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MMA PFL PFL2021#04 Report タイラー・ダイヤモンド ブレンダン・ラウネーン

【PFL2021#04】えげつない消耗戦。勝者も敗者も気持ちは折れず、ラウネーンがプレーオフ決定

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
Def.2-0:30-27.29-28.28-28
タイラー・ダイヤモンド(米国)

試合開始直後にスイッチしたラウネーンが、左ハイを蹴る。右ジャブを伸ばすダイヤモンドが右オーバーハンドも空振りに。左ハイを2度、3度と見せるラウネーンがワンツー、ダイヤモンドが右クロスを入れる。ダイヤモンドは右ローを蹴り、シングルのフェイクをくりだす。構えを変えるラウネーンとの間合いの測り合いが続き、ダイヤモンドの右オーバーハンドは大きく空を切る。

近い距離で左ハイを繰り出したラウネーンの右カーフで、ダイヤモンドがヒザをつく。さらに右ローを続けるラウネーンに対し、ダイヤモンドが前に出られなくなっているか。まっすぐ組みつき、シングルレッグでケージに押し込んだダイヤモンドが軸足を払うが、ラウネーンは倒れず離れる。ダイヤモンドは再びシングルでケージに押し込むも、テイクダウンは奪えなかった。

2R、左ハイを続けるラウネーンと右を空振りするダイヤモンド。ラウネーンは初回に続き右カーフを蹴り、左ハイとの組み立てで勝機を伺う。ことごとくパンチをかわすラウネーンはテイクダウンは切られても、巻き込みからスクランブル。スタンドに戻り右アッパーでダウンを奪う。パウンドの追撃に足に組みつくダイヤモンドだが、ラウネーンは足を抜いて対処しパンチを続ける。

スタンドに戻った両者、パンチを空振りして軸が乱れるダイヤモンドはカーフで動きを止められて引き込む。ラウネーンはパウンドを続け、ダイヤモンドは必死にシングルへ。蹴り上げから立ち上がったダイヤモンドは、攻め疲れた感もあるラウネーンにテイクダウンを奪われる。息を整えるように手数が減ったラウネーンだが、立ち上がって座った状態のダイヤモンドのボディにヒザを突き刺す。残り20秒で重い右を続けたラウネーンに対し、ラウンド終了まで持ちこたえたダイヤモンドはきびきびとした動きでコーナーに戻った。

最終回、テイクダウンを決めたラウネーンは寝技を続けずスタンドに戻り、コンビでダイヤモンドを攻め、右フックに右を合わせてヒザを突き刺す。ほとんどダウン気味に組んでいったダイヤモンドが上を取ることに成功する。ハーフからクローズドガードを取ったラウネーンは、圧倒しながら消耗も激しい。スクランブルでシングルのダイヤモンドに対し、ラウネーンが頭を押し体を捻って離れることに成功する。

テイクダウン狙いからのスクランブルでケージを掴んだと注意を受けたラウネーン。激しい打撃の交換で、鼻が折れているか。ダイヤモンドはカーフを効かされながら、再びテイクダウンを決めてトップを奪取する。ハーフで肩固めを狙うダイヤモンド。対処したラウネーンは手首を掴んでパウンドを防ぎ、ここもシングルを切ってスタンドに戻った。

残り40秒、右ハイをキャッチしつつヒザで顔面を打たれたダイヤモンドが、前のめりに崩れる。それでも立ち上がってヒザを被弾、アッパーを受け、足を引きずりながらダイヤモンド・ゾンビは最後まで戦い続けたものの、当然のようにジャッジの裁定はラウネーンを支持。2-0ながら判定勝ちでラウネーンはポイントを9に伸ばし、ダイヤモンドは3のまま──プレーオフ進出を決めた勝者は「タフファイトだった。今日の僕はベストじゃない。でも偉大な敗者が今日はいた。これで2勝0敗、2試合とも凄いファイトだったロウ? どう思うPFLファン?」と話した。


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MMA PFL PFL2021#04 Report アレックス・マルチネス キック ナタン・シュルチ

【PFL2021#04】シュルチのスプリット判定勝ちで、シュルチ&ヘルドのプレーオフが消える

<ライト級/5分3R>
ナタン・シュルチ(ブラジル)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
アレックス・マルチネス(ペルー)

初戦黒星のツータイム・ワールドチャンピンが、ボーナス獲得勝利が絶対のマルチネス戦に挑む。ワンツーを伸ばすマルチネスが、ジャブから前蹴りを繰り出す。シュルチはロー、ダブルレッグ狙いからバックを伺う。スクランブルでワンフック、寝技に持ち込んだシュルチだが、背中に乗り切ることはできない。バックコントロールを選択したシュルチは、再びワンフックし絞めを狙う。

マルチネスは前方に落とし、スクランブルでバックへ。胸を合わせたシュルチは、払い腰を仕掛ける。腹ばいで耐えたマルチネスだが、その中に乗ったシュルチがバックに回り切る。マルチネスはケージ際に移動して立ち上がると、シングルに出て上を取り返す。両者すぐにスタンドに戻ると、シュルチは右ローカーフを蹴る。マルチネスは左に回り右フック、ここで組んだシュルチがバックに回りテイクダウンへ。立って離れたマルチネスが逆にダブルレッグを狙う。スプロールしたシュルチは、スタンドに戻ってパンチを振るい前へ。マルチネスは右前蹴りをボディに入れ、左右のフックをヒットさせた。

2R、右カーフを効かせたマルチネスがパンチを纏める。続くローをキャッチしてテイクダウンを奪ったシュルチがバックへ。スクランブルでマルチネスはギロチンを失敗して下に。この選択はカーフを効かせていただけに勿体ない。蹴り上げからシングル狙いのマルチネスに対し、バックに回ったシュルチがスタンドの打撃戦に戻らないで試合を進める。

マルチネスもスクランブルでバックに回るが、落とされてからのスクランブルで試合はスタンドに。足を使うマルチネスが右カーフを続ける。さらにワンツーから右はキック、シュルチもコンビを返す。マルチネスはパンチで応戦し、左ローを蹴る。右カーフを効かせたのが偶発性だったことを伺わせるマルチネスがカーフ、前蹴り、ハイと攻撃を散らす。

シュルチは組んでバックへ。ここもテイクダウンを奪い、ポイント的にはリードを許さないファイトを展開する。離れたマルチネスがテンカオ、右カーフもシュルチが組みつく。バックコントロールに対し、胸を合わせたマルチネスが離れて右から左ロング、詰めたシュルチがショートのワンツーを入れた。

最終回、近い距離でボディショットを入れたマルチネスが、ニーからワンツーフックを繰り出す。ボディロックから捻って崩しに掛かるシュルチは、クリンチにもマルチネスが離れる。距離を取るマルチネスは後ろ回し蹴り。組みついたシュルチがテイクダウンを奪い、バックへ。スクランブルで前方にシュルチを落とし、すぐに立って胸を合わせたマルチネスだったが、直後にテイクダウンを許してしまう。

バックを譲るが、両足フックは許さずスクランブルに持ち込むマルチネスが、前転から足関節を狙う。察知したシュルチは、スクランブル&シングルレッグ。マルチネスはギロチンも、倒されて背中をマットにつける。直ぐに背中を譲って立ち上がったマルチネスは、胸を合わせてインサイドトリップ。ここからのスクランブルはシュルチがバックに回って制し、マルチネスが胸を合わせたところで時間に。

テイクダウンを9回決めたシュルチだが、ジャッジの裁定は割れ──スプリット判定勝ち。これで両者のポイントは3Pで並ぶ。結果、シュルチとヘルドのプレーオフ進出は消え──この状況はペティス、いやPFLにとって最も望むべき流れで対戦カードのシャッフルが成功したといえる。


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MMA PFL PFL2021#04 Report オリヴィエ・オバメルシエ マーチン・ヘルド

【PFL2021#04】オバメルシェに判定負けのヘルド、ポイント3Pのままで厳しい状況に

<ライト級/5分3R>
オリヴィエ・オバメルシェ(カナダ)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
マーチン・ヘルド(ポーランド)

サウスポーのオバメルシェに対し、右ミドルを蹴ったヘルドは組まれると、シングルに出てケージに押し込む。頭を押すオバメルシェが耐えきって離れ、左オーバーハンドを当てる。オバメルシェが左ハイを見せ、ボディフックを打ち込む。さらに左ハイを狙われたヘルドがクリンチも、すぐに離れたオバメルシェが左フックを振るう。

続けてロングのワンツーを見せたオバメルシェが、左ミドルを決める。組んだオバメルシェは右腕を差して押し込む。ヘルドが内股かビクトル投げの動きを見せた直後に前を向きなおす。小手投げも耐えたオバメルシェは離れ、ヘルドのステップインに右オーバーハンドを合わせてダウンを奪う。パウンドの猛攻に晒されたヘルドだが、ガードを取りしっかりと抱き着いてサバイブした。

2R開始直後に距離を詰めたヘルドが、右ハイを2発放つ。オバメルシェは左フックから左ハイと攻勢のまま、攻め急ぐことがない。これがマイナス1Pでプレーオフ進出をほぼほぼ諦めた選手の強みか。対して、少しでもボーナスが欲しいヘルドは逆転へ攻撃が粗くなっている。

ヘルドは大振りのパンチから組んでケージにオバメルシェを押し込む。動きがスタックし、レフェリーがブレイクを命じ残り2分20秒に。オバメルシェはここでも左を当て、右フックからパンチを纏めてヘルドをケージに押し込む。ウィザーのヘルドを小外で倒したオバメルシェがトップを奪取する。背中をつかされ、ハーフで抑えられたヘルドは、下のままでラウンド終了を迎えた。

最終回、左フックに左を合わされたヘルドは、右ハイも息が荒くなっている。オバメルシェは落ち着いてヘルドの動きを見てカウンターを狙い、テイクダウンも切っていく。右オーバーハンドを当てたオバメルシェのクリンチへ。ここでヘルドが、足関節を仕掛ける。

ヒザを押して足を抜いたオバメルシェは、ヘルドをスタンドで待ち受ける。残り2分半、あとがないヘルドは右を伸ばしてダブルレッグも、切ったオバメルシェがアッパーを入れる。ケージに押し込まれたヘルドは、ビクトル投げ。体を捻って足を向いたオバメルシェが、立ち上がったヘルドに左を打ち込む。直後に組んでいったオバメルシェはボーナスポイントも必要ないので時間を使う。最後の30秒、オバメルシェはボディから左ハイを放ち、ヘルドの前進にカウンターの右を当て跳びヒザをかわしてタイムアップに。

フルマーク判定勝ちのオバメルシェは2P、ヘルドもナタン・シュルチを破った3Pのまま──という状況に控室でこの試合を見ていたロイック・ラジャポフは強く拳を握った。


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MMA PFL PFL2021#04 Report アクメト・アリエフ ロイック・ラジャボフ

【PFL2021#04】アリエフを失神に追い込んだラジャポフが希望繋ぐ27秒KO勝ち

<ライト級/5分3R>
ロイック・ラジャポフ(タジキスタン)
Def.1R0分27秒by KO
アクメト・アリエフ(ロシア)

互いにジャブを伸ばす序盤、左リードフックから右を被弾したアリエフの動きが止まる。テイクダウン狙いにアッパーを受けて潰され、パウンドの連打を受けたアリエフが失神──ラジャポフが秒殺KOで、他力本願となるがプレーオフ進出に望みをつなぐ6Pを獲得した。


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MMA PFL PFL2021#04 Report シェイモン・モラエス

【PFL2021#04】2ラウンド終了1秒前、シェイモン・モラエスがキムラでスターンから一本勝ち

<146.8ポンド契約/5分3R>
シェイモン・モラエス(ブラジル)
Def.2R4分59秒by キムラ・アームロック
ジェシー・スターン(米国)

スターンの計量失敗で、既に3Pは手にしているモラエスがプレーオフ進出に向けボーナスポイントを獲得するための試合に臨む。デカゴンの中を取り、左ジャブを伸ばすモラエス。スターンは右に回るが手が出ない。モラエスは右カーフを蹴るが、直後にスターンがローのフェイクから足払いでていうダウンを奪う。

スターンはサイドで抑え、モラエスはエビからハーフに戻しキムラをセットする。自らの太腿を掴んで防いだスターンはブリッジにバックを狙う。背中を譲って立ち上がったモラエスに対し、スターンは胸を合わせてケージに押し込む。スターンの投げを耐えたモラエスが逆にヒップトスでテイクダウン。すぐに立ち上がったスターンがクリンチ&大内刈りで倒したところで初回が終わった。

2R、右ミドルを入れたモラエスが、ワンツーで前に出る。スターンの左の蹴りに右を合わせてダウンを奪ったモラエスが、ボディへのパウンドからスタンドに戻る。右オーバーハンド、アッパー、左ミドルで攻めたてるモラエスは、右ローからワンツーフックを繰り出す。クリンチを許さずジャブを差すモラエスが、左フックをヒット。さらに左ボディを入れたモラエスはボディを続ける。組まれてもヒザをボディに突き刺して離れたモラエスは、スターンのスイッチにも淡々と打撃を入れ続ける。

小外を切り、がぶったモラエスはリリースし右ローカーフ。右アッパー、ワンツーフック、右ハイと攻め続けたモラエスはラウンドの最後に10秒でテイクダウンを許すも、キムラでスイープしそのままタップを奪った。

モラエスはポイントを5とし、「みな、セミファイナルで会おう。俺は信じている」とカメラに向かったメッセージを送った。


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PFL PFL2021#04 Report アルマン・オスパノフ クリス・ウェード ブログ

【PFL2021#04】アルマン・オスパノフに北米の壁、ウェードのハイキックから左でKO負け

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード(米国)
Def.2R2分18秒by TKO
アルマン・オスパノフ(カザフスタン)

スイッチしたウェードに左ジャブ、右フックから後ろ回し蹴りをオスパノフが繰り出す。組んだウェードに投げを打ち、サイドバックを取ったオスパノフだが、キムラをからのスイープを許しバックを許しそうになる。前方に振り落としたオスパノフが、ウェードの立ち上がり際にワンツーを入れる。ウェードはケージに押し込みクリンチ、オスパノフは内股を狙いつつ離れる。

スピニングバックヒールキックを空振りしたオスパノフに対し、ウェードが前蹴りを顔面に伸ばす。さらに右フックを当てたウェードはサイドキックをボディに入れる。オスパノフは右ボディストレート、左フックをカウンターでヒット。ローに右を合わせたオスパノフが、逆にローでバランスを崩させる。さらに左を当てて前に出たオスパノフが右ミドル、ウェードも打撃で応戦し左ロー、サイドキックでボディを蹴り初回が終わった。

2R、スピニングバックキックを見せたウェードに対し、オスパノフは左右に回り右でダウンを奪う。左右のフックで前に出たオスパノフが、バックキックをボディに突き刺す。低めの左ミドルから左ストレートを続けたオスパノフだが、スタミナ切れか動きは落ちている。それでもスピニングバックヒールキックがウェードの顔面をかすめ、直後に距離を取る。と、頭の位置を低くし蹴りをキャッチしようとしたオスパノフだったが、そのウェードの右ハイを被弾し、動きが止まる。背中を見せたオスパノフに後方から左フックを連打したウェードが打撃でオスパノフを撃破した。

中央アジアの旋風を撃破したウェードは、この試合で5Pを獲得し得点を計8点に伸ばした。


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Interview MMA PFL PFL2021#04 UFC アルマン・オスパノフ キック クリス・ウェード ボクシング 中島太一

【PFL2021#04】カザフ発コンバットサンボ&ACA経由PFL着。オスパノフ「少しでも早くフィニッシュ」

【写真】ウェードのようなスタイルの持ち主はACAにはいなかった。真っ向勝負で切り返すことあできるか(C)PFL

10日(木・現地時間)、ニュージャージー州アトランティックシティのオーシャン・カジノリゾートでPFL2021#04が開催される。

ライト級とフェザー級のレギュラーシーズン最終戦は、ライトでアンソニー・ペティス✖ハウシュ・マンフィオ、フェザー級でもランス・パーマー✖モヴィッド・ハイブラエフが2週間後にリスケされ、プレーオフ進出者の決定も影響を受けることになった。

そんなフェザー級に今大会から出場するアルマン・オスパノフはカザフスタン出身、コンバットサンボ世界王者でACAを経て、北米=PFLを目指すこととなった。

MMAワールドで、勢力拡大が顕著なカザフスタン人ファイター=アルマン・オスパノフをインタビューした。


──アルマンが2014年に成田市で行われたサンボ世界選手権のコンバットサンボ68キロ級で優勝して以来、可能な限りMMA活動をフォローさせていただいてきたのですが、このタイミングでのPFL参戦は驚かされました。今の気持ちを教えてください。

「アトランティックシティのPFLバブルは快適だし、最高の状態だよ。本来はUFCと契約したいと思っていた。でも、なかなか実現しなくて1年を浪費してしまったんだ。そしてマネージャーから『これ以上時間を無駄に使うべきじゃないから、PFLと契約しよう』と勧められた。

2019年シーズンに出場していたイスラム・マゴメドフも『PFLで戦うことは良い機会になる』と太鼓判を押してくれたしね。彼らの後押しもあってPFLとの契約を決めたんだ」

──今回は米国で初めて試合になります。

「実は2017年に米国で試合をする予定があって、実現しなかった。4年経って、ついに米国で戦えることは凄く嬉しい。今回の試合前はベガスのエクストリーム・クートゥアーで準備をしてきたんだ。4月から5月にかけてラマダーンだったから、カザフスタンでは練習相手を見つけるのも難しい。ラスベガスで2週間練習し、それからここPFLバブルで最後の調整をしてきた」

──では対戦相手のクリス・ウェードの印象を教えてください。

「最初はアントニー・デイジーと戦う予定だったけど、ウェードに代わった。それから彼の研究を始めて、作戦も少し変えた。ウェードはUFCで戦ってきた強いファイターで、PFLでもUFCと同じようにライト級で戦ってきた。そんな選手が減量をして、階級を落として試合をするわけだから注意が必要だ。

ウェードはグッドレスラーで、寝技も上手い。でも僕のバックグラウンドは柔道であり、コンバットサンボだから対応できる。それがあって、今回の試合は打撃に重点を置いて準備をしてきたよ」

──アルマンの言ったようにクリス・ウェードはUFCという最高峰で戦っていますが、アルマンが試合をしてきたACBやACAも強烈なファイトが常に行われてきたプロモーションだと思います。

「ACBやACAはタフな対戦相手ばかりだよ。それほど知名度はないかもしれないけど、旧ソ連の国々から実力者が集まっていた。そのために僕自身もアジア中の選手と練習してきた。その後、米国で練習する機会もあったけど、自分の力が北米に遅れを取っているとは全く感じなかった。逆にしっかりと自信をつけることができたよ」

──ところで今大会からの参戦ということで、アルマンがプレーオフ進出できる4位になるには、非常に厳しい状況であることは間違いないです。1Rフィニッシュの3P獲得がマストと見てもおかしくないですし。

「その通りだよ。PFLはポイントによる順位制を用いている。選手が試合をする環境としては、試合の時期が確定していることは良いことだよ。ただし、その制度であるゆえに、僕が置かれた状況は厳しい。とにかく少しでも早くフィニッシュしなければならない。

でも、僕は自分を信じている。それが可能な経験を積んできた。どの局面でもフィニッシュを狙う。全ては僕の経験に掛かって来るよ」

──アルマンはコンバットサンボ時代でも後ろ三角でフィニッシュしたり、ACBの中島太一戦ではスピニングバックヒールキックでKO勝ちをしています。今回の試合で米国のファンにインパクトを残す自信はありますか。

「戦いは色々な要素が織り交ざっていて、ああいう派手なフィニッシュの仕方もある。サンボ、キックボクシング、柔術、柔道、ボクシングと少しはレスリングも……色々なスタイルをミックスして戦う。だけど、対戦相手が僕の何に驚くかと言えば、絶対にスピードだろう。このスピードを駆使し、持ちうる技術をすべてぶつける。その結果、どういうフィニッシュになるのかは、木曜日の夜に確認してほしい」

──アルマン、今日はインタビューを受けて頂きありがとうございました。

「こちらこそ、ありがとう。ボエボエ・サンボ時代から僕の試合を見てくれているメディアが日本にいたなんて嬉しい限りだ。その期待に応えられるファイトをするよ」

■視聴方法(予定)
6月11日(金・日本時間)
午前7時00分~Official Facebook

■ PFL2021#04計量結果

<女子ライト級/5分3R>
クラレッサ・シールズ: 154.8ポンド(70.21キロ)
ブリトニー・エルキン: 155.4ポンド(70.48キロ)

<ライト級/5分3R>
カシアス・クレイ・コラード: 155.8ポンド(70.66キロ)
ジョイルトン・ラターバッバ: 159.4 ポンド(72.3キロ)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス: 145.6ポンド(66.04キロ)
ボビー・モフェット: 146ポンド(66.22キロ)

<ライト級/5分3R>
ナタン・シュルチ: 156ポンド(70.76キロ)
アレックス・マルチネス: 156ポンド(70.76キロ)

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン: 146ポンド(66.22キロ)
タイラー・ダイヤモンド: 145.6ポンド(66.04キロ)

<ライト級/5分3R>
マーチン・ヘルド: 155.6ポンド(70.57キロ)
オリヴィエ・オバメルシェ: 155.4ポンド(70.48キロ)

<ライト級/5分3R>
アクメト・アリエフ: 155.6ポンド(70.57キロ)
ロイック・ラジャポフ: 156ポンド(70.76キロ)

<フェザー級/5分3R>
シェイヤン・モラエス: 146ポンド(66.22キロ)
ジェシー・スターン: 146.8ポンド(66.58キロ)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード: 146ポンド(66.22キロ)
アルマン・オスパノフ: 144.8ポンド(65.68キロ)

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News PFL PFL2021#04 アンソニー・ペティス クラレッサ・シールズ クレイ・コラード バッバ・ジェンキンス ブログ モヴリッド・ハイブラエフ ランス・パーマー

【PFL2021#04】計量終了 カオス!! ペティス、病欠&パーマー✖ハイブラエフとリスケ。体重オーバー多し

【写真】史上最高の女子アスリートになると明言してのMMA転向。既に貫禄があり過ぎるクラレッサ・シールズ(C) PFL

10日(木・現地時間)、ニュージャージー州アトランティックシティのオーシャン・カジノリゾートで開催されるPFL2021#04の計量が9日(水・同)に行われた。

ところが計量直前にPFLより同大会のラインナップが決定というリリースが出され、そこにはライト級のアンソニー・ペティスがハウシュ・マンフィオと、フェザー級ではランス・パーマーがモヴィッド・ハイブラエフと25日(金・同)に開かれるPFL2021#06で戦うことが記されていた。

なかなかの体格差のシュルチとマルチネスだ(C)PFL

ペティスと対戦予定だったアレックス・マルチネスは、今大会でナタン・シュルチと戦うことに。

同様にそれぞれパーマーとハイブラエフの対戦相手ジェシー・スターンとシェイヤン・モラエスが今大会で相対する。

リリースではリスケについての詳細はなく、ファイトウィークには現地入りしメディアの取材にも応じていたペティスに関しては、病欠という話が聞かれる。


体調不良という情報もないフェザー級勢ともども対戦カードがスライドされるのでなくシャッフルされたことになる。とはいえ計量失敗や体調不良のドタキャンは-1Pのペナルティが与えられているが、ペティスにもその裁定が下るのか。

2週間後のレギュラーシーズン最終戦は、ヘビー級でファブリシオ・ベウドゥムがメディカルにパスせず、モハメド・ウスマンの負傷欠場も決まっている。

この体格差もなかなかのもの。100万ドル目指し、「No」の選択はないとはいえ、これは何が起こるか分からない試合になりそうだ(C)PFL

混乱が見られる今大会、計量でもクレイ・コラードと対戦するジョイルトン・ラターバッバが159.4 ポンドと4ポンド以上のオーバーに。

ペティスを初戦で破り一躍ライト級の中心ファイターとなったコラードは無条件で3Pを獲得できるが、合計6Pではプレーオフ進出が確定できないことで体重オーバーのラターバッハとの対戦を了承している。

計量失敗で、この表情。良い人っぽいが、気持ちを創ることができるか(C)PFL

またフェザー級でもモラエスと戦うことが急遽決まったジェシー・スターンも 146.8ポンドで計量に失敗。

モラエスも3Pではプレーオフを諦めないといけないこともあり、勝っても得点のないスターンとの戦いに臨むことになった。

ジェンキンスはフェイスオフで目を合わせることはなかった(C)PFL

フェザー級連覇中のパーマーにPFL初黒星をつけて、同階級の本命となったバッバ・ジェンキンスは、今大会からの出場となったボビー・モフェットと戦う。

モフェットはかなり硬い表情で「フィニッシュする。彼はそんなことあり得ないと思っているだろうけど、そうなる。明日の朝、目覚めるとそれを知るはずだ」とセレモニアル計量後に話した。

対してジェンキンスは「明日の朝は起きてブレックファーストを食べる。そして夜のファイトに臨む」と緊張からか時系列を誤っていたモフェットに言葉にチクり。そして「やることはシンプルだ。ケージに入って、クイック6を手にしてナンバーワンシードでプレーオフへ行く」と不敵な笑みを浮かべて話した。

2度の五輪金メダル獲得、女子プロボクシング8冠からMMAデビューを戦うクラレッサ・シールズは体重計の上で大声を挙げてガッツポーズを見せた。

ラファエル・ロバトJrの茶帯ブリトニー・エルキンとフェイスオフを終えると、シールズは「ここに来られたハッピー。個人的にエルキンが何をしてくるか、全く気にしていないわ。『初回にKOする』とか『2Rで倒す』とか、そういうことは以前も言ってくる相手がいたけど、一度として負けたことはなかった。また同じようになることを願っている。明日はボクシング、打撃、レスリングを見せるわ」と非常に落ち着いた表情で話した。

■視聴方法(予定)
6月11日(金・日本時間)
午前7時00分~Official Facebook

■ PFL2021#04計量結果

<女子ライト級/5分3R>
クラレッサ・シールズ: 154.8ポンド(70.21キロ)
ブリトニー・エルキン: 155.4ポンド(70.48キロ)

<ライト級/5分3R>
カシアス・クレイ・コラード: 155.8ポンド(70.66キロ)
ジョイルトン・ラターバッバ: 159.4 ポンド(72.3キロ)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス: 145.6ポンド(66.04キロ)
ボビー・モフェット: 146ポンド(66.22キロ)

<ライト級/5分3R>
ナタン・シュルチ: 156ポンド(70.76キロ)
アレックス・マルチネス: 156ポンド(70.76キロ)

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン: 146ポンド(66.22キロ)
タイラー・ダイヤモンド: 145.6ポンド(66.04キロ)

<ライト級/5分3R>
マーチン・ヘルド: 155.6ポンド(70.57キロ)
オリヴィエ・オバメルシェ: 155.4ポンド(70.48キロ)

<ライト級/5分3R>
アクメト・アリエフ: 155.6ポンド(70.57キロ)
ロイック・ラジャポフ: 156ポンド(70.76キロ)

<フェザー級/5分3R>
シェイヤン・モラエス: 146ポンド(66.22キロ)
ジェシー・スターン: 146.8ポンド(66.58キロ)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード: 146ポンド(66.22キロ)
アルマン・オスパノフ: 144.8ポンド(65.68キロ)

【フェザー級ランキング】
1位 6p ブレンダン・ラウネーン
2位 3p バッバ・ジェンキンス、モヴィッド・ハイブラエフ、タイラー・ダイヤモンド
5位 3p クリス・ウェード
6位 0p ランス・パーマー
7位 0p シェイヤン・モラエス
8位 0p アルマン・オスパノフ、ジェシー・スターン、ボビー・モフェット

【ライト級ランキング】
1位 3p カシアス・クレイ・コラード
2位 3p アクメト・アリエフ
3位 3p アレックス・マルチネス
4位 3p マルチン・ヘルド
5位 3p ハウシュ・マンフィオ
6位 0p ジョイルトン・ラターバッバ
7位 0p ロイック・ラジャポフ、ナタン・シュルチ
9位 0p アンソニー・ペティス
10位 0p オリヴィエ・オバメルシェ

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【PFL2021#04】崖っぷちもジャンプアップも可能なペティス。試合順が有利に働くか

【写真】後がないペティス。ヘビー級のファブリシオ・ヴェウドゥムの次戦欠場が決まった中で、今シーズの目玉ファイターに残って欲しいがPFLの本音だろう(C) PFL

10日(木・現地時間)、ニュージャージー州アトランティックシティのオーシャン・カジノリゾートPFL2021#04が開催される。

フェザー級とライト級のレギュラーシーズン最終戦。ここでは2018年&2019年世界王者ナタン・シュルチと、WEC~UFCからPFLと3冠を目指し参入したアンソニー・ペティスが敗北という波乱の展開となっているライト級の現状と戦局をレポートしたい。


【ライト級ランキング】
1位 3p カシアス・クレイ・コラード
2位 3p アクメト・アリエフ、アレックス・マルチネス、マーチン・ヘルド
5位 3p ハウシュ・マンフィオ
6位 0p ジョイルトン・ラターバッバ
7位 0p ロイック・ラジャポフ、ナタン・シュルチ
9位 0p アンソニー・ペティス
10位 -1p オリヴィエ・オバメルシェ

シーズン第1戦5試合を終え、シュルチとペティスの敗北があったものの5人の勝者は全て判定勝ちで、第2戦が終わるまでプレーオフ進出者が誰になるのかは、全く見えてこない。

ペティスは現在2位につけているペルー人ファイター=アレックス・マルチネスとの対戦となった。キャリアでいえば歴然とした差があるが、クレイ・コラード戦の動きを見る限り、ペティスのプレーオフに不進出も十分にありうる。

いずれにせよ、2位につけている選手を相手に他の選手の得点獲得状況を見極めて試合に挑むことができることで、PFL側のペティスに姿を消して欲しくないという意志が伺える。『ここで終わるかもしれない』という現実は、ファンの注目度が高まることは間違いない。

一方シュルチの対戦相手は、3P獲得ながら5位と落選ラインにいるハウシュ・マンフィオだ。

アリエフ、ヘルドというロシア&ポーランド勢よりも、組みしやすい相手とはいえるが、2度の優勝者に対してはペティスと比較すると突き放し感もあるマッチアップといえる。

アリエフは7位のロイック・ラジャポフ、ヘルドは初戦の欠場で-1Pという絶望的な状況にあるオリヴィエ・オバメルシェと対戦する。

他力本願にもフィッシュ勝利が絶対のオバメルシェを相手にヘルドも3P以上を獲得し、彼より後に戦う4選手にプレシャーを高めたいところだ。

オバメルシェは計算通り戦えるようなヤワな相手ではないが、初戦で封印した足関節のアテンプトは見てみたいヘルドだ。

そしてペティスを破ったことで一気に注目が高まったコラードは、ジョイルトン・ラターバッバとのマッチアップが決まった。

初戦でマンフィオにスプリットで敗れているドイツの市民権を持つブラジル人ファイターのラターバッハを相手に、コラードはペティス越えがフロックでなかったことを証明するためのファイトとなる。

■視聴方法(予定)
6月11日(金・日本時間)
午前7時00分~Official Facebook

■ PFL201#04対戦カード

<女子ライト級/5分3R>
クラレッサ・シールズ(米国)
ブリトニー・エルキン(米国)

<ライト級/5分3R>
アンソニー・ペティス(米国)
アレックス・マルチネス(パラグアイ)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス(米国)
ボビー・モフェット(米国)

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
タイラー・ダイヤモンド(米国)

<ライト級/5分3R>
カシアス・クレイ・コラード(米国)
ジョイルトン・ラターバッバ(ドイツ)

<ライト級/5分3R>
ナタン・シュルチ(ブラジル)
ハウシュ・マンフィオ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ランス・パーマー(米国)
ジェシー・スターン(米国)

<ライト級/5分3R>
マルチン・ヘルド(ポーランド)
オリヴィエ・オバメルシェ(カナダ)

<ライト級/5分3R>
アクメト・アリエフ(ロシア)
ロイック・ラジャポフ(タジキスタン)

<フェザー級/5分3R>
モヴィッド・ハイブラエフ(ロシア)
シェイヤン・モラエス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード(米国)
アルマン・オスパノフ(カザフスタン)

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Gladiator014 MMA PFL PFL2021#04 Preview アルマン・オスパノフ キック タイラー・ダイヤモンド バッバ・ジェンキンス ブレンダン・ラウネーン. シェイモン・モラエス モヴリッド・ハイブラエフ ランス・パーマー 中島太一

【PFL2021#04】パーマー落選の危機。混戦フェザー級にコンバットサンボ世界王者オスパノフ参戦

【写真】2戦目からの参戦ではプレーオフに残るには初回フィニッシュしても他力本願となるが、非常に楽しみなオスパノフの北米デビューだ (C) MMAPLANET

10日(木・現地時間)、ニュージャージー州アトランティックシティのオーシャン・カジノリゾートPFL2021#04が開催される。2021年のレギュラーシーズンも2巡目になり、フェザー級とライト級の2試合目=最終戦を迎える。

今年はプレーオフ進出が8名から4名に絞られたため、6人のファイターが早くも閉幕を迎えることになる。しかも、2階級揃ってランス・パーマー、ナタン・シュルチという2度の世界王者が初戦で判定負け、さらには鳴り物入りでPFL入りを果たしたアンソニー・ペティスも、クレイ・コラードに思わぬ敗戦を喫し終幕の危機にある。

ここではフェザー級の星取り状況から戦局を占ってみたい。


ブレンダン・ラウネーン(C)PFL

現時点でフェザー級のランキングは以下の通り。

1位のブレンダン・ラウネーンこそボーナスポイントを獲得し6Pで抜けているが、他の勝者は判定勝ちで3Pの獲得に留まっている。つまり2戦目の勝ち負けに加え、フィニッシュ及びラウンド数でランキングは大いに入れ替わる公算が、大だ。

【フェザー級ランキング】
1位 6p ブレンダン・ラウネーン
2位 3p バッバ・ジェンキンス、モヴィッド・ハイブラエフ、タイラー・ダイヤモンド
5位 3p クリス・ウェード
6位 0p ランス・パーマー
7位 0p シェイヤン・モラエス
8位 0p アルマン・オスパノフ、ジェシー・スターン、ボビー・モフェット

タイラー・ダイヤモンド(C)PFL

そこで気になるのが、今大会のマッチアップになる。首位のラウネーンはダイヤモンドという2位の選手と対戦する。

この試合で勝利すればジェンキンス、ハイブラエフ、ウェードが6Pを獲得しても合計ポイントでも並ぶだけで、4位以内は確定になる。とはいえラウネーンの実力はまだまだ未知数、ダイヤモンドに土をつけられる可能性は五分五分と見ても良いだろう。

一方で初戦を終えてアントニー・ディジー、チョ・ソンビン、ラジャー・ストヤディノビッチの3選手がシーズンから姿を消しており、アルマン・オスパノフ、ジェシー・スターン、ボビー・モフェットが今回からロースターに加わったとも情勢の変化を後押しするだろう。

パーマーはストディノビッチも代役スターン、ジェンキンスはディジーに代わってモフェットと対戦することで、得点加算は濃厚だ。加えて新規参入選手は3P以上を目指さないと勝ち上がりが厳しく、ボーナス獲得ファイトを展開してくるだろう。

バッバ・ジェンキンス(C)PFL

そうなると隙が大きくなり、パーマーとジェンキンス、2人のレスラーは手堅く勝てる公算は高い。

特にパーマーに勝って2位につけるジェンキンスはフェザー級の最終試合だけに、手堅く3Pの獲得でプレーオフ進出できる状況にあるなら、ボーナスを必要としない勝利を目指すであろう。

ランス・パーマー(C)PFL

対してパーマーは3P獲得だかで4位当確となるには、2位の3選手と5位のウェードのうち2人がノーポイントになっても、ポイント上で並ぶのみ。

彼より先に戦うハイブラエフとウェードの試合結果を見て、フィニッシュ狙いのファイトが必要になる公算は高いだろう。

クリス・ウェード(C)PFL

またウェードに関しては、オスパノフという新顔のなかでも厳しい相手を迎え撃つことになった。

2014年、千葉県成田市で行われたサンボ世界大会でコンバットサンボ68キロ級優勝のオスパノフは、すでにMMAで6勝1敗の戦績を残しており、その後は母国のイベントからACBに活躍の場を求めた。その初戦で中島太一をスピニングヒールキックでKO勝ちしているオスパノフ。ACBとACAでは通算3勝3敗だったが、3勝は全てKO勝ちで一発勝負の状況に非常に適している。

ウェードとしてはフォークスタイルと柔術の融合ファイトで一本、もしくはコントロールして勝利を狙うこともできるだろうが、打撃の圧に巻き込まれるとペースを乱したうえでヒザ蹴りやパンチの餌食になることも多いにありうる。ブレンダン・ラウネーン以外、判定勝ちでは自力プレーオフ進出とならないため、他の選手の勝ち方を見た上で戦略が決定されるというPFLレギュラーシーズン最終戦独特の状況がファイター達のパフォーマンスにどのような影響を与えるのか、非常に楽しみだ。

■視聴方法(予定)
6月11日(金・日本時間)
午前7時00分~Official Facebook

■ PFL2021#04対戦カード

<女子ライト級/5分3R>
クラレッサ・シールズ(米国)
ブリトニー・エルキン(米国)

<ライト級/5分3R>
アンソニー・ペティス(米国)
アレックス・マルチネス(パラグアイ)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス(米国)
ボビー・モフェット(米国)

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
タイラー・ダイヤモンド(米国)

<ライト級/5分3R>
カシアス・クレイ・コラード(米国)
ジョイルトン・ラターバッバ(ドイツ)

<ライト級/5分3R>
ナタン・シュルチ(ブラジル)
ハウシュ・マンフィオ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ランス・パーマー(米国)
ジェシー・スターン(米国)

<ライト級/5分3R>
マルチン・ヘルド(ポーランド)
オリヴィエ・オバメルシェ(カナダ)

<ライト級/5分3R>
アクメト・アリエフ(ロシア)
ロイック・ラジャポフ(タジキスタン)

<フェザー級/5分3R>
モヴィッド・ハイブラエフ(ロシア)
シェイヤン・モラエス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード(米国)
アルマン・オスパノフ(カザフスタン)

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