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Interview ONE ONE Championship ブログ 平田樹 秋山成勲 青木真也

【ONE】ONEチャンピオンシップ、活動再開に際し──青木真也、秋山成勲、平田樹の声

【写真】青木、秋山、平田はONEの活動再開に何を想う (C)ONE

26 日(金・現地時間)にONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEO兼会長が、7月31日にタイのバンコクでONE「No surrender」を開催することを発表した。

元々ONEでは7月中にタイでのイベント再開を視野に入れており、その状況は関係各所には伝わって来ていた。当然、ONEとパートナーシップを結ぶABEMAにもその報を届いており、ABEMAではあらかじめONE出場日本人選手から活動再開に関してのコメントを集めていた。ONEチャンピオンシップ、リスタートが正式発表のタイミングで、それら日本人MMA選手の声をお届けしたい。まずは第一弾として青木真也、秋山成勲、平田樹の想いだ。


青木真也
「ジャパニーズMMAがやりたい。ジャパニーズMMAとは何か。時代を引き戻してやろう。危機ではなく変化だ。強い奴が勝つんじゃない。勝った奴が強いんだ。オレが憧れたレスラーは悲観するのではなく、どう生きるかを教えてくれた。嘆いていてもはじまらないんだ。変わらないものは変わらない。行こうその先へ!」

秋山成勲
「ついにONEのアスリートや世界中の格闘技ファンが待っていた日がやってきます! 先日5月末の修斗で放送されたインタビューでは、チャトリCEOが『秋山選手は僕のお気に入りだ』と 言ってくれたと聞きましたが、ますます早く試合をしたいですね!」

平田樹
「ONE再開! 自分も『バチッ』てスイッチが入りました。 自粛期間はジムが閉まっていていたし、再開後すぐに怪我もしたりして……今はまだ、良いコンディションとは言えないですけど 『再開が決まった』と聞くとアガってきますね!  この間『スタンプ・フェアテックスが”イツキと試合しても良い” と言ってい』って話を聞きましたけど、私も誰とでもやっちゃうよ?って思っています。最近、密かにトレーニングを重ねているテクニックがあるんです。次の試合でお披露目して、私が主役になります」

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News ONE ONE Championship ONE Dark Series チャトリ・シットヨートン ブログ

【ONE】ONEチャンピオンシップが、7月31日にバンコク大会開催。Dark Seriesもキックオフ!!

【写真】このWE’RE BACK、31 JULY BANGKOKという文字の下には、リングが描写されている(C)ONE

26 日(金・現地時間)にONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEO兼会長がSNSで7月31日(金・同)にタイでONE「No surrender」(諦めない、降参しないという意)というイベント名の無観客大会を開催することを発表した。

同大会の模様は世界中にライブ配信される一方で、ONEでは新たにONE Dark Seriesを起ち上げ、事前収録された12試合の放送も世界に向けて行うという。このDark Seriesに関しては、週が明けて詳細の説明がある模様だ。20日(土・同)と21日(日・同)の2日間に渡り、中国・上海でHero Seriesで活動再開したONEだが、インターナショナルな顔ぶれが揃ってこそ本格的なリスタートといえる。

果たした同大会が、どれだけの規模でタイ・ドメスティックショーにならないよう開くことができるのか。また日本人選手がこの大会に参加できる状況になるのかも気になるところだ。現状、タイは30日(火・同)まで非常事態宣言が続き、一般の外国人は入国が制限されている。また、日本人も30日までビザの申請すらできない状態にある。

加えてJAL、ANA、タイエアーなど大手航空会社もおおむね7月31日、もしくは8月1日まで日本~タイ間は運休となっている。気になる今後に関しては28日(日・同)に入国に関してタイで会議が行われ、7月以降の海外からの渡航に関しての何等かの決定があるようだが、国の隔離措置の対象外となる──会議や契約を目的としてタイだけに短期滞在するビジネス客や投資家、政府関係者など規制緩和の対象にプロフェッショナル・ファイターが加えられることはあるのか。査証の取得が必要で、タイに到着後は14日間の隔離措置は継続されるようであれば日本人選手の出場のハードルは高いといえよう。

果たしてリスタートを切るONEのバンコク大会がどのような形で実現するのか、またDark Seriesの実態も気になるところだ。


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ONE ブログ

ONE110:ONE Championshipが7月31日のタイ・バンコクでの無観客イベントでナンバーシリーズ再開。

チャトリ・シットヨートンCEOのFacebookより。

3月より休止状態だったONE Championshipが、当初7月10日の予定されていたタイ・バンコク大会を31日にスライドして実施することを発表。先週、中国国内の育成イベントであるヒーローシリーズを2日連続で開催(ヒーローシリーズは普段から無観客で実施)し、イベントを再開していたが、東南アジア諸国でも新型コロナウイルスの感染状況が終局に向かいつつあることを受けて、ナンバーシリーズも再開する。

再開すると言っても、チャトリCEOが以前のインタビューで「今後半年から1年は無観客開催になる」と言っている通り、タイで行われるが観客は入れずに行う。カードなどはまだ発表されていないが、渡航制限のリスクがない地元タイの選手の試合が組まれる可能性が高い。

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News ONE ONE HS13 ONE HS14 ツオロンチャアシー ブログ

【ONE HS13&14】ONE Hero Seriesiko=中国国内大会がリスタート。「人類の精神力を見せることができた」

【写真】HERO SERIES13のメインで勝利したツオロンチャアシー。同大会の再開は、本戦再開のシミュレーションにもなっているはずだ (C)ONE

20日(土・現地時間)及び21日(日・同)の両日、中国・上海でONEの中国ドメスティック大会=ONE Hero Series13&14が開かれた。

2月28日のシンガポール大会=ONE109以来、約4カ月振りのONE championshipの名の下でイベントが再開となった今大会。ONE HS13はキック2試合とMMA3試合の計5試合、メインのストロー級MMAマッチはツオロンチャアシーがホイ・リアンに判定勝ち。

ONE HS14はキックボクシング1試合でMMAが4試合のこちらも計5試合で、メインのキック72キロ契約戦はシュ・リョウ、ヂャオ・シャオユにこちらも判定勝ちを収めている。

これら2大会の模様はTkTokを運営するバイトダンスもモバイル・ビデオプラットフォームであるトウティァオ、シークゥアとドウインでライブ配信され、チンハイ(青海)TV、シェンチェン(深圳)TV5でディレイ中継された。

今大会はCovid19ガイドラインに則して、選手やスタッフ、オペレーションなどイベントに関わった人々のメディカルテスト等が行われている。「ONE HSは世界に向けて、格闘技を通して人類の精神力を見せることができた」とテイ・フワファンONEグループ委員長は大会を振り返っている。


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Interview ONE ONE Championship チャトリ・シットヨートン ブログ

【ONE】人員削減と経営状況、そしてイベント再開についてチャトリ・シットヨートンに訊く

【写真】写真は昨年7月のマニラ大会の記者会見から。会見時のチャトリには珍しく笑顔を浮かべており、今回のインタビューでも非常に穏やかな言葉の運び方だった (C)MMAPLANET

今月15 日(月・現地時間)に追加資金調達とレイオフを発表したONE Championship。

この発表の余波は、思えば──格闘技業界にあって過去にほぼ例のない解雇発表を軸に、ネガティブな反応が当然のように起こっている。

MMAPLANETでもとにかくプロモーションとして、今後のスケジュールについての言及が必要だと注文をした。ここでは人員削減とONEの経営状況、そして今後の活動再開についてチャトリ・シットヨートンCEO兼会長に尋ねた。


──今回、チャトリさんにインタビューをさせていただこうと思ったのは新たな投資を得た、そして20パーセントの人員削減を行ったONEの現状についてです。

「願ってもないことだよ。今、本当に多くの間違った情報がメディアで流れている。だから、正しい情報を伝えたいと思っていたんだ。特に米国のメディアはUFC発信の話を事実のように書いている」

──それはどのような記事になっているのですか。

「ONEはもうすぐバンクラプシー(倒産)するというモノだよ。とんでもないデタラメだ。何より私は日本のファンがそのような記事を信じることないよう、真実を伝えたいんだ。

2週間前、シンガポール政府のファンドであるテマセク・ホールディングスとシリコンバレーのセコイア・キャピタルから新たなに7000万ドル(約75億円)の投資が決まった。ONEチャンピオンシップは1億ドル(約106億)以上のキャッシュを銀行に有している。

今、世界中の経済がこれ以上ないほど困難な時を迎えているけど、この最悪な状況が続いたとしても、現状のキャッシュで最低でも5年間は活動に支障がないんだ。だから米国のメディアがいうような、ONEがすぐに破綻するようなことは絶対にないことを日本の皆に伝えて欲しい」

──その新しい投資を受けるための条件が、20パーセントの従業員の削減だったのでしょうか。

「そんなことはないよ。今年、50大会を開催する予定だったけど、Covid19の影響で半年を過ぎても7大会しか開くことができていない。そして新型コロナウィルス感染拡大の影響で、今年の後半もどれだけのイベントを開くことができるのか。ばかりか、来年がどうなるのか誰も予想できない。

東京オリンピックですら、見直し案が出ているのは日本の人達なら誰もが知っていることだと思う。世界中の企業が先の見えない状況に対して、何らかの手を打たなければならない状況だ。

先行き不透明な状況で、何も対策を講じない方が企業としてどうかしていると思われるはずだ。今、ONEチャンピオンシップには十分な資金がある。資金がある間に対策を講じなければならない。現状を過信して、この経済状況でコストカットをしないと会社の将来を危ういモノにしてしまう。こういう話をすることで、ONEの現状について日本の人達は理解してくれるだろうか? ONEチャンピオンシップは心配ないと」

──日本の格闘技ファン、格闘技関係者にとってONEのビジネス・スケールは余りにも大きく、従来の日本の格闘技界と違います。なので現状の赤字額等を目にすると、どのように投資分を回収できるのか──しかも新型コロナウィルス感染拡大が影響を及ぼすはずだという思考になりやすいです。

「あぁ、なるほど……(微笑)。傲慢な意見だと捉えて欲しくないんだけど、それは本当に心配する必要はないと伝えて欲しい。ONEが日本で行ってきた100万ドル規模の投資額は、私たちのビジネス全体でいえば僅かな額でしかないんだ。

我々、ONEチャンピオンシップのビジネスは1億ドル規模であり、それ以上の額を掛けていくつもりだ。日本に投資した金額は本当に大したコトじゃないよ。

ONEは格闘技のイベントを開催しているけど、従来の格闘技ビジネスにはなかった新たなビジネスモデルの開拓者であり、この8年間もそうだし、これからもまだ市場を開拓する段階にある。これまでの市場になかった新しいビジネスを展開している。

そうだね……ONEはスタートアップ企業で、シリコンバレー・スタートップ企業──アップルやグーグル、フェイスブックの活動当初のように巨額の投資を行い、会社の規模を大きくしている段階なんだよ。

そしてシリコンバレーのセコイア・キャピタルやシンガポール政府系テマセク・ホールディングというインベスターがONEにはついている。つまり、インベスターがONEの将来を保証しているということなんだ。ONEは銀行からの借入金がない企業で、逆に銀行に100億ドルのキャッシュを有している」

──一般人からすると巨額の損失もONEにとっては、投資段階の数字でありKPI(重要業績評価指数)に達していると考えて良いでしょうか。

「Amazon、Youtube、Facebook、Whatsapp、シリコンバレー・スタートアップ企業でいえば……アマゾンは2億ドルを投資し、14年続けて損をしてきた。フェイスブックは5年間、ロスしてきた。ユーチューブもロス続きだ。そうやって投資をして、世界を代表する企業に成長した。

我々が今、重視しているのは当座のプロフィット(利益)などでなく、数字に表れる視聴者の数、TVの視聴率、ライブ中継が何か国で行われているのかだよ。それがONEにとってKFS(最重要プロセス=事業成功の鍵)で、KPIは達成している。だからこそ将来性を買われて、追加資金調達が実際に行われることになった。その将来像からすると、過去8年間のロスなど気にすることじゃない。もっと大きなビジョンを持っているからね。

ただしCovid19は予想できなかった。これからも予測できない。会社の将来のために現時点の人員削減を行ったんだ。テスラも過去にオペレーションの再構築のために人員削減を行っている。Netflixも同じだよ」

──この状況が続けば、ファイターの契約解除もあり得ますか。

「そうならないために、状況が許せば……つまりシンガポール政府が渡航制限を解除した時に、すぐにイベント再開できるよう準備してきたよ。現状として、政府は7月1日を目途にしているようだけど、それは絶対ではない。絶対的ではない状況で、スケジュールを発表することはファイターやファンを混乱させるだけだと私は思っている。

UFCがこの状況で活動再開に踏み切り、ここまでイベントを開いているのは銀行に巨額の借入金があるからだ。イベントを行わないと返済ができなくなる。ONEにバンクローンはないし、大会を行わなくてもキャッシュが手元にある。

そして7月になり渡航制限が解かれるようだと、7月中に活動を再開する。それは日本のファンに伝えて欲しい」

──分かりました。日本のファンに必ず伝えます。

「オネガイシマス(※日本語で)。ONEのビジョンを理解していないメディアに、色々なことを書かれると私も正直、怒り心頭だったけど……日本のファンには真実を知り、私たちのビジョンを共有してほしいんだ。

これから日本への渡航が、どれだけ可能になっていくのか。10月の東京大会も含め、将来が見えてこない。東京五輪があるまで日本でビッグショーを開くことはできるのか、誰にも分からない。だから、一度立ち止まる必要が生じた。でも、必ず今から言うことを記事に書いて欲しい……『チャトリは、今の儲けなんてどうでも良い。今、一番大切なのはONEを応援してくれるファンなんだ』とね」

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【ONE】ONEチャンピオンシップ、パンデミック後の活動再開は中国=HERO SERIESから

【写真】まずは中国から活動が再開されるONE(C)ONE

15 日(月・現地時間)に追加資金調達とレイオフを発表したONE Championshipが、静かに最スタートを明日、明後日にスタートを切る。

ONE本戦、人材育成大会=ONE Warrior Seriesに続き、中国の人材育成大会として開催されてきたONE Hero Seriesの第13回及び第14回大会が、20日(土・同)と21日(日・同)の2日間に渡り、会場非公開で開催される。

ONE HS13はキック2試合とMMA3試合の計5試合、ONE HS14はキックボクシング1試合でMMAが4試合のこちらも計5試合。これまでONE Supper Appで配信されていたヒーローシリーズだが、この2大会は中国内での中継のみが実施されるとのことだ。


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【ONE】ONEチャンピオンシップが痛みを伴う改革を断行。人員整理と追加調達資金──からのこれからは

【写真】パンデミックがUFC、Bellatorと並ぶMMA界の三大メジャーの一つONEを直撃した形か(C)MMAPLANET

15 日(月・現地時間)、ONE Championshipが世界各国の社員の20パーセントを削減したうで、7000万ドル(約75億円)の追加資金調達を完了し、約371億円の資本を持つことになったことを発表している。

今回のリリースにはチャトリ・シットヨートンCEO兼会長でなくグループ副社長のテイ・フワファンより「数週間前に新たな機関投資家からの資金調達を完了したことを発表できることに喜びを感じている。この100年で最悪の経済危機において、このような強大な信任を得ることができ感謝の気持ちでいっぱいだ。ONEの貸借対照表には9桁の現金があり、組織が合理化されたことで、今後何年にもわたって、世界中のファンを喜ばせ続けることができる」という声明が出された。

まさに痛みを伴う改革がONEに起こったといえよう。ONEは巨大資本を持つが故に融資額、損失も桁違いの額に見える。が、ここで重要になってくるのが──彼らがKPI(重要業績評価指標)をどのように見立て、今回の動きも目標を達成するうえでの選択であるのかどうかだ。未だに終息が見えない新型コロナ感染拡大。ONEは日本にもオフィスを構えているが、世界各国で人員カットが行われているということは、当然のようにこの国でも動きは見られるだろう。

実際に取材を通してMMAPLANETと親交のあるスタッフにも、今回の決断は直撃している。そして派手に活動してきた分だけ、人々の注目は増資よりも人員削減にいくのは火を見るよりも明らかで、実際にUFCのダナ・ホワイトまでが「なんで、こんな発表をするんだ」とFワードを用いて反応している。

過去2年で日本の格闘技界との関係も深まり、投資を続けてきたONEだけに──日本大会も含めた今後の見通しが、幾度となく変更が加えられることを承知のうえでアナウンスされるのを待ちたい。


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Interview J-CAGE ONE ブログ 安藤達也 後藤丈治 根津優太 魚井フルスイング

【Road to ONE02】後藤丈治のMMAファイター人生─03これから編─「今年中に安藤達也選手と」

【写真】祖根戦の勝利を活かすも殺すも、これから次第 (C) MMAPLANET

北海道から東京へ、Tribe Tokyo MMAに所属して1年が過ぎ、祖根寿麻戦の勝利で飛躍のチャンスを掴んだ後藤丈治インタビュー最終回。

祖根戦での勝利をステップに、これからをどのように考えているのか。格闘家としての最終目標とともに尋ねた。

<後藤丈治インタビューPart.02はコチラから>


──結局、その1戦は実現しなかったですが、修斗での試合にOKを出したということは、今後は戦う場所は拘らないということでしょうか。

「チャンスを頂けるところで戦いたいと思っています」

──となる修斗、Road to ONEしか選択肢がこの2カ月はなかったということですね。ちなみに27日のTTFC08に出たいという気持ちはなかったですか。

「デビュー戦やキャリアの少ない選手の大会と長南さんに言われていたので……、良い相手なら戦いたいかったです。でも、試合の要請がなかったですし」

──では祖根選手に勝った試合をステッピングボードにしたいということですが、どこに向けてのステッピングボードになるのでしょうか。

「今年中に祖根さんの2つ、3つ上のランクの選手を倒したいと思っています。祖根さん絡みで勝った、負けたという選手とやるのもありかと考えてはいます。修斗だと祖根さんが負けている魚井(フルスイング)選手、勝っている根津(優太)選手。パンクラスなら金太郎選手が祖根さんにハイキックで負けているはずなので、金太郎選手も倒したい1人です」

──ではMMAファイターとしての目標は?

「そこは……心の中にはUFCというのはあります。UFCはバケモノが集まっている。日本人であのバケモノ達に勝てるのかって考えますし、到底無理だろうっていうところに挑戦したい。そういう気持ちはあります」

──あまり時間を共有はしていないかもしれないですが、TTMから巣立った佐藤天選手がUFCで戦っていますね。

「天さんは僕が東京に来てから、少ししてフロリダに行かれたのですが、今も連絡を取らせてもらっています。人生を賭けて、一つ一つUFCで勝つ可能性をあげていくために頑張っている姿勢は、凄く刺激を受けますし尊敬しています。

それとは別に……格闘家としての最終目標として、自分が死んだ後も記憶に残る試合をしたいということがあります。長南さんだったら、アンデウソン・シウバとの試合。それと僕の心の中に凄く残っている青木さんとエディ・アルバレス、KID✖魔裟のような試合に近づきたい。そういう戦いができるなら、場所はどこでも構わないです」

──そのためにも、4月の勝利を活かした試合をしていきたいですね。

「林修先生が『大した努力をしなくても勝てる環境で、死ぬほど努力しろ』と言っていたのですが、僕のこの言葉が好きでモットーになっているんです。真正面からぶつかるんじゃなくて考えて……練って、自分が楽に戦える場所で必死に戦う。

それと佑弥さんの影響も受けていて……佑弥さんは凄く考えて練習をしている人なんです。でも、試合に関しては『顔があったら殴る、腹があったら蹴る。以上!!』っていう感じなんです。試合になると僕も『顔があったら殴る、腹があったら蹴る、首があったら絞める』──そこだけを徹底的に意識して、完全KO決着、完全フィニッシュを突き詰めていきたいです」

──MMAPLANETでは武術の側面からMMAの解析を剛毅會の岩﨑達也宗師にお願いしているのですが、青木選手のみなならず岩﨑さんも後藤選手は殴る実感が拳(ケン)にある選手に、あの戦いができるようになってほしいと期待していました。

「ありがとうございます。その記事も読ませていただき、めっちゃ嬉しかったです。あの記事の最後で『組みの強い選手に後藤丈治がどういう風に戦えるのか』と言われていて、それこそ自分の真価が問われる試合になる……宿題を出してくれたと受け取っています。

そうやって考えた時に殴れて、組める選手が……祖根選手が修斗だったので、修斗でいないかなぁって考えた時に、何か安藤達也という選手がいたりして。トライブとの過去もありますし、安藤選手を倒したいと思っています。今年中に安藤選手と戦いたいです」

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Interview J-CAGE ONE ブログ 後藤丈治

【Road to ONE02】後藤丈治のMMAファイター人生─02上京編─「ここで生き残れたヤツだけが──」

【写真】2018年7月、GFGで佐々木郁也に勝利した時の後藤 (C)SUSUMU NAGAO/GFG

北海道の地下格を戦い、大学生となりキックのジムで地表に出てきた──後藤丈治インタビューPart.02。

北海道でもプロ生活、そして東京に出てきてからの日々について引き続き、後藤の話を訊いた。

<後藤丈治インタビューPart.01はコチラから>


──晴れてというと表現はおかしいですが、キックのジムに入り練習を始めたと。

「MMAへの憧れを持ちつつ、ほとんどキックボクシングの練習をしていて、パンクラス札幌大会でのMMAの試合と並行してキックの試合も出ました」

──キックの試合にまで!! それはプロの試合だったのですか。

「ハイ。2017年にBOUTでRISEのバンタム級で7位だった出口智也選手と戦い、キック2戦目だったのですが……番狂わせで判定勝ちできました」

──そのままキックでという気持ちには?

「そういう風にも言ってもらえましたが、やはりMMAが格好良いので。キックボクシングアカデミー札幌内にあるP’sLAB札幌所属選手として、MMAを続けました。P’sLAB札幌は自分がパンクラスに出るために、その名前を借りて活動をしてくれたという状況だったんです」

──また良い話ですねぇ。ところでキックの練習ばかりしていたということですが、その時のMMAの練習はどのような状況だったのですか。

「P’sLAB札幌は指導者がいなくて、所属も僕1人という状態でした。だから僕が会員さんの指導をする形で。寝技は全然できなかったです。壁レスを初めてやったのも2年ぐらい前で……」

──2017年まで札幌で試合をしていましたね。

「パンクラスでは札幌大会以外も、ディファの大会に出させてもらったこともありました。それと青森でGFGという大会にも出させてもらいましたね。地方在住の選手は試合を選ぶことはできないです。声が掛ると、全てをチャンスと捉えないと」

──東北の独立プロモーション、Global Fightingsports Gameですね。後藤選手はGrachanでバンタム級王者にもなった佐々木郁矢選手に判定勝ちし、これも番狂わせと言われています。札幌で練習をしていたのは、いつまででしょうか。

「8試合目まで……ですかね。佐々木選手に勝った後、ディファで米山千隼選手に負けました。米山選手に負けた理由はたくさんありますが、あの時に『このままじゃ勝てない』と思いました。もともと大学を卒業したら東京でMMAをやろうという気持ちもあったのですが、米山選手と戦ったことが決め手になりました。

あの試合に負けて、東京に行きたいと強く思うようになって去年の3月に大学を卒業し、練習ができる環境を探して東京にある会社に就職したんです」

──う~む、その辺りはそつないですねぇ(笑)。ではサラリーマンをしながら、練習をして試合に出ているということですか。

「ハイ。契約形態も特殊で、昼のプロ練習に参加できるようにしてもらっているんです」

──TRIBE TOKYO MMAに所属しようと思ったのは?

「卒業間際に東京に来て、色々と出稽古をさせてもらいました。その時に(若松)佑弥さんとか、自分と年が近い人が死ぬ気で練習しているのを、この目で見て『この人たちと強くなりたい』とメチャクチャ思ったんです。ここで生き残れたヤツだけが仲間になって強くなれるって感じて」

──なるほどぉ!! トライブで練習するようになり、どこが一番変わったと思いますか。

「一番は……練習と試合の乖離が無くなった感じがします」

──練習と試合の乖離、また他のトライブの若者たちとは一味違った返答です(笑)。練習での動きが、試合に出るようになったということですね。

「試合って特別なモノというのが、あったんです。非日常だと。でも青木さんも良く言ってくださるんですけど、『練習のための練習はするな』という……その意味がこの1年で理解できるようになりました。

特に組み技に関しては、本当に学ぶことが多かったです。壁を使ったエスケープとか、これまでできていなかったことですし。そういう点は凄く勉強になっています。組まれてゴチャゴチャと逃げるんではなくて、方法論が分かるようになったのは大きいですね。まだまだ全然足りていませんが……(苦笑)。

僕、練習でめちゃくちゃ弱いんです(笑)。上久保(周哉)さんとかめちゃくちゃ強くて、自分の皆にもそれぞれの強さがあって、日々『俺は弱い』と思い知らされています」

──打撃だけではどうでしょうか。

「打撃に関しても、練習ごとに今日は何をやろうとかとテーマを持って臨んでいるので、めちゃくちゃにやられることもあります。今日も結構やられました(笑)。

上手く凌ごうという練習なら、それはできると思います。でも、それだと練習のための練習になってしまいます」

──祖根選手に勝ったことで、次の試合が注目されています。あの試合をステップボードにしたいという想いは?

「正直、祖根選手に勝ったことでチャンスを頂けるんじゃないかと思っています」

──すでに5月31日の修斗で実現はしなかったですが、そのチャンスといえるオファーがあったと聞いています。

「あっ……ご存知なのですか……。僕は即答でやりたいと伝えました。実現はしなかったですけど……」

<この項、続く>

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【Monday Ring Girl】ONE92「For Honor」

毎週月曜日にラウンドガールをご紹介する「MONDAY RING GIRL」。第307弾は2019年5月3日(金・現地時間)、インドネシアはジャカルタのイストラ・セナヤンで行われたONE92「For Honor」のリングガールです。

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