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【LFA138】田中路教と対戦、天然柔術家アリ・ファリアス「僕はMMAのために柔術の練習はしない」

【写真】満面の笑みを浮かべるファリアス。インタビュー中は、通訳がいても不慣れな英語を懸命に駆使し続けた。そこに彼の意志力、なりふり構わない強さが見られた(C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138で田中路教と、アリ・ファリアスが戦う。

競技柔術では間違いなく世界の最高峰の1人だったファリアスは、全く別競技のMMAとの両立をしてきた。そこには愛すべき天然キャラと強い自我とともに、柔術とMMAを同一線上に置かないというファリアスのアイデンティティが見受けられた。


――アリには以前から聞きたいことがありました。2012年のムンジアル、勝ち名乗りを受ける前に喜びを爆発させマットの外に出て、金メダルを失いました。

「IBJJFのレフェリーは、全く僕のことを尊重しなかったよね。ガブリエル・モラエスは敗者だ。僕が彼の立場だったら、金メダルは受け取らない。ブラジルに戻っても、両親、友人に『お前は勝っていない』って言われるよ。あんな試合で勝利を宣言されて、よくメダルを首に掛けられたなって思っている。僕は性格的にも、そんなことはできない。

あれから僕は柔術から暫く離れた。でもアンドレ・ガルバォンが、またやろうと言ってくれて2016年に戻った(決勝でパウロ・ミヤオに敗れるも、禁止薬物使用で失格となり金メダルを獲得)。僕はガブリエル・モラエスのことを尊敬できない」

――あの時、場外に出たことは後悔していない?

「ムンジアルで戦うには、本当にハードな練習が必要だ。そして、その環境を整えることは簡単じゃない。ムンジアルの前にガルバォンが金銭面のサポートをしてくれて、アカデミーで寝起きしていたんだ。何よりも、僕はガルバォンに感謝の言葉を送りたかった。それで失格だって? UFCでもケージを乗り越えたらダメだ。でも、勝った選手がそれで勝利を奪われることはないよ」

――毎年、十数人のムンジアル王者が誕生しますが、数人を除いて記憶に残ることはありません。でも、2012年のアリ・ファリアスのことは誰も忘れないです。

「その通りだね。ありがとう」

――そんなアリが柔術のトップでありながら、MMAを戦うようになったのはなぜでしょうか。柔術とMMAはあまりにも違う競技になったというのに。

「確かに2つの競技で、どちらもトップを取るなんて不可能だ。MMAを戦い始めた時、そう思った。どれだけ柔術で優秀でも、同時にMMAでトップになるなんてありえない。でも、そんな考えはやめたんだ。柔術で勝ってもMMAで負ける。MMAで勝っても、柔術で負ける。そんなもんだって。

そして、柔術の技術とMMAの技術も別物。ケージの中と畳の上は違う。MMAには柔術で使えるような多くのポジションはない。だからって、僕は柔術を止めることはない。MMAで戦っていても、僕は常に道着の練習をしているんだ。

でも、それはMMAのためじゃない。MMAのために柔術の練習はしない。柔術は柔術の試合で勝つために練習するんだ。それを多くの柔術家が、MMAを戦うようになるとノーギばかりで練習するようになる。違うんだよ。柔術は柔術のために、強い柔術家と練習しないと。僕の柔術は今はそんなハイレベルにある」

――なるほど、そこまで明確に分けて考えているのですね。では柔術では世界を制したアリは、MMAでの目標は何でしょうか。

「UFCチャンピオンだ。大金を稼いで、家族や色々な人をサポートしたい。ブラジルだけじゃない、世界中で貧困にあえぐ人々を助けたい。それが僕のゴールだ。ただチャンピオンになりたいわけじゃない。チャンピオンになって世界を変えたい。僕は神に救われた。そんな僕が、なぜ困っている人を助けないでいられるか。その理由が見つからない。マナウスで過ごした子供時代、僕には何もなかった。でも色んな人が僕を助けてくれて、今、ここにいることができる。次は僕の番だ。誰かが貧しさ故に諦めないといけない夢を実現させる手伝いをしたい」

――そのゴールに辿りつくために、UFCファイターになることが絶対です。

「違う。UFCファイターじゃない。UFCチャンピオンだ。UFCで戦うことと、チャンピオンになることは同じじゃない。きっと何年後かに『あのカジノでアリはそう話していたな』って思い出す日が来るよ」

――そのために田中選手との試合は凄く大切になります。田中選手の印象を教えてください。

「まず、僕は日本の人たちのことを凄く尊敬しているんだ。そもそも、僕らは日本のマーシャルアーツ、侍の精神を持つ皆のことを尊敬しているから。

タナカはどの局面でも、とても危険な相手だ。柔道と柔術が上手い。彼のことも凄く尊敬している。元UFCファイターだしね。でも、マイ・タイムだ。レッツゴー、ここには自分の戦いをするために来たんだ」

――明日、何をケージの中から見せたいですか。

「いつも通り。僕は僕だから。ジョークを言って人生を楽しみたい。だから、これまで通り戦うだけだよ」

■視聴方法(予定)
8月6日(土・日本時間)
午前10時~UFC Fight Pass
午前10時~ABEMA格闘CH

■LFA138計量結果

<バンタム級/5分3R>
アリ・ファリアス: 135.8ポンド(61.59キロ)
田中路教: 135.4ポンド(61.41キロ)

<バンタム級/5分3R>
アスカル・アスカル: 136ポンド(61.69キロ)
ディエゴ・シウバ: 137.2ポンド(62.23キロ)

<フェザー級/5分3R>
アライジャ・ジョンズ: 145.6ポンド(66.04キロ)
河名マスト: 145ポンド(65.77キロ)

<148ポンド契約/5分3R>
AJ・カニンガム: 147.4ポンド(66.85キロ)
シェイ・コンリー: 147.6ポンド(66.95キロ)

<フェザー級/5分3R>
二宮城太: 145.6ポンド(66.04キロ)
ニック・タラヴェラ: 143ポンド(64.86キロ)

<150ポンド契約/5分3R>
ムタズ・アスカル: 150ポンド(68.03 キロ)
クリス・マカーテ: 149.8ポンド(67.94キロ)

<フェザー級/5分3R>
アシュトン・カービー: 146.2ポンド(66.31キロ)→: 146ポンド(66.22キロ)
カラム・パーカー: 145.6ポンド(66.04キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジャレッド・ブラウン: 147.8ポンド(67.04キロ)
ライアン・フーバー: 145.6ポンド(66.04キロ)

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【LFA138】「空手は日本の誇り」。地上最強のカラテのDNAを持つ、サバキ・チャレンジの雄=二宮城太

【写真】現在29歳の二宮城太、アマで5勝2敗。うち1敗は反則の蹴り――つまりRIZINルールでは反則ではない。プロ2戦目で、どのような空手――そしてMMAを見せるのか(C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138で二宮城太が、ニック・タラヴェラとプロMMA二戦目を戦う。

捌きで著名な二宮城光――円心会館・館長を父に持つ、二宮はMMAを始め北米MMA界の登竜門といえるLFAでアマからキャリアをスタートさせた。なぜMMAなのか。そこにサバキという父の空手の代名詞を何でもありの場で実践する、浪漫溢れる想いが存在した。

日本ではなく、米国で動き始めた現代の地上最強のカラテ。二宮城太に初インタビューを試み、空手と日本への想いを訊いた。


――日系米国人選手が出場しているんだと思っていたら、LFA関係者から二宮城光さんの息子だと聞いて本当に驚いてしまいました。生まれもデンバーなのですか。

「違います。日本で生まれて、何カ月か経って米国に渡って……道場で育った形です」

――つまり円心会館で空手をして成長したということですね。

「MMAを始める前まで、ずっと空手だけでした。試合も出ていました」

――それはサバキ・チャレンジですか。

「ハイ、3回出て3回優勝しました」

――なぜ空手界の一つの流派の創始者、その血族である二宮選手がMMAを戦うようになったのでしょうか。

「MMAが一番ポピュラーで、一番格好良いからです。そして、メッセージを伝えることができる一番の場所だと思ったからです」

――サバキをMMAを通して、知らしめるということですか。

「MMA選手として成功することと、サバキを伝えることを分けて考えていないです。サバキは空手でも使えるし、MMAでも使えるから。空手もMMAも同一線上に見ることで、未来が開けてくると思っています」

――もともとお父さんがされていた極真空手は、地上最強のカラテと謳っていました。MMAで戦うことは、その遺伝子を持っているということでしょうか。

「う~ん、持っているんでしょうね(笑)。極真とか色々なスタイルがあるのですが、空手は日本の誇り。そういう部分で、その想いがあります」

――サバキは空手だと道着を掴んで、投げが含まれた空手。相手の動きを利した、攻撃のような印象を得るのですが、実はサバキのことが分かりません。そのサバキがMMAで生きることがあるのでしょうか。

「あると思います。自分もまだ若いし、サバキの意味を全て理解しているわけではないです。そして米国の人にサバキを伝えるのは凄く難しいです。MMAというニュートラルな戦いで僕がやってきたサバキを使えて、初めて深い意味でサバキが分かってきたかと思います」

――MMAを戦う上で、どのような練習を?

「ドゥエイン・ラドウィック先生のムエタイジム、矢飼伸夫先生のWay of Jiu Jitsuで練習しています」

――矢飼伸夫さんはヒーガン・マシャドの黒帯柔術家の方ですね(※IBJJF黒帯3段、円心空手黒帯2段、講道館柔道黒帯)。

「この2つのジムでの練習では、色々なMMA選手たちもやってくるので皆とスパーリングもできています。MMAの練習は午前中で、夜は道場で空手の指導と稽古をしています」

――お父様はMMAを戦うことに関して、どのような意見を持たれているのでしょうか。

「『やって良い』と言ってくれました。小さい頃からマーシャルアーツが大好きだったので、K-1とかPRIDEを内弟子さんとかと視ていました。だからMMAを戦うようになると、思っていたんじゃないでしょうか」

――なるほど。LFAは米国最大のフィーダーショーですが、MMAファイターとしての目標を教えてください。

「自分はUFCよりも……。お父さんは試合をして有名になった日本を離れて、米国に来ました。二宮の名前を日本で知らしめたいという気持ちが強いです。だからRIZINとかで試合をしたいです」

――その言葉が伝われば、すぐにでも声が掛かるかと思います。その前に明日の試合が、日本でもABEMAで中継されます。どのような試合を日本のファンに見せたいですか。

「日本には自分のお父さんのファンがたくさんいました。父の何が良かったのか、自分でもはっきり分かっていないです。ただ強くて、格好良かったです。父はトータル的にサバキを生かした試合をしていました。自分もサバキを進化させる試合をしたいです」

■視聴方法(予定)
8月6日(土・日本時間)
午前10時~UFC Fight Pass
午前10時~ABEMA格闘CH

■LFA138計量結果

<バンタム級/5分3R>
アリ・ファリアス: 135.8ポンド(61.59キロ)
田中路教: 135.4ポンド(61.41キロ)

<バンタム級/5分3R>
アスカル・アスカル: 136ポンド(61.69キロ)
ディエゴ・シウバ: 137.2ポンド(62.23キロ)

<フェザー級/5分3R>
アライジャ・ジョンズ: 145.6ポンド(66.04キロ)
河名マスト: 145ポンド(65.77キロ)

<148ポンド契約/5分3R>
AJ・カニンガム: 147.4ポンド(66.85キロ)
シェイ・コンリー: 147.6ポンド(66.95キロ)

<フェザー級/5分3R>
二宮城太: 145.6ポンド(66.04キロ)
ニック・タラヴェラ: 143ポンド(64.86キロ)

<150ポンド契約/5分3R>
ムタズ・アスカル: 150ポンド(68.03 キロ)
クリス・マカーテ: 149.8ポンド(67.94キロ)

<フェザー級/5分3R>
アシュトン・カービー: 146.2ポンド(66.31キロ)→: 146ポンド(66.22キロ)
カラム・パーカー: 145.6ポンド(66.04キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジャレッド・ブラウン: 147.8ポンド(67.04キロ)
ライアン・フーバー: 145.6ポンド(66.04キロ)

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【LFA138】河名マストと対戦、アライジャ・ジョンズ「レスリング部分以外の部分を見せていないけど」

【写真】UFCを目指すことが、特別でないこと。改めて感じ入ることが多い――日本では全く無名のジョンズの言葉だった(C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138で、河名マストと戦うアライジャ・ジョンズ。

26歳、8勝2敗のジョンズに河名戦への意気込みを尋ねた。そこで聞かれたジョンズの言葉からは、LFAで戦うことが特別でないアメリカンMMAファイターの志が、日本では特別視されるようになったことに気づかされた。


――試合が明日に迫ってきましたが、体調の方はいかがですか。

「体調は最高だよ。最高の減量ができたと思う。体重を落とすことはいつだって大変だけど、リカバリーが凄く上手くいった。もう戦う状態になっているよ」

――河名選手の印象を教えてもらえますか。

「若くて才能のあるレスラーだね。軽く見るつもりは一切ないよ。彼も僕をホールドする準備ができているだろうから、どれだけスタミナが持つのかテストになるだろうね」

――MMAは始めて1年で、この場に来たことをどのように思っていますか。

「最高だ。MMAをやりたいといっても、彼のように飛びこめるもんじゃない。そして、たくさん試合をして凄くアクティブな1年を過ごしてきた、夢に向かってね。凄く尊敬しているよ。ただし、僕は彼がこれまで戦ってきた相手とは違う。僕は16歳からずっとレスリングをやってきた。でも彼がこうやって海を越えて、最高のプロモーションの一つであるLFAに挑戦してきたこと。そのためにハードな練習もしてきているだろうから、彼のことをリスペクトしているんだ。カワナにとって、僕はタフな……本当にタフなテストになるよ」

――河名選手のレスリングに対抗する術は?

「僕もずっとレスリングをやってきた。グレコローマンレスリングには、多大な敬意を表している。グレコという最高にハードなレスリングをしてきたカワナを甘く見ることはない。だけど僕も子供の頃からフォークスタイルレスリングをやってきた。レスリングを愛しているけど、これはMMAだからね。彼はレスリング部分以外の部分を見せていないけど、だからといって他のことを練習していないわけがない。この試合は一段階高い部分でのファイトになるだろう。

異国にやってきて、僕と戦うのだからベストの状態で来てほしい。彼も過去最大のチャレンジだと分かっているはずだ。でも僕が過去にどれだけタフな相手と戦ってきたか分かる試合になるはずだ。もう、誰もがっかりさせない。きっと良い試合になるに違いない」

――アライジャは既にLFAでブルーノ・ソウザとタイトル戦の経験があります。そしてスプリット判定負けでした。メジャーにステップアップを果たすうえで、LFAというフィーダーショーで2度躓くことはできません。そういう意味で、このタイミングで日本からやってきた新人選手と戦うことにプレッシャーはないでしょうか。

「そうだね……そこについては言いたいことはある。1つ、僕に勝った相手はUFCで今戦っている。2つ、凄く疑問の残る判定で彼は勝った。それが彼のベストだったんだ。でも、あの日の僕はベストから程遠かった。彼は僕より良い選手じゃない。全くデキが悪い試合だったけど、僕の方が動きが良かった。まぁ言い訳になってしまうけど、将来的に勝利を掴むための一つの試合だと捉えている。

LFAのプラットフォームは素晴らしいけど、僕は自分にとってグレートショーになるよう戦っている。僕がベストを尽くせば、それを正しく理解できる人が次なる舞台に導いてくれる。ゴールは常にUFCで、そのために戦っている。UFCでも戦えるファイターにあること。その力が自分には備わっている。

だから絶対に勝利が必要だというプレッシャーを感じることはないんだ。タイトル戦もそうだった。僕はまだ若い、26歳だ。常にやる気に満ちている。今回、またUFCを目指す選手との試合が待っている。でも、自分の力を出せれば誰と戦ってもUFCとサインできるだけの力が僕にはある。戦いの質、パフォーマンスを見ればUFCで戦えると分かるはずだ」

――そこまでUFCにこだわるのは、なぜでしょうか。UFCは世界最高峰としても、米国にはBellatorやPFLなど生活していけるプロモーションが存在しています。

「ONE Championshipも今、凄く成長しているよね。BellatorもPFLの素晴らしい組織だよ。ただし、UFCを目指して叶わなかった選手が戦う場所なんだ。UFCこそ、ベストのなかのベスト。BellatorやPFL、ONEがタフな戦いでないとは言わないよ。でも世界的に最高の中の最高になるのはただ一つ、UFCだけなんだ。

カブビ・ヌルマゴメドフ、ジョン・ジョーンズ、GPS、ベスト・オブ・ザ・ベストは常にUFCにいる。僕が常に思っていることは、ベスト中のベストと戦っていくこと。だからUFCなんだ」

――まさに今回、ここにやってきた日本人選手と同じ考えなんだと思います。では、日本のABEMAでこの試合を視聴する人たちにメッセージをお願いします。

「皆が僕の試合を視てくれて感謝している。凄くワクワクしているよ。大好きな国に神の御加護を。素晴らしいTV番組、美味しい食事……皆に僕の愛を捧げるよささげるよ」

■視聴方法(予定)
8月6日(土・日本時間)
午前10時~UFC Fight Pass
午前10時~ABEMA格闘CH

■LFA138計量結果

<バンタム級/5分3R>
アリ・ファリアス: 135.8ポンド(61.59キロ)
田中路教: 135.4ポンド(61.41キロ)

<バンタム級/5分3R>
アスカル・アスカル: 136ポンド(61.69キロ)
ディエゴ・シウバ: 137.2ポンド(62.23キロ)

<フェザー級/5分3R>
アライジャ・ジョンズ: 145.6ポンド(66.04キロ)
河名マスト: 145ポンド(65.77キロ)

<148ポンド契約/5分3R>
AJ・カニンガム: 147.4ポンド(66.85キロ)
シェイ・コンリー: 147.6ポンド(66.95キロ)

<フェザー級/5分3R>
二宮城太: 145.6ポンド(66.04キロ)
ニック・タラヴェラ: 143ポンド(64.86キロ)

<150ポンド契約/5分3R>
ムタズ・アスカル: 150ポンド(68.03 キロ)
クリス・マカーテ: 149.8ポンド(67.94キロ)

<フェザー級/5分3R>
アシュトン・カービー: 146.2ポンド(66.31キロ)→: 146ポンド(66.22キロ)
カラム・パーカー: 145.6ポンド(66.04キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジャレッド・ブラウン: 147.8ポンド(67.04キロ)
ライアン・フーバー: 145.6ポンド(66.04キロ)

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【LFA138】計量終了 田中路教、河名マスト問題なし。サバキ・チャレンジ、二宮城光Jr=城太見参

【写真】川名、二宮、田中。日本人選手がオクラホマ・ショーニーの地で集結。(C)PFL

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138「Farias vs Tanaka」の計量が、4日(木・同)に同地で行われた。

メインに田中路教、コメイン前に河名マスト、そしてメインカード2試合目にデンバー在住、米国籍を持つ二宮城太と3人の日本人ファイターが出場する同大会の計量は、オフィシャル2時間、その後にフェイスオフという流れで進んだ。


アリ・ファリアスと対戦する田中は、計量前夜の午後9時を過ぎて現地入り、そこでバスタブがあると伝えられていたホテルにシャワーしかないことを聞かされる。

それでも旧師匠がかつて話していたシャワーで、スチームサウナ状態を創るという方法で、このピンチを回避し水抜きを無事完了させ、0.6ポンド・アンダーで計量を終えた。

対戦相手のファリアスも、革ジャン着用という謎の姿で現れ――バキバキの筋肉ボディを披露し、パスしている。

前日で既に1.8キロ・オーバーまで整えていた河名は、米国初陣の相手アライジャ・ジョンズと同様に問題なくクリア。そして今大会にもう1人、日本人選手が戦う。それがニック・タラヴェラと戦う二宮だ。

二宮は第10回全日本選手権優勝――その後、渡米しNYを経てデンバーに極真支部を開き、師・芦原英幸ともに極真を離れると、芦原空手の米国代表を経て円心会館空手を創設した二宮城光の実の息子だ。

二宮空手といえばサバキ、現地でサバキ・チャレンジという大会を長年に渡り主催し、ロッキー山脈の麓で確固たる地位を築いている。城太もサバキ・チャレンジ優勝経験があり、サバキ理論をMMAで生かすという壮大な浪漫に挑んでおり、今回がMMA二戦目となる。

二宮も問題なく計量を終え、ABEMAでライブ中継のある今大会で日本のファンにベールを脱ぐ――注目のタラヴェラ戦に臨む。

■視聴方法(予定)
8月6日(土・日本時間)
午前10時~UFC Fight Pass
午前10時~ABEMA格闘CH

■LFA138計量結果

<バンタム級/5分3R>
アリ・ファリアス: 135.8ポンド(61.59キロ)
田中路教: 135.4ポンド(61.41キロ)

<バンタム級/5分3R>
アスカル・アスカル: 136ポンド(61.69キロ)
ディエゴ・シウバ: 137.2ポンド(62.23キロ)

<フェザー級/5分3R>
アライジャ・ジョンズ: 145.6ポンド(66.04キロ)
河名マスト: 145ポンド(65.77キロ)

<148ポンド契約/5分3R>
AJ・カニンガム: 147.4ポンド(66.85キロ)
シェイ・コンリー: 147.6ポンド(66.95キロ)

<フェザー級/5分3R>
二宮城太: 145.6ポンド(66.04キロ)
ニック・タラヴェラ: 143ポンド(64.86キロ)

<150ポンド契約/5分3R>
ムタズ・アスカル: 150ポンド(68.03 キロ)
クリス・マカーテ: 149.8ポンド(67.94キロ)

<フェザー級/5分3R>
アシュトン・カービー: 146.2ポンド(66.31キロ)→: 146ポンド(66.22キロ)
カラム・パーカー: 145.6ポンド(66.04キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジャレッド・ブラウン: 147.8ポンド(67.04キロ)
ライアン・フーバー: 145.6ポンド(66.04キロ)

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【LFA138】「一番を目指すことが面白い」。田中路教─02─世界に立ち向かうJ-MMAファイター最終回

【写真】大会2日前にサクラメントからショーニーに入ったチーム・ノリ。オクラホマに世界と立ち向かう集団がやってきた (C)TSP

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138でアリ・ファリアスと対戦する田中路教インタビュー後編。

柔術界の強豪ファイターとの対戦を前に、田中はUFC以外でも戦うという意思があることを明言した。

2022年、夏~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~。その締めくくりは、世界を相手に立ち向かい続けてきた田中の言葉で終幕にしたい。

<田中路教インタビューPart.01はコチラから>


――UFCでないと引退という考えではなくなったということですね。それは田中選手のMMAを究めたいということでしょうか。

「僕はMMAが凄く好きで。この競技をやっていることが楽しいんです。UFC一本になっていた時は、そこを失っていました。もともと凄く好きだからコレをやっていたのに、UFCにこだわり過ぎたことで、MMAを続けていることが苦しくなっていました。自分で自分を精神的に追い込んでいたように思います。

それが年を重ねて、状況も凄く変わると……独りぼっちでなくなって、家族もできて。そうなったときに、執着心がなくなったような気がします。なんで、こんなにMMAを一生懸命にやっているんだろうと考えた時があって、一番の気持ちはMMAが好きだからだったんです。それが分かって、この好きな気持ちを持ち続けたいと思った時に考え方が柔軟になりました」

――とにかく、LFAでは負けていられないです。好きだから続けることは、趣味になってしまいますので。

「ハイ。好きだからやっているけど、僕のなかで一番になりたいというのは変わらないです。一番を目指して妥協せずやる。そうやってMMAと向き合っているから楽しいんであって。何でも良いってわけでなくて、一番を目指すことが面白い。だから趣味じゃないです」

――復唱してしまいますが、だからこそLFAでは負けていられないです。そこでアリ・ファリアスの印象を教えてください。

「本当に強い柔術家です。ただしMMAファイターとしては、UFCレベルにはあると思いますけど、そこまで飛び抜けた強さではないと思います。打撃をやりたがる。そういう試合をしていますよね。そこからテイクダウン、極めというスタイルで」

――バックを譲れない相手ですか。

「それはあります。今回は特にそうですよね。それでハニ・ヤヒーラにもやられましたし。自分のなかでも苦手意識のようなモノはあり、やり辛い相手です。ただ、自分がやることはいつもと変わりないです。この期間で、何が変わったかというと自分への理解度なんです。以前と比較すると。

最近までコンプリートファイターを目指していたけど、それは無理だと分かって」

――遅くないですか(苦笑)。本当に田中選手は人の意見に耳を傾けず、自分で気づくまで時間がかかります(笑)。

「それは……僕だけじゃないんじゃないですか。やっぱり自分で気づかないと。でも、人の意見に従うということではなくて、聞き入れて考える人間の方が気づくのは早いですね(苦笑)」

――その通りですね。聞くことが、従うことではないですから。

「そこは……まだできないですね。僕は(苦笑)」

――ではトータルファイターでない田中路教とは?

「グラップラーですね」

――極めの方は?

「そこも練習しています」

――過去2試合とも課題の残る試合でした。その間の成長がどこにあるのか、今回の試合で確認させてほしいです。

「テイクダウン、パウンド、極め。もう、それだけです。打撃を向上させないといけないということが、ずっと頭にありました。MMAファイターとしてバランスを良くすることを求めていて。でも、打撃を向上させようとすると組み技がダメになっていきました。

僕は力の使い方が特殊で、それがあるので組みが得意で、打撃はあまりできない。打撃を向上させると、組みに悪影響が出ていました。そうなるとMMAファイターとして弱くなってしまいます。そこですね、そこに気づいてから自分はグラップラーとしてやっていこうと切り替えました」

――コントロール系なのか、アクションが多い方が良いのか。どちらのタイプでしょうか。

「コントロール系になります。動き回ることもできますが、それでは僕の長所と合致しない。自分の一番強いところを伸ばしていきたいです」

――スクランブルで立つのが上手い選手だらけのなかで、それも厳しい戦い方です。

「う~ん、スタイルに関してはまだ答えは出ていないですけど、今回の試合に限ってはユライアからもポジションを譲るぐらいなら立たせようと言われていて。そういう戦い方になると思います」

――田中選手の全力でのファイトを待ち望んでいたファンの人たちに、最後に一言お願いします。

「お待たせしました。ホントにその一言です。自分のなかでは試合のない期間に、やってきたことで成長を感じているので。それを今回の試合で出せることができれば――これまでにない強さを見せることができると思います。期待して視ていただけると、嬉しいです」

■視聴方法(予定)
8月6日(土・日本時間)
午前10時~UFC Fight Pass
午前10時~ABEMA格闘CH

■ 対戦カード

<バンタム級/5分3R>
アリ・ファリアス(ブラジル)
田中路教(日本)

<バンタム級/5分3R>
アスカル・アスカル(パレスチア)
ディエゴ・シウバ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
アライジャ・ジョンズ(米国)
河名マスト(日本)

<フェザー級/5分3R>
AJ・カニンガム(米国)
シェイ・コンリー(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジョータ・ニノミヤ(米国)
ニック・タラヴェラ(米国)

<150ポンド契約/5分3R>
ムタズ・アスカル(米国)
クリス・マカーテ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジャレッド・ブラウン(米国)
ライアン・フーバー(米国)

<フェザー級/5分3R>
アシュトン・カービー(米国)
カラム・パーカー(英国)

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【LFA138】LFA初陣=ジョンズ戦へ、河名マスト―02―「LFAという団体でUFCを目指す日本人がいることを」

【写真】現地時間の2日(火)にオクラホマ入りした河名。後ろに小さく見える建物が今回の会場であるグランドホテル・カジノ&リゾート。ショーニーの街にはいくつかカジノが点在しているが、ここが最大級だ(C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138でアライジャ・ジョンズと対戦する河名マスト・インタビュー後編。

1年で6試合、グラップリングも2試合を戦ったことでMMAファイターとして、グレコの強さをいかんなく発揮し始めた河名は、声を大にすることなく過去の例のないステップアップ方法を邁進している。

<河名マスト・インタビューPart.01はコチラから>


――6月にグラジエイター内のプログレス・ルールで、国内トップ柔術家の森戸新士選手と戦いました。あの経験をどのように感じていますか。

「今後、森戸選手と同じような技量を持つ選手と戦うこともあるかもしれないですし、良かったです。森戸さんに試合を創ってもらいましたね。跳びつきとか、練習でも経験したことがなかったなか、ガチンコの試合で引き込んでくる相手と戦うことが収穫になりました。打撃がないなかでも、あの緊張感のあるなかで森戸選手と試合ができて良かったです」

――森戸選手はMMA歴で河名選手を上回る経験の持ち主をプログレスで極めてきました。対して極めさせず、ポイントで勝ったことに関してはどのように捉えていますか。

「MMAファイターとして認められていない……MMAを始めたときに、『もう取られても良い』と吹っ切れて、とにかく守る練習をしてきたことが、ここに来て生きていると感じました。ワキ差しを深くした時に腕十字に入られてのですが、パニックになることなく対処できました」

――短期間で急激に吸収してきた河名選手ですが、改めてアライジャ・ジョンズの印象を教えてください。

「レスリングができるタイプで、相手がテイクダウンディフェンス力が落ちる場合は打撃を織り交ぜて組んで倒す。そこからコントロールしますが、寝技が強い相手にはとにかく切って組ませず、打撃で勝負をしています。戦い方を分けている選手です」

――つまり、切ってくるファイトになることが予想されますが、どのような対策を考えていますか。

「近づいて、どれだけ自分を押し付けることができるか。とにかくワンテイクするまで気持ちを切らさず戦います。実戦経験を積み、上でコントロールすることはできてきたので、そこで殴る。隙あらば極めたいと思います(笑)」

――そこで笑ってしまうのは?

「そんな簡単に隙を作ってくれる選手だと思っていないからです(笑)。5分3R使って、気持ちを折る。折れた時に一気呵成に攻めたいです」

――現状バックグラブとバックコントロール、どちらが戦いやすいですか。

「今は足をフックしない状態の方が、上にいられる自信はあります。ただ、相手が萎えた時に……蓋しかないイメージを持っていると思うので、その隙をついて取りにいければと思います」

――ワンフックか、両足か。

「そこは楽しみにしていてください(笑)」

――ところで計量の前々日に現地入り、減量の方は?

「水抜きの量を減らして行こうと、思っています。そもそも減量幅が大きいわけではないので、それほど不安ではないです」

――ではLFA初戦から、この後に関してどのような青写真を描いていますか。

「今回の相手はLFAでタイトルマッチを戦っている選手なので、勝てばある程度認めてもらえる相手です。認めてもらって、UFCに近づく試合にしたいです」

――ここでインパクトを残せば、コンテンダーシリーズもあるかもしれないです。

「……そこまでは考えていなかったです(笑)。この1年、目の前の試合を勝つことでPOUNDSTORMや今回のLFAにつながってきました。願ってはいましたが、希望ぐらいに思っていたものに近づけたので、ここもこの試合に集中しています。

とにかくデビューの時に『いつかは』と思っていたけど、1年後にこんな風に海外で試合ができるなんて思っていなかったです」

――そう考えると、1年目に試合を詰め込んだことは良かったですね。

「ハイ。結局、成長できるのは試合だと思っています。これだけ試合数をこなせたのも、それが可能になる練習環境があったからです。そこは本当に良かったです。試合が続くので、それだけ気持ちも入った練習ができました。それに試合があるから、格闘技に集中した生活ができていたので」

――では、改めてLFA挑戦への意気込みをお願いします。

「日本だと土曜日の昼頃、MMAが好きな人が試合をチェックしてくれると思います。この試合に向けて、色々な人が協力をしてくれました。本当に感謝の気持ちしかないです。Road to UFCに続き、ABEMAでLFAが中継される。UFCに挑戦しようとする日本人がいるということが認知され始めたなかで、UFCを目指す方法がRoad to UFCだけでなく、日本の団体でチャンピオンになるだけでもない。

米国のLFAという団体で……北米ではオーソドックスな目指し方であるLFAで、日本人がUFCを目指す。そういう日本人がいるぞっていうのを知ってもらえるような試合をしたいと思います」

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【LFA138】MMAデビュー戦から1年で、LFAで戦う河名マスト―01―「殴られる痛みを知っての怖さ」

【写真】米国時間の2日の夜にオクラホマ入りする河名マスト(C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138。同大会には田中路教と河名マストの日本人選手揃い踏みが実現する。

アライジャ・ジョンズと対戦する河名は、MMAデビューから1年と2週間強、7戦目で北米最大のフィーダーショーで戦う機会を手にした。グレコローマンレスラーからMMAファイターへ。急激に同化が進む河名にMMAファイターとしての進化の度合いを尋ねた。


――渡米まで1週間(※取材は7月26日に行われた)。今の心境を教えてください。

「米国で試合があることに関して、特別感はあまりないです。10日後に試合がある、そういう気持ちですね。MMAに転向して、初めて米国で戦う。その現実にイメージを鮮明に持つことができていないが故に気持ちも楽というのか(笑)」

――深く考えないようにしている部分はありますか。

「なんですかね……。いまだにケージの中に入るまで、腹の括り方が決まっていないというか。良くも悪くも戦うことがイメージできていない。ケージに入ってやっと、腹が決まるというか……」

――では試合前に恐怖感などないということでしょうか。

「そうですね」

――逆に凄くないですか。

「アハハハ。レスリング時代も米国では1度ですが、海外ではヨーロッパでも戦っていますし。時差対策とかしなくても、どこでも眠れる体質なんです。逆に『寝られなくても良いや』と思っているので」

――人間はいずれ眠くなるから、と(笑)。

「それに試合当日になると、眠いだとか言っていられなくなりますし」

――そういう心境で迎えるLFA初陣。改めてLFAで戦うことをどのように捉えていますか。

「確実に目標にしているUFCに近づけている。自分が想像していたのより、倍以上のスピードで進めています。そこに関しては、上手くいっている感覚です」

――昨年末に中村倫也選手との対談で、最短で再来年には言っていた時よりトントン拍子ということですね。

「そもそも残された時間が少ないと自覚しているので、とにかくチャンスがあるならすぐにでも米国で試合がしたい。それが叶ったのは凄く嬉しいです」

――ロータス世田谷の練習仲間は、LFAで戦うことで何か反応はありましたか。

「特別変わったところはないと思います(笑)。『米国か。良いね』という感じですね。外国人選手の雑なところ、粗さがあるので、そこはアドバイスをもらいながら調整してきました」

――レスリング時代も外国人選手には日本人にはない粗さ、雑な部分はあったのでしょうか。

「う~ん、粗いというかパワーがありますね。これぐらいの力で押し込んでくるだろうとか、抵抗してくるだろうという自分の想定している力を越えてくる感じはありました。シンプルにパワーがあるうえでのテクニックだと思います」

――打撃になると明らかに粗い、テクニック・レスのファイターが存在します。この1年間の練習で、MMAの粗さへの対応はできるようになったと考えていますか。

「相手が粗ければ粗いほど、自分の形にはめこんだ時は気持ちが良いだろうと思うので、いかに自分のペースで戦えるのかは考えています」

――過去の試合で一番パワーがあったのは、デビュー戦のジェイク・ウィルキンス戦だと思います。

「デビュー戦は本気で殴ったことも殴られたこともない状態で、相手と向かい合っていました。そもそも殴られたら、どれぐらい痛いんだろうという感じで。それが怖くて、近づくことができずに余計に殴られるという状態でした。

今は殴られた痛みは想像できますし、それを乗り越えて自分が組みに行くためのポジショニングだとかを考えてやっているので、デビュー戦の時とはレベルが違うと思います」

――しかし、人を殴ったことがなくてMMAを戦ったのですね。改めて凄いことだと思います。

「今でも殴られるのは嫌です。怖くもあります。でもデビュー戦の時の何も知らない怖さとは違って、殴られる痛みを知っての怖さです。対処法も少しずつ身についています」

――いやぁ、殴れることを中心に話されていますが、初めて思いきり人を殴るのが人前でケージの中というのもあり得ないです。

「アハハハハ。確かにそうですね」

――喧嘩で鳴らした人が、MMAを戦う方がよほど普通かと(笑)。

「それを言われると……(苦笑)。自分がMMA界の住民として認められるほど、馴染めているのかは分からないですが、この1年でMMAへの理解度は十分に変わりました。もともとレスリングしかできなかったのが、練習仲間からMMAに必要なレスリングという部分で質問してもらえることも増えました。少しずつ、自分の存在を認めてもらえるようになってきたかなとは思っています」

――デビュー前後は、青木真也選手から厳しい言葉を受けていました。今は青木選手も見る目が変わってきてくれた感はありますか。

「連続で当たってもらったりだとか、青木さんがレスリングのエッセンスの一つとして使ってくださっている感覚はあります」

――少し認めてもらった?

「それはどうか分からないです(笑)」

――とはいえ試合で示してきたように、グレコローマン・レスリングをMMAに落とし込めるようになってきたかと。

「もともとMMAとレスリングを別々のモノとして考えていて……レスリングをしていても、それで良いのかという疑問が付きまとっていました。それが今ではMMAの中でレスリングをして良いという風にやっているので、そこは間違っていない。節々の攻めの部分、守りの部分で『ここでレスリングをやって良いんだ』と考えられるようになりました」

――レスリングをやって良い。それはどのような局面でしょうか。

「ケージ際での近距離でのコントロールもそうですし、一度テイクダウンして相手がスクランブルに来てもまた倒す。そこは技術と体力とともにグレコローマンが生きているように思います」

<この項、続く>

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【LFA138】世界に立ち向かうJ-MMAファイター(13)田中路教─01─「UFCがこの先にあるのかといえば……」

【写真】ごく自然に今回の考えに至った(C)MMAPLANET

8月5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138でアリ・ファリアスと対戦する田中路教。

ブラジリアン柔術界の強豪との対戦は、実に9カ月ぶりのファイトとなる。

2022年、夏~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~。第13弾は、昨年11月のLFA初戦の勝利から、UFC一筋だった田中の実生活、そしてファイト・アイデンティティの変化を追いたい。


──昨年11月5日から、9カ月を経てようやくLFAで2戦目を迎えることとなりました。

「一時帰国していた日本から、1月に妻と米国に戻ってきて。その時点で試合のための準備に取り掛かり、いつでも試合ができるという風にLFAには連絡をしたのですが、なかなか返答がなく時間がかかりました。同時に結婚生活を米国でするために、色々と忙しくしていて。ここも色々とあり……実は彼女は今、日本に戻っているんです」

――えっ……。

「いや、夫婦関係は全く問題ないですよ。実は子供ができて、日本で出産するために帰国したんです」

――おぉ、おめでとうございます!!

「妊娠が分かってから、最初はサクラメントで産むつもりだったのですが、保険の処理とか僕の英語力では凄く時間がかかってしまって、病院にも行けないですから彼女だけ日本に戻ることにして」

――初めての出産に向けて、日本にいても精神的に不安定になるのに右も左も分からない、保険がなくて病院に行けないでは気持ちが持たないですね。

「相当にしんどそうでした。英語が話せないので、何をするにあたっても僕のサポートが必要で。日本にいるのとは全く違いますよね、相当に不安だったと思います。今は実家でご両親と過ごし、凄く順調です」

――良かったです。田中選手のことだから、練習とかになるとそっちに集中してしまいそうですし。

「あぁ……確かにそうだったと思います(苦笑)。僕は一つのことに集中してしまうので。妻には申し訳なかったです。懸命にサポートしていたつもりなのですが、全然足りていなかったと思います。3月の終わりに妻が日本に帰って、4月にONEで(川原)波輝君のセコンドでシンガポールに行って……。あれから、自分のキャリアを見つめなおす期間になりました」

――というのは?

「とにかく試合が組まれない。何よりも連絡をしても返答がないんです。ビザも来年の3月までですし、少しでも早く試合がしたいのに全然決まらなかったです。返事は欲しかったですね――せめて。あれは精神的にも厳しいです。ああいう風にどの選手とも接しているのか、僕にはそうだったのか……。『どういうことだろう』ってなりましたね。

試合が決まらない状態が続いているときにシンガポールに行き、これまで思ったことがないアジア的な良さを感じたんです。ちょうどONEのマッチメイカーの方とも話をして、『うちに出ないのか』と言う風に言ってもらえて。ONEで戦ってみようかという気にもなりました。ただ、結局ONEもすぐにはオファーはできないという風だったので、本格的な話にはならなかったですけど」

――つまり、UFCを諦めたということですか? その選択をしたということは? それが家庭ができたということなのでしょうか。

「いや、子供が生まれることはそこに関係ないです。とにかく試合がしたい。でも、ない。なら違う方向を考える必要があるなかで、ONEも一つのオプションでした。ユライアが開いたA1コンバットも選択肢にありましたし。実際にユライアも『LFAが決まらないなら、出したい』とコンタクトも取ってくれました。ただ、そこにも返答がなくて……」

――う~む……。辛いですね。

「1月に帰国したときの連絡には、返答があったんです。それ以降はもう……今回の試合のオファーまで、話はなかったです。ただUFCを諦めるとか、そういうことでONEやA1コンバットを考えていたわけでもないです。

実際、ユライア経由でショーン・シェルビーに連絡を取ってもらっていましたし。コンテンダーシリーズは『UFC経験者は出場できないんだ』ということで体よく断らましたけど」

――えっ?

「まぁ、それからすぐにUFCに出たことがあるチームメイトの出場が決まっていましたけどね(笑)。UFCも緊急オファーならということは一応、伝えられていて」

――それ、世界に数百人いますよ。きっと。

「アハハハ。そうでしょうね。でも、返信があるだけ良かったです(笑)。いずれにせよ、コンテンダーシリーズも断られたのは事実で。もう、待っているだけじゃ試合はできない。さっきも言いましたけど、ビザももう1年もないわけですし。この間にUFCからオファーが来る可能性は、本当に低い。そしてLFAでの試合も決まらない。

ただ焦りとか不安ではなくて、今は以前のように一つのことにこだわり過ぎないようにして、その時の最善の選択をしようと思っています」

――そう考えると、UFCをリリースされてからこの間、3試合しか戦っていない。その間に『選手は試合をしてナンボ』とオファーをくれたプロモーションもありましたが……。結局、こうなるでしょとなりませんかね。

「でも、その時に出たいと思わなかった。あの頃、UFCだけを考えてLFAと交渉をして、コロナでビザがなかなか出なかった。そこがあって、今に通じていて。あの時に他に出なかったから、この考え方ができるようになったと思っています。あの時にソレを選ぶと妥協で、今、こうなったのは妥協ではないです」

――結果、LFAからオファーがありました。

「ONEと話した直後にオファーがあり、試合が組まれるんだから試合に出る。その延長線上にUFCがあり、今はまたそのために戦っています。ただし、UFCがこの先にあるのかといえば、それはもう絶対ではないです。今はLFAでタイトルを獲ることこと。そこから先のことは、その時の最善の選択をしようと思います。

Bellatorなのか、ONEなのか。PFLもバンタム級ができると聞いていますし、そう言っているとUFCからオファーがあるかもしれないですしね。僕のなかで最強を目指すということは変わりないんです」

<この項、続く>

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8.5『LFA 138』に田中路教と河名マストが出場



 27日(月・現地時間)にLFAより8月5日(金・同)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138に田中路教が出場し、アリ・ファリアスと対戦することが発表された。

 また同大会には日本から河名マストも出場し、アライジャ・ジョンズと戦うことも決まっている。

 ラテンと米国の融合=LFAらしさの洗礼を受けているなかで、「今回も強豪を当ててもらえて、米国に来た甲斐があるなと思います。未来を切り開くために頑張ります。おそらくABEMAで放送があると思うので、今回も日本から応援して頂けたら嬉しいです」と、田中はMMAPLANETに意気込みを語ってくれた。

Michinori Tanaka(Sherdog)

Ary Farias(Sherdog)

Masuto Kawana(Sherdog)

Elijah Johns(Sherdog)

 田中路教 vs. アリ・ファリアス、河名マスト vs. アライジャ・ジョンズが決定。プロフィールはこちらを参照。続きを読む・・・
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【LFA138】8月5日に田中路教と河名マストが揃い踏み。UFC契約ファイターレベルの猛者と対戦へ

【写真】河名と田中。LFAで戦うことが、既に生き様を見せている(C)LFA&MMAPLANET

27日(月・現地時間)にLFAより8月5日(金・同)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138に田中路教が出場し、アリ・ファリアスと対戦することが発表された。

また同大会には日本から河名マストも出場し、アライジャ・ジョンズと戦うことも決まっている。


昨年11月のヒカルド・ディアス戦以来、実に9カ月振りの試合が決まった。UFCとの再契約を目指し、LFAと契約して渡米した田中にとって、勝利を収めてなお試合が組まれないという状況は予想だにしていなかった。

米国に滞在できるビザの半分を消化してなお、実戦の舞台が巡って来ない状況に田中は、フリーランスになることさえ視野に入れるなかで、ようやくLFA2戦目を戦うことができるようになった。実際、同大会の出場は3週間以上前に確定していたが、対戦相手がなかなか決定しないなか、田中はファリアスと戦うことをツイッターで知ったという。

ラテンと米国の融合=LFAらしさの洗礼を受けているなかで、「今回も強豪を当ててもらえて、米国に来た甲斐があるなと思います。未来を切り開くために頑張ります。おそらくABEMAで放送があると思うので、今回も日本から応援して頂けたら嬉しいです」と、田中はMMAPLANETに意気込みを語ってくれた。

2018年のムンジアルでも準優勝。ジョアオ・ミヤオを準決で下しているのだから、どれだけの実力者か分かるというモノ(C)SATOSHI NARITA

そんな彼が戦うファリアスは、得意とする亀逃げが許されないファイター、いや柔術家だ。

2013年ムンジアル黒帯フェザー級幻の世界王者……アウグスト・メンデス=タンキーニョとファイナルを争った際、アドバン差で勝利を確定させたファリアスは、試合終了の合図を待たずマットの外に出て感情を爆発させた。これを違反行為とされアドバンを献上し、レフェリー判定で敗れてしまう。

自業自得といえば自業自得ではあるが、同トーナメントではイアゴ・ジョルジ、アイザック・ドーダーライン、ガブリエル・モラエス、マイキー・ムスメシ、ジアニ・グリッポも出場しており、この名だたる強豪よりも上の結果を残していることで、ファリアスがどれだけの実力者かは理解できるだろう。

2018年には決勝にマイキー・ムスメシの軍門に下ったものの、準決勝でジョアオ・ミアオに勝利しているファリアス。MMA戦績は11勝3敗で打撃には課題が残っているが、2018年のACBブラジル大会で昨年のコンテンダーシリーズからUFC入りを果たした──パンクラス来日経験もある──サイモン・オリヴェイラに勝利するなど、MMAでの力も絶対的に確かなモノがある。

粗いパンチから組んでテイクダウン及びバックテイクをさせれば、ケージの中が柔術マットの上と同じ状態となる。ゆえにバックを譲って、スクランブルを制す田中にとっても非常に危険な相手になることが想像される。

田中が1試合しか戦えなかった期間、昨年7月のプロMMAデビューから9カ月で5勝1敗と試合をし続けた河名が、早くも北米フィーダーショー・デビューを果たす。日曜日のGladiatorのProgress提供フォークスタイルグラップリング戦で森戸新士を相手に、日本の組み技界の最高峰トータルグラップリングの結晶といえる激闘を2-1で制した河名。事前インタビューを行った時点で、既に今回の試合は決まっていた。

面構えが、すでに怖い(C)LFA

対戦相手のジョンズは、LFAでフェザー級タイトル戦を経験しているファイターだ。昨年3月に現UFCのマチダ・カラテの継承者=ブルーノ・ソウザにスプリット判定負けでベルトを逃したが、ファリアスと並びUFCのプレリミに出る選手と同レベルの力を持っている相手といえる。

世界を見据えてのLFA参戦、強者と戦わないなら出場にも意味はない。またエド・ソアレスLFA代表によると、さらに日本人選手の出場の可能性もあるようだ。そんなLFA140は、田中の言葉にもあるように昨年11月大会に続きABEMAでのライブ中継が口頭では合意に至っている模様だ。

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