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お蔵入り厳禁【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:2月:ジム・ミラー✖ニコラズ・モッタ─02─

【写真】その生きる様子を眺めるだけで、心が豊かになれる。そんなジム・ミラーだ (C) Zuffa/MMA

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、水垣偉弥氏が選んだ2022 年2月の一番=19日に行われたUFN201からジム・ミラー×ニコラズ・モッタ戦を引き続き語らおう。

<月刊、水垣偉弥のこの一番:2月:ミラー✖モッタPart.01はコチラから>


──狙い通りに、と。

「そこを完全に狙っていたかどうか。ジム・ミラーの打撃の精度だと分からないですが、結果的だろうがそうなったのは凄いことです」

──今のMMAは常にアグレッシブに戦う姿勢を見せる戦いに変化しつつありますが、基本的に間を置くことが許される数少ないコンバットスポーツでした。加えて修得する技術も多く、選手寿命も自然と長くなる。改めて38歳です。ジム・ミラーは。

「でもUFCですからね。そこが嬉しいです。ジム・ミラーが勝つと、古くからのMMAファンが盛り上がります。クレイ・グイダ、レオ・サントスに並ぶモノがあります。彼らが勝つとタイムラインがざわつく、それが個人的に嬉しいです。とはいえここで勝つということは関脇とまでいかなくても、前頭の上の方の相手が次戦では用意されます」

──それがUFCです。

「どんな相手との試合が決まるのか。楽しみであり、厳しいなという気持ちはします(苦笑)。UFCでこれだけキャリアを積んでいると、生活の心配なんてないでしょうし、『できるだけUFCで試合をしたい』と言っていますよね。

楽しめている。生活が懸かっているのと、楽しめるのは違います。それと大金を手にしてダメになるファイターもいるじゃないですか。要はお金がモチベーションの。ただミラーのように成功を収めても、きついのに次、次へと挑戦するのは根本的にMMAを楽しめているからですよね」

──子供4人に食事を創らないといけないから──と試合後のインタビューで言うのも素敵です。

「格好良いです。自分が出来なかったことをジム・ミラーはできている。憧れでもあります。僕の場合は子供が生まれて、穏やかになってしまった……そういう面はありました。

僕もMMAが好きだし、楽しいし。できれば長く続けたいというのがありましたけど結果が出なくなってしまって……KO負けも多くなってしまった。だから引退を決めたのですが、ジム・ミラーはやり続けている。

僕は続けたいけど、『もう、やっちゃいけない』という気持ちになりました。練習が100パーセントできないなら、試合に出ることはできない。最後はそういう感じになっていました」

──原稿を書くのは逃げ道を創れますけど、MMAファイターは違いますよね。休むと落ちて、相手に食われますしね。

「100じゃない状況、気持ちで試合を戦っている時に、過去の試合中には一度もなかった『シュン』となってしまったらどうしようと怖かったです。自分に対して残念で傷つくだろうなと。そんな風になるぐらいの覚悟しか持てなくなるなら、もう辞めようって思いました」

──試合が怖くなっていきましたか。若い頃は全く平気だったじゃないですか。

「年を取ると入場直前に『いなくなりたい』とか(苦笑)。最後の方はそうなります。怖くなかったものが、怖くなる。それは身を引くきっかけにはなりますね。当然、人それぞれだとは思います。若い頃から怖くて、それを克服して。勝った時の気持ちが何よりも優るから続けられる人もいるだろうし。ミラーもどういう心境で戦い続けることができるのか、それは彼に聞かないと分からないです」

─ジム・ミラーは10年以上、同じフィジカルコーチに見てもらっている。殴る、蹴る、極めるという練習より憂鬱になりがちがトレーニングを20代の時から同じ人物の指導を受け続けるというのも凄いことだと感じました。

「その辺りが長く続けることができる秘訣かもしれないですね。フィジカルコーチが同じというのは凄いです。試合が日常になっているのか。僕にとって試合は非日常の勝負を賭けるところでした。

ただ柔術とグラップリング、タイ人のムエタイとか毎月戦うことができる。そういう感覚をミラーは持てているのかもしれないですね。僕はそういう感覚は持ち合わせていなかったです。何カ月かに1回、その瞬間に研ぎ澄まされた感覚で戦う。

だから試合の時は100の状態でいること。できることを全部やって100で挑む。そういう風でいた。逆に日常になれば、80とか90でも戦い続けることができるのかもしれないです。それが日常──準備が整うかどうか、気持ちが創れるかどうか。その部分が、日常なら上下するのは当然なので。そうやって試合に出ているから、試合を楽しめるのかと思います。

それをUFCでやっているんです。チャンピオンでなく、ずっと平幕で。十両まで落ちないから、UFCで戦い続けている。UFCのチャンピオン、メインイベンターで活躍し続けるって立派です。ただ一般人としてジム・ミラーのような人に憧れます」

──一般人?

「あぁ、でも若い頃は自分は特別だと思っていました

──そりゃあ無類のハードパンチャーですから。

「でも米国で戦うようになって、ほんのちょっと人より優っている。ほんの少しの特別具合……『いや普通だな、俺』って考えるようになりました。普通にどこにでもいる人。でも、この中に入るとむしろ弱い方だっていう感じになっていました。

だからジム・ミラーもそうですが、僕のなかではフランキー・エドガーから特に影響を受けました。エドガーって特別ではないですよね。でも気持ちと技術で勝ち、チャンピオンになった。僕と同じ普通の人間なのに」

──あのう……水垣さんは普通じゃないですよ。特別ですよ。そうでないと、他の日本人選手がMMAを続けられなくなってしまいます(笑)。

「アハハハハ。ありがとうございます。でもあの輪に入ると……」

──あの輪に入ることができる……それが特別なんです。

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【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:2月:ジム・ミラー✖ニコラズ・モッタ「なぜKO勝ちできるのか」

【写真】自身のキャリアを重ね合わせ、興味深い話が聞かれました (C) Zuffa/MMA

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、水垣偉弥氏が選んだ2022 年2月の一番は19日に行われたUFN201からジム・ミラー×ニコラズ・モッタ戦について語らおう。


──水垣さんが選ぶ2022年2月の一番をお願いします。

「ジム・ミラー×ニコラズ・モッタですね。まぁ、言うとジム・ミラーの話になります。38歳、UFCで39戦目。そして23勝目を挙げた。何より、ここにきて2連続KO勝ちというところに注目したいです。

普通、年齢を重ねると反射神経が衰え、パンチに対して反応ができなくなる。打撃でやり合うことは厳しくなってくると思うんです。それなのにジム・ミラーは2試合連続でKOして勝っている。スタイル的にはローキックが強く、一発でKO勝ちということもあったとしても、ストライカーではないですよね。ジム・ミラーの何が変わったのか。

テイクダウンの圧力があることは確かです。それに今も言ったようにローは強い。それでも、こういう風に当てることができるようになったのはどういうことなのか。自分のなかでも、要因が見つかっていません。テイクダウンにしても、打撃と同じスピードで動くので、加齢とともに組みつけなくなり、打撃を被弾するケースが増えてくると僕は思っていました。それがジム・ミラーは連続KO勝ちで」

──自身のキャリアと比べてしまうところはありますか。

「ハイ。僕自身、スタンドの反応の遅れで打撃でやりあうと勝てなくなりました。だからテイクダウンしてトップコントロールで勝とうと修正を図ったのですが、やりきれなかったです。それがグラップラーのジム・ミラーが、年を重ねて打撃で勝っている。僕がやったことの逆をいっていて、そんなことができるのかと」

──水垣さんは打撃に秀でていました。あの距離で北米のファイターとやりあえる。だから、その反応の遅れが非常に大きなファクターになったかと。ただ、ミラーはストライカーでなく、そのズレがあっても鈍感にいけるということはないでしょうか。

「アハハハ。もとから打撃としては崩れているので。でも、ああいう風に当てられることが、僕の中では腑に落ちないんです(苦笑)」

──最近のMMAは寝技の攻防のなかで極めるということは、本当に少なくなっていると思います。いわばノーギ柔術+パウンドが続くということはない。サブミッションは打撃を効かせたあとのフィニッシュで。だからこそ、対戦相手が極めに秀でていると、そこにいかないという気持ちが大きくなるのか。

「それはあるのかもしれないですね。だからこそ、組まれたくない。倒されたくない。寝技はしたくないと思い過ぎて、打撃を受けてしまったというのはあるかと思います。

実際、僕はテイクダウンされることを徹底的に嫌がっていて、レスラーに対する苦手意識を持っていました。下になるとまずいから、テイクダウンを切って打撃を入れる。そういう練習に精を出していました。ただ、それって相手ありきで本来の自分ではなくなってしまうんです。

グラップリングの試合にMMAファイターが出て、足関節に恐怖心がある。そこに対応することばかりを考えると、自分の持っている組みが出せないのと同じですね」

──相手の間で戦う、居着くということですかね。

「あぁ、分かります」

──?

「武道との繋がりはあると思います。僕は剣道をやっていたので、居着くという言葉は身近なんです。居着きまくりの剣道人生を送っていたので(笑)。出小手って剣道にあるんですけど……」

──でごて?

「ハイ、面を打ちに行って腕を上げようとした瞬間に小手を打たれる。出後手でやられると、その恐怖心が続き面が打てなくなります。結果、動けなない。自分の動きが何もできなくなって負けてしまう。居着いていた……今、そのことを思い出しました。過信ということではなくて、やるべきことに対して、少し自分に傲慢になって戦うぐらいの方が良いのかもしないです」

──仮にモッタがミラーの組みに対して居着いていたなら、興味深いのは左でなくて、右のカウンターで倒されたことかと。

「サウスポーに対して、やはり気にするのは左ですからね。でも、ミラーは右を右で迎え撃った。そうですね。モッタはもう自分の動きができておらず、右への警戒心は薄い。そこで意識してかどうか。意識していると凄いですけど、とにかくミラーは右でKOしたと。本当に興味深いですね」

<この項、続く>

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Column MMA MMAPLANET o UFC UFN201   アブドゥル・ラザク アラン・ボドウ カイル・ダウカウス ガブリエル・ベニテス クリスチャン・ロドリゲス グロリア・ジ・パウラ ジム・ミラー ジャマール・ヒル ジョニー・ウォーカー ステファニー・エッガー チェス・スケリー チャド・アンヘリガー デヴィッド・オナマ ニコラズ・モッタ パーカー・ポーター マーク・ストリーグル

【UFN201】試合結果 ヒル大勝、ストリーグル完敗、エッガー&オナマがパフォーマンス・ボーナス!!

【写真】サウスポーからオーソにし、初弾でジョニー・ウォーカーを沈めたヒル(C)Zuffa/UFC

19日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN201:UFN on ESPN+59「Walker vs Hill」が開催された。

メインのライトヘビー級でジャマール・ヒルが、ジョニー・ウォーカーをKOしオクタゴン戦績を4勝1敗とした。

UFC39戦目を迎えたジム・ミラーは右のカウンターでニコラズ・モッタをKOしUFCで23勝目を挙げた。UFC2戦目となったマーク・ストリーグルは、チェス・スケリーに2RでTKO負け。2試合連続のKO負けで、厳しい状況に。また勝者スケリーは試合後のインタビューで引退を発表している。

パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト=ジャマール・ヒル、カイル・ダウカウス、デヴィッド・オナマステファニー・エッガー

UFN201:UFN on ESPN+59「Walker vs Hill」
<ライトヘビー級/5分5R>
○ジャマール・ヒル(米国)1R2分55秒
KO
詳細はコチラ
×ジョニー・ウォーカー(ブラジル)
<195ポンド契約/5分3R>
○カイル・ダウカウス(米国)1R4分59秒
ダースチョーク
×ジェイミー・ピケット(米国)
<ヘビー級/5分3R>
○パーカー・ポーター(米国)3R
判定
詳細はコチラ
×アラン・ボドウ(フランス)
<ライト級/5分3R>
○ジム・ミラー(米国)2R1分59秒
TKO
詳細はコチラ
×ニコラズ・モッタ(ブラジル)
<ミドル級/5分3R>
○ジョアキン・バックリー(米国)3R
判定
×アブドゥル・ラザク(米国)
<フェザー級/5分3R>
○デヴィッド・オナマ(ウガンダ)1R4分24秒
KO
詳細はコチラ
×ガブリエル・ベニテス(メキシコ)
<女子バンタム級/5分3R>
○ステファニー・エッガー(スイス)1R3分44秒
腕十字
詳細はコチラ
×ジェシーローズ・クラーク(豪州)
<フェザー級/5分3R>
○チェス・スケリー(米国)2R2分01秒
TKO
詳細はコチラ
×マーク・ストリーグル(フィリピン)
<女子ストロー級/5分3R>
○グロリア・ジ・パウラ(ブラジル)3R
判定
×ディアナ・ベルビシャ(ルーマニア)
<バンタム級/5分3R>
○チャド・アンヘリガー(カナダ)3R3分33秒
TKO
×ジェシー・ストレーダー(米国)
<フェザー級/5分3R>
○ジョナサン・ピアース(米国)3R
判定
×クリスチャン・ロドリゲス(米国)
<バンタム級/5分3R>
○マリオ・バウティスタ(米国)3R
判定
×ジェイ・ペーリン(米国)


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【UFN201】ジム・ミラーが右のカウンターからモッタをパウンドアウト。UFCで23度目の勝ち名乗り

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
Def.2R1分59秒by TKO
ニコラズ・モッタ(ブラジル)

右ジャブから右ローを伸ばすミラー、モッタのワンツーにも前に出て左エルボーをフルっていく。左ハイを当てた直後に右を被弾して、動きが止まったミラーだが、すぐに左ローを蹴っていく。インサイドローを続けるミラーは、バランスを崩したモッタとの距離を詰めようとする。離れたモッタは、遠目の距離でも右が伸びる。ミラーはワンツーで前に出て、モッタはステップバックををする時とカウンター狙いの時がある。

ミラーは左ロー、飛び込んでスーパーマンパンチから組みつく。頭が当たった感もあったが、ケージにモッタを押し込みヒザや細かいパンチを見せる。離れたモッタは右ハイも、これは見えている。そのモッタの右に左ローを合わせるミラーが、足への蹴りで初回をリードした。

2R、ワンツーの右を当てたモッタだが、距離がミラーの左の蹴りになっており、詰めるか離れるかハッキリさせたいところだ。とはいえ離れてもミラーは前に出るので、接近戦に持ちこむしか選択肢はない。そして前に出ると、ミラーはカウンターの左だけでなく右フックを合わせていく。さらに左ストレートから、左ローを入れたミラーはモッタの右にステップインしカウンターで右を当ててダウンを奪う。

頭を覆うモッタにパウンドを連続で打ち下ろしたミラーが、完勝しオクタゴン23勝目を挙げた。「レフェリーの仕事は難しい。僕はやりたくないけど、ちょっとストップが遅かった。彼は必要ないパンチを受けてしまったね。ケガがあってキャンプは困難だった。子供たちは元気いっぱいで、僕はご飯を創らないといけない(笑)。僕のゴールはできるだけ長く戦うこと。次はPPVでファンの前で戦いたい」と笑顔でミラーは話した。


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【UFN201】キャリア51戦目、39度目のオクタゴンへ。ジム・ミラー「殴られたら、殴り返したくなる」

【写真】今も頂点を目指す戦いの輪に入っている。そこがよりジム・ミラーを格好良くさせる (C)Zuffa/UFC

19日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN201:UFN on ESPN+59「Walker vs Hill」にジム・ミラーが出場し、ニコラズ・モッタと対戦する。

ジョニー・ウォーカー×ジャマール・ヒルのミドル級がメインの今大会、プレリミは7試合で女子のストロー級とバンタム級以外の男子の試合はフェザー級とバンタム級に集中している。

キャリア33勝6敗1NC、50戦を越えるキャリアのミラーは、モッタ戦がオクタゴン39戦目で、自ら最多出場記録を更新している。50戦を越えるキャリア、彼と同世代の選手も決して少なくない。ただし、UFCでこれだけ長く、キャリアの4/5を過ごしている。世界最高峰で、今の王座と挑戦としたヒエラルキーのなかで戦い続けるジム・ミラーに、その戦い続けられる理由を尋ねた。


──UFCで39戦目となるニコラズ・モッタ戦が土曜日に控えています。今の調子はいかがですか(※取材は現地時間の火曜日に行われた)。

「調子は良いよ。トレーニングキャンプもしっかりできた。もう、あとは戦うだけだ。本来、彼とは去年の9月に戦う予定だったけど、僕がコロナに感染してキャンセルになった。すっと彼と試合をするために準備をしてきたようものだよ」

──それにしても、ここまでUFCで戦ってきてまだ戦いたいと思えるものなのですか。

「今も楽しいからね。いつまでたっても、ファイトは何が起こるか分からないから楽しいんだ。俺は分かったなんてしたり顔で言うようになったら、もう戦えないよ。体に問題があれば楽しめないだろうし、練習も楽しんでいる。今は子供が4人もいて、ファイトが全てじゃない。やらないといけないことも増えた。でも、モチベーションを維持することは凄く簡単なんだ」

──ジムがモチベーションをキープする方法とは?

「キープする方法じゃないよ。殴られたら、殴り返したくなる。そういうことだよ。その気持ちがあれば戦い続けることができる。若かった頃のように戦いだけに集中するのは困難だけど、さっきも言ったように楽しいんだよ。だから、少しでも長い間楽しみ続けたい」

──数カ月に1度の試合のために、長くハードな練習を続けることも楽しめるということですね。それにしても若いファイターがどんどん出てきて、フィジカルモンスターのような選手も多いです。そのなかで年を重ねてなお彼らと戦う。どのようにして、そんな心と体を創っていけるのでしょうか。

「MMAはパズルだ。本当に色々なことを学ぶ必要がある。常に新しい武器を得ようと練習している。ジムで自分を成長させる。時には難しいこともあるよ。常に強くなり続けるなんてできないからね。それでも何かを学ぶ、何かを習う。そういう学生のような、探求心を持ち続けることが必要だと思う。その気持ちがなくて、ただ強くありたいなんて自分のエゴでしかないからね」

──MMAは時代とともに戦い方が変化しています。今やグラウンドの攻防が続くことは珍しく、寝て逆転を狙うよりも立ってイーブンに戻すことが主流です。スタンドでも、距離とタイミングをしっかりと見ていたのが、ガチャガチャと殴り合い、テイクダウン防御への意識が低く、倒されても立てば良い──レスリングに付き合って疲れることは回避する。それが現代MMAの戦い方になっているように感じます。しっかりと倒して、抑えていたジムからすると、このスタイルをどのように思っていますか。

「スポーツって常に変化するものだよ。僕だって変わる。だから新しい技術を身に着ける姿勢が必要なんだ。変化するというのは、そのスポーツにとって悪いことじゃないはずだ。それだけ新しくなっているということだしね。それが成長するということだと思うよ」

──なるほど。昔は良かったなどと言っていたら、38試合もUFCで戦えないですね。

「僕だって、昔は良かったと思うことはあるよ(笑)。2000年代の最初の頃のMMAを懐かしく感じることがね。素晴らしいファイターたちが、どの局面でも……そう、どんな状況でも戦いを回避するために動くんじゃなくて、戦っていた。それでも、戦い方は変わる。どのスポーツを見ても同じだ。皆が勝とうとする努力が、ゲームを変えるのさ。そうやって戦うモノとして、受け入れて戦うだけだよ」

──土曜日はジム・ミラーとして、どのような試合をファンに見せたいですか。

「ジム・ミラーらしい試合をしたい。戦うためにケージに入る。可能な限り圧を掛けて、ペースを握る。相手にミスをさせ、そこをつく。僕はプロMMAを50試合戦ってきた。次の試合が51戦目なんだ。簡単に勝てると思って、試合をしたことはない。そのために厳しい練習をし、自分を追い込んで試合に向かう。勝負を諦めない。そういう自分らしさを見せることができれば、最高だよ。

そうやっていること自体が楽しんだ。それが僕の人生。僕はプロフェッショナルファイターでいたいんだ。そうすることで自由を感じられる。僕は差、ある意味生き返った人間だから。重度の倦怠感を伴う病のおかされた時、そうUFC200でタカノリ・ゴミと戦った時、実は引退する準備をしていたんだ」

──えぇ、そうだったのですね!!

「でも体調が戻り、戦い続けることにした。あれ以来、いつ身を引いても構わないと思って戦っている。もう既に引退することを決めた人間だからね。幸運なことに、今も戦い続けることができている。この道を歩くことが楽しいんだよ。いつ、終わりになってもしょうがない。そう思っているからこそ、思い切り楽しんでいるんだ」

──だからこそ、皆、ジムの試合を見ると『まだ俺もできる。頑張ろう』という気持ちになれるんだと思います。

「ありがとう。そう言ってもらえると凄く嬉しいよ」

──そう思っている日本のファンに、一言お願いします。

「日本のMMAファンの皆が応援してくれることが本当に嬉しい。残念なことに、僕はまだ日本で試合をしたことがない。でも、将来的に日本で試合する可能性は残っている。ホント、日本のMMAがこのスポーツのために尽くしてくれたことに感謝しているんだ。皆、ありがとう」

■視聴方法(予定)
2月20日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS

■ UFN201計量結果

<ライトヘビー級/5分5R>
ジョニー・ウォーカー: 206ポンド(93.44キロ)
ジャマール・ヒル: 205ポンド(92.99キロ)

<195ポンド契約/5分3R>
カイル・ダウカウス: 193.5ポンド(87.77キロ)
ジェイミー・ピケット: 194ポンド(87.99キロ)

<ヘビー級/5分3R>
パーカー・ポーター: 263ポンド(119.29キロ)
アラン・ボドウ: 256ポンド(116.11キロ)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー: 156ポンド(70.76キロ)
ニコラズ・モッタ: 154.5ポンド(70.08キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジョアキン・バックリー: 183ポンド(83.00キロ)
アブドゥル・ラザク: 186ポンド(84.37キロ)

<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・ベニテス: 148ポンド( 67.13キロ)
デヴィッド・オナマ: 144.5ポンド(65.54キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
ジェシカローズ・クラーク: 135.5ポンド(61.46キロ)
ステファニー・エッガー: 135ポンド(61.24キロ)

<フェザー級/5分3R>
チャス・スケリー: 146ポンド(66.22キロ)
マーク・ストリーグル: 145ポンド(65.77キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ディアナ・ベルビシャ: 116ポンド(52.62キロ)
グロリア・ジ・パウラ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジェシー・ストレーダー: 135ポンド(61.24キロ)
チャド・アンヘリガー: 135ポンド(61.24キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジョナサン・ピアース: 145.5ポンド(66.0キロ)
クリスチャン・ロドリゲス: 145.5ポンド(66.0キロ)

<バンタム級/5分3R>
マリオ・バウティスタ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ジェイ・ペーリン: 136ポンド(61.69キロ)

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MMA MMAPLANET o ONE PFL UAEW UFC UFN201   アブドゥル・ラザク アラン・ボドウ イ・ドギョム カイル・ダウカウス カイ・カラフランス クリスチャン・ロドリゲス グロリア・ジ・パウラ サイド・ヌルマゴメドフ ジム・ミラー ジャマール・ヒル ジョニー・ウォーカー ステファニー・エッガー チェス・スケリー チャド・アンヘリガー マーク・ストリーグル

【UFN201】計量終了 世田谷生まれ、慧舟會育ちのストリーグル。捲土重来&背水の陣のオクタゴン2戦目へ

【写真】レスリングのクラウチングでフェイスオフを行ったスケリーとストリーグル(C)Zuffa/UFC

19日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN201:UFN on ESPN+59「Walker vs Hill」の計量が、18日(金・同)に行われた。

ジョニー・ウォーカー×ジャマール・ヒルのミドル級がメインの今大会、プレリミは7試合で女子のストロー級とバンタム級以外の男子の試合はフェザー級とバンタム級に集中している。


バンタム級が2試合、フェザー級が3試合も組まれたがプレリミメインでライト級から階級を落としてきたデヴィッド・オナマと対戦するガブリエル・ベニテスが 148ポンドと計量失敗し、ファイトマネーの30パーセントをカットされキャッチウェイトで戦うことになっている。

第2試合で顔を合わせるジョナサン・ピアースとクリスチャン・ロドリゲスは共に 145.5ポンドでクリアした。また第5試合ではマーク・ストリーグルが、オクタゴン2戦目をチェス・スケリーと戦う。

父親が世田谷のインタースクールの教師だった関係で、世田谷で生まれ育ち、高校生のときに慧舟會GODSでMMAを始めたストリーグル。サンディエゴへの大学へ進学するも、途中でプロMMAファイターに転身した。

Legend FC、ONE、URCCと日本で戦っていないのは不思議だが、アジア全域で戦ってきたストリーグルは過去にカイ・カラフランスやUAEWから今年のPFL CSに挑戦するイ・ドギョムらに一本勝ちを収めている。それでいて世界最高峰の水は全く甘くなく──UFCでは一昨年10月の初陣でサイド・ヌルマゴメドフに51秒TKO負け。今回は捲土重来もしくは背水の陣でのスケリー戦となる。

■視聴方法(予定)
2月20日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS

■対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
ジョニー・ウォーカー: 206ポンド(93.44キロ)
ジャマール・ヒル: 205ポンド(92.99キロ)

<195ポンド契約/5分3R>
カイル・ダウカウス: 193.5ポンド(87.77キロ)
ジェイミー・ピケット: 194ポンド(87.99キロ)

<ヘビー級/5分3R>
パーカー・ポーター: 263ポンド(119.29キロ)
アラン・ボドウ: 256ポンド(116.11キロ)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー: 156ポンド(70.76キロ)
ニコラス・モッタ: 154.5ポンド(70.08キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジョアキン・バックリー: 183ポンド(83.00キロ)
アブドゥル・ラザク: 186ポンド(84.37キロ)

<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・ベニテス: 148ポンド( 67.13キロ)
デヴィッド・オナマ: 144.5ポンド(65.54キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
ジェシカローズ・クラーク: 135.5ポンド(61.46キロ)
ステファニー・エッガー: 135ポンド(61.24キロ)

<フェザー級/5分3R>
チェス・スケリー: 146ポンド(66.22キロ)
マーク・ストリーグル: 145ポンド(65.77キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ディアナ・ベルビシャ: 116ポンド(52.62キロ)
グロリア・ジ・パウラ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジェシー・ストレーダー: 135ポンド(61.24キロ)
チャド・アンヘリガー: 135ポンド(61.24キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジョナサン・ピアース: 145.5ポンド(66.0キロ)
クリスチャン・ロドリゲス: 145.5ポンド(66.0キロ)

<バンタム級/5分3R>
マリオ・バウティスタ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ジェイ・ペーリン: 136ポンド(61.69キロ)

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MMA ONE Special UFC UFN195 ジム・ミラー 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:10月─その壱─ジム ・ミラー✖ゴンザレス「鉄人文脈」

【写真】オクタゴン38戦、22勝。とんでもないレコードだ (C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。

青木が選んだ2021年10月の一番、第一弾は10月16日に行われたUFN195より、ジム・ミラー✖エリック・ゴンザレス戦について語らおう。


──青木選手が選ぶ10月の一番、最初の試合は何になりますか。

「ジム・ミラー✖エリック・ゴンザレスです。ジム・ミラーはベテラン中のベテラン、戦績的にもここで持ち直した感は凄いなって素直に思います。相手が少し落ちると、しっかりと勝っています。2連敗していて、また上がっている。そこらへんの強さはなんだかんだと持っていますよね」

──38歳、青木選手と同い年です。

「はい、ギリギリ残している系です。連敗をしたこともあったけど、UFCで13年間勤続していますからね」

──うわぁ、それはもう金字塔じゃないですか。

「確か一番多く試合をこなしているはずです。38試合とか……」

──そしてオクタゴンで得た勝ち星22は歴代2位のようです。

「連敗もあるし、4連敗もしている。厳しい戦いをしているからこそ凄いなって思います。ドナルド・セラーニ、ジョー・ローゾンとかずっとやってきて。今はクレイ・グィダとジム・ミラーですかね。ローゾン、ジョー・スティーブンスとか脱落して、ディエゴ・サンチェスも終盤はジム・ミラーのような試合はできていなかった。

ここで残っているというのは技術力があって、コンディションが良いですよね。だから今もあの戦いができる」

──例えば青木選手の場合は一度フェザーで戦い、そこでの経験もあって過度の減量とリカバリーということをしなくなった。そしてONEの計量方法も変わったことなども、今のコンディションの良さに通じていると思います。対してミラーは北米階級で水抜きをしているわけですね。

「そこは合う、合わないもあると思います。ミラーは水抜きをしても、あれだけのコンディションを保っている。もちろん食事制限もしているだろうし、日々のトレーニングを真面目に続けているに違いないです。減量に関しては、人それぞれでしょうし、もちろんダメージの蓄積もあるし。打たれ弱くはなっています。今回の試合も初回は押されていたように。

でも2Rにはカムバックして、内回し蹴りに左ストレートを打ち込んでKOした。真面目に今もやっているのが伝わってきます。真面目にやる、そこが重要じゃないかと。そしてジム・ミラーにはテクニックがありますから」

──決してトップではない。タイトルに絡むかということではビッグネームに負けています。それでもUFCという場で、下から上がってきた選手を潰してきました。このところ、そこに食われることがでてきた感もありますが。

「だって、去年と今年の負けって対戦相手は12勝2敗とか10勝2敗の選手ですよ」

──その前に勝ったローズベルト・ロバーツにしても、その時点での戦績は10勝1敗でした。

「リスペクトされているけど、レジェンドでもない。レジェンドっていう文脈までいけない。階級は違いますけど、BMF(Baddest Mother Fucker)のベルトを争うというようなキャラ立ちもしていないし」

──はい。コツコツ、コツコツとここまで戦い続けてきた。

「でレジェンドじゃないから、第一線から退いていなくて、トップを目指す選手たちと戦い続けているということですからね。今回の相手の戦績も14勝5敗とかの選手で……。この凄さっていうのは、選手が認める選手ということになるのですが、その一方でUFC最多出場とかしっかりとプロモーションされているから、ファンからもリスペクトされ愛されている。

ジム・ミラーの境遇を見ると、『選手を道具のように』と言われることもあるUFCが、意外とファミリーっぽくて不思議なんですよね」

──確かに。歴史をリスペクトする文化というか。何か存在していると思います。

「レジェンド文脈ではないですが、ジム・ミラーは鉄人文脈。でも、ここからは厳しいです。それはもう絶対に。39歳、40歳とどういう風に枯れた美学を魅せてくれるのか」

──と同時に、今のコンテンダーシリーズ世代というか。とにかくフィニッシュ、リスクをおかしてもフィニッシュというスタイルが根付いる選手に対して、防御力の高さを見せて勝ってくれそうな期待があります。

「穴をつけるということですよね。それでもパワーで押し切られることも増えてくるはずです。引退が常にチラついているかと思いますが、ジム・ミラーは僕らの世代の希望です。クレイ・グィダにしても、続けてくれているだけで嬉しいです」

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UFC   ジム・ミラー

『UFC Fight Night 195: Ladd vs. Dumont』パフォーマンスボーナス


 UFCが『UFC Fight Night 195: Ladd vs. Dumont』のパフォーマンスボーナスを発表。

▼ファイト・オブ・ザ・ナイト
・該当試合なし

▼パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト
・ジム・ミラー、ダナー・バットゲレル、ブルーノ・シウバ、ネイト・ランドウェル

 4選手には各5万ドルのボーナス。続きを読む・・・
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MMA UFC UFN195 ジム・ミラー

【UFN195】ジム・ミラー、ゴンザレスの内回し蹴りに左を打ち込み、UFC38戦目で22度目の勝ち名乗り

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
Def.2R0分45秒by TKO
エリック・ゴンザレス(米国)

UFC〇戦目のミラー、長身&リーチで優るゴンザレスがジャブを伸ばす。ミラーは左ローから左を伸ばし、左ハイへ。クリンチになるとケージに押し込んでヒザをボディに入れるミラーに対し、ゴンザレスはエルボーから逆にボディロックテイクダウンを決める。ミラーは背中をマットにつけ、クローズガードへ。ケージに押し込んだゴンザレスは、ガードを割ってスタンドに戻る。続いて立ち上がったミラーは左フックを受けて、足が泳ぐ。追い打ちを被弾しながら、ミラーはそのままダブルレッグで上を取りオモプラッタを防いで一呼吸置く。

ゴンザレスはケージに押し込まれ、ミラーが右エルボーから左で殴る。蹴り上げから立ち上がったゴンザレスは左エルボー、右ボディフックもミラーが左を返す。腹が顔面を狙うゴンザレスに対し、ミラーは左オーバーハンドを繰り出す。さらに左を当てたミラーが、続いて左を纏める。たまらずゴンザレスはクリンチからケージにミラーを押し込む。小外刈りでゴンザレスを崩しかけたミラーが、終盤は完全に取り返した。

2R、その場スーパーマンパンチから、右内回し蹴りを放ったゴンザレスにミラーの左が炸裂。この一発で腰から崩れたゴンザレスは気を失いながらパウンドを被弾、レフェリーが試合を止めた。

キャリア50戦目をKO勝ちしたミラーは「何も失うモノのない若いタフな選手だったよ。初回で彼のガードが下がるのが分かったんだ。COVIDで9月の試合が流れ、試合したかった。お金も欲しいしね(笑)」──オクタゴン38戦目で22勝、14回目のフィニッシュ勝利を挙げたミラーはUFCで40戦目を戦うことを目標に挙げた。


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Report UFC UFC ABC02 ジム・ミラー ジョー・ソレツキ ブログ

【UFC ABC02】ジム・ミラー、UFC最多出場記録もジョー・ソレツキのトップゲームに0-3の判定負け

<ライト級/5分3R>
ジョー・ソレツキ(米国)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
ジム・ミラー(米国)

UFCで37戦目という最多出場記録を更新することになったミラー=32勝15敗、対するソレツキは10勝2敗のグラップラーだ。ソレツキのワンツーに、ミラーは右を合わせる。ガツガツとした打撃戦のなかでミラーが左ロー、ソレツキは飛び込んでクリンチからケージへ。離れたミラーにワンツーを繰り出す。続いてワンツーを当てたソレツキは、ちかい距離で右をヒットさせる。飛び込んで左を振るうミラーだが、ミドルを蹴られ左ローを返す。ダブルレッグから引き込んだソレツキは、クローズドガードへ。ここはミラーがソレツキの潜りからの仕掛けを潰した形だ。下からの仕掛けも、スクランブルへの移行も許さない巧妙なミラーがトップをキープし初回を取った。

2R、パンチからハイキックで前に出たミラーがテイクダウンへ。ケージに押し込み返したソレツキが、ヒザをボディに受けながらテイクダウンを決める。初回とは逆に下になったミラーは、ハイガードからラバーガードもソレツキが巧妙に体重を掛けクローズドに戻させる。このまま時間が過ぎ、ミラーは関節技を仕掛けることができないまま2Rは終わった。

最終回、パンチから組みついたソレツキがボディロックで、ミラーをケージに押し込む。ミラーは小手投げも、上を取れずスタンドに戻ってバックからのボディロックを許す。前転にもついていったソレツキが、上を取りミラーはハーフガードに。左のパンチを入れ、枕で抑えるソレツキが左のパンチをうちつける。さらに左エルボーで、上体を起こすことを許さないソレツキが肩固めを伺う。

ここは懸命に反応するミラーだが、下が続き時間は残り1分に。最後の60秒もソレツキが細かいパンチを落とし続け、タイムアップに。ミラーは左足を負傷していたようで、足を引きづってコーナーに戻った。ソレツキが3-0の判定勝ちし、ミラーは勝利で再出場記録を祝うことはできなかった。


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