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MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN46 キック ビクター・コレスニック 中原由貴

【RIZIN46】スリリングな打撃戦、そして組みの攻防。コレスニックが中原から判定勝利をもぎとる

<フェザー級/5分3R>
ビクター・コレスニック(ロシア)
Def.3-0
中原由貴(日本)

サウスポーの中原が左ストレートから右フック、コレスニックは右の前蹴りを突き刺す。中原はジャブと顔とボディに打ち分けて左ストレート、ワンツーと手数を増やす。コレスニックも右ハイキックと右ストレート、中原は右フックとインローを蹴る。

コレスニックはワンツーと前蹴りで前進。中原も左ストレートで詰めて右フックまで返す。コレスニックも上体を左右に振って右ストレート、そこから返しの左、右の前蹴り。中原はジャブと左ストレートで前に出る。コレスニックは右前蹴りと右ミドル、中原も右フックを返す。

コレスニックはスピニングバックキック、中原のワンツーをかわして左フックを狙う。中原も左の前蹴りとワンツー、コレスニックが右アッパー、飛び込むような右ストレートを突き刺す。中原も左ストレートから右フックを当てるが、コレスニックが右フックと右ハイキックとスピニングバックキック。中原がワンツーから右フックを返す。

2R、コレスニックは中原の前足にローを集める。中原は左ストレートを狙い、そこから右フックを返す。じりじりと前に出る中原が左ストレートから入って右につなげる。コレスニックは右ミドル、中原は左ストレートとインロー、ワンツー、左ストレートから右フックを当てる。コレスニックも右ハイ→右ストレート、そのまま組みついて中原をコーナーに押し込む。

離れた中原。コレスニックは右の前蹴りを突き刺す。中原がワンツーを当てると、コレスニックも右フックを返す。コレスニックは右前蹴り・ミドルから右ストレート。中原もコレスニックの蹴りに右フックを狙う。中原は下がりながら左ミドルを蹴るが、コレスニックが変わらず前進。コレスニックが右ストレートから左フック、さらに右ストレートと右の前蹴り、右ハイ、右の二段蹴りと手数を増やす。

3R、前に出る中原に対し、コレスニックが右ハイキック。中原も左を返してジャブとワンツーで前に出る。コレスニックは右フック、中原はインロー。コレスニックはステップしてジャブ、中原はジャブ・左ストレートで前に出る。コレスニックは右ストレートと右前蹴りと右ミドル。中原もワンツー、左ストレートから右フック、右アッパーで譲らない。

コレスニックも右ストレートを返して首相撲からヒザ蹴り。中原がワンツーを見せると、コレスニックも右フックをかぶせて右の前蹴り。ここで中原がコレスニックの右の蹴りにダブルレッグを合わせてロープに押し込む。コレスニックはコーナーに体を預けて立ち上がる。

中原はボディロックで押し込み、コレスニックが態勢を入れ替えると、中原はバックを狙う。コレスニックが中原をダブルレッグで押し込んで、持ち上げるようにテイクダウンすると中原はギロチンへ。コレスニックは決まってないよとアピールし、頭を抜いたところで試合終了。コレスニックが中原から勝利をもぎ取った。

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45 MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase342 ボクシング 佐藤生虎 和田良覚 長岡弘樹

【Pancrase342】これぞタフファイト。耐える長岡に左とヒジを当て続けた佐藤が初の判定勝ち

【写真】これぞ長岡ファイト。そして佐藤も疲労を乗り越えた(C)MMAPLANET

<ウェルター級/5分3R>
佐藤生虎(日本)
Def.3-0:29-28.29-28.28-29.
長岡弘樹(日本)

共にサウスポー。サークリングしながら右を突く佐藤は、長岡が距離を詰めて来ると左を振るう。下から、さらに上から左を伸ばし、さらに右ジャブを突いていく。長岡もワンツーからから距離を詰めるも、組みつこうとした長岡に左ストレートから乱打を浴びせた。長岡も顔面に左を受けながら組み付き、ケージに押し込んだ。両脇を差し上げて押し返す佐藤。長岡はダーティボクシングに持ち込むが、佐藤が体勢を入れ替えた。左腕で長岡の頭をなぎ倒してから、佐藤が離れる。佐藤がケージ中央で左ストレートを幾度も叩き込むが、長岡は倒れない。ならばと佐藤の右フックが長岡の顔面を捉える。頭を振って近づく長岡に右ジャブを叩きこむ佐藤は、右ヒジから左を突き刺した。しかし長岡は前に出続ける。ケージ中央で組んだ両者、佐藤が離れながらヒジとストレートを繰り出すも倒せず、初の2Rに突入する。

初回はジャッジ3者が佐藤の10-9とした。

2R、長岡が右ジャブで佐藤の顔面を跳ね上げる。佐藤が左右のパンチから突進すると、和田良覚レフェリーが巻き込まれかけた。ケージ際で体勢を入れ替えた長岡がシングルレッグで組むも、佐藤が手首を抑える。すると長岡はバックに回り、さらに左足をすくって背中を着かせた。バックを奪った。立ち上がって正対した佐藤を、長岡がケージに押し込む。シングルレッグからバックに回った長岡の左腕を取った佐藤が、キムラでリバーサルしてバックマウントへ。長岡はスクランブルからダブルレッグで組むと、再び佐藤は長岡の左腕をキムラで抱える。長岡はシングルレッグから、しっかりと佐藤に背中を着かせた。ハーフガードの佐藤を、長岡がパウンドで削りラウンドを終える。

2Rはジャッジ3者が長岡の10-9とつけた。

最終回、長岡のテイクダウンを切った佐藤が左跳びヒザで飛び込む。それをキャッチした長岡が佐藤をケージに押し込んでいった。右腕を長岡のアゴを上げ、左ヒジを叩き込む佐藤。この一撃で長岡は一瞬下がるも、すぐに組みついた。ケージ中央で押し合う両者、佐藤は長岡の左手首を掴み、左ヒジを叩き込む。さらに左ストレート、右アッパーで顔面を跳ね上げるも、長岡は組みついていく。首相撲からヒザを突き上げた長岡は、さらに右フックを放つ。長岡の投げを耐えた佐藤は、長岡の右ジャブに右アッパーを合わせた。ワンツーから長岡をケージに押し込み、左を入れる。体勢を入れ替えた長岡はダブルレッグへ。佐藤が長岡の右腕を抑えると、長岡は右腕を差し上げてバックを狙うも、佐藤がそれを許さず。ケージから離れた両者は、ケージ中央で打ち合い、組合をてんかいし、最後は佐藤が左を顔面に叩き込んだ。

1Rと3Rを佐藤が取ったか。判定勝利を収めた佐藤は、体力を全て使い切ったようにケージ中央に倒れた。誰もがそれを理解できるほどのタフファイトだった。マイクを持った佐藤は「シンドイです。勝てて良かったです」と語ってケージを後にした。


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F1 KAREN MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase342 ホン・イェリン

【Pancrase342】TD&グラウンドも交えて攻め続けたKARENがイェリンに判定勝利

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27.
ホン・イェリン(韓国)

イェリンが細かくジャブと左フック、KARENも右ローを蹴る。イェリンが右ミドル、KARENの右ローに右ストレートを合わせる。KARENの蹴りをバックステップでかわしてワンツー、KARENの右ストレートに右ストレートを返し、右ストレートから左フック、右ローを手数を増やす。

ジャブの差し合いからKARENが組みつくと、イェリンがKARENをケージに押し込む。イェリンはKARENの足にヒザ蹴りを入れ、KARENも態勢を入れ替えてテイクダウンする。イェリンはガードポジションから三角絞めを仕掛け、それを外したKARENがトップキープする。残り30秒、イェリンが腕十字を狙ったところでラウンド終了となった。

2R、KARENがジャブと右ロー。イェリンも右ストレートと左フック、左ミドルを蹴る。KARENがジャブと右ストレート、イェリンはKARENの蹴りに右ストレートを伸ばす。イェリンが右フックを見せると、KARENが右ストレートを返す。組みの展開になるが、すぐに離れる両者。KARENはイェリンの右ストレートにシングルレッグに合わせてテイクダウンを奪う。

KARENはイェリンの頭をケージに押し付けてパスガードを狙い、ヒジを入れる。イェリンが体を反転すると、がぶったKARENがボディにヒザ蹴りを入れる。KARENはイェリンの体をケージに押し付けてギロチンを狙いつつ、イェリンがKARENをケージに押し込んで立ち上がったところでラウンド終了となった。

3R、イェリンが細かくステップしてジャブをつく。KARENは右の前蹴り・右ストレートから組み付き、シングルレッグでテイクダウンする。ハーフガードでトップキープするKARENがヒジを入れる。KARENはアームロックを狙いながらヒジを入れ、イェリンが体を起こすとバックキープも狙いながらパンチを入れる。

イェリンは亀になって足を取りに行くが、KARENがそれをつぶしてパンチを落とし続ける。残り1分を切ったところでKARENがバックを取ってRNCへ。イェリンがそれをしのいだところで試合終了。テイクダウン&グラウンドも交えて攻め続けたKARENが判定勝利を収めた。

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45 MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase342 キック ホン・ソンチャン 松岡嵩志

【Pancrase342】カーフを当てた松岡、パンチ&TDで前に出続けたソンチャンに判定で敗れる

<ライト級/5分3R>
ホン・ソンチャン(日本)
Def.3-0:29-28.29-28.30-27.
松岡嵩志(日本)

ソンチャンがジャブをついて前に出る。松岡は右カーフとヒジを返す。ソンチャンがダブルレッグで組むと、ボディロックで松岡をケージに押し込む。松岡が距離をとって離れると再び右のカーフキック。ソンチャンが右ストレートからシングルレッグで組みつき、そのままケージへ押し込む。松岡はギロチンも狙いつつ、ケージに体を預けてテイクダウンディフェンスする。

お互いに細かくパンチとヒザ蹴りを入れる展開が続き、ブレイクとなる。再開後、松岡は右カーフキック、右フックを狙いつつ、組んでくるソンチャンにヒザ蹴りを突き上げる。構わず組みついたソンチャンがケージに押し込み、松岡は離れる。松岡は右カーフを当ててジャブで距離を取る。今度は松岡が組みついてダブルレッグでテイクダウンを狙ったところでラウンド終了となった。

2R、距離を取りながら松岡が右カーフと左フック。これでソンチャンの足を止めるが、ソンチャンがダブルレッグで松岡に尻餅をつかせる。ケージに体を預けて立ち上がった松岡。距離を取ると松岡が左フックと右ストレート、ソンチャンも右ストレートを返す。このまま組んだ松岡がテイクダウンを狙い、そのままソンチャンをケージに押し込む。ソンチャンが態勢を入れ替えると、松岡が距離を取る。

松岡はパンチと首相撲からヒザ蹴り。ソンチャンが組みついてケージへ押し込むと互いに態勢を入れかえつつ、ソンチャンがシングルレッグでテイクダウンを狙い、松岡は細かくヒジとヒザを入れる。ブレイク後、松岡が右ストレートと右カーフ、ソンチャンも右フックを狙い、ダブルレッグで松岡に尻餅をつかせる。松岡が背中を見せて立ち上がり、スイッチを狙ったところで終了となった。

3R、松岡が右カーフ、ソンチャンもワンツーで前に出て右フック。松岡もパンチで打ち合うが、組みついたソンチャンが松岡をケージに押し込む。ブレイク後、松岡が左フックと右カーフ。ソンチャンのダブルレッグを切ってヒザ蹴り。離れて打撃戦になると両者は左フックを相打ち、松岡が右ストレートからダブルルレッグへ。ここは距離が離れると、打撃の攻防のなかでバッティングが起こる。

再開後、松岡がジャブと右カーフ、左フックで飛び込んで首相撲からヒザ蹴り。ソンチャンも右ストレートと左フック、松岡は右カーフと左フック、ジャブを突いて、前に出る。ソンチャンが右ストレートから組んでテイクダウンへ。尻餅をついた松岡もケージに体をあずけて立ちあがりトップキープを許さない。クリーンテイクダウンを奪えなかったものの前に出続けたソンチャンが判定勝利を収めた。

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45 MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN46 イルホム・ノジモフ キック 山本空良

【RIZIN46】右を効かせたノジモフが、サブミッションを狙う山本をヒジ&鉄槌の連打でストップ

<フェザー級/5分3R>
イルホム・ノジモフ(ウズベキスタン)
Def.2R3分39秒 by TKO
山本空良(日本)

ノジモフがプレスをかける。コーナーを背負った山本が右カーフキックを受けて足を滑らせる。山本はノジモフの足首に手をかけにいくが、ここはノジモフが下がる。パンチを振るいながら組んだ山本が、ダブルレッグからボディロックで押し込んでいく。左腕を首にかけた山本はバックを狙いつつ、立ち上がるノジモフを肩固めの形で潰していく。しかしノジモフは左腕を山本の首にかけて立ち上がった。山本はノジモフの左足に左足を掛けている。そのままノジモフの体をよじ登っていく山本だが、ノジモフに潰されてしまった。ボトムの状態でコーナーに押し込まれた山本は、ノジモフの右腕を十字で取るも、踏みつけの連打を受けてしまう。十字に失敗した山本はノジモフの左足を取りに行くが、ノジモフがパンチを上下に連打する。さらに左ヒジを落とす。ノジモフは左足を抱えたままダースチョークを狙い、これは極まらずもトップをキープした。

2R開始前、ノジモフにロープ掴みの警告が与えられたことが発表される。ラウンドが始まると、ノジモフの右を受けた山本がフラつく。遠い距離からテイクダウンを狙う山本。ノジモフは長いリーチを生かしたパンチを利かせる。組付けない山本は下になったがノジモフはグラウンドに付き合わずスタンドのまま、レフェリーがブレイクを掛けた。山本はダブルレッグでグラウンドに持ち込んだが、ノジモフの左ボディ、顔面への連打を受けてダウンする。ノジモフがパウンドで追撃すると、山本は三角絞めで捕らえたがすぐにノジモフが立ち上がった。スタンドに戻るとノジモフが右でダウンを奪う。山本もノジモフの足を抱えるも、パスしたノジモフがヒジと鉄槌の連打を浴びせてレフェリーストップを呼び込んだ。

TKO勝利を収めたノジモフは「フェザー級のチャンピオンになることを約束する」と挨拶した。


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45 MMA MMAPLANET o Wardog Wardog46 しゅんすけ キック ソ・ジェヒョン 小西澄斗 荒木凌

【Wardog46】フライ級T決勝はシーソーゲームの末、しゅんすけイエロー2枚も響き荒木がベルトを巻く

【写真】荒木は涙の戴冠。第4代Wardogフライ級王者に(C)SHOJIRO KAMEIKE

28日(日)、大阪市港区の弁天町世界館でWARDOG CAGE FIGHTが昼夜興行を開催した。ここでは昼興行=Wardog46からメインのフライ級王者決定トーナメント決勝戦と、ソ・ジェヒョンを迎え撃った小西澄斗のプロデビュー戦をご紹介したい。
Text by Shojiro Kameike


<WARDOGフライ級T決勝/5分5R>
荒木凌(日本)
Def.2-1:47-46.47-46.46-47.
しゅんすけ(日本)

開始早々、荒木が左跳びヒザを繰り出す。下がったしゅんすけに左右連打から左ハイを繰り出す荒木。しゅんすけも左の蹴りを上下に散らし、距離を詰めて来る荒木に右ストレートを浴びせるが、首相撲に捕らえたところでシングルレッグに入られてしまう。背中を着かせた荒木がケージ際でパウンドの連打を浴びせる。しゅんすけは蹴り上げからスクランブルへ。トップを回ったが、荒木が腕十字からリバーサルしてマウントを奪取する。マウントからアメリカーナ、さらに十字で腕を伸ばしかけたところで初回が終了した。

2R、パンチを振るって前に出る荒木に対し、しゅんすけが左フックのカウンターでダウンを奪う。足を利かせる荒木にパウンドを落としていくが、三点ポジションから立ち上がろうとした荒木の顔面に左ヒザを入れてしまう。これは反則のため、しゅんすけにイエローカードが提示された。再開後、荒木はまたもボトムになるが下から腕十字を極めかける。これを凌いだしゅんすけがバックマウントへ。しかし前に乗りすぎてしまい、パンチで削りながらポジションを整えていった。

3R、荒木のシングルレッグに対し、しゅんすけはケージに背中を着け、側頭部に右ヒジを突き刺す。さらに上から潰したものの、亀になった荒木の顔面にまたもヒザ蹴りを当ててしまう。しゅんすけに2枚目のイエローカードが提示されて、あと1枚でレッドカード=反則負けの状態に追い込まれた。試合が再開されると、荒木の右スピニングバックキックがしゅんすけのボディを捉える。しかし、しゅんすけは右ストレートを返しながらボディロックでテイクダウンし、ケージ際でパウンドとヒジを連打してラウンドを終えた。ここでバッティングが起こり、荒木の左目尻から大量の出血が……。

4R、荒木の右ストレートがしゅんすけの顔面を捕らえ、続けてシングルレッグで背中を着かせる。しゅんすけはケージキックからバックに回り左腕を荒木の首に巻き付けていく。右腕を引きはがされたしゅんすけが、ワンハンドでRNCを極めに行くも、荒木が反転してトップを奪い、ラウンド終了までキープした。


最終回、互いにローを繰り出すなか、荒木がシングルレッグへ。しゅんすけに背中を着かせ、さらにサイドへ移行する。しゅんすけはスクランブルから荒木にポジションを入れ替え、背中を着けた荒木の顔面にパウンドを落とす。荒木が下から三角をセットアップすると、しゅんすけがリフトした瞬間に立ち上がった。荒木はスタンドに戻り、一度はシングルレッグを潰されるも、再度渾身のシングルレッグでテイクダウンを奪い、そのままトップを守り続けた。

フルラウンドに渡りシーソーゲームが展開されたタイトルマッチは、しゅんすけの反則(顔面へのヒザ蹴り)によるイエローカード2枚=減点2が響き、荒木がスプリットの判定勝ち。減点がなければ勝っていたかもしれないだけに、しゅんすけにとっては悔しいところ。荒木はKO負けを喫した初戦のリベンジを果たすとともに、Wardogフライ級ベルトを獲得した。涙を浮かべながら「しゅんすけとは1勝1敗。いつになるかは分からないけど、また戦うことになる」と語った。


<バンタム級/5分2R>
ソ・ジェヒョン(韓国)
Def.1R1分18秒 by 三角絞め
小西澄斗(日本)

ソ・ジェヒョンが計量オーバーのため、イエローカード2枚提示から試合スタートとなる。さらに小西が勝利した場合のみ公式記録に、ソ・ジェヒョンが勝利した場合はノーコンテストとなる――と発表されていたが、これはタイトルマッチのみの変則ルールであり、今回は通常ルールに基づく試合であると訂正された。

試合が始まると小西が右カーフを連続であたる。ボディロックで組みついたソ・ジェヒョンはハイクロッチから引き込んだ。フックスイープで小西の体を浮かせると、リバース・デラ―ヒーバから小西の右足を引いてスイープに成功する。小西はハーフガードから右腕を差し上げて返したが、ここでソ・ジェヒョンは小西の左手首をキャッチしている。さらに右腕を抱えて三角絞めをセットアップすると、下になって小西の頭を引き、タップを奪った。

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45 Echigo Fujin Festival 12 F1 MMA MMAPLANET o TOMA YOKOSAI   ブログ 岡田達磨 澤江優侍

【Echigo Fujin Festival 12】メインは北陸対決。スタートの地・新潟ロッツで岡田達磨が澤江優侍を迎え撃つ

【写真】ともにキッチリと計量をパス(C)JIN KAZETA

28日(日)、29日(月・祝)に新潟市の新潟ロッツで開催されるプロ修斗公式戦「越後風神祭り12」。の前日計量が行われた。。地元新潟ファイターの岡田達磨が2大会連続でメインに出場し、富山県から参戦の澤江優侍を迎え撃つ。
Text by Shojiro Kameike


2013年11月17日にスタートしたプロ修斗公式戦「越後風神祭り」も12回目を迎える。コロナ禍の感染対策として2021年8月の第8回大会からは新潟市内の「万代島多目的広場 大かま」で開催されていたが、今回はスタートの地であるライブハウス「新潟ロッツ」で開催される。昨年9月大会では新潟のMMAを支えてきたYOKOSAIが現役を引退。会場も新潟ロッツとあって、まさに越後風神祭りにとってRebornともいえる大会だ。

新潟の生え抜きファイター岡田は、そのヒットマッスルから繰り出されるパンチと、テイクダウンからのグラウンドコントロールに強みがある。昨年9月のTOMA戦、続く12月の結城大樹戦は黒星となったが、現在23歳の岡田にとっては将来のための経験というべきか。今年1月の椿馨戦では序盤にダウンを喫するも、1R中盤からテイクダウンでペースを握りドローに持ち込んだ。苦しい経験を地元大会のメインで生かしたいところだ。

対する澤江は富山県から出場。プロモーターの風田陣氏がインタビューで語っていたとおり、「北陸の選手を中心に試合を組む」というコンセプトどおりのマッチメイクに。ここまで越後風神祭りで2戦2分という戦績だが、ボトムから三角や腕十字など積極的にサブミッションを仕掛けていく。勝利を得るためにはトップからの展開も必要になるが、岡田にとってはテイクダウン以降も気の抜けない試合になるだろう。

久保村×ムテカツ(C)JIN KAZETA

今回の計量では、背景のバナーが剥がれるというトラブルも発生した。するとコメインに出場の久保村ヨシTERUが「剥がれるようにイタズラしたのは僕です。昨日の夜、前入りしてやりました」とフォロー。さらに「SNSで拡散してほしいと言われて、やらないヤツはココで喋る権利ないと思っています」と語った久保村の漢気にも注目したい。

■視聴方法
4月29日(月・祝)
午前11 時25分~ ツイキャス

■越後風神祭り12 計量結果

第1部 ※『越後春風ロッツ乃陣』と併催

<フライ級/5分2R>
隼吾(56.5キロ)
鈴木尊(56.4キロ)

<2024新人王決定T一回戦 ストロー級/5分2R>
田口恵大(52.1キロ)
TAKUMI(52.0キロ)

第2部

<フェザー級/5分2R>
岡田達磨(65.6キロ)
澤江優侍(65.8キロ)

<フェザー級/5分2R>
久保村ヨシTERU(65.6キロ)
ムテカツ(65.7キロ)

<ライト級/5分2R>
モリシマン(70.0キロ)
畑田智洋(69.9キロ)

<フェザー級/5分2R>
須貝THE YAMANBA(65.6キロ)
櫻庭泰裕(65.2キロ)

<フェザー級/5分2R>
加藤裕彦(65.8キロ)
サカイロック(65.4キロ)

<2024新人王決定T一回戦 フライ級/5分2R>
本多“弥彦”直樹(56.5キロ)
蓮池勇太(56.5キロ)

<フェザー級/5分2R>
小川将貴(※公開計量に到着が間に合わず)
椿馨(65.3キロ)

<2024新人王決定T一回戦 バンタム級/5分2R>
江口諒(60.8キロ)
宮澤ゴリラ和郎(60.9キロ)

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45 AB AXEL RYOTA IMMAF KAREN MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase342 RIZIN RYO UFC YouTube   キック ブログ 前田浩平 砂辺光久

【Pancrase342】58カ月振りのパンクラス復帰=前田浩平戦へ、砂辺光久「ハイブリッドレスリングをする」

【写真】試合後もこの表情が見られるか(C)SHOJIRO KAMEIKE

明日29日(月・祝)に立川市の太刀川ステージガーデンで開催されるPancrase342で元フライ&スーパーフライ&ストロー級KOP砂辺光久が、1年10カ月振りの実戦復帰を果たし前田浩平と対戦する。
Text by Manabu Takashima

44歳になった砂辺にとってパンクラス登場は実に4年10カ月振りとなる。なぜ、このタイミングなのか──。1993年はUFC活動開始の年でなく、パンクラスの旗揚げ戦のあった年と断言する砂辺のパンクラス愛とハイブリッドレスリングへの拘りの言葉の数々が聞かれた。


──試合自体が1年10カ月振り、このタイミングでパンクラスに戻ってきたのは?

「30周年記念大会に必ず出たかった。それがあります。5年前に北方大地に負けて、ベルトを彼に手渡した。あの瞬間に全て終わったと感じました。あの時、後々振り返ってみると会見の時から何まで、もう疲れてしまっていました。『何回目ですか、この調印式?  8年も僕、チャンピオンですよ』っていう風で。

でも北方選手はリベンジに燃えている。僕は6年間以上負けずに16連勝とかしている途中で、RIZINにキックで出てスコッと負けて。やり返したい北方選手の数年間の想いが詰まった試合で、負けた。なんか大きな役目をやり終えて、肩の荷が下りたというか。なんとなくですが、『ここには戻ってこないだろうな』と言う風に自分のなかで一区切りがつきました。

ただしパンクラスに最後の恩返しとして、地元・沖縄でパンクラスの大会を開く。でも発表後にコロナになり、おかしなことですけど『何かの力が働いてパンクラスと俺の間を止めている流れがあるな。もう、このケージに戻ることはない』と。あれからは好きだから格闘技を続けるという風にしていました。

3歳下の仲間、宮城友一がトップ戦線浮上を狙って頑張っている。教え子の当真桂直も頑張っている。その姿をサポートする立場で見ていて、彼らから刺激を受けつつもパンクラスに自分が戻るという風にはならなかったです」

──それでも、戻って来る気持ちになったのは?

「そんな時にRIZINの沖縄大会に声を掛けて頂き、ポンポンと2つ出て。結果は振るわなかったですけど、反響は大きかったです。僕がデビューして23年、パンクラス王になるということに拘り続けて──パンクラスで3階級のチャンピオンになっても得られなかった知名度を、RIZINで負けても得てしまう……。そこには自分のなかでも複雑な想いがあります。パンクラス、RIZINから声が掛かれば行こうかという想いはあっても、自分が試合に出たいと手を挙げることなかったです。

そうこうしているうちにパンクラスが30周年記念大会を開くようになった。今、現役で選手をしている人達のなかで1993年のパンクラス旗揚げを──ライブで観戦したわけじゃないですけどVHSのビデオでリアルに体感している人って、レジェンドの方々を除くともういないと思います。掌底、レガース、ヒールホールドが禁止になった──そんなパンクラスの歴史を体現し、語り継ぐことができる人間は自分しかいない。だから30周年記念大会で、一つ楔を打ちたい。『俺、まだここにいるよ』と……これが正しい表現方法か分からないですけど、今回の試合はハイブリッドレスリングをするつもりです」

──それこそ、その意味合いを理解できる選手たちが少なくなっていると思います。

「ですよね。MMA、総合格闘技を戦っていても僕の動きはハイブリッドレスリングです。それを今のパンクラスのファンの方に──『こんなヤツいたんだ』、『昔はこんなことをしていたんだ』というのを見てもらいたいというのがあります」

──フライ級で戦うというのは?

「もうフライ級でしか戦わないと思います。ストロー級の52キロで戦うには2カ月前から減量を始めて、1カ月前にはヘロヘロになっている。体は辛い、でも一生懸命に練習をする。翌日になってもキツイ。それをずっと続けていると、もう練習がしたくないと思うようになっていたんですよね。そこまでやっても北方選手に、僅差でもなんでもなく負けた。あそこまでやっても結果が出ず、宝物にしていたモノを奪われた。あの辛さを経験したことで、健康的に格闘技を戦おうというマインドに変わりました」

──そんな砂辺選手ですが、今回の試合前は以前のようにグランドスラムで調整をしていないそうですね。

「それは沖縄に、それだけの環境が整ったからです。あの頃、平良達郎がデビューをしていたのか、していないのか。沖縄にいると松根(良太)さん以外にチンチンにされることはない。なので強い練習相手を求めて横浜で合宿をさせてもらっていました。

今回も行こうかとも考えましたけど、沖縄でできるなと。特に達郎と肌を合わせると、毎回勉強になります。達郎は親身になって教えてくれますし。沖縄は凄く良い環境になったと言えます」

──逆に沖縄に練習にいく選手が増えています。

「そうなんですよ。松根さんが創った環境、そこで生まれた平良達郎の影響はデカいです」

──CROSS X LINEという自身のジムを持ち、THE BLACKBLET JAPANでのプロ練習に参加する。ただ修斗沖縄大会では沖縄勢同士が戦うことがあります。

「当真がTHE BLCKBELT JAPAN勢との試合が決まると、僕も練習にいくのは控えます。でも、もう旭那拳とのタイトルマッチ以外では交わらないので、当真も僕も週に2回お世話になっています」

──ところで5年間勝利から遠ざかり、44歳になった砂辺光久の力をどのように自己評価しているのでしょうか。

「なんか吹っ切れたんですよ、5年前に負けた時に。そして平良達郎がUFCと契約する前から、その成長振りを体感してきました。彼と触れることで、どんどん広がっているモノがあると感じています。

同時に最強を目指すことを辞めました。前はストロー級で一番になりたかった。でもパンクラスへの思い入れがあるので、他で戦うのではなくて『こっちに来いよ』という姿勢でした。それが最強でなく最高を目指すようになって……高山×ドン・フライ、あれって僕のなかでは最高なんです。プロとして凄く最高で。

ただ技術的に何か優れているということは一切ない。僕がこれからやらないといけないのは、技術を見せて何連勝をする……というのは難しいけど、勝った上で最高の作品を一つでも多く残すこと。残したいと思っています。

言ったらRIZINで前田吉朗とやった試合。あれってオジサン同士の総合格闘技じゃないですか。MMAが磨かれている時代に逆行したモノを見せて、最高だと思ってくれる人が多かった。あれほど強い人がいる場で、僕と吉朗が尖ったことをして下半期ベストバウトに選ばれた。人の心を動かす──そこに憧れを持ち続けてきました。1993年は僕にとってはUFCが始まった年ではなくて、パンクラスが始まった年です。それから、ずっとパンクラス、パンクラス、パンクラスで来ました。なので、これからはパンクラスにとって最高の作品を1つでも出していきたい」

──高山×フライは両者の共鳴が必要な殴り合いでしたが、前田選手は自身のIMMAF時代から積み上げてきたMMAをぶつけるために、共鳴どころか拒否をしてくることが予想されます。

「今までもそうなんです。田原しんぺー、室伏シンヤはMMAで僕に向かって来た。結果、田原しんぺーはパワーボム(腕十字をスラム)、室伏シンヤは喉輪落とし(ジャンピングガ―ド&ギロチンをスラム)でKOされました。プロレスラーの僕が、プロレスの技で勝った。修斗の人が修斗で戦い、パンクラシストがハイブリッドレスリングで勝っただけなんです。

前田選手は順調に結果を残せている選手ではないですが、辞めないで続けている。強いヤツらに揉まれてきた。どういう選手であっても、僕は自分の持っているパンクラスへの愛情であったり、ハイブリッドレスリングへの拘りを貫くつもりです。北方大地をジャーマンで投げたとか。試合がどうだったねとか、ゲームプランがどうだったではなくて、『アイツのアレ、面白かったね』というモノを一つでも多く創り出したいです」

──UFCが最高の舞台で、若いMMAファイターには最強を目指してほしい。何より、MMAは勝敗が絶対という姿勢を自分は持ち続けますが、砂辺選手に関しては、噛めば噛むほど味が出る「都こんぶ」のようになってほしいと思っています。

「僕のパンクラス30周年はまだ終わっていなくて。今回の試合に勝ったら、パンクラスの扉を開けた男──稲垣克臣(1993年9月21日のパンクラス旗揚げ戦、第1試合で鈴木みのると対戦)を引っ張り出したいと思います!!」

──その試合が実現するなら、ぜひリングでお願いします。

「そうですね、ロープエスケープ有りで」

■視聴方法(予定)
4月29日(月・祝)
午後1時30分~U-NEXT

■Pancrase342 計量結果

<ストロー級暫定王者決定戦/5分5R>
黒澤亮平(52.15キロ)
リトル(52.05キロ)

<ライト級/5分3R>
粕谷優介(70.70キロ)
久米鷹介(70.70キロ)

<ウェルター級/5分3R>
佐藤生虎(77.55キロ)
長岡弘樹(77.35キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN(52.05キロ)
ホン・イェリン(51.40キロ)

<ライト級/5分3R>
松岡嵩志(70.40キロ)
ホン・ソンチャン(70.00キロ)

<フライ級/5分3R>
砂辺光久(57.00キロ)
前田浩平(57.20キロ→57.10キロ)

<ストロー級/5分3R>
寺岡拓永(52.25キロ)
氏原魁星(52.10キロ)

<フェザー級/5分3R>
糸川義人(65.85キロ)
櫻井裕康(66.50キロ→66.10キロ)

<バンタム級/5分3R>
坂本瑞氣(61.35キロ)
谷内晴柾(61.25キロ)
<ネオブラッドT 2回戦 フライ級/5分3R>
饒平名知靖(56.65キロ)
名久井悠成(56.55キロ)

<ネオブラッドT 2回戦 フライ級/5分3R>
山崎蒼空(56.85キロ)
AXEL RYOTA(56.95キロ)

<フライ級/5分3R>
田中亮祐(56.35キロ)
齋藤桜貴(57.15キロ)

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【Pancrase342】長岡弘樹戦へ。柔道出身の剛腕、佐藤生虎「……次の試合も殴ります」

【写真】生虎(しょうご)という名前の由来は、「正午に生まれたことから当て字で……という説があります」とのことでした(C)SHOJIRO KAMEIKE

28日(日)、翌29日に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase342の計量が行われ、出場選手全員がクリアした。明日の第10試合試合では佐藤生虎が長岡弘樹と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

昨年プロデビュー以来3試合連続、1ラウンドKO勝ちをマークしている佐藤。しかも合計タイムは3分と、1ラウンド分にも至っていない。特に左ストレートを軸に戦っているが、もともとは柔道ベースだというから驚きだ。なぜ佐藤がこれまでに左ストレートで倒しまくるようになったのか。その秘密をひも解く。豪快なKOの裏には、試合スタイルからは想像できない佐藤の性格が関係していた(※取材は4月24日に行われた)。


――MMAPLANETでは初のインタビューとなりますが、宜しくお願いいたします。

「……、……」

――すみません、ちょっと音声が小さいようですね。

「(マイクを口に近づけて)聞こえますでしょうか?」

――ありがとうございます。聞こえました。もしかして今は職場ですか。

「はい、そうです」

――もしかして小さな声で喋らないとか……。

「そんなことはないのですが――ちょっと周りから見られています(笑)。でも大丈夫です。すみません」

――いえ、職場でインタビューを行わせていただき、ありがとうございます。会社の方にも宜しくお伝えください。

「アハハハ、分かりました(笑)」

――改めて、プロデビュー以来3試合で合計3分ほどしか戦っていない佐藤選手です。

「えっ、そんなに短いですか」

――これまでのKOタイムが1分1秒、35秒、1分22秒ですから、正確には2分58秒です。ご本人としては意識していないのですか。

「そうですね。まぁ、たまたまというか……」

――あれだけ左ストレートを軸に戦っていて、「たまたま」ではないでしょう(笑)。

「いや、もう必死に戦っているだけで(苦笑)。自分でもよく説明できなくて――喋るのも下手なので、すみません」

――いえいえ。あれだけの剛腕っぷりを見せていながら、ベースは柔道なのですよね。

「柔道は10歳から28歳までやっていました。もともと兄が柔道をやっていたので、僕も同じ町道場に入れられて。28歳の時に柔道を辞めて、MMAを始めました」

――28歳というと大学を卒業してから、どこか企業で柔道をやっていたのでしょうか。

「いえ、警察です」

――警察ですか! 大学までの優勝実績などは……。

「特に無かったです。高校の時に県大会で優勝したり、大学も全国大会に出たぐらいで。そこから警察の柔道部に入りました。ずっとMMAは好きで、大学を卒業した時点で柔道を続けるか、MMAを始めるかは一度考えました」

――そこで柔道を続けた理由は何だったのでしょうか。

「……母の反対ですね(苦笑)。今もMMAをやることは反対されています。でも警察の柔道部って定員があり、毎年誰かが引退して誰かが入るということが繰り返されるんです。柔道部の先生から『今年で引退してほしい』と告げられて。柔道部にいられないなら警察にいる理由もないので辞めました」

――柔道部を辞めたとしても、警察には残ることはできるわけですよね。

「はい。もともとMMAをやりたくて、ずっと柔道を続ける気持ちはなかったんです。だから先生から告げられた時に踏ん切りがついたといいますか。ちょうどコロナ禍で試合もできない時期でしたし」

――では警察を退職して、すぐにMMAを始めたのですか。

「MMAを始めようと思ってジムを探した時、自分が柔道出身なので組み技が強いパラエストラ松戸(現THE BLACKBELT JAPAN)に入りました。そのあと去年の3月に、講道館の柔道クラブ時代の先輩である中村K太郎さんと宮澤元樹さんがいる、ユナイテッドジムに移籍してプロデビューしました」

――なるほど。2022年にパンクラスのアマチュア全日本を制してプロデビューに至るわけですが、当時から今のように左をバシバシ当てていたのでしょうか。

「いえ、最初はとにかく組みついていました。それがアマチュア全日本の時に、減量で水抜きしすぎてヘロヘロになってしまい、試合では組めない――スタミナがもたないと思ったんです。それで殴りに行ったら『当たるなぁ』という感じで」

――減量ミスから生まれた左ストレート! 最初に仰った「たまたま」というのは、そういう意味だったのですね。

「アハハハ、そうなんです。自分自身でもグラップラーだと思っていましたけど」

――結果、プロデビュー以降はストライカーで行くと。プロの3試合はほぼ組みに行っていません。それはまだ組みの実力……つまり本当の力を隠しているということではないですか。

「いや、それはないです」

――ハッキリと否定しましたね(笑)。

「もう本当に、いつも限界で。毎試合ギリギリの状態でやっています」

――確かに1戦目と2戦目は、とにかく左を振り回している感もありました。しかし3戦目の川中戦は完全に左ストレートを軸に戦うように進化していたように思います。相手の頭の位置を見ながら、左ストレートを急所に叩きこんでいくという。

「ありがとうございます。でも、それも意識したことはなくて……。ただ、今はボクシングで日本と東洋太平洋のチャンピオンだった柴田明雄さんの指導を受けて、打ち方と位置取りは変わってきていると思います。前回の試合は、とにかく相手の左側に回ろうと柴田さんから言われていて――相手との距離、自分の位置については考えるようになりました」

――なるほど。川中選手をKOしてパンクラスのウェルター級5位にランクインしました。そして次は大ベテランの長岡戦で、この試合をクリアすればベルト挑戦も射程圏内に入っくると思います。

「ベルトは意識していますが……う~ん、自分が上がってきているという実感はないですね。次の試合も不安しかないですし(苦笑)」

――浮かれているよりは良いと思いますが、それにしても自信のあるコメントは出て来ないですね。

「長岡選手はキャリアも凄くて、削り合う試合になると思いますし――引き出しの要素も全て、僕が負けていますからね。試合になると、いつも不安しかないです」

――その不安は、どのように解消するのですか。

「ケージに入るまで不安ですし、ケージに入っても頭が真っ白になって。あとは『やるしかない』という気持ちになって試合をするだけです。自分がやらないと、やられてしまう。その気持ちが一番大きいですね。

――では次の長岡戦、どのような試合をしたいですか。

「……次の試合も殴ります。長岡選手って打たれ強いと思うんですけど、それでも殴ります」

■視聴方法(予定)
4月29日(月・祝)
午後1時30分~U-NEXT

■Pancrase342 計量結果

<ストロー級暫定王者決定戦/5分5R>
黒澤亮平(52.15キロ)
リトル(52.05キロ)

<ライト級/5分3R>
粕谷優介(70.70キロ)
久米鷹介(70.70キロ)

<ウェルター級/5分3R>
佐藤生虎(77.55キロ)
長岡弘樹(77.35キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN(52.05キロ)
ホン・イェリン(51.40キロ)

<ライト級/5分3R>
松岡嵩志(70.40キロ)
ホン・ソンチャン(70.00キロ)

<フライ級/5分3R>
砂辺光久(57.00キロ)
前田浩平(57.20キロ→57.10キロ)

<ストロー級/5分3R>
寺岡拓永(52.25キロ)
氏原魁星(52.10キロ)

<フェザー級/5分3R>
糸川義人(65.85キロ)
櫻井裕康(66.50キロ→66.10キロ)

<バンタム級/5分3R>
坂本瑞氣(61.35キロ)
谷内晴柾(61.25キロ)
<ネオブラッドT 2回戦 フライ級/5分3R>
饒平名知靖(56.65キロ)
名久井悠成(56.55キロ)

<ネオブラッドT 2回戦 フライ級/5分3R>
山崎蒼空(56.85キロ)
AXEL RYOTA(56.95キロ)

<フライ級/5分3R>
田中亮祐(56.35キロ)
齋藤桜貴(57.15キロ)

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AB DREAM F1 MMA News o UFC   ガブリエル・ベニテス

『UFC on ESPN 55: Nicolau vs. Perez』スプリットデシジョンだった試合のジャッジの採点/主要サイトの採点

大学入学共通テスト 化学の点数が面白いほどとれる本


Hayisaer Maheshate defeats Gabriel Benitez(MMA Decisions)

 ハイサエ・マハシャテ vs. ガブリエル・ベニテスのジャッジの採点。Eric Colonが1Rマハシャテ、2,3Rベニテスで28-29ベニテス勝利。Bryan MinerとTony Weeksが1,2Rマハシャテ、3Rベニテスで29-28マハシャテ勝利でした。

 主要サイトの採点は29-28マハシャテ支持5人、28-29ベニテス支持3人、27-30ベニテス支持3人でした。続きを読む・・・