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【Shooto2022#08】柔道からMMAへ、マックス・ザ・ボディと戦う田中有─01─「上を目指すために修斗へ」

【写真】現在27歳の田中有が2年ぶりの復帰戦を迎える(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホール大阪で開催されるShooto2022#08で、田中有がマックス・ザ・ボディと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

田中にとっては2020年の大阪大会で、キャプテン☆アフリカに敗れて以来の復帰戦となる。柔道を経て兄の淳が運営する総合格闘技道場reliableでMMAを始めた田中は、ここまで大阪大会を中心に修斗で戦ってきた。これまでのキャリアで、判定まで持ち込まれたのは1試合のみ。そんな田中がMMAを始めたキッカケと、修斗で戦う理由を語ってくれた。


――田中選手は、お兄さんの田中淳選手が運営する総合格闘技道場reliableに所属されています。田中選手が格闘技を始めたキッカケから教えていただけますか。

「本格的にMMAを始めたのは、19歳の時です。それまで、小学3年生の時から柔道をやっていました。小3の時に体が大きくなってきて、小学校でも背の順で後ろのほうやったんです。そうしたら、ちょうどオリンピックで柔道を見ていた親から『アンタも柔道をやってみれば?』と言われて」

――親御さんは、田中選手をオリンピック選手に育てたいと思ったのでしょうか。

「いえ、全然そこまでじゃなくて。本当に『やってみる?』ぐらいの感じでした(笑)。自分も身長が高いし、ちょっと太っていて。あとは水泳や野球もやっていたので、動けるデブやったんですよ」

――動けるデブですか(笑)。今の姿からは想像できません。小3の時に町道場へ入門したのですか。

「はい、体験に行ってから神戸の警察が運営している道場に入りました。神戸の警察に子供の柔道クラスがあって。結構な人数がいましたね。僕がいた時は、女子の日本代表チームの監督に教えてもらっていました。中学からは柔道部に入って、推薦で高校に進んで――柔道の強豪校やったんですけど、そこのキャプテンを務めて、国体メンバーにも選んでもらいました」

――ということは、大学の柔道部からも誘いがあったのではないですか。

「大学からも声はかかっていました。でもMMAがやりたくて、柔道は高校で区切りつけたんです」

――田中選手は現在27歳、東京オリンピックなども視野に入る世代かと思います。しかしオリンピックを目指していたわけではなかったのでしょうか。

「柔道をやっていた頃は、日本一になることが目標でした。でも……正直、無理やなって思ったんです。そう思った時点でアカンけど。怪我も多かったし、だんだん柔道が好きではなくなったところもあって。とりあえず続けていた、という感じだったので」

――そこで柔道を続けていても、先が見えなくなっていたのですか。

「そうです。それで当時、9歳離れた兄の淳が格闘技道場をやっていて。兄から『練習に来いよ』と誘われたのが、MMAを始めたキッカケですね。僕は柔道をやっていた頃、団体戦で重量級が欲しいからって、73キロ級から98キロまで体重を増やしていたんですよ。まずは体重を落とすところから始めました(笑)」

――淳選手は田中選手と同じように柔道を経てMMAを戦っていたわけではないのですね。

「兄は格闘技が好きな仲間と一緒に練習を始めて、その繋がりで道場を出していました。もともと僕も格闘技が好きだったんです。兄の試合も観に行っていましたし、バダ・ハリが出ていた頃のK-1を観たり、MMAやと山本KID徳郁さんのファンでした。でも柔道時代は、MMAをやりたいとは考えていなくて。兄の道場で練習するようになったのも、最初はダイエットやフィットネス感覚でしたから」

――格闘技道場を運営しているお兄さんからすれば、ずっと柔道をやっている弟を、いつかMMAに誘おうと考えていたのではないですか(笑)。

「アハハハ、そうなんですかねぇ。そういえば、最初はダイエットやフィットネス感覚だったのに、気づいたらアマチュアの試合に出ていました」

――田中選手がMMAを始めるように、どうにかこうにか……。

「えっ、実は誘導されていたんですか(苦笑)。兄から『出てみるか?』っていう感じで言われて、周りの会員さんも出るから自分も――というぐらいの意識でした。その時はアマ修斗に出て勝ちました。そこからスイッチが入りましたね。MMAって楽しいな、勝つのって楽しいなと思って」

――リライアブルの所属選手は、様々なプロモーションで戦っています。しかし田中選手は、DEEPでのプロデビュー戦以外は全て修斗でキャリアを積んできました。そのキャリアには何かこだわりがあったのでしょうか。

「山本KIDさんや五味隆典さんが好きだったんですよね。2人とも修斗出身だったじゃないですか。この2人に憧れて、自分もMMAで上を目指したいと思ったので、修斗一本で戦っていこうと思いました」

――MMAを戦っていくうえで、柔道時代のクセが残っていて苦労した面はありますか。

「それはもう……(苦笑)。柔道って投げられて背中が着いたら一本じゃないですか。だから投げられた時、咄嗟に体が下を向いてしまうんですよね。それではMMAだとバックを取られてしまう。その癖はずっと抜けなくて。あとはスタンドで真正面を向いてしまったり、パンチを出す時に固さが残ってしまったりとか。一番は固さが抜けなかったです。それがしっかり打撃のフォームからやって、ステップも使うようになると、次第に柔道の癖も固さが抜けていきました」

<この項、続く>

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J-CAGE Report Shooto2020#08 キャプテン☆アフリカ ブログ 田中有

【Shooto2020#08】キャプテン☆アフリカ、鉄壁の抑えから腕関節で環太平洋ライト級チャンピオンに

【写真】第10代環太平洋ライト級王者キャプテン☆アフリカ。ちなみに初代は王者、先ごろ引退を表明した朴光哲だ(C)MMAPLANET

20日(日)に大阪市淀川区のメルパルクホールOSAKAで行われた本年度最後のプロ修斗興行=Shooto2020#08レポート最終回はメインの環太平洋王座決定戦の模様をお届けしたい。

6月に世界王座決定戦で敗れたキャプテン☆アフリカが、今回は環太平洋ライト級王座を賭けて田中有と対戦した。

<環太平洋ライト級王座決戦/5分3R>
キャプテン☆アフリカ(日本)
Def.1R4分02秒by ストレートアームロック
田中有(日本)

左肩のテーピングが目立つ田中に対し、アフリカが左ローを見せる。田中も右ローを蹴り返し、様子の序盤戦でアフリカが左フックを打っていく。

田中も右ストレートをすぐさま伸ばし、アフリカのローをチェックするとワンツーから組んでボディロックに。

左ワキを差されているアフリカは、頭の後ろから左腕を回し、田中の左ワキの下でクラッチを組むと体重を浴びせるように内股で投げ切る。

ボディロックを続ける田中だが、アフリカはその頭を抱えたまま左手で自らの右太ももを掴んで抑え込む。アフリカはここから腰を切り、左足で田中の頭を固定し自信の左腕も足から外す。

間髪入れず、田中の左手首と右手で掴み、左腿を支点でヒジを逆側に折っていく。苦悶の表情を浮かべた田中がタップし、アフリカの腰にチャンピオンベルトが巻かれた。

「キャプテン☆アフリカ、こんなリングネームですけど大阪生まれ、大阪育ちなので大阪の皆さんの前でこうやってベルトが負けて嬉しいです。前回、世界戦で負けてしまって、もう1回こういうチャンスを頂けて、ホンマにコレで負けたら次はないぞというつもりで命がけで頑張りました。

あのう……何も上手くいくことばかりじゃないですけど、頑張ってやっていたらたまにこういう良いこともあるんやなぁと思いました。おのリングの上では1人で戦っているように見えるんですけど、本当に色々な人に支えられた1人じゃなかったです。皆さん、応援ありがとうございました!!」と涙で話した。


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J-CAGE News Shooto2020#08 キャプテン☆アフリカ ブログ 林RICE陽太 田中有 西川大和

【Shooto2020#08】プロ修斗年内最終興行はTTFCと2部制で。田中有✖☆アフリカ、西川大和は林RICEと

【写真】今度は環太平洋戦が組まれることに(C)SUSUMU NAGAO/SUSTAIN & KEISUKE TAKAZAWA

14日(水)、12月20日(日)に大阪市淀川区の大阪メルパルクホールでプロ修斗公式戦、2020年の最終興行=Shooto2020#08が開催され、2試合の発表があった。

同大会は昼の部としてTTF Challenge09が午後1時スタート、夕方の部として修斗が午後4時から開始される2部制興行だ。


そんな大阪大会でまず組まれたカードは田中有✖キャプテン☆アフリカのライト級環太平洋王座決定戦、そして73キロ契約の2回戦=林RICE陽太✖西川大和の2試合だ。

アフリカはパンデミック後初めて有観客で行われた7月の大阪大会で、世界ライト級王座決定戦で川名雄生に敗れた。その再起戦が再び環太平洋のベルトが掛った一戦となる。対する田中はMMA戦績5勝2敗、修斗では5勝1敗で4試合がKO勝ちだ。

勝っても負けもバチバチファイトと展開する田中に対し、打撃の成長を確かめたいグラップラーのアフリカがどのような戦い方で挑むのかが鍵となりそうだ。

そして2020年のブレークスルーファイター=西川大和が18歳になって初めての試合を林と戦う。4月のRoad to ONEでムエタイで出場したのをきっかけに5月、9月と修斗で木下タケアキ、椿飛鳥を連破した西川が修斗3戦目で現在3連勝中、負傷TKOを含む3試合連続フィニッシュと上り調子にある林と戦う。

北海道在住、ハングリーな姿勢で巡ってきた機会に食らいついてきた西川だが、気になるのはこの試合の73キロという体重だ。現状、修斗ではコロナ禍の特別対策としてドライアウトを禁じ、当日計量を採用することで従来より1階級上の階級で試合を組んでいる。

よって西川はフェザー級でありながら、ライト級というクラスで同じくフェザー級の選手と戦ってきた。しかし、林は元はライト級で現状はウェルター級で試合をしている1階級上の選手だ。よって73キロというキャッチウェイトは、体格差が生じるのかどうか。ここは気になるところだ。

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