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45 Black Combat Black Combat10 MMA MMAPLANET o キック パク・シユン 須田萌里

【Black Combat10】須田は引き込むも極められず。付き合わないパク・シユンが判定で王座防衛

【写真】 パク・シユンが作戦どおりか。須田は下から極めることはできなかった。ただ……(C)MMAPLANET

<Black Combat女子級選手権試合/5分3R>
パク・シユン(韓国)
Def.3-0:30-26.30-27.29-28
須田萌里(日本)

サウスポーのパク・シユンが一気に距離を詰めた。須田は左アッパーを受けながら組み付くも、パク・シユンが離れる。パク・シユンが上下にパンチを散らす。須田が低い体勢のパク・シユンに右ストレートを合わせた。組まれると離れるパク・シユンが左ボディストレートを突き刺す。須田はスイッチしながら距離を取った。須田にケージを背負わせるパク・シユン。須田もケージから離れ、組みつきにいく。離れたパク・シユンが左ボディストレートを伸ばした。須田は、やや嫌がる表情を見せる。しかし首相撲でコントロールしながら、首投げも仕掛けていくとパク・シユンが離れる。

パク・シユンが左ボディストレートから顔面にストレートを伸ばす。須田がパンチで詰めていくと、パク・シユンはバッティングのアピールか。しかし試合は続行される。パク・シユンが両腕を差し上げると須田は引き込もうとしたが、パク・シユンが反転して須田をケージに押し込んだ。投げから引き込んだ須田は、パク・シユンの左足を抑えつつマットに背中を着く。そして下からパク・シユンの左腕を腕十字で伸ばしたが、パク・シユンも立ち上がって腕を抜く。すると須田はヒザ十字に切り替えるも、パク・シユンはサムアップを見せてラウンド終了まで耐えた。

2R、パク・シユンが左ストレートを上下に散らす。須田は左ジャブと右前蹴りを見せ、左ボディストレートを受けながら組み付き、ボディロックでドライブした。しかしテイクダウンできないとみるや、須田はは引き込む。トップのパク・シユンが須田の頭をケージに向け、そのまま押し込んでいく。下から三角の体勢に入った須田。パク・シユンは上から潰すも、須田はボトムで腕十字の形をつくっていく。パク・シユンの右腕を抱えた須田はガードに戻した。腰を上げて体重をかけていくパク・シユンは、サッカーボールキックを放ちながら離れた。須田は下からパク・シユンの足を取りにいきつつ立ち上がる。ケージ際でボディロックに捕らえたパク・シユンが、後ろに引き倒してテイクダウンを奪った。すぐさま須田はガードポジションで固めてラウンド終了を待つ。しかしパク・シユンが立ち上がって、サッカーボールキックを狙って回り、優位であることを見せた。

最終回、須田が右前蹴りを突き刺すと、パク・シユンは左ストレートを上下に当てていく。須田はパク・シユンをケージまで押し込んだが、差し返されて自身がケージに押し込まれてしまう。パク・シユンの左腕を抱えて引き込む須田。パク・シユンは腰を上げ、両腕を差し上げてトップをキープする。須田は左腕でパク・シユンの首を抱えたがギロチンは極まらず。パク・シユンがボディロックでトップキープを続けると、レフェリーがブレイクをかけた。

スタンドに戻り、須田が左ジャブとローを繰り出す。組みつく須田に対し、パク・シユンは左腕を差し入れてケージに押し込んでいく。須田が首投げに入ろうとしたところで、パク・シユンが体勢を入れ替えた。ここでブレイクが掛かり、ケージ中央へ。須田が距離を詰めて、パク・シユンにケージを背負わせる。組みつきおケージに押し込みながら、パク・シユンの左足を取った須田は、右足への外ヒールに切り替える。須田のセコンドからは「(パク・シユンが)グローブを掴んでいる!」とのアピールがあるも、レフェリーには受け入れられない。そのまま須田はヒールを極めることはできず試合終了のゴングが鳴った。

試合終了後、須田の父・智行氏がグローブ掴みに関して抗議するも、レフェリーは反則がなかったと主張しているようだ。結果、パク・シユンがユナニマスで判定勝ちを収め、ベルト防衛に成功した。


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【Black Combat10】王者の計量オーバーも――駒杵嵩大「僕は何も気にせず、いつもどおり戦う」

【写真】王者キム・ソンウンがまさかの計量オーバー。しかし駒杵は油断など一切なく、佐藤将光とともに細かく判定基準を確認していた(C)MMAPLANET

20日(土・現地時間)に韓国はソウルのソンブク区にある高麗大学校ファジョン体育館で開催される Black Combat10「Night in Seol」にて、駒杵嵩大がキム・ソンウンの持つ同フライ級王座に挑む――はずだった。
Text by Shojiro Kameike

キム・ソンウンが計量オーバーにより王座剥奪、駒杵が勝った時のみ新王者誕生という変則タイトルマッチとなった。駒杵にしてみれば昨年9月に腕十字で仕留めている相手——だが、今回の試合に油断は一切ない。計量直後の駒杵の意気込みをお伝えしたい。


――計量では駒杵選手が56.6キロで一発クリアしたものの、対戦相手のキム・ソンウォンが計量オーバーとなりました。

「相手は計量会場に入ってきた時から、雰囲気が暗くて(苦笑)。仮計量で体重計に乗って、セコンドの人といろいろ話をしていたんですよ。だから『体重を落とすことができていないんだろうな』と思いました。ただ、そこで椅子に座って動かなかったんです。普通、体重を落とせていなかったら体を動かしますよね?」

――確かに……。ただ、本計量から再計量まで時間が30分しかないことも影響しているかもしれません。800グラムオーバーで、30分で落とすことは難しいでしょう。

「どう考えても無理ですよね。自分としては『どうなるのかな……』と心配ではありましたけど、僕はそれぐらいのオーバーであれば試合すると考えていました。一度試合していますし、前回の感触だと『体重オーバーしても、力はあまり変わらないかな』と思って」

――昨年9月、DEEP×Black Combatの対抗戦で行われた初戦では、駒杵選手がテイクダウンを奪ったあと、リバーサルを許しました。あの時に相手のパワーは感じましたか。

「いえ、あれはパワーではなく――まず相手の手足が長かったんですよ。あの時は長い足を巧く引っかけられて、コロンと返されてしまいました。相手が足を入れてきているのは自分も気づかなくて。相手もまだまだ手足の長さを生かした寝技の強さを持っているかもしれないです」

――駒杵選手返されてすぐキム・ソンウォンの腕を狙い、腕十字を極めました。

「返された時に腕十字か三角を狙うことは想定していたので、そこはスムーズに動いて極めることができました」

――結果、キム・ソンウォンの実力はどのように感じましたか。

「前回はすぐに極めてしまったので、対峙した時間が短かったじゃないですか。それでもレベルの差はあるのかな、って思いました」

――それだけレベルの差があったことは予想外でしたか。

「試合に向けて佐藤将光さんと映像をチェックして、それほどレベルが高い選手ではないと思っていました。ただ、実際に試合をしてみると――とにかくフライ級にしては体格が大きいんです。だから、やりにくさはありますし、過去の試合では逆転勝ちも多いですよね。昨日も将光さんと『ストロングポイントはないけど、逆転勝ちできる何か強さはあるよね』という話をしていました」

――それはよく言われる、韓国人選手の気持ちの強さも関係しているでしょう。そして今回はキム・ソンウォンの地元、韓国で行われる試合です。

「柔道時代から韓国人選手は気持ちが強いと思っていましたし、今回も敵地だから――と考えていましたが、計量の様子を見ると気持ちの強さも感じられなくなっていますね……」

――計量オーバーの結果、キム・ソンウォンはベルトが剥奪され、相手のファイトマネー30パーセントが駒杵選手に入ることになりました。

「そうですね。あとで幾ら入るのか知らされるようですけど……。いやぁ、それはもう大きいですし、嬉しいですね。ハイ(笑)。試合もラウンドごとに、相手がマイナス1ポイントとなりますしね」

――そうなると試合前から勝敗が決していることになりませんか。駒杵選手にとって、試合に対するモチベーションは……。

「それが以前、同じケースで計量失敗した選手が勝ったこともあるらしいんですよ」

――ユ・スヨンがキムイ・ドンギュとバンタム級王座を争った時ですね。

「そうです。毎ラウンドがマイナス1ポイントでスタートしても、圧倒され続けたらラウンドを失ってしまいますから」

――キム・ソンウォンも必死に計量オーバーを挽回しようとするでしょう。

駒杵自身は仕上がりの良さがうかがえる(C)SHOJIRO KAMEIKE

「はい。だから僕は何も気にせず、いつもどおり戦えば良いと思っています。ここ最近は『いかに相手の打撃をかわしながら組むか』ということを課題にしてきました。あとは倒してからパウンドやヒジで攻めていけるよう練習しているので、そういったところも見せたいです」

――なるほど。では明日の試合への意気込みをお願いします。

「ここでBlack Combatのベルトを獲得して、また日本のケージで活躍できるキッカケにしたいです。明日は応援よろしくお願いします!」


■Black Combat10計量結果

<フェザー級/5分3R>
キム・ミンウ:65.9キロ
ユ・スヨン:66.2キロ

<Black Combatフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]シン・スンミン:65.5キロ
[挑戦者] ソン・ユチャン:65.6キロ

<Black Combatフライ級選手権試合/5分3R>
キム・ソンウン:57.5キロ→57.3キロ
駒杵嵩大:56.6キロ

<ライト級/5分3R>
大原樹理:70.8キロ
ファン・ドユン:70.8キロ

<バンタム級/5分3R>
キム・ソンジェ:61.4キロ
パク・ソンジュン:61.8キロ

<Black Combat女子級選手権試合/5分3R>
[王者]パク・シユン:48.2キロ
[挑戦者] 須田萌里:47.74キロ

<フェザー級/5分3R>
パク・チャンス:65.8キロ
中村大介:65.8キロ

<フライ級/5分3R>
ジョン・ウォンヒ:57.0キロ
キム・ウジェ:57.1キロ

<バンタム級/5分3R>
山本聖悟:61.5キロ
イ・ソンウォン:61.5キロ

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【Black Combat10】敵地で王者パク・シユンに挑戦、須田萌里「私は自分のスタイルを貫く」

【写真】1月19日にBlack Combat10の計量が行われ、須田は47.74キロ一発クリアで笑顔を浮かべた(C)MMAPLANET

J-MMA 2023-2024、第七弾・須田萌里&雄律の姉妹インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

後編では姉・萌里のBlack Combat女子アトム級王座挑戦について話を訊いた。萌里は1月20日(土・現地時間)にソウル・ソンブク区にある高麗大学校ファジョン体育館で開催されるBlack Combat10にて、パク・シユンが持つ同女子アトム級王座に挑む。パク・ジョンウン戦のKO負けを経て、現在に至る自身のファイトスタイルとパク・シユン戦について語ってくれた。

<須田萌里&雄律インタビュー Part.1はコチラ


――萌里選手にとって2023年は、どのような1年でしたか。

萌里 いろんなことを経験できましたね。負けも経験しましたし。

――敗戦といえば、5月にはパク・ジョンウンにKO負けを喫しています。それまで打撃を強化していたとはいえ、なぜ1Rから打撃のみの勝負に行ったのでしょうか。

萌里 エヘヘヘ。

――微妙な笑いですね。

萌里 何発か良いのが当たったので、イケるかなぁと思ったんです(苦笑)。

――このような敗戦の時、お父さんの智行さんはどのように見ているのですか。

智行 パク・ジョンウン戦にかんしては、娘が作戦を無視したんですよ。『あ~あ、打ち合いはアカンて言うたのになぁ』と思いながら……。

雄律 たまに思う時があるんですよね。パク・ジョンウン戦は特に、『なんで打撃でやるんかな?』って。すごく勿体ないなぁ、という試合でした。直接は言ってないけど(笑)。

萌里 ……(苦笑)。

――MMAと柔術を並行して戦っている場合、一方で敗戦を経験すると、もう一方の試合出場を抑えようとするケースもあります。萌里選手はMMAでパク・ジョンウンに、グラップリングでマユミ・グラップリングシュートボクサーズジムに敗れた時、何かしら方向転換などは考えなかったですか。

萌里 たとえば柔術をやらずにMMAだけ出るとか、そういうことは全く考えなかったですね。ただ、私はやっぱり組みの選手なので打撃にこだわらず、もっとしっかり組みに行くって考え方に変わりました。

智行 ウチの場合、柔術をやめるという考えはないです。MMAで勝つためにも柔術は大切な要素ですからね。

――なるほど。パク・ジョンウン戦までは、しっかりと打撃の攻防に対応しながら組みに行くスタイルを強化していたと思います。それが9月のケイト・ロータス戦からは、開始早々から組みに行きました。

萌里 あれも作戦です。ケイト戦は『最初から組みに行け』という指示が出ていました。11月の彩綺戦も、『打撃をやらんでも寝技だけで勝てるかな』って。さっきの話でいうと、打撃か寝技か――っていうより、もっと賢く戦わないといけないと思ったんですよ。

引き込むことについても、組んでからテイクダウンを奪うことができたら、それが良いです。でもテイクダウンを奪うまでには、すごく体力も必要じゃないですか。そこで削られて後半に影響が出るなら、引き込んだほうが良い時もあって。引き込みやったら自分の好きな形へ楽に持っていけるから、っていうのも大きいです。

――そして2024年初戦は、韓国Black Combatでのタイトルマッチが決定しました。今回、雄律選手も同行するのですか。

雄律 いえ、僕は行かないです。すごく寒そうですよね……。

萌里 今日はマイナス11度とかって出ていましたよね。とりあえず会場は暖かいから大丈夫だとは思うんですけど(笑)。

――萌里選手は昨年2月に韓国で開催された、DEEP×Black Combatの対抗戦の第一弾を現地でご覧になっていますよね。

萌里 映像や盛り上がり方が凄いですよね。日本のDEEPとも違う良さがあって、次は自分がそこで試合することになって楽しみです。

――Black Combat女子アトム級王者パク・シユンは、昨年9月に行われたDEEPとの対抗戦で大島沙緒里選手を下し、DEEPジュエルスのベルトも巻いています。

萌里 パク・シユン選手はまだDEEPジュエルスの試合が2回目だったのに、ベルトを持っていき――私はずっとDEEPジュエルスに出ているのに、「なんでソッチが先なん?」と思いました(苦笑)。

――萌里選手にしてみれば、列に割り込まれたようなものですか。結果、割り込んできた選手が勝利したことに対してはいかがですか。

萌里 結果は結果なので仕方ないけど……。その時に「今度は私が!」と思いました。

――ではパク・シユン選手の印象を教えてください。

萌里 まず赤林檎選手との試合は、私も同じ大会でアマチュアの試合に出ていたので、現地で見ていました。大島さんとの試合では赤林檎戦とも、その後に出ていたBlack Combatの試合ともスタイルが違っていて。試合ごとに違うスタイルで戦えるのでしょうし、とても難しいタイプだと思います。

――では今回、パク・シユン選手はどのようなタイプで戦ってくると思いますか。

萌里 大島戦と同じように、私との試合でも徹底して組まれないように戦うんじゃないかと思っています。相手がどう来ても、私は自分のスタイルを貫くだけですね。

――なるほど。最後に須田家の2024年の目標を教えていただけますか。

智行 今年のテーマは海外での挑戦ですね。まず萌里が韓国でベルトに挑戦します。雄律も海外で試合をさせたいと思います。今年でキッズの試合に出るのは最後になるんですよ。だから一番強い緑帯で優勝してからアダルトへ――と考えています。


■Black Combat10計量結果

<フェザー級/5分3R>
キム・ミンウ:65.9キロ
ユ・スヨン:66.2キロ

<Black Combatフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]シン・スンミン:65.5キロ
[挑戦者] ソン・ユチャン:65.6キロ

<Black Combatフライ級選手権試合/5分3R>
キム・ソンウン:57.5キロ→57.3キロ
駒杵嵩大:56.6キロ

<ライト級/5分3R>
大原樹理:70.8キロ
ファン・ドユン:70.8キロ

<バンタム級/5分3R>
キム・ソンジェ:61.4キロ
パク・ソンジュン:61.8キロ

<Black Combat女子級選手権試合/5分3R>
[王者]パク・シユン:48.2キロ
[挑戦者] 須田萌里:47.74キロ

<フェザー級/5分3R>
パク・チャンス:65.8キロ
中村大介:65.8キロ

<フライ級/5分3R>
ジョン・ウォンヒ:57.0キロ
キム・ウジェ:57.1キロ

<バンタム級/5分3R>
山本聖悟:61.5キロ
イ・ソンウォン:61.5キロ

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45 AB Black Combat Black Combat10 MMA MMAPLANET o ブログ 中村大介 大原樹理 山本聖悟 須田萌里 駒杵嵩大

【Black Combat10】計量終了 フライ級王者キム・ソンウンが計量失敗。駒杵嵩大が変則タイトル戦へ

【写真】山本聖悟、中村大介、須田萌里、大原樹理は対戦相手も問題なくクリアしている(C)MMAPLANET

20日(土・現地時間)に韓国はソウルのソンブク区にある高麗大学校(コリョ・テハッキョ)ファジョン体育館(チェユックァン)で開催される Black Combat10「Night in Seol」の計量が行なわれた。
Text by Manabu Takashima

全9試合、18人のファイターが計量に臨み、Black Combatフライ級王座の初防衛戦を駒杵嵩大相手に行う予定だったキム・ソンウンが800グラムオーバーで再計量に。同プロモーション特有の再計量までの30分という猶予時間では規定の56.7 キロに対し、残り600グラムまでしか落とせずタイトル返上という事態に。


56.6キロでクリアした駒杵はキム・ソンウンのファイトマネーの30パーセントを得て彼が勝利した場合のみ王者誕生、敗れた場合はノーコンテストという変則王座決定戦を戦うこととなった。なおキム・ソンウンは毎ラウンド1Pの減点を課されている。

この他の8試合、メイン日本人ファイターは5人ともパスし、ルールミーティングをへて明日を迎えることとなった。

■Black Combat10減量結果

<フェザー級/5分3R>
キム・ミンウ:65.9キロ
ユ・スヨン:66.2キロ

<Black Combatフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]シン・スンミン:65.5キロ
[挑戦者] ソン・ユチャン:65.6キロ

<Black Combatフライ級選手権試合/5分3R>
キム・ソンウン:57.5キロ→57.3キロ
駒杵嵩大:56.6キロ

<ライト級/5分3R>
大原樹理:70.8キロ
ファン・ドユン:70.8キロ

<バンタム級/5分3R>
キム・ソンジェ:61.4キロ
パク・ソンジュン:61.8キロ

<Black Combat女子級選手権試合/5分3R>
[王者]パク・シユン:48.2キロ
[挑戦者] 須田萌里:47.74キロ

<フェザー級/5分3R>
パク・チャンス:65.8キロ
中村大介:65.8キロ

<フライ級/5分3R>
ジョン・ウォンヒ:57.0キロ
キム・ウジェ:57.1キロ

<バンタム級/5分3R>
山本聖悟:61.5キロ
イ・ソンウォン:61.5キロ

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45 AB Black Combat Black Combat10 DEEP Interview K-MMA パク・シユン ブログ 須田萌里

【Black Combat10】須田萌里の挑戦を受ける、パク・シユン「あの腕十字は私には通用しないです」

【写真】9月のDEEP参戦時も圧勝したBlack Combat勢の末席にちょんと座っているような感じのパク・シユンだったが、結構言うことを言う選手でした (C)MMAPLANET

20日(土・現地時間)にソウル・ソンブク区にある高麗大学校(コリョ・テハッキョ)ファジョン体育館(チェユックァン)でBlack Combat10「Night in Seoul」が開催される。日本から山本聖悟、中村大介、大原樹理、駒杵嵩大らと現地に乗り込んでくる須田萌里を相手にBlack Combat女子アトム級王座防衛戦に臨むが、パク・シユンだ。
Text by Manabu Takashima

昨年9月のDEEP vs Black Combat対抗戦で。圧倒的な不利と見られた大島沙緒里戦で判定勝ちし、DEEP JEWELSとBlack Combatのアトム級二冠となった。その時に見せた涙、そして取材中の言葉も少なく笑顔を絶やさない彼女が、地元での須田戦を前に少し違った一面を見せるようになっていた。


──10月にインタビューをさせていただいた時、パン・テヒョク館長が伊澤星花選手との対戦を期待し、同時に絶対の自信を持っていましたが、今回は須田萌里選手の挑戦を受けることになりました。

「私も伊澤選手と戦いたかったのですが、須田選手と戦うことになりました。須田選手は強いグラップラーですし、油断せずに試合に臨もうと思います。そして、ここで勝って伊澤選手と戦いたいと思っています」

――今回は館長がいないので、しっかりとパク・シユン選手の声をファンに届けられればと思います。

「いつも、インタビューでは話が下手な私の代わりに館長が話してくれますが、今日はもう練習がしんどくて家に帰りたいと思って……自宅で1人でインタビューを受けています(笑)」

――試合が1週間後に迫ってきましたが、ソウルの気候はいかがですか(※取材は13日に行われた)。

「ソウルは凄く寒いです。家のなかでも分厚い服を着ています」

――日本は暖冬なので、その寒さになれている韓国人選手には地の利がありますね。

「天候は私が何かできることではなく、自然の力なのですが、それで相手が風邪をひいてくれるなら私にとって有利になりますよね(笑)」

――須田選手が挑戦者になることは、想定していましたか。

「大島(沙緒里)選手と伊澤選手以外はほとんど知らなかったので、試合をすることになってから映像を確認しました」

――どのような印象を持ちましたか。

「10秒も試合を視れば、私には通用しない――大島選手より全然弱いと思いました。グラップリングばかりで、問題なく勝てるという自信があります」

――えっ、大島選手のようなフィジカルはまだないかもしれないですが、柔術的な寝技は日本の女子MMAファイターのなかでトップクラスかと思うのですが。

「彼女は道着を着て戦うと、もっと強いと思います。でも、道着を着ていないMMAのグラップリングの動きは自分の方が上です。危ないだとか、危険というレベルにはないです。須田選手の勝利は腕十字が多いですが、相手は弱い選手ばかりでした。本当に強い選手とは戦った時は、極めることができていない。あの腕十字は私には通用しないです」

――先日のインタビューの時に、館長の隣でずっと笑っていたパク・シユン選手ですが、相当にぶっ放す人だったのですね。

「アハハハハ。笑って話してはいるのですが、本当はこういう人間なんです(笑)」

――館長からカンペが送られてきていないですよね(笑)。

「ハハハハ。普段は良い子だとか言われるのですが、試合前になるとまた違う私がいるのだと思います」

――なるほど(笑)。須田選手の寝技に対して、付き合っても上なのか。付き合わないで遮断するから上なのか。どのように考えていますか。

「私のストロングポイントはレスリングです。レスリングからグラウンドという流れでも、そこは変わりません。正直、スタンドでも負ける気はしないですが、自分の得意なテイクダウンからの極めで一本勝ちしたいと思っています」

――大島戦ではレスリングを防御面で使っていましたが、今回は攻めのレスリングに期待して良いということですね。

「大島選手との戦いは、そういう作戦だったので。今回の試合はガンガン、自分から攻撃してテイクダウン、サブミッションとアグレッシブに戦います」

――日本で戦った時すらBlack Combatのホームのような応援団がいました。今回は正真正銘の地元での試合です。ソウルで日本人選手を迎え撃つのは、どのような気持ちなのでしょうか。

「応援団の人達が日本にたくさん来てくれていましたが、海外での試合には変わりなかったです。だから恐怖心も心配事もありました。でもソウルで戦うことで恐怖心は一切なく、ワクワクする気持ちでいっぱいです」

――日本ではホテルから計量、試合ということでしたが、ソウルで戦う場合は自宅から試合に向かうのですか。

「計量の日はホテルに泊まることになると思います。私はソウルに住んでいても、試合会場と家は離れています。だから渋滞のことなどを考えると、試合前にホテルで宿泊できて良かったです」

――Black CombatとDEEP Jewelsの王者、日本人選手だけでなく韓国人選手のターゲットにもなっているかと思います。

「本当に韓国には女子選手が少なくて実力差も多く、引退する選手も多いです。なので韓国の女子選手には興味がないです。日本の方が強い選手が多いので、日本人選手と戦ってきたいです」

――須田選手はパク・ジョンウン選手と戦ってTKO負けでした。韓国のトップの選手と須田戦の内容で比較されるかと思いますが、その辺りはどのように考えていますか。

「パク・ジョンウン選手はどちらかという打撃系、ストライカーです。その強みを生かして、須田選手をKOしました。でも自分は打撃も使いますが、やはりグラップラーです。レスリングからグラップリング、パウンドやサブミッションという圧倒的な流れで、強さを見せます。須田選手に何もさせないで勝てると思うので、そこはパク・ジョンウン選手とは違う部分です」

――RIZINに出たい。その希望を実現させるには、直接戦っていなくても同階級の韓国人選手もライバルかと思います。

「う~ん、何といって良いのか……私の方が圧倒的に勝てるので……。韓国の女子選手はストライカーが多くて、寝技はあまり上手くないです。そのなかで私は他の選手とスタイルが違う、唯一無二のグラップラーなのでしっかりと試合内容でもアピールできると思っています」

――押忍。そのあたりも踏まえて、須田選手との王座防衛戦への意気込みをお願いします。

「とにかく、この大切な試合のために一生懸命練習をしてきました。この試合に勝って、3月に伊澤選手と戦いたいです。私は話すのが上手くなくて(苦笑)。自分で話していても、何を言っているのか分からなくなることがあります(笑)。その時までに日本語も勉強して、頑張っている姿でアピールしたいと思います」


■ Black Combat10対戦カード

<フェザー級/5分3R>
キム・ミンウ(韓国)
ユ・スヨン(韓国)

<Black Combatフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]キム・ソンウン(韓国)
[挑戦者] 駒杵嵩大(日本)

<Black Combatフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]シン・スンミン(韓国)
[挑戦者] ソン・ユチャン(韓国)

<Black Combat女子級選手権試合/5分3R>
[王者]パク・シユン(韓国)
[挑戦者] 須田萌里(日本)

<ライト級/5分3R>
大原樹理(日本)
ファン・ドユン(韓国)

<ライト級/5分3R>
キム・ソンジェ(韓国)
パク・ソンジュン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
パク・チャンス(韓国)
中村大介(日本)

<フライ級/5分3R>
ジョン・ウォンヒ(韓国)
キム・ウジェ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
山本聖悟(日本)
イ・ソンウォン(韓国)

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【Black Combat10】中村大介と対戦、Double GFC王者パク・チャンス「腕十字でフィニッシュします」

【写真】 サッカーボールキック有り、中村大介というユニファイドMMAの常識に当てはまらない相手との試合でパク・チャンスがどのような戦いを見せるか(C)MMAPLANET

20日(土・現地時間)にソウル・ソンブク区にある高麗大学校(コリョ・テハッキョ)ファジョン体育館(チェユックァン)で開催される Black Combat10。山本聖悟、中村大介、大原樹理、そして須田萌里と駒杵嵩大が出場し、須田と駒杵はそれぞれがBlack Combatフライ級&女子アトム級王座に挑戦する。
Text by Manabu Takashima

そんなBlack Combat vs DEEPの対抗戦の様相を呈している同大会で、中村と戦うのがパク・チャンスだ。Double GFCフェザー級王座で昨年4月にシン・スンミンに敗れた――K-MMA界ユニファイドルールの強豪にとって、Black Combatで戦う意義とは。そして中村戦後に抱く日本での活躍について話を訊いた。


──パク・チャンス選手、Double GFCフェザー級王者のままBlack Combatに出場するようになりました。なぜ、Black Combatを次の戦場に選んだのでしょうか。

「Black Combatで戦いたいという選手が増え、Double GFCイ・チーフン代表に自分の方からBlack Combatで戦いたいと伝えました。ただ今もDouble GFCのチャンピオンのままですし、Double GFCがイベントを再開すると防衛戦を戦っていきます」

――そのようにプロモーション間を行き来できるのですね。素晴らしいことです。

「ハイ、両方の団体で試合をすることができます」

――ではDouble GFCの王者として、Black Combatのフェザー級王座決定戦でシン・スンミン選手に敗れた事実はどのように捉えていますか。

「やはり敗北後は落ち込みました。でも、すぐにリベンジをしたいという気持ちが強くなり持ち直しました。強い選手と戦いたいからBlack Combatで戦うことを選んだので。今はチャンピオン云々よりも、強い選手と多くの試合を積んでいきたい。そう思っています」

――あの試合はスリップ気味に倒れた後、シングルを取ろうとしサッカーボールキックを被弾してKO負けを喫しました。

「自分はUFCを目指していたので、北米ユニファイドルールに慣れ過ぎて、あの局面でサッカーボールキックがあることが頭に入っていなかったです。全くサッカーボールキックを意識せずにシングルレッグを本能的に仕掛けてしまいました。

練習仲間でBlack Combatで戦っている選手がいなくて、でもチームメイトが自分の練習に合わせてくれています。なので、練習としては問題ないです。今後はRIZINにも出てみたいので、サッカーボールキックにも慣れないといけないと思っていますし。もう少し時間がかかるかもしれないですが、試合を続けることで慣れていくはずです。このルールを消化して、勝っていきたいです」

――練習でサッカーボールキックをやることはできないですが、スタンドにしても打撃の含まれたスパーリングをするときに、何割ぐらい力を入れていますか。

「スパーリングの回数は週に1回で、決して多くないです。なのでスパーリングの時は試合ぐらいのモードでやっています。グローブは大きめのモノを使っていますが」

――ところで9月には豪州のEternal MMAでエリオット・コンプトンと対戦予定でした。結果、キャンセルとなったのですが豪州でUFCへの登竜門といえるプロモーションで試合をしようと思ったのは?

「別にUFC云々があってEternalに出ようと思ったわけではないです。試合のオファーがあり、戦いたいと思っただけで。ただフェザー級のオファーだったのが、1カ月を切って70キロにしてほしいと言われ。それも了承しました。それなのに72キロ、最終的に75キロと言われて、もう無理だと判断して試合は成立しなかったです」

――それはひどい話です。では、20日に戦う中村大介選手の印象を教えてください。

「素晴らしい選手です。戦い方がユニークで、難しく感じるかと思います。過去一番で戦い辛い相手になるはずですが、その分しっかりと練習をしてきました。問題ないです。腕十字でフィニッシュします(笑)」

――おお、掟破りの逆腕十字ですね(笑)。次回大会はDEEP勢も多く出場します。ここで戦うことで、日本のことを意識するでしょうか。

「自分にDouble GFC暫定フェザー級王座決定戦で負けたパク・ジェヒョク選手がGLADIATORでフェザー級チャンピオンになり、強い日本人選手と試合をしています。彼から凄く刺激を受ける一方で、自分も全然できると思っています。日本で戦いたいです」

――では日本のファンに一言メッセージをお願いします。

「いつも日本で戦いたいと思ってきました。今回、中村大介選手にしっかり勝って、日本で戦いたいと思っているので。応援よろしくお願いします」


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45 DEEP DEEP JEWELS DEEP JEWELS41 DEEP JEWELS42 DEEP JEWELS43 DEEP Nagoya Impact2023 DEEP Tokyo Impact Deep Tokyo Impact2023#02 Gladiator Jr.BORDER MMA MMAPLANET o RIZIN Special YouTube   ケイト・ロータス パク・ジョンウン ブラジリアン柔術 ライカ 修斗 彩綺 斎藤 斎藤裕 桐生祐子 牛久絢太郎 須田萌里

【Special】J-MMA2023─2024、須田萌里&雄律─01─「小学校の卒業式で『夢はRIZINフェザー級王者』と」

【写真】左から須田萌里と父・智行、そして雄律という大阪の柔術&MMA一家(C)MMAPLANET

2023年が終わり、新たな1年が始まるなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、始まったばかりの1年について話してもらった。
Text by Shojiro Kameike

J-MMA2023-2024、第七弾は大阪スコーピオンジムの須田萌里&雄律の姉弟に話を訊いた。姉の萌里はMMAを戦う一方で柔術の試合にも出場し、昨年は父の智行さんから茶帯を授けられた。対する弟の雄律は、ジュニア/キッズでなんと45戦に出場! 前編ではプロ興行のプロモーターからも熱い視線を向けられているという、雄律を中心に話が進んだ。

■2023年須田萌里戦績

2月19日 JBJJF修斗杯柔術選手権2023
女子アダルト紫帯ライトフェザー級 優勝

3月25日 DEEP Tokyo Impact2023#02
〇2R0分53秒 by RNC 桐生祐子(日本)

5月28日 DEEP JEWELS41
●1R4分27秒 by TKO パク・ジョンウン(韓国)

7月10日 IBJJF Asian Jiu-Jitsu Championship 2023
女子アダルト紫帯ライトフェザー級 準優勝

8月6日 DEEP Nagoya Impact2023公武堂ファイト04 ※グラップリングマッチ
●0-3 マユミ・グラップリングシュートボクサーズジム(日本)

9月10日 DEEP JEWELS42
○3-0 ケイト・ロータス(日本)

10月8日 JBJJF第24回全日本ブラジリアン柔術選手権
女子アダルト紫帯ライトフェザー級 優勝

11月22日 DEEP JEWELS43
○1R0分49秒 by 腕十字 彩綺(日本)

■2023年須田雄律 主な戦績

1月22日 第6回全日本キッズ/ジュニア修斗選手権大会
ジュニア修斗 48キロ以下級 優勝

4月29日 グラジエイターカップ03
ビギナー -61.2キロ級 優勝

7月17日 JBJJF第15回全日本キッズ柔術選手権
ティーン2橙帯ミディアムヘビー級 準優勝

8月11日 Jr.BORDER23 2nd
ジュニア修斗部門 MVP

9月24日 アマチュアDEEP公武堂ファイト53
○1R0分41秒 by RNC 奥村駿(日本) ※優秀賞獲得

10月7日 JSCC修斗チャンピオンズカップ2023 vol.02
ジュニア修斗男子53キロ以下級 優勝

11月3日 Jr.BORDER24 第7回全日本キッズ/ジュニア修斗選手権大会
ジュニア修斗56キロ以下級 優勝

11月5日 Gladiator-Cup04
ビギナー -61.2キロ級 準優勝

12月2日 JBJJF第6回全日本キッズ柔術オープントーナメント
ティーン2橙帯ウルトラヘビー級 優勝


――今回は姉弟揃ってのインタビューで、雄律選手にお話を訊くのは初となります。まずは雄律選手の2023年を振り返ると、1年で45戦35勝10敗という戦績は凄いですね。萌里選手もMMAの試合に出場しながら、柔術のビッグタイトルも狙っていました。

萌里 弟が試合に出ているので、『負けていられへんな』という気持ちはありました(笑)。

雄律 僕はキッズの間にいろんなタイトルを獲りたいので、どんどん試合に出ていました。その僕に、お姉ちゃんが付いてきていますね。

萌里 アハハハ。雄律はもう何でも出ていますから。

雄律 でも、こんな試合ペースは今年ぐらいで。去年も結構試合をしましたけど、コロナ明けで今年から大会も戻ってきたんです。

智行 雄律も今でこそ勝っていますけど、もともとはメチャクチャ弱くて。柔術も勝敗がやっとイーブンになったぐらいで(現在56勝50敗1分)、ずっと負け越していたんですよ。

雄律 勝てるようになってきたのは、小4~5ぐらいからです。それまでは10連敗して、1勝してまた10連敗とか。

――それまで雄律選手が勝てなかった理由は、何だったのでしょうか。

智行 ただ単に弱かったな。

雄律 身体も弱かったし、小さかったからかな(苦笑)。

萌里 当時は練習中も結構ふざけていましたからね。練習の途中でも喋っていたりとか、真面目にやっていなくて。練習には来ていても、練習への取り組み方は良くなかったと思います。でも最初は練習も週1やったのが、どんどん練習回数も増えていって。

雄律 小さい頃は自分が進んで格闘技をやっていたというよりは……。

萌里 やらされていた?

雄律 アハハハ! 最初は自分も格闘技をやりたいという気持ちがあったけど、途中から変わってきました。でも途中から練習回数が増えてきて、なのに試合で勝てないから(苦笑)。小4ぐらいから格闘技が好きになってきましたね。

萌里 それまでは嫌いやったん?

雄律 小2~3ぐらいは遊びたかった(笑)。でも今は、同じ年代の人たちも同じぐらい試合をしているから、自分もこれぐらい出ても良いかなって思う。

――同年代のライバルには、どういった選手がいるのでしょうか。

智行 山里エンゾ君、マツオ・クリスチャン君とかかな。

萌里 尾崎裕二郎君も。

雄律 あと河野大樹君かな。ずっとライバルに負けてから勝つ、っていう繰り返しです。

智行 とりあえず同年代の強い子には、負けてからリベンジしているよなぁ。

――ジュニアやキッズの世代は、年間これだけ試合をこなしている選手が多いのですか。

智行 トップ選手は試合数が多いですね。それこそ毎月のように試合に出ていると思います。でも雄律の試合数は、「出すぎちゃうかな」とは思いますけど。

――お父さんの方針ではなかったのですか。

智行 まず去年は「出られる試合は全て出よう」と決めたんです。スケジュールが合うものは全部出ました。そうしたら、この試合数になって(笑)。

――11月3日のジュニアBORDERでお会いした時、2日後のグラジエイターカップにも出場すると聞いて驚きました。

智行 連日で試合をしたこともありますよ。柔術の試合に出た翌日にMMAをやったりとか――しかも大人のMMAの試合に出て。

――雄律選手はまだ中学2年生です。フレームが異なる大人と試合をさせると、怪我の心配はありませんか。

智行 中学生になってからは、ジムでも大人の会員さんと練習しているんですよ。その練習のなかで体重がある人でも、パワーがある人でも対処できていて。だから「大人と試合をしても怪我はせえへんやろうな」と思っています。今はまだ何でも経験の段階なんですよね。プロになったら帯も体格も関係ないじゃないですか。今のうちに、やりたいことはやっておく。負けるなら、今のうちに負けておくほうが良くて。

――なるほど。弟の雄律選手のほうが、萌里選手よりも先に柔術を始めたのですよね。

萌里 雄律が始めたのが2015年1月で、私は2015年3月ですね。

智行 スコーピオンジムでキッズを始めたキッカケは、まず僕がキッズ上がりの子にボコボコにされたんです。その時、代表(恒冨嘉徳スコーピオンジム代表)に、「10年後に日本一を獲るキッズを育てるからキッズクラスをやらせてくれ」とお願いして。キッズクラスを始めるために、まず雄律に柔術を始めさせました(笑)。

――その時、萌里選手は雄律選手と一緒に始めようとは思わなかったのですか。

萌里 最初は「何かやっているなぁ」と思うぐらいで、特に興味はなかったです。でも練習を見ていると雄律が下手やったんですよ。だから「私のほうが上手くできるわ」って(笑)。

雄律 確かに、お姉ちゃんが始めたら一瞬で抜かれたわ。当時は何も思わんかったけど、今となっては少し悔しい(笑)。

――ジュニアBORDERの試合では、距離を取りながら組んで勝っています。至近距離での打撃戦をやろうとは思わないですか。

ジュニアBORDERで見せた蹴り&寝技も戦略だった。プロデビューが期待されている(C)MMAPLANET

雄律 ジュニアBORDERは顔面打撃(パンチ)がないので、そこまで考えないです。効かないから寝技に行ったほうが良いですよね。

智行 あのルールは寝技をしているほうが強いと思います。寝技で関節技の形に入って、見込み一本を取るほうが勝ちに近くて。

――では顔面へのパンチ攻撃が認められているアマチュアDEEPに出場した時は……。

雄律 速攻で組みました(笑)。

――アハハハ。

雄律 相手がストライカーやったので、速攻で組んでRNCを極めました。

――雄律選手はMMAでもキッズやジュニアの大会で優勝し、すでにプロ興行のプロモーターからも声が掛かっていると聞きます。

智行 そうですね……。会場に行くたび、プロモーターさんからは「将来プロになったら出てね」と声をかけていただいています。

――雄律選手は、いつからプロのMMAファイターになろうと思ったのですか。

雄律 小6の時に、将来はプロのMMAファイターになろうと思いました。

萌里 アハハハ! そういえば――。

智行 思い出し笑いしとる。

萌里 小学校の卒業式で将来の夢を言う時に「MMAでRIZINフェザー級チャンピオンになります!」って、階級も決めていたんですよ(笑)。

雄律 あの時は自分で勝手に考えた(笑)。当時RIZINで一番面白い階級やったから。

萌里 2年前なので、牛久絢太郎選手が斎藤裕選手に勝ってチャンピオンになった頃ですね。

智行 ちょうど牛久君と会って、練習も見てもらっていたころやったらから、そういう気持ちになったんやな。

雄律 身長が今のままならフライ級かバンタム級で、もっと伸びたらフェザー級かライト級でやりたいです。どの階級でやるとしても、チャンピオンになるという目標は変わらないです。

<この項、続く>


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【Black Combat10】パク・シユン×須田萌里& 駒杵もフライ級王座挑戦。キム・ミンウ×ユ・スヨン決行!!

【写真】パク・シユンの二冠が続くのか、DEEP×Black Combatがさらなる混迷に向かうのか――要注目だ(C)MMAPLANET & DEEP

1日(月・現地時間)、Black CombatがオフィシャルYouTubeチャンネルで20日(土・同)にソウル・ソンブク区にある高麗大学校(コリョ・テハッキョ)ファジョン体育館(チェユックァン)で開催される Black Combat10の対戦カードを発表した。
Text by Manabu Takashima

昨年2月の韓国における対抗戦、9月の東京での対抗戦を経て通常興行でもDEEPとの交流が続くBlack Combatだが、今大会では日本から山本聖悟、中村大介、大原樹理、そして須田萌里と駒杵嵩大が出場し、須田と駒杵はタイトル挑戦となる。


(C)DEEP

駒杵は9月の対抗戦で対戦したキム・ソンウンに挑戦することとなった。

キム・ソンウンは11月大会でイ・カンナムとの王座決定戦で勝利しベルトを巻いたが、9月の一戦を見る限り両者の間には力の差が感じられた。とはいえ母国で8000人の観客が入る舞台での初防衛戦だ。キム・ソンウンがあの時と同じファイターとは捉えない方が良いかもしれない。

一方、須田は対抗戦で大島沙緒理を破りBlack CombatとDEEPの二冠王となったパク・シユンの持つBlack Combat女子アトム級王座にチャレンジする。MMAPLANETのインタビューでパク・シユン……というよりも指導者のパク・テヒョク氏が伊澤星花に対して絶対の自信を持っていたが、今回はホームで須田の挑戦を受けることに。

関節技にずば抜けた強さを見せる大島に対し、直接対決という部分でなく――×パク・シユン戦を念頭に比較すると、須田は打撃の成長が顕著で、よりウェルラウンダーとして戦える。寝技にしても思考、動きともにフレキシブルな須田だけに、パク・テヒョク氏が言うところの戦略に振り幅が持てる。

日本人選手がBlack Combatのベルトを手にし、韓国人選手がDEEPのベルトを腰に巻くという逆転現象も起こるかもしれないBlack Combat女子アトム級選手権試合だ。

今やDEEPよりもBlack Combatを主戦場にしようかという熱の大原は公言通り11月に続き、連続出場を果たす。対戦相手もイ・ファンスン戦での勝利後、ケージの中で挑発してきたキム・ジュンギュンでなく希望通りパク・ジョンホンと相対する――予定だったが、ヒザの負傷で欠場しファン・ドユンと戦うことが決まった。。

本来ランキング1位の大原と2位のパク・ジョンホンのマッチアップは事実上の次期挑戦者決定戦と思われたが、リアリティ番組で注目されているとはいえファン・ドユンは格下の相手だ。今回の試合結果いかんで大原は、対抗戦で完敗を喫したイ・ソンハの持つBlack Combatライト級王座に大きく近づくことができるのか――。

山本はバンタム級でイ・ソンウォンと、中村はフェザー級でパク・チャンスとの対戦も決まった。この2カード、注目は中村の相手パク・チャンスだ。4月のフェザー級王座決定戦で、パク・チャンスは姿勢を乱して倒れたところにシン・スンミンのサッカーボールキックからパウンドアウトで敗れた。

しかしDouble GFC暫定フェザー級王座決定戦で現Gladiatorフェザー級王者パン・ジェヒョクに勝っているパク・チャンスは、MMAの王道的なスタイルを貫けばシン・スンミンを上回る実力者とも考えられる。

中村×パク・チャンスなど、タイトル戦線で鍵を握る選手が日本勢の相手を務める、完全ガチのマッチメイクはBlack CombatではDEEP勢はワンオフでなく、レギュラーという認識があるようだ。そのフェザー級戦線、同大会ではたシン・スンミンはソン・ユチャンとの初防衛戦が控えている。キム・ソンウンと同様に対抗戦で青井人に遅れを取り、DEEP勢に2つ目の白星を献上しているだけに再起戦でチャンピオンの意地を見せたいところだろう。

そんなフェザー級選手権試合を第7試合に追いやり、キム・ミンウ×ユ・スヨンのフェザー級戦がメインで組まれている。元Road FCバンタム級王者で韓国一の猛者と目されながらRoad to UFCでは計量失敗で敗退。階級を上げてBlack Combatで戦うキム・ミンウと、Black Combatでライト級&フェザー級、さらにバンタム級と3階級を制したユ・スヨンの一戦は、PPV級のスーパーファイトといえる。

(C)DEEP

気になるのはユ・スヨンのコンディションだ。

ユ・スヨンは昨年12月21日のNAIZA FC56でダスタン・アマンゲルジにTKO負けを喫してから、インターバルは僅か1カ月でキム・ミンウという実力差と対峙することになる。ボディを効かされての負けではあったが、メンタル面と肉体の消耗度を考えるとキム・ミンウ有利と見るのが妥当か。

いずれにせよ、アジアを代表するファイター同士の対戦はDEEP勢が絡まなくても日本のMMAファンにとっても必見といえる。

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AB DEEP DEEP JEWELS F1 o Te-a   万智 伊澤星花 山崎桃子 彩綺 斎藤 斎藤百瑚 松田亜莉紗 栗山葵 熊谷麻理奈 須田萌里

『DEEP JEWELS 43』試合結果

ゴング格闘技 2024年 1月号 [雑誌]


第10試合 メインイベント DEEP JEWELSストロー級暫定王者決定戦 5分3R
○松田亜莉紗(BLOWS)
×万智(スポーツジム67’s)
判定3-2 (石川28-29/橋本29-28/島村29-28/植松28-29/豊永29-28)
※松田が王者に

第9試合 セミファイナル 49kg契約 5分2R
○須田萌里(SCORPION GYM)
×彩綺(フリー)
1R 0’49” 腕ひしぎ十字固め

第8試合 フライ級 5分2R
○栗山 葵(SMOKER GYM)
×斎藤百瑚(EXFIGHT)
1R 2’51” TKO (レフェリーストップ:左フック→グラウンドパンチ)

第7試合 バンタム級 5分2R
○熊谷麻理奈(Trister Gym)
×Te-a[ティーエー](AACC)
判定3-0 (20-18/20-18/20-18)

第6試合 ミクロ級 5分2R
○山崎桃子(坂口道場一族)
×こゆき(Kyoto SEIKENKAI)
2R 4’27” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

第5試合 フライ級 5分2R
○奥富夕夏(リバーサルジム新宿Me,We)
×谷山 瞳(パラエストラ柏)
判定3-0 (20-18/20-18/20-18)

第4試合 バンタム級 5分2R
○MANA(blooM)
×細谷ちーこ(ABLAZE八王子)
判定3-0 (○19-19/19-18/○19-19)

第3試合 無差別級 5分2R
○超弁慶(ガムランナック)
×ぽちゃんZ(パラエストラ東京/レグルス池袋)
判定3-0 (19-18/19-18/20-18)

第2試合 グラップリング 54kg契約 5分1R
○横瀬優愛[ゆあ](BELVA)
×あきび(ABLAZE八王子)
3’25 裸絞め

第1試合 ミクロ級 5分2R
○ジャカ季美香(SONIC SQUAD)
×チャッキールビ(大阪SEIKENKAI)
判定3-0 (○19-19/○19-19/○19-19)

オープニングファイト アマチュアSPルール 50kg契約 3分2R
○サラ(FIGHT BASE都立大)
×横瀬美愛(BELVA)
判定3-0

 11月23日にニューピアホールで開催された『DEEP JEWELS 43』の試合結果。メインイベントのストロー級暫定王者決定戦は松田亜莉紗が万智に判定勝ちし王座戴冠。セミファイナルは須田萌里が彩綺に1Rアームバーで勝利しています。続きを読む・・・
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DEEP DEEP JEWELS DEEP JEWELS43 MMA MMAPLANET o 彩綺 須田萌里

【DEEP JEWELS43】須田がTDできずも、彩綺が差し上げてきた右腕を抱えて引き込み腕十字を極める

<49キロ以下契約/5分3R>
須田萌里(日本)
Def.1R0分49秒 by 腕十字
彩綺(日本)

左前蹴りを伸ばす彩綺との距離を詰めた須田が、ニータップからケージに押し込む。彩綺が右腕を差し上げると、須田がウィザーから彩綺の右腕を抱えながら引き込んで腕十字へ。彩綺を仰向けにして腕を伸ばし、タップを奪った。


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