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UFCが2023年第1四半期(1~3月)の大会スケジュールを発表/2.5韓国大会は消滅か

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 UFCが2023年第1四半期(1~3月)のスケジュールを発表。

1月14日 『UFC Fight Night: Gastelum vs. Imavov』ネバダ州ラスベガス、UFC APEX
1月21日 『UFC 283』ブラジル・リオデジャネイロ
2月12日 『UFC 284: Makhachev vs. Volkanovski』西オーストラリア州パース
2月18日 『UFC Fight Night』ネバダ州ラスベガス、UFC APEX
2月25日 『UFC Fight Night』ネバダ州ラスベガス、UFC APEX
3月04日 『UFC 285』ネバダ州ラスベガス、T-モバイル・アリーナ
3月11日 『UFC Fight Night』ネバダ州ラスベガス、ヴァージンホテルズ・ラスベガス・シアター
3月18日 『UFC 286』イングランド・ロンドン、The O2
3月25日 『UFC Fight Night』テキサス州サンディエゴ、AT&Tセンター


 MMAJunkieも指摘していますが、2月5日の韓国・ソウル大会が入っていません。


 つまり2月4日にソウル大会が、スケジュールから外れていることになる。同大会はコリアンゾンビことジョン・チャンソンのUFCラストマッチを筆頭にチョン・ダウン、チェ・ドゥホ、キム・ジェヨンパク・ジュンヨンという韓国勢が集結し、日本から平良達郎の3戦目=ヘスス・アギラー戦、木下憂朔のオクタゴンデビュー戦=アダム・フューギット戦、さらにはRoad to UFC決勝戦4試合が組まれることが確実視されていた。

 しかし、今回のオフィシャルとしてのスケジュールにソウル大会の含まれておらず、キャンセルになったという見方もできる。

 事実、目玉であるジョン・チャンソンの試合が決定しておらず、彼の試合が流れるようであれば現在、韓国でUFCのメディアパートナーとなっているCJ ENM──Mnet Asian Music Awardsを主宰するなどエンターテイメントの大手──が、同大会の実施に難色を示していたという話は伝わって来ていた。

 とはいえ現時点で出場選手のマネージメントにまだソウル大会がキャンセルされたという連絡は届いておらず、Road to UFCファイナル出場者で負傷などを理由に欠員が出ても、代替出場はなくその階級の決勝は延期されるという通達があったばかりだとも聞く。

 大会まで2ヶ月を切った段階で正式発表が無いということは、開催する可能性はかなり低いのではないでしょうか。

MLB、韓国での100年ぶりの試合が中止「継続的な契約上の問題を抱えており…」 AP報道(日刊スポーツ・2022年10月29日)

 最近もメジャーリーグの韓国ツアーが中止されたことがありました。続きを読む・・・
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【UFC】上四半期のスケジュール発表。平良&木下揃い踏み、RTU決勝のソウル大会は……キャンセル??!!??

【写真】2019年12月のプサン大会でヘッドライナーだったジョン・チャンソン。3年2カ月振りのUFC韓国大会の行方は……(C)CHONG SUNG OUK

8日(木・現地時間)、UFC282ファイトウィークのUFCが2023年度上四半期のスケジュールを発表した。

UFCの2023年は1月14日のラスベガスApex大会からスタートし、21日にはブラジルのリオでUFC283。そして2月11日に豪州パースでUFC284、さらには18日&25日にApex。3月にはベガスのTモバイル・アリーナでUFC285、11日が同じくベガスのザ・シアター・アット・ヴァージンホテルズ(旧ジョイント)大会、そして18日はロンドンでUFC286。25日がテキサス州サンアントニでUFNが開かれることとなっている。

つまり2月4日にソウル大会が、スケジュールから外れていることになる。同大会はコリアンゾンビことジョン・チャンソンのUFCラストマッチを筆頭にチョン・ダウン、チェ・ドゥホ、キム・ジェヨンパク・ジュンヨンという韓国勢が集結し、日本から平良達郎の3戦目=ヘスス・アギラー戦、木下憂朔のオクタゴンデビュー戦=アダム・フューギット戦、さらにはRoad to UFC決勝戦4試合が組まれることが確実視されていた。


しかし、今回のオフィシャルとしてのスケジュールにソウル大会の含まれておらず、キャンセルになったという見方もできる。

事実、目玉であるジョン・チャンソンの試合が決定しておらず、彼の試合が流れるようであれば現在、韓国でUFCのメディアパートナーとなっているCJ ENM──Mnet Asian Music Awardsを主宰するなどエンターテイメントの大手──が、同大会の実施に難色を示していたという話は伝わって来ていた。

とはいえ現時点で出場選手のマネージメントにまだソウル大会がキャンセルされたという連絡は届いておらず、Road to UFCファイナル出場者で負傷などを理由に欠員が出ても、代替出場はなくその階級の決勝は延期されるという通達があったばかりだとも聞く。

ようやく追い風が吹いてきた日本でのUFC、平良と木下の揃い踏みに加えRoad to UFバンタム級決勝=中村倫也✖風間敏臣がマッチアップされたソウル大会──なんとか実施される大逆転に一縷の望みを持ち続けたい。

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MMA MMAPLANET o UFC UFN213 ジョセフ・ホームズ パク・ジュンヨン

【UFN213】パク・ジュンヨン、巧妙にバック奪取しホームズをRNC葬──UFCで5勝目挙げる

<ミドル級/5分3R>
パク・ジュンヨン(韓国)
Def.2R3分04秒by RNC
ジョセフ・ホームズ(米国)

ジャブを伸ばすホームズが右を見せて、右ローを決める。ジャブの差し合いで、打ち負けたパクは距離を取り直す。鋭い左右のローを入れたホームズは、パクのステップインもカウンターを打っていく。パクはアイポークがあっても試合を続けたが、レフェリーがブレイクを命じる。再開後、右を当てたホームズが右ボディから左ミドルへ。これをキャッチして離したパクが、ワンツーで前に出る。圧を掛け、蹴りのタイミングでテイクダウンを奪ったパクがスクランブルでバックへ。

ホームズは手首を掴んで防御するも、ハーフの形で背中を伸ばされそうになる。両足をフックしたパクが、左腕を喉下に入れパームトゥパームも極めきれない。残り30秒で胸を合わせたホームズが、逆にスクランブルでバックを制して後方からパクを殴る。足のフックが外れたタイミングでパクが胸を合わせに行き時間となった。

2R、ローから右ストレートをヒットさせたホームズ。組んだパクはバックに回り、ヒザ裏を蹴りながら自ら尻もちをついてグラウンドに持ち込む。両足をフックし、上を向いたホームズからマウントを取ったパクは3/4ガードで背中に回る。絞められないよう上を向こうとすると、またもマウントを取られたホームズは下を向いてRNCを耐える展開に。

上を向いてマウント、殴られて下を向くという流れで両足をフックされたまま背中を伸ばされたホームズはパンチを連打される。余裕をもってRNCを仕掛けたパクがオクタゴン5勝目を挙げた。


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MMA MMAPLANET o UFN206 エリク・アンダース パク・ジュンヨン

【UFN206】ドロドロ根性ファイト。手数では上回ったアンダース、スプリットでパク・ジュンヨンに惜敗

<ミドル級/5分3R>
パク・ジュンヨン(韓国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
エリク・アンダース(米国)

サウスポーのアンダースに、パク・ジュンヨンが右ローを蹴る。前に出て左を2発当てたアンダースが組んでケージに押し込む。頭を抱えてヒザを繰り出すパク・ジュンヨンが、ボディロックテイクダウンを耐える。そのヒザが急所に入ったか、レフェリーが試合を止めて別れて再開される。

ここも左を振って前に出たアンダースが組んでいく。押し返したパク・ジュンヨンは差さえ釣り込み足を仕掛けるが、テイクダウンは奪えない。離れたアンダースが左右の連打からクリンチ、離れたパク・ジュンヨンが右ローを蹴り込む。パク・ジュンヨンはアンダースの左に右を打ち返すようになり、ミドルから右を伸ばす。アンダーソンはひるまず左を打ってシングルレッグへ。パク・ジュンヨンはギロチンをとり、序盤と同じ展開に。左腕を差しあげテイクダウンを奪ったアンダースは、立ち上がったパク・ジュンヨンに後方からハイを狙う。「効いていない」とアピールしたパク・ジュンヨンがパンチから蹴りを繰り出したところで時間となった。

2R、パク・ジュンヨンがスイッチして右ロー、アンダースがダブルレッグでテイクダウンを奪うとスクランブルでバックへ。胸を合わせて離れたパク・ジュンヨンがワンツーから左ローを蹴る。右ストレートを当てたアンダースはワンツーを続け、パク・ジュンヨンも左右のフックを返していく。左ハイから右、シングルで組んだアンダースだが、パク・ジュンヨンが離れる。

アンダースはワンツーを続け、パク・ジュンヨンのカウンターにも組んでクリンチへ。と、アンダースのヒザが急所を直撃し、パク・ジュンヨンが苦悶の表情を浮かべてキャンバスに倒れ込む。ケージを背負った座ったパク・ジュンヨン。立ち上がるとレフェリーにそれぞれが急所への蹴りがあると注意が入って再開。

アンダースの組みにアッパーを見せたパク・ジュンヨンは、組まれてもすぐに離れる。パク・ジュンヨンのアッパー、アンダースは左ハイからシングルレッグを狙う。パク・ジュンヨンのスピニングバックフィストに背中を取ったアンダースは、離れたパク・ジュンヨンに左をヒットさせる。シングルでテイクダウン奪ったアンダースはスクランブルでバックに乗るが、前方に落とされる。腕十字を取れなかったアンダースは攻勢のラウンドを下で終えた。

最終回、前に出るパク・ジュンヨンに左を当てたアンダースはテイクダウンを切られ、ボディから顔面を打たれる。前に出るパク・ジュンヨンは、シングルを切って右を伸ばす。これをかわしたアンダースがシングルレッグ、離れたパク・ジュンヨンに左を当てる。さらに左を入れたパク・ジュンヨンは組まれてケージを背負うが、すぐに左に回って間合いを取り直す。

ジャブから右で前に出るパク・ジュンヨンは、逆に左を受けてシングルレッグで押し込まれる。パク・ジュンヨンのヒザが急所に入ったアピールするアンダース。レフェリーが流し、パク・ジュンヨンが右ローを2発蹴る。アンダースは左を伸ばして前に出ると左ハイ。精度は低いが、アンダースは手を出し続け、組み続ける。パク・ジュンヨンも左ジャブから右アッパーを入れる。直後に組まれても離れ、右をパク・ジュンヨンが打ち込んだところで乱打戦は時間となった。

結果、ジャッジはスプリットでパク・ジュンヨンを支持。DCが「勝つに十分だと思った?」という問いに「判定に関しては凄くエモーショナルになっているから分からない。前回、大敗を喫したからとにかく勝てて嬉しい。今はクールに熱く戦うようにアジャストしたんだ」と勝者は笑顔で話した。


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【UFN206】計量終了 なるかランキング入り、四次元MMA封印のペレイラがポンジニビョと対戦

【写真】身長差はごらんの通り。ポンジニビョに懐に跳び込まれた時のペレイラのヒザ、テイクダウンがカギとなるか(C)MMAPLANET

20 日(金・現地時間)、21日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN206:UFN on ESPN+64「Holm vs Vieira」の計量が行われた。

メインは女子バンタム級の1戦でランキング2位のホーリー・ホルムに5位のケトレン・ヴィエイラが挑む。


11試合、22選手中ヘッドライナー以外でランカーはコメインのウェルター級に出場するサンチアゴ・ポンジニビョだけだ。群雄割拠のウェルター級で14位のポンジニビョと対戦するミシェウ・ペレイラはHEATとRoad FCという日韓のプロモーションで活躍してきた四次元MMAファイターだ。

ペレイラはオクタゴン4連勝中、ディエゴ・サンチェス戦では勝利を決定的にしながらグラウンド・ニーで反則負けに──実質5連勝と目を見張る戦績を残している。

さすがにダブルレッグで肩に抱え上げてショータイムスラムやバック宙、前宙、さらにはコークスクリューでパスを狙うという立体的かつスタミナをロスする技は息をひそめているが、スイッチをしつつ伸びのあるストレート、遠近両用のヒザ蹴り、さらにテイクダウンを織り交ぜたウェルラウンダーとして、実力者ぶりを発揮してきた。

対してポンジニビョはテクニカルではないが、パワフルなストライカーで右カーフ、そして右オーバーハンドとストレートはKOパワーを有している。

互いに動きが多く、アグレッシブ。相手の攻撃に対する耐久力はポンジニビョで、スタミナロスに耐える精神力はペレイラに分があるか。打撃の削り合いが予想されるポンジニビョ×ペレイラは、判定までもつれ込めばファイト・オブ・ザ・ナイト級の激闘になることが予想される。

■視聴方法(予定)
5月22日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN206計量結果

<女子級バンタム/5分5R>
ホーリー・ホルム: 135.5ポンド(61.46キロ)
ケトレン・ヴィエイラ: 136ポンド(61.69キロ)

<ウェルター級/5分3R>
サンチアゴ・ポンジニビョ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ミシェウ・ペレイラ: 170ポンド(77.11キロ)

<ミドル級/5分3R>
チディ・ンジョグアニ: 185ポンド(83.91キロ)
ドゥスコ・トドロビッチ: 185.5ポンド(84.14キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ポリアナ・ヴィアナ: 116ポンド(52.62キロ)
タバタ・ヒッチ: 115ポンド(52.16キロ)

<ミドル級/5分3R>
エリク・アンダーソン: 186ポンド(84.37キロ)
パク・ジュンヨン: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジョセフ・ホームズ: 185ポンド(83.91キロ)
アレン・アメドフスキー: 186ポンド(84.37キロ)

<ヘビー級/5分3R>
パーカー・ポーター: 265 ポンド(120.2キロ)
ジャイルトン・アルメイダ: 224ポンド(101.6キロ)

<ライト級/5分3R>
オマル・モラレス: 155.5ポンド(70.53キロ)
ウロス・メディッチ: 156ポンド(70.76キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス: 135.5ポンド(61.46キロ)
ヴィンス・モラレス: 136ポンド(61.69キロ)

<フェザー級/5分3R>
チェイス・フーパー: 145ポンド(65.77キロ)
フィリッピ・コラレス: 145ポンド(65.77キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
エリース・リード: 115ポンド(52.16キロ)
サム・ヒューズ: 115.5ポンド(52.38キロ)

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『UFC Fight Night 206: Holm vs. Vieira』前日計量動画

UFC Fight Night 206 official weigh-in results: All 22 fighters hit mark without issue(MMAJunkie)
MAIN CARD (ESPN+, 7 p.m. ET)

・Holly Holm (135.5) vs. Ketlen Vieira (136)
・Michel Pereira (170) vs. Santiago Ponzinibbio (170.5)
・Chidi Njokuani (185) vs. Dusko Todorovic (185.5)
・Jailton Almeida (224) vs. Parker Porter (265)
・Tabatha Ricci (115) vs. Polyana Viana (116)
・Eryk Anders (186) vs. Junyong Park (185.5)

PRELIMINARY CARD (ESPN+, 4 p.m. ET)

・Alen Amedovski (186) vs. Joseph Holmes (185)
・Uros Medic (156) vs. Omar Morales (155.5)
・Jonathan Martinez (135.5) vs. Vince Morales (136)
・Felipe Colares (145) vs. Chase Hooper (145)
・Sam Hughes (115.5) vs. Elise Reed (115)

 『UFC Fight Night 206: Holm vs. Vieira』前日計量結果。全員パスしています。






 前日計量&フェイスオフ動画。


 MMAJunkieスタッフによるメインカード勝敗予想。

・ホーリー・ホルム vs. ケトレン・ヴィエイラはホルム支持9人、ヴィエイラ支持2人。

・サンチアゴ・ポンジニービオ vs. ミシェウ・ペレイラはポンジニービオ支持8人、ペレイラ支持3人。

・ドゥスコ・トドロヴィッチ vs. チディ・エンジョクアーニはトドロヴィッチ支持1人、エンジョクアーニ支持10人。

・エリク・アンダース vs. パク・ジュンヨンはアンダース支持5人、パク支持6人。

・ポリアナ・ヴィアナ vs. タバサ・リッチはヴィアナ支持5人、リッチ支持6人。続きを読む・・・
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【UFN206】ポリアナ・ヴィアナと対戦、タバタ・ヒッチ「自分の足で歩いて生きていけると日本で学んだ」

【写真】日本の思い出を本当に懐かしそうに話してくれたタバタ (C)MMAPLANET

21日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN206:UFN on ESPN+64「Holm vs Vieira」が開催される。

今大会ではLFAを経てUFCと契約を果たしたタバタ・ヒッチがポリアナ・ヴィアナと対戦する。日本の道着着用カスタマイズMMA、SEI☆ZAを拠点に活動していたタバタに日本での日々を振り返ってもらった。


――タバタ、UFC3戦目となるポリアナ・ヴィアナ戦が今週末に迫ってきました(※取材は16日(火・同)に行われた)。今の気持ちを教えてください。

「試合が楽しみでしょうがないわ。ポリアナのようにUFCで4年も戦っている選手と戦う機会を得ることができて嬉しい。しっかりと準備してきたわ」

──LFAでタイトル挑戦目前というところで、フライ級でマノン・フィオホと戦うことに同意しUFCと契約をしました。

「ホントにクレイジーよね。試合の3日前にサインして。マノンは今やタイトル・コンテンダーだし、どれだけの力を持っているのかも理解していたわ。1階級上の彼女の武器に私が苦労することも分かってサインしたの。UFCは私の夢だったし、あそこで断って後悔するようなことをしたくなかった。毎日練習していて、体調に問題はなかったから。

実際、そうなったけど……あの試合で負けても、そこからUFCのストロー級で戦うことができる。このストロー級での戦いが私にとって本当の勝負ね」

──ではヴィアナの印象を教えてください。

「柔術ベースで、ハイレベルのグラップラーよね。打撃も良いところがあるけど、やっぱり寝技が強い選手。下になることもいとわない。でも、私もそういう展開は望むところよ。この試合はMMAだけど、柔術ゲームになるかもね」

──そんなヴィアナ戦、やはり柔術がポイントになると踏んで準備してきたのでしょうか。

「そうね。今はカリフォルニアに住んでいて、色々なところで練習しているけどメインジムはパラゴン柔術ベンチュラよ。それとブラックハウスのムエタイ・セッションで準備してきたわ。

日本を離れてノーギワールドに出場して紫帯ミドル級で優勝した時、フランジーニャ(ヒカルド・ミラー。パラゴン柔術総帥)が私をパラゴンに誘ってくれて、それから彼の家で居候をさせてもって私は米国に拠点を創ることがデキたの。全てはフランジーニャのおかげよ」

──フランジーニャはもともとアリアンシの柔術家ですが、タバタもアリアンシ系のアカデミー出身で縁があったのでしょうか。

「いいえ、私はマルコス・バルボーザ柔術系のアカデミー出身だから、フランジーニャはそういうことに関係なく私のサポートをしてくれたの」

──そんなタバタはなぜ、2017年にSEI☆ZAで来日したのですか。

「私がブラジルでムエタイを練習していたジムの指導者ムニ・アドリアーノに、コンタクトがあって。川崎に約1年間住むことになったの」

──日本とブラジル、全く文化も習慣も違います。戸惑うことばかりだったのではないですか。

「そうね、言葉もできないし。本当に大変だった。ネパール人女性2人(ラジーナ・ビスタとラダ・マナンダー)と、リトアニアからやってきたユリア・ストレアレンコと共同生活をして。それでも川崎に住んでいるブラジリアン・ファミリーと知り合ったし、何よりユリアの存在が大きかった。彼女は英語を話せたから、私に英語を教えてくれて。ユリアが米国で試合がある時は、私はいつもコーナーに就いているの。昨日も電話で話したし、ほとんど毎日のようにユリアとは話をしているわ(笑)」

──川崎でリトアニア人の親友ができるって、最高ですね。

「本当にMMAのおかげね。格闘技の本分よ。確かにコミュケーションを取るのは大変だったけど、日本は最高だったわ。本当に美しい国で。サムライの国で積むことがデキた経験は、私の大きな財産になっているわ。なんといっても食事が素晴らしくて。日本の一番好きなところは、ご飯かな(笑)」

──好物は何でしたか。

「ラーメンよ(笑)」

──ラーメン……アスリートがダメじゃないですか。

「分かっているわ(笑)。でも、SEI☆ZAはほとんど無差別級だったし、私はたくさん食べて体を大きくしないといけなかったから。本当にラーメンは美味しかった(笑)」

──ラーメンをすするのって、難しくなかったですか。

「あの食べ方は、私たちの国だと最悪のマナーだけど。日本の人は美味しいモノを食べる時は、音を出すのよね(笑)」

──和食の麺類のみですけど(笑)。

「本当に私の常識からはかけ離れていたわ(笑)。絶対に日本以外では、しちゃだめよ。でも日本ではそうしないといけないって思って、音を出してラーメンを食べていたわ(笑)。それにフィッシュマーケットを訪れるのも大好きだった。SEI☆ZEのチームメイトとは家族のような関係になって、普段の生活から練習まで互いに助け合い、泣いて、笑って本当に濃密な時を過ごせたわ」

──先ごろ引退した小見川道大さんは、現役生活最後の試合前にタバタとユリアがUFCで頑張っていることが凄くモチベーションになると言っていました。

「おお、アイ・ラブ・オミガワさん。オミガワさんは凄く豪快で楽しい人、でも心遣いができる優しい人で。随分と夕食も御馳走になったわ。私とユリアは引退するオミガワさんにビデオレターを送って、感謝の気持ちを伝えたの。オミガワさんと初めて会ったのは巌流島を見に行った時で。彼はジムに招待してくれて柔道だけでなくMMAの指導もしてくれたわ。そしてオミガワさんの助けがあって、私は講道館の黒帯を巻くことができたの。

私の父は柔道をやっていて日本に行くことが夢だった。その父に代わって日本に行き、黒帯になれたことを誇りに思っているわ。父も私を誇りに思ってくれているはず。それまでずっと家族と一緒に生活してきて、1人で日本に行って1年近くを過ごしてことで私は自信を手にすることができたの。

どこに行っても人間は生きていけるんだってことに、ね。誰も知らない国で、自分の足で歩いて生きていけることを日本で学べたわ。結局、理由も聞かされずSEI☆ZAが活動停止になり、もう日本に住むことができなくなって……実は沖縄でMMAを戦うという選択もあったけど、地球の逆側に戻って米国でまずは柔術家として活動しMMAを戦おうって決めたの。

でもSEI☆ZAでの経験は本当に役立っているわ。何よりSEI☆ZAからはユリアと私、2人のUFCファイターが生まれたんだもの、ね。日本の日々があったから、私もユリアも今があると思っているわ」

──素晴らしいです。ポリアナ・ヴィアナ戦後は、どのようにキャリアアップを狙っていますか。

「ポリアナとの試合でUFCの信頼を勝ち取り、今年中にランキング入りを果たしたい。そのためにポリアナ戦では打撃を見せて、一本勝ちかKO勝ちしないとね」

──タバタ、今日はありがとうございました。では日本のファンにメッセージをお願いします。

「今も日本のファンから応援のメッセージが届いて、とても嬉しくて。少しでも早く日本で試合がしたいと思っているわ。日本で教わった気持ち……リスペクトをもって戦って、皆が喜んでくれるような試合になるようベストを尽くすわ。アリガトウゴザイマス」

■視聴方法(予定)
5月22日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN206対戦カード

<女子級バンタム/5分5R>
ホーリー・ホルム(米国)
ケトレン・ヴィエイラ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
サンチアゴ・ポンジニビオ(アルゼンチン)
ミシェウ・ペレイラ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
チディ・ンジョグアニ(米国)
ドゥスコ・トドロビッチ(セルビア)

<女子ストロー級/5分3R>
ポリアナ・ヴィアナ(ブラジル)
タバタ・ヒッチ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
エリク・アンダーソン(米国)
パク・ジュンヨン(韓国)

<ミドル級/5分3R>
ジョセフ・ホームズ(米国)
アレン・アメドフスキー(マケドニア)

<ヘビー級/5分3R>
パーカー・ポーター(米国)
ジャイルトン・アルメイダ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
オマル・モラレス(ベネズエラ)
ウロス・メディッチ(セルビア)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
ヴィンス・モラレス(米国)

<フェザー級/5分3R>
チェイス・フーパー(米国)
フィリッピ・コラレス(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
エリース・リード(米国)
サム・ヒューズ(米国)

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MMA o UFC   アルメン・ペトロシアン キム・ジヨン グレゴリー・ホドリゲス ジョニー・エドゥアルド ジリアン・ロバートソン ズヴァイアド・ラジシュビリ テレンス・マッキニー パク・ジュンヨン ビー・マレッキ ラモーナ・パスカル

『UFC Fight Night 202: Makhachev vs. Green』の対戦カードを紹介

 『UFC Fight Night 202: Makhachev vs. Green』の対戦カードのうち当サイトで未紹介だったカードを紹介していきます。


Makhmud Muradov says he's out of UFC Fight Night 202 vs. Misha Cirkunov(MMAJunkie)

Misha Cirkunov vs. Wellington Turman booked for UFC Fight Night 202(MMAJunkie)

 ミーシャ・サークノフと対戦予定だったマフムド・ムラドフが負傷欠場、代わりにウェリントン・ターマンがサークノフと対戦するとのこと。

 サークノフは昨年10月の『UFC Fight Night 193: Santos vs. Walker』でクリストフ・ジョッコに判定負けして以来の試合で2連敗中。ターマンは昨年8月の『UFC on ESPN 30: Barboza vs. Chikadze』でサム・アルヴィーに判定勝ちして以来の試合。1月の『UFC 270: Ngannou vs. Gane』でホドルフォ・ヴィエイラと対戦予定でしたが、ヴィエイラのドクターストップにより中止されていました。


Controversiële Cachoeira krijgt nieuwe kans van de UFC(Eurosport)

 キム・ジヨン vs. プリシラ・カショエイラの女子フライ級マッチが行われるとのこと。

 キムは昨年9月の『UFC Fight Night 191: Brunson vs. Till』でモリー・マッカンに判定負けして以来の試合で2連敗中。カショエイラは昨年12月の『UFC 269: Oliveira vs. Poirier』でジリアン・ロバートソンに1Rリアネイキッドチョークで敗れて以来の試合。


Gregory Rodrigues vs. Armen Petrosyan Set For February 26 UFC Event(CagesidePress)

Armen Petrosyan(Sherdog)

 グレゴリー・ホドリゲス vs. アルメン・ペトロシアンのミドル級マッチが行われるとのこと。

 ホドリゲスは昨年10月の『UFC Fight Night 196: Costa vs. Vettori』でパク・ジュンヨンに2R KO勝ちして以来の試合で4連勝中(UFC 2連勝中)。ペトロシアンは現在31歳のアルメニア人で戦績6勝1敗。昨年10月の『Dana White's Contender Series 44』でカロヤン・コレフに1R KO勝ちして以来の試合で今回がUFCデビュー戦。


Ramona Pascual signs with UFC, meets Josiane Nunes on short notice at UFC Vegas 49(MMAFighting)

Ramona Pascual(Sherdog)

 ジョジアンヌ・ヌネス vs. ラモーナ・パスカルの女子フェザー級マッチが行われるとのこと。

 ヌネスは昨年8月の『UFC on ESPN 29: Cannonier vs. Gastelum』で行われたUFCデビュー戦でビー・マレッキに1R KO勝ちして以来の試合で7連勝中。パスカルは現在33歳のフィリピン人で戦績6勝2敗。今回がUFCデビュー戦。


Terrance McKinney vs. Fares Ziam opnieuw ingepland, ditmaal voor 26 februari(MMA DNA)

 テレンス・マッキニー vs. ファレス・ジアムのライト級マッチが行われるとのこと。両者は昨年11月の『UFC Fight Night 198: Vieira vs. Tate』で対戦予定でしたが、マッキニーに新型コロナウイルスの陽性反応が出たために中止されていました。今回は仕切り直しマッチとなります。


Alejandro Perez vs. Jonathan Martinez toegevoegd aan UFC evenement op 26 februari(MMA DNA)

 アレハンドロ・ペレス vs. ジョナサン・マルティネスのフェザー級マッチが行われるとのこと。

 ペレスは昨年10月の『UFC Fight Night 193: Santos vs. Walker』でジョニー・エドゥアルドに2Rスカーフホールドアームロックで勝利して以来の試合。マルティネスは昨年10月の『UFC Fight Night 196: Costa vs. Vettori』でズヴァイアド・ラジシュビリに判定勝ちして以来の試合。続きを読む・・・
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Bu et Sports de combat グレゴリー・ホドリゲス パク・ジュンヨン ブログ 剛毅會 岩﨑達也 武術空手

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。ホドリゲス✖パク・ジュンヨン「自己否定」

【写真】乱打戦になった幾重もの要因を突き詰めていく──と (C)MMAPLANET

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たグレゴリー・ホドリゲス✖パク・ジュンヨンとは?!


──ホドリゲスはLFAからUFCと当企画で追ってきた選手です。LFAのミドル級選手権試合ではジョシュ・フレムドを「UFCへ行く」という高い意識を持って戦い右ストレートでKO。2週間後のUFCデビュー戦ではドゥスコ・トドロビッチからマネージメント力で判定勝ちを収めました。

「ホドリゲスはスタートの段階で、ペースを完全に創っていてパクが完全に吞まれています。その一方でホドリゲスは構えが良くなかったです。試合前のインタビューで『攻め過ぎてパンチを被弾するようなミスはもうしない』と慎重に戦うようなことを口にしていましたが、効かせた後に攻めたことが悪いのか──攻め方が悪かったのではないかと、この試合を見て思いました。

正しい攻めをしていれば、逆転されることはなかったでしょうし、そこも良い・悪いよりも、自分の攻めがどうだっかをしっかりと検証できているかどうか。一番大切な部分だと思います」

──しかも、慎重に行くと言っていた割には途中でパンチを被弾して、危ないシーンもありました。

「ハイ。落ち着いてペースを握って、試合をドミネイトしていく気概にパクは下がっているんです。

ただし、パクはこういうホドリゲスのようなブラジル人選手ともまた打ち合おうと前に出ることできました。ただし、そのケースで結果がどうなってきたかはもう過去の試合を振り返るまでもないです。

欧米人の100パーセントに対し、アジア人が自分の100パーセントでぶつかっても勝てない。だから相手の100パーセントを90パーセント、80パーセント、70パーセントと下げさせる工夫が必要です。自分の100で相手の100には対抗できない。あの勇敢さは素晴らしいですが、勝てないという結果が残ります」

──と同時にプロモーターが望む試合になっています。

「そこはもう私の関与できるところではないので(苦笑)。私の役目は弟子を勝たせることですから、そういう見方はできないです。ただ、そういうプロモーターに歓迎される試合になるのも、韓国人選手は相手の100に対して、自分の100をぶつけることができるからでしょうね。

これが日本人選手の場合は、相手の100が強大だと自身の100が90、80パーセントと自分から落ちて行ってしまうケースが多かったです。日本人同士の殴り合いで勝てた選手が、外国人選手と戦うと打撃戦にならない。自分の拳が強いのではなく、相手の質量が低いところで勝ってきただけなんです。

だから外国人選手と向き合うと、自分の100パーセントを出せない。これは少し話が飛躍しますが、KO負けのトラウマから、攻めることができなくなるケースがMMAでもあるじゃないですか」

──ハイ。イップスですね。

「それを弟子と話していて。どうすりゃ、イップスから逃れることができるか……他のスポーツは分からないけど、殴り合いにはその解決方法があるっていう話をしていたんですよ」

──どのような解決策が存在しているのですか。

「両手に石ころを持つんです」

──へっ?

「両手で石ころを持った時点で、イップスは直ります」

──……。

「もちろん、試合でやると反則です。イップスの選手は練習でも、当てることはできなくなっているかと思います。それに実際に石ころを掴む必要はないです。そのイメージを持つ、それだけで変わるんです」

──そうでないと、試合で石ころを握るわけにはいかないですし。

「つまり石ころを握っている──そういうイメージでいると、質量を下げないで戦えるということなんです」

──ただし韓国人選手の多くは、その必要がなく殴ることができると。

「その通りです。もともとが欧米人の満点が100点だとして、満点で90点しかないパンチを日本人選手は60点まで自分で下げてしまう。でも韓国人選手は90点のまま戦えます」

──ただし相手が100点の場合は、90点では勝てない。

「ハイ。だから面白いモノです。彼らが相手の100を90、80と下げる戦いをして、自分の90の力でいけば結果も残ると私は考えています。相手のパンチを90を落とす工夫があれば。

石ころを一つ握って殴るイメージを創る。そのためには選手も、指導者も今まで通りでないということを踏まえ、考えて稽古をしないといけないです。拳の握りから、パンチの打ち方、ミットの受け方。石を一つ握るだけで、握らないパンチとは違うわけですから。

イップスだと思われている選手が、これまでと同じ練習をしていても直らないように、外国人選手と殴り合うには、考えて練習、そして指導をしていかなければならない。それにはまず自分のやっていることを疑うこと。この自己否定が、あまりないですね。

自己否定しないと、伸びないです。強くなるには自己否定と自己破壊は欠かせない。つまりは、今の状態はどうだろうって考えることなんです。

なんだか安心するための練習が多いように感じます。それで良い人もいます。と同時に、UFCだ、海外だっていうなら練習は自己否定、自己破壊。MMAって他のスポーツと比較にならないぐらい残酷な格闘技をやっていて、気持ちの良い練習や安心するための練習では絶対に欧米人に勝てない。今のままで良いわけじゃない。そういう練習ができない臆病者がオクタゴンで戦えるとは思えないです」

──……。

「そういう部分も踏まえて、このホドリゲスとパクの試合を見なおしてほしいです。2Rにパクがパンチを振るってテイクダウンへ行く。もうケージ際でガードも、何もない打ち合いをしてホドリゲスが組みに行った。ここでダブルレッグをパクは切って、がぶります。

あそこでギロチンなんか仕掛けない方が良かったですよね。ホドリゲスの方が寝技は強いのは1Rで明らかった。あれだけ見事に攻められていたのに、テイクダウンを切ってスタンドに戻らなかったのはパクの失敗です。加えて、なぜかホドリゲスもバックグラブに入ったのに自らフックを解いて試合はスタンドに戻りました。

で、また殴り合いから先に組んだホドリゲスが、見事に払い腰を決めた。ここでもホドリゲスはバックに回りながら、寝技に固執しない。立ち上がって胸を合わせたパクが打ち合いにいきます。

ホドリゲスはパンチは重いです。本当に重い。だけど打ち方も悪く、相手とのやり取りの中でぶん殴り合いが良くない。ぶん殴ることは悪くないが、ぶん殴り方が悪い。結果的にパンチの重さで、倒しましたが危ない試合でした。

ホドリゲスは押すパンチになっていましたね。組み技の選手に多い打ち方ですね。拳銃なんかも打った勢いで、弾は貫通します。当たってから力を入れるのではなく。そういう押す打ち方をイチ・ニ、イチ・ニというリズムで打っているだけで、連打という回転運動にもなっていない。だからパンチを被弾してしまう。パンチの打ち方が悪いのに、パンチを打っている。パンチを打つことは悪くないですが、パンチの打ち方が悪い。

それでも前腕に力があり、パンチが重いです。本来は前腕に力のある人は、力んで威力のあるパンチが打てなくなります。それがホドリゲスは良い具合に疲れていて、力が入らなかった。結果的に力が抜けたリラックスした状態でパンチを当てることができました。打撃の質でいえば、どちらが勝ったか分からない試合でしたが、アレは食らえば重いです。

今後、ホドリゲスにしても、この試合で勝ったことでより上の相手と戦うことになるでしょう。そうなると彼のパンチが当たっても倒れない選手も出てくるでしょう。しっかりと打ち方を見直した方が良いと私は思います。これじゃ相手は倒れない。そういう自己否定が必要です。勝った試合直後だけに。

選手にとって一番大切なのは目の前の試合に勝つことです。そこをクリアしたからこそ、ここで自己否定──自分を見直す向上心があれば、この選手はもっともっと強くなれる、もっと怖い選手になれるはずです」

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MMA UFC   グレゴリー・ホドリゲス パク・ジュンヨン マーヴィン・ヴェットーリ

『UFC Fight Night 196: Costa vs. Vettori』パフォーマンスボーナス



 UFCが『UFC Fight Night 196: Costa vs. Vettori』のパフォーマンスボーナスを発表。

▼ファイト・オブ・ザ・ナイト
・グレゴリー・ホドリゲス vs. パク・ジュンヨン

▼パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト
・アレックス・カセレス、マーヴィン・ヴェットーリ

 4選手には各5万ドルのボーナス。続きを読む・・・