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ABEMA Cage Warriors MMA MMAPLANET o ONE PFL UFC UFC285   アマンダ・ヒーバス アレクサ・グラッソ イアン・ギャリー キャメロン・サーイマン シャクハト・ラクモノフ シリル・ガンヌ ジェイミー・ピケット ジェイリン・ターナー ジェシカ・ペネ ジュリアン・マルケス ジョン・ジョーンズ タバタ・ヒッチ ダン・フッカー デレック・ブルンゾン トレヴィン・ジョーンズ ドリキュス・デュプレッシー ファリド・バシャラット ブラック ベニール・ダリューシュ ボー・ニコル マテウス・ガムロ マナ・マルチネス マフクアンドレ・バリユー ヴァレンチーナ・シェフチェンコ ヴィヴィアニ・アロージョ 中村倫也 風間敏臣

【UFC285】計量終了 お腹ポッコリ、ジョン・ジョーンズが3年振りの実戦でヘビー級王座挑戦

【写真】この腹は驚き。これでも強い──と期待してしまうのが、JJの凄まじさだ (C)Zuffa/UFC

4日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催されるUFC 285「Jones vs Gane」の計量が3日(金・同)に行われている。

メインはフランシスコ・ガヌーの王座返上とUFC離脱を受けて行われるUFC世界ヘビー級王座決定戦、ジョン・ジョーンズが3年振りのファイトでヘビー級王座に初挑戦。元暫定王者のシリル・ガンヌと戦う。

JJはライトヘビー級時代には2メートル15センチというリーチの長さを打撃とレスリングで最大限に生かし続けてきた。今回の248ポンドと計量結果は明らかに過去最大だが、206センチのリーチを誇るシリル・ガンヌを相手にライトヘビー級時代の圧を掛けることができるのかが最大の見どころだ。

セレモニアル計量で大ブーイングを浴びたガンヌと、対照的に大声援を受けたJJは輪郭から体のフォルムとライトヘビー級時代とはまるで違う容姿でスケールへ。

フェイスオフでは下腹ポッコリ、0.5ポンド軽いガンヌの方がグッドシェイプに見えた。そのガンヌは「この試合はビッグボーナス。この機会を手にできてハッピーだ。明日、勝てばベルトが手に入る。そしてこの惑星で一番のバッドアスに勝てるという2つ目のボーナスもある。ここにいられて、とても幸せだ」と話した。

対してJJは、「ただただ素晴らしい想いだ。皆のこと、もの凄く愛している。ここに来てくれてありがとう。皆の前で戦えることを光栄に思う。この贈り物を手にすることができて、本当に恵まれているよ。今も変わらずいえる。明日も楽しもうってね」と笑顔を見せ続けた。


コメインはUFC世界女子フライ級王者ヴァレンチーナ・シェフチェンコが、8度目の防衛戦でアレクサ・グラッソを迎え撃つ。今回のキャンプをパラエストラ柏で行うという前代美音の行動に出たシェフチェンコは、千葉滞在中に練習に対する向き合い方と人間性で、練習仲間の全てを魅了し絶賛された。

「みんな、ありがとう。皆の前で素晴らしい試合をすることが待ち切れない。この試合はウォーになる」と話したグラッソに続き、「明日は強敵と戦う。でも、どれだけ彼女が強くても私の方がより強い。2倍強いから。明日はそういうアクションを皆に披露する夜になるわ」とシェフチェンコは断言した。

2階級の世界戦が組まれた今大会。メインカードであ注目のウェルター級でジェフ・ニールが 175ポンドと計量オーバー、16連勝中のシャクハト・ラクモノフとの一戦の前にミソをつけてしまったのは残念だ。

ダン・フッカーの代役ながら、昨年10月にベニール・ダリューシュ戦の敗北から再起を賭けるマテウス・ガムロがジェイリン・ターナーと戦う。

さらに噂のボー・ニコルのオクタゴン・デビュー戦=ジェイミー・ピケット戦が組まれたメインカードは当然として、プレリミから世界最高峰らしい凄まじいカードが並んでいる。

オープニングマッチでニコルと同様にUFC初陣を迎えるロイック・ラジャポフはPFL2021シーズンのライト級準優勝者だ。

第2試合もUFCデビュー戦となる選手=ファリド・バシャラットが登場。

デモン・ブラックシアー戦で、兄ジャビッドの1年遅れで世界最高峰に到達した。兄はキャリア14連勝、弟はここで勝てば10連勝と、兄弟無敗記録を24に伸ばせるか。

女子ではSEI☆ZA出身タバタ・ヒッチ、元ストロー級クィーン・オブ・パンクラシストのヴィヴィことヴィヴィアニ・アロージョという日本からの支持率が高い両者が出場する。

タバタは昨年10月に戦う予定だったジェシカ・ペネ戦が再度組まれた。

前回はペネの体調不良で流れた一戦、元タイトルこんだーを相手にタバタはオクタゴン3勝目を狙う。

ヴィヴィは世界王座に挑むグラッソに敗れてからの再起戦、対戦相手のアマンダ・ヒーバスと同様にタイトル戦線に留まるためのサバイバルマッチに臨む。

さらにウェルター級ではアイルランドからキャリア10連勝中、Cage Warriors時代のようにエンターテイメント性が高い試合でなく、しっかりと勝つ試合を続けているイアン・ギャリーが、中国のソン・ケナンとの一戦も組まれた。

既にオクタゴンで3連勝のギャリー、上と戦う権利を得るためのパフォーマンス&フィニッシュを期待されているといっても過言でない。

復活を賭して、背水の陣のコディ・ガーブラントとトレヴィン・ジョーンズとの対戦。

さらに1ポンド・オーバーだったマナ・マルチネスとキャメロン・サーイマンの一戦など、中村倫也&風間敏臣の対戦相手になるやもしれないバンタム級ファイターの顔合わせも日本のファンにとっては見逃せない。

他プロモーションならタイトル戦もしくはメインカード、UFNならヘッドライナーというカードが連続しているてんこ盛りのPPVイベント、UFCの底力が見える大会だ。

■視聴方法(予定)
3月5日(日・日本時間)
午前7時30分~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
正午~WOWOWプライム

■UFC285計量結果

<UFC世界ヘビー級王座決定戦/5分5R>
ジョン・ジョーンズ: 248ポンド(112.49キロ)
シリル・ガンヌ: 247.5ポンド(112.26キロ)

<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
[王者] ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)
[挑戦者]アレクサ・グラッソ(メキシコ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェフ・ニール: 175ポンド(79.37キロ)
シャクハト・ラクモノフ: 171ポンド(77.56キロ)

<ライト級/5分3R>
マテウス・ガムロ: 156ポンド(70.76キロ)
ジェイリン・ターナー: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジェイミー・ピケット: 186ポンド(84.37キロ)
ボー・ニコル: 185.5ポンド(84.14キロ)

<バンタム級/5分3R>
コディ・ガーブラント: 136ポンド(61.69キロ)
トレヴィン・ジョーンズ: 135ポンド(61.24キロ)

<ミドル級/5分3R>
デレック・ブルンゾン: 185.5ポンド(84.14キロ)
ドリキュス・デュプレッシー: 185ポンド(83.91キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ヴィヴィアニ・アロージョ: 126ポンド(57.15キロ)
アマンダ・ヒーバス: 126ポンド(57.15キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジュリアン・マルケス: 186ポンド(84.37キロ)
マフクアンドレ・バリユー: 185ポンド(83.91キロ)

<ウェルター級/5分3R>
イアン・ギャリー: 171ポンド(77.56キロ)
ソン・ケナン: 171ポンド(77.56キロ)

<バンタム級/5分3R>
マナ・マルチネス: 137ポンド(62.14キロ)
キャメロン・サーイマン: 135ポンド(61.24キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ジェシカ・ペネ: 116ポンド(52.62キロ)
タバサ・ヒッチ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<バンタム級/5分3R>
ファリド・バシャラット: 136ポンド(61.69キロ)
デモン・ブラックシアー: 136ポンド(61.69キロ)

<ライト級/5分3R>
ロイック・ラジャポフ: 155.5ポンド(70.53キロ)
エステバン・リビヴィクス: 156ポンド(70.76キロ)

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UFC 285 Press Conference Reaction With Michael Bisping 🔥 Fight Week Special As Jon Jones Returns

Join Michael Bisping, Adam Catterall and Nick Peet from Las Vegas as they react to the #UFC285 press conference as Jon Jones stole the show on his return. #JonJones #FightWeek

Watch Jones 🆚 Gane on Saturday live from 1am on BT Sport 1

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE UFC UFC285 ジェイミー・ピケット ダナ・ホワイト ボクシング ボー・ニコル 堀口恭司

【UFC285】NCAA優勝3度、MMA3戦の平均試合タイム49秒!! ボー・ニコル「MMAファイターとして勝つ」

【写真】現世界ミドル級王者アレックス・ポアタンのキャリア8戦目、UFC4戦目で王座挑戦という記録を打ち破る可能性も (C)MMAPLANET

4日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催されるUFC285「Jones vs Gane」でボー・ニコルが、UFCデビュー戦でジェイミー・ピケットと対戦する。

ペンステート時代にNCAA D-1優勝3度、東京五輪出場は逃したが、MMA転向後は3戦3勝、1試合平均の試合タイムは驚愕の1分切り、49秒だ。レスラー時代にグラップリングでライアン・ゴードンと対戦し、最終的には三角絞めで敗れたが、それまでカニバサミからヒールを防ぎ続けていた。

東京五輪を目指していた時期に、これだけの対応力を見せていたニコル。MMAのコアの部分では、すでに世界トップクラスにあるスーパールーキーはUFCで戦うことに自信しか持っていなかった。


──コンテンダーシリーズの圧倒的な2連勝からUFCデビュー。現時点で世界王者アレックス・ポアタンと対戦しても、無傷で組んで倒すことができれば勝利する力がある。そんな風に思わせるだけの圧勝劇を続けています。

「アハハハハ。そんな風に言ってもらって、最高だよ。サンキュー・ソーマッチ」

──そして今週末、オクタゴン初陣が控えています。今の気持ちを教えてください。

「楽しみでならない。素晴しい機会を得ることができたと思っている」

──ところでコンテンダーシリーズ初戦では3勝0敗の相手に62秒でRNCを極めたにも関わらず、サインはならずシリーズ最終戦でもう1試合を組むという結果となりました。同シリーズに出場権を得た時点で、経験云々は不問にすべきだと思うのですが、ボー自身は理不尽だと感じなかったですか。

「もちろん最初の試合でUFCと契約したかったよ。でも、またコンテンダーシリーズで戦う機会をダナ・ホワイトから与えられたのだから、凄く燃えた。より経験を積むチャンスを得られたわけだし、UFCでデビューする準備になると思ったからね」

──そうなのですね。いやぁ、でも次の試合がUFC本戦の方がよりセンセーショナルナルじゃないかと。

「まぁ、UFCで戦いたいと思わなかったわけじゃない。そのつもりだったし。ただし、このプランの変更は全てが良い方向に働いたんじゃないかな。実は僕は多くの対戦相手から、試合を拒否られてきたんだ。だから、あそこでもう1試合約束されたことは良いことだったよ」

──やはりボーのレスリングの実績が、そうさせるのでしょうか……。ところで日本にはフォークスタイルレスリングは行われていないのですが、試合を見るとパンチのないMMAと言っても過言でない。ずっとそう思ってきました。

「その通りだ。全てのレスリングがMMAで戦うことに役立つよ。でもカレッジ・フォークスタイルレスリングは、どの格闘技と比較してもMMAに転向したときに技術の応用がきく。テイクダウンをしてからも、エスケープという攻防がある。そこにたくさんの技術が詰まっているんだ。子供の頃からフォークスタイルレスリングをやってきたから、どんな相手が来てもコントロールして、抑えることができる自信がある」

──両手をホールドすることなく相手をコントロールできる。つまり、片手が自由になっています。

「MMAになるとコントロールして、殴れるってことだからね(笑)」

──米国のMMAには本当に多くのカレッジレスリング出身のファイターがいますが、NCAA D-1で3度優勝、残りの1回も1年生次の準優勝という結果を残しているファイターは、ほとんどないかと。

■NCAA D-1レスリングで複数回優勝し、MMAで一定以上の活動をして結果を残しているファイター

2回:マーク・コールマン、マーク・ケアー、ケヴィン・ランデルマン、ロイス・アルジャー、ジョニー・ヘンドリックス、スティーブ・モッコ、コール・コンラッド、ベン・アスクレン

3回:ジェイク・ロショルト、エド・ルース、スティーブン・アバス、

※3度優勝はこの他マーク・シュルツ(MMAは初期UFCで1戦1勝のみ)、カールトン・ハセルリグ(3勝2敗、ローカルショーとEXCのプリレミ出場が1度)。スティーブン・ジョーゲンス(活動1年3カ月。エクストリーム・チャレンジで3勝0敗)

「3度、NCAAで優勝したことに関して達成感はあるよ。現状、MMAファイターで僕と同じだけの達成感を持っている選手はいないだろう。まぁ、もう今ではそうやって文字にして伝えられるだけのことでしかないけどね。

ただし、これからUFCで活躍することで僕に続いて多くのカレッジレスラーがMMAで活躍してほしい。特に僕の母校のペンシルバニア州立大のレスラーたちがね」

──フォークスタイルレスラーは、大学を卒業すると長年トレーニングしてきたルールで戦う大舞台はないのですか。

「ないね。五輪スタイルに転向するしかない。レスリングを続ける者の多くは、フリースタイルで戦うようになる。僕自身、TOKYO2020のトライアルに出て2位だった。この結果を受けて、MMA熱の方が大きくなったんだ」

──やはり五輪を逃した時が、キャリアの分岐点になるのですね。

「五輪は大きいよ。オリンピックの金メダルは、ずっと僕の夢だった。だから2024年のパリ五輪を目指すという選択もあった。家族とも話したけど、MMAの方が燃えられると感じたんだ。簡単な決断じゃなかったよ。でも僕は今、とても楽しめている。あの時の判断は間違っていなかったと思っている」

──五輪が夢だと、カレッジまでフォークスタイルを続けるのは遠回りではないでしょうか。ずっとフリースタイルに集中している方が、有利ではないかと。

「きっとそうだろうね。フォークスタイルとフリースタイルは凄く違う。ピリオド、タイム、ルールとまるで別だからね。それでもアメリカン・レスラーは、五輪で活躍し続けているよ。何よりカレッジでのフォークスタイルレスリングは、本当にエキサイティングだからね。あのコンペティションの盛り上がりを知れば、大学に進まずフリースタイルに専念することなんて僕はできないな(※ヘンリー・セフードは大学に進学せず、コロラドのオリンピック・トレーニングセンターでフリースタイルに集中し、金メダリストとなった)」

──それほどレスリングに没頭していたボーですが、いつ頃からMMAファイターになることを考えるようになったのですか。

「子供の頃、8歳や9歳の時からUFCを見ることが大好きだった。レスリングを続けていても、将来的にはMMAに進む気持ちでいたよ。そしてカレッジの2年と3年の時、少しだけど柔術も習い始めていた。あの時、MMAを戦いたいという気持ちからMMAを戦わないといけないという風に意識が変化したんだ。

柔術、ボクシング、ムエタイと違うマーシャルアーツを学ぶことは凄く楽しいよ」

──レスラーがMMAで成功するか否かは、レスリングの能力以上に殴ること、何より殴られることにどれだけ耐久性があるかだと思われます。

「打撃には自信を持っているよ。プロ初戦はKO勝ち、コンテンダーシリーズの2戦目でもパンチでダウンを奪っている(※組むと見せて、左オーバーハンドを決めた)。殴るタイミングや距離は、僕にとっては新しい経験で新鮮だった。だからこそ、可能な限り時間を割いて練習している。今だって一番自信があるのはレスリングだけど、僕の打撃は日に日に良くなっているよ」

──ATTには堀口恭司選手が所属していますが、親交はありますか。

「実は初めてATTに練習に行った時、ドーム(ドミトリー=寮)で一緒だったんだ。キョージは最高だよ。ベストガイさ。ペンシルバニアの自分のジムからATTに練習に行くとき、キョージに会うのが楽しみでならない。

キョージのカラテ・スタイルで見せるパンチ、そして蹴りからテイクダウンという流れが大好きなんだよ。キョージのMMAを見るのが、楽しみでならない。彼は絶対的に世界のベストの1人だ。いくつかキョージのような打撃を自分のファイトのなかに採り入れることができればなって思うよ。本当にキョージは最高のヤツだから」

──それは楽しみです。ではUFC初戦の相手、ジェイミー・ピケットの印象を教えてください。

「喧嘩屋……喧嘩ボクサーだけど、経験豊かで何でもできるファイターだよ。運動神経も良いし、体も強い。ただし、アドバンテージを持っているのは僕の方だ。圧倒的にレスリングでは僕の方が上だから。テイクダウンから寝技に持ち込んで、僕の柔術がどれほどのモノか披露したい。彼をサブミットしてね。

まあKOでも、サブミッションでもフィニッシュして、どでかいインパクトを残すつもりだ。僕はただのレスラーじゃない、MMAファイターとして勝つ。もちろん勝利は大切だけど、それ以上にファンの皆がまた見たいと思うる試合をするつもりだ」

■視聴方法(予定)
3月5日(日・日本時間)
午前7時30分~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
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ABEMA K-1 MMA MMAPLANET o ONE UFC UFC285   アマンダ・ヌネス アレクサ・グラッソ キック ボクシング ヴァレンチーナ・シェフチェンコ

【UFC285】グラッソ戦前の格闘聖女ヴァレンチーナ・シェフチェンコ─02─「私は戦いに疲れることはない」

【写真】パラエストラ柏の皆が、彼女を尊敬し心酔しきっていたのは何も強さだけでないことがハッキリと分かった (C)MMAPLANET

4日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催されるUFC285「Jones vs Gane」のコメインでアレクサ・グラッソを相手に8度目の防衛戦に臨むUFC女子世界フライ級王者ヴァレンチーナ・シェフチェンコ・インタビュー後編。

パラエストラ柏で、3週間のキャンプを終えた彼女が話してくれた、数々のMMA論。MMAは強ければ、正義。そのうえで、人間として尊敬できればもっと格好良い。そんな世界最強のMMAファイターの言葉──あの舞台で勝ち続けることができる人間が話す言葉は、才能に満ち溢れた王者の論理だろう。だが、同時にどのような人間でも持ち続けることができる姿勢、思考を彼女は教えてくれた。

<ヴァレンチーナ・シェフチェンコ・インタビューPart.01はコチラから>


──なるほどぉ。ところでヴァレンチーナはただ様々な競技で戦ってきただけでなく、成功を収めてきています。テコンドー、ムエタイ、キックボクシング、柔道、ボクシング、そしてMMAと、まるで違うルール、よく似たルール、ともに結果を残せる理由をどのように考えていますか。

「それは私がマーシャルアーツを30年間やってきた経験があるから。私は5歳から格闘技を始めたわ。それに家族の皆がマーシャルアーチストだった。母はテコンドー三段で、母の影響で私も姉のアントニーナもマーシャルアーツを始めることになった。アントニーナはUFCファイターになった一方で、パイロットの仕事も続けていて。その都合で彼女はプエルトリコにいて、このあとラスベガスで合流することになっているの」

──パイロットですか、本当に多才なのですね。

「そうね(笑)。全ては経験よ。コーチのパベル・フェドートフはいつも私に『ヴァレンチーナ、ユニバーサル(普遍的な)ファイターであれよ』と言っているの。『本当のファイターは違うスタイルや違うルールでの戦いを恐れることはない』って。立ち技でも寝技でも、必要な戦いに応じるだけ。違ったルール、違った戦いに必要なことをするだけよ。

テコンドー、散打、空手、キックボクシング、K-1、本当に多くのムエタイの試合、全ては自分の経験で戦うだけ。もっと練習して、もっと理解して、もっと成功への道を探ること」

──ただし、戦い方としてはアジャストが必要だと思います。そのなかで、変わることのない軸のようなモノを持たれていますか。

「そうねぇ……全般的に見て理解力かな。どのように戦えば良いのか、どのように試合に向けて練習すれば良いのかという思考を確立させ、その考えを練習中や試合が始まってから曲げないことを。それを変えるようなことがあれば、自分の戦いの全てがガタガタと音を立てて崩れ落ちてしまうから。

どれだけ成功したのか。どれだけ高見を目指し、どれだけ自分の立ち位置が変わったのか。そんなことは一切関係ない。私はずっと同じファイターであり、同じ人間。勝利に対して謙虚であり続け、ハングリーであり続ける。それを何度も繰り返すだけ。それが成功の鍵だと思う。

テクニックもスタイルも変えて構わない。でも、自分の内面は立場によって変えてはダメ。マーシャルアーツを戦い始めた時と同じ内面を持ち続け、その内面から放出されるエネルギーを大切にすること。自分への自信、自身の平穏さを立場や状況で変えないこと。そこが一番大切な部分よ。チャンピオンになり、チャンピオンであり続けるには」

──なるほどぉ。真っ新な時のエネルギーと、素の自分を大切にするということですね。ところで世界戦の前のキャンプだというのに、対策練習をしているような風には見えなかったです。

「普段からそうよ。誰だって対戦相手の試合を見て、研究して、練習をしているはず。私もアレクサの試合を見て特に危険な攻撃が何かはしっかりと頭にいれているわ。だから、皆と同じことをやっているはずよ。いかにその展開を避けるのか、しっかりと頭に入っている」

──とはいえアレクサ・グラッソと同じような体形の選手もいないし、構えも皆がそれぞれのスタンスで戦っていましたが……。

「もちろん、彼女と同じ体形で同じようなスタイルのトレーニング・パートナーがいてくれると、最適ね。でも、そうじゃない場合はどうするの? パラエストラ柏の練習仲間は、アレクサの真似をするのではなくて、本来の自分の力を出してくれた。とてもシリアスで強度の高いトレーニングよ。私がミスをすれば、顔面を殴られる。そんな緊張感のある練習をここで3週間やってきたわ。彼らが本来の自分の戦いをすることで、本当に危険で緊張感のある練習ができたの。彼らがアレクサの真似をしても、そんな練習にはならない。

それよりもスタイルの違う、色々な強い選手と練習できるほうがずっと試合に役立つわ。今回の防衛戦だけでなく、これから私が戦う全ての試合においてね」

──いやぁ、自分の浅薄な考え方が恥ずかしい限りです。では、そのように準備してきたアレクサ・グラッソはどのようなファイターだと考えていますか。

「彼女は強い。寝技もできてボクシングも強い、コンプリートファイターよ。このレベルで、チャレンジャーになるにはどの状況でも正しく戦えて当然で。だから、私も何も変わりなく、全ての面で戦えるように2週間前までに最高の状態に整えてきたわ。練習を続けて、戦う。そして、今回も勝利を手にするだけよ」

──アレクサもヴァレンチーナも、距離のコントロールに長けていると思います。ただ、ヴァレンチーナの距離のコントロールは攻めるためで。対して、アレクサは防御のためにように感じます。

「う~ん……そうかしら。攻める時は攻めるし。さっきも言ったようにハイレベルなファイターは、どんな状況でも戦えないといけないから。良いスタイルマッチアップだと思うけど。皆が見て、楽しめる試合になるはずよ」

──ではその距離の取り方ですが。前手、前足で距離を測り、後ろの手足の攻撃に繋げるケースが多いと想うのですが、ヴァレンチーナは後ろ足で距離を取って移動することも間々あるように見受けられます。

「それは状況によって変わってくると思う。手の時もあるし、足の時もある。ファイトはファイトで、誰もこうなる、こうだって予測はできない。そんな話した通りのことがオクタゴンの中で起こるなら、誰も苦労はしないわ(笑)。だから、自分ができる限りの努力をして試合に臨むの。そして試合中は自分の体の動きに、身を委ねることね。

私は前手で距離をとることもあるし、前足でタイミングを測り、後ろ足で移動もする。何も一つの方法論に拘る必要はないから。もちろん、距離のコントロールは戦う上で本当に大切なことで。正しい距離が、良い結果を生むことは確かよ。そして、正しいタイミングが、勝敗を決するといっても過言でないわ。

そのために正しい技術を学び、トレーニングを続けること。オクタゴンに入って、ホーンがなれば考えている時間なんてない。次に何をしようかなんて思っている時間の猶予はないから。でも、次の動きをしないといけない。結局、自分の本能で戦うしかないのよ」

──それはもう才能の固まりであるヴァレンチーナだから言えることで、UFCファイターでもその域にはなかなか達せないのではないでしょうか。

「ウフフフフフフ」

──でも、ここまで成功を収めてやり切った感はないですか。どのようにして、この激しいスポーツに向き合い続けることができるのですか。

「マーシャルアーツは私の人生だから。今、ここにいるのもそう。私は好きなことをやっているだけで。好きなことをする、それが私にとって最大のモチベーションになっているわ。私は戦いに疲れることはない。自分が好きなことが、ここで戦うことであるなら、そのための必要な努力を続けるだけで。

私はそこに没頭できないで……自分のやるべきことを止めて、人々から評価されたり、尊敬されたい──そんな自己承認欲を満たしたいと思うようなことは一切ないわ。特に今の若い世代は、そういう傾向が強いけど、彼らは評価や人生観を大切にしようとしているだけで、その本当の意味がまだ理解できていないから(笑)。

インスタグラムでは20歳や19歳の子たちが、分かり切ったようなこと言っているじゃない。ホント、頑張れって感じね(笑)。好きなことに没頭していれば、あんなことに費やす時間はないはず。私は自分が何をしたいのか、どうなりたいのか。そんなことは考えずに、必要なことをやっているだけ。

こうなりたいとか、ベルトが欲しいとか、それはゴールじゃない。私のゴールは戦って人生を豊かに、幸せにすることだから」

──いやぁ、参りました。自己承認欲がなく、幸せになるためのファイトですが、もう1本のベルトを目指すつもりはないですか。今も……特に2度目のファイトですが、ヴァレンチーナがアマンダ・ヌネスに負けたとは思えないです。

「そうね、私は負けていない。私が勝っていたわ(微笑)。そして、その試合はきっと実現するわ。正しいタイミング、正しい場所でね」

──おっと、距離の取り方と攻め時と同じですね(笑)。

「フフフフ。その通りだわ」

──ヴァレンチーナ、今日は本当にありがとうございました。では、3週間過ごした日本のファンにメッセージをお願いします。

「私は本当に、この素晴らしい国を愛している。また日本に来たいと既に思っているわ。絶対に戻って来る。その時は試合前じゃなくて、もっと色々なところに行って、色々なモノを食べるの。絶対に(笑)」

■視聴方法(予定)
3月5日(日・日本時間)
午前7時30分~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
正午~WOWOWプライム

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【UFC285】世界戦キャンプをパラ柏で!! ヴァレンチーナ・シェフチェンコ─01─「必要な練習は全てできた」

【写真】言葉も表情も、本当にソフトだったシェフチェンコ。ファイトウィークのインタビューとは、明らかに違う彼女がいた (C)MMAPLANET

3月4日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催されるUFC285「Jones vs Gane」のコメインでアレクサ・グラッソを相手にヴァレンチーナ・シェフチェンコがUFC女子世界フライ級王座、8度目の防衛戦に臨む。

そのシェフチェンコが2週間に渡り、パラエストラ柏でファイトキャンプを行っていたことは関係者やメディア、そしてパラエスト千葉ネットワーク関係者のSNS等でファンも周知のことだろう。MMAPLANETで本日21日(火)に日本を発つ、シェフチェンコの柏での最後のトレーニングを20日(月)に取材。強くなるなら世界に出る。日本の技術は遅れている。これらの意見が常識として認識されるようになった今、UFC世界チャンピオンが日本で世界戦を準備をした。

ある意味、我々の常識を根本から覆す来日と練習の日々を送ったシェフチェンコに、その理由を尋ね──最強の王者のメンタル、そして信条とは。


フェドートフ・コーチはヘッドキア着用、グローブの装着部のテープの使用に拘る。試合前、要らぬカットをしないための予防か

──世界戦を3月4日に控えているヴァレンチーナが、試合の2週間前まで日本で練習をする。

前代未聞の事件といっても過言でないです。なぜ、この時期に千葉に3週間も滞在してパラエストラ柏でトレーニングをしてきたのでしょうか。

「最初にずっと長い間、日本を訪れたいと思っていたことがあるわ。私は色々な国、土地を訪れて色々な人達と触れ合い、それらの国々の文化を知ることが大好きで。私の母国、キルギスもアジアの国だし、日本は決して遠くない。それと私の米国でのトレーニング・パートナーの1人が日本人と米国人のハイブリットで、その彼がパラエストラ柏で1年間練習していて。

日本にやって来るのに、全ての要素が絡み合って最適の時期が今──だったの。そして、ここパラエストラ柏で素晴らしい3週間のトレーニング・キャンプを行うことができたわ。

岡田さん、右クロスで腰が落ちていました

チャンピオンや経験豊かな選手たち、男女揃って強くて、素晴しいトレーニング・パートナーに恵まれていたから。本当にこんな素晴らしいキャンプができて、皆に感謝しているの。

私は日本に来る前から、ずっと日本のことを学んできたから、実際にやってきても文化が違うとかまったく感じなくて。

誰よりも強さ、怖さを体感していたに違いない浅倉カンナの表情で、いかにヴァレンチーナが慕われていたかが伝わってくる

そして、本当に日本のことが好きになったわ。日本の人達は凄く礼儀正しくて。他の人に敬意を払うことができる文化って、素晴らしいわ。それって世界中の人々が、忘れてはならないこと。伝統を疎かにしない。皆が忘れがちなことだからこそ、本当に大切にしなければならないことだと私は思っていて。

その大切なことが、日本にはたくさん残っていたわ。ホントにどこの国も同じようになってほしい。私の母国キルギスもそう。両親との関係はとても大切に思われていて、若い世代が年を重ねた人々を敬っている。

キャンプ最終セッション終了。鶴屋代表にはキルギスの帽子が贈られた。中央アジアの民のアイデンティティか。民族帽を大切にしているのが伝わってくる

そうすることで、全てが良くなる。上の世代の人たちは、どういう風に生きれば良いのかを知っているわ。結果、若い人間の道標になってくれる。

そういう世代の人たちを尊敬しなくなり、耳を傾けないようだと善悪の見分けがつかなくなってしまう。そして、間違いを多くおかすことになるわ。自分が何者か分からずに、年を重ねてしまうと取り返しがつかなくなり、そういう人だらけになると世の中がおかしくなってしまうのよ」

──なんとも深い……話です。いやぁ……それにしても、言葉の通じない場所にやってきて、そこまで深く感じられるモノなのですね。

「もちろん、完璧にコミュニケーションは取れないわ。私は日本語が話せなくて、日本はあまり英語が話せる人が多くない。でも今は凄くテクノロジーが進化しているから。例えば、携帯のカメラを日本の雑誌に向けるとGoogleが翻訳してくれる(笑)。

それに日本では電車や地下鉄に乗っても、英語表記が全てで成されているから。移動をする時も、問題はなかったし。それに日本の鉄道は、凄く使い勝手良くて移動は本当に楽だった。もうホントに科学の進歩に助けられたわ(笑)」

──私がキルギスに行った時には、キリル文字にお手上げでした(笑)。

「そうなってしまうのは分かるわ(笑)」

──それにしても今の話を訊いているだけで、ヴァレンティーナが日本を満喫できたことが伺えます。ただ、それでも日本を訪れたり、練習をするにしても世界戦前に……というのは驚きです。初めての場所で、世界戦の準備をするという発想は。慣れ親しんだ、勝手が分かった場所で既に気心が知れた選手たちと練習する方が不測の事態が起こる可能性は低くなるかと。

「日本ではマーシャルアーツ文化が確立されていて、強い選手がいることは分かっていたわ。今では30年も指導を受けているパベル・フェドートフは、私がプロ格闘家になる過程で多くの異なったルールの競技に出場させていたの。空手や柔道など、日本から伝わってきたマーシャルアーツの試合にも出ていた。空手は一つの流派でなくて極真会館のフルコンタクト空手から、松濤館、糸東流という伝統派空手まで試合に出ていたわ。だから、ここからマーシャルアーツが広まったことが分かってやって来たの。

トレーニング・キャンプで最も重要なことは、トレーニング・パートナーの存在。多くの人が綺麗で設備の整ったジム、栄養士が食事の管理をしてくれるとか、そういうことを重視しているけど、私にとって一番重要なのは練習仲間たち。今回のキャンプでは、必要な練習は全てできたわ」

──日本で練習していては世界から置いていかれる。UFCにファイターになるには米国に行って練習する必要がある。そのような声も多く聞かれます。

「技術面でいえば、米国に行けばUFCファイターになるための全てが用意されているのは確か。でも何より米国にいることでUFCファイターになりやすいのは、距離という現実的な側面が大きいはず。日本と米国は離れているわ。とても遠い。

やっぱり、米国と近い距離にいる方が組織には属しやすい。UFCの本部はラスベガスにあるから、そういう意味で米国にいると、全てが簡単だから。決してファイターとしての経験云々でなく、日本人選手の問題は距離でしょう。実際、キルギスで生まれた私もUFCファイターになるまで、数えきれないほどの海外遠征を経験したわ。

遠征……旅行が、私の人生にとってとても大きなパートを占めているの。だから、米国に行かないといけないっていう意見には関しては、選手の経験値でなくUFCとの距離感だと認識しているわ」

──日本の選手が米国で練習する必要があると思うことに関して、どのように感じますか。

「良いことよ。世界中、どこで練習して役立たないことはないから。全てが経験になる。世界中に別々のトレーニング・パートナーがいて、そういう選手たちと練習をすることでより経験を積めることは間違いない。そうすることで、より危険なファイターになれるから。私は声を大にして言えるわ。『米国に行って練習しましょう』、『タイにいくべきよ』って。ヨーロッパ、アジア、世界を渡り歩いて練習すれば、本当に強いファイターになれるから。

もちろん、日本で練習していても強くなれるわ。ただし、よりワールドワイドなステージ、トッププロモーション、UFCのような世界で一番の場所で戦うためには絶対に外に飛び出していくべきね」

<この項、続く>

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