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【UFN189】ポンジニビョと対戦、ミゲール・バエサ─02─「ファイトは喧嘩じゃない」

【写真】計量で余裕のポージング、ケージの中ではどのような動きを見せてくれるか。一挙手一投足を見逃さないで注視したい (C)Zuffa/UFC

明日5日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN189:UFN on ESPN+47「Rozenstruik vs Sakai」で、サンチアゴ・ポンジニビョと対戦するミゲール・バエサ・インタビュー後編。

MMA戦績10勝0敗、オクタゴンでも3連勝=3試合ともフィニッシュしている裏で、バエサというファイターが如何に頭を使い、相手を研究して戦っているのかがインタビューを通して理解できた。

自分の動きをするには、相手を研究すること。そしてコーチとの共同作業で、より相手を理解する。MMAを科学するミゲール・バエサは打ち合い上等のファイトをどう思っているのか。その答にこそ、彼の10勝負け無しの要因があるように感じた。

<ミゲール・バエサ・インタビューPart.01はコチラから>


──一部では、対戦相手の試合映像はそれほどチェックせず、自分の動きに専念するという選手もいます。または分析はコーチに任せて、その指示に従うファイターも見受けられます。しっかりと自身でも研究するミゲールからすると、そららの選手の試合への準備の仕方はどのように感じますか。

「ファイトって、規律が全てなんだ。規律から全てが生まれている。まずはジムでパンチを打つ、蹴りを使う。正しい動きはどうなのか、どういう風にすればより上手くなれるのかという日々を過ごす。ジムでのトレーニングが、まず存在する。

そして試合だ。相手がどのようなパンチを打つのか。素晴らしいパンチの持ち主に対して、自分はどのように対応すれば良いのか。クリンチが凄く上手い選手に対し、クリンチを避けるにはどんな手立てがあるのか。

それらのことをしっかりと頭に入れ、練習してきたことを出せる状態になって、試合に臨まなければいけない。しっかりと自分のなかで、相手の動きを考慮したシリオを持って戦うことは何よりも大切だと思っている。

自分の動きを試合に出すと思っていても、相手があってのことだ。そこを怠ると、試合は困難になる。正直にいえば、そういう選手は自分で自分の首を絞めていると思うよ。

コーチに任せるのも同じことだ。自分の目で見て、自分で判断するからこそ、試合で動くことができる。コーチと一緒に相手を分析していく素晴らしさは、同じモノを違う角度から見ることができるからだよ。

同じ相手を研究しても、僕とコーチは見えるモノが違ってくる。僕にはガードが下がっているように見えなくても、それに気づく人間がいる。だからコーチと自分自身で、相手を研究する方が理解力が深まるんだ」

──ミゲールはサンチアゴのことも十分に研究して、ファイトウィークを迎えているのでしょうね。

「危険なファイトだよ。彼は長い間UFCで戦ってきているので、とても経験豊かだ。常にフィニッシュを狙っていているからね。しっかりと腕を上げてガードし、パンチを被弾しないよう注意して戦う必要がある。サンチアゴのペースにならないよう、懐に入らせないようにしないといけない。

でも、ちゃんとゲームプランはあるから、試合を見て確認してほしい(笑)」

──楽しみにしています。ところで自分のパンチを当てるために、相手のパンチを貰う覚悟で戦う選手についてどのような印象を持っていますか。

「それがサンチアゴだということだね。自分が殴るには、殴られる覚悟は必要だろう。でも、僕はちゃんとディフェンスをして戦うよ。相手のパンチは貰わないで、僕のパンチを当てる。僕のパンチが当たれば、誰もが倒れる。拳が届けば倒せるんだ。サンチアゴが僕のパンチを貰う覚悟で戦うようだと、より戦いやすくなるよ」

──それにしても、ミゲールはファイトを科学のように捉えているのですね。

「同意するよ。ファイトは喧嘩じゃないからね」

──だからこそ10勝0敗というレコードを持っていることが理解できました。まるでケージの科学者です。

「サンキュー、それは僕にとって最高の誉め言葉だよ」

──今は打撃を入れてから、グラップリングゲームに持ち込んでいますが、それだけ相手を見ているとレンジをコントロールして、打撃戦の裏をかきテイクダウンからグラウンドに持ちこむことも可能ではないでしょうか。

「ショーをファンに楽しんでもらうこともあるけど、レンジを理解して相手の手を読んでいるからこそ、打撃で戦うんだよ。外を取っていれば、僕のパンチは当たる。サブミッションを極めるにも、その方が極めやすいよ。

打撃を交えた方がテイクダウンも取りやすい。そして──トップを取れば僕のモノだ。そこから柔術でフィニッシュする」

──では2021年中に、最大激戦区のウェルター級でどこを目指していますか。

「ただ勝ち続けるだけだよ。そしてキャンプとキャンプの間に、自分の技量を上げる。試合の度に新しいバエサになるんだ。常に進化版のバエサを見せたい。そうすることで、最終的にはいつの日かタイトルを手にすることになるだろうからね。

まずはサンチアゴとの試合だよ。僕の全ての動きを見てほしい。距離、アングル、前後、左右、上下運動、タイミング、色々な技術を交えて打撃を入れ、フィニッシュに結びつけるから」

■視聴方法(予定)
6月7日(日・日本時間)
午前5時~UFC FIGHT PASS

■UFN189計量結果

<ヘビー級/5分5R>
ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク: 254ポンド(115.21キロ)
アウグスト・サカイ: 255.5ポンド(115.89キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ウォルト・ハリス: 264 ポンド(119.74キロ)
マルチン・ティブラ: 251ポンド(113.85キロ)

<ミドル級/5分3R>
ロマン・デリツ: 186ポンド(84.37キロ)
ロウレアノ・スタルポリ: 185ポンド(83.91キロ)

<ウェルター級/5分3R>
サンチアゴ・ポンジニビョ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ミゲール・バエサ: 171ポンド(77.56キロ)

<ミドル級/5分3R>
ドゥスコ・トドロビッチ: 186ポンド(84.37キロ)
グレゴリー・ホドリゲス: 186ポンド(84.37キロ)

<ミドル級/5分3R>
トム・ブリーズ: 186ポンド(84.37キロ)
アントニオ・アローヨ: 186ポンド(84.37キロ)

<フェザー級/5分3R>
マクワン・アミルカーニ: 146ポンド(66.22キロ)
カムエラ・カーク: 146ポンド(66.22キロ)

<女子フライ級/5分3R>
モンタナ・デラロサ: 126ポンド(57.15キロ)
アリアニ・リプスキ: 124.5ポンド(56.47キロ)

<ヘビー級/5分3R>
タナー・ボーザー: 242ポンド(109.77キロ)
イリル・ラティフィ: 240ポンド(108.86キロ)

<ウェルター級/5分3R>
フランシスコ・トリナルド: 169.5ポンド(76.88キロ)
ムスリム・サルコフ: 171ポンド(77.56キロ)

<ライト級/5分3R>
アラン・パトリック: 154.5ポンド(70.08キロ)
メイソン・ジョーンズ: 156ポンド(70.76キロ)

<女子フライ級/5分3R>
マノン・フィオホ: 125.5ポンド(56.92キロ)
タバタ・ヒッチ: 124.5ポンド(56.47キロ)

<フェザー級/5分3R>
ユーゼフ・ザラル: 146ポンド(66.22キロ)
ショーン・ウッドソン: 145ポンド(65.77キロ)

<ライト級/5分3R>
クラウジオ・プエレス: 155ポンド(70.31キロ)
ジョーダン・ラヴィット: 156ポンド(70.76キロ)

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【UFN189】計量終了 SEI☆ZAファイターのタバタ・ヒッチ等、LFAからスクランブルで3選手がデビュー

【写真】ホドリゲスはタイトル奪取から3日にUFCとサインアップ。これぞLFA (C)Zuffa/UFC

5日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN189:UFN on ESPN+47「Rozenstruik vs Sakai」の計量が4日(金・同)に行われた。

14試合のロングラン興行だけあって、直前まで対戦カードの変更が見られたが、LFAからスクランブル発進で3人のファイターにUFCデビューを果たす。


(C)Zuffa/UFC

まず5月23日にマクワン・アミルカーニと対戦予定だったネイト・ランドヴェールの欠場により、カムエラ・カークのオクタゴンデビューが決まった。

カークはLFAで2連勝後に2019年シーズンのコンテンダーシリーズに出場もKO負け、1年後に再起戦=LFAでのブルーノ・ソウザ戦でもスプリット判定負けと後のない状況に追い込まれた。ここからLFAで連勝したクラーク、5月のダニエル・スウェイン戦では彼のグライディングファイトにスウェインに「もう終わり。引退だ」と試合だけでなく現役生活まで諦めさせてしまった試合は、まだ印象に新しいところだ。

カムエラのUFCステップアップの翌日24日にはドゥスコ・トドロビッチの対戦相手だったマキ・ピトロが負傷欠場となり、LFAミドル級王者グレゴリー・ホドリゲスの代役出場が決まった。

ホドリゲスは、その3日前のLFA108でジョシュア・フレムドを見事な右ストレートでKOしたばかり、即UFCとサインを果たした。LFAの歴代ミドル級チャンピオン~エリク・アンダーソン、マルクス・ペレス、アンソニー・ヘンダーソン、イアン・ハイニッチ、ブレンダン・アレン~は、今回のホドリゲスのステップアップにより、6人全員がUFC進出を果たすことになった。

さらに計量の前日にタバタ・ヒッチのスクランブル発進と、マノン・フィオホ戦が明らかとなった。フィオホが元々戦う予定だったマリナ・モロズの欠場理由は伝わってこないが、1日(火・同)に予定されていたメディアデーで、フィオホは直前で欠席が決まり、この時にモロズのプルアウトが陣営に伝えられていたようだった。

(C)Zuffa/UFC

ヒッチは昨年9月にLFAにデビューする以前は日本でSEI☆ZAに出場しており、小見川道大に柔道の指導を受け講道館柔道の黒帯を手にしている。

とはいえ本来はストロー級、そして組みの強さに対して、打撃にはまだまだ課題があるヒッチ。対するフィオホは長身のフランス人ストライカーで、女ワンダーボーイ(=ワンダーガール??)ばりにサイドキック基調のファイトを展開する。

組み&寝技においてはフィオホも成長過程にあるが、サイドキックが得意な遠距離ファイターではなく、接近戦では力強い首相撲と鋭いヒザ蹴りを得意としており、ヒッチのオクタゴン初陣は相当にタフな戦いになることが予想される。

■視聴方法(予定)
6月7日(日・日本時間)
午前5時~UFC FIGHT PASS

■UFN189計量結果

<ヘビー級/5分5R>
ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク: 254ポンド(115.21キロ)
アウグスト・サカイ: 255.5ポンド(115.89キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ウォルト・ハリス: 264 ポンド(119.74キロ)
マルチン・ティブラ: 251ポンド(113.85キロ)

<ミドル級/5分3R>
ロマン・デリツ: 186ポンド(84.37キロ)
ロウレアノ・スタルポリ: 185ポンド(83.91キロ)

<ウェルター級/5分3R>
サンチアゴ・ポンジニビョ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ミゲール・バエサ: 171ポンド(77.56キロ)

<ミドル級/5分3R>
ドゥスコ・トドロビッチ: 186ポンド(84.37キロ)
グレゴリー・ホドリゲス: 186ポンド(84.37キロ)

<ミドル級/5分3R>
トム・ブリーズ: 186ポンド(84.37キロ)
アントニオ・アローヨ: 186ポンド(84.37キロ)

<フェザー級/5分3R>
マクワン・アミルカーニ: 146ポンド(66.22キロ)
カムエラ・カーク: 146ポンド(66.22キロ)

<女子フライ級/5分3R>
モンタナ・デラロサ: 126ポンド(57.15キロ)
アリアニ・リプスキ: 124.5ポンド(56.47キロ)

<ヘビー級/5分3R>
タナー・ボーザー: 242ポンド(109.77キロ)
イリル・ラティフィ: 240ポンド(108.86キロ)

<ウェルター級/5分3R>
フランシスコ・トリナルド: 169.5ポンド(76.88キロ)
ムスリム・サルコフ: 171ポンド(77.56キロ)

<ライト級/5分3R>
アラン・パトリック: 154.5ポンド(70.08キロ)
メイソン・ジョーンズ: 156ポンド(70.76キロ)

<女子フライ級/5分3R>
マノン・フィオホ: 125.5ポンド(56.92キロ)
タバタ・ヒッチ: 124.5ポンド(56.47キロ)

<フェザー級/5分3R>
ユーゼフ・ザラル: 146ポンド(66.22キロ)
ショーン・ウッドソン: 145ポンド(65.77キロ)

<ライト級/5分3R>
クラウジオ・プエレス: 155ポンド(70.31キロ)
ジョーダン・ラヴィット: 156ポンド(70.76キロ)

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UFC on ESPN+47:オッズ/予想と展望

ジャルジーニョ・ホーゼンストライク 1.80
アウグスト・サカイ 2.00
ウォルト・ハリス 2.40
マルチン・ティブラ 1.57
ロマン・ドリーゼ 1.67
ラウレアノ・スタロポリ 2.20
サンチアゴ・ポンジニッビオ 2.00
ミゲル・バエザ 1.80
ダスコ・トドロヴィッチ 1.61
グレゴリー・ホドリゲス 2.30
トム・ブリーズ 1.40
アントニオ・アロヨ 3.00
モンタナ・デ・ラ・ロサ 1.36
アリアネ・リプスキ 3.10
タナー・ボーザー 1.50
イリル・ラティフィ 2.62
フランシスコ・トリナウド 3.00
ムスリム・サリコフ 1.40
マクワン・アミルカーニ 1.44
カエムラ・カーク 2.75
アラン・パトリック 3.30
メイソン・ジョーンズ 1.33
マノン・フィオロ -
タバタ・ヒッチ -
ショーン・ウッドソン 1.53
ユーセフ・ザラル 2.50
クラウディオ・プエレス 2.62
ジョーダン・レビット 1.50

ランカーはセミとメインのみで、どちらもヘビー級。ホーゼンストライクが過去に勝っているアリスタージュニオール・ドス・サントスUFCからリリースされ、急激にヘビー級の世代交代が進んでいる。ランカーでは40代は15位のアレクセイ・オレイニクのみ。35歳以下の選手が増えてきている。

メインは6位ホーゼンストライクと9位サカイの対決。UFCデビューから4試合連続KO勝利で、5戦目に現王者ガヌーにKO負けしたホーゼンストライク。次戦ではJDSにKO勝ちしたが、前戦のシリル・ガーヌ戦では、プレッシャーをかけられ、終始ケージを背負って手が出せない展開で判定負け。

サカイもまたUFCデビューから4連勝していて、5戦目の前戦ではアリスター・オーフレイムと対戦。初のメインに抜擢されたが、序盤こそ互角だったものの、4R以降は疲れが見え、アリスターにテイクダウンされるとパウンドでKO負け。

お互い負けからの復帰戦だが、サカイは4連勝した試合でも内容はグダグダ。タイトルに絡むだけの実力はまだない。ここはホーゼンストライクが圧勝か。ホーゼンストライク1RKO勝ち。

プレリムではマノン・フィオロ vs. マリーナ・モロズの試合が組まれていたが、今日になってモロズが欠場。替わって初参戦のタバタ・ヒッチがUFCデビューする。

ヒッチは2017年、日本で開催されていたSEI☆ZAにブラジルからの留学生として参戦。日本に一年以上滞在し、小見川道場などでトレーニングをしていた。SEI☆ZAを卒業後、アメリカに渡ると、ノーギの試合に出場。マッケンジー・ダーンのトレーニングパートナーも務めている。昨年LFAでMMAに復帰すると、約半年で3連勝。今回のチャンスを掴んだ。SEI☆ZA出身のUFCファイターはユリア・ストリアレンコに続いて2人目。

第1試合開始は6日朝6時から。速報します。

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