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【Bellator258】計量終了 アルチュレタ「最高の動きを」✖ペティス「僕の番」。ペレスのマスクが面白い

【写真】メインの世界を筆頭に他3試合のバンタム級戦、AJのプロモーションデビュー戦、パトリッキー、MVPの登場と粒揃いのカードが揃っている(C)BELLATOR

7日(金・現地時間)、コネチカット州アンカスビルのFight sphereことモヒガンサン・アリーナで Bellator258「Archuleta vs Pettis」が開催される。

メインのBellator世界バンタム級選手権試合でセルジオ・ペティスの挑戦を受ける王者フアン・アルチュレタは、リミット丁度の 135ポンドのコールを受けるとメキシコとスペイン2つ国旗とチャンピオンベルトを高々と掲げ、挑戦者ペティスは1/4アンダーの135.75ポンドだった。

先にインタビューされたペティスが「僕の順番だ。僕の番になったと信じている。ここまでやってきたことの全てを注ぎ、良い戦いをする」が話すと、アルチュレタは「いいか、ストームがやってくるんだ。これだけの才能ある連中がいるなかで、ヤツはここを通り抜けられるだけの腕がない。これまで見せたことがない、最高の動きを見せる」とコメントした。


コ・メインで組まれたライトヘビー級ワールドGP準々決勝に出場するアンソニー・ジョンソンと、急遽出場のジョゼ・アウグストも問題なく計量をクリア。

AJはバルクとカットが両立させたボディをしっかりと誇示した。

175 ポンド契約でデレック・アンダーソンと相対するマイケル・ペイジはステージ上でジャケットを脱ぐと、コブラ柄の裏地で頭を覆う。

ヴェノム(※毒液)を強調したかと思うと、フェイスオフでも首を掻っ切るポーズから、スネークヘッドといういつものポーズを披露した。

注目のプレリミ・バンタム級勢では──Bellatorのマスク着用のジョシュ・ヒルに対し、ラフェオン・スタッツMMAの計量時では珍しくKN95をつけていた。

両者は何やら言葉を交わし、握手をして別れていた。

パッチー・ミックスの再起戦の相手アルバート・モラレスは、中央アメリカ・ベリーズの国旗を掲げて登壇。

しっかりと目で威圧しあい、グータッチで別れた。

プレリミ・オープニングのバンタム級で戦うのは、エリック・ペレスとブレイン・シャットだ。

後者はケージのタトゥーがひと際目立ち、ペレスはいつものようにルチャリブレ風の口が開いたマクスながら、コロナ禍ということもあり──マスクの下では、開口部分をバンダナで覆うという、珍しいいで立ちを見せていた。

■視聴方法(予定)
5月8日(土・日本時間)
午前6時30分~Prelim :Bellator MMA YouTube Channel
午前10時~Main Card: Bellator MMA YouTube Channel

■Bellator258計量結果

<Bellator世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]フアン・アルチュレタ: 135ポンド(61.24キロ)
[挑戦者]セルジオ・ペティス: 134.75ポンド(61.12キロ)

<ライトヘビー級ワールドGP準々決勝/5分5R>
アンソニー・ジョンソン: 205ポンド(92.99キロ)
ジョゼ・アウグスト: 204.75ポンド(92.87キロ)

<ライト級/5分3R>
パトリッキー・フレイレ(ブラジル)
ピーター・ケアリー(アイルランド)

<175ポンド契約/5分3R>
マイケル・ペイジ: 174.75ポンド(79.26キロ)
デレック・アンダーソン: 175ポンド(79.37キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョシュ・ヒル: 136ポンド(61.69キロ)
ラフェオン・スタッツ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ミドル級/5分3R>
ロレンツ・ラーキン: 185.5ポンド(84.14キロ)
ハファエル・カルバーリョ: 185ポンド(83.91キロ)

<バンタム級/5分3R>
パッチー・ミックス: 136ポンド(61.69キロ)
アルバート・モラレス: 135ポンド(61.24キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ローガン・ストーリー: 170.25ポンド(77.22キロ)
オマー・フセイン: 170.75ポンド(77.45キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジョニー・エブレン: 185ポンド(83.91キロ)
ダニエル・マドリッド: 185.5ポンド(84.14キロ)

<バンタム級/5分3R>
ヘンリー・コラレス: 135ポンド(61.24キロ)
ジョニー・キャンベル: 135.75ポンド(61.57キロ)

<フェザー級/5分3R>
ヴェベウ・アルメイダ: 145ポンド(65.77キロ)
ジョニー・ソト: 148.5ポンド(67.35キロ)

<バンタム級/5分3R>
エリック・ペレス: 135.5ポンド(61.46キロ)
ブレイン・シャット: 135ポンド(61.24キロ)

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Interview Special  グラチアン・サジンスキ クリスチャン・リー ティモフィ・ナシューヒン ブログ 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:4月─その弐─クリスチャン・リー✖ナシューヒン「嗅覚」「ケージ」

【写真】青木がONEで頭抜けていると評したクリスチャン (C)ONE

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

2021年4月の一番、第ニ弾は8日に行われたONE世界ライト級選手権試合=クリスチャン・リー✖ティモフィ・ナシューヒン戦について語らおう。


──青木真也が選ぶ2021年4月の一番、2試合目をお願いします。

「クリスチャン・リー✖ティモフィ・ナシューヒンです。クリスチャンは試合時間の短さもそうですけど、何よりも嗅覚が良いですね。あのフィニッシュどころの」

──畳みかける攻撃ですね。

「一番大切なところです。練習して見につくモノではない。

それを嗅ぎ分けていて。そこの有無が上に行くか、行けないのかの差だと思います。この嗅覚がないと深追いしてしまいます。それをしっかりとクリスチャンはフィニッシュに結びつけている。そこは頭抜けています」

──自らが攻勢の時だけでなく、青木選手との試合では寝技で攻め込まれたときに防御力の高さを見せ、ダギ・アルサナリエフとの試合ではドロドロの勝負で勝ち切る強さがありました。

「だから生物的に強い。喧嘩が強いのでしょうね。根性があって、耐える力もある。厄介な存在だと改めて思いました」

──喧嘩の強さって、ハングリーさとは関係ないのでしょうか。クリスチャンは裕福な家庭で育ち、生活苦のようなことは人生で1度として経験していないと思います。

「お金のためにどこまでハングリーになれるのかっていえば、限界があると思うんです。裕福になるために戦うのには限界があって、彼はそういうことがなくて戦えているので。

日本は最低限の暮らしができる国だと思います。だから、困窮さで養われるハングリー精神なんてない。それでも頑張る人がいる。それは格闘技だけでなくて、どの分野でも経済的なハングリーさでないモノが根底にあるはずです。好きだとか、生まれながらの持ちえた感覚が。あとは育ってきた環境ですよね」

──お父さんのケンさんがマーシャルアーツや護身に通じていて、自らのスタイルをクリスチャンやアンジェラの幼少期から教え込んでいたということが大きいということですね。

「そこに持って生まれたのか、養われたのか嗅覚がある。2年前に『この子は強くなる』って、言ってみれば引っ張ったわけじゃないですか。その目は間違っていなかったと思います(笑)。強くなり続けています」

──また悪い癖ですが、UFCをスケールにするとクリスチャンの実力をどのように評価していますか。

「僕の感覚でいえば、凄く期待されている契約をして、真ん中ぐらいから創られていくと、もしかするともしかするぐらいの力があると思います。まだ22歳ですしね。フェザー級でやるより、ライト級で戦うことを選択して体調も良いみたいで、そこも正解だった。

ちゃんと大きくなっているので、これで水抜き有りのライト級で戦っても、相当にいけるでしょうね。KO負けもまだ1度、それも5年前とか。効かされてギロチンっていう負けだし、ダメージも蓄積していなくて、なんせ10代の時からこれまでキャリアを積んでいますからね。

MMAが強い……僕らの思うMMAの一つ上を行っているというか、全てが融合されたMMAを体現しています。そして喧嘩が強くて、フィニッシュ能力がある。本当に強いと思います」

──自らの階級ですか、ONEライト級戦線で抜けている感はありますか。

「戦績的にも、力としても抜けていますよね」

──フォラヤン戦当日のインタビューで、結果を残していけば「またある」という主旨の発言を青木選手はしていました。

「ハイ。それまでいますかね。なんか、そんな気はします」

──そこまで強いと、やはりUFCに行きたくなるというものですよね。

「そうだと思います。ONEでは抜けていますから。ホントは……たらればになりますけど、そこを考えるとエディ・アルバレスがオク・レユンに勝って、クリスチャン・リー✖エディ・アルバレスは画として見たかったですね」

──その画として見たいということが、市場の関係しているわけですしね。

「ハイ、査定になります。それはチョット見たかったです」

──私も悪い癖でUFC以外で結果を残している選手に、すぐに『UFCで戦いたくないか』と尋ねてしまうのですよね。でも、まぁプロモーションを代表している選手は、競合プロモーションのことですから、話しづらいでしょうね。

「クリスチャンも、もうONEを代表する選手になっているし、そこは聞きづらいし、彼も答えづらいはず。でも、クリスチャンはUFCで勝ち抜ける力があると思います。絶対的に強いダギに勝ち、ラピクスもナシューヒンも短時間でフィニッシュした。それに、徳留(一樹)を普通に1Rでやっつけている。そんな選手がどれだけいるのかっていうことですよね。それはUFCでやっても……まぁ、まぁ、まぁと思いますよ」

──そこまでクリスチャンのことを買っているのであれば、これは打撃でゆっくり戦えて、自分の戦いをさらに正常進化させた青木真也との再戦が見てみたくなってきます。1回目の組みで勝つにしろ、一度逃れられて仕切り直しの局面でも同じように立ち技を続けることができれば──青木真也の勝利もあると期待してしまうのですが。

「クリスチャンは……これ、まだ言ったことないのですが、ケージで戦いたいという気持ちがあります。ぶっちゃけ、ロープ掴みがないから。あの時の試合に関して、悔いがあるとすれば『ロープ、掴むなよ』というのは凄くあったので……テイクダウンの時に。

だから、ケージでやらせて欲しい──という気持ちは正直あります」

──その言葉を聞けて嬉しいです。

「なんで、ですか?(笑)」

──あの敗北に対して悔しさを持っているということが分かって、嬉しいです。

「でもリングだから負けたとは言えないですよ。それを言うと、ホントにこっちの負け。絶対に言ったらいけないことです。リングだから負けた──というのは。だから、ケージでやりたいよね、とは思いますけどね」

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Interview ONE ONE TNT04 ONE119  グラチアン・サジンスキ エドゥアルド・フォラヤン ブログ 秋山成勲 青木真也

【ONE TNT04】フォラヤン戦から13時間後の青木真也─03─「多分、秋山さんがやらない。逆にいえば……」

【写真】青木真也の創る物語が、再びONEというプロモーションのなかでも点から線になりつつある (C)ONE

29日に開催されたONE119:ONE TNT04で、エドゥアルド・フォラヤンを1R4分20秒、腕十字で下した青木真也インタビュー最終回。

勝利から13時間後に訊いた青木の心境──最終回はフォラヤンへの想いから一転、人が変わったような口調で行った秋山成勲へのアピールの真意と、青木真也のこれからのストーリー創りについて尋ねた。

<青木真也インタビューPart.02はコチラから>


──パス回しですか(笑)。色々なところに布石を打っているなぁと感心しました。

「コレもいつでもデキるんでっていうのは、示しておきました(笑)。でも、もうちょっとフレッシュ感のある試合がしたいですね。時間がないから、そういう風に思います」

──あの発言により、『なら青木✖秋山だ』という流れが生まれることも考えられます。

「多分、秋山さんがやらない。僕はそう思います。逆にいえば、ちゃんとそう見ている上でのマイクです。秋山さんからすると、僕と戦っても何も得がないから」

──青木選手の方が組まれた場合、スピンオフのような物語を創ることができると思いますが、逆に秋山選手の方がそこ一本みたいになるとやり辛いというはあるかもしれないですね。

「いや、そうだと思いますよ。それが明確に分かっているから、特にあそこからやりとりもないですし。僕も……なんだろうな、今のONEのなかで誰とやりたいかって聞かれて、誰かの名前が明確に出るってあんまりないですよね。

まぁ秋山さんがやらないってことは、皆分かっていると思います。秋山さんは韓国を何とかしたいと思っていて、僕とやる必要がない。それをいうとエディ・アルバレスだって、別にやりたいわけじゃないと思っていますし……そういうことをやりたいわけじゃないので」

──今日のエディ・アルバレスの敗北を受けて、青木✖アルバレスIIIが組まれたらレジェンドマッチになってしまうようになりました。

「見ていて、心配になりました。もう打撃で攻めることができなくて、クリンチで攻めていた。以前は打撃のためのクリンチがだったのが、クリンチのための打撃になっていましたからね。打撃があるからこそのテイクダウンだったのに……今回、負けたことでエディ・アルバレスも難しくなっちゃいましたね。階級を落とすとかしないと、物語が創れないですね」

──ONEもあれだけアルバレス推しが凄まじかっただけに、厳しいですね。

「あの1Rのダウンで終わったと思いましたよ。止めかけているのに、止めない(笑)。面白かったです」

──あれはレフェリーが忖度したような感じでした。結果的にアルバレスがあそこから戦えたので不問というか、正当なレフェリングにならなかったかもしれないですけど。それにオンラ・ンサンが返り討ちにあい、二冠揃って失うなど色々とあったイベントでした。

「あのンサンに勝ったオランダの柔術家は面白いですね。強い弱いでなくて、あのスタイルは珍しい。ンサンの相性が激悪でした」

──重い階級も物語を創作するのが難しい展開になってきていますが、青木選手もカードが決まってから動き出すという受け身の展開ですね。

「そういう意味でも、今回は相手も代わってやり抜いた。それが嫌だということじゃなくて、色々とあってもやり通せたので、次はフレッシュな相手とやらせてねっていう感情はありますけどね」

──そこに北米色があればなおさら、で。

「またUFC系、北米の選手が入ってくると思います。アルバレスがこうなってしまって、TNTの数字がそこそこ良かったというのを聞いて──そこはあるかなって期待しています」

──セイジ・ノースカット戦の決定から、いろいろとあってフォラヤンと戦い完勝。そして彼への心温まる気配りがあった今大会での戦い、青木選手自身は物語として満足感はどれぐらいありますか。

「なんか……しんどいッスよ、正直いって。色々な人に協力をしてもらって、責任を背負うことで踏み出すみたいなことこをやっているから。これはこれで楽なモノじゃない」

──このところは、プロモーションサイドと手を取り合って物語を創るという手法を用いなくなっています。

「もう業界を変えようというテンションは全くないです。自分の好きなことを頑張ってやりましょうっていう考え方で。でも、そこを協力し応援してくれる人がいるので、なんだかんだとプレッシャーはあります。それがあるから頑張ることができているんですけどね」

──以前と比べて、純粋に応援したいという関係者が増えていないですか。

「きっと格闘技を真面目にやることで、そこを応援したり、伝えたいという人が回りにいてくれるようになったかと。真面目にやってきたことを理解して、評価してくれる人たちですね」

──そんななかいきなりですが、次はいつ頃と考えていますか。

「どうなんですかね(笑)。5月の終わりは女子大会、そこから録画放送がある。そうなると8、9月ですかね。まぁ年内にもう1試合はあるかなって。ONEも人手不足だから、勝っていると組まれるという感覚はあります」

──勝ち続けることで、世界戦に繋がるのであれば。またその道も見てみたいものです。

「それには……理屈が合うよう、説得力が持てるようにしたいです」

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Interview ONE ONE TNT04 ONE119  グラチアン・サジンスキ エドゥアルド・フォラヤン クリスチャン・リー セイジ・ノースカット ブログ 秋山成勲 青木真也

【ONE TNT04】フォラヤン戦から13時間後の青木真也─02─「川尻さん、北岡さん、宇野さんに通じる」

【写真】戦った者同士というよりもジャンル、興行を背負ってきた者同士だから青木はフォラヤンに感じ入るモノがあった (C)ONE

29日に開催されたONE119:ONE TNT04で、エドゥアルド・フォラヤンを1R4分20秒、腕十字で下した青木真也インタビューPart.02。

勝利から13時間後に訊いた青木の心境──第2弾は勝利者インタビューで話したフォラヤンへの感謝の言葉、そして次の試合に関して挙げた2人の選手についてお届けしたい。

<青木真也インタビューPart.01はコチラから>


──マウント&ヒジ打ちの連続で、フォラヤンの気持ちは「もう楽になりたい」という風に。

「ハイ。肩固めは絶対に嫌だっただろうし、背中も向けたくない。だからマウントを取った形で、ずっとヒジを落とすことができました。気持ちが折れているということまでは言わないですけど、かなり参っているという感じは伝わってきていました」

──もうヒジで勝負がついていたということですね。

「肩固めができて、背中を向けることを嫌がる相手にはエルボーは有効な攻撃ですね。そこからは肩固めとバックチョークを警戒しているから、もう腕しかないですよね。最後はバーバルタップだったので、腕が入っていてタップできなかったというのもありますけど、割と観念した感はありました。だから、もうきつくはしなかったです」

──支点を作って、バチっと可動範囲が大きいケガをする腕十字ではなく、じわりとしぼるような。

「そうですね。痛くなる前に諦めているし、ケガもなかったと思います」

──試合後のエドゥアルドへの発言は、お互いが相手も代わって同じ境遇で仕事を全うしたことに関して、労いの言葉だったのでしょうか。

「それもありますし、僕は2016年に彼に負けて。フォラヤンはそこでチーム・ラカイも一緒に上がった。彼はそこから先頭を走ってきたから。あのポジションの厳しさも分かりますし。フィリピン大会は必ず出場するわけで。どう考えても、消耗しているじゃないですか」

──そうですね。

「フォラヤンには献身という部分があると思っていて。僕もそういう立場にあって──この5年間、お互い良い時と悪い時があったし、『まぁ、大変ッスよね』みたいな気持ちになっていました。同じ階級で、同じような立ち位置で。フォラヤンがやってきたことは大変だと思います。

マーチン・ウェンに負けて、アミールに勝った。そのあと、僕とやってくれた。そこからもタフな試合が続いている。結構、しんどいはずです。だからケージの中でも『もう1回』って言って、向うも指さして笑っていて。そうやって別れたんですけど……。

それは言葉通りの『もう1度戦おう』ということではなくて、これからも格闘技を頑張って続けていると、またどこかで会えるよね──という感じなのかと思います」

──好きなことを続けていると、また巡り合う。つまり『お前、辞めるなよ』というメッセージですね。良い話だ。

「なんだろう……川尻さんとか、北岡さんとか、宇野さんに感じるモノに通じていますね」

──もう、エドゥアルド・フォラヤンも戦友なわけですね。ところで、ここ2試合の勝ちっぷりを見て、国際実況陣からは『クリスチャン・リーと』という発言も聞かれます。きっと勝利者インタビューでも、ベルトに挑戦という言葉が欲しくて『次は?』という問いがあり、そこでの返答がまずセイジ・ノースカットでした。

「セイジは一応決まっていたことだから、やれればねということで。そこまで強く思ってのことではないです。でも、若くてUFCにいた選手とは戦ってみたいですね」

──クリスチャン・リーという名前が出ないのは、もうタイトルとは違うところで戦っていきたいという気持ちの表れなのでしょうか。

「クリスチャンとは、一度白黒ついてしまっているから。そこらへんは弁えているつもりです。僕が26歳ぐらいだったら、この4連勝でクリスチャンとやりたいと言っても筋が通ると思いますけど……年を喰っているので。もう一度、クリスチャンとやるには、それこそセイジやダギ、オク・レユンなんかに勝つ必要があるかと。今の立ち位置でそれを言っても説得力がないです」

──では、若くて台頭してきた選手に勝てばクリスチャンとの再戦もあるということですか。

「あると思います。オク・レユンやダギ、セイジに勝って『クリスチャンとはやりません』というと、もうストーリーラインがおかしくなって、なら『お前はONEでなくて他でやっていろ』ってなりますよね」

──クリスチャンとやる、やらないも青木真也としてのそこで戦う理屈が必要ということですね。

「勝ち続けているうえでタイトルがあるのは、理屈に合うので。ただし次にタイトルとかっていうのは全くないです。別に是が非でもということではないから。自分で言っていることだから、他の人がどう考えるのか分からないですけど、理屈は合っていると思います」

──ONEのことだから、『次!』って言うこともあり得るかと。

「でも僕より優先順位が先の人がいますよね。それは素直に想います。僕、この試合の前に4年前にやってもらったインタビューを読み返していて。マラット・ガフロフとグラップリングマッチを戦う前のインタビューで、『ONEにおけるグラップリングはレジェンド同士になりがちだから、レジェンドマッチになってしまうのか』ということが書かれていて。そこに抗いたいという話をしているんです」

──いやぁ、抗い続けてきたということですね。

「そうなんですよ。4年前も同じことを言ってるわって(笑)。それをシンガポールに来る前に読んでいて、抗い続けることができるなら、もうちょっと抗いたいなって」

──青木選手は減量や階級、好きなこと続けるという精神衛生上の良さもあって、同じ世代の選手よりも心身ともにフレッシュですよね。

「エディ・アルバレスとか見ちゃうと、そう思いますね」

──それでもシンガポールに渡る前日の練習を見せてもらうと、非常に厳しい表情で。好きなことを続けていても、雰囲気が違うんだと感じました。

「試合前は粛々とやるようになります。試合がないときは冒険して足関節とか、スクランブルで逃がすとかできるんですけど、試合前になるとそれがなくなります。足関節でも、ここで極めるっていう入り方で。だから、試合があると練習は面白くないです。格闘技をフレッシュに楽しむということでいえば、試合が終わった直後が一番面白い。

ファイトするってなると勝つことを考えるので。リスク背負えないから、面白くないです」

──それが試合前の素なのですね。ところで勝利者インタビューもセイジ・ノースカットまで純粋に青木真也だったのが、秋山成勲選手の名を出すやいなや、雰囲気が変わり青木選手は演者になりました。

「アハハハ。それは秋山さんが解説するって知っていたから、そっちにもパスを回さないとなって」

<この項、続く>

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BELLATOR Bellator258 News  グラチアン・サジンスキ アンソニー・ジョンソン セルジオ・ペティス フアン・アルチュレタ ブログ ヨエル・ロメロ

【Bellator258】ヨエル・ロメロが欠場に。アルチュレタとスコット・コーカーが堀口恭司の挑戦に言及

【写真】Zoomで共同インタビューを行ったアルチュレタとペティス。アルチュレタが堀口恭司の挑戦に関して質問を受け返答した (C)BELLATOR

29日(木・現地時間)、5月7日(金・同)にコネチカット州アンカスビルのFight sphere=モヒガンサン・アリーナで開催されるBellator258のメイン=ライトヘビー級ワールドGP準々決勝でアンソニー・ジョンソンと対戦予定だったヨエル・ロメロが同日に行われたメディカルにパスできず、出場が取りやめられたことが発表された。

ベラトールはアンソニー・ジョンソンと対戦する補欠ファイターを決定し、早々に対戦を組むとのこと。また同大会ではセミで組まれていたBellator世界バンタム級選手権試合=王者フアン・アルチュレタ✖挑戦者セルジオ・ペティスがメインに昇格されることとなった。


通訳が必要なためマスク着用でリモ取材を受けていたロメロ

ベラトールでは28日(水・同)にAJとロメロ、アルチュレタとペティス及びスコット・コーカーがバーチャル・メディアデーを行っており、同イベントにPRに努めていた。

リモート会見でロメロは「GPに出る機会を与えてくれたベラトールに感謝している。素晴らし選手が揃ったトーナメントで、ランブルのような男と戦えることは光栄だ。ランブルはMMA史上最高のライトヘビー級ファイターで、彼とケージに入れる時が待てない」と意気揚々と話していたが、まさかの欠場ということになってしまった。

今回のリリースはアンソニー・ジョンソン✖ヨエル・ロメロに関して、将来的に日時を決めて実施するという言葉で締められている。

またバーチャル・メディアデーではアルチュレタとスコット・コーカーから、堀口恭司に関して気になる発言があった。米国メディアからアルチュレタは「キョージは負傷からカムバックしたけど、タイトルマッチに出てくるチャンスがない。チャンピオンの役割として彼と戦うことは考えていないか」という質問を受けた。

その時のアルチュレタの回答が「キョージに関しては僕もベラトールも多くの機会を投げかけてきた。スコット・コーカーにも僕は『キョージがタイトル防衛戦の最初に相手だよ』と言ってきた。でも、彼は受けなかった。その後、セルジオがナンバーワン・コンテンダーになり、僕と戦うことになったんだよ」というものだった。

堀口は昨年の大みそかに朝倉海に勝利したRIZINバンタム級王者になった時点でベラトールの王座挑戦は急がないという主旨の言葉を残していたが、それでもアルチュレタ✖ペティス後はどうなるのか。両者の後にメディアの質問を受けたスコット・コーカーに、MMAPLANETでは堀口が次期挑戦者になることをどれだけ考慮しているのかと尋ねた。以下がスコット・コーカーの返答だ。

スコット・コーカー
「今回の世界戦の後ことはまだ話し合っていない。バンタム級での数多くの試合が控えているからね。どうなるのか……私はキョージのことが好きだ。彼はグレートファイターだ。彼は今でも世界の2位か3位だ。ただし彼がいつ戦いたくて、いつ戦いたくはないのかが私には分からない。

でも我々は何度か、日本に選手を送り込んでファイトをさせようと試みてきた。でも、日程はずれ込んでしまっていたんだ。だから実現しなかった。我々はいつもオープンだ。私はクロスプロモーション・ファイトを問題視していないからね。ばかりか楽しんでいる。ただし正しいタイミングを見極めないといけない。そして、サカキバラも我々ベラトールも忙しすぎるんだ」

堀口恭司のBellator世界バンタム級王座挑戦の件に関しては、RIZINサイドが秋口に、日本では難しいので米国で実現するように交渉を続けていたのは事実。逆にコロナ禍の日本の現状を鑑みて、アルチュレタ✖堀口や合同イベントのような話が現実的でないことは、誰もが理解できる。

故に秋に米国で挑戦というストーリーラインに関して、ここにきてコーカーが含みを持たす言い方に変ったのは、どういうことなのか。いずれにせよ、堀口の王座挑戦に関しては、これからも調整が必要という状態であることは間違いなさそうだ。

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ONE ONE TNT04 ONE119 Report  グラチアン・サジンスキ エディ・アルバレス オク・レユン ブログ

【ONE TNT04】エディ・アルバレス、初回にダウンしカムバックも打撃で勝負できず。オクに下る

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
オク・レユン(韓国)
Def.3-0
エディ・アルバレス(米国)

かなり慎重差のある両者。アルバレスが右ロー、オク・レユンの左ロングフックをかわす。オク・レユンが右ローを当て、アルバレスはジャブから一度戻ってテイクダウン狙いへ。エルボーを入れたオク・レユンは、アンクルピックで尻もちをつかされすぐに立ち上がる。ケージを背にし、シングルにエルボーを再び落としたオク・レユンが倒れない。ボディにもヒザを受けたアルバレスの頭が上がる。

右を差し、右足で小外を狙ったアルバレスが、ヒザ蹴りに切り替えてボディロックテイクダウンに成功──も、ここもオク・レユンが一瞬にして立ち上がる。残り2分、アルバレスが離れローに右を合わせる。アルバレスのジャブに右を返し、再び右を当てる。効いたアルバレスの動きが止まり、ローを蹴るがオク・レユンが右を入れてダウンを奪う。クローズドガードのアルバレスにパンチ、鉄槌を連打するがレフェリーが試合を止めない。スタンドに戻り、ミドルとフックを当てたオク・レユンだがアルバレスも右フックを返し時間となった。

2R開始直後にシングルに出たアルバレス、エルボーを続けるオク・レユンはボディにヒザを受けてもテイクダウンは譲らない。組みの圧力が落ちないアルバレスもさすがだが、離れるとオク・レユンがジャブを伸ばす。ヒザ蹴りから右を当てたオク・レユンは、ボディロックテイクダウンを許しても、即スタンドへ戻る。

初回のラッシュに打ち疲れ感のあったオク・レユンも、我慢の時間だ。と、いなして離れたオク・レユンはダブルレッグでケージに押し込まれるが、ここも耐える。アルバレスはヒザをボディに入れ、ショートのフックからダブルレッグもテイクダウン出来ずに離れる。

オク・レユンも打撃戦には持ち込めず、アルバレスの押し込みが続く。残り40秒、離れたアルバレスがワンツーを伸ばし、パンチからダブルレッグという動きを続ける。さらに右ハイから組んでいったアルバレスが攻勢も、ダメージでは以前オク・レユンがリードのまま試合は最終回へ。

3R、ケージに押し込まれ相当疲れたように見えるオク・レユン、アルバレスは初回のダメージからカムバックできている。勝負の5分は、アルバレスの左フックでスタートを切る。フックからシングルのアルバレス、切ったオク・レユンが右を被弾する。大きな振りのパンチからアルバレスのテイクダウン狙いに、オク・レユンがヒザを合わせていく。

離れたアルバレスは、フックにダブルレッグを合わせて倒すことに成功。オク・レユンはすぐにスクランブルから離れ、右を打ち込む。アルバレスの動きが止まるが、オク・レユンも追撃はない。アルバレスは組んでクリンチ、離れると左を被弾する。打撃で圧力をかけることができず、組みへの繋ぎでしかなくなるとノックアウトは難しいか。

残り1分40秒、遠い間合からローを蹴りある両者。アルバレスはここもダブルレッグでケージへ。倒れないオク・レユン、最後の60秒で離れると左を打たれ、蹴りにも右が飛んでくる。オク・レユンは相当に厳しい局面だが、アルバレスも打撃で逆転はできない。ハイからスピニングバックフィスト、組んだアルバレスから離れると、左オーバーハンドにオク・レユンはヒザを突き上げる。最後の打撃戦、振りは鋭いが倒す圧力はなかったアルバレス、時間となりONE裁定ならオク・レユンという内容だったが……果たして。

ジャッジの裁定は3-0でオク・レユンに凱歌が挙がった。


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Interview ONE ONE TNT04 ONE119  グラチアン・サジンスキ エドゥアルド・フォラヤン ブログ 青木真也

【ONE TNT04】フォラヤン戦へ、離日前日の青木真也─03─「戦う選手は火事場泥棒にならないといけない」

【写真】スパーリングの合間に目を閉じて、何やら思案中の青木。イメージトレーニングか、前のスパーを回想しているのか (C)MMAPLANET

29日(木・現地時間)に開催されるONE119:ONE TNT04でエドゥアルド・フォラヤンと対戦する青木真也インタビュー最終回。

『ノー』と言わない青木は、このカードがプレリミに等しいリードカードになったことをどのように捉えているのか。そして、改めてコロナ禍のファイトに対する考えを訊いた。

<青木真也インタビューPart.02はコチラから>


──そして自分の価値観を持ち続けたいということですよね。

「勿論です」

──そういうなかでセイジ・ノースカット戦の方が、フォラヤン戦より期待の声も高かったです。

「どうなるのかっていう興味も、その方が高かったですよね」

──それでもノースカット戦もフォラヤン戦も同じ意識で、がっかりすることもないと?

「ハイ。特に変わらず、です。この間のFight & Lifeで岩﨑達也さんとやらせてもらった対談での話と同じです。内に向いています」

──先日、Fight & Lifeで剛毅會空手の岩﨑達也氏と対談をしていただいたのですが、かなり武術空手の原理原則に食いついていました。

「アレは、マジです。ここ何年かのなかで秀逸なインタビューです。掛け値なし。Fight & Lifeを読んで、『また下に入ったんでしょ』とかって言う人間もいたけど、違う。『アレはお前、面白いんだよ』って。あれはホント。理屈がちゃんとあります。言われていることも間違っていないし。本当に面白かったです。

ちゃんと理がある。抜群。もっと岩﨑さんは格闘技を語る論客としてフォーカスされた方が良いかと思います。それは岩﨑さんのためにってことじゃなくて、業界のために」

──あそこまで話せるのは、青木選手の打撃に理屈が出来てきたからではないかと。

「何を言っているのか……というのはなかったです。組みも打撃も踏まえて、手の置いている位置の話とか。でも理屈は分かっても、俺には怖いからそれができないとかあって──楽しかったですね」

──なるほど。その打撃の理、戦いの理を持って挑めるフォラヤン戦ですが……、フォラヤンはONE第1回大会のヘッドライナーで、青木選手とはライト級王座を争ってきた間柄です。つまりONEの歴史でもある。その試合が本戦から外れたことに関して、どういうことなんだという想いは?

「ありますよ。あぁ、外れるんだって言う気持ちはあります。ただ、そこに文句を言っても変わるモノじゃないですし。『あっ、そういうことね』ってことで納得しちゃっています。文脈とか物語とか、分かる文化の人たちじゃないから。

出汁がある文化の人じゃない。そこは期待してもしょうがないと思っているのかもしれないです」

──TNTの米国中継用の大会というのもありますし。

「ヘビー級を投入して、なりふり構っていられない。それも分かっていますし。そうすべきだと思います。僕もフォラヤンもこれからメインストリームに入っていく選手じゃないし。上で組まれないことが悔しいとか、それは全然ないです。納得はしているんですけど、『おう、こう来たか。そういう風ね』と(笑)。

僕は労働者ですから。だから、そういうことも含めて自分のメッセージとして伝えることができればなと思います」

──木曜日の試合で、出発が土曜日。隔離期間も短くなったということですね。

「これは本当に助かりました。セコンドをお願いするのに現地で11日とかになると、気を使っちゃいます。それが1週間なら、まだお願いしやすいです。今回は宇野さんが修斗での試合が予定されているので、北岡さんにお願いしました。

北岡さんは付き合いも長いし、そこは阿吽の呼吸です。それでも10日間も付き合わせるのは、申し訳ないです。これまでも僕だけ先に入って、あとから来てもらったりしていたので。それがコロナでできなくて、束縛時間が長くなってしまって。滞在4日ぐらいで終わらせることができていたのが、7日、そして10日になると申し訳ないです。本当に」

──それにしても練習と試合の日だけなのですね、直接顔を合わせるのは。

「一切ないですね。宇野さんは毎日、トレッドミルで走っていましたね(笑)。まぁ、身の回りのことは全て自分でやっていますからね。僕は柔道文化の上下関係が苦手だったんです。だから、荷物を持たせるとか絶対にないですし。小間使いとセコンドと違いますからね。北岡さんも宇野さんにも、セコンドをお願いしているので。そうでないと、逆にしんどくなってしまいます」

──ONEは録画で試合を流し、試合カードも代わりまくっても発表がシレっと対戦カードが組み変わっているだけで、報じ方の時系列もメチャクチャになっています。それでも、現地で何が起こっているのかを考えると、本当によくこの規模の国際大会を開けているなと、ふと思うことがあります。

「回っている。北米とロシア、そして中東とONEしかできていないことをしていますからね。大陸間を越えた選手の行き来を、ここまで感染対策が厳しい国でやっているのは実はすごいことで。

でもコロナ禍の試合は参考試合だと思っています。今、大阪の高校は部活動が中止になっていて。じゃあ、高校総体をやったときにイコールじゃないじゃないですか?」

──東京は都立はダメで、私立はOKです。

「もう、まるで同じ条件ではない。大会ができても、出場している選手の条件が圧倒的に違う。対戦相手もどんどん代わる。これはやっぱりコロナ前とは違う。取り替えず、組めることをする。だから、参考試合──残念ながら、そういうことです。

言い方は悪いけど、火事場泥棒感はあります。そう思っているので、戦う選手は火事場泥棒にならないといけないです。そういうなかで一生懸命やれているので、楽しみです」

──零点に抑える投手戦を?

「ハイ。堅く、堅く。当然、試合なのでやられる怖さもあるけど、しっかりと立ち位置を取ってやりたいと思います」

──ナカシマとフォラヤンは全くタイプが違いますが、青木選手が勝つには組んで、極めること。打撃を貰わず、入る。そこに関して成長しているという感覚はありますか。

「それはあります。試合で戦っていても感じます。あっ、こういうことかっていうのが、理屈が分かってきたというか」

──先ほどの対談の件もそうですが、打撃について話す内容が以前と少し違ってきたような気がします。知識より、感覚が増えているというか。

「そうですね。自分のことが掴めてきて、距離感が違うというのが分かります。だから打撃を被弾しなかったんだというも、少しずつ分かってきています。だからこそ、そこが本当に分かっているのか不安です」

■視聴方法(予定)
4月29日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ ONE TNT04 対戦カード

<ONE世界ライトヘビー級(※102.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者] ライニア・デリダー(オランダ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エディ・アルバレス(米国)
オク・レユン(韓国)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
ウマウ・ログログ・ケニ(セネガル)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
青木真也(日本)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<60.6キロ契約/5分3R>
コルビー・ノースカット(米国)
コートニー・マーチン(豪州)

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Interview ONE ONE TNT04 ONE119  グラチアン・サジンスキ エディ・アルバレス オク・レユン ブログ

【ONE TNT04】エディ・アルバレスと対戦、オク・レユン「今なら7割から8割、倒せるチャンスがある」

【写真】これほどまで状況判断ができており、言葉にもできる。オク・レユン、大きなことをやりそうだ(C)ONE

29日(木・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE119:ONE TNT04。同大会でオク・レユンがエディ・アルバレスと対戦する。

今月8日にマラット・ガフロフを破り(※中継は22日)、ONE初陣のタフファイトが終わった直後に決まったアルバレス戦。いきなり舞い込んだビッグファイトに向け、オクにガフロフ戦を振り返ってもらい、アルバレス戦への意気込みを訊いた。


──まずガフロフ戦の勝利、おめでとうございます。

「ありがとうございます」

──タフファイトでした。初回、バックを取られて我慢の展開が続きました。

「深く入ってきたこともありましたが、気持ち的は『大丈夫だ。これは逃れることができる』という感覚でした。あれは自分でなく、マラット・ガフロフが疲れる展開だったので。だから初回は我慢、時間まで耐えて2Rになれば自分が攻める番だと考えていました」

──そこまで余裕を持っていたのですね。驚きです。ところでONEでは対戦相手が寝技状態にあるときにヒザ蹴りを使えます。このルールもしっかりと対応していましたね。

「組み合って動かない。そういう時間がMMAでは多く存在していますが、グラウンドでのヒザ蹴りがあることで試合は動きますし、視ているファンも楽しめると思います。ファンも何かが起こるかもっていう風に試合を見ることができますよね。

ただし、グラウンドでのヒザ蹴りは本当に危険です。それでもテイクダウンを狙ってくるところに近距離でヒザを打てるというのは、絶対に試合をエキサイティングなモノにすると思います」

──ガフロフも3Rに反撃をしてきました。試合が終わった時、判定勝ちできる自信はありましたか。

「UFCのようなユニファイドルールであれば、あの試合は互角だったと思います。テイクダウンへの比重が高いですからね。ただし、ONEの裁定基準はダメージが最重要視され、そこが明確に評価されます。

この裁定基準に則していると、自分が勝っていると信じていました。自分は全くダメージはなかったです。例えテイクダウンをされ、バックマウントを奪われても。

それに下になっても三角絞めの態勢を創ることができていました。自分が勝っているという自信が揺らぐことはなかったです」

──試合前、77キロで戦うことに関して心配をしていました。戦ってみて自らの動きを水抜き有りの70キロでの試合と比較していかがでしたか。

「以前のように厳しい減量の必要がなくなりました。こんなに素晴らしいことはないです。コンディションは最高でした。でも、おかしなモノでこれから試合があるという気持ちが削がれていたんです。これまで試合前には、厳しい減量があり、それを乗り越えてから試合があった。その厳しい減量がないことで、試合をするという気持ちが以前のようにわいてこなかったです。本当に奇妙な話です。

ただし、そこについては慣れていくと思います。試合中に感じたことは、自分が77キロとして弱いのか、マラットが強すぎるのか──それは分からないのですが、マラットは本当に力強いと感じました。

テイクダウンを防げなかったり、サブミッションを仕掛けられたのはマラットには凄まじいパワーがあったからです。77キロで戦うと常にそうなのか。それともマラットが特別に強いのか──そこはまだ分かっていないです」

──試合が終われば77キロの体を創っていかないといけないという風に話していましたが、直ぐにエディ・アルバレスとの試合が決まり、その時間を設けることはできなかったです。

「マラットとの試合を終えた時、自分がまず思っていたのは帰国して──休んで、食べて、77キロの体を創ろうということでした。でも、帰国した直後にエディ・アルバレスと試合をしないかというオファーが届きました。

自分の体が準備できていないことは確かです。ちょっとしたケガもあります。コンディションとしては、万全でないのは明白です。でもエディ・アルバレスと戦うチャンスが、自分の人生に何度も訪れるとは思えないです。だから、何も考えず試合に集中しています。ただケージに入り、ベストと尽くす覚悟ができました。

そうしたら不思議なことに人生最大の試合なのに、心が落ち着いているんです。何も恐れていないです。これがゾーンなのかもしれないですが、自信しかないですし凄く集中できています」

──素晴らしく頼もしいです。エディ・アルバレスは長年のハードファイトの蓄積で拳の強さと同様に、脆いアゴの持ち主になっています。

「確かにその通りです。エディ・アルバレスは打たれ弱いです。同時に尋常ならざる気持ちの強さがあります。エディ・アルバレスはどの試合でも倒されていますが、そのたびに立ち上がっています。そこがエディ・アルバレスの最も怖いところです。

そんなエディ・アルバレスのことを心の底から尊敬しています。でも、その彼を僕はぶちのめさなければならないです。そのためにしっかりと距離を取り、アゴにパンチを入れてKOしたいです」

──世界を驚かせる準備はできていますか。

「エディ・アルバレスの絶頂期はBellatorやUFCでチャンピオンだった時です。あの時のエディ・アルバレスに勝つなんて本当に困難なことです。ただし、今は違います。彼のピークは過ぎました。試合をするたびに弱くなっています。

今のエディ・アルバレスなら7割から8割、彼を倒すチャンスがあると思っています。自信はあります」

──この試合に向けて、勝てばタイトル挑戦が近づくという気持ちはありますか。

「エディ・アルバレスに勝てばタイトルに挑戦できると思います。クリスチャン・リーは1位のダギ・アサラナリエフ、2位のユーリ・ラピクス、3位のティモフィ・ナシューヒン、4位の青木真也選手に勝っています。現状5位のマラット・ガフロフに自分は勝ち、ここでエディ・アルバレスに勝てば、クリスチャン・リーへの挑戦者という話題になれば、自分も言及されることになると思っています。

ただし、エディ・アルバレスに勝っても自分はONEで2勝したに過ぎないです。だから、自分からタイトルショットを口にすることはありません。それにエディ・アルバレスにまだ勝っていないで。今はエディ・アルバレスに勝つことに集中しています」

──今回、オク・レユン選手がエディ・アルバレスと戦うということで、強い意志を持ってMMAを続けていれば大きなチャンスが巡ってくると日本の若いMMAファイターにも示してくれました。

「……。そこだけなんです、自分が今プレッシャーを感じているのは(苦笑)。チームMADでも『これはお前1人の試合じゃない。若く将来に夢を見ている連中がお前の背中を見ている』と言われて……凄く重圧になっていて……。今、日本の若い選手たちもそういう風に自分の試合を見ているんだと分かり、プレッシャーが強くなりました……。

でも同時にそう言ってもらえて、より気合が入りました。絶対に何があっても、試合中に諦めることはないです。ありがとうございます」

■視聴方法(予定)
4月29日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ ONE TNT04 対戦カード

<ONE世界ライトヘビー級(※102.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者] ライニア・デリダー(オランダ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エディ・アルバレス(米国)
オク・レユン(韓国)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
ウマウ・ログログ・ケニ(セネガル)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
青木真也(日本)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<60.6キロ契約/5分3R>
コルビー・ノースカット(米国)
コートニー・マーチン(豪州)

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Interview ONE ONE TNT03 ONE119  グラチアン・サジンスキ エドゥアルド・フォラヤン ブログ 青木真也

【ONE TNT04】フォラヤン戦へ、離日前日の青木真也─02─「ダウンは嫌だという教育は受けていない」

【写真】ロータス世田谷でのグラップリング練習が、試合前と試合後もさほど変わりがない。それが青木のMMAファイター人生でもある(C)MMAPLANET

29日(木・現地時間)に開催されるONE119:ONE TNT04でエドゥアルド・フォラヤンと対戦する青木真也インタビュー第2弾。

青木真也はなぜ、『ノー』と言わないのか。この価値観が生まれた背景を青木が語った。

<青木真也インタビューPart.01はコチラから>


──イベントを成立させるため、仕事として。

「ハイ。独特な興行文化で、そこは日本的な感覚だと思います」

──そんななか青木選手はファンが『エドゥアルド・フォラヤンよりもエディ・アルバレスとの試合が見たかった』という意見を持ったとしても、気にならないということですか。

「そのような声があり、気にならないことはないです。でも、そことは違う魅せ方や世界観を創れるぐらいの自信があります。相手が立たなくても自分を曝け出して創る方法や、相手で創っていく方法もあります。リベンジ戦、因縁の決着戦という創り方もある。

そこは色々な意見を言ってもらえるけど、多様性を持って創造していきます。それがベストを尽くすということなので」

──そこに付随する勝敗については、どのように捉えているのですか。

「試合だからアップダウンは絶対に存在します。そこでアップにならないからやりたくないっていうのは、色々なところで見てきたけど……それは嫌な気持ちになってしまうんです。

平田樹がGPに出ることになって、色んな反応があったじゃないですか。あれってもうアップダウンで、アップすることだけを見て、ダウンするのを恐れているから出る反応で」

──興行という全体利益のなかで、勝負という個人の利益が存在する。致し方ないことですけど、それを個人でなく集団の反応があったことはなんか怖かったですね、個人的にも。

「ダウンを嫌がると、成り立たないですよ。ダウンは存在するし、アップだけじゃないと嫌だってなると、ジェイムス・ナカシマ戦なんて受けていないですよ」

──今やセイジ・ノースカット戦にしても、青木選手の実績を若い選手が奪いに来るマッチメイクで。それはプロモーションとしては、ごくごく正常な流れかと思います。

「そういう仕事ですからね。役割です。ダウンは嫌だっていうのは、僕が教わってきたことにはないです。それが僕の受けてきた教育なんです。PRIDEからDREAMで、あの役割で教育されたこと……断ることはできなかったです。『この試合は嫌だ』なんていうことは許されていなかった。

ケガをして、眼窩底骨折しても試合をするのが普通。だから、ケガをしないようにしようという務めることが当たり前になって」

──それが正しいとは思えないですが……。

「ハイ。良いか悪いかではなく、そういう風に教育されたんです」

──以前は対戦相手を問わず、誰とでも戦う。それが普通という時代もありました。そういう時代を経たからこそ、自分の下の世代にそうはさせたくない。『ノー』といえる環境を創りたいという風に思った人々もいるかと思います。

「それができるようになった人は……多分、俺ぐらい詰められていないッスよ。マジで。俺ぐらい詰められていない。絶対、それは言えます。

シャオリンとやりたくないって言ったら、赤坂プリンスに呼ばれてずっと帰してもらえなかった。そういうことをされていない」

──……、……。

「あの時はマッハに負けた次の試合で。やられた後にシャオリンでって……『約束、違うじゃん!! ダウンを飲んだら、アップをくれるって言ったじゃん!!』みたいな(笑)。この仕事で落ちたら、つぎはアップ下さいねって言う話をしていましたからね。『それ、なくないですか!!』って。

そうやって詰められたから、もう嫌で……呼び出されても行かなかった。そうしたら練習が終わった時に、ジムまで来ていた──とか。そういうことされていないから、断れるようになるんです」

──それはもう監禁で、今や出るところに出ることができる話ですね。

「JZとの2回目の時は、赤坂プリンスに半日いましたから」

──つまり青木選手は、当時は「ノー」ということがあったということですね。

「言っていました。『この状況で、1カ月後になんて試合できないです』って言っても『いや、やれ』、『やらなきゃダメ』、『ダメだよ、何言っているの?』って延々と続きます。だから、最後は折れるしかない(笑)。それは実は何度もありました。

今は亡き赤坂プリンスに詰められるなんてことを、誰もしていないから。教育されていないから、断ることができるんですよ」

──それは都合の良い教えであり、教え子にとっての学びではないですね。

「もう白虎隊みたいなもんですよ。ならぬことはならぬものです──みたいな。そういうのがない他の人とは、感覚が違うと思います」

──その経験、今からするとあって良かったということなのですね。

「ハイ、あって良かった。絶対にあって良かった。それがなかったら、強くはなれなかった。あれがあったから、シャオリンと戦って、また強くなれたし自分の中のMMAが進化しました。

DREAMの最初のころは『嫌だ』といっても詰められて、結局はやることになる……どうせなるから、もう諦めて『誰がどうなっても絶対にやる』という風に変わりました」

──『ノー』が通ったことは、なかったですか。

「ない。1度もない。立ち位置的に僕はないんです。ノーが通った人は逆に中心でなかったと思います。対戦カードが興行の都合で変わるなんて多々あったんで。

長嶋☆自演乙戦だって、最初にフィックスされていたのは青木✖川尻だったし。『ハイ、やりま~す』って言っていたら、『へっ? そうなの?』なんてことがあるので。そんなことは毎年ありましたから」

──ノーと言える方が良いのですが、ノーと言えない状況は人間を強くするなと思い返すことはできます。

「フリーライターって、ノーって言っちゃうと次が来ないってことですよね」

──そこは本当にそうで。20代の頃にそれを経験していると、45歳になってもノーとは言えなかったです。

「断れるっていうのは──甘えか、裕福か。この2つですよね」

──もう、その通りだと思っていましたね、実際に私も。ただ今では断りますし、何のためにやるのか──自分の役割は、自分のためになるのか、そこを考えてノーというようになりました。同時に次の世代にはノーといえる環境で仕事をしてもらおうとは思っています。

「そこができるキャリア、ノーと言える自信がついたということでしょうね。それと信頼感、信頼感があるとノーもいえます。でも、僕は『ファイターたるもの逃げちゃだめだ』とかっていう漢気でなくて、仕事だから断らない。

タクシーの運転手をしたら、近くだから下りてくださいなんて言わないし。藤田和之さんや石澤(常光)さんが『穴を空けちゃいけない』とよく言われていて。そこも教えてとして、感じてきたというのはあります」

■視聴方法(予定)
4月29日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ ONE TNT04 対戦カード

<ONE世界ライトヘビー級(※102.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者] ライニア・デリダー(オランダ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エディ・アルバレス(米国)
オク・レユン(韓国)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
ウマウ・ログログ・ケニ(セネガル)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
青木真也(日本)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<60.6キロ契約/5分3R>
コルビー・ノースカット(米国)
コートニー・マーチン(豪州)

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HEAT48 J-CAGE JJ Globo Report  グラチアン・サジンスキ アンディ・コング イゴール・タナベ ブログ

【HEAT48】ドンキーガードを見せたアンディ・コングから、イゴール・タナベがOT腕十字で勝利

<グラップリング/4分2R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
Def.OT3R10秒by 腕十字
アンディ・コング(日本)

シングルレッグからバックに回ったイゴールが、すぐに寝技に持ち込む。亀になって足を掴んだアンディだが、イゴールがクルスフィックスから再びバックに回ってまずは襷を取る。足のフックはないが、向き合うことができないアンディに対し、イゴールが四の字フック。イゴールは足を解き、絞めをセットしていく。アンディが手首を掴んで防御すると、すかさず頭を刈って腕十字に移行する。

ここで下を選択したイゴールが三角絞めへ、そのまま上を取りつつ再び十字に移行したがアンディがクラッチを握り続け初回が終わった。

2R、防御が固いアンディに対し、イゴールは座って誘う。アンディは乗らずに背中を見せると、バックを取ったイゴールが足を絡ませて下になり内ヒールを仕掛ける。ここもアンディが防ぎ、イゴールは技を解いてスタンドへ。

と、アンディはドンキーガードからヒザ十字を狙うが、反応されてバックを許す。前転したアンディはバックを取られると、自ら背中をマットに着けて足を四の字に固く組む。イゴールはサドルから内ヒールを狙い、上体を起こしたアンディが手首を取って防ぎ通した。

試合はEBI流OTへ。攻め続けたイゴールは疲れが目立つが──果たして。先攻となったイゴールがシートベルトを選択する。極めることは困難でも、返される可能性は少ない状態でイゴールは60秒を使った。後攻のコングもシートベルト、足を外しつつイゴールが腰をずらして25秒でエスケープに成功する。

OT2R、イゴールは再びバックからRNCをセット。アゴの上からの絞めを防いだアンディはアゴを引いて守りきった。後攻アンディはスパイダーウェブを選択し、イゴールは2秒でエスケープした。

OT3Rはスパイダーを選択したイゴールが、三角から腕を伸ばし10秒でタップを奪う。逆転には9秒でタップを奪う必要があるアンディは、シートベルトを選ぶ。イゴールは即上を向きマウントから腰を押し、ヒップエスケープに成功。OT勝利──も、イゴールから回心の笑顔を見せなかった。


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