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【Shooto2021#03】内藤太尊戦へ、宇野薫─02─「ここまできたら、好きを究めたい」

【写真】年輪が刻まれてなお、透明度が上がっている……そんなMMAへの向き合い方だ (C)MMAPLANET

16日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#03で、内藤太尊と戦う宇野薫インタビュー後編。

プロデビューから25年、46歳の総合格闘技界のパイオニア──彼のいう宇野薫らしさとは、何なのだろうか。

<宇野薫インタビューPart.01はコチラから>


──前回、1年半前のマーカス・ヘルド戦で『もう最後でも良くないか。勝って有終の美じゃないか』とは思いました。でも青木真也、北岡悟、和田竜光、田中路教、上久保周哉、その他、誰の取材でロータスに行っても宇野薫がやってきてスパーリングをしている。

「アハハハ。練習にいつも、遅れちゃうんですよね」

──車移動だから、しょうがないです。でも……いや、だからこそ46歳とか枕詞にならない試合を期待しています。

「ハイ。やはりコンディションという部分でも、以前と比較すると慎重になりました。やりたいと思うと、やってしまう性分なので。今回も青木君が『これぐらいにしておきましょう』という風にストップを掛けてくれて。練習をしている時だけでなく、全体のスケジューリングにも進言してくれています。そういう部分で凄く有難いですし、チームとして良くなっているとは思います。

そこには話が戻ると、前回の試合で勝利という結果を残せたことが関係していると思います。だから『もうひと頑張りしたい』という気持ちでいます」

──ここでも、もうひと頑張りしたいという熱があるのですね。キャリアの総仕上げという風には、全く見えないですし。

「したいですからね(笑)。まぁ、仕上げに入るとかって言うのは考えたことがないですね。この25年間、『何、やってんだよ』とはいつも思ってきましたが」

──田中路教選手が米国に行く前に、宇野選手がロータスでは木曜日の元Krazybee練習にも参加し、ガンガン殴り合っていると聞きました。

「ノリピーもガンガンやっていましたよ(笑)。でも、ノリピーがアルファメールに行って練習している動画とか見ていると、嬉しいですね。頑張っていたから、良かったです」

──やはり頑張る者同士、分かり合えるというのか。いわばイってしまっている人生です。

「そうですね、昼間から殴り合って(笑)」

──やりたいことをやり抜いていますね。

「もう家族は止めないし、でも回りが気を遣って老害にならないようにはしたいです。アレ、こんな風に取れるか……って自分を疑うことがあるんです。本気で組んできていないんじゃないかって……。

だから、本気にさせないといけない。もっと頑張らないといけないと思います」

──変わらないというよりも、純度が高まっているような気がします。

「練習仲間……皆、年下になってしまったけど、皆の頑張りが刺激になっています。MMAでもグラップリングでも、真面目に取り組んでいる人たちに囲まれているので。20代、30代、40代も強い気持ちをもって練習しているので、そこは自分も負けられないという気持ちで常にいます」

──そういうメンバーと練習している宇野選手ですが、内藤太尊選手との試合でやらないとけない戦いはどういうものでしょうか。

「やらないといけないこと、いつも通りです。諦めないこと。一発貰って倒れるのは、もうしょうがないです。でも、最後まで諦めない姿勢を見せることです」

──今回の試合、最初は〇〇〇〇〇選手をリクエストしたと聞いています。

「アハハハ。そうですね……まぁ、怖いけど向き合ってみたいと思いました。だからって、内藤選手を軽視しているとかっていうことは全くないです。厳しい試合になる覚悟でいます」

──そういう姿勢で戦うことが、いつも口にしている『宇野薫らしい試合』ということになるのでしょうか。ただ、宇野薫の試合への向かい方も、相当変わったように感じます。厳しい戦いになろうが、色々なしがらみがなく戦える今の方が楽しめているのではないかと。

「そうかもしれないです。あまり業界のことを気にすることもないですし。自分がやりたいからやっている。そのなかで如何に良いパフォーマンスを出せることができるのか。良い試合ができるのかっていうところが大切で。そのために練習している感じですね」

──そんなキャリア25年となった、今の宇野薫らしさって何なのでしょうか。

「う~ん、何でしょうね……。好きを究めたい。そこだと思います。25年もやり続けても、飽きない。ずっとやっていたい。年を重ねていくにつれて、この環境で練習できていることに周囲、家族、修斗関係者に感謝しています。たくさんの方が応援してくれるから、できるものだと思っているので。

ここまできたら、好きを究めたい──というのはあります」

■視聴方法(予定)
5月16日(日)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2021#03対戦カード
             
<フェザー級/5分3R>
内藤太尊(日本)
宇野薫(日本)

<ライト級/5分3R>
大尊伸光(日本)
西川大和(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
宇田悠斗(日本)

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ(日本)
坂巻魁斗(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
石井逸人(日本)
野尻定由(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
小野島恒太(日本)
一條貴洋(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
杉本恵(日本)
檜山美樹子(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
中村未来(日本)
北野きゅう(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
小生由紀(日本)
澤田千優(日本)

<女子ストロー級/5分2R>
村山大介(日本)
柳仙香(日本)

<トライアルルール・フェザー級/3分2R>
宝珠山桃花(日本)
平沼ヤマト(日本)

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Interview J-CAGE Shooto2021#03 ブログ 内藤太尊 宇野薫

【Shooto2021#03】内藤太尊戦へ、宇野薫─01─「頑張っていても、勝たないとダメ」

【写真】練習の撮影は「集中したい」ということでNGに。これも宇野薫らしさだ(C)MMAPLANET

16日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#03で、宇野薫が内藤太尊と戦う。

5月8日に46歳になった宇野にとって、2019年11月以来のMMAマッチになる。この歳になりコロナ時代を迎え、実戦から遠ざかっていた。それでも彼の姿は常に練習場にあり続ける。

嘘偽りなく書き記すなら、ここ数年は常に最後かもしれないという心境で試合をしているに違いない。それなのに……緊急事態宣言下でイベント自体がどうなるか分からない状況で、宇野薫が考えてきたとは「次」であり、「これから」だった。


──1年半ぶりのMMAですが、緊急事態宣言の延長とその内容が確定するまで、正直なところ大会があるのかどうも宙ぶらりんの状況だったと思います。

「緊急事態宣言が延長されると、大会自体がどうなるのかという心配はしていました。無観客になるのか、延期になるのか、中止になるのか。そのどれになっても、できることは練習だけなので、とにかく練習を続けてきました」

──そうなるしかないですよね。サステインもどういう風に事態が進むのか分からないので、なかなか決断もできなかったでしょうし。

「緊急事態宣言が延長されると、お客さんを入れて開催されるのは厳しいという風には僕も感じていましたし……。ただ、修斗はコロナ禍でも去年の5月の時点で、会場を変更して無観客で大会を行い、僕も解説として参加させてもらっていたので──どういう形でも、試合はあるんじゃないかと思っていました」

──とはいえ、このコロナ禍で20代や30代……特に独身の選手が練習仲間でも多いではないですか。そこで46歳、3人のお子さんの父親である宇野選手は、特にこの1年は色々と考えることがあったのではないでしょうか。

「そこはずっと考えていることです。感染するリスクというのは常にありますから、自分が感染源になってしまわないようにと。それはプロの練習仲間に対してもそうだし、UNO DOJOで練習している一般の会員さんについても、その恐れがあることに心配は続いています。

UNO DOJOはゴールドジムのなかで活動しているので、ゴールドジムの予防対策に則してやってきました。常にマスクをして練習をしていますし、感染リスクを避けて……フィットネス業界の決まりに従っている形ですね」

──予防対策に関しては、自分のなかで昨年4月にRoad to ONEを防護服着用で取材をして良かったと思えることがあります。あの時は、今からすると未知のウィルスに対して、もっと恐怖心があった。あの経験が今も生きているなと。宇野選手もあのイベントに青木選手のセコンドとして参加していましたが、そのようなことはないですか。

「あの時は……本当に怖かったですね。それ以前にセコンドに就いて良いモノなのかという問題もありました。それこそ家族もいますし、あそこで感染したらどうしようということは感じていました。

でも、青木君にとって大切な試合だし、サポートをしたかったです。

それだけにあの時の大会は、消毒とかも徹底していましたよね。試合が終われば、すぐに帰宅しましたし公共交通も使わない決まりでしたからね。5月の修斗の無観客大会も、密を避けるために厳戒態勢が敷かれていました」

──45歳をコロナ禍で過ごしたことになりますが、宇野選手としては試合に関してはどのような気持ちでいたのでしょうか。

「去年はあの状況だったので、後半にタイミングが合えばという風に考えていました。それでQUINTETは出たのですが、MMAに関しては無理して試合をする時期ではないですし、焦ることもなく自分のやるべきことをやって、その時が来るのを待っていました。

そのなかで青木君が常に試合をして、良いパフォーマンスを続けていた。その姿をサポートをしながら近くで見られたことは、凄く刺激になりました。そういうなかで段々とMMAの試合がしたいという風になってきました。

無観客になったとしても、それを経験することは自分のなかで凄く大切になってくる。だから、今回の試合に関しては結果として無事に試合が出来そうですけど、なくなったとしてもそれはそれでしょうがない──また次のため、今年中にデキるのかは分からないですけど、この経験は次に生きると思っていました」

──46歳になりましたが、次に生かせると思えるわけですね。

「僕は自分がやれるところまでやろうと思っていますし、続けたいと常に思っています。そのために日々の練習、トレーニングをやっています」

──数年前には自分が練習でできていることを試合に出したい、成長を確認したいと言われていました。この間も成長が感じられていますか。

「いやぁ、どうなんでしょうか……(笑)。そこは悩みどころです。回りの勢いの良さは、ここ1、2年は凄く感じています。若くて、強くて、上手い選手がどんどん出てきています。対して、自分には衰えてきている部分があると感じていて、そこはせめぎ合いです。

そういう気持ちでいながら、やれることをやる。自分が上手くなりたい、強くなりたいと思って指導してもらっていることを出したい……というのは変わらず持っています。

ただ試合は怖いですし、今回の試合も厳しい展開になることは必ずあります」

──グラップリング、柔術の試合に出ている宇野薫を見て……でも、やっぱり宇野薫はMMAの人だと。似合っているのはMMAだと個人的に腑に落ちた感がありました。

「ホントですか(笑)。ありがとうございます」

──纏っている空気感ですかね。

「グラップリングと柔術も難しく、だから面白いです。ただ怖さという部分で、打撃があるMMAがより怖いというのはあります。MMAは打撃があるなかで、恐怖心がある。その分、結果が出た時は嬉しいです」

──正直、いつまでやっとんのやというのは本当に思っています。どこまで自分のやりたいことを追求しているんだって。

「もう現役を続けることへの疑問は、高島さんに言われるようになって10年にはなりますよね(笑)。でもこないだ『俺はもう何も言わんから』って言われて。あぁ、もう言われないんだなって思ったんです(笑)。言ってくれる人がいなくなるなって。なんか、周囲はやはり僕には言いづらい空気はあるし」

──それは40歳過ぎて、ここまで頑張っている人に同業者は言えないですよ。ただし、記者としてはそういう風に宇野薫を書くことは、自分はできないなと思ってきました。

「……」

──年齢に関係なく、一定の基準でダメならダメだと。

「その通りだと思います。頑張っていても、勝たないとダメだし。自分もそこを気にして来ました。ある程度、一線でできているのか。そこが僕にとって一番のテーマで、今回の試合に関しても同じです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
5月16日(日)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2021#03対戦カード
             
<フェザー級/5分3R>
内藤太尊(日本)
宇野薫(日本)

<ライト級/5分3R>
大尊伸光(日本)
西川大和(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
宇田悠斗(日本)

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ(日本)
坂巻魁斗(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
石井逸人(日本)
野尻定由(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
小野島恒太(日本)
一條貴洋(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
杉本恵(日本)
檜山美樹子(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
中村未来(日本)
北野きゅう(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
小生由紀(日本)
澤田千優(日本)

<女子ストロー級/5分2R>
村山大介(日本)
柳仙香(日本)

<トライアルルール・フェザー級/3分2R>
宝珠山桃花(日本)
平沼ヤマト(日本)

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J-CAGE News Shooto2021#03 ブログ 内藤太尊 加藤ケンジ 坂巻魁斗 宇野薫

【Shooto2021#03】昨年1月以来の後楽園ホールで10試合。宇野薫が1年半ぶりの実戦&坂巻魁斗は修斗初参戦

【写真】どのようなパフォーマンスを見せることができるか、1年半ぶり──25年目の宇野薫(C)KEISUKE TAKAZAWA

7日(水)、5月16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#03に宇野薫が出場し、内藤太尊と対戦することが発表された。

1996年10月4日にプロ修斗デビューを果たし、四半世紀が過ぎようとするなか宇野が2019年11月のマーカス・ヘルド戦以来。1年半ぶりにケージに足を踏み入れる。


対戦相手の内藤は1月にSASUKEの持つ修斗環太平洋フェザー級王座に挑み、RNCで敗れている。宇野は今回の試合出場に際し、SASUKE戦を要望したとも伝わっており、現状で戦うことができる最強の選手と対戦を望むという姿勢を持ち続けている。

とはいえ、内藤戦の8日前に46歳を迎えており、どれだけのパフォーマンスをケージの中で見せることができるのか不安は付きまとう。宇野には年齢云々ではなくケージに足を踏み入れる限り、MMAファイターとして成長した姿、そして強さを維持しているところを見せてほしい。

また同大会にはBRAVEからパラエストラ柏に移籍し、修斗初参戦となる坂巻魁斗が加藤ケンジと戦うことも発表された。

ZSTからDEEP、Grachanでキャリを積んできた坂巻だが、過去5戦は1勝4敗で3連敗中と厳しい状況にあり、常勝・鶴屋浩軍団入りし心機一転キャリアの再出発に臨む。

この他、今大会では3回戦でライト級の大尊伸光×西川大和、フライ級=清水清隆✖宇田悠斗と女子は杉本恵✖檜山美樹子、中村未来✖北野きゅう、小生由紀✖澤田千優、宝珠山桃花✖柳仙香のストロー級が4試合。さらにインフィニティリーグ2020バンタム級の最終対戦=石井が逸人✖野尻定由、小野島恒太✖一条貴洋戦が組まれており、これで全10試合が決定。後楽園ホールで10試合以上が組まれるのは、コロナ以前の昨年1月大会以来となる。

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J-CAGE Report SASUKE Shooto2021#01 ブログ 内藤太尊

【Shooto2021#01】カーフキックを多用したSASUKEが、内藤太尊をRNCで仕留めて王座初防衛に成功

<環太平洋フェザー級選手権試合/5分3R>
SASUKE(日本)
Def.2R2分36秒 bY RNC
内藤太尊(日本)

SASUKEが軽く右のカーフキック。内藤は上下に体を動かしながら、フェイントをかける。SAKUKEの右クロスがクリーンヒット、さらに右のカーフキックを見せる。内藤もワンツー、さらに左の蹴りを放つが、SAKUKEにキャッチされてしまう。内藤は左のロー。さらに右ローを放つと,、SAKUKEはそれに右のストレートを合わせる。組み付いたSASUKEはテイクダウンに成功するも、内藤はすぐに立ち上がる。しかしSASUKEはすぐさま再び組み付き、ケージ際でトップを奪った。内藤は半身になりながら立ち上がる。その内藤の太ももに左のヒザを入れるSASUKE。内藤はSASUKEの体勢を崩しながら離れて、右ストレートをヒット。対するSASUKEはダブルでテイクダウンを奪い、ケージ際まで運ぶ。立ち上がる内藤、SASUKEはバックに回って初回を終えた。

2R、内藤が左ロー、さらに左フックを合わせる。対するSASUKEは左フックを当てて、相手を下がらせたところでテイクダウンを仕掛けてグラウンドに持ち込む。すぐに立ち上がる内藤、しかりSASUKEは組んだまま内藤をケージに押し込む。SASUKEが離れると内藤はパンチを繰り出すが、SASUKEの右クロスがヒット。さらに蹴り足をキャッチしたSASUKEが内藤に尻もちをつかせる。立ち上がろうとする内藤に、左ヒジを入れていくSASUKE。ケージ中央での打撃戦に戻り、パンチを振り合う中、SASUKEが首相撲からのヒザを当てると崩れる内藤。すぐさまSASUKEがトップを奪い、バックからRNCを極めた。

環太平洋フェザー級王座の初防衛に成功したSASUKEは、世界王者・斎藤裕との対戦アピール。
「四角いリングで修斗伝承マッチを・・・」と、名前は挙げなかったが、RIZINでの対戦を希望した。

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Interview J-CAGE SASUKE Shooto2021#01 ブログ 内藤太尊

【Shooto2021#01】内藤太尊の挑戦を受けるSASUKE「今の内に目の前で僕を見て、目に焼き付けて下さい」

【写真】環太平洋王座の初防衛戦に臨むSASUKE (C)KEISUKE TAKAZAWA

31日(日)に東京都港区のニューピアホールで2021年度のプロ修斗公式戦──戦いの幕が切って落とされる。

2部制の今大会、とりを務めるのが修斗環太平洋フェザー級王者SASUKEだ。内藤太尊の挑戦を受けるSASUKEに、この試合後も含め話を訊いた。


──日曜日に初防衛戦が行われます。今の調子はいかがですか。

「いつも通り順調、という感じです」

──今回のタイトル戦が決定したのはいつごろでしょうか。

「オファーを頂いたのは、1カ月少し前ぐらいですかね」

──コロナ禍になって以来、試合が決まるのが遅くなっているきらいはありますが、年末年始を挟んでの1カ月少しという調整期間だったと。

「常に試合の準備はしてきたので、いつオファーがあっても大丈夫なようにしていました。体重だけ調節できれば問題ないという感じで。準備期間がなかったわけではないです」

──9月の王座奪取から、次はいつ頃だという気持ちでいましたか。

「対戦相手が誰になるのかと考えた時、いつになるのかは想像ができなかったです。なので、この早いタイミングで王座防衛戦があるとは思っていなかったですね。

僕としては工藤(諒司)選手が来るかと思っていたのですが、12月にTTFCに出ることが決まり、彼とやらないなら誰と戦うんだと思っていました」

──工藤選手を意識していたのですね。

「意識はしていないです。当たるとすれば、工藤選手が妥当かと思っていました」

──そして内藤選手がチャレンジャーとなりました。

「あぁ、そう来たかと思いました。内藤選手も青井選手に粘り勝ちして、去年3月に野瀬(翔平)と決まっていたけどカード変更から大会が中止になっていました。まぁ、挑戦する資格はあるのかと思っています。なので、この対戦に不満があるとかは一切ないです」

──では内藤選手の印象を教えてください。

「気持ちが強い選手で、最後まで勝負を諦めないです。その気持ちがあるので、序盤に攻め込まれても逆襲できる。技術的には離れ際のハイキック。近い距離でも空手独特の足を上げての蹴りは注意しないといけないです」

──対して、SASUKE選手が見せるべき点は?

「打撃も組みもしっかりとアドバンテージを取って、フィニッシュを狙う。常に攻め続けることです。僕は試合になると前へ、前へといく人間なので──そういう圧力を掛ける試合になると思います」

──修斗世界フェザー級チャンピオン斎藤裕選手への挑戦を公言していたましが、RIZINに定着しそうな雰囲気です。そして弥益ドミネーター聡志選手がDEEP王座から転落し、RIZINで朝倉未来選手と対戦したことで一気に注目度が上がりました。このような現実は同じベルトを巻く立場として、複雑ではないでしょうか。

「回りのことは気にしていないです。修斗の世界タイトルを目標にしているというよりも、本当に強い相手に勝ってUFCに行きたいので。コロナ禍で海外へ行くことが難しいのであれば、そこに引っ掛かるために今、自分が何をしたら良いのか。

それには国内のフェザー級で強いヤツを倒せば良い。それが斎藤選手だと思っています。修斗の世界のベルトよりも、斎藤裕を取りに行くという気持ちでいます。そして斎藤選手がこっちに戻ってこないのであれば、僕がそっちに行くしかないかと」

──そうなるとUFCでいくために勝つ戦いと、RIZINに必要とされる戦いは性質が違ってくるかと思います。そこも含めて、どのような試合をしなければいけないと考えていますか。

「誰が見ても文句ない、どの局面でも『コイツと強い選手の試合が見たいな』と思わせるような試合をすれば良いかと思います。ケージを使った攻防、使っていない攻防、どちらでも圧倒すれば文句はないでしょうし」

──そこの部分というのは、UFCで戦っていきたい気持ちと合致するのですか。

「結局、そこを難なくクリアできないとUFCには行けないだろうって。通過点として、全員圧倒してやろうと思っています」

──その青写真が目前の試合に集中できない要素になることは?

「これは弘中(邦佳)代表の言葉なのですが、調子が良い時ほど足元をすくわれるから気をつけろと。アマチュアの時からずっと言われてきたことです。今回、その先に関してテーマを持っていますが、油断をするとか全くないです。

内藤選手は一発があります。貰ったら終わるパンチの持ち主です。全く甘く見ることはない。あの試合をずってやってきた選手ですからね」

──なるほど!! ではファンに一言メッセージをお願いします。

「とりあえず目を離さないでください。今、僕を見ることができるとラッキーなので。ケージから近い距離で僕の試合を見ることができるのは、もう多くないんじゃないかと。すぐに大舞台に行くので、今の内に目の前で僕を見てその目に焼き付けてください」

■視聴方法(予定)
1月31日(日)
第1部:午後1時~ ABEMA格闘チャンネル
第2部:午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■第2部対戦カード

<環太平洋フェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]SASUKE(日本)
[挑戦者]内藤太尊(日本)

<65.8キロ契約/5分2R>
齋藤翼(日本)
新井拓巳(日本)

<61.2キロ契約/5分2R>
鎌田悠介(日本)
関口祐冬(日本)

<61.2キロ契約/5分2R>
佐々木駿友(日本)
寺嶋直人(日本)

<65.8キロ契約/5分3R>
石原夜叉坊(日本)
祖根寿麻(日本)

■第1部対戦カード

<65.8キロ契約/5分3R>
藤井伸樹(日本)
加藤ケンジ(日本)

<83.9キロ契約/5分3R>
山田崇太郎(日本)
グンター・カルンダ(コンゴ民主共和国)

<76.5キロ契約/5分3R>
西川大和(日本)
マックス・ザ・ボディ(カメルーン)

<インフィニティリーグ2020バンタム級(65.8キロ契約)/5分2R>
よしずみ(日本)
石井逸人(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級(65.8キロ契約)/5分2R>
小野島恒太(日本)
野尻定由(日本)

<70.3キロ契約/5分2R>
木下タケアキ(日本)
大瀬良康平(日本)

<77.1キロ契約/5分2R>
ヨシ・イノウエ(日本)
上原平(日本)

<61.2キロ契約/5分2R>
恐山陸奥太郎(日本)
一杉芳樹(日本)

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J-CAGE News SASUKE Shooto2021#01 ブログ 内藤太尊

【Shooto2021#01】新年第一弾、追加カードは環太平洋フェザー級選手権試合=SASUKE✖内藤太尊

【写真】タイトル初防衛戦を迎えるSASUKE (C)MMAPLANET

29日(火)、Sustainより昨日に引き続き来年1月31日(日)に東京都港区のニューピア・ホールで開催されるShooto2021#01の対戦カードが発表されている。

昼夜2部制となる同大会、藤井伸樹✖加藤ケンジ、西川大和✖マックス・ザ・ボディという3回戦が2試合とインフィリにリーグ戦=よしずみ✖石井逸人、小野島恒太✖野尻定由を始め2回戦が4試合が明らかとなっていたが、そこに5試合が加わった。


今回の発表された5試合は2回戦が4試合、唯一の3回戦が環太平洋フェザー級選手権試合=王者SASUKE✖チャレンジャー内藤太尊の一戦だ。

SASUKEは9月の渋谷大会で仲山貴志をパウンドアウトしてベルトを巻き、今回の試合が初防衛戦となる。RIZINを主戦場とする世界王者=斎藤裕の背中を追うSUSUKEだが、朝倉未来に勝利したワールドチャンプが修斗の舞台で戦うことは、現状では考えられない。

そのなかで一つ一つ勝つと宣言しているSASUKEに挑戦する内藤は、実に昨年7月に青井人に逆転TKO勝ちを収めて以来1年半ぶりの試合だ。

内藤の持ち味はなんといっても粘り強さにある。そして、SASUKEはいつでも試合を決めるキラーインスティンクトを持つ。内藤がSASUKEの殺傷能力を乗り越えた先に──どのような未体験ゾーンを王者に与えることができるのか。

同時にその状況下で、SASUKEが何を見せることができるのか。あるいは、乗り越えさせないで仕留め切るのかの。その辺りが絶対的に注目の環太平洋フェザー級選手権試合だ。

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