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ONE ONE TNT02 ONE118 Report シネチャグタガ・ゾルツェツェグ ブログ 中原由貴

【ONE TNT02】これは極めて悪質。中原のヒールにゾルツェツェグがグラウンドでの蹴りで反則負けに

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
中原由貴(日本)
DQ 2R by Illegal attack
シネチャグタガ・ゾルツェツェグ(モンゴル)

サウスポー同士、いきなり右を振るったゾルツェツェグに対し、中原は直後にテイクダウンを決める。サイドで抑えたナカハラはギロチンスイープを潰してマウントへ。頭を抜くと、ハーフになりブリッジを耐える展開に。ハーフでエルボーを落とするナカハラは、パンチを落としつつ足を抜きに掛かる。

ヒザを割って、しっかりとしたポスチャーからエルボー、パンチを入れた中原はスクランブルでヒザを入れ、ギロチンに捕える。スラムして離れたゾルツェツェグが右フック、中原も左を返す。その場スーパーマンのような右フックを見せたゾルツェツェグはオーソに構える。中原は左を当て、迎え撃っての左フックを狙う。構えを変えつつ、右フックで飛び込んだゾルツェツェグが、ダブルレッグを切る。中原は左ミドルも、ケージを背負うようになっている。蹴りで間合を確保した中原だが、最後に左フックから右フックを被弾してマウスピースを吹き飛ばしながら、パンチを打ち返した。

2R、剛腕ぶりをラウンド終盤に見せつけたゾルツェツェグだが、疲れが見えるか。中原は右ミドルを蹴り、ワンツーに。ゾルツェツェグは明らかに動きが落ちている。それでもワンツーで前に出るゾルツェツェグに対し、中原がニータップでテイクダウンを奪いマウントへ。右腕を差して、立ち上がったゾルツェツェグが離れる。

ダブルレッグでドライブした中原が、シングルでゾルツェツェグを押し込む。ヒザを貰わないよう、頭を押し込みゾルツェツェグを座らせると中原は足を束ねていく。MMAでリードする中原は、ゾルツェツェグに背中をつかせて苦も無くパスへ。マウントに移行して殴り、背中を向けるとRNCを中原が仕掛ける。

闘争本能で上を向き逃れたゾルツェツェグだが、マウントとバックマウントからパンチを受け続ける。ハーフに戻したゾルツェツェグは、左腕を差して立ち上がる、と、ここで中原がサドルからヒールへ。左足を取られたゾルツェツェグは上体を起こし、右足の中原の顔面を蹴り抜く。

これはもうダメージ云々でない、悪質な反則攻撃。レフェリーは即、反則負けにすべきだ。結果、レフェリーがレッドカードを提示しゾルツェツェグは失格となった。「スピンしようとした、アクシデントだ。素早く回って、あそこから抜けようとしたんだ。対戦相手に謝りたい」というゾルツェツェグだが、そんな言い分はスローモーション映像を見ればまかり通らないことは明らかだ。


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Interview ONE ONE TNT02 ONE118 シネチャグタガ・ゾルツェツェグ ブログ 中原由貴

【ONE TNT02】中原由貴と対戦、草原の剛腕ゾルツェツェグ「僕に倒されても、気を悪くするな」

【写真】インタビュー中も不敵な笑みを浮かべるだけでなく、あくびまでしていたゾルツェツェグ(C)MMAPLANET

明日15日(木・現地時間)に中継されるONE118:ONE TNT02で中原由貴戦が放送されるシネチャグタガ・ゾルツェツェグ。

ONE Warrior Seriesから本戦契約を果たしたゾルツェツェグは、昨年1月にマー・ジャワンを55秒で倒した後、母国モンゴルが徹底したコロナ感染対策を行い、国外に出ることができなくなった。

ようやく手にした中原戦に関して、自信しか口にしないゾルツェツェグ。この自信に根拠はあるのか、ないのかは──明日、明らかとなる。


──中原由貴選手と木曜日の朝に戦います。ところでパンデミック後、モンゴルはいち早く徹底した感染予防を政府が取りました。最近でこそ感染者が増えていますが、概ね抑制できていたような印象があります。MMAの練習はそのような状況で、影響は受けなかったですか。

「トレーニングはできていた。モンゴルは米国や他の国ほど状況は悪くならなかったからね。政府はすぐにロックダウンし、数カ月前までしっかりと統制していた。国境を封鎖し、帰国した人間は隔離措置が取られた。21日間の隔離なんだ」

──それは長い!!

「結果、ウランバートルやそれぞれの都市の内部は普通に近い営みが可能だったんだ。学校が休校になり、イベントは中止になったけど、それからレストランやあらゆるエンターテイメントで通常の30パーセントまでしか入場が認められない状況が続いた。都市部では皆がマスクをしる。ファイターも、所属ジムを使ってのトレーニングは週に3度は可能だった。

ただし、国外に出ることはできないから……去年の10月からONEはシンガポールでの国際大会を復活させたけど、そこに参加することはできなかった。ONEからは何度かオファーがあったのに。練習をしても試合には出られないという状況には、凄くフラストレーションがたまったよ」

──そうなりますよね。

「ようやく国外に出ることが認めらけど、最近になって感染者が一気に増え、4月10日から再びロックダウンに入り、国境も封鎖される。ロックダウンは25日までで、国境は5月1日に封鎖が解かれるけど、海外の人はワクチンを接種した人間しか入国はできない。

ほんの少しのタイミングの違いで、僕はこの試合のためにシンガポールに来られたし、練習もできていた。本当にロックダウンが1週間は早ければ、試合はできないところだったんだ」

──それはギリギリのタイミングでしたね。

「幸運にも試合の準備は問題なくできていた。モンゴルではワクチンの接種も始まっているけど、スポーツ関係はボクシングのナショナルチームぐらいだね、接種されているのは。だからボクシング・チームのメンバーは皆が練習できている。MMAファイターはワクチンを打っていないから、自分の所属するジムで練習していただけだ」

──そんなギリギリの状態で戦うことができる中原選手の印象を教えてください。

「ただ1人の対戦相手だよ。これまで戦ってきた相手と何も変わらない」

──過去の対戦相手とは、経験値が違うと思いますが。

「そんなことは思わないよ(笑)。全ての局面において、僕がアドバンテージを握っている。ボクシングでも僕の方がずっと上だ。比べものにならない。判定になることなく、絶対に倒すよ。

僕はナカハラに勝つために戦っているんじゃなくて、ベルトを巻くために戦っている。挑戦権が回ってくるまで、全ての試合でフィニッシュする。ナカハラには僕に倒されても、気を悪くするなよと言いたい」

──そこまで自信があるのですね……。凄くリラックスしていますし。

「これまでも、そうだった。今回もリラックスしているし、自信もある。それはチャンピオンシップ・ファイトになっても変わることはない」

■視聴方法(予定)
4月15日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE TNT02中継対戦カード

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
ジャネット・トッド(タイ)
アン・リン・ホグスタッド(ノルウェー)

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者] ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シネチャグタガ・ゾルツェツェグ(モンゴル)
中原由貴(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
キム・キュソン(韓国)
ワン・シュオ(中国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ミッチェル・チャマール(米国)
上久保周哉(日本)

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Interview ONE ONE TNT02 ONE118 シネチャグタガ・ゾルツェツェグ ブログ 中原由貴

【ONE TNT02】ゾルツェツェグと対戦、中原由貴─02─「トノンにやられた形がはまれば一番面白い」

【写真】録画ファイトだからこそ──ともいえる、徹底して戦略を披露してくれた中原(C)MMAPLANET

15日(木・現地時間)に中継されるONE118:ONE TNT02で、シネチャグタガ・ゾルツェツェグとの試合が放送される中原由貴インタビュー後編。

ラスラン・エミルベクに続き、剛腕ファイターと戦うことになった中原はこの試合で磨いてきた技術を試し斬りすることもあるという。それがインタビュー前編でのトップ写真のパームトゥパーム・グリップの通じる。

レスリングを消化したボクサー相手に、多くの局面を仮定しつつ中原がゾルツェツェグとの戦いをシミュレートした。

<中原由貴インタビューPart.01はコチラから>


──組みに対応した剛腕という風に感じました。

「なんかモンゴルの五輪ボクシング代表だったとか聞いて……組みに関しては特別なことしていないですね。下になると抱きついているし、ボクシングを軸にして戦うための練習をしているのかなって。でも、分からないですよね。最後の試合から1年3カ月も経っていますからね」

──最近、BRAVE CFで戦うホゼ・トーレスにインタビューをしたときに「MMAをやっているんだ。殴られる。それ以上、殴れば良いんだ」という言葉があり、改めて戦いの真理を聞いた想いがしたんです。

「ホント、その通りですよ。ゾルツェツェグも一発はありますけど、それ以外のパンチはボクシングっぽいというか。細かいパンチのなかにズドンというのを持っているので、変に焦るとカウンターを取られてしまいますね。

マー・ジャワンがやられたのも焦って飛び込んだところに、右オーバーハンドを当てられたので。だからエミルベクとの試合以上にじれったい内容になるかもしれないです。

そういうなかで寝技になるとしがみつく──そういう相手ですから、トップを取ってからのパウンドは怖いけど寝技の精度は高くない。ゲイリー・トノンに負けてから、実はずっと足関節を磨いてきたんです。いわゆるダナハー・システムという足関節の流れを。

練習でも試していて、手応えは十分に感じています。初見では掛かるんじゃないかと。本当は秘密兵器として、ずっと取っておきたい技術ではあるのですが、今回の試合で狙う局面もあるかもしれないですね。

練習でも組んだところから、行ける時は行く。仕掛けるという習慣をつけてきました。だから抑える、コントロールするという展開はないです。バックを取った場合は、そこにいるかもしれないですが。上を取った時はすぐに仕掛けていきます。

相手に対応されたら、次にいく。

対応できないなら、そこで極める。

そういう練習をしつつ、打撃を逃げていると組めないから、ある程度はやりあうし。

展開によっては、足関節で決着もあると思います。

シングルには行った時、向うが定石通りの対応をしてきたから、俺がゲイリー・トノンにやられた形がハマる。

そういう勝ち方ができれば、一番面白いですよね。そこはドリルでも、しっかりとやってきました。

シングルに入って、相手が足を出して来たら後転してヒールというのは。

最後のところは、トノンのように精度は高くないですけど……。外ヒールは取れそうです。

カカトでなくて、爪先で極める方法でロールさせない。

足首を捻る。内ヒールも、そういうやり方はやってきました。

言っちゃうと、一番手っ取り早いですよね。タップしなくても、壊しちゃえば」

──恐ろしい展開ではあります。

「使えるかどうか、試しておかないといけないですしね。ただゾルツェツェグはどの試合も途中で失速しているから、組んで削って仕留める──その展開だと、パンチでも倒せます。

ビッグヒットを貰わず、距離を掴んで戦う。向うがどのように戦ってくるか。ボクシングで勝とうとするプライドを持って来るのか。僕の前の試合を見て、カウンターを警戒してくるのか。まぁ懐に入って組んでしまえば、テイクダウンまではいけると思います。 

だから、どういう風にゾルツェツェグが攻めてくるのかというのもありますね」

──この試合に勝って、タイトルに絡んでくるところまでいきたいところです。

「そろそろランカーと戦いというのはありますね。ただタン・カイとの試合が見たいというファンの意見も見ますし、そこをスルーして上にいくのはどうなのかという気もしています。

タン・カイは全てのベースが高いですよね。だから、松嶋選手とか組まれるかもしれないですしね。アイツの方が僕より、先に上と戦うかもしれない」

──そこを語ることができる位置に、前回の勝利で来たということでしょうか。

「しっかり強くなっている確信はあります。しんどい試合で勝つのもそうですが、しっかりと見切ってパンチを入れたので。今回の試合は打撃では相手のペースで試合が進むと思います。

ただし、放っておいても向うから前に出てくる。デカいの振って、中に入ってくると細かいボクシング技術を見せます。だから、そこでちゃんと組むことが出来れば──中原由貴、バージョンアップしましたという試合になるので。

テストをしないでランカー対決になるのであれば、今回の試合で1度出せれば良いかなとも思っています」

──試し切りもありえると。この怖い、選手を相手に。

「そういう相手と戦うために海外に出てきたので。自分のやりたい相手……まぁ、やりたくはないのですが(苦笑)。でも勝てそうな相手ではなくて、厳しい試合になることが予想される相手と戦う方が、格闘技やっていて良かったと思えるかと思います。目的は強くなることなので」

──やりたくない相手、つまり強いということですからね。

「この葛藤は、皆に分かってもらえるのか。伝わらないだろうなっていうのはありますが、前回のエミルベクにしても無敗の相手で、やりたくないけどやりたい──そういう試合でした。やりたくないって、結局は負けたくないということなんですよね。

だから負けたくないなら、誰にだって負けたくないし。良い相手を用意してもらいました。皆、色々な期待をしてくれていると思います。ONE的にも『お前ら、殴り合ってどっちか倒れろよ』ということだと思いますが、僕は僕のやりたい試合をします。

ただし5分3R、15分間──どこからでもフィニッシュを狙います。余り引き出しを出さず(笑)、それでも新しい自分を見せることができればと思っていますので、ちょっと期待してください」

■視聴方法(予定)
4月15日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE TNT02中継対戦カード

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
ジャネット・トッド(タイ)
アン・リン・ホグスタッド(ノルウェー)

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者] ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シネチャグタガ・ゾルツェツェグ(モンゴル)
中原由貴(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
キム・キュソン(韓国)
ワン・シュオ(中国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ミッチェル・チャマール(米国)
上久保周哉(日本)

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Interview ONE ONE TNT02 ONE118 シネチャグタガ・ゾルツェツェグ ブログ 中原由貴

【ONE TNT02】草原の剛腕ゾルツェツェグと対戦、中原由貴─01─「誰のパンチを貰っても倒れる」

【写真】このパームトゥパームが意味するのは?(C)MMAPLANET

15日(木・現地時間)に中継されるONE118:ONE TNT02で中原由貴✖シネチャグタガ・ゾルツェツェグが放送される。

昨年12月に12勝0敗のラスラン・エミルベクを見事にTKOした中原が、またもシルクロード系の剛腕ファイターと相対することとなった。

無名の猛者はプロとして一番避けたい相手というのが、多くのファイターが抱く本音だろう。ただし、今やMMAは世界中に広まり、我々のレーダーに掛かっていない強いファイターはいくらでもいる。そんなMMAの世界標準で戦う、中原の心境を尋ねた。


──当初、放送日程が確定していないアディショナル・カードで組まれていると聞いていたシネチャグタガ・ゾルツェツェグ戦が、TNT02の中継枠に組み込まれた中原選手です。まず、昨年12月18日にラスラン・エミルベクに90秒TKO勝ちした試合について、どのようにあの勝利を捉えていますか。

「相手の良さが出る前に、勝てた感じでした。練習でやってきたことを出せました。しっかりと見て打てたので、回りからも『まぐれのカウンターではない』と言ってもらえましたし、ちゃんと練習してきて良かったです」

──未知の相手で、ケージの中で見合った時はどのような印象を持ちましたか。

「当日は全然デカくないと思いました。映像ではもっとデカくて圧力があるように見えていたので。サークルケイジのなかでは、そんなに変わらないなって」

──素晴らしいTKO勝ちでしたが、放送を2カ月以上も待たないといけなくなりました。結果を周囲に漏らすこともできない状態が、ここまであり──その間に次の試合に向けて気持ちをもっていくことなど、メリハリをつけることは難しくなかったですか。

「最初は1月22日の大会へのオファーが、1月1日にあったんです。でも、それは相手も聞かずに断りました(笑)。年末年始で休んでいたので。

そうしたら1月中旬に2月にタン・カイとやらないかという話もありました。ここに関しては、正直にいうとエミルベクに勝った試合が中継もされていなくて……という意識があったかと思います」

──やはり前の試合が中継されて、次に向かいますというケジメが必要ですよね。

「それでも2月の頭に4月8日にTNT大会で試合ができるという話が来て、その時はTNT枠に入ることなんてないんだろうなって思いつつ……」

──了承したと(笑)。選手としては終わった試合はさっさと放送してほしいですね。

「……まぁ、そこは柔らかく伝えましたけどね(笑)。そろそろスイッチを入れないといけない時期だとも感じていたし、2カ月あれば準備できますからね。そうしているうちに相手の名前が来て……これは余りやりたい相手ではないというのをまず思いました」

──またもシルクロード系の未知系剛腕ファイターです。

「ハイ。でも、そういう相手と戦う時ほど強くなれるとも思っています。開き直りじゃないですけど、録画中継のことも対戦相手のこともいちいち気にすることなく、淡々と試合をこなしてファイトマネーを得ようという風になっていますね。

選手一本の時は生活があるから、もっとシリアスに捉えていたと思います。ファイトマネーも放送後に振り込まれるとかだったら文句も言いたくなりますけど、そんなこともなく。ONEはすぐに入金もありますしね」

──何よりも大切なことです。ただスポーツなので何カ月も中継が遅く、本当はいつ戦っているのか分からなくなってしまうような状況はなくしてほしいと思います。

「選手としては勝ちゃ良いのですが、身近で応援してくれる人には申し訳ないですね。会社の人達、スポンサーさん、友達に対しては複雑な想いでいるので、15日に今回の試合が放送されることが分かり、少しモチベーションは上がりました。単純です(笑)。

こんなこと考えている時点でダメなのかもしれないですけど、勝っても負けてもすぐに情報が公開されるのでスッキリできるかと思います。だって試合に負けて、中継まで3カ月とかあると最悪ですよ」

──そこも全肯定させていただきます。そんななかでシネチャグタガ・ゾルツェツェグ。無名で恐らくは相当に強い。

「日本にいたら、日本人の強いヤツと戦えますが、こういう相手とは戦えないですよね。まぁ日本で一番になってない奴が世界とか言うなってなるかもしれないですけど、僕はこういう戦いがしたくてONEと契約をしたので」

──青木選手や北岡選手たちの世代って、国内でもっと国際戦を戦うことができていました。北米基準の選手と。今や、北米基準でなく世界中が強いですから日本で無名でも、強くて当たり前で。その代表格がシネチャグタガのような選手かと思います。

「そうやって見てもらえると嬉しいですね。国内では30代後半や中盤でベルトを巻いている人がいますけど、ピークじゃないとかっていう評価がついてくるなら、勝っても素直に喜べないじゃないですか。なら、知られていなくても強いヤツと戦える環境にいる方が、僕は良いですよね。

実はゾルツェツェグと戦うことは去年の4月に一度決まっていて、コロナで流れたんです。だから、ここでやるのも運命ですよね。あの時に、一度はコイツとやるという気持ちはできていたので……でも、ヤバい相手ですよね」

──底が見えていないだけ怖いです。

「ただ、誰のパンチを貰っても倒れるんですよ。こないだのキルギスのエミルベクが相手だろうと、今回のモンゴルのゾルツェツェグだろうと。

皆、倒せるパンチを持っています。ちょっとアグレッシブすぎるので気を付けないといけない部分はありますけどね」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
4月15日(木・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE TNT02中継対戦カード

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
ジャネット・トッド(タイ)
アン・リン・ホグスタッド(ノルウェー)

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者] ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シネチャグタガ・ゾルツェツェグ(モンゴル)
中原由貴(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
キム・キュソン(韓国)
ワン・シュオ(中国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ミッチェル・チャマール(米国)
上久保周哉(日本)

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News ONE ONE TNT02 ONE118 シネチャグタガ・ゾルツェツェグ ブログ 上久保周哉 中原由貴

【ONE TNT02】15日中継のONE TNT02で中原由貴✖草原の剛腕、上久保はミッチェル・チャマールと!!

【写真】来週木曜日のリードカードで視られるシネチャグタガ✖中原は非常に楽しみなマッチアップだ (C)MMAPLANET

9日(金・現地時間)、ONE ChampionshipがSNS上で4月15日(木・現地時間)に中継されるONE118:ONE TNT02のラインナップの発表している。

もちろん、これからのカードは8日(木・現地時間)に試合は行われており、録画中継がなされるカードだ。とはいえ、これまでに発表されていたカードから大きくカードが変更が見られる。

メイン格としてONE世界ライト級選手権試合=王者クリスチャン・リー✖挑戦者ティモフィ・ナシューヒンは組まれているが、フェザー級のマーチン・ウェン✖キム・ジェウン、リードカードからはダスティン・ジョイソン✖イスラム・アバソフ、マーカス・ブシェシャ✖カン・ジウォン戦がなくなり、TNT03でトロイ・ウォーセン戦が中継される予定だった上久保周哉とミッチェル・チャマールとの一戦、中原由貴が草原の剛腕ことシネチャグタガ・ゾルツェツェグのいう猛者と戦うマッチアップが組み込まれている。


一時は今回と同様にONEのSNSで発表後され海外のサイトなどでは記事化されたのち、数時間で情報が消去されたストロー級注目の一番ジャレッド・ブルックス✖リト・アディワン戦も、そのまま消滅した形だ。

対戦カードの変更については説明はないもののコロナ予防対策及び安全対策のプロトコルに則して、選手の入れ替わりが現地で激しく起こっていることは容易に想像できる。

そんななか中原✖ゾルツェツェグや、キム・キュソン✖ワン・シュオなど予備マッチとして組まれていた試合が中継枠に昇格し、上久保は対戦相手が代わり、放送日も変更されたということになる。新しい対戦相手のチャマールはウォーセンのチームメイトだ。そのウォーセンはONEの正式発表前のカードをスッパ抜くことで知られているASIAN MMAではジョン・リネケルと対戦予定だったチーム・ラカイのスティーブン・ローマンが新型コロナウィルスで陽性だったため、急遽リネケルとTNT03枠で戦うことが報じられている。

※MMAPLANETではチャマールと対戦が決まった直後の上久保にインタビューを行っており、後程掲載したい。

■視聴方法(予定)
4月15日(木・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE TNT02中継対戦カード

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
ジャネット・トッド(タイ)
アン・リン・ホグスタッド(ノルウェー)

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者] ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シネチャグタガ・ゾルツェツェグ(モンゴル)
中原由貴(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
キム・キュソン(韓国)
ワン・シュオ(中国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ミッチェル・チャマール(米国)
上久保周哉(日本)

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ONE Report ブログ ラスラン・エミルベク 中原由貴

【ONE】中原由貴、12勝0敗のキルギス人ファイター=エミルベクを90秒KO。「とにかく強いヤツと」

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
中原由貴(日本)
Def.1R1分30秒 by TKO
ラスラン・エミルベク(キルギス)

10センチ上背が高いエミルベクが、まず右ローを蹴る。サウスポーの中原は右ジャブを伸ばすが、右ストレートを被弾する。さらに右ハイから右を放つエミルベクに対し、中原も左を返す。射程距離の長いエミルベクの右オーバーハンドの打ち終わりに、中原は右フックを打ち抜く。前方に崩れたエミルベクに右の鉄槌から、左のパウンドを入れた中原がビックインパクトを残すTKO勝ちを手にした。

「強いヤツ、とにかく強いヤツとやらせてください」と中原は話した。


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Interview ONE ブログ ラスラン・エミルベク 中原由貴

【ONE】1年7カ月振りの実戦=中央アジアの未知強エミルベク戦へ。中原由貴「腹が決まっています」

【写真】MMAとの向き合い方が見つかった中原。キャリアアップはここからだ(C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)に中継されるONE117 02 「Fists of Furry02」で、中原由貴✖ラスラン・エミルベクが放送される。

2019年5月にゲイリー・トノンに敗れて以来の実戦復帰となる中原をABEMA TVにTHE WONDERが追った。

未知の中央アジアからの無敗の対戦相手との試合を前に──どのような心境でいるのか。生活環境も変わり、試合に向かうスタンスも変化があった中原の心境とは。


──キャリアを積み、結果を残すことで未来が広がるという想いが大きかった時代から、その立場になった時になかなか思ったように試合機会が巡って来ない。そんなジレンマに陥ることが多くなったと思います(※同取材は昨年12月8日に行われた)。

「そうですね。昔のONEは日本人選手が放置されている状況がありました。でも、ONEは変わったという声も多く聞かれ、実際に僕より先に契約した選手も試合機会がコンスタントに与えられていました。

でも……僕はそうじゃなかった。ただ、前回の試合で負けているし、だから試合間隔が空いてしまうと言われるとそれまでです。勝っていてそうなると、こちらからアクションを起こせますけど、とにかく負けているので何も言えないですよね」

──そんななか、実に1年7カ月振りの試合が決まりました。対戦相手の名前を聞いても、「ラスラン・エミルベク? 誰それ?」と。するとレコードが12勝0敗で、国籍はキルギス……これは、ちょっと嫌な相手ではないのかと。

「ハイ(苦笑)。12勝0敗、映像をいくつか見たのですが、参考にならないんですよね。対戦相手のレベルだったり、最後の試合が1年も前なので。ただ、MMAに必要なことはできますよね。それと……デカい」

──確かに映像を見ると、上半身もそうだし大きいというのが最初の印象でした。

「180センチあって、リーチが183センチ。きっとじれったい時間が長くなると思います。そこで我慢できるのか、行っちゃうのか」

──威力や迫力のあるパンチには見えなかったのですが、あのリーチがあるのにゴチャゴチャしているというのは、やり辛いかと。そのゴチャゴチャからダブルレッグはタイミングのタイミングが良いかと思いました。

「いきなりレベルチェンジしてきますよね。まぁ、切れるのであれば切りたいのですが、今回の試合は試したいことも多いので、そこはちょっと都合が良いかとなというのはあります。

基本的にテイクダウンは防ぐことはできます。だから、入られてからの対処を考えています。なのでダブルレッグは意識していないです。入りたいなら、入れば──みたいな(笑)」

──試したいことというのは?

「背中をつけて戦っても、どこからでも取れる。実際に練習でも初見殺しですけど、初めての人には取れるので。NYのヘンゾ・グレイシーのところで学んだことを出そうかと思っています」

──おお、非常に楽しみです。

「エミルベクがテンパるようだと、取れるんじゃないかと思っています。ただ、極め切れなくても次の展開も考えていますし、しっかりと捕まえてから仕掛けるということは心掛けています。

僕の方がテンパったり、逆に深追いするとジリ貧になってしまうので……そういう意味でもMMAは難しいです」

──どのような技なのか、楽しみしています。

「ここで見せるのか、先に取っておくのか。まぁ、先に取っておくなんて甘い試合はONEにはないと思っているので、出すべきタイミングがくれば躊躇なく仕掛けます。

ただ、そっちよりも打たせずに打つ。距離を設定して、打ったら回る。一方的に打撃を入れたいですね。ただ相手のレンジに入るということは、僕の方がリーチがないのでパンチをもらう状況になります。

エミリオ・ウルティアと戦った時、ちょっと浮かれていて──あのフルスイングに驚いてしまったんです。で、試合中にも関わらず『あぁ、俺、覚悟が足らなかったな』って思いながら戦っていました」

──つまりは、今回は覚悟ができていると。

「腹が決まっています。我慢するところは我慢して、やり過ぎずに、でもしっかりと殴ります」

──ところで今回の試合後の話になりますが、2021年の目標というのはありますか。

「何試合組まれるのか分からないですけど、タイトルコンテンダーの列には並びたいですね。ダメージなくていけば、いけると思います。ちょっと試合間隔が空き過ぎたので、この試合を戦ってみないと分からないですけど、今はそんなにコンスタントに試合がなくても良いのかなっていう気持ちもあります」

──そういう風になるものなのですね。

「それは僕がフルタイム・ファイターでなくて、生活が安定しているから言えることだと思います。フルタイム・ファイターの人は試合がないと食っていけないし、家族も支えることもできない。それは彼らの長所であり、短所でもある。

僕の場合は今回が1年半以上の試合、それでしっかりと動けるのであれば、次からは準備期間があるオファーを受けたいです。今回も時間は短かったけど、年内に戦わないと気持ちもだれると思って受けました。そうしたら如何せん、減量がきついです(笑)。今はチートデーも設けず、シンガポールに入ってからのことも考えて、落としています。

現地では部屋から出られないので、普段の睡眠時間が少ないから、たくさん寝ようと思います。それに何を言っても、相手もこっちと同じ状況ですしね」

──そのように、気持ちを吹っ切っていく感じですか。

「まぁ結果が出なければ出ないで、その時はその時です。これまで、勝たないといけないっていうプレッシャーが凄かったので。負けたら何もかも失うって思い込んでいて。

でも、ゲイリー・トノンに負けても若干評価が下がっただけで、生活が悪くなるということもなかったですし。ファイターである以上、戦っていくしかない。負けたら、負けた時に考えようというスタンスになれました」

──やはり吹っ切れていますね。

「回りの環境が、そうさせてくれました。以前はフルタイム・ファイターで格闘家を名乗りたくてやっていましたけど、今は正社員として生計を立てているので。ハングリーさが減ったと言われれば減ったかもしれないですけど、それ以上に良いメンタルで試合に臨めるようになったと思います。

生活を削って良い結果が出るかといえば、試合はコイントスのようなものなので。だから、日頃から切り詰めて──そのコイントスのために生活するのか。俺にはできなかったです。できる人もいると思うけど、自分は違いました。でも、生活面のことで安定したことで、MMAを辞めなくて済んだわけですし。

この長いブランクのなかで、何のために練習をしているのかも分からなくなった時期もありました。好きで練習をしているんだから、試合がなくても構わないと思うこともあったし。でも結局は、コレが好きだから辞められなかった。なら普段から切り詰めるんじゃなくて、普段は楽しさの延長線上でやる。でも試合になれば負けず嫌いだから頑張れる。そういう風にバランスが取れるようになりました。だから、心機一転みたいな感じで今回の試合に臨めます」

■視聴方法(予定)
3月5日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE117 02 「Fists of Furry02」対戦カード

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アミール・アリアックバリ(イラン)
カン・ジウォン(韓国)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アナトリー・マリューヒン(ロシア)
アレッシャンドリ・マシャド(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
タン・カイ(中国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>※
中原由貴(日本)
ラスラン・エミルベク(キルギス)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>※
ロシャン・マイナン(インド)
アジス・カリム(インドネシア)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
マーク・アベラルド(ニュージーランド)
エミリオ・ウルティア(米国)

※昨年12月18日に行われた試合。それ以外の試合は2月26日に実施され、録画中継される。

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Interview ONE ONE Inside the Matrix ONE113 タン・リー ブログ マーチン・ウェン 中原由貴

【ONE113】中原由貴が予想するONE世界フェザー級選手権試合──勝者:マーチン・ウェン

【写真】チャンミンに続き、中原の予想も王者ウェンだった (C)MMAPLANET

いよいよ本日、 30日(金・現地時間)にイベント開催となるONE113「Inside the Matrix」。

4大タイトルが組まれた今大会、同階級で戦う選手に世界戦を予想してもらう──シリーズ第2回目は、中原由貴がONE世界フェザー級選手権試合、王者マーチン・ウェン✖挑戦者タン・リーの勝利者予想とその理由を語った。


中原由貴の予想
勝者:マーチン・ウェン
理由
「僕はマーチン・ウェンが勝つと思います。まだアイツは、引き出しを出し切っていない感じがありますし。タン・リーはONEの初戦だったユーサップ・サーデュラエフ戦で、テイクダウンされてポジションを許されたまま初回が終わってしまったじゃないですか。

対してウェンは松嶋君にテイクダウンをされても、立つところで立って、自分の打撃で戦っていました。あと何と言っても右のカウンターの感性ですね。

カーフもあるのでタン・リーは高橋選手とやった時のようにサウスポーで構えると思います。そこで蹴ってきたところでパンチが入る。乱打戦になったとしても、ウェンの引き出しがあるなら有利になるんじゃないかと思います。

タン・リーの蹴ってからのパンチは、蹴りを受けるとアレで殴られてしまうのですが、フォラヤンのスピニングバックキックに右を合わせることができた選手ですからね。蹴りにもカウンターを合わせることができます。

タン・リーがサウスポーから左ミドルを蹴って、そのまま前に着地してオーソに変えてからの左フックという流れにも、右をドンと合わせるんじゃないでしょうか。

それかお互いに打撃を警戒して見合う展開になるかもしれないですが。総合力でも打撃でも……打ち合わない限り、ウェンが勝つと思います」

■ONE 113 Inside the Matrix対戦カード

ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ライニア・デリダー(オランダ)

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者]ユーリ・ラピクス(モルドバ)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]タン・リー(米国)

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]ティファニー・テオ(シンガポール)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
アントニオ・カルーゾ(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット(インド)
ノウ・スレイ・ポブ(カンボジア)

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Interview ONE Road to ONE03 ブログ 中原由貴 松嶋こよみ 高橋遼伍

【ONE】松嶋こよみ発言を受けて、中原由貴に訊く、Road to ONE─01─「日本人対決には全く興味ない」

【写真】言葉は強めだが、終始にこやかだった中原(C)ABEMA

28日(金・現地時間)にABEMAで中継されたONE111「A New Breed」のゲスト解説を務めた中原由貴。

1週間前に解説をした直後のインタビューで、同じフェザー級の松嶋こよみが日本人対決に関して、「前の試合で負けている選手だし、勝ってから声を挙げて欲しい」という発言をした。これ対し、中原はSNSで『話が違う』と反論。解説を終えた直後に、中原に日本人対決や昨年5月以降にどのように過ごしてきたのかを尋ねた。


──解説お疲れさまでした。大会の印象や昨年5月から現在までの動向を伺う前に、松嶋こよみ選手のMMAPLANETのインタビューで『僕と戦いたいという声がなかった。ランキングが下の選手に僕からやろうという気にはなれなかった』という発言をしたことに対し、ツイッターで反応をされていたと聞きました。

「これはもう、書くかどうかは高島さんに任せますけど、俺は別に逃げているわけじゃないんです。それなのに周りは『なんで、コイツらやらないんだ』って意見が出ているみたいで」

──Road to ONE03 に関しては、オファーはあったのでしょうか。

「ありました。僕、プライベートと仕事のケジメをつけたくてLINEが2つあるんです。SIMカードを2つ持っていて。でプライベートの方にしている時にオファーを長南さんからもらっていて1日、気付いていなかったんです。

気付いてすぐに、連絡を取りました。試合まで6週間か7週間で10キロほど体重を落とさないといけない状況で、詳しい計量方法とか分からなかったですけど……。ここ最近の流れだとONEの体重で当日計量だろうし、ONEと契約している日本人選手と戦うのであれば、久しぶりだし試合もしたいから『やります』って返答したんです。

で、相手が決まらないまま1週間ぐらい減量もして体重も3キロ落としていました。そうしたら、他の日本人フェザー級選手はONEが再開して日本人を呼ぶようになるのを待つということで、ONE本戦と契約していない選手の名前を告げられたんです。

ファイトマネーは日本でやる大会だし、本戦のような額じゃないだろうと思っていたけど、そこは良かったです。でも、ONEの契約選手と戦うつもり満々だったのに……それはちょっと気が乗らないってなりました」

──なるほど、そういう流れがあったのですね。

「でも僕のなかで相手は松嶋選手じゃないと思っていました。彼は僕とやるメリットはない。だって1つや2つでタイトルに挑戦できるのだから。で、山田(哲也)選手は日本にいるらしいけど、向うでずっとやってきた人が、このタイミングでは日本で試合はしないだろうと。だったら、高橋遼伍選手かなって。

高橋選手は去年の日本大会の時に『日本人対決も面白い』と発言していたので、これは高橋選手だって僕は思っていました。もう作戦も考えつつ、松嶋選手か山田選手の可能性もあるかもと考えつつ練習をしていると、ONE本戦で戦っていない選手の名前を告げられて……。

それは違うし一旦断わらせてもらいました。で、その直後にちょっとケガをして睡眠をとるにも影響がでる状態だったんです。そうしたら『高橋遼伍選手がOKなら、やりますか?』って1週間後に連絡がきて。『なんで1週間前に言ってくれないんだよ』って」

──でもケガをしていたのですよね。

「僕は試合が決まったら、ケガをしてもやります。逃げたと思われたくないし。だから、なんであの時に高橋選手の名前を出してくれなかったんだって。もう日常生活に影響が出るくらいなので、あの時点で試合ができるとは言えなかったです」

──なるほど、そのようなタイミングが合わないことがあったのですね。それとは別問題で、松嶋選手が『前の試合で負けているのに、ランクが上の僕とやるなら勝ってから言って欲しい』という風に発言していたことについてはどのように受け止めましたか。

「フフフフフフ。正直な話をして良いですか」

──勿論です。

「日本人対決には全く興味ないです。勿論ランキングは上にいるし、そういう風に言う気持ちは分かります。でも、彼がそういう風に言うってことは日本人を意識しちゃっているってことですよね。僕は日本人選手は誰も……それだったらONEに行かず、あのままパンクラスに残ってISAO選手に勝ってベルトを獲ってから、どっかに行くっていう選択をしていました。

お金の問題もありますけど、僕がONEを選んだのにはちゃんと理由もあります。海外で練習をしてローカル団体で戦っている色々なヤツらと肌を合わせた時に『ちょっと待てよ、俺、井の中の蛙じゃん』って思ったからなんですよ。世界にはまだまだ凄いヤツがいる。だから、外国人と戦いたくてONEをチョイスしたんです。

それが周りから同じ階級に日本人がいるとか言われても、それは外野の意見です。まず日本のなかで強いヤツを決めろよっていう気持ちも分かりますけど、俺個人としては正直、日本人と対戦することに興味はないんです」

──ただし10月にシンガポール大会が開催され、日本人選手が招聘されたとしても、出たいと思っている皆が出られることはまずないと予想されます。

「そうですね。その通りだと思います」

──もう本当にどのような大会で、どうなるのか分からない状況でRoad to ONEという国内大会の需要が高まり開催される。でも、日本人としか戦う選択肢はない。そういう場合だと中原選手はどうしたいですか。

「僕、今回スイッチ入ったのはビックリしたんです。日本人対決に意欲的になって。それもなぜか分からないですけど、金じゃなくて、消去法で誰になるか考えつつ3人の中なら誰でも良いって思っていたし。正直、僕より箔のある選手ばかりなんで。

下から突き上げるっていうのは一番良い立場で試合に臨むことができます。そういう気持ちがあったので、次に日本人選手と戦うことにスイッチが入るかと言われたら、今はもう待ちたいです。今日も解説している時に、コメントで中原✖高橋が見たいって書き込んでくれている人達もいて。そういう声を挙がると、それは嬉しいです。これだけ姿を消していた人間に対して、そんな風に行ってくれるなんて。

ですけど、本当にタイミングですね」

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Interview ONE ONE110 No Surrender III ファビオ・ピンカ ブログ 中原由貴 山田哲也 松嶋こよみ 高橋遼伍

【ONE】ムエタイ好き?=松嶋こよみに訊く、Road to ONE─01─「意外と僕と戦いたいという声がなかった」

【写真】解説後のインタビューも恒例になっていた(C)ABEMA

21日(金・現地時間)にABEMAで中継されたONE110「No Surrender III」のゲスト解説を務めた松嶋こよみ。

ムエタイに興味があるのは、解説中の言葉からも伝わってて来た。そんな松嶋にRoad to ONEという大会について、他のフェザー級選手が出場しない状況について尋ねた。


──いつも通り、解説でも大人しい松嶋選手でした。清野・大沢コンビの間に入っていくのは難しかったですか(笑)。

「そうですね、あれだけ話しているとなかなか入ることはできなかったです。しっかりと話してくださっているので(笑)」

──ムエタイの試合の方が言葉も多かったと思うのですが、松嶋選手はムエタイもチェックされているのですか。

「ONEでやっているムエタイは比較的見ています。キックボクシングよりムエタイをチェックしていますね。ムエタイはMMAに使える技術があると思うので、参考にするためにも見るようにしています」

──ペトロシアンの試合も見ないですか。あのカウンターや下がりながら打つパンチは参考になるかと思っていたのですが。

「キックはMMAグローブを使わないことが多いので、大きなグローブの試合はもう追わなくて良いかという風になっています。8オンスとかだと、もう別ですよね。ムエタイは逆にMMAグローブでなくても、好きで動画とかで挙がっているタイの試合も、ちょこちょこチェックしていました。

結局、首相撲ってまだ掘れる場所じゃないですか。そういうところは試合を見て、自分なりでも勉強していった方が良いかと思っています。試合ではそれほど使っていないのですが、練習では使うようにしています」

──首相撲の指導を受けることもあるのですか。

「それこそマモルさんに教えてもらったり、スパーリングのなかで自分で組んでヒジを使ったりして試しています」

──マモル選手はある意味、MMAファイターが首相撲を習うには最高の指導者かもしれないですね。MMA目線で首相撲を見るという点においても。

「首相撲は全てマモルさんに教わっています」

──ただ、めちゃくちゃ教えてくれることが多かったりしませんか(笑)。

「話に熱が入ると、もの凄い情報量になるので、全てを記憶に留めることは難しいです(苦笑)」

──ではファビオ・ピンカのMMAデビュー戦は見たいと思っていた部分が見られなかったのではないですか。

「余り良いようにムエタイをMMAに落とし込めていないというか、MMAはあまりできていなかったですね。残念でした」

──ただムエタイが凄いからといってMMAで勝つって、難しいことじゃないですか。

「それはそうなんですけどね(笑)。期待してしまっていたということですよね。ウィラチャイはMMAができる選手ですし。判定基準としてもローをいくら効かせていても、ダウン一つが仇になる。そういうMMAらしさは出ていました。

ピンカはがMMAの距離で戦えていなかったですし、ムエタイだったらあのスピニングバックフィストは被弾しなかったと思います。ムエタイだと、あの技を貰ったことすらないんじゃないかと。でも、ウィラチャイはムエタイでは勝てないけど、MMAなら勝てる。ウィラチャイとしては頑張って良い試合をしました。

初回にバランスを崩したときも、MMAを戦うならどういうつもりか分からない立ち方をして、殴られていました。柔術を練習しているとかインタビューで言っていたのに、どうなんだろうって。もう少し楽な相手と初戦は戦わせてあげたかったというのはありますけど、ピンカがどういう試合をしたかったのか、分からなかったです」

──ONEが活動再開し、解説という立場で大会を見てどのような気分でしたか。

「MMAが少ないのは寂しかったですね。ムエタイも面白いし、良い試合でした。でも僕はMMAファイターなので、MMAで締めて欲しいという気持ちはあります」

──解説中に10月のシンガポール大会に触れ、ゲイリー・トノンかタン・リーと戦いたいという発言がありましたが、9月10日のRoad to ONEという大会が行われることについてはどう思っているのでしょうか。

「それこそ意外と、僕と戦いたいという声がなかったですね。もっと同じ階級の選手が『松嶋とやりたい』と想ってくれているものだと思っていました。

僕はランク2位にいて、2月の試合が終わってからトノン、タン・リーという選手を念頭にずっと練習してきているので……そのつもりでいるというのはあるのですが、それこそランキングに入っていない人から『戦いたい』と言われても良いと思っています。どうなんでしょうかね?」

──ONEと契約していて、海外の大会に出られる見込みがないのであれば、私は中原由貴選手と高橋遼伍選手、そして山田哲也選手は松嶋選手と戦いたいと発言があっても良いと思います。そうすると国内にいて、フェザー級版の猿田洋祐✖内藤のび太が見られたので。

「まぁ、やりたいとアピールすることすらできない理由があるのかもしれないですけど……」

──松嶋選手から『やろうぜ』ということは?

「過去に負けている相手だったり、僕の方がランキングが下なら言うと思います。でも何か一つでも間違えるとぶっ飛ばされるのはタン・リーだと思うし、少しでも気を抜けば足首を捻られるのはトノンだという感覚でいます。

その2人に負けて、ランキングが僕より下の選手に自分の方からやろうという気にはなれなかったです。」

──このインタビューを読んで、『なら、やろうぜ』という声が挙がるとどうしますか。

「本気で僕をブッ飛ばすつもりでいるなら、僕がこれを言ったから声を挙げるっていうのも変じゃないですか。そういう気持ちもない選手よりも、僕がやりたいのはタン・リーとトノンです」

──ただし、いつタン・リーやトノンとできる日はまるで見えないです。

「ここからまた試合がない状況が何カ月も続けば、もうやるしかないです。やりたいと思われて、名前が挙がるのであればやると思います。

中原選手も高橋選手も強いです。僕が一方的に勝てる試合でないことは重々承知しています。ばかりか負ける可能性がある相手だと思っています。ただ僕は世界戦で負けたけど、前回の試合に勝って次にステップを踏める状況になっていると思います。

負けて試合ができていない状況の2人なので、なら2人で先にやってほしいという気持ちでいるのは、ダメなんですかね。なんで、その2人がRoad to ONEという場所で戦わないんだろうっていう話にならないですか?」

──そして勝った方が、『松嶋、テメェ俺と戦え』とアピールするものだと。

「そう思っています。それも僕の我儘な部分かもしれないですけど、江藤さんが青木さんと戦うのもアミール・カーンに一本勝ちしているからこそ、楽しみな部分も生まれる。そういうことだろうと……」

<この項、続く>