そういう穴以外の部分に対して自信を持っているなら『甘いよ』って言いたいです」

<この項、続く


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【Shooto2023#05】新井丈に挑戦、安芸柊斗 in 徳島─01─「自分は後楽園に総合をしにいくだけです」

【写真】お昼はうどん屋さんで働き、午後7時半からキッズの指導。そして自らの練習というルーティンの安芸(C)MMAPLANET

23日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#05で新井丈の持つ修斗世界ストロー級王座に安芸柊斗が挑戦する。

四国、徳島のMMA Zジムでプロシューターだった父・佳孝氏の小学生の頃から指導を受け、修斗と共に成長した安芸は高校生でプロデビューを果たした生粋のシューターだ。その後は連敗を喫し、地元四国や大阪での大会から再びタイトル挑戦に向けウイニングトラックに戻ってきた。

そんな安芸を地元、徳島で取材。地方在住&キッズの指導者として、そしてプロシューターとして今回のタイトル挑戦に抱く想いを尋ねた。


──2週間と2日後、新井丈選手の持つ修斗世界ストロー級王座に挑戦します。今の体調、心境を教えてください。

「体調は完璧だと思います。過去一で体重管理もできていますし、動き自体も今までで一番良い動きができているので。試合でも、それが出せると思います。心境は……楽しみ。早く戦いたいです」

──13戦目で修斗の頂点に挑戦というのは、デビューをする時に想い描いていたキャリアと比較して早いですか。それとも時間が思っていたよりも掛ったのか。

「デビューをした時には、タイトル挑戦とか頭になかったです」

──キッズから修斗をやっていて、プロになろうという段階の一番上を目指していなかった?!

「目指していないというか、夢のまた夢でした。まだまだ届かない存在だったので、考えていなかったです。アマチュアを一気に抜けて、プロも3連勝をして……。でも、そこから連敗もしました。あの時は『もう落ちちゃったな』と考えていたのですが、今から考えると妥当なキャリアップか、むしろ早いぐらいやと思っています」

──ではいつ頃から、ベルトを意識をするようになったのですか。

「1度ランキングから外れて、また入った時ですね。このままいけば、チャンスが回ってくるかもしれないと」

──その時は、誰に挑戦すると思っていましたか。

「当時は猿田(洋祐)選手ですね。猿田選手の一強でしたから。でも、そこからONEに行って次は箕輪(ひろば)選手が獲って──(ONEを主戦場とし、昨年7月に王座返上)で、今なので」

──箕輪選手自身は修斗でも防衛戦をしたいという希望を当初は持っていましたが、実現できないままONEに集中することになりました。王者不在の間は、どのような気持ちだったのでしょうか。

「あの時はチャンピオンになればONEに行く流れができていたので、まぁ暫定王座を創ってほしいとは思っていました」

──その暫定王座は2021年11月に猿丸ジュンジ選手と黒澤亮平選手の間で争われることになりました。あの当時、王座に関してどのような気持ちでいたのでしょうか。

「あの試合は色々と思うところはありました。あぁ、そこ行っちゃんうかと。まぁ猿丸選手は分かったのですが……黒澤選手が行くんやなって。元チャンピオンやから優遇されたんかなって。でも、色々とあるんでしょうね」

──悔しかった?

「悔しいとは思わなかったです。モヤモヤの方が大きかったですね。ジムの規模とか関係するんかなって。でも、仕方ないことなんかなって」

──これは地方在住の選手が、抱える問題かと思います。どうしても首都圏の選手の方が首都圏で戦うチャンスは多い。しかもコロナ禍でしたし。移動のリスク軽減という大義名分もありましたし。それでも他で戦うということではなく、絶対修斗だったわけですよね。

「そうですね、修斗ですね。アマ修からやってきて、プロでも修斗でやってきたので他の団体で戦うことは考えなかったです」

──押忍。では猿丸選手が黒澤選手を破って暫定王者となった時点で、新井丈選手のことを意識していましたか。

「インフィニティの時は全く思わなかったです。ただ新宿FACEで新井選手が大竹(陽)選手と試合をした時に、一緒の大会に出ていて(※2019年10月)。意識はしていなかったですけど、あそこでKO勝ちしてからですよね、連勝街道に乗ったのは。尊敬しているし、上から目線で見るわけじゃないですけど、あの試合から上手いこと勝ちパターンにハマったんかなって思います。

ただ勝つだけでなく、KOか一本を取れると選手は一気に伸びることがあるし。あそこから一気に行きましたね。まさかの連勝を重ねて、今ではチャンピオンっスよね(笑)」

──まさに「まさか」と?

「まさかですね」

──最初は新井選手には申し訳ないですが、負けた方の選手に『何をやっているんだ』という感じでみていました。それが連勝を続けると、説得力が出てきます。と同時に、それでも修斗っぽくはない試合スタイルで。

「分かります。タイトルマッチでも(※2022年9月)、修斗の戦い方をするのは猿丸選手でスカ勝ちすると思っていました」

──さらには今年の3月にはフライ級で関口祐冬選手に圧勝ちをしました。言うと、関口選手を怖がらせた。ここはストロー級ファイターとして脅威ではないですか。

「凄いな──だけですね。新井選手と戦うなら、誰もが寝技で抑えつけたら勝てると思っているはずです。でも、戦った本人にしか分からない圧力があることは、試合を見ているだけで分かります。前に出る強さを感じて、皆が引いてしまう。で、逃げのテイクダウン狙いになり、離れてパンチを被弾。KOされてしまう。そういう試合が続いているので、戦った人間にしか理解できない強さがあるのは分かります。

圧倒的な強さではない。でも戦った者にしか分からない強さが、あの選手にはあります。それが新井選手の魅力やと思っています」

──そのように想えるのも、新井選手が結果を残し続けてきたからですよね。これが3連勝ぐらいの時点だと、抑えて勝てると過信していたかもしれないです。

「確かにそうですよね。だから、今の方が新井選手のことが分かりますよね。それに見ている人も、今の新井選手と戦う方が面白い」

──一番気を付けないといけないところは?

「前に出る圧力と当たれば倒せる破壊力のあるパンチです」

──あの戦い方は信じるモノがあるからできるんではないかと。

「ハイ。ファイトスタイルは以前と全く変わっていないので。変えないで貫けるのは凄いです」

──大沢ケンジさんの声、あれも対戦相手にプレッシャーを与えているような。

「アハハハ。そうっスねぇ。前に出て、反応しないといけなくなった相手を削っていますね。そういうチームとしての戦い方、信頼関係が成り立っているからあのセコンドワークができて、その言葉を信じているから新井選手は前に出ることができる。そこが気持ちの強さッスよね」

──では子供の頃から修斗をやってきた安芸選手の対抗手段は?

「う~ん、自分が楽しめばお客さんも楽しんでくれると思います。打ち合いだけが、心を動かせるとは限らないので。今の新井選手に勝つことが、皆の心を動かすことになる。だからどういう勝ち方であれ、自分は後楽園に総合をしにいくだけです」

<この項、続く>


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【Shooto2023#05】7年4カ月振りの竹中大地が藤井伸樹と。安芸、CHAN-龍、里見=阿波シューター揃い踏み

【写真】大会が引き締まるカードが、ここにきて発表された!! (C)MMAPLANET

4日(火)、サステインより23日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#05に竹中大地が出場し、藤井伸樹と対戦することが発表された。

同大会は5月大会の会場で修斗世界ストロー級選手権試合=チャンピオン新井丈✖チャレンジャー安芸柊斗、インフィニティリーグ女子ストロー級で修斗初陣となる藤野恵実✖エンゼル☆志穂──など5試合がカード第一弾として明らかとなっていた。

続いて6月23日に山内渉✖ヤックル真吾、関口祐冬✖内藤頌貴のフライ級生き残り合戦と、加藤ケンジ✖スソンのバンタム級、ライト級では格闘DREMAERS出身オーディンの修斗初陣=結城大樹戦と濃密なカード第2弾に、最終カードは元チャンプの凱旋となった。


元環太平洋バンタム級王者の竹中にとってプロ修斗出場は2016年3月以来7年4カ月ぶりとなる。また修斗系イベントでは大阪でのVTJに2017年6月以来、その後は、ONEと契約しアジアを舞台に戦ってきた。

実質1階級上のONEバンタム級ではタイトルコンテンダーのキム・デフォンとレアンドロ・イッサからフィニッシュ勝利を奪うも、マーク・アベラルド戦は優勢に試合を進めながら唇のカットによりドクターストップで敗れ、接戦のユーサップ・サーデュラエフ、フライ級に階級を落とし日本=Road to ONEで戦った和田竜光には共にスプリットで星を落としている。

結果、ONE系の大会では3勝3敗と潜在能力の高さがリザルトに反映できなかった竹中が、心機一転──古巣に戻り、どのような再スタートを切るのか。対戦相手はかつて自身が巻いていたベルトの現在の持ち主である藤井だ。

藤井は石井逸人、齋藤翼、加藤ケンジ、後藤丈治ら修斗バンタム級の現有勢力に勝利しており、この一戦は竹中にとって掴みにくい現在のポジションが明らかとなる戦いといえる。

また本日のプレスリリースではストロー級でパラエストラ千葉の高校生シューター根井博登が、里見拓磨と対戦することも発表されている。

DEEP、パンクラス、修斗と若い力を輩出し続ける鶴屋浩一門。対して里見は徳島のMMA Zジム所属だ。タイトルチャレンジャーの安芸、インフィニティリーグ2023フェザー級出場のCHAN-龍と徳島から3選手が揃い踏み──「ヤットサーヤットサー」が後楽園にこだまするか、要注目だ。

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