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【WNO Championships】世界への扉、開くか。ハイサム・リダ─02─「日本の柔術を世界に証明したい」

【写真】動けるヘビー級ハイサムに、世界が驚く日がやって来る──のか(C)CLAYTONE JONES

25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されるWho’s Number One Championships。5階級の2021年グラップライング最強を決めるノーポイント&サブオンリー、ジャッジ裁定有りのトーナメントに出場するハイサム・リダ・インタビュー後編。

参加選手はカイナン・デュアルチ、メイソン・ファウラー、オーランド・サンチェス、カイル・ベーム、ティム・スプリッグス、ルイス・パンザ、テックス・ジョンソン。右を見ても左を見ても強豪だらけのトーナメント出場を関しては、ハイサムは「カイナン以外なら全員勝てる。」と断言した。

全てを変える──トーナメントへの意気込みとは。

<ハイサム・リダ・インタビューPart.01はコチラから>


──トーナメントで優勝を狙うには、カイナンが初戦の相手だとやはりリスクは高いです。

「決勝で当たるのが一番ですよね」

──ではトーナメント優勝を考えると、初戦で誰と戦いたいと思っていますか。

「最初はテックス・ジョンソン……なんというのか、正直なところカイナン以外では誰でもいけると思っています。なのでトーナメントで優勝することを考えても、カイナンとは決勝で戦うのが一番良いです。カイナンも1回戦で僕と戦うのは嫌だと思っているだろうし、カイナン以外だと最初に戦うのは誰でも良いです。」

──オーランド・サンチェス、ティム・スプリッグスなどよく言えば重厚、いわば動かない試合で勝つ選手です。そのなかでハイサムはヘビー級でもライト級のように動くことができる。それが世界に知れ渡って欲しいです。

「そこが自分の持ち味です。今、少しだけハイサム・リダがどんな選手なのか皆が気付き始めています。『あれだけ体重があって、身長も高いのに動ける』って。

(C)SATOSHI NARITA

オーランド・サンチェスのパワーはとんでもないはずです。ただ、言われたように動けない。ということは、試合が進めば僕の動きについて来られなくなります。これは絶対に。

それに米国に来てから、ずっとレスリングの練習をしてきました。ミシガンから五輪に出たジェイク・ハーバートから直接指導を受けています。ジェイクは2012年のロンドン五輪フリースタイルレスリング米国代表で、世界選手権で準優勝になったこともあります。

※ジェイク・ハーバートは2009年のレスリング世界選手権フリースタイル84キロ級で銀メダルを獲得。ノースウェスタン大学時代には2度のNCAA D1王者で、4度のオールアメリカンレスラー。2009年にはダン・ホッジ・トロフィー(年間ベスト・カレッジレスラー)を獲得している。

ジェイクとやってきたので、テイクダウンをバンバン取れるということではないですが、テイクダウンされない自信もついてきました。オーランドのような選手は、テイクダウンしてずっと上からプレッシャーを掛けてくるのですが、自分の動きにはついて来られなくなるという自信は持っています」

──テイクダウンポイントがない。引き込めることに関して、ADCCルールよりもテイクダウン&コントロール・グラップラーと戦いやすいということはないですか。

「下になっても構わないです。ただし、ジャッジ裁定になった際にテイクダウンやパスにはUFCのように評価される向きはあります。一本を取れないと、マットコントロールは重視されます。ただし、テイクダウンを取っても一本を逆に取られることもありますし。WNOルールは、自分に一番向いているルールです」

──カイル・ベームは10thPlanetスタイルで、足関節が巧みです。僅か1試合の印象でハイサムは足関節が課題と見続けられている面もあると思いますが、さきほど名前を挙げたテックス・ジョンソンもレッグアタッカーです。それはハイサムが足関節の防御に自信を持つようになった表れなのでしょうか。

(C)SATOSHI NARITA

「テックス・ジョンソンはガンガン足関節を狙ってきます。

でも、もう足関節の防御には、自信があります。自分の弱点だと思ったので、ここに来てから克服に努めてきました。デトロイトに来てからの練習でも、皆が上を取れないので凄く足関節を狙ってきました。

(C)SUG

最初は極められましたが、ずっと練習してきたので今は以前のように極められることはないです。

カイル・ベームとテックス・ジョンソンは、リバースデラヒーバから回って足関節を狙ってくると思うので、その対策練習はずっとやってきました。それに自分の課題は足関節だけでなく、他にもあります。なので足関節も含め、穴がなくなるよう練習してきました」

──それはスパーリングで身につけていくものですか。

「僕はまず打ち込みを徹底してやっています。1時間の打ち込みから、少し休憩してスパーリングという風にやっています。できることは全てやっています。自分の時間は強くなるために、全て使っています」

──それにしても凄くイキイキしていますね。

「本当に楽しみです。最初に言ったように、ADCCに出たこともない実績では一番下だと思っています。完全にアンダードッグですが、そんな評価をひっくり返したいです。それができる予感が凄くあります。凄く大きなチャンスを手にすることができました。アンダードッグだからこそ、一番目立てます」

──本当に楽しみしている日本のサポーターに一言、お願いします。

「ハイ。いつも同じことを言っていますが、試合が決まってからも本当に色々な人からメッセージを貰いました。皆が応援してくれています。6月の試合も、こんなに多くの人が日本で見ていてくれたんだと……嬉しいし、本当に皆に感謝しています。これからも日本の柔術を世界に証明したいです」

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

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【WNO Championships】ヘビー級T出場、ハイサム・リダ─01─「カイナンは僕を止めることはできない」

【写真】目指すはグラップリング世界一、ハイサム・リダ(C)CLAYTONE JONES

25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されるWho’s Number One Championships。男子ではライト級、ミドル級とヘビー級、女子はストロー級及びヘビー級で賞金3万ドルとチャンピオンベルトを賭けた2days 8人制トーナメントが同大会では行われる。

世界のベストグラップラー、そして新進気鋭の若い選手が一堂に会す大会に、ハイサム・リダがヘビー級でエントリーされている。

カイナン・デュアルチ、メイソン・ファウラー、オーランド・サンチェス、カイル・ベーム、ティム・スプリッグス、ルイス・パンザ、テックス・ジョンソンという世界を代表する屈強なグラップラーと王座を争うメンバーに抜擢されたハイサムをZoomインタビューした。

全てを変える──トーナメントへの意気込みとは。


──WNOのヘビー級のリストが発表されたことは先週末(※取材は9月1日に行われた)に分かっていたのですが、仕事に追われていてチェックするのが週を明けてからになってしまいました。そうしたらリストにハイサムの名前を見つけて、メチャクチャ興奮しました。このメンバーに名前が連なるなんて、凄いビッグニュースです。

「正直、出たい気持ちはずっとありましたけど、自分でもこの8人の中に入れるようになるなんて思っていなかったです。米国に住むようになって、それほど時間は経っていないですし、レコード的にも……これから、どんどんタイトルを獲っていく自信はあるのですが、今はまだ他の出場選手と比較しても実績不足なのは明らかなので。だから、まだ入れないなっていうことは頭の中にありました。

なのでオーガナイザーからオファーが来た時は、自分でもビックリして嬉しかったです。自分の柔術を世界に証明するチャンスを手にしました。これまでやってきたことの全てをこのトーナメントに賭けていきたいです」

──オファーはいつ頃だったのですか。

「8月の後半になってからですね。発表までは少しありました」

──6月のWNOではキーン・コーネリアスと戦うという注目の試合が、キーナンの欠場で彼の弟子ミカ・ペルハヴェッツに対戦相手が代わり、本戦からプレリミに試合順も下げられてしまいました。あの時、ハイサムの名前を売る絶好のチャンスを逃してしまったと残念でならなかったです。それがプレリミでの勝利から、ここのメンバーに入った。大逆転ですね。

「キーナンとの試合は、僕もチャンスだと思っていました。レベル的にも自信もありましたし。それがミハとの試合になり、試合順もメインカードからプレリミに下げられた時は、頭に来ました。『マジかよ』って」

──ハイサムの責任ではないですからね。

「ハイ。メインカードに出たいとずっと思ってきたので。怒りというかフラストレーションは感じていました。あの試合は、自分は周囲が思っているよりも、ずっとできるといことを証明する試合にしたい……そういう試合を見せるという気持ちで戦いました。

そうしたら自分が期待していた以上に短時間で試合を終えることができて、WNOの人達に力を見せることができたと感じました。そして次の週にアメリカン・ナショナルがあって、そこでも優勝しました(黒帯スーパーヘビー級)。あの2大会はオーガナイザーにアピールできたと思います」

──結果、思い通りになったということですね。

「ただ、アメリカン・ナショナルのあとで連絡がきたときは、出場8人のなかで誰かケガをしたら代役で出てもらうという話だったんです。『100パーセントではないけど、準備はしていて欲しい』という感じで」

──なかなか微妙な状況ですね……それは。

「ハイ。そして、8月の後半になって『やっぱりハイサムに出てほしい』という風になりました。あの時は他にどんなメンバーが出るのか分かっていなかったですが、『YES。やるよ』と即答しました」

──その後、出場メンバーを見てどのように思いましたか。

「なんというのか……まぁ簡単な試合はないです。でも、自分は勝てるという自信はあります」

──おお、力強い言葉です。もうトーナメント枠は決まっているのでしょうか。

「トーナメント・ブラケットはファイトウィークになってから、抽選で決めるんだと思います。違うのかもしれないですけど(笑)。誰が相手になっても、大丈夫なように準備をして臨みます」

──優勝云々でなく、コンペティターとして誰と一番戦いたいですか。

「一番戦いたい試合は、一番困難になる試合です」

──つまりは……。

「ハイ、カイナン・デュアルチです。彼を倒すと、全てが変わると思います。カイナンには道着で2度戦って、2回とも負けています。でもノーギだったら、僕のスピードや勢いを止めることはできない。その自信はあります。道着ではなくて、ノーギの自分はカイナンにとって多分……いや、絶対に苦手なタイプです。それにフィジカルトレーニングを積んで体も大きくなっていますし、スピードもあって動けます。カイナンは僕を止めることはできない。カイナンと一番戦いたいです」

<この項、続く>

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

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F2W180 F2W182 MMA UFC イスラム・マカチェフ エドウィン・ナジミ ケネディ・マシエル サミール・シャントレ ジアニ・グリッポ ジェレミー・ケネディ ジャクソン・ナガイ ジョニー・タマ ダンテ・リオン ダヴィ・ハモス ニッキー・ライアン ペドロ・マリーニョ ロベルト・ヒメネス

【F2W182】ベイエリアのF2Wはハモス✖リオン、ナジミ✖ナガイ、グリッポ✖シャントレ!!!

【写真】50/50からバックとか、足関節を軸に色々な攻防が見てみたいグリッポ✖シャントレ (C)MMAPLANET

28日(土・現地時間)、カリフォルニア州バーリンゲームのハイアットリージェンシー・サンフランシスコ・エアポートでF2W182「East Bay」が開催される。

今大会のメインではADCC2015の77キロ級優勝でUFCファイターのダヴィ・ハモスが、2019年のADCCでルカス・レプリ越えを果たしたことで名前を挙げたカナディアン=ダンテ・リオンと対戦する。

とはいうものの、この両者は最近の試合では勝ち星から遠ざかっており、崖っぷち対決ともいえる。


ハモスはパンデミック後、UFCでは昨年7月にアルマン・ツァルキャンに判定負け、グラップリングでもこの7月にF2W177でペドロ・マリーニョの敗れている。さらにいえば2019年も9月にUFCでイスラム・マカチェフに敗れ、11月にはF2W132でゲーリー・トノンに下るなど、実に2年3カ月間勝利の美酒に酔っていない。

一方のリオンも対戦相手がトノン、ロベルト・ヒメネス、ニッキー・ライアンという強豪ぞろいといえども過去5戦で1勝4敗と大きく負け越してしまっている。

上ではニースライスパス、下では強固なニーシールドと攻撃力も防御力も高いリオンは、一本勝ちよりもポイント、レフ判定での勝利が多く──IBJJF柔術的な戦い方の方が、サブオンリーよりも向いているという見方もできる。

一方、ハモスもレプリから飛び込み十字、ドゥリーニョをRNCで下したこともがあったが、ADCCではテイクダウンポイントが認められる後半に強さを発揮して頂点に立ったイメージが強い。そのテイクダウン&スクランブルゲームでMMAではロシア勢に遅れを取ってしまっているが、ノーギ&サブオンリーとはいえジャッジ裁定があるF2Wだけに、テイクダウン&パスの攻防を堪能したいラモス✖リオンの一戦だ。

セミではSUGでMMAファイターのジェレミー・ケネディにOT勝利も、F2W180ではジョニー・タマのヒールに一本負けを喫したエドウィン・ナジミが、チェックマット所属のジャクソン・ナガイと対戦する。パスに強いナガイにナジミが跳びつくことができるか。ネームバリューではナジミだが、拮抗した勝負になりそうだ。

さらにサミール・シャントレ✖ジアニ・グリッポという渋い一戦も実現する。過去1勝2敗と負け越しているシャントレだが、オズワルド・ケイシーニョとのシェアを含め3度のノーギワールズ王者になっており、ノーギでの経験は上だ。

一方グリッポも本格的にノーギに進出し、先のエメラルシティ・インビテーショナルでEBI/OTながらケネディ・マシエルを決勝で下し優勝するなど、道着無しで極められない強さを持っていることはすでに証明している。

足関節とバックテイクの攻防のなかで、上下が入れ替わる。そんな攻防がタイトな距離で繰り広げられることに期待したい両者のノーギマッチだ。

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【WNO Championships】ADCC&ノーギワールズ、SUG覇者らと共に。ヘビー級Tにハイサム・リダ出場!!!

【写真】この面子のなかに選ばれることが、すでにハイサムのバリューだ(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

9月25日(土)と26日(日)の2日間に渡り5階級の8人制チャンピオンシップ・トーナメントが開催されるWho’s Number One。ライト級&ミドル級、女子ストロー級及び女子ヘビー級に続き、ヘビー級参加選手が発表されている。

そして世界のベストグラップラーが3万ドルを賭けて覇権を争うチャンピオンシップ・トーナメントにハイサム・リダの出場が決まった。


カイナン・デュアルチ、メイソン・ファウラー、オーランド・サンチェス、カイル・ベーム、ティム・スプリッグス、ルイス・パンザ、テックス・ジョンソンの7名。

ADCC2019とムンジアルを制した(※テストで陽性となり剥奪)カイナンを筆頭に、2015年ADCC99キロ以上級優勝のサンチェス、ノーギワールズ優勝経験者はスプリッグス、パンザ、ジョンソンの3選手、さらにいえばファウラーはSUG無差別級王者で、ベームはそのファウラーへの挑戦者を決めるトーナメントで優勝しており、ルカス・バルボーサに勝利している。

いってみればハイサムからすれば全員が格上だ。ただし、ハイサムの実績が及ばないのは北米を拠点にしてからまだ日が浅いからにすぎない。F2W、WNOのプレリミ出場からの今回の抜擢となったことはすでにハイサムのポテンシャルが認められているという表れでもある。

特にサンチェス、スプリッグス、ジョンソンなどはテイクダウン&コントールという渋い試合になることも予想され、ハイサムは動けるスタイルで一躍グラップリング界重量級のニュースターと認められるか可能性も大きい。

とはいえ足関スペシャリトのベームら、ハイサムが課題される部分で抜群に強さを発揮する選手も出場する。ポイント制ということも考慮すると、当然のように本命はカイナンだが、トーナメント枠次第でファイナル進出もあり得る。柔術家としては日本育ちのハイサムが、世界のトップグラップラーを相手にどのようなパフォーマンスを見せることができるか──心底楽しみだ。

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】

カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

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MMA ONE WNO Championships アナ・カロリーナ・ヴィエイラ アマンダ・ローウェン ウィリアム・タケット エリン・ハープ ギャビ・ガルシア クレイグ・ジョーンズ グレース・ガンドラム ケイド・ルオトロ ケネディ・マシエル ジオ・マルチネス タイ・ルオトロ ダンテ・リオン マイキー・ムスメシ マイサ・バストス ロベルト・ヒメネス

【WNO Championship】女子ヘビー級は天敵不在のなかギャビが対本命。推定体重差45キロのハープも注目

【写真】写真は3度目のADCC制覇時。試合には敗れたが、先のデジェスス戦などスタンドのフットロックで足首を破壊するなど、今も頭抜けた強さを見せているギャビだ (C)SATOSHI NRIATA

9月25日(土)と26日(日)の2日間に渡り5階級の8人制チャンピオンシップ・トーナメントが開催されるWho’s Number Oneで、女子ヘビー級のロースターが明らかになっている。

この階級の本命はムンジアル6冠、ADCCを4度制したギャビ・ガルシアであることは間違いない。今年に入り、クレイグ・ジョーンズとの性別を越えた対決に向けて動き出し、話題となったが──これは実現に至っていない。

そのギャビだが、2月にWNO06でムンジアル3度優勝のナチアリ・デジェススの足をバキバキに破壊しながら、「ポッブして痛みがなかった」というデジェススの反撃を受け、バッククラブを取られ判定負けを喫している。

人類女子最強の座を守るには、デジェススが出場しない今回のトーナメントを圧倒的に勝ち抜きたいところだ。


他の出場選手はハファエラ・ゲイジス、エリン・ハープ、アナ・カロリーナ・ヴィエイラ、エリザベス・クレイ、アマンダ・ローウェン、ケンドール・リユージング、アマンダ・リヴェイの7名となっている。

(C)SUG

SUG王者アマンダ・ローウェンとF2W女子ヘビー級王者エリザベス・クレイの競演も興味深い。

ローウェンはポイント有り&道着の試合も経験豊富だが、最近は5分&OTとかなり偏向した状況でのSUGが主戦場となっており、トーナメントを勝ち上がる戦術とポジショニングへの対応力が問われるだろう。

一方クレイはノーギワールズで紫&茶帯を制しており、前述したF2Wでサブオンリーも戦うなど、ADCC特有の前半と後半での戦い方のアジャストが上手くいえば、面白い存在になりそうだ。

またケンドール・リユージングは2019年のノーギワールズ黒帯世界王者、今年もパン・ノーギを制しており、アマンダ・リヴェイは紫&茶帯のノーギワールズ・チャンピオンでキムラ・スペシャリストだ。

道着で2019年ムンジアル茶帯優勝、黒帯になってからはパン柔術で優勝しているハファエラ・ゲイジスは、道着ではラッソー、ノーギではクローズドガードが基本姿勢──だけに、引き込みマイナスがどのように作用するか。

柔術の実績でいえばギャビ以外の参加者のなかで、アナ・カロリーナ・ヴィエイラが群を抜いている。ムンジアルではミドル級で3連覇中のヴィエイラだが、ギャビと比較すると体格的なハンデはあるか。

女子はストロー級とヘビー級、ライト級以下のハープは適正階級がない(C)CLAYTON JONES

体格的なハンデでいえば、Invicta FCにも出場しているエリン・ハープはWNOではゲイジスとフェザー級で戦い勝利こそしているが、MMAではバンタム級ファイターだ。

通常体重だとギャビとの体重差は推定45キロ以上になるかと思われる。

ヘビー級というよりも、ミドル級以上のオープンクラスといえる同トーナメント。小兵のハープがどのような動きを見せるか。マーク・ケアー✖レオジーニョの再現を期待したい……とまでは言えないが、彼女の出場はグラップリングならでの醍醐味を見せることになるかもしれない。

■WNO Championships出場選手

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

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MIKE MMA ONE WNO11 ウィリアム・タケット クレイグ・ジョーンズ グレース・ガンドラム ケイド・ルオトロ ケネディ・マシエル ジオ・マルチネス タイ・ルオトロ ダンテ・リオン マイキー・ムスメシ マイサ・バストス ロベルト・ヒメネス

【WNO11】2021年、組み技の祭典。No-P&Sub Onlyの頂点が決まる5階級8人制Two DaysT開催!!

【写真】タイ・ルオトロ、ラミレス、ガルバォン、そしてジョーンズ。ノーポイント&サブオンリーの頂点が決まる (C)/WNO

ADCC世界大会が延期された2021年、グラップリング界をリードしているWho’s Number Oneが、9月25日(土)と26日(日)の2日間に渡り5階級の8人制チャンピオンシップ・トーナメントを開催し、女子ストロー級、ライト級及びミドル級のランナップが既に明らかとなっている。

2年に1度開催のADCC世界大会は16名参加で男女7階級と無差別級の9人の世界チャンピオンを輩出しているが、コロナパンデミックで1年延期されることが決まっている。

この間のグラップリングの盛り上がりが反映し、かつ8人制Tの実施により、精鋭が揃うという見方ができるロースターが階級ごとに発表が始めっている。


ミドル級は──クレイグ・ジョーンズ、タイ・ルオトロ、アンドリュー・ウィルツ、ウィリアム・タケット、ロベルト・ヒメネス、ジョン・ブランク、ダンテ・リオン、ミカ・ガルバォンの8名だ。まさに豪華絢爛、道着の実績でなくノーギで選ばれた8人のグラップラーといえる。

ライト級では──マイキー・ムスメシ、ケイド・ルオトロ、ジオ・マルチネス、ディエゴ・オリヴェイラ、コール・アベート、イーサン・クレリステン、ジョシュア・シスネロス、ケネディ・マシエルがリストアップされた。

圧倒的な存在感を誇るのが、道着から本格的にノーギに活躍の場を移したマイキーであることは間違いない。

この階級はADCCの66キロと77キロの中間、道着と並行して活躍してきた選手も少なくないだけに、ミドル級と比較するとビッグネーム感に欠けるきらいもある。が、その分AOJの青帯で16歳のアベートを筆頭に若い選手が目立っている。

マイサ・バストス、ダニエル・ケリー、ジェッサ・カーン、トゥディ・アレキン、グレース・ガンドラム、アレックス・グエン、ジェシカ・クラン、タミー・ムスメシの8人の参加が決まった女子ストロー級トーナメント。

2019年ムンジアル女子ルースター級王者でEBI女子ストロー級Tを制しているバストスと筆頭にムスメシ姉が大舞台に復帰、エレクトリックチェアーの王女ガンドラムらと粒揃いの女子グラップラーが集まっている。情勢が許すことはなかったのだろうが、バストスやケリー、そしてガンドラムというライバルや過去に対戦経験のある湯浅麗歌子の名前は見たかったのは偽らざるところだ。

とはいえ、これぞ2021年のグラップリング界の頂点を決めるワールド・ザ・ベスト決定戦といっても過言ないTwo Daysトーナメント、他の階級の出場選手のアナウンスが待たれる──組み技の祭典だ。

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【Road to ADCC】ADCCで頂点に立つために進化。ニッキーがレスリングアップ&パスでリオン下す

【写真】レスリングアップからリバーサル、そしてパスというのはADCCで最高のポイントアウトといえる。ここがあることで、足関節等もさらに仕掛けやすくなるだろう (C)CLAYTON JONES/ROAD TO ADCC

17日(土・現地時間)にテキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンでRoad to ADCCが開催された。来年開催予定のノーギグラップリングの祭典=ADCC世界大会への前哨戦として位置付けられたワンマッチ大会は、注目の対戦が並んだ。
Text by Isamu Horiuchi

Road to ADCCプレビュー第2回は、後半はポイント有りのADCCで勝てるよう進化の過程にあるニッキー・ライアンとダンテ・リオンの一戦の模様をお届けしたい。

<175ポンド契約/20分1R>
ニッキー・ライアン(米国)
Def. 5-0
ダンテ・リオン(カナダ)

前回のヒカルド・アウメイダ戦においてスタンドレスリングで勝負したニッキーは今回も積極的に前に出ては、リオンの首に手をかけていなしにゆく。

そしてダブルレッグテイクダウンを仕掛けるが、リオンががぶって体重をかけるとニッキーは頭を抜く。

約3分経過時点で、ニッキーが再び飛び込んでダブルへ。リオンは倒されながらもすぐにオモプラッタを狙うが、ニッキーが正対して防いでクローズドの中へ。

すぐに立ち上がったニッキーは、リオンのガードを開かせると、左足を狙って足を絡めて倒れ込むが、リオンは落ち着いて絡みを外しながら立ち上がった。

右ヒザを前にパスのプレッシャーをかけるリオンに対し、ニッキーは内掛けで右足に絡むと内回りを狙うが距離を取られる。

リオンが再び前にプレッシャーをかけ、ニッキーは後転するように前に崩すと、その刹那、立ち上がってダブルへ移行し見事にテイクダウンを決める。上になったニッキーは再び倒れ込んで50/50&内ヒールを狙うが、ここもリオンは距離を取って立ち上がった。

ニッキーは、スタンドレスリングとガードからのレスリングアップという、まさに最近の試合で試してきた動きでリオンと堂々勝負している。対するリオンの方も、ニッキーの足関節にしっかりと対処。両者との進化が窺える攻防だ。

もともと得意のシッティングガードを取ったニッキーに対して、リオンはヒザを入れての侵攻を試みるが、巧みな腕のフレームと左ヒザのシールドに阻まれて攻め込めない。やがて左手のフレームで距離を取ったニッキーが、瞬時にシットアップしてダブルへ。またもや見事にレッスルアップして上を取ってみせた。

三たび上になったニッキーは、今度は足を狙わずに横にパスを狙うが、リオンは対応してデラヒーバガードに。やがてリオンが距離を取って立つと、ニッキーは座り込む。加点時間帯に入る前にスイープを取らせて下になろうという考えだったのかもしれないが、自ら座ったことは明らかだったのでニッキーに引き込みのペナルティが与えられた。

試合は10分を経過して加点が開始。シッティングのニッキーは、再びリオンを前に崩してからのダブルレッグを仕掛ける。が、これまであまり抵抗せずに倒されていたリオンが踏ん張る。それでも前に出たニッキーはリオンの背中を付けさせるが、動きが止まらないうちにリオンは振りほどいて立ち、両者は場外となりブレイクが掛った。

再開後、逆にリオンが右にシングルを仕掛けるが、ニッキーは距離を取る。今度はニッキーがダブルへ。尻餅をつかされたリオンだが、ここでも勢いが止まらないうちに距離を取り、場外際で立ち上がる。

再びスタンドに戻った両者。ニッキーはまたしてもダブルに入る。深く入ってクラッチを組んだニッキーは今度はゆっくり倒して勢いを作らせず、ついに上を取ることに成功した。

倒すと同時に、ニッキーはハーフ&ボディロックの状態と取る。腰を固められたリオンは足を使って浮かそうとするが、ニッキーはすかさず右足を超えてサイドに。テイクダウンとパスガードのあまりに見事な融合を見せたニッキーが、5-0とリードした。

さらに上四方から逆側のサイドに回ったニッキーは、右腕でリオンの顔面を圧迫する。嫌がったリオンが上体を起こしたところで、すかさずバックを狙うという理詰めの攻めを見せるニッキー。対してリオンもすぐに動いて、下のリオンと上のニッキーがお互いにバックを狙い合うような格好にとなり、揃って距離を取り立ち上がった。

残り6分でスタンドに戻るが、ここで右足をひきずりはじめたニッキーは、二つ目のペナルティを承知ですぐに座り込んでシッティングガードへ。

リオンは右ヒザから侵攻を試みるが、ニッキーの強固なニーシールドと左腕のフレーム阻まれ、形を作れない。先ほどまで何度も下からのレスリングアップを決めたニッキーは、足の負傷を受けて防戦に徹している。

怪我をしてなおかつ鉄壁のガードを見せるニッキーの前に、リオンは攻撃の糸口を見出せないまま時間が過ぎてゆく。最後は足を狙って自ら倒れ込んだリオンだが、この分野の専門家のニッキーは難なく防御して試合終了。

立ち上がって勝ち名乗りを受けたニッキーは、歩くのも困難で、師ダナハーらセコンドに肩を借りて試合場を去った。

放送席でインタビューを受けたニッキーは「上になろうとして、自分のかかとが尻に食い込むような形になったんだけど、その時スプロールされて外側に異変を感じたんだ。右ヒザさ。試合内容自体はすごくハッピーだよ。前の2戦では、僕がジムでやってきたことのほんの一部しか見せられなかったけど、今回はそれが見せられた。途中で怪我してしまったのは残念だけどね。怪我してからはもうレッスルアップできないと分かったから、防御に徹して、足を狙うくらいしかなかったんだ。でもADCCルールでは、僕の新しいスタイルはすごく有効だと思う」と語った。

実際、負傷するまでは強豪リオンに凄まじい強さを見せつけたニッキー。今回の試合で見せた進化の意味は大きい。以前は完全に下派だった彼が、スタンドレスリングとレスリングアップの二つを徹底強化。引き込みがマイナスになるルールにおいてスタンドで相手と渡り合う力と、上から膠着を試みる相手への強力なカウンターの手段を手に入れたことになる。

また、途中で見せたダブルレッグとボディロックパスの融合や、パスを決めてから相手に逃げ道を作っておいてバックを狙う動き等も、きわめて理詰めの素晴らしい展開だった。何より負傷して新しい武器が使えなくなった後は、以前からの強みであるシッティングガードを用いて鉄壁の防御は見事なばかり。

もし今後も大怪我等をすることなく進化を続けるようなら、世界最強の兄ゴードン以上に完成された組技師──師のジョン・ダナハーが言うところの「スーパーグラップラー」──へと成長する可能性さえ感じさせたニッキー・ライアン。負傷が癒えた後の、この20歳の若者のさらなる戦いに目が離せない。

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MMA Road to ADCC   ウィリアム・タケット カイナン・デュアルチ ケイド・ルオトロ ジオ・マルチネス ダンテ・リオン ニッキー・ライアン マイキー・ムスメシ マテウス・ジニス ルーカス・バルボーザ ロベルト・ヒメネス

【Road to ADCC】計量終了 メインのカイナン・デュアルチ✖マテウス・ジニスの体重差は8キロ弱

【写真】Tシャツ着用では、それほど体格差は感じられないカイナンとジニス。20分の長丁場、スタミナ配分と後半のポイント加算が如何に勝負に影響をあたえるのか(C)COREY STOCKTON/FLOGRAPPLING

16日(金・現地時間)、17日(土・同)にテキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンで開催されるRoad to ADCCの計量が行われた。

世界規模の新型コロナウィルス感染拡大を受け、開催が1年延期されたADCC世界選手権。この間の穴埋めとなるワンマッチ形式の大会は本戦20分のみで延長なし、10分が経過してからポイントが与え、引き込みのマイナスPのみ試合開始がカウントされるというルールセットとなっている。


メインの無差別級=カイナン・デュアルチ✖マテウス・ジニス、前者が7.8キロ重いが無差別級としては、極端な体重差とはなっていない。

88キロ級のケイド・ルオトロは80キロ、対するロベルト・ヒメネスは84キロでルオトロは77キロ級でも十分に戦えるだろう。

■視聴方法(予定)
7月18日(日・日本時間)、
午前9時00分~Flo Grappling

■Road to ADCC計量結果

<無差別級/20分1R>
カイナン・デュアルチ:101.2キロ
マテウス・ジニス:93.4キロ

<175ポンド契約/20分1R>
ダンテ・リオン: 175ポンド(79.37キロ)
ニッキー・ライアン: 172ポンド(78.01キロ)

<66キロ級/5分3R>
マイキー・ムスメシ:65.7キロ
ジオ・マルチネス:66.0キロ

<88キロ級/5分3R>
ウィリアム・タケット:86.4キロ
ルーカス・バルボーザ:87.9キロ

<女子60キロ以上級/5分3R>
エリザベス・クレイ:72.0キロ
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ:71.7キロ

<88キロ級/5分3R>
ケイド・ルオトロ:80.0キロ
ロベルト・ヒメネス:84.0キロ

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MIKE MMA Road to ADCC ウィリアム・タケット カイナン・デュアルチ ガブリエル・アウメイダ ジオ・マルチネス ダンテ・リオン ニッキー・ライアン マイキー・ムスメシ マテウス・ジニス ルーカス・バルボーザ ロベルト・ヒメネス

【Road to ADCC】攻撃、受け、77キロ級の行方が決まる? ニッキー・ライアン✖ダンテ・リオン

【写真】ここはADCCならではのポイント制が、勝利の鍵を握ることになるか(C) MIKE CALIMABS/WNO&SATOSHI NARITA

17日(土・現地時間)、テキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンにてFlograppling主催のRoad to ADCCが開催される。
Text by Isamu Horiuchi

文字通り、来年開催のADCC世界大会へ向けた今大会。ニッキー・ライアン✖ダンテ・リオンは77キロの軸となる若い力の激突だ。


先月20歳になったばかりのニッキーは、日本では今成正和や所英男から一本勝ちをしたことでも知られる。最近は増量とパワーアップに励むとともに、ジョン・ダナハー軍の代名詞でもある足関節技を封印し、自らの引き出しを増やす戦いに挑んでいる。

4月のWNO 08におけるPJバーチ戦ではシッティングからシングルレッグテイクダウンにつなげる展開を狙い続け、制圧することはできなかったものの、主導権を取り続けて勝利を手にした。続いて5月のWNO 09のガブリエル・アウメイダ戦ではトップから勝負し、ここも一本勝ちは逃したがボディロックパスやクリーンテイクダウンを決めてウィナーコールを受けている。

そんなニッキーに立ちはだかるのは、2019年のADCC世界大会77キロ級にて、競技柔術の絶対王者ルーカス・レプリを倒して世界を驚かせたカナダのダンテ・リオンだ。

注目したいのは、この一戦でのリオンの勝ち方だ。レプリの必殺のニースライスパスをシッティングガードやニーシールドで防いだリオンは、そこから一瞬でシットアップしてシングルレッグを仕掛け、そのままレプリのバックについて勝利を決定付ける4ポイントを獲得した。

つまりリオンは、ニッキーがバーチ戦で試みたシッティングガードからシングルへの移行──最近「レスリングアップ」という名称で改めて脚光を浴びているムーブ──を、世界最高のパスガード・マイスターのレプリに決めてみせたほどの使い手なのだ。自分がトップにいる時の防ぎ方や対処も当然熟知しているだろう。

また、ニッキーがアウメイダ戦で試みたスタンドレスリングの攻防もまた、リオンがもともと得意とするところだ。今年2月のF2W 174におけるマニュエル・ヒバマー戦においても、リオンは階級上の相手に何度も気迫十分のテイクダウンを仕掛け、スタンドレスリングで優勢に試合を進めた。物議を醸した判定で惜敗したものの、リオンの充実ぶりは十分に伝わった。ニッキーが現在強化を試みている分野において、リオンはもともと強い。

このことを踏まえて考えると、今回ニッキーがどのような攻防を挑むかは興味深い。選手が武器を増やすことの主な目的は、試合において相手の弱い分野で戦って勝率を上げることにある。だとするならば、今回あえてリオンが得意とする攻防を挑むのは賢い策とは言えないだろう。だが最近のニッキーが、目の前の相手に対する勝利は目指しつつも、さらにそれ以上の大きな目標を見据えて試合に臨んでいることも明らかだ。そしてこの大会の名称、”Road to ADCC”が示唆するテーマはまさにそれである。

同様の見方は、前回大会にて世界を驚かせつつも4位に終わり、次こそ優勝をと心に誓っているであろうリオンに当てはめることができる。前回の3位決定戦において、ニッキーの兄弟子ゲイリー・トノンと激闘の末外ヒールに屈したリオンは、そのトノン同様に危険な足関節の使い手であり、来年の本戦でも自分に立ちはだかる可能性の高いニッキー相手にどのような攻防を挑むのか。

本戦そのものではなく、それに向けた前哨戦であるということを念頭にこの試合の攻防を味わいたい。

■視聴方法(予定)
7月18日(日・日本時間)、
午前9時00分~Flo Grappling

■ Road to ADCC対戦カード

<無差別級/20分1R>
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
マテウス・ジニス(ブラジル)

<175ポンド契約/20分1R>
ダンテ・リオン(カナダ)
ニッキー・ライアン(米国)

<66キロ級/5分3R>
マイキー・ムスメシ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)

<88キロ級/5分3R>
ウィリアム・タケット(米国)
ルーカス・バルボーザ(ブラジル)

<女子60キロ以上級/5分3R>
エリザベス・クレイ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)

<88キロ級/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)

<1R20分・88キロ以下契約>
ロベルト・ヒメネズ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)

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F2W164 JJ Globo Report ダンテ・リオン ブログ マニュエル・ヒバマー

【F2W164】レスリングの優勢のリオンが、ギロチン・トライのヒバマーにスプリットで敗れる

19日(金・現地時間)テキサス州ダラスにて、プロ柔術大会Fight to Win 164が開催された。

2週連続──今年5度目の開催となる同大会から、カナダのブラジルの新鋭対決=ダンテ・リオン✖マニュエル・ヒバマーの模様をお届けしたい。
Text by Isamu Horiuchi

<ノーギ/7分1R>
マニュエル・ヒバマー(ブラジル)
Def. 2-1
ダンテ・リオン(カナダ)

2年前のADCC参戦時に比べて明らかに上半身が大きくなったリオンは、気合十分の表情で前に出て素早くシングルへ。が、いかにも頑強な下半身を誇るヒバマーはそれを受け止めて振り飛ばす。

それでも前に出るリオンに対し、ヒバマーはその頭を抱えては足を飛ばす。動じないリオンは、一瞬のアームドラッグのフェイントからダブルで突進すると、豪快にヒバマーをテイクダウン。が、両者場外に出てしまい試合はスタンド再開となった。

その後も緊張感のあるスタンド戦が続く。リオンは積極的に前に出てはテイクダウンを狙うが、ヒバマーは腰を引いて対処。今度はヒバマーの方が飛び込む。これをリオンががぶろうとしたところで、ヒバマーは素早く体を起こして逆にがぶりに。リオンの首をギロチンで固めて圧力をかけるヒバマーだが、リオンは頭を抜くと即座に立ち上がり、逆にアームインギロチンで逆襲。が、体格に勝るヒバマーはそれを振りほどく。

残り3分。安易に下にならず、スタンドで戦い続ける両者。時にヒバマーはリオンの頭を強くはたくようにいなすが、リオンは一切気にせず前に出てスタンド戦を挑む。

残り1分。リオンは引き込むが、ヒバマーが付き合わないと見るや立つ。次にリオンはイマナリロールに。が、ヒバマーはこれも距離を取ってディフェンス。ならばとリオンは再びアームドラッグからのテイクダウンを狙うが、ヒバマーはここも腰を引いてディフェンスした。

残り30秒、またしても引き込んだリオンは、ハーフで右足に絡むと、もぐってヒバマーの左足を狙うが、ヒバマーは立ち上がってステップアウェイ。リオンは迫ってまた引き込み。が、ヒバマー距離を取る。試合終了寸前、ヒバマーが逆にテイクダウン狙いに出るが、リオンはそれをギロチンで切り返す。ヒバマーがそれを引き剥がすように頭を抜いたところで、時間切れ。終わった瞬間、勝利を確信したリオンは咆哮した。

しかし判定は2-1でヒバマーに。すると今度はヒバマーが勝利の咆哮を見せたのだった。露骨に不満な表情を見せたリオンは、ヒバマーが差し出した手を握りはしたものの、ハグに応えることはなかった。

スタンドで大半の時間が費やされ、お互い危ない場面のなかったこの試合。積極性という点では明らかにリオンが上回っていただけに、この判定は意外なものだった。ジャッジのうちの二人が、前半にヒバマーが仕掛けたギロチンを「この試合唯一有効なサブミッション狙い」とカウントした結果だろうか。そしてヒバマーも、そう計算したからこそ後半はほぼ逃げに徹したのかもしれない。

だとしたら、2試合前のホシャ対タザ同様、「(テイクダウンやポジション取りに対する)ポイントシステムがないが故の(サブミッションの形を作るという)ポイントゲーム」が、この大会では残念ながら勝利への有効な手段として機能していることになる。

そして極まらないサブミッションをアグレッシブとするなら、掛け逃げという流れに発展する可能性もある。組み技競技のルールデザインは、かくも難しい──。


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