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【Fight&Life】空手着を着た平本蓮が、松嶋こよみと合流。『サンチンはMMAに役立つのか』

【写真】このタッグは最強幻想が、幻想でなくなる期待感に満ちている (C)MASAKI KIKAWA

10月のRoad to UFCフェザー級準決勝でまさかの判定負けを喫した松嶋こよみと、11月のRIZIN LANDMARK 04で弥益ドミネーター聡志に勝利した平本蓮、剛毅會空手の稽古で初合流を果たした。

これまでG-GRIPで行われているMMA打撃練習、同じくG-GRIPのMMAレスリングクラスで肌を合わせ、拳を交えたことがある両者が空手着の袖に腕を通し、型、基本、そして組手の稽古を大塚隆史、澤田千優らと共に行った。


松嶋はこれらの稽古を何年にも渡り行っており、黒帯を巻き師範代という地位にある。一方、平本はMMA界随一のストライカーであるが、武術空手においては白帯を巻く初心者だ。これまで岩﨑達也・剛毅會宗師により試合に勝つための打撃の指導を受けてきた平本にとって、型や基本はミット打ちやスパーリングの後に行うモノであった。その平本が12月1日の稽古よりサンチンからの型稽古、四股立ちでの突き、腕受けから逆突きなど基本稽古、そして両拳を腰の横に置き、蹴りは前蹴りのみ、顔面寸止めの剛毅會流の組手に軸が置かれた武術空手の稽古を始めた。

松嶋と比較すると平本のサンチンは正直、おぼつかない。移動稽古も見様見真似の域は出ていない。ただし四股立ちからの突きになると、既に道着から風切り音が聞かれ、寸止めの組手では松嶋と息を飲む、怖さがにじみ出た立ち合いを行った。

稽古後、両者に話を訊くと7月と11月に挙げた平本の2つの勝利、その打撃の違いに関して松嶋は「平本君自身の武器はそれほど変わっていないはずです。それがちょっとしたニュアンス、見方の違いで変わるもの。それを体現していた。僕がまだ体現できていないので嫉妬心もあるし、ああして戦えるのは素晴らしいです」と分析した。

この言葉に平本も「変えたのは細かい部分です。岩﨑先生が教えてくれることってチョットのことなんです」と同調したうえで、「あとは素手の真剣勝負というか、試合を想定した練習……何て言うんですかね。刺し合いができた。そこは空手の強味だと思います。練習ではできない、試合の練習をやってこられたのが大きいです。あの薄いMMAグローブでやり合う……試合に近い練習を空手でやってきました」と言葉を続けた。

ボクシンググローブとMMAグローブ、そして拳と違いについて松嶋も「やっぱりMMAスパーって本気で殴れないです。練習相手を壊すと練習ではなくなってしまうので。そういう部分では自分で打っている感覚というのは基本稽古で感じたり、先生とのミットも試合に近いモノをやれている」と殴る感覚の大切さを説いた。

平本もミット打ち、基本稽古から武術空手の理を理解できる状態にあってもサンチンがMMAに役立つのかという問い掛けには、以下のような返答が見られた。

「直ぐに答え入らないけど、変化が出てくると思っています。型には意味がないと思った人はやらないです。でも、僕の中で意味を感じることができています。サンチンは全然できていないけど、できるようになったら分かるはずです。だから今は良く分からないけどやっている(笑)。答はそのうち出てくるだろうなって」。「まだ分からないけど、やる」と分かった風でなく素直な平本とは対照的に、型稽古とMMAの関連、武術をフルコンタクトスポーツに生かす答を松嶋は既に持っている。

「そもそも型は教科書のようなもので、それを練っていくものです。型があって覚えてきたら、どのタイミングでヒジから拳を返していくのかとか。そういう自分にフィットしてくるものを見つけることができる。視線はこっちになるとか。そこを自分で見つけていくのが、型の稽古です。教科書にある流れを読み解いていく。それが基本の突きで生きてきて、その基本の突きが実戦での突きに生きてくる。基本だけやるんじゃないし、組手だけやるわけじゃない。型があって基本、組手がある。

仮に型という教科書がないでやっていると、その場で良くなるかもしれないけど、言ってしまえばその場でしか良くならない。だから僕は平本君が剛毅會の空手の稽古をやるって聞いても、ミットの部分だけとか、一部だけを知りたいのかと思っていました。でも平本君は型をやり、基本もやるから共感を持つことができたし、そこに気付ける人って少ない。型をダンスだと思っている人が多い。だから平本君のような人が空手をやってくれるのが嬉しい」

※ボクシングのパンチ、空手の突き、グローブと素手、殺しのある寸止め稽古論など、両者が武術空手とMMAの接点を語りあった対談は12月23日発売のFight&Life#94に掲載されます。

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【DEEP111】フライ級GP準々決勝宇田悠斗戦──直前に出稽古。村元友太郎「宇田の底が知れる試合に」

【写真】月曜朝10半からの武術空手稽古。平本丈と前夜に修斗世世界女子アトム級王者になったばかりの澤田千優も稽古に参加していた (C)SHOJIRO KAMEIKE

12月11日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP111 Impactではフライ級GPの準々決勝が実施される。ビョン・ジェウン✖伊藤裕樹、本田良介✖松場貴志、福田龍彌✖安谷屋智弘とともに村元友太郎が宇田悠斗と対戦する。

修斗からの刺客といっても過言でない宇田は、初戦で島袋チカラにケージに押し込まれた状態でエルボーを連打し失神に追い込むという衝撃的な勝利を手にした。対して村元は試合前に新スクランブル宣言をしたものの、初回にダウンを喫するという厳しい戦いを持ち味であるスクランブル戦で競り勝った。

宇田戦を直前に控えた状況で、村元は東京で出稽古を敢行──午前中は剛毅會空手、午後は田牧ボクシングの指導を受けている。そんな村元を練習の合間に取材すると、直前の出稽古の是非、宇田の評価を尋ねると元気いっぱい、いつも通り自信に満ちた答が返ってきた。


──13日後にDEEPフライ級GP準々決勝、宇田悠斗選手との試合を控えている(※取材は11月28日に行われた)状況で、東京まで来て出稽古を行った村元選手です。午前中に剛毅會の岩﨑達也氏に指導を受け、午後はGENで田牧一寿トレーナーのボクシング指導があるということですか、東京入りは昨夜だったのですか。

「いえ、朝にやってきました。昨日は石川で太田翔一郎さんに伝統派空手の指導を受けていたので。田牧トレーナーとの練習が終わったら名古屋に戻ります」

──田牧トレーナーや太田さんとの稽古はこれまで続けていていたことなので、そこは時間と距離との兼ね合いなのでしょうが、このタイミングで岩﨑さんに武術空手を習う。それはどういう理由からなのでしょうか。

「今回が稽古は2度目なのですが、11月の最初に岩﨑さんがRIZIN LANDMARKで平本(蓮)選手のセコンドで名古屋に来ていた時に、ハセケン(長谷川賢)さんから誘いがあって一緒に食事をさせてもらったんです。

その時に『東京に来た時に練習に参加しても構わないよ』と言っていただいて。僕も田牧さんとの練習もあり、東京に来ることがあるので実際に教え欲しいと思いました」

──平本選手の試合を見て、そうしようと思ったのではないですか(笑)。

「それもあったのですが、ホントに試合前日に食事をしている時に岩﨑さんの打撃論を伺って興味深かったのと、合点のいくことがありました。いくら平本選手の試合を見ていても、その時の話が納得できるものじゃなかったら指導を受けたいとは思わないです。フィーリングも合ったというか……そもそも岩﨑さんのことを、それまで知らなかったのですが……」

──ハハハハハ。重ねてお伺いしますが、だからといって試合まで1カ月を切って2度指導を受けただけの技術や動きが試合に生きるのですか。

「生きます。指導をお願いした際に、『次の試合のためだから』ということで相手の映像と、僕の映像を見せてほしいと岩﨑さんに言っていただきました。自分が技術的に問題点として捉えていたことに対して、LINEと電話でまず相談をしました。それから実際に動きを見てもらったので。

1度目の練習のあと、名古屋に戻ってALIVEのスパーリングで試した動きを動画に撮って岩﨑さんに送りました。そこでまた修正箇所を指摘してもらって、そうしていくことでスパーリングのなかで課題だったというか……欠点が、解消されていったんです。

同時にそれが全てでなく、自分がこれまでやってきたこととの兼ね合いでどういう風に生かすかを自分でも考えています。いずれせよ、分からないことはどんどん尋ねていますし。全てを理解できないことも分かって、試合直前であってもこうやって指導を受けに来ています」

──そこまでの気持ちでいるのかと感心させられた一方で、その志をもってなお試合前の理想と試合のパフォーマンスのギャップが……。

「アハハハハ。前の試合もそうでしたね。進歩したところを試合に出そうと思ったら、結局これまでと同じで(笑)。風我選手がイメージと違っていて、凄く強くなっていました」

──初回にピンチがあり、試合前に言っていた「極めに繋げるコントロール、これまでと違うスクランブル」という動きはできなかったです。それでも、これまで通りのスクランブル戦になると勝ち切れる。やはりそこが村元友太郎の強味でもあるかと。

「でも、それでは先に進むと勝てなくなります。このままではいけないので、今日の稽古もそうですが色々と足を運んで模索しています。今のままでは危うい感じなので、明確に倒し切ったり極め切れるようにならないといけないです」

──同時にああなった時は、気持ちで負けないという想いは?

「そこは誰とやっても負けないっていう気持ちはあります」

──では宇田戦で向けて。抽選では、結構選手が会話をして対戦が決まった感がありました。

「そうですね。福田(龍彌)と宇田が残っていて。僕はどっちでも良かったです。決勝に進めば、どちらかと当たると思っていた2人だったので、どっちでも良かった。で、最後に残っている安谷屋(智弘)さんに尋ねたんです。『僕はどっちでも良いから、どっちとやりたいですか』って。そうしたら安谷屋さんは前に福田に勝っているから、福田が良いって(笑)。福田も『安谷屋とやりたいです』って言って2人が盛り上がっているから、『なら宇田で良いです』という感じで」

──宇田選手は置いてけぼりじゃないですか(笑)。

「『あっ、ハイ。お願いします』みたいな感じでした(笑)」

──アハハハ。では、その宇田選手の印象を教えてください。

「修斗の1位でしたね。う~ん、フィジカル的にはパワーとかスピードが速い雰囲気はありますけど……まぁ、見せかけかなって思っています」

──おぉっ!!

「打撃の質とかも、パンチもパッと見は踏込みも早くて威力もヤバいのかと思うかもしれないですけど、完璧で倒している試合もないし。なんか……質は低いんじゃないかと。僕は貰わないですし、貰っても前に出て根性で……ここまでやってきたことも違うし、気迫も含めて全てで圧倒したいと思っています」

──島袋チカラ選手との試合では、ケージに押し込まれた状態でヒジ打ちの連打でTKO勝ちを収めました。あのような予想外、あるいは想像の範囲を越えた何かを持っているかもしれないという警戒心は?

「ないです。あれはあそこで止まっているからもらうだけで。僕はあんなにのんびりしていなくて動き続けます。ポテンシャルとか、底がまだ余り見えていない選手だと思いますけど、宇田悠斗の底が知れる試合になりますよ」

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ABEMA ARAMI MMA MMAPLANET o SARAMI Shooto Shooto2022#07   キム・ソユル チャンネル パンクラス 中村未来 久遠 修斗 内藤頌貴 剛毅會 大竹陽 小生由紀 山内渉 後藤丈治 新井丈 新井拓巳 松嶋こよみ 海外 清水清隆 澤田千優 石井逸人 藤井伸樹 須藤拓真 高岡宏気 齋藤奨司

【Shooto2022#07】キャリア1年半、4戦目で修斗のベルトへ─澤田千優「タイトルが懸かっているのも縁」

【写真】松嶋こよみとマンツーマンで空手の稽古に臨む澤田(C)MMAPLANET

27日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#07。インフィニティリーグ2022女子アトム級最終戦で澤田千優が小生由紀と対戦する。ポイント的に圧倒的に優位に立つ澤田は、キャリア4戦目で修斗世界王座が見えている。

デビュー戦で分けた小生を相手に、この間にMMAファイターとして身に着けた動きを見せることを誓い──澤田はケージに足を踏み入れる。


──9月の試合が流れ、ポイント的には不戦勝で3P追加。勝ち点が8Pという状態で最終戦を迎えます。

「ハイ。4Pを取るつもりだったので、試合がなくって1P少ない得点になってしまいました」

──とはいえ中村未来選手と久遠選手を破り、初回でフィニッシュされない限り優勝という状態で迎える小生戦です。

「あまりそういう風に初回で一本取られなければ良いとか、得点のことは考えずにしっかりと勝とうと思っています。得点争いとかでなく」

──デビューから1年7カ月、4戦目で修斗世界王座獲得が目前に迫っています。

「アマチュアがこの階級は意外と多かったみたいで、世界にも階級があるアトム級が制定されたと聞いていました。リーグ戦があることで、試合がコンスタントにできたことはモチベーションをキープできた面でも凄く良かったと思っています。ここまでリーグ戦は勝ててきましたけど、練習してきたことが出ないことも少なくなかったので、今回の試合は自分がやってきたことが試合で出せると体感できる……そんな機会を得られたので良かったと思っています。

タイトルに関しては他の団体のレベルを知っている人からすると、『なんだ?』となるとは思います。それは自分でも思う節もあるので。でも、ここで懸けられているモノなので私は勝って取るだけです」

──たしかにデビュー戦やキャリア3戦以下の選手が多く参加したリーグ戦、そこで世界タイトルが懸かるのは出場選手の意志に関係なく、そういうものかと思ったのも事実です。スミマセン。試合に前なのに。

「でも、そう思われることも分かります。ただ、ここでタイトルが懸かっているのも縁でもあるので有難く受け止めてチャンスをしっかりと掴んで……海外に行きたいです」

──そのためにもしっかりとベルトを巻く必要がありますが、対戦相手の小生選手はデビュー戦でドローだった相手ですね。

「自分が1年少しの間にレスリングだけだったのから、如何にMMAにアジャストしてきたか。やってはいけないこと、やらないといけないことを出せる試合になるんじゃないかと思いつつ……自分にそう言い聞かせつつ楽しみたいと思います」

──前回の試合とどこが一番違うと思いますか。

「空手? レスリングを生かすための打撃を岩﨑先生に習ってきたし、柔術もロータス世田谷の柔術クラスに通わせてもらっています。MMAのための柔術、MMAのためのグラップリングを八隅さんに習ってきました。10月から剛毅會の内弟子になったので、道場の業務があって練習スケジュールが変わってきました」

──現状、どのような練習スケジュールになっているのですか。

「剛毅會の空手は週に1度か2度、T-GRIPでMMAレスリングとスタンドレスリングを週に1度、柔術が週に2度──技術練習と八隅さんが元気なときにスパーリングの相手をしてもらっています(笑)。AACCは水・木とグラップリングベースのMMAスパーリングをやっています。SARAMIさんが試合前の時は水曜日にパンクラスイズム横浜でも練習させてもらっていました。

ただ凄く練習時間が増えたというのではなくて、練って練習をして体を休める時間ができた感じです。どうしても女子の私のようなサイズの選手はいないので、レスリングにしても技術的にはまだですけどバンタム級とかの選手と打ち込みをして、スパーリングでは大塚さんが凄く上手く相手をしてくれるので、当たりに行って鍛えてもらっています」

──空手、柔術、レスリングと練習場所が増えてAACCの女子選手とのスパーリングで成長は感じられていますか。

「絶対にあります。考え方とか、何ができていないでやられるのか。今はすぐに尋ねることができる環境になったので。来週とかでなく、明日聞こうってなれる環境は言葉は良くないけど時短になります。練習の密度が違うというか。AACCだけの時もなぁなぁな練習をしようとは思っていなくて、自分で自分を追い込んではいました。でも、ただ頑張るだけになってしまって。そこはもどかしさを感じていたので、今は何がダメだったかを指摘してもらえるので、取捨選択がしやすくなったので密度が濃くなったと思います」

──小生選手は下攻めが得意な選手という印象がありますが、どのような戦いをしたいと考えていますか。

「前回と同じ態勢にはならないと思うし、下になられても危なくない位置取りをして戦います。テイクダウンをしても、相手の嫌なことを仕掛けて小生選手の柔術ができないよう寝技をやります。やっぱりテイクダウンは取りたいので、テイクダウンをして自分の位置で戦う。引き込みには付き合わないです。空手で突っぱねます」

──空手で突っぱねる。MMAではなかなかない表現ですね。

「そこは徹底しないと。小生選手のやりたいところで、もつれないようにしたいです。MMAレスリングが少しできるようになって成長した姿を見て欲しいです」

■視聴方法(予定)
11月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2022#10計量結果

<フライ級/5分3R>
清水清隆:56.75キロ→56.7キロ
山内渉:56.6キロ

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 石井逸人:61.1キロ
[挑戦者] 藤井伸樹:61.0キロ

<フライ級/5分3R>
新井丈:56.6キロ
大竹陽:56.7キロ

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治:60.9キロ
須藤拓真:61.4キロ→61.2キロ

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴:56.7キロ
高岡宏気:56.4キロ

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
澤田千優:47.4キロ
小生由紀:47.3キロ

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来:47.4キロ
久遠:47.6キロ

<女子フライ級/5分3R>
ライカ:56.5キロ
キム・ソユル:55.7キロ

<2022年度新人王決定T準決勝バンタム級/5分2R>
齋藤奨司:61.1キロ
新井拓巳:61.0キロ

<2022年度新人王決定T準決勝フライ級/5分2R>
須藤晃大:56.8キロ→56.7キロ
打威致:56.6キロ

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Bu et Sports de combat K-1 MMA MMAPLANET o RIZIN UFC キック サンチン ボクシング 剛毅會 岩﨑達也 平本蓮 弥益ドミネーター聡志 松嶋こよみ 武術空手 長谷川賢

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。平本✖弥益「空手の打ち方のボクシングです」

【写真】平本が何度も決めた左の突きは、空手の後の先ではなくボクシングのカウンターだった。そして返しの右が強かった (C)RIZIN

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見た──だけでなく、自ら稽古を共にする立場から見た平本蓮✖弥益ドミネーター聡志戦とは?!


──平本選手の打撃が変わった。「空手だ」、「後の先だ」、「カウンターだ」と様々な声があります。そのなかでこの2カ月、平本選手と稽古してきたなかでの初めての試合。そして、足の指の骨折も経験しました。

「試合が決まってすぐに前蹴りの練習をさせると、左足薬指の中足を折ってしまいました」

──やはり前蹴りから入ると。岩﨑さんは以前、剛毅會空手ルールを創るなら蹴りは前蹴りだけで良いというほど、前蹴りの重要性を説いていました。

「それはMMAだからですよ。しっかりと前蹴りで入って、両手と両足を連動させる。剛毅會の定石といえます。前蹴りが一番簡単だから。いや、蓮は蹴りも上手いです。回し蹴りでもロー、ミドル、ハイキックと全て上手いです。ただし、11月の頭に弥益選手とやる。もう1カ月少ししかないなかで、それらの蹴りは使わない方が良いと思いました」

──その故は?

「彼も分かっていたけど蹴った後、そして蹴る前にしても──蹴りを使うことで居着いてしまうので。そうしたら、ケガをした。だから、今回は何かをこうするということではなく、ミスをなくしていく選択をして、あの戦い方になったわけです」

──ほぼパンチのみでした。

「ケガをしてから、K-1時代の映像をチェックしました。その時に思ったのは、やはりパンチ力でした。蓮はボクシングなんですよ。キックボクシングではない。だから、彼の持つボクシング力、そこで徹底的に戦おうという選択をしました」

──途中「で後ろを使う」という戦いは、前に出て圧力をかけることができず逆にパンチを被弾し、テイクダウンを取られるかもという指摘が、セコンド陣からあったと聞きました。

「そこは大きかったです。ハセケン(長谷川賢)さんと赤沢(幸典)君は『それだと下がって危ないんじゃないか』と思った。蓮の良さがスポイルされるんじゃないかということだったんです。ただし、今回の試合に関しては彼が前に出ると弥益選手はテイクダウンを取ることができる。

パンチのインステップにテイクダウンを合わせるのが弥益選手。なら、その機会を無くして戦うことが勝利に近づくと踏みました。蓮はカウンターが得意だから。蓮は私の言わんとする真意をくんでいることが、彼らの指摘で理解できました。結果、ハセケンさんも赤沢君も分かった。彼らが蓮のことを心配して、尋ねてきてくれたからですよね。

それもあって……試合に関しては、やることがドンピシャにハマり、結果もでた。そんなことは10数年指導をしてきて初めてです。チームワーク……ハセケンさん、赤沢君、(平本)丈、練習に付き合ってくれた飯田(健夫)君、この全員が同じことを考え、こう戦わないといけないという部分で一致していました。陳腐な言い方ですが、チームが一丸となった。そこが勝因だと思います。

加えて蓮の舞台度胸ですかね。いよいよ追い詰められて、ホントに戦うことが決まったのは大会の1週間前のことで……決まってからの気合は半端なかったです。ハマり過ぎるほどハマった。ただし、そうなることは見えていた試合とも言えました」

──2カ月ほどの稽古で、平本選手は何が必要か理解度も高いのですね。

「そこでいうと理解度が高くても、試合でやるかどうかは別問題なんです。そういう意味でも、彼が今回は信じてああいう戦い方をしたということになりますね」

──ではハマったというのは弥益選手を研究して、当てはめていったのか。今回の稽古をすれば誰が相手もハマるということでしょうか。

「それ以前にMMAの選手として、どう戦うのか。彼にはそのベースがないということでした。レスリングができる。寝技が強いというベースがあれば、そこに向けて勝つ方法論で向かっていけます。それが無いから、分からない。でもケガをしてボクシングに絞ることで、戦略が立てやすかったです。もうそれ以外、選択肢がなかったから」

──そのためにどのような稽古を行ったのでしょうか。

「動かないで殴る。空手の基本稽古です。空手の基本稽古はその場でやります。動かないで強い力を出せるようになる。それができるようになると力を運ぶ。それが稽古の手順です。今回は動かないで突きを見せる。それができたら、下がりながらカウンターを取る。それだけです」

──では今回の平本選手の戦い方はカウンターで良いわけですね。後の先が取れていたわけではなくて。

「後の先なんて、まだ取れないです。言うちゃ悪いけど、そんなに甘いモノではない。あの試合はあくまでもカウンターです。打ち方は空手の。後の先ではなく、カウンターです」

──後の先とカウンターの違い。そこがまた難しい。後の先=カウンターというのが格闘技界の通例ですし。

「ハイ、後の先を経験している方は非常に少ないと思います。蓮の戦いは後の先ではなく、ボクシングのカウンターです。空手の打ち方でやっただけです。ひたすら右足前の左の逆突きの稽古をしました」

サンチン??

──平本選手は試合後の会見で、勢いがあるならオーソの構え。

技術的には戦うにはサウスポーの構え。今回は右足前で戦ったということを話していました。そこまで話しても大丈夫なのかと思ったほどです。

「全く問題ないです。手の内でもなんでもないですから。彼は空手に関しては初心者。まだ白帯です。茶帯ぐらいになった時はバカバカしくて、そんな話もしなくなるはずです。空手だと騒ぎ立ててもらえているのは、彼にネームバリューがあるからで。

とはいっても彼はUFCの世界王者を目指すと公言していますから。なるか、なれないかは別問題として、逆算してやっていく。目標がそこであるなら、これではダメです」

──あの戦いではダメですか。

「ダメですよ、全然。MMAも初心者で、経験値が足らないです。アマからプロ、もまれてランカー、そしてチャンピオンというところを飛ばして戦う状況にあるわけですからね。今、UFCのチャンピオンだと言っても絵空事です。そして本人もそこを理解しています。今回はボクシングを空手の打ち方でやったんだと。

と同時に、蓮はそういうのが好きなんですよね。この勝利で彼も道着を着て、白帯を巻くことができます。今後は渋谷支部、支部長代行ですから(笑)」

──えっ?

「これまで週に一度、蓮や丈との練習で使わせていただいていたFIGHT CLUB渋谷さんに、剛毅會空手のクラスを正式発足する運びになりそうです。ジムの会員さんは稽古に参加できないかと相談を受けました。ただし、蓮も黒帯を取らないと支部長になれないので」

──そしてあれだけの強さをMMAで見せても、平本蓮は白帯だと。

「ハイ。白帯です。松嶋こよみ師範代は黒帯二段です。武術空手への理解力は次元が違います。と同時に松嶋こよみはMMAにおいて打撃と組み、寝技と引き出しが多いです。平本蓮は打撃の専門家です。打撃の専門家にここまで私の空手を指導したのは、初めてです。蓮は打撃で苦労してきたからこそ、真意が理解できるのだと思います。

4月の初遭遇から7カ月、両者はチームになった

ただし、MMAファイターとしては平本蓮は松嶋こよみに遠く及ばないです。そこを蓮も後輩として分かっています。

2人はレスリングの稽古もやり、打撃の稽古も一緒にやる。これから2人でしのぎを削って世界を目指しますので、宜しくお願いします」

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【Fight&Life】武術、MMA、打撃。平本蓮が触れた武術と、武術に依存せず勝つMMA打撃

【写真】弥益前日のstArt JAPAN MMAでの稽古。後ろ足の使い方、腕の伸ばし方、拳を置く位置の確認。記事では写真を掲載しなかったが、平本はシューズ着用で稽古を行っていた。もちろん、左足を守るためだ(C)MMAPLANET

10月 28日(金)発売のFight&Life#93に、6日(日)に名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催された「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」で、弥益ドミネーター聡志を相手に新しいMMA打撃を披露し勝利した平本蓮と、彼と武術空手の稽古を行う剛毅會空手・岩﨑達也宗師の対談が掲載されている。

「人が拳を突きつけられているプレッシャーって、見ている人は分からないけど、対面していると分かるじゃないですか。あの(最初に向き合った)時、岩﨑先生から狂気的というか、殺しの雰囲気というか……何て言ったら良いのか分からないですけど、とにかく『怖い』と感じさせられたんです」

「岩﨑先生に教わっていることって、よく分からない人が見ると意味不明だと思います。でも練習に参加したら分かるというか……いや興味がないと、格闘技や武道をやってきた人間でも分からない」

「来られても受けるのではなくて、攻撃を止めない。そういう練習を今はやっています」

「まだ僕も全然自分のモノになっていないですけど、型をやって自分が変わってきたと思います。スパーリングで、アレがそのまんま出るわけではないですが、ホントにそれこそ内面的なモノなんです。意識はしているのですが、その内面的なものが無意識出るようになることが大切で。以前は考えて出していたものが、スッと気が付けば出ている。馴染ませるというか……何ていえば良いのか分からないのですが」

「今回の試合は相手が格上っていうのも関係しているかもしれないですけど、浮ついていないです。『もうできるでしょ』」みたいな(笑)。自信ではなく、安心が自分のなかにあるかもしれないです。『絶対KOする』とか言って、過信のような気持ちの持って行き方とは違うんですよね。凄く冷静に一歩引いて戦いを見ることができているなっていうのがあるので」

同対談には弥益戦の平本の打撃スタイル、戦い方のヒントになる言葉が話されていた。ここでは誌面のスペース上、掲載しきれなかった平本の言葉をお届けしたい。


──昨年末、ミルウォーキーでの練習の良さを話していました。準備が整えば、すぐにでもルーファスポートに戻りたいと。今、平本選手のなかで海外での練習をどのように捉えているのでしょうか。

「ミルウォーキーでの練習は凄く良かったです。レスリングや組みの部分では。正直、打撃という面ではMMAの打撃と僕がやってきた打撃は別物かもしれないですが、今は日本で岩崎先生とやっているモノが自分にとって必要だと思っています。

それでも米国で練習したいというのはあります。それはトレーニングというよりも、腕試しをしたいという感覚に近いです(笑)。今、自分のなかでなれる最大限の強さへの近道……近道でもないですね。求める強さっていうのは、今ここでやっていること。自分に必要なモノはここにあります。打撃も含め。凄く満足した練習はなかなかできることがなかったので。でも、今はあるから充実しています。凄く練習が楽しいです。

型とかやっていても、一見凄く地味なことをやっていると思われるはずです。でも自分のなかで武道の内面的な強さを全て掴めていないから、そこを求めている。だから『早く手に入れたい』という気持ちが強い。とにかく『一歩踏み出そう』というか。自分がこれまで持っていた打撃の技術に拘っていてもしょうもないじゃないですか」

──しょうもないですか(笑)。

「1日1日変わっていたい。昨日の自分と同じでいたくないです。同じでいたくないから上がったり、下がったりって凄くあると思うんです。でも、下がり続けることはない。自部のなかでチューニングができている。7月の僕の試合を見ても、何も参考にならないですよ」

※平本の感じる武術空手。その印象や問い掛けに対して岩﨑氏が返答することで、より武術空手をMMAで使うという意味合いが理解できるかと思われる──平本✖岩﨑対談が掲載されたFight&Life#93は10月28日(金)より発売中です。

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ABEMA ARAMI MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN LANDMARK04 SARAMI カルリ・ギブレイン キック ラーラ・フォントーラ 久保健太 今成正和 倉本一真 元谷友貴 剛毅會 岩﨑達也 平本蓮 弥益ドミネーター聡志 征矢貴 河村泰博 貴賢神 赤沢幸典 鈴木千裕 鈴木博昭 青井人 魚井フルスイング

【RIZIN LANDMARK04】計量終了。平本蓮は計量後に通常稽古、「後ろを使う」と「下がる」の違い

【写真】計量終了から1時間後、平本の姿がstArt Japan MMA&BJJで見られた (C)MMAPLANET

6日(日)、名古屋市中区のドルフィンズ・アリーナで開催されるRIZIN LANDMARK04の計量が、同地の名古屋東急ホテルで行われた。

オープニングファイト3試合を含む全14試合、28選手の全選手が計量をクリアしている。

午後2時15分から行われたセレモニアル計量。その締めで70キロ契約で戦う弥益ドミネーター聡志と平本蓮が登壇し、前者が69.3キロ、後者が69.85キロという体重だったが、体が大きく見え――かつ、絞った感があったのは弥益の方だった。

フェイスオフ後、平本は両手を添えて弥益と握手した

その弥益、平本が「明日は俺が絶対勝ちます。皆さん、ドミネーター選手の応援をよろしくお願いします」と淡々と話したのに対し、「もう色々ありましたけど、飾りつけはもうこれ以上いらないでしょ。明日のケージの中で見届けてください」と疲れた空気感を醸し出す。

今大会のメインに関して、正式発表がなされた以上のやり取りが存在したであろうことが、弥益の表情や言葉の端々から感じられた。一方、「減量は全くない」と言う平本は、計量終了の1時間後には実弟の丈を伴い、stArt JAPAN MMA&BJJで打撃の師である剛毅會空手の岩﨑達也氏、組み技の指導者・赤沢幸典と合流していた。


減量がない分、休息とリカバリーもない平本は計量後もミット打ちやケージ際での組みなどの確認を普段通りのメニューで1時間に渡り行い、日沖が場所を提供したというのが今回のstArt訪問だ。

平本のシャドーの向こうで日沖がGSP譲りのコーディネーション・トレを黙々と行う。バック宙の高さに驚かされた、この後、赤沢がGSPに電話をかけ両者が約10年ぶりに会話をした

「先生との練習は、練習でも試合のような空気がある」という平本。パンチを打つ際のヒジの伸び方から、拳の置き方、そして足さばきの際の頭の位置など、試合前日であってもダメ出しのオンパレードで、まさに日々の稽古が繰り返されていた。

とはいえ、武術に頼らないで、その断りを使いMMAで勝つための打撃を2カ月の稽古期間で習得させるのは簡単ではない。というよりも不可能だ。その動きに適応させようとすることで、平本が本来持つ良さをスポイルする面を感じていた赤沢がその点を岩﨑に尋ね、答えを導き出すというコーチ陣の横のつながりも見られた。

実際、平本は後ろを使う――という武術的思考と、下がるという可視化できる現象の差を埋めつつある。組まさない志向での戦いのなかで組まれたときの対処など、「足」という限定的な表現で彼が言い表した負傷の影響と、超短期間での追い込み=思考の変化が如何に明日のケージが見られるのか。

1時間の稽古を終えた平本は、日沖に感謝の言葉を伝えstArt Japanを後にした。チーム平本蓮、最後の稽古は会場入りしてから行われるそうだ。

■視聴方法(予定)
11月6日(日)
午後2時~RIZIN STREAM PASS. ABEMA, U-NEXT, RIZINIVE. Exciting RIZIN, dTV, Streaming+,Paravi, SPOOX,スカパー!

■RIZN LANDMARK04計量結果

<70キロ契約/5分3R>
弥益ドミネーター聡志:69.3キロ
平本蓮:69.85キロ

<フェザー級/5分3R>
今成正和:65.45キロ
鈴木千裕:65.95キロ

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴:61.0キロ
倉本一真:60.8キロ

<ヘビー級/5分3R>
ミノワマンZ:89.95キロ
侍マーク・ハント:117.65キロ

<無差別級/5分3R>
カルリ・ギブレイン:110.45キロ
貴賢神:119.75キロ

<49キロ契約/5分3R>
SARAMI:48.8キロ
ラーラ・フォントーラ:48.65キロ

<フライ級/5分3R>
中村優作:56.95キロ
征矢貴:56.8キロ

<フェザー級/5分3R>
青井人:65.55キロ
鈴木博昭:65.9キロ

<バンタム級/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ:60.85キロ
河村泰博:60.6キロ

<バンタム級/5分3R>
魚井フルスイング:61.0キロ
ヤン・ジヨン:60.95キロ

<フェザー級/5分3R>
奥田啓介:65.75キロ
久保優太:66.0キロ

<バンタム級/5分3R>
日比野“エビ中”純也:60.65キロ
吉田陸:60.65キロ

<フライ級/5分3R>
久保健太:56.85キロ
秀義:57.0キロ

<キック53キロ契約/3分3R>
佐藤執斗:52.9キロ
KAZUNORI:52.95キロ

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MMA MMAPLANET o 八巻建志 剛毅會 岩﨑達也 松井章圭 極真会館

【KYOKUSHIN】国際空手道連盟極真会館・松井章圭館長から聞かれた、MMAに通じる──痺れる名言

【写真】 目から鱗のMMA論ともいえる松井館長の言葉を拾ってみた。この世代の重厚さが欠けている一方で、歴史がない自由さがあるのがMMAでもある。きっと館長たちが始めた頃の極真のように(C)MMAPLANET

2日(水)、東京都渋谷区の国際空手道連盟・極真会館総本部代官山道場で行われた──八巻建志氏の極真会館復帰及び総本部師範就任と、岩﨑達也氏率いる剛毅會空手が賛助会員としての国際空手道連盟加盟に関する記者会見。

同会見で松井章圭館長が質疑応答のなかで話した10数分の話のなかで、MMAにもいいあてはまる言葉もいくつも聞かれた。

ここでは勝手ながら──痺れた、そしていくつかはMMAにも通じる、いや原点だろうという名言をお届けしたい。


「総裁が言われたように『地に沿った基本、理に適った型、華麗なる組手。品格のある空手。理念のある空手』が極真の空手。正直言って競技体系はあるけれど、技術体系は持っていない。だから流派を名乗らないわけです。極真会館は流派でないから、『こうでなければならない』という形がない。確立された技術体系がない。本来はどんなものにもないんですよ。『これで良いんだ』という完成形の技術はない」

「ややすると便宜的に創ったルールに支配される。稽古する人、特に試合に出る人は。その呪縛を取っ払った視点から(八巻氏と岩﨑氏から)助言がもらえるんじゃないかと。組織の良さはそういうところ。自分が実際に体験していなくても、体験者から何かを受け継ぐことができる。影響を受けることができる。それが組織の良さ」

「一般的にフルコンタクトってよく言うんですけど、いつの時代からフルコンタクト空手、フルコンって言うようになったのか。正直、今、一般的にフルコンタクト空手というものでは極真会館の大会はない。世間が見るフルコンタクト、世界にいる人たちがいうフルコンタクト空手を越えたというと語弊があるけど、異質というか。極真空手なんです」

「競技ってMMAを含めて実戦は一つもない。ただ全ての競技がその延長線上に『こんな実戦があるな』と想定できなければ、それは格闘競技とは言えない」

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K-1 MMA MMAPLANET o キック ボクシング 八巻建志 剛毅會 岩﨑達也 松井章圭 極真会館 武術空手 海外

【KYOKUSHIN】「価値観を否定しない」八巻建志復帰&剛毅會加盟会見で松井章圭館長がMMAについて語る

【写真】松井館長にMMAについて、しっかりと話してくれた(C)MMAPLANET

2日(水)、東京都渋谷区の国際空手道連盟・極真会館総本部代官山道場で八巻建志氏の極真会館復帰及び総本部師範就任と、岩﨑達也氏率いる剛毅會空手が賛助会員としての国際空手道連盟加盟に関する記者会見が行われた。

松井章圭館長の挨拶に続き、2002年に極真会館を退会し米国で八巻空手を興して活動してきた八巻氏は以下のように極真復帰について話した。

八巻建志
「20年振りに極真に戻って参りました。この20年間、極真を名乗ることはなくても心の中は極真で、大山総裁が常々言われていた『極真は最強でないといけない』という言葉を胸にやってきました。いつ、どんな相手であろうと、いかなる場所であろうと負けるわけにはいかないという気持ちで日々鍛錬をしてやってきました。私がやってきたものを少しでも伝えられれば良いと思っています」

続いて岩﨑氏は賛助会員として連盟入りについて語った。

岩﨑達也
「21年前に極真会館から自流を興し活動してまいりましたが、極真を否定して出て行ったわけでなく、自分の理想とする極真を自分なりに確立したいと思ってやってまいりました。そういった活動というものが少し松井館長に認めていただけて、今回こうやって賛助会員として加盟することになったのかと思うと、大変光栄に思います。極真というものは競技ではないと思います。価値観であり、思想であり哲学であるもの。それをやるにあたって大山倍達館長の後継人である松井館長を抜きにして語ることはできないと思っています。そういった方向に関して、自分が何らか協力できれば良いと思っています」

MMAPLANETでは場違いと自認しつつ、八巻氏の「いつ、どんな相手であろうと、いかなる場所であろうと負けるわけにはいかない」という言葉と、岩﨑氏が現在行っている武術空手をMMAに生かすという活動を鑑みて、極真の名の下においてMMAに挑戦することがあるかを尋ねた。3者の返答は以下の通りだ。


松井章圭
「これは私自身の話になってしまいますけど、私が話すので私自身の話としてしかできません。恐らく我々の年代が全てそうだったと思われるのは、我々は空手をやりたくて極真会館に入門したわけじゃないんですよね。とにかく強くなりたくて、言ったら変な話──当時少年でしたけど、子供の頃にいわゆる……こういう言い方をすると、昨今の世間ではどういう風に言われるか分かりませんけど、喧嘩に強くなりたくて。当然、喧嘩はノールールですから。そういうような意識で始めたことがこのような形になっています。

もちろん社会的に健全でないといけないというところで、極真会館というモノは本来、武道団体である。その延長線上というか、水面下でいえば社会体育団体であるというところに、原点を見直して、あるべき姿を追求する形にはなっていますけど、そういう意味においては試合の形状がどうであるかって関係ないんですよね。

だから組織である以上ルールがありますし、規律を守ってきちっとした秩序が大事になりますけど、そういうことをしっかりと守って行けるのであれば、現実、ウチはプロの選手……具体的に言うと、フランシスコ・フィリョ君がK-1に出て以降、プロの活動を是認していますし。今もキックボクシングのリングに上がっている選手もいますし、MMAの試合をしている選手もいます。

海外では、また複数いますし。それを一切否定するという気は全くないです。

だから岩﨑宗師が言われたように、そこを追求して結構ですし。例にも挙げられていましたけど昔、黒崎(健時)先生、藤平(昭雄)先輩……大沢昇先生、この人達が私たちのところを形的、組織的に離れて目白ジムを建てて、その道に邁進しました。そこに対して(岩﨑氏が)言われたように先輩たちが別門になったという意識は全くない。それこそ未だに黒崎先生や藤平先輩は自分達の大先輩、大きなアニキであったり、オジサンみたいな存在だし。

もっといえば当時の藤原(敏男)さんとか島(光雄)さんとか、岡尾(国光)さんという伝説的ファイターの人達を我々は先輩として認識していましたから。

そういう意味においては今、彼(岩﨑氏)がやろうとしていることで、そういった視点から我々に色々なアドバイスがあるだろうし。我々は便宜的に総裁から受け継いだ極真ルールやその武道性や実戦性を掘り下げて、そこは競技ですから競技性や安全性を追求していますけど、その限りではないということが実際のところなんです。

先ほども言ったようにウチは競技団体ではないので。武道性を追求するために便宜的にああいった舞台を創って、それを追求している。だからこそ全空連との友好化もありましたけど、ポイントルールも是認している。

だから我々組織が、組織ごとMMAに向かったり、キックに向かうということはないです、一切。K-1に行った時は『極真会館はプロになるぞ』、全空連と友好化した時は『極真会館はノンコンタクトになるぞ』って世間はよく言います。我々は一切そういうことはないし、組織としての根幹がぶれることはない。

ただ、その価値観を否定するモノではない──というところを皆さんに認識して頂けたら有難いですね。今後、そういう選手が出ていく可能性は大いにあります」

八巻建志
「MMAに出たいという選手は、その練習をやれば良いと思うし、自分の教えられることは教えたいと思います。MMAとか試合とかに拘らず──米国に暫らくいて感じたことは、何があるか分からないんです。いきなり襲われるかもしれないし。そういうのをいっぱい見てきたので、本当に使える空手じゃないとやっていて意味がないと思います。

本当に使える……危ない時に使えたりとか、自分の身を守れるような。そういう空手を教えていきたいと今は思っています」

岩﨑達也
「さきほど館長からお話が出ていたように、MMAの選手を育てています。育てていると色々な問題がある子もいて、さすがに風紀といった部分に相いれない子がいます(笑)。でも、そういう子こそやるべきだと僕は思います。教えている子にはSNS等でお騒がせしている子もいますけど、礼に始まり礼に終わるということをキチンとさせています。

『武道をやっているんだよ』ということは言っています。MMAをやる子には『君たちが大変な思いをして、この競技をやっているのだから、それが人生に生きないといけないよ』と常に言っていますし、そうあって欲しいと思っています。そういう道でないといけない。

『現役生活を辞めて引退した後の方が人生は大変なんだよ。そこでどうあるかで、君たちの評価は決まるんだよ』ということは、どんな子にも言っています。そこを理解しない子には私は教えません。確かに極真会館という枠組みの中には合わない子もいますけど、そういう子たちも稽古を通じてMMAを武道にしていってもらいたい。そこを常に意識して、今後も指導していきたいと思います」

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【RTU2022 ASIA Ep05】UFCへの道、松嶋こよみ─02─「1回、1回の練習の大切さを思い出させてくれた」

【写真】いうと、極めつけのMMAバカだ(C)MMAPLANET

23日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるROAD TO UFC AISA2022 Episode05――フェザー級準決勝でイー・チャアと戦う松嶋こよみインタビュー後編。

武術を落とし込むが、武術に依存しない。松嶋のMMAにおいて欠かせない武術空手だが、彼のMMAは他の多くの練習の成果として形成されている。その一つの要素がレスリングだ。「気持ち良く打撃で戦いたいから、レスリングを学ぼう」と小学生の時に思ったナチュラル・ボーン・MMAファイターが、Road to UFC準決勝を前にMMAへの想いを語った。

<松嶋こよみインタビューPart.01はコチラから>、


──実は一昨日、岩﨑さんと平本蓮選手の稽古の模様を取材させていただいたのですが、テイクダウンがある人に対しての方が、MMAにおいては武術空手の指導はしやすいのではないかと感じた次第です。近い距離になった時に自分から組める選手の打撃、それがMMAの打撃ではないのかと。

「まぁ先生からすると、レスリングができない打撃だけの選手に打撃を指導することは、それだけ強い想いがあるはずです。これをいうと怒られてしまうかもしれないけど、きっとその裏では怖いことだと思っているはずです。

ただ僕がレスリングをやろうと思ったのは、気持ち良く打撃を使うにはレスリングをやった方が良いなと子供の頃に感じたからなんです」

──それを小学生の時に!! さすがナチュラル・ボーン・MMAファイターです(笑)。

「家族と話し合って決めて(笑)」

──松嶋選手のご両親は星一徹が2人いるような感じですね(笑)。

「アハハハハハ。そうやって始めたレスリングが、MMAに生きている。レスリングがあるからやれることはたくさんあるし、ちょっと失敗してもリカバリーできるのもレスリングのおかげです」

──打撃ではあれだけ間を重視し、先が取れているかどうか見極めている岩﨑さんが『組んでテイクダウンしろ!!』とレスリングの攻防になると、まるで違う叫び声を挙げていました。

「アハハハハ。打撃ではありえないことですよね。結局、MMAは勝つことが全てだから、北岡さんとセコンドに就いて、その勝つためという部分で2人が通じ合ってくれていました。先生も言っていますが、武術に依存して戦うとダメなんです。

武術は僕のMMAのアクセントです。それが全てじゃないし、僕がやってきたことは武術でできたわけじゃない。ただ武術は僕のなかにある。だから『空手をやれば強くなる』なんて言わないですけど、色々な練習のなかの一つであり、それを僕は生かして戦えていると思っています」

──平本選手が剛毅會空手に傾倒することをどのように思っていますか。

「先生も彼の打撃を見て、親近感がわいたと言ってはったんですけど……」

──なぜ関西弁に(笑)。

「ハハハハハ。僕にとっても良いことだと思っています。僕にだけ指導しているよりも、幅が広がる。先生が平本君を教えることで、僕に新しいエッセンスが入って来ることが絶対にあるだろうし」

──松嶋選手が武術をアクセントにできるのも、普段から稽古をしているからです。武術とか空手という言葉にマジックを求める人が多いなかで、平本選手がじっくりと取り組んでいるのは正直驚きでした。

「そうなんですよね。ミットだけお願いして──とか。『そんなもんで、何ができんねん』って」

──いやぁ、高校3年間の丹後地方で過ごした松嶋選手の関西弁が出まくりですね(笑)。

「平本選手がそうやって稽古をしているのは、僕と繋がる部分があります。僕だって……普通じゃやらないでしょって思われることをやってきたので。彼もそこに何かを見出せる目を持っているのではないでしょうか」

──その部分で以前は他の練習仲間の前でサンチンをやるのとか、少し恥ずかしそうにしていましたが、今日などもシャドーの合間に站椿のような動きや呼吸を普通にやっていましたね。

「勝手に出ちゃうんですよね。僕しかやらないから、良いかなって(笑)。もし『面白そう』と思ってくれれば、思ってくれれば良いし。僕自身、これの成果が出ているとまで言えないですけど結構落とし込めているので。僕を見て、誰かが真似をするという感じはしていないですけど……澤田(千優)だったり、(中村)倫也だったり、イズムの若い子も先生と稽古するより、僕がかみ砕いて伝えた方が入り込みやすい気はします。

僕は僕で、人に伝えることで自分の中に落とし込めている。そういうことはやれているのかと。そのおかげで僕は武術を落とし込めていると思います」

──Road to UFC準決勝に出場する日本人選手に共通して尋ねているのですが、コンテンダーシリーズから木下憂朔選手がUFCと契約を果たし、RTU準決勝の前日には西川大和選手がUFC280でUFCデビュー戦を戦う。この両者が一足先を進んだことに関して、どのように思っていますか。

「おめでとうございますと素直に言えます。木下選手はほとんど勝っているといってもおかしくない反則負けはあったけど、実質7連勝で。デビュー直後から強い選手が出てきたと思っていました。これからUFCで戦っていくことになって、しんどいこともあるだろうけど凄く頑張って欲しいです」

──羨ましいと思ったりは?

「全くないです(笑)。僕は自分のこれまでのキャリアを悲観しているわけじゃないんで。僕には僕の道があり、そこを進むだけで。だからそういう気持ちは全くなくて、ただ本当に頑張って欲しいと思っています。あと西川君ですよね、チャンピオンで連勝もしているので選ばれて当然かなぁぐらいです。

アッチ出たい、こっち出たいということは記事とかで読んでいたので『ああ、そうなの?』というのはありますが、それでUFCに出られるのだから持っているんだと思います。僕が彼の立場だったら、話が来た時に『お願いします』の一言です。あと2週間で試合だと言われても出たいと伝えます。だから西川選手も、ただただ頑張って欲しいと思います。

僕は僕でトーナメントで優勝して、トーナメント優勝者としてUFCと契約する。だから、このトーナメントに優勝すること以外のことに関して、何も思わないです。2人には頑張ってくださいと記事を通して伝えてください」

──ところでONEを離れ、将来が不透明だった時の練習と、目標が定まった今の練習は何か精神的に違いがあるのでしょうか。

「あの頃と比べると精神的に楽といえば、楽です。ただし、しんどいことはやるのに変わりはないので。今は目標のために頑張れているという充実感があります。本当に自分のためにしんどいことができている。先が見えているからこそ、1度1度の練習を大切にしようと思えます。先が見えていなかった時より、追い込めています。だから、この状況を終らせないためにもしっかりと次の試合は勝たないといけないです。

と同時にに練習に関していえば、あの頃はあの頃で試合に向けてではない強くなるための練習が出来ていたという部分はあります。空手の型や基本の稽古もロータスに行った後にできていたし。あの頃はあの頃で楽しかったなという気持ちで今はいます。

試合のためでない練習って楽しいんですよね。僕は練習をして技術が身につくと、何よりも嬉しい。対して試合のための練習はしんどくて、辛いです。でも目標があって、ついてくる結果が見えている状況は自分を奮い立たせるエネルギーになります。そういう気持ちがあれば、練習の精度も高まります。試合に向けての練習は1回、1回の練習の大切さを思い出させてくれました」

──そんななか昨日はT-GRIPで大塚隆史選手指導のMMAレスリング・クラスに出ていたのですが、その大塚選手が今日は横浜までやってきて松嶋選手とスパーリングを3本して帰っていきました。ここまで来て、思い切り腹を蹴られて悶絶し、それでも松嶋選手をテイクダウンする。素直になんて献身的な人なのかと。

「去年、大塚さんの試合前にずっと一緒に練習して、セコンドもしていました。そうしたら大塚さんが『今度はこよみのために俺がやるよ』と言ってくれて。本当に申し訳ないというか(苦笑)、申し訳ないぐらいやってくれるんです。

40分間のイズム滞在で5分のスパーを3本付き合ってくれて。終わると、サッと東京に戻る。スミマセンって言いたいです。大塚さんの『愛』的なモノや、勝って欲しいという気持ちも伝わってきます。北岡さん、岩﨑先生、大塚さんとチームとしてやっていけています。

火曜日のT-GRIPでのレスリング練習は、やっぱり大学とかに練習に行くとレスリングのためのレスリングになってしまうところが、あそこではMMAのためのレスリングができるので本当に役立っています。あそこの練習って、実はしんどくてやらないところなので。あの練習は皆、絶対に出た方が良いです。

あそこにいる人達、ちゃんとしんどいことをやりに来ているんですよね。皆、毎週来ています(笑)。だから僕が伝えられることは伝えますし、逆に中原(由貴)君なんかにも聞きたいことを尋ねています。良い練習ができています。所属は違えどチーム、皆で上げられるような練習です」

──やはり松嶋こよみはMMAバカです。どれだけMMAが好きなのかということが伝わってきました。最後に次の試合に賭ける気持ち、意気込みをお願いします。

「ホントにコレに対する想いは人一倍だと思っています。自分が今デキる練習を死ぬ気でやって、コレにちゃんと挑めるように準備してきたので。試合と練習は違いますが、その部分を出していきます。ちゃんと出します」

■視聴方法(予定)
10月23日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時00分~ABEMA格闘Ch

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

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Bu et Sports de combat MMA MMAPLANET o UFC キック ボクシング マーヴィン・ヴェットーリ ロバート・ウィティカー 剛毅會 岩﨑達也 武術空手

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。ウィティカー✖ヴェットーリ「後ろ足」

【写真】 この写真は左ジャブだが、ウィティカーの攻撃は右が中心だった(C)Zuffa/UFC

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たロバート・ウィティカー✖マーヴィン・ヴェットーリ戦とは?!


──遠い距離から蹴り、近い距離ではヘッドムーブ。ヴェットーリの攻撃をほぼ完封したウィティカーが判定勝ちを収めました。

「ウィティカーのスタンスが素晴らしかったです。ヴェットーリがサウスポーで、ウィティカーがオーソ。ウィティカーは常に蹴ることができるスタンスでした。ただし、なぜか1Rは全く蹴りを出さなかったです。そうなるとただ広いスタンスで動く、これでは一歩間違えると殴られやすい何の取柄もないスタンスになってしまいます。

だから何のためにこういうスタンスをしているのかと思っていたのですが、蓋を開けて見れば2Rから右の前蹴りを軸にして、右の突き、そして右のハイキックという3つの攻撃だけでヴェットーリを圧倒しました。ヴェットーリは蹴りなのか、突きなのか。何が来るのか分からない状態で貰っていたと思います。

当然、そこにはヴェットーリの打撃の質がそれほどでないから、好きなように攻めることができるということはあったと思います。とはいえウィティカーは長い間トップで戦ってきた選手なので、自分の勝ちどきが分かっていて展開をどんどん創ることができますね。

ところで、ウィティカーのベースは何なのですか。伝統派空手か何かですか」

──確かに幼少期から10代の半ばまで剛柔流空手をやっていて、そこからハップキドーに。その道場がMMAジムに代わりMMAを始めたということを聞いたことがあります。かつてMMAPLANETのインタビューで「規律のある動き、タイミングの取り方、スピードは剛柔流空手から来ている部分が多い」と言っていました。スタンスやフットワークも。ただし、「そういう動きが西洋のスポーツで育めないかといえば、それは難しい質問だ」と。

「彼はいつも、あれだけ当てることができていますか」

──ハイ。貰わず当てることが多いと思います。勝っている試合では。ただし、アデサニャ戦ではより長いレンジを崩せず、テイクダウン狙いに切り替えて倒せずに負けました。そんなウィティカーですが、近い距離になると頭を振ってボクシングになる。それは武術空手的には蹴りに対応できない危ない動きということになりますよね。

「ハイ。ハイキックをもらう危険があります。そこは本当に危ないです。相手が蹴りを使わないから良かったですけど、蹴りのある相手には危ないです」

──つまりはボクシングも蹴りのない選手には有効になるわけですね。

「パンチをかわす技術ですから。なのでMMA全般にいえることですが、そこまで蹴りを使いこなせる選手が多くないので、頭を振って戦っていても危なくないように映る試合は多いです。

ただし蹴りのある選手に対しては穴になる。私が稽古している選手には、その穴をついていこうという風にしています。蹴りの対応に関しては、UFCにあってもまだ知識が行き届いていない。これだけハイキックによるKO決着が見られても、未だにそこを重要視していない。深刻に捉えていない部分があるように感じます。本当にあの頭を振ってパンチをかわそうとするのは、危ないです」

──攻める方の技術が上がらないと、防御の技術も上がらないと。

「その通りです。だからといって、皆がやらないから自分もやらないというのは違います。グレイシーだけが持っている柔術という技術を知らなかったから、他の競技の選手は柔術家に負けていました。それと同じで、蹴りに対しては空手が持っている技術がまだ浸透していない部分が多い。受け返しなどフルコンタクト空手で数十年前から繰り返されてきた技術が、MMAにないのであれば──それは知っている方が有利です。

当然、寝技ができてテイクダウンの攻防ができる。顔面直接殴打、パンチに対応しているうえで蹴りの受け返しがあれば──ということです。それがないのにMMAで、フルコンタクト空手の受け返しといっても始まりません。

同時に顔面のあるなしはあっても、あのウィティカーの間合いと飛び込みはフルコンタクト空手で日本人が外国勢に苦しめられた距離なんです。あの戦い方が日本の空手家は当時、できなかった。

それがアデサニャには通じないとなると、カウンターが取れないのだと思います。自分よりリーチのある選手と戦って入って行けない。長い距離にカウンターが取れないのでしょうね。堀口選手なんて、そういう風に攻めることができていましたよね。

でもウィティカーは後ろ足で距離をコントロールしています。そこは是非とも日本のMMAファイターの皆さんにも見習ってほしい点です。前に攻めようとする時に、どうしても前足で動いて、前足で距離を取ろうとしがちです。

対してウィティカーは後ろ足で、一度深さを創って前蹴りから右の突きを打っています。相手としては遠くから飛んできたと感じます。これが動かないで、半四股立ちの幅が間違う──つまりは前足でコントロールしたりすると、右を出してもカウンターを打たれやすいです。型通りに後ろ足に引くことができる──正しい状態から拳(けん)を伸ばしていくと、相手の攻撃を受けずに自分の攻撃を当てることができます。つまりは後ろ足でコントロールすると相手の攻撃を受けずに、自分の攻撃が入りやすくなるということです。そこまで考えてはいないと思いますが、ウィティカーはそういう動きを使っています。

だから定番となっている外を取るという動きとは、逆で内側でも攻撃を当てることができていました。ヴェットーリが右足前で、ウィティカーは左足が前。ウィティカーはヴェットーリの前足の中に入っている。外を取っても、中に入れないといけない。そういう部分でもウィティカーの動きは注目すべきモノです。

スタンスが蹴られる状態で、後ろ足で相手との距離や自分が反撃するタイミングをコントロールしている。跳ねる前後移動とは、明らかに別モノでした。ウィティカーも跳ねます。でも、後ろ足を少し引いているんです。これはデキるようでデキない。前に出ようとする時に、後ろ足を引く。これはデキないんですよ。

ただしタイ人やミルコがKOしている時は、それをやっていました。右足前で、左足を少し引いて左ミドルを蹴る。倒せる時のミルコは、その場で蹴ることはなかったです。ただしUFCで倒された時は前足で踏み込んで──のされてしまいました。

1Rは何をしているのかまるで分からなかったですが、2R以降はウィティカーのスタンスの広さの意味、この動きがあるからあの広さなんだと理解できました。凄く興味深いです」

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