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【UFC295】ボクシング、レスリング、柔術。スティーブ・アーセグが繊細さでコスタのパワーに競り勝つ

<フライ級/5分3R>
スティーブ・アーセグ(豪州)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
アレッサンドロ・コスタ(ブラジル)

慎重な立ち上がりのなか左ジャブを伸ばすアーセグに対し、コスタが右カーフを蹴る。一旦、体が触れると互いに手数が増えアーセグはインロー、コスタはジャブをかわしてオーバーハンドを思い切り振るう。カーフを続けるコスタが左ジャブを当て、アーセグも右ストレートを打ち返す。ジャブからワンツーのアーセグ、左フックのコスタがアッパーに右フックを当てて前に出る。アーセグもジャブでストップに掛かり、インローに繋げる。

続いて右ストレートを当てたアーセグは、カーフにも右を打つ。コスタは右縦ヒジも、アーセグがヒザで迎え撃った。カーフをチェックしてワンツーを決めたアーセグは、コスタの振りが大きくなったワンツーをかわす。と、右ストレートを当てると腰が落ちたコスタはテイクダウンへ狙いへ。潰したアーセグが、そのままマウントを奪取。パンチを落としてRNCも、半身のコスタは耐えきって立ち上がりスクランブルへ。すぐに時間となり、初回はアーセグが取った。

2R、パンチの交換のなかで姿勢を乱したコスタが、右を重いきり打つとアーセグの顔面を捕えるようになる。跳びヒザから再び右を決めたコスタが、またも右をヒット。さらにシングルレッグへ。エルボーを入れるアーセグはバック狙いをウィザーで耐えるが、足を引いたコスタにテイクダウンを奪われる。

ハーフからパウンド、バックを狙ったコスタは前方に落とされる。スクランブルでバックに回ったアーセグは、正対されてもヒザを入れる。エルボー、ヒザと組みの打撃を入れるアーセグに対し、コスタは跳びつき十字へ。引き込む形で下になったコスタ、アーセグは腕を抜く。バックを譲って立ったコスタは、向き合うとをフックを打ち込む。一瞬動きが落ちたアーセグのテイクダウン狙いを潰し、トップを取ったコスタは腕関節へ。その動きに合わせたアーセグがトップ&マウントを奪取するとエルボーを落として時間となった。

最終回、ジャブを伸ばす両者。跳びヒザをかわされたアーセグは、カウンターのテイクダウン狙いを切ってケージにコスタを押し込む。アーセグは払い腰を耐え、ウィザーのコスタの顔面に細かいパンチを続ける。コスタのエルボーを機会に、距離を取り直したアーセグがジャブを決め、レベルチェンジからテイクダウン、バックに回る。片足を取られた形で耐えきったコスタだが、打撃に間合いに戻ってもすぐに込まれてボディロックテイクダウンを決められる。

すぐに立ったコスタのバックを取り、足を払って尻もちをつかせたアーセグ。コスタは直ちに起き上り、シングルレッグへ。一瞬のテイクダウンも、逆にスクランブルからアーセグがボディロックへ。ウィザー、アンダーフックで我慢するコスタのボディにヒザを入れたアーセグが、バックに回る。胸を合わせたコスタは、劣勢を五分に戻すという流れのままタイムアップに。アーセグが、コスタのパワーを細かい動きで制した形の5分間だった。

初回はアーセグ、2Rはコスタ、最終回はアーセグ──と思われたが、ジャッジの裁定は如何に。結果ジャッジ3者が29-28をつけ、アーセグがタフファイトを制した。


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【UFC295】UFC2戦目でMSG、スティーブ・アーセグ「平井が試合を受けてくれたらUFCとサインできた」

【写真】豪州勢らしく125ポンドでもパワフルなウェルラウンダーのアーセグ(C)MMAPLANET

11日(土・現地時間)、秋のUFCビッグショー in NYC──UFC295「Prochazka vs Pereira」がニューヨーク州ニューヨークシティのマジソン・スクエア・ガーデンで開催される。
Text by Manabu Takashima

イベント名にあるようにイリー・プロハースカ✖アレックス・ポアタン・ペレイラによるUFC世界ライトヘビー級王座決定戦を筆頭に、UFC暫定世界ヘビー級王座決定戦=セルゲイ・パブロヴィッチ✖トム・アスピナルなど選りすぐりのマッチアップが並ぶ同大会で、豪州フライ級のエース=スティーブ・アーセグが、オクタゴン2戦目でアレッサンドロ・コスタと対戦する。

今年の2月にパースで開かれたUFC284の前夜、ある意味ダナ・ホワイト・ルッキン・フォー・ファイト的なPPVショーウィークのローカル大会=Eternal MMAで平井総一朗を破り最高峰に辿り着いたアーセグを初インタビューした。


――今週末、MSGでアレッサンドロ・コスタとオクタゴン2戦目を戦います(※取材は8日に行われた)。今の気持ちを教えてください。

「感謝の気持ちでいっぱいだよ。なんせMSGだからね。1年前のことを想うと、ここにいることが信じられない。Eternal MMAで戦っていてUFCとサインし、MSGで戦う。これ以上のことはないだろう。コスタは強敵だし、凄くチャレンジングな試合になる。最高だよ、真っ向勝負をしたいと思っている」

──スティーブは今年の2月に、UFC284ファイトウィークに行われたEternal MMAで日本の平井総一郎選手を破ったことでUFC入りを果たしました。その過去があって、日本のファンにとっても気になる選手です。

「UFCの前日の試合だったけど、実は対戦相手がなかなか決まらなかった。豪州国内では僕と戦いたがる選手が誰もいなくて。そして英国や海外の選手に当たることになった。結果、ヒライが試合に応じてくれて本当に嬉しかったよ。彼とは試合後、そして日本に戻ってからも何度か連絡を取り合った。

あの大会後、バックステージでUFCとの契約が決まった。僕はあの試合でUFCに良い印象を与えて勝つ必要があったけど、ヒライが試合を受けてくれたからUFCとサインできたんだ。試合がなければそれは不可能だったからね」

──6月のダヴィッド・ドヴォルザーク戦はショートノーティス、ランカーとのUFC初戦となりました。

「いつだって試合ができるように準備していたから、あのチャンスに跳びついた。10日前だろうが、2日前だろうが構わない。オファーがあった時、僕はコーチに『皆が大丈夫なら、俺は戦うよ』って伝えたんだ」

──コーチからの確認でなく、コーチの方を確認したと(笑)。

「そうなんだ(笑)。それにさ、普通にオファーを待っていたらいきなりトップ10ファイターと戦うことはできなかっただろうしね」

──とはいえ、そのランカーを破ったのにスティーブはランク入りしていません。

「どういう仕組みでランキングが決定されているのか、僕には分からないんだけど……そこは気にしていないよ。いずれにせよ、デビュー戦でトップ10の選手に勝てたことで2戦目からもトップランカーと戦えるポジションを手にすることができたんだ。この状況はチャンピオンを狙ううえで、好ましいことは変わりないから」

──当初の予定ではランク9位のマット・シュネルと対戦予定でした。

「ランク9位の選手との試合がなくなって……やはり勝てば返ってくるモノも大きかったし、最初は引っ掛かるものがあったよ。けど、NYのビッグイベントで戦えるし気持ちはすぐに切り替わった。実際コスタはシュネルより、手強いと思う。グラウンドが強くて、テイクダウンディフェンスにも長けている」

──では、そのコスタ戦ではどのようなファイトを見せたいですか。

「僕がどの局面でも、しっかりと戦えることを証明したい。打撃、寝技、レスリング、全ての場面で僕の爆発力がアドバンテージを握るだろう。彼は距離を保つタイプだから、開始直後から詰めて圧力をかける。そして打撃に優位に立つ。彼が持っている僕のイメージとは違う武器を使って戦う。彼のカウンター狙いに対して、あくまでも僕のファイトを貫く。僕が世界のベストだと証明できるファイトを心掛けたい」

──ところで私はUFCフライ級ファイターのインタビュー機会を得ると、常に平良達郎選手のことを尋ねるようにしています。スティーブにとって、平良達郎選手のパフォーマンスはどのように映っていますか。

「UFCで戦っている日本人だよね。あのサブミッションが得意な。いや、彼のサブミッションは良いよ。いつか戦う日がやってくると思うけど、その時は思い切りファイトしたい。凄く良いファイターだ。日本のファンも、その前に僕の試合を見て楽しんで欲しい」

■視聴方法(予定)
11月12日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午後12時~PPV
午前7時30分~U-NEXT

<UFC世界ライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
イリー・プロハースカ(チェコ)
アレックス・ポアタン・ペレイラ(ブラジル)

<UFC暫定世界ヘビー級王座決定戦/5分3R>
セルゲイ・パブロヴィッチ(ロシア)
トム・アスピナル(英国)

<女子ストロー級/5分3R>
ジェシカ・アンドラーデ(ブラジル)
マッケンジー・ダーン(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マットフレヴォラ(米国)
ベノワ・サンドニ(フランス)

<フェザー級/5分3R>
パット・サバティーニ(米国)
ジエゴ・ロピス(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
スティーブ・アーセグ(豪州)
アレッサンドロ・コスタ(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
タバタ・ヒッチ(ブラジル)
ルピタ・ゴディネス(メキシコ)

<158ポンド契約/5分3R>
マテウス・レンベツキ(ポーランド)
ルーズベルト・ロバーツ(米国)

<ライト級/5分3R>
ナジム・サディコフ(アゼルバイジャン)
スラヴァ・ボルシェフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
ジャレッド・ゴードン(米国)
マーク・マドセン(デンマーク)

<138ポンド契約/5分3R>
カン・ギョンホ(韓国)
ジョン・カスタネダ(米国)

<フライ級/5分3R>
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)
ケヴィン・ボルハス(ペルー)

<147ポンド契約/5分3R>
デニス・ブズーキア(米国)
ジャマール・エマース(米国)

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Eternal MMA78 MMA MMAPLANET o ONE Road to UFC UFC アラン・フィルポット イーサン・トーマス オク・レユン ショーン・エッチェル ジャック・ベッカー スティーブ・アーセグ ダヴィッド・ドヴォルザーク デヴィッド・マルチネス パク・ジェヒョン 原口伸 平井総一朗 竹中大地

【Eternal MMA78】2月に続き、UFCウィークに大会開催。猫の目タイトル戦線、ライト級のベッカーに注目

【写真】豪州トップ・フィーダーショーのタイトルラインにあるファイターたちの実力は? (C)ETERNAL MMA

8日(金・現地時間)、これから30後に豪州はシドニーのリバティ・ホールでEternal MMA78が開催される。
Text by Manabu Takashima

Eternal MMAといえばHex FC、BRACEと並び豪州MMA界の登竜門といえるイベントで、今日のイベントも2月の73回大会に続きUFCファイトウィークの金曜日に行われるわけだ。

2月のパース大会では日本の平井総一朗を破ったスティーブ・アーセグがUFCとサインし、6月のオクタゴン初陣でフライ級10位のダヴィッド・ドヴォルザークを破っているが、今大会でもアーセグと同じ青写真を選手だけでなくプロモーションも描いていた。


それがメインのミドル級選手権試合=マット・マイヤース✖ブローガン・アンダーソンの一戦だ。しかし、王者マイヤースがファイトウィークになって負傷欠場が決まり、ブローガンの対戦相手は見つからずメインは消滅──代替ヘッドライナーはバンタム級のジャック・ベッカー✖デヴィッド・マルチネスが務めることに。

ベッカーはかつてHEATに来日し、2勝1敗。5年前の2018年5月にはオク・レユンの持つライト級王座に挑戦も判定負けを喫した過去がある。

ベッカーにとって、この試合は昨年5月にエイデン・アギレラの持つEternal MMAライト級王座に挑むも開始直後にカーフで足を折り、TKO負けを喫して以来の再起戦となる。

そのアギレラを破って、ライト級に王者になったのが今大会でベッカーと対戦するマルチネスだが、マルチネスも既にブレイク・ドネリーにベルトを譲り渡しており無冠だ。

さらにはドネリーも今年の6月にクイラン・サルキルドに敗れ王座陥落──サルキルドは8月のRoad to UFCワンマッチで、パク・ジェヒョンと対戦予定だったが、トーナメント繰り上がりで原口伸と戦ったために、シンガポールで戦う機会は失してしまったファイターだ。

とにかく王座が猫の目のように変わり、王者はUFCを目指すというEternalのライト級戦線だが、日本を知るベッカーがどのようなファイトを見せるのか。実はベッカーは再起戦を日本で戦いたいという意向を持っていたが、Eternalのオファーを受けて母国でのファイトを選択したという話も伝わってくる。

そして、そのベッカーの相手には平井のように日本人ファイターを招聘するプランをEternalも持っていたものの実現はせず、今回はマルチネスと事実上の次期挑戦者決定戦といえるマッチアップが決まった。

日本繋がりでいえばコメインでショーン・エッチェルと戦うアラン・フィルポットは、7年目にVJT大阪大会に来日し、竹中大地に敗れていたファイターだ。その後はONE Warrior Seriesを経て、Eternalに出場もそのONE WSから4連敗中でキャリアの崖っぷちにあるフィルポットだ。

■視聴方法(予定)
9月8日(金・日本時間)、
午後7時00分~UFC Fight Pass

■ Eternal MMA78対戦カード

<バンタム級/5分3R>
ジャック・ベッカー(豪州)
デヴィッド・マルチネス(豪州)

<バンタム級/5分3R>
アラン・フィルポット(英国)
ショーン・エッチェル(豪州)

<フェザー級/5分3R>
ロッド・コスタ(豪州)
イーサン・トーマス(豪州)

<フェザー級/5分3R>
ジョー・デイヴィス(豪州)
セバスチャン・ショーライ(豪州)

<150ポンド契約/5分3R>
ジョシュ・クーン(豪州)
ジェイムス・マクブライド(英国)

<フライ級/5分3R>
ジョセフ・ラーシニーズ(豪州)
トロイ・フーモ(豪州)

<ウェルター級/5分3R>
キム・ジュンギョ(韓国)
チョウ・ニエンラ(中国)

<バンタム級/5分3R>
クーパー・スミス(豪州)
ダニエル・ミッチェル(豪州)

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MMA MMAPLANET NEXUS o PFC30 RIZIN UFC YouTube ザ・タイガー石井 スティーブ・アーセグ タイガー石井 亀松寛都 修斗 堺龍平 山本喧一 平井総一朗 旭那拳

【PFC30】北のケージMMA=PFC。亀松が返上したフライ級王座を狙い、平井総一朗が初参戦

【写真】アーセグに触れた。それだけも今の平井は違うはず(C)MMAPLANET

明日23日(日)、札幌市北区のPOD アリーナでPFC30が行われる。北のケージMMAは3月12日以来、4カ月振りの開催となる。

前回大会ではフライ級王座を5Rに渡る激闘の末、亀松寛都に譲ったザ・タイガー石井が、4月のプロ修斗沖縄大会で旭那拳を破り、さらには7月の大阪大会でサステイン興行に出場するなど、いわば主流とされるMMA界の流れに影響を与えるようになりつつあるPFC。

その亀松はフライ級王座を返上し、今大会ではバンタム級で大高幸平と対戦する。6月24日のRIZIN札幌大会における同郷ファイターの活躍に刺激を受けた亀松は「ここから無敗でRIZINに出たい」と明日の試合への意気込みをプレスリリースに寄せている。


亀松の返上したフライ級王座を目指し、平井総一朗がPFC初参戦しランク1位の黒石大資と相対する。平井はNEXUSフライ級王座を取り逃した後に、豪州#01フィーダーショーといっても過言でないEternal MMAに参戦──も、現UFCファイターのスティーブ・アーセグに完敗を喫した。

キャリアの仕切り直しは北の大地から。「所(英男)会長の下で格闘技を始めた僕がPFCで戦うことに何か運命を感じています。ジムから最初のPFC参戦ということで使命感と責任感を背負って戦いに挑みます」という平井。

所は──UWF風の表現を使えば、Power of DreamではPFC山本喧一代表の弟子にあたる。いってみればこの一戦、PFCからすると孫弟子が本丸に乗り込んで王座奪取に乗り出すという見方ができる。

PFCウェルター級チャンピオンの新名正啓がコロナ禍以降、初ケージイン=ノンタイトル戦で成田佑希をメインで戦う同大会では福岡のRanger Gymからkoki、堺龍平、柿原RR昇汰の3選手が列島縦断参戦を果たすなど、充実のラインナップとなった。北の動きが再び日本のMMAに影響を及ぼすか、バリューアップに大切なイベントとなる。

■視聴方法(予定)
7月23日(日)
第一部=アマチュア:正午~ PFC YouTube Channel
第二部=プロ:午後5時~PFC YouTube Channel

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MMA MMAPLANET o UFC uFC289 スティーブ・アーセグ ダヴィッド・ドヴォルザーク

【UFC289】ニューカマー、豪州のアーセグがランク10位のドヴォルザークからハイでダウンを奪う快勝

<フライ級/5分3R>
スティーブ・アーセグ(豪州)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
ダヴィッド・ドヴォルザーク(チェコ)

まず間合いを測る中で右カーフを蹴ったドヴォルザーク。8日前のオファーを受けたアーセグは、サークリングのドヴォルザークに右ハイを狙う。アーセグは左フックから右カーフを蹴り、互いの蹴りが交錯する。スイッチするドヴォルザークは足を使い右ストレート、アーセグは左をかわして左を打っていく。ドヴォルザークの右オーバーハンドからの左フックを空振りに。右ストレートを効かされ、下がったアーセグはカーフを蹴っても右を打たれる。

カーフを蹴り合う両者、ドヴォルザークの右オーバーハンドを見切ったアーセグのハイも距離が合わない。カーフの距離から、踏み込んでパンチを当てるのはドヴォルザークというラウンドとなった。

2R、左ボディショットから右を放ったドヴォルザーク。初回より近い距離でアーセグが右ミドルを蹴る。自らのカーフで足を痛めたか、直後にサークリングを見せたドヴォルザークがアーセグのパンチにヒザを合わせに行く。左ボディに左フックを当てたアーセグも主導権は譲らない。ドヴォルザークは蹴り足を掴んでパンチを打つ振りをしてリリースするなど、慎重な戦いが続く。ラウンド半分を切り、アーセグが初めてテイクダウンを狙うがドヴォルザークがスプロールしスタンドへ戻る。ここでカーフを蹴ったドヴォルザーク、足はそれほど痛めていないか。

引き続き回るドヴォルザークにボディから右を当てたアーセグは、効いて動きが落ちたところに右ハイをヒットさせダウンを奪う。起き上がり際にギロチンを捕らえたアーセグだが、ドヴォルザークはヒジを押して頭を抜きにかかる。結果、残り30秒でトップを取る形になったドヴォルザークが左のパンチを落とす。蹴り上げを受けながらパスを決めたドヴォルザークは、スクランブル狙いで一瞬亀になったアーセグに思いきり右を打ち込む。ここからスタンドに戻り、拳の交換になろうとした時に時間となった。

最終回、ジャブから右を伸ばすアーセグが、待ってためを創りパンチを繰り出す。さらに前蹴りをボディにいれて、ドヴォルザークの出鼻をくじくとボディショットを決める。そこに左を当てたドヴォルザークは、組んで一瞬の崩す狙いで下になってしまうが、即スクランブルからスタンドに戻る。左ミドルを掴み、そのままボディロックに移行したドヴォルザークはケージにアーセグを押し込んでバックに。

アーセグは胸を合わせて、離れる。続く右カーフをキャッチしてシングルからバックを伺うドヴォルザーク。アーセグは左手を伸ばして許さず、打撃の間合いに戻る。と、ダブルレッグでテイクダウンを決めたドヴォルザークは、しっかり上を取り切るとハーフでエルボーを落としていく。

頭を押して立ち上がったアーセグは、シングルを潰して逆にトップへ。スイープからスクランブルのドヴォルザークは、相当に疲れながらスタンドへ。アーセグは右にダブルレッグを合わせてテイクダウンを奪うと、スクランブルでバックに回る。後方からヒザを見せたアーセグは、左を打ってタイムアップを迎えた。

デビュー戦でランク10位とトータルでは互角以上の試合をやったのけたアーセグ。果たしてラウンドマストでジャッジはどのように判断するか。結果はアーセグが3-0で勝利しドヴォルザークは3連敗。勝者は「ここに来るまで時間がかかった。でもトップ10と戦って、最高の気持ちだよ。練習していたのはステップバックからの左ハイだったんだ」と話したアーセグは、9月第1週の豪州大会出場をアピールした。


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MMA MMAPLANET o UFC uFC289 アイリーン・アルダナ アオリーチーラン アダム・ヒューギット アマンダ・ヌネス イリャ・トプリア エイマン・ザハビ エリク・アンダース カイル・ネルソン クリス・カーティス ジャスミン・ジュスダヴィチェス スティーブ・アーセグ ダン・イゲ ダヴィッド・ドヴォルザーク ナソーディン・イマボフ ネイト・ランドヴェール マイク・マロット マット・シュネル マテウス・ニコラウ マネル・ケイプ マフクアンドレ・バリユー マリア・オリヴェイラ ミランダ・マーヴェリック

【UFC289】豪州からの新顔アーセグと対戦、ダヴィッド・ドヴォルザーク「欧州でも準備はできる」

【写真】2連敗の経験を糧とできるか(C)MMAPLANET

10日(土・現地時間)、カナダはバンクーバーのロジャース・アリーナで開催されるUFC 289「Nunes vs Aldana」で、ダヴィッド・ドヴォルザークがスティーブ・アーセグと対戦する。

チェコ人ファイターのドヴォルザークはオクラゴン・デビュー以来3連勝を達成するも、その後はマテウス・ニコラウとマネル・ケイプに連敗を喫した。トップ5を伺う位置で足踏みを経験したドヴォルザークだが、「この敗北は成長するために必要だった」と断言した。


――ここ2戦、タフな試合でタフな試合結果となりました。

「確かにハードな時を過ごした。でも、でも試合内容は悪くなかったし多くを学ぶことができた。この2つの敗北は、僕の成長を促した。マテウス・ニコラフとマネル・ケイプ戦の敗北は、長い目で見て僕のキャリアに必要だったんだと思う。そう、僕が成長するために必要だったんだ」

――特に何を学ぶことができ、成長できたのでしょうか。

「一つは忍耐力だ。ニコラウとの試合は、僕にとっては未経験のおかしな試合だった。彼は足を使って動くばかりで、攻めてこなかった。ずっと僕がミスをするのを待っていたんだ。それが我慢できなくて、僕は追いかけ続けた。そして2Rの中盤に、パンチを被弾した。

マネル・ケイプは、僕にフライ級ファイターも力強くあるべきだと教えてくれた。ニコラウとの試合で、予期しない状態になった時に自分が如何に動くのかを考えないといけないことが分かった。マネル・ケイプ戦では、力強く打撃戦を戦う必要があることを知った。マネルは本当に色々なことを教えてくれたよ。

その学んだことをジムに持ち帰って、僕はあらゆる面で成長えきた。ストレングス&コンディショニング・トレーニング、リフティングに力を入れ、以前より速くなった。以来、スパーリングをしていても自分のやるべきことを貫くことができるようになったんだ。もう様子見もラッシュも必要なくなった。自分のペースで戦える」

――今回も試合の準備はベガスでやってきたのですか。

「ノー。ベガスには行ってないんだ。まずチェコで、色々なジムを訪れて練習し、そこからスペインのアリカンテにあるクリメント・ファイトクラブで2週間トレーニングしてきた。イリャ・トプリアが所属しているジムなんだけど、しっかりとサポートしてもらって彼には凄く感謝しているよ」

――ベガスに行かずともスペインで準備ができるということですか。

「そうだね、ヨーロッパにいても準備はできる。今回はもともと、僕より背の高い相手と戦う予定だったから、多くのバンタム級ファイターと練習をしてきた。凄く良い時間を過ごせたよ。彼らと練習していて、とても楽しかった」

――では、ラスベガスでなくてバンクーバーで戦うことでファイトウィークに何か変化はありますか。

「とにかく自然が豊かだ。ダウンタウンはドラッグディーラーやホームレスがたくさんいて米国と変わりない。でも郊外に30キロほど行くと、凄く自然が豊かになる。だから、午前中の練習を終えると僕は山に行って、自然の中を歩くようにしてきたんだ。とても大切な時間になっている。自然に囲まれていると、心の底からリラックスできるからね」

――ところでUFCフライ級は層も厚くなってきてトップ15に入っても、トップ5との間には一枚壁が存在しているように感じられます。そんななかで10位のダヴィッドはデビュー戦のニューカマーと今回戦います。この状況をどのように感じていますか。

「僕には他に選択肢がなかった。もともとマット・シュネルと対戦予定だったけど、ケガで欠場になった。彼に何が起こったのか正確には分かっていないけど、UFCからは日程を変更して戦うかという話があったんだ。でも、そんな考えは僕らにはなかった。ずっと、今週末に試合をするために準備をしてきたからね。

カナダにも早目に着て、そこは自分で費用を捻出している。僕は予定通りの相手でなくても、予定通りの日時に戦わなければいけなかった。結果、UFCからもらった代案は一つだけ。それがスティーブ・アーセグ戦だった。この試合を受けることもリスクではあったよ。でも、僕はファイターだ。試合をするためなら、どんな条件だって従う。今週末に勝つために、過ごしてきた。対戦相手が代わることよりも、試合がなくなる方が怖かったんだ」

――では、急遽戦うことになったアーセグの印象を教えてください。

「5日前に対戦が決まった相手だからね、それまで全く視界に入ってきたことがなかった。(※取材は7日に行われた)。ほんと、どういう選手か話せるほど分かっていないというのが正直なところだよ。レスリングが出来て、危険な打撃の持ち主でもあるようだね。彼にとっても最高のチャンスだろうから、しっかりと集中して戦うよ。どんな動きをするのかも、分かっていないからね」

――まさに試合前から、予期できない状況になっていたわけですね。

「イエス。その通りだよ。試合の1週間前に対戦相手が代わるなんて、誰も予期していなかった。でもUFC3戦目でファンカミロ・ロンデロスと戦った時と、同じ状況だから」

――先ほど忍耐をニコラウ戦で学んだといっていましたが……チェスではないですが、私は将棋など忍耐力の勝負のように感じることがあります。なので忍耐力はプロのチェスプレイヤーだったダヴィッドには、既に備わっていると思っていました。

「確かにチェスでは忍耐力、怠けるということではなくて相手のミスを待つことは経験済みったね。時には引いて、守る必要がある。そう指摘されて、それを思い出したよ」

――ではトップ5の壁の超えるためにの機会を得るために、今回の試合で何を見せないといけないと考えていますか。

「とにかく今回の試合に勝つこと。それはもう疑いようがないことだよね。しっかりと力を見せて勝ち、次はマット・シュネルと戦う。彼は8位で、僕は10位。マット・シュネルは僕が戦ってきた相手のなかで最上位のランカーになる。彼に勝てば、トップ5に近づくことができるだろう。そこからトップ5の誰と戦えるのか、そこは全く分からないけどね(笑)」

■視聴方法(予定)
6月10日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前7時半~U-NEXT

■対戦カード

<UFC世界女子バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] アマンダ・ヌネス(ブラジル)
[挑戦者] アイリーン・アルダナ(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
シャーウス・オリヴィエラ(ブラジル)
べニール・ダリューシュ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マイク・マロット(カナダ)
アダム・ヒューギット(米国)

<フェザー級/5分5R>
ダン・イゲ(米国)
ネイト・ランドヴェール(米国)

<ミドル級/5分3R>
エリク・アンダース(米国)
マフクアンドレ・バリユー(カナダ)

<ミドル級/5分3R>
ナソーディン・イマボフ(フランス)
クリス・カーティス(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ジャスミン・ジュスダヴィチェス(カナダ)
ミランダ・マーヴェリック(米国)

<バンタム級/5分3R>
エイマン・ザハビ(カナダ)
アオリーチーラン(中国)

<フェザー級/5分3R>
ブレーク・ビルダー(米国)
カイル・ネルソン(カナダ)

<フライ級/5分3R>
ダヴィッド・ドヴォルザーク(チェコ)
スティーブ・アーセグ(豪州)

<女子ストロー級/5分3R>
ディアナ・ベルビシャ(ルーマニア)
マリア・オリヴェイラ(ブラジル)

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Eternal MMA73 MMA MMAPLANET o UFC スティーブ・アーセグ 平井総一朗 平井総一郎

【Eternal MMA73】UFC前夜の遠征試合。平井総一郎はスティーブ・アーセグのRNCで106秒一本負け

【写真】豪州の8勝1敗、日本の4勝1敗。UFC前夜に2500人の観客の前での試合、平井はこの経験を今後に生かして欲しい (C)ETERNAL MMA

11日(土・現地時間)、豪州は西オーストラリア州パースにあるHBFスタジアムで開催されたEternal MMA73。メインに平井総一朗が出場し、元エターナル・フライ級王者スティーブ・アーセグと対戦した。

<フライ級/5分3R>
スティーブ・アーセグ(豪州)
Def.1R1分46秒by RNC
平井総一朗(日本)

サウスポーの平井が左右に回り、左を伸ばす。アーセグは徐々に距離をつめ、平井のワンツーを下がってかわす。アーセグの右ヒザの直後にダブルレッグに出た平井だが、かわしたアーセグがバックに回ってテイクダウン。アーセグはすぐに左手をアゴの上からワンハンドで絞めに掛かり、両足をフックする。ケージを蹴った平井だが、RNCをしっかりとセットアップされタップを強いられた。

UFCを翌日に控え、アーセグが強烈なデモンストレーションを平井相手にやってのけた。


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【Eternal MMA73】UFC284の前夜。豪州MMA界の登竜門=Eternal MMAに平井総一朗が出場

【写真】このチャンスを将来に如何に生かせることができるか (C)MMAPLANET

2月11日(土・現地時間)、豪州は西オーストラリア州パースにあるHBFスタジアムで開催されるEternal MMA73に日本から平井総一朗が出場し、スティーブ・アーセグと対戦する。

Eternal MMAは2012年9月に旗揚げしゴールドコーストなど東海外のクイーンズランド州を中心に今大会の開催地西オーストラリア州、同国におけるスポーツのメッカ=ビクトリア州のメルボルン、南オーストラリア州のアデレードとシドニーのあるニューサウスウェールズを望む豪州全土でイベントを開催してきた。

さらに海を越えてニュージーランドのオークランド大会を開催実績があり、HEX FC、BRACEと並んでオーストララシアンを代表するフィーダーショーだ。


同大会の翌日=12日(日・同)には同地のRACアリーナでUFC284が開催されるが、同大会に出場するジャック・デラ・マダレナ、タイソン・ペドロ、ジャック・ジェンキンス、シャノン・ロスという4選手がエターナルMMA出身者で、この他ジェイコブ・マクルーン、ジェシカ・ローズクラースらもエターナルをステップとしUFCに辿り着いた豪州人ファイターだ。

マダレナは同団体のウェルター級王者、ジェンキンスはフェザー級チャンピオン、ロスはバンタム級タイトルコンテンダーだった。エターナルMMAはUFC Fight Passでストリーミングされており、上にあるようにUFC PPV大会の前日に7キロほどしか離れていない会場での開催はUFC関係者のルッキンフォー・ファイト的になることは間違いない。

その対象はメインのフェザー級選手権試合に出場する南アフリカ国籍の王者ジャスティン・ヴァン・ヘーデンと挑戦者ロッド・コスタの勝者(※王者ヴァン・ヘーデンが負傷欠場し、日本人選手にオファーがあったという話も……)であり、またキャリア8勝1敗という平井の対戦アーセグということになる。

一方、2021年11月にNEXUSでプロデビューし、4連勝後に昨年11月の10周年記念=後楽園ホール大会で浜本キャット雄大とのフライ級王座決定戦に敗れて以来の再起戦となる平井にとって、この一戦はキャリアップを図るには格好の舞台だ。

ネクサスとのタイトル戦は負傷をおしての出場で、師・所英夫もケージに足を踏み入れ戦いの場に立ったことで精神的な合格点を与えていた。そんな平井にとって、ここで番狂わせを起こせば即UFCはなくとも、コンテンダーシリーズやRoad to UFC出場ということもありえる。平井が豪州の地で、どのようなパフォーマンスを見せることができるのか──楽しみだ。

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