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【Pancrase327】鶴屋怜のパンクラス初戦の相手は秋葉太樹。立ち技で間を取るのは、どちらだ

【写真】下になっても平気、殴って勝てるという自信が秋葉を勝利に導く(C)MMAPLANET

17日(木)にパンクラスから4月29日(金・祝)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase327に出場が決まっていた鶴屋怜の対戦相手が、秋葉太樹になったことが発表されている。

DEEPで迎えたデビューイヤーを不戦勝1を含む4連勝で終え、パンクラス初出場となる鶴屋に対し、秋葉を用意したパンクラスはリリースに『「強いヤツとやっていないから、ホントに強いか分かんないよな」という鶴屋怜について回るネガへの回答がこの試合だ、ほら知りたいんだろ?』と、鼻息の荒さが伝わってくるような一文が添えられている。


まさに、その通りだ。鶴屋に対する評価に19歳だとか、デビュー1年目という前置きは必要ない。UFCに行って、勝てる可能性があるのかという論点で判断される。

そういう意味で秋葉は11勝10敗1分という戦績以上の怖さを持っており、鶴屋のポテンシャルを知る上でしっかりとしたスケールとなるファイターといえる。

秋葉は2017年から2018年にかけて3試合連続でKO勝ちを収めてからは、パンクラス・フライ級タイトルを見える位置で戦ってきた。打撃の一発はある。ただし、組みに弱い。キャリアの序盤でも松場貴志、加マーク納に星を落とし、上位になってからも翔兵、スサンド・ビコと組みの強い選手に跳ね返されてきた。

秋葉が過去にストライカーに遅れを取ったのは獅庵ぐらいだろう。上位陣相手の敗北に関しては、組み技対策をすることで以前のような思い切りの良い打撃を見せられなくなっていた時期もあるが、小川徹との暫定フライ級王座決定T準決勝では──思い切り打撃を入れながら、組みで倒され勝機を逸したという展開が見られた。

そのテイクダウンという部分に絶対の自信を持っているが、鶴屋だ。低空テイクダウン、親父譲りの首投げと組めば下半身、上半身のどちらでも崩せる。何より鶴屋には無敗の勢いがある。躊躇がない。鶴屋が躊躇する間を、秋葉が打撃の圧で創ることができるか。

結論からいえば、それは可能だ。秋葉に下になっても構わないという自信があれば、思い切り殴って行ける。反面、倒されたくないという不安要素があれば、本来の打撃の良さはでない。その点に対して秋葉を見るうえで、今の彼は岩崎正寛率いるカルペディエム芦屋のグラップリング練習会の常連というエレメントが加わる。

秋葉は木下憂朔、萩原京平、冨田翔市、名田英平川原波輝、金太郎、北方大地、柴田MONKEY有哉らと岩崎に組み、寝技の武器を与えられている。昨年秋にはレスリング、今年の1月からは柔術を、段階を踏んで修得しつつある。それでもテイクダウン防御は、さほど頭に置くことなく戦うべきだろう。

テイクダウン防御重視という策を選択した時点、距離とタイミングは鶴屋のモノにある受け身のファイトだ。そうでなく倒されること上等──殴らせない、そして極めさせない寝技を駆使し、スタンドに戻ることを第一に考えた方が、スタンドで秋葉が圧を掛けることができるはずだ。

あるいは、秋葉の打撃の圧を跳ね返すスタンドでの圧を鶴屋が持っているか。そうであるなら、鶴屋は2年目にして日本のトップ争いに割って入ることができる実力が既に備わっていることになる。

まさに『ほら知りたいんだろ?』の知りたい部分が、明らかとなるマッチアップだ。

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MMA o RIZIN アキラ キック ストラッサー起一 北方大地 手塚基伸 萩原京平

RIZIN.34:萩原 vs. ドミネーター、ストラッサー vs. 阿部、ヤマニハ vs. 手塚、北方 vs. 村元他決定。

フェザー級(66.0kg)5分3R
萩原京平(SMOKER GYM)
弥益ドミネーター聡志(team SOS)

この試合がメインになる模様。萩原は芦田に敗れてから4勝1敗だが、勝った相手は全員ストライカー。MMAファイターとしての実力が問われる試合。

ウェルター級(77.0kg)5分3R
ストラッサー起一(総合格闘技道場コブラ会)
阿部大治(フリー)

階級下のライト級でアキラに一本負けした阿部。元のウェルター級でどこまでやれるか。

バンタム級(61.0kg)5分3R
アラン・ヒロ・ヤマニハ(ボンサイ柔術
手塚基伸(シークレットベースドミネート・コブラ会)

初参戦の手塚は最近はGRACHANに帰還し伊藤空也を破ってバンタム級王座を獲得。

▼フライ級(57.0kg)5分3R
北方大地(パンクラス大阪稲垣組)
村元友太郎(ALIVE)

地元の北方はRIZINではまたフライ級での出場。それならまずパンクラスでもフライ級に上げて結果を出してから参戦すればという気がするが。

他、キック4試合も発表。さらに3~4試合追加されるとのこと。ジモティ中心のマッチメイク+キックといういつものRIZIN地方大会。

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PANCRASE   中島太一 久米鷹介 北方大地

『PANCRASE 325』試合結果


 遅ればせながら12月12日にUSEN STUDIO COASTで開催された『PANCRASE 325』の試合結果です。続きを読む・・・
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MMA PANCRASE Pancrase325 北方大地 宮澤雄大

【Pancrase325】北方大地がTDディフェンスからパンチで宮澤雄大をマットに沈め、ストロー級KOP初防衛

【写真】今年4月の難病の発症から復活、北方が初防衛に成功した(C)MMAPLANET

<ストロー級KOPC/5分5R>
北方大地(日本)
Def.3R2分28秒 by TKO
宮澤雄大(日本)

北方の左ジャブで試合がスタート。さらに北方が飛び込み、ケージを背負った宮澤から左フックでダウンを奪う。宮澤もすぐに起き上がってシングルを狙うも、北方はスプロールして、宮澤の立ち上がり際に右ヒザを突き上げた。ガードを下げて左ハイを見せる北方、前に出てワンツーで相手を下がらせてから、右飛びヒザを繰り出す。宮澤にキャッチされるも倒れず、宮澤は右腕を差し上げてケージに押し込んでいった。ブレイク後、ケージ中央でプレッシャーをかける北方。宮澤は左ジャブで距離を測る。北方は右ミドルハイ、宮澤は右ローを返す。そして宮澤の右オーバーハンドを肩ブロックした北方は、組み付いて右腕を差し上げるも、宮澤が切り返してケージに押し込んでいく。右腕を差し上げた宮澤は、左のパンチを顔面に当てながら、1R終了のホーンを聞いた。1Rの裁定は、ジャッジ3者とも10-9で北方に。

2R、宮澤が左ジャブを突く。北方が距離を詰めると、右ショートを合わせた宮澤。さらにパンチを振るって北方を下がらせる。しかし北方もプレッシャーをかけて、宮澤にケージを背負わせる。すると宮澤が北方にスーパーマンパンチを放ってケージ中央まで戻した。北方は左ジャブ、宮澤は右ローを返す。北方は右のフェイントから、アッパー気味の左ジャブを繰り出していく。残り2分半を過ぎたところで、宮澤がダブルレッグで北方に尻もちを着かせた。立ち上がる北方のバックを狙う宮澤。ボディロックで相手をケージに押し込んでいくが、北方が体を起こしてガブりながら宮澤のバックを狙っていった。
2Rはジャッジ3者とも宮澤に10-9をつけた。

3R、いきなり左右パンチを振りながら距離を詰めた北方。首相撲で対応する宮澤に、インサイドからアッパーを浴びせて動きを止める。しかし宮澤も前に出てくる北方をダブルレッグで捕らえ、右腕を差し上げて相手をケージに押し込む。立ち上がった北方に、左ヒジを連打した宮澤。再びテイクダウンを狙うも、北方がスプロールして宮澤のバックに回る。北方の左腕のクラッチを切った宮澤だが、ケージ際の打ち合いでパンチをもらい、グラつきながら下がってしまう。そこに北方が打撃で追い打ちをかけ、左フックでダウンを奪ってから、鉄槌を連打してレフェリーストップを呼び込んだ。

試合後、子供たちを抱きしめ涙を流した北方。「今回が初防衛、ここから3回、5回と防衛して、パンクラスの歴史に残るチャンピオンになりたい」と語る。
そして涙声で「泣いていないです」と言いながら、今年4月に後従靭帯骨化症を発症して以降、支えてくれた周囲の人々に感謝を述べた。


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ABEMA J-CAGE News Pancrase325 ブログ 中島太一 久米鷹介 井村塁 北方大地 宮澤雄大 雑賀ヤン坊達也

【Pancrase325】計量終了 井村塁「勝つだけなんで」×中島太一「初心に返って、楽しんで」

【写真】キャリアの差は明白の井村と中島。勢いと若さか、経験と成熟度の高さか(C)MMAPLANET

12日(日)に東京都江東区のUSENスタジオ・コーストで開催されるPancrase325の計量が新宿区・新宿サンエービル地下1階会議室で行われた。

ディファ有明取り壊し以降、パンクラスのホーム会場だったスタジオ・コースト大会も明日が最後となる。グランドフィナーレにふさわしく3階級のタイトル戦以外にも、バンタム、ライト、ミドル級でこれからのデカゴンの王座の行方を占ううえで欠かせないマッチアップがみられる同大会。

計量失敗は1人もでず、明日を迎えるばかりとなった。ここではタイトル戦に出場する選手の試合に向けて、最後の一言をお届けしたい。


久米鷹介
「素晴らしい相手とできるので、自分の全てを創れるように準備してきたので後は出し切るだけです」

雑賀ヤン坊達也
「いつも通り、会場を沸かしてKOしてやります」

北方大地
「最後に一言? なんやろう。最後はもう──見てください。黙って見てください……ですかね」

宮澤雄大
「平常心で戦えばベルトを巻けると思うので、今までやってきたことをしっかりパフォーマンスとして出して──しっかりベルトを巻きたいと思います」

井村塁
「勝つだけなんで。勝って、今年を締めくくりたいです。明日は全身全霊で頑張ります。セコンド問題? それはもう明日、確認してください(笑)」

中島太一
「初心に返って、楽しんで試合をします」

■視聴方法(予定)
12月12日(日)
午後1時00分~TIGET LIVE
午後1時00分~ABEMA PPV ONLINE LIVE

■Pancrase325 計量結果

<ストロー級/5分3R>
植松洋貴:51.8キロ
佐藤良太:51.65キロ

<フライ級/5分3R>
田代悠生:56.8キロ
渦巻DATE:56.4キロ

<バンタム級/5分3R>
高城光弘:61.45キロ
水永将太:61.15キロ

<フェザー級/5分3R>
齋藤拓矢:65.35キロ
高木凌:65.85キロ

<ネオブラッドTストロー級決勝/5分3R>
大塚智貴:52.5キロ
孫悟空DATE:51.65キロ

<ライト級王座統一戦/5分5R>
[正規王者] 久米鷹介:70.15キロ
[暫定王者] 雑賀ヤン坊達也:69.75キロ

<ストロー級KOPC/5分5R>
[王者] 北方大地:52.05キロ
[挑戦者] 宮澤雄大:52.5キロ

<暫定バンタム級王座決定戦/5分5R>
井村塁:60.9キロ
中島太一:60.8キロ

<ライト級/5分3R>
金田一孝介:70.3キロ
林源平:69.9キロ

<ライト級/5分3R>
松岡嵩志:70.45キロ
松本光史:70.4キロ

<バンタム級/5分3R>
花レメ紋次郎TK:61.0キロ
風間敏臣:60.8キロ

<ミドル級/5分3R>
内藤由良:83.9キロ
フェルナンド・マツキ:82.6キロ

<ライト級/5分3R>
丸山数馬:70.35キロ
伊良波心:70.05キロ

<75キロ契約/5分3R>
近藤有己:72.6キロ
DARANI:72.3キロ

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【Pancrase325】ストロー級KOP王座防衛戦、北方大地─02─「相手へのモチベーションは、100のうち2」

【写真】パンクラス稲垣組での練習も最終調整に入っていたチャンプ北方。スタジオコーストのフィナーレに向かう (C)DAICHI KITAKATA

12日(日)、東京都江東区のスタジオコーストで開催されるPancrase325で、宮澤雄大を相手にストロー級KOPの初防衛戦を行う北方大地のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

今年4月に難病を発症しながら、復帰に向けて希望を失ってはいなかった。結婚し、家族が増えたなかで不安も抱えつつも、ただただ前を向いて自分のできることをやってきた北方。そして迎える復帰戦――試合の話になると、いつもの北方らしさが溢れていた。いざ、初防衛へ。

<北方大地インタビューPart.01はコチラから>


――12月12日、宮澤雄大選手を相手にストロー級KOPの防衛戦を行います。この試合のオファーが来たのは、いつ頃だったのでしょうか。

「最初にこの試合について話をしたのは、パンクラスとDEEPの大阪大会があった時(7月18日、大阪コレガスタジオ大会)やと思うんです。稲垣(克臣)さん、パンクラス大阪の小松(憲吾)社長、パンクラスの坂本(靖)さんと相談しました。僕は試合をしたいし、挑戦者のほうもやりたいと言うてる。でも僕は、そこで無責任に『試合をしたい』とは言えなくて。まずはお医者さんに聞いてから、と。

すぐにセカンドオピニオンで診断してもらって、話をもらった1週間後には『やる』って返事をしました。体を動かすことはできていたので、動けるということは試合できる。そう思っていたんです。最初は体を動かすことができない状態から悩んでいたので。そこから体を動かせるようになった――自分に可能性を感じました」

――では、挑戦者の宮澤選手の試合などは……。

「見ていなかったですね。宮澤選手と八田(亮)選手の挑戦者決定戦(今年5月、宮澤が判定勝ち)も、日にちを覚えていなくて。『あれ? (挑戦者決定戦は)今日やん。見逃した』っていう感じで、後で他の人に見せてもらいました。でも試合が面白くなくて、途中から見ていないです」

――……すると今回の試合は、相手に対するモチベーションはあるのでしょうか。

「相手へのモチベーションは、100のうち2です。宮澤選手に対しては、SNSで『眼中にない』と言いましたけど、ホンマにないんですよ。ただ、最初はゼロやったのが、2に増えました。

それはまず、自分がタイトルマッチを長引かせてしまったじゃないですか。ベルトを返上することも検討していました。でも宮澤選手サイドが『タイトルマッチが年内に実現できるなら待ちます』と言っていると聞いて」

――宮澤選手としては、北方選手と対戦してベルトを巻きたかったのですね。

「パンクラスとしても、暫定のベルトを作るという案があったそうなんです。でも宮澤選手は僕とやりたいって。かわいいこと言うじゃないですか。じゃあ胸を貸してやろうと」

――宮澤選手の意志を汲んで、100のうち2に上がったのですか。では、残りの98は……。

「まず子供たちに、自分の戦う姿――戦う姿勢を見せたいんです。世の中、いろいろな逆境があると思います。でも、そこで折れていたらファイターじゃないんですよ。それを分かってもらうための場所は、ファイターにとっては試合しかない。その試合を子供たちに見せたい……その気持ちが、僕に病気と向き合わせてくれました。

それから、応援してくれている人たちに、ここで引退しますとは言えなかった。みんなを悲しませて終わる、なんてことは嫌だったんです。応援してくれている人たちを笑顔にしたい。その気持ちは強いです。あとはパンクラスのチャンピオンとして防衛戦をやって、お客さんが興奮する試合を見せたい。そうすることでパンクラスにも恩返ししたいです」

――パンクラスへの恩返し……北方選手は2019年にストロー級KOPを獲得後、ONEで修斗王者の猿田洋祐選手に、そしてRIZINで竿本樹生選手に敗北を喫しています。

「あぁ、その2試合について『パンクラスに対して申し訳ない』という気持ちはないです。そこは、すごく冷静なんですよ。自分はパンクラスのチャンピオンですけど、パンクラスのみっていう考えはないので」

――というと?

「まず猿田選手は、修斗というよりONEのチャンピオンだったじゃないですか」

――猿田選手は修斗のベルトを保持したままONE世界王者となり、ONE王座を失ってからの復帰戦が北方選手との試合でした。

「修斗のベルトも一緒に持っていましたけど、それより元ONE世界王者――ワールドクラスの選手と戦うっていう意識が強かったです。パンクラス×修斗のチャンピオン対決ということよりも」

――なるほど。

「RIZINの試合(竿本戦)については、1階級上(フライ級)で、僕にとってはチャレンジマッチでした。自分がパンクラスのベルトを持っていくのは当然やけど、階級も違っていたので、パンクラスのチャンピオンっていう枠組みを超えた挑戦やったと思います。それよりも……」

――それよりも……何でしょう?

「それでパンクラスのストロー級のランカーが、『チャンピオンなのに他の団体で負けて……』とか、どうこう言っても仕方ないんですよ。そのランカーたちは、僕より下でしょ?  だったらまず、お前が俺に勝って行けやって」

――口で言うよりは、自分の実力を証明してみろ、と。

「そういうことですよ。パンクラスのベルトへの恩返しは、パンクラスでするべきやと思っています。次の試合はパンクラスのケージの中で、パンクラス・ストロー級の北方は強いんや、っていうところを見せます」

■視聴方法(予定)
12月12日(日)
午後1時00分~ TIGET LIVE
午後1時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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Interview J-CAGE Pancrase325 ブログ 北方大地 宮澤雄大

【Pancrase325】宮澤雄大の挑戦を受ける北方大地─01─「同じ病気の人に希望を与えたい」

【写真】誰もが勇気を貰える話を北方はしてくれた (C)DAICHI KITAKATA

12日(日)、東京都江東区のスタジオコーストで開催されるPancrase325で、ストロー級KOPの北方大地が、宮澤雄大を相手にベルトの初防衛戦を行う。
Text by Shojiro Kameike

2019年7月に砂辺光久をKOして、ストロー級のベルトを腰に巻いた北方だが、その後はONEとRIZINで2連敗を喫している。その一方で、今年4月には指定難病である「頸椎の後従靭帯骨化症」を発症。痛みに耐えながら治療とリハビリ、さらにトレーニングに挑む日々が続いたという。

それでも北方の中には、一つの想いしかなかった。「ベストを尽くして、試合をする」――ここでは、思うように体を動かせない状態から、復帰までに至った道のりを語ってくれた。


――試合を9日後に控えてのインタビューとなります(※取材は12月3日に行われた)。ここまで練習の調子などはいかがですか。

「練習の状況は今までどおりですね。仕上がりとしては過去最高の状態です」

――過去最高の状態というのは、今回の試合に向けて何か新しいものを取り入れたりしたのでしょうか。

「新しく取り入れたというより、自分の中でムダなものを省いて、格闘技に必要なものの精度を上げたという感じです」

――ムダなものと必要なもの、とは?

「たとえば、ウェイトトレーニングのやり方を変えています。みんながイメージするウェイトって重さや強度だったりするんですけど、僕がフォーカスしているのは関節の動かし方です。正しく関節を使うことで、良いパフォーマンスが出る。どういった姿勢で動かすとパフォーマンスが挙がるのか――そういったウェイトの概念から変えました」

――ウェイトの概念を変えたのは、何かキッカケがあったのでしょうか。

「首の病気ですね。それが一番です」

――首の病気……今年4月に発症した、頚椎の後従靭帯骨化症ですね。

「はい。この病気のために、腕が上がらない。痛みや痺れがなくならない。この状態でどうやって戦えばいいのか――その状態からスタートしました。体のこの部分が動かない、じゃあ代わりにどこを動かせばいいのか、といったことを考えながら」

――後従靭帯骨化症を発症したあとは、入院されていたのですか。

「いえ、通院での治療ですね」

――発症直後は、体を動かすことも困難だったかと思います。そこからトレーニングを再開したのは、いつ頃になるのでしょうか。

「少し複雑な話になるんですけど、まず4月に後従靭帯骨化症と診断されたあと、6月のRIZINのオファーがありました。試合のために5月から練習を再開して――でも体調が悪化してRIZINは欠場となり、そこからさらに具合が悪くなって、次に体を動かし始めたのは8月ぐらいでした」

――日常生活に支障はなかったのですか。

「日常生活はできています。発症後からリハビリは続けていて、本格的に格闘家としての練習を始めることができたのは9月ですね」

――そのような状態でも、まず「どうやって練習して、試合に出場するか」だったのですね。

「正直言うと、僕はもちろん、お医者さんにとっても分からない病気だったんです」

――後従靭帯骨化症は指定難病ですから、その病気の専門的な研究医でなければ、まずは文献や資料を調べながらの治療となるでしょう。

「そこで僕はセカンドオピニオンを利用して、お医者さんに自分の体がどんな状況かだけを聞きに行ったんです。それを聞いて、格闘家としてどうするかを決めるのは自分なので。すると理解のあるお医者さんで、その方と話をしながら練習を進めてきました」

――お医者さんも分からない、調べながら進めていくとなると、どこまで回復したら何が許されるのかというゴールも見えなかったのではないですか。

「そうなんです。どんな状態まで持っていけば大丈夫なのか、それが分からない。だから考えたんです。自分のベストを尽くそう。ベストを尽くせたら、それが良い状態なんやと」

――所属しているジムの皆さんは、北方選手の病気を知って何と仰っているのでしょうか? 試合出場を止めたりはしないですか。

「ジムとも相談しました。稲垣(克臣)さん、前田(吉郎)さんや練習仲間、トレーナー……もちろん家族とも話をして。みんな、僕の意見を尊重してくれています。僕は試合ができると思っています。自暴自棄になっているわけじゃなくて、前向きにそう考えていたし、周りの方たちも僕の熱意を組んでくれました」

――ご家族も、現役生活の続行には理解があったのですね。

「これも複雑な話なんですけど……まず病気のことは分からないと思います。僕も夜に痛かったり、苦しくて寝られなくなることもありました。もちろん妻は声をかけてくれるし、心配もしています。でも指定難病だから、そもそもどんな病気なのか分からないのは当然で」

――……。

「僕も悩みました。不安もありました。今年結婚したんですけど、妻の連れ子が3人いて、今年には4人目が出来て……でもこの病気になって、父親として働いていけるのかどうか。だから自分自身の気持ちを救う意味でも、とにかく病気に関する情報を求めたんですよ」

――そのような状態から、現在の状態は……。

「順調ですね。順調というか、お医者さんの想像を超えているんじゃないですか。僕は同じ病気の人に希望を与えたいんです。同じ病気になっても、どうすれば自分のように動ける状態になるのか、そのヒントを開拓できればと思っています」

――なるほど。

「今これだけ調子が良いのは、体を動かしているからかな、とも思うんですよ。みんな心配してくれて、『体を動かさないほうが良い』と言ってくれるんです。でも、しっかり動いたら、ちゃんとパフォーマンスが挙がってきている。これはいけるんじゃないか、って思いました。これは僕だけの話ではなく、同じ病気でもスポーツをやりたいっていう人のヒントになれば嬉しいですよね」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
12月19日
午後1時00分~ TIGET LIVE
午後1時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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