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【Shooto2022#01】環太平洋王座決定戦へ。アゴの骨折から復活、ジャパニーズゾンビ藤井伸樹─01─

【写真】加藤戦で勝ち名乗り受ける藤井。アゴの骨が折れて、戦い抜き大差の判定勝ちを収めていた……恐るべき精神力だ(C)MMAPLANET

16日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#01で、藤井伸樹が空位の環太平洋バンタム級王座を賭け、小野島恒太と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

藤井は昨年1月31日に加藤ケンジを判定で下してから今回の小野島戦まで、1年のブランクを作っている。藤井が試合に出場していない1年の間、修斗バンタム級には数々の動きが見られた。世界王者・岡田遼のRIZIN出場、大塚隆史の参戦、前環太平洋王者である安藤達也の復帰、そしてインフィニティリーグの開催――
藤井にそんな修斗バンタム級と、自身の現状について訊いた。


――2021年1月、加藤ケンジ選手に勝利して以来1年ぶりの試合を迎えます。まず1年間も試合間隔が空いた理由から教えていただけますでしょうか。

「はい。実は前回の試合でアゴを骨折してしまったんです。試合直後に病院でレントゲンを撮ってもらい、全治6カ月と診断されました。そのためアゴの治療をして、練習を再開してから試合できる状態になったのが、昨年末ぐらいでした」

――えっ、加藤戦でアゴを骨折したのは何ラウンドのことだったのですか。

「2Rですね。相手の攻撃を食らってから、ラウンド終了間際にテイクダウンした時、何か変だなっていう感覚がありました。これは折れているなっていう感じはありました」

――そうだったのですか……試合を見ている側からは分かりませんでした。

「幸いだったのは、出血がひどくはなかったので。そこで血が止まらないような状態だと、ドクターストップになっていたと思います」

――アゴの負傷を感じた時、どのように思いましたか。

「まず打撃戦は選択できないですよね。あとはレフェリーにチェックされたら終わりです。だから最終ラウンドは、まず相手に気づかれないように戦いました。打撃戦をせず、テイクダウンから上をキープして……」

――加藤戦の最終ラウンドは、マウントを奪ってから怒涛のパウンドとヒジ打ちを繰り出していました。その裏には、アゴの負傷も関係していたのですね。

「レフェリーに触られて気づかれることがないように、抑えているところでアクションを指示されたら手を出して、止められないようにしていました」

――なるほど。ただ、全治6カ月というのは長く感じられたのではないですか。

「……長かったですね。試合後に1週間ほど入院して、その後も通院しながら1カ月後にミット打ちを始めました。でもスパーリングのような激しい運動はできなくて、いつもどおりの練習を再開できたのが、治りきってからでした」

――あの時点で藤井選手は、後藤丈治選手と加藤選手に勝利してランキングも上がり、ベルト挑戦も見えていたと思います。

「見えていただけに、つらかったしモヤモヤしていました。自分自身に腹が立って、情けなかったです」

――情けなかった、とは?

「試合には勝ったけど、アゴが折れちゃって試合できない。相手の攻撃を食らわなければ、そんなことにはならなかったわけですよね。ということは、まだまだ自分の技術が足りていなかったんです」

――……。

「試合で何が起こるかは、誰にも分かりません。だからこそ試合の中では、自分自身でコントロールしていかないといけないので。なのにアゴが折れるような攻撃をもらってしまったというのは、まだまだ自分が努力していかないといけないということだと思います」

――練習できない期間は、その自分自身を見直すタイミングになったんではないですか。

「そうですね。ざっくりとしか言えないんですけど、全体的に見直しました。怪我のためにできないこともあったんですけど、逆にその時だからできることを一生懸命やろうと考えたんです。あの期間に自分のスタイルを、もう一度見直すキッカケにもなりました」

――自分自身を見つめ直した結果、藤井選手のファイトスタイルが大幅に変わってしまうことはあるのでしょうか。藤井選手といえば激闘男であり、特に逆転劇からMMAPLANETでもジャパニーズゾンビと呼ばせていただき、そのファイトスタイルが藤井選手の魅力でもあったと思います。

「大幅に変わるということはないんですけど、試合の中で良くない点などを見直しました。治療中に動けないので、自分の試合映像を見ながら」

――3~4カ月に一度ぐらいのペースで試合をしていると、相手の研究もあって、なかなか自分の試合をじっくり見直す機会も少ないでしょうね。

「そうなんです(笑)。だから動けない時期に、かなり自分の試合映像を見て、改善点や反省点を挙げていました。ファイトスタイルについては、自分が動き続けるというか、どんどん展開を作っていく感じだから、結果そうなっているのかなって思います」

――藤井選手と対戦経験もあり、同じく激闘王と呼ばれる石橋佳大選手はインタビューで、「激闘王と呼ばれるのは嬉しいけど、本当は激闘をしてはいけない。激闘とは自分もやられている場面があるということだから」と仰っていました。

「あぁ、それはすごく分かります。僕も石橋選手と考え方は一緒です。やっぱり試合では、最初から最後まで自分の展開に持っていかなきゃいけないし、それができる選手が強いと思うので。石橋選手も後藤選手との試合(石橋が後藤丈治に判定勝ち)では、しっかり勝ち切りましたよね」

――もう1つ、この1年の間に修斗バンタム級も大きく動きました。そんな修斗バンタム級の動きを、客観的に見ることもできたのではないでしょうか。

「今のランキングを見ても、いろんなタイプのファイターたちがいるなぁ、って思います。しかも全員タイプが違うので、過酷ですよね。1年前より過酷になっていると思います」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
1月16日(金・日本時間)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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【Monday Ring Girl】Shooto2021#02

毎週月曜日にラウンドガールをご紹介する「MONDAY RING GIRL」。第390弾は2021年3月20日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されたShooto2021#02のリングガールです。

2022年のプロ修斗公式戦第一弾=Shooto2022#01は1月16日(日)に後楽園ホールで開催されます。

(C)MMAPLANET

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【Shooto2022#01】菅原和政と対戦、宇佐美正パトリック「西川君は顔が腫れてしまっていましたけど」

【写真】謙虚だが、自信に満ち溢れている様子だった宇佐美正パトリック (C)MMAPLANET

16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで行うShooto2022#01で、宇佐美正パトリックが、菅原和政と戦う。

EXFIGHT所属、格闘DREMAERSでLDH martial artsとの契約を勝ち取ったパトリックは9月にプロ修斗でプロデビュー戦を戦い、11月にはVTJで2勝目を挙げた。

そしてデビューから5カ月目の3戦目で、キャリアで大きく上回る菅原と対戦することになったパトリック。菅原は前戦で修斗世界ライト級チャンピオン西川大和にRNCで敗れたものの、大きく左目を腫らせたことに触れ「僕は綺麗な顔で試合を終わらせる」と断言した。


──まず、メリークリスマスです(※取材は昨年12月24日に行われた)。

「ホント、クリスマスですよね。クリスマスって気分全くしないですね(笑)。でも、別に良いですかね……別にそういう空気で遊んでも楽しくないですし、俺は殴り合っている方が楽しいんで(笑)。それが仕事ですからね。別に遊ぼうとも思わないし、試合が決まったので、倒すだけっていう気持ちだけで日々を過ごしています」

──その決まった試合ですが、菅原選手とプロ3戦目を戦います。

「ハイ。次の試合は1月だろうなって感じで、準備はしておこうと前の試合が終わった時から思っていました。1戦目と2戦目はスパンが短かったので、そこに関して岡見さんに相談させてもらって。岡見さんも『試合はデキる時にどんどん出ていた方が良い』ということでしたし、もう11月の試合後は1、2週間休んでからいつでも戦えるよう心も体も創ってきました。フィジカル的にも問題ないですし、グラップリングも成長してMMAっぽい動きになってきているので、色々と試すことができればと思います」

──その休息期間で大阪に戻ることは?

「いえ、なかったです。大阪に帰ると親父に甘えてだらしなくなってしまうことがあるので、東京で自分と向き合ってリラックスしていました」

──逆に東京にいると、皆が練習しているので体を動かしたくなるということはなかったですか。

「そこはオンオフを分けることはできています。休む時に休まないと、体がもたないです。ボクシングをやっていた頃もインターハイだと5日連続で計量があって、毎日試合をするとかだったので、体を休める大切さは身に染みて分かっているので」

──では菅原選手が対戦相手になったことについては、どのように思っていますか。

「VTJで西川(大和)君と試合をしていた時もそうですし、蹴りも含めて打撃も強いですし、グラウンドでもパウンドを効かせることができる面白い選手だと思います」

──過去2戦の対戦相手とはキャリア、そしてMMAの完成度が違う選手かと。

「全然違いますよね。凄く良い経験ができるんじゃないですかね。でも格闘技は強いヤツだらけで、いつかやることになる選手ばかりです。そのいつかが、今になっただけで。別に怖いとか全然ないですし、そういう選手に挑戦できるということで気合がメチャクチャ入っています。

VTJの野村選手との試合は打撃、壁レスと限定された戦いになったので、菅原選手との試合ではもっと色々な攻防を見せることができる……盛り上がる試合になるかなって思います。どの局面でもやりあえる自信はありますし、すぐに詰めて戦います。全然、譲る気はないです」

──そもそも前の試合でノンタイトルとはいえ修斗世界ライト級王者と戦った選手で、10月にはHEATでライト級次期挑戦者決定戦にも出ています。いわば日本のMMAプロモーションの王座挑戦目前にあった選手です。そこを食えば、プロ3戦目を終えた段階で王座が見えてくることになるかと思うのですが。

「正直、菅原選手が戦ってきている相手は凄くレベルが高いです。そんな選手を喰うと、めっちゃオイシイですよね。逆に菅原選手は絶対に負けられるかと思っているでしょうけど……。とにかく早く試合がしたいですね」

──2日前に岡見選手が、同じ日に中村倫也選手が試合をします。

「倫也さんとは同じ日に試合に出たかったので、そこでも盛り上がることができます。あと……正直な話、岡見さんからはGENで練習させてもらっていて、これまで知らなかった緊張感が伝わってくるんです。それを感じられること自体が有難い経験やなって思って。試合が決まってからの岡見さんは、眼つきや表情も違って戦闘モードに入っています。ピリピリしていて、自分のための練習をしている岡見さんからは、拘りの凄さが感じられます。ケージのなかでずっと続けていて」

──パトリック選手もケージに入ると気持ちは変わりますか。

「練習でもケージに入ると、バチバチになります。やられたくないし、自分が一番弱いので、練習相手も全員倒さないと試合で負ける。そういう気持ちに僕はなります」

──そんななかTHE RAMPAGEのLIVEツアーFinalのステージを経験したそうですね。

「初めて1万人を超える人の前で舞台に立ってマイクでしゃべるって、試合とは全く違うのですが、緊張感が半端なかったです(笑)。体に悪いです」

──アハハハハ。

「先輩方も『大丈夫だから、堂々としておけ』って言ってくれて。ファンの人たちも凄く温かく拍手してくれたのですが……もう内心ドキドキして、汗が凄かったです。でも本当に皆が温かくて、あの場に立っていてホッとしました」

──その経験も将来に役立ちそうですね。

「あの緊張感は役立つと思います。まだ何も決まっていないですけど、POUND STORMに出て、これまでより多くのファンの前で戦うとしたら、あの舞台から1万人のファンの姿を見たことがあるのとないのとでは全然違うだろうし、あの経験は凄く生かせると思います。

あの場でマイクで話させてもらって、僕ってこれまでちゃんとアピールできていなかったなって思ったんです。だからPOUND STORMに出てしっかりと勝って、皆に名前を覚えてもらいたいなって。

もちろん、今は1月の試合に向けて調整していますけど、4月はもっと強い相手と戦いたいと思っていて……そのためにも菅原選手を相手に『ヤバッ』、『エグッ』、『パトリック、めっちゃ強くなっている』と思ってもらえる試合をしたいです。

西川君は顔が腫れてしまっていましたけど、僕は綺麗な顔のまま試合を終わらせます。もう動画を見ると、癖もすぐに分かったんで。多分×××××××で倒れると思います。俺、〇〇〇〇〇も強いんで」

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【Shooto2022#01】野尻定由戦へ、中村倫也―02―「貫けば正義だと僕は思っています」

【写真】スピード、瞬発力は既に国内トップクラスかと思われる中村。求めているのは緩急だ (C)MMAPLANET

16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#01で、野尻定由と対戦する中村倫也インタビュー後編。

プロ2戦目を前にして「型に囚われないMMAがしたい」と話す中村だが、その型に囚われない戦いの選択肢には、意外な勝ち方が含まれていた。全ては世界の最高峰でトップに立つため――そのための優先順位は徹底して強さを追求することだった。

<中村倫也インタビューPart.01はコチラから>


――ハイキックでKOというデビュー戦があり、それ以上のインパクトを求められていることにプレッシャーはないですか。

「いえ、ただ楽しみなだけです。デビュー戦と単に比較することは難しいですけど、一つ一つのパーツで完成度が上がっていると思います。打撃の軸ですとか、寝技の隙間を埋める動きだとか。

前はまだスペースを与えて、動かれるということがあったのですが、漬ける技術をしっかりと学んできたので。そうですね、MMAに転向したてのころは『極めたい』という気持ちが大きすぎて相手にスペースを与えてしまっていました。結果、動いた相手を極めることができるということもありましたけど、その隙間を与えないで戦えるようにしたいです」

――オーディションの最終選考試合前のアマチュア選でも、腕十字を狙い続けるという展開がありましたね。

「あの時は腕十字にこだわっていましたねぇ(笑)。今は無駄なこだわりはなく、フレキシブルになっています」

――インパクトのある勝利は力があるから狙えることですが、やはりリスキーでもあります。それでもハイキックに続き、ド派手な勝利を目指したい?

「KO勝ちをしたら、その感覚に囚われてしまうKO病があるとも聞いています。そうなってしまう気持ちも分かりますが、僕は漬けて勝ちたいので」

――えっ? 抑えてコントールして勝ちたいということですか。

「ハイ。それが許されない風潮が、このMMAにはありますよね。でも、それって簡単なことじゃないんですよ」

――力が拮抗しているときは、本当に大変なことをしていると思います。例えば川尻達也選手のジョシュ・トムソン戦やルイス・ブルカペ戦、あの試合を米国やブラジルのトップファイターにできるなら、それは最大の賛辞を受けるべきかと。

「それっ、分かるっス」

――川尻選手はそういう自分の評価は、世間に伝わらないことを意味しており喜ばしいことではなかったようですけど(笑)。

「アハハハハ。でも、それも貫けば正義だと僕は思っています。ベストを尽くして、最高の試合をしたわけですからね。相手がいるものですし。足を使って、回り続けるわけでなく攻めているので。あの足を使って、コンタクトしない試合はきついっス。誘い込むわけでもなく、ただ距離を取って回る。攻めることができないわけですからね。

そうですね……僕は、1度は漬けて勝ちたい。そういう試合をしてみたいです」

――初戦だけでなく練習を見ていても躍動感だらけですし、逆にジッと構える試合は倫也選手には難しいのではないですか。

「正直、苦手なんです。待たないで、自分から動くので。ただ、相手の様子を見て戦うことは打撃ではできつつあります。相手がテイクダウンのプレッシャーを感じると、色々と見やすくなってきますね。結果、ケージに詰めた相手が動くんじゃなくて、動かせる。そこに自分の攻撃を合わせることは、できてきたかと思います」

――まさにレスリングが得意なMMAファイターであって、レスラーがMMAをするということではないですね。

「ありがとうございます!!」

――まぁ、練習とはいえ引き込み十字、跳びつき十字にヒールフックを果敢に使っているのを目の当たりにしたので(笑)。

「練習ではいっぱい失敗したいです。そこで試さないで、試合で試すのかって話ですからね」

――今日も色々と試して、そこからリカバリーが必要になるというスパーリングをしていました。そこも踏まえて1月16日の野尻定由戦、どのような試合をファンに見せたいと思っていますか。改めてお願いします。

「そうですね、漬ける試合を見せたいです(笑)」

――素晴らしいです(笑)。

「ですかね?(笑)」

――ただし、最近の修斗はコントロールだとブレイクが掛かる傾向が強いです。

「ハイ、早くなってきましたね。ハーフでトップを取っていてもブレイクが掛かった試合もありましたし。尻餅をつかされた選手が、ケージを背負って両足を束ねられた時とかもブレイクが早いと感じます」

――北米より、明らかに早いと感じますね。もちろん、レフェリーの個人差もあるかと思いますが。ルールを利してスタンドに戻ることが横行すると、自分で立ち上がる手段を磨かなくなるという危惧を感じます。

「結果、殴るのが正義みたいな空気がある。僕もあれは疑問に思うことがあります。髙谷さんはビビアーノ・フェルナンデスとの試合とか、あれだけ組みの強い相手のテイクダウンを切って殴っていたわけですからね。それがMMAの打撃だと思っています。

なので僕はコントロールの技術力……関節技とか打撃では僕より巧い人はいくらでもいますが、動きのあるなかで相手をコントロールする試合を見せたいです。米国で勝つために必要な技術を――次の試合で見せたいと思います」

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【Shooto2022#01】プロ2戦目=野尻定由戦へ、中村倫也―01―「型に囚われないMMAがしたい」

【写真】レスリングの強さは絶対。しかし、幹から伸びる枝が広がりようがこれまでのレスリング出身のファイターと違うのがジェニュインMMAファイター中村の最大の特徴だ (C)MMAPLANET

16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#01で、中村倫也がプロ2戦目で野尻定由と対戦する。

ワールドクラスのレスラーは、昨年7月のプロデビュー戦ではハイキックでKOという離れ業を見せた。そのレスリング能力は実績に比例し間違いない中村だが、レスリングの強さが発揮されるのは、彼のマインドがフリースタイルレスラーではなく生粋のMMAファイターであるからだ。

話す度にMMA LOVEの強さとMMA IQの高さが伝わってくるジェニュインMMAファイター中村倫也は、野尻との対戦をどのように捉えているのかを尋ねた。


――2022年の初戦、プロ2戦目となる野尻選手との試合が決まりました。正式に決まったのはいつ頃ですか。

「試合の話は先々週に聞いた感じです(※取材は12月22日に行われた)」

――7月のデビューから、半年空きました。

「そうですね。もう少し短い間隔で試合をするつもりでしたけど、ケガもあってこのタイミングになりました。ただ時間があった分、フィジカルとか試合が続けばエネルギーを注げないところにしっかりと向き合うことができて、プレイヤーとしてMMAの試合映像を大量にチェックしてきました。なので、逆に良い時間になりましたね」

――倫也選手は試合映像をチェックすることが重要だと思う派ですか。

「僕は見る派です。全ては真似から入るので。MMAでも誰かが0から1を生み出さないといけないのですが、そこまで大きな変化はないです。なら、誰もが日々磨いている動きや技術を確認できる試合を見ない手はない。試合は展示会ですからね。MMAを知るのは、試合を見ることから始まると思います。

試合を見ることでアイデアも生まれますし、1つの試合も色々な視点をもって繰り返しチェックするようにしているんです」

――色々な視点とは?

「最初は全体を俯瞰して見るようにしていて、そこで良い動きがあると使った選手の視点をもってガッチリと見返します。動きを真似し、その動作を理解する。そこから自分で取り入れることができると判断すると、練習で試します」

――なるほどぉ。だからですね。倫也選手の練習を見て、レスラーがMMAを戦っているのではなく、MMAファイターがたまたまフリースタイルレスリングで世界を舞台に戦うことができたのかという印象を持ちました。スクランブルの攻防で倒すことにこだわるのではなく跳びつき三角を仕掛けるなど、レスラーではないですよね(笑)。

「アハハハハ。それこそ小さいときから、MMAを見てきた量がそういうところに表れてくるのかと思います」

――すかさずオモプラッタからスイープに入ったり、練習とはいえ背中をつけることを厭わないことにまず驚かされました。

グラップリングスパー中に、いきなり側転からシングルを仕掛けた中村

「型に囚われないMMAがしたいんです。

練習でも普段から、そういう風に積極的に動いてから自分の形に持ちこむようにしています。本来はこういうスパーリングとロータス世田谷でど真ん中のMMAグラップリングのスパーをするのがベストなんでしょうけど、このところ出稽古はパンクラスイズム横浜の技術とスパーだけになっていました。色々と落ち着いてからロータス世田谷でもガンガン、スパーもやり込んでいきたいですね。そこは八隅さんとも話させてもらっています」

――では野尻選手の印象を教えてくれますか。

「テイクしてから展開を創りたいタイプですよね。そこに関しては間違いなく自信がありますし、まぁ相性は良いほうかと思います。打撃だけ、テイクダウンだけというより、そこを組み合わせて戦っていますよね。何か一つ秀でた強さがあるわけじゃないですけど、そういう部分で負けない。それに若くて頑張ることができるので、自分のペースに持ち込む力を持っています。そこは警戒しないといけないポイントかと思います。

Road to ONEでは実質1階級上の山本空良選手に競り負けていましたけど、僕はフェザー級の選手とやっても力負けはしないですからね。そこに関しても自信はあります。野尻選手は確かな実力の持ち主ですけど、自分と戦うには飛び道具的なことも仕掛けてくる。そういうつもりで準備もしています」

――石井逸人選手、小野島恒太選手とインフィニティでドロー。環太平洋タイトルに絡む選手と分けている点については?

「そうですね……叩き上げの強さがあって、そういう選手は怖いと思います。と同時に、野尻選手のような選手の崩し方もなんとなく頭の中にはあります。そこを体現していきたいですね。ちゃんと勝ちます。UFCでチャンピオンになると断言している人間と、ソレを口にすることができない人間の差は出るとは思っています」

――その自信が過信になることは?

「そこのバランスの取り方に関しては、僕は自分でも絶秒だと思っています。そういう心理状態で足元をすくわれた経験をレスリングでたくさんしてきました。その経験をMMAに落とし込めます。心の創り方は同じです。練習に向かうときには、いつも自分が一番弱いという気持ちでいます。でも、試合前になると自信に変えます。そのあたりは日々のメディテーションで、気持ちのコントロールをしています」。

――4月24日にLDHの格闘技イベント「POUNDSTORM」の開催も決まりました。

「大きな舞台で脚光を浴びて試合をすることに欲はありますが、それこそ野尻選手との試合が決まっているなかでPOUNDSTORMのことを考えると足元をすくわれてしまうので今は目の前の試合に集中します」

<この項、続く>

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【Shooto2022#01】中村倫也&宇佐美正パトリック、揃い踏み。野尻定由、菅原和政と対戦!!

【写真】勝てば、ベルトが早くも見える相手と戦うことになった中村と宇佐美 (C)MMAPLANET

28日(火)、Sustainより2021年のプロ修斗公式戦第一弾に中村倫也と宇佐美正パトリックというLDH martial arts契約下にあるEXFIGHT所属ファイターの出場と対戦カードが発表された。

16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#01は既に小野島恒太×藤井伸樹の環太平洋バンタム級王座決定戦、前スーパーアトム級チャンピオン黒部三奈の再起戦=宝珠山桃花を筆頭に女子戦が4試合、男子の試合では3回戦の関口祐冬×内田タケル、新井丈×木内“SKINNYZOMBIE”崇雅に加え3つの2回戦が発表されていた。

ここにFighter Battle Audition合格の中村と宇佐美が、3回戦で揃い踏みすることなった。


4月24日に両国国技館でPOUNDSTORMというLDH初の格闘技イベントの開催、ABEMAで格闘DREAMERS 2ndシーズンの中継が決まったなか、所属ファイターで初代DREAMERS=オーディション合格者の2人が修斗公式戦2戦目で、3回戦で戦う。

最短距離でUFCを目指す中村倫也の対戦相手は、修斗で4勝2分&Road to ONEで1勝1敗の野尻定由に決まった。

バンタム級期待のファイターは、唯一喫した1敗の相手は1階級上の山本空良で、既に昨年のインフィニティリーグで小野島、さらに石井逸人という環太平洋王座に絡む選手と2回戦ながらドローという結果を残している。

つまり、この試合に勝てば中村はベルトに挑む力を有していることになる。後日掲載予定の事前インタビューで中村は「テイクダウンに行き着く、ウェルラウンダー」と野尻を評し、「動いてコントロールする」と言い切っている。

一方、9月に修斗公式戦、11月にVTJと2連勝でデビューイヤーを終えたパトリックは、菅原和政と相対する。

菅原はVTJで現修斗世界ライト級チャンピオンの西川大和戦、10月にはHEATでライト級挑戦者決定戦で岡野裕城戦と連敗中だが、穴がなく組みという部分でパトリックを封じ込める力を有している。

そんな菅原戦に向け、パトリックも事前インタビューで「僕は綺麗な顔のまま試合を終える。ダメージなく終わる試合をすることで、実力を証明します」と、西川が左目を大きく腫らしたことを引き合いに出し、勝利宣言を行っている。

なお今大会のイベント名には「Supported by ONE Championship」と謡われておらず、2019年から3年の期間で結ばれたONEと修斗とのパートナーシップが更新されなかったことがうかがえる。もしくは現状も協議中であるのか。

あれだけ大々的にパートナーシップが結ばれた発表が行われ、特に「2019年1月以降に新たにプロフェッショナル修斗世界王者を戴冠した選手は、自動的にONE Championshipの契約選手になることができる」、「全日本アマチュア修斗選手権の優勝者は1年間、シンガポールに拠点を置くメガジム『EVOLVE』へ、奨学生として招聘される」という2点は、決して少なくないプロ及びアマ選手のキャリアアップに関係し、人生の影響を与えたのだから、SustainだけでなくONE Championshipからもファンへの報告を行うことは不可欠ではないだろうか。

解消か継続か、両者からの正式発表を待ちたい。

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