カテゴリー
45 o グスタボ・バラート ケイド・ルオトロ ゲイリー・トノン シッティチャイ・シッソンピーノン トミー・ランガカー ボカン・マスンヤネ マラット・グレゴリアン ラーデ・オパチッチ 三浦彩佳 山北渓人 平田樹 武尊 秋山成勲 箕輪ひろば 若松佑弥 青木真也

ONE165:オッズ

スーパーレック・キアトモー9 1.48
武尊 2.70
ケイド・ルオトロ 1.17
トミー・ランガカー 5.25
青木真也 4.00
セージ・ノースカット 1.25
秋山成勲 1.95
ニキー・ホルツケン 1.80
マラット・グレゴリアン 1.63
シッティチャイ・シッソンピーノン 2.30
ゲイリー・トノン 1.41
マーティン・ニューイェン 2.95
平田樹 1.65
三浦彩佳 2.25
ダニー・キンガッド 1.50
若松佑弥 2.60
ラーデ・オパチッチ 1.57
イラジ・アジズプール 2.45
ボカン・マスンヤネ 1.56
山北渓人 2.50
箕輪ひろば 2.00
グスタボ・バラート 1.77

メインのスーパーレック vs. 武尊含め、日本人は全員アンダードッグ(平田 vs. 三浦の日本人対決は除く)。青木は今大会一番の大差でのアンダードッグとなっている。

平田 vs. 三浦は三浦の方がタイトル挑戦経験もあるし、実績で上なのにアンダードッグなのが意外。

第1試合開始は28日17時。速報します。

カテゴリー
45 AB ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE165 RIZIN ROAD FC キック グスタボ・バラルト ケイド・ルオトロ ゲイリー・トノン シッティチャイ・シッソンピーノン セイジ・ノースカット ダニー・キンガド チャンネル トミー・ランガカー ボカン・マスンヤネ ボクシング マラット・グレゴリアン マーチン・ウェン 三浦彩佳 佐藤将光 太田忍 山北渓人 平田樹 武尊 海外 秋山成勲 箕輪ひろば 若松佑弥 青木真也

【ONE165】グスタボ・バラルト戦へ、箕輪ひろば「一つのパートが強いのはトータルファイターではない」

【写真】(C)TAKUMI NAKAMURA

28日(日)に東京都江東区の有明アリーナで開催されるONE 165「Superlek vs Takeru」で箕輪ひろばがグスタボ・バラルトと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

4月のボカン・マスンヤネ戦では繰り返しローブローを受け、まともに試合ができないまま、判定負けを喫した箕輪。あの試合を自分の経験不足として消化し、自身のMMAの精度を高めるべく練習を続けてきた。箕輪はバラルト戦をクリアし、ストロー級王座挑戦につなげると誓った。


――約4年ぶりの日本での試合が近づいてきました。仕上がりはいかがですか(※取材は22日に行われた)。

「冗談抜きで過去最高かもしれないですね。海外の試合と違って、ずっと日本で調整できるので、やはりそこはやりやすいです」

――何か減量やコンディショニングの面で新たに取り入れたことはありますか。

「いつも通りのことをホームで出来ている、という感じですね。『こういう調整したいな』と思っていたことをやれています」

――前回4月のボカン・マスンヤネ戦は判定負けという結果でした。試合中にマスンヤネのローブローが続いて、正常に進まなかった試合だったと思いますが、あの試合を振り返ってもらえますか。

「結果だけで言えば落としちゃいけない試合だったという自覚はあります。次に誰がストロー級にベルトに挑戦するかを考えた時に、ボカンに勝っていた方が有利だったわけですし、あの負けで(ランキングが)下の選手とやらないといけなくなったわけで。

ただ試合内容で言えば、あれで俺の負けなの?という感想です。まずローブローを3回蹴られていますし、ローブローをもらう前はテイクダウンされてないんですよ。2Rにテイクダウンされてヒジをもらった場面も、ローブローをもらったあとにテイクダウンされている。僕はそこを明確にして欲しくて、結果的にローブローと判断されてブレイクになるんだったら、試合として成立しているのはローブローが入る前までで、テイクダウンされてヒジをもらった場面は判定の範囲外じゃないですか」

――確かに。そこはノーカウントのはずですよね。

「僕はそうなるものだと思っているし、今でもそう思っています。ダメージで言ってもボカンは僕の打撃で顔がボコボコになっていて、ギロチンとアームロックもキャッチが入ってもおかしくないくらい極まっていた。キャッチの有無はレフェリーの判断なのでとやかく言わないですけど、それにしても『う~ん………』という感じです。もし再戦が組まれるなら勝てる、じゃなくてもっと圧倒して勝てます」

――ずばりフィニッシュする自信はありますか。

「はい。ローブローがなかったらギロチンもアームロックも極めていました」

――納得できない試合だと思いますが、そこはどう消化していますか。

「2Rにギロチンが入った時も、ローブローのダメージで下半身に力が入ってなかったんです。あれもテイクダウンされたわけじゃなくて、引き込んでギロチンにいくしかなかったというか。ああいう状況でも一本を取れる選手は取れるわけで、あそこで取れない俺が悪いなって思っていました、“試合直後”は。

でも落ち着いて考えたら、相手の反則でそういう状況に追い込まれているわけだから、なんで反則された方の俺がそう考えなきゃいけないのって(苦笑)。だからあの試合は“実力”じゃなくて“経験”不足ですね。今までああいうローブローをもらったことがなかったし、そういうことが自分の試合では起こらないと思って生きてきた僕が悪かったです」

――ではそのマスンヤネ戦を踏まえて、どのようなことを意識して練習してきましたか。

「僕の理念は総合的に強くなることで、どこか一つのパートが強いのはトータルファイターではないと思っているので、トータルファイターにどれだけ近づけるか。それが出来るのは最初からMMAという競技に触れてきた僕らにしか出来ないことだと思っているので、レスラーに負けたからレスリングを強化する・グラップラーに負けたから寝技を強化するではなく、今まで通り全体的に強くなることを考えながら、要所要所のパーツを磨いてきました」

――MMAは細かい技術を磨く必要がある反面、MMAはMMAという大雑把な見方、いい意味で雑に全体を捉えることも必要だと思っています。

「例えばレスリングが強い選手にレスリングで勝つんじゃなくて、MMAで勝つ。去年RIZINで佐藤将光選手が太田忍選手に勝ったじゃないですか。僕はあれがMMAの一つの勝ち方だと思うんですよ。MMAファイターはああいう対処をしなければいけないと思っています」

――マスンヤネ戦では見せられなかったと思いますが、自分がやりたいことは形になってきていますか。

「そこは間違いないですね。継続してTRI.Hスタジオ、トライフォース赤坂(JTT)、ボクシングジム、大学のレスリング部にも行かせてもらっていて、各々のトップ選手たちと練習しています」

――パ―ツの技術を伸ばしてMMAとして融合させる。時間をかければかけるほど融合するものだと思っているので、今回の箕輪選手の試合が楽しみです。

「僕には僕の中で自分のMMAの強みだと思っている部分があって、それは周りから見ていても分からないというか、実際に戦った相手にしか分からないものだと思うんですよ。で、その強みに自信を持てるようになってきたんです」

――MMAの攻略は単純に攻める・守るだけではなく、相手を崩せるかどうかだと思っています。その相手の崩し方として、如何に技術や戦術を持ち込むかで勝敗が変わるもので、箕輪選手はそこが明確になってきたということですか。

「僕もMMAを始めて14年、半分以上がプロキャリア。しかも何か格闘技のバックボーンがあったわけではないですからね。しかも僕の師は阿部直之という人間で、阿部さんから教わるということも変わらない。だからブレないんですよ。よく色んな場所に行って練習するのがいいという記事や意見を目にしますけど、昔の僕は『かっこつけんなよ。もっと自分のジムでやることがあるだろ』って思っていたんです。

でもその考えも少し変わってきて、トライフォース赤坂がJTTに変わって、色んなコーチが教えに来るようになって、海外だったらここまで進んでいるんだと思う一方、ぶれない軸を一本持っている方が絶対にいいとも感じるんです。

先輩の山上(幹臣)さんがROAD FCでユ・ジェナムとやった時に韓国まで帯同したんですよ。当時うちのジムは出稽古を一切やってなかったんですけど、山上さんが『出稽古をやりたい』ということで色んなジムを周っていたんです。ただそれで結果を出せなくて、帰りのバスのなかで僕に『出稽古は行けばいいってもんじゃない。自分のスタイルが分からなくなる』とボソっと言ったんです。当時の僕はアマチュアのペーペーだったんですけど、そういうものなんだと思って聞いていて、実際に僕は出稽古は行ってなかったんです。

僕はアマチュアはそれでもいいと思っていて、同じ練習相手とひたすら同じことを練習すると、自分の形が出来て自信もつくから、それが試合に出せる。ただプロになるとそうはいかなくて、色んなことを経験して、試合中に何が起きても対応できるようにしないといけない。そうなった時に僕も出稽古に行こうと思ったんですけど、山上さんの言葉が頭に残っていたから、阿部さんに『どうしたらいいですかね?』と聞いたんです。

そしたら阿部さんが『出稽古にいくこと自体は悪くない。それを自分のジムに持って帰ってきて落とし込めないことがダメなんだ。落とし込む作業は俺とお前でやるから、お前は頭でっかちになっていい。色んなことを吸収して持って帰って来い』と言ってくれて。そこからは素直に色んなことを取り入れられるようになりました。だから自分の主観とそれ以外の目で見てくれる人がいるという練習環境はすごく大きいですね」

――実は武尊選手も同じことを言っていました。「海外で新しい技術を教わって、それを日本に持って帰ってきて取捨選択していく」と。どちらか片方だけではだめで、そこを両輪で回すことが必要ということですね。

「そうなんですよ。僕も昔は『練習終わって集合写真とってSNSに載せて強くなるわけねえだろ』と思っていたし(笑)、実際に出稽古に行くとそういうテンションの選手もいるから、あんまり出稽古の雰囲気そのものが好きじゃなかったんですよ。だから僕にとってTRI.HやJTTは出稽古先というよりも、長く練習させてもらっている一つの練習場所で、一週間の練習スケジュールのなかに組みこまれている。そしてそれをまとめるためのSTFでの練習があるという形です」

――さて今大会で対戦するグスタボ・バラルトの印象を教えてください。

「受けが強いグレコローマンレスラーですよね。テイクダウンをしてくるわけではなく、倒されないことを前提に打撃をバンバン振ってくる。山本”KID”徳郁スタイルだけど、そこまで当て勘があるわけじゃないみたいな」

――打撃が得意というよりも好きな印象です。

「あと彼は腕の短さが逆に厄介だと思うんですよ。ここまで入ったら当たらないだろうって距離で当たっちゃうんで。そこはきちっと対処しないといけないですね」

──そこまで相手のことをイメージできていたら、攻略のパターンはいくつもあるようですね。

「今回は攻略しやすいです。過去の試合を見ていても、明確なスタイルチェンジをしている形跡はないので」

――2024年は、どのよう1年にしたいと思っていますか。

「まずこの試合に勝ってランキングの上位に残る。そしてタイトルマッチをやりたいですね。次は挑戦権をかけて日本人対決でもいいんですけど、僕は日本人=同志というイメージがあるので(日本人対決を)やるんだったらタイトルマッチでやりたいです。ONEは近頃の“SNSで煽れば試合が決定”という舞台ではないので、用意された相手に勝って行って、早ければ年内、遅くても来年の春には挑戦したいです」

――急ぐことなく然るべきタイミングで挑戦したい、と。

「これは僕の考えなんですけど、やることをやっていればちゃんと順番は回ってくる。そう思っています」

――それでは最後に日本のファンにメッセージをいただけますか。

「僕は大会の第1試合で、メインじゃないなら第1試合をやりたいタイプなので、まずはONEに感謝したいです。第1試合は第1試合の仕事をして大会を活気づけるので、応援よろしくお願いします」


■視聴方法(予定)
1月28日(日・日本時間)
午後5時00分~ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ABEMA PPV

■ONE165対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者]武尊(日本)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/12分1R>
[王者]ケイド・ルオトロ(米国)
[挑戦者] トミー・ランガカー(ノルウェー)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
セイジ・ノースカット(米国)

<スペシャルルール187.25ポンド (※84.94キロ)契約/3分3R>
秋山成勲(日本)
ニキー・ホルツケン(オランダ)

<キック156.5ポンド(※70.99キロ)契約/3分3R>
マラット・グレゴリアン(アルメニア)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
マーチン・ウェン(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
三浦彩佳(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
若松佑弥(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラデ・オパシッチ(セルビア)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
山北渓人(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
グスタボ・バラルト(キューバ)
箕輪ひろば(日本)

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45 AB ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE165 アレックス・シウバ キック クレイグ・ジョーンズ グスタボ・バラルト ケイド・ルオトロ ゲイリー・トノン シッティチャイ・シッソンピーノン ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ セイジ・ノースカット ダニー・キンガド チャンネル トミー・ランガカー ボカン・マスンヤネ ボクシング マラット・グレゴリアン マーチン・ウェン 三浦彩佳 山北渓人 平田樹 武尊 海外 秋山成勲 箕輪ひろば 若松佑弥 青木真也

【ONE165】オクトパスガードでボカン越えへ──山北渓人「ブルックスに挑むために良い流れが来ている」

【写真】仕掛けと反応のチェスマッチ。ここは見逃せない(C)SHOJIRO KAMEIKE

28日(日)に東京都江東区の有明アリーナで開催されるONE 165「Superlek vs Takeru」で山北渓人が待望のボカン・マスンヤネ戦を迎える。
Text by Shojiro Kameike

昨年3月にONE初戦でアレックス・シウバを下して以来となるマスンヤネ戦だが、シウバ戦の経験が今回の試合にも生きてくるという。「ここまで言って試合は大丈夫なのか?」と、こちらが心配するほど明かしてくれた山北の得意技とは?


――今回は共に約10カ月振りの試合となりました。

「ONEではストロー級の試合自体が頻繁に組まれていないですよね。ただ、僕の場合は何度かオファーを頂いているんです。まず前回の試合が終わったあと、6月ぐらいにオファーが来ました。でもリングの試合で――できれば自分はケージでやりたいから、その時はお断りして。さらにオファーが来た時も、怪我があって試合ができない状態でした。

自分としては可能であれば年2~3試合はやりたいです。今回の試合まで約10カ月という長い期間が空きましたが、その間にしっかりスキルアップできました。さらにビッグイベントに出られるので嬉しいですね」

――それだけONEからオファーが届くのは、シウバ戦の試合結果と内容が評価されているのでしょう。ご自身としてはシウバ戦で、ONEで戦う手応えは得ていたのですか。

「自分を試しているようなマッチメイクでした。シウバは元王者だけど、ランカーとノーランカーの間にいるようなポジションで。かつ日本人選手との対戦経験も多くて。そのシウバを相手にちゃんと勝つことができて、僕としても良い試合ができたと思っています。

周りの評価も高くて、チャトリCEOも取材の中で僕の名前を出していたり、直接『良い試合だったよ』と言ってくれました」

――シウバ戦はお互いにトップあるいはバックを取り合うハードな試合内容でした。そのなかで不安になる要素はなかったですか。

「僕はバックを取るのが好きなんです。シウバ戦でも取れそうな場面はありましたけど、やはりシウバも強くて、完全にバックを取るのは難しかったですね。そうなると、しっかりとトップをキープしないといけないのに、シウバに凌がれて僕が下になるシーンもありました。そのおかげで逆に動きが多くて、面白い試合になったんじゃないかとも思っています」

――それまで日本国内で経験してきた試合との違いは感じましたか。

「日本で対戦した中でも、強い選手はたくさんいました。でもシウバは、さらに巧さがあって。特に腰が強いとか、パワーが凄いとかは感じなかったです。でも僕に決定的なポジションを奪わせてくれない。シウバも柔術黒帯で、MMAでもベテランだから巧かったです」

――結果、まさに流れるような試合展開になりました。

「僕も練習では止まらないことを意識しています。面白い試合するため、というよりは動くほうが楽なんですよ。力を使わないので。トップから固めているほうが疲れますね」

――それは山北選手のベースが、とにかく動き続ける競技のレスリングであることは関係しているのでしょうか。

「確かに長くやってきたレスリングがMMAに生きている部分はあります。特にグラウンドでポジションをキープする時とか。でも動き続けるということに関しては、柔術をやっていることのほうが大きいと思います」

――アレックス・シウバ戦の中で「柔術をやっていて良かった!」と思ったシーンはありましたか。

「あります、あります。それこそ初っ端でありました。最近は柔術のオクトパスガードという、潜る系の動きが結構ハマッていて。シウバ戦でも最初にオクトパスガードから綺麗にスイープすることができたんですよ。あれだけ強い相手にも自分の技が通用するんだって自信になりました」

――1R2分を過ぎたあたりで、ハーフガードから返した技ですね。

「本来はバックも取れる技なんですが、相手がバックを取らせないようにしてきたらスイープするようにしています。最近はこの技にハマッていて、練習でもこの技を掘り続けています」

――オクトパスガードからバックテイクする際、途中にトラックポジションのようになるのでレスリングにも似た形になるような気がします。

「そうなんですよ。今はMMAで、レスリングよりも柔術的な動きをしたいと思っています。でも知らず知らず、というか――あらゆる動きの中でレスリングをやっていたことが生きているんだな、と実感しています」

――ちなみに、相手がこのオクトパスガードからのスイープを仕掛けてきた場合は、どのように対処するのでしょうか。

「MMAではしっかりと抑え込む。柔術だとカウンターでバックテイクを狙う時もあります。表裏一体みたいなポジションで――」

――バックテイクのための技で、そこにカウンターでバックテイクを狙いに行くと……。

「お互いにグルグルと、バックテイクで回り続けることがあります(笑)。柔術が強い相手だと、その展開は結構あって。練習で動き続けるというのも、この展開が含まれていますね」

――アハハハ。

「このポジションの良さは、相手がパウンドを打てないという点です。僕の場合、練習でも階級が上の選手と練習することが多いんですよ。すると下からワキを差しても返すことができず、MMAならパウンドを受けてしまいますよね。僕も殴られたくないので、殴られない方向に体を入れていくというのが、このオクトパスガードです。

もともとこういうガードがあることは知りませんでした。でも練習で自然に、この動きにハマッっていって。あとで、これがオクトパスガードというものがと知ったんです。あえて習おうとするより、いつもの動きから自然と身についた技のほうが自分自身にハマりますね」

――このオクトパスガードにハマり始めたのは、いつ頃からですか。

「シウバ戦の前には、身につけていました。クレイグ・ジョーンズも、このオクトパスガードをやっていて。シウバ戦後もジョーンズの試合を視ながら、『こういうやり方もあるんだ』って深堀りしています。おかげで今は、シウバ戦の前よりもオクトパスガードからスイープできるようになっています」

――今回対戦するマスンヤネもテイクダウンファイターなので、オクトパスガードが大きなポイントになりそうですね。

「はい。相手がやりたいことはバッククリンチというか、バックに回っても足を入れずに、クラッチしたままキープすることだと思います。だからスクランブルの展開で、僕のほうがバックテイクするか、しっかりと上のポジションを取ってパウンドを打ち込みたいです」

――山北選手と同様、マスンヤネも最初から攻め込んでくるファイターです。

「実は僕も、すぐテイクダウンに入ろうとは思っていないんですよ。しっかりと打撃の攻防をしてから組みに行く。そのために『今日は打撃をやろう』と思ってはいるものの、スタンドでテイクダウンに入れそうな隙を見つけたら、自然に組んでしまいます(苦笑)」

――自然にできるというのは、良いことではないですか。

「そういう時は、すごく良いテイクダウンができていますね。シウバ戦も相手は寝技が強いので、もっと打撃を出していこうと考えていました。でも右を出したら入れそうな様子だったのでテイクダウンに行ったんですよ。今までその戦い方で勝ってきたので、それで良いと思っています」

――一方、マスンヤネは中間距離から蹴りを散らしてくるタイプです。テイクダウンすることを考えると、その蹴りは厄介ではないでしょうか。

「そういうタイプのほうが僕はやりやすいですね。立ち技のスクランブル――マスンヤネは蹴ってガチャガチャの展開にしてから組んでくるじゃないですか。そうなってくれたほうが、逆に僕も組みやすいです」

――マスンヤネにとって唯一の敗戦は2022年4月のジャレッド・ブルックス戦で、ブルックスのほうから組んで仕留めました。

「投げの打ち合いでブルックスが勝って、最後はRNCを極めましたよね。まずマスンヤネが前に出て、自分自身が慌てて攻めているところで組まれているイメージがあります。箕輪ひろば選手との試合も、全く引かない箕輪選手に苦戦していましたし。勢いがあるから、やりにくいと感じる選手もいるとは思うんですよ。でも僕は見合うより、勢いで来るタイプのほうがやりやすいです」

――マスンヤネは現在ストロー級2位。この試合に勝てば一気にベルト挑戦が近づきます。

「3月1日にブルックスが、ランキング1位のジョシュア・パシオと防衛戦をやります。ここで僕がマスンヤネに勝って、ブルックス×パシオの勝者に挑戦したいです。3月の勝者に挑むとなったら6月か7月——1月の試合から間は開くかもしれませんが、それでも良いです。もう1試合挟むことなく、そのままタイトルマッチをやりたいですね」

――なるほど。ブルックス×パシオは、どちらが勝つと予想しますか。

「いつもの展開でブルックスが勝つんじゃないかと思います。やっぱり強いんですよね。いつも試合展開は同じだけど、その展開に持ち込む強さがありますから。ブルックスに挑むためにも、僕にとっては良い流れが来ていると感じています。

ファンの皆さんは海外の中継を視る時、知っている選手のほうを応援するじゃないですか。今回は日本で行われるビッグマッチで、僕のことを印象づけるチャンスだと思っています。実はシウバ戦が、レスリング時代も含めて初の海外試合で。だけど普段よりも緊張せずに戦いやすかったんです。だから今回は日本のビッグマッチで皆さんに僕のことを知ってもらい、海外でベルトに挑戦します」

■視聴方法(予定)
1月28日(日・日本時間)
午後5時00分~ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ABEMA PPV

■ONE165対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者]武尊(日本)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/12分1R>
[王者]ケイド・ルオトロ(米国)
[挑戦者] トミー・ランガカー(ノルウェー)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
セイジ・ノースカット(米国)

<スペシャルルール187.25ポンド (※84.94キロ)契約/3分3R>
秋山成勲(日本)
ニキー・ホルツケン(オランダ)

<キック156.5ポンド(※70.99キロ)契約/3分3R>
マラット・グレゴリアン(アルメニア)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
マーチン・ウェン(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
三浦彩佳(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
若松佑弥(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラデ・オパシッチ(セルビア)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
山北渓人(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
グスタボ・バラルト(キューバ)
箕輪ひろば(日本)

The post 【ONE165】オクトパスガードでボカン越えへ──山北渓人「ブルックスに挑むために良い流れが来ている」 first appeared on MMAPLANET.
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45 AB ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN07 ONE FN16 ONE165 Special   キック グスタボ・バラルト ケイド・ルオトロ ゲイリー・トノン シッティチャイ・シッソンピーノン セイジ・ノースカット ダニエル・ケリー ダニー・キンガド チャンネル トミー・ランガカー ハム・ソヒ ボカン・マスンヤネ ボクシング マラット・グレゴリアン マーチン・ウェン モン・ボー 三浦彩佳 山北渓人 山本アーセン 平田樹 武尊 秋山成勲 箕輪ひろば 若松佑弥 青木真也

【Special】J-MMA2023─2024、三浦彩佳「国内にはもっと強い女子ファイターがたくさんいますから」

【写真】三浦にここまで言わせる──やはり、凄まじいマッチアップだ(C)SHOJIRO KAMEIKE

2023年が終わり、新たな1年が始まるなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、始まったばかりの1年について話してもらった。
Text by Shojiro Kameike

J-MMA2023-2024、第十三弾は28日のONE日本大会で平田樹戦に臨む三浦彩佳に話を訊いた。昨年4月のモン・ボー戦で2年6カ月振りとなる勝利を挙げた三浦は、その2カ月後にONEアトム級で平田と対戦することに。「山本アーセンの元カノ&今カノ対決」という煽り、ONEストロー級で戦い続けてきた三浦がアトム級で戦う現実——複雑な気持ちを吐露した。それでも三浦は、前を向いて戦う。シャオ・ヂィンナンとの再戦を目指して。

■2023年三浦彩佳戦績

2月25日 ONE FN07
●0-3 ダニエル・ケリー(米国)※サブミッショングラップリング戦

11月3日 ONE FN16
○1R2分09秒 by スカーフホールド・アメリカーナ モン・ボー(中国)


――改めて2023年は、三浦選手にとってどのような1年でしたか。少なくとも2023年より、2024年は良い気持ちで迎えることができたのではないでしょうか。

「う~ん……」

――えっ、意外と暗いトーンですね。

「ギリギリですね。ギリギリ良い気持ちで2024年を迎えられたとは思います。MMAを1試合戦って、勝ててホッとしました」

――平田戦のオファーが届いたのは、モン・ボー戦の直後だったのですか。

「あの時はまだ『話があった』というぐらいで、私としてはシャオ・ヂィンナン戦があると思っていました。シャオ・ヂィンナン戦と平田戦っていうお話があり、正式なオファーは平田戦だったので『何でかなぁ?』と……」

――その部分で複雑な気持ちのまま新年を迎えたのですね。

「そうですね。1月末が試合なので、年末年始も落ち着いて休むことはできませんし」

――三浦選手にとっても予想外すぎたマッチメイクだったのでしょうか。

「一番意外だったのは、アトム級での試合という点です。以前から言っていたとおり、私はストロー級でシャオ・ヂィンナンと再戦するのが目標で。それが平田選手とアトム級で対戦する、というのは……ビックリしました」

――そのオファーを断るという選択肢はなかったのですか。

「……ここで断ると、いつ次の試合があるか分からないので」

――どちらかといえば平田選手との対戦よりも、アトム級でのオファーに対して合点がいかないということですか。

「私はONEストロー級の選手なのに、なぜアトム級のオファーが来るんだろうって……。自分としてはストロー級でもアトム級でも戦えます。ダニエル・ケリー戦は119ポンド契約で、期間もあったので落とすことはできました。それが1月28日にアトム級というのは――」

――前回のインタビューでもONEストロー級が自分に合っていると仰っていました。おかげで調子が出て来た、と。しかしアトム級で平田戦というのは、つまり平田選手を軸に組まれた試合ということです。

「はい。『こう来るんだぁ……』という気持ちはあります。とにかく胃が痛いですね(苦笑)」

――公式トレーラーで、三浦選手は「私がやってきたことはエンタメではない」と発言していました。山本アーセン選手の元カノ&今カノ対決という煽りも含めて、エンタメといいますか……。そこで今の三浦選手の言葉を聞いていると、この試合に対するモチベーションはどこにあるのかと気になります。

「ひとつは、すぐにONEが試合を組んでくれたことは嬉しいです。たとえ前回はモン・ボーありき、今回は平田選手ありき――であったとしても。試合は試合として、私は勝つと信じています。だからまず試合が組まれたことには感謝しています。

それとポジティブに考えるなら、『私はストロー級とアトム級、どちらでも戦えるぞ』とアピールする機会だと思うんですね。減量に関しても、アトム級というお話があった時にトレーナーさんに相談したら『絶対にアトム級の体をつくることができる。安心しろ』と言われて。その言葉を信じて、この試合は『私はいつでも何処でも戦える』とアピールできるチャンスだと考えることができるようになりました」

――ということは平田戦に向けて減量も順調なのですね。

「すごく順調に落とすことができています」

――なるほど。この試合で平田選手に勝利し、ストロー級でもアトム級でも戦えるとアピールした先に何があると思いますか。

「ストロー級でヂィンナンと再戦したいです。でも今は、とにかく与えられたことをやっていこうと考えていますね。それと平田選手は注目度が高いし、私が勝ってちゃんと……」

――ちゃんと?

「いや、ちゃんと――ではないですね。SNSで注目を集めるということが、よく分からないんですよ。TRIBEにはSNSをやっている人が少なくて(笑)」

――アハハハ。

「TRIBEには強いのに認知度が低い選手が、たくさんいると思うんです。だから私が注目度の高い平田選手に勝つことで、もっとTRIBEが認知されて、ONEという大会が日本でも注目されたら――と思っています。

私って、『没頭する力』は人より高いとトレーナーさんにも言ってもらえていて。そういうポジティブな言葉を信じて、今は試合に向けて練習しています」

――ポジティブな気持ちを持っていても、インタビュー映像で泣くのはデフォルトになっているのですか。

「アハハハ! あれって確か、カットと言われたあとに泣いているんですよ。だから『撮っているんかい!』と思って(笑)」

――三浦選手が泣くのを待っていたのかもしれません。

「そうなんでしょうねぇ(笑)」

――試合の話に戻すと……もともと階級も違いましたし、この試合のオファーが来るまで平田選手は視野に入っていなかったのですよね。

「視野には入っていなかったです。正直、平田選手にはファイターというイメージを持っていなくて。ファッションやSNSとか『今時の子』という印象でした。今回、煽り映像のインタビューでも『日本の女子MMAナンバーワンを決める』みたいなことを訊かれたんですよ。私は、全然そんなことは思っていなかったです。国内にはもっと強い女子ファイターがたくさんいますから」

――……。

「だから――何とも言えないところはあります。今回は自分自身への挑戦だと思っていて。かといって相手のことをナメているとか、そういう気持ちは一切ありません。ちゃんと集中して試合に臨む。それは今までの試合と変わらないし、これからもずっと同じです」

――対戦が決まるまで、平田選手の試合は視ていましたか。

「全部ではないけど、視ている試合もあります。でもハム・ソヒ戦は何がしたいのか分からなかったし、他の試合も――与えられている環境はすごく良いし、素質もある選手なのに『アレッ?』という感じで。いつも綺麗に戦おうとしすぎているというか。そこが皆さんも『う~ん……』と思う要因なのかもしれないですけど」

――確かに今は、デビュー当時ほどの爆発力は感じられなくなっています。

「指導者が固まっていなかったという理由もあると思うんですよ。私もいろんなところへ出稽古に行きますけど、最後は長南(亮TRIBE代表)さんが締めてくれるので。周りに厳しく言ってくれる人が多くて、ありがたい環境だなって実感しています」

――体重を落とすことはできたとしても、アトム級でもストロー級と同じ出力で戦えるかどうかという不安はありませんか。

「今もパワーは落ちていなくて、練習で男子選手を極めることがあります。だから、その点で不安はないですね。むしろ今までやってきたこと――体の使い方とか繋がってきたものもあるので。堀江(登志幸)トレーナーが、トレーニングの年間スケジュールを立ててくれているんですよ。ここまでに、これができるようになる。次は……って。階級は別として、そうやって繋がってきたものを次の試合で見せることはできるんじゃないかと思います。反対に『平田選手のほうがアトム級まで落とせるのかな?』って、よく言われますね(苦笑)」

――では対戦相手として、ファイターとしての平田選手の印象を教えてください。

「私よりも柔道の素質はあると思います。でも、どうなんですかねぇ……。勝ちにこだわる執念は、絶対に私のほうが上だと思います。私は勝てれば良い。綺麗に戦おうとは思っていないので。もし1Rでグチャグチャした展開になっても、2Rでスクランブルになったら私のほうが強いんじゃないかと考えていますね。

先ほども言いましたけど、油断はしていません。『もしかしたら、すごい武器を持っているんじゃないか』という最悪のケースまで想定して、一切の油断なく仕上げていますから」

――平田選手にとっては10カ月振りの試合になります。この10カ月の間に新しい武器を身につけている可能性はあります。

「彼女がMMAに対して本気で向き合っていた10カ月間であれば、その可能性はありますよね。本気で向き合っていたとしたら――ですよ。ただ、MMAを知っている方は分かってくれると信じています。とにかく1月の試合が無事に終わってほしい(苦笑)。いろんなことがありすぎるので、私も勝って少しゆっくりしたいです」


■視聴方法(予定)
1月28日(日・日本時間)
午後5時00分~ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ABEMA PPV

■ONE165対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者]武尊(日本)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/12分1R>
[王者]ケイド・ルオトロ(米国)
[挑戦者] トミー・ランガカー(ノルウェー)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
セイジ・ノースカット(米国)

<スペシャルルール187.25ポンド (※84.94キロ)契約/3分3R>
秋山成勲(日本)
ニキー・ホルツケン(オランダ)

<キック156.5ポンド(※70.99キロ)契約/3分3R>
マラット・グレゴリアン(アルメニア)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
マーチン・ウェン(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
三浦彩佳(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
若松佑弥(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラデ・オパシッチ(セルビア)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
山北渓人(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
グスタボ・バラルト(キューバ)
箕輪ひろば(日本)

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45 AB ABEMA F1 MMA o ONE ONE Championship ONE165 Special   キック シッティチャイ・シッソンピーノン ボクシング マラット・グレゴリアン ラーデ・オパチッチ 秋山成勲

1.28『ONE 165』有明アリーナ大会で秋山成勲 vs. ニキー・ホルツケンの特別ルールマッチ(1Rボクシング、2Rムエタイ、3R MMA)

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 ONE Championshipが1月28日に有明アリーナで開催する『ONE 165: Superlek vs.Takeru』で秋山成勲 vs. ニキー・ホルツケンの特別ルールマッチ(1Rボクシング、2Rムエタイ、3R MMA)を行うことを発表。他にもマラット・グレゴリアン vs. シッティチャイ・シッソンピーノン、ラーデ・オパチッチ vs. イラジ・アジズプールのキックルール2試合も追加発表されています。続きを読む・・・
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45 GLORY MMA MMAPLANET o ONE ONE Championship ONE165 イラジ・アズプール キック シッティチャイ・シッソンピーノン スーパーレック・キアトモー9 チャトリ・シットヨートン デメトリウス・ジョンソン ニュース ボクシング マラット・グレゴリアン ライカ ラーデ・オパチッチ 武尊 秋山成勲

【ONE165】スーパーレックと武尊がフェイスオフ。秋山×ホルツケン、グレゴリアン×シッティチャイも決定

【写真】大会まで約2週間、スーパーレックと武尊が日本で顔を合わせた(C)MMAPLANET

11日(木)東京都港区のザ・リッツ・カールトン東京において、1月28日(日)に江東区有明の有明アリーナで開催される「ONE 165: Superlek vs. Takeru」記者会見が行われ、ONEキックボクシング世界フライ級(61.2キロ)タイトルマッチで対戦する王者スーパーレック・キアトモー9と挑戦者・武尊が出席。試合への意気込みを語ると共に追加カードも発表された。


当初予定されていたロッタン・ジットムアンノンvs武尊は、ロッタンの怪我による欠場が発表され中止に。それに伴い武尊の対戦相手はONEフライ級キックボクシング世界王者のスーパーレックに変更され、試合も同級のタイトルマッチとして行われることが、5日に発表されていた。今回の会見にはスーパーレックも急遽来日し、武尊と両者揃っての会見となった。

会見はチャトリ・シットヨートンCEOの「2024年はONE Championshipにとっては、素晴らしい大きな1年になると私は確信している。すでに61の大会の開催を予定していて、その開催地も世界各国に散らばっている。日本では1月28日を含む2回、そして中東、アメリカ、アジア、サプライズでヨーロッパのどこかで開催という発表もできるかもしれない」という挨拶から始まった。続いてチャトリCEOはスーパーレックvs武尊について語った。

「今回ロッタンが怪我を負って武尊との試合が叶わなくなり、ロッタンにとっても残念な結果になったと思う。でも、このキャンセルがまた一つ日本の格闘技にとって大きなストーリーになるのではないかと確信している。なぜならチャンピオンのスーパーレックが一歩踏み出してくれたからだ。武尊とスーパーレックは、お互いにスタイルは違えど世界トップのストライカーで、その二人がどのようなぶつかり合いをするのか、日本にとっても大きな大注目の一戦になったと思う。

ロッタンと武尊の試合だったら、スーパーファイトだったけれど、今回のこの試合はキックボクシングの世界タイトルマッチになった。ここで新たに武尊、ロッタン、スーパーレックという三角関係が誕生したことになる。武尊VS那須川天心は日本における最大の注目カードだったと思うが、武尊vsスーパーレックは何よりも世界中が注目する試合だと思う」

さらにキャッチウェイトの特別ルール(スーパーファイト)=秋山成勲vsニキー・ホルツケン、キャッチウェイトのONEキックボクシングルール(スーパーファイト)=マラット・グレゴリアンvsシッティチャイ・シッソンピーノン、ONEヘビー級キックボクシングルール(スーパーファイト)=ラーデ・オパチッチvsイラジ・アズプール、3つの追加対戦カードが発表された。

ONEでは約2年ぶり、日本での試合は約12年ぶりとなる秋山は1R=ボクシング、2R=ムエタイ、3R=MMAという変則的なミックスルールでホルツケンと対戦する。GLORY世界ウェルター級王座をはじめ、キックボクシングで輝かしい実績を残すホルツケンだが、ONE参戦前の2013年~2018年はキックボクシングとプロボクシングを並行して戦っていた時期がある。

過去にロッタンとデメトリウス・ジョンソンが戦ったミックスルール(3分4R)は1R・3Rがムエタイ、2R・4RがMMAというルールで、DJは1Rを戦い抜けば2R=MMAで戦うことができた。しかし今回の特別ルールで秋山は1・2Rを戦い抜かなければ、自らの土俵=MMAまでたどり着くことが出来ない。ずばり秋山が1・2Rを戦うかが勝敗を分けることになる。

そしてグレゴリアンとシッティチャイはGLORY時代に5度対戦して4勝1敗とシッティチャイが大きく勝ち越している。まさにグレゴリアンにとってシッティチャイは天敵と言える存在だ。こちらはVSサウスポーを苦手とするグレゴリアンがどうシッティチャイが対策を立ててくるかがポイントだ。会見ではスーパーレック、武尊、秋山成勲(リモート出席)がコメントし、グレゴリアンに動画メッセージが流された。

スーパーレック・キアトモー9
「日本の皆さん、こんにちは。日本でまた試合をすることができて、とても嬉しく思っている。そして世界トップの武尊のような選手と試合をすることができて、とても興奮している。私は日本で試合を行ない、日本で一番の武尊という選手に勝って、自分の強さを証明したい」

武尊
「ロッタン選手と戦うために何カ月も準備してきて、悔しい気持ちはあったんですけど、これ以上ない相手を用意していただいて、スーパーレック選手とタイトルマッチをさせてもらえるということで、僕は断る理由はないと思いました。僕は本当に一戦一戦、この試合が最後のつもりで追い込みをやってきているので、自分の格闘技人生がここで終わったとしても、絶対に僕は試合後に(ベルトを)巻けると思っています。ONEのベルトを巻くために全力で戦いたいと思います。今、ONEは世界最高の団体だと思っているので、そこのチャンピオンを倒して、僕が世界最強というのをこの試合で証明したいと思います。必ず勝ちます」

秋山成勲
「正直日本大会出るつもりはなかったんですが、チャトリが直々に日本まで来て私と話をして、チャトリの熱意に自分の冷たい氷も溶けて、先程本当にギリギリ、この記者会見ギリギリまでいろいろ話をして合意に至りました。(12年ぶりの日本での試合について)自分も全然全くわかってなくて、今聞いて12年も経つんだなと思うと、頑張ってここまでやってきたなと思うのと同時に、自分もいい歳なので、いい試合をして『帰ってきたよ』と、日本のファンにメッセージ性のある試合ができたらなと思っています。(ホルツケンについて)いやあ、強いと思います。打撃のスペシャリストですし、ミックスルールと言っても、ボクシング→ムエタイ→MMAなので、立ち技の試合だと思っていかなくてはいけないなと。(日本のファンにメッセージは?)1月1日から世の中がいいニュースができてない中、やはり自分たちが一生懸命頑張っている姿を見て、いろんな方々が勇気を持ってまた頑張ろうっていう気持ちになれるような大会にできればなと思っております」

マラット・グレゴリアン
「日本のファンの前で、また戦うことが待ちきれない。また日本で戦いたいと思っていたからね。日本はお気に入りの場所だから。キックボクシングは日本からきたスポーツだ。また日本で戦えるのを光栄に思うし、良い試合を見せたい。ありがとう!」

会見に続いてはスーパーレックと武尊がミット打ちを公開。それぞれ練習着に着替え、お互いが見守る中、武尊はパンチのみのミット打ちを、そしてスーパーレックはパンチ、キック、ヒザ蹴りとまんべんなく繰り出すミット打ちを行ない、決戦に向けて闘志を燃やしていた。

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AB ABEMA GLORY K-1 MMA MMAPLANET o ONE ONE FF46 アニッサ・メクセン キック シッティチャイ・シッソンピーノン ジョセフ・ラシリ スリヤンレック・ポー・イェンイン スーパーボン・シンハ・マウイン スーブラック・トー・プラン49 セクサン・オー・クワンムアン タワンチャイ・PK・センチャイ チャンネル ブラック プラジャンチャイ・PK・センチャイ ペッディージャー・ルクジャオポーロントン ボクシング ムアンタイ・ PK・センチャイ ルンピニー 小笠原瑛作

【ONE FF46】2023年最終興行は3大王座戦を含む過去最高レベルの豪華ラインナップ!小笠原瑛作も参戦

【写真】ONE Friday Fightsが大きな盛り上がりを見せた2023年。それを締めくくるにふさわしいビッグイベントだ (C)ONE

22日(金・現地時間)タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Friday Fights 46が開催される。
text by Takumi Nakamura

日本の小笠原瑛作が出場する2023年最後のONEの公式戦=ONE Friday Fights は過去最高、Fight Nightシリーズやナンバーシリーズで行われてもおかしくない豪華ラインナップとなった。

大会の後半3試合には3大王座戦=タワンチャイ・PK・センチャイ×スーパーボン・シンハ・マウイン(ムエタイ世界フェザー級)、ジョセフ・ラシリ×プラジャンチャイ・PK・センチャイ(ムエタイ世界ストロー級)、ペッディージャー・ルクジャオポーロントン×アニッサ・メクセン(キックボクシング女子世界アトム級)が並ぶ。


(C)ONE

タワンチャイ×スーパーボンは10月のONE Fight Night 15で予定されていたが、スーパーボンがふくらはぎの負傷により欠場。今大会にスライドして行われることになった。

スーパーボンはチンギス・アラゾフにこそ敗れているものの、シッティチャイ・シッソンピーノン、ジョルジオ・ペトロシアン、マラット・グレゴリアンには勝利している。タワンチャイもONEではシッティチャイに敗れたのみだが、戦ってきた相手のレベルで言えばスーパーボンの方が上という見方も出来る。

またフィジカルやスピード&アジリティのトレーニングも練習メニューに取り入れる新世代のムエタイ戦士=タワンチャイと「立ち技で倒すべき相手はあと2人。タワンチャイとアラゾフ」というスーパーボンによる、ムエタイの世代を超えた戦いでもある。ONEムエタイではパンチとヒジで打ち合う試合が増えているが、タワンチャイとスーパーボンはどちらも蹴りを得意にしており、激しいだけではない、ハイレベルな技術戦、特に蹴りの攻防に注目してもらいたい一戦だ。

(C)ONE

ラシリ×プラジャンチャイは昨年5月以来のリマッチだ。この時は王者プラジャンチャイにラシリが挑む形で、ラシリが3R終了時にプラジャンチャイを戦意喪失に追い込むTKO勝利で番狂わせを起こし、王座戴冠を成し遂げた。

ラシリは昨年11月に一階級上の王者ロッタン・ジットムアンノンに挑むも判定で敗れて、二階級制覇はならず。怪我による長期欠場のため、今年6月にプラジャンチャイとサムエー・ガイヤンハーダオによる暫定王座決定戦が組まれて、プラジャンチャイが勝利。ラシリの復帰戦に合わせて両者のタイトル戦が組まれた経緯がある。

前回の対戦ではラシリがリーチを活かしたジャブ&インローとステップワークを駆使してプラジャンチャイを翻弄。最終的にはラシリがパンチとヒザ蹴りでプラジャンチャイの眉間を切り裂き、左ボディを的確に打ち込んで戦意喪失に追い込んでいる。プラジャンチャイとしてはラシリとの距離をどう詰められるかがリベンジのポイントになるだろう。

(C)ONE

そしてペッディージャーとメクセンはキックボクシング女子世界アトム級暫定王座決定戦をかけて対戦する。

メクセンはGLORYをはじめキック・ムエタイで数々の実績を残して、2021年9月からONEに参戦。なかなかタイトル戦の機会を得ることができなかったが、ようやく今回のチャンスが巡ってきた。

一方のペッティージャーは今年3月からONEに参戦し、7カ月間で4試合を戦って全勝=すべてKO・TKOという驚異的なレコードを残している。

ペッティージャーは自分から距離を詰めて近距離の打ち合いで勝つ、まさにここ最近のONEムエタイを象徴するような戦い方を好む。このスタイルが百戦錬磨のメクセンにどこまで通用するかに注目したい。

王座戦以外にもノンオー・ハマ、セクサン・オー・クワンムアン、ムアンタイ・PK・センチャイとトップ選手が続々と登場。さらに第1試合ではK-1参戦歴のあるスリヤンレック・ポー・イェンインとヨーキッサダー・ソー・ソンマイが対戦し、ジャオスイヤイソー・ソー.デッチャパンも出場するなど、日本に馴染みのファイターも多い大会となっている。

■放送予定
12月22日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル(前半6試合)
午後9時30分~ PPV ONE official site (Englsih Page)

<ONEムエタイ世界フェザー級タイトルマッチ/3分5R>
タワンチャイ・PK・センチャイ(タイ)
スーパーボン・シンハ・マウイン(タイ)

<ONEムエタイ世界ストロー級タイトルマッチ/3分5R>
ジョセフ・ラシリ(イタリア)
プラジャンチャイ・PK・センチャイ(タイ)

<ONEキックボクシング女子世界アトム級暫定王座決定戦/3分5R>
ペッディージャー・ルクジャオポーロントン(タイ)
アニッサ・メクセン(フランス)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ノンオー・ハマ(タイ)
ニコ・カリロ(スコットランド)

<ムエタイ140ポンド契約/3分3R>
セクサン・オー・クワンムアン(タイ)
リバー・ダス(英国)

<ムエタイ136ポンド契約/3分3R>
ムアンタイ・ PK・センチャイ(タイ)
ナビル・アナン(タイ)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
クラップダム・ソー・チョー・ピャッウータイ(タイ)
ファリヤ・アミニプール(イタリア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ジャオスイヤイソー・ソー・デチャパン(タイ)
ペットスクンビット・ボイ・バンナー(タイ)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
スーブラック・トー・プラン49(タイ)
クレイグ・コークレイ(アイルランド)

<ムエタイ132ポンド契約/3分3R>
小笠原 瑛作(日本)
チョーファー・トー・センティアンノーイ(タイ)

<ムエタイ132ポンド契約/3分3R>
スリヤンレック・ポー・イェンイン(タイ)
ヨーキッサダー・ソー・ソンマイ(タイ)

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【ONE FN15】タワンチャイがカード変更前に語ったこと「ONEでは純粋に勝ち負けを争うことができる」

【写真】スーパーボン戦は延期となったタワンチャイだが、彼が語ってくれたことをぜひ試合前に読んでいただきたい (C)TAKUMI NAKAMURA

7日(土・現地時間)タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Fight Night 15。今大会でタワンチャイ・PK・センチャイがジョー・ナタウットと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

当初ONEムエタイ世界フェザー級(70.3キロ)王者のタワンチャイはスーパーボン・シンハ・マウインとの防衛戦を予定していたが、スーパーボンの負傷欠場により延期。米国在住のムエタイファイター=ナタウットとのワンマッチに変更となった。

2021年のONE参戦以降、シッティチャイ・シッソンピーノンにスプリット判定で敗れた以外はすべて勝利を収めているタワンチャイ。しかも判定勝利はペットモラコット・ペッティンディー戦のみと圧倒的な強さを見せている。スーパーボン戦は延期となったが、スーパーボンを含むフェザー級のトップ選手たちとの対戦が期待されていることは変わらない。

今回のインタビューはスーパーボン欠場前の9月9日に行われたもので、スーパーボンとの対戦だけでなく、ムエタイの中量級を取り巻く状況、賭けの対象からスポーツへと変わりつつあるムエタイについても及んだ。MMAPLANETとして伝えたいことが詰まっている――そんなタワンチャイのインタビューをお届けしたい。


――前回8月ONE Fight Night 13でのダビッド・キリア戦は左ミドルでキリアの腕を壊してTKO勝利という試合結果でした。あの試合を振り返っていただけますか。

「彼はもともとパンチャーなので腕を蹴ることが作戦だった。その作戦通りに勝つことができたと思う」

――ヨーロッパをはじめタイ以外の選手はミドルキックををヒザ・足でカットするのではなく、腕でブロック選手が多いです。そういう選手はずばり戦いやすいですか。

「特にそういう相手が戦いやすいというわけではないよ。選手は皆それぞれファイトスタイルを持っていて、キリアはパンチを使う選手だから腕が上がる傾向がある。だから腕を蹴ろうと思ったに過ぎない。もしキリアとは違うタイプの選手が来たとしても、自分はその選手に合わせた対策を練って戦うことができる」

――ONEのワンマッチは3Rで試合時間が短いですが、それでも蹴りを効かせる自信はありますか。

「自分にとって蹴りはメインの武器であり、キリア戦で蹴りを使ったのは彼がパンチャーだからだ。彼はいつもパンチで相手をKOしようとして前に出てくる。だから僕は自分の距離を大切にして、キリアが前に出てこられなように蹴りを使ったんだ」

――日本では3R制は蹴りよりもパンチの方が有効だという考えも多く、パンチ主体になる選手が多いです。タワンチャイ選手はそれについてどう思いますか。

「それも人それぞれの問題だと思う。自分は3Rの戦い方にアジャストすることは難しくないし、蹴りで勝つことが不可能だとも思っていないよ」

――では次戦についても聞かせてください。スーパーボン選手にはどんな印象を持っていますか。

「彼はとてもいい選手で技も多彩だ。ファイトIQも高いし、見栄えのいい試合もできる。彼と戦うことが楽しみだよ」

――スーパーボン選手も蹴りが得意なテクニシャンで、日本のファンは2人の試合がハイレベルな技術戦になることを期待しています。タワンチャイ選手はどんな試合になると予想していますか。

「本当にいい試合になると思うよ。お互いアグレッシブで攻め合うと思うから、みんなにはこの試合を楽しみにしていて欲しい」

――これまでタイの中量級(70キロ)以上の選手はタイで活躍する舞台がなく、タイ以外で戦わなければ注目を集める・稼ぐことが難しい状況でした。そのなかでONEが70キロの選手を世界中から集めて、試合を組んでいることをどう感じていますか。

「すごく良いことだと思っている。ONEのおかげで我々の階級の選手たちは海外に行かなくていいし、タイにいたまま階級を変えることなく海外の強豪と戦えることは喜ばしいことだよ」

――同じ階級のシッティチィがONE Friday Fights 32でイランのモハメド・シアサラニにダウンを奪われて敗れる波乱が起きました。タワンチャイ選手から見て、タイ以外の選手のレベルは上がっていると思いますか。

「ここ数年でタイ以外の選手のレベルはものすごく上がっていると思う。多くの選手がムエタイの流儀を学び、強くなっていることを感じている」

――ムエタイを取り巻く環境についても聞かせてください。ルンピニースタジアムでONEが毎週大会を開催し、ラジャダムナンスタジアムでもRWSがスタートしました。ムエタイ=賭けという状況が変わりつつあると思います。タワンチャイ選手はこれについてどう感じていますか。

「ムエタイがギャンブルからリアルスポーツになることは本当にうれしいよ。ギャンブルの対象としてお金が関わると、色んな人たちが試合に絡むようになるんだ。でもムエタイがリアルスポーツになれば、そういったことがない。選手は純粋に自分のスキルで勝ち負けを争うことができる。本当にムエタイが良い方向に向かっていると思う」

――例えば今の若い選手・人たちもギャンブルとしてのムエタイよりもスポーツとしてのムエタイに興味を持っていますか。

「絶対的にそうなっていると思う。ここ数年でムエタイがギャンブルからスポーツに変わり、間違いなくタイの若い人たちはムエタイに興味を持つようになった。ムエタイがスポーツになることは非常にポジティブなことだし、選手のキャリアそのものもポジティブにしてくれると思う。多くのタイ人はムエタイが賭けの対象ではなくなることを歓迎しているよ」

――今回はご自身の試合だけでなく、ムエタイの現状についてまで話を聞かせていただき、ありがとうございます。試合を楽しみにしています。

「アリガトウゴザイマス!」

■放送予定
8月5日(土・日本時間)
午前8時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN15対戦カード

<ONE暫定世界フェザー級(※70.3キロ)王座決定戦/5分5R>
タン・リー(米国)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ONEキックボクシング世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者]ジョン・ディベラ(カナダ)
[挑戦者]ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<キック・フェザー級/3分3R>
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
ジョー・ナタワット(タイ)

<サブミッション・グラップリング無差別級/10分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
青木真也(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジョシュア・パシオ(フィリピン)
マンスール・マラチェフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ジャン・リーポン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
フー・ヨン(中国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
ジン・テホ(韓国)

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MMA MMAPLANET o ONE ONE FF32 シッティチャイ・シッソンピーノン モハメド・シアサラニ

【ONE FF32】シッティチャイがイランのシアサラニにダウンを奪われて判定負け

<ムエタイ フェザー級(※70.3キロ)/3分3R>
モハメド・シアサラニ(イラン)
Def.3-0
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

お互いサウスポーの両者、シッティチャイが左ロー、シアサラニが右インローを蹴り合う。シッティチャイがジャブを伸ばして前に出ると、シアサラニは右ミドルを蹴る。

シッティチャイも左ミドルを蹴り返し、シアサラニの右の蹴りに右フックを狙う。シアサラニもバックステップしながら右を返し、シッティチャイが前に出てくるところにヒジを合わせる。

2R、シッティチャイが右フックで飛び込んでワンツー。手数を増やすが、シアサラニがシッティチャイの左ミドルをキャッチ→右ストレートを合わせてダウンを奪う。

再開後、シアサラニはオーソドックスにスイッチ。左ミドル、左ストレート、左ヒジで前に出るシッティチャイ。シアサラニも左フック・右ストレートを打ち返すが、シッティチャイは左ミドル・ヒザで猛攻。シアサラニは構えをサウスポーに戻し、距離を取りながら左ハイを蹴る。

3R、ポイントでリードを許したシッティチャイはワンツーで突進。そこから返しの右フックを打ち込む。シアサラニも退かずに打ち合う。残り2分を切ると、シッティチャイが左ストレートを連打して首相撲からヒザ蹴り、シアサラニはその左をノーガードで受けて挑発する。

シッティチャイは必死の形相で左ストレート・左ハイを繰り出すが、シアサラニも右フックを打ち返して応戦。最後はシッティチャイが首相撲でシアサラニを大きくにマットに崩して終了のゴングとなった。

判定で2Rにダウンを奪ったシアサラニが勝利。シッティチャイを下す番狂わせを起こした。


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ABEMA GLORY K-1 MMA MMAPLANET o ONE ONE FF32 キック コンペット・フェアテックス ゴンチャイ・チャナイドンムラン シッティチャイ・シッソンピーノン ブラック ボクシング ルンピニー 大田拓真 鈴木真 鈴木真治

【ONE FF32】鈴木真治&大田拓真がONEデビュー戦。シッティチャイ参戦、メインはコンペット×ゴンチャイ

【写真】充実のONE FFシリーズで鈴木(左)と大田(右)がONE初参戦を果たす (C)ABEMA

8日(金・現地時間)タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Friday Fights 32にて、鈴木真治&大田拓真の2人の日本人がONEデビューを果たす。
Text by Takumi Nakamura

鈴木はタイ人以外で初めてラジャダムナンスタジアムの頂点に立った藤原敏男氏の教え子で、藤原ジム所属時代からムエタイに対するリスペクトとタイ人に勝つことにこだわりを持ってきたファイターでもある。

現在はフジマキックムエタイジムに所属し、今年4月にROAD TO ONE JAPAN スーパーライト級ムエタイ日本トーナメントで優勝を果たし、ONE参戦のチャンスを待っていた。当初、9月1日のONE Friday Fights 31でのONEデビューが予定されていたが対戦相手の負傷欠場により1週スライドする形となり、スーブラック・トー・プラン4との対戦が決まった。

スーブラックはONE Friday Fightsで2戦2勝。6月にタンヌンウン・FAグループを左ストレートでKOし、8月にはレニー・ブラジの顔面をヒジで切り裂き、怒涛の連打でレフェリーストップに追い込んだ。パンチ主体で、従来のムエタイファイターのイメージとは異なるアグレッシブなスーブラックを、どう鈴木がテクニックと経験で攻略するかが注目の試合だ。

大田も鈴木とともに今大会でONE初参戦を果たすファイターだ。こちらも新興ムエタイジムに所属し、WBCムエタイ日本統一フェザー級王座獲得をはじめ、ムエタイルールを中心にキャリアを積んできた。中学時代にはタイで合宿や試合も重ねており、今回はプロファイターとしてルンピニースタジアムのリングに立つことになる。

対戦相手のジェルテ・ブロマートは今年からONEに参戦し、ONE Friday Fightsの戦績は1勝2敗。中国のリー・グオジェン戦でダウン奪われてからのヒザ蹴りによる逆転KO勝利のインパクトは強いが、タイ人2選手には敗れており、大田としては勝利で次のチャンスにつなげたい。

今大会はONE FFシリーズの充実ぶりを表すようなカードが並んだ。元GLORYライト級王者シッティチャイ・シッソンピーノンが6月のONE Friday Fights 22に続いて参戦する。

ルンピニースタジアム・ウェルター級王座に始まり、ムエタイで数々のタイトルを獲得したシッティチャイは2015年からGLORYやKunlun Fightなどタイ以外に活躍の場を求め、2016年にはロビン・ファン・ロスマーレンを下してGLORYライト級王座に就いた。その後は2度のマラット・グレゴリアン戦を含む合計6度の王座防衛に成功し、立ち技格闘技の70kgに確固たる地位を築いた。

2019年5月に通算5度目となるグレゴリアン戦に敗れて、王座陥落になると翌2020年7月からONEに参戦。ONEフェザー級(70.3kg以下)キックボクシング世界トーナメントではタイフン・オズカン、ダビッド・キリアを下して決勝進出を果たし、決勝ではチンギス・アラゾフに敗れるも堂々の準優勝を果たした。

2016年以降でシッティチャイが敗れた相手はアラゾフ、グレゴリアン、スーパーボンの3選手のみ。グレゴリアンには4勝1敗と大きく勝ち越していることを考えれば、シッティチャイがONEフェザー級トップ3の一角という見方もできる。今回はONE FFで3戦3勝のモハメド・シアサラニをOFG着用のムエタイルールで迎え撃つシッティチャイだが、これぞサウスポーのお手本ともいうべきテクニックを見たい一戦だ。

コンペット・フェアテックスとゴンチャイ・チャナイドンムランのストロー級(56.7kg未満)も決まっている。コンペットは元ルンピニースタジアム2階級王者にして、2022年からはK-1にも参戦。9月10日K-1横浜アリーナ大会でのタイトルマッチを控える王者・金子晃大&挑戦者・玖村将史のどちらとも対戦し、金子に判定負け、玖村に判定勝ちの結果を残している。対戦相手のゴンチャイは昨年10月に日本の福田海斗に勝利し、ONE FFでは4戦4勝と無敗を誇っている。日本のファンにも名を知られるファイターたちがメインイベントを締める形だ。

日本絡みのタイ人選手で言えば昨年9月の第5代K-1スーパー・フェザー級王座決定トーナメントに出場したナックロップ・フェアテックスも出場する。K-1では朝久裕貴に秒殺KO負けを喫したナックロップだが、ONE FFでは無傷の4連勝を果たしている。ナックロップのようにK-1や日本で結果を出せずとも、ONEで勝ち星を積み重ねる外国人ファイターは多い。そうした選手たちの動向からも目が離せないONE FFシリーズだ。

■ONE Friday Fights 32対戦カード

<ムエタイ ストロー級(※56.7キロ)/3分3R>
コンペット・フェアテックス(タイ)
ゴンチャイ・チャナイドンムラン(タイ)

<ムエタイ フェザー級(※70.3キロ)/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
モハメド・シアサラニ(イラン)

<ムエタイ フライ級(※61.2キロ)/3分3R>
ナックロップ・フェアテックス(タイ)
ナビル・アナン(アルジェリア)

<ムエタイ 133ポンド契約/3分3R>
テッパクシン・ソー・ソンシン(タイ)
プラジャンバン・ソー・ジョー・ウィチーパッリュー(タイ)

<ムエタイ フライ級(※61.2キロ)/3分3R>
デントゥントン・シンハ・マウイン(タイ)
デンパヤック・デペッチシリトン(タイ)

<ムエタイ 124ポンド契約/3分3R>
クリットペット・PK・センチャイ(タイ).
ペットパイリン・ソー.ジョー・トングプラチン(タイ)

<ムエタイ バンタム級(※65.8キロ)/3分3R>
スーブラック・トー・プラン49(タイ)
鈴木真治(日本)

<ムエタイ 126ポンド契約/3分3R>
ジェルテ・ブロマート(ベルギー)
大田拓真(日本)

<ムエタイ フライ級(※61.2キロ)/3分3R>
カビラン・ジェレバン(マレーシア)
フアム・フェリペ・モライス・カルダス(ブラジル)

<ムエタイ ストロー級(※56.7キロ)/3分3R>
ハンナ・ブレイディ(英国)
ナタリア・ディアチコワ(ロシア)

<ムエタイ ライト級(※77.1キロ)/3分3R>
ブレット・パストーレ(米国)
イヴァン・ポドルギン(ロシア)

<MMAバンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
コンスタンティン・マラレスクル(モルドバ)
イシュファク・サイード(トルコ)

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