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Report UFC UFC261  グラチアン・サジンスキ ジェシカ・アンドレジ ブログ ヴァレンチーナ・シェフチェンコ

【UFC261】ミズ・パーフェクト、シェフチェンコがTDからコントロールでアンドレジを寄せ付けず完勝

<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)
Def.2R3分19秒by TKO
ジェシカ・アンドレジ(ブラジル)

場内ではヴァレンチーナ・チャントが起こるなか、シェフチェンコがワンツーを繰り出す。アンドレジのローをキャッチしたシェフチェンコはボディロックテイクダウン。立ち上がったアンドレジをもう一度倒す。直ぐに立ち上がるアンドレジだが、バックを取られたままだ。リリースしたシェフチェンコが後方から左ハイを狙った。

ワンツー、スリーをシェフチェンコがヒットさせると、アンドレジが効いたような動きを見せてクリンチへ。小外からボディロックテイクダウンを決めたチャンピオンがハーフで抑える。足をフックする前にRNCを組んだシェフチェンコが、上を向かれて対応に絞めを解く。それでも胸を合わせず背中を取り、スタンドに戻ってもバックコントロールを続ける。ここから正面に回ったシェフチェンコはヒザをボディに入れ、もう一度テイクダウンを決める。サイドで抑えた王者が初回を完全に支配した。

2R、右リードフックを見せるシェフチェンコは、組んで投げを打ってきたアンドレジをボディロックでテイクダウン。ハーフで抑えられ、ボディを殴られたアンドレジはなんとかスクランブルに持ち込むが、豪快なリフトを決めてきたポジションでも、体を振られまたもボディロックテイクダウンを決められてしまう。

シェフチェンコはクルスフィックスに取り、パンチからエルボーを連打。暴れても腕を抜くことが出来ず、エルボーを被弾し続けたアンドレジ。レフェリーが試合を止めた。ずば抜けた強さを見せつけたチャンピオン、彼女と互角に戦うには現状のバンタム級のトップファイターが、減量を上手くしてフライ級に落としてくるケースしか考えられないか。

「私は皆を驚かせるのが好きなの。打撃を使わなくても、私のファイト。何でもできる。ストップされるまで厳しく殴ったわ。私は誰とでも戦う。ここにいるから」と話し、続いてロシア語、スペイン語で言葉を続けた。


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HEAT48 Interview J-CAGE  グラチアン・サジンスキ アンディ・コング イゴール・タナベ ブログ 志村民雄

【HEAT48】名古屋帰還。志村代表に訊く─02─「キックもMMAグローブ、グラップリングも組んでいく」

【写真】本日、前日計量が終わり出場選手たちと(C)EMILIO YASSUO INAFUKU

25(日)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT48。昨年は1月と9月に東京で大会を開催したが、地元・名古屋ではコロナの影響で2019年7月以来、実に1年10カ月振りのイベントを開くHEAT志村民雄代表インタビュー後編。

MMAとキックをケージで行うという独自性を持ち、同時にブラジル、韓国と実力者を招聘してきたHEATを率いるに地元・名古屋大会への意気込み、キックのMMAグローブ化、グラップリングの導入、そして海外勢の招聘についた話を訊いた。

<志村館長インタビューPart.01はコチラから>


──キックをMMAグローブに!

「ハイ、掴めるグローブ、そして薄い。使うテクニックも変わって来るでしょうね。首相撲の時間なども、今後考えていこうと思います。

今回のグラップリングに関しては、アンディ選手は良く受けてくれました。イゴールの相手が名古屋でまるで見つかりませんでした。だからイゴールが延長になる姿が想像はつかないのですが、アンディも延長で番狂わせを起こすぐらいの気持ちで戦ってくれると思います。

イゴールは子供の頃にうちにいたマックス・フェルナンデスの応援で会場に来ていたと。長い間やっていると、こういう嬉しい話もあるんだなと思います」

──今後、グラップリングの試合を組んでいくことはあるのでしょうか。

「米国でSUGというケージのグラップリングもやっていますし、今後はこれを機にHEATでも金網グラップリングの試合を組んでいこうかと思っています。

金網でMMA、キック、そしてグラップリングとなんでやっていこうと。グラップリングに関しては、イゴールにも意見してもらおうと思っています。

やはりコロナ禍で大会を開くことは厳しいです。だからこそ、名古屋で開かないといけないというのはありました。志村道場の選手の本当によく練習しているので。

観客席も半分──本当はそれでもお客さんは来てくれないかと思っていたら一気に完売になりました。HEATの今回のマッチメイクは石井選手もでなくなり、過去の大会と比べて厳しいモノです。

ほとんどキックです。でもMMAがこれだけ組めない。ホントにチケットは席数の半分も売れないかという覚悟もありました。これはHEATがここまで名古屋でやってきた歴史かと思いました」

──それは嬉しい限りですね。

「だからこそね。韓国人選手とか、呼びたかったです。何とかしたいと思っていました。草MAX選手の防衛戦も組んであげたかった。でも、コロナの影響でどうしても難しくて。だから逆に名古屋の人間ばかりの大会になったというのもあります。

でも、やはりHEATは名古屋でやっていたも東京や韓国、ブラジル、そしてハワイ……コロナが収束に向かい、外国人選手を招聘できるようになれば、本当に強い選手を呼びますから。日本人選手に限らず、韓国、ハワイ……また外国人同士でも強い選手同士の試合を組んで、また新しいチャンピオンをUFCやONEに送り出したいと思います」

■視聴方法(予定)
4月25日(日)
午後2時30分~TIGET

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Interview ONE ONE Fists of Furry02 ONE117 02  グラチアン・サジンスキ タン・カイ ブログ 高橋遼伍

【ONE Fists of Furry 02 】高橋遼伍と対戦、タン・カイ「動き、技術、スピード、全てにおいて上回っている」

【写真】打撃のキレ、位置取りは目を見張るものがあるタン・カイ(C)ONE

5日(金・現地時間)に中継される東京都渋谷区TSUTAYA O-EASTで開催されるONE117 02 「Fists of Furry02」。

今回の放送枠で高橋遼伍とタン・カイという日中フェザー級戦対決が組まれた。フェザー級のトップ5入りを目指し、活動再開後のONEで高橋はユン・チャンミンを。タン・カイはケアヌ・スッパを下した。

切れのある打撃、位置取りが最大の特徴のタン・カイだが、今回のZoomインタビューで日本人選手以上に新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けたMMAファイター人生を強いられていたことが分かった。


──金曜日に高橋遼伍選手と戦います(※取材は2月24日に行われた)。今の調子はいかがですか。

「肉体的には計量前日ということもあって、少しフラストレーションが溜まっているけど、でも精神的には凄く充実しているよ。動き、技術、スピード、全ての面において高橋よりも上回っている自信があるからね。

世界的にみて対戦相手の方が格上だという風に捉えられているかもしれないけど、僕としては彼に勝つ自信しかないよ。彼はパンチも強いし、タフな相手であることは間違いない。でも僕の技術力は、高橋を倒すのに十分だという自負はある。それを試合でだすだけさ」

──その自信の源はどこにあるのでしょうか。

「最近、ジムを移籍して最高の環境で練習ができるようになったんだ。シンジャン・ファイトクラブは中国で最高のファイター、ワールドクラスのファイターを輩出している。直ぐに世界でもベストジムの1つとして認識されるようになるはずだ。そんなチームで最高の練習ができていることが僕の自信になっている」

──シンジャン・ファイトクラブはチンタオにあるジムですが、タン・カイ選手はシャンハイ・ドラゴンというジムに在籍していたと記憶しています。

「本当に辛い話なんだけど、シャンハイ・ドラゴンは新型コロナウィルス感染拡大の影響で閉鎖されてしまったんだ。もう活動を辞めてしまい、僕の契約も切れた。だからシャンハイ・ドラゴンが閉められた後は友人のジムを訪ね歩いて練習するしかなくて。

僕は他のクラブのメンバーではなかったし、日替わりで練習場所を変え、公園や通りでシャドーボクシングをすることも珍しくなかったよ。

でも家賃の支払いもあるし、食い扶持は友人のジムで指導させてもらって手にしていた。心身ともに厳しかった。そして、この状態が長く続くのはマズい、ハイレベルなプロの練習を行えるジムに在籍すべきだと考えるようになって。

正直、上海を離れること、友人や練習仲間に別れを告げることは辛かった。シャンハイ・ドラゴンのアレックス・ニュウとも素晴らしい関係を築いていたし、僕がここまで成長できたのはシャンハイ・ドラゴンとアレックスのおかげだ。

コロナウィルスは世界中の人々の暮らしを変えたよ……。でもプロMMAファイターとして活動するには、新しい練習環境を見つけるしかない。そのなかで以前から声を掛けてくれていたシンジャン・ファイトクラブが最初の選択肢だったんだよ。

実際、シャンハイ・ドラゴンに在籍する以前にも誘われたことがあったんだ。個人的に関係は続いていたし、所属しているシェ・ウェイたちとは、スパーリングをする仲だった。そんなこともあって去年の12月にチンタオに移り住んだんだ。

ジムには直ぐに打ち解けることができた。僕はまったくストレンジャーのような気分を味わうことなく、チームの一員になれば凄くハッピーだよ。もう家族のようだ」

──つまりケアヌ・スッパと対戦した時は、まだシンジャン・ファイトクラブに移る前だったのですね。

「正直にいえば、あの試合の時の僕のコンディションは最悪だった。プロとしてのトレーニングを十分に行うことはできていなかったからね。今回は全く違う。キャリア最高、120パーセントの仕上がりだよ」

──そんなスッパ戦で、素晴らしい打撃を繰り出していました。

「僕はストライカーだからね。一番の武器は移動と、スピード、そしてボクシンクなんだ。ところで日本の記者の人から取材を受けたのは始めてで嬉しいよ。日本のファンの人たちに、良い試合を見せたいと思う。

高橋は日本人選手だし、日本のファンの皆は彼の応援をするのは当然だけど、彼を倒すためにベストを尽くすよ。それが日本の人達にも、良い試合を見せることになると信じているから。

僕の夢はチャンピオンベルトを巻くこと。その他大勢という選手にはなりたくないんだ。決して高橋のことを軽視しているわけじゃないけど、この試合は僕がタイトル挑戦権を手にする試金石になるはずだ。

高橋との試合が楽なファイトにならないことは分かっている。だからこそ、それだけの準備をしてきた。タイトル挑戦に近づくために、KO勝ちするよ」

■視聴方法(予定)
3月5日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE117 02 「Fists of Furry02」対戦カード

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アミール・アリアックバリ(イラン)
カン・ジウォン(韓国)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アナトリー・マリューヒン(ロシア)
アレッシャンドリ・マシャド(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
タン・カイ(中国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>※
中原由貴(日本)
ラスラン・エミルベク(キルギス)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>※
ロシャン・マイナン(インド)
アジス・カリム(インドネシア)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
マーク・アベラルド(ニュージーランド)
エミリオ・ウルティア(米国)

※昨年12月18日に行われた試合。それ以外の試合は2月26日に実施され、録画中継される。

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Interview Special  グラチアン・サジンスキ ファブリシオ・アンドラジ ブログ 佐藤将光 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:2月─その壱─アンドラジ✖佐藤将光「ダーティボクシングと首相撲」

【写真】 離れてダイナミックなパンチや蹴り。そして、ゼロ距離でのエルボーヒジとアンドラジが佐藤を相手に強さを見せた(C)ONE

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。

青木が選んだ2021年2 月の一番、第一弾は1月22日に行われ、2月5日に中継されたONE116 Unbreakable03 からファブリシオ・アンドラジ✖佐藤将光戦について語らおう。


──青木真也が選ぶ2021年2月の一番、最初の試合をお願いします。

「アンドラジと佐藤将光の試合は1月に行われたのですが、大丈夫でしょうか」

──ハイ、初見が2月になってしまうのでどうしようもないですしね。ただし、アンオフィシャルでも私どもは試合結果は中継日でなく、実際に試合が行われた日時で整理したいとは思っています。それはともかく、アンドラジと佐藤選手の試合は青木選手がジェイムス・ナカシマに勝ったのと同じ日に同じ会場で行われ、同じファイトウィークをシンガポールで過ごしていたことになります。

「ハイ。帰国する便は同じだったんですけど、1週間シンガポールに滞在していて佐藤選手の顔を見たのはPCR検査と計量の時だけでしたね。試合当日は会うこともないし、結果も知らないという感じで。

だから今のONEのイベントは誰が試合をしているのか、全体を選手は知る由がないので。スタンプが自分と同じ日に試合をしていたとか、知らなかったです」

──コロナ禍とはいえ、歪さは感じます。録画中継でもやはり〇月〇日に行われた試合というのを知らせるのが、我々の慣例だったので。

「まぁ、でも戦う当人としてソコは気にならないですよ。あまり感じないです。通常の大会でも形式上、誰がいて、誰と戦って、結果がどうなったのかということが目や耳に入ってくるから知っているだけで。それを知らなくても、困らないですしね」

──なるほど。選手としてはそういうモノかもしれないですね。そういうなか、なぜアンドラジ✖佐藤将光が今月の一番に選ばれたのでしょうか。

「佐藤選手は──実はONEで鎬を削った試合ってハファエル・シウバ戦だけだった。だから、ビビアーノに挑戦できなかったとか話題になっても、相手はマーク・アベラルドとクォン・ウォンイルなんだから、そりゃあ勝つだろうっていう相手です。この3勝でチャンピオンシップってそんなに甘いのって、正直思っていたんです」

──とはいえ与えられた相手に3連続フィニッシュ、1つはハファエル・シウバです。そしてビビアーノ✖ベリンゴン時代が続いたバンタム級戦線で、次期チャレンジャーに目されるのは普通のことではないでしょうか。

「そこで世界挑戦っていうテンションなのかって、周囲も含めて。リネケル、ベリンゴンに勝ったわけじゃない。そこに勝つと説得力が違ってきますよね」

──ONEはランキング1位が世界挑戦という風ではなく、タイミングで組んでいく風ではあるかと思います。

「だからチャンスがあれば──というのはあるとは思います。ビビアーノがやるなら、世界戦だったでしょうし。そこでアンドラジが相手になった。結果論として、どうせ負けるならリネケルとかの方が良いですよね。

でも試合前は佐藤選手のイージーファイトになると思っていました。アンドラジは中国で負けているし、レコードもそれほど良くない。ONEで勝った相手もアベラルドですからね。そういう風な気持ちは正直ありました」

──未知の部分が多く、不気味な相手。ただしMMAだから佐藤選手が勝つという想いでした。

「それがワンサイドでしたね、実質は。良いところを消された感じで。3Rを佐藤選手が盛り返せたのも、アンドラジがセーフティリードを築いて戦ったからだというのもありますし」

──アンドラジの良さはどこでしたか。

「間が良かったです。反応も良かった。クリンチのエルボーも上手だし、ONEのルールに適していましたね。クリンチで打撃を入れることができて、アクションが大きい打撃も持っていました。ジャブにしても、攻撃している感のある攻撃です。踏み込みとかアクションが大きくて、あの戦い方はONE向きです」

──クリンチの攻防なのですが、佐藤選手は組みと打撃の融合という部分で本当に考えて、練習でも実践してきた。ただし、タイ・クリンチに勝てなかった。

「だってダーティーボクシングとタイ・クリンチじゃ歴史というか、積み重ねてきた年月が違いますよね。いくらダーティーボクシングって言っても、ここ何年かの話じゃないですか。でもムエタイの首相撲は歴史が有効性を証明している。だから、僕はダーティーボクシングっていうモノは、どこまで有効かという風には感じちゃっています」

──ただ高度な首相撲は、未だに足に組んで良いMMAでそれほど見られるモノではないです。

「う~ん、僕は凄く基本的な技術として、MMAにおいて首相撲は大切になってくると思ってきました。ジャブやダブルレッグのように。ただし、首相撲もグラウンドも──いってみれば即効性が少ないから、それほど日本では流行らないと思います。パンチ&ローとテイクダウンディフェンスというスタイルが主流のままで。

そういうなかでMMAでは名前が知られていなかったアンドラジは、首相撲をしっかりとやってきていた選手だった。引き出しを持っていましたね。とはいってもリネケルとやるとリネケルだし。それはラカイからやってくるスティーブン・ローマンにしても、良い選手かもしれないけどBRAVE CFで誰と戦ってきたのかっていうことになりますよね」

──……。4月29日に組まれるローマンのONE初陣ですが、荷が重いと?

「そもそもリネケルの実績と比較すると、失礼だろうと思います。2枚……いや3枚は落ちます。それはアンドラジも対しても、同じことが言えて。格が違うと思います。リネケルに対して、アンドラジやローマンでは。スミマセン、盛り上げるようなことがいえなくて──本当の気持ちを話してしまって……」

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JJ Globo Report WNO06  グラチアン・サジンスキ ゴードン・ライアン ブログ ロベルト・ヒメネス

【WNO06】組技界のMr.パーフェクト=ゴードン・ライアンがヒメネスに一本勝ちし、ガルバォンに張り手!!

2月26日(金・現地時間)、テキサス州ヒューストンでWho’s Number One(WNO)の2021年初イベントが開催された。ノーポイント&サブオンリー&判定有りにして、世界超一流の組技師がズラリと顔を揃えたこのグラップリング大会から、サブオンリー界一の強豪ゴードン・ライアン✖ポイント柔術を称してサブオンリーに挑むロベルト・ヒメネスの戦をレポートしたい
Text by Isamu Horiuchi

<ノーギ・30分1R>
ゴードン・ライアン(米国)
Def. 10分53秒by 腕十字
ロベルト・ヒメネス(米国)

試合開始後座ったライアンは、下から無造作にヒメネスの首を抱えて横に崩すと、当時にバタフライフックで跳ね上げてのスイープへ。なんとかこらえたヒメネスだが、次にライアンはヒメネスの右足を外側から腕でフックして引き出すと、自分の右足を外からヒメネスの左足に絡めて三角ロックを完成。そこからヒールを狙うかと思いきや、ディフェンスに入ったヒメネスの上を取ってみせた。

立ち上がってニースライスを狙うライアン。が、ヒメネスも足を利かせて対処し、ライアンの右足にデラヒーバで絡む。ライアンはその足を押し下げてのパスを狙うが、ヒメネスも足を効かせて守る。するとライアンは淀みない動きでヒメネスの足を捌いて左右に動き、そのまま低く体重をかけてゆく。ヒメネスがどれだけ巧みに守ろうとも、ライアンはその巨体から多彩なパスを静かで隙のない動きで次々と繰り出してくる。恐るべしだ。

そんなライアンの上半身の侵攻を、左のニーシールドでなんとか止めるヒメネス 。が、ライアンはゆっくり隙間を潰してプレッシャーをかけ、ハーフで胸を合わせることに成功。さらにライアンは巨大な肩でヒメネスの首を圧迫し、ワキを差す。理詰めにして隙のない動きでヒメネスの上半身の動きを完全に止めたライアンは、足を抜いてサイドを取ってみせた。

あいかわらずヒメネスの首を殺しているライアンは、全く隙間を与えず低くプレッシャーをかけたまま、ニーインザベリーからマウントに。差している左ワキをこじ開けにかかるが、ヒメネスはブリッジで跳ね上げてなんとか回避。さらにヒメネスはバンプして隙を作ってエビで逃げようとするが、ライアンのマウントは崩れない。

やがて再び体勢を低くしたライアンは、ヒメネスの両ワキを差し、静かにゆっくりとこじ開けて両腕を上げさせてゆく。やがてワキが完全に開いたとみるや、ライアンはそこに自らの右脚を捻じ込みいわゆるSマウントを完成。そのまま孤立させたヒメネスの右腕をがっちり掴み、腕十字で伸ばしにかかる。きわめてタイトな仕掛けだったが、ライアンが極めるために倒れ込んだ瞬間、ほんの少しできた隙間を突いて体を起こすヒメネス 。さらにヒメネスは動き続け、完全に右腕を伸ばされながらも腕十字から脱出。上のポジションを奪い返してみせたのだった。

が、下も得意のライアンは、慌てず騒がずヒメネスの右足に両足を絡ませる。さらにライアンが左足に手を伸ばしたところで、ヒメネスが上からダイブしてバック狙いへ。が、すぐに反応して距離を取ったライアンが上になる。と、ヒメネスはすかさずクローズドガードを取ってみせた。

すぐに立ったライアンに対して、ヒメネスはガードを開いてインヴァーテッドの形に。ここでライアンはヒメネスの内側に両腕をこじ入れて体重をかけると、すかさず左側にパス。これを嫌がって背中を向けたヒメネスは、すぐに前転してスクランブルから上を狙うが、ライアンも反応してそれをがぶる。ライアンの多彩かつきわめて完成度の高いパス攻撃に、ヒメネスが持てる力を振り絞って対抗する素晴らしい攻防だ。

さらにヒメネスの背後を狙うライアン。が、ヒメネスも反応して正対。立ち上がったライアンは、ヒメネスの両足首を掴んで捌くと、寸分も無駄のない動きで左足をステップ。ヒメネスの鼠蹊部を超えてニーオンザベリーに入ると、そのままマウントを取ってみせた。一言、圧巻の動きだ。

胸を合わせたゴードンは、再びヒメネスの両ワキを差して開けさせる。一度目はだいぶ抵抗できたヒメネスだが、今回はあっさりとワキを開けさせられてしまう。またしてもSマウントを作ったライアンは、先ほどとほぼ同じ形で右腕を伸ばしての腕十字へ。今回もなんとか体を起こしてエスケープを試みたヒメネスだが、ライアンが強烈に極めるとタップアウト。試合開始から、約11分ほどのことだった。マットに倒れたまましばし右腕を抑えていたヒメネスだが、やがて立ち上がりライアンと健闘を称え合った。

まさに世界最強のノーギ・グラップラーの名にふさわしい強さを見せつけたゴードン・ライアン。足関節技が脚光を浴びがちだが、パスガードの多彩さと動きの無駄のなさ、その後フィニッシュに至るまでの動きの一つ一つの隙のなさ、完成度の高さが群を抜いている。

芸術的なまでの強さを見せつけたライアンだが、試合後のインタビューでは、来月のWNOにおける相手が因縁のあるヴァグネウ・ホシャに決定したという発表を受け「あんな奴、好きなだけ一方的にいたぶって、飽きたらフィニッシュしてやるよ」とトラッシュトーク。さらに試合後の舞台裏では、(次回のADCC世界大会のスーパーファイトで対戦予定の)アトス総帥のアンドレ・ガルバォンと罵り合あった挙句に張り手一発。乱闘寸前の騒ぎまで引き起こしてみせた。

圧倒的な技術的完成度と、人間的な未完成さ。良い意味でも悪い意味でも、ゴードン・ライアンが現在のグラップリング界の主役であることは間違いない。


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Bu et Sports de combat Fight&Life Interview  グラチアン・サジンスキ ブログ 剛毅會 大塚隆史 岩﨑達也 松嶋こよみ 武術空手

【Bu et Sports de combat】特別編。Fight & Life#83より、大塚隆史&松嶋こよみが行う稽古の事実とは?!

【写真】大塚と松嶋の練習、何が他のプロ練習との違いなのだろうか (C)MMAPLANET

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。

そんな剛毅會プロMMA稽古というべき練習の模様が、24日(水)発売のFight&Life#83に掲載されている。

武術空手、大宮司岳彦氏とのムーブメント・トレーニングに関して──大塚隆史と松嶋こよみが対談を行った同誌のレポート内の囲み記事で紹介されている──岩﨑氏の武術空手をいかす練習に関して、より詳しく紹介したい。

「Bu et Sports de combat」特別編、トレーニングと稽古に違いとは?!




──打撃のみ、テイクダウン有り、レスリングとサブミッションのスパーリング。前者二つは他の練習で見ることがない約束組手と自由組手の間のような打ち込みを思わせるスパーでした。

「打ち込みとはまた違うのですが、松嶋にしても大塚にしても、今、何が必要かということを考えてこの稽古をすることになりました。〇分〇Rを何本という風に決めるのはトレーニングで、稽古とはできるようになるまでやることです。できるまでやる時間が欲しいけど、アスリートはともすれば予定のメニューを消化する練習になりがちです。

ですから、やれることをやるのがトレーニング。やれないことをできるまでやることが稽古であり、『稽古する時間が欲しい』と松嶋がまず言ってきました。そして11月に修斗の試合を終えた大塚と一緒に食事をして、彼もそういう想いがありました。結果、5年振りに2人が稽古をするようになりました」

──その稽古で何をできるようしているのでしょうか。

「えぇと、できるようにするというか──できないことはあり、できるけどもっと良くできることもあります。試合で勝つためにできることでなく、できないことを試しにやっていようと。

練習とは現実を想定していますが、結局はフィクションなんです。ミット打ちだ、シュートボックスのスパーリングだと言ってもフィクションを如何に、実戦に起こることに近づけるのか。それは誰もが苦心していることです。パウンドで思い切り顔面を殴るという練習はできないですからね。

そこでミットやシュートボックスというのは、彼らもそれぞれの練習で十分にやってきています。その練習で感じたことをここでぶつけ合い、あの2人と私とで体を使って会話をしているような感じです。

ガチスパーではなく、打ち込みでもない。それでいて実戦を想定している稽古なんです。ガチをやるための頭と心の考え方、武術的な理を学ぶ稽古です。レスリングやグラップリングはガチスパーができます。打撃でそれをするなら大きなグローブを使う。そうなると、もう5オンスのMMAグローブとは感触も違ってきます。

と同時に、彼らはキャリアがあるので、思い切り殴ることなく想定することで稽古ができています。ある意味、ガチスパーリングができたとしても、やる必要もないと私は考えています。当てる前の動作に気を付けていれば、試合で出すのではなくて出る状態を創れます。もちろん試合に出たことがない、顔を叩いたことがないという人にはできない稽古ではあります。

いくら自分が質量があっても、相手がより強ければ質量は落ちます。そこを想定して稽古をする。ウェルラウンダーが相手ならどうなるのか。そういう相手がいるとした状況で、稽古する。そして、意外とあの稽古で体力も削られています。

シングルに入って、そこで何を考えているのか。倒せたら何をするのか。倒せなくて反応された場合どうするのか。そこまで考えて、シングルレッグに入っているのかっていうことなんです。そこを考えて、何かをやり切ろうとすると体力的にも厳しくなってきます。ガチスパーではなくても。

ただ手を出す、足を出すのではない。蹴りにしても、どこを蹴って、どう効かせるのか。それはたまたま私が極真自体に先生に教わってきたことが、今、こうやってMMAでも同じことになった。大塚や松嶋の言っていることを聞くと、私自身が本当に勉強になります」

──武術をMMAに生かすために、型の次段階という風にも感じました。

「それがね、次というか──型そのものなんです。次の段階と思われたのは、それは繋がっているからですね。あの稽古と型が。その動作も型をやっている2人だからこそ、共通認識がある。型、基本稽古とMMAが繋がっています。だから、『ここはどうなりますか?』と問われると、『そこはクーサンクーの時の動きで』とか、『パッサイのあれだよ』という会話が成り立つんです。

だからといって型で勝つとか、そんなアホな話は一切しませんが、型をやることで2人がやっているMMAのトレーニングに、彼らの内面がよく見られるようになりました。MMAはボクシングも、キックもあって色々と迷うことがあります。そして迷った時は、型に戻ることができます。

基本、移動稽古もそうですね。そこが実戦を想定した、問いかけのある稽古に通じています。時間が過ぎるから消化なのか。問いかけを解決することが消化なのか。そこを理解していないと、こういう稽古は苦痛なだけになると思います。そこで必要なのは、自分を信じてほしい。自分にはこういうモノがあると信じられると、強くなります。私や武術空手を信じてほしいということではないです。自分を信じることができるための稽古です。

この稽古のために場所を提供してくださっているT GRIPの小幡太郎代表に感謝しています」

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Report UFC UFN ESPN+44 UFN186  グラチアン・サジンスキ シリル・ガンヌ ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク ブログ

【UFN186】2018年7月のルイス✖ガヌーを想いださせる退屈な試合でガンヌがホーゼンストライクに勝利

<ヘビー級/5分5R>
シリル・ガンヌ(フランス)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45
ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)

サウスポーのガンヌが右ジャブを当てる。ホーゼンストライクは左右のフックで前に出るも、ガンヌはステップバックしオーソに構えて左ジャブ、すぐにサウスポーに戻す。再び左手前の構えになったガンヌが左ジャブ、スイッチして右ジャブを放っていく。間合いの探り合い、タイミングを計る両者。ガンヌが右ボディを入れるが、直後の左の蹴りをキャッチしたホーゼンストライクがフックで前に出る。

ガンヌは左ミドルを入れ、スイッチして右を伸ばす。ここから組んだガンヌがケージに押し込みシングルからダブルに移行してテイクダウンを奪った。

2R、ローから右ジャブを伸ばすガンヌ、ホーゼンストライクが待ちが過ぎる。ガンヌの単発のジャブを見せ、スイッチ&ステップというなかで左ジャブから右ローを入れる。右を伸ばし、ローを蹴ったホーゼンストライクがアイポークがあったとアピールする。ジャブを当て、ホーゼンストライクの踏み込みにシングルレッグを仕掛けたガンヌがケージに。

左を差して崩したガンヌが、バックに回ってRNC。ホーゼンストライクは正対して、離れる。ここから特に攻防はなくラウンドが終わった。

3R、開始直後にガンヌが左ストレートをヒット。関節蹴りから左ハイを見せたガンヌが、左ジャブを伸ばす。ガンヌの動きに反応して、手を出したいホーゼンストライクだが、その反応で手一杯なのか攻撃を仕掛けることが極端に少ない。ガンヌはロングフックを見せ、ホーゼンストライクが同じように返すと、再び両者が待ちの姿勢に。

一発のあるヘビー級故に見られる、完全なお見合いマッチはガンヌが左ハイ、右前蹴りを単発で繰り出す。終盤、ガンヌがワンツーからローを蹴ると、ホーゼンストライクがアイポークをレフェリーがアピール。負のスパイラル、ファイトにならない戦いが続いた。

4R、ここもガンヌが左のパンチを伸ばし、テイクダウン狙いの動きを見せる。ヒザ蹴りヲキャッチしたホーゼンストライクが左右のフックも、届かない。右ジャブ、前蹴りのガンヌはテンカオを繰り出すと、これが急所に。再開後、ガンヌの右とホーゼンストライクが左が交錯も、ここから再びお見合いとなりガンヌが左をヒットさせる。ホーゼンストライクはローを返すが、ほぼほぼ何もなく試合は最終回に。

5R、右ジャブから左ハイを繰り出したガンヌが、手数が増えてボディにストレート、右ジャブと攻撃を続ける。ホーゼンストライクがケージを背負い、訪れるのか一発で勝負が決まる瞬間を待つ。ここでガンヌが組んでケージにホーゼンストライクを押し込む。離れてジャブを放つガンヌに対し、ホーゼンストライクは自ら動きことが22分戦ってても──ない。

ローを掴んでいったホーゼンストライクをケージに押し込んだガンヌは、残り1分になるとエルボーを見せて離れ──直後にダブルレッグからバックに回る。テイクダウンを決めたガンヌ、直ぐに立ったホーゼンストライクが胸を合わせる。このままガンヌがホーゼンストライクを金網に押し込み、試合終了。ガンヌがフルマークの判定勝ちを手にしたが、2018年7月のデリック・ルイス✖フランシス・ガヌー戦のデジャブのような退屈な試合だった。


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Report UFC UFN186  グラチアン・サジンスキ ジミー・リベラ ブログ ペドロ・ムニョス

【UFN186】カーフを効かされても、覚悟のボクシング勝負を仕掛けたリベラがムニョスに判定負け

<バンタム級/5分3R>
ペドロ・ムニョス(ブラジル)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
ジミー・リベラ(米国)

左ジャブから左ハイを蹴ったムニョスがバランスを崩す。立ち上がってローを蹴り、右フックをムニョスが放った直後に、リベラが右フックを当てる。ローにパンチを合わされ、ガードしているにも関わらずスリップして尻もちをついたムニョスは、立ち上がると左フックを当てられても右カーフを続ける。リベラはワンツーから右、ムニョスの左フックに左フックを合わせる。

リベラのシングルレッグを体を捻って足を抜いたムニョスが、右ミドルを蹴る。ワンツーからの右フックのリベラ、今度はムニョスが右フックを打ち返す。リベラはさらに左右のフックを続ける。リベラのワンツーから右フックに、ムニョスも右フックを打ち返す。力の入ったパンチの交換のなかで、リベラは右カーフを効かされるようになる。体が崩れるようになったリベラは左ジャブから前に出るが、カーフだけでなく左ジャブの餌食となる。左フックはかわしたリベラが左ショートを当てる。カーフを被弾した後にワンツーを入れたリベラだが、ポイントだけでなくダメージを受けた状態で初回を終えることとなった。

2R、コーナーのルイス・ゴーディノーからチェックしろという指示を受けたリベラはジャブの差し合いから、カーフをキャッチしてテイクダウンを決める。ムニョスはサドルを創り、内ヒールへ。体を捩じり立ち上がったリベラが、左右のフックをコンビで入れる。前蹴りにもワンツーを合わせるリベラは、カーフにも右を打っていく。さらにリベラは右ハイには軸足払いを繰り出したが、直後にカーフで体が崩れる。

ムニョスは近い距離でハイキック、ブロックしたリベラがカーフで姿勢が乱れる。それでもダブルのジャブで前に出たリベラは、右フックの打ち合いカーフを掴みに行く。相当に前足を効かされているリベラは、蹴られるとマットに両手をつくシーンが目立って来る。残り1分、リベラはカーフを掴みつつ右フックを当て、ムニョスもカーフ一本槍でなくフックの打ち返して試合は最終回へ。

3R、思い切りフックを振りまわし、前に出るリベラ。カーフで蹴られ、姿勢が乱れたまま右オーバーハンドを伸ばす。ムニョスはスイッチを織り交ぜ、右前蹴り。フックを受けても、右カーフを蹴る。さらにハイ、三角と蹴りを散らすムニョスがカーフを入れる。と、ローがリベラの急所に入り試合が中断する。直ぐに再開され、リベラが右フック、右アッパーをヒット。ムニョスはカーフを多用せず、心理戦で有効活用しつつも、またも蹴りが急所に入る。2度目のブレイクを経て、リベラはテイクダウン狙いで姿勢を乱し、いよいよ前足が効かなくなってきたか。ついにスイッチしたリベラ、ならばと右ミドルをムニョスが蹴り込む。

オーソに戻すと前足を蹴られるリベラだが、覚悟を決めたようにステップインから左フック、右ボディフックを打ち込む。フックからアッパーと最後に覚悟の攻めを見せ、右ストレート、左フックを当てたリベラ──漢を見せたが、判定でムニョスに5年3カ月振りの再戦でリベンジを果たした。


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DEEP100 Interview J-CAGE  グラチアン・サジンスキ ブログ 安谷屋智弘 松場貴志

【DEEP100】Grachan&GRAND二冠KY松場に対し、出るか池田メソッド=安谷屋智弘「少しの位置取り」

【写真】どのような位置取りで、どんな打撃を見せることができるのか。非常に楽しみな安谷屋 (C)MMAPLANET

明日21日(日)に東京都文京区のTDCホールで開催されるDEEP100で安谷屋智弘がDEEP初出場の松場貴志と対戦する。

GrachanとGrandのフライ級王者は、持ち前の空気を読まない強さを発揮し、計量後のマイクで延々と方向性の分からない挑発を続けた。

対応に困っていた安谷屋だが、ケージのなかでやるべきことは分かっている。池田浩二氏の指導で修得しつつある、劉衛流空手がベースとなった沖縄空手メソッドが生きた打撃で安谷屋はフライ級タイトル戦線へ殴り込みをかける。


──わけの分からないマイクの相手、ご苦労様でした。

「いえ、アハハハハ。ちょっとリアクションに困りましたね。まぁ、あんなことをやってきても……そんなに思うところもないし、自分は自分で気にしないでいました」

──ただ、アレが松場選手の強さともいえます。まるで空気を読まない。だからプロモーターやお客さんの目もを関係なく試合ができます。

「あぁあ、ずっと上で抑えたり。確かに映像を見て、そんな感じだと思いました(笑)。淡々と戦っていて何かが強いというのもないし、怖さもない。見た感じは全然、負ける気はしないです。でもGrachanやGrandのベルトを持っていて、チャンピオンなのである程度の強さはあるんだろうと思っていないです」

──安谷屋選手は現修斗世界フライ級王者の福田龍彌選手に勝っている試合とか、スルーされている感があります。

「いやぁ、でも一番最近の試合で秋葉太樹選手に負けてしまっているので、立場としては何もデカいこと言えないです。だからこそ、松場選手に負けていられない。こんなところで2回連続で躓けないですからね」

──沖縄では、コロナの影響なく練習はできているのでしょうか。

「ハイ。シマジリアンズでお世話になっていて、それ以外でも体育館を借りてグラップリングをやったり、技術練習をして。曹(竜也)選手とはバチバチにMMAもしています。体育館を借りた時はにっせー選手も合流していますしね」

──おお、闘心メンバーは今も一緒に練習できているのですね。池田(浩二)さんとの打撃練習も続いていますか。

「ハイ」

──池田さんの空手理論、凄く興味深いです。

「力に頼ってガチガチでやっていたのが、今は角度、ポイントを少しずらしただけで、その体の位置で逃げることができたり、相手に見ない位置から強い打撃が打てます。人間の力が入らない位置取り──正面から来る動きは強くても、そこで見えないところから打たれる打撃には脆いですからね。

本当にちょっとした位置取りなんです。その少しの差が、まるで違うという手応えを感じています。例え組んで来ても、そこで反応して同じように少しの違いで有効な攻撃ができると思います」

──それが池田先生の空手なのですね。

「池田さんが修得した劉衛流空手のメソッドをMMAに生かしてもらっています。池田さんは体の仕組みとか、凄く分かっていて。明日の試合で、練習の成果を見せたい──本当にしっかりと勝ちたいです。

今、練習でやってきたことを出し切れば絶対に負けない。KOで勝ちたいです」

──フライ級王座は暫定王者が決まります。この2人でベルトを争うのかという気持ちはなかったですか。

「僕も正直、そこはあります(笑)。だからこそ、自分もそこに名乗りを挙げることができるような試合を明日は見せたいです」

■視聴方法(予定)
2月21日(日)
午後1時45分~PPV SPWN
午後3時~サムライTV

■DEEP100計量結果
<バンタム級/5分3R>
元谷友貴:61.6キロ
昇侍:61.7キロ

<ライト級/5分3R>
北岡悟:70.75キロ
大原樹里:70.6キロ

<DEEP暫定ウェルター級王座決定戦/5分3R>
阿部大治:76.8キロ
レッツ豪太:76.85キロ

<DEEP暫定フライ級王座決定戦/5分3R>
藤田大和:56.65キロ
渋谷カズキ:56.25キロ

<フェザー級/5分3R>
牛久絢太郎:66.2キロ
中村大介:66.1キロ

<フェザー級/5分3R>
DJ.taiki:66.15キロ
神田コウヤ:65.75キロ

<女子フライ級/5分2R>
杉山しずか:56.8キロ
栗山葵:56.45キロ

<メガトン級/5分2R>
関根シュレック秀樹:──キロ
誠悟:──キロ

<バンタム級/5分2R>
CORO:61.45キロ
東修平:61.55キロ

<バンタム級/5分2R>
ヒロヤ:61.7キロ
雅駿介:61.65キロ

<フライ級/5分2R>
安谷屋智弘:57.05キロ
松場貴志:57.05キロ

<バンタム級/5分2R>
力也:61.65キロ
関原翔:61.1キロ

<フェザー級/5分2R>
高塩竜司:66.05キロ
山本歩夢:66.25キロ

<フェザー級/5分2R>
西谷大成:66.3キロ
井上雄斗:66.05キロ

<フライ級/5分2R>
鶴屋怜:56.5キロ
竜己:56.2キロ

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DEEP100 Interview J-CAGE  グラチアン・サジンスキ ブログ レッツ豪太 阿部大治

【DEEP100】暫定ウェルター級王座決定戦。地獄を乗り越えた阿部大治「一発で倒せるパンチ力は普通にある」

【写真】ポテンシャルの高さを見せつけるのはこれから(C)KEISUKE TAKAZAWA

21日(日)、東京都文京区のTDCホールで開催されるDEEP20周年記念大会=DEEP100でレッツ豪太とDEEP暫定ウェルター級王座を賭けて、阿部大治が戦う。

柔道エリート、東海大推薦を誇示し飛び込んだ格闘技界。早々にキックで結果を残すと、世界があるMMAに転じた。足を切断しなければいけない大病を乗り越え、キャリア5戦目にしてパンクラスでチャンピオンとなりUFCへステップアップを果たした。

ここから阿部には茨の道が待ち受けておりUFCとONEで1勝4敗──4連敗の状態で国内大会に戻りDEEPからRIZINにステップアップを目指すことに。

そしてDEEPで2連勝、暫定王座決定戦で戦う権利を得た阿部に話を訊いた。


──タイトル戦を控えた阿部選手ですが、昨年8月の佐藤洋一郎選手との試合で勝ち切れたことは凄く大きなコトだったのではないかと。行き切れなかったUFCから、攻めの姿勢のONEでのイブ・タン戦を思い出させる切れ。悪夢の逆転前の再現になるかのような試合を取れました。

「ハイ、その通りですね。僕にとってデカいことでした。練習もガッチリ追い込んでやっているのに試合になると、ああいう風になってしまって。力が入り過ぎていたのかと思って、悠太選手との試合ではそこは意識していました。

そうしたらリラックスできた感がありました。そこに関しても、ボクシングのコーチからも肩に力が入っているという指摘をしてもらい、力が抜けてきたら5Rのスパーリングをしても、組みを交えてもスタミナは持つようになりました」

──苦しい時から脱却できた感覚がありますか。

「やはり4連敗ですからね。でも自分の中でやろうと思っていたことだから、最後までやり切ろうという気持ちでした。海外の大会から日本に活動の場を戻し、もう一度名前を売りたいと思い、もう一度やろうと決めました。

去年2試合、DEEPで戦い今回暫定王座に挑戦できる。ここでしっかりと倒して、上に行きたい気持ちでいっぱいです」

──悠太選手との試合後、チャンピオンの住村竜市朗選手に噛みつきましたが、対戦は実現しなかったです。

「もう戦うこともないでしょうね。交わることがない相手だと思います。この試合が終われば、本格的にライト級に落とします。今回の試合がウェルター級で最後の試合になると思います。

戦いたい選手がいれば、ウェルター級でもやるんですが、そういう相手がいないので」

──ライト級転向の青写真を描いているのですね。

「だからといって、レッツ豪太選手との試合を軽く見ているなんてことはないです。焦点はレッツ選手です。ライト級で勝負したい気持ちと、今回の試合の感情は別物です。だからこそ、この試合は落とせないです。

それにDEEPのベルトはとっておきたいですしね。レッツ選手はカウンターが上手い良い選手ですけど、格の違いを見せて勝ちたいですね」

──この試合に向けては、どのような環境で準備をしてきましたか。

「キックボクシングとボクシング、さっき言ったようにボクシングはしっかりとやってきました。サウスポー対策もコーチと練ってきましたし。まぁ良い感じで、一発で倒せるパンチ力は普通にあると思います」

──以前から蹴りも使える打撃力には定評がありましたが、さらに進化した形ですか。

「蹴りは使えていましたが、パンチは自己流でやってきたので力が入っていましたね。力を抜いて打つパンチを指導してもらい、それでも倒せることが分かってきました」

──組みの練習というのは?

「グラップリングは出稽古でグラバカ、UFCジムでもグラップリングの練習があるので、そこでもやっています。ノーギで組み技のためのグラップリングの練習もやってきました。極め技も一応、覚えています(笑)。寝技でも戦えるように色々とやってきました」

──今回、こんなところを見てほしいというのはありますか。

「やっぱり勝負に行く姿勢、お客さんが見て面白いと思ってもらえる攻める試合をしたいです。打撃で倒したいです」

──厳しい時を乗り越えたからこそ、阿部大治のこれからにさらに期待したいです。

「ありがとうございます。DEEP20周年大会、たくさんの試合に見てもらって期待に応えたいと思います」

■視聴方法(予定)
2月21日(日)
午後1時45分~PPV SPWN
午後3時~サムライTV

■DEEP100対戦カード

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴(日本)
昇侍(日本)

<フェザー級/5分3R>
白川”Dark”陸斗(日本)
オーロラ☆ユーキ(日本)

<ライト級/5分3R>
北岡悟(日本)
大原樹里(日本)

<DEEP暫定ウェルター級王座決定戦/5分3R>
阿部大治(日本)
レッツ豪太(日本)

<DEEP暫定フライ級王座決定戦/5分3R>
藤田大和(日本)
渋谷カズキ(日本)

<フェザー級/5分3R>
牛久絢太郎(日本)
中村大介(日本)

<フェザー級/5分3R>
DJ.taiki(日本)
神田コウヤ(日本)

<女子フライ級/5分2R>
杉山しずか(日本)
栗山葵(日本)

<メガトン級/5分2R>
関根シュレック秀樹(日本)
誠悟(日本)

<バンタム級/5分2R>
CORO(日本)
東修平(日本)

<バンタム級/5分2R>
ヒロヤ(日本)
雅駿介(日本)

<フライ級/5分2R>
安谷屋智弘(日本)
松場貴志(日本)

<バンタム級/5分2R>
力也(日本)
関原翔(日本)

<フェザー級/5分2R>
高塩竜司(日本)
山本歩夢(日本)

<フェザー級/5分2R>
西谷大成(日本)
井上雄斗(日本)

<フライ級/5分2R>
鶴屋怜(日本)
竜己(日本)

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