カテゴリー
FINISH10 Level-G Level-G02 MMA MMAPLANET o コンバット柔術 修斗 山田哲也 白木アマゾン大輔 竹内稔 越智晴雄

【Level-G02】グラップリングマッチ歴+10年。竹内稔―01―「今は単にMMAの試合に出ていないだけ」

【写真】ここに来て注目を集める格闘家人生、継続は力なり(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、東京都新宿区のGENスポーツアカデミーで開催されるLevel-G02では、8人制ワンデー・トーナメントで初代ライト級王座が争われる。その1回戦で、竹内稔が山田哲也と対戦する。
Text by Shojro Kameike

今年3月のFinish10で白木アマゾン大輔をアナコンダチョークで下している竹内。すでにグラップリングマッチのキャリアは10年を超え、さらにプロ修斗のリングでもギロチンやアナコンダチョークを極め続けていた。代名詞のアナコンダチョーク再び――今大会の出場メンバーの中でもベテランとなった、竹内にアナコンダチョークとグラップリングについて訊く。


――竹内選手は2011年に修斗でプロデビューする以前から、修斗グラップリングなどの大会でアナコンダチョークを武器に活躍されていました。そして今年3月のFinish10で白木アマゾン大輔選手をアナコンダチョークで破った際、当時の記憶が蘇りました。

「アハハハ、ありがとうございます。アナコンダチョークは修斗時代から使っていて、もう10年以上になりますね」

――竹内選手がプロMMAを戦っていたのは、2011年2月のデビュー戦から2012年1月のTheギロチン戦までの1年間でした。それだけ短かったのは何か理由があったのですか。

「仕事をしながらプロのリングで戦っていて、この状態はキツいなという気持ちがありました。それでグラップリングなら気軽に出られるかなと思い、グラップリングをメインにしたという感じですね」

――もともとMMAをやりたくてグラップリングに移行したのか、それともグラップリングをやっていてMMAを始めたのか。どちらのパターンだったのでしょうか。

「最初はMMAをやりたくてパラエストラ東京に入りました。そこでたまに柔術をやったりとか、ジムとしてグラップリングの練習が多かったので、自然と僕もグラップリングをやり始めました」

――そのなかで「仕事をしながらプロのリングで戦うのはキツい」と感じ始めたのは、何時頃だったのですか。

「最後のほうは結構ショートノーティスで試合をしていて。そこまで練習ができていない状態で試合して、Theギロチン戦で負けて――自分の中で『もういいかな』という気持ちになりました。でも、別にMMAを引退したわけじゃないんですよ(苦笑)」

――えっ!? それは失礼いたしました。いつかどこかで、またMMAを戦おうという気持ちをお持ちなのですね。

「そうなんです。今は単にMMAの試合に出ていないだけという状態で。MMAを引退したとは言ったことはないですね。またチャンスがあれば出たいと思っています」

――今回のLevel-Gはサブオンリー・グラップリングですが、そうなるとコンバット柔術にも興味がわきませんか。

「はい。オファーがあるなら、ぜひやってみたいですね」

――それは楽しみです。話を戻すと、竹内選手が修斗グラップリングなどでアナコンダチョークを使っていた頃、まだ日本にはそれほどアナコンダを得意とする選手は少なかったように思います。そのなかで、なぜ竹内選手は得意技としていったのでしょうか。

「うーん、なぜでしょうね……。いつの間にか、という感じです。誰かから習ったという記憶もないですし。たまたま練習で『これは使いやすいな』と思って、それが形になっていったのだと思います。

確かパラエストラ東京では上田将勝さんが、アナコンダチョークやネルソンなど首系の技が得意で。越智晴雄は今もギロチンで勝っていますよね。当時はその2人とよく練習していました」

――上田さんのアナコンダも懐かしいです。一方、柔術はやっていなかったのですか。

「柔術は今のカルペディエムに入ってからですね。やっぱり長く格闘技を続けるには、柔術が一番向いているじゃないですか。それと当時は青帯だったので、黒帯が欲しいと思いました。ちゃんと技術を学んで、黒帯を巻きたかったんです」

――なるほど。それだけ長くグラップリングを戦ってきた竹内選手の目には、現在のグラップリング界はどのように映っていますか。

「随分と変わりましたね。米国ではグラップリングの賞金マッチが行われたりしていて。当時はそういうイベントはなくて」

――グラップリングの世界的イベントは、ADCCのみだったと思います。また、世界的にもMMAファイターがグラップリングもやるというケースが多い時代でした。そのなかで竹内選手は、グラップリングでの目標は何だったのでしょうか。

「柔術は黒帯を取ること、グラップリングではADCCのアジア予選で優勝して、世界大会に出ることが目標でした」

――ではADCCのようにポイント制の大会以外に、今回のLevel-Gのようにサブオンリーの大会が増えてきたことについては、いかがですか。

「ケージ、ポイントなし、サブオンリーというルールは僕に合っていると思います。ADCCはマットでポイント制の大会ですが、グラップリングの種類もいろいろあるなかで、僕としては今回のルールで試合をしたいです。もともとそれほどポイントを得て勝つタイプではないですし、一本勝ちが評価されるルールは好きですね。もちろん他のルールも出ますけど」

――ご自身が修斗で試合をしていた頃にはなかったケージで戦う。そのケージに対する意識も強いですか。

「いや、ケージに対して特に強い想いがあるというわけではないんです。単にケージ、壁際の動きが染みついているといいますか。パラエストラ東京って広さ的に、練習していると自然と壁を背負ってしまうんですよね。今はロータスにも練習に行かせてもらっていますが、基本的に練習では壁際になることが多くて。それだけ壁ありで練習しているほうが多いので、試合でもケージがあったほうが良いです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後2時55分~ Twit Casting LIVE

The post 【Level-G02】グラップリングマッチ歴+10年。竹内稔―01―「今は単にMMAの試合に出ていないだけ」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Cage Warriors ECI06 MMA MMAPLANET o UFC YouTube エステヴァン・マルチネス エライアス・アンダーソン ゲイブリエル・デフロン コンバット柔術 マニー・ヴァスケス ユライア・フェイバー リチャード・アラルコン 今成正和 修斗 高橋SUBMISSION雄己

【CJJW2023】修羅の組み技道!! 7月30日、コンバット柔術ワールド:バンタム級に高橋Sub雄己が参戦!!

【写真】2022年の世界王者エライアス・アンダーソンと2019年の世界王者リチャード・アラルコン (C)EBI & DAVE MANDELL

7月30日(日・現地時間)、メキシコはキンタナ・ロー州プラヤ・デル・カルメンのポリフォルム・プラヤ・デル・カルメンで開催されるCombat Jiu-Jitsu World Bantam weightに高橋Submission雄己が出場することが決まった。

(C)FINISHER SUB ONLY

孤高のJ-Grapplar、高橋。

彼は4月30日にEBIルールを用いたグラップリング・トーナメント=エメラルドシティ・インビテーショナルのバンタム級Tに出場予定だったが、渡米のために搭乗した飛行機のトラブルで現地入りを断念、無念の欠場となっている。

今春に10thPlanet HQで武者修行を行っていた高橋が、今回はそのエディ・ブラボー率いる掌底有りのCJJWと挑戦となった。プロ修斗で活躍していた高橋だけに、掌底のあるなかで一本を狙う経験は十分にある──と言いたいが、純粋に体格差というハンデを取り除いても、屈強かつコンバット柔術の経験が豊かなグラップラーが待ち受けている。


16人制トーナメント、現時点で大会フライヤーから確認できるのは高橋を含めて10名、そのなかにはリチャード・アラルコン、ゲイブリエル・デフロン、マニー・ヴァスケス、エライアス・アンダーソンらが含まれている。

アームコレクターことジヴァ・サンタナの黒帯アラルコンは2019年のCJJWバンタム級世界王者で、翌年はフェザー級でエライアス・アンダーソンを相手にまさかの初戦OT敗退。そのアンダーソンは準々決勝で今成正和にヒールで一本負けを喫した。

この敗北を発奮材料にアンダーソンは2021年バンタム級世界王者に輝いている。この時は決勝でアラルコンにエスケープタイムで敗色濃厚だったが、第3ターンで腕十字を極めて返り討ちに成功している。

その後、コンバット柔術世界王者としてアンダーソンはエリック・ペレス、ユライア・フェイバーというMMAファイターを同ルールで破り、今回は連覇を目指す。最大のライバル=アラルコンは昨年のノーギワールズこそ初戦敗退となったが、今年に入っては4月29日ADCCオレンジカウンティ・オープンで圧倒的な強さで制している。

アンダーソンとアラルコンが本命&対抗馬となろうトーナメントで、穴以上対抗馬に近い存在がマニー・ヴァスケスとガブリエル・デフロンの両者だ。ヴァスケスは元MMAファイターだが、悪性リンパ腫を克服後にグラップリングに専念するようになり、現在は10thPlanetグリーンヴィルを主宰している。

グラップリングでもトップゲームを得意としており、コンバット柔術においては、掌底を交えたパスゲームは脅威となるはずだ。そのヴァスケスは高橋と同じようにECI06にエントリーしていたが、欠場。そのECI06にデフロンは出場している。ばかりか、優勝候補筆頭といわれたエステヴァン・マルチネスをOTで破り、ベスト4という結果を残した。

常識的に考えて、この4名は山が別れるはず。となると、高橋は初戦か、そこをクリアすると彼らと当たる可能性が高い。4選手以外にもアルファメール所属のジョセフ・モラレスは元UFCファイター。リリース後は、Cage WarriorsとA1Combatで3連勝中だ。まだ全出場選手は確定していないが、それでもこれだけの猛者揃い。そして掌底有りで優勝するには4試合戦う必要があるトーナメント、高橋は修羅の組み技道を征こうとしている。

The post 【CJJW2023】修羅の組み技道!! 7月30日、コンバット柔術ワールド:バンタム級に高橋Sub雄己が参戦!! first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Gladiator Gladiator022 K-1 MMA MMAPLANET o YouTube   コンバット柔術 スティーブン・ギレスピ チャンネル パンクラス 修斗 前田吉朗 堀口恭司 松本一郎 櫻井雄一郎 江木伸也 江田こうすけ塾長 溝口司 生田誠 竹本啓哉 竹浦正起 藤波勇飛 阿部光太

【Gladiator022】プレ/ポスリミ代表=武道奨励金獲得の溝口&阿部が江田校長&ギレスピと。江木はMMA初陣

【写真】ここで勝てばプレリミ卒業、溝口と阿部という西と東の軽&中量級の新鋭の戦いに注目(C)MMAPLANET

25日(木)、6月11日(日)に豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR022の2回戦3試合が新たに対戦カードに加わったことがGladiatorより発表されている。

溝口司✖江田こうすけ塾長のバンタム級戦、阿部光太✖スティーブン・ギレスピのウェルター級戦。そしてフライ級の江木伸也✖空の3試合──江田と阿部は今年よりグラジがプレリミとポスリミ出場選手を対象に武道奨励金制度=5万円を設け(※メインカード出場選手には70万、20万、10万のボーナスが制定されている)、1月大会で溝口、3月大会では阿部が獲得している。、


キッズ、ジュニア時代にK-1甲子園を始めて数多くの立ち技戦を経験し、106勝7敗という記録を持つ溝口は、京都MMA界のパイオニア──ピュアブレッド京都4人衆の一人、江田こうすけ塾長と対戦する。

溝口は凄まじい打撃の圧でMMA初陣で14秒KO勝ちを「堀口恭司越え」を宣言した、1月大会ではガッツ天斗選手に判定勝ちしていている。グラジの櫻井雄一郎代表は、この試合をステップアップという定義づけしているが、組みに懸けた江田が下からの一本、フラワースイープで溝口をひっくり返すこも十分に期待できる。

溝口と同様にステップアップの一戦としてギレスピと対戦する阿部もまた一発入魂のギレスピを組みを如何に遮断するかが、勝敗のカギを握る。プロアマ通算5勝1敗の阿部、唯一の敗北は既にMMAから離れたという話も伝わってくる藤波勇飛にEX FIGHTで喫したもの。この一戦では荒いパンチに敗れたが、テイクダウンを許してすぐにスクランブルに持ち込むなど、関節技の攻防になる猶予を許さない戦いを阿部はギレスピを相手に実戦したい。

対して背中をつけてもバギーチョークで一本勝ちするなど、グラウンドこそ自らの庭であるギレスピはスタンド、グラウンドの両局面で如何に密着するかが勝敗のカギを握る──が、果たして。

またHEATやGladiatorでコンバット柔術、フォークスタイルグラップリングを1年に渡り戦ってきた江木伸也が、空とMMAデビュー戦を戦う。コンバット柔術では生田誠、松本一郎を下し、フォークスタイルグラップリングでもMGGISAをヒールで下している江木は、その時点でMMAを戦いたいという要望を櫻井代表に伝えていた。

しかし、なかなか対戦相手が決まらず、今年に入ってコンバット柔術で竹本啓哉、フォークスタイルグラップリングでは前田吉朗というMMAファイターに敗れている。それでもFinishのサブオンリー戦では竹浦正起を極めさせず、時間切れドローに持ち込むでいる。その江木は空手、柔道、テコンドーと学び、アマMMAでも修斗、パンクラスと戦ってきた過去がある。

その後はMMAで強くなるために始めた柔術にハマり柔術家として格闘道を生きてきたが、ついに青春の忘れ形見といえるプロMMAを戦うことになった。今回のプレスリリースで、櫻井代表は「柔術界の実力者の初陣を戦う選手がなかなか現れないなかで、手を挙げた空選手にとっても、決意の一戦となります」と空も強い覚悟を持ってこの試合を受けたことを明らかにしている。

なおプレスリリースに寄せられた上記3試合に出場する6選手の意気込みは以下の通りだ。

阿部光太
「今回の試合もしっかり勝って愛犬に美味しいおやつを買います」

スティーブン・ギレスピ
「GLADIATOR022 で戦える事に興奮しています! 対戦相手は、いくつかの印象的な勝利を収めた、バランスの取れたファイターです。彼に対して自分自身のテクニックをチャレンジし、ケージ内でフィニッシュすることを楽しみにしています」

江田こうすけ塾長
「負けっぱなしの昭和の遺物を呼んでいただいてありがとうございます。これからの総合格闘技界を担うであろう若人達への経験の一翼となれれば幸いです。溝口選手、元気にケージから下りられるよう。お互い頑張りましょう」

溝口司
「初めに櫻井会長、GLADIATORのスタッフ及び関係者の皆様、マッチメイクをして頂きありがとうございます。

今大会で伝えたいことがあります。それは僕の試合や生き様を見て、自分の個性に誇りを持って日本人特有の『敷かれたレールを走る人生』ではなく、自分にしか出来ないことを極めて夢を実現させる人が少しでも増えて欲しいと思います。まだまだ駆け出しの僕ですが、僕の個性を武器に大舞台の格闘家顔負けのパフォーマンスをしますのでご注目下さい。

続いて試合相手のエダ塾長選手、試合を受けて下さりありがとうございます。ただ、タックルしか来ないのは分かっているので必ず格の違いを見せつけてぶっ倒します。6月11日の裏メインは溝口司です😎
皆さん当日は瞬き厳禁です😁

江木伸也
「MMAプロデビュー戦をGladiatorの舞台で迎えることを本当に光栄に思います。僕のMMAを存分に魅せます! 対戦相手の空選手に対してですが、今回僕との試合を受けて頂いてありがとうございます。お互い全力でぶつかりましょう!」


「この度、Gladiatorに参戦させて頂ける事に感謝申し上げます。出身関西、大阪での試合という事もありボルテージも上がっております。精一杯自由に暴れまくる予定ですので、是非楽しみにしていて下さい。江木選手、MMAはきっと初参戦だと思うのですが、格闘家としてはエキスパートな方だと思いますので、油断せずしっかり勝ちきりたいと思います。それでは、会場で」

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

The post 【Gladiator022】プレ/ポスリミ代表=武道奨励金獲得の溝口&阿部が江田校長&ギレスピと。江木はMMA初陣 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
BELLATOR Brave CF Gladiator Gladiator021 Gladiator022 MMA MMAPLANET o UAEW キック コンバット柔術 ジェイソン・マルガリョ テムーレン・アルギルマー ボクシング ロランド・ディ 櫻井雄一郎 江木伸也 海外 神田T800周一 福島啓太 竹本啓哉 笹晋久 釜谷真

【Gladiator022】今度はバンタム級GP!!。準々決勝前半戦でチャンプ神田✖テムーレン。竹本✖マルガリョ

【写真】 フェザー級王座決定T準決勝と共にバンタム級GP準々決勝。だんだんとグラジを無視できなくなってくる選手も出てくるのでは……(C)MMAPLANET & ELORDE MANAGEMENT

24 日(水)、Gladiatorより6月11日(日)に豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR022より8人参加のバンタム級GPがスタートを切り、同大会で準々決勝2試合が組まれることが発表された。

同GPはいわゆるBellator方式というべきチャンピオンが出場し、準々決勝、準決勝、決勝とその時点での王者が防衛戦を行うというもの。そして今大会ではGladiatorバンタム級チャンピオン神田T800周一✖挑戦者テムーレン・アルギルマーのタイトル戦、前チャンピオン竹本啓哉✖ジェイソン・マルガリョの2試合が準々決勝として組まれることが明らかになった。


3月のGLADIATOR021のノンタイトル戦で衝撃のモンゴリアン・スラムから神田をパウンドアウトしたテムーレンが、その神田がダイレクトリマッチでベルトに挑む。これは王者の強い要望で実現した選手権試合だ。

神田は王座の価値を下げたとベルトを返上してGP参戦する意向も持っていたが、「さらなるバンタム級の活性化を促すためにチャンピオンが参戦するGPトーナメントの開催」という櫻井雄一郎グラジ代表の言葉を受け入れ、王者のままGP出場を決意したという。

一方のテムーレンは王座挑戦がGP戦の一環として行われることを後から知り、母国モンゴルでなかなか試合経験を積むことができなかった状況を鑑みて、強い相手と戦えるのは大歓迎と張り切っているそうだ。

もう一方の準々決勝=竹本✖マルガリョは、事実上の次期挑戦者決定戦。2020年2月に神田との王座決定戦で同タイトルを獲得も2021年9月の釜谷真との防衛戦で、計量に失敗しタイトルを剥奪された竹本にとって、ようやくタイトル奪還の機会が巡ってきた。

この間、福島啓太に敗れて厳しい状況に追い込まれた後、江田こうすけ塾長、笹晋久選手を破り、今年の1月にはコンバット柔術マッチで江木伸也選手をRNCで下すなど、自力でGP出場枠を手にした。

聞くところによれば、竹本の対戦相手はグラジで結果を残してきた日本人選手や、若手の抜擢、他のアジア勢と二転三転した結果、マルガリョに決定したという。そのマルガリョのMMA戦績は11勝6敗で、BRAVE CFフィリピン大会、PXC、タイのFMD、さらにはUAEWと国際的なフィーダーショーで戦っており、国際戦という点においては竹本を上回る経験を持っている。

グラジでは1月大会で、不幸にも不可抗力の急所蹴りで一発反則負けを喫したジョン・オルニドを招聘予定だったが叶わず、同門のマルガリョを両者の師ロランド・ディに強くリコメンドしてきたそうだ。

1994年9月18日生まれ、28歳のマルガリョはボクシングベースでレスリング、柔術を習得したウェルラウンダーという触れ込みだ。とはいえ韓国、モンゴル勢が猛威を振るうグラジにあってフィリピンは結果を残せておらず、竹本はしっかりとグランドで仕留めることが求められている。

なお、このバンタム級GPは次回=10月1日大会で、残りの準決勝2試合を行い、12月大会、来年上四半期で準決勝と決勝戦を実施していく予定だという。

「10月1日の準々決勝2試合の出場選手は、国内外から初参戦選手を含め、よりGladiatorバンタム級戦線が盛り上がること間違いないファイターと現在交渉中です」と櫻井代表はリリースにコメントを寄せているが、どのようなメンバーが集まるのか──アジア#01フィーダーショーを目指す、攻めるGladiatorだけに──楽しみだ。

リリースに寄せられたバンタム級GP準々決勝出場4選手の抱負は以下の通りだ。

Gladiatorバンタム級チャンピオン神田T800周一
「前戦からテムーレンのことだけを考えてきました。この戦いが決まったことが嬉しいです。アジアからの参戦者も増え、Gladiatorのベルトの価値は上がり続けています。この一戦、このトーナメントを制して真のチャンピオンになりたいと思います」

Gladiatorバンタム級挑戦者テムーレン・アルギルマー
「自分がこのGPの勝者になる。その自信で溢れています。自分はチャンピオンになるために、必死に練習しています。神田選手、しっかりと練習してきてください。6月11日、前回以上に激しい試合になるはずなので会場に見に来てください。最後は僕がチャンピオンになります」

元Gladiatorバンタム級チャンピオン竹本啓哉
「再びベルトを締めるチャンスを与えてくださった櫻井代表ならびにGladiatorの関係者の方々に感謝しています。国際戦になって非常にワクワクしているのと同時に、積極的に海外選手を招聘して下さるGladiatorの中で日本人の強さを見せつける覚悟です。強さが試される試合になると思いますが、きっちり極め勝ちます。

対戦相手のマルガリョ選手はサブミッションでの勝ちが多いようですが、『柔の発祥地』のグラップリングを存分に味わって帰ってもらいます。西日本の選手を積極的に使ってくれるGladiatorで強さを示す事で、西日本の若手選手達に希望を与えたいです」

ジェイソン・マルガリョ
「フィリピンでは国際戦を戦う機会を得ることはとても難しいから、今回のGladiatorのオファーにはとても感謝している。タケヤは優れたグラップラーだけど、MMAにはパンチもキックもある。多くの武器を僕らは持っている。サブミッションオンリーではないし、試合はスタンドから始まるものだ。僕はタケヤ・タケモトを倒せる。彼のパンチとキックは本当に遅い。グラップリングのために使っているんだ。そこも研究している。日本のファンの皆には、僕とタケヤとの試合を楽しみにしてほしい。日本で会おう!!」

The post 【Gladiator022】今度はバンタム級GP!!。準々決勝前半戦でチャンプ神田✖テムーレン。竹本✖マルガリョ first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN10   アドリアーノ・モライシュ アリス・アンダーソン オク・レユン オンラ・ンサン カイラット・アクメトフ コンバット柔術 スタンプ・フェアテックス ゼバスチャン・カデスタム タイ・ルオトロ タミー・ムスメシ チャンネル デメトリウス・ジョンソン トミー・ランガカー ファン・ロン マイキー・ムスメシ マテウス・ガブリエル ライニア・デリダー リース・マクラーレン ロッタン・シットムアンノン ロベルト・ソルディッチ ローウェン・タイナネス

【ONE FN10】MMA王者デリダー組み技戦、タイ・ルオトロ─02─「コンバット柔術ルール? 悪くない」

【写真】ナチュラルでも、こうなれる (C)ONE

既にイベントが開始されているONE FN10「Johnson vs Moraes 3」でONE世界ミドル級王者ライニア・デリターと対戦するタイ・ルオトロ・インタビュー後編。

若年層にも蔓延しつつあるステロイド使用に警鐘を鳴らしたタイ&ケイドのルオトロ兄弟がアグレッシブなグラップリングに関して熱弁を振るった。

<タイ・ルオトロ・インタビューPart.01はコチラから>


──と同時に参加型のグラップリングや柔術ですら、勝利を手にするために禁止薬物に手を染めるなか、タイやケイドたちはグラップリングがプロスポーツとしてよりメジャーになり、競技生活によって得るモノを増やそうと努力をしている。そして、そのような世界が実現するとより禁止薬物を使用する選手が増えることも容易に想像できます。

「だから、僕らのようなナチュラルな選手がジューサーを破ることで、子供達の手本になりたい。僕らが子供のとき、いつだって好きな選手はディアス兄弟だった。彼らは爆発力がもっともある選手じゃなかった。でも、ストロイドを打っている選手を相手に最高のパフォーマンスを見せていたから」

ケイド 今の柔術界はジュベニウでもステロイドを使用しているティーンがいる。僕らはステロイドを使わず、自分の力でもやれることを彼らに見せたいと思っている。

──ところで柔術家同士の対戦は両者が防御力に優れ、重厚な攻防になる一方で取られないことを第一に考える選手が多い。そのためにONEでは柔術家とMMAファイターやサンビストとの対戦を増やしているようにも見受けられます。柔術家同士の対戦が、一般受けするようなエキサイティングな試合になることは難しいでしょうか。

セレモニアル・フェイスオフでシングルレッグを仕掛けて、大笑いしたタイ。楽しんでいる

「柔術は退屈な試合にいくらでもある。

それは今言ったように守り重視だからだ。対してMMAファイターはより攻めてくる。今回の試合でもライニアは絶対に攻めてくるだろう。だから僕は彼をコールアウトしたんだ。観客の皆にとって、良い試合ができる相手だから。彼の攻めのプレッシャーのなかで、僕はベストを尽くして戦う」

──ケイド、6月にはトミー・ランガカーを相手にライト級王座の防衛戦が控えています。ランガカーもサンビストやMMAファイターと戦う時はアグレッシブに攻めるかと思います。その一方で、ケイドを相手になるとそのリスクを背負ってくるのか。

ケイド 僕らはいつだってフィニッシュして、エキサイティングな試合をしたいと心掛けている。だから、そこがいつも問題になってくるんだ。トミーは柔軟で強いガードファイターだ。マテウス・ガブリエル戦と似てくることも十分にある。でも、僕が一本勝ちを狙うことは間違いないよ。

──高い防御力を生かして攻める。それが一番の理想かと思いますが、前回のタミー・ムスメシとビア・バシリオ戦ではレフェリーが一瞬のスクートにブレイクを掛けるシーンが続きました。あれはあれでレフェリーが試合に介入し過ぎで、見ていて気持ちの良いモノではなかったです。

「座っている選手を立たせるのは、悪いことじゃないと思っている。僕らはアルティメット・スク―ティング・チャンピオンシップを戦っているわけじゃないから(笑)」

──アハハハ。

ケイド そうでしょ?(笑)。座って、何も起こらないモノを見たがる人はいない。

「確かにガードワークからは素晴らしい技が繰り出される。そこからアタックする場合はね。そういう美しい動きが見られるのは楽しいよ。でも、何をしないのならレフェリーが立たせることは問題ないと思う。なぜ、皆がガードを取るか。それはパスガードが難しいから。安全に戦いたいんだ」

ケイド だからガードって呼ばれているんだよ。

「多くの選手がガードを駆使し、時間とにらめっこという退屈極まりない試合をしようとする。テイクダウンでなく、座った選手を立たせるのは悪くない。ただし、そこに至るまでにレフェリーももう少し展開を見ても良いんじゃないかと思う」

──ハーフを取って足に触れているのに、ブレイクを命じたこともありました。そうやって立たされ続けるということは注意が入っているのと同じで。でも勝ったのはタミーだった。これはもう見ている人が戸惑うばかりです。なぜ、評価された動きをしているのにブレイクが入るのかと。

「それはそうだね。ガードから攻撃も柔術の醍醐味だから」

ケイド 攻めようとガードを一方が取り、また上の選手も攻めようとすることで攻防が生まれる。そうでない展開なら、ブレイクを命じるべきだよね。攻める気がないなら、立たせれば良い。

──ADCCでは逆にスクートした選手から、上の選手が3歩以上離れるとペナルティが与えられています。

「そうペナルティだ。MMAだと下になった選手が、ただ柔軟性を生かして防御に徹するなら──上の選手はパンチを落とせるよね。柔術はそれが許されない。だからさ、コンバット柔術のように下の選手が何もしないなら、掌底をバンバン入れてやれば良いんだよ(笑)。そうすれば、上の選手はもっと攻めやすくなる。僕らはエキサイティングな試合がしたいから、防御に徹せられるとイライラすることは確かだからね」

──ルオトロ兄弟はコンバット柔術の実現をチャトリに提言しますか(笑)。

「それは悪いアイデアじゃないよ(笑)」

ケイド ライニア・デリダーとコンバット柔術で戦えば良いんだよ(笑)。

──タイ、ケイド、いつもありがとうございます。最後に日本のファンに一言お願いします。

「モシモシ。アリガト。いつも、応援ありがとう」

ケイド アリガト。サヨナラ!!

■放送予定
5月6日(土・日本時間)
午前8時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN10対戦カード

<ONE世界フライ級 (※61.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] デメトリウス・ジョンソン(米国)
[挑戦者] アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者]ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者] エドガル・タバレス(メキシコ)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)選手権試合/12分1R>
[王者] マイキー・ムスメシ(米国)
[挑戦者] オサマ・アルマルワイ(イエメン)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
アリス・アンダーソン(米国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ロベルト・ソルディッチ(クロアチア)
ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)

<<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
セイジ・ノースカット(米国)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
ファン・ロン(中国)

<サブミッショングラップリング・ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/10分1R>
ライニア・デリダー(オランダ)
タイ・ルオトロ(米国)

<ムエタイ131ポンド契約/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
ディアンドラ・マーティン(豪州)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
カイラット・アクメトフ(カザフスタン)
リース・マクラーレン(豪州)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ローウェン・タイナネス(米国)
オク・レユン(韓国)

The post 【ONE FN10】MMA王者デリダー組み技戦、タイ・ルオトロ─02─「コンバット柔術ルール? 悪くない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
BELLATOR Bellator295 MMA MMAPLANET o RIZIN   イリマレイ・マクファーレン コンバット柔術 ジャスティン・キッシュ ブラジリアン柔術 ボクシング リッチー・ブギーマン・マルチネス 渡辺華奈

【Bellator295】渡辺華奈と対戦、イリマレイ・マクファーレン「サブミッション防御能力が高いのが厄介」

【写真】サンディエゴの自宅も完全にハワイ調なイリマレイ(C)MMAPLANET
                                                                                                                         
22日(土・現地時間)、ハワイ州ホノルルのニール・S・ブレイズデル・アリーナで開催されるBellator295「Stots vs Mix」で、イリマレイ・マクファーレンが渡辺華奈と対戦する。

元Bellator世界女子フライ級王者のイリマレイは、その卓越したグラウンドテクニックで一本勝ちを量産し、サークルケージの頂点を究めた。しかし、いつの間にスタンド中心で戦うようになり、王座を失い連敗も経験した。

パワーグラップリングの渡辺に対し、イリマレイもエディ・ブラボー流グラップリングは不可欠。そんな戦いを前にしてイリマレイ・マクファーレンは、自身の柔術のルーツ、過去数戦のスタンド中心の戦いの理由、そして渡辺戦に関して心の内を話してくれた。


――イリマレイ、インタビューの機会を頂きありがとうございます。10日後に渡辺華奈選手と戦いますが(※インタビューは14日に行われた)、今の調子を教えてください。

「OKよ。今はウェイトカットに集中していて。私はいつも減量が気にかかってしょうがなくて、凄いストレスで。でも、全てが上手くいっているわ」

──この試合の準備はサンディエゴの10thPlanet、チーム・ハリケーンオーサムで行ったのでしょうか。

「そうよ。しっかりとグラップリングの準備をしてきたわ」

──ホームタウンのホノルルで試合をする時も、ハワイで準備をすることはないのですね。

「ノー。私のMMAキャリアはサンディエゴでスタートを切って、ずっとこの街に住んでいるから。ハワイはおろか、他の場所でキャンプを行ったことはなくて。もし、ホノルルにチームを持っているならそうするでしょうけど、私の全てのキャリアにおいてコーチもチームも全てがサンディエゴにいるから」

──ハワイは1990年代の後半からSuper Brawlが定期的にMMAを開催し、当時からブラジリアン柔術及びMMAのジムの数は少なくなった。でもイリマレイはハワイで、それらの格闘技の経験がなかったのですね。

「ないわ。高校の時にレスリングをしていただけで。里帰りした時は少し体を動かす程度でトレーニングをすることもあるけど、しっかりと練習をすることはハワイではなくて」

──では柔術にしても、イリマレイはIBJJFのコンペティションスタイルやグレイシーの護身柔術の経験はなく、リッチー・ブギーマン・マルチネスの10thPlanet柔術、エディ・ブラボーのスタイルだけを学んできたのですか。

「そうね。だからギの柔術は、下手で(笑)。私が初めてマーシャルアーツに触れたのは、カレッジに通っている時で、MMAビギナークラスだった。ただ、体重を減らしたくてジムに行ったの。私はハイスクールの教師になりたくて勉強をしていて、競技に出たいとかプロになるっていうつもりは全くなかったわ。

初めてクラスに出て、コーチのマノロ(ヘルナンデス)が『いいよ。また練習に来て、続けるべきだ』って言ってくれて。その言葉に乗せられてしまったわけよ。それから柔術やボクシングのクラスに出るようになり、すぐに試合で戦うようになった。ただワークアウトのつもりでジムに行ったのが、アクシデント的にこのジャーニーを始めるきっかけになった形ね(笑)」

──イリマレイのMMAを始めてみた時、こんなにエディ・ブラボーの技術をMMAで使う選手は見たことがないと思いました。正直、エディは自身のメソッドをMMAで有効な柔術だと言っていましたが、彼が推してきた男子の選手はその効果を余り見せられていなかった。彼らより、イリマレイはずっと10thPlanetのテクニックを有効活用していました。自身でエディの10thPlanetの技術は、IBJJFスタイルの柔術よりMMAで効果的だと思いますか。

実はコンバット柔術の世界チャンピオンでもある(C)EBI

「私たちのスタイルはサブミッション・スタイル、いつでもフィニッシュを狙うことができる。

でも、こうやって質問されて初めて、私が10thPlanetだけ練習してきた事実に気付かされたわ。10thPlanetで練習で一緒に練習している選手も、IBJJFスタイルの下地がある選手ばかりだし。

私はキャリアを通してラバーガードを使い、珍しいファンキーな動きで可能な限りの成功を手にしてきた。でもね、そういう柔術のスタイルについてはホイス・グレイシーと話したことで、私のなかではクリアになっているの」

──ホイスとはどのような話を?

「私ね、ホイスに10thPlanetのことをどう思うのかを質問してみたの。そうしたらホイスは『家を建てるようなものだよ。基礎工事があって、柱を立てる。そうやってできた家の壁をどんな色に塗るのかってことなんだ。どこに個性がでるか。それは柔術も同じだよ。10thPlanetも、他の柔術も同じ下地がある。そこから個々のスタイルとして発展したに過ぎない』と答えてくれたの」

──おお、素晴らしいですね。そもそもエディ自身が、ジャンジャック・マチャドの黒帯でグレイシー柔術の本道で黒帯を巻いているわけですからね。

「私はそんなエディ・ブラボーがクリエイトしたコンセプトが大好きで、MMAを戦う上で保障になってくれる。特にガードポジションを取ったときにはね。トップの相手をコントロールする術があるから。私はラバーガードからのサブミッションでベルトを手にした。だから私にとって10thPlanetの技術は絶対だけど、人それぞれが何を選択するのか。それは自分に合った柔術を使えば良いと思う」

──とはいえ、最近のイリマレイは積極的にガードワークを試合で使っていませんね。立ち技が増えたように思います。

「そうね。ヒザの問題ね。高校時代に2度手術していて。これまで3度もヒザの手術を受けてきたから、過去4試合はグラウンドに行ったり、レスリングをすることを避けてきたの。でも、そのおかげでスタンドのレベルアップに集中できたし、それはそれで良かったと考えているわ。

選手なら皆、ケガを経験する。それからは、それに合わせて戦っていくモノだから。でもね、今回の試合に向けてヒザは凄く調子が良かったから、最初に言ったようにグラップリングの練習に多くの時間を割くことができたわ。カナはこの階級でベストグラップラーの1人だから、今回は組み技が重要になってくることは間違いない」

──そこが非常に興味深いです。渡辺選手の寝技は柔道の抑え込み、そしてトップゲームが素晴らしい。パワフルな寝技に対し、イリマレイのフレキシブルなガードワークが如何に絡み合うのか。

「それに私はレスリングゲームもできるから。これまで彼女が戦ってきた相手は、あまりレスリングができる選手じゃなかった。だから彼女はグラウンドに持ち込んで、自分の試合ができた。もちろん、彼女のトップゲームの圧は強くてコントロール能力に秀でているわ。それにサブミッション防御能力も高い。私がサブミッションを狙う選手だから。彼女のそんなところは凄く厄介で。

と同時に彼女に対して、フィニッシュされるという恐れを感じることはなくて。一本を取られる心配はしていない。だから、この試合は3Rフルに戦うことになると思う。スクランブルが多くて、カナの柔道に対して私のレスリングの防御力が問われる。もし私が彼女をコントロールできなかったら、判定は彼女のモノになるでしょうね」

──厳しい試合になると想定しているのですね。

「もちろん、カナ・ワタナベを軽く見ることは絶対にないわよ。ただし、私がトップになればフィニッシュできる。そう思っているわ」

──日本の選手は大抵の場合、フィジカル面でディスアドバンテージがありますが、彼女はそうではありません。

「間違いなく、彼女はフライ級で最も体が強い選手の1人よ。背が高くて、頑丈。筋肉隆々だし。それは百も承知で、彼女と戦う準備してきた。クリンチも本当に強いし……彼女のパワーがフルに発揮されるクリンチゲームは避けて通れないけど、なるべくなら回避しないと。だから打撃も大切になってくるし、まぁ……彼女には日本人の力強さがあって、私はハワイの強さで対抗するわ」

──なるほどぉ(笑)。ハワイの強さ、力強く柔軟性のあるフィジカルはイリマレイのスタイルにぴったりと合致していますね。ところでこの試合に勝てば、再び世界王座が見えてくると思います。その辺りはどのように考えていますか。

エミリー・ダコートをフィニッシュした腕十字はデッド・オーチャードから移行し、三角に捉えてから極めたものだった(C)BELLATOR

「だからこそ、私のグラップリングをしっかりと見せたい。

私のキャリアはグラップリングで積み上げてきたモノだから。過去数戦は判定まで行ってしまっているけど、やっぱりそういう試合でなくてフィニッシュがしたい。勝利、タイトル戦線も大切だけど、キャリアの序盤の頃のようにフィニッシュして勝つという感覚を取り戻したくて。

どんな形だろうと、勝利を手にすることが先決なんだけどね。でも私の柔術ルーツに立ち返って彼女を極めたい。そうなれば最高ね」

──地元で戦うことはプレッシャーもあると聞きます。その辺りはどうですか。

「以前は、本当にそうだった。ハワイでは絶対に負けたくないって思っていたわ。だけど去年のハワイ大会で私はジャスティン・キッシュに負けて……。故郷の皆は、まるで関係なく私に温かかった。今はもう、ホームタウンで絶対に勝たないといけないというプレッシャーから解放されたわ。だから、次の試合も楽しめるはずよ」

──まさにオハナですね。

「その通り。オハナが一番大切。私に何が起ころうが、皆は私を愛してくれる」

──イリマレイ、素晴らしいインタビューをありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「私は日本が大好きで、日本の人のことも大好き。またRIZINとBellatorのコラボショーがあれば、今度は絶対にさいたまスーパーアリーナで戦いたい。日本のファンは、日本人と戦う外国人選手のこともリスペクトして、応援してくれる。

本当に、本当に、本当にさいたまスーパーアリーナで日本の皆の前で試合をしたい。それが私のゴール。その前に今回、私はカナのことを心から尊敬して戦う。そういう気持ちが欠けて戦っても、意味はないから。

そうだ、一つ質問して良い?」

──もちろんです。

「私はカナのことを本当に尊敬しているから、計量のあとでハグをしてレイを彼女の首に掛けたいの。でも日本の人って握手の文化で、無暗にハグをしないって聞いて。私が彼女にハグをすることは、失礼にあたるのかしら?」

──全く、そんなことないです。逆にそこが気になったイリマレイのことを日本のファンも大好きになるはずです。

「そう。それは良かったわ。ファイトはファイト。MMAは喧嘩じゃない。私は心の底から彼女をリスペクトしているから、そんなカナに勝つためにベストを尽くわ」

■視聴方法(予定)
4月23日(日)
午前8時30分~ U-NEXT

The post 【Bellator295】渡辺華奈と対戦、イリマレイ・マクファーレン「サブミッション防御能力が高いのが厄介」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA BELLATOR LFA MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase333 RIZIN UFC コンバット柔術 ハニ・ヤヒーラ パンクラス フランシスコ・リベラ ホジェリオ・ボントリン 修斗 田中路教 笹晋久

【Pancrase333】笹晋久と対戦、田中路教の真実─01─「僕のパフォーマンスは〇〇〇戦から落ちています」

【写真】そうだったのか……と衝撃を受けました(C)MMAPLANET

30日(日)に立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase333で笹晋久と対戦する田中路教──ホントに赤裸々に話してくれて感謝です

サクラメントに拠点に置き、アルファメールで練習する田中のMMAライフはUFCで再び戦うこと。その田中が2019年3月のウラジミール・レオンティブ戦以来、4年振りとなるパンクラス参戦を決めた。その理由と、今も田中が戦い続ける理由を尋ねた。

すると田中本人の口から、自身のパフォーマンスに関して空恐ろしい言葉が訊かれた。


──パンクラス出場、色々なことがあったかと思いますが、話せる範囲で読者の皆さんに説明してもらえますか。

「ハイ。長くなりますよ?」

──全然、構いません(笑)。

「去年の8月、LFAで負けて……あれからユライアと話し、彼の持つ会社でマネージメントをしてもらうことしました。僕も子供が生まれたことで、ずっと米国に滞在できなくなり、今後はLFA以外でも戦うことも視野に入れる必要が出てくると思ったので」

──つまりLFAとの契約も解消する方向で話を進めてきたということですか。

「まずビザを取り直すタイミングが来て、LFAの契約だとLFAでしか試合ができない。そこをまず解決することがありました。だから契約の解除は最初の選択肢で」

──LFAは結果、1年で1試合しか試合が組まれず、ここは誤算だったかと。

「全ては自分の決めたことです。自己責任です。そこはLFAが云々というのは全くないです。去年、コンバット柔術の試合に出て……年が明けてから、実際に動き始めました。まずはビザの更新が必要で、そのために通訳の面でサポートしてくれる人がいるので、弁護士と話を始めました」

──ユライアの会社でマネージメントが始まった。同時にユライアはA-1Combatという大会も開いています。

「ハイ。なのでA-1 Combatと契約を結ぶ一方で、他のプロモーションでも戦える状況を整えようと思いました。そこでLFAとの契約を解消する必要があり、ちょうどユライアがUFCのブラジル大会を視察した際に、エド(ソアレス)とランチをしてフリーランスにしてもらいました」

──試合機会を与えないけど、契約を盾に拘束するというようなことがなくて良かったです。

「そこはエドも僕の立場を考えて、快く了承してくれたみたいです。A-1とは2月の頭に契約して、そこから次の試合を探すことになりました。そして4月の終わりにTachi Palace FightとA-1が合同でイベントを開くので、そこで戦うことを第一に練習をするようになったんです

でも2週間後にその試合がなくなって、5月終わりのA-1になると。そこから3カ月は長い、素直に思いました。それにビザの更新があるので、一度日本に戻る。それなら日本で戦うということを考えるようになりました。それで勝村(周一朗)さんに相談すると、『自分が交渉できるのは修斗、パンクラス、RIZINだけど』ということだったので、『どこでもお願いします』と」

──ついにRIZINで戦う可能性が出てきたたわけですね。

「あの時は『どこでもやります』と自分の拘りなんかは伝えなかったです。で、2週間後ぐらいにパンクラスが対戦相手を探してくれることになったという連絡が勝村さんからあり、ユライアとマネージャーにも日本で戦いたいと伝えました。なら、その方向で行こうということになったのですが、2月の終わりに──あの夜叉坊が出たUP NEXT Fightingから、3月末にフランシスコ・リベラとタイトルマッチのオファーがあったとマネージャーから聞かされました」

──ない時はないのに、決まり始めると重なる……。

「ハイ……。ただパンクラスに相手を探してもらっているので、勝村さんにオファーがあったことを話して。そうしたら勝村さんから『まだ見つかっていないので、そっちを優先すべきだ』と言ってもらえたので、UNFのタイトルマッチに出ると決めました。それをマネージャーに伝えた日の夕方に『流れた』と言われて……」

──なんちゅうことですか。チグハグが過ぎますね。

「もう本当に申し訳ないのですが、勝村さんが『パンクラスにまた頼むから』と言ってくれて……」

──今、田中選手はどこを目指してMMAを続けているのでしょうか。

「UFCをまだ目指しています」

──それなのにTitan FCやFury、CFFC、CESと交渉をせずに、手の届く範囲で試合機会を得ようとしたのは?

「今回は日本で試合をすることを考え、パンクラスが応えてくれた時点で他の団体で戦うという頭はなかったです。ビザのこともあったので。ビザの更新が終れば、A-1を始めまた米国で戦う場所を探すことになります」

──どれだけ田中選手が厳しい状況にあろうが、『日本なんだ』と思ったのは否定できないです。と同時に米国を拠点にしていても、主要フィーダーショーやBellatorのローカル枠でも試合ができないという現状にショックを受けました。なら、米国でやっていくというのは現実的に厳しすぎるなと。

「う~ん、そうは思わないです。実際にUNFやTPFからオファーもあるし、ただし現状では他のフィーダーショーで戦うことに関しては、ビザを取ってからの交渉ということ。それだけです」

──では暫らくは日本で戦うことも?

「いえ、もう移民局に書類を申請しているし、ビザを取得できると日本で戦うことはないかと……」

──さきほどRIZINの名前もありました。ならRIZINで知名度を上げ、実績を積んでUFCと交渉という選択肢もあるかと。

「とにかく、僕は4月までに試合がしたかった。5月まで待ちたくないというなかで、試合ができるところではどこでも戦うというつもりでした。今回に関しては対戦相手のことも全く関係なく試合がしたかったです。

笹選手と試合を組んでもらえましたが、相手が誰だろうが絶対に断ることはなかったです。ただ、今後は米国で若くてUFCが目を付けている選手と戦っていこうという気持ちでいます」

──RIZINの方が良い相手、良い条件で戦えるかと思いますが……。

「う~ん、ビザが取れれば米国で戦います。僕はとりあえず米国で良いです(笑)」

──では笹選手との試合ですが、正直ここ数年ケージのなかで良いパフォーマンスを残せていない。それが田中選手の事実かと……。

「そうですね。その通りだと思います。だから自分のコンディションを整える。もう、そこだけですね。今、言われたように……いや、ここ数年ではなく僕のパフォーマンスはハニ・ヤヒーラ戦(※2016年9月)から落ちています」

──えっ……6年以上前ですが……。2017年10月のホジェリオ・ボントリン戦は良かったかと。

「う~ん、僕の感覚と照らし合わせると、ボントリン戦の時も落ちていた。落ちているなかで、なんとか整えたに過ぎないです。僕が良い動きができていたのはジョー・ソト戦(※2017年1月)が最後です。あの後、明確に落ちました。実は最近までボントリン戦の後からだと思っていたのですが、今から振り返るとヤヒーラ戦からです」

<この項、続く>

The post 【Pancrase333】笹晋久と対戦、田中路教の真実─01─「僕のパフォーマンスは〇〇〇戦から落ちています」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA CJJW2023#01 MMA MMAPLANET o UFC アラン・サンチェス アンドリュー・タケット コンバット柔術 ブランドン・モレノ

Overlooked【CJJW2023#01】アンドリュー・タケット、EBIウェルター級王者サンチェスを下し世界王者に

【写真】エディ・ブラボー、VIPゲストで会場に姿を見せたUFC世界フライ級王者ブランドン・モレノらと、ベルトを巻いたアンドリュー・タケット(C)EBI

諸事情で見逃した試合を月末にレポートする──帳尻合わせ試合レポート。

ここでは26日(日・現地時間)、メキシコはキンタナ・ロー州プラヤ・デル・カルメンのポリフォルム・プラヤ・デル・カルメンで開催されたCombat Jiu-Jitsu World Welterweightから決勝戦=アンドリュー・タケット✖アラン・サンチェス戦をレポートする。

準決勝まで3試合連続一本勝ちで圧倒的な強さを見せて勝ち上がったタケットと対する、アラン・サンチェスはEBI19=2022ウェルター級T決勝でオリヴィエ・タザを破り、ベルトを巻いている10thPlanetサンマテオ所属の選手だ。

そのサンチェスは初戦でイヴァン・リーヴァを57秒でRNCを極めて一蹴、準々決勝も32秒でアーロン・ハリスをギロチンで下すと、準決勝でデレック・ディアフィールドとの対戦に。ダブルレッグでテイクダウンを許したサンチェスは、サイドで抑えながらのダースは防がれ、マウントを取られながらレッスルアップからトップを奪取。オモプラッタをリバーサルし、足関節の攻防で互いに掌底を打ち合うという激しい攻防を見せる。ディアフィールドを叩いた刹那、一瞬で内ヒールを極めタケットの待つ、ファイナルの舞台に足を運んだ。


<ウェルター級T1回戦/10分1R>
アンドリュー・タケット(米国)
Def.2分28秒 by RNC
アラン・サンチェス(米国)

すぐにダブルレッグでテイクダウンを決めたタケットは、パス、ニーインベリーと序盤からサンチェスを圧倒する。足を捌きつつ掌底、下のサンチェスも張っていくという展開のなかでタケットは飛び込んでパスから、バックを伺う。背中をつけて回避したサンチェスは、マウントを取られて必死に3/4ガードに戻す。

体重をワキ腹にかけての抑えから、タケットはパスを決め上四方へ。下からダース狙いのサンチェスの狙いを簡単に潰すと、アームインギロチンに取りマウントへ。サンチェスはここも3/4ガードで堪えるが、パスを許してしまう。肩固めのタケットは、サンチェスのブリッジにマウントを選択する。

左右の掌底を被弾し、下を向いたサンチェスをボディトライアングルに捕えたタケットは、胸を合わせにきたところで仰向けにさせてマウントに。マウントに移行したタケットの肩固めも、腕を伸ばして耐えたサンチェスは、掌底を打たれたタイミングで足を戻して立ち上がる。

残り4分15秒、簡単に左腕を差してテイクダウンに成功したタケットが、ニースライスへ。防いだサンチェスだが、ラバーは創れない。タケットはダブルアンダーパスからマウントを狙う。バタフライフックで防いで、ガードを取りなおしたサンチェス。ここで両者がスタンドに戻る。立ちレスが続くが、残り2分15秒でサンチェスが引き込み、直後に簡単にパスを許した。

既にサンチェスはOTを考え、一本だけは取らせないタイムアップ狙いか。と、そのサンチェスがデラヒーバガードを取り、掌底を落として一瞬動きが止まったタケットに対し、Kガードから右足を取る。同時にタケットが右の掌底で顔面を叩き、足を抜いて立ち上がった。

足関の攻防を苦も無く凌ぎ、トップゲームを続けるタケットが掌底を入れて、ニースライスパスを決める。すぐに体を起こして、シングルから引き込んだサンチェスだが、ここからはしがみついて時間の経過を待つ状態に。サンチェスが残り10秒で足を戻して、ラバーガード&下から張っていくがタイムアップとなった。

OTでは3Rともシートベルト&ボディトライアングルでサンチェスのエスケープを2分に渡り許さなかったタケットは、勝負とばかりにRNCを絞めにきたサンチェスから3度ともエスケープに成功し、2023年コンバット柔術ワールド・ウェルター級王者に輝いた。

「本当にタフなトーナメントだった。2年前にサンチェスにはエメラルドシティで負けたので、素晴らしい選手の彼に勝てて良かった。会場のファンの皆の声援がエネルギーになった。本当に最高だったよ。サンチェスを極めることは難しい。そして彼はトリッキーな攻撃をするから、しっかりと距離を取って戦った。パスをしてから攻める。汗で滑って一本勝ちは逃したけど、動きには満足している。皆のために掌底で叩いたり、叩かれたりしてもスクランブルを続けた。僕の階級のファイターなら、誰とでも戦う」とタケットは話した。

The post Overlooked【CJJW2023#01】アンドリュー・タケット、EBIウェルター級王者サンチェスを下し世界王者に first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
CJJW2023#01 MMA MMAPLANET o UNRIVALED UNRIVALED02 YouTube アンドリュー・タケット カレイオ・ロメロ コンバット柔術 ゴードン・ライアン デイヴィス・アソーリ

Overlooked【CJJW2023#01】アンドリュー・タケット、掌底有りでも快進撃。脅威の紫帯アソーリに完勝

諸事情で見逃した試合を月末にお伝えする──帳尻合わせ試合レポート。ここでは26日(日・現地時間)、メキシコはキンタナ・ロー州プラヤ・デル・カルメンのポリフォルム・プラヤ・デル・カルメンで開催されたCombat Jiu-Jitsu World Welterweightからアンドリュー・タケットの初戦~準決勝までの3試合をお届けしたい。

Unrivaled02で、その実力のほどを見せつけたスーパーティンエイジャーが、来日時に公言していたようにコンバット柔術ワールドに出場。初戦の相手はMMAで2勝2敗の黒帯柔術家ニコラス・ウィリーだ。


<ウェルター級T1回戦/10分1R>
アンドリュー・タケット(米国)
Def.2分28秒 by RNC
ニコラス・ウィリー(米国)

ダブルレッグでテイクダウンを奪ったタケットは、足を捌いて掌底を落としパスの圧力を高める。足を捌かれると同時にウィリーが腹ばいになりシングルレッグへ、タケットはがぶって立ち上がると試合はマットに中央に戻される。頭を抱えたままの大内刈りは失敗したタケットが、続くシングルを逆にウィリーにがぶられる。スナップダウンの際に、頭を抜いたタケットが直後にダブルレッグでテイクダウンを奪うと、掌底を入れてパスへ。背中を見せたウィリーをボディトライアングルに捕え、後方から叩いていく。

フリーズからマット中央に試合が移動し、タケットは右腕をアゴの上から押し付けてRNグリップ──タップを奪った。期待通りの強さを見せたタケットは、準々決勝でOTのエスケープタイムでブルーノ・カネッティを破ったボビー・エモンズと相対することとなった。

<ウェルター級T準々決勝/10分1R>
アンドリュー・タケット(米国)
Def.1分28秒 by RNC
ボビー・エモンズ(米国)

ナイスガイ・サブミッションを主催するBJJ黒帯のエモンズは、スタンドでがぶられそうになり引き込む。そこからのスイープを防いだタケットが、左の掌底を落とすとエモンズが立ち上がる。すぐに引き込みバタフライガードを取ろうとしたエモンズだが、タケットは足を捌いて左右の掌底を見せる。エモンズが一瞬、上体を起こした隙を見逃さず驚速のパスからバックに回ったタケットはボディトライアングル→掌底、右手でリストをコントロールし左腕を喉下に滑り込ませる。そのままRNCを完成させて2試合連続で一本勝ちを決めた。

続くクォーターファイナル第2試合でマイキー・ゴンザレスを62秒、ストレートフットロック(EBIではストレートアンクルロックと呼ばれている)で一蹴したデイヴィス・アソーリが、タケットと準決勝で戦うことになった。

<ウェルター級T準々決勝/10分1R>
アンドリュー・タケット(米国)
Def.2分19秒 by RNC
デイヴィス・アソーリ(ノルウェイ)

初戦ではカレイオ・ロメロをスタンディングのRNCで破り、上記にあるように準々決勝でアキレス腱固めと共に一本勝ちのアソーリはアフリカ系ノルウェイ人選手で、ニューウェイブ柔術の紫帯、昨年のノーギワールズではブロンズメダルを獲得している。

今年の1月に練習でゴードン・ライアンを絞め落とし、そのことをゴードン自身がSNSで発信したことで、アソーリはその名がより知れ渡った。そのアソーリ、まずタケットのダブルレッグをスプロールし、続くシングルもかわすと逆にシングルレッグを狙っていく。これをすかしたタケットががぶると、取られた首を支点に背負いで投げるなど、アソーリがフィジカルの強さを序盤から見せる。

すぐにスタンドに戻った両者、タケットはシングルで飛び込んで足を取ると即ボディロック、そしてバックに回り前転も、アソーリは素早く反応して50/50を取りに行く。ここでタケットは迷うことなく掌底を打ち下ろし、足を抜いて平手ではなくしっかりと手の付け根の固い部分をアソーリの顔面に打ち込む。

ストレートフットロックを狙い、腹ばいになったアソーリに掌底を続けるタケットは、足を抜かれると、担ぎパスからバックを制し、四の字フック──と同時にRNCをセットして、笑顔で決勝進出を決めた。

The post Overlooked【CJJW2023#01】アンドリュー・タケット、掌底有りでも快進撃。脅威の紫帯アソーリに完勝 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET NavE o Progress YouTube ゆうと キム・ウィジョン キ・ウォンビン コンバット柔術 チャンネル チョ・ソンビン テムーレン・アルギルマー フェルナンド 世羅智茂 中務修良 中西テツオ 修斗 前田吉朗 大嶋聡承 平本丈 木村旬志 森戸新士 海外 神田周一 藤井伸樹 野尻定由 阿部光太

【Gladiator021】テムーレン戦へ、神田T-800周一─02─「怖くてワクワクして、やりがいがあります」

【写真】恐怖に打ち克、自分に勝って相手に挑む。その姿勢に人は魅かれます(C)MMAPLANET

26日(日)に豊中市176BOXで開催されるGladiator021で、モンゴルからの刺客テムーレン・アルギルマーと対戦するバンタム級チャンピオン神田T-800周一インタビュー後編。

韓国、フィリピンに続き、モンゴルを掘り始めたグラジエイターのチャンピオンとして、いやMMAファイター神田周一として、この状況をどう想うのか。そしてテムーレン戦で、どのような自己証明をするのかを尋ねた。

<神田T-800周一インタビューPart.01はコチラから>


――グラジでの試合は昨年4月の王座決定戦以来、11カ月振り。その間、闘裸男で野尻定由選手に勝利。貴重な勝利だったのですが、その後は野尻選手が負けがこんでしまいました。

「野尻君は思い切りが良いので、良い時と良くない時の差が大きいのかもしれないです。体の強さは感じられたので、コツコツと積んでいけば安定した結果を残せる選手になると思います。基本的にはダイナミックな選手で、逆をいえば脆さがある。そこをつかれると……という試合になりますね」

――野尻戦の勝利から修斗のオファーは?

「正直、なかったです(笑)。修斗の有り方だと、僕が出たいといえば試合は組んでもらえるはずです。でも後楽園ホールとか、修斗で――ということで、今の僕はMMAをやっているわけではないので、そこにワクワクできなくて。

そりゃあ藤井伸樹選手と戦わせてもらえるなら、僕もワクワクします。僕は強さと触れ合い、自分の強さを確認したい。むしろ、今回のような試合の方がワクワクします」

――修斗も藤井選手との試合をいきなり組むことはできないでしょうし、ならばベルトを持つグラジでテムーレンというモンゴル人選手を迎え撃つ方がワクワクしますか。

「1月大会もチョ・ソンビン、キ・ウォンビンが来て、フィリピンのジョン・オルニドが笹選手と戦った。コンバット柔術ですけど、江木(伸也)君と竹本(啓哉)は結局、竹本が勝った。バンタム級戦線も動きが活発ですし、同時にごちゃごちゃで3月には誰と試合をするのかなぁと展開は見えていなかったです。

実力的には十分に強い選手だし笹選手や竹本選手と戦うことも、あるかと思っていました。それにチャンピオンとして海外から選手が来ることにニヤニヤしていて良いのかという気持ちもありました。でも、ニヤニヤしてその場に入らせてもらおうと思います。チャンピオンとして踏ん反り返えって、待つつもりはない。だって、ワクワクするじゃないですか。怖いけど。

チョ・ソンビンのような韓国人選手と、ストーリーはないけど試練のノンタイトルマッチとか、タイトルマッチがあるかな。あれば良いなっていう気持ちにさせられました、チョ・ソンビンと戦った中川選手、恰好良かったです。叩き上げで、厳しい相手と戦う。負けたけど、本当に格好良かった。僕もああいう風に、強い選手と戦うMMAファイターでいたいです。

そういう意味で、僕が一番ワクワクさせられるのがグラジエイターなんです。本当にこの状況はめちゃくちゃワクワクします。お金が掛かってしまいますけど、トーナメントをしてほしいぐらいです(笑)」

――結果、蒙古襲来と。

「長谷川さんがモンゴルに行っているSNSを見て、ちょうど福岡で柔術の大会があって、ラーメンでなくモンゴル料理屋にいるタイミングだったんです。僕、モンゴル料理が好きで(笑)」

――アハハハ。

「塩ゆでの羊、じゃがいもと人参と一緒に煮た羊、あと餃子みたいなの(※ボーズ)を食べていて。『長谷川さん、やりよったな』、『グラジエイター、やりよったな。モンゴルを掘るか』って思いながら、モンゴル料理を食っていて(笑)。ただ、いきなり僕とは思っていなかったです。でも、僕がツイッターで反応したのを長谷川さんがチェックしてくれたみたいで……こうなったかと」

――実際にオファーが来た時の気持ちは?

「面白い!!と思いました。グラジエイターがその気なら、僕はやりますよって。グラジエイターが攻めるなら、僕も攻める」

――ここで、少しテムーレンの練習映像をチェックしていただけますか。

「(試合映像を見終わって)こういうのを待っていたんです。良い感じに怖さとワクワク感がある状況を……でも、実感が急にわいてきました」

――とはいえ、この勢いがあるからこそ神田選手がここまで積んできたことをぶつける相手かと。

「準備もそうですけど、本番も今までやってきたことしかできないので。そうなると、相手が誰であろうと――ということに行き着いて。自分がやるべきことをやるだけです」

――いやぁ、明らかに表情が変わりました。厳しい眼になっています。

「韓国、フィリピン、そしてモンゴル。国内で、ここまで測れない強さに触れるチャンスってないんですよね。怖くてワクワクして、やりがいがあります。何より緊張感が僕のなかにあります。いよいよだなって」

――そういう相手と戦い、何を見せて自己証明をしたいと考えていますか。

「う~ん……コツコツと積み上げてきた地味なところですね(笑)。僕だって派手に勝ちたいけど、自分で選んだかのか。選ばざるを得なかったのか。結果的にこうなったのかは分からないですけど、僕が積み上げてきたモノ……そういう地味で諦めないところを出して、勝ちたいです。森戸新士に揉まれていますからね、大丈夫ですよ」

■視聴方法(予定)
3月26日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator021対戦カード

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
木村旬志(日本)

<バンタム/5分2R>
今村豊(日本)
谷口武(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
秋田良隆(日本)

<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE(日本)
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
エイドリアン・バトト・ジェマ―(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング78.5キロ契約/5分✖2R>
世羅智茂(日本)
大嶋聡承(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
前田吉朗(日本)
江木伸也(日本)

<バンタム級/5分3R>
ゆうと(日本)
キム・ウィジョン(韓国)

<フライ級/5分2R>
中西テツオ(日本)
宮川日向((日本)

<フェザー級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
藤岡陸(日本)

<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾(日本)
阿部光太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
ハシャーン・フヒト(日本)
花澤大介(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ(日本)
北原蓮(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈(日本)
飴山聖也(日本)

<バンタム級/5分1R>
藤井丈(日本)
吉田開威(日本)

<バンタム級/5分1R>
武田純忠(日本)
有田一貴(ブラジル)

<フライ級/5分1R>
古賀珠楠(日本)
那須裕次郎(日本)

The post 【Gladiator021】テムーレン戦へ、神田T-800周一─02─「怖くてワクワクして、やりがいがあります」 first appeared on MMAPLANET.