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【RIZIN LANDMARK06】「初めてパウンドで人の顔を殴りました(笑)」イゴール・タナベが前戦を振り返る

【写真】『神は抱えきれない責任を負わせることはない』。そういうモノが身の内に宿る。無神論者としては、素晴らしいなと感じます(C)TAKUMI NAKAMURA

10月1日(日)に愛知県名古屋市中区のドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で開催されたRIZIN LANDMARK06にて、ANIMAL☆KOJIと対戦したイゴール・タナベ。
Text by Takumi Nakamura

フィニッシュは三角絞めでの勝利だったが、スタンドで自信を持って左ミドルを蹴り、パウンドで削るなど、同じ一本勝ちでもプロセスは違って来た。MMAに挑戦する柔術家ではなく、柔術で勝つMMAファイターになるために――。イゴールがMMAへの取り組みについて語った。


――先月RIZIN LANDMARK06でのANIMAL☆KOJI戦では三角絞めによる一本勝ちでしたが、あの試合の一週間後にJBJJFの全日本ブラジリアン柔術選手権2023にも出場されていましたね。

「ちょうどRIZINの一週間後に全日本大会があって、事前にエントリーはしていたんです。それで怪我がなければ出ようと思っていました」

――今はMMAファイターとして試合をしているイゴール選手ですが、柔術の大会には出ていきたいと思っているのですか。

「はい。柔術は子供の頃からやってきたものだし、最後に柔術の試合に出たのもちょうど1年前だったんです。年内に一度は柔術の試合には出たいと思っていたのでタイミングがよかったです」

――優勝したシャビエル・シウバ選手に敗れて3位という結果でしたが、それについてはどう捉えていますか。

「勝てた試合だったと思うので率直に悔しいです。柔術の試合に出たことは後悔していないし、むしろ楽しかったんですけど、結果を出せなかったことは……悔しかったです(苦笑)。これからもMMA中心ではあるんですけど、タイミングが合えば柔術の大会にも継続して出ていきたいですし、いつも言っていることなのですが、僕はまだ黒帯になって柔術の世界大会に出たことがないので、そこには挑戦したいです」

――それではANIMAL戦について聞かせてください。改めて試合を振り返ってみていかがですか。

「7月の阿部大治戦に比べると打撃は良くなったと思います。阿部戦で初めて打ち合って怖さがなくなったというか。今回は打ち合う場面はなかったですが、自分から前に出られたと思います。あと初めてパウンドで人の顔を殴りました(笑)」

――阿部戦はまだ相手の打撃を受けることを警戒しながらの打撃だったと思うのですが、今回は自信を持って打撃を出しているように見えました。

「ちょうど阿部戦から良太郎先生(※初代KNOCK OUT-BLACKウェルター級王者で、多くのファイターの打撃を指導)に打撃を見てもらうようになったんです。阿部戦の時点で打撃は成長していたのですが、まだ打撃をやることに緊張や恐怖心があったんです。でも阿部選手と打撃の攻防をやったことで、打撃に対する怖さがなくなって、練習でも変化を感じるようになりました」

――練習ではスパーリングの回数も増やしているのですか。

「基本的にはミットですね。良太郎先生に週5回ミットを持ってもらって、スパーリングは週2回です」

――MMAグローブで強度の高い打撃のスパーをやるのはラウンド数が限られると思うので、試合で得た経験が大きかったのですね。

「はい。どんぴしゃでクリーンヒットをもらわなかったというのもあるんですけど、殴られることへの恐怖心はなくなりました」

――また試合後にも質問させてもらいましたが、左ミドルがフォームも綺麗で非常によかったと思います。かなり練習では蹴り込んでいたのですか。

「阿部戦は良太郎先生と練習する期間が短かったので、先生からは『今は阿部戦に必要なことだけをやろう』と言われて、パンチとカーフキックに限定して練習していたんです。それで阿部戦が終わった後、練習を再開することになったのですが、阿部選手のスネを蹴って右足を怪我していて。それで『右を蹴れないなら、左ミドルを練習しよう』ということで、ひたすら左ミドルを蹴っていたら、いつの間にか右よりも左の方がいい感じなりました(笑)」

――スパーリングだけでなく反復練習で技を磨く。それは柔術でもキックでも同じですね。ミドルを蹴るようになって、MMAとしてはどこが変わりましたか。

「スタンドの距離感が良くなって、タックルにも入りやすくなりました。良太郎先生が常に僕に言うのが『組み技の選手が打撃の練習を始めると、ストライカーみたいな動きをすることが多い。でもイゴールは打ち合う練習をするんじゃなくて、打撃の駆け引きとか寝技に持っていきやすくするための打撃を練習しよう』ということなんです。ANIMAL戦も試合前にずっと練習していたパターンでテイクダウンを取れました」

――なるほど。良太郎選手とはいい師弟関係が築けているようですね。

「はい。良太郎先生は知識もすごいし、僕に必要なものを教えてくれるし、本当に最高の先生ですね」

――また今回はグラウンドでのパンチも的確に入っていました。スタンドの打撃と同じように練習していたものだと思っていたので「初めてパウンドで人の顔を殴った」というコメントは意外でした。

「ハーフガードになった時にヒザが入ったままになっていて、動きにくかったんですよね。それでどうしようかなと思っていたら目の前に顔があったんで、殴ってみようと思って殴りました。そしたらANIMAL選手がすごく嫌がって動きが止まったので、そのまま殴り続けたという感じですね」

――練習していないにも関わらず非常に安定感のあるパウンドでした。

「あそこで変に動くとバランスを崩すので、足を抜くことよりも殴ることを優先しました。意外とスムーズにパンチを打てたし、効かせることも出来たので新しい武器になりそうな気がします」

――柔術で培ったグラウンドにおけるバランス感覚が活きたようですね。

「間違いなくそれはありますね。ホベルト・サトシ・ソウザが矢地祐介選手とやった時にマウントから殴っていて、みんな『あそこでバランスを崩さずに殴るのはすごい』と言っていたんです。当時僕はMMAをやっていなかったので、あまりピンとこなかったんですけど、今になって思うと柔術で培ったバランスの良さなんだろうなと思います」

――柔術家は自然にグラウンドでバランスをとることが身についているのでしょうね。

「簡単にいうと脱力なんですけど、相手がこちらに動いてきたら、自分はこちらに動く。そうすればバランスをキープできる。そういうことが体に染みついているんだと思います」

――フィニッシュはマウントポジションから腕十字を狙い、最後は三角絞めという流れでした。

「あれはもう『もらった!』という感じですね」

――MMAデビューから4連続一本勝ちとなりましたが、今回はスタンドの打撃やパウンドも出すことが出来て、今までにはない経験が出来たのではないですか。

「本当にそうですね。それまでの3試合とは違う試合内容だったと思います」

――イゴール選手はプロ2戦目でメルヴィン・マヌーフ、3戦目で阿部選手と対戦していて、柔術のバックボーンがあるとは言え、普通はそのキャリアで戦う相手ではないですよね。

「僕も思い返してみて、よくやったなと思います(笑)。マヌーフ戦のオファーが来たときは、正直めちゃくちゃ怖くて、自分が勝つ姿なんて想像できなかったんです。でもここで逃げちゃったら、逃げ癖がつくというか。一度でも“逃げる”壁を超えると、また厳しい試合のオファーが来たときに逃げる選択をしてしまいそうな気がしたんです。僕はキリスト教徒で、キリスト教えの中に『神は抱えきれない責任を負わせることはない』というものがあるんですね。だからマヌーフ戦も乗り越えられると思って試合を受けました」

――結果論ですがものすごい経験値を得ることが出来ましたよね。

「マヌーフは引退してからの復帰戦ということだったんですけど、僕とやる3カ月前にヨエル・ロメロとやっていて、その時点でBellatorのランキングでも8位くらいでしたからね。『全然復帰戦じゃないじゃん!』と思いました(笑)」

――試合のペースとしては普通ですね(笑)。

「それで2戦目でマヌーフとやったから、当分試合で怖いと思うことはないだろうと思ったら、3戦目のオファーが元UFCファイターでパンクラスでもチャンピオンになっている阿部選手と言われて、『えーーー!!』みたいな(笑)。僕はマヌーフより阿部選手の方が怖かったんです。阿部選手はRIZINでもマルコス・ソウザやストラッサー(起一)さんの寝技にも対処して勝ってるし、マヌーフは一か八かの試合ができる選手でしたけど、阿部選手はそういうわけにはいかないですか」

――僕も阿部選手の方がMMAファイターとして完成度が高く、マヌーフ選手よりも手ごわい相手だと思っていました。

「そういう相手に一本勝ちできたというのは自分の中では大きかったですね」

――イゴール選手を見ていると、ただ柔術で勝負するだけでなく、MMAファイターとして強くなってMMAで勝とうとしているところがうかがえます。そこは意識していますか。

「はい。僕は柔術の技術だけでMMAで勝っていけるとは思っていないんですよ。僕も子供の頃からUFCを見ていて、柔術だけでチャンピオンになった選手はいないと思っていて。MMAをやる柔術出身選手として、何々が出来ないからって壁を作りたくないんです。打撃の壁、レスリングの壁、フィジカルの壁……そういうリミットを自分で作りたくないし、MMAをやるならMMAファイターとしてレベルを上げて試合をしたいです」

――次の舞台として狙うはRIZIN大晦日だと思いますが、そこに向けた想いを聞かせてもらえますか。

「やっぱり僕はRIZINで戦っているので、大晦日の大会には出たいですね。あまり海外で試合をしたいとか、どこどこに出たいという気持ちはなくて、今戦っているRIZINでトップに立ちたい。そうすれば自然にチャンスが巡ってくると思っています。組まれた試合を勝ち続けて、色んな扉を開いていきたいです!」

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【Pancrase337】新居すぐるが振り返る、KOPT&シザースチョーク「川尻さんが『突き詰めた方が良い』と」

【写真】考えて、努力する。そのイメージを持たせないところが、格好良い(C)MMAPLANET

9月24日、東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されたPANCRASE337のメインイベントで亀井晨佑に一本勝ちしてフェザー級KOPを戴冠した新居すぐる。
Text by Takumi Nakamura

ロングリーチと打撃力を誇る亀井と果敢に打ち合い、右ヒジ・右ストレート効かされながらも、最後は得意のアームロックからのシザースチョークで亀井を絞め落とした。どれだけ対策されていても極まる必殺技=アームロック+シザースチョークはどのようにして磨かれたのか。またパーソナルトレーニング中心で整えたという練習環境についても訊いた。


――Pancrase337で亀井選手にシザースチョークで一本勝ちし、フェザー級KOPとなった新居選手です。試合から約1カ月が経ちましたが、どんな変化がありましたか。

「チャンピオンになれたことは純粋に嬉しいですけど、僕はもう33歳で、ここでずっと喜んでいたら時間がもったいないというか。このベルトを手土産に強い選手を倒したいと思っているので、すぐ次に向けて動き出そうと思いました」

――それでは試合についても聞かせてください。試合全体としては打撃の打ち合いもありつつ、最後は一本勝ちという展開でした。

「試合が終わって、もっと寝技の展開を増やしていたら、あんなにダメージを受けることなかったなと思いました。率直に寝技だけだったら、僕とは差があったと思います。ただ今後のことを考えたときに、今までやらなかった殴り合いをやったり、倒れそうなところで踏ん張って一本勝ちできたことはいい経験になりました」

――スタンドでは亀井選手の182センチという長身&ロングリーチとジャブをどう攻略するかが一つの鍵だったと思います。どんな準備をしていたのですか。

「今までやった選手の中で一番背がデカかったんですけど僕はK-1、Krushで試合をしている大沢文也やブハリ亜輝留と練習していて、亜輝留は亀井選手と身長が同じで、文也はジャブがきれいで上手い。2人と練習してリーチとジャブに慣れて当日びっくりしないように準備していました。

実際1Rの終盤まで想定通りだったんで、全く焦らず試合ができていたんですよ。でもそこでヒジをもらって、焦っちゃったんです。そしたら今度は右ストレートをもらって鼻が折れて。そこから距離感をミスって、ビビらなくてもいい距離でビビってパンチをもらって…という展開になっちゃいました」

――2Rはどのようなことを考えて試合に入ったのですか。

「正直、亀井選手のパンチをもらって記憶が飛び飛びなんですけど、パンクラスのMMAグローブってRIZINと比べるとちょっと薄いんですよ。薄いグローブの方が痛いけど脳が揺れる感覚はなかったので、これだったらなんとか耐えられるなと思いました。でも耐えられちゃう分、痛いパンチを何発ももらったんで、それはそれで最悪でした(苦笑)」

――フィニッシュはシングルレッグ→バックテイク→スナップバック→アームロック→シザースチョークという流れるような動きでした。一連の流れは得意な動きですか。

「あれは練習したものがそのまま出ました。前回RIZINで飯田健夫とやったあとに、仲間から『すぐるはスクランブルになったら強いけど、そこにいくまでのレスリングがないから、レスリングを覚えたほうがいいんじゃない?』と言われて。

僕も同じことを思っていたんですよ。それで早稲田出身で、レスリングでオリンピックを目指している安楽龍馬のパーソナルトレーニングを受けるようになって、シングルレッグからバックを取る動きはずっと練習していました」

――レスリングを課題にしていたのですか。

「僕は柔道出身で、柔道的な組手はできるんですけど、あれは密着しないといかせないし、そこに行くまでに打撃をもらっちゃうんですよね。でもレスリングが出来たら遠い間合いからでも組みつけるので、レスリングを覚えたことで打撃をもらわずに組めるようになりました」

――マンツーマンでレスリングを指導してもらう形なのですか。

「僕が受け手を用意して、安楽に教えてもらう形です。安楽の指導がいいのはMMAにアジャストしたレスリング技術で、今の僕に必要なものだけを教えてくれるんですよ。例えば僕がレスリングを強化したいと思った時に、一からレスリングの基礎を覚えようと思ったら時間がない。安楽はいい意味で端折るところは端折って、本当に大事な技術だけを指導してくれるんです。しかも安楽は現役バリバリのトップレスラーなんで、レスリング技術そのものも最先端なんですよ。僕はテイクダウンして寝技になったら絶対極める自信があるんで、レスリングを覚えて自分のMMA全体がレベルアップしたと思っています」

――シザースチョークは1Rにも狙っていた技ですよね。

「はい。基本的にアームロックとシザースチョークをセットで使って。

相手がアームロックを警戒したらシザースチョーク、シザースチョークを警戒したらアームロックを極めるイメージです」

――アームロック&シザースチョークは新居選手の必殺技になっていますが、いつ頃から使い始めた技なのですか。

「MMAを始めた頃は寝技とか関節技をちゃんと教えてくれる人がいなくて。僕がアウトサイダーに出ていた時期に佐野哲也さんのジムに練習に行かせてもらったことがあったんです。

そのときにパンクラスで試合をしていたABさんにボコボコにされて、ABさんに『僕、技を知らないんで何か教えてもらえますか?』と聞いた時に教えてもらった技がアームロックとシザースチョークだったんです」

――AB選手からのアドバイスが原点だったんですね。

「それからアームロックとシザースチョークを練習していたのですが、それしか技を知らないわけですよ。その頃に川尻(達也)さんと練習することがあって、ABさんの時と同じように『僕、アームロックとシザースチョークしか知らないから、何か技を教えてもらえますか?』と聞いたら『お前のどこからでもアームロックを取りにいくスタイルはめちゃくちゃいい。必殺技は警戒されても極まるものだから、それを突き詰めた方がいいよ』と言ってもらったんです。

そのアドバイス通りにアームロックの練習を続けていて、2015年にあったVTJ GRAPPLERS CROWN 2ndという組み技の大会で柔術の世羅智茂選手にシザースチョークで一本勝ちしたんです。僕、組み技の試合に出たのが初めてだったから世羅選手のことを知らなかったんですけど、あとで色々と世羅選手のことを知って、アームロックとシザースチョークに自信を持てるようになりました」

――一つの技にそこまでの歴史があったんですね。

YAWARA柔術アカデミー村田良蔵代表。SJJJF代表理事でもあり、3月19日にはグラップリング大会=KIWAMIをGRACHANと併催している

「ただ、そうはいっても我流で練習を続けていたのでMMAの試合では対策されて、なかなか極められなくなったんです。

そうやって伸び悩んでいる時期にYAWARA柔術アカデミーを紹介してもらって(村田)良蔵先生と出会い、寝技の細かい基礎を教えてもらって、寝技のレベルがぐっと上がったんです。そこでアームロック&シザースチョークが“得意”技から“必殺”技に変わりました」

KIWAMIで新居は小見川道大をシザースチョークで破っている

――まさに紆余曲折を経て磨かれた技なんですね。例えば他の選手のアームロックを見ていて「こうすれば極まるのに…」と思うことはありますか。

「単純に同階級の選手に力負けしたことが一回もないんで、基本的に(アームロックを)取れないわけがないと思ってやってます(笑)。実際に2年前から筋トレはやめて、その分の時間を技術練習に当てています」

――格闘技を始めた頃からパワーには自信があったのですか。

「もともと柔道出身なんですけど、高校時代の柔道部のメンバーがみんな身体が小さかったんです。それで先生がデカいやつらに力負けしないようにむちゃくちゃ筋トレをやらせてたんです。それで力が強くなりました」

――昨年7月のハンセン玲雄戦から4連勝を収めていますが、レスリングや寝技以外で変えたことはありますか。

「その年の2月にRIZINで山本空良に負けて、そこから仕事を辞めて格闘技に専念しようと思ったんです。それまで自分は本当に練習が嫌いで、技術練習なしでスパーリングだけ参加するみたいな感じだったんです。でも山本戦のあとに各ジャンルにパーソナルトレーナーをつけて、格闘技のノウハウを学ぼうと思いました。それこそ柔道で培ったフィジカルとアームロック&シザースチョークだけで、ある程度やれていたわけだから、今の自分には伸びしろしかないし、ちゃんと練習すれば絶対に強くなれると思いました」

――打撃は誰の指導を受けているのですか。

「RISEで活躍して森本”狂犬”義久たちを指導していた青木利康さんですね。週2回、青木さんにミットを持ってもらっています。練習環境としては打撃は青木さん、レスリングは安楽、寝技は良蔵先生に教わって、出稽古でMMAのスパーリングをやるという感じです」

――今日新居選手を取材していて、ジムに所属せずにパーソナルトレーニングで練習環境を整えるという考え方が面白いと思いました。

「本当は僕もどこかジムに入りたいんですけど、僕みたいに週6日遊んでいる選手は行きづらいじゃないですか(笑)。二日酔いのまま練習にいくと迷惑かけちゃうし、周りの選手の目も気になるし。それを考えるとパーソナルトレーニングを受ける方が楽なんですよね」

――そういう理由でしたか(笑)。でも必要なものを教えてもらえる、短期間で結果を出すという意味では新居選手に合った練習環境ですよね。

「今日の取材でも分かってもらえると思うんですけど、僕ってものすごく特殊な選手じゃないですか。ずっと我流でやってきて、使う技も偏っていて。パーソナルだと、それを修正するんじゃなくて、長所として伸ばしてくれたうえで、足りない部分を補ってもらえるんですよね。結果的に今のパーソナルを受けて、それを自分の頭で組み立てるという練習方法が合っていると思います」

――ちなみに新居選手はタイトルマッチの記者会見でも「飲んで遊んでいてもチャンピオンになれる。それが若い選手に夢を与える」とコメントしていましたが、パフォーマンスではなく本当にそのくらい遊んでいるのですか。

ノーネクタイ&襟を立てる。いわゆる遊び人スタイルで調印式に出席していた

「はい(笑)。

いつも試合の一カ月前から禁酒するんですけど、減量に入るとどんどん調子が良くなっていきますね」

――新居選手はTiktok・YouTubeの「クラブセキュリティあるある」動画でも人気ですが、格闘技で結果を出すことへのこだわりは?

「今まで生きてきて、自分の意思でやろうと思ったことがクラブセキュリティとMMAだけなんです。柔道は先輩が怖くて辞められなかっただけだし、どんなスポーツもバイトも長続きしなかったんで、その2つは絶対に続けようと思ったんです。もともと僕は欲がない性格で、後輩の阿部大治とか武田光司がチャンピオンになって活躍しているのを見ても、心のどこかで自分には無理だと思っていて。

でもRIZINで負けた時に『最後に思いっきり格闘技を頑張ってみよう』と思って、仕事も辞めて格闘技に専念したら結果が出るようになって、もっと上を目指そうと思いました。それで格闘家としての発言権が欲しくてパンクラスでベルトを巻くという結果を残したかったんです」

――失礼ながら自分も初めて新居選手を取材させてもらい、イメージや印象が変わりました。

「去年自分のなかで3年プランというものを立てていて、2022年はSNSを頑張って知名度を上げる。2023年は格闘技で結果を出して知名度に追いつく。2024年はその2つでもっと結果を出して稼ぐ& 成功する、なんです。だから今年はほとんどSNS用の動画を撮ってないし、格闘技に全振りしようと思ってやってきました」

――そういった人生プランがあったうえでの、SNS活動だったんですね。ではこれからの格闘家としての目標を教えてください。

「パンクラスのチャンピオンとして、パンクラスを代表して試合をしていきたいですし、今年の格闘技の目標が3つあって、RIZINにリベンジする(RIZINで初勝利する)こと、パンクラスでベルトを巻くこと、RIZINの大晦日で試合をして勝つことなんです。最初の2つは達成することが出来たので、あとはチャンスを待つだけですが、RIZIN大晦日に出るという目標を実現したいです」

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ANIMAL☆KOJI MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN LANDMARK06 イゴール・タナベ 阿部大治

【RIZIN LANDMARK06】イゴール、三角絞めで完勝。「これから色んな相手を当ててください」

【写真】イゴールが打撃の間合いを外してテイクダウン、マウントから腕十字→三角絞めと完勝(C)RIZIN FF

<ミドル級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
Def.1R3分50秒 by 三角絞め
ANIMAL☆KOJI(日本)

ステップを踏んでジャブを突くANIMAL。イゴールもジャブを返して前に出て、ダブルレッグでテイクダウンを奪う。ハーフガードで上になったイゴールは体を起こしてヒジ・パンチを落とす。

起き上がろうとするANIMALを寝かせてパンチを打ち込むイゴール。絡まれている足を抜いてマウントを取ると腕十字へ。これは極まらずガードポジションになるが、すぐに下から三角絞め。これをがっちりと極めてANIMALからタップを奪った。

7月の阿部大治戦に続いて、2連続一本勝ちとなったイゴール。子供たちをケージに上げると「今日はたくさんの応援ありがとうございました。

(2人の子供と並ぶと)言うことが飛んでしまいました(笑)。この2人と奥さんがいれば、僕は誰にでも勝てます。これから色んな相手を当ててください」と語った。


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【DEEP115】Black Combatとの対抗戦へ、鈴木槙吾―01―「それが格闘技であり、それが勝負だ」

【写真】本能で戦う――DEEPウェルター級チャンピオン鈴木。今回はミドル級での出場だ(C)MMAPLANET

18日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP115では、今年2月に続きDEEPと韓国BLACK COMBATの対抗戦が行われる。そのなかでDEEPウェルター級王者の鈴木槙吾はチェ・ジュンソを迎え撃つ。
Text by Shojiro Kameike

鈴木は2016年から5連敗を喫し、2018年3月を最後に一度MMAから離れていた。その後はプロレスラーとして活動しながら、昨年8月の住村竜市朗戦で復帰してKO勝ちを収める。さらに今年2月には阿部大治もサッカーボールキックからのギロチンで沈め、DEEPウェルター級王座を獲得した。なぜ一度MMAを離れ、そして復帰したのか。鈴木が4年間の想いとMMA観を語ってくれた。


――今年2月にDEEPウェルター級のベルトを獲得して以来、7カ月ぶりの試合を迎えます。少し間は空いていますが、まずはDEEP王者となった感想から教えてください。

「前日計量の時にも言ったことなのですが、2月の試合は『DEEPのベルトを獲りたいのではなく、阿部選手という強い相手と対戦するチャンス』と捉えていました。こう言ってしまうと、DEEPのベルトの価値を貶めるようで申し訳ないのですが……。阿部選手との試合にベルトが賭けられた。そういう降って湧いた、副産物的なものだったといいますか」

――強い阿部選手がDEEPのベルトを巻いている。それがDEEPウェルター級王座の価値であったと思います。一方、今『降って湧いた』と言われましたが、鈴木選手の場合は2018年3月のキャプテン☆アフリカ戦から昨年8月の住村竜市朗戦まで、4年以上のブランクがありました。

「実は結果如何に関わらず、キャプテン☆アフリカ選手との試合を終えたら一旦、格闘技から離れようと考えていたんです。それまで4連敗していましたし、自分の年齢的なことも考えて。結果、キャプテン☆アフリカ戦も一本負けして、当時所属していたアライアンスからも離れました。その時期に同郷(鈴木は静岡県出身)の先輩にプロレスラーのSUGIさんから『プロレスをやってみないか』と誘われたんですよ」

――その誘いがプロレスデビューに繋がるのですか。阿部選手をKOしたあと「ウェルター級で一番強いのは、プロレスラーのこの俺だ!」と仰ってましたね。

「僕はもともとプロレスが好きで、プロレスから格闘技に入った人間です。SUGIさんのお誘いを受けて、『今はプロレスをやってみたい。またやりたくなったら格闘技に出よう』と思いました。そこからは主にプロレスラーとして活動していたんです」

――先ほどお話に出た5連敗の相手は、順に村山暁洋選手、岡見勇信選手、川名雄生選手、岡野裕城選手、そしてキャプテン☆アフリカ選手です。強豪との対戦が続いたとはいえ、当時は鈴木選手が5連敗を喫したことに驚きました。

「なぜ5連敗を喫したのか、その明確な要因は分からないです。でも今にして思えば――よく『格闘技には心技体が必要だ』と言うじゃないですか。何があったわけでもないですけど、『心技体のバランスが良くなかったのだろうな』と考えています」

――正直なところ、鈴木選手のファイトスタイルを考えると「ダメージが溜まっていたのかな」とも思っていました。

「ダメージですか。それは無かったですね。ただ、4連敗目の時に『何か歯車がかみ合っていないな』という感覚がありました」

――ではプロレスラーとして活動していながら、2022年にもう一度MMAを戦おうと考えたキッカケは何だったのでしょうか。

「それが――特に理由もないんです(笑)。やっぱり僕はMMAが好きなんですよ。ただただ『もう一度MMAをやりたい』と思って、同じアライアンスにいた先輩の宮川博孝さんに相談したらDEEPで試合を組んでもらえることになりました。

あとMMAを離れている間、プロレスのほかにラウェイの試合もしているんですよね。2021年7月にシュートボクシング王者の坂本優起選手と、グローブを着けたラウェイルールの試合で対戦しています。その時に『今なら心技体が揃って、もう一度MMAを戦えるんじゃないか』と感じました。それもMMAに復帰した理由の一つです」

――なるほど。キャプテン☆アフリカ戦から住村戦までの4年間で、国内のMMA事情も変わっていたと思います。そこで鈴木選手としては復帰にあたり、MMAを戦ううえで目標にしていることはありますか。

「目標ですか……。『ただMMAをやりたくなった』と、それだけなんです(笑)。今からUFCに行きたいとか、この大会に出たいという気持ちはなくて」

――それはもう心の底からMMAが好きなのですよね。しかし4年ぶりのMMAの相手が住村選手というのは、なかなかハードな復帰戦ではなかったですか。

「いえ、僕にとっては逆にありがたかったです。強い相手のほうが気持ちも乗るじゃないですか。変な言い方かもしれませんが、試合に勝ちたいから試合に出るということではなくて。もちろん試合をするからには勝ちたいです。そこで相手を選べば、それだけ勝つ可能性は高くなりますよ。でも、そういう試合はしたくない。僕は強い相手と戦うために、MMAに復帰したんです」

――強い相手に勝つために、もう一度MMAへ! 鈴木選手といえば、殺るか殺されるかのファイトスタイルが特徴的です。プロデビュー当時から「強い相手と殴り合って勝つ」ことが目標だったのでしょうか。

「それが……自分でも分からないんですよ」

――えっ!? どういうことですか。

「練習では寝技のほうが得意なのに、試合になると殴り合いに行っています(苦笑)。ケージに入ったところでスイッチが入ってしまうのか――今でも分からないです。それでも試合中の記憶はあるんですよ。自分が何をやったかは、全て記憶していて。だから自分の根っこには『それが格闘技であり、それが勝負だ』という気持ちがあるのかもしれないですね」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月18日(日)
午後5時40分~DEEP チャンネル-YouTube、U-NEXT、サムライTV

■ DEEP115対戦カード

<ヘビー級/5分3R>
酒井リョウ(日本)
ヤン・へジュン(韓国)

<DEEP & Black Combatライト級選手権試合/5分3R>
大原樹理(日本)
イ・ソンハ(韓国)

<DEEP & Black Combatバンタム級選手権試合/5分3R>
石司晃一(日本)
ユ・スヨン(韓国)

<DEEP JEWELS & Black Combat女子級アトム級選手権試合/5分3R>
大島沙緒里(日本)
パク・シユン(韓国)

<ミドル級/5分3R>
鈴木槙吾(日本)
チェ・ジュンソ(韓国)

<フェザー級/5分3R>
青井人(日本)
シン・スンミン(韓国)

<フライ級/5分3R>
駒杵嵩大(日本)
キム・ソンウン(韓国)

<バンタム級/5分2R>
力也(日本)
木下尚祐(日本)

<フライ級/5分2R>
杉山廣平(日本)
KENTA(日本)

<ライト級/5分2R>
涌井忍(日本)
倉本大悟(日本)

<フライ級/5分2R>
マサト・ナカムラ(日本)
亀田一鶴(日本)

<アマ68キロ契約/3分2R>
安井飛馬(日本)
菅涼星(日本)

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【RIZIN LANDMARK06】井上直樹×太田忍、イゴール・タナベ×ANIMAL☆KOJIの2カードが追加決定

【写真】舞台は違えど切磋琢磨する仲間から刺激を受け、太田がバンタム級挑戦へ向けて井上と対戦する(C)MMAPLANET

2日(土)都内にて、10月1日(日)に愛知県名古屋市中区のドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)のRIZIN LANDMARK 6 in NAGOYAの追加対戦カードとして、バンタム級の井上直樹×太田忍、84kg契約のイゴール・タナベ×ANIMAL☆KOJIの2試合が発表された。

井上は5月のRIZIN42でRIZINバンタム級王座決定戦への進出をかけてフアン・アーチュレッタと対戦するも敗戦。対する太田は4月のRIZIN LANDMARK 5で倉本一真にKO勝ちしており、対照的な立場の両者による一戦となった。


現在アメリカのキルクリフFCで練習中の井上は、主催者を通して「こちら(アメリカ)で多くの技術を学び、一歩ずつ進んでいくために日々練習しています。そして名古屋で試合が決まり、私が育った愛知で試合できることを楽しみにしています」とコメントを発表。

会見に出席した太田は「井上選手は技術面でも高いですし、試合でも高いパフォーマンスを出していて、RIZINのベルトに絡むうえで、クリアしなきゃいけない相手。逆に井上選手をクリアできたら、必然的にベルトが近くなると思う」と井上をタイトル挑戦に向けて越えるべき壁だと位置付けた。

また、先日シンガポールで行われた「Road to UFC2023Ep05&06」に出場した同門の鶴屋怜・神田コウヤについて質問を受けると「勝った選手、負けた選手がいて。特に怜は僕と(スパーリング)やっている時に怪我をして(試合は)無理だろと思ったなかで作り上げていく姿を間近で見ていて、若いのにすごいなと思いました。戦っている団体は違うけど目指すところは一緒です。僕の目標はRIZINチャンピオンで、この試合は絶対に落とせないし、最短距離でベルトまでいきたい」と語っている。

ドーピング違反があった木村“ミノルの禊の会見にーーMMAファイターとして太田、キック出場の宇佐美正パトリックが出席

もう一カードはRIZIN2戦目のタナベ×RIZIN初参戦のANIMALという顔合わせになった。会見は両者欠席、意気込みコメントが発表された。

タナベはRIZINデビュー戦となった7月の超RIZIN.2で元DEEPウェルター級王者・阿部大治にヒールホールドで一本勝ち。「今まで通りに自分のフィールドに持ち込んで得意な寝技でフィニッシュ出来ればと思っております」と2連続一本勝ちを誓う。

対するANIMALは柔道出身、DEEPを始め国内外の様々な団体でキャリアを積んだ後、2020年11月から2023年4月までK-1 GROUPに参戦。約3年半ぶりのMMA復帰戦に向けて「色んな国、色んなルールで戦ってきた経験をこのRIZINという大舞台で爆発させ、トップ戦線まで駆け上がります」とコメントした。

なお会見ではキックボクシングルールとして、9月24日(日)にさいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN44での安保瑠輝也×宇佐美正パトリック、RIZIN LANDMARK 6 in NAGOYAでの梅野源治×斎藤祐斗も発表されている。

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【RIZIN】速報中!超RIZIN.2~RIZINパート~

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超RIZIN.2のべラトールパートが終了して約1時間。後半戦のRIZINパートが目前に迫ってきました。堀口恭司×神龍誠のノーコンテスト、ホベルト・サトシ・ソウザの完敗など悲喜こもごもが交錯する内容でしたが、果たしてRIZINパートはどう転ぶのか、朝倉未来×ウガール・ケラモフのフェザー級王者決定戦に、フアン・アーチュレッタ×扇久保博正のバンタム級王者決定戦。そして伊澤星花×クレア・ロペスの女子スーパーアトム級タイトルマッチと見どころ満載。引き続き電波と充電の続く限り速報します。乱筆乱文にはご容赦くださいませ。


【第1試合 MMA 58kg契約】
○伊藤裕樹(ネックスイチムエ)
(判定2-1)
×ヒロヤ(トライフォース赤坂)
1R、軽快なステップで距離を取る両者。ヒロヤは胴タックルで組み付く。するとヒロヤは自ら引き込む。しかし伊藤はすぐに立ち上がる。そこからヒロヤは間髪入れずに組んでいく。伊藤はタックルを切るものの、ヒロヤはスタンドでバックに周ってスクランブルの展開。終盤に身体が離れるとパンチに前蹴りをヒットさせ、さらにギロチンチョークであわやの場面を作るがヒロヤは首を抜いて脱出。ラウンドを終えた。
2R、やはりヒロヤは組み付いていく試合展開。コーナーに押し込むが伊藤の腰は重い。だがヒロヤはスタンドでスルッと体勢を入れ替えてバックに周る。このまま時間を掛けてテイクダウン。だが伊藤は下からアームロック。しかしヒロヤは腕を抜くが、伊藤はその瞬間にスイープして上を取り返して脱出。スタンドに戻ると伊藤は左ミドルにアッパー、フック、ボディとパンチをヒットさせて攻勢。最後は逆に伊藤がテイクダウンを奪ってラウンド終了。
3R、開始直後から伊藤がスタンドでラッシュ。コーナーに追い込んで左右の連打。危ない場面だったがヒロヤはタックル。切られるがヒロヤは自らグラウンドで下になって回避。伊藤はバックに周るとチョークを狙う。しかしヒロヤは正対して逆にバックに周るとジャーマンで投げ捨てる。ここからスクランブルの展開。ヒロヤは上をキープするが伊藤も正対してスタンドに脱出。伊藤の蹴りを掴んだヒロヤに対して伊藤はギロチンチョーク。だがヒロヤは耐えて試合終了。判定はスプリットで伊藤に軍配。


【第2試合 MMA ミドル級】
×阿部大治(フリー)
(1R ヒールホールド)
○イゴール・タナベ(ブラジル/セラヴィー)
1R、開始直後に阿部のパンチがヒット。タナベはスリップ気味にダウン。しかし阿部は深追いせずスタンドを要求。スタンドで再開するとパンチを出して前に出るとタナベはタックル。しかし阿部は冷静に足を抜いてスタンドに戻る。スタンドになると阿部のパンチが上手。タナベは不用意にパンチを被弾する場面。嫌な予感はしたが、タナベはタックルで足を取ると自ら下になる。安部を転ばすと、その瞬間にヒールを極めると即座にタップ。タナベがあっと言う間に足関節を決めた!


【第3試合 MMA バンタム級】
×瀧澤謙太(Fired Up Gym)
(1R TKO)
○太田忍(パラエストラ柏)
1R、サークリングする瀧澤に対して太田は距離を詰める。序盤にタックルで組みに行くが瀧澤は冷静にかわす。身体が離れると瀧澤は意表を突いた後ろ回し蹴り!顔面に入ったが太田は足を掴む。しかし瀧澤は足を抜いてスタンドでプラッシャーを掛ける。ダメージはないのか太田は距離を詰めて組み付くとスタンドでバックに周ってジャーマン。瀧澤はすぐに立ち上がるが太田はスタンドでバックに周って寝かせいく。耐えていた瀧澤だが太田がスタンドのバックから左右のパンチを連打。リング外に身体を出した瀧澤を見てレフェリーが試合を止めた。


【第4試合 MMA ライト級】
○トフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン/オリオン・ファイトクラブ)
(2R TKO)
×アキラ(武蔵村山さいとうクリニック/&MOSH)
1R、開始直後からムサエフはイケイケ。パンチを振り回し、ミドル、前蹴りを多用。アキラは持ち前の打たれ強さで凌いでいたが中盤になるとグラつく始める。何度が動きが止まってムサエフの集中砲火を浴びたがアキラは打たれ強い。最後は打ち返し始めてラウンドを終えた。
2R、逆に前に出始めたアキラ。一方のムサエフは手が出なくなってきたかと思った矢先、前に出るアキラの突進をかわすと、コーナーに追い詰めて左右の連打。最後は左フックがクリーンヒット。アキラが鈍くダウンするのを見てレフェリーが試合を止めた!ムサエフが久しぶりのRIZINで快勝です。


【第5試合 MMA 70kg契約】
×パトリシオ・“ピットブル”・フレイレ(ブラジル/ピットブル・ブラザーズ)
(1R KO)
○鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)
1R、開始と同時に前に出る鈴木。パンチの交差から試合は少し落ち着く。パトリシオは様子を見て、鈴木も少しプレッシャーを弱めたか。それも鈴木の右フックがヒットすると再び圧力を強める。積極的にパンチを出してパトリシオをコーナーに追い詰めると両者足を止めての打ち合い。すると鈴木の左右の連打がヒット。ダウンしたパトリシオを見てレフェリーが試合を止めた!鈴木が大アップセット!!


9月24日にさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN.44で萩原京平×牛久絢太郎が決定!さらに11月4日のRIZIN LANDMARKはアゼルバイジャンで開催!アゼルバイジャン×RIZIN世界選抜。ワールドワイドになってきた。
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BELLATOR DEEP o RENA RIZIN アキラ クレア・ロペス スミコ・イナバ トフィック・ムサエフ ヒロヤ ポール・デイリー マゴメド・マゴメドフ ラフェオン・スタッツ 伊澤星花 伊藤裕樹 堀口恭司 太田忍 扇久保博正 朝倉未来 渡辺華奈 鈴木千裕 阿部大治

超RIZIN.2:オッズ/予想と展望

アンドレイ・コレシュコフ 1.45
ロレンズ・ラーキン 2.00

ランキング5位コレシュコフ、9位ラーキン。

元王者で、タイトルを奪われたリマとラーキンにしか負けてないコレシュコフ。試合間隔が開いたためか、過去4戦のうち2度、地元のローカルイベントで試合をしている。前回のラーキン戦はスプリット判定負け。

ラーキンはBellatorデビュー戦でいきなりタイトルに挑戦するもリマに判定負け。次戦もポール・デイリーにKO負け。しかしそこからは無敗。が、Bellator日本大会でのK太郎戦での体重オーバーがあり、その後ミドルに上げていた。昨年からまたウェルターに戻している。

ストライカー対決。打撃ではラーキンが上と見てラーキンKO勝ち。

マゴメド・マゴメドフ 2.35
ダニー・サバテロ 1.20

ミックス優勝で終わったバンタム級GPの3位決定戦。マゴメドフはミックスに2Rギロチンで負け、サバテロはアーチュレッタを破り暫定王座となったラフェオン・スタッツに僅差となったがスプリット判定負け。

グラップラー対決。サバテロが持ち味のしつこいタックルで押し切って判定勝ち。

渡辺華奈 1.30
ヴィタ・アルテイガ 3.75

アルテイガはキャリア2戦目からBellatorで6勝5敗。前戦では無敗のスミコ・イナバに判定負け。タックルに対してのカウンターのギロチンで2勝している。

柔術・打撃がそこまで強くないアルテイガなら、ギロチン以外は怖くはない。渡辺一本勝ち。

堀口恭司 1.65
神龍4.15

世界デビュー戦となる神龍が大幅アンダードッグ。堀口は昨年大晦日の扇久保戦で、6年ぶりに125ポンドまで落としたが、動きには問題なく完勝。組みでも扇久保を上回った。神龍は得意のタックルでテイクダウンが取れるか。1Rをテイクダウン奪えて取れるようなら、ユニファイドルールだけに、2R以降堀口にも焦りが出てくるかもしれない。逆に1Rから劣勢なら、差が開いていく一方だろう。

堀口判定勝ち。

パトリッキー・“ピットブル”・フレイレ 2.85
ホベルト・サトシ・ソウザ 1.83

昨年大晦日のマッキー戦、5月のカーライル戦と、フィジカルが強いグラップラー相手だとフィニッシュできなかったサトシ。しかし今回は急に決まった試合で、パトリッキーには対策する時間がない。緊急出場でコンディションが十分でないことを差し引いても、急な試合決定はサトシに分がある。唯一の不安要素としては5Rマッチであるということ。長期戦になると厳しい。パトリッキーは準備期間がないこともあり、弟のクレベル戦そのままの戦略で、寝技には付き合わないか。

サトシはREAL(Arzalet)以来5年ぶりのケージになるが、普段からケージを想定した練習をしているのだろうか。グラウンドでケージ際に詰められた状態だと下から動くのが難しくなるので、対処をしていないようだと下で削られる展開から抜け出せなくなる。

サトシが勝つなら2Rまでの極め、3R以降になるようならパトリッキー判定勝ち。

伊藤裕樹 1.22
ヒロヤ 4.50

DEEPでは2勝以下の相手にしか勝っていないヒロヤ。DEEPでも前座から抜け出せていないレベルで、前回初めて中堅の安谷屋と対戦したが判定負け。対する伊藤はフライ級GPベスト4なので厳しい。

伊藤判定勝ち。

阿部大治 3.10
イゴール・タナベ 1.37

タナベ、RIZINデビュー戦からいきなり階級下の相手。今後が不安になる。阿部もDEEPではタイトルを失ったが、RIZINウェルター級では無敗のトップ選手なのに、こんな使われ方をするとは。ここまでするなら、今後は世界からミドル級トップ選手を呼んできてタナベと当ててスターにしていくくらいして欲しい。

阿部は体格差はあるが、キャリアの差もあるので、序盤のテイクダウンさえ凌いで打撃勝負に持ち込めれば勝機はある。

タナベ1R一本勝ち。

瀧澤謙太 2.40
太田忍 1.59

一昨年の元谷戦でのアップセット貯金が底をついた瀧澤。そろそろIRZINレギュラーの座が危うい。レスリングから転向した太田は順調に成長している。瀧澤がRIZIN参戦後まったく成長していなければ、テイクダウンからパウンドで削られての判定負けが濃厚。ここが格闘技人生の分かれ目となる。

太田判定勝ち。

トフィック・ムサエフ 1.15
アキラ 5.75

今大会一番の大差のオッズ。アキラのファイトスタイル的に一発逆転とかもないし、致し方ないか。

ムサエフKO勝ち。

パトリシオ・“ピットブル”・フレイレ 1.18
鈴木千裕 4.50

ハイリスクローリターンのパトリシオと、ローリスクハイリターンの鈴木。これだけハイリスクな試合を受けるということは、パトリシオは鈴木を相当舐めてる。鈴木の場合は、仮に準備期間が十分あったとしても勝つ確率は変わらないだろう。序盤、目が慣れないうちにダメ元でKOを狙っていけば、宝くじが当たらないとも限らない。

パトリシオKO勝ち。

伊澤星花 1.18
クレア・ロペス 5.00

4月の初参戦でRENAに勝ったロペスがいきなり挑戦者に。他にふさわしい相手がいないから仕方ないかも知れないが、もうちょっと溜めて期待感が持てるようになってから組めたら良かったのだが。

伊澤一本勝ち。

フアン・アーチュレッタ 1.24
扇久保博正 4.25

ギリギリ試合を成立させた扇久保だが、残念ながら勝敗の興味という点では元のカードと比較にならない。せっかくフライ級ができて、適正階級で戦えるようになったのに、無駄な試合でダメージを負ってしまうのは気の毒。

レスリング力とフィジカルの差でアーチュレッタが圧倒しKO勝ち。

朝倉未来 1.71
ヴガール・ケラモフ 2.10

RIZINパートはほとんど結果が見えているカードばかりになってしまった中、この1試合のみでイベントの興味と質を担保している。朝倉がリングでケラモフのテイクダウンを切れるかどうか。ケラモフの堀江戦のように、ケラモフがテイクダウンして立ち際にスタンドバックを取る展開が序盤にあるようだと、プレッシャーで蹴りが出せなくなり、ケラモフが精神的に優位に立てる。

ケラモフ判定勝ち。

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F1 o ONE RIZIN アキラ トフィック・ムサエフ パンクラス ルイス・グスタボ 鈴木琢仁 阿部大治

超RIZIN.2:トフィック・ムサエフ vs. アキラ追加。

ムサエフは当初ルイス・グスタボ戦が候補となっていたが、グスタボが負傷のために流れ、今年4月にパンクラスライト級正規王者となったアキラがムサエフと対戦することに。

アキラはRIZINでは阿部大治・鈴木琢仁に勝ったものの、大原樹理にはスプリット判定負け。本人がコメントするように、本来なら対戦できない格上の相手となる。

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AJ・マッキー BELLATOR DEEP MMA o RENA RIZIN UFC クレア・ロペス トフィック・ムサエフ マゴメド・マゴメドフ ルイス・グスタボ 伊澤星花 堀口恭司 太田忍 朝倉海 渡辺華奈 鈴木槙吾 阿部大治

超RIZIN2:追加カード発表。伊澤 vs. クレア・ロペス、瀧澤 vs. 太田、阿部大治 vs. イゴール・タナベ他、Bellatorパートの追加カードも発表。

Bellatorパート

女子フライ級:渡辺華奈 vs. ヴィタ・アルテイガ
ウェルター級:アンドレイ・コレシュコフ vs. ロレンズ・ラーキン
バンタム級:ダニー・サバテロ vs. マゴメド・マゴメドフ

すでにBellator側が発表済みのカードもあるが、これで全5試合が決定とのこと。ライト級GP一回戦のAJ・マッキー vs. パトリッキー・フレイレとフライ級王座決定戦・堀口恭司 vs. 神龍誠がメインとセミになる模様。開始は12時からで、試合展開にもよるが、同日のUFC291(メインはポイエー vs. ゲイジーBMWタイトル戦)が11時開始なので、セミか場合によるとメインまでUFCとバッティングする可能性がある。

RIZINパート

女子スーパーアトム級タイトルマッチ:伊澤星花 vs. クレア・ロペス
バンタム級:瀧澤謙太 vs. 太田忍
ミドル級:阿部大治 vs. イゴール・タナベ

4月のLANDMARKでRENAを膝十字で破ったロペスがタイトル挑戦。2戦目だが、他に挑戦者にふさわしい選手もいないし妥当か。

瀧澤は一昨年のバンタム級GP2回戦で元谷にアップセット勝利した後、朝倉海に完敗。さらにブランク1年で迎えた昨年大晦日の試合では井上直樹に一本負け。太田は元谷には敗れたものの、4月のLANDMARKで倉本を1RKO。瀧澤はここで負けて3連敗となると苦しくなるし、正念場。

そして5月にRIZIN参戦を発表したイゴール・タナベだが、ミドル級での試合。参戦発表時から階級はどうするのかとは言われていて、榊原CEOはウェルターも視野に入れていると話していたが、さすがにそこまでは落とせなかったか。で、相手はライトでも試合している階級下の阿部大治…。阿部はDEEPで鈴木槙吾に敗れてタイトルを失っており、ベストじゃない階級での足元を見られたオファーでも出たいということなのだと思うが、タナベが負けたら階級下に負けて情けないということになるし、勝っても階級下相手なのだからすごくないということになり、誰も得をしないマッチメイク。せめて80kgくらいのキャッチウェイトなら良かったと思うが。タナベがまだMMAキャリアが浅いからということかもしれないが、体重ハンデの試合はノレない。

これに加えて、トフィック・ムサエフ vs. ルイス・グスタボが予定されていたが、グスタボが負傷していて怪我の回復次第とのこと。

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【RIZIN】速報中!超RIZIN2 追加対戦カード発表記者会見!


さてさて今日は7月30日にさいたまスーパーアリーナで開催される超RIZIN2の追加対戦カード発表記者会見が行われます。よもやのベラトールとの2部構成。既に大満足ですが、さらなる飛び道具が出てくるのか興味津々。本日も休憩時間を利用して電波と充電の続く限り速報します。乱筆乱文にはご容赦くださいませ。


・U-NEXTのPPV視聴料はRIZINとベラトールセットで7700円
・前売りは6600円
・超早割は5940円
・伊澤星花×クレア・ロペス
・瀧澤謙太×太田忍
・阿部大治×イゴール・タナベ

RIZINパートで追加発表されたのは以上の3試合。満を持してRIZINに参戦するタナベな相手は阿部という超リアリティ路線。王者経験者を相手にタナベは突き抜ける事が出来るのか。そして覚醒前夜の太田に対して崖っぷちの瀧澤。太田のテイクダウンか、タッキーの打撃か。詳細は追って!